JP2008064648A - 耐熱性菌数測定方法および菌数測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、より短い測定時間で耐熱性菌数を測定することができる耐熱性菌数測定方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係わる耐熱性菌数測定方法の1の側面では、工程(A)と工程(B)とを備えている。工程(A)は、検体に対して所定の熱処理を施すことにより所定の菌(大腸菌等の非耐熱性菌)を殺菌し、検体に耐熱性菌を残存させる工程である。また工程(B)は、前記工程(A)の後に、検体を液体培地に添加し、酸素電極を用いて液体培地の溶存酸素濃度の変化を測定することにより、耐熱性菌数を測定する工程である。
【選択図】なし
【解決手段】本発明に係わる耐熱性菌数測定方法の1の側面では、工程(A)と工程(B)とを備えている。工程(A)は、検体に対して所定の熱処理を施すことにより所定の菌(大腸菌等の非耐熱性菌)を殺菌し、検体に耐熱性菌を残存させる工程である。また工程(B)は、前記工程(A)の後に、検体を液体培地に添加し、酸素電極を用いて液体培地の溶存酸素濃度の変化を測定することにより、耐熱性菌数を測定する工程である。
【選択図】なし
Description
この発明は、耐熱性菌数測定方法および菌数測定装置に係る発明である。
たとえば食品の衛生管理を達成する目的で、食品に含まれる芽胞菌等の耐熱性菌の数を測定することが要求されている。耐熱性菌数を測定する方法として、たとえば寒天培養法が従来より知られている(非特許文献1)。
寒天培養法は、検体が添加された寒天培地に対して、たとえば100℃、15分間の所定の熱処理を施す。当該所定の熱処理により、耐熱性菌以外の非耐熱性菌(たとえば大腸菌等)を殺菌することができる。そして、当該所定の熱処理後、耐熱性菌を培養し、発生したコロニーの数を目視でカウントすることにより耐熱性菌数を測定するものである。
森地敏樹監修、「食品微生物検査マニュアル」、栄研器材株式会社発行、2002年7月、ISBN4−9901151−1−2
しかし、上記寒天培養法により耐熱性菌数を測定する方法では、測定時間に長時間を要するという問題が生じていた。さらに、上記寒天培養法により耐熱性菌数を測定する方法では、作業工程が煩雑化し、かつ作業者の作業に起因するばらつきが生じるという問題も生じていた。
そこで、本発明は、より短い測定時間で耐熱性菌数を測定することができる耐熱性菌数測定方法および菌数測定装置を提供することを目的とする。さらには、簡易な作業で、かつ測定結果のばらつきが少ない耐熱性菌数測定方法および菌数測定装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載の耐熱性菌数測定方法は、検体に含まれる耐熱性菌の数を測定する耐熱性菌数測定方法であって、(A)前記検体に対して所定の熱処理を施すことにより所定の菌を殺菌し、前記検体に前記耐熱性菌を残存させる工程と、(B)前記工程(A)の後に、前記検体を液体培地に添加し、酸素電極を用いて前記液体培地の溶存酸素濃度の変化を測定することにより、前記耐熱性菌数を測定する工程とを、備えている。
また、請求項2に記載の耐熱性菌数測定方法は、検体に含まれる耐熱性菌の数を測定する耐熱性菌数測定方法であって、(A)前記検体を添加した液体培地に対して所定の熱処理を施すことにより所定の菌を殺菌し、前記液体培地に前記耐熱性菌を残存させる工程と、(B)前記工程(A)の後に、酸素電極を用いて前記液体培地の溶存酸素濃度の変化を測定することにより、前記耐熱性菌数を測定する工程とを、備えている。
また、請求項3に記載の耐熱性菌数測定方法は、請求項1または請求項2に記載の耐熱性菌数測定方法であって、前記耐熱性菌は、芽胞菌であり、(C)前記芽胞菌を増殖させる前の工程であって、前記芽胞菌を含む前記液体培地にピルビン酸を加える工程を、さらに備えている。
