JP2008049373A - 金型の加熱方法、金型、誘導加熱ヒータ及びその電源装置 - Google Patents

金型の加熱方法、金型、誘導加熱ヒータ及びその電源装置 Download PDF

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Abstract

【課題】金型を短時間で高温に加熱する。
【解決手段】複数の分割型12,14を備える金型10における少なくとも1つの分割型12を該分割型12に着脱可能に設けた誘導加熱ヒータ45により高周波誘導加熱する。誘導加熱ヒータ45は、分割型12に設けたヒータ挿入孔48に遊嵌状に挿入されてその型内部において分割型12を高周波誘導加熱する。分割型12が、製品成形部21を有する入れ子20と、その入れ子20を組込んだ母型23とを備える。ヒータ挿入孔48が、母型23を通じて入れ子20内を貫通している。
【選択図】図1

Description

本発明は、金型の加熱方法、金型、誘導加熱ヒータ及びその電源装置に関する。
ダイカスト鋳造、樹脂成形等の作業始めに際して、金型温度が良品域より低い場合においては、金型を良品の得られる温度域まで予め上昇させる必要がある。そのため、従来、例えば、鋳造では、「捨打ち」と呼ばれる方法がとられている。捨打ちは、何回か鋳造を行なうことにより溶融金属の熱で金型を予熱する方法である。しかし、これでは、捨打ちを行なった回数分の製品が不良品として廃却しなければならず不経済である。そこで、捨打ちの問題を解決する方法として、金型に温水流路を形成しておき、ここに温水を流すことにより、温水の熱で金型を予熱する方法がある。
しかしながら、温水の熱で金型を予熱する方法では、捨打ちを行なう必要が少なくなるものの、金型を良品の得られる温度域まで上昇させるために時間がかかるとともに、予熱温度も高くすることが難しいという問題があった。
本発明が解決しようとする課題は、金型を短時間で高温に加熱することのできる金型の加熱方法、金型、誘導加熱ヒータ及びその電源装置を提供することにある。
前記した課題は、特許請求の範囲の欄に記載された構成を要旨とする金型の加熱方法、金型、誘導加熱ヒータ及びその電源装置により解決することができる。
すなわち、特許請求の範囲の請求項1にかかる金型の加熱方法によると、複数の分割型を備える金型における少なくとも1つの分割型を誘導加熱ヒータにより誘導加熱することにより、金型を短時間で高温に加熱することができる。
また、特許請求の範囲の請求項2にかかる金型の加熱方法によると、誘導加熱ヒータは、分割型をその型内部において誘導加熱することができる。
また、特許請求の範囲の請求項3にかかる金型の加熱方法によると、誘導加熱ヒータは、分割型が有する入れ子自体を誘導加熱することができる。
また、特許請求の範囲の請求項4にかかる金型の加熱方法によると、誘導加熱ヒータは、分割型をその型外部において誘導加熱することができる。
また、特許請求の範囲の請求項5にかかる金型の加熱方法によると、分割型を、複数の誘導加熱ヒータにより誘導加熱することができる。
また、特許請求の範囲の請求項6にかかる金型の加熱方法によると、分割型を、該分割型に着脱可能に設けた誘導加熱ヒータにより誘導加熱することができる。また、分割型に着脱可能に設けた誘導加熱ヒータは、必要に応じて、別の金型の分割型の加熱に容易に適用することができる。
また、特許請求の範囲の請求項7にかかる金型によると、分割型に設けた凹部に誘導加熱ヒータのヒータ本体を嵌合することができ、その分割型を誘導加熱ヒータのヒータ本体により誘導加熱することにより、金型を短時間で高温に加熱することができる。また、凹部は、分割型に容易に加工することが可能である。このため、分割型の改造を容易に行なうことができる。なお、本明細書でいう「凹部」には、凹み部のほか、溝部、有底状に形成された中空状穴部、貫通状に形成された中空状孔部等が相当する。
また、特許請求の範囲の請求項8にかかる金型によると、凹部内に誘導加熱ヒータのヒータ本体を所定の隙間を介して遊嵌することができる。このため、凹部の内壁面と誘導加熱ヒータのヒータ本体との接触面積を減少し、そのヒータ本体を分割型の熱から保護することができる。
また、特許請求の範囲の請求項9にかかる金型によると、凹部が母型を通じて入れ子内を貫通している。このため、凹部内に嵌合した誘導加熱ヒータのヒータ本体により、母型とともに製品成形部を有する入れ子を誘導加熱することができる。
また、特許請求の範囲の請求項10にかかる金型によると、誘導加熱ヒータのヒータ本体の誘導加熱にかかる作用部を入れ子内に対応させたことにより、製品成形部を有する入れ子を効果的に誘導加熱することができる。なお、本明細書でいう「ヒータ本体の誘導加熱にかかる作用部」とは、ヒータ本体で実質的に被加熱体を誘導加熱する部分のことである。詳しくは、ヒータ本体で被加熱体を誘導加熱することができない非作用部(例えば、ヒータ本体の基端部及び/又は先端部の近傍)が存在する場合があるため、その非作用部を除いた部分を作用部として入れ子内に対応させることにより、入れ子を効果的に誘導加熱することができる。
また、特許請求の範囲の請求項11にかかる金型によると、凹部が湯口に隣接している。このため、凹部内に嵌合した誘導加熱ヒータのヒータ本体により、湯口の近辺を誘導加熱することができる。
