JP2008102153A - 経毛吸収定量方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】毛包組織に浸透した被検物量を、生体の擬似状態が保持されている皮膚モデルに、被検物を作用させ、その皮膚の真皮層から摘出した毛包組織における被検物の収着量を測定することにより、あるいは、毛包組織に浸透した被検物量を、ヒトの頭皮から回収した毛包組織に、被検物を作用させ、当該毛包組織における被検物の収着量を測定することにより、上記の課題が解決されることを見出した。
【選択図】 なし
Description
すなわち、本発明は、毛包組織に浸透した被検物量を、経毛吸収された被検物量の指標として関連付けて被検物の経毛吸収量を定量する、経毛吸収定量方法(以下、本定量法ともいう)を提供する発明である。また、本明細書において言及される、本定量法に基づいて見出される、I.O.B.値が、0.06〜4.0である油分を含有する頭皮頭髪用組成物を、以下、本組成物ともいう。
A.本定量法について
〔本定量法1〕
本定量法1は、本定量法のin vitroの態様の一つである。本定量法1で用いる、皮膚モデルとしては、モデル動物の皮膚を用いることも、細胞などからの皮膚の再構成物を用いることも可能である。皮膚モデルの提供源となるモデル動物は、特に限定されず、ブタ、ヒト、ウシ、マウス、ラットなどを用いることができる。ただし、本定量法は、毛穴を通じた毛包組織への薬剤の浸透性を検討する必要上、有毛動物であることが、通常は必要である。よって、無毛化させた突然変異体などは、上記モデル動物としては、通常は不適当である。また、本定量法1は、通常は、究極的にはヒトに適用する薬剤のスクリーニング法として用いられる定量法であるから、モデル動物の皮膚が可能な限りヒトに近似していることが好ましい。よって、ヒト以外であれば、ブタをモデル動物として用いることが好ましい。
本定量法2において、薬剤などの被検物をヒトの頭皮に作用させる方法は、その被検物の性質や想定される使用態様によって自由に選択することが可能である。
後述する実施例において示すように、I.O.B.値が、0.06〜4.0である油分が、本定量法により、薬剤などの経毛吸収促進効果が認められる成分として見出された。
1.本定量法1の精度の検討
被験試料として、0.5%パントテニルエチルエーテル(90%エタノール製剤)を用いた。皮膚モデルとして、ミニブタの皮膚(Yucatan Micropig Skin Set:Charles River 社)を用いた。
(1)成分評価試験1
下記第1表に示す被験試料〔コントロール製剤(エタノール製剤)および5%イソステアリルアルコール製剤〕を調製した。
下記第2表に示す、I.O.B.値が、0.06〜4.0である油分を含有させた被験試料を調製した。
I.O.B.値が、0.06〜4.0である油分として、ラウリルアルコール、ラウリン酸、ラウリン酸エタノールアミド、ラウリン酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノグリセリド、ラウリン酸ジグリセリド、オレイルアルコール、オレイン酸、オレイン酸エタノールアミド、オレイン酸ジエタノールアミド、オレイン酸モノグリセリド、オレイン酸ジグリセリド、イソステアリルアルコール、イソステアリン酸、イソステアリン酸エタノールアミド、イソステアリン酸ジエタノールアミド、イソステアリン酸モノグリセリド、イソステアリン酸ジグリセリド、ステアリルアルコール、ステアリン酸、ステアリン酸エタノールアミド、ステアリン酸ジエタノールアミド、ステアリン酸モノグリセリドおよびステアリン酸ジグリセリドを選択して、これを含有させた被験試料を調製した。かかる被験試料の処方は、上記の成分評価試験2において用いた処方に準じた。すなわち、コントロール製剤は、成分評価試験2において用いたものと同一とし、各種の油分は、コントロール製剤における99%エタノール含有量を87%として、各々1%ずつ含有させた。
上記の本定量法1の結果の妥当性を確認するために、ヒトの毛髪を用いた本定量法2で、イソステアリルアルコールの経毛吸収促進効果について検討した。男性パネル30名の頭部に、被験試料(上記の成分評価試験1の被験試料におけるパントテニルエチルエーテル量を共に1%としたもの)を、頭皮1cm2 あたり0.5mlの割合で塗布し、そのままで16時間放置した後、頭皮を洗浄後、パネル1人あたり20本の割合で、被験試料を適用した毛髪を抜去した。これらの抜去毛髪の毛根部を切取り、この毛根部の毛幹及び外毛根鞘に収着したパントテニルエチルエーテル量(毛髪20本分)を、上記と同様の液体クロマトグラフィーにより測定した。
