JP2008162749A - ジブクレーン - Google Patents

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良忠 越原
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Abstract

【課題】クライミングクレーンとして使用した後、構築物の躯体最上階上で支持鉄塔を撤去してクレーン本体下に走行台車を組み付けることにより、走行式低床ジブクレーンに変換して使用できるジブクレーンを提供する。
【解決手段】支持ベース2と、この支持ベース2上に直立支持される複数個のマストセグメントを継ぎ足して形成される支持鉄塔4と、この支持鉄塔4に外嵌支持されてクライミング機構を備える外マスト6、およびその外マスト6頂部に旋回機構定置支持フレーム20を介して支持されるクレーン本体10とで構成され、構築躯体の最上階で前記クライミング機構を操作して前記クレーン本体10をその下部に組み立てられる走行台車40上に下ろして組付けるとともに、自己の揚重機能で外マスト6と支持鉄塔4ならびに支持ベース2を取り除くことにより、タワー式から走行式に変換できる構成とする。
【選択図】図7

Description

本発明は、高層建築物を建設するのに使用されるジブクレーンに関するものであって、クライミング機能を備えて最上階まで上昇させた後に、走行可能な低床式ジブクレーンに組み換えて使用できるようにされたジブクレーンに関するものである。
高層建物の建設工事現場においては、構造材等を揚重するのにタワークレーン(クライミングクレーン)が多く用いられている。このタワークレーンは、構築物が組み上げられて行くに従って荷揚げ高さ(揚程)が次第に高くなるので、クレーン自体も高位置に配置する必要が生じることから、荷揚げ高さの変化に応じて上層階にクレーンを迫り上げて揚重作業ができるクライミング機能を備えた形式のものが知られている。
このクライミング機能を備えたクレーンとしては、例えば特許文献1によって知られるように、クレーン本体が頂部に搭載される外マストを、地上部から立設された支持鉄塔に沿って油圧シリンダにより迫り上げて、継ぎ足される支持鉄塔の頂部まで前記クレーン本体を上昇させるように構成されている。また、建物の躯体フロアに受支されて直立する所定高さの支持鉄塔と、この支持鉄塔に外嵌して頂部にクレーン本体を搭載する外マストとを、構築作業の進捗に応じて上層階へ交互に迫り上げるフロアクライミング方式のクレーンについては、例えば特許文献2によって知られている。
一方、このクライミング機構を備えるタワークレーンは、タワー(支持鉄塔)上に限定されているので、大型の建物建設工事では複数台のタワークレーンが必要になる。このようなことから構築中の躯体最上階に別途低床式のジブクレーンを搭載して建設資材の揚重が行われている。しかしながら、その低床式ジブクレーンを最上階に配置するためには、この低床式ジブクレーンを分解しなければ建物の躯体鉄骨の最上階まで運び上げられないので、組み立てなどで別途クレーンが必要である。そこで、前記タワークレーンのクレーン本体が最上階までクライミング(上昇)された後に、クレーン本体を残して支持鉄塔(タワー)を撤去し、そのクレーン本体に走行台車を取付けて移動式ジブクレーンに変更して使用でき、合理化を図るように構成されたクレーンについて、例えば特許文献3あるいは特許文献4によって提案されている。
特公昭63−32715号公報 特開2004−59321号公報 特許第3104159号公報 特開2001−348185号公報
しかしながら、このような合理化を図るための試みとして提案されている前記特許文献3または特許文献4に記載のクレーンにあっては、次のような問題点がある。
まず特許文献3に第2実施例として記載されるものでは、マスト(支持鉄塔)の上部からクレーン本体部を切り離して走行可能な台車上に移載し、躯体の最上階に敷設したレール上を移動させて移動式ジブクレーンとして使用できるものが提案されている。しかしながら、そのタワークレーンを解体して走行可能な台車上に移載する手段については、建物躯体の外側部に持ち出された支持構造体上で鉄塔の一部を切り離して走行台車上にクレーン本体を移設するものであるから、高層階での作業に不安定な状態で重量の大きいクレーン本体部を移設することになり、危険作業を伴うので実施が困難であるという問題点がある。