また、請求項4に記載の菌数測定装置は、酸素電極法により耐熱性菌数の測定を行うことができる菌数測定装置であって、前記菌数測定装置に設置される液体培地内に挿入可能な酸素電極と、検体を添加した前記液体培地に対して所定の熱処理を施し、当該所定の熱処理後に、前記酸素電極を用いて前記液体培地の溶存酸素濃度の変化を測定することにより、前記耐熱性菌数を測定する制御部とを、備えている。
本発明の請求項1,2,4に記載の発明では、酸素電極法により耐熱性菌数の測定を実施している。したがって、測定時間は短時間で済む。また、寒天培養法の場合で必要であった、希釈、混釈、重層、目視による菌数カウント等の人為的作業を省略することができる。したがって、作業の簡易化を図ることができると共に、人為的作業に起因した測定のバラツキを抑制することができる。さらに、検体または検体を添加した液体培地に対して所定の熱処理を施している。したがって、大腸菌等の非耐熱性菌を殺菌することができ、結果として耐熱性菌のみ菌数を測定することができる。
また、本発明の請求項3に記載の発明は、芽胞菌を増殖させる前の工程であって、芽胞菌を含む液体培地にピルビン酸を加える工程を、さらに備えている。したがって、測定時間のさらなる短縮化、および測定結果の再現性向上(つまり、測定のバラツキの縮小化)を図ることができる。
以下、この発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
<実施の形態>
以下、実施の形態として、本発明を適用した酸素電極法(DOX:dissolved oxygen electrode method)を利用して、所定の検体に含まれ得る耐熱性菌の菌数測定方法について説明する。なお、一般的に耐熱性菌のほとんどが芽胞菌である。ここで、酸素電極法は、検体を液体培地に添加して微生物を培養し、酸素電極を用いて当該液体培地の溶存酸素濃度の変化を測定することにより微生物数を測定する方法のことである(たとえば、特開2005−224117号公報、特開2005−304418号公報)。
以下、実施の形態として、本発明を適用した酸素電極法(DOX:dissolved oxygen electrode method)を利用して、所定の検体に含まれ得る耐熱性菌の菌数測定方法について説明する。なお、一般的に耐熱性菌のほとんどが芽胞菌である。ここで、酸素電極法は、検体を液体培地に添加して微生物を培養し、酸素電極を用いて当該液体培地の溶存酸素濃度の変化を測定することにより微生物数を測定する方法のことである(たとえば、特開2005−224117号公報、特開2005−304418号公報)。
芽胞菌等の耐熱性菌は、加熱に対して強い抵抗性を有しており、所定の熱処理を施しても生存し得る。
はじめに、検体に対して所定の熱処理を施す。当該熱処理により、所定の菌(大腸菌等の非耐熱性菌)を殺菌し、検体に耐熱性菌のみを残存させる。その後、当該検体を液体培地に添加する。ここで、当該所定の熱処理は、たとえば100℃の温度を15分間施す。または、70℃の温度を20分間施す。なお、当該所定の熱処理として、公定法は100℃10分であるが、好気性菌自主検査向けは70℃20分であり、缶詰等自主検査向けは100℃15分である。当該所定の熱処理は、対象とする食品、加工法によって、過熱温度、加熱時間(たとえば、オートクレーブでの121℃20分)は変化しうる。
そして、上記液体培地を、内面に酸素電極を有する測定用セルに注入し、該測定用セルを測定装置にセットする。液体培地中の溶存酸素濃度は測定用セルの酸素電極により電気信号へと変換され、測定装置は、当該電気信号に基づいて液体培地中の溶存酸素濃度の変化を測定することにより、液体培地中に含まれていた耐熱性菌の初期菌数を測定する。
