JP2008140507A - ホログラム素子、その製造方法、ならびにそれを用いたホログラムレーザおよび光ピックアップ - Google Patents

ホログラム素子、その製造方法、ならびにそれを用いたホログラムレーザおよび光ピックアップ Download PDF

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Abstract


【課題】 光学機能を損なうことなく小型化され、製造コストの低いホログラム素子を提供する。
【解決手段】 ホログラム2のホログラム面から入射する光は、ホログラム面に垂直な平面上で、かつ分割線を含む領域に落射される。したがってホログラム素子1は、ホログラム面から入射する光の回折方向に、回折光がグレーティング面を通過する領域を確保する必要がある。そこでホログラム面をひし形状にし、さらに分割線3がひし形の長いほうの第1対角線上に存在するような形状にすることによって、ホログラム面の分割線3が延びる方向の長さを確保しつつ、ホログラム面の面積を低減することができる。ホログラム面の面積を低減することによって、ホログラム素子としての光学的機能を損なうことなく、ホログラム素子の実質的体積を低減し小型化することができる。さらにウエハからの取れ数が増加し、ホログラム素子単品あたりの製造コストを下げることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光ディスク等の情報記録媒体の情報を再生、記録または消去可能な光ピックアップ装置等に用いることができる半導体レーザデバイスを製造する際に用いられるホログラム素子に関する。
CD(Compact Disk)、MD(Mini Disc)またはDVD(Digital Versatile Disk)
等の情報記録媒体の情報を再生、記録または消去可能な光ピックアップ装置においては、半導体レーザデバイスが利用されている。また近年においては、1つのパッケージに半導体レーザ素子とホログラム素子と信号検出用受光素子とを組み込んで、半導体レーザ素子から光線を出射し、光記録媒体である光ディスクから反射して戻ってきた光線をホログラム素子によって回折して光軸から離れた場所に配置された信号検出用受光素子に導く機構をもったホログラムレーザと呼ばれるものもある。
ホログラムレーザにおいては光学部品としてのホログラム素子が必要不可欠な構成要素となっている一方で、ホログラムレーザの製造コストにおいて、ホログラム素子に関る部品コストの割合はたいへん大きな割合を占めているのが現状である。このため市場競争におけるホログラムレーザのコストダウンには、ホログラム素子の小型化による製造コスト低減が必要不可欠なテーマとなっている。
従来、ホログラム素子はソーダガラスまたは石英ガラス基板に対してフォトエッチ加工技術によってパターン成型を行ったものが用いられてきたが、近年、低コスト化を目的として、樹脂成型技術によってパターン成型を行ったプラスチック製のホログラム素子が開発されている(特許文献1および2参照)。
図13(a)は従来のホログラム素子111を示す斜視図、図13(b)は上面図である。従来のホログラム素子111の形状は直方体であり、底面の形状は矩形状である。円形状のホログラム112を一方の底面(以下「ホログラム面」という)に有し、ホログラム112は、分割線113によって格子周期の異なる2つの半円形状の領域112aと112bとに分割されている。またグレーティング114をホログラム面と対向するもう一方の底面(以下「グレーティング面」という)に有している。
ホログラムの中心がホログラム面の第1対角線と第2対角線との交点上にあり、分割線113は直方体の長手方向に平行である。
ホログラム面およびグレーティング面が矩形状であるホログラム素子111は、ウエハをダイシングしてチップ化する方法によって製造される。チップ化する際には少なくとも2方向に等間隔でのダイシングを行うことになるが、1方向を切り終えた後、2方向目を切る時に、ダイシングの刃が1方向目のダイシングラインに対して直角に向かうため、ダイシングの刃がぶれにくくなる。
特開平10−187014号公報 特開平10−254335号公報
ホログラム素子のホログラム面から入射する光は、底面に垂直で、かつ分割線を含む平面上の領域に落射される。したがってホログラム面から入射する光の回折方向に、ホログラム面から入射する光の回折光がグレーティング面を通過する領域を確保していれば光学機能上は十分であるが、ホログラム面およびグレーティング面が矩形状であるホログラム素子は、サイズが大きいので製造コストが高い。しかしホログラム面およびグレーティング面が矩形状でない他の形状のホログラム素子を製造する場合には、ウエハの1方向を切り終えた後、2方向目を切るときに、ダイシングの刃が1方向目のダイシングラインに対して直角ではない角度で向かうので、刃を前進させる力によってこれを逃がす方向にぶれが生じる。またウエハは粘着シートに貼り付けられているが、1方向目のダイシングによって細分化された後は完全に不動ではなく、外力に対して幾分撓みが生じるので、2方向目を切るときに意図した形状での切断ができなくなる。特に繰り返し刃を使用することによってダイシングの刃の切れ味が低下した場合に、このような不都合が顕著に現れる。また従来のようにホログラム素子がガラス製である場合には、硬くて切断しにくいことから、このような不都合が顕著に現れる。よってホログラム素子の寸法精度を確保するためには、矩形でない他の形状のものを製造するのは困難であった。
しかしながら現在ホログラム素子はプラスチック製が主流となりつつある。ダイシング技術の革新および基材のプラスチック化がなされた今日、矩形でない他の形状のホログラム素子は、十分に安定生産が可能である。
本発明の目的は、従来の問題を解決して、光学機能を損なうことなく小型化され、製造コストの低いホログラム素子を提供することにある。
本発明は、ひし形状の底面を有する直柱体状のホログラム素子であって、
格子周期の異なる複数領域に分割線によって分割されているホログラムを一方の底面に有し、
