JP2007513913A - 三環式インドールヒドロキシエチルアミン誘導体およびアルツハイマー病の治療におけるそれらの使用 - Google Patents

三環式インドールヒドロキシエチルアミン誘導体およびアルツハイマー病の治療におけるそれらの使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、Asp2(β−セクレターゼ、BACE1またはメマプシン)阻害活性を有する式(I)で示される新規ヒドロキシエチルアミン化合物、それらの製造方法、それらを含有する組成物、およびβ−アミロイドレベルまたはβ−アミロイド沈着の増加を特徴とする疾患、特に、アルツハイマー病の治療におけるそれらの使用に関する。式(I)、ここで、とりわけ、A−Bは−NR5−SO2−または−NR5−CO−を表す;R5は水素、C1-6アルキル、C3-6アルケニル、C3-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、−C0-6アルキル−アリール、−C0-6アルキル−ヘテロアリール、−C0-6アルキル−ヘテロサイクリル、−C3-10シクロアルキル−アリールまたは−C3-10シクロアルキル−ヘテロアリールを表す;−W−は、−CH2−、−(CH2)2−、−(CH2)3−、−C(H)=C(H)−または−CH2−C(H)=C(H)−を表す;X−Y−Zは、−C=CR8−NR9−を表す;

Description

発明の詳細な説明
本発明は、Asp2(β−セクレターゼ、BACE1またはメマプシン)阻害活性を有する新規ヒドロキシエチルアミン化合物、それらの製造方法、それらを含有する組成物、およびβ−アミロイドレベルまたはβ−アミロイド沈着の増加を特徴とする疾患(特に、アルツハイマー病)の治療におけるそれらの使用に関する。
アルツハイマー病は、老人斑の形態でのAβの細胞外沈着が該疾患の重要な病理学的に顕著な特徴を表す変性脳障害である(Selkoe, D. J. (2001) Physiological Reviews 81: 741-766)。老人斑の存在は、顕著な炎症反応およびニューロン損失を伴う。β−アミロイド(Aβ)は、可溶性および不溶性の原線維形態で存在し、特定の原線維形態は、主な神経毒性種であると同定されている(Vassar, R. and Citron, M. (2000) Neuron 27: 419-422)。さらに、認知症がプラーク負担よりもむしろ可溶性アミロイドのレベルと密接に関係していることが報告されている(Naslund, J. et al. (2000) J. Am. Med. Assoc. 12: 1571-1577;Younkin, S. (2001) Nat. Med. 1: 8-19)。Aβは、Asp2(β−セクレターゼ、BACE1またはメマプシンとしても知られている)として知られているアスパルチルプロテアーゼ酵素によるβアミロイド前駆タンパク質(APPとしても知られている)の開裂を介して生産されることが知られている(De Strooper, B. and Konig, G. (1999) Nature 402: 471-472)。
したがって、Asp2酵素の阻害がAPPプロセシングのレベルを減少させ、結果として、脳内に見られるAβペプチドのレベルを減少させるであろうということが提案された。したがって、Asp2酵素の阻害がアルツハイマー病の治療における有効な治療ターゲットであろうと考えられる。
APPは、様々なタンパク質分解酵素によって開裂される(De Strooper, B. and Konig, G. (1999) Nature 402: 471-472)。アミロイド形成的経路における重要な酵素は、Asp2(β−セクレターゼ)およびγ−セクレターゼであり、これらはどちらもアスパラギン酸プロテイナーゼであり、これらの酵素によるAPPの開裂によってAβが生じる。Aβ形成を妨げる非アミロイド形成性α−セクレターゼ経路は多くのプロテイナーゼによって触媒化されることが示されており、最良の候補はADAM10、ディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼである。Asp1はインビトロでα−およびβ−セクレターゼ活性の両方を示すことが主張されている。Asp1およびAsp2の発現のパターンは全く異なっており、Asp2は膵臓および脳において最も高度に発現され、一方、Asp1発現は多くの他の末梢組織中にて生じる。Asp2ノックアウトマウスは、Asp2の欠損がAβ生産をなくすことを示しており、また、この動物モデルでは内在性Asp1がAsp2欠乏に取って代わることができないことも示している(Luo, Y. et al. (2001) Nat Neurosci. 4: 231-232;Cai, H. et. al. (2001) Nat Neurosci. 4: 233-234;Roberds, S. L. et al. (2001) Hum. Mol. Genet. 10: 1317-1324)。
アルツハイマー病の治療において治療上有用な薬剤については、該薬剤がAsp2酵素の有効な阻害剤であり、理想的には、アスパルチルプロテイナーゼファミリーの他の酵素、例えば、カテプシンD(Connor, G. E. (1998) Cathepsin D in Handbook of Proteolytic Enzymes, Barrett, A. J., Rawlings, N. D., & Woesner, J. F. (Eds) Academic Press London. pp828-836)よりもAsp2について選択的でもあるのが好ましい。
WO 01/70672、WO 02/02512、WO 02/02505、WO 02/02506およびWO 03/040096(Elan Pharmaceuticals Inc.)には、アルツハイマー病の治療において有用であることを意味するβ−セクレターゼ活性を有する一連のヒドロキシエチルアミン化合物が記載されている。
