JP2008148407A - 過電流検出回路 - Google Patents
過電流検出回路 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008148407A JP2008148407A JP2006330535A JP2006330535A JP2008148407A JP 2008148407 A JP2008148407 A JP 2008148407A JP 2006330535 A JP2006330535 A JP 2006330535A JP 2006330535 A JP2006330535 A JP 2006330535A JP 2008148407 A JP2008148407 A JP 2008148407A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- power supply
- supply device
- voltage
- reference voltage
- overcurrent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Emergency Protection Circuit Devices (AREA)
- Protection Of Static Devices (AREA)
- Dc-Dc Converters (AREA)
- Measurement Of Current Or Voltage (AREA)
Abstract
【課題】電源装置の使用環境に応じて過電流の検出値を設定可能な過電流検出回路を実現する。
【解決手段】電源装置の出力電流の過電流を検出する過電流検出回路に関する。出力電流を電圧値に変換して検出する電流検出手段と、電源装置の取付姿勢に応じて電流検出手段が出力電流を電圧値に変換する変換率を変更して設定する取付姿勢設定手段と、基準電圧を発生する基準電圧発生手段と、電源装置を使用する周囲温度に応じて基準電圧手段の電圧値を変更して設定する周囲温度設定手段と、取付姿勢設定手段で設定した電流検出手段の変換率によって出力電流を変換した電圧値及び周囲温度設定手段で設定した基準電圧手段の電圧値を比較し、両電圧値が等しくなったときに過電流検出信号を出力する電圧比較手段とを設けた。
【選択図】図1
【解決手段】電源装置の出力電流の過電流を検出する過電流検出回路に関する。出力電流を電圧値に変換して検出する電流検出手段と、電源装置の取付姿勢に応じて電流検出手段が出力電流を電圧値に変換する変換率を変更して設定する取付姿勢設定手段と、基準電圧を発生する基準電圧発生手段と、電源装置を使用する周囲温度に応じて基準電圧手段の電圧値を変更して設定する周囲温度設定手段と、取付姿勢設定手段で設定した電流検出手段の変換率によって出力電流を変換した電圧値及び周囲温度設定手段で設定した基準電圧手段の電圧値を比較し、両電圧値が等しくなったときに過電流検出信号を出力する電圧比較手段とを設けた。
【選択図】図1
Description
本発明は、電源装置の出力電流(負荷電流)の過電流を検出する過電流検出回路に関し、特に電源装置の使用環境に応じて過電流の検出値を設定可能な過電流検出回路に関するものである。
電源装置には、過大な負荷電流が流れたときに電源装置を発熱による破壊等から保護する目的で過電流保護機能が装備されている。この際、過電流を過電流検出回路で検出して、過電流保護機能を動作させる。
図5は従来の過電流検出回路の構成図である。
図5は一般的なスイッチング電源(電源装置)の二次側回路の主要な構成を示している。スイッチング電源の一次側と二次側はトランスT1によって絶縁されている。一次側のスイッチングトランジスタ(図示せず)のパルス幅を制御し、このパルス幅に比例したパルスをトランスT1に与える。トランスT1の二次側電圧は整流ダイオードD1により整流され、平滑コンデンサC1により平滑される。スイッチング電源はスイッチングトランジスタのパルス幅を制御することにより出力電圧を一定に保っている。
図5は一般的なスイッチング電源(電源装置)の二次側回路の主要な構成を示している。スイッチング電源の一次側と二次側はトランスT1によって絶縁されている。一次側のスイッチングトランジスタ(図示せず)のパルス幅を制御し、このパルス幅に比例したパルスをトランスT1に与える。トランスT1の二次側電圧は整流ダイオードD1により整流され、平滑コンデンサC1により平滑される。スイッチング電源はスイッチングトランジスタのパルス幅を制御することにより出力電圧を一定に保っている。