グレーティングをもう一方の底面に有し、
ひし形状の前記底面の第1対角線の長さは、第2対角線の長さよりも長く、
前記ホログラムの中心は、前記第1対角線と前記第2対角線との交点上にあり、
前記分割線は、前記第1対角線上にあり、
前記ホログラムを有する前記底面から入射する光は、
前記底面に垂直で、かつ前記分割線を含む平面上に落射されるように構成されていることを特徴とするホログラム素子である。
また本発明は、二等辺三角形状の底面を有する直柱体状のホログラム素子であって、
格子周期の異なる複数領域に分割線によって分割されているホログラムを一方の底面に有し、
グレーティングをもう一方の底面に有し、
前記分割線は、二等辺三角形状の前記底面の頂角の二等分線上にあり、
前記ホログラムを有する前記底面から入射する光は、
前記底面に垂直で、かつ前記分割線を含む平面上の、前記ホログラムの中心よりも二等辺三角形状の前記底面の前記頂角側に落射されるように構成されていることを特徴とするホログラム素子である。
また本発明は、正三角形状の底面を有する直柱体状のホログラム素子であって、
格子周期の異なる複数領域に分割線によって分割されているホログラムを一方の底面に有し、
グレーティングをもう一方の底面に有し、
前記分割線は、正三角形の前記底面のいずれか1つの角の二等分線上にあり、
前記ホログラムを有する前記底面から入射する光は、
前記底面に垂直で、かつ前記分割線を含む平面上の、前記ホログラムの中心よりも正三角形の前記底面の前記角側に落射されるように構成されていることを特徴とするホログラム素子である。
また本発明は、前記ホログラム素子を製造する製造方法において、
前記ホログラムおよび前記グレーティングが複数形成されているウエハを切断してチップ化を行うダイシング工程を含んで構成され、
前記ダイシング工程において、等間隔で形成される第1切断線と、等間隔で形成される第2切断線とによって前記ウエハが切断され、
前記第1切断線と前記第2切断線とは互いに鋭角をなし、
前記分割線の延長線上および前記分割線の垂直二等分線の延長線上に、前記第1切断線と前記第2切断線との交点があり、
前記鋭角の二等分線上に前記分割線があることを特徴とするホログラム素子の製造方法である。
また本発明は、前記ホログラム素子を製造する製造方法において、
前記ホログラムおよび前記グレーティングをウエハ上に形成する形成工程と、
前記ホログラムおよび前記グレーティングが複数形成されているウエハを切断してチップ化を行うダイシング工程とを含んで構成され、
前記形成工程において、隣り合う前記ホログラムおよび前記グレーティングは、前記ホログラムおよび前記グレーティングの中心を回転中心として互いに180°回転対称に形成され、
前記ダイシング工程において、等間隔で形成される第1切断線と、等間隔で形成される第2切断線と、等間隔で形成される第3切断線とによって前記ウエハが切断され、
前記第1切断線と前記第2切断線とは互いに60°より小さい鋭角をなし、
前記第3切断線は、前記第1切断線と前記第2切断線とがなす鈍角の垂直二等分線上にあり、
前記鋭角の二等分線上に前記分割線があることを特徴とするホログラム素子の製造方法である。
また本発明は、前記ホログラム素子を製造する製造方法において、
前記ホログラムおよび前記グレーティングをウエハ上に形成する形成工程と、
前記ホログラムおよび前記グレーティングが複数形成されているウエハを切断してチップ化を行うダイシング工程とを含んで構成され、
前記形成工程において、隣り合う前記ホログラムおよび前記グレーティングは、前記ホログラムおよび前記グレーティングの中心を回転中心として互いに180°回転対称に形成され、
前記ダイシング工程において、等間隔で形成される第1切断線と、等間隔で形成される第2切断線と、等間隔で形成される第3切断線とによって前記ウエハが切断され、
前記第1切断線と前記第2切断線と前記第3切断線とは互いに60度の角をなし、
前記第1切断線と前記第2切断線とがなす角の二等分線上に前記分割線があることを特徴とするホログラム素子の製造方法である。
また本発明は、少なくとも、前記ホログラム素子と、
光を出射する光源と、
情報記録媒体からの戻り光を受光する信号検出用受光素子とを含んで構成されていることを特徴とするホログラムレーザである。
また本発明は、少なくとも、光を出射するための前記ホログラムレーザと、
光を情報記録媒体に導くための光学部品とを含んで構成されていることを特徴とする光ピックアップである。
本発明によれば、ホログラム素子は直柱体状であり、底面の形状はひし形状で、ホログラムをホログラム面に、グレーティングをホログラム面と対向するグレーティング面に有している。ホログラムは、分割線によって格子周期の異なる2つの領域に分割されている。底面の第1対角線の長さは第2対角線の長さよりも長く、ホログラムの中心はホログラム面の第1対角線と第2対角線との交点上に、分割線は第1対角線上にある。ホログラム面から入射する光は、底面に垂直で、かつ分割線を含む平面上に落射されるように構成されている。
ホログラム面から入射する光は、底面に垂直で、かつ分割線を含む平面上の領域に落射される。したがってホログラム面から入射する光の回折方向に、ホログラム面から入射する光がグレーティング面を通過する領域を確保する必要がある。そこでホログラム面およびグレーティング面の形状をひし形状にして、さらに分割線がひし形の長いほうの第1対角線上に存在するような形状にすることによって、ホログラム面の分割線が延びる方向の長さを確保し、ホログラム面から入射する光がグレーティング面を通過する領域を確保しつつ、ホログラム面およびグレーティング面の面積を低減することができる。これによってホログラム素子としての光学的機能を損なうことなく、ホログラム素子の実質的体積を低減し小型化することができる。さらにウエハからの取れ数が増加し、ホログラム素子単品あたりの製造コストを下げることができる。またホログラム面およびグレーティング面で発生するレーザ光の乱反射によって、ノイズとして信号検出用受光素子へと向かう光を、ホログラム面およびグレーティング面の面積の低減に応じて低減させることができ、S/N比が向上する。
