JP2008053032A - ガス流通部材、積層焼結体および電気化学セル - Google Patents

ガス流通部材、積層焼結体および電気化学セル Download PDF

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Abstract

【課題】ガスの有効成分を広域かつ高効率で供給できるような、セラミックス製のガス流通部材を提供することである。
【解決手段】ガス流通部材41は、ガス供給孔42、ガス排出孔43、およびガス流路45が形成されており、セラミック焼結体からなる。ガス流通部材41には、ガス流路45を区画する第一層41aおよび第二層41bが形成されており、また、柱状部44が、ガス流路45を横断し、第一層41a、41bと連続することで、流路を区画している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、固体酸化物形燃料電池などの電気化学セルに適したセラミックス製のガス流通部材に関するものである。
固体酸化物形燃料電池は、いわゆる平板型と円筒型とに大別される。非特許文献1に記載の有底円筒状固体酸化物形燃料電池においては、有底円筒形状のセラミック製単電池を複数積層し、集合電池を形成している。単電池内にはチューブを挿入し、チューブから酸化性ガスを流し、酸化性ガスは単電池の開口から外部へと排出される。単電池間の空間には燃料ガスを流す。隣接する単電池間にはニッケルメッシュなどの集電部材を設置し、隣接する単電池を直列接続する。
S.C.Singhal, "Tubular solid oxide fuelcells", in Proceedings of the Third International Symposium on Solid Oxide FuelCells, 1993.
平板型固体電解質燃料電池では、ガスシール部分がセルの外周部に位置している。例えば、特許文献1の図12には、平板型の固体酸化物形燃料電池の分解斜視図が示されている。これによると、セラミックス製の固体電解質板、アノードおよびカソードによって平板状の単電池を製造する。そして、このセラミックス製の単電池とセラミックス製のセパレータ板とを交互に積層することによって、スタックを構成する。この際、酸化性ガスを流すための溝と還元性ガスを流すための溝とが、立体的に直角方向に交差するようにする。
特開平6−290798号公報
また、非特許文献2の第105頁の付図2−3においては、燃料極基板中に燃料ガス流路を形成したSOFCセルが開示されているが、空気はSOFCセルの外側を流れる。また、非特許文献2の第107頁の付図2−7では、空気流通孔の設けられた空気極材料からなるインターコネクターを用いて、複数のセルを電気的に接続している。
「電中研レビュー」 No.51 第99〜107頁
いわゆる円筒型の固体酸化物形燃料電池では、単電池間の無駄なスペースが多いので、単位体積あたりの発電効率が低く、発電量の増大に構造的な限界がある。一方、平板型燃料電池の場合には、上下方向に多数の平板型単電池を積み重ね、隣接する単電池間をセパレータ(隔離板)で隔離する。そして、隣接する単電池とセパレータとの間の空間に燃料や酸化性ガスを流通させる。しかし、このガスの温度は例えば800〜1000℃と高温であり、このためにはマニホ―ルド部分の温度もある程度高温となる。この状態でマニホールドによって多数のガス流路を、酸化性ガスと燃料ガスとが接触しないようにシールすることは難しい。実際の組み立て工程では、多数の平板型単電池を積み重ねて上下方向へと加圧することが必要であるが、このような工程は熟練を必要とし、生産性が低い。
本発明者は、単位体積あたりの効率が高く、酸化性ガスと燃料ガスとの間のシールに必要な構造を簡略化する構造を開示した(特許文献2)。
特願2005−259298
しかし、この型の電気化学デバイスでも、例えば発電効率の向上には、物性的な限界があることがわかった。すなわち、自立型のセルを構成するためには、セルの燃料極、あるいは空気極を厚くして、セルの自立に必要な機械的強度を確保する必要がある。しかし、そのような場合には、固体電解質材料と電極材料とのガスとが接触する三相界面と、ガスの流路との間隔が大きく、発電効率の向上に限界がある。
本発明の課題は、ガスの有効成分を広域かつ高効率で供給できるような、セラミックス製のガス流通部材を提供することである。
本発明は、ガス供給孔、ガス排出孔、およびガス流路が形成されているセラミック焼結体からなるガス流路部材であって、
ガス流路を区画する第一層および第二層、およびガス流路を横断し、第一層および第二層と連続する柱状部を備えていることを特徴とする。
また、本発明は、前記ガス流通部材、およびこのガス流通部材を被覆する緻密質セラミック膜を備えていることを特徴とする、積層焼結体に係るものである。
更に、本発明は、前記積層焼結体を備えている電気化学セルであって、
第一の電極、第二の電極および固体電解質膜を備えており、第一の電極がガス流通部材からなり、固体電解質膜が緻密質セラミックス膜からなることを特徴とする。
本発明によれば、セラミック焼結体からなるガス流通部材の第一層と第二層とが柱状部によって連結されており、柱状部がガス流路を横断する。これによって、第一層、第二層が強固に連結され、支持されるので、第一層あるいは第二層を薄くしても,ガス流通部材の強度が保たれる。これによって、ガスとガス流通部材表面との間隔を小さくできる。しかも、ガス流は柱状部に衝突して乱流化するので、ガス中の有効成分が、ガス流路の全体にわたって有効に拡散されやすい。