本発明者らは、Asp2酵素の有効な阻害剤であり、それによって、アルツハイマー病のようなβ−アミロイドレベルまたはβ−アミロイド沈着の増加を特徴とする疾患の治療において有効であるという潜在能力を示す、新規の一連の化合物を見出した。
かくして、本発明の第一の態様にしたがって、本発明者らは、式(I):
Figure 2007513913
[式中、
1は、C1-3アルキルまたはハロゲンを表し;
2は、C1-3アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、ハロゲン、C1-3アルコキシ、アミノ、シアノまたはヒドロキシを表し;
mは、0〜4の整数を表し;
nは、0〜2の整数を表し;
A−Bは、−NR5−SO2−または−NR5−CO−を表し;
5は、水素、C1-6アルキル、C3-6アルケニル、C3-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、−C0-6アルキル−アリール、−C0-6アルキル−ヘテロアリール、−C0-6アルキル−ヘテロサイクリル、−C3-10シクロアルキル−アリールまたは−C3-10シクロアルキル−ヘテロアリールを表し;
−W−は、−CH2−、−(CH2)2−、−(CH2)3−、−C(H)=C(H)−または−CH2−C(H)=C(H)−を表し;
X−Y−Zは、−C=CR8−NR9−を表し;
8は、水素、C1-6アルキルまたはC3-10シクロアルキルを表し;
9は、水素、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C3-10シクロアルキル、−C0-6アルキル−アリール、−C0-6アルキル−ヘテロアリール、−C0-6アルキル−ヘテロサイクリル、−C3-10シクロアルキル−アリール、−C3-10シクロアルキル−ヘテロアリール、−COOR12a、−OR12a、−CONR12a13a、−SO2NR12a13a、−COC1-6アルキル、−COC3-10シクロアルキル、−CO−アリール、−CO−ヘテロアリール、−COC1-6アルキル−アリール、−COC1-6アルキル−ヘテロアリール、−COC3-10シクロアルキル−アリール、−COC3-10シクロアルキル−ヘテロアリール、−SO21-6アルキル、−SO23-10シクロアルキル、−SO2アリール、−SO2ヘテロアリール、−SO21-6アルキル−アリール、−SO21-6アルキル−ヘテロアリール、−SO23-10シクロアルキル−アリールまたは−SO23-10シクロアルキル−ヘテロアリールを表し(ここで、R12aおよびR13aは、独立して、水素、C1-6アルキルまたはC3-10シクロアルキルを表す);
3は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、−C1-6アルキル−C3-10シクロアルキル、−C0-6アルキル−アリール、−C0-6アルキル−ヘテロアリールまたは−C0-6アルキル−ヘテロサイクリルを表し;
4は、水素、C1-10アルキル、C2-10アルケニル、C3-10アルキニル、−C3-10シクロアルキル、−C3-10シクロアルケニル、−C0-6アルキル−アリール、−C0-6アルキル−ヘテロアリール、−C0-6アルキル−ヘテロサイクリル、−C1-6アルキル−C3-10シクロアルキル、−C3-10シクロアルキル−アリール、−C3-10シクロアルキル−ヘテロアリール、−C3-10シクロアルキル−ヘテロサイクリル、−C3-10シクロアルキル−C1-6アルキル−アリール、−ヘテロサイクリル−アリール、−C1-6アルキル−アリール−ヘテロアリール、−C(Rab)−CONH−C1-6アルキル、−C(Rab)−CONH−C3-10シクロアルキル、−C2-6アルキル−S−C1-6アルキル、−C2-6アルキル−NRcd、−C(Rab)−C1-6アルキル、−C(Rab)−C0-6アルキル−アリール、−C(Rab)−C0-6アルキル−ヘテロアリール、−C(Rab)−C0-6アルキル−ヘテロサイクリル、−C2-6アルキル−O−C0-6アルキル−アリール、−C2-6アルキル−O−C0-6アルキル−ヘテロアリールまたは−C2-6アルキル−O−C0-6アルキル−ヘテロサイクリルを表し;
aおよびRbは、独立して、水素またはC1-6アルキルを表すか、またはRaおよびRbが、それらが結合している炭素原子と一緒になって、C3-10シクロアルキルまたはヘテロサイクリル基を形成してもよく;
cおよびRdは、独立して、水素、C1-6アルキルまたはC3-10シクロアルキルを表すか、またはRcおよびRdが、それらが結合している窒素原子と一緒になって、含窒素ヘテロサイクリル基を形成してもよく;
ここで、該アルキル、アルケニル、アルキニルおよびシクロアルキル基は、1個またはそれ以上(例えば、1〜6個)のハロゲン、C1-6アルキル、C2-6アルキニル、C2-6アルケニル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、−COOR22、−S−C1-6アルキルまたは−C1-6アルキル−NR67(ここで、R6およびR7は、独立して、水素、C1-6アルキルまたはC3-10シクロアルキルを表す)基によって置換されていてもよく;
ここで、該アリール、ヘテロアリールまたはヘテロサイクリル基は、1個またはそれ以上(例えば、1〜6個)のC1-6アルキル、ハロゲン、ハロC1-6アルキル、ハロC1-6アルコキシ、オキソ、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、C2-6アルキニル、C2-6アルケニル、アミノ、シアノ、ニトロ、−COOR22、−NR22COR23、−CONR2223、−SO2NR2223、−NR2223、−C1-6アルキル−NR2223、−C1-6アルキル−O−C1-6アルキルまたは−C1-6アルカノイル基(ここで、R22およびR23は、独立して、水素、C1-6アルキルまたはC3-10シクロアルキルを表す)によって置換されていてもよい]