また、特許請求の範囲の請求項12にかかる金型によると、凹部が分割型が有する湯流れ通路に隣接している。このため、凹部内に嵌合した誘導加熱ヒータのヒータ本体により、湯流れ通路の近辺を誘導加熱することができる。
また、特許請求の範囲の請求項13にかかる金型によると、凹部が固定側の分割型に隣接している。このため、凹部内に嵌合した誘導加熱ヒータのヒータ本体により、固定側の分割型を誘導加熱することができる。
また、特許請求の範囲の請求項14にかかる金型によると、凹部が可動側の分割型に設けられている。このため、凹部内に嵌合した誘導加熱ヒータのヒータ本体により、可動側の分割型を誘導加熱することができる。
また、特許請求の範囲の請求項15にかかる金型によると、分割型に設けた複数の凹部にそれぞれ嵌合した誘導加熱ヒータのヒータ本体により、分割型を効果的に誘導加熱することができる。
また、特許請求の範囲の請求項16にかかる誘導加熱ヒータによると、外形が棒状のヒータ本体により分割型を誘導加熱することができる。
また、特許請求の範囲の請求項17にかかる誘導加熱ヒータによると、外形が筒状のヒータ本体により分割型を誘導加熱することができる。
また、特許請求の範囲の請求項18にかかる誘導加熱ヒータによると、外形が板状のヒータ本体により分割型を誘導加熱することができる。
また、特許請求の範囲の請求項19にかかる誘導加熱ヒータによると、ヒータ本体の基端部に設けたストッパを分割型の凹部の開口端面に当接させることにより、該凹部内に対するヒータ本体の嵌合量を容易に規定することができる。
また、特許請求の範囲の請求項20にかかる誘導加熱ヒータの電源装置によると、電源装置本体を移動させることができる。なお、本明細書でいう「電源装置本体の移動」には、台車、搬送装置等の適宜の手段を用いることができる。
また、特許請求の範囲の請求項21にかかる誘導加熱ヒータの電源装置によると、電源装置本体を台車により容易に移動させることができる。なお、本明細書でいう「台車」には、手押し台車、自走式台車を用いることができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態について実施例を参照して説明する。
[実施例1]
本発明の実施例1を図面にしたがって説明する。本実施例では、ダイカスト鋳造に用いられるダイカスト成形機にセットされる金型を例示する。また、説明の都合上、金型の基本的構成を説明した後で金型の加熱にかかる構成について説明する。
まず、金型の基本的構成を説明する。なお、本実施例にかかる金型の基本的構成は、周知のもの(例えば、特開2003−62656号公報参照。)と同様であるからその詳しい説明は省略する。なお、図1は金型を示す側断面図、図2は固定型のキャビティ側を示す正面図である。
図1に示すように、金型10は、2つに分割された金型すなわち分割型12,14を備えている。ここでは、図1における右側の分割型12を固定側の分割型(以下、「固定型」という。)12とし、その左側の分割型14を可動側の分割型(以下、「分割型」という。)14としている。固定型12は、ダイカスト成形機15の固定支持台16に支持されている。また、可動型14は、ダイカスト成形機15の可動支持台19に締付板17,18を介して支持されている。可動支持台19は、ダイカスト成形機15の図示しない金型移動装置により図1において左右方向に移動されることにより、固定支持台16に支持された固定型12に対して可動型14を型締め及び型開きさせる。
前記固定型12は、製品成形部21を有する入れ子20と、その入れ子20を組込んだ母型23とを備えている。なお、本実施例では、1回の成形サイクルにつき、2個の製品が同時に得られるように、母型23に対して左右2個の入れ子20が組込まれている(図2参照。)。
図1に示すように、前記可動型14は、製品成形部26を有する左右2個(図1では1個のみを示す。)の入れ子25と、その入れ子25を組込んだ母型28とを備えている。可動型14の入れ子25及び母型28は、固定型12の入れ子20及び母型28に対して対向状をなすように配置されている。
型締めにより固定型12の入れ子20の製品成形部21に可動型14の入れ子25の製品成形部26が整合することにより、キャビティ30が形成される。また、固定型12に対する可動型14の合わせ面には、キャビティ30に連通するランナ32及びゲート33が形成されている。
前記固定型12の入れ子20及び母型23の下部に射出スリーブ35が組込まれている。射出スリーブ35内に湯口36が形成されており、その射出スリーブ35内にヘッド38aを備える射出プランジャ38が摺動可能に設けられている。射出プランジャ38は、図示しない油圧機構により射出スリーブ35内を軸方向(図1において左右方向)に進退移動されるようになっている。射出スリーブ35における外端部(図1において右端部)の上側部には、溶湯を注入するための注入口40が形成されている。注入口40から射出スリーブ35内に、例えばアルミニウム合金、マグネシウム合金、亜鉛合金、合成樹脂等の溶湯が図示しない溶湯注入器により注入される。また、射出スリーブ35における下流側(図1において右側)の開口端は、前記ランナ32に連通されている。射出スリーブ35内に注入された溶湯は、射出プランジャ38の前進にともない、ランナ32、ゲート33を通じてキャビティ30内に射出される。なお、ランナ32及びゲート33は、本明細書でいう「湯流れ通路」に相当する。
