JP2008120867A - ポリプロピレン系樹脂組成物およびそれからなる成形体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】プロピレン単独重合体(A−1)およびプロピレン−エチレン共重合体(A−2)からなる群から選ばれる少なくとも1種のプロピレン重合体(A)と、α−オレフィンの炭素数が4〜20であり、分子量分布が1〜4であり、極限粘度が0.5〜10dl/gであり、融解熱量が30J/g以下であり、エチレン含量が60モル%以下のプロピレン−エチレン−α−オレフィン共重合体(B)と、α−オレフィンの炭素数が4〜20であり、密度が0.85〜0.89g/cm3のエチレン−α−オレフィン共重合体(C)とを含有し、230℃、2.16kg荷重でのメルトインデックスが0.5〜40g/10分であるポリプロピレン系樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
かかる状況の下、本発明の目的は、耐傷付き性と応力白化性、耐衝撃性に優れたポリプロピレン系樹脂組成物、無機フィラー含有ポリプロピレン系樹脂組成物およびそれからなる成形体を提供することにある。
すなわち、本発明の一は、
プロピレン単独重合体(A−1)およびプロピレン−エチレン共重合体(A−2)からなる群から選ばれる少なくとも1種のプロピレン重合体(A)40〜90重量%と、
下記のプロピレン−エチレン−α−オレフィン共重合体(B)5〜20重量%と、
下記のエチレン−α−オレフィン共重合体(C)5〜40重量%とを含有し、
230℃、2.16kg荷重でのメルトインデックスが0.5〜40g/10分
であるポリプロピレン系樹脂組成物(ただし、(A)と(B)と(C)の合計を100重量%とする)に係るものである。
プロピレン−エチレン−α−オレフィン共重合体(B)は、α−オレフィンの炭素数が4〜20であり、分子量分布が1〜4であり、極限粘度が0.5〜10dl/gであり、融解熱量が30J/g以下であり、エチレン含量が60モル%以下のプロピレン−エチレン−α−オレフィン共重合体である。
エチレン−α−オレフィン共重合体(C)は、α−オレフィンの炭素数が4〜20であり、密度が0.85〜0.89g/cm3のエチレン−α−オレフィン共重合体である。
プロピレン単独重合体(A−1)およびプロピレン−エチレン共重合体(A−2)からなる群から選ばれる少なくとも1種のプロピレン重合体(A)40〜90重量%と、
下記のプロピレン−エチレン−α−オレフィン共重合体(B)5〜20重量%と、
下記のエチレン−α−オレフィン共重合体(C)5〜40重量%とを含有するポリプロピレン系樹脂組成物(ただし、(A)と(B)と(C)の合計を100重量%とする)と、
無機フィラー(D)とを含有する無機フィラー含有ポリプロピレン系樹脂組成物であって、
前記ポリプロピレン系樹脂組成物100重量部に対して、無機フィラー(D)が0.1〜60重量部であり、
230℃、2.16kg荷重でのメルトインデックスが0.5〜40g/10分である
無機フィラー含有ポリプロピレン系樹脂組成物に係るものである。
プロピレン−エチレン−α−オレフィン共重合体(B)は、α−オレフィンの炭素数が4〜20であり、分子量分布が1〜4であり、極限粘度が0.5〜10dl/gであり、融解熱量が30J/g以下であり、エチレン含量は60モル%以下のプロピレン−エチレン−α−オレフィン共重合体である。
エチレン−α−オレフィン共重合体(C)は、α−オレフィンの炭素数が4〜20であり、密度が0.85〜0.89g/cm3のエチレン−α−オレフィン共重合体である。
また、本発明の一は、上記のポリプロピレン系樹脂組成物または、無機フィラー含有ポリプロピレン系樹脂組成物からなる発泡成形体に係るものである。
プロピレン−エチレン共重合体(A−2)としては、プロピレン−エチレンランダム共重合体(A−2−1)または、プロピレン−エチレンブロック共重合体(A−2−2)が挙げられる。プロピレン−エチレンブロック共重合体(A−2−2)とは、プロピレン単独重合体成分と、プロピレン−エチレンランダム共重合体成分とからなる共重合体である。
プロピレン−エチレンブロック共重合体(A−2−2)のプロピレン単独重合体成分の、13C−NMRによって測定されるアイソタクチック・ペンタッド分率は0.95以上が好ましく、さらに好ましくは0.98以上である。
