JP2008026574A - クリーニング部材の位置調整装置および位置調整方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 感光体の偏磨耗を生じさせない適正位置にクリーニング部材を配置することができるクリーニング部材の位置調整装置を提供する。
【解決手段】 保持手段2によって保持されるクリーニング部材に、光照射手段によって光を照射させ、クリーニング部材で反射された光を反射光検出手段6によって検出する。算出手段8は、反射光検出手段6の検出結果からクリーニング部材の位置情報を算出し、この算出結果に基づいて制御される駆動手段9の動作によって、感光体の偏磨耗を生じさせない適正位置にクリーニング部材を変位駆動させる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、クリーニング部材の位置調整装置および位置調整方法に関する。
電子写真方式を用いる画像形成装置は、電子写真感光体(以下単に「感光体」という場合がある)と、その周りに配置される帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、定着手段およびクリーニング手段とを含んで構成される。帯電手段は、感光体表面を帯電させる。露光手段は、帯電状態にある感光体表面に信号光を照射して画像情報に対応する静電潜像を形成する。現像手段は、感光体表面に形成された静電潜像に現像剤中のトナーを供給してトナー像を形成する。転写手段は、感光体表面に形成されたトナー像を記録媒体に転写する。定着手段は、転写されたトナー像を記録媒体に定着させる。クリーニング手段は、クリーニングブレードなどのクリーニング部材によってトナー像転写後の感光体表面を清浄化する。このような画像形成装置によって、記録媒体上に所望の画像が形成される。
電子写真方式の画像形成装置に用いられる感光体としては、電荷発生層、電荷輸送層などの感光層が積層される有機感光体(OPC:Organic Photo Conductor)が汎用されている。有機感光体は、酸化亜鉛、硫化カドミウム、アモルファスセレン、アモルファスシリコンなどが用いられる無機感光体に比べて、コスト、無公害性、材料設計の自由度などの点で優れている。
このような有機感光体では、長期使用による磨耗によって感光層の膜厚が減少し、感光体の膜減りが生じる。感光体の膜減りは、有機感光体が用いられる以上避けられない。したがって画像形成装置では、膜減り量が増加しても膜減り前と膜減り後とで形成画像の画質が異ならないように、感光体の膜減り量に応じて帯電手段などの設定が変更されるように制御されている。しかしながら、このような変更を行っても、形成画像の画質を一定に保持できない場合がある。
たとえば円筒形状の感光体の軸線方向一方側と他方側とで、磨耗による感光体の膜減り量が異なる場合が挙げられる。このように感光体が軸線方向一方側と他方側とで膜減り量が異なるように磨耗されることを、偏磨耗という。このような偏磨耗が生じると、感光体の軸線方向一方側と他方側とに対応する記録媒体の一方側と他方側とで、形成される画像の画質にむらが生じ、帯電手段などの設定を変更することによっても画質の均一化を図ることができない。したがって記録媒体に形成される画像のむらを低減するためには、感光体の軸線方向一方側と他方側とでの膜減り量のばらつきを低減すること、すなわち感光体の偏磨耗を防止することが望まれる。
感光体に偏磨耗が発生する主な原因としては、たとえば、クリーニングブレードなどのクリーニング部材と感光体との接触が挙げられる。従来、クリーニング部材は、目視によって、またはノギスで測定することによってその感光体に対する取付け位置が決定される。このような方法によるクリーニング部材の取付けでは、ミクロンオーダーでの精度が得られず、感光体の軸線方向一方側と他方側とで、クリーニング部材の感光体に対する食込み量が異なる。その結果、感光体の軸線方向一方側と他方側とで、クリーニング部材の感光体に対する圧接力が異なる。これによって、偏磨耗が発生する。
また感光体の偏磨耗の原因として、記録媒体と感光体との接触が挙げられる。電子写真方式の画像形成装置では、通常、片側基準通紙によって記録媒体が搬送される。片側基準通紙とは、紙などの記録媒体を、感光体の軸線方向一方側を基準として搬送することである。記録媒体が片側基準通紙によって搬送されると、異なる大きさの記録媒体が用いられることによって、感光体の軸線方向一方側では記録媒体と感光体とが常に接触するけれども、他方側では記録媒体と感光体との接触位置が異なる。このように片側基準通紙の画像形成装置では、感光体の軸線方向一方側と他方側とで、記録媒体と感光体との接触回数が異なるので、感光体に偏磨耗が生じる。
また現像剤との接触も、偏磨耗の原因になる。画像形成装置において、使用者から見たときの手前側(フロント側)と奥側(リア側)とで装置内部の温度が異なり、現像特性が異なる。装置内部の温度は、フロント側よりもリア側が高く、また装置内部の温度が低いほど現像特性が向上する。具体的には、装置内部の温度が低く、装置内部の湿度が低くなるほど現像剤中のトナーの帯電電位が高くなり、感光体に接触する現像剤量が増加する。したがって現像剤と感光体との磨耗による感光体の膜減り量は、リア側よりもフロント側で大きくなる。
偏磨耗による感光体の膜減り量のばらつきを低減する技術として、たとえば、感光体の磨耗を受け難い側において、クリーニング部材の感光体に対する圧接力を相対的に大きくした画像形成装置が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1では、感光体における記録媒体、現像剤などによって磨耗を受け難い側の表面に対して、磨耗を受け易い側の表面に対するよりも相対的に大きな圧接力でクリーニング手段であるデイスターバーブラシを圧接させ、感光体表面を清掃する。これによって、偏磨耗を受け難い側の感光体の表面における膜減り量と、偏磨耗を受け易い側の感光体の表面における膜減り量とを略同等にすることができる。したがって、記録媒体、現像剤などを原因とする偏磨耗を無くすことができる。
しかしながら、特許文献1の技術では、クリーニング部材と感光体との接触による偏磨耗については、一切考慮がなされていない。感光体に偏磨耗が発生する最大の原因は、クリーニング部材と感光体とが接触することにある。特許文献1の技術においても、クリーニング部材の圧接力が相対的に大きい感光体表面では、圧接力が相対的に小さい感光体表面よりも膜減り量が顕著に大きくなり、偏磨耗が発生するのを免れ得ない。