で示される化合物またはその医薬上許容される塩もしくは溶媒和物を提供する。
挙げることができる特定の化合物は、
5が水素、C1-6アルキル、C3-6アルケニル、C3-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、−C1-6アルキル−アリール、−C1-6アルキル−ヘテロアリール、−C3-10シクロアルキル−アリールまたは−C3-10シクロアルキル−ヘテロアリールを表し;
9が水素、C1-6アルキル、C3-10シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、−C1-6アルキル−アリール、−C1-6アルキル−ヘテロアリール、−C3-10シクロアルキル−アリール、−C3-10シクロアルキル−ヘテロアリール、−COOR12a、−OR12a、−CONR12a13a、−SO2NR12a13a、−COC1-6アルキル、−COC3-10シクロアルキル、−CO−アリール、−CO−ヘテロアリール、−COC1-6アルキル−アリール、−COC1-6アルキル−ヘテロアリール、−COC3-10シクロアルキル−アリール、−COC3-10シクロアルキル−ヘテロアリール、−SO21-6アルキル、−SO23-10シクロアルキル、−SO2アリール、−SO2ヘテロアリール、−SO21-6アルキル−アリール、−SO21-6アルキル−ヘテロアリール、−SO23-10シクロアルキル−アリールまたは−SO23-10シクロアルキル−ヘテロアリールを表し(ここで、R12aおよびR13aは、独立して、水素、C1-6アルキルまたはC3-10シクロアルキルを表す);
3が置換されていてもよいC1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、−C1-6アルキル−C3-10シクロアルキル、−C1-6アルキル−アリール、−C1-6アルキル−ヘテロアリールまたは−C1-6アルキル−ヘテロサイクリルを表し;
4が水素、置換されていてもよいC1-10アルキル、−C3-10シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、−C1-6アルキル−C3-10シクロアルキル、−C3-10シクロアルキル−アリール、−C3-10シクロアルキル−C1-6アルキル−アリール、−ヘテロサイクリル−アリール、−C1-6アルキル−アリール−ヘテロアリール、−C(Rab)−CONH−C1-6アルキル、−C(Rab)−CONH−C3-10シクロアルキル、−C1-6アルキル−S−C1-6アルキル、−C1-6アルキル−NRcd、−C(Rab)−C1-6アルキル、−C(Rab)−C0-6アルキル−アリール、−C(Rab)−C0-6アルキル−ヘテロアリール、−C(Rab)−C0-6アルキル−ヘテロサイクリル、−C1-6アルキル−O−C0-6アルキル−アリール、−C1-6アルキル−O−C0-6アルキル−ヘテロアリールまたは−C1-6アルキル−O−C0-6アルキル−ヘテロサイクリルを表し;
cおよびRdが、独立して、水素、C1-6アルキルまたはC3-10シクロアルキルを表すか、またはRcおよびRdが、それらが結合している窒素原子と一緒になって、ヘテロサイクリル基を形成していてもよく;
1、R2、R3、R4、R5、R8、R9、R12a、R13a、Ra、Rb、RcおよびRdのアルキル基についての任意の置換基としては、1個またはそれ以上(例えば、1、2または3個)のハロゲン、C1-6アルコキシ、アミノ、シアノ、ヒドロキシまたは−C1-6アルキル−NR67(ここで、R6およびR7は、独立して、水素、C1-6アルキルまたはC3-10シクロアルキルを表す)が挙げられ;
ここで、R3、R4、R5およびR9の該アリール、ヘテロアリールまたはヘテロサイクリル基は、1個またはそれ以上(例えば、1、2または3個)のC1-6アルキル、ハロゲン、−CF3、−OCF3、オキソ、C1-6アルコキシ、C2-6アルキニル、C2-6アルケニル、アミノ、シアノ、ニトロ、−NR22COR23、−CONR2223、−C1-6アルキル−NR2223(ここで、R22およびR23は、独立して、水素、C1-6アルキルまたはC3-10シクロアルキルを表す)、−C1-6アルキル−O−C1-6アルキル、−C1-6アルカノイルまたはヒドロキシ基によって置換されていてもよい;
化合物またはその医薬上許容される塩もしくは溶媒和物である。
基または基の一部として本明細書で用いる場合、「Cx-yアルキル」なる用語は、炭素原子x〜y個を含有する直鎖または分枝鎖飽和炭化水素基をいう。このような基の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチルまたはヘキシルなどが挙げられる。
本明細書で用いる場合、「Cx-yアルケニル」なる用語は、1つまたはそれ以上の炭素−炭素二重結合を含有し、炭素原子x〜y個を有する直鎖または分枝鎖炭化水素基をいう。このような基の例としては、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニルまたはヘキセニルなどが挙げられる。
本明細書で用いる場合、「Cx-yアルキニル」なる用語は、1つまたはそれ以上の炭素−炭素三重結合を含有し、炭素原子x〜y個を有する直鎖または分枝鎖炭化水素基をいう。このような基の例としては、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニルまたはヘキシニルなどが挙げられる。
本明細書で用いる場合、「Cx-yアルコキシ」なる用語は、−O−Cx-yアルキル基(ここで、Cx-yアルキルは、本明細書で定義されたとおりである)をいう。このような基の例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシまたはヘキソキシなどが挙げられる。
