JP2007533388A - 生物組織の特徴化 - Google Patents

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Abstract

本発明は、生体組織を特徴化および/または解析する方法であって、生体組織サンプルの第1の測定組織特性を表すデータを有する、第1の測定データ組を得るステップと、前記生体組織サンプルの第2の測定組織特性を表すデータを有する、第2の測定データ組を得るステップと、少なくとも、前記第1の測定組織特性を表すデータを予備処理するステップであって、第1の予備処理済データ組が形成されるステップと、多変量モデルにおいて、前記第2の測定組織特性を表すデータとともに、前記第1の予備処理済データ組を用いて、前記組織サンプルの解析および/または特徴化が行われるステップと、を有する方法に関する。また、本発明は、組織サンプルで測定された透過性放射線(例えば、X線)の回折プロファイルの解析に基づいて、前記組織サンプルを特徴化するモデルを構成する方法、および組織サンプルを特徴化する方法に関する。

Description

本発明は、生物組織を特徴化する方法に関する。本発明は、特に、通常の(例えば、健康な)または異常な(例えば、疾患のある)生体組織の特徴化に関する。本発明は、これに限定されるものではないが、特に、乳ガンを含むガンの診断および処置に適用することができる。
疑わしいまたは明白な乳ガンを処置するため、生検標本の形で、患者から組織が切除され、組織病理学者によって、この組織が専門的に解析される。この情報から、患者に対する疾患処置プログラムが得られる。解析には、組織サンプルの慎重な調製が必要であり、その後、この組織サンプルは、顕微鏡によって、腫瘍寸法、種類および悪性度のような予後パラメータについて解析される。組織の分類の中で重要なパラメータは、サンプル内に含まれる構成成分の量である。組織の判断は、観察者内誤差が生じやすいプロセスであり、組織の判断には、専門的な知識が要求され、この知識は、組織サンプルの定性的な分析に基づく何年もの修練によってのみ会得される。
組織病理学的分析は相対値であるにも関わらず、個々のケースにおいて、腫瘍の挙動を予測する際に、不明確性が残る。追加の技術は、現在使用されている技術に比べて、幅広く組織特性を微調整することができる可能性があり、これにより患者に対して目指すべき処置が改善される。
通常の組織と異常な組織とを識別するため、多くの異なる研究者が、X線(または他の透過性放射線)回折プロファイル(しばしば、「信号(signiture)」と呼ばれる)の使用を提案している。回折プロファイルは、所与の組織サンプルの運動量移動の関数としての、(主として回折効果による)散乱されたX線の強度であり、研究対象の組織サンプルの特徴を表す。
Poletti M. E.、Goncalves O. D.、Mazzaro I、人の乳房組織と組織等価材料からのX線散乱、Phys. Med. Biol.、47巻、p.375-382、2002年 Kidane G.、Speller R. D.、Royle G. J.、Hanby A. M.、通常のおよび異常な乳房組織からのX線信号、Phys. Med. Biol.、44巻、p.791-802
この手法によって、ある程度、処置ができることが示されている。しかしながら、この方法を使用して、脂肪と悪性の組織を識別することは可能であるものの(脂肪と他の組織種とでは、回折プロファイルに大きな差異があるため)、微細なレベルまで組織を識別すること(例えば、良性と悪性の腫瘍の識別)は難しい。
英国チェルシーのラボ(CCLRC Daresbury Laboratory)で行われた研究の結果は、http://detserv1.dl.ac.uk/Herald/xray diff results.htmに示されているが、ここには、X線回折プロファイルによって、組織種を識別する際に有益な情報が得られることが示されている。この研究は、超低角度X線散乱測定に着目し、従来のピークフィッティング技術を用いて、測定データを解析している。通常の組織と疾患のある組織のフィッティングピークの差異が観測され、ある程度の差異の説明がなされている。