したがって偏磨耗による感光体の膜減り量のばらつきを低減するために、クリーニング部材を適正位置に配置することが望まれている。
本発明の目的は、感光体の偏磨耗を生じさせない適正位置にクリーニング部材を配置することができるクリーニング部材の位置調整装置および位置調整方法を提供することである。
本発明は、電子写真感光体に付着するトナーを除去するクリーニング部材の位置調整装置であって、
クリーニング部材を保持する保持手段と、
保持手段によって保持されるクリーニング部材に光を照射する光照射手段と、
光照射手段によってクリーニング部材に照射され、クリーニング部材で反射される光を検出する反射光検出手段と、
反射光検出手段の検出結果を用いて、クリーニング部材の位置情報を算出する算出手段と、
保持手段によって保持されるクリーニング部材を変位駆動する駆動手段と、
算出手段の算出結果に基づいて、駆動手段の動作を制御する制御手段とを含むことを特徴とするクリーニング部材の位置調整装置である。
クリーニング部材を保持する保持手段と、
保持手段によって保持されるクリーニング部材に光を照射する光照射手段と、
光照射手段によってクリーニング部材に照射され、クリーニング部材で反射される光を検出する反射光検出手段と、
反射光検出手段の検出結果を用いて、クリーニング部材の位置情報を算出する算出手段と、
保持手段によって保持されるクリーニング部材を変位駆動する駆動手段と、
算出手段の算出結果に基づいて、駆動手段の動作を制御する制御手段とを含むことを特徴とするクリーニング部材の位置調整装置である。
また本発明は、電子写真感光体が円筒形状または円柱形状であって、
駆動手段は、
クリーニング部材の延びる方向が、電子写真感光体の軸線に平行となるように、クリーニング部材を変位駆動することを特徴とする。
駆動手段は、
クリーニング部材の延びる方向が、電子写真感光体の軸線に平行となるように、クリーニング部材を変位駆動することを特徴とする。
また本発明は、電子写真感光体が円筒形状または円柱形状であって、
光照射手段は、
電子写真感光体の軸線に平行な方向におけるクリーニング部材の一端側の端面と、他端側の端面とに光を照射し、
反射光検出手段は、
クリーニング部材の前記一端側の端面と、前記他端側の端面とで反射される光を検出することを特徴とする。
光照射手段は、
電子写真感光体の軸線に平行な方向におけるクリーニング部材の一端側の端面と、他端側の端面とに光を照射し、
反射光検出手段は、
クリーニング部材の前記一端側の端面と、前記他端側の端面とで反射される光を検出することを特徴とする。
また本発明は、電子写真感光体を保持する感光体保持手段をさらに含むことを特徴とする。
また本発明は、駆動手段は、
クリーニング部材を角変位駆動するモータと、
モータの回転方向および回転角度を検出するエンコーダとを含むことを特徴とする。
クリーニング部材を角変位駆動するモータと、
モータの回転方向および回転角度を検出するエンコーダとを含むことを特徴とする。
また本発明は、電子写真感光体に付着するトナーを除去するクリーニング部材の位置調整方法であって、
クリーニング部材を保持手段に保持させる保持工程と、
保持工程で保持されたクリーニング部材に光を照射する光照射工程と、
光照射工程でクリーニング部材に照射され、クリーニング部材で反射された光を検出する反射光検出工程と、
反射光検出工程で検出された検出結果を用いて、クリーニング部材の位置情報を算出する算出工程と、
算出工程で算出された算出結果に基づいて、クリーニング部材を変位駆動する変位駆動工程とを含むことを特徴とするクリーニング部材の位置調整方法である。
クリーニング部材を保持手段に保持させる保持工程と、
保持工程で保持されたクリーニング部材に光を照射する光照射工程と、
光照射工程でクリーニング部材に照射され、クリーニング部材で反射された光を検出する反射光検出工程と、
反射光検出工程で検出された検出結果を用いて、クリーニング部材の位置情報を算出する算出工程と、
算出工程で算出された算出結果に基づいて、クリーニング部材を変位駆動する変位駆動工程とを含むことを特徴とするクリーニング部材の位置調整方法である。
本発明によれば、クリーニング部材の位置調整装置は、保持手段と、光照射手段と、反射光検出手段と、算出手段と、駆動手段と、制御手段とを含んで構成される。保持手段によって保持されるクリーニング部材には、光照射手段によって光が照射される。光照射手段によって照射され、クリーニング部材で反射された光は、反射光検出手段によって検出される。この反射光検出手段の検出結果を用いて、算出手段によってクリーニング部材の位置情報が算出される。制御手段は、算出手段による算出結果に基づいて駆動手段の動作を制御し、クリーニング部材を変位駆動させる。
以上のように、光照射手段によって照射され、クリーニング部材で反射された光を反射光検出手段で検出することによって、クリーニング部材の位置を正確に把握することができ、クリーニング部材の位置情報に基づいて、電子写真感光体(以下単に「感光体」という)の偏磨耗を生じさせない適正位置にクリーニング部材を配置することができる。これによって、感光体の膜減り量のばらつきを低減することができ、長期使用後であっても画質均一性に優れる画像を形成することができる画像形成装置を実現できる。
また本発明によれば、駆動手段は、クリーニング部材の延びる方向が、円筒形状または円柱形状の感光体の軸線に平行となるように、クリーニング部材を変位駆動する。クリーニング部材の延びる方向を感光体の軸線に平行とすることができると、クリーニング部材の感光体を臨む側の端面と、感光体の軸線との距離を、クリーニング部材の延びる方向における端面のどの位置についても略一致させることができる。これによって、クリーニング部材と感光体との圧接力を、感光体の軸線方向に関して略均一にすることができ、感光体の膜減り量が感光体の軸線方向に関して略均一となるので、偏磨耗の発生を防止することができる。
また本発明によれば、光照射手段は、円筒形状または円柱形状の感光体の軸線に平行な方向におけるクリーニング部材の一端側の端面と、他端側の端面とに光を照射する。また反射光検出手段は、クリーニング部材の前記一端側の端面と、前記他端側の端面とで反射される光を検出する。光照射手段および反射光照射手段が上記のように構成されることによって、感光体の軸線を基準として、感光体の軸線に垂直な平面内でのクリーニング部材の位置調整を実施できるので、一層精度よく、偏磨耗を生じさせない適正位置にクリーニング部材を配置することができる。