本明細書で用いる場合、「Cx-yシクロアルキル」なる用語は、炭素原子x〜y個の単環式飽和炭化水素環をいう。このような基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルまたはシクロオクチルなどが挙げられる。
本明細書で用いる場合、「Cx-yシクロアルケニル」なる用語は、1つまたはそれ以上の炭素−炭素二重結合を含有する炭素原子x〜y個の単環式不飽和非芳香族炭化水素環をいう。このような基の例としては、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニルまたはシクロオクテニルなどが挙げられる。
本明細書で用いる場合、「ハロゲン」なる用語は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素原子をいう。
本明細書で用いる場合、「ハロCx-yアルキル」なる用語は、少なくとも1個の水素原子がハロゲンと置き換わっている、本明細書で定義されたCx-yアルキル基をいう。このような基の例としては、フルオロエチル、トリフルオロメチルまたはトリフルオロエチルなどが挙げられる。
本明細書で用いる場合、「ハロCx-yアルコキシ」なる用語は、少なくとも1個の水素原子がハロゲンと置き換わっている、本明細書で定義されたCx-yアルコキシ基をいう。このような基の例としては、ジフルオロメトキシまたはトリフルオロメトキシなどが挙げられる。
本明細書で用いる場合、「アリール」なる用語は、少なくとも1個の環が芳香族である、C6-12単環式または二環式炭化水素環をいう。このような基の例としては、フェニル、ナフチルまたはテトラヒドロナフタレニルなどが挙げられる。
本明細書で用いる場合、「ヘテロアリール」なる用語は、酸素、窒素および硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する、5〜6員単環式芳香環または8〜10員縮合二環式芳香環をいう。このような単環式芳香環の例としては、チエニル、フリル、フラザニル、ピロリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、オキサジアゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、チアジアゾリル、ピラニル、ピラゾリル、ピリミジル、ピリダジニル、ピラジニル、ピリジル、トリアジニル、テトラジニルなどが挙げられる。このような縮合芳香環の例としては、キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、プテリジニル、シンノリニル、フタラジニル、ナフチリジニル、インドリル、イソインドリル、アザインドリル、インドリジニル、インダゾリル、プリニル、ピロロピリジニル、フロピリジニル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾチアジアゾリルなどが挙げられる。
「ヘテロサイクリル」なる用語は、酸素、窒素または硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する、飽和されていても部分的に不飽和であってもよい4〜7員単環式環または8〜12員縮合二環式環をいう。このような単環式環の例としては、ピロリジニル、アゼチジニル、ピラゾリジニル、オキサゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チアゾリジニル、ヒダントイニル、バレロラクタミル、オキシラニル、オキセタニル、ジオキソラニル、ジオキサニル、オキサチオラニル、オキサチアニル、ジチアニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロピリジニル、テトラヒドロピリミジニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロチオピラニル、ジアゼパニル、アゼパニルなどが挙げられる。このような二環式環の例としては、インドリニル、イソインドリニル、ベンゾピラニル、キヌクリジニル、2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン、テトラヒドロイソキノリニルなどが挙げられる。
「含窒素ヘテロサイクリル」なる用語は、窒素原子を含有する、上記にて定義されたいずれものヘテロサイクリル基を表すものである。
好ましくは、A−Bは、−NR5−SO2−を表す。
好ましくは、R5は、水素、C1-6アルキル(例えば、メチル、エチルまたはイソプロピル)または−C0-6アルキル−アリール(例えば、フェニルまたはベンジル)、より好ましくは、C1-6アルキル(例えば、メチル、エチルまたはイソプロピル)、最も好ましくは、メチルまたはエチル、特に、メチルを表す。
好ましくは、mは、0または1、より好ましくは、0を表す。
好ましくは、nは、0または1、より好ましくは、0を表す。
好ましくは、R8は、水素を表す。
好ましくは、R9は、水素またはC1-6アルキル(例えば、エチル、プロピル、イソプロピルまたはブチル)、より好ましくは、エチルを表す。
好ましくは、Wは、−(CH2)2−または−C(H)=C(H)−、より好ましくは、−(CH2)2−を表す。
好ましくは、R3は、1または2個のハロゲン原子(例えば、フッ素または塩素)によって置換されていてもよい−C0-6アルキル−アリール(例えば、ベンジル)を表す。より好ましくは、R3は、非置換ベンジルを表す。
好ましくは、R4は、