本試験は、経皮吸収剤として知られている特定のアミンオキシドを比較試料として用いて、本定量法1における傾向を検討した。
4.清涼剤における検討試験
本試験は、清涼剤として知られている種々のテルペン化合物を被験試料(配合は、第4表に示す)として用いて、本定量法における傾向を検討した。
以下、典型的な本組成物(養毛剤、シャンプー、白髪防止剤、脱毛剤)の処方例を記載する。なお、これらの処方例は、常法により調製された。
配合成分 配合量(質量%)
パントテニルエチルエーテル 0.5
β−グリチルレチン酸 0.5
センブリ抽出ペースト 0.5
ニコチン酸アミド 0.5
ビタミンEアセテート 0.5
エタノール 70.0
イオン交換水 21.41
イソステアリルアルコール 5.0
ラウリルジメチルアミンオキサイドオレイン酸ナトリウム 0.49
硬化ヒマシ油エチレンオキシド(40モル付加物) 0.5
配合成分 配合量(質量%)
ヤシ油脂肪酸アシルメチルタウリンナトリウム 10.0
ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン 5.0
グリセリン 1.0
クエン酸 1.0
イソステアリルアルコール 5.0
タウリン 1.5
メチルタウリン 0.5
カチオン化セルロース 0.5
香料 適 量
イオン交換水 残 量
配合成分 配合量(質量%)
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 1.0
イソステアリルアルコール 3.0
パルミチン酸 1.0
L−グルタミン 0.1
精製水 残 量
配合成分 配合量(質量%)
N−ココイル−N−メチルタウリンナトリウム 7.0
ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン 7.0
ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド 0.1
イソステアリルアルコール 0.25
精製水 残 量
配合成分 配合量(質量%)
95%エタノール 55.0
サンショウエキス 5.0
ニコチン酸アミド 0.5
ヒノキチオール 0.2
1,3−ブチレングリコール 1.5
硬化ヒマシ油エチレンオキシド(60モル付加物) 1.0
イソステアリルアルコール 5.0
コハク酸 適 量
香料 適 量
色素 適 量
精製水 残 量
配合成分 配合量(質量%)
95%エタノール 55.0
チオグリコール酸カルシウム 5.0
1,3−ブチレングリコール 1.5
硬化ヒマシ油エチレンオキシド(60モル付加物) 1.0
イソステアリルアルコール 5.0
コハク酸 適 量
香料 適 量
色素 適 量
Claims (6)
- 毛包組織に浸透した被検物量を、生体の擬似状態が保持されている皮膚モデルに、被検物を作用させ、その皮膚の真皮層から摘出した毛包組織における被検物の収着量を測定することにより定量する、経毛吸収定量方法。
- 生体の擬似状態が保持されている皮膚モデルが、コラーゲンゲル上に固定された皮膚モデルである、請求項1に記載の経毛吸収定量方法。
- 皮膚モデル上の被検物を作用させる場を、当該皮膚モデル上に載置されているグリースが塗布されたリングの内側の領域とする、請求項1又は2に記載の経毛吸収定量方法。
- 皮膚モデルのモデル動物がブタである、請求項1〜3のいずれかに記載の経毛吸収定量方法。
- 毛包組織に浸透した被検物量を、ヒトの頭皮から回収した毛包組織に、被検物を作用させ、当該毛包組織における被検物の収着量を測定することにより定量する、経毛吸収定量方法。
- 経毛吸収が、経毛包吸収である、請求項1〜5のいずれかに記載の定量方法。
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2007
- 2007-12-03 JP JP2007312307A patent/JP4113251B2/ja not_active Expired - Lifetime
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