JP2008088279A - アンダーフィル用液状樹脂組成物および半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明によれば、優れた応力吸収性・耐熱衝撃性・耐熱密着性・流動特性と十分な可使用時間を兼ね備えた半導体封止に用いられる液状樹脂組成物を提供することができる。
【解決手段】少なくとも(A)芳香族環に1つ以上の置換基を有するビスフェノールA型エポキシ樹脂、(B)2級アミン基を有する芳香族アミン硬化剤、および(C)無機充填材、とを含むことを特徴とするアンダーフィル用液状封止樹脂組成物並びに該アンダーフィル用液状樹脂組成物を用いて作製した半導体装置である。
【選択図】なし。

Description

本発明は、アンダーフィル用液状樹脂組成物および半導体装置に関するものである。特に優れた流動特性等と十分な可使用時間を兼ね備えた液状封止樹脂組成物に関する。
従来、エポキシ樹脂、芳香族第1級ポリアミン硬化剤を含む半導体封止用液状樹脂は信頼性に優れる半導体装置を提供することが知られている。近年では半導体装置の半田付け温度の上昇に伴い、半導体装置作製時にクラックや剥離等が発生し、より耐熱応力性、耐熱密着性に優れた樹脂特性が要求されている。
ここで、エポキシ樹脂、第二級アミン基を有する芳香族ポリアミン硬化剤を含む樹脂組成物は耐衝撃性・低応力性に優れた特性を示すことが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、液状エポキシ樹脂、特定構造の芳香族アミン系硬化剤、無機質充填剤を含有する液状エポキシ樹脂がリフロー温度の上昇や温度サイクル試験等の耐熱性に優れることが知られている。(例えば、特許文献2、3参照)
特開2004−035668号公報 特開2004−051734号公報 特開2004−099810号公報
しかしながら、上記文献記載の従来技術は、いずれも液状樹脂組成物の粘度が高く流動性に乏しいことと、可使用時間(ポットライフ)が短いという課題を有していた。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは優れた、流動性と、十分な可使用時間を兼ね備えた半導体の封止に用いられる液状樹脂組成物を提供することにあり、該液状樹脂組成物を用いた半導体装置は、優れた応力吸収性・耐熱衝撃性・耐熱密着を有する。
このような目的は、下記[1]〜[7]に記載の本発明により達成される。
[1]アンダーフィル用液状封止樹脂組成物であって、少なくとも
(A)芳香族環に1つ以上の置換基を有するビスフェノールA型エポキシ樹脂、
(B)2級アミン基を有する芳香族アミン硬化剤、および
(C)無機充填材、
を含むことを特徴とするアンダーフィル用液状封止樹脂組成物。
[2]前記芳香族環に1つ以上の置換基を有するビスフェノールA型エポキシ樹脂(A)の構造が、立体障害を有する構造であることを特徴とする上記[1]記載のアンダーフィル用液状封止樹脂組成物。
[3]前記芳香族環に1つ以上の置換基を有するビスフェノールA型エポキシ樹脂(A)の置換基が、アリル基又はt−ブチル基であることを特徴とする上記[1]又は[2]記載のアンダーフィル用液状封止樹脂組成物。
[4]前記2級アミン基を有する芳香族アミン硬化剤(B)が、式(1)で表される上記[1]〜[3]のいずれか1項に記載のアンダーフィル液状封止樹脂組成物。
Figure 2008088279
(式中、R1は炭素数1〜4のアルキル基を表し、R2は水素、炭素数1〜3のアルキル基、電子吸引性基のいずれかを表す。R1およびR2は異なっていてもよい。nは整数である。)
[5]前記芳香族環に1つ以上の置換基を有するビスフェノールA型エポキシ樹脂(A)の配合量は、全エポキシ樹脂に対して10〜50重量%であることを特徴とする上記[1]〜[4]のいずれか1項に記載のアンダーフィル用液状樹脂組成物。
[6]前記2級アミン基を有する芳香族アミン硬化剤(B)の配合量は、全硬化剤に対して1〜75重量%であることを特徴とする上記[1]〜[5]のいずれか1項に記載のアンダーフィル用液状樹脂組成物。
[7]上記[1]〜[6]のいずれか1項に記載のアンダーフィル用液状樹脂組成物を用いて作製したことを特徴とする半導体装置。
本発明によれば、優れた流動性と十分な可使用時間を兼ね備えた半導体の封止に用いられる液状樹脂組成物を提供する。さらに優れた応力吸収性・耐熱衝撃性・耐熱密着を有する半導体装置を提供する。