電流検出回路は、負荷電流が流れる電流検出抵抗Rsと、一定の基準電圧Vrefを発生する基準電圧器U1と、電流検出抵抗Rsの両端の電圧Vrsと基準電圧Vrefの大小を比較する電圧比較器U2とからなる。電圧比較器U2は過電流検出時に過電流検出信号Solpを出力する。過電流検出信号Solpはフォトカプラ(図示せず)により一次側に伝えられ、スイッチングトランジスタのスイッチングを止める等の過電流保護機能に使用される。
GND端子の電位を0Vとする。負荷電流Ioが流れると、電流検出抵抗Rsの両端には負荷電流に比例した電圧Vrs=Io×Rsが発生する。このとき、電圧比較器U2の非反転入力端子の電圧は0Vであり、反転入力端子の電圧は−(Io×Rs)+Vrefとなる。負荷電流Ioが増大し、電圧比較器U2の非反転入力端子と反転入力端子の電圧が等しくなったとき、すなわち0=−(Io×Rs)+Vrefとなったときに電圧比較器U2が動作して過電流検出信号Solpが出力される。
図6は従来の過電流検出値の説明図である。
図6で横軸は電源装置を使用する周囲温度、縦軸は電源装置の定格出力電流に対する割合を表す。
電源装置を構成する部品である半導体デバイス等が消費する電力は熱に変化し、発生した熱は温度上昇の原因となる。半導体デバイスが正常に動作する温度には上限があり、周囲温度や半導体内部のジャンクション温度で規定され、その温度を超えると正常に動作しなくなったり、破壊したりといったことが起こる。
図6で横軸は電源装置を使用する周囲温度、縦軸は電源装置の定格出力電流に対する割合を表す。
電源装置を構成する部品である半導体デバイス等が消費する電力は熱に変化し、発生した熱は温度上昇の原因となる。半導体デバイスが正常に動作する温度には上限があり、周囲温度や半導体内部のジャンクション温度で規定され、その温度を超えると正常に動作しなくなったり、破壊したりといったことが起こる。
電源装置の出力電流が増えると消費電力が増え、それに伴って電源装置は温度上昇する。電源装置を安全に動作させるためには、半導体デバイスが周囲温度や半導体内部のジャンクション温度との関係で正常に動作する温度範囲内で電源装置を使用する必要がある。また、電解コンデンサ、ヒューズ等の寿命部品は周囲温度の影響を多く受け、周囲温度が高くなると寿命は短くなる。このため、電源装置では、電源装置の周囲温度によって、使用可能な最大出力電流が出力ディレーティング曲線として定められている。
また、電源装置の取付姿勢が電源装置内の熱分布に影響を与えるため、電源装置の取付姿勢によっても、使用可能な最大出力電流が出力ディレーティング曲線として定められている。
一方、過電流保護機能の動作点(過電流検出値)は、全ての温度範囲において誤って過電流保護機能が動作しないようにするため、定格出力電流の110%〜130%程度に固定的に設定されている。
一方、過電流保護機能の動作点(過電流検出値)は、全ての温度範囲において誤って過電流保護機能が動作しないようにするため、定格出力電流の110%〜130%程度に固定的に設定されている。
汎用の電源装置では、電源装置の取付姿勢と電源装置の周囲温度によって、使用可能な最大出力電流が出力ディレーティング曲線として定められている。しかし、電源装置の過電流保護機能の動作点(過電流検出値)は一般に定格出力電流の110%〜130%程度に固定的に設定されていた。
例えば、出力ディレーティング曲線により出力電流が定格出力電流の40%に制限されるような使い方をしている場合であっても過電流保護機能の動作点は一定で変化しない。このような運転条件で過電流が発生した場合、過電流保護機能の動作点は定格出力電流の40%に対して大きすぎるため、電源装置が破壊したり、異常な温度上昇により、最悪の場合には発煙や発火等の危険をもたらすという問題点があった。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、電源装置の使用環境に応じて過電流の検出値を設定可能な過電流検出回路を実現することを目的とする。
このような課題を達成するために、本発明は次のとおりの構成になっている。
(1)電源装置の出力電流の過電流を検出する過電流検出回路において、
前記出力電流を電圧値に変換して検出する電流検出手段と、