1個またはそれ以上のハロゲン(例えば、2−フルオロエチル、3−フルオロプロピル、2,2−ジフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、3,3,3−トリフルオロプロピルまたは2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)、C1-6アルコキシ(例えば、メトキシまたはプロポキシ)、ハロC1-6アルコキシ(例えば、2,2,2−トリフルオロエトキシ)または−S−C1-6アルキル(例えば、−S−メチル、−S−エチルまたは−S−t−Bu)基によって置換されていてもよい−C1-10アルキル(例えば、エチル、プロピル、1−メチルプロピル、ブチル、3−メチルブチル、2−エチルブチル、1−プロピルブチル、3,3−ジメチルブチル、1,5−ジメチルヘキシルまたは1,1,5−トリメチルヘキシル);
1個またはそれ以上のC1-6アルキル基(例えば、2−メチル−2−プロペン−1−イルまたは3−メチル−2−ブテン−1−イル)によって置換されていてもよい−C2-10アルケニル(例えば、プロペニルまたはブテニル);
1個またはそれ以上のC1-6アルキル基(例えば、1,1−ジメチル−2−プロピン−1−イル)によって置換されていてもよい−C3-10アルキニル(例えば、プロピニル、ブチニルまたはペンチニル);
1個またはそれ以上のハロゲン(例えば、フッ素)、C1-6アルキル(例えば、メチル、エチルまたはプロピル)または−C2-6アルキニル(例えば、エチニル)基によって置換されていてもよい−C3-10シクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、トリシクロデシルまたはビシクロヘプチル);
−C3-10シクロアルケニル(例えば、シクロペンテニル);
−C1-6アルキル−C3-10シクロアルキル(例えば、−CH2−シクロプロピルまたは−(CH2)2−シクロヘキシル);
1個またはそれ以上のハロゲン(例えば、塩素)、シアノ、ハロC1-6アルコキシ(例えば、−OCF3)、ハロC1-6アルキル(例えば、−CF3)、C1-6アルキル(例えば、メチル)、C1-6アルコキシ(例えば、メトキシ)または−NR2223(例えば、−N(Me)2)基によって置換されていてもよい−C0-6アルキル−アリール(例えば、ベンジルまたはフェニル);
1個またはそれ以上のハロゲン、シアノ、ハロC1-6アルコキシ(例えば、−OCF3)、ハロC1-6アルキル(例えば、−CF3またはトリフルオロエチル)、C1-6アルキル(例えば、メチルまたはエチル)またはC1-6アルコキシ(例えば、メトキシ)基によって置換されていてもよい−C0-6アルキル−ヘテロアリール(例えば、−CH2−ピラゾリル、−CH2−ピリジニル、−CH2−チエニルまたは−CH2−イソオキサゾリル);
−C(Rab)−CONH−C3-10シクロアルキル(例えば、−C(Rab)−CONH−シクロヘキシル);
−C3-10シクロアルキル−アリール;または
1個またはそれ以上のC1-6アルキル(例えば、メチル)基によって置換されていてもよい−C0-6アルキル−ヘテロサイクリル(例えば、テトラヒドロピラニル)
を表す。
好ましくは、RaおよびRbは、独立して、水素またはメチルを表すか、または、それらが結合している炭素原子と一緒になって、シクロプロピルまたはシクロヘキシル基を形成し、より好ましくは、RaおよびRbはどちらも水素を表す。
本発明の好ましい化合物としては、以下に示す実施例E1〜E90、またはその医薬上許容される塩があげられる。
式(I)で示される化合物は、その酸付加塩を形成することができる。医薬において使用するためには、式(I)で示される化合物の塩は医薬上許容されるべきであるということが理解されるであろう。適当な医薬上許容される塩は、当業者には明らかであろうし、J. Pharm. Sci., 1977, 66, 1-19に記載されているもの、例えば、無機酸または有機酸で形成される酸付加塩、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、酢酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、硝酸塩、コハク酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸塩、パルモエート(palmoate)、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、ギ酸塩またはトリフルオロ酢酸塩が挙げられる。本発明は、全ての可能な化学量論的および非化学量論的形態をその範囲内に包含する。
式(I)で示される化合物は、結晶性または非結晶性形態で製造され得、結晶性形態である場合、任意に、例えば水和物として、溶媒和化され得る。本発明は、化学量論的溶媒和物(例えば、水和物)および可変量の溶媒(例えば、水)を含有する化合物をその範囲内に包含する。
式(I)で示されるある種の化合物は、立体異性体形態(例えば、ジアステレオマーおよびエナンチオマー)で存在することができ、本発明は、これらの立体異性体形態の各々、およびラセミ化合物を包含するその混合物に及ぶ。異なる立体異性体形態は、常法によって互いに分離され得るか、または、いずれもの所定の異性体は、立体特異的合成または不斉合成によって得ることができる。本発明はまた、互変異性体形態およびその混合物に及ぶ。好ましくは、式(I)で示される化合物は、式(Ia):
Figure 2007513913
で示される単一のエナンチオマーの形態である。
式(I)で示される化合物ならびにその塩および溶媒和物は、本発明のさらなる態様を構成する以下に記載する方法によって製造することができる。
(a)式(II):
Figure 2007513913
[式中、R1、R2、m、n、A、B、W、X、YおよびZは上記定義と同じである]
で示される化合物、またはその活性化されており、および/または保護されていてもよい誘導体を式(III):
Figure 2007513913
[式中、R3およびR4は、上記定義と同じである]
で示される化合物と反応させること;または
