JP2008015101A - トナー用樹脂組成物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】低温定着性、耐高温オフセット性及び画質に優れるトナーを得ることが可能なトナー用樹脂組成物の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】分岐状ポリエステルをスクリューを内蔵する混練機に投入し、溶融する工程1、前記スクリューを内蔵する混練機の開口部から、前記分岐状ポリエステルが含有する水分を除去することにより、前記分岐状ポリエステルの含水率を0.3重量%以下にする工程2、及び、含水率を0.3重量%以下にした前記分岐状ポリエステルにイソシアネート化合物を添加し反応させる工程3を有するトナー用樹脂組成物の製造方法。
【選択図】なし
【解決手段】分岐状ポリエステルをスクリューを内蔵する混練機に投入し、溶融する工程1、前記スクリューを内蔵する混練機の開口部から、前記分岐状ポリエステルが含有する水分を除去することにより、前記分岐状ポリエステルの含水率を0.3重量%以下にする工程2、及び、含水率を0.3重量%以下にした前記分岐状ポリエステルにイソシアネート化合物を添加し反応させる工程3を有するトナー用樹脂組成物の製造方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、低温定着性、耐高温オフセット性及び画質に優れるトナーを得ることが可能なトナー用樹脂組成物の製造方法に関する。
電子写真等において静電荷像を現像する方式として、乾式現像方式が多用されている。乾式現像方式において、通常、トナーはキャリアと呼ばれる鉄粉、ガラスビーズ等との摩擦によって帯電し、これが感光体上の静電潜像に電気的引力によって付着し、次に用紙上に転写され、加熱ローラ等によって定着されて永久可視像となる。
定着の方法としては、トナーに対して離型性を有する材料で表面を形成した熱定着ローラの表面に、被定着シートのトナー画像を圧接触させながら通過せしめることにより行う加熱ローラ法が汎用されている。
この熱定着ローラ法を用いる場合は、消費電力等の経済性を向上させるため、及び、複写速度を上げるため、より低温で定着可能なトナーが求められている。
しかしながら、上記の低温定着性を改善しようとすると、トナーの一部が熱定着ローラ表面に付着し、それが紙に再転写するといったオフセット現象が起こりやすくなったり、樹脂同士が様々な環境を通して受ける熱によってトナーが凝集するブロッキング現象が起こりやすくなったりするといった問題がある。
しかしながら、上記の低温定着性を改善しようとすると、トナーの一部が熱定着ローラ表面に付着し、それが紙に再転写するといったオフセット現象が起こりやすくなったり、樹脂同士が様々な環境を通して受ける熱によってトナーが凝集するブロッキング現象が起こりやすくなったりするといった問題がある。
従来のポリエステル系トナーでは、通常3官能以上の多官能モノマーを共重合することによって、ポリマー内に化学的架橋構造を形成させ、耐高温オフセット性を保持させていた。しかし、このような方法では、低分子量のポリマーから分子量の高い架橋ポリマーまでが存在することとなり、分子量分布が広くなるため、耐高温オフセット性と低温定着性とを両立させることが困難であった。
特許文献1には、トナーのバインダー樹脂として、テレフタル酸と炭素数2〜6の直鎖型アルキレングリコールから導かれる単位とを全使用モノマー単位に対して50モル%以上含む結晶性ポリエステル樹脂を用いることが提案されている。
しかしながら、この技術では、結晶性ポリエステル樹脂のみを用いているので、定着可能な温度幅が狭く、低温定着性を損なうことなく、耐高温オフセット性及び耐ブロッキング性を保つことが困難であった。
しかしながら、この技術では、結晶性ポリエステル樹脂のみを用いているので、定着可能な温度幅が狭く、低温定着性を損なうことなく、耐高温オフセット性及び耐ブロッキング性を保つことが困難であった。
特許文献2には、トナーのバインダー樹脂として、3価以上の多価単量体、芳香族ジカルボン酸、及び、分岐鎖を持つ脂肪族アルコールを50モル%以上含む脂肪族アルコールを重合してなる非結晶性ポリエステル樹脂を用いることが提案されている。
しかしながら、この技術においても、3価以上の多価単量体、ジカルボン酸、ジオール等を用いることから、得られる非結晶性ポリエステルの分子量分布が広くなり、特に低温定着性が充分ではなかった。
しかしながら、この技術においても、3価以上の多価単量体、ジカルボン酸、ジオール等を用いることから、得られる非結晶性ポリエステルの分子量分布が広くなり、特に低温定着性が充分ではなかった。
また、特許文献3には、2塩基のカルボン酸、ジオール及びトリオールを反応してなり、水酸基価が6〜100のポリエステルと、所定量のイソシアネートとをスクリューを内蔵する混練手段を用いて混練、反応させることにより、ゲル分率が所定範囲内であるバインダー樹脂を製造する方法が開示されている。しかしながら、押出混練機等のスクリューを内蔵する混練手段を用いて混練を行う場合、ポリエステルとイソシアネートとの架橋が不充分となることにより、得られるトナーの耐高温オフセット性が損なわれるため、所望のトナー性能が得られなかった。
また、特許文献4には、トナーのバインダー樹脂として、2塩基のカルボン酸、ジオール及び3価以上の多価アルコールを重合してなる水酸基価30〜80の分岐状ポリエステルと、2塩基のカルボン酸、ジオール及び特定のモノカルボン酸を重合してなる水酸基価5以下の低分子量線状ポリエステルとの混合物を、所定量のジイソシアネートで反応させて得られるウレタン変性ポリエステルを用いることが提案されている。
通常、分岐状ポリエステルと低分子量線状ポリエステルとの混合物にイソシアネートを反応させると、イソシアネートが分岐状ポリエステルだけでなく、低分子量線状ポリエステルのOH基にも反応し、低分子量線状ポリエステルによる低温定着性の発現が損なわれことがあるが、このような技術では、末端の大部分がCOOH基である低分子量線状ポリエステルを使用するため、低分子量線状ポリエステルとイソシアネートとが実質的に反応せず、低分子量線状ポリエステルによる低温定着性の発現が期待できる。
しかしながら、実際には、分岐状ポリエステルとイソシアネートとの反応で生成される架橋体と、低分子量線状ポリエステルとの間に粘度差があることにより、樹脂の混練が不充分となり、トナーのバインダー樹脂として用いた場合、画質に不具合が生じることがあった。
従って、優れた耐高温オフセット性、低温定着性及び画質を有するトナーを得ることができるトナー用バインダー樹脂が求められていた。
特許第2988703号公報
特許第2704282号公報
特許第2986820号公報
特許第3654766号公報
通常、分岐状ポリエステルと低分子量線状ポリエステルとの混合物にイソシアネートを反応させると、イソシアネートが分岐状ポリエステルだけでなく、低分子量線状ポリエステルのOH基にも反応し、低分子量線状ポリエステルによる低温定着性の発現が損なわれことがあるが、このような技術では、末端の大部分がCOOH基である低分子量線状ポリエステルを使用するため、低分子量線状ポリエステルとイソシアネートとが実質的に反応せず、低分子量線状ポリエステルによる低温定着性の発現が期待できる。
しかしながら、実際には、分岐状ポリエステルとイソシアネートとの反応で生成される架橋体と、低分子量線状ポリエステルとの間に粘度差があることにより、樹脂の混練が不充分となり、トナーのバインダー樹脂として用いた場合、画質に不具合が生じることがあった。
従って、優れた耐高温オフセット性、低温定着性及び画質を有するトナーを得ることができるトナー用バインダー樹脂が求められていた。
本発明は、上記現状に鑑み、低温定着性、耐高温オフセット性及び画質に優れるトナーを得ることが可能なトナー用樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明は、分岐状ポリエステルをスクリューを内蔵する混練機に投入し、溶融する工程1、前記スクリューを内蔵する混練機の開口部から、前記分岐状ポリエステルが含有する水分を除去することにより、前記分岐状ポリエステルの含水率を0.3重量%以下にする工程2、及び、含水率を0.3重量%以下にした前記分岐状ポリエステルにイソシアネート化合物を添加し反応させる工程3を有するトナー用樹脂組成物の製造方法である。
以下に本発明を詳述する。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、鋭意検討の結果、分岐状ポリエステルをスクリューを内蔵する混練機に投入し、溶融した後、混練機の開口部から分岐状ポリエステルが含有する水分を除去し、分岐状ポリエステルの含水率を所定の割合に低下させた後に、イソシアネート化合物を投入することによって、溶融させた分岐状ポリエステルにイソシアネート化合物を効率よく反応させることが可能となり、低温定着性、耐高温オフセット性及び画質等のトナー性能に優れるトナーを得ることが可能となることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明のトナー用樹脂組成物の製造方法は、分岐状ポリエステルをスクリューを内蔵する混練機に投入し、溶融する工程1を有する。
上記分岐状ポリエステルを溶融する温度としては特に限定されないが、好ましい下限は50℃、好ましい上限は200℃である。50℃未満であると、分岐状ポリエステルを充分に溶融することができないことがある。200℃を超えると、分岐状ポリエステルが熱分解や熱劣化するため、得られるトナーの耐高温オフセット性が悪化することがある。