前記電源装置の取付姿勢に応じて前記電流検出手段が出力電流を電圧値に変換する変換率を変更して設定する取付姿勢設定手段と、
基準電圧を発生する基準電圧発生手段と、
前記電源装置を使用する周囲温度に応じて前記基準電圧手段の電圧値を変更して設定する周囲温度設定手段と、
前記取付姿勢設定手段で設定した前記電流検出手段の変換率によって出力電流を変換した電圧値及び前記周囲温度設定手段で設定した前記基準電圧手段の電圧値を比較し、両電圧値が等しくなったときに過電流検出信号を出力する電圧比較手段と、
を有することを特徴とする過電流検出回路。
(1)電源装置の出力電流の過電流を検出する過電流検出回路において、
前記出力電流を電圧値に変換して検出する電流検出手段と、
前記電源装置の取付姿勢に応じて前記電流検出手段が出力電流を電圧値に変換する変換率を変更して設定する取付姿勢設定手段と、
基準電圧を発生する基準電圧発生手段と、
前記電源装置を使用する周囲温度に応じて前記基準電圧手段の電圧値を変更して設定する周囲温度設定手段と、
前記取付姿勢設定手段で設定した前記電流検出手段の変換率によって出力電流を変換した電圧値及び前記周囲温度設定手段で設定した前記基準電圧手段の電圧値を比較し、両電圧値が等しくなったときに過電流検出信号を出力する電圧比較手段と、
を有することを特徴とする過電流検出回路。
(2)前記電流検出手段は可変抵抗からなり、前記取付姿勢設定手段は前記電源装置が放熱し難い取付姿勢の場合に前記可変抵抗の抵抗値を大きくし、前記電源装置が放熱し易い取付姿勢の場合に前記可変抵抗の抵抗値を小さくすることを特徴とする(1)記載の過電流検出回路。
(3)前記電流検出手段は複数の抵抗を配列した複合抵抗からなり、前記取付姿勢設定手段は前記電源装置が放熱し難い取付姿勢の場合に前記複合抵抗から抵抗値が大きくなるように抵抗を選択し、前記電源装置が放熱し易い取付姿勢の場合に前記複合抵抗から抵抗値が小さくなるように抵抗を選択することを特徴とする(1)記載の過電流検出回路。
(4)前記電源装置の出力電流の過電流を検出する過電流検出値を求める式は、
(前記周囲温度設定手段により設定した前記基準電圧手段の電圧値)/(前記取付姿勢設定手段で設定した前記電流検出手段の抵抗値)
となることを特徴とする(2)又は(3)記載の過電流検出回路。
(前記周囲温度設定手段により設定した前記基準電圧手段の電圧値)/(前記取付姿勢設定手段で設定した前記電流検出手段の抵抗値)
となることを特徴とする(2)又は(3)記載の過電流検出回路。
(5)前記基準電圧発生手段は、一定の基準電圧を発生する基準電圧器と該基準電圧器に並列に接続し前記基準電圧の電圧値を分割する分割抵抗からなり、前記周囲温度設定手段は前記電源装置を使用する周囲温度が高い場合に前記基準電圧の電圧値が小さくなるように抵抗を選択し、前記電源装置を使用する周囲温度が低い場合に前記基準電圧の電圧値が大きくなるように抵抗を選択することを特徴とする(1)乃至(4)のいずれかに記載の過電流検出回路。
(6)前記電圧比較手段は電圧比較器であり、前記取付姿勢設定手段で設定した前記電流検出手段の変換率によって出力電流を変換した電圧値を非反転入力端子に入力し、前記周囲温度設定手段で設定した前記基準電圧手段の電圧値を反転入力端子に入力し、前記電圧比較器の出力を過電流検出信号としたことを特徴とする(1)乃至(5)のいずれかに記載の過電流検出回路。
本発明によれば次のような効果がある。
電源装置の取付姿勢と電源装置の周囲温度に応じて、過電流の検出値をきめ細かく設定することができる。
電源装置の取付姿勢と電源装置の周囲温度に応じて、過電流の検出値をきめ細かく設定することができる。
以下、図面を用いて本発明を詳細に説明する。
図1は本発明の一実施例を示す構成図である。前出の図と同一のものは同一符号を付ける。
スイッチング電源(電源装置)の二次側に構成された過電流検出回路について説明する。電源装置のGND側には負荷電流が流れる電流検出抵抗Rs1,Rs2,Rs3が配置され、負荷電流を電圧値に変換して検出する。取付姿勢設定スイッチSW1は電流検出抵抗Rs1とRs2の中点(a)、Rs2とRs3の中点(b)、Rs3の負荷側の点(c)の3つの電圧検出ポイントから電源装置の取付姿勢に応じて1点を選択する。ここで、電流検出抵抗Rs1,Rs2,Rs3は特許請求の範囲に記載の電流検出手段、取付姿勢設定スイッチSW1は特許請求の範囲に記載の取付姿勢設定手段に相当する。