図2に示すように、前記固定型12には、左右一対の湯溜まり部43が設けられているとともに、それぞれの製品成形部21と湯溜まり部43とを連通する湯逃がし通路42が設けられている。なお、湯逃がし通路42及び湯溜まり部43は、本明細書でいう「湯流れ通路」に相当する。
また、図示しないが、前記金型10には、成形後の製品を押し出すための製品押し出し機構、キャビティ30に加圧プランジャを出没させるキャビティ内加圧機構、ランナ32内に可動ピンを出没させるランナ内加圧機構等が設けられている。
上記金型10を使用するダイカスト成形方法について説明する。ダイカスト成形方法は、1回の成形サイクルとして、溶湯注入工程、充填工程、縮小工程、加圧工程、製品取り出し工程が行われる。すなわち、溶湯注入工程においては、ダイカスト成形機15により固定型12に可動型14を型締めした状態で、射出プランジャ38を後退させておく。この状態で、図示しない溶湯注入器により溶湯を射出スリーブ35内に注入口40を通じて注入する。続いて、充填工程において、図示しない油圧機構により射出プランジャ38を前進させる。これにより、射出スリーブ35内の溶湯がランナ32を経由してゲート33からキャビティ30内に射出される。次に、縮小工程において、図示しないランナ内加圧機構によりランナ32内の溶湯を加圧する。次に、加圧工程において、図示しないキャビティ内加圧機構によりキャビティ30内の溶湯を加圧する。そして、キャビティ30内の溶湯の凝固後、製品取り出し工程において、固定型12から可動型14を型開きし、図示しない製品押し出し機構によりキャビティ30内の成形品すなわち製品(図示しない。)を取り出す。その後、固定型12に可動型14を型締めするとともに、図示しない油圧機構により射出プランジャ38を後退させる。以上により1回の成形サイクルが終了する。
次に、金型10の加熱にかかる構成について説明する。本実施例は、図1に示すように、金型10の固定型12を誘導加熱ヒータ45により誘導加熱(詳しくは、高周波誘導加熱)するものであるから、固定型12の構成、誘導加熱ヒータ45、誘導加熱ヒータ45の電源装置の順に説明する。
図2に示すように、前記固定型12には、左右方向に直線状に延びかつ母型23及び入れ子20内を貫通する中空円筒状のヒータ挿入孔48が形成されている。ヒータ挿入孔48は、入れ子20の製品成形部21及び湯逃がし通路42の近く(図1において右上方近く)を横切るように形成されている。なお、ヒータ挿入孔48は、図3〜図5によく示されている。図3は金型の加熱にかかる要部を示す断面図、図4は図3のIV−IV線矢視断面図、図5は金型と誘導加熱ヒータとの関係を示す分解斜視図である。なお、ヒータ挿入孔48は、本明細書でいう「凹部」に相当する。
次に、誘導加熱ヒータ45を説明する。図3に示すように、誘導加熱ヒータ45は、丸棒状の外形に形成されたヒータ本体50を主体となすものである。ヒータ本体50は、ヒータケース51と誘導加熱コイル52とを備えている。ヒータケース51は、例えば四フッ化エチレン樹脂等の耐熱性絶縁材により丸パイプ状に形成されている。ヒータケース51の先端部(図3において左端部)は閉鎖されかつ丸められている。また、ヒータケース51の基端部(図3において右端部)にはフランジ状に膨出するストッパ54が形成されている。また、ストッパ54の反ヒータケース側には把持部55が設けられている。
前記ヒータケース51は、前記金型10の固定型12に設けたヒータ挿入孔48内に挿入可能になっている。ヒータケース51の長さは、ヒータ挿入孔48の長さすなわち固定型12の幅とほぼ等しい長さに設定されている。また、ヒータケース51の外径51dは、ヒータ挿入孔48の内径48dよりも小さく設定されている。これにより、ヒータケース51は、ヒータ挿入孔48内に隙間Sをもって遊嵌状に挿入可能とされている(図4参照。)。
図3に示すように、前記ストッパ54は、前記ヒータ挿入孔48よりも大径をなす円板状に形成されている。ストッパ54は、前記ヒータケース51を前記固定型12のヒータ挿入孔48に挿入した際にヒータ挿入孔48の開口端面すなわち固定型12の一側面に当接することにより、ヒータ挿入孔48内に対するヒータケース51の嵌合量いわゆる挿入量を規定する。これにより、ヒータ本体50の誘導加熱にかかる作用部が前記入れ子20内に対応されることになる。ここで、ヒータ本体50の誘導加熱にかかる作用部は、本実施例では、ヒータ本体50の基端部及び先端部の近傍を除いた中央部分、すなわち誘導加熱コイル52の有効部分が存在する部分が相当する。なお、ストッパ54は、ヒータ挿入孔48内に挿入不能に形成されていればよい。
前記誘導加熱コイル52は、例えば鋼管や真鍮管等の複数本のパイプ材をU字形に折り曲げることにより形成されている。誘導加熱コイル52は、前記ヒータケース51内に挿入されている。誘導加熱コイル52は、ヒータケース51の略全長に亘って延びている。誘導加熱コイル52の両端部は、前記把持部55内に設けられた各電極(図示しない。)に接続されている。把持部55には電源装置本体60(後述する。)の給電ケーブル62が接続可能となっており、その接続により給電ケーブル62内の配線が各電極に電気的に接続可能となっている。なお、電源装置本体60により誘導加熱コイル52に高周波電流が流されるようになっている。