通常、この電気信号としては、酸素電極が出力する電流が用いられ、その電流値は溶存酸素濃度が高くなるほど大きな値となる。液体培地中の溶存酸素は耐熱性菌の呼吸によって消費されるので、該電流値は時間の経過と共に下がってくる。このとき、該電流値がゼロに近い所定のしきい値Ith以下に減少するまでの所要時間は、初期菌数によって異なり、初期菌数が多いほど短くなる。液体培地中の耐熱性菌数が多いと、それだけ酸素の消費量が多いので溶存酸素濃度が早く低下するためである。従って、酸素電極法(DOX)による耐熱性菌数測定では、酸素電極の出力電流がしきい値Ithに達するまでの所要時間を測定し、その結果から液体培地中の初期菌数を算出することができる。
以下、本発明を適用した場合の測定結果について説明する。
まず、検体として次のようなものを使用した。希釈液(生理食塩水)中に大腸菌100000(10の5乗)CFU/mlを浮遊させたものに、市販の枯草菌芽胞液を10CFU/ml、1000CFU/ml、100000CFU/mlを各々添加したものを採用している。なお、CFUとは、Colony Forming Unit(集落形成単位)の略である。たとえば、1mlまたは1gの資料から50個の集落が検出される場合には、50CFU/ml、または50CFU/gと表示される。
当該検体を用いて、上記所定の熱処理(70℃20分)を実施した後に酸素電極法により芽胞菌数を測定するまでの時間と、上記所定の熱処理を実施せず(非加熱処理)に酸素電極法により芽胞菌数を測定するまでの時間とを、測定した。その結果が図1,2である。ここで、図1に表記された測定値をプロット化したものが図2である。
図1,2から分かるように、本発明を適用した場合においても耐熱性菌数(図1,2では芽胞菌数)の測定を行うことができた。なお、寒天培養法により、耐熱性菌数を測定する場合には、通常48時間の測定時間を要するが、図1,2に示すように、本発明を適用した場合には、いずれの枯草菌芽胞液濃度においても、24時間未満で芽胞菌数を測定することができた。
また、図2に示すように、非加熱処理の場合には、枯草菌芽胞液濃度が変化しても測定時間はさほど変化しない。このことにより、非加熱処理の場合には、芽胞菌以外の大腸菌等の非耐熱性菌の測定に関与する影響が大きいと把握できる。他方、図2に示すように、所定の熱処理を施した場合には、枯草菌芽胞液濃度を変化させると測定時間も大きく変化する。このことにより、当該所定の熱処理により、大腸菌等の非耐熱性菌が殺菌されていることが理解できる(つまり、所定の熱処理を施すことにより、芽胞菌のみの菌数測定することが可能となる)。
次に、市販のチョコレートを用いた耐熱性菌数の測定について説明する。
市販のチョコレートをサンプリングする。ここで、今回の測定におけるサンプリングとは、所定の量の検体から、5gまたは10gの検体を測りとり、9倍量の生理食塩水またはPBS(リン酸バッファ)等の希釈液を加える作業のことである。ここでは生理食塩水を使用している。当該サンプリング後、70℃20分間の所定の熱処理(つまり、大腸菌等の非耐熱菌の殺菌処理)を行い、冷却する。
当該冷却後の検体を、希釈液(ここでは生理食塩水)を用いて、耐熱性菌数が30〜300CFU/mlとなる濃度を確実に含むと考えられる10倍の希釈系列を作る。
その後、サンプリングの検体(原液)、10倍の希釈系列の検体を各々、各滅菌シャーレに1ml分注する。各滅菌シャーレに、滅菌後50℃に保温した寒天培地15mlを加えてよく混合して冷却凝固後、寒天培地4mlを薄く重層する。
そして、48時間後に各シャーレ上のコロニーを目視でカウントし、希釈に基づいて検体中の菌数を算出する。当該測定結果が、図3の「加熱」の場合の平板菌数(9.1×103CFU/g)である。
他方、上記各処理の内、所定の熱処理を省略した場合の測定結果が、図3の「非加熱」の場合の平板菌数(6.2×103CFU/g)である。
