JP2008163001A - 遷移金属錯体触媒を用いたフッ素化合物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
で表されるフッ素化合物の製造方法であって、
一般式(2):
で表される化合物と、一般式(3):
で表されるオレフィンとを、遷移金属錯体触媒(4)の存在下に反応させることを特徴とする製造方法。
MAxByCz (4a)
(式中、Mはレニウム、ルテニウム、ロジウム及びイリジウムから選ばれる遷移金属、Aは水素原子、Bはカルボニル(CO)又はシクロペンタジエン誘導体、Cはホスフィン配位子、x、y及びzは独立してx=1〜5、y=0〜2、z=0〜5であり、yとzが同時に0の場合を除く。)
で表される項6に記載のフッ素化合物の製造方法。
で表されるフッ素化合物の製造方法であって、
一般式(2a):
で表される化合物と、一般式(3):
で表されるオレフィンとを、遷移金属錯体触媒(4)の存在下に反応させることを特徴とする製造方法。
MAxByCz (4a)
(式中、Mはレニウム、ルテニウム、ロジウム及びイリジウムから選ばれる遷移金属、Aは水素原子、Bはカルボニル(CO)又はシクロペンタジエン誘導体、Cはホスフィン配位子、x、y及びzは独立してx=1〜5、y=0〜2、z=0〜5であり、yとzが同時に0の場合を除く。)
で表される項11に記載のフッ素化合物の製造方法。
で表されるフッ素化合物。
で表されるフッ素化合物。
Rf及びR2で示される炭素数1〜10の含フッ素アルキル基とは、炭素数1〜10のアルキル基の水素原子の少なくとも1個がフッ素原子に置換された基であり、直鎖又は分岐鎖のいずれであってもよい。好ましくは炭素数1〜5の直鎖又は分岐鎖の含フッ素アルキル基であり、例えば、F-(CF2)n-で示される基(式中、n=1〜5の整数を示す。)、H-(CF2)m-で示される基(式中、m=1〜5の整数を示す。)等が挙げられる。具体的には、CF3-、CF3CF2-、CF3CF2CF2-、CF3CF2CF2CF2-、HCF2CF2-、HCF2CF2CF2CF2-、HCF2CF2CF2CF2CF2CF2-等が挙げられる。より好ましくは、CF3-、CF3CF2-、HCF2CF2-、HCF2CF2CF2CF2-である。
MAxByCz (4a)
(式中、Mはレニウム、ルテニウム、ロジウム及びイリジウムから選ばれる遷移金属、Aは水素原子、Bはカルボニル(CO)又はシクロペンタジエン誘導体、Cはホスフィン配位子、x、y及びzは独立してx=1〜5、y=0〜2、z=0〜5であり、yとzが同時に0の場合を除く。)
で表される遷移金属錯体触媒が挙げられる。
[実施例1]
10mL二口フラスコにアルゴン雰囲気下でIrH5(PiPr3)2(0.05mmol)、2-(トリフルオロメチル)-3,3,3-トリフルオロプロピオン酸メチル(1mmol)、アクリロニトリル(1mmol)、トルエン(2mL)、ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン(100μL)を加え、室温で3時間撹拌した。その後、反応液を一部抜き取り19F−NMRで分析した結果、反応収率97%で4−シアノ-2,2-ビス(トリフルオロメチル)ブタン酸メチルが生成していた。さらに、反応液をシリカゲルクロマトグラフで精製することにより、94%の単離収率で目的の4-シアノ-2,2-ビス(トリフルオロメチル)ブタン酸メチルを得ることができた。
IR (neat) cm-1 2255, 1761. 1H NMR (CDCl3) δ 2.58 (s, 4H, CH2CH2CN), 3.95 (s, 3H, Me). 13C NMR (CDCl3) δ 12.9 CH2CN, 24.5 CH2CH2CN, 54.5 Me, 60.0 (m, C), 117.3 CN, 122.0 (q, J = 290, CF3), 161.6 CO2Me. 19F NMR (CDCl3) δ -64.5 (s). Anal. Calcd for C8H7F6NO2: C 36.52, H 2.68, N, 5.32. Found: C 36.61, H 2.50, N 5.30.