同時係属の我々の英国特許出願第GB0328870.1(GB’870)号には、生体組織を特徴化/解析する多変量手法が示されている。ある一般的側面では、本発明は、生物組織解析の多様な取り合わせおよび/または多変量モデル(すなわち、2または3以上の変数を入力するモデル)での特徴化のため、測定データを使用する前に、該測定データを予備処理するステップを含む方法により、従来の方法を改善することに関する。
第1の態様では、本発明により、
生物組織を特徴化および/または解析する方法であって、
生物組織サンプルの第1の測定組織特性を表すデータを有する、第1の測定データ組を得るステップと、
前記生物組織サンプルの第2の測定組織特性を表すデータを有する、第2の測定データ組を得るステップと、
少なくとも、前記第1の測定組織特性を表すデータを予備処理するステップであって、第1の予備処理済データ組が形成されるステップと、
多変量モデルにおいて、前記第2の測定組織特性(またはそれから得られるデータ)を表すデータとともに、前記第1の予備処理済データ組を用いて、前記組織サンプルの解析および/または特徴化が行われるステップと、
を有する方法が提供される。
本発明のこの態様の好適実施例では、第2の測定組織特性を表すデータもまた、予備処理され、第2の予備処理済データ組が形成されても良い。次に、第1および第2の予備処理済データ組は、多変量モデルに入力として(必要であれば、他の入力とともに)提供される。
本発明の好適実施例では、生物組織サンプルは、人間または動物を起源とする生体組織を有する。生体組織サンプルは、外科的な手順または獣医的な手順によって得られる。あるいは、生体組織サンプルは、培養細胞または細胞株から取得しても良い。これらの培養細胞または細胞株は、ペトリ皿等の中で成長、繁殖、発育されても良い。
多変量モデルには、3、4または5以上の測定生物組織特性を表すデータ組が使用されることが特に好ましい。必要であれば、これらの各測定データ組は、予備処理されても良い。あるいは、多変量モデルは、入力として、測定データ組と予備処理済データ組の組み合わせを有しても良い。
本発明のこの態様の実施例は、複数の予備処理するステップを有し、測定データ組が予備処理されて、予備処理済中間データ組が形成され、その後、多変量モデルに使用する前に、1または2以上の更なる処理ステップが実施される。
ある実施例では、あるデータ組を予備処理するステップは、1または2以上の他のデータ組(測定または予備処理済のデータ組)を使用するステップを含む。予備処理済データ組は、例えば、2または3以上のデータ組の組み合わせによって得られる。あるいは、データ組の予備処理に含まれるステップは、組み合わされたデータを有さない1または2以上の他のデータ組の影響を受けても良い。
さらに、予備処理ステップは、GB’870に示されている方法で、多変量モデルを構成し、習得する際に使用しても良い。
測定データ組がX線(または他の透過性放射線)回折プロファイル(または他のスペクトル種のデータ)である場合、予備処理するステップの一つの好適な態様は、プロファイルデータに、ピークフィッティングアルゴリズムを適用することである。その後の予備処理済データは、一連のフィッティングピークを有する;より具体的には、データによってピークが定められる。データは、例えば、ピーク振幅、ピーク中心値、ピーク面積、FWHM(半値全幅−ピーク幅)のうち1または2以上を定める。これらの全ては、標準的なピークフィッティングアルゴリズムを用いた従来の方法で、容易に得られるパラメータである。
このピークフィッティング予備処理方法を採用することは、フィッティングされたピークが予備定形される(すなわち、各データ組に、同じピークがフィッティングされる)点で、特に有意である。これにより、多変量モデルに対して、より一貫性のあるデータ入力が可能となり、特に、モデルを「習得する」ために使用されるデータと、被特徴化/解析用サンプルからの一連のデータとの間に、一貫性が得られる。
(例えば、経験的に)示される予備決定ピークには、例えば、対象組織特性に関する最大の情報を含有することができるという利点がある。例えば、通常の組織と異常な組織を識別することが目的である場合、これらのピークは、これらの組織種の間の最も顕著な差異を提示するように使用されることが好ましい。