また本発明によれば、クリーニング部材の位置調整装置は、感光体を保持する感光体保持手段をさらに含む。クリーニング部材の位置調整装置が感光体保持手段をさらに含むことによって、感光体と、その感光体に対して適正位置に位置調整されたブレードとを、相対的な位置関係を変化させることなく画像形成装置に搭載することができる。また実際の製品に搭載される感光体に対して、その感光体に対するクリーニング部材の適正位置を相対位置として得ることができ、感光体毎の適正位置にクリーニング部材を配置することができる。これによって、たとえば感光体の寸法精度が悪い場合であっても、感光体の寸法に応じて、偏磨耗を生じさせない適正位置にクリーニング部材を配置することができる。
また本発明によれば、駆動手段は、クリーニング部材を角変位駆動するモータと、モータの回転方向および回転角度を検出するエンコーダとを含む。このような構成の駆動手段を用いることによって、モータの回転角度を精度よく調整することができ、クリーニング部材の位置調整が容易となる。
また本発明によれば、光照射工程において、保持手段に保持されたクリーニング部材に光を照射し、反射光検出工程において、クリーニング部材に照射され、クリーニング部材で反射された光を検出する。また算出工程において、反射光検出工程で検出された検出結果を用いて、クリーニング部材の位置情報を算出し、変位駆動工程において、算出工程で算出された算出結果に基づいて、クリーニング部材を変位駆動する。これによって、感光体の偏磨耗を生じさせない適正位置にクリーニング部材を精度良く配置することができ、感光体の膜減り量のばらつきを低減することができるので、長期使用後であっても画質均一性に優れる画像を形成することができる画像形成装置を実現できる。
図1は、本発明の実施の一形態であるクリーニング部材の位置調整装置1の電気的構成を示すブロック図である。図2は、本実施の形態の光学式変位センサ13と、感光体2およびブレード3との位置関係を示す図である。図3は、本実施の形態の駆動手段9と、感光体2およびブレード3との位置関係を示す図である。図3(a)は、駆動手段9、感光体2およびブレード3を感光体2の軸線2a方向(以下「感光体2の長手方向」という場合がある)一方側からみたときの側面図である。図3(b)は、駆動手段9、感光体2およびブレード3を、図3(a)の紙面の上側からみたときの上面図である。図3(b)では、感光体2の軸線2a方向の長さおよびブレード3の延びる方向(以下「長手方向」という場合がある)の長さを短く記載する。ブレード3の長手方向とは、ブレード3の短手方向において、感光体2を臨む端面または感光体2に当接する端面(以下「ブレード3の感光体2を臨む側の端面」という)の延びる方向である。
本実施のクリーニング部材の位置調整装置(以下単に「位置調整装置」という)1は、円筒形状の感光体2に付着するトナーを除去するクリーニングブレード(以下単に「ブレード」という)3の取付け位置を調整する。以下の説明は、ブレード3の位置調整方法についての説明をも含む。本実施の形態の位置調整装置1は、ブレード保持手段4と、光照射手段5と、反射光検出手段6と、制御手段7と、算出手段8と、駆動手段9と、感光体保持手段10とを含んで構成される。
ブレード保持手段4は、クリーニング部材であるブレード3を保持する。ブレード3は、矩形の薄板形状の部材である。ブレード3の感光体2を臨む側の端面と反対側の面には、図示しない2つのビス止め用孔が形成される。本実施の形態では、ブレード3は長手方向に垂直な断面形状が矩形であるけれども、それに限定されず、矩形以外の四角形、四角形以外の多角形などであってもよく、また曲線を含む線によって構成される形状でもよい。このような断面形状を有するブレード3では、その短手方向において感光体2を臨む側の一端面の少なくとも一部が感光体2表面に当接するように配置される。また本実施の形態では、クリーニング部材としてブレード3を使用するけれども、それに限定されず、クリーニングローラ、クリーニングブラシなども使用できる。
ブレード保持手段4は、図3に示すように、保持部材4aと保持部材4bとを含む。保持部材4aは、長手方向に垂直な方向の断面形状がL字型である薄板状部材であり、L字型断面の短辺を構成する板状部材(以下特に断らない限り「L字型断面の短辺部分」という)が感光体2に向けて延びかつその内側面4cが感光体2を臨むように設けられる。保持部材4aのL字型断面の長辺を構成する板状部分(以下特に断らない限り「L字型断面の長辺部分」という)には、その長手方向略中央部にねじ孔11が形成される。ねじ孔11は、L字型断面の長辺部分の内側面4cとは厚み方向において反対側の面に開口を有するように形成される。このねじ孔11には、後述する駆動手段9のモータ16の回転軸18が螺合される。これによってブレード保持手段4が駆動手段9に連結され、駆動手段9によってブレード保持手段4が変位可能に支持される。またL字型断面の長辺部分の長手方向両端部には、2つのビス止め用孔12が形成される。2つのビス止め用孔12は、ねじ孔11を介して対向し、かつブレード3の内側面4cに当接する端面に形成される前記図示しない2つのビス止め用孔に対応する位置に、L字型断面の長辺部分をその厚み方向に貫通するように形成される。保持部材4bは、保持部材4aと同じ方向に延び、かつ図示しない移動手段によって保持部材4aの内側面4cに沿って矢符4dの方向に摺動可能に支持される角柱状部材である。ブレード3は、保持部材4aのL字型断面の短辺部分と、保持部材4bとによって挟持される。また後述する方法によって、ブレード3の感光体2に対する位置調整が終了した後、ビス止め用孔12にビスが装入され、ブレード3がブレード保持手段4に固定される。本実施のブレード保持手段4は、ブレード3が搭載される画像形成装置内でブレード3を保持する手段としても使用される。
ブレード保持手段4へのブレード3の保持は、作業者によって手動で行われてもよく、またブレード移動手段などによってブレード3をブレード保持手段4の保持位置まで移動させ、ブレード保持手段4によってブレード3を挟持させる、というように、自動的に行われてもよい。ブレード保持手段4は、ブレード保持手段4にブレード3が保持されているか否かを検知することができ、ブレード3が保持されているとき、ブレード3が保持されていることを後述の制御手段7に出力する。
