JP2008195047A - 液体吐出装置およびその検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧力室の開口を覆うセラミックス層における欠陥(クラック)の有無を高い精度で検出する。
【解決手段】圧電アクチュエータは、圧力室の開口を直接覆う第1のセラミックス層41と、複数の圧力室にわたって面状に形成された第1の電極51と、第2のセラミックス層42と、第2の電極52と、第3のセラミックス層43と、第3の電極53とを、圧力室側からその順序に有する。圧力室にインクを充填した状態で、キャビティユニットと第1の電極51との間の絶縁抵抗を測定することで、セラミックス層41における欠陥を検出する。
【選択図】図2

Description

本発明は、液体吐出装置に係り、特に、キャビティユニットの圧力室内に充填した液体に、圧電アクチュエータが吐出圧力を与える液体吐出装置およびその検査方法に関するものである。
従来から、液体吐出装置、例えば特許文献1に示されるインクジェットヘッドにおいては、圧電アクチュエータを、キャビティユニットの圧力室に対向して配置し、この圧電アクチュエータの変位により、圧力室の容積に変化を与えインクを吐出させるものが知られている。
図17にインクジェットヘッド910を模式的に示している。圧電アクチュエータ921は、複数のセラミックス層962を、その間に個別電極952とコモン電極953とを交互に介在させて積層して形成されており、セラミックス層962における個別電極952とコモン電極953とで上下に挟まれた領域が活性部となっている。コモン電極953を接地する一方個別電極952に選択的に電圧を印加することで対応する活性部が変位し、圧力室924内の液体に吐出圧力が与えられる。
圧電アクチュエータ921は、一般的に、PZT系等のセラミックスからなるグリーンシートを積層して焼結することにより形成されているため、焼結体であるセラミックス層962には、微小な欠陥(クラック)960が生じやすい。この欠陥960が、図17に示すように、圧力室924の開口を覆う最下層のセラミックス層962aにおいて、その圧力室側の面から電極層に至るように延びていると、この欠陥960を通じて圧力室924から最下層のセラミックス層962aにインクが浸透し、電極間の電気的短絡を招くという問題があった。
そのため、前記特許文献1では、キャビティユニット920と圧電アクチュエータ921との接着にインク非浸透性の接着シートを用い、この接着シートで、キャビティユニット920と対向する圧電アクチュエータ921の面を全部覆うようにして、圧電アクチュエータ921のセラミックス層962がインクと直接接触しないようにしている。
特開2002−59547号公報(図7及び図8参照)
ところで、キャビティユニット920では、静電気等によりインクに電荷が溜まることがある。通常インクは、正に帯電され、圧力室924に充填されたインク970と、グランドに接続された圧電アクチュエータ921のコモン電極953との間には、最下層のセラミックス層962aを挟んで電位差が生じることになる。このような電位差は、正に帯電したインク970を陰極側(コモン電極953側)に移動させる電気浸透現象を発生させるため、インクには、セラミックス層962に浸透させようとする積極的な力が作用する。
前述した特許文献1では、接着シートで圧電アクチュエータ921のセラミックス層962を覆っているものの、微視的には、接着シートには微小な空孔が多数あるため、前述したようなインクを積極的にセラミックス層側に誘導する力が作用すると、インクが接着シートを通過する。その結果、セラミックス層962に図17に示すような欠陥960があると、その内部にインクが浸透してしまい、従来同様の電気的短絡等の問題を招来する。
また、セラミックス層962の欠陥は、セラミックス層962を焼成処理する工程で発生するだけでなく、圧電アクチュエータ961をキャビティユニット962に接着する工程やフレキシブル配線基板等の他の部材を圧電アクチュエータ921上に積層して組立てる工程でも圧電アクチュエータ921をキャビティユニット920に向けて押す力で発生する。このため、組立てられた状態でその内部に存在するセラミックス層962の欠陥970を目視で確認することは困難であった。
本発明は、上記課題を解消するものであり、圧力室の開口を覆うセラミックス層における欠陥(クラック)の有無を高い精度で検出することのできる液体吐出装置およびその検査方法の提供を目的とするものである。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の液体吐出装置は、液体を吐出するノズル、そのノズルに連通する圧力室を有し、その圧力室が平面上に開口形成されたキャビティユニットと、前記圧力室が開口した面を覆って前記キャビティユニットに固定される圧電アクチュエータとを備え、前記圧電アクチュエータは、前記圧力室の開口を直接覆う第1のセラミックス層、その第1のセラミックス層の前記開口とは反対側へ前記開口と平行な面に直交する方向に順次積層される第2および第3のセラミックス層を含む複数のセラミックス層と、前記第1のセラミックス層と第2のセラミックス層との間に配置された第1の電極、前記第2のセラミックス層と第3のセラミックス層との間に配置された第2の電極およびその第2の電極と前記第3のセラミックス層を挟んで配置される第3の電極を含む複数の電極とを有し、前記第2のセラミックス層および第3のセラミックス層が前記第2の電極に関して対称に分極形成され、前記第1の電極と第2の電極との間および前記第2の電極と第3の電極との間に前記分極方向と平行な電圧を印加することにより、前記第2のセラミックス層および第3のセラミックス層が変位して前記圧力室に充填した液体に吐出圧力を付与するものにおいて、前記第1の電極と第3の電極とは、電源に接続されるそれぞれ独立した端子に接続されていることを特徴とする。
請求項2に記載の液体吐出装置は、請求項1に記載のものにおいて、前記圧力室は、前記平面上に複数個開口して位置し、前記複数のセラミックス層は、その複数の圧力室にわたって延在し、前記第2の電極は、前記各圧力室ごとにその圧力室に対向して位置し、前記第1の電極と第3の電極は、前記複数の圧力室にわたって延在していることを特徴とする。
請求項3に記載の液体吐出装置は、請求項1または2に記載のものにおいて、前記圧電アクチュエータは、前記キャビティユニットと反対側の面に、前記第1の電極、第3の電極および第2の電極に接続されたそれぞれの端子を配列して有することを特徴とする。
請求項4に記載の液体吐出装置は、請求項3に記載のものにおいて、前記圧電アクチュエータの前記キャビティユニットと反対側の面に、前記第1の電極の端子、第3の電極の端子および第2の電極の端子と接続される配線を有する配線基板が配置されていることを特徴とする。
請求項5に記載の液体吐出装置は、請求項4に記載のものにおいて、前記第2のセラミックス層および第3のセラミックス層、第2の電極および第3の電極は、前記第1のセラミックス層の前記キャビティユニットと反対側に交互にそれぞれ複数層積層され、前記圧電アクチュエータの前記面に位置する前記第2の電極の端子は、積層方向の前記複数の第2の電極に対し共通に接続され、前記圧電アクチュエータの前記面に位置する前記第3の電極の端子は、積層方向の前記複数の第3の電極に対し共通に接続され、前記第3の電極の端子に接続された前記配線は、前記第1の電極の端子に接続された前記配線よりも電気抵抗値が低く形成されていることを特徴とする。
請求項6に記載の液体吐出装置は、請求項4又は5に記載のものにおいて、前記第3の電極の端子を前記キャビティユニットに接地導通させるキャビティ導通部材を有し、前記第1の電極に、前記キャビティ導通部材との接触を避けるための接触回避部が設けられることを特徴とする。