また、一定で所定のピーク組をフィッティングすることにより、X線回折データを解析するこの方法は、多変量モデルへの入力として使用されるデータの予備処理以外の用途にも有益である。
このように、別の一般的側面では、本発明は、X線回折プロファイルを解析する際の改善された方法に関し、従来の技術を超える有意な利点が得られる。この態様の好適目的は、違う種類の異常組織と疾患のある組織の間の差異を識別するため(例えば、悪性腫瘍であることを見分けるため)、X線回折データを解析する技術を提供することである。
本発明の第2の態様では、
生物組織サンプルで測定された透過性放射線(例えばX線)の回折プロファイルの解析に基づいて、前記生物組織サンプルを特徴化するモデルを構成する方法であって、
既知の特性を有する複数の組織サンプルから回折プロファイルを得て、各回折プロファイルに対して、ピークフィッティングアルゴリズムを適用して、前記プロファイルを、1または2以上の個別のピークに逆畳み込み処理するステップと、
前記逆畳み込み処理されたプロファイルを用いて、前記組織サンプルの前記既知の特性を、前記逆畳み込み処理されたプロファイルのピークに関連付けるモデルを提供するステップと、
を有する方法が提供される。
本発明の第3の態様では、
生物組織サンプルを特徴化する方法であって、
組織サンプルから測定された透過性放射線(例えばX線)の回折プロファイルを得るステップと、
ピークフィッティングアルゴリズムを実施して、前記回折プロファイルを、1または2以上の個別のピークに逆畳み込み処理するステップと、
前記1または2以上のピークを用いて、前記第2の態様により得られたモデルと比較することにより、前記組織サンプルを特徴化するステップと、
を有する方法が提供される。
第2の態様により形成されるモデルは、一定の(すなわち、一定の位置または中心を有する)ピーク組をベースとすることが好ましい。この一定のピーク組は、測定データにフィッティングされ、プロファイルの乱れが少なくなり、その後、これがモデルの形成に使用される。不明な組織サンプルを特徴化するため、回折プロファイルは、同様の、一定のピーク組、および不明なサンプルとモデルとを比較するために使用される他のピークパラメータ(例えば、振幅、面積、FWHM)の組み合わせに、(第3の態様により)逆畳み込み(deconvolve)処理される。
モデルのために選択されたピークは、(例えば、経験的に)対象組織特性に関する最大の情報を含有することが好ましい。例えば、良性腫瘍と悪性腫瘍とを識別することが目的の生体組織の場合、これらのピークは、これらの組織種の間で最も顕著な差異を提示するように使用されることが好ましい。
一定のピーク組は、複数のサンプルから、極めて高品質のデータに基づいて定められることが好ましく、この場合、サンプルの各々は、モデルによって識別することを目的とした各種組織種である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施例を説明する。
(データ収集−角度分散X線散乱測定)
組織サンプルから有益な情報を得る一つの方法は、角度分散X線散乱測定を用いることである。本願の一例では、シンクロトロン放射線設備を用いて実験を行いることにより、所望の高品質データを得ることができる。
実験は、仏国グレノーブルの欧州シンクロトロン放射線設備(ESRF)を用いて実施した。使用ビームラインは、BM28、XMaSビームラインであり、このビームラインは、特に、散乱測定用に設計されたものである。ビームは、15keVまでエネルギー調整することが可能であり、極めて微小な寸法にビームを集束させることが容易に行える。高流束により、良好な計数統計が可能となり、測定時間が短くなる。ESRFを利用した機器では、極めて正確な測定が可能となる。
ビームは、11軸のヒューバー(Huber)回折計を備えており、これにより、検出器を可動式アームに取り付けることが可能となる。次に、このアームは、平行移動され、回転される。全ての回転は、μmオーダーの精度で、正確に単一の中心の周囲に集中する。サンプルホルダーは、回転中心にサンプルを保持する。サンプルと検出器の間には、真空管が設置される。これにより、バックグラウンドの散乱が抑制され、サンプルの近傍で、極めて正確な平行化(collimation)が可能となる。真空管は、その全長方向に沿って、X方向に2組、およびY方向に2組の、4スリット式コリメータ組を収容し、使用検出器は、ビクロンナル(Bicron Nal)シンチレーション検出器である。