本発明は、少なくとも(A)芳香族環に1つ以上の置換基を有するビスフェノールA型エポキシ樹脂、(B)2級アミン基を有する芳香族アミン硬化剤、および(C)無機充填材を含むことを特徴とするアンダーフィル用液状封止樹脂組成物であって、流動性と可使用時間(ポットライフ)に優れるアンダーフィル用液状封止樹脂組成物に関するものである。
以下、本発明の液状封止樹脂組成物の各成分について詳細に説明する。
本発明で用いる(A)芳香族環に1つ以上の置換基を有するビスフェノールA型エポキシ樹脂とは、一分子中にエポキシ基を2個以上有し、芳香族環に置換基を有するものであれば特に分子量や構造は限定されるものではない。また、エポキシ樹脂(A)の構造が立体障害を有する構造であるものが好ましい。例えば、置換基として立体構造を有するものであり、立体構造を有する置換基としては、具体的には、アリル基およびt−ブチル基等が挙げられる。好ましくは、アリル基である。立体構造を有する置換基があることによりエポキシ樹脂の反応性を抑制する効果があり、室温における可使時間を延ばすことが可能となる。
本発明で用いる(A)芳香族環に1つ以上の置換基を有するビスフェノールA型エポキシ樹脂には、その他のエポキシ樹脂を配合しても差し支えない。上記以外のその他のエポキシ樹脂としては、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂等のフェノール樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、N,N-ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジルトルイジン、ジアミノジフェニルメタン型グリシジルアミン、アミノフェノール型グリシジルアミンのような芳香族グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、トリフェノールプロパン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、トリアジン核含有エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フェニレンおよび/またはビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル型エポキシ樹脂、フェニレンおよび/またはビフェニレン骨格を有するナフトールアラルキル型エポキシ樹脂等のアラルキル型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂、ビニルシクロヘキセンジオキシド、ジシクロペンタジエンオキシド、アリサイクリックジエポキシ−アジペイド等の脂環式エポキシ等の脂肪族エポキシ樹脂を2種類以上併用して用いてもよい。
この場合、芳香族環にグリシジル構造あるいはグリシジルアミン構造が結合した構造を含むものが耐熱性、機械特性、耐湿性という観点から好ましく、脂肪族または脂環式エポキシ樹脂は信頼性、特に接着性という観点から使用する量を制限するほうが好ましい。これらは単独でも2種以上混合して使用しても良い。本発明は、アンダーフィル用液状封止樹脂組成物として用いられる態様のため、エポキシ樹脂として最終的に常温(25℃)で液状を保持することが好ましいが、常温で固体のエポキシ樹脂であっても常温で液状のエポキシ樹脂に溶解することができ、結果的に液状の状態を保持し得るものであればよい。
エポキシ樹脂を併用した場合に本発明の芳香族環に1つ以上の置換基を有するビスフェノールA型エポキシ樹脂(A)の配合量としては、全エポキシ樹脂に対して1〜50重量%が好ましく、より好ましくは10〜50重量%、さらに好ましくは10〜40重量%が好ましい。 本発明に係る芳香族環に1つ以上の置換基を有するビスフェノールA型エポキシ樹脂(A)の配合量を、上記範囲とすることでポットライフの向上が可能となる。
本発明に用いる(B)2級アミン基を有する芳香族アミン硬化剤としては、1分子中に芳香族環に第2級アミンが結合している構造を含み、かつ1分子中に第2級のアミンが2個以上含むものであれば、特に分子量や構造は限定されるものではない。
このような硬化剤(B)としては、m−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルスルホン、ジエチルトルエンジアミン、トリメチレンビス(4−アミノベンゾエート)、ポリテトラメチレンオキシド−ジ−P−アミノベンゾエート、下記式(1)に示す構造のものなどがある。この場合、応力吸収性・耐熱衝撃性という観点からは、下記式(1)に示されるような芳香族アミンが好ましい。