上記プロピレン重合体(A)の製造方法で用いられる公知の重合触媒としては、例えば、(1)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体を必須成分として含有する固体触媒成分と、(2)有機アルミニウム化合物と(3)電子供与体成分からなる触媒系が挙げられる。この触媒の製造方法としては、例えば、特開平1−319508号公報、特開平7−216017号公報や特開平10−212319号公報に記載されている製造方法が挙げられる。
上記の製造方法で用いられる固体触媒成分(1)、有機アルミニウム化合物(2)および電子供与体成分(3)の使用量や、各触媒成分を重合槽へ供給する方法は、適宜、決めれば良い。
炭素数4〜20のα−オレフィンとしては、直鎖状のα−オレフィン、分岐状のα−オレフィンが挙げられ、直鎖状のα−オレフィンとしては、例えば、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−へプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ナノデセン、1−エイコセン等が挙げられる。分岐状のα−オレフィンとしては、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、2−エチル−1−ヘキセン等が挙げられる。
エチレン含量は、0〜60mol%、好ましくは、0〜55mol%であり、
α−オレフィン含量は、1〜35mol%、好ましくは1〜20mol%であり、さらに好ましくは1〜10mol%である。(ただし、プロピレン含量、エチレン含量、α−オレフィン含量の合計を100mol%とする。)
0.1<[y/(x+y)]≦1.0
より好ましくは、0.5<[y/(x+y)]≦1.0であり
さらに好ましくは、0.8<[y/(x+y)]≦1.0である。
上記式において、xは(B)中のエチレンのモル含量を表し、yは(B)中の炭素数4〜20のα−オレフィンのモル含量の合計を表す。
メタロセン系触媒としては、例えば、特開昭58−19309号公報、特開昭60−35005号公報、特開昭60−35006号公報、特開昭60−35007号公報、特開昭60−35008号公報、特開昭61−130314号公報、特開平3−163088号公報、特開平4−268307号公報、特開平9−12790号公報、特開平9−87313号公報、特開平11−80233号公報、特表平10−508055号公報等に記載されているメタロセン系触媒が挙げられる。
メタロセン系触媒を用いる共重合体(B)の製造方法として、好ましくは、欧州特許出願公開第1211287号明細書に記載されている方法が挙げられる。
但し、(A)と(B)と(C)の合計量を100重量%とする。
実施例または比較例では、以下に示した樹脂および添加剤を用いた。
(1)プロピレン−エチレンブロック共重合体(A−1)
特開平7−216017記載の固体触媒成分を用いて溶媒重合法により製造した。
MI(230℃、2.16kg荷重):30g/10分
プロピレン−エチレンブロック共重合体全体の極限粘度[η]T:1.52dl/g
プロピレン単独重合体部分の極限粘度[η]P:1.05dl/g
エチレン単位含有量:7.2重量%
プロピレン−エチレンランダム共重合体部分の共重合体全体に対する重量比率:16重量%
プロピレン−エチレンランダム共重合体部分の極限粘度[η]EP:4.0dl/g
プロピレン−エチレンランダム共重合体部分のエチレン単位含量:45重量%
特開平7−216017記載の固体触媒成分を用いて溶媒重合法により製造した。
MI:300g/10分
特開2005−146160号の実施例に記載のプロピレン重合体(HMS−3)の製造方法に従って、製造した。第2槽目までに生成した重合体がプロピレン―エチレンランダム共重合体成分に相当し、その極限粘度[η]は7.8dl/g、エチレン含量は2.8重量%であり、第1槽目+第2槽目の重合量と第3槽目の重合量の比は72:28で有り、第3槽目で重合されたプロピレン重合体の極限粘度が0.9dl/gである重合体(A−3)を得た。
住友化学(株)製 商品名:FS2011DG3
(5)プロピレン−エチレン共重合体(A−5)
住友化学(株)製 商品名:S131
(6−1)遷移金属錯体(ジメチルシリル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド)(重合触媒成分)の製造
(1)1−ブロモ−3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノールの製造