本発明のガス流通部材は、好ましくは自立型であり、また好ましくは板状である。この場合、平板状には限らず、湾曲した板や円弧状の板でもよい。
本発明のガス流通部材には、ガス供給孔、ガス排出孔およびガス流路が形成されている。ガス供給孔、ガス排出孔の場所、個数、形状は特に限定されない。また、ガス流路の形態は、特に限定されず、例えば四角形、三角形、六角形等の多角形、楕円形、真円形、レーストラック形状、細長い溝状、ジグザグ形状など、任意の形状であってよい。
本発明で言う「第一層」「第二層」は、形状、厚さは用途によって選択するものであり、特に限定されない。ガス流通部材の強度という観点からは、第一層、第二層の厚さは50μm 以上であることが好ましく、100μm以上であることが更に好ましい。また、ガスの分配の促進という観点からは、第一層、第二層の厚さは、2mm以下であることが好ましく、1mm以下であることが更に好ましい。
また、ガス流路の高さ(第一層と第二層との間隔)は特に限定されない。圧力損失を低減してガスを広域拡散させるためには、ガス流路の高さは50μm以上が好ましく、100μm以上が更に好ましい。また、ガス流路の高さを小さくすることによって、ガス内の有効成分を、ガス流路の壁面近くに拡散させることができる。この観点からは、ガス流路の高さは2mm以下であることが好ましく、1mm以下であることが更に好ましい。
本発明でいう柱状部は、第一層および第二層と連続している。この点で、第一層から突出して第二層に接触していない突起や隆起とは異なる。
好適な実施形態においては、複数の柱状部が網目状に配列されている。すなわち、多数の柱状部が、平面的に見て網目状に配置され、これによって、柱状部の間に網状(メッシュ状)の流路が縦横に形成されている。このような形態をとることによって、ガスを広域拡散させることができ、かつガスを乱流化させてガス中の有効成分の局所的な滞留を防止し、有効成分を拡散させることができる。
また、好適な実施形態においては、柱状部が、複数の主経路を形成する主柱状部と、主経路中に網目状に配置されている副柱状部とを備えている。
主経路の形態は、特に限定されず、例えば四角形、三角形、六角形等の多角形、楕円形、真円形、レーストラック形状、細長い溝状、ジグザグ形状など、任意の形状であってよい。
また、好適な実施形態においては、多数の副柱状部が、平面的に見て網目状に配置され、これによって、副柱状部の間に網状(メッシュ状)の流路が縦横に形成されている。このような形態をとることによって、ガスを広域拡散させることができ、かつガスを乱流化させてガス中の有効成分の局所的な滞留を防止し、有効成分を拡散させることができる。
ガス流通部材は緻密質であってよいが、好ましくは多孔質である。ガス流通部材が多孔質であると、多孔質セラミックスを通じて、ガス(特にその有効成分)を広域拡散させることができる。この観点からは、ガス流通部材を構成するセラミックスの気孔率は、20%以上が好ましく、30%以上が更に好ましい。一方、ガス流通部材の強度の観点からは、ガス流通部材を構成するセラミックスの気孔率は、70%以下が好ましく、60%以下が更に好ましい。
また、本発明の積層焼結体においては、ガス流通部材を緻密質セラミック膜で被覆する。このような緻密質セラミックス膜によって、ガス流路を気密に維持することができる。この観点からは、緻密質セラミックス膜の気孔率は5%以下であることが好ましく、1%以下であることが更に好ましい。
ガス流通部材、緻密質セラミック膜を構成する各セラミックスは特に限定されず、後述する電気化学セル用のセラミックスの他、特に限定されない。
また、好適な実施形態においては、この積層焼結体を電気化学セルに用いる。すなわち、ガス流通部材を第一の電極とし、緻密質セラミックス膜を固体電解質膜として使用する。ただし、緻密質セラミックス膜として、固体電解質膜とインターコネクタ膜との両方を使用できる。
ここで、第一の電極、第二の電極は、アノードまたはカソードから選択できる。これらのうち一方がアノードである場合には、他方はカソードである。これと同様に、第一のガス、第二のガスは、酸化性ガス、還元性ガスから選択する。
酸化性ガスは、酸素イオンを固体電解質膜へと供給可能なガスであれば特に限定されないが、空気、希釈空気、酸素、希釈酸素が挙げられる。還元性ガスとしては、H2、CO, CH4 とこれらの混合ガスを例示できる。
本発明が対象とする電気化学セルは、電気化学反応を生じさせるためのセル一般を意味している。例えば、電気化学セルは、酸素ポンプ、高温水蒸気電解セル、リアクターとして使用できる。高温水蒸気電解セルは、水素の製造装置に使用でき、また水蒸気の除去装置に使用できる。また、電気化学セルを、NOx、SOxの分解セルとして使用できる。この分解セルは、自動車、発電装置からの排ガスの浄化装置として使用できる。この場合には、固体電解質膜を通して排ガス中の酸素を除去するのと共に、NOxを電解してNとO とに分解し、この分解によって生成した酸素をも除去できる。また、このプロセスと共に、排ガス中の水蒸気が電解されて水素と酸素とを生じ、この水素がNOxをNへと還元する。また、好適な実施形態では、電気化学セルが、固体酸化物形燃料電池である。