さらにホログラム素子を製造する際、ホログラムおよびグレーティングが複数形成されているウエハを切断してチップ化を行うダイシング工程において、2方向のダイシングラインによって容易に製造することができ、かつウエハの中で捨ててしまう無駄な領域を生じさせずに効率的にホログラム素子を製造することができる。
また本発明によれば、ホログラム素子は直柱体状であり、底面の形状は二等辺三角形状で、ホログラムをホログラム面に、グレーティングをホログラム面と対向するグレーティング面に有している。ホログラムは、分割線によって格子周期の異なる2つの領域に分割されていて、分割線が二等辺三角形の頂角の二等分線上にある。ホログラム面から入射する光は、底面に垂直で、かつ分割線を含む平面上の、ホログラムの中心よりも二等辺三角形の頂角側に落射されるように構成されている。
ホログラム面から入射する光は、底面に垂直で、かつ分割線を含む平面上の、ホログラムの中心よりも二等辺三角形の頂角側の領域に落射される。したがってホログラム面から入射する光の回折方向に、ホログラム面から入射する光がグレーティング面を通過する領域を確保する必要がある。そこでホログラム面およびグレーティング面の形状を二等辺三角形状にして、さらに分割線が二等辺三角形の頂角の二等分線上に存在するような形状にすることによって、ホログラム面の分割線が延びる方向の長さを確保し、ホログラム面から入射する光がグレーティング面を通過する領域を確保しつつ、ホログラム面およびグレーティング面の面積を低減することができる。これによってホログラム素子としての光学的機能を損なうことなく、ホログラム素子の実質的体積を低減し小型化することができる。さらにウエハからの取れ数が増加し、ホログラム素子単品あたりの製造コストを下げることができる。またホログラム面およびグレーティング面で発生するレーザ光の乱反射によって、ノイズとして信号検出用受光素子へと向かう光を、ホログラム面およびグレーティング面の面積の低減に応じて低減させることができ、S/N比が向上する。
さらにホログラム素子を製造する際、ホログラムおよびグレーティングが複数形成されているウエハを切断してチップ化を行うダイシング工程において、3方向のダイシングラインによって容易に製造することができ、かつウエハの中で捨ててしまう無駄な領域を生じさせずに効率的にホログラム素子を製造することができる。
また本発明によれば、ホログラム素子は直柱体状であり、底面の形状は正三角形状で、ホログラムをホログラム面に、グレーティングをホログラム面と対向するグレーティング面に有している。ホログラムは、分割線によって格子周期の異なる2つの領域に分割されていて、分割線が正三角形のいずれかの角の二等分線上にある。ホログラム面から入射する光は、底面に垂直で、かつ分割線を含む平面上の、ホログラムの中心よりも正三角形の角側に落射されるように構成されている。
ホログラム面から入射する光は、底面に垂直で、かつ分割線を含む平面上の、ホログラムの中心よりも正三角形の角側の領域に落射される。したがってホログラム面から入射する光の回折方向に、ホログラム面から入射する光がグレーティング面を通過する領域を確保する必要がある。そこでホログラム面およびグレーティング面の形状を正三角形状にして、さらに分割線が正三角形のいずれかの角の二等分線上に存在するような形状にすることによって、ホログラム面の分割線が延びる方向の長さを確保し、ホログラム面から入射する光がグレーティング面を通過する領域を確保しつつ、ホログラム面およびグレーティング面の面積を低減することができる。これによってホログラム素子としての光学的機能を損なうことなく、ホログラム素子の実質的体積を低減し小型化することができる。さらにウエハからの取れ数が増加し、ホログラム素子単品あたりの製造コストを下げることができる。またホログラム面およびグレーティング面で発生するレーザ光の乱反射によって、ノイズとして信号検出用受光素子へと向かう光を、ホログラム面およびグレーティング面の面積の低減に応じて低減させることができ、S/N比が向上する。
さらにホログラム素子を製造する際、ホログラムおよびグレーティングが複数形成されているウエハを切断してチップ化を行うダイシング工程において、3方向のダイシングラインによって容易に製造することができ、かつウエハの中で捨ててしまう無駄な領域を生じさせずに効率的にホログラム素子を製造することができる。
また本発明によれば、底面がひし形状のホログラム素子を製造する製造方法は、ホログラムおよびグレーティングが複数形成されているウエハを切断してチップ化を行うダイシング工程を含む。ダイシング工程において、等間隔で形成される第1切断線と等間隔で形成される第2切断線とによってウエハは切断される。第1切断線と第2切断線とは互いに鋭角をなし、第1切断線と第2切断線との交点が、ホログラムの分割線の延長線上および分割線の垂直二等分線の延長線上にある。また分割線が、第1切断線と第2切断線とがなす鋭角の二等分線上にある。
これによってホログラム面の分割線が延びる方向の長さが確保され、かつホログラム面およびグレーティング面の面積が低減されているようなホログラム素子を、2方向のダイシングラインによって容易に製造することができ、かつウエハの中で捨ててしまう無駄な領域を生じさせずに効率的にホログラム素子を製造することができる。さらにウエハからの取れ数が増加し、ホログラム素子単品あたりの製造コストを下げることができる。
また本発明によれば、底面が二等辺三角形状のホログラム素子を製造する製造方法は、ホログラムおよびグレーティングをウエハ上に形成する形成工程と、ホログラムおよびグレーティングが複数形成されているウエハを切断してチップ化を行うダイシング工程とを含む。形成工程において、隣り合うホログラムおよびグレーティングは、ホログラムおよびグレーティングの中心を回転中心として互いに180°回転対称に形成される。ダイシング工程において、等間隔で形成される第1切断線と、等間隔で形成される第2切断線と、等間隔で形成される第3切断線とによってウエハが切断される。第1切断線と第2切断線とは互いに60°より小さい鋭角をなし、第3切断線は、第1切断線と第2切断線とがなす鈍角の垂直二等分線上にある。また分割線が、第1切断線と第2切断線とがなす鋭角の二等分線上にある。