上記分岐状ポリエステルを溶融する温度としては特に限定されないが、好ましい下限は50℃、好ましい上限は200℃である。50℃未満であると、分岐状ポリエステルを充分に溶融することができないことがある。200℃を超えると、分岐状ポリエステルが熱分解や熱劣化するため、得られるトナーの耐高温オフセット性が悪化することがある。
本発明のトナー用樹脂組成物の製造方法は、上記スクリューを内蔵する混練機の開口部から、上記分岐状ポリエステルが含有する水分を除去することにより、上記分岐状ポリエステルの含水率を0.3重量%以下にする工程2を有する。
従来の分岐状ポリエステルから水分を除去する方法では、予め固体状態の分岐状ポリエステルを真空乾燥する等の方法が採られていた。しかしながら、この方法では、分岐状ポリエステルの含水率を0.3重量%以下に安定させるために20時間以上必要となったり、分岐状ポリエステルの融点が低いため加熱する際に合着したり、分岐状ポリエステルの内部に微量の水分が残存したり、混練機に投入するまでのわずかな時間に空気中の水分を吸収してしまったりすることがあった。これに対して、本発明では、上記分岐状ポリエステルが含有する水分を除去する際に、分岐状ポリエステルを溶融状態にしておくことによって分岐状ポリエステルから充分に水分を除去し、かつ、水分を除去した分岐状ポリエステルを連続工程でイソシアネート化合物と反応させることから、水分による反応の阻害がほとんど起こらない。
従来の分岐状ポリエステルから水分を除去する方法では、予め固体状態の分岐状ポリエステルを真空乾燥する等の方法が採られていた。しかしながら、この方法では、分岐状ポリエステルの含水率を0.3重量%以下に安定させるために20時間以上必要となったり、分岐状ポリエステルの融点が低いため加熱する際に合着したり、分岐状ポリエステルの内部に微量の水分が残存したり、混練機に投入するまでのわずかな時間に空気中の水分を吸収してしまったりすることがあった。これに対して、本発明では、上記分岐状ポリエステルが含有する水分を除去する際に、分岐状ポリエステルを溶融状態にしておくことによって分岐状ポリエステルから充分に水分を除去し、かつ、水分を除去した分岐状ポリエステルを連続工程でイソシアネート化合物と反応させることから、水分による反応の阻害がほとんど起こらない。
上記分岐状ポリエステルが含有する水分を除去する際、上記分岐状ポリエステルの温度としては特に限定されないが、好ましい下限は80℃である。80℃未満であると、溶融した上記分岐状ポリエステルから効率良く水分を除去できないことがある。より好ましい下限は100℃である。
水分を除去した上記分岐状ポリエステルの含水率の上限は0.3重量%である。0.3重量%を超えると、分岐状ポリエステルが含有する水分が、分岐状ポリエステルとイソシアネート化合物との反応を阻害するため、得られるトナー用樹脂組成物の粘度を充分に高くすることができず、トナーとして耐高温オフセット性を発現することができなくなる。好ましい上限は0.1重量%である。
本発明のトナー用樹脂組成物の製造方法は、含水率を0.3重量%以下にした上記分岐状ポリエステルに、上記イソシアネート化合物を添加し反応させる工程3を有する。
0.3重量%以下の含水率を有する分岐状ポリエステルに、イソシアネート化合物を添加することによって、これらの反応が水分によって阻害されることなく、充分に反応が進行し、架橋ポリエステルを生成することが可能となる。
0.3重量%以下の含水率を有する分岐状ポリエステルに、イソシアネート化合物を添加することによって、これらの反応が水分によって阻害されることなく、充分に反応が進行し、架橋ポリエステルを生成することが可能となる。
上記イソシアネート化合物を添加する際の上記分岐状ポリエステルの温度としては特に限定されないが、好ましい上限は140℃である。140℃を超えると、上記分岐状ポリエステルとイソシアネート化合物とを効率的に反応させられないことがある。より好ましい上限は120℃、更に好ましい上限は110℃である。
上記イソシアネート化合物を添加した後の混練温度としては、分岐状ポリエステルとイソシアネート化合物との架橋反応が充分に進行して、架橋ポリエステルを得ることができる温度であれば特に限定されないが、好ましい下限は100℃、好ましい上限は230℃である。100℃未満であると、架橋反応が進行しにくく、架橋ポリエステルの生成が不充分となることがある。230℃を超えると、生成した架橋ポリエステルが熱分解や熱劣化することにより、耐高温オフセット性を改善できないことがある。より好ましい上限は200℃である。
上記分岐状ポリエステルに上記イソシアネート化合物を添加した後、上記押出混練機内での滞留時間の好ましい下限は3分、好ましい上限は30分である。3分未満であると、分岐状ポリエステルとイソシアネート化合物との架橋反応が不充分となることがある。30分を超えると、生成した架橋ポリエステルが熱分解や熱劣化することにより、耐高温オフセット性を改善できないことがある。より好ましい上限は20分である。
上記スクリューを内蔵する混練機としては、特に限定されないが、例えば、連続生産が可能であることから、スクリューを内蔵し、バレルを有する混練機であることが好ましい。
このような混練機を用いることによって、分岐状ポリエステルとイソシアネート化合物とを連続的に供給し混練することができ、かつ、分岐状ポリエステルとイソシアネート化合物との架橋反応を充分に進行させることができるため、本発明のトナー用樹脂組成物を連続的に製造することが可能となる。
このような混練機を用いることによって、分岐状ポリエステルとイソシアネート化合物とを連続的に供給し混練することができ、かつ、分岐状ポリエステルとイソシアネート化合物との架橋反応を充分に進行させることができるため、本発明のトナー用樹脂組成物を連続的に製造することが可能となる。
上記スクリューを内蔵する混練機としては特に限定されないが、一軸押出混練機、二軸同方向押出混練機、二軸異方向押出混練機等の二軸押出混練機、四軸押出混練機、フィーダールーダー、ニーダー、射出成形機等を使用することができる。なかでも、二軸押出混練機が好ましい。
上記スクリューを内蔵する混練機は、上流側から、分岐状ポリエステルを供給するための供給部、前記分岐状ポリエステルが含有する水分を除去するための開口部、及び、イソシアネート化合物を添加するための添加部をこの順に有することが好ましい。
このような構造を有することによって、分岐状ポリエステルを溶融し、分岐状ポリエステルが含有する水分を除去した後、イソシアネート化合物を添加することによって、架橋反応させることができる。
このような構造を有することによって、分岐状ポリエステルを溶融し、分岐状ポリエステルが含有する水分を除去した後、イソシアネート化合物を添加することによって、架橋反応させることができる。
図1は、本発明のトナー用樹脂組成物の製造方法を行うためのスクリューを内蔵する混練機の一例を示した模式図である。図1に示すように、押出混練機1には、上流側から供給部2、開口部3及び添加部4がこの順で設置されている。
本発明では、まず分岐状ポリエステルを定量フィーダーを用いて供給部2から連続的に供給し、加熱することにより溶融混練する。その後、開口部3から分岐状ポリエステルが含有する水分を除去し、分岐状ポリエステルを所定の含水率とした後に、添加部4からイソシアネート化合物を連続的に供給する。そして、更に溶融混練することによって、分岐状ポリエステルとイソシアネート化合物とを反応させることにより、トナー用樹脂組成物を製造することができる。
本発明では、まず分岐状ポリエステルを定量フィーダーを用いて供給部2から連続的に供給し、加熱することにより溶融混練する。その後、開口部3から分岐状ポリエステルが含有する水分を除去し、分岐状ポリエステルを所定の含水率とした後に、添加部4からイソシアネート化合物を連続的に供給する。そして、更に溶融混練することによって、分岐状ポリエステルとイソシアネート化合物とを反応させることにより、トナー用樹脂組成物を製造することができる。
上記スクリューを内蔵する混練機は、スクリューの直径(D)に対する長さ(L)の比(L/D)の好ましい下限が20、好ましい上限が100である。20未満であると、スクリューの長さが短いため、溶融、脱水、混練、反応等が不充分となることがある。100を超えると、加熱時間が長くなり、生成した架橋ポリエステルが熱分解や熱劣化をすることから、耐高温オフセット性を改善できないことがある。より好ましい下限は30、より好ましい上限は60である。
上記スクリューは、上記開口部から効率良く水分の除去を行うために、上記分岐状ポリエステルを溶融する工程1の後、及び、上記イソシアネート化合物を添加する工程3の前に、それぞれシール構成を有することが好ましい。このようなシール構成を有することによって、上記分岐状ポリエステルが含有する水分を安定的に除去することが可能となる。
上記シール構成としては特に限定されないが、例えば、二軸同方向押出機を使用する場合には、逆ネジのスクリュー、ニーディングディスク、シールリング等を使用することができる。
上記シール構成としては特に限定されないが、例えば、二軸同方向押出機を使用する場合には、逆ネジのスクリュー、ニーディングディスク、シールリング等を使用することができる。
上記開口部は、該開口部から上記分岐状ポリエステルが含有する水分を除去できるものであれば特に限定されないが、例えば、ベント口であることが好ましく、減圧装置が取り付けられたベント口であって、ベント口の内部及びスクリューの一部を減圧し、真空雰囲気にすることが可能な真空ベント口であることがより好ましい。