これに対して、市販のチョコレートをサンプリングし、これに対して70℃20分の所定の熱処理を実施し、酸素電極法により耐熱性菌数を測定した。当該測定結果が、図3の「加熱」の場合のDOX検出時間(462±5分)である。他方、市販のチョコレートをサンプリングし、これに対して所定の熱処理を実施せずに、酸素電極法により耐熱性菌数を測定した。当該測定結果が、図3の「非加熱」の場合のDOX検出時間(447±27分)である。
酸素電極法を用いた周知の方法により、図3のDOX検出時間を菌数に換算した場合、酸素電極法を用いて測定された耐熱性菌の菌数と、寒天培養法により測定された耐熱性菌の菌数(平板菌数)とが、ほぼ同じ値となった(換算の結果、非熱処理の場合:7.1×103CFU/g、所定の熱処理を施した場合:4.5×103CFU/g)。なお、検出時間と菌数との関係については、特願2005−175998号公報、特願平11−99870号公報、特願2002−34159号公報で詳細に述べられている。閾値を設け(今回の場合は、300nA)、電流値が当該閾値を超える時間を検出時間とし、予め分かっている菌数(または別途測定した菌数)によって検量線を作成して、検出時間を菌数に換算する。
図3の測定結果から分かるように、本発明を用いた場合(つまり、酸素電極法により耐熱性菌を測定した場合)であっても、寒天培養法と同様に、食料品に存する耐熱性菌の菌数を測定することができる。さらに、図3の結果からも分かるように、本発明を採用した方が、測定時間の短縮化を図ることができる。
以上の測定結果から分かるように、酸素電極法を用いて耐熱性菌数を測定することにより、より短期間で検体に含まれていた耐熱性菌数を測定することができる(寒天培養法の場合が48時間程度であるのに対して、酸素電極法の場合には、当該48時間より十分短い)。また、希釈、混釈、重層、菌数の目視カウント等の面倒な作業も省略できる。また、酸素電極法を用いた場合には、前述の希釈、混釈、重層、目視カウント等人為的な作業も省略できるので、測定のバラツキを抑制することができる。
また図1,2の結果からも分かるように、事前に、検体に対して所定の熱処理を施すことにより、非耐熱性菌(大腸菌等)を殺菌することができる。したがって、耐熱性菌のみが生存する液体培地に対して酸素電極法を施すことができ、耐熱性菌の菌数のみを測定することができる。
なお、酸素電極法では、電気信号をモニタすることで菌数の測定が行われるので、測定の自動化、測定結果のデータベース化、測定システムのネットワーク化が容易であるという利点もある。
また、上記実施の形態では、検体に対して所定の熱処理を施すことにより非耐熱性菌を殺菌した後に、当該所定の熱処理後の検体を液体培地に添加し、当該液体培地を用いて酸素電極法により耐熱性菌数を測定する場合に言及した。
しかし、検体を添加した液体培地に対して所定の熱処理を施すことにより非耐熱性菌を殺菌し、液体培地に耐熱性菌を残存させた後に、酸素電極を用いて当該所定の熱処理を施した液体培地の溶存酸素濃度の変化を測定することにより、耐熱性菌数を測定する手順であっても良い。当該手順によっても、上述同様に、より短時間で、簡易な作業により、しかも測定のバラツキを抑制して、検体に含まれる耐熱性菌の数を測定することができる。また、当該手順を実施する場合には、以下の菌数測定装置を提供できる。
つまり、たとえば上述した特開2005−224117号公報、特開2005−304418号に記載されている酸素電極法による耐熱性菌数の測定を行うことができる菌数測定装置であって、当該菌数測定装置に設置される液体培地内に挿入可能な酸素電極と、検体を添加した液体培地に対して所定の熱処理を施し、当該所定の熱処理後に、酸素電極を用いて液体培地の溶存酸素濃度の変化を測定することにより、耐熱性菌数を測定する制御部とを、備えている菌数測定装置を提供することができる。