Figure 2008088279
(式中、R1は炭素数1〜4のアルキル基を表し、R2はH、炭素数1〜3のアルキル基、電子吸引性基のいずれかを表す。R1およびR2は異なっていてもよい。nは整数である。)
式中、R1が炭素数1〜4のアルキル基である場合、比較的良好な密着性と、優れた耐衝撃性・低応力性を有する液状樹脂組成物が得られる。しかし、R1の炭素数が5以上のアルキル基である場合、立体障害効果による反応性低下、密着性低下、ガラス転移点の低下、耐熱性の低下を招くため好ましくない。式(1)中のR2はH、炭素数1〜3のアルキル基、又は電子吸引性基であることが好ましい。R2の炭素数が多いほど応力吸収性に優れた液状樹脂組成物を得ることができるが、炭素数が4以上のアルキル基になると液状樹脂組成物の粘度が高くなり、また耐熱性が低下するため好ましくない。R2の電子供与基としては、−NO2、−CF3、ハロゲン基(F、Cl、Br、I)等がある。半導体装置の金属接合部の腐食を考慮するとR2はH、又は炭素数が1〜3のアルキル基であることが好ましい。R1およびR2は異なっていてもよい。
本発明で用いる(B)2級アミン基を有する芳香族アミン硬化剤は、単独でも2種以上配合して用いても良い。また、このほかにも可使用時間や保存性を損なわない限りにおいて他の硬化剤や触媒を併用しても良い。そのような硬化剤としてテトラメチルビスフェノールAなどのフェノール類、カテコール、レゾルシン、ハイドロキノン、キシレノール、サリチル酸、トルエンスルホン酸メチル、シトラジン酸、2−メチルイミダゾール、2-エチル−4-メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニル−4、5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール等のイミダゾール型硬化触媒、1級アミン基を有する芳香族アミン硬化剤等である。
本発明で用いる2級アミン基を有する芳香族アミン硬化剤(B)の配合量は、全硬化剤の配合量に対して、1〜75重量%が好ましく、更に好ましくは、10〜50重量%である。この範囲とすることで良好なポットライフを実現できる。
本発明で用いる2級アミン基を有する芳香族アミン硬化剤(B)を含む全硬化剤の配合量は、全エポキシ樹脂のエポキシ当量に対して活性水素当量で0.6〜1.4の範囲であり、より好ましくは0.7〜1.3の範囲である。この範囲内であれば、組成物の耐熱性が著しく損なわれることはなく、良好な液状樹脂組成物を得ることができる。
本発明で用いる(C)無機充填材としては、例えばタルク、焼成クレー、未焼成クレー、マイカ、ガラス等のケイ酸塩、酸化チタン、アルミナ、溶融シリカ(溶融球状シリカ、溶融破砕シリカ)、合成シリカ、結晶シリカ等のシリカ粉末等の酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイト等の炭酸塩、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の水酸化物、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウム等の硫酸塩または亜硫酸塩、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸ナトリウム等のホウ酸塩、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素等の窒化物等を用いることができる。これらの無機充填材は、単独でも混合して使用しても良い。これらの中でも樹脂組成物の耐熱性、耐湿性、強度等を向上できることから溶融シリカ、結晶シリカ、合成シリカ粉末が好ましい。前記無機充填材の形状は、特に限定されないが、粘度・流動特性の観点から形状は球状であることが好ましい。半導体装置の組立の場合、無機充填材の平均粒子径は、好ましくは0.1〜30μmであり、特に好ましくは0.2〜8μmである。平均粒子径が0.1μmに満たない場合は樹脂組成物の粘度が著しく高くなるため流動性が損なわれ、30μmを超える場合は組成物が半導体装置への流動する際にフィラー詰まりによる部分的な未充填・充填不良が発生するため好ましくない。全樹脂組成物中の無機充填材の含有量は30〜80重量%の範囲であり、より好ましくは40〜75重量%である。含有量が30重量%に満たない場合は樹脂組成物の熱膨張係数が大きいために半導体装置の信頼性を低下させるために好ましくなく、80重量%を超える場合には半導体装置の隙間に流動する際に詰まりが発生するため好ましくない。