上記スクリューを内蔵する混練機の開口部を真空ベント口とすることによって、上記分岐状ポリエステルが含有する水分を減圧した状態で除去することが可能となるため、効果的に水分を除去することができる。
上記スクリューを内蔵する混練機の開口部を真空ベント口とすることによって、上記分岐状ポリエステルが含有する水分を減圧した状態で除去することが可能となるため、効果的に水分を除去することができる。
上記開口部は、大気圧の下で上記分岐状ポリエステルが含有する水分を除去することができるものであればよいが、上記真空ベント口を有する場合には、減圧装置を用いて減圧することによって、上記分岐状ポリエステルの含水率を効果的に低下することが可能となる。上記真空ベント口を用いて減圧する場合には、真空度の好ましい上限は200Torr、より好ましい上限は100Torr、更に好ましい上限は30Torrである。
上記開口部において、上記スクリューの直径(D)に対する長さ(L)の比(L/D)の好ましい下限は1、より好ましい下限は5である。上記開口部における上記スクリューの長さは、長ければ長い程水分を充分に除去することが可能となるが、使用する混練機の全長とのバランスが重要である。
上記分岐状ポリエステルは、ジカルボン酸、ジオール及び3価以上の多価カルボン酸又は3価以上の多価アルコールを反応させてなるものであることが好ましい。
なお、本明細書において、分岐状ポリエステルとは、ポリエステル骨格中に分岐構造を有するポリエステルのことをいう。
なお、本明細書において、分岐状ポリエステルとは、ポリエステル骨格中に分岐構造を有するポリエステルのことをいう。
上記ジカルボン酸、ジオール及び3価以上の多価カルボン酸又は3価以上の多価アルコールを反応させる方法としては、例えば、上記ジカルボン酸、ジオール及びトリカルボン酸を反応釜に一括投入して、エステル交換反応及び縮合反応させる方法等により得ることができる。なお、この方法では、トリカルボン酸の添加量が多くなると、反応が早く進行しすぎて分子量が上昇してしまうことがある。このような場合は、最初にジカルボン酸とジオールとのエステル交換反応を行い、エステル交換反応がほぼ終了した時点でトリカルボン酸を投入し、反応させることで、望ましい物性の分岐状ポリエステルを得ることができる。
上記ジカルボン酸としては、例えば、o−フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、オクチルコハク酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、デカメチレンカルボン酸、これらの無水物及び低級アルキルエステル等が挙げられる。なかでも、結晶性を付与するために、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、及び、これらの無水物及び低級アルキルエステルが好適に用いられる。
上記ジオールとしては、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール(2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオール)、1,2−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、3−メチル−1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール等の脂肪族ジオール類;2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンのアルキレンオキサイド付加物、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等の脂環族ジオール類等が挙げられる。これらのなかでは、脂肪族ジオール類が好ましい。
上記3価以上の多価カルボン酸としては、例えば、トリカルボン酸を用いることができる。また、上記トリカルボン酸のほか、ピロメリット酸、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸及びこれらの酸無水物等が挙げられる。なお、これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記トリカルボン酸としては、例えば、トリメリット酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸及びこれらの酸無水物等が挙げられる。
上記トリカルボン酸としては、例えば、トリメリット酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸及びこれらの酸無水物等が挙げられる。
上記3価以上の多価アルコールとしては、例えば、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトラロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、庶糖、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタトリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等が挙げられる。なお、これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記3価以上の多価カルボン酸または3価以上の多価アルコールの添加量の好ましい下限は、ジカルボン酸の添加量に対して0.5モル%、好ましい上限は20モル%である。0.5モル%未満であると、得られる分岐状ポリエステルの分岐部分が少なくなるため、イソシアネート化合物との反応性が低下することがある。また、イソシアネート化合物と反応させても充分な架橋密度を有する架橋ポリエステルが得られず、耐高温オフセット性が不充分となることがある。20モル%を超えると、架橋密度が上がり、耐高温オフセット性は向上するが、低温定着性が低下することがある。
上記分岐状ポリエステルの数平均分子量は特に限定されないが、2000から7000の範囲が好ましい。2000未満であると、得られるトナーの耐オフセット性及び耐久性が不充分となることがあり、7000を超えると、得られるトナーが低温定着性に劣るものとなることがある。さらに好ましい上限は5000である。
上記分岐状ポリエステルの水酸基価は特に限定されないが、20から80の範囲が好ましい。
20未満であると、上記分岐状ポリエステルの架橋反応点が減少することから、得られる架橋ポリエステルの架橋密度が低くなり、耐高温オフセット性が不充分となることがあり、80を超えると、上記分岐状ポリエステルの架橋反応点が増え、架橋密度が上がり、耐高温オフセット性は向上するが、低温定着性が低下することがある。
20未満であると、上記分岐状ポリエステルの架橋反応点が減少することから、得られる架橋ポリエステルの架橋密度が低くなり、耐高温オフセット性が不充分となることがあり、80を超えると、上記分岐状ポリエステルの架橋反応点が増え、架橋密度が上がり、耐高温オフセット性は向上するが、低温定着性が低下することがある。
上記分岐状ポリエステルのガラス転移温度の好ましい下限は30℃、好ましい上限は80℃である。30℃未満であると、高温耐オフセット性や耐ブロッキング性が充分に得られず、80℃を超えると、低温定着性が劣る。より好ましい下限は45℃、より好ましい上限は65℃である。
上記分岐状ポリエステルのガラス転移温度については、テレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸はガラス転移温度を向上させる働きがあり、セバシン酸やアジピン酸等の長鎖の脂肪族ジカルボン酸はガラス転移温度を低下させる働きがあるのでこれらのジカルボン酸を適宜組み合わせることにより目的のガラス転移温度を達成することができる。しかし、芳香族ジカルボン酸と長鎖の脂肪族ジカルボン酸とを適宜組み合わせることによって目的のガラス転移温度を達成することができたとしても、軟化温度が高くなりすぎる傾向がある。
そこで、上記分岐状ポリエステルは、屈曲した分子構造を分子鎖中に導入できる2価の屈曲モノマー又は分岐鎖を有する2価のモノマーのいずれかを少なくとも含有する多価カルボン酸と多価アルコールを含むモノマー混合物を重合させてなることが好ましい。これら2価の屈曲モノマーや分岐鎖を有する2価のモノマーを含有するモノマー混合物を重合してなるポリマーは、目的のガラス転移温度と低い軟化温度をより容易に両立させることができる。
そこで、上記分岐状ポリエステルは、屈曲した分子構造を分子鎖中に導入できる2価の屈曲モノマー又は分岐鎖を有する2価のモノマーのいずれかを少なくとも含有する多価カルボン酸と多価アルコールを含むモノマー混合物を重合させてなることが好ましい。これら2価の屈曲モノマーや分岐鎖を有する2価のモノマーを含有するモノマー混合物を重合してなるポリマーは、目的のガラス転移温度と低い軟化温度をより容易に両立させることができる。
上記2価の屈曲モノマーとしては、オルト位又はメタ位がカルボキシル基で置換された芳香族ジカルボン酸、オルト位又はメタ位がヒドロキシル基で置換された芳香族ジオール、非対称位置にカルボキシル基を有する多環芳香族ジカルボン酸、非対称位置にヒドロキシル基を有する多環芳香族ジオール等ポリマーの分子鎖に屈曲した分子構造を導入できるモノマーであればジカルボン酸やジオールに限定されず、例えば、ジカルボン酸の無水物や低級エステル、モノヒドロキシモノカルボン酸等であってもよく、例えば、無水フタル酸、o−フタル酸、イソフタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸等のジカルボン酸及びこれらの無水物や低級エステル;サリチル酸、3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸等のモノヒドロキシモノカルボン酸;カテコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等のジオールが挙げられる。