また、特許文献4に記載のクレーンでは、タワークレーンとして設置し使用される時点で走行台車相当の部材を搭載した架台を備えており、構築物の躯体外側部に立設した鉄塔上から躯体の最上階に敷設される走行軌条に前記走行台車相当のクレーン本体基部を移動させ、躯体最上階で移動して揚重作業を行うものである。したがって、このタワークレーンでは、その設置時に過剰な質量の機材を鉄塔に支持させることになるので、鉄塔自体も頑丈なものが必要になり高価なものになる。しかも、躯体側部の鉄塔上から躯体上に移設するのに自己の能力では移動が困難で、高所作業として危険を伴うという問題点を有している。
本発明は、前述のような状況に鑑みてなされたもので、躯体内部に設置して当初はクライミングクレーンとして使用され、構築作業の進捗で構築物の躯体最上階上までクレーンが上昇した後には、支持鉄塔を撤去して、クレーン本体下に走行台車を組み付けることにより、走行式低床ジブクレーンに変換して使用できるジブクレーンを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明によるジブクレーンは、
支持ベースと、この支持ベース上に直立支持される複数個のマストセグメントを継ぎ足して形成される支持鉄塔と、この支持鉄塔に外嵌支持されてクライミング機構を備える外マストと、その外マスト頂部に旋回機構定置支持フレームを介して支持されるクレーン本体とで構成され、構築躯体の最上階で前記クライミング機構を操作して前記クレーン本体をその下部に組み立てられる走行台車上に下ろして組付けるとともに、自己の揚重機能で外マストと支持鉄塔ならびに支持ベースを取り除くことにより、タワー式から走行式に変換できる構成であることを特徴とするものである(第1発明)。
前記発明において、前記クレーン本体下部に付設の旋回機構定置支持フレーム側面には、対称位置で走行台車の梁部材と接合する受け部材がそれぞれ付設されているのがよい(第2発明)。また、前記発明において、前記クレーン本体と外マストとは、クレーン本体下部に取付く旋回機構定置支持フレームの下端部で、外マストの頂部と分離可能に接続される構成であるのがよい(第3発明)。
本発明によれば、構築躯体の内部に設置してクレーン本体が構築躯体の最上階までクライミングされた後、そのクレーン本体の下側で支持鉄塔の周りに自己の揚重機能で走行台車を組み立てて、その走行台車上にクレーン本体を搭載し、支持鉄塔の残部と支持ベースを解体撤去すれば、躯体最上階面に敷設した走行軌条に沿って走行移動できるようになり、タワー式のジブクレーン(タワークレーン)から移動式ジブクレーンに組み換えて使用することができる。しかも、これら組み換え操作が自己の揚重機能で躯体上において、組み立て操作が行えるので高所での作業を無理なく実施でき、タワークレーンを屋上階に搭載する低床式ジブクレーン(走行式ジブクレーン)として引き続き使用できるので、多くのクレーンを準備することなく、合理的に揚重作業が行えて工費の低減を図ることができるという効果を奏する。
また、第2発明および第3発明の構成を採用することにより、クライミングクレーンの形態から低床式ジブクレーンに組み換える操作が自己の揚重機能を発揮させて高所位置で容易に、かつ安定した状態で行うことができるという効果を奏するのである。
次に、本発明によるジブクレーンの具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1には本発明に係るジブクレーンがクライミングクレーンの形態で表わされる全体図が、図2にはクレーン本体の側面図が、図3にはクライミング機構の概要図が、図4には本発明に係るジブクレーンが走行式ジブクレーンに組み換えられた形態で表わされる側面図が、図5には走行台車の平面図が、それぞれ示されている。
この実施形態のジブクレーン1は、基本構成がクライミングクレーンであって、中心から平面的に四方へ放射状に突出す支持脚3を備えた支持ベース2と、この支持ベース2中央上面に支持されて所要高さ寸法に複数のマストセグメント4aを継ぎ足して直立する支持鉄塔4と、この支持鉄塔4に外嵌支持されてクライミング機構22を備える外マスト6、およびその外マスト6の頂部に旋回機構12を介して支持されるクレーン本体10とで構成されている。そして、構築物の躯体最上階までクライミング機構22によりクレーン全体が迫り上げられた後は、クレーン本体10と別途に用意された走行台車40とを結合するとともに、自己の機能で支持鉄塔4とその支持ベース2および外マスト6を撤去することにより、走行式のジブクレーン1Aに組み換えて使用できる構成のものである。