本発明には必要に応じて、前記の必須成分の他に低応力剤、希釈剤、顔料、難燃剤、レベリング剤、消泡剤、カップリング剤等の添加物を用いても差し支えない。本発明の液状樹脂組成物の製造方法としては各成分、添加物等をプラネタリーミキサー、三本ロール、二本熱ロール、ライカイ機などの装置を用いて分散混練したのち、真空下で脱泡処理して製造する。
本発明の半導体装置は、回路基板と半導体チップを含み、両者が導電性のバンプ又はワイヤーによって電気的に接続・接合がなされたもので、基板・チップ・電気接合部の全て、または電気接合部と基板・チップの一部が封止・保護・包埋される形態であれば特に限定はない。本発明の液状樹脂組成物の使用方法は特に限定はないが、ポッティング、印刷、毛細管現象を用いて塗布を行い、加熱硬化させる方法が一般的である。そのような半導体装置にはフリップチップ方式の半導体装置、キャビティーダウン型BGA、ONPAC型BGA、TAB型BGA、CSP、液晶やLED発光体素子等の表示素子周辺のドライバーチップ等がある。
本発明の液状樹脂組成物の最も好適な用途は、フリップチップ型半導体装置である。フリップチップ半導体装置とは、半導体チップと回路基板とを半田バンプを介して電気接続されたものである。半田バンプは錫、鉛、銀、銅、ビスマス等からなる合金で構成されることが多く、電気接続の方法としては、フリップチップボンダー等を用いて回路基板上の金属パッドと半導体チップ上の半田バンプの位置合わせを行った後、IRリフロー装置、熱板、その他加熱装置を用いて半田バンプを融点以上に加熱し、基板上の金属パッドと半田バンプとが溶融接合によりなされる。このとき、基板上の金属パッド部には半田ペーストや比較的融点の低い半田層を形成しておいても良い。電機接続のなされた半導体装置はチップと基板の平行な隙間に金属バンプが柱状に存在するような形態となる。
本発明の液状樹脂組成物の使用方法は、チップと基板との平行な隙間に本発明の液状樹脂組成物を毛細管現象・圧力差などを利用して流動・注入充填させた後に硬化することによって封止する方法、予め回路基板又は半導体チップに印刷・ニードルドローニング等により液状樹脂組成物を塗布し、相対する半導体チップ又は回路基板を接合し、半田バンプの融点以上に加熱することにより、電気接続と樹脂の硬化とを一括して行う方法とがあるが、いずれの方法を用いても良い。
本発明を実施例及び比較例で説明する。以下、組成物の配合量は重量部である。
(実施例1)
芳香族環に1つ以上の置換基を有するビスフェノールA型エポキシ樹脂(A)としてジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂2.23重量部、2級アミン基を有する芳香族アミン硬化剤(B)として芳香族2級アミン硬化剤6.69重量部、無機充填材(C)として無機フィラー(合成球状)を62重量部、添加剤として希釈剤0.45重量部、着色剤0.07重量部、をプラネタリーミキサーと3本ロールを用いて充分混合したのち、低応力剤を1.12重量部、カップリング剤0.67重量部を配合し、プラネタリーミキサーと3本ロールを用いて混合し、真空脱泡処理することによりアンダーフィル用液状封止樹脂組成物を作製した。以下の評価方法により評価した。評価結果を表1に示す。
(評価方法)
・粘度測定:ブルックフィールド型粘度計にCP−51型コーンを装着し25℃で5rpmの条件で測定を実施した。単位はPa・sである。
・粘度変化率(ポットライフ):25℃24時間後の粘度を測定し、前記の方法で粘度を測定し、下式より25℃24時間後の粘度変化率を算出した。
25℃24時間後の粘度変化率(%)=(25℃24時間後の粘度/粘度−1)×100