(b)式(IV):
Figure 2007513913
[式中、R1、R2、R3、m、n、A、B、W、X、YおよびZは上記定義と同じである]
で示される化合物の、適当なアルデヒドまたはケトンでの還元アルキル化を含む式(I)で示される化合物の製造;または
(c)保護されている式(I)で示される化合物の脱保護;および所望によりその後、
(d)式(I)で示される化合物の式(I)で示される他の化合物への相互変換
を含む、式(I)で示される化合物を製造するための本発明の方法。
式(II)で示される化合物が活性化誘導体(例えば、カルボン酸の酸塩化物、混酸無水物、活性エステル、O−アシル−イソ尿素または他の種への活性化による)である場合、工程(a)は、典型的には、該活性化誘導体のアミンでの処理を含む(Ogliaruso, M.A.; Wolfe, J.F. in The Chemistry of Functional Groups (Ed. Patai, S.) Suppl. B: The Chemistry of Acid Derivatives, Pt. 1 (John Wiley and Sons, 1979), pp 442-8;Beckwith, A.L.J. in The Chemistry of Functional Groups (Ed. Patai, S.) Suppl. B: The Chemistry of Amides (Ed. Zabricky, J.) (John Wiley and Sons, 1970), p 73 ff)。式(II)で示される酸およびアミンは、好ましくは、1−(ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド・塩酸塩(EDC)および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)、またはO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N',N'−テトラメチルウロニウム・ヘキサフルオロリン酸塩(HATU)のような活性化剤の存在下で反応させる。
式(II)で示される化合物がカルボン酸である場合、工程(a)は、典型的には、DMFのような適当な溶媒中、適当な温度、例えば0℃〜室温での、水溶性カルボジイミド、HOBT、および第三アルキルアミンまたはピリジンのような適当な塩基の使用を含む。
工程(b)は、典型的には、エタノール、ジクロロメタンおよび1,2−ジクロロエタンのような適当な溶媒中、適当な温度、例えば0℃〜室温でのホウ素化水素ナトリウムトリアセテートの使用を含む。
工程(c)における保護基の例およびそれらの除去手段は、T. W. Greene and P.G.M. Wuts‘Protective Groups in Organic Synthesis’(J. Wiley and Sons, 3rd Ed. 1999)に見ることができる。適当なアミン保護基としては、アリールスルホニル(例えば、トシル)、アシル(例えば、アセチル)、カルバモイル(例えば、ベンジルオキシカルボニルまたはt−ブトキシカルボニル)およびアリールアルキル(例えば、ベンジル)が挙げられ、これらは必要に応じて加水分解または水素化分解によって除去することができる。他の適当なアミン保護基としては、トリフルオロアセチル(−COCF3)が挙げられ、これは塩基接触加水分解によって除去することができる。適当なヒドロキシ保護基は、t−ブチルジメチルシリルのようなシリルをベースとした基であり、これは標準的な方法を使用して、例えば、トリフルオロ酢酸もしくは塩酸のような酸、またはテトラn−ブチルアンモニウムフルオリドのようなフッ化物源の使用により除去することができる。
工程(d)は、エピマー化、酸化、還元、アルキル化、芳香族置換、エステル加水分解、アミド結合形成または除去およびスルホニル化のような慣用の相互変換法を使用して行うことができる。例えば、Wが−C(H)=C(H)−または−CH2−C(H)=C(H)−を表す式(I)で示される化合物は、本明細書に記載するような接触水素添加化合物によってWが−(CH2)2−または−(CH2)3−を表す式(I)で示される化合物に変換することができる。
Wが−C(H)=C(H)−または−CH2−C(H)=C(H)−を表す式(II)で示される化合物および/またはその活性化誘導体および保護されていてもよい誘導体は、以下の方法に従って製造することができる:
Figure 2007513913
ここで、R1、R2、m、n、A、B、X、YおよびZは上記定義と同じであり、P1は、C1-6アルキルのような適当な基を表し、P2は、−COC1-6アルキル、−CO21-6アルキルまたは−SO2アリールのような適当な基を表し、L1およびL2は、独立して、ハロゲン原子(例えば、塩素)のような適当な離脱基を表し、Halは、臭素またはヨウ素のようなハロゲン原子を表す。
工程(i)は、典型的には、室温のような適当な温度で、適当な試薬(例えば、DMAP)およびジクロロメタンのような適当な溶媒の存在下、ピリジンのような適当な塩基の存在下での式(V)で示される化合物の式(VI)aまたは(VI)bで示される化合物との反応を含む。
工程(ii)は、典型的には、室温のような適当な温度で、ジメチルホルムアミドのような適当な溶媒の存在下での臭素のようなハロゲンの使用を含む。
工程(iii)は、典型的には、標準的なプロトコールを使用するN−保護基の導入を含む。例えば、アセテート基は、室温のような適当な温度で、ピリジンのような適当な溶媒の存在下での無水酢酸での処理によって導入することができる。
工程(iv)は、典型的には、65℃のような適当な温度でテトラヒドロフランのような適当な溶媒中でのテトラブチルアンモニウムクロリド、酢酸パラジウムおよびトリオルトトリルホスフィンの混合物の使用のようなハロゲン化ビニルのアルケンへの付加のための標準的な方法を含む。