固体電解質の材質は特に限定されず、あらゆる酸素イオン伝導体を利用できる。例えば、イットリア安定化ジルコニア又はイットリア部分安定化ジルコニアであってよく、NOx分解セルの場合には、酸化セリウムも好ましい。
カソードの材質は、ランタンを含有するペロブスカイト型複合酸化物であることが好ましく、ランタンマンガナイト又はランタンコバルタイトであることが更に好ましく、ランタンマンガナイトが一層好ましい。ランタンコバルタイト及びランタンマンガナイトは、ストロンチウム、カルシウム、クロム、コバルト(ランタンマンガナイトの場合)、鉄、ニッケル、アルミニウム等をドープしたものであってよい。また、パラジウム、白金、ルテニウム、白金−ジルコニアサーメット、パラジウム−ジルコニアサーメット、ルテニウム−ジルコニアサーメット、白金−酸化セリウムサーメット、パラジウム−酸化セリウムサーメット、ルテニウム−酸化セリウムサーメットであってもよい。
アノードの材質としては、ニッケル、ニッケル−ジルコニアサーメット、ニッケル−ニッケルアルミニウムスピネルサーメット、白金、白金−ジルコニアサーメット、白金−酸化セリウムサーメット、ルテニウム、ルテニウム−ジルコニアサーメット等が好ましい。
隣接する電気化学セル間は、例えば集電層ないし集電板によって電気的に接続できる。集電層ないし集電板の材質は、例えば、ニッケル、インコネル、ニクロムなどのニッケル基合金、ステンレスなどの鉄基合金等の金属や、ランタンクロマイトなどの導電性セラミックスがある。
以下、図面を適宜参照しつつ、本発明の好適な実施形態を更に説明する。
図1(a)は、本発明の一実施形態に係るガス流通部材41を示す断面図であり、図1(b)は、図1(a)のIb−Ib線断面図である。ガス流通部材41は、平板状の第一層41a、これと対向する第二層41bを備えており、第一層と第二層との間にガス流路45が形成されている。流路45には、例えばガス供給孔42とガス排出孔43とが設けられている。ガス流路45内には、多数の柱状部44が網目状に配置されており、その間に網状の流路が形成されている。柱状部44の外側には、柱状部の設けられていない領域47、48が形成されている。本例では、柱状部44は円形である。
図2(a)は、本発明の他の実施形態に係るガス流通部材46を示す断面図であり、図2(b)は、図2(a)のIIb−IIb線断面図である。ガス流通部材46は、平板状の第一層46a、これと対向する第二層46bを備えており、第一層と第二層との間にガス流路45が形成されている。流路45には、例えば一対のガス供給孔42とガス排出孔43とが設けられている。ガス流路45内には、多数の柱状部44Aが網目状に配置されており、その間に網状の流路が形成されている。柱状部44Aの外側には、柱状部の設けられていない開放領域47、48が形成されている。本例では、柱状部44Aは六角形である。
図3(a)は、本発明の更に他の実施形態に係るガス流通部材49を示す断面図である。第一層と第二層との間にガス流路45が形成されている。流路45には、例えば一対のガス供給孔42とガス排出孔43とが設けられている。ガス流路45内には、細長い主柱状部52によって主経路45aが形成されている。各主経路45a内には、それぞれ、多数の柱状部44Bが網目状に配置されており、その間に網状の流路が形成されている。本例では、副柱状部44Bは円形である。
図3(b)は、本発明の更に他の実施形態に係るガス流通部材53を示す断面図である。流路45には、例えば一対のガス供給孔42とガス排出孔43とが設けられている。ガス流路45内には、多数の柱状部44Cが網目状に配置されており、その間に網状の流路が形成されている。柱状部44Cの外側には、柱状部の設けられていない開放領域47、48が形成されている。本例では、柱状部44Cは三角形である。
図4(a)は、本発明の更に他の実施形態に係るガス流通部材54を示す断面図である。流路45には、細長い主柱状部52Aが一列に配列されており、隣接する主柱状部52Aの間に、主経路45aが形成されている。また、各主柱状部52aの縁部輪郭は波状に形成されている。本例では、網目状の柱状部は形成されていない。
図4(b)は、本発明の更に他の実施形態に係るガス流通部材57を示す断面図である。流路45は細長い溝形状となっており、かつ蛇行している。流路45内には、複数の副柱状部44Dが例えば一列に配列されている。
図5(a)は、本発明の一実施形態に係るガス流通部材58を示す断面図である。ガス流通部材58は、平板状の第一層、これと対向する第二層を備えており、第一層と第二層との間にガス流路45が形成されている。流路45には、例えば一対のガス供給孔42とガス排出孔43とが設けられている。ガス流路45内には、多数の柱状部44Eが網目状に配置されており、その間に網状の流路が形成されている。柱状部44Eの外側には、柱状部の設けられていない領域47、48が形成されている。
本発明では、ガス流通部材の外形は特に限定されず、三角形、四角形、六角形等の多角形や、楕円形、真円形、レーストラック形状などの湾曲形状であってよい。
図5(b)では、ガス流通部材59の外形は略円形である。ガス流通部材は、平板状の第一層、これと対向する第二層を備えており、第一層と第二層との間にガス流路45が形成されている。流路45には、例えば一対のガス供給孔42とガス排出孔43とが設けられている。ガス流路45内には、多数の柱状部44Aが網目状に配置されており、その間に網状の流路が形成されている。本例では、柱状部44Aは六角形である。