前記支持ベース2には、中央部上面に支持鉄塔4を取付ける取付座が設けられた基体2aが配され、この基体2aの中心から四方へ放射状に延びる支持脚3が配置されている。その各支持脚3は、基端を前記基体2aの四方に設けられた取付部に接続して中間部で先端側が水平回動可能な関節部にて接続されて、盛り換え作業時に先端側が折畳んで躯体に設けられたクレーン設置開口部を通過できるようにされており、先端部で構築物の躯体梁材などに周知の手段で締結部材にて固定できるようにされている。
前記支持鉄塔4は、前記支持ベース2中央の基体2aの取付座上に立設され、所定長さに形成されるマストセグメント4aを順次ボルトで締結して継ぎ足し、所要高さに構成されている。その支持鉄塔4を構成するマストセグメント4aには、上下方向に所定の間隔でクライミング作動時における保持部材(軸ピン)を挿入する受支孔4bが設けられている。なお、この実施形態では円筒形の支持鉄塔4で、周側面にはクレーン本体10ならびに外マスト6(下部支持フレーム7を含む)が一定の向きに揃って昇降できるように、ガイドレール4cが上下方向に複数取付けられている。
前記クレーン本体10は、前記支持鉄塔4に外嵌する外マスト6にその頂部と接続する旋回機構定置支持フレーム20を介して旋回自在に支持される旋回フレーム11と、この旋回フレーム11上に立設されるガントリー13と、起伏ジブ25と、巻上ウインチ29および起伏用ウインチ28とで構成されており、前記巻上ウインチ29により操作される巻上索27と前記起伏用ウインチ28により操作される起伏索26とを備えている。前記旋回フレーム11は、その上面に前記ガントリー13と巻上ウインチ29および起伏用ウインチ28が搭載できて、起伏ジブ25の基端を支持する形状にされている。なお、この旋回フレーム11には、旋回中心位置に前記支持鉄塔4が通過できる開口部(図示せず)が設けられている。図中符号30は運転室である。
前記ガントリー13は、所要の間隔で平行に配される一対の前脚13aと一対の後脚13bとを上端部で接続部材13cにて連結され、その前脚13aの下端を旋回フレーム11前部に設けられたブラケット14aにピン15aで連結され、後脚13bは旋回フレーム11の中間部に直立して設けられる支持ブラケット14bにピン15bで連結されている。また、このガントリー13の上端部には前記接続部材13cの上端で支持される連結軸16上に、ジブ起伏用の起伏索26の滑車ブロック17aと巻上索27の滑車18が配列して設けてある。なお、図中符号13dはガントリー頂部の点検足場である。
前記旋回機構12は、旋回機構定置支持フレーム20に旋回輪固定側12aが取付けられ、旋回輪可動側12bに旋回フレーム11が取付けられて、その旋回フレーム11上面に設置される旋回モータの出力軸に取付くピニオン(いずれも図示せず)が、前記旋回機構定置支持フレーム20頂部に取付く旋回輪の固定側ギア(いずれも図示せず)と噛み合って旋回フレーム11を旋回駆動するように構成されている。
前記旋回機構定置支持フレーム20は、所要高さ寸法に形成され、その下端に設けた取付部材21によって外マスト6の頂部と連結できるようにされ、この外マスト6との連結部で分離容易なようにし、後述する走行台車40の組み付け高さ寸法より短い寸法で形成されている。また、両側面部にはクライミング操作時における受け梁(図示せず)と当接する、あるいは走行台車40の補梁42を取付けるために用いられる梁受け部材24が対称に付設されている。なお、この実施形態では旋回機構定置支持フレーム20が円筒状のものであるが、必要に応じて角形断面に枠組みされたものであってもよい。