工程(v)は、典型的には、標準的な脱保護条件(例えば、80℃のような適当な温度でエタノールのような適当な溶媒中でのトリエチルアミンのような適当なアミンでの処理)、次いで、標準的な方法(例えば、室温のような適当な温度でジメチルホルムアミドのような適当な溶媒中での水素化ナトリウムのような塩基およびヨウ化エチルのようなアルキル化剤での処理)を使用するZの誘導体化の使用を含む。
工程(vi)は、典型的には、50℃のような適当な温度でメタノールのような適当な溶媒中でのリチウム塩またはナトリウム塩のような適当な水酸化物の塩の使用のような、カルボン酸エステルの酸への変換のための標準的な方法を含む。tert−ブチルエステルの場合、この変換は、0℃のような適当な温度でジクロロメタンのような適当な溶媒中でのトリフルオロ酢酸のような適当な酸の使用により達成することができる。次いで、上記工程(a)で記載したようにして式(II)で示される化合物の活性化誘導体を製造することができる。
Wが−(CH2)2−または−(CH2)3−を表す式(II)で示される化合物は、工程(vi)の前に式(XI)で示される化合物を水素化するさらなる工程を必要とする以外は、上記方法と同一の方法で製造することができる。この工程は、典型的には、適当な温度で(例えば、還流させながら)、メタノールのような適当な溶媒中での10%パラジウム−炭およびギ酸アンモニウムでの処理のような標準的な還元条件の使用を含む。
Wが−C(H)=C(H)−を表し、A−Bが−NR5−SO2−を表し、mが0を表す式(II)で示される化合物はまた、以下の方法に従って製造することができる:
Figure 2007513913
ここで、R2、n、R5、X、YおよびZは上記定義と同じであり、P3は、C1-6アルキルのような適当な基を表す。
工程(i)は、典型的には、室温のような適当な温度で、適当な試薬(例えば、DMAP)およびジクロロメタンのような適当な溶媒の存在下、ピリジンのような適当な塩基の存在下での式(V)で示される化合物の(クロロスルホニル)酢酸メチルとの反応を含む。
工程(ii)は、典型的には、室温のような適当な温度で、炭酸カリウムのような適当な塩基およびジメチルホルムアミドのような適当な溶媒の存在下でのヨードメタンのようなハロゲン化アルキルとの反応を含む
工程(iii)は、典型的には、60℃のような適当な温度で、ジメチルホルムアミドのような適当な溶媒の存在下での、オキシ塩化リンおよびジメチルホルムアミドを一緒に混合することによって製造される試薬との反応を含む。
工程(iv)は、典型的には、室温のような適当な温度で水素化ナトリウムのような適当な塩基およびジメチルホルムアミドのような適当な溶媒の存在下でのヨードエタンのようなハロゲン化アルキルとの反応を含む。
工程(v)は、典型的には、65℃のような適当な温度でメタノールのような適当な溶媒中でのリチウム塩またはナトリウム塩のような適当な水酸化物の塩の使用のような、カルボン酸の酸への変換のための標準的な方法を含む。
工程(vi)は、典型的には、100℃のような適当な温度でジオキサンのような適当な溶媒中での塩化水素のような酸での処理のような、標準的な脱カルボン酸法を含む。次いで、上記工程(a)に記載したように、式(II)で示される化合物の活性化誘導体を製造することができる。
式(III)で示される化合物は、以下の方法に従って製造することができる:
Figure 2007513913
ここで、R3およびR4は、上記定義と同じであり、P4は、t−ブトキシカルボニルのような適当なアミン保護基を表す。
工程(i)は、典型的には、適当な温度で(例えば、還流させながら)、適当な溶媒(例えば、エタノール)の存在下での式(XVII)で示される化合物の式NH24で示される化合物との反応を含む。
工程(ii)は、典型的には、工程(c)について上記した適当な脱保護反応の使用を含み、例えば、P4がt−ブトキシカルボニルを表す場合、脱保護は、典型的には、適当な温度(例えば、0℃〜室温)で、ジクロロメタンのような適当な溶媒の存在下でのトリフルオロ酢酸の使用を含む。
式(IV)で示される化合物は、以下の方法に従って製造することができる:
Figure 2007513913
ここで、R1、R2、R3、m、n、A、B、W、X、Y、ZおよびP4は上記定義と同じであり、P5は、−COOCH2−フェニルのような、P4と異なる適当なアミン保護基を表す。
工程(i)は、典型的には、適当な温度で(例えば、還流させながら)、適当な溶媒(例えば、エタノール)の存在下、アンモニア水中での式(XVII)で示される化合物の反応を含む。
5が−COOCH2−フェニルを表す場合、工程(ii)は、典型的には、適当な温度(例えば、0℃〜室温)で、適当な塩基(例えば、トリエチルアミン)および適当な溶媒(例えば、ジメチルホルムアミド)の存在下でのClCOOCH2−フェニルの使用を含む。
工程(iii)は、典型的には、工程(c)について上記した適当な脱保護反応の使用を含み、例えば、P4がt−ブトキシカルボニルを表す場合、脱保護は、典型的には、適当な温度(例えば、0℃〜室温)で、ジクロロメタンのような適当な溶媒の存在下でのトリフルオロ酢酸の使用を含む。
工程(iv)は、典型的には、水溶性カルボジイミドおよびHOBTの存在下での式(XXI)で示される化合物を式(II)で示される化合物と反応させることを含む。
工程(v)は、典型的には、工程(c)について上記した適当な脱保護反応の使用を含み、例えば、P5が−COOCH2−フェニルを表す場合、脱保護は、典型的には、適当な温度(例えば、60℃)で、適当な溶媒(例えば、水およびエタノール)の存在下および適当な水素源(例えば、ギ酸アンモニウム)の存在下での適当な触媒(例えば、パラジウム)の使用を含む。
式(V)、(VI)a、(VI)bおよび(XVII)で示される化合物は、商業的に入手可能であるか、または、標準的な方法を使用して商業的に入手可能な化合物から製造することができる。