また、分岐鎖を有する2価のモノマーは、分岐鎖の立体障害によりポリマーの結晶化を効果的に抑制する。結晶化を効果的に抑制できる分岐鎖を有するモノマーとしては、分岐アルキル鎖を有する脂肪族ジオールや、分岐アルキル鎖を有する脂環式ジオール等が挙げられる。なお、脂環式ジオールとしては、複数の脂環式ジオールが分岐アルキレン鎖により連結された脂環式ジオールが好ましい。
上記分岐鎖を有する2価のモノマーとしては特に限定されず、例えば、1,2−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール(2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオール)、1,2−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、3−メチル−1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール等の脂肪族ジオール;2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンのアルキレンオキサイド付加物等の脂環族ジオール類等が挙げられる。
上記分岐鎖を有する2価のモノマーとしては特に限定されず、例えば、1,2−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール(2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオール)、1,2−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、3−メチル−1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール等の脂肪族ジオール;2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンのアルキレンオキサイド付加物等の脂環族ジオール類等が挙げられる。
本発明のトナー用樹脂組成物を製造するにあたっては、上記分岐状ポリエステルと上記イソシアネート化合物とを反応させる前に、予め、上記分岐状ポリエステルに低分子量線状ポリエステルを加えても良い。上記分岐状ポリエステルと低分子量線状ポリエステルと混合した後、イソシアネート化合物を反応させた場合、分岐状ポリエステル同士の架橋構造体及び低分子量線状ポリエステルの未反応体以外に、分岐状ポリエステルと低分子量線状ポリエステルとがイソシアネート化合物により結合した構造体が形成される。
このような、分岐状ポリエステルと低分子量線状ポリエステルとがイソシアネート化合物により結合した構造体は、分岐状ポリエステル同士の架橋構造体及び低分子量線状ポリエステルの未反応体の何れにも相溶しやすいため、得られるトナー用樹脂組成物は、適度な架橋密度を有する架橋ポリエステルに低分子量線状ポリエステルが均一に混合された構成となる。これにより、低温定着性と耐高温オフセット性のバランスに優れるトナーを作製することが可能となる。また、低分子量線状ポリエステルが均一に混合された構成となることにより、トナーを製造した場合に離型剤、着色剤、荷電制御剤、磁性粉等の配合剤との分散性が良好となり、画質の優れるトナーを作製することが可能となる。
なお、本明細書において、線状ポリエステルとは、エステル構造が直鎖状に存在するポリエステルのことをいう。但し、上記線状ポリエステルは、末端部がカルボン酸等で酸変性されたものであってもよい。
このような、分岐状ポリエステルと低分子量線状ポリエステルとがイソシアネート化合物により結合した構造体は、分岐状ポリエステル同士の架橋構造体及び低分子量線状ポリエステルの未反応体の何れにも相溶しやすいため、得られるトナー用樹脂組成物は、適度な架橋密度を有する架橋ポリエステルに低分子量線状ポリエステルが均一に混合された構成となる。これにより、低温定着性と耐高温オフセット性のバランスに優れるトナーを作製することが可能となる。また、低分子量線状ポリエステルが均一に混合された構成となることにより、トナーを製造した場合に離型剤、着色剤、荷電制御剤、磁性粉等の配合剤との分散性が良好となり、画質の優れるトナーを作製することが可能となる。
なお、本明細書において、線状ポリエステルとは、エステル構造が直鎖状に存在するポリエステルのことをいう。但し、上記線状ポリエステルは、末端部がカルボン酸等で酸変性されたものであってもよい。
上記低分子量線状ポリエステルとしては特に限定されず、例えば、ジカルボン酸とジオールとを縮重合させることにより得られるものを用いることができる。
なお、上記ジカルボン酸及びジオールとしては、上述した分岐状ポリエステルと同様のものを用いることができる。
なお、上記ジカルボン酸及びジオールとしては、上述した分岐状ポリエステルと同様のものを用いることができる。
上記低分子量線状ポリエステルの数平均分子量の好ましい下限は2000、好ましい上限は5000である。2000未満であると、得られるトナーの耐ブロッキング性が不充分となることがあり、5000を超えると、低温定着性が劣ることがある。
上記低分子量線状ポリエステルの水酸基価については平均分子量に応じて決定されるが、20から55の範囲が好ましい。20未満であると、得られるトナーの低温定着性が劣り、55を超えると、耐ブロッキング性が不充分となる。
上記低分子量線状ポリエステルのガラス転移温度の好ましい下限は30℃、好ましい上限は80℃である。30℃未満であると、耐ブロッキング性が充分に得られないことがあり、80℃を超えると、上記低分子量線状ポリエステルの添加により低温定着性を向上させる効果が充分に発揮されないことがある。
上記分岐状ポリエステルと低分子量線状ポリエステルとの混合重量比は、特に限定されないが、低温定着性及び耐高温オフセット性のバランスを考慮すると20:80〜80:20であることが好ましい。上記分岐状ポリエステルの比率が20重量%未満であると、イソシアネート化合物との反応性が低下することがあり、80重量%を超えると、低分子量成分が少なくなりすぎ、得られるトナーの低温定着性が低下することがある。より好ましい混合重量比は30:70〜70:30である。
上記イソシアネート化合物は、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する。上記イソシアネート基が1分子中に2個未満であると、架橋ポリエステルの生成が不充分となり、耐高温オフセット性が低下する。
好ましくは、1分子中に3個以上である。1分子中に3個以上とすることで、分岐状ポリエステルとイソシアネート化合物との反応性が向上し、架橋密度が適度なものとなるため、耐高温オフセット性に優れるトナーが得られるトナー用樹脂組成物を製造することができる。
好ましくは、1分子中に3個以上である。1分子中に3個以上とすることで、分岐状ポリエステルとイソシアネート化合物との反応性が向上し、架橋密度が適度なものとなるため、耐高温オフセット性に優れるトナーが得られるトナー用樹脂組成物を製造することができる。
上記イソシアネート化合物において、イソシアネート基の含有量の好ましい下限は上記分岐状ポリエステル1モルに対して0.3モル、好ましい上限は3モルである。0.3モル未満であると、架橋ポリエステルの生成が不充分となり、耐高温オフセット性が低下する。3モルを超えると、架橋に関与しない余剰のイソシアネート化合物が増加し、イソシアネート化合物自体の物性に近くなることから、低温定着性等の物性が低下する。
上記イソシアネート化合物は1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物であれば特に限定されず、例えば、イソホロンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(MDI)、水添MDI、ポリメリックMDI、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシネート、トリジンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、水添XDI、リジンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオフォスフェート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、1,6,10−ウンデカントリイソシアネート等が挙げられる。
本発明では、分岐状ポリエステル及びイソシアネート化合物を反応させた後に、得られるトナー用樹脂組成物の特性を損なわない範囲で、更に別のポリエステルを添加してもよい。
上記別のポリエステルとしては、例えば、上記数平均分子量が2000〜1万である線状ポリエステル等が挙げられる。上記数平均分子量が2000〜1万である線状ポリエステル(以下、単に線状ポリエステルともいう)を、分岐状ポリエステルと同時に投入することにより、架橋後に得られる架橋ポリエステルの架橋密度を適度なものとすることができ、架橋ポリエステルと線状ポリエステルとを均一に混合することができる。