光照射手段5は、ブレード保持手段4によって保持されるブレード3に光を照射する。反射光検出手段6は、光照射手段5によってブレード3に照射され、ブレード3で反射される光を検出する。本実施の形態では、光照射手段5および反射光検出手段6として、これらの手段を備える光学式変位センサ13を用いる。
光学式変位センサ13は、光照射手段5としての発光素子と、反射光検出手段6としての光位置検出素子を備える。発光素子としては、半導体レーザなどを用いることができる。発光素子からの光は、投光レンズを通して集光され、光照射対象物であるブレード3に照射される。照射された光は、ブレード3表面にて反射され、その反射された光の一部が受光レンズを通して光位置検出素子上にスポットを結ぶ。光学式変位センサ13は、位置変位可能に構成され、光学式変位センサ13が移動するごとにスポットが移動する。このように反射光検出手段6は、ブレード3からの反射光であるスポットを検出し、この検出結果を制御手段7に出力する。また本実施の形態では、光学式変位センサ13は、感光体2に光を照射して感光体2からの反射光を検出し、この検出結果を算出手段8に出力する。
本実施の形態では、図2に示すように、2つの光学式変位センサ13が、感光体2の軸線2a方向に関して、感光体2およびブレード3を介して対向する位置に配置される。これによって、光照射手段5が感光体2の軸線2aに平行な方向におけるブレード3の一端側の端面14と、他端側の端面15とにそれぞれ光を照射することができ、かつ反射光検出手段6がブレード3の一端側の端面14で反射される光を検出することができ、またブレード3の他端側の端面15で反射される光を検出することができる。
また同様に、感光体2の軸線2aにおける感光体2の一端側および他端側の端面に光を照射することができ、感光体2の軸線2aに対する感光体2表面の位置情報を検出することができる。
このように感光体2の軸線2aに平行な方向におけるブレード3の一端側の端面14と、他端側の端面15とに光が照射され、その反射光を検出することができると、感光体2の軸線2aを基準として、感光体2の長手方向に垂直な平面内、すなわち感光体2の軸線2aに垂直な平面内でのブレード3の位置調整を実施できるので、一層精度よく、偏磨耗を生じさせない適正位置にブレード3を配置することができる。
このような光学式変位センサ13としては、光照射手段5および反射光検出手段6を備えるものであれば特に限定されないけれども、少なくとも1μm程度の解像能があることが好ましい。光学式変位センサ13としては、たとえば、0.1μmの解像能を有するレーザ変位センサLT−9000シリーズ(商品名、株式会社キーエンス製)などを特に好ましく用いることができる。
制御手段7は、後述の算出手段8の算出結果に基づいて、後述の駆動手段9の動作を制御する。また制御手段7は、駆動手段9だけでなく装置全体の動作を制御する。制御手段7は、マイクロコンピュータなどによって実現され、本実施の形態では、中央演算処理装置(略称CPU:Central Processing Unit)、ロム(ROM:Read Only Memory)、ラム(RAM:Random Access Memory)、バス、入出力インターフェース(図1においてI/Oと表記する)および図示外の駆動回路を含んで構成される。制御手段7は、CPUがROMに記憶されるプログラムを実行することによって、後述するフローチャートに示す処理を行い、装置全体の動作を制御する。
算出手段8は、反射光検出手段6の検出結果を用いて、ブレード3の位置情報を算出する。算出手段8には、たとえば図示しないマイクロコンピュータが使用される。マイクロコンピュータは、記憶部と、演算部とを含む。記憶部には、制御手段7を介して反射光検出手段6の検出結果が入力される。また記憶部には、反射光検出手段6によって検出される反射光の位置と、ブレード3の基準位置との関係がテーブルデータとして予め入力される。ブレード3の基準位置とは、感光体2に対する位置調整後のブレード3の位置である。演算部は、記憶部から検出結果と前記テーブルデータとを取出し、ブレード3の位置情報を算出する。
また算出手段8は、感光体2の長手方向両側からの検出結果を前記テーブルデータに照らし合わせることによって、感光体2の軸線2aに垂直な平面内におけるブレード3の位置情報、および感光体2の基準軸線に基づく感光体2表面の位置情報を得ることができる。ここで、感光体2表面の位置情報における基準軸線とは、有機感光層(以下「感光層」という)の膜厚、径などの各寸法が設計通りに製造され、かつ設計通りの方向に装着された感光体2の軸線2aを意味する。ブレード3の位置情報は、たとえば、ブレード3の延びる方向と感光体2の軸線2a方向および/またはそれに垂直な方向における具体的な数値としてのずれの程度、平行である場合にはブレード3の感光体2表面を臨む位置端面の先端部分が感光体2表面に対して当接または離隔のいずれの状態にあるかということなどを含む。感光体2表面の位置情報とは、感光体2表面における感光層の膜厚のばらつき(特に軸線2a方向におけるばらつき)、取付け位置のずれなどを含む。演算部は、これらの位置情報からブレード3と感光体2との相対的な位置関係を決定し、さらに感光体2の軸線方向およびそれに垂直な方向におけるブレード3の位置調整量(移動量)を決定する。演算部で算出された結果は、制御手段7に出力される。
駆動手段9は、ブレード保持手段4によって保持されるブレード3を変位駆動する。図3に示すように、本実施の形態の駆動手段9は、モータ16と、エンコーダ17とを含んで構成される。モータ16は、その回転軸18がブレード保持手段4に形成されるねじ孔11に螺合され、モータ16の回転によってブレード保持手段4を角変位させてブレード3を角変位駆動する。エンコーダ17は、モータ16に連結され、モータ16の回転方向および回転角度を検出し、検出結果に応じたパルス信号を出力するロータリエンコーダである。モータ16の回転とは、モータ16の回転軸18が角変位するときの回転と、モータ16の回転軸18が回転するときの回転とを含む。エンコーダ17から出力されるパルス信号は、後述の制御手段7に入力され、制御手段7はこの入力結果をもとにモータ16の回転方向および回転角度を制御する。駆動手段9は、ブレード3の長手方向が、感光体2の軸線2aに平行となるように、ブレード3を変位駆動する。このようなモータ16とエンコーダ17とを含む駆動手段9を用いることによって、モータ16の回転角度を精度よく調整することができ、ブレード3の位置調整が容易となる。