請求項7に記載の液体吐出装置は、請求項6に記載のものにおいて、前記第3の電極は、前記圧電アクチュエータの側端面に露出する露出部を有し、前記キャビティ導通部材が、該露出部から、前記圧電アクチュエータの側端面を前記複数のセラミックス層の積層方向に延在して前記キャビティユニットの上面にまで設けられ、前記接触回避部は、前記第1の電極が、前記第1のセラミックス層および前記第2のセラミックス層の側端面において前記キャビティ導通部材が設けられる部分に露出しないように部分的に切り欠かれることにより、形成されることを特徴とする。
請求項8に記載の液体吐出装置は、請求項6または7に記載のものにおいて、前記配線基板上に、前記第1の電極の端子に接続される前記配線と前記第3の電極の端子に接続される前記配線とを導通させる配線導通部材が設けられることを特徴とする。
請求項9に記載の液体吐出装置は、請求項6または7に記載のものにおいて、前記配線基板は、電気接続部材を介して外部基板に接続され、該外部基板は、前記電気接続部材を介して前記第1の電極の端子に接続される前記配線と導通される第1の外部配線と、前記電気接続部材を介して前記第3の電極の端子に接続される前記配線と導通される第3の外部配線とを有し、前記外部基板上において、前記第1の外部配線と前記第3の外部配線とが導通されていることを特徴とする。
請求項10に記載の液体吐出装置は、請求項4乃至9のいずれかに記載のものにおいて、前記第1の電極の端子は、前記第1の電極の端子に接続された前記配線上に設けられる第1の金属接合材のバンプが溶着されて該配線に接続され、前記第2の電極の端子は、前記第2の電極の端子に接続された前記配線上に設けられる第2の金属接合材のバンプが溶着されて該配線に接続され、前記第3の電極の端子は、前記第3の電極の端子に接続された前記配線上に設けられる第3の金属接合材のバンプが溶着されて該配線に接続され、前記第1の金属接合材のバンプおよび前記第3の金属接合材のバンプは、前記第2の金属接合材のバンプよりも少量になっていることを特徴とする。
請求項11に記載の液体吐出装置は、請求項10に記載のものにおいて、前記第1の電極の端子および前記第3の電極の端子が、前記圧電アクチュエータの前記反対側の面の一辺に沿って該辺の延びる方向と平行に延びて並んで設けられ、前記第1の電極の端子に接続される前記配線および前記第3の電極の端子に接続される前記配線が、前記第1の電極の端子および前記第3の電極の端子の延びる方向に対応して延在し、前記第1の金属接合材のバンプおよび前記第3の金属接合材のバンプが、前記配線が延びる方向における互いの位置をずらして設けられていることを特徴とする。
請求項12に記載の液体吐出装置は、請求項11に記載のものにおいて、複数の前記第1の金属接合材のバンプ、及び複数の前記第3の金属接合材のバンプが、それぞれ前記配線が延びる方向に互いに離間して設けられ、前記第1の電極の端子および前記第3の電極の端子が、複数の金属接合材のバンプが設けられる部分において互いの端子の間へと突出する突出部を有しており、隣り合う該突出部の間の部分において該突出部よりも幅が狭く形成されていることを特徴とする。
請求項13に記載の液体吐出装置は、請求項4乃至9のいずれかに記載のものにおいて、前記第1の電極の端子が、前記圧電アクチュエータの前記反対側の面の一辺に沿って該辺の延びる方向と平行に延びて設けられており、前記第3の電極の端子が、前記圧電アクチュエータの前記反対側の面の前記一辺の対辺に沿って該対辺の延びる方向と平行に延びて設けられていることを特徴とする。
請求項14に記載の液体吐出装置は、請求項4乃至9のいずれかに記載のものにおいて、前記第1の端子および前記第3の端子が、前記圧電アクチュエータの前記反対側の面の一辺の近傍において、該一辺の延びる方向に互いに離間して設けられていることを特徴とする。
請求項15に記載の液体吐出装置の検査方法は、液体を吐出するノズル、そのノズルに連通する圧力室を有し、その圧力室が平面上に開口形成されたキャビティユニットと、前記圧力室が開口した面を覆って前記キャビティユニットに固定される圧電アクチュエータとを備え、前記圧電アクチュエータは、前記圧力室の開口を直接覆う第1のセラミックス層、その第1のセラミックス層の前記開口とは反対側へ前記開口と平行な面に直交する方向に順次積層される第2および第3のセラミックス層を含む複数のセラミックス層と、前記第1のセラミックス層と第2のセラミックス層との間に配置された第1の電極、前記第2のセラミックス層と第3のセラミックス層との間に配置された第2の電極およびその第2の電極と前記第3のセラミックス層を挟んで配置される第3の電極を含む複数の電極とを有し、前記第2のセラミックス層および第3のセラミックス層が前記第2の電極に関して対称に分極形成され、前記第1の電極と第2の電極との間および前記第2の電極と第3の電極との間に前記分極方向と平行な電圧を印加することにより、前記第2のセラミックス層および第3のセラミックス層が変位して前記圧力室に充填した液体に吐出圧力を付与するものにおいて、前記第1の電極と第3の電極とは、電源に接続される端子をそれぞれ独立した状態とし、前記圧力室に液体を充填した状態で、前記第1の電極と前記キャビティユニットとの間の電気的特性を測定することを特徴とする。
請求項16に記載の液体吐出装置の検査方法は、請求項15に記載のものにおいて、前記第3の電極が、前記キャビティユニットに接地導通され、前記第1の電極の端子および前記第3の電極の端子が、前記圧電アクチュエータの前記キャビティユニットと反対側の面上に設けられ、前記圧電アクチュエータの前記反対側の面に、前記第1の電極の端子と接続される第1の配線と、前記第3の電極の端子と接続される第3の配線とを有する配線基板が配置され、前記第1の電極と前記キャビティユニットとの間の電気的特性を、前記第1の配線と前記第3の配線とが導通されていない状態において前記第1の配線と前記第3の配線との間で測定することを特徴とする。
請求項1に記載の発明は、圧力室側から第1のセラミックス層、第1の電極、第2のセラミックス層、第2の電極、第3のセラミックス層および第3の電極を配置しており、第1の電極と第2の電極との間および第2の電極と第3の電極との間に電圧を印加することにより、第2のセラミックス層および第3のセラミックス層を変位させて圧力室に充填した液体に吐出圧力を付与することができる。そういう構成において、第1の電極を利用して第1のセラミックス層における欠陥の有無を検出することができる。つまり、第1の電極とキャビティユニットとの間の電気的特性は、第1のセラミックス層に生じた欠陥に液体が浸透することで変化する。このため、第1の電極と第3の電極の電源に接続される端子がそれぞれ独立した状態にあることで、第1の電極とキャビティユニットとの間の電気的特性を測定して第1のセラミックス層における欠陥の有無を検出することができる。
請求項2に記載の発明によれば、複数の圧力室内の液体に選択的に圧力を付与し、吐出することができる。また、第1の電極が複数の圧力室にわたって延在しているため、複数の圧力室のどこで第1のセラミックス層に欠陥があっても検出することができる。
請求項3に記載の発明によれば、圧電アクチュエータのキャビティユニットと反対側の面に配列した端子から、液体を吐出するための電圧を印加したり、セラミックス層における欠陥の有無を検出することができる。
請求項4に記載の発明によれば、圧電アクチュエータのキャビティユニットと反対側の面に配置された配線基板を介して、液体を吐出するための電圧を印加したり、セラミックス層における欠陥の有無を検出することができる。
請求項5に記載の発明によれば、複数の第2の電極および複数の第3の電極に挟まれた複数のセラミックス層の変位により、大きな吐出圧力を得ることができる。また、複数の第3の電極の端子に接続された配線基板上の配線が、第1の電極の端子に接続された配線よりも電気抵抗値が低く形成されているため、インピーダンスのバランスをとり、液体吐出装置の特性を損ねることなく、上記のようにセラミックス層の欠陥を検出することができる。