これによってホログラム面の分割線が延びる方向の長さが確保され、かつホログラム面およびグレーティング面の面積が低減されているようなホログラム素子を、3方向のダイシングラインによって容易に製造することができ、かつウエハの中で捨ててしまう無駄な領域を生じさせずに効率的にホログラム素子を製造することができる。さらにウエハからの取れ数が増加し、ホログラム素子単品あたりの製造コストを下げることができる。
また本発明によれば、底面が正三角形状のホログラム素子を製造する製造方法は、ホログラムおよびグレーティングをウエハ上に形成する形成工程と、ホログラムおよびグレーティングが複数形成されているウエハを切断してチップ化を行うダイシング工程とを含む。形成工程において、隣り合うホログラムおよびグレーティングは、ホログラムおよびグレーティングの中心を回転中心として互いに180°回転対称に形成される。ダイシング工程において、等間隔で形成される第1切断線と、等間隔で形成される第2切断線と、等間隔で形成される第3切断線とによってウエハは切断され、第1切断線と第2切断線と第3切断線とは互いに60度をなす。また分割線が、第1切断線と第2切断線とがなす角の二等分線上にある。
これによってホログラム面の分割線が延びる方向の長さが確保され、かつホログラム面およびグレーティング面の面積が低減されているようなホログラム素子を、3方向のダイシングラインによって容易に製造することができ、かつウエハの中で捨ててしまう無駄な領域を生じさせずに効率的にホログラム素子を製造することができる。さらにウエハからの取れ数が増加し、ホログラム素子単品あたりの製造コストを下げることができる。
また本発明によれば、ホログラムレーザは、少なくともホログラム素子と、光を出射する光源と、情報記録媒体からの戻り光を受光する信号検出用受光素子とを含んで構成されている。
ホログラム素子のホログラム面およびグレーティング面の面積の低減によって、ホログラムレーザにホログラム素子を搭載する際の接合面積も低減できるため、これに要する接着材料の量も低減することができ、ホログラムレーザのコストダウンが可能となる。
また本発明によれば、光ピックアップは、少なくとも、光を出射するためのホログラムレーザと、光を情報記録媒体に導くための光学部品とを含んで構成されている。
ホログラム素子のホログラム面およびグレーティング面の面積の低減によって、ホログラムレーザにホログラム素子を搭載する際の接合面積も低減できるため、これに要する接着材料の量も低減することができ、ホログラムレーザのコストダウン、さらにはホログラムレーザが搭載される光ピックアップのコストダウンが可能となる。
まずホログラム素子の必要最小限のサイズについて説明する。
必要最小限のホログラム面の面積は、ホログラムの面積と、光ディスクからの信号光であり、ホログラム面から入射する光がホログラムによって回折される1次回折光がグレーティング面を利用する領域の面積と、ホログラム素子を他の光学部品等に固定する際の接着剤の糊しろ、つまり他の光学部品等との接触面積とによって決まる。
また必要最小限のグレーティング面の面積は、グレーティングの面積と、光ディスクからの信号光であり、ホログラム面から入射する光がホログラムによって回折される1次回折光がグレーティング面を利用する面積と、ホログラム素子を他の光学部品等に固定する際の接着剤の糊しろの面積、つまり他の光学部品等との接触面積とによって決まる。
ホログラムおよびグレーティングの面積は、ホログラム素子が使用される光ピックアップにおけるコリメートレンズからの視野を全てカバーするだけの面積が必要である。デバイスの組立公差、レーザ光を記録ディスク面で合焦させるために行うフォーカスサーボ時の対物レンズ揺動に伴うコリメートレンズからの視野の変動、温度変化に伴うレーザ光の波長変動に対するコリメートレンズからの視野の変動を全て勘案して面積が決定される。これらは、ホログラム素子が搭載される光ピックアップの光学設計、つまりレンズの種類や光路長などによって変化するので、個々の光学設計に応じて必要な面積も適宜変化する。
回折光がグレーティング面を利用する領域の面積についても、ホログラムおよびグレーティングの面積と同様に、デバイスの組立公差、波長変動によるホログラム回折角度の変動、レンズ揺動の変動要素を勘案し、グレーティングを回折光が通過しないように面積が決定される。またホログラムと信号検出用受光素子の相対配置、およびホログラムによって2分割または3分割された回折光を受け取る信号検出用受光素子上のフォトディテクタの配置によって、回折光の光路が変わるため、これに上述の変動要素を合わせて、必要な面積が決まる。
2分割または3分割ホログラムを利用することで行われるナイフエッジ法と呼ばれるフォーカスサーボの手法では、ホログラム面から入射する光が、基本的にはホログラム分割線のうち半円形状の領域を構成する分割線の延長線上の領域に落射される。したがってホログラムの分割線が延びる方向つまりホログラム面から入射する光の回折方向に、回折光がグレーティング面を通過する領域を設ける必要がある。
ホログラム素子を固定する際の接着剤の糊しろの面積、つまり他の光学部品等との接触面積は、光路を確保するためになんら寄与しない部分の領域の面積である。たとえばホログラム素子外周部に0.2mmの幅で確保している。
ホログラム素子のホログラム面およびグレーティング面の面積について、上述した最小限必要な領域を確保していれば、その大きさおよび形状には特に制限はない。しかしながらダイシング工程を勘案すると、あまり複雑な形状ではダイシングが困難または不可能である。できるだけ少ない本数のダイシングラインで切り取ってチップ化することができ、かつウエハの中で捨ててしまう無駄な領域が生じない形状にすることが好ましい。