実施例1で得られた液状樹脂組成物を半導体装置の基板に流動・封止し、樹脂充填試験、リフロー試験、温度サイクル試験を実施した。試験、評価に使用した半導体装置の構成部材は以下のとおりである。チップとしては、日立超LSI社製PHASE−2TEGウエハーにチップの回路保護膜としてポリイミドを用い、半田バンプとしてSn/Ag/Cu組成の無鉛半田を形成したものを15mm×15mm×0.8mmtに切断し使用した。基板には、住友ベークライト(株)製FR5相当の0.8mmtのガラスエポキシ基板をベースとして用い、その両面に太陽インキ製造(株)製ソルダーレジストPSR4000/AUS308を形成し、片面に上記の半田バンプ配列に相当する金メッキパッドを形成したものを50mm×50mmの大きさに切断し使用した。接続用のフラックスにはTSF−6502(Kester製、ロジン系フラックス)を使用した。半導体装置の組立は、まず充分平滑な金属又はガラス板にドクターブレードを用いてフラックスを50μm厚程度に均一塗布し、次にフリップチップボンダーを用いてフラックス膜にチップの回路面を軽く接触させたのちに離し、半田バンプにフラックスを転写させ、次にチップを基板上に圧着させる。IRリフロー炉で加熱処理し半田バンプを溶融接合して作製した。溶融接合後に洗浄液を用いて洗浄を実施した。液状樹脂組成物の充填・封止方法は、作製した半導体装置を110℃の熱板上で加熱し、チップの一辺に調製した液状樹脂組成物を塗布し隙間充填させた後、150℃のオーブンで120分間液状樹脂組成物を加熱硬化し、評価試験用の半導体装置を得た。
液状樹脂組成物の充填試験としては、作製した半導体装置の硬化終了後、超音波探傷装置を用いてボイドの発生率を確認した。実施例1で得られた液状樹脂組成物を用いて作製した半導体装置においては、充填不良ボイドは観測されず良好な充填性を示した。
リフロー試験の試験方法としては、上記の半導体装置をJEDECレベル3の吸湿処理(30℃相対湿度60%で168時間処理)を行った後、IRリフロー処理(ピーク温度260℃)を3回行い、超音波探傷装置にて半導体装置内部での液状樹脂組成物の剥離の有無を確認し、さらに光学顕微鏡を用いてチップ側面部の液状樹脂組成物表面を観察し亀裂の有無を観測した。実施例1で得られた液状樹脂組成物を用いて作製した半導体装置においては、剥離および亀裂は見られず、良好な信頼性を示した。
温度サイクル試験としては、上記のリフロー試験を行った半導体装置に(−55℃/30分)と(125℃/30分)の冷熱サイクル処理を施し、250サイクル毎に超音波探傷装置にて半導体装置内部のチップと液状樹脂組成物界面の剥離の有無を確認し、さらに光学顕微鏡を用いてチップ側面部の液状樹脂組成物表面を観察し、亀裂の有無を観測した。実施例1で得られた液状樹脂組成物を用いて作製した半導体装置においては、1000サイクル経過後も剥離および亀裂は見られず、良好な信頼性を示した。以上の結果を表1に詳細にまとめた。
(実施例2〜5)
エポキシ樹脂(A)としてビスフェノールA型エポキシ樹脂の配合量を変えた以外は実施例1と同様の方法によって液状樹脂組成物を得た。得られた液状樹脂組成物を用いて実施例1と同様に評価した。詳細な配合、液状樹脂組成物および半導体装置の評価結果を表1にまとめた。
(実施例6)
硬化剤の配合量を変えた以外は実施例1と同様の方法によって液状樹脂組成物を得た。得られた液状樹脂組成物を用いて実施例1と同様に評価した。詳細な配合、液状樹脂組成物および半導体装置の評価結果を表1にまとめた。
(比較例1)
エポキシ樹脂としてビスフェノールA型エポキシ樹脂(A)を配合しないものである。 実施例1と同様の方法によって液状樹脂組成物を得た。得られた液状樹脂組成物を用いて実施例1と同様に評価した。詳細な配合、液状樹脂組成物および半導体装置の評価結果を表1にまとめた。
(比較例2)
エポキシ樹脂としてビスフェノールA型エポキシ樹脂(A)を配合しない例である。
実施例1と同様の方法によって液状樹脂組成物を得た。得られた液状樹脂組成物を用いて実施例1と同様に評価した。詳細な配合、液状樹脂組成物および半導体装置の評価結果を表1にまとめた。
(比較例3)
エポキシ樹脂としてビスフェノールA型エポキシ樹脂(A)50重量部を用い、第2級芳香族アミン硬化剤を使用しない例である。
実施例1と同様にして液状樹脂組成物を得た。得られた液状樹脂組成物を用いて実施例1と同様に評価した。詳細な配合、液状樹脂組成物および半導体装置の評価結果を表1にまとめた。
Figure 2008088279
表1中の成分について以下に説明する。
・芳香族環に置換基を有するビスフェノールA型エポキシ樹脂:芳香族環にアリル基を有するビスフェノールA型エポキシ樹脂、日本化薬(株)製、RE−810NM、エポキシ当量210
・ビスフェノールF型エポキシ樹脂:大日本インキ化学工業(株)製、EXA-830LVP、ビスフェノールF型液状エポキシ樹脂、エポキシ当量161
・3官能グリシジルアミン:住友化学(株)製、スミエポキシELM−100、4−(2,3−エポキシプロポキシ)−N,N−ビス(2,3−エポキシプロピル)−2−メチルアニリン、エポキシ当量100