前述のように、駆動手段9は、ブレード保持手段4に接続される。具体的には、モータ16の回転軸18が、ブレード3を保持するブレード保持手段4に形成されるねじ孔11にブレード3の短手方向に平行に螺合され、モータ16が矢符19方向に所定の角度分だけ回転することによって、ブレード保持手段4がブレード3の短手方向に垂直な平面内で、すなわちブレード3の厚み方向と長手方向とを含む平面内で、矢符20で示すように角変位する。このときブレード3は、ブレード3外に規定される軸であって、ブレード3の厚み方向に平行に延び、ブレード3長手方向中央部に規定される軸を回転軸として、ブレード3の長手方向をあおる方向に角変位する。本実施の形態の駆動手段9は、このようにブレード3の厚み方向と長手方向とを含む平面内でブレード保持手段4を角変位させることによって、ブレード3を矢符21a,21bを含む矢符21方向に角変位駆動する。
ブレード3が角変位駆動され、たとえばブレード3の長手方向一端側の端面14が矢符21の一方側21aに変位すると、ブレード3の長手方向他端側の端面15は、矢符21の他方側21bに変位する。これによって、ブレード3の感光体2の基準位置22からの変位量23を、ブレード3の長手方向一端側の端面14と、ブレード3の長手方向他端側の端面15とにおいて調整することができる。感光体2の基準位置22とは、感光体2の軸線2aに平行な一基準線上における感光体2表面の位置であり、感光体2の軸線2aに平行な一基準線は、たとえば光学式変位センサ13の位置などに応じて適宜定められる。また感光体2の基準位置22の位置情報は、光学式変位センサ13の検出結果から算出された、感光体2の軸線2aに垂直な平面内での感光体2表面の位置情報である。ブレード3の感光体2の基準位置22からの変位量23は、ブレード3の厚み方向一方側の面と、感光体2の基準位置22との距離である。
図4は、本実施の形態の駆動手段9によって角変位駆動されるブレード3を示す図である。本実施の形態では、駆動手段9は、ブレード3の感光体2を臨む側の端面24と、感光体2の軸線との距離が、ブレード3の長手方向における位置によって異なる位置3aにブレード3が存在するときに、ブレード3を適正位置に調整することができる。すなわち駆動手段9は、図4の実線で示す位置3aのように、ブレード3の感光体2を臨む側の端面24が、感光体2の軸線2aに平行であるけれども、ブレード3の感光体2を臨む側の端面の延びる方向が感光体2の軸線2aに平行でない場合に、ブレード3を適正位置に調整することができる。駆動手段9は、ブレード3の延びる方向が、感光体2の軸線2aに平行となるように、すなわちブレード3の位置3aが図4の二点鎖線で示す位置3bに配置されるように、ブレード3を変位駆動する。
このようにブレード3を変位駆動することによって、ブレード3の感光体2の基準位置22からの変位量23を、ブレード3の長手方向一端側の端面14と、ブレード3の長手方向他端側の端面15とにおいて等しくすることができる。これによって、ブレード3と感光体2との圧接力が、感光体2の軸線2a方向のどの位置においても略均一となり、ブレード3の位置を、感光体2の偏磨耗の生じない適正位置に近づけることができる。
感光体保持手段10は、感光体2を、軸線2aまわりに回転可能に保持する。本実施の形態の感光体保持手段10は、感光体2が搭載される画像形成装置内で感光体2を保持する手段としても使用される。位置調整装置1がこのような感光体保持手段10を備えることによって、感光体2と、感光体保持手段10と、ブレード3と、ブレード保持手段4とを、これらの相対的な位置関係を変化させることなく感光体ユニットまたは画像形成装置に搭載することができる。これによって、ブレード3の位置がその感光体2に対する適正位置に位置調整された状態で、ブレード3を画像形成装置に搭載することができる。またたとえば位置調整用のダミーの感光体を用いて位置調整することなく、実際の製品に搭載される感光体2に対して、その感光体2毎にブレード3の相対位置を得ることができる。その感光体2毎にブレード3の相対位置を得ることができると、たとえば感光体2の寸法精度が悪い場合であっても、感光体2の寸法に応じて、偏磨耗を生じさせない適正位置にブレード3を配置することができる。
感光体2の保持は、前述のブレード3の保持と同様に手動で行われてもよく、自動的に行われてもよい。感光体保持手段10は、感光体保持手段10に感光体2が保持されているか否かを検知することができ、感光体2が保持されているとき、感光体2が保持されていることを後述の制御手段7に出力する。
図5は、本実施の形態のブレード3の位置調整方法を説明するフローチャートである。特に記載しない限り、本フローの制御主体は制御手段7のCPUである。位置調整装置1の電源がオフからオンに投入される開始条件で、ステップs1に進む。
ステップs1では、感光体保持手段10が感光体2を保持しているか否かを判断する。感光体保持手段10が感光体2を保持していないと判断されると、ステップs1に戻る。感光体保持手段10が感光体2を保持していないと判断される場合、たとえば作業者に感光体2を感光体保持手段10に保持させるように促してもよい。感光体保持手段10が感光体2を保持していると判断されると、ステップs2に進む。
ステップs2では、ブレード保持手段4がブレード3を保持しているか否かを判断する。ブレード保持手段4がブレード3を保持していないと判断されると、ステップs2に戻る。ブレード保持手段4がブレード3を保持していないと判断される場合、たとえば作業者にブレード3をブレード保持手段4に保持させるように促してもよい。ブレード3をブレード保持手段4に保持させる保持工程が実施され、ブレード保持手段4がブレード3を保持していると判断されると、ステップs3に進む。
ステップs3では、保持工程で保持されたブレード3および感光体2に対して、光照射手段5によって光を照射させる。このようにステップs3では、光照射手段5によって保持工程で保持されたクリーニング部材に光を照射する光照射工程を実施する。光照射手段5は、感光体2の軸線2a方向の両側から、感光体2の軸線2aに平行な方向におけるブレード3の両端面14,15、および感光体2の両端面を照射する。ステップs3によって光照射手段5に光が照射されると、ステップs4に進む。