上記線状ポリエステルとしては、例えば、ジカルボン酸とジオールとを縮重合させることにより得られるものを用いることができる。
なお、上記ジカルボン酸及びジオールとしては、上述した分岐状ポリエステルと同様のものを用いることができる。
なお、上記ジカルボン酸及びジオールとしては、上述した分岐状ポリエステルと同様のものを用いることができる。
上記線状ポリエステルの数平均分子量の好ましい下限は2000、好ましい上限は1万である。2000未満であると、トナーの耐ブロッキング性が不充分となることがあり、1万を超えると、低温定着性が低下することがある。より好ましい下限は2500、より好ましい上限は6000である。
本発明において、上記別のポリエステルを添加する場合、添加量の好ましい上限は30重量%である。30重量%を超えると、得られるトナーの低温定着性及び耐高温オフセット性が損なわれることがある。より好ましい下限は20重量%である。
本発明のトナー用樹脂組成物の製造方法では、上記分岐状ポリエステルとイソシアネート化合物とを反応させた後に、更に多価アルコールを投入することが好ましい。これにより、所望の架橋密度を有する架橋ポリエステルを得ることができる。
上記多価アルコールとしては特に限定されず、例えば、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトラロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、ショ糖、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタトリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等が挙げられる。なお、これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記多価アルコールの添加量の好ましい下限は0.01重量%、好ましい上限は3.0重量%である。0.01重量%未満であると、上記多価アルコールの添加効果が充分に発揮されないことがある。3.0重量%を超えると、架橋密度が上がりすぎるため、低温定着性が低下することがある。
本発明のトナー用樹脂組成物の製造方法によって、得られるトナー用樹脂組成物は、分岐状ポリエステルとイソシアネート化合物からなる架橋構造体と、分岐状ポリエステルの未反応体とを含有するものとなり、低温定着性、耐高温オフセット性及び画質に優れるトナーを得ることが可能なトナー用樹脂組成物を製造することができる。
本発明のトナー用樹脂組成物の製造方法によって得られるトナー用樹脂組成物は、適度な架橋密度を有し、かつ、均一な架橋構造を有するため、得られるトナーにおいて耐高温オフセット性と低温定着性とを保持させることができる。
また、トナーを作製した場合に離型剤、着色剤、荷電制御剤、磁性粉等の配合剤の分散性が良好となり画質の優れるトナーを作製することが可能となる。
本発明のトナー用樹脂組成物の製造方法によって得られるトナー用樹脂組成物は、適度な架橋密度を有し、かつ、均一な架橋構造を有するため、得られるトナーにおいて耐高温オフセット性と低温定着性とを保持させることができる。
また、トナーを作製した場合に離型剤、着色剤、荷電制御剤、磁性粉等の配合剤の分散性が良好となり画質の優れるトナーを作製することが可能となる。
上記トナー用樹脂組成物のフロー軟化点は、100℃から160℃が好ましい。100℃未満であると、耐高温オフセット性が不充分となり、160℃を超えると、低温定着性が低下する。より好ましい上限は150℃であり、さらにより好ましい上限は145℃である。
なお、本明細書においてフロー軟化点とは、例えば、高化式フローテスター(例えば、島津製作所社製の「CFT−500型」等)を用い、荷重20kg/cm2、オリフィス1mmφ×1mm、予備温度60℃、予備時間5分、チャート速度20mm/分、プランジャー1.0cm2、昇温速度6±0.5℃/minの条件下で、目開き1.19mmのJIS標準篩を通過する1.0gの測定試料を溶融流出させ、プランジャー降下量と温度との関係を求めたときに、樹脂の流出開始時におけるプランジャー降下量と、樹脂の流出停止時におけるプランジャー降下量との中間のプランジャー降下量h/2を与えるときの温度Tfを意味する。
図1に、等速昇温法によりフロー軟化点Tfを求める際のプランジャー降下量と時間(温度)との関係を示す図を示した。
なお、本明細書においてフロー軟化点とは、例えば、高化式フローテスター(例えば、島津製作所社製の「CFT−500型」等)を用い、荷重20kg/cm2、オリフィス1mmφ×1mm、予備温度60℃、予備時間5分、チャート速度20mm/分、プランジャー1.0cm2、昇温速度6±0.5℃/minの条件下で、目開き1.19mmのJIS標準篩を通過する1.0gの測定試料を溶融流出させ、プランジャー降下量と温度との関係を求めたときに、樹脂の流出開始時におけるプランジャー降下量と、樹脂の流出停止時におけるプランジャー降下量との中間のプランジャー降下量h/2を与えるときの温度Tfを意味する。
図1に、等速昇温法によりフロー軟化点Tfを求める際のプランジャー降下量と時間(温度)との関係を示す図を示した。
上記トナー用樹脂組成物は、170℃の条件下で450%の剪断ひずみを与えたときに、上記剪断ひずみを与えてから0.1秒後の緩和弾性率G170℃(0.1)の好ましい下限が100Pa、好ましい上限が1500Paである。
本発明者らは鋭意検討の結果、トナーにおけるオフセット現象は、溶融したトナーの凝集力が、トナーと熱定着ローラとの接着力よりも小さい場合に発生し、トナーの耐高温オフセット性は、トナー用樹脂組成物の凝集力の大きさと、大変形下でのトナー用樹脂組成物の緩和弾性率に関係があることを見出した。そして、本発明者らは更に鋭意検討した結果、一定の緩和弾性率を有するトナー用樹脂組成物を用いれば、トナーの耐高温オフセット性を維持しつつ、低温定着性を改善できることを見出した。
なお、上記緩和弾性率は、例えば、上記トナー用樹脂組成物を溶融した後に所定の大きさの円盤状に成形したものを試験用試料とし、緩和弾性率測定装置(例えば、ティー・エイ・インスツルメント社製、ARES等)を用いて測定することができる。
本発明者らは鋭意検討の結果、トナーにおけるオフセット現象は、溶融したトナーの凝集力が、トナーと熱定着ローラとの接着力よりも小さい場合に発生し、トナーの耐高温オフセット性は、トナー用樹脂組成物の凝集力の大きさと、大変形下でのトナー用樹脂組成物の緩和弾性率に関係があることを見出した。そして、本発明者らは更に鋭意検討した結果、一定の緩和弾性率を有するトナー用樹脂組成物を用いれば、トナーの耐高温オフセット性を維持しつつ、低温定着性を改善できることを見出した。
なお、上記緩和弾性率は、例えば、上記トナー用樹脂組成物を溶融した後に所定の大きさの円盤状に成形したものを試験用試料とし、緩和弾性率測定装置(例えば、ティー・エイ・インスツルメント社製、ARES等)を用いて測定することができる。
上記トナー用樹脂組成物の酸価としては特に限定されないが、好ましい下限が1、好ましい上限が30である。このような酸価は、上記架橋ポリエステルや上記線状ポリエステルの末端の官能基、具体的には例えばカルボキシル基等に起因するものである。酸価がこの範囲にあると、得られるトナーが低温定着性に優れることに加え、紙との親和性も向上する。
上記トナー用樹脂組成物をバインダー樹脂として用いて、必要に応じて、離型剤、着色剤、電荷制御剤、磁性体、ゴム状ポリマー、スチレン−アクリル酸エステル共重合体からなるトナー用樹脂、キャリア、クリーニング性向上剤等と混合することにより、トナーを製造することができる。
なお、上記トナーは、上記トナー用樹脂組成物を用いることにより低温定着性及び耐高温オフセット性の両方に優れていることから、離型剤を含有していなくてもよい。
なお、上記トナーは、上記トナー用樹脂組成物を用いることにより低温定着性及び耐高温オフセット性の両方に優れていることから、離型剤を含有していなくてもよい。
上記離型剤としては特に限定されず、例えば、ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックス、マイクロクリスタリンワックス、酸化ポリエチレンワックス等のオレフィン系ワックスやパラフィン系ワックス;カルナバワックス、サゾールワックス、モンタン酸エステルワックス等の脂肪族エステル系ワックス;脱酸カルナバワックス;バルチミン酸、ステアリン酸、モンタン酸等の飽和脂肪族酸系ワックス;プラシジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸等の不飽和脂肪族酸系ワックス;ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコール等の飽和アルコール系ワックスや脂肪族アルコール系ワックス;ソルビトール等の多価アルコール系ワックス;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミド等の飽和脂肪酸アミド系ワックス;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド等の飽和脂肪酸ビスアミド系ワックス;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’−ジオレイルセバシン酸アミド等の不飽和酸アミド系ワックス;m‐キシレンビスステアリン酸アミド、N,N’−ジステアリルイソフタル酸アミド等の芳香族ビスアミド系ワックス;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム等の脂肪酸金属塩;スチレンやアクリル酸等のビニル系モノマーをポリオレフィンにグラフト重合させたグラフト変性ワックス;ベヘニン酸モノグリセリド等の脂肪酸と多価アルコールとを反応させた部分エステルワックス;植物性油脂を水素添加して得られるヒドロキシル基を有するメチルエステルワックス;エチレン成分の含有割合が高いエチレン−酢酸ビニル共重合体ワックス;アクリル酸等の飽和ステアリルアクリレートワックス等の長鎖アルキルアクリレートワックス;ベンジルアクリレートワックス等の芳香族アクリレートワックス等が挙げられる。なかでも、長鎖アルキルアクリレートワックスや芳香族アクリレートワックスは、トナー用樹脂組成物との相溶性に優れ透明性の高いトナーが得られることから好適である。これらの離型剤は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよいが、特に融点が30℃以上異なる2種以上の離型剤を併用することが好ましい。上記離型剤のトナー中における大きさとしては特に限定されないが、長径が2μm以下であることが好ましい。