ホログラム素子の厚さ、つまりホログラム面とグレーティング面との間の距離については、回折光の光路によって、いくつかの点で制限を受ける。まず回折光がグレーティングを通過しないようにするためには、ホログラム素子の厚さを小さくすればするほど、その回折角度を大きくしなければならない。回折角度を大きくするためには、ホログラムのパターンの矩形構造をさらに精細に、つまり山谷のピッチをさらに小さくする必要があり、製造上の限界がある。またグレーティング面で回折光が占有する面積についても、ホログラム素子の厚さが小さくなるほど大きくなるため、ホログラム素子の小型化が困難になる。
逆に厚さを大きくする場合には、ウエハ基板自体の単価が高くなり、コストが高くなる。またダイシング刃の消耗が増すなどのコスト面での問題が浮上し、デバイス本体のサイズも大きくなるという不都合がある。これらのバランスを勘案し、たとえばホログラム素子の厚さは2mmとしている。
ホログラムには、2分割ホログラムと3分割ホログラムとがあり、CDまたはDVD用途での信号処理の方式の差異によって、2分割ホログラムと3分割ホログラムとを使い分けている。DVDではフォーカスサーボで用いない側の半円形状のホログラムをさらに2分割して、ホログラム面から入射する光を分割している。2分割ホログラムおよび3分割ホログラムにおいても、上述したホログラム素子の必要最小限のサイズに対する考え方は同様である。
図1(a)は本発明の実施の第1形態に係るホログラム素子1を示す斜視図、図1(b)は上面図である。ホログラム素子1の形状は直柱体状であり、底面の形状はひし形状である。円形状のホログラム2をホログラム面に有し、ホログラム2は、分割線3によって格子周期の異なる2つの半円形状の領域2aと2bとに分割されている。またグレーティング4をホログラム面と対向するグレーティング面に有している。ホログラム面の第1対角線の長さは第2対角線の長さよりも長く、ホログラム2の中心が第1対角線と第2対角線との交点上に、分割線3が第1対角線上にある。
図1(c)は、本発明の実施の第1形態に係るホログラム素子1を透過して信号検出用受光素子へと向かう光の経路を示す概略図である。ホログラム面から入射する光は、回折されて1次回折光として信号検出用受光素子5に導かれる。領域2aを通過する回折光と、領域2bを通過する回折光とは、それぞれ異なる周期の格子によって回折され、グレーティング面通過領域6aおよび6bを通過して、信号検出用受光素子5上のスポット7aおよび7bに集光される。
ホログラム面から入射する光は、底面に垂直で、かつ分割線3を含む平面上にあるスポット7aおよび7bに落射される。したがってホログラム面から入射する光の回折方向のグレーティング面に、グレーティング面通過領域6aおよび6bを確保する必要がある。そこでホログラム面およびグレーティング面の形状をひし形状にして、さらに分割線3がひし形の長いほうの第1対角線上に存在するような形状にすることによって、ホログラム面の分割線3が延びる方向の長さを確保しつつ、ホログラム面およびグレーティング面の面積を低減することができる。ホログラム面およびグレーティング面の面積を低減することによって、ホログラム素子としての光学的機能を損なうことなく、ホログラム素子の実質的体積を低減し小型化することができる。以下に述べる実施形態において、ホログラム面およびグレーティング面の形状を二等辺三角形状または正三角形状にする場合も、同様の効果が得られる。
図2(a)は本発明の実施の第2形態に係るホログラム素子8を示す斜視図、図2(b)は上面図である。ホログラム素子8の形状は直柱体状であり、底面の形状は二等辺三角形状である。円形状のホログラム2をホログラム面に有し、ホログラム2は、分割線3によって格子周期の異なる2つの半円形状の領域2aと2bとに分割されている。またグレーティング4をホログラム面と対向するグレーティング面に有している。分割線は、二等辺三角形の頂角の二等分線上にある。
図3(a)は本発明の実施の第3形態に係るホログラム素子9を示す斜視図、図3(b)は上面図である。ホログラム素子9の形状は直柱体状であり、底面の形状は正三角形状である。円形状のホログラム2をホログラム面に有し、ホログラム2は、分割線3によって格子周期の異なる2つの半円形状の領域2aと2bとに分割されている。またグレーティング4をホログラム面と対向するグレーティング面に有している。分割線3は、正三角形のいずれかの角の二等分線上にある。
図4(a)は本発明の実施の第4形態に係るホログラム素子10を示す斜視図、図4(b)は上面図である。ホログラム素子10の形状は直柱体状であり、底面の形状はひし形状である。円形状のホログラム2をホログラム面に有し、ホログラム2は、分割線3aによって半円形状の領域2aと、半円をさらに分割線3bによって半分にしてできる2つの領域2bおよび2cとに分割されている。以上のようにホログラム2は、格子周期の異なる3つの領域2a〜2cに分割されている。またグレーティング4をホログラム面と対向するグレーティング面に有している。ホログラム面の第1対角線の長さは第2対角線の長さよりも長く、ホログラム2の中心が第1対角線と第2対角線との交点上に、分割線3aが第1対角線上にある。
図4(c)は、本発明の実施の第4形態に係るホログラム素子10を透過して信号検出用受光素子へと向かう光の経路を示す概略図である。ホログラム面から入射する光は、回折されて1次回折光として信号検出用受光素子5に導かれる。領域2aを通過する回折光と、領域2bを通過する回折光と、領域2cを通過する回折光とは、それぞれ異なる周期の格子によって回折され、グレーティング面通過領域6a〜6cを通過して、信号検出用受光素子5上のスポット7a〜7cに集光される。
