JP2008125593A - シート装着器具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】器具本体12と、器具本体12をシート1に固定する固定部材14とを有する。器具本体12は、第1の突起20および第2の突起30を備える。第1の突起20は、第1の軸部21と、この先端から延長された第1の係止鍔部22とを有し、第2の突起30は、第2の軸部31と、この先端に形成され第2の係止鍔部32とを有する。固定部材14は、第1の突起20に対して係合可能な第1の係合部40と、第2の突起30に対して係合可能な第2の係合部50とを備える。第1の突起20に対して第1の係合部40をスライド係合させたのち、この第1の突起20を支点として固定部材14を器具本体12に接近する方向へ回動させて、第2の係合部50を第2の突起30に係合させる。
【選択図】図2
Description
このような装着を行うために、シートの表側にソケット本体あるいはプラグ本体を配置し、シートの裏側に固定部材を配置し、この固定部材によってソケット本体あるいはプラグ本体をシートに固定する構成が採用されている(特許文献1の図1および図3参照)。
ソケットをシートに固定するには、シートの裏面に固定部材を配置し、各突起をシートを貫通させてシートの表面に突出させ、シートの表面側に突出した4つの突起にソケットの4つの係合孔を嵌め込む。
ソケットをシートに固定するには、シートの表面にソケットを配置し、各突起をシートを貫通させてシートの裏面に突出させ、シートの裏面側に突出した各突起に固定部材の3つの挿入溝を挿入したのち、固定部材をスライドさせる。すると、3つの突起が3つの係合溝によって係止される。
とくに、後者の構造(突起に固定部材の3つの係合溝を挿入したのち、固定部材をスライドさせる構造)の場合、シートの表面(裏面)が粗く、かつ、シートの材質が硬いものでは、固定部材をスライドさせる際に大きな抵抗となって、スライドが容易に行えないという問題も挙げられる。
続いて、器具本体の第1の突起を支点として、器具本体と固定部材とを互いに接近する方向へ回動させる。たとえば、固定部材を器具本体に接近する方向へ回動させ、固定部材の第2の係合部をシートの裏面側に突出した第2の突起に係合させる。つまり、固定部材を回動させていくと、固定部材は第2の突起に当接する。さらに、固定部材を回動させると、第2の突起が挿通孔に挿通、係合される。これにより、第2の突起が挿通孔から抜け止めされる。
たとえば、固定部材や器具本体に、所定方向に対して略直交する方向を軸線として傾く力が作用した場合、第1の軸部の先端から所定方向へ向かって延長して形成された第1の係止鍔部と第1の係合部との係合によって、固定部材や器具本体の傾きが規制される。また、固定部材が器具本体に、所定方向を軸線として、傾く力が作用した場合、第2の軸部の先端から所定方向と略直交する方向に突出して形成された第2の係止鍔部と第2の係合部との係合によって、固定部材や器具本体の傾きが規制される。従って、器具本体をシートにガタなく確実に固定できる。
また、第2の係合部は、挿通孔の少なくとも一部を拡張する方向へ弾性変形させる弾性変形部を有しているから、第2の係止鍔部が挿通孔に挿通しやすく、かつ、係合を確実に行うことができる。
この構成によれば、第2の係止鍔部が挿通孔に挿通しやすく、かつ、係合を確実に行うことができる。
<全体構成>
図1は、本実施形態のシート装着器具10を示す分解斜視図、図2は、本実施形態のシート装着器具10を裏面から見た分解斜視図である。
これらの図に示すように、本実施形態のシート装着器具10は、バックル11のソケットである器具本体12と、これをシート1に固定するための固定部材14とを備えている。バックル11は、ソケット(器具本体)12と、プラグ13とから構成されている。なお、これらの部材は、樹脂の射出成形によって形成されている。
シート1には、シート装着器具10を装着する部位に、器具本体12と固定部材14とを連結するための孔4が形成される。この孔4は、後述する器具本体12の第1の突起20および第2の突起30および固定部材14の第1の係合部40および第2の係合部50に対応した位置および数の配置パターンで形成される。
第1の突起20は、器具本体12の背面から起立しシート1を貫通する断面矩形状の第1の軸部21と、この第1の軸部21の先端から、第1の軸部21の幅寸法と同じで前側(プラグ差込口12A側)に突き出すように延長された第1の係止鍔部22とを備えている。つまり、第1の突起20は、器具本体12の背面からL字状を呈して突出している。
固定部材14には、第1の突起20が挿通可能で、第1の突起20が挿通された状態において所定方向(プラグ差込・引抜方向)へスライド可能かつ第1の突起20を支点として器具本体12と固定部材14とを互いに接近する方向へ回動可能とする第1の係合部40と、第2の突起30に対して係合可能な第2の係合部50とが設けられている。
第2の挿通孔51は、幅方向寸法が第2の突起30の第2の軸部31の幅方向寸法より僅か大きく、かつ、第2の係止鍔部32の幅寸法より狭く形成され、また、長さ寸法が第2の突起20の第2の係止鍔部32の長さ寸法より長く形成されている。なお、第2の挿通孔51の前後には2つの空間56,57が形成され、それらの大きさは、第1の突起20や第2の突起30が嵌り込まない大きさに形成されることが好ましい。これによって、組立時に、第2の突起30が第2の挿通孔51と誤って、2つの空間56,57に嵌り込むことがなくなる。スリット54は第2の挿通孔51の長さ寸法より大きく、第2の挿通孔51がスリット54の略中間になるように形成されている。