各組織種の5サンプルを見る研究では、時間節約のため、良性組織は、線維腺腫であり、悪性組織は、腺管ガンである。
実験は、13keVで実施した。このエネルギーでは、流束は、1013光子/秒である。ビームは、サンプル表面で0.4mm×0.4mmに集束した。組織サンプルは、特別に製作したホルダー内で、入射ビーム軸に対して50゜に保持した。これにより、いかなる測定角においても、サンプルホルダーのフレームが、散乱ビーム経路内に重なることが解消される。サンプルは、4μmの厚さの膜(マイラー膜:Mylar film)で固定しており、これにより、ビームの減衰を最小限に抑制することができる。検出器に到達する放射線は、前述の真空スリット型コリメータを用いた検出器表面で、0.4mm×0.4mmに平行化される。散乱光子数の測定は、垂直面において、5.5゜から50゜の角度範囲にわたって、0.1゜の間隔で実施した。
図1には、実験装置図を示す。
図2には、得られた結果を示す。図には、運動量移動に対する散乱強度がプロットされている。これは、
Figure 2007533388
により算出され、ここでEは、入射ビームエネルギー、θは、図1に示す散乱角である。
データは、サンプルおよび散乱空間内での減衰が補正されたものである。これは、組織サンプルが同一形状ではないため、これらの影響を補正しなければ、データを比較することができないからである。
(データ収集−エネルギー分散X線散乱測定)
組織サンプルから等価なデータを得るための別の方法は、エネルギー分散X線回折(EDXRD)測定である。
図3には、乳房組織の構成物質からX線回折信号(「プロファイル」)を得るために使用される実験装置を示す。X線源は、70keVpおよび8mAで作動するタングステンアノードX線管(コメット:Comet)である。必要な散乱角を定める、十分に平行化された形状を得るため、初期ビームおよび散乱光子ビームのコリメータとして、2つのジュアルブロックが使用される。一つのブロックは、X線管から生じ、サンプルに入射されるビームの平行化に使用される。これは、ブロックの中心を切断することにより、得ることができる。溝の幅は、1mmであるが、高さは、最大2mmに調整され、サンプル上に、1mm〜2mmのビーム寸法が得られる。第2のブロックは、各種角度の多くの同様の溝組を有しており、多くの散乱角について調べることができる。
脂肪と線維組織からのコヒーレントな散乱信号が最大となるような運動量移動値は、刊行物データから知ることができる。これらの運動量移動値は、脂肪の場合、1.1nm-1で、線維の場合、1.6nm-1であり、X線管によって得られるX線スペクトルを考慮した実験によって、妥当な散乱角を予測することができる。
散乱光子の収集には、HPGe検出器(EG&Gオルテック(Ortec))が使用され、パルス高さ解析と、図4に示すような取得スペクトルの表示には、スペクトルマスター(Spectrum Master(EG&G))が使用される。
図5および6は、元のX線管スペクトル、および脂肪組織(健康なサンプル)が支配的な試料と、大部分が線維(腫瘍)である試料とによって散乱された際に、これがどのように調整されていくかを示したものである。
この場合、運動量移動値が1.1nm-1相当する26keVに、脂肪組織の回折ピーク特性が認められるのに対して、線維組織に関するデータでは、36keVに回折ピーク特性が認められ、これは、1.5nm-1の運動量移動値に相当する。運動量移動値は、(1)式において、角度θ=6゜の場合に、項が12.4であるとして、
Figure 2007533388
で算出される。
図7の2つの散乱スペクトルは、健康な組織試料から得られたスペクトルと、腫瘍サンプルから得られたスペクトルである。2種類の試料では、両者に含まれる脂肪および線維組織の相対量に、著しく差があることは明らかである。
図8には、本願で使用された、選択可能型2コリメータ式EDXRDシステムを示す。