撹拌機を備えた500ml4つ口フラスコ中で、窒素雰囲気下、2−tert−ブチル−4−メチルフェノール20.1g(123mmol)をトルエン150mlに溶かし、続いてtert−ブチルアミン25.9ml(18.0g、246mmol)を加えた。この溶液を−70℃に冷却し、そこへ臭素10.5ml(32.6g、204mmol)を加えた。この溶液を−70℃に保ち、2時間撹拌した。その後、室温まで昇温し、1回につき、10%希塩酸100mlを加えて、3回洗浄した。洗浄後得られる有機層を、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥させ、エバポレーターを使用して溶媒を除去した後、シリカゲルカラムを用いて精製し、無色のオイルである1−ブロモ−3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノール 18.4g(75.7mmol)を得た。収率は、62%であった。
撹拌機を備えた100ml4つ口フラスコ中で、窒素雰囲気下、上記(6−1)で合成した1−ブロモ−3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノール13.9g(57.2mmol)をアセトニトリル40mlに溶かし、続いて水酸化カリウム3.8g(67.9mmol)を加えた。更に、ヨウ化メチル17.8ml(40.6g、286mmol)を加え、12時間撹拌を続けた。その後、エバポレーターで溶媒を除去し、残さにヘキサン40mlを加え、ヘキサン可溶分を抽出した。抽出は3回繰り返した。抽出分から溶媒を除去し、淡黄色のオイルである1−ブロモ−3−tert−ブチル−2−メトキシ−5−メチルベンゼン 13.8g(53.7mmol)を得た。収率は、94%であった。
テトラヒドロフラン(31.5ml)、ヘキサン(139ml)及び上記(2−2)で合成した1−ブロモ−3−tert−ブチル−2−メトキシ−5−メチルベンゼン(45g)からなる溶液に、−40℃で、n−ブチルリチウムの1.6モル/リットルのヘキサン溶液(115ml)を20分かけて滴下した。得られた混合物を−40℃にて1時間保温した後、該混合物にテトラヒドロフラン(31.5ml)を滴下し、混合物を得た。
上記(6−3)で合成した(3−tert−ブチル−2−メトキシ−5−メチルフェニル)クロロジメチルシラン(5.24g)及びテトラヒドロフラン(50ml)からなる溶液中に、−35℃にて、テトラメチルシクロペンタジエニル リチウム(2.73g)を添加し、2時間かけて室温まで昇温し、更に室温にて10時間撹拌した。
上記(6−4)で合成した(3−tert−ブチル−2−メトキシ−5−メチルフェニル)ジメチル(テトラメチルシクロペンタジエニル)シラン(10.04g)とトルエン(100ml)とトリエチルアミン(6.30g)とからなる溶液に、−70℃で、n−ブチルリチウムの1.63モル/リットルのヘキサン溶液(19.0ml)を滴下し、その後、2時間かけて室温まで昇温し、更に室温で12時間保温し、混合物を得た。
該化合物のスペクトルデータは次のとおりであった。
1H−NMR(CDCl3) δ 0.57(s,6H)、1.41(s,9H)、2.15(s,6H)、2.34(s,6H)、2.38(s,3H)、7.15(s,1H)、7.18(s,1H)
13C−NMR(CDCl3) δ 1.25、14.48、16.28、22.47、31.25、36.29、120.23、130.62、131.47、133.86、135.50、137.37、140.82、142.28、167.74
マススペクトル(CI、m/e)458
冷却水を循環させるためのジャケットを外部に取り付けた、攪拌機付の100L−SUS製重合器の下部から、重合溶媒としてヘキサンを100L/時間の速度で、プロピレンを24.00Kg/時間の速度で、1−ブテンを1.81Kg/時間の速度で、重合触媒成分として上記1項で合成されたジメチルシリル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライドを0.005g/時間の速度で、トリフェニルメチルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを0.298g/時間の速度で、トリイソブチルアルミニウムを2.315g/時間の速度で、分子量調節剤としての水素を、それぞれ連続的に供給し、45℃で連続的に共重合させた。
(B−1)の製造に用いた触媒と同じ触媒を用い、重合時のエチレン供給量、プロピレン供給量、1−ブテン供給量、水素量等を調節し、下記表1の構造の重合体(B−2)、重合体(B−3)を得た。
(7−1)プロピレン−1−ブテン重合体マスターバッチ(B’−1)
上記で得られたプロピレン−1−ブテン重合体(B−1)70重量%とプロピレン単独重合体(A−4)30重量%とからなるプロピレン−1−ブテン重合体マスターバッチ。