[実施例2]
触媒量を変えること以外は、実施例1と同様にして反応して、表2記載の化合物を得た。
[実施例3〜6]
溶媒を変えること以外は、実施例2と同様にして反応して、表2記載の化合物を得た。
実施例1の2-(トリフルオロメチル)-3,3,3-トリフルオロプロピオン酸メチルの代わりに、2-トリフルオロメチルマロン酸ジメチル(1mmol)を用いて同様に室温で5時間反応を行った結果、反応収率84%で目的とする2-(2-シアノエチル)-2-トリフルオロメチルマロン酸ジメチルを得た。
IR (neat) cm-1 2252, 1750. 1H NMR (CDCl3) δ 2.50-2.65 (m, 4H, CH2CH2CN), 3.88 (s, 6H, Me). 13C NMR (CDCl3) δ 13.0 CH2CN, 26.6 CH2CH2CN, 53.8 Me, 61.7 (q, J = 26.4, C), 117.9 CN, 122.8 (q, J = 284, CF3), 164.1 CO2Me. 19F NMR (CDCl3) δ -65.0 (s). Anal. Calcd for C9H10F3NO4: C 42.70, H 3.98, N 5.53. Found: C 42.78, H 3.91, N 5.26.
[実施例8]
実施例1の2−(トリフルオロメチル)−3,3,3−トリフルオロプロピオン酸メチルの代わりに、2,3,3,3−テトラフルオロプロピオニトリル(1mmol)を用いて、同様に50℃、1時間反応を行った結見、反応収率91%で目的とする2-フルオロ-2-トリフルオロメチルペンタンジニトリルを得た。
IR (CHCl3) cm-1 2258. 1H NMR (CDCl3) δ 2.43-2.71 (m, 2H, CH2CN), 2.77-2.83 (m, 2H, CH 2 CH2CN). 13C NMR (CDCl3) δ 11.8 (d, J = 4.1, CH2CN), 28.8 (d, J = 22.8, CH2CH2CN), 86.3 (dq, J = 202.1, 36.7, CF), 110.3(d, J = 32.6, CFCN), 116.0 CH2 CN, 119.6 (qd, J = 285.3, 27.9, CF3). 19F NMR (CDCl3) δ -167.6 (m, 1F), -77.7 (d, J =
9.6, 3F).
[実施例9]
反応条件を変えること以外は、実施例8と同様にして反応して、表3記載の化合物を得た。
[実施例10]
実施例1の2-(トリフルオロメチル)-3,3,3-トリフルオロプロピオン酸メチルの代わりに、4,4,4-トリフルオロ-2-ブタノン(1mmol)を用いて同様に50℃、5時間反応を行った結果、反応収率70%で目的とする4−アセチル−4−トリフルオロメチルヘプタンジニトリルを得た。
: IR (neat) cm-1 2252, 1718. 1H NMR (CDCl3) δ 2.08-2.18 (m, 2H), 2.27-2.47 (m, 9H). 13C NMR (CDCl3) δ 12.6 CH2CN, 27.0 CH2CH2CN, 27.6 Me, 58.8 (q, J = 24, C), 117.9 CN, 125.8 (q, J = 284, CF3), 200.6 CO. 19F NMR (CDCl3) δ -63.8 (s). Anal. Calcd for C10H11F3N2O: C 51.73, H 4.77, N 12.06. Found: C 51.89, H 4.39, N 11.79.
