JP2008080960A - 作業車のステアリング構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ハンドルポスト11を支持ケース8に固定して上方に延出して、ステアリング操作用の入力軸12を支持ケース8のハンドルポスト11の部分から上向きに突出させる。上部及び下部にスプライン部14aを備えた中間軸14と、下部にスプライン部17aを備え上部にステアリングハンドル18を備えたステアリング軸17とを備える。入力軸12のスプライン部と中間軸14の下部のスプライン部14aとをスプライン嵌合させ、中間軸14の上部のスプライン部とステアリング軸17のスプライン部17aとをスプライン嵌合させる。ハンドルポスト11の上部にステアリング軸17を回転自在に支持させる。
【選択図】 図2
Description
特許文献1及び2では、ハンドルポスト(特許文献1の図1及び図5の8)を、支持ケース(特許文献1の図1及び図5の7)に固定して上方に延出し、ステアリング操作用の入力軸(特許文献の図1及び図7の7a)を、支持ケースのハンドルポストの部分から上向きに突出させている。ステアリング軸(特許文献1の図1及び図5の9)の下部にスプライン部を備え、ステアリング軸の上部にステアリングハンドル(特許文献1の図5の4)を備えており、ステアリング操作用の入力軸のスプライン部とステアリング軸のスプライン部とをスプライン嵌合させて、ハンドルポストの上部にステアリングを回転自在に支持させている。
本発明は作業車のステアリング構造において、ハンドルポストの上部の振動がステアリング軸を介してステアリングハンドルに伝達されるような状態を少なくすることを目的としている。
(構成)
本発明の第1特徴は、作業車のステアリング構造において次のように構成することにある。
ハンドルポストを支持ケースに固定して上方に延出し、ステアリング操作用の入力軸を支持ケースのハンドルポストの部分から上向きに突出させる。上部及び下部にスプライン部を備えた中間軸と、下部にスプライン部を備え上部にステアリングハンドルを備えたステアリング軸とを備える。ステアリング操作用の入力軸のスプライン部と中間軸の下部のスプライン部とをスプライン嵌合させ、中間軸の上部のスプライン部とステアリング軸のスプライン部とをスプライン嵌合させる。ハンドルポストの上部にステアリング軸を回転自在に支持させる。
特許文献1及び2では、ステアリング操作用の入力軸(特許文献の図1及び図7の7a)を、支持ケースのハンドルポストの部分から上向きに突出させ、ステアリング操作用の入力軸のスプライン部と、ステアリング軸(特許文献1の図1及び図5の9)のスプライン部とをスプライン嵌合させている。これにより、スプライン嵌合部分には少しガタが存在するので、ステアリング操作用の入力軸とステアリング軸との間のスプライン嵌合部分を支点として、ステアリング軸が傾斜するような状態となる。
従って、特許文献1及び2では、前述の「発明が解決しようとする課題」に記載のように、ハンドルポストが支持ケースに固定されて上方に延出されているので、支持ケースとの固定部分の支点(ハンドルポストの上部が振れるような状態となる支点)と、ステアリング操作用の入力軸とステアリング軸との間のスプライン嵌合部分の支点(ステアリング軸が傾斜するような状態となる支点)とが、略同じ位置に位置している。
さらに、ハンドルポストの上部の振動方向とステアリング軸の振動方向とが略合致する状態となっていると考えられるので、この点においてもハンドルポストの上部の振動がステアリング軸に伝達され易くなるものと考えられる。
さらに、複数のスプライン嵌合部分が折れ曲がり点となることにより、中間軸及びステアリング軸が例えば「く」の字に折れ曲がるような状態になったりして、ハンドルポストの上部の振動方向とステアリング軸の振動方向とが合致し難い状態となっている。
これにより、ハンドルポスト及びステアリング軸を組み付けた際に、ハンドルポストにおけるステアリング軸の支持中心と、ステアリング操作用の入力軸の中心とがズレていても、このズレが複数のスプライン嵌合部分によって吸収されて、ハンドルポストにおけるステアリング軸の支持中心と、ステアリング軸の中心とが合致し易い。
従って、ステアリング軸がハンドルポストの上部に横側から押圧されていない状態においても、ステアリング軸がハンドルポストの上部に片当たりする状態になり難く、ハンドルポストの上部の振動がステアリング軸に伝達され難くなっている。
本発明の第1特徴によると、作業車のステアリング構造において、ステアリング軸がハンドルポストの上部に横側から押圧された場合、ステアリング軸がハンドルポストの上部の比較的狭い面積に押圧されるような状態となり易く、且つハンドルポストの上部の振動方向とステアリング軸の振動方向とが合致し難い状態となっている点、並びに、ステアリング軸がハンドルポストの上部に横側から押圧されていない状態においても、ステアリング軸がハンドルポストの上部に片当たりする状態になり難い点により、ハンドルポストの上部の振動がステアリング軸に伝達され難くなって、ステアリングハンドルを持つ運転者が不快感を持つことが少なくなり、快適性を向上させることができた。
(構成)
本発明の第2特徴は、本発明の第1特徴の作業車のステアリング構造において次のように構成することにある。