前記起伏ジブ25は、その基端を前記旋回フレーム11上の中間位置に付設されたジブ支持ブラケット14cに枢支ピン25aで連結支持され、先端部を前記ガントリー13頂部の連結軸14上に設けた後部滑車ブロック17aから前部滑車ブロック17bを巡る起伏索26およびペンダントロープ26′で、起伏用ウインチ28によって操作されて起伏自在に支持されている。また、巻上索27は、前記起伏ジブ25の先端部に端部を繋いでジブ先端部の滑車18を巡らせてフックブロック19を吊下げ、ガントリー13頂部の連結軸16上に配される案内滑車18aを経て巻上ウインチ29に巻き取られるようにされている。また、この起伏ジブ25は、所定断面構造に枠組み形成されて所要長さ寸法で分割できる構造にされている。
前記外マスト6は、頂部を前記旋回機構定置支持フレーム20下端の取付部材21に接続して、この旋回機構定置支持フレーム20を介して前記旋回フレーム11を支持するようにされている。この外マスト6は、所要高さ寸法の円筒状に形成されて内側に前記支持鉄塔4の各ガイドレール4cに案内されてこの支持鉄塔4に沿い昇降できるように、上下位置で複数箇所にガイドローラ(図示省略)が取付けられている。そして、この外マスト6に付属するクライミング機構22は、外マスト6の相対向する位置に上部保持部材22a(上部カンヌキ)が上部位置で支持鉄塔4に設けられた受支孔4bと対向するように設けられ、外マスト6とは切り離されて支持鉄塔4に沿い昇降できるようにされた下部支持フレーム7の相対向する位置に下部保持部材22b(下部カンヌキ)が設けられ、前記上部保持部材22aと同様に支持鉄塔4の受支孔4bに対向するようにして配置されている。
前記上下両保持部材22a,22bは、それぞれ油圧シリンダによって作動操作されて支持鉄塔4の受支孔4bに嵌挿して受止められ、クレーン本体10を受支できるようにされ、進退自在に配されている。したがって、その上下保持部材22a,22bの配置間隔は支持鉄塔4に設けられた前記受支孔4bの配置間隔(複数ピッチ)に合わせて設けられる。また、外マスト6および下部支持フレーム7の外側面には、クライミング用のアクチュエータとして昇降用油圧シリンダ23(以下、「クライミングシリンダ23」という)が配設されている。このクライミングシリンダ23は、固定端を外マスト6の外側面に付設されるブラケットに枢支され、ロッドの先端を前記下部支持フレーム7に連結されている。こうして前記上下両保持部材22a,22bと下部支持フレーム7およびクライミングシリンダ23とその油圧駆動ユニット(図示省略)とによって構成されている。なお、前記クライミング機構22を作動させてクライミング作業を行うために、外マスト6および下部支持フレーム7にはそれぞれ作業床6aと作業床7aが付設されている。
一方、構築躯体の最上階で組み換え使用する走行台車40は、屋上階(最上階)に敷設される走行軌条50の軌間に対応して配置される所要長さの基幹ビーム41を一対と、この基幹ビーム41,41間を相互に接続する二本の補梁42,42と、この補梁42,42と前記基幹ビーム41,41の各端部とを繋ぐステー43および基幹ビーム41,41の両端下部に取付けられる走行構造体44,44′とで構成されている。これら各部材は屋上階で組立・分解可能な構造とされている。
前記走行構造体44(44′)は、所定の間隔で車輪44aが二輪配置されたフレーム44bと、そのフレーム44bの上面側で詳細は図示省略するがボギー構造の取付部材44cを備えており、この取付部材44cによって前記基幹ビーム41の先端下面に設けられた取付部に取付けて走行可能な構造とされる。その取付けに際しては、ボルト結合とされるのがよい。そして、この走行構造体44(44′)における車輪44aとしては鍔付き車輪とし、敷設される軌条50上を走行できるようにするのが好ましい。また、四基の走行構造体44,44′のうち各軌条50に一基ずつの走行構造体44には、駆動モータとその駆動力伝達の歯車駆動機構45が付設されており、それら駆動モータによる車輪の駆動で走行台車40が走行できる構成とされている。図中符号46はクレーン本体10の旋回フレーム11上に運転者が乗降するためのタラップである。
このように構成された本実施形態のジブクレーン1は、構築される構築物躯体の内部に設置して建造する作業の進捗に応じてクレーン本体10を迫り上げて使用される。そして、構築物躯体の最上階で走行式ジブクレーンに組み換えられる。次に、その組み換え態様について、図6〜図10に示されるクレーンの組み換え手順の態様を表わす図により説明する。
