JP2008064400A - コンロ装置及びコンロ装置を利用する暖房機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 扁平な枠体1の上面板3に開口5を設け、枠体1内のバーナ6の外側方に筒状バーナ枠体10を設け、筒状バーナ枠体10の上端にリング状のバーナ天板11を配置し、バーナ天板11には上面板3よりも高所に位置する加熱ガス放出口12を設ける。前記開口5と加熱ガス放出口12との間に装着するリング状の煮こぼれ受け7は内縁3bを最高部として上面板3側が低くなっており、煮こぼれ受け7の係合部14がバーナ天板11の位置決め部13に嵌合して位置決めされた状態で、煮こぼれ受け7の取り付け部16と上面板3の固定金具15との間で着脱自在となっている。また、加熱ガス放出口12の上方には、煮こぼれ受け7に代えて、燃焼室24が装着可能となっており、燃焼室24は燃焼室取り付け部26を固定金具15に係合して固定できる。
【選択図】 図1
Description
そして、バーナは枠体天板の高さよりも低い位置に設置され、前記煮こぼれ受けの上方に配置した五徳に調理器具を載せて煮炊きするとき、調理器具からこぼれた煮こぼれは前記リング状の煮こぼれ受けの凹部に溜まり、また、一部はバーナと煮こぼれ受けの間から枠体内に落ちてしまうものである。
このため、バーナで発生した燃焼ガスは、加熱ガス放出口の働きでバーナの中央に絞られて上昇した後、調理器具の外側に向かって流れるから、調理器具からの煮こぼれが加熱ガス放出口に向かうときでも、水滴状や固形のものは必ず燃焼ガスによって押し戻され、液状で調理器具の外壁を伝って流れるものは、調理器具の外壁に沿ったこの高温の燃焼ガスの流れに押し戻されて加熱ガス放出口付近へ近づくことがなくなり、調理器具からの煮こぼれは全てこの煮こぼれ受けで受け止められる。
このため、加熱ガス放出口と煮こぼれ受けの内縁との嵌合部には、加熱ガス放出口が熱伸縮の影響を避けることができないから微小な隙間を形成せざるを得ないが、この発明の構成によれば常に一定の関係が維持されているので、局部的に大きな隙間が発生するように偏心することはなく、もし、加熱ガス放出口と煮こぼれ受けの内縁との嵌合部に直接ぶつかるような煮こぼれが発生しても、ほとんどは煮こぼれ受けもしくは加熱ガス放出口内に流れ、隙間を通ってコンロ枠体内に侵入することがあっても、その量を最小に制限することができた。
また、加熱ガス放出口と煮こぼれ受けの内縁との嵌合部が常に所定の微細な間隙を介して対峙しているときには、バーナ天板が熱膨張を起こして煮こぼれ受けの内縁と擦れ合ってギーギー音を出すことは無くなった。
このため、燃焼部の中央から加熱ガス放出口の中央を上昇して調理器具の外側に沿った加熱ガスの流れは、燃焼によって発生するドラフト力だけではなく、燃焼用送風手段による強制的なガスの流れはすべて加熱ガス放出口に向って流れ、この流れにドラフト力が付加したものとなっているから、このバーナと組み合わせた時には、調理器具の外側面に沿った強力なガスの流れを作り出すことができるようになった。したがって、調理器具の外壁を伝って加熱ガス放出口に向う煮こぼれは、前記調理器具の外面に沿って外方へ向う強力なガスの流れによって押し戻され、加熱ガス放出口付近へ落下しなくなることが確認できた。
このため、もし加熱ガスの流れに抗して加熱ガス放出口に向う煮こぼれが存在しても、この液状の煮こぼれはバーナ内の加熱盤に触れると直ちに気化ガスもしくは細かい水滴となり、燃焼ガスの流れによって押し戻され、また、大きな水滴のままでバーナ内に入り込むことがあっても、バーナを構成する筒状バーナ体は有底状であり、空気や燃料の供給は筒状バーナ体の側壁面から行われる構成であるから、筒状バーナ体の底に流入しても燃料と一緒に筒状バーナ体内で気化して、ガスとなって排出されるから、結局、加熱ガス放出口からバーナに向かって煮こぼれが流れても、このバーナに構造を特定することによって、コンロ装置の内を汚さないという効果が得られた。
この発明は、コンロ装置の枠体内への煮こぼれの侵入を抑える構成を流用して暖房機としても機能させることができるようにするもので、円筒状の燃焼室にはコンロ装置の枠体の上面板に設けた固定金具と係合する燃焼室取り付け部を備えており、取り外した前記煮こぼれ受けに代えて、この固定金具に燃焼室取り付け部を固定することができるようになった。
このため、コンロ装置に固定された燃焼室内には前記加熱ガス放出口から上昇する加熱ガスが誘導され、燃焼室が加熱されて多量の熱線や遠赤外線が放射され、安全な暖房機として機能できるようになるという効果が得られるようになった。