図1は本発明の一実施例を示す構成図である。前出の図と同一のものは同一符号を付ける。
スイッチング電源(電源装置)の二次側に構成された過電流検出回路について説明する。電源装置のGND側には負荷電流が流れる電流検出抵抗Rs1,Rs2,Rs3が配置され、負荷電流を電圧値に変換して検出する。取付姿勢設定スイッチSW1は電流検出抵抗Rs1とRs2の中点(a)、Rs2とRs3の中点(b)、Rs3の負荷側の点(c)の3つの電圧検出ポイントから電源装置の取付姿勢に応じて1点を選択する。ここで、電流検出抵抗Rs1,Rs2,Rs3は特許請求の範囲に記載の電流検出手段、取付姿勢設定スイッチSW1は特許請求の範囲に記載の取付姿勢設定手段に相当する。
電流検出手段は、複数の抵抗を配列した複合抵抗から抵抗を選択したり、可変抵抗のように抵抗値を変化させる電流検出抵抗のほか、増幅器を使用して電流を電圧に変換するものであってもよい。
取付姿勢設定手段は、電流を電圧値に変換する変換率を変更して設定できるものであればよく、電流検出抵抗の抵抗値を選択するスイッチのほか、増幅器の増幅率を変化させるものであってもよい。
取付姿勢設定手段は、電流を電圧値に変換する変換率を変更して設定できるものであればよく、電流検出抵抗の抵抗値を選択するスイッチのほか、増幅器の増幅率を変化させるものであってもよい。
取付姿勢設定スイッチSW1は、電源装置が放熱し難い取付姿勢の場合に検出電圧が大きくなるように電流検出抵抗を選択し、電源装置が放熱し易い取付姿勢の場合に検出電圧が小さくなるように電流検出抵抗を選択する。
例えば、取付姿勢A,B,Cのうち、取付姿勢Aが一番放熱し易く、取付姿勢Cが一番放熱し難いとする。この場合、取付姿勢設定スイッチSW1は、取付姿勢Aでは電圧検出ポイント(a)、取付姿勢Bでは電圧検出ポイント(b)、取付姿勢Cでは電圧検出ポイント(c)を選択する。
例えば、取付姿勢A,B,Cのうち、取付姿勢Aが一番放熱し易く、取付姿勢Cが一番放熱し難いとする。この場合、取付姿勢設定スイッチSW1は、取付姿勢Aでは電圧検出ポイント(a)、取付姿勢Bでは電圧検出ポイント(b)、取付姿勢Cでは電圧検出ポイント(c)を選択する。
基準電圧Vrefを発生する基準電圧器U1の一端は、電流検出抵抗Rs1の電源装置内部側の端子に接続され、基準電圧器U1の両端には、この基準電圧Vrefの電圧を分割するために直列接続された3つの分割抵抗Rd1,Rd2,Rd3が接続されている。周囲温度設定スイッチSW2は基準電圧Vref(d)、Rd1とRd2の中点(e)、Rd2とRd3の中点(f)の3つの基準電圧ポイントから電源装置が使用される周囲温度に応じて1点を選択する。ここで、基準電圧器U1及び分割抵抗Rd1,Rd2,Rd3は特許請求の範囲に記載の基準電圧発生手段、周囲温度設定スイッチSW2は特許請求の範囲に記載の周囲温度設定手段に相当する。
周囲温度設定スイッチSW2は、電源装置を使用する周囲温度が高い場合に基準電圧の電圧値が小さくなるように分割抵抗を選択し、電源装置を使用する周囲温度が低い場合に基準電圧の電圧値が大きくなるように分割抵抗を選択する。
例えば、電源装置を使用する環境を30℃未満、30℃〜50℃、50℃〜70℃の3つのレンジとする。この場合、周囲温度が30℃未満では基準電圧ポイント(d)、周囲温度が30℃〜50℃では基準電圧ポイント(e)、周囲温度が50℃〜70℃では基準電圧ポイント(f)を選択する。
例えば、電源装置を使用する環境を30℃未満、30℃〜50℃、50℃〜70℃の3つのレンジとする。この場合、周囲温度が30℃未満では基準電圧ポイント(d)、周囲温度が30℃〜50℃では基準電圧ポイント(e)、周囲温度が50℃〜70℃では基準電圧ポイント(f)を選択する。
取付姿勢設定スイッチSW1で選択された電圧は、電圧比較器U2の非反転入力端子に入力され、周囲温度設定スイッチSW2で選択された電圧は、電圧比較器U2の反転入力端子に入力される。電圧比較器U2は両電圧を比較し、両電圧が等しくなったときに過電流検出信号Solpを出力する。ここで、電圧比較器U2は特許請求の範囲に記載の電圧比較手段に相当する。
図2は本発明の過電流検出値の計算式をまとめた図である。
過電流保護機能の動作点(過電流検出値)の計算について説明する。ここで、負荷電流が流れると電流検出抵抗Rs1,Rs2,Rs3の両端に発生する電圧をそれぞれ、Vrs2,Vrs2,Vrs3とし、分割抵抗Rd1,Rd2,Rd3の両端の電圧をそれぞれ、Vrd1,Vrd2,Vrd3とする。また、過電流が検出されるときの負荷電流(過電流検出値)をIolpとする。