ステップs4では、ステップs3の光照射工程でブレード3および感光体2に照射され、ブレード3および感光体2で反射された光を、反射光検出手段6に検出させる。このようにステップs4では、光照射工程でブレード3に照射され、ブレード3で反射された光を検出する反射光検出工程を行う。反射光検出手段6は、感光体2の軸線2a方向の両側から、感光体2の軸線2aに平行な方向におけるブレード3の両端面14,15で反射された光を検出する。また反射光検出手段6は、感光体2の軸線2aに平行な方向における感光体2の両端面で反射された光を検出する。
ステップs3の光照射工程と、ステップs4の反射光検出工程とは、間隔をあけて実施されてもよく、ステップs3の光照射工程と、ステップs4の反射光検出工程とが同時に実施されてもよい。ステップs3の光照射工程およびステップs4の反射光検出工程では、光学式変位センサ13の位置を変位させながら光照射および反射光検出が実施され、反射光の検出で得られた検出結果を制御手段7に入力する。ステップs4の反射光検出工程が終了すると、ステップs5に進む。
ステップs5では、ステップs4の反射光検出工程で検出された検出結果を用いて、算出手段8にブレード3の位置情報を算出させる。ステップs5は、ブレード3の現在位置の位置情報を算出する算出工程を行う。算出工程は、ステップs4の反射光検出工程で検出された検出結果を用いて、ブレード3および感光体2の位置情報を算出する。ブレード3の位置情報としては、たとえば、感光体2の軸線2a方向におけるブレード3の一端側の端面14と、感光体2の基準位置との距離である変位量23、およびブレード3の他端側の端面15と、感光体2の基準位置との距離である変位量23などとして得られる。ブレード保持手段4によって保持されるブレード3は、たとえば目視によって取り付けられた位置、またはデフォルトの位置に配置されており、この位置における位置情報を算出する。ブレード3の位置情報が算出されると、ステップs6に進む。
ステップs6では、ステップs5の算出工程で算出された位置情報に対応する位置が、適正位置に一致するか否かを判断する。算出された位置情報に対応する位置が適正位置に一致するか否かは、たとえばブレード3の両端面14,15の変位量23が、予め定められる変位量に一致するか否かを検出することによって得られる。またブレード3の一端側の端面14の変位量と、ブレード3の他端側の端面15の変位量とが等しい場合、算出された位置情報に対応する位置が適正位置に一致する、と判断してもよい。
ブレード3の位置情報に対応する位置が、適正位置に一致すると判断されると、ブレード3の位置調整を実施することなく、制御手段7による制御動作を終了する。ブレード3の位置情報に対応する位置が、適正位置に一致しないと判断されると、ステップs7に進む。
ステップs7では、ブレード3の位置を適正位置にするための変位量を算出する。この算出は、算出手段8で行われるけれども、これに限定されることなく、制御手段7で行ってもよい。ステップs7では、ブレード3の位置を適正位置にするために必要なモータ16の回転方向および回転角度として、ブレード3の変位量を算出する。ステップs7にてモータ16の回転方向および回転角度が算出されると、ステップs8に進む。
ステップs8では、駆動手段9のモータ16を回転させる。ステップs8では、ステップs5の算出工程で算出された算出結果に基づいて、ブレード3を変位駆動する変位駆動工程を行う。具体的には、ステップs5の算出工程で算出された算出結果に基づいてステップs7でブレード3の位置を適正位置にするための変位量が決定され、この決定された変位量に応じてブレード3を変位駆動する。ステップs8では、制御手段7がモータ16を回転させ、エンコーダ17から入力されるモータ16の回転方向および回転角度がステップs7で算出されたモータ16の回転方向および回転角度となるように、駆動手段9のモータ16の動作を制御する。これによって、ブレード3が適正位置に配置される。ブレード3が適正位置に配置されると、制御手段7による制御動作を終了する。ステップs8においてブレード3を変位させた後、ステップs3に戻って光照射工程、反射光検出工程および算出工程を実施し、ブレード3が適正位置に配置されたか否かを判断してから制御手段7による制御動作を終了してもよい。
以上のようにしてブレード3の位置調整を行い、制御手段7による制御動作を終了すると、たとえば作業者によってブレード保持手段4に形成されるビス止め用の孔12にビスを挿通し、ブレード3をブレード保持手段4に固定する。ブレード3が固定されると、ねじ孔11に螺合しているモータ16の回転軸18をブレード保持手段4から取外し、感光体2、感光体保持手段10、ブレード3およびブレード保持手段4を取出し、感光体ユニットに取り付ける。感光体ユニットは、感光体および感光体の周辺に備えられる手段と、これらを収容するケースを備え、画像形成装置に着脱可能に構成される。また感光体保持手段10自体が感光体ユニットのケースであってもよい。この場合、感光体2、感光体保持手段10、ブレード3およびブレード保持手段4を含む感光体ユニットが画像形成装置に搭載される。
本実施の形態の位置調整装置1によれば、光照射手段5によって照射されブレード3で反射された光を検出することによって、ブレード3の位置を正確に把握することができ、ブレード3の位置情報に基づいて、感光体2の偏磨耗を生じさせない適正位置にブレード3を配置することができる。これによって、感光体2の膜減り量のばらつきを低減することができ、長期使用後であっても画質均一性に優れる画像を形成することができる画像形成装置を実現できる。
以上のような位置調整装置1および位置調整方法は、上記の構成に限定されることなく、種々の変更が可能である。たとえば、ブレード3の位置調整は、図4に示すように、ブレード3の厚み方向と長手方向とを含む平面内で、すなわち矢符21方向に、ブレード3を角変位させて行うことに限定されることなく、図6に示すように、ブレード3の短手方向と長手方向とを含む平面内で、ブレード3を角変位させて行ってもよい。