当該菌数測定装置において、ユーザは、所定の検体を用意し、これを液体培地に添加する。当該液体培地を当該菌数測定装置に設置すれば、自動的に、上記制御部の制御の下、設置された液体培地に対して所定の熱処理が実施される。上述の通り、当該所定の熱処理は、たとえば70℃、20分、若しくは100℃、15分であり、当該所定の熱処理により、大腸菌等の非耐熱性菌を殺菌することができる(換言すれば、液体培地に耐熱性菌のみを残存させることができる)。その後、制御部の制御の下、自動的に、酸素電極を用いた酸素電極法を当該液体培地に施し、結果として、耐熱性菌数のみの測定を自動的に行うことができる。
なお、耐熱性菌である芽胞菌を増殖させる前の工程であって、芽胞菌を含む液体培地にピルビン酸を加える工程を、さらに備えていても良い(特願2004−127911号公報)。これにより、図4の測定結果に示すように、測定時間のさらなる短縮と、測定結果の再現性向上を図ることができる。ここで、図4は、ピルビン酸を添加させた場合と添加しなかった場合とにおける、DOX検出時間(分)と測定のばらつきcv(%)とを示す測定結果である。図4において、ピルビン酸添加の場合の方が、DOX検出時間が短縮されており、測定再現性も向上している。なお、図4の測定では、大腸菌群105CFU/mlと枯草菌芽胞液10CFU/mlとを含む生理食塩水をサンプルとし、当該サンプルに対して所定の熱処理(70℃20分)を施した。当該サンプルを複数用意し、一部のサンプルにピルビン酸を添加、他のサンプルにはピルビン酸を添加しなかった。
また、廃棄物に耐熱性菌が残っていないかを調べるためには、非耐熱性菌を殺菌するために、121℃20分の所定の熱処理を施せば良い。通常、当該所定の熱処理の条件では、芽胞菌であっても死滅する可能性がある。しかし、大容量の液体の中心部など、充分に温度が上がらない場合があり、その場合には芽胞菌が生き残る可能性がある。
なお、上記各測定において、芽胞菌(芽胞液)として、標準芽胞液を使用した(http://www.eikenkizai.co.jp/product/kosoukin/kosoukin.html、または、http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8A%BD%E8%83%9E、参照)
Claims (4)
- 検体に含まれる耐熱性菌の数を測定する耐熱性菌数測定方法であって、
(A)前記検体に対して所定の熱処理を施すことにより所定の菌を殺菌し、前記検体に前記耐熱性菌を残存させる工程と、
(B)前記工程(A)の後に、前記検体を液体培地に添加し、酸素電極を用いて前記液体培地の溶存酸素濃度の変化を測定することにより、前記耐熱性菌数を測定する工程とを、備えている、
ことを特徴とする耐熱性菌数測定方法。 - 検体に含まれる耐熱性菌の数を測定する耐熱性菌数測定方法であって、
(A)前記検体を添加した液体培地に対して所定の熱処理を施すことにより所定の菌を殺菌し、前記液体培地に前記耐熱性菌を残存させる工程と、
(B)前記工程(A)の後に、酸素電極を用いて前記液体培地の溶存酸素濃度の変化を測定することにより、前記耐熱性菌数を測定する工程とを、備えている、
ことを特徴とする耐熱性菌数測定方法。 - 前記耐熱性菌は、芽胞菌であり、
(C)前記芽胞菌を増殖させる前の工程であって、前記芽胞菌を含む前記液体培地にピルビン酸を加える工程を、さらに備えている、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の耐熱性菌数測定方法。 - 酸素電極法により耐熱性菌数の測定を行うことができる菌数測定装置であって、
前記菌数測定装置に設置される液体培地内に挿入可能な酸素電極と、
検体を添加した前記液体培地に対して所定の熱処理を施し、当該所定の熱処理後に、前記酸素電極を用いて前記液体培地の溶存酸素濃度の変化を測定することにより、前記耐熱性菌数を測定する制御部とを、備えている、
ことを特徴とする菌数測定装置。
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