[実施例11]
実施例1の2−(トリフルオロメチル)−3,3,3−トリフルオロプロピオン酸メチルの代わりに、3,3,3-トリフルオロプロピオニトリル(1mmo1)を用いて同様に50℃、5時間反応を行った結果、反応収率82%で目的とする4-シアノ-4-トリフルオロメチルヘプタンジニトリルを得た。
IR (neat) cm-1 2255. 1H NMR (CDCl3) δ 2.24-2.42 (m, 4H), 2.69-2.73 (m, 4H). 13C NMR (CDCl3) δ 13.4 CH2CN, 27.8 CH2CH2CN, 46.1 (q, J = 29, C) 113.5 CCN, 117.2 (CH2 CN), 123.6 (q, J = 285, CF3). 19F NMR (CDCl3) δ -69.2 (s). Anal. Calcd for C9H8F3N3: C 50.24, H 3.75, N 19.53. Found: C 50.03, H 3.59, N 19.16.
[実施例12〜13]
反応条件を変えること以外は、実施例11と同様にして反応して、表3記載の化合物を得た。
[実施例14]
実施例1の2-(トリフルオロメチル)-3,3,3-トリフルオロプロピオン酸メチルの代わりに、3,3,3-トリフルオロプロピオン酸メチル(1mmol)を用いて同様に50℃、5時間反応を行った結果、反応収率52%で目的とする4-シアノ-2-(2-シアノエチル)-2-トリフルオロメチルブタン酸メチルを得た。
IR (neat) cm-1 2252, 1742. 1H NMR (CDCl3) δ 2.23-2.30 (m, 4H), 2.48-2.56 (m, 4H), 3.88 (s, 3H, Me). 13C NMR (CDCl3) δ 13.0 CH2CN, 28.4 CH2CH2CN, 53.8 Me, 53.9 (q, J = 25.3, C), 117.9 CN, 125.1 (q, J = 284.3, CF3), 167.1 CO2Me. 19F NMR (CDCl3) δ -66.0 (s). Anal. Calcd for C10H11F3N2O2: C 48.39, H 4.47, N 11.29. Found: C 48.59, H 4.63, N 11.57.
[実施例15〜16]
反応条件を変えること以外は、実施例14と同様にして反応して、表3記載の化合物を得た。
[実施例17]
実施例1の2−(トリフルオロメチル)−3,3,3−トリフルオロプロピオン酸メチルの代わりに、2,3,3,3-テトラフルオロプロピオン酸メチル(1mmol)を用いて同様に50℃、5時間反応を行った結果、反応収率56%で目的とする4-シアノ-2-フルオロ-2-トリフルオロメチルブタン酸メチルを得た。
IR (neat) cm-1 2255, 1774. 1H NMR (CDCl3) δ 2.44-2.65 (m, 4H, CH2CH2CN), 3.96 (s, 3H, Me). 13C NMR (CDCl3) δ 11.0 (d, J = 6.2, CH2CN), 27.3 (d, J = 20.6, CH2CH2CN), 54.2 Me, 91.8 (dq, J = 204.3, 32.6, C), 117.0 CN, 121.0 (qd, J = 285.5, 27.9, CF3), 163.5 (d, J = 24.8, CO2Me). 19F NMR (CDCl3) δ -177.0 (m, 1F), -76.3 (d, J = 8.5, 3F). Anal. Calcd for C7H7F4NO2: C 39.45, H 3.31, N 6.57. Found: C 39.50, H 3.41, N 6.40.
[実施例18〜19]
反応条件を変えること以外は、実施例17と同様にして反応して、表3記載の化合物を得た。
実施例1のアクリロニトリルの代わりにメチルビニルケトン(3mmol)を用いて同様に50℃、5時間反応を行った結果、反応収率70%で目的とする5-オキソ-2,2-ビス(トリフルオロメチル)ヘキサン酸メチルを得た。
IR (neat) cm-1 1761, 1724. 1H NMR (CDCl3) δ 2.19 (s, 3H, COMe), 2.42-2.64 (m, 4H, CH2CH2CO), 3.90 (s, 3H, OMe). 13C NMR (CDCl3) δ 22.1 CH2CH2CO, 29.7 COMe, 37.6 CH2CO, 53.9 OMe, 60.4 (m, C), 122.5 (q, J = 286, CF3), 162.6 CO2Me, 205.2 COMe. 19F NMR (CDCl3) δ -64.9 (s). Anal. Calcd for C9H10F6O3: C 38.58, H 3.60. Found:
C 38.56, H 3.43.