過電流保護機能の動作点(過電流検出値)の計算について説明する。ここで、負荷電流が流れると電流検出抵抗Rs1,Rs2,Rs3の両端に発生する電圧をそれぞれ、Vrs2,Vrs2,Vrs3とし、分割抵抗Rd1,Rd2,Rd3の両端の電圧をそれぞれ、Vrd1,Vrd2,Vrd3とする。また、過電流が検出されるときの負荷電流(過電流検出値)をIolpとする。
例えば、電源装置の取付姿勢がAで、電源装置の最高周囲温度が30℃未満の環境で使用される場合について説明する。このときは、取付姿勢設定スイッチSW1は電圧検出ポイント(a)を選択し、周囲温度設定スイッチSW2は基準電圧ポイント(d)を選択する。
電圧比較器U2の非反転入力端子の電圧は−(Vrs3+Vrs2)となり、反転入力端子の電圧は−(Vrs3+Vrs2+Vrs1)+(Vrd3+Vrd2+Vrd1)となる。
過電流が検出される点では両電圧は等しく、−(Vrs3+Vrs2)=−(Vrs3+Vrs2+Vrs1)+(Vrd3+Vrd2+Vrd1)となり、これを整理するとVrs1=Vrd3+Vrd2+Vrd1となる。
過電流が検出される点では両電圧は等しく、−(Vrs3+Vrs2)=−(Vrs3+Vrs2+Vrs1)+(Vrd3+Vrd2+Vrd1)となり、これを整理するとVrs1=Vrd3+Vrd2+Vrd1となる。
ここで、Vrs1=Iolp×Rs1が成り立つので、上式より、Iolp×Rs1=Vrd3+Vrd2+Vrd1となる。
よって、過電流検出値は、Iolp=(Vrd3+Vrd2+Vrd1)/Rs1として求めることができる。
よって、過電流検出値は、Iolp=(Vrd3+Vrd2+Vrd1)/Rs1として求めることができる。
同様に取付姿勢設定スイッチSW1と周囲温度設定スイッチSW2の組み合わせで、図2に示す通り9通りの過電流検出値を設定することができる。このため、電源装置の使用環境に応じて、過電流検出値をきめ細かく設定することができ、電源装置が出力ディレーティング曲線で制限を受ける使用環境においても、過電流発生時に異常加熱による危険等を回避し、過電流発生時には電源装置を確実に保護することができる。
図3は本発明の過電流検出値の説明図である。
図3で横軸は電源装置を使用する周囲温度、縦軸は電源装置の定格出力電流に対する割合を表す。電源装置の取付姿勢と電源装置の周囲温度によって、使用可能な最大出力電流が出力ディレーティング曲線として定められている。
一般に電源装置は幅広い周囲温度範囲で使用されるが、半導体デバイスのジャンクション温度は(消費電力)×(ジャンクション・大気間熱抵抗)+(周囲温度)となり、周囲温度の影響を受ける。低温領域に対し、中温領域、高温領域と周囲温度が高くなるに従い、より電源装置の発熱を抑えるために出力電流を制限した出力ディレーティング曲線が定められている。
図3で横軸は電源装置を使用する周囲温度、縦軸は電源装置の定格出力電流に対する割合を表す。電源装置の取付姿勢と電源装置の周囲温度によって、使用可能な最大出力電流が出力ディレーティング曲線として定められている。
一般に電源装置は幅広い周囲温度範囲で使用されるが、半導体デバイスのジャンクション温度は(消費電力)×(ジャンクション・大気間熱抵抗)+(周囲温度)となり、周囲温度の影響を受ける。低温領域に対し、中温領域、高温領域と周囲温度が高くなるに従い、より電源装置の発熱を抑えるために出力電流を制限した出力ディレーティング曲線が定められている。
また、電源装置は、取付姿勢によって発熱部品の位置関係、熱分布や、空気の流れ等が変わることにより放熱効果が異なってくる。取付姿勢A,B,Cのうち、取付姿勢Aが一番放熱し易く、取付姿勢Cが一番放熱し難い場合の出力ディレーティング曲線を示している。取付姿勢Cにおいては、より発熱を抑えるために出力電流を制限した出力ディレーティング曲線が定められている。
図3中の横線A1〜A3,B1〜B3,C1〜C3は過電流保護機能の動作点である過電流検出値を示している。
電源装置の取付姿勢Aにおいて、低温領域,中温領域,高温領域の場合の過電流検出値は、それぞれA1,A2,A3となる。取付姿勢Bにおいて、周囲温度が低温領域,中温領域,高温領域の場合の過電流検出値は、それぞれB1,B2,B3となる。取付姿勢Cにおいて、周囲温度が低温領域,中温領域,高温領域の場合の過電流検出値は、それぞれC1,C2,C3となる。