請求項6に記載の発明によれば、キャビティ導通部材が第1の電極と接触することなく設けられるため、キャビティユニット、圧電アクチュエータおよび配線基板を組み付けてキャビティ導通部材を設けた状態において、第1の電極の端子に接続される配線と、第3の電極の端子に接続される配線との間の電気的特性を測定することにより、第1のセラミックス層における欠陥の有無を検出することができる。このため、製造工程の下流側において、キャビティユニット、圧電アクチュエータ、配線基板を組み付けるときに発生した欠陥の有無を検出することができ、製品から不良品を選定する確実性が向上する。
請求項7に記載の発明によれば、キャビティ導通部材が圧電アクチュエータの側端面に設けられ、キャビティユニットおよび圧電アクチュエータを組み付けた後であっても、第3の電極をキャビティユニットに簡単に接続することができる。また、第1の電極に設けられる接触回避部は、キャビティ導通部材が設けられる部分に露出しないように部分的に切り欠くことによって形成されており、簡単に作成することができる。
請求項8に記載の発明によれば、上記のように互いに独立した状態になっている第1の電極の端子に接続される配線と、第3の電極の端子に接続される配線とを利用して欠陥の有無を測定した後、これら配線を導通させる配線導通部材を設けることで、第1の電極が接地に接続されるようになる。このため、第2の電極と第1の電極との間を活性部として有効に利用することができる。
請求項9に記載の発明によれば、上記のように互いに独立した状態になっている第1の電極の端子に接続される配線と、第3の電極の端子に接続される配線とを利用して欠陥の有無を測定した後、配線基板を外部基板に接続し、これら配線と接続される第1および第3の外部配線が導通されることで、第1の電極が接地に接続される。このため、第2の電極と第1の電極との間を活性部として有効に利用することができる。
請求項10に記載の発明によれば、第1の電極の端子および第3の電極の端子に溶着される金属接合材のバンプが少量になっているため、各端子にバンプが溶着されるときに、互いのバンプがブリッジするおそれを低減することができる。したがって、配線基板を圧電アクチュエータに組み付けた後であっても、第1の電極の端子に接続される配線と、第3の電極の端子に接続される配線とが、互いに独立した状態に保持され、これらの配線を利用して欠陥の測定を確実に行うことができる。
請求項11に記載の発明によれば、第1の電極の端子および第3の電極の端子が、圧電アクチュエータの辺縁に並んで設けられ、両端子に溶着されるバンプが延在方向における位置をずらして(すなわち、互い違いとなるように)設けられているため、互いのバンプがブリッジするおそれをさらに低減することができる。
請求項12に記載の発明によれば、一方の端子の突出部は、他方の端子における隣り合う突出部の間に位置する幅が狭い部分と対向し、両端子の突出部が、端子の延在方向における位置をずらして(すなわち、互い違いとなるように)設けられる。このため、突出部においてバンプを溶着させるために十分な面積が確保されるとともに、圧電アクチュエータにおける第1の電極の端子および第3の電極の端子を設けるための領域を、両端子が並ぶ方向にコンパクトにすることができ、圧電アクチュエータの大型化を避けることができる。
請求項13に記載の発明によれば、第1の電極の端子が、圧電アクチュエータの辺縁に設けられ、第3の電極の端子が、上記辺の対辺近傍に設けられる。また、請求項14に記載の発明によれば、第1の電極の端子と、第3の電極の端子とが、圧電アクチュエータの辺縁近傍において該辺の延在方向に互いに離れて設けられる。このため、いずれの場合においても、端子を設けるための領域が該辺の延在方向と直交する方向にコンパクトにすることができ、圧電アクチュエータの大型化を避けることができる。
請求項15に記載の発明によれば、圧力室側から第1のセラミックス層、第1の電極、第2のセラミックス層、第2の電極、第3のセラミックス層および第3の電極を配置しており、第1の電極と第2の電極との間および第2の電極と第3の電極との間に電圧を印加することにより、第2のセラミックス層および第3のセラミックス層を変位させて圧力室に充填した液体に吐出圧力を付与することができる。そういう構成において、第1の電極を利用して第1のセラミックス層における欠陥の有無を検出することができる。つまり、第1の電極とキャビティユニットとの間の電気的特性は、第1のセラミックス層に生じた欠陥に液体が浸透することで変化する。このため、第1の電極と第3の電極の電源に接続される端子がそれぞれ独立した状態とし、圧力室に液体を充填した状態で、第1の電極とキャビティユニットとの間の電気的特性を測定することで、第1のセラミックス層における欠陥の有無を検出することができる。
請求項16に記載の発明によれば、第1の電極とキャビティユニットとの間の電気的特性を、キャビティユニット、圧電アクチュエータおよび配線基板が組み付けられた状態において、第1の配線と第3の配線との間で測定することができる。したがって、製造工程の下流側において、キャビティユニット、圧電アクチュエータおよび配線基板を互いに組み付けるときに発生する欠陥を検出することができ、製品から不良品を選定する確実性が向上する。
以下に、本発明の液体吐出装置をインクジェットヘッドに具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。まず、図1乃至図7を参照して第1実施形態のインクジェットヘッド10について説明する。図1に示すように、インクジェットヘッド10は、複数枚のプレートからなるキャビティユニット20、その上面に接合された圧電アクチュエータ21からなり、さらに圧電アクチュエータ21の上面にフレキシブルな配線基板22(図2)が接合されている。
キャビティユニット20は、ノズルプレート30、スペーサプレート31、ダンパプレート32、2枚のマニホールドプレート33a、33b、サプライプレート34、ベースプレート35、及びキャビティプレート36の薄い板を積層し接着剤にて一体に接合した構造となっている。各プレート30〜36は50〜150μm程度の厚さを有し、ノズルプレート30はポリイミド等の合成樹脂製で、その他のプレート31〜36は42%ニッケル合金鋼板製である。ノズルプレート30には、微小径(20μm程度)のインク吐出用のノズル23が微小間隔で多数個穿設されている。このノズル23は、当該ノズルプレート30における長辺方向(X方向)と平行な5列に配列されている。
また、キャビティプレート36には、複数の圧力室24がノズル23と対応して5列に配列されている。各圧力室24は、平面視細長形状に板厚を貫通して形成され、その長手方向がキャビティプレート36の短辺方向(Y方向)に沿うようにして穿設されている。つまり、各圧力室24は、その上面をキャビティユニット20の平面上に開口している。その開口上面を圧電アクチュエータ21にて覆い、下面をベースプレート35にて覆うことにより、各圧力室24の上下が画定されている。圧力室24の長手方向の一端部はノズル23と連通し、他端部は後述する共通インク室25と連通する。
2枚のマニホールドプレート33a,33bには、その長辺方向(X方向)に沿って長い5つの共通インク室25が圧力室24の各列の下に沿って延びるように板厚を貫通して形成されている。すなわち、2枚のマニホールドプレート33a、33bを積層し、かつその上面をサプライプレート34にて覆い、下面をダンパプレート32にて覆うことにより、共通インク室(マニホールド室)25の上下が画定される。
キャビティプレート36とマニホールドプレート33bとの間に位置するベースプレート35、サプライプレート34には、共通インク室25をその上方で列をなす各圧力室24へインクを供給するための接続流路29および貫通孔28が設けられる。サプライプレート34の各接続流路29は、大きな流路抵抗となるように断面積を小さくして形成された絞り部を備え、ベースプレート35の貫通孔28を介して各圧力室24の一端へ接続している。