[実施例21〜22]
反応条件を変えること以外は、実施例20と同様にして反応して、表4記載の化合物を得た。
[実施例23]
実施例20の2-(トリフルオロメチル)-3,3,3-トリフルオロプロピオン酸メチルの代わりに、2−トリフルオロメチルマロン酸ジメチル(1mmol)を用いて同様に50℃、5時間反応を行った結果、反応収率71%で目的とする2-(3-オキソブチル)-2-トリフルオロメチルマロン酸ジメチルを得た。
IR (neat) cm-1 1749, 1720. 1H NMR (CDCl3) δ 2.16 (s, 3H, COMe), 2.41-2.44(m, 2H), 2.65 (t, J = 7.5, 2H), 3.82 (s, 6H, OMe). 13C NMR (CDCl3) δ 24.4 CH2CH2CO, 29.7 COMe, 38.2 CH2CO, 53.4 OMe, 62.3 (q, J = 25.9, C), 123.2, (q, J = 283.8, CF3), 165.1 CO2Me, 206.0 COMe. 19F NMR (CDCl3) δ -65.3 (s). Anal. Calcd for C10H13F3O5: C 44.45, H 4.85. Found: C 44.41, H, 4.71.
[実施例24〜25]
反応条件を変えること以外は、実施例23と同様にして反応して、表4記載の化合物を得た。
[実施例26]
実施例20の2-(トリフルオロメチル)-3,3,3-トリフルオロプロピオン酸メチルの代わりに、2,3,3,3-テトラフルオロプロピオニトリル(1mmol)を用いて同様に50℃、1時間反応を行った結果、反応収率66%で目的とする2-フルオロ-5-オキソ-2-トリフルオロメチルヘキサンニトリルを得た。
IR (neat) cm-1 2260, 1726. 1H NMR (C6D6) δ 1.40 (s, 3H, Me), 1.78-2.01 (m, 4H, CH2CH2CO). 13C NMR (C6D6) δ 26.3 (d, J = 21.4, CH2CF), 28.9 COMe, 35.5 CH2CO, 87.8 (dq, J = 198, 36.2 CF), 111.7 (d, J = 32.6, CN), 120.5 (qd, J = 284.8, 27.9, CF3), 202.0 COMe. 19F NMR (CDCl3) δ -166.0 (m, 1F), -78.5 (d, J = 11.0, 3F).
[実施例27〜28]
反応条件を変えること以外は、実施例26と同様にして反応して、表4記載の化合物を得た。
[実施例29]
実施例20の2-(トリフルオロメチル)-3,3,3-トリフルオロプロピオン酸メチルの代わりに、3,3,3-トリフルオロプロビオニトリル(1mmol)を用いて同様に50℃、1時間反応を行った結果、反応収率23%で5-オキソ-2-(3−オキソブチル)-2-トリフルオロメチルヘキサンニトリルを、且つ、反応収率52%で5−オキソ-2-トリフルオロメチルヘキサンニトリルを得た。
IR (neat) cm-1 2249, 1720. 1H NMR (CDCl3) δ 2.10-2.15 (m, 4H), 2.23 (s, 6H, COMe), 2.76 (t, J = 4.8, 4H). 13C NMR (CDCl3) δ 25.8 CH2CH2COMe, 30.0 COMe, 38.4 CH2CO, 46.3 (q, J = 27.7, C), 115.7 CN, 124.6 (q, J = 284, CF3), 205.2 CO. 19F NMR (CDCl3) δ -70.0 (s). Anal. Calcd for C11H14F3NO2: C 53.01, H 5.66, N 5.62. Found: C 53.21, H 5.33, N 5.31.