更に、ガス流通部材は板状には限定されず、たとえば筒状や管状であってよい。図6(a)は、この実施形態に係るガス流通部材60の斜視図であり、図6(b)は、ガス流通部材60から外層60bを除いた状態を示す破断斜視図であり、図7は、ガス流通部材60の横断面図である。
ガス流通部材60は、棒状の第一層60a、筒状の第二層60b、および第一層と第二層との間に形成されたガス流路45からなる。ガス流路45内には、第一層および第二層と連続する柱状部44Gが網目状に多数規則的に形成されている。本例では、柱状部44Gは略六角形をなしている。
次いで、本発明の各部材の製造方法について例示するが、本発明のガス流通部材はこれらの製造方法によって限定されるものではない。また、以下の例では、図2のガス流通部材を作製する場合について図示しているが、これは限定的なものではない。
図8(a)に示すように、焼結時に飛散する材質からなる流路形成用材料1を準備する。こうした材質としては,以下を例示できる。
(1) カーボン
(2) 紙、樹脂、セルロース、ワックス、スターチのような有機物
(3) 上記(1)と(2)との混合物
また、流路形成部材の形態は特に限定されず、板、テープ、シート、チューブなど任意の適切な形状であってよい。また、この材質の加工、成形方法は特に限定されない。例えば、板、テープ、シートを切り取り、打ち抜き、レーザー加工、スクリーン印刷することによって、流路形成部材を形成することができる。あるいは、適切な杯土をプレス成形、押し出し成形、スリップキャスト成形、テープ成形することによって、流路形成部材を成形することができる。
本例においては、図8(a)に示すように、流路形成部材1に所定の空隙2が形成されている。そして、図8(b)、図8(c)に示すように、流路形成部材1を、例えば第一の電極用成形体3A、3B内に埋設する。次いで、図9(a)、(b)に示すように、第一の電極用成形体3Aの上に、更に、電極用成形体5、固体電解質用グリーンシート6を更に積層する。この結果、第一の電極用成形体3A、3B、5の内部に、流路形成部材1が埋設される。燃料極3B下にインターコネクタ4を形成する。インターコネクタ膜4と固体電解質膜6とによって第一の電極の成形体3A、3B、5を包囲する。
上記の各成形体の成形方法は特に限定されないが、プレス成形やコールドアイソスタティックプレス成形を例示できる。
図9に示す成形体を焼結させることによって、流路形成部材を構成する材質を外部雰囲気中へと飛散させ、各流路を形成することができる。図10(b)は、こうして得られた焼結体80を示す縦断面図であり、図10(a)は、図10(b)の焼結体80の横断面図である。
第一の電極27は、所定の気孔率に達するまで焼結され、ガス流路部材46を形成している。このガス流路部材は、図1〜図6に示すような他の形態のガス流通部材であってもよい。第一の電極27は、インターコネクタ膜23および固体電解質膜24によって包囲されており、ガス流路45は気密に保持されている。
ただし、図10の時点では、各ガスの供給孔および排出孔が形成されていない。この場合には、加工によって、各ガスの供給孔および排出孔を形成する。例えば、図11(b)は、ガス供給孔および排出孔を形成した後の電気化学セル81を示す横断面図であり、図11(a)は、図11(b)のセル81の断面図である。図11(a)、(b)に示すように、インターコネクタ膜23には、第一のガス流路45に連通するガス供給孔42および排出孔43が形成されている。
こうして得られた電気化学セル(本例では固体酸化物形燃料電池)81を、例えば図13に示すようなガスマニホールド90に固定し、発電を行わせることができる。すなわち、ガスマニホールド90には、第一のガスの供給路(あるいは排出路)33が形成されている。
供給路(あるいは排出路)33は、ガスの供給孔42(あるいは排出孔43)に連通しており、第一のガスの供給および排出が可能となっている。
図12に模式的に示すように、ガス供給孔42から流入してきた第一のガスは、空間47内を矢印Aのように流れ、網状の流路を矢印Bのように曲折しながら流れ、空間48を矢印Cのように流れ、排出孔43から排出される。第二のガスは、セルの外側を流れる。
なお、図13に示すように、セル表面に集電層62を設けることによって、電流を集め、発電効率を高めることが好ましい。この場合には、集電層62は金属板からなっていてよく、あるいはメッシュからなっていてよい。
また、本発明のガス流通部材を複数個内蔵する電気化学セルの製法について例示する。
本例においては、図8(a)に示すように、流路形成部材1に所定の空隙2が形成されている。そして、図8(b)、図8(c)に示すように、流路形成部材1を、例えば第一の電極用成形体3A、3B内に埋設する。次いで、図9(a)、(b)に示すように、第一の電極用成形体3Aの上に、更に、電極用成形体5、固体電解質用グリーンシート6を更に積層する。この結果、第一の電極用成形体3A、3B、5の内部に、流路形成部材1が埋設される。次いで、燃料極3B下にインターコネクタ4を形成する。インターコネクタ膜4と固体電解質膜6とによって第一の電極の成形体3A、3B、5を包囲する。