電源装置の取付姿勢Aにおいて、低温領域,中温領域,高温領域の場合の過電流検出値は、それぞれA1,A2,A3となる。取付姿勢Bにおいて、周囲温度が低温領域,中温領域,高温領域の場合の過電流検出値は、それぞれB1,B2,B3となる。取付姿勢Cにおいて、周囲温度が低温領域,中温領域,高温領域の場合の過電流検出値は、それぞれC1,C2,C3となる。
このように、電源装置の過電流保護機能の動作点を、電源装置の取付姿勢と電源装置を使用する周囲温度という分かり易い2つのパラメータで設定することができ、過電流発生時には確実に電源装置を保護することができる。
図4は本発明を実施した場合の過電流検出値をまとめた図である。
図3の出力ディレーティング曲線において、定格出力電流に対する割合100%が50Aの電源装置であって、図1の回路において、電流検出抵抗Rs1=20mΩ,Rs2=6mΩ,Rs3=8mΩ、基準電圧Vref=1.2V、分割抵抗Rd1=100Ω,Rd2=100Ω,Rd3=1kΩの場合の取付姿勢設定スイッチSW1と周囲温度設定スイッチSW2の組み合わせで、過電流検出値を実際に計算した例である。
図3の出力ディレーティング曲線において、定格出力電流に対する割合100%が50Aの電源装置であって、図1の回路において、電流検出抵抗Rs1=20mΩ,Rs2=6mΩ,Rs3=8mΩ、基準電圧Vref=1.2V、分割抵抗Rd1=100Ω,Rd2=100Ω,Rd3=1kΩの場合の取付姿勢設定スイッチSW1と周囲温度設定スイッチSW2の組み合わせで、過電流検出値を実際に計算した例である。
例えば、電源装置の取付姿勢がCで、電源装置の周囲温度が70℃の場合、出力電流は定格出力電流の40%(20A)以下に制限されている。従来の電流検出回路の場合、過電流検出値は固定であったため、定格出力電流の120%に過電流検出値を設定している場合、出力電流が60Aにならないと過電流を検出することができなかった。これに対し、本発明の電流検出回路の場合、出力電流が29Aになると過電流を検出することができる。このように、電源装置が出力ディレーティング曲線で制限を受ける使用環境においても、取付姿勢と周囲温度に応じて過電流検出値を設定して電源装置の過電流保護機能を動作させることができる。これにより、電源装置の温度上昇が抑えられ、半導体デバイスがジャンクション温度を超えることによる異常動作や破壊、異常加熱による発火等を防ぐことができ、電源装置をより安全に使用することができる。
本実施例では、取付姿勢が3通り、周囲温度のレンジが3つの場合の組み合わせについて示したが、これ以外の組み合わせであってもよい。例えば、取付姿勢が2通り、周囲温度のレンジが2つの場合は、Rs3とRd3を削除した回路とすることにより2×2の4通りの過電流検出値の設定が可能となり、取付姿勢が4通り、周囲温度のレンジが4つの場合は、Rs4とRd4を追加した回路とすることにより4×4の16通りの過電流検出値の設定が可能となる。これにより、電源装置の使用環境に合った過電流検出値を設定することができる。
Rd1,Rd2,Rd3 分割抵抗
Rs1,Rs2,Rs3 電流検出抵抗
SW1 取付姿勢設定手段
SW2 周囲温度設定手段
U1 基準電圧発生器
U2 電圧比較器
Rs1,Rs2,Rs3 電流検出抵抗
SW1 取付姿勢設定手段
SW2 周囲温度設定手段
U1 基準電圧発生器
U2 電圧比較器
Claims (6)
- 電源装置の出力電流の過電流を検出する過電流検出回路において、
前記出力電流を電圧値に変換して検出する電流検出手段と、
前記電源装置の取付姿勢に応じて前記電流検出手段が出力電流を電圧値に変換する変換率を変更して設定する取付姿勢設定手段と、
基準電圧を発生する基準電圧発生手段と、
前記電源装置を使用する周囲温度に応じて前記基準電圧手段の電圧値を変更して設定する周囲温度設定手段と、
前記取付姿勢設定手段で設定した前記電流検出手段の変換率によって出力電流を変換した電圧値及び前記周囲温度設定手段で設定した前記基準電圧手段の電圧値を比較し、両電圧値が等しくなったときに過電流検出信号を出力する電圧比較手段と、
を有することを特徴とする過電流検出回路。 - 前記電流検出手段は可変抵抗からなり、前記取付姿勢設定手段は前記電源装置が放熱し難い取付姿勢の場合に前記可変抵抗の抵抗値を大きくし、前記電源装置が放熱し易い取付姿勢の場合に前記可変抵抗の抵抗値を小さくすることを特徴とする請求項1記載の過電流検出回路。