キャビティプレート36、ベースプレート35およびサプライプレート34の一方の短辺側の端部には、上下の位置を相互に対応させて、それぞれ4つのインク供給口40が穿設されている。これらインク供給口40が各共通インク室25の一端部に連通しており、インク供給源からのインクが各共通インク室25に供給されるようになっている。1つのインク供給口40が他のインク供給口よりも大きいのは、使用頻度の高い例えば黒インクを2つの共通インク室25へ供給するためである。また、インク供給口40には、フィルタ体40aが接着剤等で貼着されている。
ダンパプレート32は、各共通インク室25に対応する位置に板厚を薄くした薄肉部32aを有し、圧力室24内のインクに吐出圧力を付与したとき共通インク室25に伝播する圧力をその薄肉部32aの弾性変形で吸収する。
各圧力室24における先端部は、ベースプレート35、サプライプレート34と2枚のマニホールドプレート33a、33b、ダンパプレート32およびスペーサプレート31に穿設されている連通孔26を介して、ノズルプレート30における各ノズル23に連通している。
インクは、インク供給口40から共通インク室25に供給された後、サプライプレート34の接続流路29およびベースプレート35の貫通孔28を経由して各圧力室24に分配供給される。そして、インクは各圧力室24内から連通孔26を通って、その圧力室24に対応するノズル23に至る。
圧電アクチュエータ21は、複数の圧力室24にわたる大きさを有する扁平形状でかつその扁平な方向と直交する方向に積層される複数のセラミックス層と、この複数のセラミックス層の扁平な方向の面上に配置される複数の電極とからなる。圧電アクチュエータ21は、セラミックス粉末、バインダ、溶剤を混合したものを1枚の厚さが30μm程度の扁平に成形したグリーンシートの上面に導電性ペーストで電極を適宜パターン形成し、その複数枚のグリーンシートを積層して焼成して一体化することで形成される。これにより、各グリーンシートは、焼結体のセラミックス層となる。このセラミックス層としては、圧力室の開口を直接覆うように最も下面(キャビティユニット20)側に配置される第1のセラミックス層41と、第1のセラミックス層41の上面に重ねられる第2のセラミックス層42と、その上面に重ねられる第3のセラミックス層43と、最上層の第4のセラミックス層44と、最上層の直下に位置する第5のセラミックス層45とがある。第2および第3のセラミックス層42、43は、交互に複数層ある。
電極は、第1のセラミックス層41と第2のセラミックス層42との間に配置される第1の電極51と、第2のセラミックス層42と第3のセラミックス層43との間に配置される第2の電極52と、第3のセラミックス層43とその上面の第2のセラミックス層42との間に配置される(第2の電極52とともに第3のセラミックス層43を挟んで配置される)第3の電極53とからなる。
第1の電極51は、図2では、第1のセラミックス層41の扁平面の全面にわたって形成されているが、少なくとも、すべての圧力室24の上面に対応する位置にあって相互につながって位置しておればよい。
第2の電極52は、第2のセラミックス層42の扁平面上に各圧力室24ごとにその上面に対応する位置に位置している。第3の電極53は、すべての圧力室24の上面に対応する位置にあって相互につながって位置している。第3の電極53は、第3のセラミックス層43の扁平面の全面にわたって形成されてもよいが、後述するように第2の電極52を最上面の端子に接続するための導電材52bを形成する領域を残して第3のセラミックス層43の扁平面上に、圧力室24の列毎に帯状に形成されている。第2の電極52を有する第2のセラミックス層42と、第3の電極53を有する第3のセラミックス層43とは、交互に複数層重ねられている。
つまり、第2のセラミックス層42は、第1の電極51と第2の電極52とで挟まれ、第3のセラミックス層43は、第2の電極52と第3の電極53とで挟まれ、その第3のセラミックス層43の上の第2のセラミックス層42は、第3の電極53と第2の電極52とで挟まれていることになる。第1および第3の電極51、53を共通の低電位部位に、第2の電極52を高電位部位に接続することで、それらの挟まれた各セラミックス層の領域は、第2の電極52に関して対称(第2の電極52から第1の電極51または第3の電極53にそれぞれ向かう方向)にそれぞれ分極され、活性部となっている。そして、インク吐出のために第1および第3の電極51、53を共通の低電位部位(例えば接地)に、第2の電極52を正電位部位に接続する、つまり、分極方向と平行に電圧を印加すると、活性部は積層方向に伸長変位する。
最上層のセラミックス層44とその直下のセラミックス層45との間には、電極を設けない。これは、前述の活性部の変位が圧電アクチュエータ21の上面側に現れるのを抑え、圧力室24側に大きく現れるようにするためである。最上層のセラミックス層44の圧力室24と反対側の上面には、各電極51、52、53と接続される端子が設けられる。
第1の電極51と接続される端子51cは、セラミックス層42、43、44、45に積層方向に貫通して設けたスルーホールに充填した導電材51aを介して、第1の電極51と電気的に接続されている。
第3の電極53は、圧力室24の列方向に延びる各帯状部の両端(図2では一端のみ図示)を相互に接続する導電材53aを連接している。他のセラミックス層42、44、45において、この導電材53aと積層方向に対応する位置に導電材53bを設け、最上層のセラミックス層44の導電材を端子53cとしている。セラミックス層42、43、44、45には、導電材53a、53bまたは端子53cがある領域において積層方向に貫通して設けたスルーホールに導電材53dが充填されている。そのスルーホールの導電材53dは、帯状の導電材53a、53b、端子53cどうしを電気的に相互に接続している。その結果、端子53cは、積層方向のすべての第3の電極53と電気的に接続されている。
導電材53a、53bは、後述する配線基板22の引き出し方向と平行なセラミックス層42、43、44、45の両側縁に沿って帯状に設けられている。第1の電極51と接続される端子51cおよび導電材51aは、導電材53a、53bの長手方向の延長線上のセラミックス層42、43、44、45の角部近傍に設けられている。端子51cと端子53cとは、少なくともパターンが形成される際には相互に独立して設けられており、第4セラミックス層44の長辺の近傍に、長辺方向に互いに離れて形成されている。なお、端子51cは、この長辺の端部に島状に配置されており、端子53cは、この長辺のほぼ全長にわたって延在している。
各第2の電極52は、その一端に最上面の端子52cと接続するための延長導電材52aを有している。延長導電材52aは、圧力室24間の隔壁上に位置するように第2の電極52の長手方向の延長線からずれて延びている。第3のセラミックス層43および上から2番目のセラミックス層45には、延長導電材52aと上下方向に対応する位置に、導電材52bが配置されている。第2のセラミックス層42の延長導電材52aと、第3のセラミックス層43および上から2番目のセラミックス層45の導電材52bと、最上層のセラミックス層44の端子52cとは、それらのセラミックス層を積層方向に貫通して設けたスルーホールに充填した導電材52dを介して、相互に電気的に接続されている。その結果、各端子52cは、積層方向のすべての第2の電極52と電気的に接続されている。
なお、第1の電極51に対し、第3の電極53および第2の電極52を電気的に独立させるため、第1の電極51と隣接する第2のセラミックス層42の導電材53bおよび延長領域導電材52a領域には、上記のスルーホールを設けない。