また、本例においては、図14(a)、図14(b)に示すように、流路形成部材1に所定の空隙2が形成されている。そして、流路形成部材1を、第二の電極用成形体7A、7B内に埋設する。電極用成形体7Aの上に、更に、電極用成形体9および固体電解質用グリーンシート10を更に積層する。この結果、第一の電極用成形体7A、7B、9の内部に、流路形成部材1が埋設される。成形体7B下にインターコネクタ膜8を形成する。インターコネクタ膜8と固体電解質膜10とによって第二の電極用成形体7A、7B、9を包囲する。
次いで、図15(a)〜(c)に示すように、成形体11(図8)と成形体12(図14)とを積層し、一体化する。ここで、図15(a)は、成形体11の断面図であり、図15(c)は、成形体12の横断面図であり、図15(b)は、成形体11と12とを一体化することによって得られた成形体50を示す。本例では、成形体11の固体電解質膜6と成形体12の固体電解質膜10とが接触し、一体化されている。そして、成形体50の全周は、固体電解質膜6、10およびインターコネクタ膜4、8によって包囲されている。
上記の各成形体11、12、50などの成形方法は特に限定されないが、プレス成形やコールドアイソスタティックプレス成形を例示できる。
図15(b)に示す成形体50を焼結させることによって、流路形成部材を構成する材質を外部雰囲気中へと飛散させ、各流路を形成することができる。図16(b)は、こうして得られた焼結体82を示す縦断面図であり、図16(a)は、図16(b)の焼結体82のうち上側の焼結体の横断面図であり、図16(c)は、下側の焼結体の横断面図である。
固体電解質膜24は一体化され、焼結されている。またインターコネクタ膜23、26も焼結され、緻密化されている。第一の電極27、第二の電極28は、所定の気孔率に達するまで焼結されている。第一の電極27は、インターコネクタ膜23および固体電解質膜24によって包囲されており、第二の電極28は、インターコネクタ膜26および固体電解質膜24によって包囲されている。第一の電極27の内部には、図16(a)に示すような形状の第一のガス流路29が形成されている。第二の電極28の内部には、図16(c)に示すような形状の第二のガス流路30が形成されている。
図16の時点では、各ガスの供給孔および排出孔が形成されていない。この場合には、加工によって、各ガスの供給孔および排出孔を形成する。例えば、図17(b)は、ガス供給孔および排出孔を形成した後の電気化学セル83を示す縦断面図であり、図17(a)は、図17(b)のセル83の焼結体21の断面図であり、図17(c)は、セル83の焼結体22の断面図である。
図17(a)、(b)に示すように、インターコネクタ膜23には、第一のガス流路29に連通するガス供給孔31aおよび排出孔31bが形成されている。また、図17(b)、(c)に示すように、インターコネクタ膜28には、第二のガス流路30に連通するガス供給孔32aおよび排出孔32bが形成されている。
こうして得られた電気化学セル(本例では固体酸化物形燃料電池)83を、例えば図18に示すようなガスマニホールド90に固定し、発電を行わせることができる。すなわち、ガスマニホールド90には、第一のガスの供給路(あるいは排出路)33と、第二のガスの供給路(あるいは排出路)34とが形成されている。
供給路(あるいは排出路)33は、ガスの供給孔31a(あるいは排出孔31b)に連通しており、第一のガスの供給および排出が可能となっている。供給路(あるいは排出路)34は、ガスの供給孔32a(あるいは排出孔32b)に連通しており、第一のガスの供給および排出が可能となっている。
図19(a)に模式的に示すように、ガス供給孔31aから流入してきた第一のガスは、空間47内を矢印Aのように流れ、網状の流路を矢印Bのように曲折しながら流れ、空間48を矢印Cのように流れ、排出孔31bから排出される。また、図19(b)に模式的に示すように、ガス供給孔32aから流入してきた第二のガスは、空間47内を矢印Dのように流れ、網状の流路を矢印Eのように曲折しながら流れ、空間48を矢印Fのように流れ、排出孔32bから排出される。
(実施例1)
図8〜図13を参照しつつ説明した前記方法にしたがって、図11、12、13および図2に示すような固体酸化物型燃料電池81を作製した。
(流路形成材料の準備)
縦120mm、横100mm、厚さ0.6mmのカーボンシートから、レーザー加工機によって、図8に示す形状に加工し、流路形成部材1を作製した。流路成形部材1の寸法は、縦100mm、横80mm、幅5mmである。
(インターコネクタ用グリーンシートの作製)
ナイロン製ポリエチレン容器に、ボール径10mmのアルミナボールを入れ、Ca添加ランタンクロマイト100重量部と、溶媒としてトルエン20重量部、エタノール8重量部、ブタノール2重量部を添加し、ミルの回転数60rpmでボールミル混合をした。その後、この混合物にポリビニルブチラール8重量部、ジブチルフタレート3重量部、トルエン26重量部とエタノール15重量部を加え、ボールミル混合をした。得られたスラリーを、ドクターブレード法によりポリエチレンテレフタレート製のシート(厚さ50μm)上(樹脂シート)にシート成形を行い、幅150mm、厚さ10μmのCa添加ランタンクロマイトのグリーンシート4を作製した。
(固体電解質用グリーンシートの作製)