前記ストッパ54には、冷却液の供給側コネクタ57及び回収側コネクタ58が設けられている。ストッパ54内において、供給側コネクタ57には前記誘導加熱コイル52の一端開口が冷却液入口として管接続され、また、回収側コネクタ58には該誘導加熱コイル52の他端開口が冷却液出口として管接続されている。供給側コネクタ57には冷却装置64(後述する。)の冷却液(例えば、水)を供給する冷却液供給管65が管接続可能となっており、また、回収側コネクタ58には該冷却装置64の冷却液を回収する冷却液回収管66が管接続可能となっている。冷却液が、誘導加熱コイル52内を流れることにより該誘導加熱コイル52が冷却される。なお、供給側コネクタ57及び回収側コネクタ58は、ストッパ54に代えて把持部55に設けてもよい。
次に、誘導加熱ヒータ45の電源装置を説明する。なお、図6は誘導加熱ヒータの電源装置を示す側面図である。
図6に示すように、電源装置47は、その主体をなしかつ高周波トランス61を有する電源装置本体60と、冷却液を供給及び回収する冷却装置64と、電源装置本体60と冷却装置64を1組として搭載した台車68とを備えている。電源装置本体60の高周波トランス61に給電ケーブル62が設けられている。給電ケーブル62は、前記誘導加熱ヒータ45の把持部55に接続されている。電源装置本体60は、図示されない電源から高周波トランス61、給電ケーブル62を介して、誘導加熱ヒータ45(詳しくは、誘導加熱コイル52(図3参照。))に高周波電流を流すものである。
前記冷却装置64は、冷却液(例えば、水)を流通すなわち循環させるものであり、冷却液を供給する冷却液供給管65、及び、冷却液を回収する冷却液回収管66を備えている。冷却液供給管65は誘導加熱ヒータ45の供給側コネクタ57に管接続されており、また、冷却液回収管66は誘導加熱ヒータ45の回収側コネクタ58に管接続されている。
前記台車68は、台板70と、台板70の四隅に配置されたキャスタ71と、台板70の一側に設けられた手押しハンドル72とを備えている。台車68は、作業者74が手押しハンドル72を押しながら操舵することにより作業場のフロア上を移動させることができる。台車68の台板70上に、前記した電源装置47及び冷却装置64が搭載されている。
次に、前記誘導加熱ヒータ45により前記金型10を加熱する手順を説明する。なお、本実施例では、ダイカスト成形を行なうに先立って金型10を予熱する場合について説明する。
まず、金型10がセットされたダイカスト成形機15の近くに電源装置47を移動させる。次に、誘導加熱ヒータ45のヒータ本体50を金型10の固定型12のヒータ挿入孔48に挿入する。このとき、金型10が型締め状態におかれているものとする。ヒータ本体50を、ストッパ54がヒータ挿入孔48の開口端面すなわち固定型12の一側面に当接するまで挿入する。この状態で、電源装置本体60により、図示されない電源から高周波トランス61、給電ケーブル62を介して、誘導加熱ヒータ45(詳しくは、把持部55の電極につながる誘導加熱コイル52)に高周波電流を流す。すると、固定型12のヒータ挿入孔48の周りに強い磁束と渦電流が生じ、その渦電流による固定型12の電気抵抗による発熱により、固定型12が高周波誘導加熱すなわち予熱される。これにともない、可動型14も同時に加熱される。また、冷却装置64を運転することにより、冷却液を冷却液供給管65を通じて誘導加熱コイル52の内部に冷却水を供給し、かつその誘導加熱コイル52内を経由した冷却液を冷却液回収管66を通じて回収し、冷却液を誘導加熱コイル52内に流通すなわち循環させる。これにより、誘導加熱コイル52を冷却することができる。そして、前記予熱を終えたならば、金型10の固定型12のヒータ挿入孔48から誘導加熱ヒータ45を抜き取る。その後、予熱された金型10を用いて前記ダイカスト成形を行なえばよい。
上記した金型10の加熱方法によると、金型10の固定型12を誘導加熱ヒータ45により誘導加熱(詳しくは、高周波誘導加熱)することにより、金型10(固定型12及び可動型14)を短時間で高温に加熱すなわち予熱することができる。これにより、成形不良を防止あるいは低減することができるとともに、金型10の溶湯との温度差によるヒートショックの緩和により金型10の寿命を向上することができる。
また、金型10の固定型12を誘導加熱ヒータ45により高周波誘導加熱するため、その作業場が汚れることがなく、作業環境を向上することができる。また、上記実施例では、ダイカスト成形機15にセットされた金型10を予熱するものを例示したが、次回の成形に用いるために待機場所に用意された金型10についても前記と同様に予熱することができる。このとき、固定型12に対して可動型14を当接又は近接させた状態とすることで、固定型12の予熱とともに可動型14を予熱することができる。
また、誘導加熱ヒータ45は、固定型12に設けたヒータ挿入孔48内にヒータ本体50を挿入して固定型12を高周波誘導加熱するため、固定型12をその型内部において高周波誘導加熱することができる。また、固定型12をその型内部において高周波誘導加熱することにより、固定型12における入れ子20の製品成形部21の成形型面への悪影響も防止あるいは低減することができる。
また、誘導加熱ヒータ45は、固定型12が有する入れ子20自体を誘導加熱することができる。
また、誘導加熱ヒータ45は、固定型12に設けたヒータ挿入孔48内にヒータ本体50を挿入しかつ抜取ることにより、固定型12に着脱可能である。したがって、固定型12を、その固定型12に着脱可能に設けた誘導加熱ヒータ45により高周波誘導加熱することができる。また、固定型12に着脱可能に設けた誘導加熱ヒータ45は、必要に応じて、別の金型10の固定型12の加熱に容易に適用することができる。