図1及び図2において、1は扁平な形状を成した背が低いコンロの枠体、2は枠体1の前後左右の側面を形成する外周板、3は外周板2の上部に位置するように配置した平面状をなす上面板、4は外周板2が取り付けられる枠体底板であり、前記枠体1は上面板3と外周板2と枠体底板4によって箱状に形成されている。
5は枠体1の上面板3に形成した開口、3aはその開口5の縁部に位置して上方へ向けた筒形の上向き縁部、6はこの開口5付近の枠体1内に配置したバーナ、7はこの開口5の上向き縁部3aに装着されるリング状に形成された煮こぼれ受け、7aは煮こぼれ受け7の中央開口、8は煮こぼれ受け7の上方で前記中央開口7aよりも外方に位置して取り付けられた五徳、9は五徳8の上に載架した調理器具であり、前記バーナ6から発生した燃焼ガスは煮こぼれ受け7の中央開口7aから上方に向かう加熱ガスとなり、前記調理器具9の底面と調理器具9の周縁を加熱して煮炊きすることができる。
また、2bは外周板2に形成した燃焼空気取入口であり、実施例の燃焼空気取入口2bは傾斜面が形成できる切押し加工によって構成されており、枠体1の上面板3にかかった煮こぼれはこの傾斜面に誘導されて燃焼空気取入口2bから枠体1内に入らないようにしている。
そして、筒状縁11aと内縁7bとの間が密着しているときには、煮こぼれが枠体1内に入りにくくなり、また、筒状縁11aと内縁7bとの間に隙間を有するときは、前記バーナ天板11が燃焼熱によって熱膨張しても異常な接触音が出ないようになっており、更に、前記筒状バーナ枠体10の側方にも煮こぼれ受け7が位置しているから、前記筒状バーナ枠体10と煮こぼれ受け7の間に上昇気流が発生するときには、筒状縁11aと内縁7bとの間の隙間からこの上昇空気流を吐出する働きが生まれる。
このため、煮こぼれ受け7側の前記係合部14が複数個形成されていても、位置決め部13はリング状に配置された複数箇所の段部13aの一つであるから、係合部14は確実にリング状の段部13aに係合できるようになり、煮こぼれ受け7の取り付け動作が素早くできるようになった。
このとき、前記取り付け部16を構成する板状体の孔を、固定金具15を構成する雄螺子の直径よりも少し大きくすることによって、上面板3と煮こぼれ受け7との固定位置関係を可変することができ、前記筒状バーナ枠体10のバーナ天板11によって前記位置決め部13が決まり、この位置決め部13に係合部14を使って位置固定された煮こぼれ受け7は、バーナ天板11の筒状縁11aと煮こぼれ受け7の内縁7bとの隙間を均一に保ちながら前記上面板3に固定できるようになった。
この固定金具15は、雄螺子と雌螺子とが螺合するときに煮こぼれ受け7を固定する図示した構成の他に、バネ材を用いるクランプ構造で構成してもよく、また、前記取り付け部16との組み合わせを変更すれば、更に各種の変形例の構成が利用できる。
22は筒状バーナ体17内に前記燃料供給手段20から送られる燃料に着火する点火手段であり、筒状バーナ体17内の前記加熱盤21よりも下方空間において、燃料は点火手段22によって着火されて一部燃焼を行いながら気化し、その気化燃料と前記燃焼用空気供給孔18から送られた燃焼空気との予混合を行っている。
そして、この空間で得られた予混合された可燃ガスが孔なしの加熱盤21によって上方への流れが遮られ、加熱盤21と側壁面17aとの間隔から上方に誘導され、この部分の側壁面17aに集中してあけられた燃焼空気供給孔18から送られる空気の供給を受けて加熱盤21の上方で可燃ガスが完全燃焼する。この時、加熱盤21は燃焼熱で加熱されて発生する輻射熱によって加熱盤21より下部の空間を高温度にするから、前記点火手段22の作動を止めても燃焼を継続することができる。
そして、この可燃ガスの燃焼に利用されない空気は燃焼の結果得られる燃焼ガスの上部に流入して上方のバーナ天板11や煮こぼれ受け7の温度上昇を抑えると共に、燃焼ガスと混合して多量の加熱ガスを作り出している。このため、前記バーナ天板11の加熱ガス放出口12から吹出す加熱ガスの量は燃料の供給を絞ったときでも加熱ガスの流速の減少がわずかで済むようになっており、バーナ6の燃焼量に関係なく調理器具9からの煮こぼれを、加熱ガス放出口12と煮こぼれ受け7の内縁7bとの隙間や、加熱ガス放出口12内に落下させずに、煮こぼれ受け7の上に落下することができるようになった。
図3に示すバーナは、図1に示す実施例のバーナとは燃料の供給方法を異にしており、20cは加圧ポンプ20aで加圧された燃料を霧状にして前記筒状バーナ体17内に送り込む噴霧ノズル、22bは噴霧ノズル20cから噴霧された霧状燃料に着火するための放電電極であり、図示せざる高圧電流発生装置によって放電火花22bから火花が発生し、この火花によって前記噴霧ノズル20cから筒状バーナ体17内に吹き込まれた霧状燃料は着火する。そして、着火後は図1の実施例のバーナ6と同様に、助燃部材23の働きによって燃焼に適する可燃ガスを作り出している。