5−オキソ-2-トリフルオロメチルヘキサンニトリル:
IR (neat) cm-1 2257, 1719. 1H NMR (CDCl3) δ 1.93-2.05 (m, 1H), 2.19-2.32 (m, 1H), 2.22 (s, 3H, COMe), 2.68-2.88 (m, 2H), 3.60-3.73 (m, 1H, CHCN). 13C NMR (CDCl3) δ 20.1 CH2CH2CO, 30.0 COMe, 36.5 (q, J = 32.2, CH), 38.6 CH2CO, 113.7 CN, 123.0 (q, J = 280, CF3), 206.0 CO. 19F NMR (CDCl3) δ -67.5 (d, J = 6.8 Hz).
[実施例30]
反応条件を変えること以外は、実施例29と同様にして反応して、表4記載の化合物を得た。
実施例1のIrH5(PiPr3)2の代わりに、Cp*RuH(PPh3)2(0.01mmol)を用いて同様に室温で24時間反応を行った結果、反応収率88%で目的とする4-シアノ-2,2-ビス(トリフルオロメチル)ブタン酸メチルを得た。
[実施例32]
1H NMR (300MHz, CDCl3) d 3.70 (s, 3H), 2.70(t, J=7.9 Hz, 2H), 2.42 (t, J=8.8 Hz, 2H). 13C NMR (75MHz, CDCl3) d 12.9(m, CH2), 23.9 (m, CH3), 51.3 (q, CH2), 58.5(m, C), 127.9, 124.4, 120.3, 116.5 (q, CF3), 124.4, 120.8, 117.7,116.5 (q, CF2). 19F NMR(282.65 MHz, toluene) d -66.55(t, 6F), 75.60( m, 2F). IR: 2254 cm-1 (CN). HRMS: (EI) m/z calcd for C8H6F8NO (M+) 284.0321 found 284.0321
[実施例33]
1H NMR (500MHz, CDCl3) d 2.60-2.45 (m, 3H), 2.44-2.35(m, 1H), 2.25-2.16(m, 3H), 1.98-1.71 (m, 5H). 13C NMR (125MHz, CDCl3) d 204.1, 125.9 (q, J = 288 Hz, CF3), 118.7, 55.9 (q, J = 22.6 Hz, C), 40.2 (d, J = 1.6 Hz), 31.2 (d, J = 2.0 Hz), 27.5 (d, J = 1.5 Hz), 25.6, 20.3, 12.6 (q, J = 1.5 Hz). 19F NMF(282.65 MHz, toluene) d -69.77(s, 3F). IR: 2250 cm-1(CN), 1721 cm-1 (C=O) HRMS: (EI) m/z calcd for C10H12F3NO (M+) 219.0871 found 219.0862.
[比較例1〜9]
10mL二口フラスコにアルゴン雰囲気下で、2-(トリフルオロメチル)-3,3,3-トリフルオロプロピオン酸メチル(1mmol)、アクリロニトリル(1mmol)、を表5記載の条件で反応させた。
Claims (14)
- 一般式(1):
で表されるフッ素化合物の製造方法であって、
一般式(2):
で表される化合物と、一般式(3):
で表されるオレフィンとを、遷移金属錯体触媒(4)の存在下に反応させることを特徴とする製造方法。 - R1及びR2で示される遷移金属に配位できる基が、同一又は異なって、シアノ基(−CN)、イソシアノ基(−NC)、カルボニル基を含む基、エステル基を含む基、スルホン基を含む基、スルホキシド基を含む基、アミノ基を含む基、及びアルコキシ基を含む基からなる群より選ばれる基である請求項1に記載の製造方法。
- R1及びR2で示される遷移金属に配位できる基が、同一又は異なって、−CN、−NC、−CO2R10で示される基(式中、R10は置換基を有してもよいアルキル基を示す。)、−COR11で示される基(式中、R11は置換基を有してもよいアルキル基を示す。)、−S(O)nR12で示される基(式中、R12は置換基を有してもよいアルキル基又はフェニル基、nは1又は2を示す。)、−CON(R13)(R14)で示される基(式中、R13及びR14は独立して水素原子又は置換基を有してもよいアルキル基を示す。)、又は−(CX2)l−OR25で示される基(式中、Xは水素原子又はフッ素原子、lは0〜3の整数、R25は置換基を有してもよいアルキル基又はアリール基を示す。)である請求項1に記載のフッ素化合物の製造方法。