上記着色剤としては特に限定されず、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック、アニリンブラック、フタロシアニンブルー、キノリンイエローランプブラック、ローダミン−B、アゾ系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、アントラキノン系顔料、ジオキサジン系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料、スレン系顔料、インジコ系顔料、キノフタロン、ジケトピロロピロール、キナクリドン等が挙げられる。
これらの着色剤の配合量の好ましい下限は、通常、トナー用樹脂組成物100重量部に対して1重量部、好ましい上限は10重量部である。
これらの着色剤の配合量の好ましい下限は、通常、トナー用樹脂組成物100重量部に対して1重量部、好ましい上限は10重量部である。
上記電荷制御剤には、正帯電用と負帯電用との2種類がある。上記正帯電用電荷制御剤としては、例えば、ニグロシン染料、アンモニウム塩、ピリジニウム塩、アジン等が挙げられ、負帯電用電荷制御剤としては、例えば、クロム錯体、鉄錯体等が挙げられる。なかでも、酸変性荷電制御剤が好適であり、サリチル酸変性であるとトナー用樹脂組成物と架橋してゴム弾性を発現する。ジ−tert−ブチルサリチル酸クロム錯体ジ−tert−ブチルサリチル酸亜鉛錯体等のアルキル置換サルチル酸の金属錯体は、無色又は淡色であるためトナーの色調に影響を与えないので好ましい。また、上記電荷制御剤としては、荷電制御樹脂(CCR)も好適に用いることができる。上記荷電制御樹脂としては、例えば、4級アンモニウム塩を含むモノマー、有機フッ素系モノマー、スルホン酸基含有モノマー、フェニルマレイミド系モノマー等を共重合したスチレンアクリルポリマー等が挙げられる。
これらの電荷制御剤の配合量の好ましい下限は、通常、トナー用樹脂組成物100重量部に対して0.1重量部、好ましい上限は10重量部である。
これらの電荷制御剤の配合量の好ましい下限は、通常、トナー用樹脂組成物100重量部に対して0.1重量部、好ましい上限は10重量部である。
上記磁性体としては、例えば、商品名「TAROX BLシリーズ」(チタン工業社製)、商品名「EPTシリーズ」、商品名「MATシリーズ」、商品名「MTSシリーズ」(いずれも戸田工業社製)、商品名「DCMシリーズ」(同和鉄粉社製)、商品名「KBCシリーズ」、商品名「KBIシリーズ」、商品名「KBFシリーズ」、商品名「KBPシリーズ」(いずれも関東電化工業社製)、商品名「Bayoxide Eシリーズ」(Bayer AG社製)等が挙げられる。
なお、従来のトナーでは、上記磁性体を添加した場合、トナー中の樹脂の比率が非磁性トナーに比べて低下することや、定着ローラのニップ圧を高めることにより、耐高温オフセット性が発現しにくい傾向になるが、上記トナーでは、磁性体を添加した場合であっても、良好な耐高温オフセット性を発現させることが可能となる。このように磁性体を添加した場合でも優れた耐高温オフセット性を実現できる理由の1つとしては、上記トナー用樹脂組成物では、イソシアネート基が樹脂中に高分散しており、これに伴い、トナーに添加した極性基を有する離型剤についても良好に分散されることが挙げられる。
このように本発明の樹脂組成物は、通常用いられるトナーの中でも、トナー全体に占める樹脂の比率が最も低いと考えられる磁性一成分トナーにおいて、良好な耐高温オフセット性を発現させることができることから、あらゆるトナーに適応することができる。
なお、従来のトナーでは、上記磁性体を添加した場合、トナー中の樹脂の比率が非磁性トナーに比べて低下することや、定着ローラのニップ圧を高めることにより、耐高温オフセット性が発現しにくい傾向になるが、上記トナーでは、磁性体を添加した場合であっても、良好な耐高温オフセット性を発現させることが可能となる。このように磁性体を添加した場合でも優れた耐高温オフセット性を実現できる理由の1つとしては、上記トナー用樹脂組成物では、イソシアネート基が樹脂中に高分散しており、これに伴い、トナーに添加した極性基を有する離型剤についても良好に分散されることが挙げられる。
このように本発明の樹脂組成物は、通常用いられるトナーの中でも、トナー全体に占める樹脂の比率が最も低いと考えられる磁性一成分トナーにおいて、良好な耐高温オフセット性を発現させることができることから、あらゆるトナーに適応することができる。
上記ゴム状ポリマーとしては、例えば、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、ニトリルゴム(アクリロニトリル−ブタジエン共重合体)、クロロプレンゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、ポリウレタンエラストマー、シリコーンゴム、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、クロロスルフィン化ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、塩素化ポリエチレン、エピクロロヒドリンゴム、ニトリルイソプレンゴム等の合成ゴム、ポリエステルエラストマー、ウレタンエラストマー等のエラストマー、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレンブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレンプロピレン−スチレンブロック共重合体等の芳香族炭化水素と共役ジエン系炭化水素とのブロック共重合体が挙げられる。なお、ブロック共重合体にはスチレン−ブタジエンブロック共重合体やスチレン−イソプレンブロック共重合体等が混合されてあってもよく、これらの水素添加物が混合されてあってもよい。
また、末端に水酸基、カルボキシル基、アルデヒド基、スルホニル基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン基等の極性基を有する芳香族炭化水素と共役ジエンとのブロック共重合体からなるゴム状ポリマーは、トナーとの親和性に優れるので好ましい。これら末端に極性基を有するブロック共重合体はリビング重合により得ることができる。
ゴム状ポリマーは、トナーに含まれる樹脂の樹脂強度を向上させることができる。よって、ゴム状ポリマーを含有するトナーは、トナーのフィルミング現象を防止することができ、また、高い樹脂強度が必要な非磁性1成分トナーに好適なトナーが得られる。
また、末端に水酸基、カルボキシル基、アルデヒド基、スルホニル基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン基等の極性基を有する芳香族炭化水素と共役ジエンとのブロック共重合体からなるゴム状ポリマーは、トナーとの親和性に優れるので好ましい。これら末端に極性基を有するブロック共重合体はリビング重合により得ることができる。
ゴム状ポリマーは、トナーに含まれる樹脂の樹脂強度を向上させることができる。よって、ゴム状ポリマーを含有するトナーは、トナーのフィルミング現象を防止することができ、また、高い樹脂強度が必要な非磁性1成分トナーに好適なトナーが得られる。
上記キャリアとしては、例えば、鉄、ニッケル、銅、亜鉛、コバルト、マンガン、クロム、希土類等の金属単体、合金、酸化物、フェライト等が挙げられる。キャリアは表面が酸化されていてもよい。また、キャリア表面がポリテトラフルオロエチレン、モノクロロトリフルオロエチレンポリマー、ポリフッ化ビニリデン、シリコーンポリマー、ポリエステル、ジ−tert−ブチルサリチル酸の金属錯体、スチレン系ポリマー、アクリル系ポリマー、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ニグロシン塩基性染料、シリカ粉末、アルミナ粉末等で被覆されていてもよい。キャリアを被覆することにより好ましい摩擦帯電性をキャリアに付与することができる。