ナイロン製ポリエチレン容器にボール径10mmのアルミナボールを入れ、8モルイットリア添加ジルコニア(8YSZ)100重量部と溶媒としてトルエン20重量部、エタノール11重量部、ブタノール2重量部を添加し、ミルの回転数60rpmでボールミル混合をした。その後、この混合物に、ポリビニルブチラール8重量部、ジブチルフタレート3重量部、トルエン26重量部とエタノール15重量部を加え、ボールミル混合をした。得られたスラリーをドクターブレード法によりポリエチレンテレフタレート製のシート(厚さ50μm)上(樹脂シート)にシート成形を行い、幅150mm、厚さ10μmの8mol%イットリア添加ジルコニア(8YSZ)のグリーンシート6を作製した。
(燃料極層5の作製)
平均粒径0.6μmの酸化ニッケル粉末と平均粒径0.5μmの8イットリア安定化ジルコニア粉末を、ニッケル40体積%、ジルコニア60体積%の組成になるように秤量後、混合した粉末100重量部に対し、有機バインダーおよび溶媒を添加してアルミナ乳鉢で混練、ペースト化した。その後、前記作製した固体電解質膜用グリーン成形体6上に、縦110mm、横90mmスクリーン印刷をし、燃料極層用塗布層5を形成した(図9)。このときのスクリーン印刷の成膜厚さは15μmであった。その後、縦130mm、横100mmの大きさに切りだし(外周部10mm幅は固体電解質膜のみ)、グリーンシート(固体電解質6+燃料極層5)を得た。
(燃料極流路形成成形体の作製)
平均粒径1μmの酸化ニッケル粉末と平均粒径1μmの8イットリア安定化ジルコニア粉末を、ニッケルで40体積%、ジルコニアで60体積%の組成になるように秤量後、セルロースと有機バインダーおよび水を添加してボールミル中で湿式混合し、混合物をスプレードライヤーで乾燥・造粒した。この造粒粉末を金型内で成形し、長さ140mm、幅120mm、厚さ1mmの燃料極成形体3Bを作製した。その後、流路形成材料1を燃料極成形体3B上に置き、その上に前記成形で用いた粉末を積層したのち、加圧成形し、燃料極の流路形成成形体3A、3Bを作製した。合計の成形厚さは2mmであった。
(固体電解質6+燃料極層5/燃料極流路形成成形体3A、3B/インターコネクタ4の一体化)
前記作製した燃料極流路形成成形体3A、3Bを、固体電解質6+燃料極塗布層5およびインターコネクタ用グリーン成形体4と、図9に示すように積層した。この積層体を真空パック用フィルム袋によって被覆し、コールドアイソスタティックプレスした(圧力:1ton/cm2 保持時間:1分間)。得られた加圧成形体を取り出し、フィルムを剥離させ、図9の成形体11を得た。
(グリーン成形体11の焼成)
この加圧成形体11を、空気中、最高温度1450℃で2時間焼成し、図10に示す積層焼結体80を得た。
(燃料供給孔、排出孔の作製)
積層焼結体80に、直径10mmの燃料導入孔、排出孔を、図11に示すように形成した。
(空気極の製造)
図11(b)に示すように、固体電解質膜24の表面に空気極39を形成した。
平均粒径0.5μmのランタンマンガナイト粉末50重量部と平均粒径0.5μmの8YSZ粉末をニッケル50体積%の組成になるように秤量後、ランタンマンガナイトと8YSZ混合物100重量部に対し、アルキルアセタート化ポリビニールアルコール3重量部と、テレビネオール30重量部とセルロース10重量部を加え、アルミナ乳鉢で混合し、ペースト化した。その後、積層焼結体の固体電解質24の表面にスクリーン印刷をし、第一の空気極層を形成し、乾燥した。このときのスクリーン印刷の成膜厚さは15μmであった。
前記印刷した上に、更に空気極塗布層を形成した。
空気極の原料となる平均粒径1μmのランタンマンガナイト粉末100重量部に対し、アルキルアセタート化ポリビニールアルコール2重量部と、テレビネオール25重量部とセルロース10重量部を加え、アルミナ乳鉢で混合し、ペースト化した。その後、前記作製した積層焼結体の空気極塗布層上に、スクリーン印刷をし、第二の空気極層を形成し、乾燥した。このときの成膜厚さは100μmであった。
この空気極塗布層を、空気中、最高温度1250℃で1時間焼成し、燃料極側のみ流路内蔵した単セルを得た(図11〜図13)。
(実施例2のセルの作製)
図8〜図10、図14〜図19を参照しつつ説明した前記方法にしたがって、図18、図19の固体酸化物形燃料電池83を作製した。
(流路形成用部材の作製)
縦120mm、横100mm、厚さ0.3mmのカーボンシートから、レーザー加工機によって、図8に示すような形状に加工し、流路形成用部材1を作製した。この流路形成用部材の寸法は、縦100mm、横80mm、幅5mmである。
(インターコネクタ用グリーンシート8の作製)
ナイロン製ポリ容器にボール径10mmのアルミナボールを入れ、Ca添加ランタンクロマイト100重量部と溶媒としてトルエン20重量部、エタノール8重量部、ブタノール2重量部を添加してミルの回転数60rpmでボールミル混合をした。その後、この混合物にポリビニルブチラール8重量部、ジブチルフタレート3重量部、トルエン26重量部とエタノール15重量部を加え、ボールミル混合をした。得られたスラリーをドクターブレード法によりポリエチレンテレフタレート製のシート(厚さ50μm)上(樹脂シート)にシート成形を行い、幅150mm、厚さ10μmのCa添加ランタンクロマイトのグリーンシート4を作製した(図9)。