また、前記した金型10によると、固定型12に設けたヒータ挿入孔48に誘導加熱ヒータ45のヒータ本体50を嵌合すなわち挿入することができ、その固定型12を誘導加熱ヒータ45のヒータ本体50により高周波誘導加熱することにより、金型10(固定型12及び可動型14)を短時間で高温に加熱することができる。これにより、成形不良を防止あるいは低減することができるとともに、金型10の溶湯との温度差によるヒートショックの緩和により金型10の寿命を向上することができる。また、金型10の固定型12を誘導加熱ヒータ45により高周波誘導加熱するため、その作業場が汚れることがなく、作業環境を向上することができる。また、固定型12に容易に加工することが可能であるため、固定型12の改造を容易に行なうことができる。また、ヒータ挿入孔48は、貫通孔にすることにより、左右のどちらかでも誘導加熱ヒータ45を装着することができる。なお、ヒータ挿入孔48は、貫通孔に代えて、有底孔としてもよい。
また、ヒータ本体50(詳しくは、ヒータケース51)がヒータ挿入孔48内に遊嵌状に挿入可能とされている。このため、ヒータ挿入孔48内に誘導加熱ヒータ45のヒータ本体50を所定の隙間Sを介して遊嵌することができる。このため、ヒータ挿入孔48の内壁面と誘導加熱ヒータ45のヒータ本体50との接触面積を減少し、そのヒータ本体50を固定型12の熱から保護することができる。また、ヒータ挿入孔48内に誘導加熱ヒータ45のヒータ本体50を容易に挿脱することができるので、その作業性を向上することができる。なお、ヒータ本体50(詳しくは、ヒータケース51)をヒータ挿入孔48内に遊嵌状に挿入した際には、ヒータ本体50がヒータ挿入孔48内の下端部に対して線接触状に受け入れられる。
また、ヒータ挿入孔48が固定型12の母型23を通じて入れ子20内を貫通している。このため、ヒータ挿入孔48内に嵌合すなわち挿入した誘導加熱ヒータ45のヒータ本体50により、固定型12の母型23とともに入れ子20を効果的に高周波誘導加熱することができる。
また、ヒータ挿入孔84は、製品成形部21及び湯逃がし通路42の近くを横切るように形成されている。したがって、ヒータ挿入孔84は、製品成形部21及び湯逃がし通路42に隣接している。このため、ヒータ挿入孔84内に挿入した誘導加熱ヒータ45のヒータ本体50により、製品成形部21及び湯逃がし通路42の近辺を高周波誘導加熱することができる。
また、誘導加熱ヒータ45のヒータ本体50の誘導加熱にかかる作用部を入れ子20内に対応させたことにより、製品成形部21を有する入れ子20を効果的に高周波誘導加熱することができる。
また、ヒータ挿入孔48が固定型12に設けられている。このため、ヒータ挿入孔84内に挿入した誘導加熱ヒータ45のヒータ本体50により、固定型12を高周波誘導加熱することができる。
また、前記した誘導加熱ヒータ45によると、外形が棒状のヒータ本体50により固定型12を高周波誘導加熱することができる。
また、ヒータ本体50の基端部に設けたストッパ54を固定型12のヒータ挿入孔48の開口端面に当接させることにより、ヒータ挿入孔48内に対するヒータ本体50の嵌合量すなわち挿入量を容易に規定することができる。
また、ヒータ本体50内に内装される誘導加熱コイル52を形成しているパイプ材の一端開口を冷却液入口としかつ該パイプ材の他端開口を冷却液出口としている。したがって、誘導加熱コイル52内に冷却液を流通させることにより、ヒータ本体50を冷却することができる。このため、誘導加熱ヒータ45の安全性を向上することができる。
また、前記した誘導加熱ヒータ45の電源装置47によると、電源装置本体60を移動させることができる。したがって、ダイカスト成形機15にセットした状態での金型10を予熱したり、次回の成形に用いるために待機場所に用意された金型の近くへ移動させることで該金型を予熱したり、不要時には任意の格納場所に移動させたりすることができる。
また、電源装置本体60は台車68により容易に移動させることができる。
また、前記実施例では、電源装置本体60と冷却装置64とを1組にして移動させることができる。また、台車68により電源装置本体60及び冷却装置64を容易に移動させることができる。
次に、前記実施例の変更例を説明する。なお、図7は固定型のキャビティ側を示す正面図である。
すなわち、前記実施例では、固定型12のヒータ挿入孔48内に1つの誘導加熱ヒータ45のヒータ本体50を挿入する例を示したが、本変更例では、図7に示すように、固定型12のヒータ挿入孔48内に、2つの誘導加熱ヒータ45のヒータ本体50を左右対称状に挿入している。このため、各誘導加熱ヒータ45のヒータ本体50は、前記実施例のものと比べて半減した長さのものとなっている。したがって、固定型12を、2つの誘導加熱ヒータ45により高周波誘導加熱することができる。
なお、前記実施例1と前記変更例と従来例によるものとのそれぞれの加熱後の固定型12及び可動型14の型温を測定したところ、次の表1に示す試験結果が得られた。ここで、型温の測定には、接触式熱電対を用いた。その温度測定位置は、入れ子20,25におけるキャビティ表面すなわち製品成形部21,26の成形面上の2点である。また、金型10の予熱開始時の型温は30℃とした。