第2の電極52と接続した端子52cは、圧力室24の列方向と直交する方向に所定長さを有し、その長さ方向の端部に、後述する配線基板22と接続するための接続端子部52eを有する。各接続端子部52eは、隣接する端子52cにおいて互いに遠い側の端部に位置し、各接続端子部52eの間隔を大きくしている。図2では、端子51c、53c上に上記のような接続端子部を図示していないが、同様に端子上に突出状態で形成することができる。
フレキシブルな配線基板22は、図7に示すように、ポリイミド等の絶縁フィルム64上に配線を形成し、その配線上を絶縁体65で覆った構造である。第2の電極52の端子52cに接続する配線62は、その端部の接続端子62aを絶縁フィルム64の開口から露出させ、導電性のろう材66のバンプで端子52cと接続される。第1の電極51の端子51cに接続する配線61および第3の電極53の端子53cに接続する配線63も、同様に端子51c、53cと対応する位置で絶縁フィルム64の開口から露出し、導電性のろう材で端子51c、53cと接続される。
配線基板22は、圧電アクチュエータ21の上面からその圧電アクチュエータの長辺方向(X方向)と直交する方向に引き出され、駆動回路(図示しない)に接続される。配線61、63は、その引き出し方向と平行な配線基板22の両側縁に沿って2本並んで延びている。インクを吐出するとき、配線61、63は接地、すなわちグランド電位に接続され、配線62を介して第2の電極52に選択的に正電圧が印加される。第3の電極53が第1の電極51よりも多く設けられているため、インピーダンスのバランスをとるべく、配線63は、配線61よりも電気抵抗値が小さく、例えば、平面視において幅を大きく形成されている。
ここで、インクジェットヘッド10の製造工程を簡単に説明する。予め、キャビティユニット20、圧電アクチュエータ21および配線基板22のそれぞれを、上記のように構成しておく(第1工程)。次に、キャビティユニット20の上面に、圧電アクチュエータ21を押圧しながら接着させる(第2工程)。次に、ろう材66を設けた配線基板22を圧電アクチュエータ21の上面に配置し、配線基板22を押圧しながらろう材66のバンプを加熱して端子51c,52c,53cに溶着させる(第3工程)。これにより、圧電アクチュエータ21に配線基板22が固定され、各端子51c,52c,53cが、対応する配線61,62,63と導通される。次に、圧電アクチュエータ21の側端面に、導電性ペーストからなるキャビティ導通部材69を、第3の電極53およびキャビティユニット20にわたって付着させる(第4工程)。本実施形態では、キャビティ導通部材69が、圧電アクチュエータ21の側端面における、第1の電極および第3の電極53が露出する部分に設けられており、このキャビティ導通部材69を介して第1の電極51、第3の電極53およびキャビティユニット20が相互に電気的に接続される。これにより、特開2003-80709号公報に記載のように、第2の電極52に印加した電圧が漏れて他の圧力室でのインクの吐出を不安定にしたり、インクが静電気に帯電するのを抑えることができる。
また、第4工程と前後して、配線基板22が、電源等に繋がる図示しない外部基板に接続される(第5工程)。配線基板22の一辺縁には、配線61、62、63等に繋がる(配線62は駆動回路を介して繋がる)複数の接触端子が該辺縁の延びる方向に整列して設けられている。一方の外部基板には、配線基板22の上記辺縁を嵌合させるレセプタクルコネクタが実装されている。配線基板22がレセプタクルコネクタに嵌合されることにより、配線基板22と外部基板とが電気的に接続された状態となり、この接続状態においては、配線基板22上の配線61、62、63がそれぞれ、外部基板上に印刷形成された外部配線と接続される。これにより、駆動回路に、外部基板を中継して電力や制御信号などが供給され、第2の電極52に電圧を印加可能になる。
第1のセラミックス層41に欠陥(クラック)が発生しているか否かの検査は、圧力室24を含むインクジェットヘッド内のインク流路にインクを充填した状態として、第1の電極51とキャビティユニット20との間で、電気的特性、例えば抵抗値を計測する。具体的には、キャビティユニット20のプレート31〜36が導電性のある材料であるため、そのプレートの1つと、第1の電極51に導通されている部材とに絶縁抵抗計を接続して、絶縁抵抗値を計測する。なお、キャビティユニット(圧力室)20へのインクの充填は、第2工程の終了後であればいつでも行うことができる。
第1のセラミックス層41において、圧力室24側から積層方向に延びる欠陥(クラック)が生じていると、この欠陥に圧力室24内のインクが浸透する。第1の電極51とキャビティユニット20とは本来電気的に独立しており、前記欠陥がなければ、第1の電極51とキャビティユニット20とは、第1のセラミックス層41の静電容量だけを介して接続された状態となり、抵抗値は無限大となる。ところが、欠陥にインクが浸透すると、抵抗値が大幅に低下する。したがって、この抵抗値を測定することで、第1のセラミックス層41に欠陥が存在するか否かを検査することができる。
上記検査によって第1のセラミックス層41に欠陥が生じていると判定されたインクジェットヘッドは、不良品として製造工程から除外される。これにより、電気的短絡を招くような欠陥(クラック)が存在しない圧電アクチュエータ21を有するインクジェットヘッド1を良品として選別し、インクジェットプリンタ等の本体に接続して搭載することができるので、製造工程の効率化を図ることができる。なお、第1の電極51とキャビティユニット20との間では、電気的特性として抵抗値を測定するだけではなく、必要に応じて静電容量等を測定してもよい。
上記検査は、第2工程と第3工程の間(すなわち、圧電アクチュエータ21に配線基板を接続する前)において、第1の電極51に接続した端子51cを利用して行うことができる。このため、インクは、第2工程の後かつ第3工程の前に充填される。この場合、第1工程において第1のセラミックス層41に生じた欠陥に加え、第2工程においてキャビティユニット20に圧電アクチュエータ21を接着する際に、押圧力をかけることで圧電アクチュエータ21の第1のセラミックス層41に生じた欠陥を検出することができる。また、上記検査は、第3工程と第4工程の間(配線基板22を圧電アクチュエータ21に接続した後)において、配線基板22の配線61を利用して行うことができる。このため、インクは、第2工程の後かつ第4工程の前に充填される。この場合、第1および第2工程において生じた欠陥に加え、第3工程において圧電アクチュエータ21に配線基板22を接続する際に、押圧力をかけることで第1のセラミックス層41に生じた欠陥を検出することができる。
次に、図8および図9を参照して本発明に係る第2実施形態のインクジェットヘッド110について説明する。このインクジェットヘッド110は、第1実施形態に対し、第1の電極151の態様が異なっており、これに付随して上記検査の方法も異なっている。また、同一構成部分については、同一符号を付して重複説明を省略する。
第1実施形態においては、第1の電極51が、第1のセラミックス層41の平面全域を覆い、第1のセラミックス層の各辺縁にまで達して設けられており、このため、この第1の電極51が、セラミックス層41〜45を積層してなる圧電アクチュエータ21の4つの側端面を一周するように露出した構造となっている。一方、図8に示すように、本実施形態の第1の電極151は、第1のセラミックス層41の全域を覆うようには形成されておらず、部分的に切り欠かれた形状となるように設けられている。この第1の電極151に対する切り欠き部は、辺縁近傍に設けられており、第1のセラミックス層41の表面が、この辺縁近傍において部分的に露出している。したがって、セラミックス層41〜45を積層すると、図9に示すように、圧電アクチュエータ121の側端面において、第1の電極151が露出されない部分ができる。なお、この切り欠き部は、圧力室24と対向する位置からずれた箇所に設けられており、各第2の電極52の下方には必ず第1の電極が位置するようにして、各活性部が安定して作動するような構造となっている。以下では、圧電アクチュエータ21の側端面における第1の電極151が露出されていない部分を、接触回避部151eと称して説明する。