(固体電解質用グリーンシート6の作製)
ナイロン製ポリ容器にボール径10mmのアルミナボールを入れ、8モルイットリア添加ジルコニア(8YSZ)100重量部と溶媒としてトルエン20重量部、エタノール11重量部、ブタノール2重量部を添加してミルの回転数60rpmでボールミル混合をした。その後、この混合物にポリビニルブチラール8重量部、ジブチルフタレート3重量部、トルエン26重量部とエタノール15重量部を加え、ボールミル混合をした。得られたスラリーをドクターブレード法によりポリエチレンテレフタレート製のシート(厚さ50μm)上(樹脂シート)にシート成形を行い、幅150mm、厚さ10μmの8mol%イットリア添加ジルコニア(8YSZ)のグリーンシート6を作製した。
(燃料極層5の作製)
平均粒径0.6μmの酸化ニッケル粉末と平均粒径0.5μmの8YSZ粉末をニッケル40体積%、ジルコニア60体積%の組成になるように秤量後、混合した粉末100重量部に対し、有機バインダーおよび溶媒を添加してアルミナ乳鉢で混練、ペースト化した。その後、前記作製した固体電解質膜用グリーン成形体上に縦110mm、横90mmスクリーン印刷をし、燃料極層用塗布層5を形成した。このときのスクリーン印刷の成膜厚さは15μmであった。その後、縦130mm、横100mmの大きさに切りだし(外周部10mm幅は固体電解質膜のみ)、グリーンシート(固体電解質6+燃料極層5)を得た。
(燃料極流路形成成形体の作製)
平均粒径1μmの酸化ニッケル粉末と平均粒径1μmの8YSZ粉末をニッケルで40体積%、ジルコニアで60体積%の組成になるように秤量後、セルロースと有機バインダーおよび水を添加してボールミル中で湿式混合し、混合物をスプレードライヤーで乾燥・造粒した。この造粒粉末を金型内で成形し、長さ140mm、幅120mm、厚さ0.5mmの燃料極成形体3Bを作製した。その後、流路形成材料1を、図9(b)に示すように設置し、その上に前記成形で用いた粉末を積層したのち、加圧成形し、燃料極の流路形成成形体3Aを作製した。合計の成形厚さは1mmであった。
(固体電解質+燃料極流路形成成形体+インターコネクタの一体化)
前記作製した燃料極流路形成成形体3A、3Bを、固体電解質6+燃料極塗布層5およびインターコネクタ用グリーン成形体4と、図9(b)に示すように積層した。この積層体11を真空パック用フィルム袋によって被覆し、コールドアイソスタティックプレスした(圧力:1ton/cm2 保持時間:1分間)。得られた加圧成形体を取り出し、フィルムを剥離させ、図9に示す成形体11を得た。
(空気極層の作製)
平均粒径0.5μmのランタンマンガナイト粉末50重量部と平均粒径0.5μmの8YSZ粉末をニッケル50体積%の組成になるように秤量後、ランタンマンガナイトと8YSZ混合物100重量部に対し、アルキルアセタート化ポリビニールアルコール3重量部と、テレビネオール30重量部とセルロース10重量部を加え、アルミナ乳鉢で混合し、ペースト化した。その後、前記作製した固体電解質膜用グリーンシート10上にスクリーン印刷をし、空気極塗布層9を形成した(図14参照)。このときのスクリーン印刷の成膜厚さは15μmであった。その後、縦130mm、横100mmの大きさに切りだし(外周部10mm幅は固体電解質膜のみ)、図14の固体電解質グリーンシート10+空気極塗布層9を得た。
(空気極流路形成成形体7A、7Bの作製)
空気極の原料となる平均粒径1μmのランタンマンガナイト粉末100重量部とセルロースと有機バインダーおよび水を添加してボールミル中で湿式混合し、混合物をスプレードライヤーで乾燥・造粒した。図14に示すように、この造粒粉末を金型内で成形し、長さ140mm、幅120mm、厚さ0.5mmの空気極成形体7Bを作製した。その後、前記作製した流路形成材料1を図14(b)のように設置し、その上に前記成形で用いた粉末を積層したのち加圧成形し、空気極流路形成成形体7A、7Bを作製した。合計の成形厚さは1mmであった。
(固体電解質10+空気極塗布層9/空気極流路形成成形体7A、7B/インターコネクタグリーンシート8の一体化)
前記作製した空気極流路形成成形体7A、7Bに,空気極塗布層10とインターコネクタグリーンシート8を、図14(b)に示すように積層した。この積層体を、真空パック用フィルム袋によって被覆し、コールドアイソスタティックプレスした(圧力:1ton/cm2 保持時間:1分間)。得られた加圧成形体を取り出し、フィルムを剥離させ、図14に示すグリーン成形体12を得た。
(グリーン成形体11とグリーン成形体12の一体化)
前記作製したグリーン成形体11とグリーン成形体12を積層したのち、真空パック用フィルム袋によって被覆し、コールドアイソスタティックプレスした(圧力:2ton/cm2 保持時間:1分間)。得られた加圧成形体を取り出し、一体化した加圧成形体50(図15(b))を得た。
(加圧成形体50の焼成)
この加圧成形体50を、空気中、最高温度1450℃で2時間焼成し、図16に示す積層焼結体82を得た。
(空気供給孔、排出孔、燃料供給孔、排出孔の作製)
積層焼結体1に直径10mmの空気導入孔、排出孔、燃料導入孔、排出孔を、図17に示すように形成した。
(集電層の組み立て)
実施例1、2の各セルについて、図13または図18に示すように空気および燃料導入管、集電層を取り付た。発電試験は単セルで評価した。