Figure 2008049373
表1において、試料1は、前記実施例1にかかるもので、ヒータ本体50の長さが750mmで外径がφ17mmの1本の誘導加熱ヒータ45を用いて、10kWの電力で30分の予熱を行なったもので、予熱開始から50分後の型温を測定した結果である。
また、試料2は、前記変更例にかかるもので、ヒータ本体50の長さが250mmで外径がφ17mmの2本の誘導加熱ヒータ45を図7に示すように金型に対して左右から装着し、25kWの電力で60分の予熱を行なったもので、その予熱開始から90分後の型温を測定した結果である。
また、試料3は、前記従来例(温水による加熱)にかかるもので、金型10内に設けられた冷却水通路に80℃の温水を120分通水したもので、その予熱開始から150分後の型温を測定した結果である。
表1から判るように、試料1(実施例1)及び試料2(変更例)によれば、試料3(従来例)と比べて、短い加熱時間で高い型温に加熱されていることが判る。
また、試料1(実施例1)と試料2(変更例)とを比較した場合、試料1(実施例1)の電力量は5kWhであるのに対して、試料2(変更例)の電力量は25kWhである。したがって、試料1(実施例1)によれば、試料2(変更例)と比べて、1/5の電力量で消費電力が少ないにもかかわらず、短い加熱時間で高い型温に加熱することができ、熱効率が向上していることが判る。
[実施例2]
本発明の実施例2を説明する。本実施例は、前記実施例1の一部に変更を加えたものであるから、その変更部分について説明し、重複する説明は省略する。また、以降の実施例についても、その変更部分について説明し、重複する説明は省略する。なお、図8は金型10を示す側断面図である。
本実施例は、図8に示すように、前記金型10の固定型12に、左右方向(図8において紙面表裏方向)に直線状に延びかつ母型23内を貫通する中空円筒状のヒータ挿入孔78が形成されている。ヒータ挿入孔78は、前記射出スリーブ35における下流側(図1において右側)の開口端の下方近くを横切るように形成されている。したがって、ヒータ挿入孔78は、射出スリーブ35の湯口36に隣接している。このため、ヒータ挿入孔78内に挿入した誘導加熱ヒータ45のヒータ本体50により、湯口36の近辺を高周波誘導加熱することができる。なお、ヒータ挿入孔78は、本明細書でいう「凹部」に相当する。
さらに、前記金型10の可動型14に、左右方向(図8において紙面表裏方向)に直線状に延びかつ母型28及び入れ子25内を貫通する中空円筒状のヒータ挿入孔80が形成されている。ヒータ挿入孔80は、入れ子25の製品成形部26の近く(図8において上方近く)を横切るように形成されている。このため、ヒータ挿入孔80内に挿入した誘導加熱ヒータ45のヒータ本体50により、可動型14を高周波誘導加熱することができる。また、固定型12と可動型14とを個別に予熱することが可能となる。なお、ヒータ挿入孔80は、本明細書でいう「凹部」に相当する。
さらに、前記金型10の可動型14に、左右方向(図8において紙面表裏方向)に直線状に延びかつ母型28内を貫通する中空円筒状のヒータ挿入孔82が形成されている。ヒータ挿入孔82は、ランナ32及びゲート33の近く(図8において左方近く)を横切るように形成されている。このため、ヒータ挿入孔82内に挿入した誘導加熱ヒータ45のヒータ本体50により、ランナ32及びゲート33の近辺を高周波誘導加熱することができる。なお、ヒータ挿入孔82は、本明細書でいう「凹部」に相当する。
また、本実施例によると、固定型12に設けた2つのヒータ挿入孔48,78にそれぞれ嵌合した誘導加熱ヒータ45のヒータ本体50により、固定型12を効果的に高周波誘導加熱することができる。また、可動型14に設けた2つのヒータ挿入孔80,82にそれぞれ挿入した誘導加熱ヒータ45のヒータ本体50により、可動型14を効果的に高周波誘導加熱することができる。また、本実施例の金型10において、少なくとも1つのヒータ挿入孔を設ければよい。また、前記以外の部位にヒータ挿入孔を設定してもよい。
[実施例3]
本発明の実施例3を説明する。本実施例は、前記実施例1に変更を加えたものである。なお、図9は固定型のキャビティ側を示す正面図である。
本実施例は、図9に示すように、前記金型10の固定型12に、左右方向(図8において紙面表裏方向)に直線状に延びかつ母型23及び入れ子20内を貫通する中空円筒状のヒータ挿入孔84が形成されている。このヒータ挿入孔84は、湯逃がし通路42及び湯溜まり部43の近くを横切るように形成されている。したがって、ヒータ挿入孔84は、湯逃がし通路42及び湯溜まり部43に隣接している。このため、ヒータ挿入孔84内に挿入した誘導加熱ヒータ45のヒータ本体50により、湯逃がし通路42及び湯溜まり部43の近辺を高周波誘導加熱することができる。なお、ヒータ挿入孔84は、本明細書でいう「凹部」に相当する。
[実施例4]
本発明の実施例4を説明する。本実施例は、前記実施例1に変更を加えたものである。なお、図10は金型と誘導加熱ヒータとの関係を示す分解斜視図である。
本実施例は、図10に示すように、前記ヒータ挿入孔48を、上方に向けて開口された断面U字状のヒータ挿入溝86に変更したものである。なお、ヒータ挿入溝86は、本明細書でいう「凹部」に相当する。
本実施例によると、ヒータ挿入溝86に誘導加熱ヒータ45のヒータ本体50をその上方から嵌合させることができる。