図6は、他の実施の形態の駆動手段31と、感光体2およびブレード3との位置関係を示す図である。図7は、駆動手段31によって角変位駆動されるブレード3を示す図である。本実施の形態の駆動手段31は、ブレード保持手段32への取付け位置が異なること以外は、前述の実施の形態の駆動手段9と同じ構成である。本実施の形態のブレード保持手段32は、ねじ孔33が形成される面が異なること以外は、前述の実施の形態のブレード保持手段4と同じ構成である。
ブレード保持手段32は、前述の実施の形態のブレード保持手段4と同様に、保持部材32aと保持部材32bとを含む。保持部材32aは、前述の実施の形態の保持部材4aと同様に長手方向に垂直な方向の断面形状がL字型である薄板状部材である。保持部材32aのL字型断面の短辺部分には、その長手方向略中央部にねじ孔33が形成される。ねじ孔33は、L字型断面の短辺部分の内側面32cとは厚み方向において反対側の面に開口を有するように形成される。
駆動手段31は、ブレード保持手段32に形成されるねじ孔33に、駆動手段31のモータ16の回転軸18が螺合される。これによって、駆動手段31のモータ16が矢符34aまたは矢符34b方向に角変位すると、ブレード保持手段32がブレード3の短手方向と長手方向とを含む平面内で、矢符35方向のいずれか一方側に、角変位する。このときブレード3は、ブレード3外に規定される軸であって、ブレード3の短手方向に平行に延び、ブレード3の長手方向の中央部に規定される軸を回転軸として、ブレード3の短手方向をあおる方向に角変位する。
本実施の形態では、駆動手段31は、図7で示す位置3cにブレード3が存在する場合などのように、ブレード3の感光体2を臨む側の端面24が、感光体2の軸線2aに平行でないとき、矢符35aのようにブレード3を変位させることによって、ブレード3を適正位置に調整することができる。このように、ブレード3の延びる方向を、感光体2の軸線2aに平行となるようにブレード3を変位駆動させることによって、ブレード3と感光体2の軸線2aとの距離36を、ブレード3の長手方向一端側の端面14と、ブレード3の長手方向他端側の端面15とにおいて等しくすることができる。これによって、ブレード3と感光体2との圧接力が感光体2の軸線2a方向のどの位置においても略均一となり、感光体2の偏磨耗の生じない適正位置にブレード3の位置を近づけることができる。
位置調整装置には、前述の図3に示す駆動手段9と、図6に示す駆動手段31との両方が備えられることが好ましい。このように、駆動手段9と駆動手段31との両方が備えられると、ブレード3を、ブレード3の厚み方向と長手方向とを含む平面内で調整することができ、かつブレード3の短手方向と長手方向とを含む平面内で調整することができるので、ブレード3の長手方向を、感光体2の軸線2aと確実に平行にすることができる。これによって、感光体2の偏磨耗の生じるおそれを一層低減することができ、画質均一性に一層優れる画像を形成する画像形成装置を実現することができる。
位置調整装置が前述の図3に示す駆動手段9と、図6に示す駆動手段31との両方を備える場合、ブレード3は、ブレード3の短手方向と長手方向とを含む平面内で位置調整された後、ブレード3の厚み方向と長手方向とを含む平面内で位置調整されることが好ましい。すなわち、図6に示す駆動手段31でブレード3の位置調整を行った後、図3に示す駆動手段9でブレード3の位置調整を行うことが好ましい。この順番と反対の順番で位置調整を行うと、ブレード3の厚み方向と長手方向とを含む平面内でブレード3を角変位させるときに、たとえばブレード3の長手方向一端側の端部が他端側の端部よりも大きい圧接力で感光体2表面に接触し、感光体2表面を傷つけるおそれがある。図6に示す駆動手段31でブレード3の位置調整を行った後、図3に示す駆動手段9でブレード3の位置調整を行うことによって、ブレード3の感光体2を臨む側の端面24と、感光体2とが不用意に接触することを防止することができ、感光体2の損傷を防止することができる。
さらに位置調整装置には、ブレード3の感光体2を臨む側の端面24と、感光体2との位置関係を調整する前述の駆動手段9,31に加えて、ブレード3の姿勢調整をする駆動手段が備えられることが一層好ましい。ブレード3の姿勢調整とは、ブレード3の感光体2表面に対する接触角度を調整して、ブレード3の感光体2に対する食込み量を調整することである。
図8は、他の実施の形態の駆動手段41の構成を模式的に示す側面図である。駆動手段41は、ブレード3の姿勢調整をする。姿勢調整用駆動手段である駆動手段41は、ブレード保持手段42への取付け位置が異なること以外は、位置調整用の駆動手段9,31と同じ構成である。図8に示すブレード保持手段42は、ブレード3の長手方向に垂直な面42cにもねじ孔43が形成されること以外は、前述の実施の形態のブレード保持手段4と同じ構成である。
ブレード保持手段42は、前述の実施の形態のブレード保持手段4と同様に、保持部材42aと保持部材42bとを含む。保持部材42bは、長手方向に垂直な方向の断面形状がL字型である薄板状部材である保持部材42aと同じ方向に延びる角柱状部材である。保持部材42bには、ブレード3の長手方向に垂直な面42cに開口を有するねじ孔43が形成される。ブレード3の長手方向に垂直な面の一方側の面42cは、図8の紙面におけるブレード保持手段42の奥側の面である。
駆動手段41のモータ16の回転軸18は、このねじ孔43が形成される面に垂直な方向に延び、このねじ孔43に螺合される。駆動手段41のモータ16が矢符44方向に角変位すると、ブレード保持手段32がブレード3の短手方向と厚み方向とを含む平面内で角変位し、ブレード3が矢符45で示すように、角変位する。すなわちブレード3は、ブレード3の長手方向に平行に延びる軸を回転軸として、ブレード3の厚み方向をあおる方向に角変位する。
このようにして駆動手段41によってブレード3の姿勢調整を行うと、ブレード3の感光体2表面に対する接触角度θを調整することができる。ブレード3の接触角度θを調整することによって、ブレード3の感光体2に対する食込み量を調整することができ、ブレード3と感光体2の接触圧力を好適に設定することができる。これによって、ブレード3の姿勢を、感光体2表面に残留するトナーの除去を好適に実施することができるように調整することができ、ブレード3による感光体2のクリーニング性を一層向上することができる。