ステアリング操作用の入力軸と中間軸の下部との突き合わせ部分にOリングを備え、中間軸の上部とステアリング軸との突き合わせ部分にOリングを備える。
本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
ステアリング操作用の入力軸は、ステアリング操作用の伝動機構やステアリング機構(マニュアル型式及びパワーステアリング型式)に連係されているので、これらからの振動がステアリング操作用の入力軸に伝達され易い。
本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第2特徴によると、ステアリング操作用の入力軸に伝達された振動を、ステアリング軸に伝達され難くすることができるようになって、ステアリングハンドルを持つ運転者が不快感を持つことが少なくなり、快適性を向上させることができた。
前述の[発明を実施するための最良の形態]では、マニュアル操作式のステアリング機構8が示されているが、図5に示すように、油圧式又は電気式のパワーステアリング操作式のステアリング機構22(支持ケースに相当)に、本発明を適用することもできる。この場合、中間軸14及びステアリング軸17等の構造は図2,3,4と同じであるが、ステアリング機構22がステアリング機構8よりも上方に延びた構造となっているので、この分だけハンドルポスト11及びステアリング軸17が短いものとなっている。
前述の[発明を実施するための最良の形態][発明の実施の第1別形態]において、1本の中間軸14を使用するのではなく、2本の中間軸14を使用するように構成してもよい。このように構成すると、ステアリング操作用の入力軸12と下側の中間軸14の下部との間のスプライン嵌合部分、下側の中間軸14の上部と上側の中間軸14の下部との間のスプライン嵌合部分、上側の中間軸14の上部とステアリング軸17との間の嵌合部分と言うように、3箇所のスプライン嵌合部分が形成される。
この場合、ステアリング操作用の入力軸12と下側の中間軸14との突き合わせ部分、下側の中間軸14と上側の中間軸14との突き合わせ部分、上側の中間軸14とステアリング軸17との突き合わせ部分の各々に、Oリング19を配置すればよい。
前述の[発明を実施するための最良の形態][発明の実施の第1別形態][発明の実施の第2別形態]の図3,4,5において、ステアリング操作用の入力軸12に、内面にスプライン溝が形成された円筒状のスプライン部(図示せず)を固定し、中間軸14の下部の外面にスプライン部(図示せず)を形成して、ステアリング操作用の入力軸12と中間軸14との間のスプライン嵌合部分を構成してもよい。中間軸14の上部に、内面にスプライン溝が形成された円筒状のスプライン部(図示せず)を固定し、ステアリング軸17の下部の外面にスプライン部(図示せず)を形成して、中間軸14とステアリング軸17との間のスプライン嵌合部分を構成してもよい。
前述の[発明を実施するための最良の形態][発明の実施の第1別形態]〜[発明の実施の第3別形態]において、ステアリング機構8,22にハンドルポスト11を固定するのではなく、走行用の変速装置やステアリング機構を内装したミッションケース(支持ケースに相当)(図示せず)に、ハンドルポスト11を固定して上方に延出するように構成し、ステアリング操作用の入力軸12をミッションケースがら突出させてハンドルポスト11の内部に入り込ませるように構成してもよい。
ハンドルポスト11を円筒状に構成するのではなく、中実の支柱の下部にブラケット(支持ケースに固定される部分)を固定し、支柱の上部にリング部材(ステアリング軸17の上部を回転自在に支持する部分)を固定して構成してもよい。
本発明は、農用トラクタばかりではなく、乗用型芝刈り機や乗用型草刈り機、乗用型田植機やコンバイン、ホイルローダ等の建設機械にも適用できる。
11 ハンドルポスト
12 ステアリング操作用の入力軸
12a ステアリング操作用の入力軸のスプライン部
14 中間軸
14a 中間軸の下部のスプライン部
14b 中間軸の上部のスプライン部
17 ステアリング軸
17a ステアリング軸のスプライン部
18 ステアリングハンドル
19 Oリング
Claims (2)
- ハンドルポストを支持ケースに固定して上方に延出し、ステアリング操作用の入力軸を前記支持ケースのハンドルポストの部分から上向きに突出させると共に、
上部及び下部にスプライン部を備えた中間軸と、下部にスプライン部を備え上部にステアリングハンドルを備えたステアリング軸とを備えて、
前記入力軸のスプライン部と中間軸の下部のスプライン部とをスプライン嵌合させ、前記中間軸の上部のスプライン部とステアリング軸のスプライン部とをスプライン嵌合させ、
前記ハンドルポストの上部にステアリング軸を回転自在に支持させてある作業車のステアリング構造。 - 前記入力軸と中間軸の下部との突き合わせ部分にOリングを備え、前記中間軸の上部とステアリング軸との突き合わせ部分にOリングを備えてある請求項1に記載の作業車のステアリング構造。
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2006
- 2006-09-27 JP JP2006263173A patent/JP4956121B2/ja active Active
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