- 前記電流検出手段は複数の抵抗を配列した複合抵抗からなり、前記取付姿勢設定手段は前記電源装置が放熱し難い取付姿勢の場合に前記複合抵抗から抵抗値が大きくなるように抵抗を選択し、前記電源装置が放熱し易い取付姿勢の場合に前記複合抵抗から抵抗値が小さくなるように抵抗を選択することを特徴とする請求項1記載の過電流検出回路。
- 前記電源装置の出力電流の過電流を検出する過電流検出値を求める式は、
(前記周囲温度設定手段により設定した前記基準電圧手段の電圧値)/(前記取付姿勢設定手段で設定した前記電流検出手段の抵抗値)
となることを特徴とする請求項2又は3記載の過電流検出回路。 - 前記基準電圧発生手段は、一定の基準電圧を発生する基準電圧器と該基準電圧器に並列に接続し前記基準電圧の電圧値を分割する分割抵抗からなり、前記周囲温度設定手段は前記電源装置を使用する周囲温度が高い場合に前記基準電圧の電圧値が小さくなるように抵抗を選択し、前記電源装置を使用する周囲温度が低い場合に前記基準電圧の電圧値が大きくなるように抵抗を選択することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の過電流検出回路。
- 前記電圧比較手段は電圧比較器であり、前記取付姿勢設定手段で設定した前記電流検出手段の変換率によって出力電流を変換した電圧値を非反転入力端子に入力し、前記周囲温度設定手段で設定した前記基準電圧手段の電圧値を反転入力端子に入力し、前記電圧比較器の出力を過電流検出信号としたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の過電流検出回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006330535A JP2008148407A (ja) | 2006-12-07 | 2006-12-07 | 過電流検出回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006330535A JP2008148407A (ja) | 2006-12-07 | 2006-12-07 | 過電流検出回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008148407A true JP2008148407A (ja) | 2008-06-26 |
Family
ID=39607978
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006330535A Pending JP2008148407A (ja) | 2006-12-07 | 2006-12-07 | 過電流検出回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008148407A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102013659A (zh) * | 2010-11-18 | 2011-04-13 | 深圳和而泰智能控制股份有限公司 | 浪涌电压及电流保护装置 |
JP2013044620A (ja) * | 2011-08-23 | 2013-03-04 | Alpine Electronics Inc | 車両搭載機器用電源監視システム |
WO2013030933A1 (ja) * | 2011-08-29 | 2013-03-07 | トヨタ自動車株式会社 | 燃料電池システム及び燃料電池車両 |
WO2019073629A1 (ja) * | 2017-10-12 | 2019-04-18 | 株式会社村田製作所 | 高周波電源装置 |
CN112803739A (zh) * | 2021-01-29 | 2021-05-14 | 广西电网有限责任公司钦州供电局 | 基于实时结温估计的电压型逆变电源的动态限流方法 |
CN113281558A (zh) * | 2021-04-20 | 2021-08-20 | 国网新疆电力有限公司昌吉供电公司 | 一种配电网过压检测报警装置 |
-
2006
- 2006-12-07 JP JP2006330535A patent/JP2008148407A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102013659A (zh) * | 2010-11-18 | 2011-04-13 | 深圳和而泰智能控制股份有限公司 | 浪涌电压及电流保护装置 |