- R1及びR2が結合し環を形成する基が、−C(=O)(CH2)s−で示される基(式中、sは1〜5の整数を示す。)、−C(=O)O(CH2)t−で示される基(式中、tは1〜5の整数を示す。)、−C(=O)N(R13)(CH2)u−で示される基(式中、R13は水素原子又は置換基を有してもよいアルキル基を示す。)、又は−S(O)v(CH2)w−で示される基(式中、vは1又は2、wは1〜10の整数を示す。)である請求項1に記載のフッ素化合物の製造方法。
- EWGが−CN、−CO2R20で示される基(式中、R20は炭素数1〜5のアルキル基を示す。)、−COR21で示される基(式中、R21は炭素数1〜5のアルキル基を示す。)、−S(O)mR22で示される基(式中、R22は炭素数1〜5のアルキル基又はアリール基、mは1又は2を示す。)又は−CON(R23)(R24)で示される基(式中、R23及びR24は独立して水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を示す。)である請求項1〜4のいずれかに記載のフッ素化合物の製造方法。
- 遷移金属錯体触媒(4)が、レニウム、ルテニウム、ロジウム及びイリジウムからなる群より選ばれる遷移金属を含む触媒である請求項1〜5のいずれかに記載のフッ素化合物の製造方法。
- 遷移金属錯体触媒(4)が、一般式(4a):
MAxByCz (4a)
(式中、Mはレニウム、ルテニウム、ロジウム及びイリジウムから選ばれる遷移金属、Aは水素原子、Bはカルボニル(CO)又はシクロペンタジエン誘導体、Cはホスフィン配位子、x、y及びzは独立してx=1〜5、y=0〜2、z=0〜5であり、yとzが同時に0の場合を除く。)
で表される請求項6に記載のフッ素化合物の製造方法。 - R1’で示される遷移金属に配位できる基が、−CN、−NC、−CO2R10で示される基(式中、R10は置換基を有してもよいアルキル基を示す。)、−COR11で示される基(式中、R11は置換基を有してもよいアルキル基を示す。)、−S(O)nR12で示される基(式中、R12は置換基を有してもよいアルキル基又はフェニル基、nは1又は2を示す。)、−CON(R13)(R14)で示される基(式中、R13及びR14は独立して水素原子又は置換基を有してもよいアルキル基を示す。)、又は−(CX2)l−OR25で示される基(式中、Xは水素原子又はフッ素原子、lは0〜3の整数、R25は置換基を有してもよいアルキル基又はアリール基を示す。)である請求項8に記載のフッ素化合物の製造方法。
- EWGが−CN、−CO2R20で示される基(式中、R20は炭素数1〜5のアルキル基を示す。)、−COR21で示される基(式中、R21は炭素数1〜5のアルキル基を示す。)、−S(O)mR22で示される基(式中、R22は炭素数1〜5のアルキル基又はアリール基、mは1又は2を示す。)又は−CON(R23)(R24)で示される基(式中、R23及びR24は独立して水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を示す。)である請求項8又は9に記載のフッ素化合物の製造方法。
- 遷移金属錯体触媒(4)が、レニウム、ルテニウム、ロジウム及びイリジウムからなる群より選ばれる遷移金属を含む触媒である請求項8〜10のいずれかに記載のフッ素化合物の製造方法。
- 遷移金属錯体触媒(4)が、一般式(4a):
MAxByCz (4a)
(式中、Mはレニウム、ルテニウム、ロジウム及びイリジウムから選ばれる遷移金属、Aは水素原子、Bはカルボニル(CO)又はシクロペンタジエン誘導体、Cはホスフィン配位子、x、y及びzは独立してx=1〜5、y=0〜2、z=0〜5であり、yとzが同時に0の場合を除く。)
で表される請求項11に記載のフッ素化合物の製造方法。
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