上記クリーニング性向上剤としては、トナー粒子と混合することによりトナーの流動性が向上するものであれば特に限定されない。トナーの流動性が向上するとトナーがクリーニングブレードに付着しにくくなる。例えば、フッ化ビニリデンポリマー等のフッソ系ポリマー粉末、アクリル酸エステルポリマー等のアクリル系ポリマー粉末、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸鉛等の脂肪酸金属塩粉末、酸化亜鉛粉末、酸化チタン粉末等の金属酸化物粉末、微粉末シリカ粉末、シランカップリング剤やチタンカップリング剤やシリコンオイル等により表面処理が施されたシリカ粉末、ヒュームドシリカ等が挙げられる。また、上記クリーニング性向上剤としては、アクリル系ポリマーやスチレン系ポリマー等からなる粒径0.05〜0.5μmの球体も好適に用いることができる。
上記トナーは、低温から高温にわたる広い範囲で良好な定着性を発現することができ、低温定着性と耐高温オフセット性、耐ブロッキング性との両方に優れることから、スイッチをいれてから印刷が可能になるまでの時間を短縮することができるので、経済的であり、更に、ローラの温度が下がっても画像の鮮明性を維持することができるので、印刷の高速化を図ることができる。上記トナーは、画像再現性に優れる。
また、上記トナーは、離型オイルが塗布された定着ローラにより定着されてもよいが、定着ローラに離型オイルが塗布されていなくても良好な定着性を発現することができる。
本発明は、低温定着性及び耐高温オフセット性に優れるトナーを得ることが可能なトナー用樹脂組成物及びトナーを提供できる。
本発明を更に詳しく説明するために以下に実施例を挙げるが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
(1)分岐状ポリエステルの製造
60Lの反応容器に蒸留塔、水分離装置、窒素ガス導入管、温度計及び攪拌措置を常法に従い設置し、窒素ガス雰囲気下にて、カルボン酸成分としてテレフタル酸90モル、イソフタル酸5モル、無水フタル酸5モル、トリメリット酸2.5モル、ジオール成分としてネオペンチルグリコール100モル、エチレングリコール100モル、触媒としてチタンテトラブトキシド(TBB)0.05モルを仕込み、200℃で、生成する水を蒸留塔より留出させながらエステル交換反応を行った。蒸留塔より水が留出しなくなった時点でエステル交換反応を終了した。
エステル交換反応終了後、60Lの反応容器の蒸留塔への開口部を閉鎖すると共に、真空ポンプからのラインを開き、反応系内を5Torr以下に減圧し、240℃、攪拌回転数60rpmで縮合反応を行うとともに縮合反応で生じた遊離ジオールを反応系外へ留出させて、分岐状ポリエステルを得た。
なお、得られた分岐状ポリエステルの水酸基価を測定したところ、40であった。
(1)分岐状ポリエステルの製造
60Lの反応容器に蒸留塔、水分離装置、窒素ガス導入管、温度計及び攪拌措置を常法に従い設置し、窒素ガス雰囲気下にて、カルボン酸成分としてテレフタル酸90モル、イソフタル酸5モル、無水フタル酸5モル、トリメリット酸2.5モル、ジオール成分としてネオペンチルグリコール100モル、エチレングリコール100モル、触媒としてチタンテトラブトキシド(TBB)0.05モルを仕込み、200℃で、生成する水を蒸留塔より留出させながらエステル交換反応を行った。蒸留塔より水が留出しなくなった時点でエステル交換反応を終了した。
エステル交換反応終了後、60Lの反応容器の蒸留塔への開口部を閉鎖すると共に、真空ポンプからのラインを開き、反応系内を5Torr以下に減圧し、240℃、攪拌回転数60rpmで縮合反応を行うとともに縮合反応で生じた遊離ジオールを反応系外へ留出させて、分岐状ポリエステルを得た。
なお、得られた分岐状ポリエステルの水酸基価を測定したところ、40であった。
(2)トナー用樹脂組成物の製造
得られた分岐状ポリエステル98.0重量部を定量フィーダーを用いて二軸押出混練機(池貝社製、L/D=37)に連続的に供給し、バレル温度160℃で溶融混練した後、二軸押出機のベント口より大気圧下で水分を除去した。
その際、分岐状ポリエステルの温度は、160℃であった。添加口から1分子中に2個以上のイソシアネート基を有するポリメリック型MDI(44V20、住化バイエルウレタン社製)2.0重量部を連続的に供給し、更にバレル温度170℃で溶融混練を行うことにより、トナー用樹脂組成物を得た。
得られた分岐状ポリエステル98.0重量部を定量フィーダーを用いて二軸押出混練機(池貝社製、L/D=37)に連続的に供給し、バレル温度160℃で溶融混練した後、二軸押出機のベント口より大気圧下で水分を除去した。
その際、分岐状ポリエステルの温度は、160℃であった。添加口から1分子中に2個以上のイソシアネート基を有するポリメリック型MDI(44V20、住化バイエルウレタン社製)2.0重量部を連続的に供給し、更にバレル温度170℃で溶融混練を行うことにより、トナー用樹脂組成物を得た。
(3)含水率の測定
得られた分岐状ポリエステルを二軸押出混練機(池貝社製、L/D=37)に連続的に供給し、バレル温度160℃で溶融混練した後、二軸押出機のベント口より大気圧下で水分を除去した後、イソシアネート化合物を添加せずに溶融混練した。
混練した分岐状ポリエステルは冷却後、粉砕し、100メッシュの篩いを通過させて乾燥前分岐状ポリエステルとした。得られた乾燥前分岐状ポリエステル3gを秤量し、アルミトレイに乗せて、110℃、3時間ギアオーブンで乾燥させ、乾燥後分岐状ポリエステルとした。
反応前分岐状ポリエステルの含水率は、下記式(1)で表される。なお、反応前分岐状ポリエステルの含水率は、イソシアネート化合物を添加する際の分岐状ポリエステルの含水率とほぼ同様の値ということができる。
得られた分岐状ポリエステルを二軸押出混練機(池貝社製、L/D=37)に連続的に供給し、バレル温度160℃で溶融混練した後、二軸押出機のベント口より大気圧下で水分を除去した後、イソシアネート化合物を添加せずに溶融混練した。
混練した分岐状ポリエステルは冷却後、粉砕し、100メッシュの篩いを通過させて乾燥前分岐状ポリエステルとした。得られた乾燥前分岐状ポリエステル3gを秤量し、アルミトレイに乗せて、110℃、3時間ギアオーブンで乾燥させ、乾燥後分岐状ポリエステルとした。
反応前分岐状ポリエステルの含水率は、下記式(1)で表される。なお、反応前分岐状ポリエステルの含水率は、イソシアネート化合物を添加する際の分岐状ポリエステルの含水率とほぼ同様の値ということができる。
(4)トナーの製造
得られたトナー用樹脂組成物100重量部に荷電制御剤(S−34、オリエント化学社製)1重量部、カーボンブラック5重量部(MA−100、三菱化学社製)、カルナバワックス3.5重量部(融点83℃)をヘンシェルミキサーで充分に混合した後、130℃で溶融混練し、冷却、粗粉砕した。その後、ジェットミル(ラボジェット、日本ニューマチック社製)で微粉砕して、平均粒径約8〜12μmのトナー粉末を得た。更に、このトナー粉末を分級機(MDS−2、日本ニューマチック社製)で微細粒子を分級除去して、平均粒径約10μmのトナー微粉末を得た。このトナー微粉末100重量部に、疎水性シリカ(R972、日本アエロジル社製)1.0重量部を均一に混合(外添)してトナーを製造した。
得られたトナー用樹脂組成物100重量部に荷電制御剤(S−34、オリエント化学社製)1重量部、カーボンブラック5重量部(MA−100、三菱化学社製)、カルナバワックス3.5重量部(融点83℃)をヘンシェルミキサーで充分に混合した後、130℃で溶融混練し、冷却、粗粉砕した。その後、ジェットミル(ラボジェット、日本ニューマチック社製)で微粉砕して、平均粒径約8〜12μmのトナー粉末を得た。更に、このトナー粉末を分級機(MDS−2、日本ニューマチック社製)で微細粒子を分級除去して、平均粒径約10μmのトナー微粉末を得た。このトナー微粉末100重量部に、疎水性シリカ(R972、日本アエロジル社製)1.0重量部を均一に混合(外添)してトナーを製造した。
(実施例2)
(1)トナー用樹脂組成物及びトナーの製造
トナー用樹脂組成物の製造において、開口部を真空ベント口とし、100Torrに減圧した状態で水分を除去したこと以外は、実施例1と同様にしてトナー用樹脂組成物及びトナーを製造した。
(1)トナー用樹脂組成物及びトナーの製造
トナー用樹脂組成物の製造において、開口部を真空ベント口とし、100Torrに減圧した状態で水分を除去したこと以外は、実施例1と同様にしてトナー用樹脂組成物及びトナーを製造した。
(2)含水率の測定
分岐状ポリエステルを二軸押出混練機(池貝社製、L/D=37)に連続的に供給し、バレル温度160℃で溶融混練した後、二軸押出機の真空ベント口より100Torrに減圧した状態で水分を除去した後、イソシアネート化合物を添加せずに溶融混練した以外は、実施例1と同様にして、反応前分岐状ポリエステルの含水率を算出したところ、0.1重量%であった。
分岐状ポリエステルを二軸押出混練機(池貝社製、L/D=37)に連続的に供給し、バレル温度160℃で溶融混練した後、二軸押出機の真空ベント口より100Torrに減圧した状態で水分を除去した後、イソシアネート化合物を添加せずに溶融混練した以外は、実施例1と同様にして、反応前分岐状ポリエステルの含水率を算出したところ、0.1重量%であった。
(比較例1)
(1)トナー用樹脂組成物及びトナーの製造
トナー用樹脂組成物の製造において、ベント口を塞ぎ、分岐状ポリエステルから水分を除去しなかったこと以外は、実施例1と同様にしてトナー用樹脂組成物及びトナーを製造した。
(1)トナー用樹脂組成物及びトナーの製造
トナー用樹脂組成物の製造において、ベント口を塞ぎ、分岐状ポリエステルから水分を除去しなかったこと以外は、実施例1と同様にしてトナー用樹脂組成物及びトナーを製造した。
(2)含水率の測定