シート1の表面2に器具本体12を配置し、器具本体12の第1の突起20および第2の突起30をシート1の孔4を通して裏面側に突出させる。この状態において、図3(シート1については図示省略)に示すように、シート1の裏面側に突出した第1の突起20に固定部材14の第1の係合部40を係合させる。
これには、第1の係合部40の第1の挿通孔41を第1の突起20の第1の軸部21に挿通させるとともに、固定部材14をプラグ差込方向へスライドさせる。すると、段差部43が第1の係止鍔部22の下に入り込む。これにより、第1の突起20と第1の係合部40とが係止される。
つまり、固定部材14を回動させていくと、第2の係合部50の変形動作部58であるテーパが第2の突起30の第2の係止鍔部32に当接する。さらに、固定部材14を回動させると、変形動作部58のテーパ面と第2の係止鍔部32との作用により、弾性変形部53が外側へ弾性変形され、第2の挿通孔51が拡張される。
(1)シート1の裏面3側に突出した器具本体12の第1の突起20に固定部材14の第1の係合部40を係合させ、この状態において、第1の突起20を支点として固定部材14を器具本体12に平行となる方向へ回動させ、固定部材14の第2の係合部50をシート1の裏面3側に突出した第2の突起30に係合させるだけで、器具本体12をシート1に固定できる。つまり、従来のように、器具本体12と固定部材14とを平行な姿勢に保ったまま嵌め込む必要がなく、固定部材14と器具本体12との組立が、それらを平行にするように回動することで行われるので、器具本体12をシート1に確実にかつ容易に固定できる。
たとえば、固定部材14や器具本体12に、所定方向に対して略直交する方向を軸線として傾く力が作用した場合、第1の軸部21の先端から所定方向へ向かって延長して形成された第1の係止鍔部22と第1の係合部40との係合によって、固定部材14や器具本体12の傾きが規制される。また、固定部材14や器具本体12に、所定方向を軸線として傾く力が作用した場合、第2の軸部31の先端から所定方向と略直交する方向に突出して形成された第2の係止鍔部32と第2の係合部50との係合によって、固定部材14やの第2の係合部50の傾きが規制されるから、固定部材14や器具本体12の傾きが規制される。従って、器具本体12をシート1に対してガタなく確実に固定できる。
なお、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、以下に示すような変形を含めて本発明は多様な形態で実施できる。
前記実施形態では、第2の挿通孔51を挟んで両側にスリット54を形成し、このスリット54と第2の挿通孔51との間に弾性変形部53を形成したが、弾性変形部53の構成としては、これに限られない。
たとえば、図8に示すように、第2の係合部50において、固定部材14の幅方向の両側縁を中間部から後端部へ向かうに従って互いに接近するように内側に円弧状に切り欠き、第2の挿通孔51を挟む両側のブリッジ部分を狭く形成するようにしても、同様な効果が期待できる。とくに、このような構成とすれば、スリット54を形成しなくともよいから、成形型を簡易化できる。
また、弾性変形部53によって第2の挿通孔51を拡張する以外に、第2の突起30が弾性変形することで、第2の挿通孔51に挿通し、係合するようにしてもよい。
Claims (4)
- シート1の表面に装着される器具本体12と、前記シート1の裏面に配置され前記器具本体12をシート1に固定する固定部材14とを有するシート装着器具10であって、
前記器具本体12は、前記シート1と接する面に互いに離間して突設され、前記シート1を貫通する第1の突起20および第2の突起30を備え、
前記固定部材14は、前記第1の突起20が係合可能で、かつ、前記第1の突起20を支点として前記器具本体12と前記固定部材14とが互いに接近する方向へ回動可能とする第1の係合部40と、前記器具本体12と前記固定部材14とが互いに接近したときに前記第2の突起30に対して係合可能な第2の係合部50とを備え、
前記第2の係合部50は、前記第2の突起30が挿通して係合可能な挿通孔51を有する、ことを特徴とするシート装着器具。 - 前記第1の突起20は、第1の軸部21と、この第1の軸部21の先端から所定方向へ向かって延長して形成された第1の係止鍔部22とを有し、
前記第2の突起30は、前記第1の突起20から前記第1の係止鍔部22の延長方向と反対側に離間して設けられた第2の軸部31と、この第2の軸部31の先端に形成され前記所定方向と略直交する方向に突出する第2の係止鍔部32とを有し、
前記第2の係合部50は、前記挿通孔51の少なくとも一部を拡張する方向へ弾性変形させる弾性変形部53を有する、ことを特徴とする請求項1に記載のシート装着器具。 - 前記挿通孔51は、2つの弾性変形部53の間であって、前記弾性変形部53が互いに離間する方向に変形することで拡張可能で、少なくとも一方の弾性変形部53から他方の弾性変形部53に向かって突出する突片55を有し、
前記突片55は、前記第2の突起30の前記第2の軸部31に対して、前記第1の係止鍔部22の延長方向とは反対側面に対向する位置に設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシート装着器具。 - 前記第2の係合部50は、前記挿通孔51の周囲に、前記第2の係止鍔部32が係止可能な係止部52を有し、前記弾性変形部53は、前記所定方向と略直交する方向へ弾性変形して、前記挿通孔51を拡張する、ことを特徴とする請求項2に記載のシート装着器具。
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