姿勢調整は、位置調整の後に行うことが好ましい。姿勢調整を位置調整の前に行うと、ブレード3の長手方向両端部間の感光体2への圧接力が異なる状態でブレード3の感光体2への食込み量を増加させる場合があり、これによって感光体2の軸線2a方向一方側においてブレード3が大きい圧接力で感光体2表面に接触し、感光体2表面を傷つけるおそれがある。したがって、感光体2表面の損傷を防止するためにも、姿勢調整は、位置調整の後に行うことが好ましい。
(実施例)
位置調整装置1によってブレードの位置調整がなされたときの変位量および感光体の膜減り量を算出した。位置調整装置1によるブレードの位置調整は、図3に示す駆動手段9によって行い、ブレード3の厚み方向と長手方向とを含む平面内でブレードを位置調整した。
位置調整装置1によってブレードの位置調整がなされたときの変位量および感光体の膜減り量を算出した。位置調整装置1によるブレードの位置調整は、図3に示す駆動手段9によって行い、ブレード3の厚み方向と長手方向とを含む平面内でブレードを位置調整した。
変位量とは、図3に示すブレードの感光体を臨む側の端面と、感光体2の基準位置との距離である。変位量は、ブレードの長手方向中央部における変位量を0としたときの値であり、使用者から見たときの画像形成装置の手前側(フロント側)と奥側(リア側)とについてそれぞれ測定した。変位量の測定は、レーザ変位センサLT−9000シリーズ(商品名、株式会社キーエンス製)を用いて行った。
また未使用時(初期)の感光体の感光層の膜厚を、渦電流式膜厚計(商品名:フィッシャースコープMMS 3AM、株式会社フィッシャー・インストルメンツ製)によって、フロント側とリア側とのそれぞれについて測定した。また150K枚印字後の感光体の感光層の膜厚を、同様にして測定した。感光体の膜減り量は、初期の感光層の膜厚と、150K枚印字後の感光層の膜厚との差を算出することによって得た。
(比較例)
位置調整装置1によってブレードの位置調整がなされないこと以外は実施例と同様にして、変位量および感光体の膜減り量を算出した。比較例におけるブレードの位置は、目視によって調整された位置である。
位置調整装置1によってブレードの位置調整がなされないこと以外は実施例と同様にして、変位量および感光体の膜減り量を算出した。比較例におけるブレードの位置は、目視によって調整された位置である。
実施例および比較例における変位量、初期および150K枚印字後の感光層の膜厚および膜減り量を表1に示す。表1における膜減り量の差とは、フロント側の膜減り量と、リア側の膜減り量との差である。
表1に示すように、本実施の形態の位置調整装置1でブレードの位置調整を行った実施例では、位置調整が行われない比較例に比べて、フロント側とリア側とで変位量の差を小さくすることができた。これによって実施例では偏磨耗の発生を防止することができ、フロント側とリア側との感光体の膜減り量の差を低減することができた。
1 クリーニング部材の位置調整装置
2 感光体
3 ブレード
4 ブレード保持手段
5 光照射手段
6 反射光検出手段
7 制御手段
8 算出手段
9,31,41 駆動手段
10 感光体保持手段
13 光学式変位センサ
16 モータ
17 エンコーダ
2 感光体
3 ブレード
4 ブレード保持手段
5 光照射手段
6 反射光検出手段
7 制御手段
8 算出手段
9,31,41 駆動手段
10 感光体保持手段
13 光学式変位センサ
16 モータ
17 エンコーダ
Claims (6)
- 電子写真感光体に付着するトナーを除去するクリーニング部材の位置調整装置であって、
クリーニング部材を保持する保持手段と、
保持手段によって保持されるクリーニング部材に光を照射する光照射手段と、
光照射手段によってクリーニング部材に照射され、クリーニング部材で反射される光を検出する反射光検出手段と、
反射光検出手段の検出結果を用いて、クリーニング部材の位置情報を算出する算出手段と、
保持手段によって保持されるクリーニング部材を変位駆動する駆動手段と、
算出手段の算出結果に基づいて、駆動手段の動作を制御する制御手段とを含むことを特徴とするクリーニング部材の位置調整装置。 - 電子写真感光体が円筒形状または円柱形状であって、
駆動手段は、
クリーニング部材の延びる方向が、電子写真感光体の軸線に平行となるように、クリーニング部材を変位駆動することを特徴とする請求項1記載のクリーニング部材の位置調整装置。 - 電子写真感光体が円筒形状または円柱形状であって、
光照射手段は、
電子写真感光体の軸線に平行な方向におけるクリーニング部材の一端側の端面と、他端側の端面とに光を照射し、
反射光検出手段は、
クリーニング部材の前記一端側の端面と、前記他端側の端面とで反射される光を検出することを特徴とする請求項1または2記載のクリーニング部材の位置調整装置。 - 電子写真感光体を保持する感光体保持手段をさらに含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のクリーニング部材の位置調整装置。
- 駆動手段は、
クリーニング部材を角変位駆動するモータと、
モータの回転方向および回転角度を検出するエンコーダとを含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のクリーニング部材の位置調整装置。 - 電子写真感光体に付着するトナーを除去するクリーニング部材の位置調整方法であって、
クリーニング部材を保持手段に保持させる保持工程と、
保持工程で保持されたクリーニング部材に光を照射する光照射工程と、
光照射工程でクリーニング部材に照射され、クリーニング部材で反射された光を検出する反射光検出工程と、
反射光検出工程で検出された検出結果を用いて、クリーニング部材の位置情報を算出する算出工程と、
算出工程で算出された算出結果に基づいて、クリーニング部材を変位駆動する変位駆動工程とを含むことを特徴とするクリーニング部材の位置調整方法。
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---|---|---|---|---|
CN104139396A (zh) * | 2014-07-23 | 2014-11-12 | 西南交通大学 | 一种欠驱动自适应机械手 |
-
2006
- 2006-07-20 JP JP2006198694A patent/JP2008026574A/ja not_active Withdrawn
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