また、前記燃焼室24において、24aは前記加熱ガス放出口12の上方に形成した燃焼室空間、24bはその燃焼室空間の外方に位置した燃焼室外壁、24cは放熱面積を増やすために燃焼室空間24aの上方に配置した放熱筒、27は高温となる燃焼室外壁24bや放熱筒24cの外側に配置したガードであり、これらの各部品は一体と成して燃焼室24を構成している。
前記燃焼室取り付け部26は前記枠体1の上面板3に設置した固定金具15と係合しており、この係合によって前記燃焼室24を構成する各部品は一体となってコンロ装置のバーナ6部分の上方に配置することができる。
このため、燃焼室外壁24bは熱源から均等な位置となって全周均等加熱され、この高温となって赤熱した燃焼室外壁24bと前記放熱筒24cから熱線が放出できるようになり、優れた採暖効果が得られるようになった。
3 上面板
3a 上向き縁部
5 開口
6 バーナ
7 煮こぼれ受け
7b 内縁
7c 外縁
8 五徳
9 調理器具
10 筒状バーナ枠体
11 バーナ天板
12 加熱ガス放出口
13 位置決め部
13a 段部
14 係合部
15 固定金具
16 取り付け部
17 筒状バーナ体
17a 側壁面
18 燃焼空気供給孔
19 燃焼用送風手段
20 燃料供給手段
21 加熱盤
24 燃焼室
26 燃焼室取り付け部
28 燃焼室係合部
Claims (5)
- 扁平な枠体の上面板に開口を設け、その枠体内には燃焼ガスを上方に向けて吹出すバーナを備え、かつ、前記上面板の前記開口にはリング状に形成した煮こぼれ受けを配置し、その煮こぼれ受けの上に五徳を設け、その五徳に載架した調理器具で煮炊きするコンロ装置において、
前記バーナの外側方には筒状バーナ枠体を設け、その筒状バーナ枠体の上端には、中央部を高くして加熱ガス放出口を形成したリング状のバーナ天板を配置し、前記加熱ガス放出口が前記枠体の上面板よりも高所に位置する形態を成して、前記バーナの燃焼ガスを加熱ガス放出口から上昇させ、
前記煮こぼれ受けの内縁が、その煮こぼれ受けの最高所となって前記加熱ガス放出口の外側に位置し、前記煮こぼれ受けの外縁が前記上面板の開口側に形成した上向き縁部の外側に位置しており、
前記筒状バーナ枠体の上端に配置した前記バーナ天板の前記煮こぼれ受け側に位置決め部を形成し、その位置決め部に嵌合する係合部を前記煮こぼれ受けに形成し、かつ、前記上向き縁部周辺の上面板には固定金具を設け、前記煮こぼれ受けにはその固定金具との間で着脱する取り付け部を設け、前記煮こぼれ受けの外縁と前記加熱ガス放出口との間の嵌合間隔を、前記位置決め部と係合部とが嵌合して一定に維持しながら前記煮こぼれ受けが前記固定金具と取り付け部との間で着脱自在になっていることを特徴とするコンロ装置。 - 前記バーナ天板は前記加熱ガス放出口に向けて段階状に形成し、前記位置決め部は段階状の段部によって形成した請求項1に記載のコンロ装置。
- 前記筒状バーナ枠体内に配置した前記バーナは、有底状の筒状バーナ体と、その筒状バーナ体の側壁面の上部に集中して穿設した多数の燃焼空気供給孔と、その燃焼空気供給孔から燃焼空気を前記筒状バーナ体内に供給する燃焼用送風手段と、前記燃焼空気供給孔よりも下方の前記筒状バーナ体の側壁面からその筒状バーナ体内に燃料を供給する燃料供給手段と、前記燃焼空気供給孔の付近の前記筒状バーナ体内に配置した孔なしの皿状で前記加熱ガス放出口よりも大径の加熱盤とを備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のコンロ装置。
- 請求項1に記載のコンロ装置の着脱自在を成した煮こぼれ受けに代えて、前記加熱ガス放出口の上方を覆う円筒状の燃焼室を配置すると共に、
その燃焼室には前記枠体の上面板に設けた固定金具と係合する燃焼室取り付け部を備え、取り外した前記煮こぼれ受けに代えて、その燃焼室取り付け部を前記固定金具に固定し、前記加熱ガス放出口から上昇する加熱ガスを前記燃焼室に誘導して、加熱する燃焼室からの放熱で採暖する請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のコンロ装置を利用する暖房機。 - 前記円筒状の燃焼室には前記リング状のバーナ天板に形成した前記位置決め部に嵌合する燃焼室係合部を備え、前記燃焼室の中心が前記加熱ガス放出口の中心と一致し、燃焼室の外壁が均一に赤熱することを特徴とする請求項4に記載のコンロ装置を利用する暖房機。
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