サンプルは、回転プラットフォームの中心に設置され、測定空間が組織の中央となるように配置される。次に、サンプルは、中心軸の周囲で回転され、測定が繰り返し行われる。これにより、測定面での組織の不均一性によって生じるいかなる影響も抑制される。ビームは、サンプルの前後の鉛コリメータによって、0.5mmまで平行化される。管、サンプルおよび検出器の間の各距離は、最小に維持され、逆二乗の法則による、いかなる流束損失も抑制される。検出器は、角度θ=9゜である。
得られた散乱プロファイルは、図9のグラフに示されている。
(データ解析)
本発明の好適実施例では、異なる組織種で(いずれかの技術によって)散乱プロファイルが取得され、データと、組織種を特徴化するために使用される選定されたピーク組に、ピークフィッティングルーチンが行われる。図10には、一例を示す。
この例では、モデルとして6つの例が選定されているが、より少ないまたはより多くの他のピークモデルが使用されても良い。使用されるパラメータの一例を以下の表に示す。
Figure 2007533388

示されているデータは、組織カテゴリーの代表例であり、ピーク高さの比は、組織の識別手段として使用することができる。
(モデル構成)
前述のピークデータを習得組として使用し、較正モデルを構成することができる。同時係属の英国特許出願GB’870号に記載の多変量モデル用の習得データとして、他の測定データ(例えば、コンプトン散乱、XRF等)と組み合わせて使用することが好ましい。
あるいは、ピークデータのみを使用して、モデルを構成しても良いが、これは、あまり好ましくはない。
(組織サンプルの特徴付け)
モデルが構成された場合、このモデルを用いて、未知の組織サンプルが、脂肪、良性または悪性のいずれの組織であるかを予測することができる。
このため、未知の組織サンプルに対して、X線散乱測定が行われ、モデルに基づいて、ピークデータを形成するために使用される一定のピーク組が、このデータとフィッティングされ、これにより得られたピークデータが、(多変量モデルに必要な場合、コンプトン散乱等のサンプルからの他の測定データとともに、)モデルに入力される。
前述の本発明の実施例は、一例に過ぎない。特に記載された本発明から逸脱しないで、各種変更が可能であることは明らかである。例えば、記載された手法は、他の組織特性の判断または他の組織の解析に適用することが可能である。また本手法は、X線散乱プロファイル以外の、他の「プロファイル」データの解析に適用することも可能である。
角度分散X線散乱プロファイルの測定に使用される実験配置の概略図である。 図1の装置を用いて得られた、良性、悪性、および脂肪のサンプルのX線散乱プロファイルを示す図である。 エネルギー分散X線散乱プロファイルの測定に使用される実験配置の概略図である。 図3の機器に使用される電子機器の図である。 図3の機器におけるチューブの、70kVpでのX線管スペクトルである。 大部分が脂肪である試料と、大部分が線維試料である、2つの散乱スペクトルを示す図である。 平均的な脂肪と平均的な腫瘍の散乱スペクトルを比較して示したグラフである。 選択可能型2コリメータ式EDXRDシステムの概略図である。 3つの異なる組織種の平均散乱プロファイルのグラフである。 測定された散乱プロファイルデータとフィッティングされた、一定のピーク組を示す図である。

Claims (21)

  1. 生物組織を特徴化および/または解析する方法であって、
    生物組織サンプルの第1の測定組織特性を表すデータを有する、第1の測定データ組を得るステップと、
    前記生物組織サンプルの第2の測定組織特性を表すデータを有する、第2の測定データ組を得るステップと、
    少なくとも、前記第1の測定組織特性を表すデータを予備処理するステップであって、第1の予備処理済データ組が形成されるステップと、
    多変量モデルにおいて、前記第2の測定組織特性を表すデータとともに、前記第1の予備処理済データ組を用いて、前記組織サンプルの解析および/または特徴化が行われるステップと、
    を有する方法。