上記で得られたプロピレン−エチレン−1−ブテン重合体(B−2)85重量%とプロピレン−エチレン共重合体(A−5)15重量%とからなるプロピレン−エチレン−1−ブテン重合体マスターバッチ。
上記で得られたプロピレン−エチレン−1−ブテン重合体(B−3)55重量%とプロピレン単独重合体(A−4)45重量%とからなるプロピレン−エチレン−1−ブテン重合体マスターバッチ。
(C−1) エチレン−オクテン共重合体ゴム
商品名: エンゲージ 8200(ダウ ケミカル社製)
密 度: 0.87(g/cm3)
MI(190℃、2.16kg荷重): 5(g/10分)
(C−2) エチレン−ブテン共重合体ゴム
商品名: タフマー A0250S(三井化学(株)製)
密 度: 0.86(g/cm3)
MI(190℃、2.16kg荷重): 0.2(g/10分)
(C−3) エチレン−オクテン共重合体ゴム
商品名: エンゲージ 8842(ダウ ケミカル社製)
密 度: 0.857(g/cm3)
MI(190℃、2.16kg荷重): 1(g/10分)
(C−4) エチレン−ブテン共重合体ゴム
商品名: GA801(住友化学社製)
密 度: 0.920(g/cm3)
MI(190℃、2.16kg荷重): 20(g/10分)
タルク(林化成(株)製)
商品名:MWHST(平均粒径:2.7μm)
無機フィラー含有ポリプロピレン系樹脂組成物は次の方法に従って製造した。
(1)メルトインデックス(MI、単位:g/10分)
JIS−K−6758に規定された方法に従って測定した。
特に記載のないかぎり、230℃、2.16kg荷重にて測定した。
(2−1)プロピレン−エチレンブロック共重合体の固有粘度
(2−1−a)プロピレン単独重合体部分(第1セグメント)の固有粘度:[η]P
プロピレン−エチレンブロック共重合体の第1セグメントであるプロピレン単独重合体部分の固有粘度:[η]Pはその製造時に、第1工程であるプロピレン単独重合体の重合後に重合槽内よりプロピレン単独重合体を取り出し、取り出されたプロピレン単独重合体の[η]Pを測定して求めた。
プロピレン−エチレンブロック共重合体の第2セグメントであるプロピレン−エチレンランダム共重合体部分の固有粘度:[η]EPは、プロピレン単独重合体部分の固有粘度:[η]Pとプロピレン−エチレンブロック共重合体全体の固有粘度:[η]Tをそれぞれ測定し、プロピレン−エチレンランダム共重合体部分のプロピレン−エチレンブロック共重合体全体に対する重量比率:Xを用いて次式から計算により求めた。
[η]EP=[η]T/X−(1/X−1)[η]P
[η]P:プロピレン単独重合体部分の固有粘度(dl/g))
[η]T:プロピレン−エチレンブロック共重合体全体の固有粘度(dl/g)
プロピレン−エチレンランダム共重合体部分のプロピレン−エチレンブロック共重合体全体に対する重量比率:Xはプロピレン単独重合体部分(第1セグメント)とプロピレン−エチレンブロック共重合体全体の結晶融解熱量をそれぞれ測定し、次式を用いて計算により求めた。結晶融解熱量は、示唆走査型熱分析(DSC)により測定した。
X=1−(ΔHf)T/(ΔHf)P
(ΔHf)T:ブロック共重合体全体の融解熱量(cal/g)
(ΔHf)P:プロピレン単独重合体部分の融解熱量(cal/g)
プロピレン−エチレンブロック共重合体のプロピレン−エチレンランダム共重合体部分のエチレン含量:(C2')EPは、赤外線吸収スペクトル法によりプロピレン−エチレンブロック共重合体全体のエチレン含量(C2')Tを測定し、次式を用いて計算により求めた。
(C2')EP=(C2')T/X
(C2')T:プロピレン−エチレンブロック共重合体全体のエチレン含量(重量%)
(C2')EP:プロピレン−エチレンランダム共重合体部分のエチレン含量(重量%)
X:プロピレン−エチレンランダム共重合体部分のプロピレン−エチレンブロック共重合体全体に対する重量比率
示差走査熱量計(セイコー電子工業(株)製DSC RDC220)を用い以下の条件で測定した。
(i)試料約5mgを室温から30℃/分の昇温速度で200℃まで昇温し、昇温完了後、5分間保持する。
(ii)次いで、200℃から10℃/分の降温速度で−100℃まで降温する。
(iii)上記の降温完了後、5分間、保持した後、−100℃から10℃/分の昇温速度で200℃まで昇温する。
(iv)において観察されるピークが融解ピークであり、ピーク面積から融解熱量を算出した。
ゲルパーミエイションクロマトグラフ(GPC)法を用い、下記の条件により測定を行った。
得られた結果から、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)を算出し、分子量分布(Mw/Mn)を算出した。