[実施例5]
本発明の実施例5を説明する。本実施例は、前記実施例1に変更を加えたものである。なお、図11は金型と誘導加熱ヒータとの関係を示す分解斜視図である。
本実施例は、図11に示すように、前記ヒータ挿入孔(符号、88を付す。)を、固定型12と可動型14との型合わせ面に形成したものである。このヒータ挿入孔88は、断面縦長四角形状に形成されている。なお、ヒータ挿入孔88は、本明細書でいう「凹部」に相当する。
また、誘導加熱ヒータ45のヒータ本体(符号、90を付す。)は、長四角形板状の外形に形成されており、前記ヒータ挿入孔88内に挿入可能に形成されている。
本実施例によると、ヒータ挿入孔88内に挿入した誘導加熱ヒータ45のヒータ本体90により、固定型12及び可動型14を高周波誘導加熱することができる。また、本実施例の誘導加熱ヒータ45によると、外形が板状のヒータ本体90により固定型12及び可動型14を高周波誘導加熱することができる。なお、本実施例のヒータ挿入孔88は、固定型12及び/又は可動型14に独立的に形成することもできる。
[実施例6]
本発明の実施例6を説明する。本実施例は、前記実施例5に変更を加えたものである。なお、図12は金型と誘導加熱ヒータとの関係を示す斜視図である。
本実施例は、図12に示すように、前記誘導加熱ヒータ45のヒータ本体(符号、92を付す。)を板状に形成し、そのヒータ本体92を固定型12の外側面に重ねたものである。なお、ヒータ本体92は、固定型12の外側面に接着剤、ねじ止め手段等により固定的あるいは着脱可能に設けてもよい。また、固定型12の外側面を上方に向ければ、その外側面上にヒータ本体92を載置することができる。
本実施例によると、誘導加熱ヒータ45のヒータ本体92が、固定型12をその型外部において高周波誘導加熱することができる。また、固定型12及び/又は可動型14のヒータ挿入孔を省略することができる。なお、誘導加熱ヒータ45のヒータ本体92を、可動型14の外側面に重ねることもできる。
[実施例7]
本発明の実施例7を説明する。本実施例は、前記実施例1に変更を加えたものである。なお、図13は金型と誘導加熱ヒータとの関係を示す分解斜視図である。
本実施例は、図13に示すように、前記ヒータ嵌合凹部(符号、94を付す。)を、固定型12の外側面に形成したものである。このヒータ嵌合凹部94は、中空円筒状に形成されている。また、誘導加熱ヒータ45のヒータ本体(符号、96を付す。)は、筒状外形をなす中空円筒状に形成されており、前記ヒータ嵌合凹部94内に嵌合可能に形成されている。なお、ヒータ嵌合凹部94は、本明細書でいう「凹部」に相当する。
本実施例によると、ヒータ嵌合凹部94内に嵌合した誘導加熱ヒータ45のヒータ本体96により、固定型12を高周波誘導加熱することができる。また、本実施例の誘導加熱ヒータ45によると、外形が筒状のヒータ本体96により固定型12を高周波誘導加熱することができる。なお、本実施例のヒータ嵌合凹部94は、可動型14に形成することもできる。また、ヒータ本体96を円柱状に形成してもよい。
本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本発明は、ダイカスト成形にかかる金型に限らず、樹脂成形にかかる金型にも適用することができる。このため、樹脂成形にかかる金型にあっては、湯逃がし通路及び湯溜まり部は省略することができる。また、本発明では、固定型と可動型との2つの分割型を備える金型に限らず、固定型と可動型と少なくとも1つのスライド型を備える3つ以上の分割型を備える金型にも適用することができる。なお、前記実施例では、金型を予熱したが、ダイカスト成形中(例えば、溶湯の注入中、注入直前等)において金型を加熱することもできる。また、前記実施例では、金型10を高周波誘導加熱したが、金型10を低高周波誘導加熱することもできる。また、誘導加熱ヒータは、分割型に着脱可能に設けるものに限らず、分割型に固定的に設けることもできる。また、分割型のヒータ挿入孔に誘導加熱ヒータのヒータ本体を所定の隙間を介して遊嵌状に挿入したが、分割型のヒータ挿入孔に誘導加熱ヒータのヒータ本体をほとんど隙間無く挿入することもできる。また、誘導加熱ヒータの棒状のヒータ本体の外形は、円筒状に代えて、三角、四角、六角等の角筒状に変更することもできる。また、誘導加熱ヒータの板状のヒータ本体の外形は、四角板状に代えて、円板状、長円形板状、三角形板状、台形板状等に変更することができる。誘導加熱ヒータのストッパは省略することもできる。また、誘導加熱ヒータの誘導加熱コイルは、パイプ材に代えて、中実状の線条材に代えることもできる。また、誘導加熱ヒータの電源装置において、冷却装置は省略することもでき。また、冷却装置を、電源装置本体とは別個に台車等により移動可能とすることもできる。また、電源装置の手押し台車は、自走台車に代えることもできる。また、電源装置は、クレーン、フォークリフト等により移動させることもできる。
本発明の実施例1にかかる金型を示す側断面図である。 固定型のキャビティ側を示す正面図である。 金型の加熱にかかる要部を示す断面図である。 図3のIV−IV線矢視断面図である。 金型と誘導加熱ヒータとの関係を示す分解斜視図である。 誘導加熱ヒータの電源装置を示す側面図である。 変更例にかかる固定型のキャビティ側を示す正面図である。 本発明の実施例2にかかる金型を示す側断面図である。 本発明の実施例3にかかる固定型のキャビティ側を示す正面図である。 本発明の実施例4にかかる金型と誘導加熱ヒータとの関係を示す分解斜視図である。 本発明の実施例5にかかる金型と誘導加熱ヒータとの関係を示す分解斜視図である。 本発明の実施例6にかかる金型と誘導加熱ヒータとの関係を示す斜視図である。 本発明の実施例7にかかる金型と誘導加熱ヒータとの関係を示す分解斜視図である。