・芳香族2級アミン型硬化剤:(1)式にてR1がメチル基、R2が水素、nの平均が0.3で示される構造。三洋化成工業(株)製、T−12
・芳香族1級アミン型硬化剤:日本化薬(株)製 カヤハードAA 3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン アミン当量63.5
・無機充填材(合成球状):アドマテクス(株)製、アドマファインSO−E2、合成球状シリカ、平均粒径0.5μmと、アドマファインSO−E3、合成球状シリカ、平均粒径1μmとを重量比で1:1にて配合・混合したもの。
・希釈剤:東京化成工業(株)製 試薬 エチレングリコール モノ−ノルマル−ブチルエーテルアセテート
・着色剤:三菱化学(株)製 MA−600 カーボンブラック
・カップリング剤:信越化学工業(株)製 KBM403 γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
・低応力剤:ADEKA(株)製 BF−1000 平均分子量1000
表1において、芳香族環に1つ以上の置換基を有するビスフェノールA型エポキシ樹脂(A)、2級アミン基を有する芳香族アミン硬化剤(B)および無機充填材(C)を組み合わせた実施例1〜6では、エポキシ樹脂(A)の配合、硬化剤(B)の配合を変えても、25℃24時間後の粘度上昇率が高くならず良好なポットライフを示し、半導体装置の評価においても良好な樹脂充填特性を示し、温度サイクル試験1000サイクル後にも剥離の無いことから優れた耐熱密着性と、亀裂の無いことから優れた応力吸収性・耐熱衝撃性とを兼ね備えていることが示された。
次に芳香族環にアリル基を有するビスフェノールA型エポキシ樹脂(A)を用いない比較例1の場合には、24時間後の粘度が高く、保存性の問題が確認された。2級アミン基を有する芳香族アミン硬化剤(B)を用いない比較例2、3の場合には、ポットライフおよび流動性は良好であるが、耐リフロー温度サイクル試験で亀裂が確認された。
本発明は、優れた応力吸収性・耐熱衝撃性・耐熱密着性・流動特性と十分な可使用時間を兼ね備えた液状封止樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置に用いられる。

Claims (7)

  1. アンダーフィル用液状封止樹脂組成物であって、少なくとも
    (A)芳香族環に1つ以上の置換基を有するビスフェノールA型エポキシ樹脂、
    (B)2級アミン基を有する芳香族アミン硬化剤、および
    (C)無機充填材、
    を含むことを特徴とするアンダーフィル用液状封止樹脂組成物。
  2. 前記芳香族環に1つ以上の置換基を有するビスフェノールA型エポキシ樹脂(A)の構造が、立体障害を有する構造であることを特徴とする請求項1記載のアンダーフィル用液状封止樹脂組成物。
  3. 前記芳香族環に1つ以上の置換基を有するビスフェノールA型エポキシ樹脂(A)の置換基が、アリル基又はt−ブチル基であることを特徴とする請求項1又は2記載のアンダーフィル用液状封止樹脂組成物。
  4. 前記2級アミン基を有する芳香族アミン硬化剤(B)が、下記式(1)で表されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のアンダーフィル用液状封止樹脂組成物。
    Figure 2008088279
    (式中、R1は炭素数1〜4のアルキル基を表し、R2はH、炭素数1〜3のアルキル基、電子吸引性基のいずれかを表す。R1およびR2は異なっていてもよい。nは整数である。)
  5. 前記芳香族環に1つ以上の置換基を有するビスフェノールA型エポキシ樹脂(A)の配合量は、全エポキシ樹脂に対して10〜50重量%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のアンダーフィル用液状樹脂組成物。
  6. 前記2級アミン基を有する芳香族アミン硬化剤(B)の配合量が、全硬化剤に対して1〜75重量%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のアンダーフィル用液状樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のアンダーフィル用液状樹脂組成物を用いて作製したことを特徴とする半導体装置。
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