この実施形態のジブクレーン1は、従来のタワークレーンと同様の形態で構築物の躯体内に、その下層階の床梁上で支持脚3を支持されて支持ベース2が設置され、この支持ベース2上に所要高さの支持鉄塔4を直立させ、その支持鉄塔4上部に外マスト6および旋回機構定置支持フレーム20を介してクレーン本体10を取付けて設置し、巻上ウインチ29および起伏用ウインチ28を作動させて周知の手段で揚重作業を行う。構築物の躯体の建設が進捗して資材の揚重過程(揚程)が延長されるに伴って、クレーン本体10を高所位置に盛り換える。このクレーン本体10の盛り換え(クライミング)作業は、外マスト6と下部支持フレーム7に付属するクライミング機構22を作動させて行われる。
このクライミング作業は、いわゆるフロアクライミングであって、周知の手順で外マスト6と下部支持フレーム7とに付設する上部保持部材22aと下部保持部材22bを交互に作動させるとともに、クライミングシリンダ23を作動させてその1ストローク分ずつ支持鉄塔4を上昇させ、併せてクレーン本体10を上昇させて上層階に迫り上げる。なお、このクライミング操作時のクレーン本体10側に反力をとるときには、旋回機構定置支持フレーム20に付設される梁受け部材24を躯体の桁梁に取付けた受け梁(図示せず)と接合して受支するようにされる。
こうして躯体の構築が進捗して資材等を揚重する揚程が延長されると、前記要領でクレーン本体10を高所位置にクライミングさせる操作を繰返して揚重作業が行われる。
本実施形態のジブクレーン1は、構築される建物躯体の最上階まで上昇してタワークレーンとしての揚重作業が終ると、このジブクレーン1の支持ベース2を最上階の階層上面まで引上げることにより、支持ベース部を組み換えて走行式ジブクレーン1Aとして最上階上で引続き使用することができる。
タワークレーン構造から走行式ジブクレーン1A(低床式ジブクレーン)に組み換える要領は、まず図7(a)で示されるように、躯体の最上階から2階下の階層に支持ベース2を固定した状態で、上部保持部材22aを対応する支持鉄塔4の受支孔4bから後退させて固定を解く。クライミングシリンダ23を作動させて外マスト6および旋回機構定置支持フレーム20を介してクレーン本体10を迫り上げる。
次いで、図7(a)(b)で示されるように、クレーン本体10の起伏ジブ25を作動操作して、予め最上階の床上に敷設されている軌条50に対して走行台車40の組立作業を開始する。まず、各軌条50上に走行構造体44,44′を載置して図示されない治具などを用いて起立状態に保持させる。その後に基幹ビーム41を吊り上げて前記走行構造体44,44′上に配置して、その基幹ビーム41の各先端部下面の取付部にて走行構造体44,44′の取付部材44cと接続する。こうして、両軌条50,50上に走行構造体44,44′を介して基幹ビーム41,41がそれぞれ載置されるとこれらが起立状態に保たれるよう、予め準備した仮保持部材(図示せず)などにより保持させる。
また、起伏ジブ25を起伏操作するとともに巻上ウインチ29を作動して、前記クレーン本体10とともに迫り上げられている旋回機構定置支持フレーム20の両外側面に付設の梁受け部材24,24下面に、前記両基幹ビーム41,41を相互に連結して走行台車40を組み立てるための補梁42,42をそれぞれ取付ける。
次に、図8(a)で示されるように、クライミングシリンダ23によるクレーン本体10とこれに繋がる外マスト6およびを旋回機構定置支持フレーム20を下降させる。すると、図8(b)で示されるように、その旋回機構定置支持フレーム20に付設の梁受け部材24,24に取付けている補梁42,42が、先に組み立て保持されている両基幹ビーム41,41の間に受け入れられるので、それら補梁42,42を両側の基幹ビーム41,41の内側面に設けられている取付部に繋ぐと、走行台車40が組み立てられると同時にクレーン本体10が走行台車40上に一体的に搭載される。
次に、旋回機構定置支持フレーム20にチェーンブロックなどの扛重機60を吊り掛け、この扛重機60によって外マスト6を吊り、この旋回機構定置支持フレーム20と外マスト6との接続部分を切り離す。そのまま外マスト6を下降させて下部支持フレーム7上に預け、両者を仮固定する(図9(a)参照)。
一方、クレーン本体10では、その旋回フレーム11上の後尾に水平ビームを備える小型のポストクレーン65を設置する。このポストクレーン65を使用して予め準備しておいたカウンターウエイト70を吊り上げて、旋回フレーム11の後端に付設する(図9(b)参照)。