分岐状ポリエステルを二軸押出混練機(池貝社製、L/D=37)に連続的に供給し、バレル温度160℃で溶融混練した後、二軸押出機の真空ベント口より100Torrに減圧した状態で水分を除去した後、イソシアネート化合物を添加せずに溶融混練した以外は、実施例1と同様にして、反応前分岐状ポリエステルの含水率を算出したところ、0.6重量%であった。
分岐状ポリエステルを二軸押出混練機(池貝社製、L/D=37)に連続的に供給し、バレル温度160℃で溶融混練した後、二軸押出機の真空ベント口より100Torrに減圧した状態で水分を除去した後、イソシアネート化合物を添加せずに溶融混練した以外は、実施例1と同様にして、反応前分岐状ポリエステルの含水率を算出したところ、0.6重量%であった。
(評価)
実施例1、2及び比較例1で作製したトナー用樹脂組成物又はトナーについて、以下の方法により評価を行った。結果を表1に示した。
実施例1、2及び比較例1で作製したトナー用樹脂組成物又はトナーについて、以下の方法により評価を行った。結果を表1に示した。
[ポリエステル及びトナー用樹脂組成物の分子量の測定]
GPC測定装置として、日本ミリポアリミテッド社製のHTR−Cを用い、カラムには昭和電工社製のKF−800P(1本)、KF−806M(2本)、KF−802.5(1本)を直列につないで使用し、重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)を測定した。測定条件は、温度は40℃、試料は0.2重量%THF溶液(0.45μmのフィルターを通過したもの)、注入量は100μL、キャリア溶媒はTHF、校正試料として標準ポリスチレンを用いた。
GPC測定装置として、日本ミリポアリミテッド社製のHTR−Cを用い、カラムには昭和電工社製のKF−800P(1本)、KF−806M(2本)、KF−802.5(1本)を直列につないで使用し、重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)を測定した。測定条件は、温度は40℃、試料は0.2重量%THF溶液(0.45μmのフィルターを通過したもの)、注入量は100μL、キャリア溶媒はTHF、校正試料として標準ポリスチレンを用いた。
[ガラス転移温度(Tg)の測定]
トナー用樹脂組成物について、示差走査熱量計(セイコー電子工業社製、DSC−6200R)を用いて、昇温速度10℃/分で、JIS K 7121に準拠して測定し、該規格(9.3「ガラス転移温度の求め方」)に記載されている中間ガラス転移温度を求めた。
トナー用樹脂組成物について、示差走査熱量計(セイコー電子工業社製、DSC−6200R)を用いて、昇温速度10℃/分で、JIS K 7121に準拠して測定し、該規格(9.3「ガラス転移温度の求め方」)に記載されている中間ガラス転移温度を求めた。
[フロー軟化温度の測定]
高化式フローテスター(島津製作所社製、CFT−500型)を用い、荷重20kg/cm2、オリフィス1mmφ×1mm、予備温度60℃、予備時間5分、チャート速度20mm/分、プランジャー1.0cm2、昇温速度6±0.5℃/minの条件下で、目開き1.19mmのJIS標準篩を通過する1.0gの測定試料を溶融流出させ、図1に示すように、樹脂の流出開始時におけるプランジャー降下量と、樹脂の流出停止時におけるプランジャー降下量との中間のプランジャー降下量h/2を与えるときの温度Tfを測定した。
高化式フローテスター(島津製作所社製、CFT−500型)を用い、荷重20kg/cm2、オリフィス1mmφ×1mm、予備温度60℃、予備時間5分、チャート速度20mm/分、プランジャー1.0cm2、昇温速度6±0.5℃/minの条件下で、目開き1.19mmのJIS標準篩を通過する1.0gの測定試料を溶融流出させ、図1に示すように、樹脂の流出開始時におけるプランジャー降下量と、樹脂の流出停止時におけるプランジャー降下量との中間のプランジャー降下量h/2を与えるときの温度Tfを測定した。
[緩和弾性率の測定]
トナー用樹脂組成物を溶融後、直径25mm、高さ1mmの円盤状に成形し、これを試験用試料とした。これを直径25mmの円盤−円盤治具に取り付け、緩和弾性率測定装置(ティー・エイ・インスツルメント社製、ARES)を用いて170℃、初期剪断ひずみ450%の条件で、剪断ひずみを与えてから0.1秒後の緩和弾性率G170℃(0.1)を測定した。
トナー用樹脂組成物を溶融後、直径25mm、高さ1mmの円盤状に成形し、これを試験用試料とした。これを直径25mmの円盤−円盤治具に取り付け、緩和弾性率測定装置(ティー・エイ・インスツルメント社製、ARES)を用いて170℃、初期剪断ひずみ450%の条件で、剪断ひずみを与えてから0.1秒後の緩和弾性率G170℃(0.1)を測定した。
[高温オフセット温度及び低温オフセット温度の測定]
実施例1及び比較例1で得られたトナー6.5重量部を平均粒径50〜80μmの鉄粉キャリア93.5重量部と混合して現像剤を作製した。電子写真複写機としてコニカ社製のUBIX4160AFを熱定着ローラの設定温度が最大250℃まで変えられるように改造したものを用いた。
熱定着ローラの設定温度を段階的に変化させて、各設定温度の熱定着ローラによって未定着トナー像を転写紙に定着させた複写物を得た。
得られた複写物の余白部分や定着画像がトナーにより汚されているか否かを観察し、汚れが生じない温度領域を非オフセット温度領域とした。また、非オフセット温度領域の最大値を高温オフセット温度とし、最小値を低温オフセット温度とした。
実施例1及び比較例1で得られたトナー6.5重量部を平均粒径50〜80μmの鉄粉キャリア93.5重量部と混合して現像剤を作製した。電子写真複写機としてコニカ社製のUBIX4160AFを熱定着ローラの設定温度が最大250℃まで変えられるように改造したものを用いた。
熱定着ローラの設定温度を段階的に変化させて、各設定温度の熱定着ローラによって未定着トナー像を転写紙に定着させた複写物を得た。
得られた複写物の余白部分や定着画像がトナーにより汚されているか否かを観察し、汚れが生じない温度領域を非オフセット温度領域とした。また、非オフセット温度領域の最大値を高温オフセット温度とし、最小値を低温オフセット温度とした。
[トナーの最低定着温度の測定]
電子写真複写機の熱定着ローラの設定温度を段階的に変えて複写を行い、余白部分や定着画像にかぶりが発生することなく余白部分や定着画像がトナーにより汚されておらず、得られた複写物の定着画像を綿パッドで擦ったとき、定着画像の濃度の低下が10%未満である場合を定着良好と判定し、その時の最低温度を求めた。なお、画像の濃度はマクベス光度計を用いて測定した。
電子写真複写機の熱定着ローラの設定温度を段階的に変えて複写を行い、余白部分や定着画像にかぶりが発生することなく余白部分や定着画像がトナーにより汚されておらず、得られた複写物の定着画像を綿パッドで擦ったとき、定着画像の濃度の低下が10%未満である場合を定着良好と判定し、その時の最低温度を求めた。なお、画像の濃度はマクベス光度計を用いて測定した。
[画質(カブリの有無、画像濃度)の確認]
高温オフセット温度及び低温オフセット温度の測定の試験と同様に未定着画像を形成し、100枚目の画像を定着させ目視により画質(カブリの有無)を確認した。カブリの発生が問題のないレベルである場合をカブリなしとし、問題となるようなカブリが発生している場合をカブリ有りとした。また、画像の濃度をマクベス光度計を用いて測定した。
高温オフセット温度及び低温オフセット温度の測定の試験と同様に未定着画像を形成し、100枚目の画像を定着させ目視により画質(カブリの有無)を確認した。カブリの発生が問題のないレベルである場合をカブリなしとし、問題となるようなカブリが発生している場合をカブリ有りとした。また、画像の濃度をマクベス光度計を用いて測定した。
本発明によれば、低温定着性、耐高温オフセット性及び画質に優れるトナー用樹脂組成物、トナーを提供できる。
1 押出混練機
2 供給部
3 開口部
4 添加部
2 供給部
3 開口部
4 添加部
Claims (4)
- 分岐状ポリエステルをスクリューを内蔵する混練機に投入し、溶融する工程1、
前記スクリューを内蔵する混練機の開口部から、前記分岐状ポリエステルが含有する水分を除去することにより、前記分岐状ポリエステルの含水率を0.3重量%以下にする工程2、及び、
含水率を0.3重量%以下にした前記分岐状ポリエステルにイソシアネート化合物を添加し反応させる工程3を有する
ことを特徴とするトナー用樹脂組成物の製造方法。 - スクリューを内蔵する混練機の開口部は真空ベント口であることを特徴とする請求項1記載のトナー用樹脂組成物の製造方法。
- スクリューを内蔵する混練機は、直径(D)に対する長さ(L)の比(L/D)が30以上のスクリューを内蔵する二軸押出混練機であることを特徴とする請求項1又は2記載のトナー用樹脂組成物の製造方法。
- スクリューを内蔵する混練機は、上流側から、分岐状ポリエステルを供給するための供給部、前記分岐状ポリエステルが含有する水分を除去するための開口部、及び、イソシアネート化合物を添加するための添加部をこの順に有することを特徴とする請求項1、2又は3記載のトナー用樹脂組成物の製造方法。
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2006
- 2006-07-04 JP JP2006184679A patent/JP2008015101A/ja not_active Withdrawn
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