CN102013659B (zh) * | 2010-11-18 | 2013-12-25 | 深圳和而泰智能控制股份有限公司 | 浪涌电压及电流保护装置 |
JP2013044620A (ja) * | 2011-08-23 | 2013-03-04 | Alpine Electronics Inc | 車両搭載機器用電源監視システム |
WO2013030933A1 (ja) * | 2011-08-29 | 2013-03-07 | トヨタ自動車株式会社 | 燃料電池システム及び燃料電池車両 |
WO2019073629A1 (ja) * | 2017-10-12 | 2019-04-18 | 株式会社村田製作所 | 高周波電源装置 |
US10992183B2 (en) | 2017-10-12 | 2021-04-27 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | High-frequency power supply device |
CN112803739A (zh) * | 2021-01-29 | 2021-05-14 | 广西电网有限责任公司钦州供电局 | 基于实时结温估计的电压型逆变电源的动态限流方法 |
CN113281558A (zh) * | 2021-04-20 | 2021-08-20 | 国网新疆电力有限公司昌吉供电公司 | 一种配电网过压检测报警装置 |
CN113281558B (zh) * | 2021-04-20 | 2023-09-05 | 国网新疆电力有限公司昌吉供电公司 | 一种配电网过压检测报警装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8848332B2 (en) | Intrinsically safe energy limiting circuit | |
JP2008148407A (ja) | 過電流検出回路 | |
JP6053234B2 (ja) | 電源装置、電源装置の制御方法 | |
US20140286058A1 (en) | Undervoltage protection circuit, undervoltage protection method and switching power supply | |
US20080304303A1 (en) | Power converting device | |
JP2008197892A (ja) | シリーズレギュレータ | |
KR101561341B1 (ko) | 역률 보상 회로 | |
JP2009207279A (ja) | 過電流保護装置および電子機器 | |
US8680835B2 (en) | Buck DC-to-DC converter having a novel output protection mechanism | |
JP2009290999A (ja) | 過電流警告装置と過電流警告方法 | |
JP2009189103A (ja) | スイッチング電源装置 | |
JP2007060787A (ja) | 電源トランス保護システム | |
JP7396240B2 (ja) | 過電流保護回路 | |
JP2011109892A (ja) | 定電流電源装置 | |
JP5929424B2 (ja) | Led点灯装置及びそれを用いた照明装置 | |
JP2004326497A (ja) | 過熱保護装置 | |
JP2014068448A (ja) | 入力過電圧防止回路、及び電源装置 | |
JP2020014302A (ja) | スイッチング電源及びusb給電装置 | |
JP2006211297A (ja) | 電圧監視回路 | |
JP6205869B2 (ja) | Led点灯装置及びled照明器具 | |
JP2017195648A (ja) | 保護回路、及び、スイッチング電源 | |
JPH0424812A (ja) | 直流電源回路 | |
JP5780718B2 (ja) | インバータ式電源装置及び照明器具 | |
JP2008109779A (ja) | 過電流防止装置 | |
JP2015222228A (ja) | 制御装置 |