接触回避部151eを有したインクジェットヘッド110の製造工程を簡単に説明すると、第1実施形態と同様に、第1乃至第3工程を通じて、キャビティユニット20、圧電アクチュエータ121および配線基板22が組み付けられた状態となる。そして、第4工程において、圧電アクチュエータ121の側端面にキャビティ導通部材69が設けられる。このとき、キャビティ導通部材69は、圧電アクチュエータ121の側面に対し、第3の電極53が露出している部分から、接触回避部151eを通過して、キャビティユニット20の上面にわたって設けられる。したがって、キャビティユニット20と、第3の電極53、端子53cおよび配線63とが接地に接続される一方、第1の電極151、端子51cおよび配線61と、これらキャビティユニット20や第3の電極53とは、非導通の状態となっている。
なお、上記検査は、この第4工程の後に、第1の電極151の端子51cに接続された配線61と、第3の電極53の端子53cに接続された配線63とを利用して行うことができる。この場合、第1乃至第4工程において生じた欠陥を検出することができる。このように製造工程の下流側で検査が行われるため、製品から不良品を除外する確実性が向上する。また、絶縁抵抗計を、キャビティユニット20のみならず、インクジェットヘッド110全体として上端面に配置された配線63を利用することができ、検査の作業性や操作性が良好になる。
さらに、製造工程を説明すると、第1実施形態と同様に、第4工程と前後する第5工程において、配線基板22が外部基板に接続される。なお、本実施形態においては、第1実施形態に対し、第4工程において第1の電極51と第3の電極53とが接続されないため、別途、これらを接続するための構成が付与される。例えば、上記検査後、配線基板22上に、配線61、63を導通させるため、半田等の導電材ペーストからなるブリッジ部を設けてもよい。また、上記検査および第5工程の後、外部基板上に、配線61、63とそれぞれコネクタおよび電気配線を介して接続される2つの外部配線を導通させるため、半田等の導電材ペーストからなるブリッジ部を設けてもよい。さらに、外部基板上において、配線61、63と接続される2つの外部配線を導通させる接続配線を予め印刷形成しておいてもよい。この場合、第4工程および上記検査の後に第5工程を行うという手順を踏めば、この第5工程において配線基板22が外部基板に接続されると同時に、第1の電極51が、第3の電極に導通される。したがって、上記のようにキャビティ導通部材69を介して第1の電極51と第3の電極とが接続されない構造であっても、別途これらを接続するための工程を追加する必要がなく、検査にあたり上記の効果を有するインクジェットヘッド10を、製造コストを増加させずに製造することができる。
次に、図10および図11を参照して第3実施形態を説明し、図12乃至図14を参照して第4実施形態を説明し、図15および図16を参照して第5実施形態を説明する。第3乃至第5実施形態はそれぞれ、第1および第2実施形態に対し、圧電アクチュエータに設けられる端子の配置構造が異なっているが、第1の電極の構成や、インクジェットヘッドの製造工程および上記検査の手順については、第1および第2実施形態で挙げたものを同様にして適用することができる。以下、第3乃至第5実施形態を、便宜的に第1実施形態の変更例として説明し、第1実施形態と同一構成部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
第3実施形態においては、図10に示すように、第4のセラミックス層44の長辺の近傍において、第1の電極51の端子251cと、第3の電極53の端子253cとが、長辺方向に互いに離間して設けられている。より具体的には、この長辺に対し、第1の電極51の端子251cが長辺方向中央部に設けられ、第3の電極53の端子253cがこの第1の電極51の端子251cを長辺方向に挟んで2つ設けられている。図11に示すように、配線基板222上においては、これら端子251c、253cの配列に対応して、これらの端子251c、253cに接続される配線261、263が配列されている。なお、このように端子251c、253cのレイアウトが変更されることにより、端子と電極とを接続するためのスルーホールの形成位置は、適宜変更される。
このように端子251c、253cを配置しても、第1実施形態と同様にして、第4のセラミックス層44の上面に長辺方向に延びて端子を設けるための領域を、この長辺方向と直交する方向(短辺方向)にコンパクトにすることができ、圧電アクチュエータ221の上面に3種の電極の端子を設けるにあたり、その圧電アクチュエータ221の大型化を避けることができる。
第4実施形態においては、図12に示すように、第4セラミックス層44の上面における長辺の近傍において、第1の電極51の端子351cと、第3の電極53の端子353cとが、それぞれ長辺方向と平行に延びるとともに、短辺方向に2本並んで設けられている。第1の電極の端子351cは、該端子351cの延在方向に略等間隔に並んで、第3の電極53の端子353cが設けられている側へと突出する複数の突出部351f,351f,…を有している。第3の電極の端子353cも、該端子353cの延在方向に略等間隔に並んで、第1の電極51の端子351cが設けられている側へと突出する複数の突出部353f,353f,…を有している。第1の端子351cの突出部351f,351f,…は、第3の電極53の端子353cに対し、該端子353cにおいて隣り合う突出部353f,353fの間に形成された突出部よりも幅が狭い部分353gと対向している。同様に、第3の電極53の端子353cの突出部353f,353f,…は、第1の電極51の端子351cに対し、該端子351cにおいて隣り合う突出部351f,351fの間に形成された突出部351fよりも幅が狭い部分351gと対向している。すなわち、両端子351c、353cの突出部351f、353fが、端子351c、353cの延在方向に互い違いとなるように形成されるようになっている。
図13に示すように、配線基板上322においては、第1の電極51の端子351cに接続される配線361と、第3の電極53の端子353cに接続される配線363とがそれぞれ、平行に2本並んで形成されている。配線361に対して形成されて第1の電極51の端子351cに溶着されるろう材66を設けるための開口と、配線363に対して同様にして形成される開口とは、配線361,363が延びる方向に互い違いとなるように配置されている。第1の電極51の端子351cおよび第3の電極53の端子353cに溶着されるろう材66の量は、第2の電極52の端子52cに溶着されるろう材66の量よりも、少量になっている。
上記端子351c、353cを有するインクジェットヘッドにおいては、第1実施形態と同様に第3工程において、第1の電極51の端子351cおよび第3の電極53の端子353cの突出部351f,353fに、ろう材66が溶着される。
このように、端子351c、353cは、ろう材66が溶着される部分が幅広の突出部351f,353fになっている。また、一方の端子の突出部は、他方の端子の突出部の間の狭い部分に対向している。このため、両端子351c、353cにおいて、ろう材66を溶着させるだけの面積が十分に確保され、第4のセラミックス層44の上面に長辺方向に延びて端子を設けるための領域を、この長辺方向と直交する方向であって2つの端子が並ぶ方向にコンパクトにすることができ、圧電アクチュエータ322の大型化を避けることができる。また、このようにろう材66が溶着される突出部が、互い違いに配置されているため、互いの端子に溶着されるろう材66同士がブリッジするおそれも少ない。