その後においてクレーン本体10の揚重機能を発揮して、クレーン本体10の内部に位置する支持鉄塔4を解体し、その上層から順次マストセグメント4aを吊り上げて機外に搬出する。こうしてクレーン本体10の内側に位置して支持鉄塔4の最上階に突出していた部分を取り除く(図9(b)参照)。
支持鉄塔4の上半部が撤去されると、クレーン本体10を搭載した走行台車40が移動可能な状態となるので、図10に示されるように、その走行台車40の駆動機構を作動させてクレーン本体10を走行台車40によって先にタワークレーンとしての設置されていた位置から解体作業に適した位置まで軌道上を移動させる。
こうしてクレーン本体10が所要位置まで移動したならば、躯体内に残留している支持鉄塔4と外マスト6および下部支持フレーム7ならびに支持ベース2(支持脚3を含む)を、クレーン本体10の起伏ジブ25を操作して順次分解し、最上階上に運び出して撤去する。こうすることにより本実施形態のジブクレーン1は、タワークレーン(クライミングクレーン)の形態から図4によって示されるように走行式ジブクレーン(低床式ジブクレーン)に組み換えられ、この形態で揚重作業を行うことができるのである。
以上のように、本発明によれば、作業開始時にはタワークレーンとして使用でき、作業の進捗でクレーンが躯体の最上階まで上昇された後は、別途準備しておいた走行台車を組み立てて、この走行台車上にクレーン本体を降ろして結合させ、支持鉄塔や盛り換え用の各部材を撤去することにより、そのままで、走行式のジブクレーンに組み換えて引続いて揚重作業を行わせることができる。したがって、余分なクレーンを高所に運びあげることなく合理的に広範囲での揚重作業ができ、躯体に設置して使用するクレーンして建物の構築時から揚重作業終了時まで1機種のクレーンを使用できることになり、揚重作業をより一層合理的に行えるという効果を奏するのである。
本発明に係るジブクレーンがクライミングクレーンの形態で表わされる全体図 クレーン本体の側面図 クライミング機構の概要図 本発明に係るジブクレーンが走行式ジブクレーンに組み換えられた形態で表わされる側面図 走行台車の平面図 ジブクレーンをタワー式から走行式に組み換える過程の態様を表わす図(1) ジブクレーンをタワー式から走行式に組み換える過程の態様を表わす図(2)で、(b)は(a)のA−A視図 ジブクレーンをタワー式から走行式に組み換える過程の態様を表わす図(3) ジブクレーンをタワー式から走行式に組み換える過程の態様を表わす図(4) 残留した部材の解体撤去態様を表わす図
符号の説明
1 ジブクレーン
2 支持ベース
3 支持脚
4 支持鉄塔
5 ステー
6 外マスト
7 下部支持フレーム
10 クレーン本体
11 旋回フレーム
13 ガントリー
20 旋回機構定置支持フレーム
22 クライミング機構
22a 上部保持部材
22b 下部保持部材
23 クライミングシリンダ
24 梁受け部材
25 起伏ジブ
28 起伏用ウインチ
29 巻上ウインチ
40 走行台車
41 基幹ビーム
42 補梁
44,44′ 走行構造体
50 軌条

Claims (3)

  1. 支持ベースと、この支持ベース上に直立支持される複数個のマストセグメントを継ぎ足して形成される支持鉄塔と、この支持鉄塔に外嵌支持されてクライミング機構を備える外マストと、その外マスト頂部に旋回機構定置支持フレームを介して支持されるクレーン本体とで構成され、構築躯体の最上階で前記クライミング機構を操作して前記クレーン本体をその下部に組み立てられる走行台車上に下ろして組付けるとともに、自己の揚重機能で外マストと支持鉄塔ならびに支持ベースを取り除くことにより、タワー式から走行式に変換できる構成であることを特徴とするジブクレーン。
  2. 前記クレーン本体下部に付設の旋回機構定置支持フレーム側面には、対称位置で走行台車の梁部材と接合する受け部材がそれぞれ付設されている請求項1に記載のジブクレーン。
  3. 前記クレーン本体と外マストとは、クレーン本体下部に取付く旋回機構定置支持フレームの下端部で、外マストの頂部と分離可能に接続される構成である請求項1または2に記載のジブクレーン。
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