装置:Waters社製 150C ALC/GPC
カラム:昭和電工社製Shodex Packed ColumnA−80M 2本
温度:140℃
溶媒:o−ジクロロベンゼン
溶出溶媒流速:1.0ml/min
試料濃度:1mg/ml
測定注入量:400μl
分子量標準物質:標準ポリスチレン
検出器:示差屈折
JIS−K−7110に規定された方法に従って測定した。表2に示した組成で2軸混練して得られたペレットを、射出成形により成形された厚みが6.4mmのノッチ付き試験片を用いて、測定温度は23℃で測定した。
表2に示した組成で2軸混練して得られたペレットを用い、住友重機製SE180D型射出成形機を用いて、成形温度220℃、金型冷却温度50℃で射出成形を行い、400mm×100mm×3mmの平板試験片を得た。その平板試験片から100×100mmの正方形平板切り出し、傷付き試験用試験片とした。上島製作所社製 特殊大型U−F引っかき試験機を用いて、以下の条件で傷付き試験を行った。先端が直径1mmの半球(材質SUS403)である傷付き試験用の針に0.5kgまたは1kgの荷重をのせ、600mm/分の速度で、試験片表面に1mm間隔もしくは2mm間隔の碁盤目の傷を付けた。
耐傷付性は上記鏡面平板の傷付試験前後の色差(ΔE)にて評価した。測定は、スガ試験機製SMカラーコンピュータ(SM−5−CH型式)を用いて、45°拡散方式光学系により、集光レンズ:φ30、試料台:φ30の条件で行った。ΔE値が小さいほど、耐傷付性に優れる事を意味する。
傷付試験と同様の方法で成形し、切り出した平板試験片を用いた。試験片に、ステンレス製で、先端が直径12mmの半球状である重錘をのせ、その重錘に、1kgの荷重を60cmの高さから落下させて、試験片の白化面積を測定した。白化面積が小さいほど、耐応力白化性が高い事を意味する。
Claims (4)
- プロピレン単独重合体(A−1)およびプロピレン−エチレン共重合体(A−2)からなる群から選ばれる少なくとも1種のプロピレン重合体(A)40〜90重量%と、
下記のプロピレン−エチレン−α−オレフィン共重合体(B)5〜20重量%と、
下記のエチレン−α−オレフィン共重合体(C)5〜40重量%とを含有し、
230℃、2.16kg荷重でのメルトインデックスが0.5〜40g/10分
であるポリプロピレン系樹脂組成物(ただし、(A)と(B)と(C)の合計を100重量%とする)。
プロピレン−エチレン−α−オレフィン共重合体(B)は、α−オレフィンの炭素数が4〜20であり、分子量分布が1〜4であり、極限粘度が0.5〜10dl/gであり、融解熱量が30J/g以下であり、エチレン含量が60モル%以下のプロピレン−エチレン−α−オレフィン共重合体である。
エチレン−α−オレフィン共重合体(C)は、α−オレフィンの炭素数が4〜20であり、密度が0.85〜0.89g/cm3のエチレン−α−オレフィン共重合体である。 - プロピレン単独重合体(A−1)およびプロピレン−エチレン共重合体(A−2)からなる群から選ばれる少なくとも1種のプロピレン重合体(A)40〜90重量%と、
下記のプロピレン−エチレン−α−オレフィン共重合体(B)5〜20重量%と、
下記のエチレン−α−オレフィン共重合体(C)5〜40重量%とを含有するポリプロピレン系樹脂組成物(ただし、(A)と(B)と(C)の合計を100重量%とする)と、
無機フィラー(D)とを含有する無機フィラー含有ポリプロピレン系樹脂組成物であって、
前記ポリプロピレン系樹脂組成物100重量部に対して、無機フィラー(D)が0.1〜60重量部であり、
230℃、2.16kg荷重でのメルトインデックスが0.5〜40g/10分である
無機フィラー含有ポリプロピレン系樹脂組成物。
プロピレン−エチレン−α−オレフィン共重合体(B)は、α−オレフィンの炭素数が4〜20であり、分子量分布が1〜4であり、極限粘度が0.5〜10dl/gであり、融解熱量が30J/g以下であり、エチレン含量は60モル%以下のプロピレン−エチレン−α−オレフィン共重合体である。
エチレン−α−オレフィン共重合体(C)は、α−オレフィンの炭素数が4〜20であり、密度が0.85〜0.89g/cm3のエチレン−α−オレフィン共重合体である。 - 請求項1に記載のポリプロピレン系樹脂組成物または、請求項2に記載の無機フィラー含有ポリプロピレン系樹脂組成物からなる射出成形体。
- 請求項1に記載のポリプロピレン系樹脂組成物または、請求項2に記載の無機フィラー含有ポリプロピレン系樹脂組成物からなる発泡成形体。
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