ホログラム面から入射する光は、底面に垂直で、かつ分割線3aを含む平面上にあるスポット7a〜7cに落射される。したがってホログラム面から入射する光の回折方向のグレーティング面に、グレーティング面通過領域6a〜6cを確保する必要がある。そこでホログラム面およびグレーティング面の形状をひし形状にして、さらに分割線3aがひし形の長いほうの第1対角線上に存在するような形状にすることによって、ホログラム面の分割線3aが延びる方向の長さを確保しつつ、ホログラム面およびグレーティング面の面積を低減することができる。ホログラム面およびグレーティング面の面積を低減することによって、ホログラム素子としての光学的機能を損なうことなく、ホログラム素子の実質的体積を低減し小型化することができる。以下に述べる実施形態において、ホログラム面およびグレーティング面の形状を二等辺三角形状または正三角形状にする場合も、同様の効果が得られる。
図5(a)は本発明の実施の第5形態に係るホログラム素子11を示す斜視図、図5(b)は上面図である。ホログラム素子11の形状は直柱体状であり、底面の形状は二等辺三角形状である。円形状のホログラム2をホログラム面に有し、ホログラム2は、分割線3aによって半円形状の領域2aと、半円をさらに分割線3bによって半分にしてできる2つの領域2bおよび2cとに分割されている。以上のようにホログラム2は、格子周期の異なる3つの領域2a〜2cに分割されている。またグレーティング4をホログラム面と対向するグレーティング面に有している。分割線3aは、二等辺三角形の頂角の二等分線上にある。
図6(a)は本発明の実施の第6形態に係るホログラム素子12を示す斜視図、図6(b)は上面図である。ホログラム素子12の形状は直柱体状であり、底面の形状は正三角形状である。円形状のホログラム2をホログラム面に有し、ホログラム2は、分割線3aによって半円形状の領域2aと、半円をさらに分割線3bによって半分にしてできる2つの領域2bおよび2cとに分割されている。以上のようにホログラム2は、格子周期の異なる3つの領域2a〜2cに分割されている。またグレーティング4をホログラム面と対向するグレーティング面に有している。分割線3aは、正三角形のいずれかの角の二等分線上にある。
図7は、本発明の実施の第1形態および第4形態に係る底面がひし形状のホログラム素子1および10を製造するためのダイシング工程における、ウエハ24のダイシング形状を示す上面図である。上面にホログラム2が、図示しない下面にグレーティング4が複数形成されているウエハ24を切断してチップ化を行うダイシング工程において、等間隔で形成される第1切断線21と、等間隔で形成される第2切断線22とによってウエハ24は切断される。第1切断線21と第2切断線22とは互いに鋭角をなし、第1切断線21と第2切断線22との交点が、ホログラム2の分割線3の延長線上および分割線3の垂直二等分線の延長線上にある。また分割線3が、第1切断線21と第2切断線22とがなす鋭角の二等分線上にある。
ウエハ1枚あたりのホログラム素子の取れ数は、チップの大きさに反比例することから、ホログラム素子の底面の面積比から計算すると、底面がひし形状の場合は従来の矩形状の場合の1.52倍にホログラム素子の取れ数が増加した。なお矩形状の場合のウエハ1枚あたりのホログラム素子の取れ数は、970チップである。図7は、ウエハ24上に形成されたホログラム2の一部を示しており、実際にはウエハ24の全面にホログラム2が形成されている。ダイシングに関しても、第1切断線21および第2切断線22によって、ウエハ24の全面に対して行う。
図8は、本発明の実施の第2形態および第5形態に係る底面が二等辺三角形状のホログラム素子8および11を製造するためのダイシング工程における、ウエハ24のダイシング形状を示す上面図である。
ダイシング工程に先立って、ホログラムおよびグレーティングをウエハ上に形成する形成工程があり、形成工程において、隣り合うホログラムおよびグレーティングは、ホログラムおよびグレーティングの中心を回転中心として互いに180°回転対称に形成されている。
上面にホログラム2が、図示しない下面にグレーティング4が複数形成されているウエハ24を切断してチップ化を行うダイシング工程において、等間隔で形成される第1切断線21と、等間隔で形成される第2切断線22と、等間隔で形成される第3切断線23とによってウエハ24は切断される。第1切断線21と第2切断線22とは互いに鋭角をなし、第3切断線23は、第1切断線21と第2切断線22とがなす鈍角の垂直二等分線上にある。また分割線3が、第1切断線21と第2切断線22とがなす鋭角の二等分線上にある。
ウエハ1枚あたりのホログラム素子の取れ数は、チップの大きさに反比例することから、ホログラム素子の底面の面積比から計算すると、底面が二等辺三角形状の場合は従来の矩形状の場合の1.47倍にホログラム素子の取れ数が増加した。なお矩形状の場合のウエハ1枚あたりのホログラム素子の取れ数は、970チップである。図8は、ウエハ24上に形成されたホログラム2の一部を示しており、実際にはウエハ24の全面にホログラム2が形成されている。ダイシングに関しても、第1切断線21、第2切断線22および第3切断線23によって、ウエハ24の全面に対して行う。
図9は、本発明の実施の第3形態および第6形態に係る底面が正三角形状のホログラム素子9および12を製造するためのダイシング工程における、ウエハ24のダイシング形状を示す上面図である。
ダイシング工程に先立って、ホログラムおよびグレーティングをウエハ上に形成する形成工程があり、形成工程において、隣り合うホログラムおよびグレーティングは、ホログラムおよびグレーティングの中心を回転中心として互いに180°回転対称に形成されている。
上面にホログラム2が、図示しない下面にグレーティング4が複数形成されているウエハ24を切断してチップ化を行うダイシング工程において、等間隔で形成される第1切断線21と、等間隔で形成される第2切断線22と、等間隔で形成される第3切断線23とによってウエハ24は切断される。第1切断線21と第2切断線22と第3切断線23とは互いに60度をなす。また分割線3が、第1切断線21と第2切断線22とがなす鋭角の二等分線上にある。