(発電試験)
各実施例のSOFCについて、初期の発電出力を測定した。具体的には、セルを発電試験装置にセットした。空気極側部分と燃料極側部分に白金メッシュをはさみ、集電した。空気極側に空気を500cc/minで流し、燃料極側に窒素を500cc/min流しながら昇温した。750℃に保持し、燃料極側に水素を500cc/min流し、ガスを置換した。雰囲気が安定した後、0.7Vの通電を行い、10時間経過後の出力(初期出力)を測定した。
この結果、初期出力は、実施例1では0.22W/cmであり、実施例2では0.25W/cmであった。以上の結果より、流路内に柱状部を形成することで、十分なガス供給ができ、発電できた。
(a)は、本発明の一実施形態に係るガス流通部材41を示す断面図であり、(b)は、ガス流通部材41の横断面図である。 (a)は、本発明の他の実施形態に係るガス流通部材46を示す断面図であり、(b)は、ガス流通部材46の横断面図である。 (a)は、本発明の更に他の実施形態に係るガス流通部材49を示す断面図であり、(b)は、本発明の更に他の実施形態に係るガス流通部材53を示す断面図である、 (a)は、本発明の更に他の実施形態に係るガス流通部材54を示す断面図であり、(b)は、本発明の更に他の実施形態に係るガス流通部材57を示す断面図である。 (a)は、本発明の更に他の実施形態に係るガス流通部材58を示す断面図であり、(b)は、本発明の更に他の実施形態に係るガス流通部材59を示す断面図である。 (a)は、本発明の更に他の実施形態に係るガス流通部材60を示す斜視図であり、(b)は、ガス流通部材60の上層を除いた状態を示す破断斜視図である。 図6のガス流通部材60の正面図である。 (a)は、流路形成部材1の平面図であり、(b)は、流路成形部材1を燃料極成形体3B、3A中に埋設した状態を示す断面図であり、(c)は、流路成形部材1を燃料極成形体3B、3A中に埋設した状態を示す横断面図である。 (a)は、積層成形体11を示す断面図であり、(b)は、積層成形体11を示す横断面図である。 (a)は、積層焼結体を示す断面図であり、(b)は、(a)の積層焼結体の横断面図である。 (a)は、電気化学セル81を示す断面図であり、(b)は、(a)のセル81の横断面図である。 図11の電気化学セル81の内部におけるガスの流れを示す断面図である。 図12の電気化学セル81をマニホールドに取り付けた状態を示す図である。 (a)は、固体電解質用グリーンシート、空気極塗布層、空気極流路形成用成形体、およびインターコネクタ用グリーンシートの積層成形体12を示す断面図であり、(b)は、積層成形体12の横断面図である。 (a)は、積層成形体50のうち燃料極側の成形体11を示す断面図であり、(b)は、積層成形体50の横断面図であり、(c)は、空気極側の成形体12を示す断面図である。 (a)は、積層焼結体82のうち燃料極側の焼結体21を示す断面図であり、(b)は、積層焼結体の横断面図であり、(c)は、積層焼結体のうち空気極側の焼結体22を示す断面図である。 (a)は、電気化学セル83のうち燃料極側の焼結体を示す断面図であり、(b)は、電気化学セル83の横断面図であり、(c)は、空気極側の焼結体を示す断面図である。 図17の電気化学セル83をマニホールドに取り付けた状態を示す図である。 (a)、(b)は、図17の電気化学セル83における燃料ガスおよび酸化ガスの流れを示す断面図である。
符号の説明
1 流路形成部材 41、46、49、53、54、57、60 ガス流通部材 41a、46a、60a 第一層 41b、46b、60b 第二層 31a、42 第一のガスの供給孔 31b、43 第一のガスの排出孔 32a 第二のガスの供給孔 32b 第二のガスの排出孔 44、44A、44C、44D、44E、44G 柱状部 44B 副柱状部 45 ガス流路 45a 主流路 52、52A 主柱状部 A、B、C、D、E、F ガスの流れ

Claims (6)

  1. ガス供給孔、ガス排出孔およびガス流路が形成されているセラミック焼結体からなるガス流通部材であって、
    前記ガス流路を区画する第一層および第二層、および前記ガス流路を横断し、前記第一層および前記第二層と連続する柱状部を備えていることを特徴とする、ガス流通部材。
  2. 複数の前記柱状部が網目状に配列されていることを特徴とする、請求項1記載のガス流通部材。
  3. 前記柱状部が、複数の主経路を形成する主柱状部と、前記主経路中に網目状に配置されている副柱状部とを備えていることを特徴とする、請求項1記載のガス流通部材。
  4. 多孔質であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つの請求項に記載のガス流通部材。
  5. 請求項1〜4のいずれか一つの請求項に記載のガス流通部材、およびこのガス流通部材を被覆する緻密質セラミック膜を備えていることを特徴とする、積層焼結体。
  6. 請求項5記載の積層焼結体を備えている電気化学セルであって、
    第一の電極、第二の電極および固体電解質膜を備えており、前記第一の電極が前記ガス流通部材からなり、前記固体電解質膜が前記緻密質セラミックス膜からなることを特徴とする、電気化学セル。
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