また、第1の電極351の端子351cに溶着するろう材66の量と、第3の電極353の端子353cに溶着されるろう材66の量とが、第2の電極352の端子352cに溶着されるろう材66の量よりも少量に設定されているため、近接対向して配置される端子351c,353c間におけるろう材66のブリッジを避けることができ、第1の電極351と第3の電極353とを、電気的に互いに独立した状態で保持することができ、その後の欠陥検査において欠陥の有無の検出をより確実に行うことができる。
なお、図14には本実施形態の変更構成例を示している。図14(a)に示す構成例においては、第4セラミックス層44の上面における長辺近傍に、第1の電極51の端子351c′と、第3の電極53の端子353c′とが、それぞれ長辺方向と平行に延びるとともに、短辺方向に2本並んで設けられている。なお、この変更構成例においては、両端子351c′、353c′は、上記突出部を有していないが、図12に示す構成例と同様に、該長辺の延びる方向に対してろう材66をずらして配置されている。これにより、ろう材66のブリッジを避けることができる。また、図14(b)においても、図14(a)に示す構成例と同様に、第4セラミックス層44の上面における長辺近傍に、第1の電極51の端子351c′と、第3の電極53の端子353c′とが、それぞれ長辺方向と平行に延びるとともに、短辺方向に2本並んで設けられている。さらに、この変更構成例においては、両端子351c″、353c″に溶着されるろう材66が、端子の延在方向に対して同位置に設けられており、端子351c″、353c″の並ぶ方向にこれらのろう材66が並んで配置されている。ただし、このろう材66を図12に示す構成例と同様に、第2の電極52の端子に溶着されるろう材66よりも少量にすることで、両端子351c″、353c″を近接して配置しても、ろう材66のブリッジを避けることができる。
第5実施形態においては、図15に示すように、第1の電極51の端子451cが、第4セラミックス層44の2つの長辺のうち第1の長辺44Aに沿って該第1の長辺44Aの延在方向に延びて設けられ、第3の電極53の端子453cが、第4セラミックス層44の2つの長辺のうち上記第1の長辺44Aの対辺となる第2の長辺44Bに沿って該第2の長辺44Bの延在方向に延びて設けられている。これに付随して、図16に示すように、配線基板422上においても、配線基板422の一辺の近傍には、該辺に沿って第1の電極51の端子451cに接続される配線461のみが設けられ、配線基板422の上記一辺の対辺に沿って第3の電極53の端子453cに接続される配線463のみが設けられている。
このように、一方の長辺の近傍に対しては第1の電極51の端子451cおよび第3の電極53の端子453cのうちの一つの端子のみを沿わせて設ける構造とすることにより、第1乃至第3実施形態と同様にして、第4圧電アクチュエータ421の大型化を避けることができる。
以上、本発明に係る実施形態を説明したが、本発明の範囲は上記の構成に限られない。例えば、端子51の配置構造は、各実施形態に示した構成に限らず、圧電アクチュエータ21の配線基板22の引き出し方向とは反対側の側縁に沿って複数個所に配置することもできる。これに併せて、配線61を配線基板22の引き出し方向両側縁に沿って配置したり、配線基板22の3辺に沿ってU字形に配置することができる。また、各端子と配線基板上の配線とを導通させる導電材としては、例えば半田等のろう材を適用することができる。
また、キャビティユニット20のプレート31〜36は導電性のある材料を使用しているが、少なくともインクに触れるプレートの1つが導電性のある材料であればよい。
なお、本発明の液体吐出装置は、インクジェットヘッドだけでなく、電気的な配線パターンを形成したり、カラーフィルターを形成するなど、各種の液体を吐出する装置に適用できる。
本発明の第1実施形態に係るインクジェットヘッドにおけるキャビティユニットおよび圧電アクチュエータの分解斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るインクジェットヘッドにおける圧電アクチュエータおよび配線基板の分解斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るインクジェットヘッドにおける配線基板の平面図である。 図1のIV−IV線位置におけるインクジェットヘッドの断面図である。 図2のV−V線位置におけるインクジェットヘッドの断面図である。 図2のVI−VI線位置におけるインクジェットヘッドの断面図である。 本発明の第1実施形態に係るインクジェットヘッドにおける配線基板と圧電アクチュエータとの接続部分を示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係るインクジェットヘッドにおける圧電アクチュエータおよび配線基板の分解斜視図である。 図8のIX−IX線位置におけるインクジェットヘッドの断面図である。 本発明の第3実施形態に係るインクジェットヘッドにおける圧電アクチュエータの平面図である。 本発明の第3実施形態に係るインクジェットヘッドにおける配線基板の平面図である。 本発明の第4実施形態に係るインクジェットヘッドにおける圧電アクチュエータの平面図である。 本発明の第4実施形態に係るインクジェットヘッドにおける配線基板の平面図である。 (a),(b)ともに、本発明の第4実施形態に係るインクジェットヘッドにおける圧電アクチュエータの変更構成例を示す平面図である。 本発明の第5実施形態に係るインクジェットヘッドにおける圧電アクチュエータの平面図である。 本発明の第5実施形態に係るインクジェットヘッドにおける配線基板の平面図である。 従来のインクジェットヘッドを説明する縦断面図である。
符号の説明
10 インクジェットヘッド(液体吐出装置)
20 キャビティユニット
21 圧電アクチュエータ
22 配線基板
24 圧力室
41 第1のセラミックス層
42 第2のセラミックス層
43 第3のセラミックス層
51 第1の電極
52 第2の電極
53 第3の電極
51c 端子
53c 端子
61 (第1の電極の端子に接続される)配線
62 (第2の電極の端子に接続される)配線
63 (第3の電極の端子に接続される)配線
69 キャビティ導通部材
110 インクジェットヘッド
151 第1の電極
151e 接触回避部
251c (第1の電極の)端子
253c (第3の電極の)端子
351c、351c′、351c″ (第1の電極の)端子
351f 突出部
353c、353c′、353c″ (第3の電極の)端子
451c (第1の電極の)端子
453c (第3の電極の)端子

Claims (16)

  1. 液体を吐出するノズル、そのノズルに連通する圧力室を有し、その圧力室が平面上に開口形成されたキャビティユニットと、
    前記圧力室が開口した面を覆って前記キャビティユニットに固定される圧電アクチュエータとを備え、
    前記圧電アクチュエータは、
    前記圧力室の開口を直接覆う第1のセラミックス層、その第1のセラミックス層の前記開口とは反対側へ前記開口と平行な面に直交する方向に順次積層される第2および第3のセラミックス層を含む複数のセラミックス層と、
    前記第1のセラミックス層と第2のセラミックス層との間に配置された第1の電極、前記第2のセラミックス層と第3のセラミックス層との間に配置された第2の電極およびその第2の電極と前記第3のセラミックス層を挟んで配置される第3の電極を含む複数の電極とを有し、
    前記第2のセラミックス層および第3のセラミックス層が前記第2の電極に関して対称に分極形成され、前記第1の電極と第2の電極との間および前記第2の電極と第3の電極との間に前記分極方向と平行な電圧を印加することにより、前記第2のセラミックス層および第3のセラミックス層が変位して前記圧力室に充填した液体に吐出圧力を付与する液体吐出装置において、