ウエハ1枚あたりのホログラム素子の取れ数は、チップの大きさに反比例することから、ホログラム素子の底面の面積比から計算すると、底面が正三角形状の場合は従来の矩形状の場合の1.58倍にホログラム素子の取れ数が増加した。なお矩形状の場合のウエハ1枚あたりのホログラム素子の取れ数は、970チップである。図9は、ウエハ24上に形成されたホログラム2の一部を示しており、実際にはウエハ24の全面にホログラム2が形成されている。ダイシングに関しても、第1切断線21、第2切断線22および第3切断線23によって、ウエハ24の全面に対して行う。
図10は、本発明に係るホログラム素子38が搭載されているホログラムレーザ39の製造方法を説明するフロー図、図11(a)〜(i)は、ホログラムレーザの製造方法を説明する図である。
光源である半導体レーザ素子31をサブマウント32に接合し(ステップS1)、半導体レーザ素子31が接合されているサブマウント32をステム33の所定の位置に接合し(ステップS2)、さらにステム33に信号検出用受光素子34を搭載する(ステップS3)。図11(a)〜(c)は、ステップS1〜S3における段階を示す斜視図である。
次に各電極間をワイヤ35によって接続し(ステップS4)、ステム33の光学部品が搭載された側をキャップ36で覆う(ステップS5)。図11(d)はステップS4における段階を示す上面図、図11(e)はその側面図、図11(f)はステップS5における段階を示す上面図、図11(g)はその側面図である。キャップ36の上部には、窓37が設けられている。窓37は、ホログラム素子の接合強度および光路の妨げにならなければ、どのような形状でも構わない。
検体の劣化を温度と電圧で加熱することによって加速させて、初期不良を事前に取り除き時間短縮をはかるためのバーンイン検査(ステップS6)、レーザ特性検査(ステップS7)を経て、ひし形状のホログラム素子38がキャップ36の窓37の上部に接合される(ステップS8)。図11(h)はステップS8における段階を示す上面図、図11(i)はその側面図である。ホログラム素子38がひし形状の場合は、対角方向の角部分をL字のチャキング爪で横から挟むようなかたちで掴み、接着装置にて位置調整および接着を行う。ホログラム素子38の形状が三角形である場合でも、チャッキング爪の形状を変更することによって、同様の方法でホログラム素子38を掴み、接着装置にて位置調整および接着を行うことが容易に可能である。
窓37は、ホログラム素子38の接合強度および光路の妨げにならなければ、どのような形状でも構わない。たとえばひし形状のホログラム素子38のひし形の頂点のみを接着剤で固定する等して、矩形状の窓37に固定することも可能である。三角形状の場合も同様である。窓37は必ずしもホログラム素子38で覆われている必要はなく、オープンタイプのデバイスであっても構わない。ただし、たとえば結露が発生するような、温度差の大きな環境で使用するようなデバイスの使用条件がある場合は、気密タイプのデバイスが必要とされ、ホログラム素子38の形状に合わせて、窓37の形状も変更する必要がある。この場合、ホログラム素子38の接着部の周囲全てを接着剤で封止し、気密タイプのデバイスが必要とされるからである。窓37の形状は、金型の形状変更によって容易に変更が可能である。
完成したホログラムレーザ39は、完成品特性検査(ステップS9)、外観検査(ステップS10)を経て、出荷される。
図12は、本発明に係るホログラム素子43が搭載されている光ピックアップ41を示す概略図である。光ピックアップ41を用いて、光ディスク48の情報の再生、記録または消去を行う。光ピックアップ41は、半導体レーザ素子42、ホログラム素子43および信号検出用受光素子49を一体化されているホログラムレーザ50と、コリメートレンズ46と対物レンズ47とを含んで構成される。また矢印は光路を表す。
光源である半導体レーザ素子42から出射される光は、ホログラム素子43のグレーティング44およびホログラム45を透過し、コリメートレンズ46によって平行光となり、対物レンズ47に入射して光ディスク48に収束し、微小なスポットとして結像される。光ディスク48によって反射した光は信号光として再び対物レンズ47に戻り、コリメートレンズ46を透過し、ホログラム素子43のホログラム45によって回折された後、信号検出用受光素子49へと照射される。信号検出用受光素子49が光ディスク48からの信号情報およびサーボ信号を検出することによって、情報の記録または再生を行う。
図1(a)は本発明の実施の第1形態に係るホログラム素子1を示す斜視図、図1(b)は上面図、図1(c)は本発明の実施の第1形態に係るホログラム素子1を透過して信号検出用受光素子へと向かう光の経路を示す概略図である。 図2(a)は本発明の実施の第2形態に係るホログラム素子8を示す斜視図、図2(b)は上面図である。 図3(a)は本発明の実施の第3形態に係るホログラム素子9を示す斜視図、図3(b)は上面図である。 図4(a)は本発明の実施の第4形態に係るホログラム素子10を示す斜視図、図4(b)は上面図、図4(c)は、本発明の実施の第4形態に係るホログラム素子10を透過して信号検出用受光素子へと向かう光の経路を示す概略図である。 図5(a)は本発明の実施の第5形態に係るホログラム素子11を示す斜視図、図5(b)は上面図である。 図6(a)は本発明の実施の第6形態に係るホログラム素子12を示す斜視図、図6(b)は上面図である。 本発明の実施の第1形態および第4形態に係るホログラム素子1および10を製造するためのダイシング工程における、ウエハ24のダイシング形状を示す上面図である。 本発明の実施の第2形態および第5形態に係るホログラム素子8および11を製造するためのダイシング工程における、ウエハ24のダイシング形状を示す上面図である。 本発明の実施の第3形態および第6形態に係るホログラム素子9および12を製造するためのダイシング工程における、ウエハ24のダイシング形状を示す上面図である。 本発明に係るホログラム素子38が搭載されているホログラムレーザ39の製造方法を説明するフロー図である。 ホログラムレーザ39の製造方法を説明する図である。 本発明に係るホログラム素子43が搭載されている光ピックアップ41を示す概略図である。 図13(a)は従来のホログラム素子111を示す斜視図、図13(b)上面図である。