  2. 前記第2の測定組織特性を表すデータもまた、予備処理され、第2の予備処理済データ組が形成されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記生物組織は、人を起源とする生体組織であることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記生物組織は、動物を起源とする生体組織であることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  5. 前記多変量モデルにおいて、少なくとも3つの測定組織特性を表すデータ組が使用されることを特徴とする前記請求項のいずれか一つに記載の方法。
  6. 前記測定データ組の全てが予備処理されることを特徴とする前記請求項のいずれか一つに記載の方法。
  7. 前記多変量モデルは、入力として、測定データ組と予備処理済データ組との組み合わせを有することを特徴とする前記請求項のいずれか一つに記載の方法。
  8. 複数の予備処理するステップを有することを特徴とする前記請求項のいずれか一つに記載の方法。
  9. 測定データ組が予備処理されて、予備処理済中間データ組が形成され、その後、前記多変量モデルに使用する前に、1または2以上の更なる処理ステップが行われることを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. あるデータ組を前記予備処理するステップは、1または2以上の他のデータ組を使用するステップを有することを特徴とする前記請求項のいずれか一つに記載の方法。
  11. あるデータ組を前記予備処理するステップは、プロファイルデータにピークフィッティングアルゴリズムを適用するステップを有することを特徴とする前記請求項のいずれか一つに記載の方法。
  12. 前記予備処理済データは、ピーク振幅、ピーク中央値、ピーク面積およびFWHMのうち、少なくとも一つを定めることを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 前記ピークフィッティングを行う予備処理方法のフィッティングピークは、予め定められていることを特徴とする請求項11または12に記載の方法。
  14. 生物組織サンプルで測定された透過性放射線の回折プロファイルの解析に基づいて、前記生物組織サンプルを特徴化するモデルを構成する方法であって、
    既知の特性を有する複数の組織サンプルから回折プロファイルを得て、各回折プロファイルに対して、ピークフィッティングアルゴリズムを適用して、前記プロファイルを、1または2以上の個別のピークに逆畳み込み処理するステップと、
    前記逆畳み込み処理されたプロファイルを用いて、前記組織サンプルの前記既知の特性を、前記逆畳み込み処理されたプロファイルのピークに関連付けるモデルを提供するステップと、
    を有する方法。
  15. 生物組織サンプルを特徴化する方法であって、
    組織サンプルから測定された透過性放射線回折プロファイルを得るステップと、
    ピークフィッティングアルゴリズムを実施して、前記回折プロファイルを、1または2以上の個別のピークに逆畳み込み処理するステップと、
    前記1または2以上のピークを用いて、前記第2の態様により得られたモデルと比較することにより、前記組織サンプルを特徴化するステップと、
    を有する方法。
  16. 前記生物組織は、人を起源とする生体組織であることを特徴とする請求項14または15に記載の方法。
  17. 前記生物組織は、動物を起源とする生体組織であることを特徴とする請求項14または15に記載の方法。
  18. 前記モデルは、一定のピーク組に基づくことを特徴とする請求項14に記載の方法。
  19. 前記一定のピーク組は、前記測定データにフィッティングされ、前記プロファイルが逆畳み込み処理され、その後、該逆畳み込み処理されたプロファイルを用いて、モデルが構成されることを特徴とする請求項18に記載の方法。
  20. 前記回折プロファイルは、一定のピーク組に逆畳み込み処理されて、他のピークパラメータとの比較に使用され、未知のサンプルが前記モデルと比較されることを特徴とする請求項15に記載の方法。
  21. 当該方法は、良性腫瘍と悪性腫瘍の識別に利用されることを特徴とする前記請求項のいずれか一つに記載の方法。
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