    前記第1の電極と第3の電極とは、電源に接続されるそれぞれ独立した端子に接続されていることを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記圧力室は、前記平面上に複数個開口して位置し、前記複数のセラミックス層は、その複数の圧力室にわたって延在し、前記第2の電極は、前記各圧力室ごとにその圧力室に対向して位置し、前記第1の電極と第3の電極は、前記複数の圧力室にわたって延在していることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記圧電アクチュエータは、前記キャビティユニットと反対側の面に、前記第1の電極、第3の電極および第2の電極に接続されたそれぞれの端子を配列して有することを特徴とする請求項1または2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記圧電アクチュエータの前記キャビティユニットと反対側の面に、前記第1の電極の端子、第3の電極の端子および第2の電極の端子と接続される配線を有する配線基板が配置されていることを特徴とする請求項3に記載の液体吐出装置。
  5. 前記第2のセラミックス層および第3のセラミックス層、第2の電極および第3の電極は、前記第1のセラミックス層の前記キャビティユニットと反対側に交互にそれぞれ複数層積層され、
    前記圧電アクチュエータの前記面に位置する前記第2の電極の端子は、積層方向の前記複数の第2の電極に対し共通に接続され、前記圧電アクチュエータの前記面に位置する前記第3の電極の端子は、積層方向の前記複数の第3の電極に対し共通に接続され、
    前記第3の電極の端子に接続された前記配線は、前記第1の電極の端子に接続された前記配線よりも電気抵抗値が低く形成されていることを特徴とする請求項4に記載の液体吐出装置。
  6. 前記第3の電極の端子を前記キャビティユニットに接地導通させるキャビティ導通部材を有し、
    前記第1の電極に、前記キャビティ導通部材との接触を避けるための接触回避部が設けられることを特徴とする請求項4または5に記載の液体吐出装置。
  7. 前記第3の電極は、前記圧電アクチュエータの側端面に露出する露出部を有し、前記キャビティ導通部材が、該露出部から、前記圧電アクチュエータの側端面を前記複数のセラミックス層の積層方向に延在して前記キャビティユニットの上面にまで設けられ、
    前記接触回避部は、前記第1の電極が、前記第1のセラミックス層および前記第2のセラミックス層の側端面において前記キャビティ導通部材が設けられる部分に露出しないように部分的に切り欠かれることにより、形成されることを特徴とする請求項6に記載の液体吐出装置。
  8. 前記配線基板上に、前記第1の電極の端子に接続される前記配線と前記第3の電極の端子に接続される前記配線とを導通させる配線導通部材が設けられることを特徴とする請求項6または7に記載の液体吐出装置。
  9. 前記配線基板は、電気接続部材を介して外部基板に接続され、該外部基板は、前記電気接続部材を介して前記第1の電極の端子に接続される前記配線と導通される第1の外部配線と、前記電気接続部材を介して前記第3の電極の端子に接続される前記配線と導通される第3の外部配線とを有し、
    前記外部基板上において、前記第1の外部配線と前記第3の外部配線とが導通されていることを特徴とする請求項6または7に記載の液体吐出装置。
  10. 前記第1の電極の端子は、前記第1の電極の端子に接続された前記配線上に設けられる第1の金属接合材のバンプが溶着されて該配線に接続され、前記第2の電極の端子は、前記第2の電極の端子に接続された前記配線上に設けられる第2の金属接合材のバンプが溶着されて該配線に接続され、前記第3の電極の端子は、前記第3の電極の端子に接続された前記配線上に設けられる第3の金属接合材のバンプが溶着されて該配線に接続され、
    前記第1の金属接合材のバンプおよび前記第3の金属接合材のバンプは、前記第2の金属接合材のバンプよりも少量になっていることを特徴とする請求項4乃至9のいずれかに記載の液体吐出装置。
  11. 前記第1の電極の端子および前記第3の電極の端子が、前記圧電アクチュエータの前記反対側の面の一辺に沿って該辺の延びる方向と平行に延びて並んで設けられ、前記第1の電極の端子に接続される前記配線および前記第3の電極の端子に接続される前記配線が、前記第1の電極の端子および前記第3の電極の端子の延びる方向に対応して延在し、
    前記第1の金属接合材のバンプおよび前記第3の金属接合材のバンプが、前記配線が延びる方向における互いの位置をずらして設けられていることを特徴とする請求項10に記載の液体吐出装置。
  12. 複数の前記第1の金属接合材のバンプ、及び複数の前記第3の金属接合材のバンプが、それぞれ前記配線が延びる方向に互いに離間して設けられ、
    前記第1の電極の端子および前記第3の電極の端子が、複数の金属接合材のバンプが設けられる部分において互いの端子の間へと突出する突出部を有しており、隣り合う該突出部の間の部分において該突出部よりも幅が狭く形成されていることを特徴とする請求項11に記載の液体吐出装置。
  13. 前記第1の電極の端子が、前記圧電アクチュエータの前記反対側の面の一辺に沿って該辺の延びる方向と平行に延びて設けられており、前記第3の電極の端子が、前記圧電アクチュエータの前記反対側の面の前記一辺の対辺に沿って該対辺の延びる方向と平行に延びて設けられていることを特徴とする請求項4乃至9のいずれかに記載の液体吐出装置。
  14. 前記第1の端子および前記第3の端子が、前記圧電アクチュエータの前記反対側の面の一辺の近傍において、該一辺の延びる方向に互いに離間して設けられていることを特徴とする請求項4乃至9のいずれかに記載の液体吐出装置。
  15. 液体を吐出するノズル、そのノズルに連通する圧力室を有し、その圧力室が平面上に開口形成されたキャビティユニットと、
    前記圧力室が開口した面を覆って前記キャビティユニットに固定される圧電アクチュエータとを備え、
    前記圧電アクチュエータは、
    前記圧力室の開口を直接覆う第1のセラミックス層、その第1のセラミックス層の前記開口とは反対側へ前記開口と平行な面に直交する方向に順次積層される第2および第3のセラミックス層を含む複数のセラミックス層と、
    前記第1のセラミックス層と第2のセラミックス層との間に配置された第1の電極、前記第2のセラミックス層と第3のセラミックス層との間に配置された第2の電極およびその第2の電極と前記第3のセラミックス層を挟んで配置される第3の電極を含む複数の電極とを有し、
    前記第2のセラミックス層および第3のセラミックス層が前記第2の電極に関して対称に分極形成され、前記第1の電極と第2の電極との間および前記第2の電極と第3の電極との間に前記分極方向と平行な電圧を印加することにより、前記第2のセラミックス層および第3のセラミックス層が変位して前記圧力室に充填した液体に吐出圧力を付与する液体吐出装置において、
    前記第1の電極と第3の電極とは、電源に接続される端子をそれぞれ独立した状態とし、前記圧力室に液体を充填した状態で、前記第1の電極と前記キャビティユニットとの間の電気的特性を測定することを特徴とする液体吐出装置の検査方法。
  16. 前記第3の電極が、前記キャビティユニットに接地導通され、
    前記第1の電極の端子および前記第3の電極の端子が、前記圧電アクチュエータの前記キャビティユニットと反対側の面上に設けられ、
    前記圧電アクチュエータの前記反対側の面に、前記第1の電極の端子と接続される第1の配線と、前記第3の電極の端子と接続される第3の配線とを有する配線基板が配置され、
    前記第1の電極と前記キャビティユニットとの間の電気的特性を、前記第1の配線と前記第3の配線とが導通されていない状態において前記第1の配線と前記第3の配線との間で測定することを特徴とする請求項15に記載の液体吐出装置の検査方法。
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