符号の説明
1,8,9,10,11,12,38,43 ホログラム素子
2,2a,2b,2c,45 ホログラム
3,3a,3b 分割線
4,44 グレーティング
5,34,49 信号検出用受光素子
6,6a,6b,6c グレーティング面通過領域
7,7a,7b,7c スポット
21 第1切断線
22 第2切断線
23 第3切断線
24 ウエハ
31,42 半導体レーザ素子
32 サブマウント
33 ステム
35 ワイヤ
36 キャップ
37 窓
39,50 ホログラムレーザ
41 光ピックアップ
46 コリメートレンズ
47 対物レンズ
48 光ディスク

Claims (8)

  1. ひし形状の底面を有する直柱体状のホログラム素子であって、
    格子周期の異なる複数領域に分割線によって分割されているホログラムを一方の底面に有し、
    グレーティングをもう一方の底面に有し、
    ひし形状の前記底面の第1対角線の長さは、第2対角線の長さよりも長く、
    前記ホログラムの中心は、前記第1対角線と前記第2対角線との交点上にあり、
    前記分割線は、前記第1対角線上にあり、
    前記ホログラムを有する前記底面から入射する光は、
    前記底面に垂直で、かつ前記分割線を含む平面上に落射されるように構成されていることを特徴とするホログラム素子。
  2. 二等辺三角形状の底面を有する直柱体状のホログラム素子であって、
    格子周期の異なる複数領域に分割線によって分割されているホログラムを一方の底面に有し、
    グレーティングをもう一方の底面に有し、
    前記分割線は、二等辺三角形状の前記底面の頂角の二等分線上にあり、
    前記ホログラムを有する前記底面から入射する光は、
    前記底面に垂直で、かつ前記分割線を含む平面上の、前記ホログラムの中心よりも二等辺三角形状の前記底面の前記頂角側に落射されるように構成されていることを特徴とするホログラム素子。
  3. 正三角形状の底面を有する直柱体状のホログラム素子であって、
    格子周期の異なる複数領域に分割線によって分割されているホログラムを一方の底面に有し、
    グレーティングをもう一方の底面に有し、
    前記分割線は、正三角形の前記底面のいずれか1つの角の二等分線上にあり、
    前記ホログラムを有する前記底面から入射する光は、
    前記底面に垂直で、かつ前記分割線を含む平面上の、前記ホログラムの中心よりも正三角形の前記底面の前記角側に落射されるように構成されていることを特徴とするホログラム素子。
  4. 請求項1に記載のホログラム素子を製造する製造方法において、
    前記ホログラムおよび前記グレーティングが複数形成されているウエハを切断してチップ化を行うダイシング工程を含んで構成され、
    前記ダイシング工程において、等間隔で形成される第1切断線と、等間隔で形成される第2切断線とによって前記ウエハが切断され、
    前記第1切断線と前記第2切断線とは互いに鋭角をなし、
    前記分割線の延長線上および前記分割線の垂直二等分線の延長線上に、前記第1切断線と前記第2切断線との交点があり、
    前記鋭角の二等分線上に前記分割線があることを特徴とするホログラム素子の製造方法。
  5. 請求項2に記載のホログラム素子を製造する製造方法において、
    前記ホログラムおよび前記グレーティングをウエハ上に形成する形成工程と、
    前記ホログラムおよび前記グレーティングが複数形成されているウエハを切断してチップ化を行うダイシング工程とを含んで構成され、
    前記形成工程において、隣り合う前記ホログラムおよび前記グレーティングは、前記ホログラムおよび前記グレーティングの中心を回転中心として互いに180°回転対称に形成され、
    前記ダイシング工程において、等間隔で形成される第1切断線と、等間隔で形成される第2切断線と、等間隔で形成される第3切断線とによって前記ウエハが切断され、
    前記第1切断線と前記第2切断線とは互いに60°より小さい鋭角をなし、
    前記第3切断線は、前記第1切断線と前記第2切断線とがなす鈍角の垂直二等分線上にあり、
    前記鋭角の二等分線上に前記分割線があることを特徴とするホログラム素子の製造方法。
  6. 請求項3に記載のホログラム素子を製造する製造方法において、
    前記ホログラムおよび前記グレーティングをウエハ上に形成する形成工程と、
    前記ホログラムおよび前記グレーティングが複数形成されているウエハを切断してチップ化を行うダイシング工程とを含んで構成され、
    前記形成工程において、隣り合う前記ホログラムおよび前記グレーティングは、前記ホログラムおよび前記グレーティングの中心を回転中心として互いに180°回転対称に形成され、
    前記ダイシング工程において、等間隔で形成される第1切断線と、等間隔で形成される第2切断線と、等間隔で形成される第3切断線とによって前記ウエハが切断され、
    前記第1切断線と前記第2切断線と前記第3切断線とは互いに60度の角をなし、
    前記第1切断線と前記第2切断線とがなす角の二等分線上に前記分割線があることを特徴とするホログラム素子の製造方法。
  7. 少なくとも、請求項1〜3のいずれか1つに記載のホログラム素子と、
    光を出射する光源と、
    情報記録媒体からの戻り光を受光する信号検出用受光素子とを含んで構成されていることを特徴とするホログラムレーザ。
  8. 少なくとも、光を出射するための請求項7に記載のホログラムレーザと、
    光を情報記録媒体に導くための光学部品とを含んで構成されていることを特徴とする光ピックアップ。
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