符号の説明
10 金型
12 固定型(固定側の分割型)
14 可動型(可動側の分割型)
20 入れ子
21 製品成形部
23 母型
25 入れ子
26 製品成形部
28 母型
32 ランナ
33 ゲート
36 湯口
42 湯逃がし通路
43 湯溜まり部
45 誘導加熱ヒータ
47 電源装置
48 ヒータ挿入孔(凹部)
50 ヒータ本体
54 ストッパ
60 電源装置本体
64 冷却装置
68 台車
78 ヒータ挿入孔(凹部)
80 ヒータ挿入孔(凹部)
82 ヒータ挿入孔(凹部)
84 ヒータ挿入孔(凹部)
86 ヒータ挿入溝(凹部)
88 ヒータ挿入孔(凹部)
90 ヒータ本体
92 ヒータ本体
94 ヒータ嵌合凹部(凹部)
96 ヒータ本体

Claims (21)

  1. 複数の分割型を備える金型における少なくとも1つの分割型を誘導加熱ヒータにより誘導加熱することを特徴とする金型の加熱方法。
  2. 請求項1に記載の金型の加熱方法であって、
    前記誘導加熱ヒータは、前記分割型をその型内部において誘導加熱することを特徴とする金型の加熱方法。
  3. 請求項2に記載の金型の加熱方法であって、
    前記誘導加熱ヒータは、前記分割型が有する入れ子自体を誘導加熱することを特徴とする金型の加熱方法。
  4. 請求項1に記載の金型の加熱方法であって、
    前記誘導加熱ヒータは、前記分割型をその型外部において誘導加熱することを特徴とする金型の加熱方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の金型の加熱方法であって、
    前記分割型を、複数の誘導加熱ヒータにより誘導加熱することを特徴とする金型の加熱方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載の金型の加熱方法であって、
    前記分割型を、該分割型に着脱可能に設けた誘導加熱ヒータにより誘導加熱することを特徴とする金型の加熱方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1つに記載の加熱方法に用いられる金型であって、
    前記分割型に、前記誘導加熱ヒータのヒータ本体と嵌合可能な凹部が設けられていることを特徴とする金型。
  8. 請求項7に記載の金型であって、
    前記凹部が、前記誘導加熱ヒータのヒータ本体と所定の隙間を介して遊嵌可能に形成されていることを特徴とする金型。
  9. 請求項7又は8に記載の金型であって、
    前記分割型が、製品成形部を有する入れ子と、その入れ子を組込んだ母型とを備え、
    前記凹部が、前記母型を通じて前記入れ子内を貫通していることを特徴とする金型。
  10. 請求項9に記載の金型であって、
    前記誘導加熱ヒータのヒータ本体の誘導加熱にかかる作用部を前記入れ子内に対応させたことを特徴とする金型。
  11. 請求項7又は8に記載の金型であって、
    前記凹部が、湯口に隣接していることを特徴とする金型。
  12. 請求項7又は8に記載の金型であって、
    前記凹部が、前記分割型が有する湯流れ通路に隣接していることを特徴とする金型。
  13. 請求項7〜12のいずれか1つに記載の金型であって、
    前記凹部が、固定側の分割型に設けられていることを特徴とする金型。
  14. 請求項7〜13のいずれか1つに記載の金型であって、
    前記凹部が、可動側の分割型に設けられていることを特徴とする金型。
  15. 請求項7〜14のいずれか1つに記載の金型であって、
    前記分割型に複数の前記凹部を設け、
    前記複数の凹部にそれぞれ前記誘導加熱ヒータのヒータ本体を嵌合とした
    ことを特徴とする金型。
  16. 請求項7〜15のいずれか1つに記載の金型の加熱に用いる誘導加熱ヒータであって、
    前記ヒータ本体の外形が棒状であることを特徴とする誘導加熱ヒータ。
  17. 請求項7〜15のいずれか1つに記載の金型の加熱に用いる誘導加熱ヒータであって、
    前記ヒータ本体の外形が筒状であることを特徴とする誘導加熱ヒータ。
  18. 請求項7〜15のいずれか1つに記載の金型の加熱に用いる誘導加熱ヒータであって、
    前記ヒータ本体の外形が板状であることを特徴とする誘導加熱ヒータ。
  19. 請求項16〜18のいずれか1つに記載の誘導加熱ヒータであって、
    前記ヒータ本体の基端部に、前記分割型の凹部の開口端面に当接しかつ該凹部内に対する嵌合量を規定するストッパを設けたことを特徴とする誘導加熱ヒータ。
  20. 請求項16〜19のいずれか1つに記載の誘導加熱ヒータの電源装置本体を移動可能とすることを特徴とする誘導加熱ヒータの電源装置。
  21. 請求項20に記載の誘導加熱ヒータの電源装置本体を搭載した台車を備えることを特徴とする誘導加熱ヒータの電源装置。
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