本発明のさらなる態様としては、かくして、特にβ−アミロイドレベルまたはβ−アミロイド沈着の増加を特徴とする疾患に罹患している患者の治療における、医薬としての使用のための式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩もしくは溶媒和物が提供される。
本発明の別の態様に従って、β−アミロイドレベルまたはβ−アミロイド沈着の増加を特徴とする疾患に罹患している患者の治療のための薬物の製造のための式(I)で示される化合物またはその生理学的に許容される塩もしくは溶媒和物の使用が提供される。
さらなるまたは別の態様では、β−アミロイドレベルまたはβ−アミロイド沈着の増加を特徴とする疾患に罹患しているヒトまたは動物対象体の治療方法であって、該ヒトまたは動物対象体に式(I)で示される化合物またはその生理学的に許容される塩もしくは溶媒和物の有効量を投与することを含む方法が提供される。
本発明のさらなる態様としては、かくして、β−アミロイドレベルまたはβ−アミロイド沈着の増加を特徴とする疾患の治療において使用するための、式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩もしくは溶媒和物を含む医薬組成物が提供される。
本明細書における治療への言及がβ−アミロイドレベルまたはβ−アミロイド沈着の増加を特徴とする疾患の治療のみならず予防にまで及ぶことは当業者によって理解されるであろう。
本発明の化合物は、いずれもの好都合な方法で投与するために処方することができ、したがって、本発明はまた、式(I)で示される化合物またはその生理学的に許容される塩もしくは溶媒和物を所望により1種類またはそれ以上の生理学的に許容される希釈剤または担体と一緒に含む、β−アミロイドレベルまたはβ−アミロイド沈着の増加を特徴とする疾患の治療において使用するための医薬組成物をその範囲内に含む。
β−アミロイドレベルまたはβ−アミロイド沈着の増加を特徴とする疾患としては、アルツハイマー病、軽度認知障害、ダウン症候群、オランダ型β−アミロイド症を伴う遺伝性脳溢血、脳β−アミロイド血管症および種々のタイプの変性認知症、例えば、パーキンソン病、進行性核上性麻痺、皮質基底変性症およびびまん性レビー小体型アルツハイマー病と関連するものが挙げられることが理解されるであろう。
最も好ましくは、β−アミロイドレベルまたはβ−アミロイド沈着の増加を特徴とする疾患はアルツハイマー病である。
成分を混合することを含むかかる医薬製剤の製造方法もまた提供される。
式(I)で示される化合物は、他の治療薬と合わせて使用することができる。かかる他の治療薬の適当な例は、アセチルコリンエステラーゼ阻害薬(例えば、テトラヒドロアミノアクリジン、ドネペジル塩酸塩およびリバスチグミン)、γセクレターゼ阻害薬、抗炎症薬(例えば、シクロオキシゲナーゼII阻害薬)、抗酸化薬(例えば、ビタミンEおよびギンコリデサー(ginkolidesor))、スタチンまたはp−糖タンパク(P−gp)阻害薬(例えば、シクロスポリンA、ベラパミル、タモキシフェン、キニジン、ビタミンE−TGPS、リトナビル、メゲストロール酢酸塩、プロゲステロン、ラパマイシン、10,11−メタノジベンゾスベラン、フェノチアジン、アクリジン誘導体、例えば、GF120918、FK506、VX−710、LY335979、PSC−833、GF−102および918)であり得る。
本発明の化合物は、例えば、経口、吸入、鼻腔内、頬腔、経腸、非経口、局所、舌下、クモ膜下腔内または直腸投与用に、好ましくは、経口投与用に処方され得る。
経口投与用の錠剤およびカプセル剤は、結合剤、例えば、シロップ、アカシア、ゼラチン、ソルビトール、トラガカント、デンプン粘液、セルロースまたはポリビニルピロリドン;充填剤、例えば、ラクトース、微結晶性セルロース、糖、トウモロコシデンプン、リン酸カルシウムまたはソルビトール;滑沢剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、タルク、ポリエチレングリコールまたはシリカ;崩壊剤、例えば、ジャガイモデンプン、クロスカルメロースナトリウムまたはデンプングリコール酸ナトリウム;または湿潤剤、例えば、ラウリル硫酸ナトリウムのような慣用の賦形剤を含有し得る。錠剤は、当該技術分野で周知の方法に従って被覆されてもよい。経口液体製剤は、例えば、水性または油性懸濁剤、液剤、乳剤、シロップ剤またはエリキシル剤の剤形であってもよく、または、使用前の水または他の適当なビヒクルとの構成のための乾燥製品として提供することができる。かかる液体製剤は、懸濁化剤、例えば、ソルビトールシロップ、メチルセルロース、グルコース/シュガーシロップ、ゼラチン、ヒドロキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸アルミニウムゲルまたは硬化食用脂;乳化剤、例えば、レシチン、ソルビタンモノオレエートまたはアカシア;非水性ビヒクル(食用油を含むことができる)、例えば、扁桃油、分別ヤシ油、油性エステル、プロピレングリコールまたはエチルアルコール;または保存剤、例えば、p−ヒドロキシ安息香酸メチルもしくはp−ヒドロキシ安息香酸プロピルまたはソルビン酸のような慣用の添加剤を含有することができる。該製剤は、必要に応じて、バッファー塩、フレーバー、着色料および/または甘味料(例えば、マンニトール)を含有することもできる。
頬腔投与については、当該組成物は、慣用の方法で処方された錠剤またはロゼンジ剤の剤形をとることができる。
当該化合物はまた、坐剤、例えば、カカオ脂または他のグリセリドのような慣用の坐剤基剤を含有する坐剤として処方され得る。
本発明の化合物はまた、ボーラス注射または連続輸液による非経口投与のために処方されてもよく、単位投与剤形で、例えば、アンプル剤、バイアル剤、少量輸液または予め充填されている注射器として、または保存剤を添加した複数回投与容器にて提供され得る。該組成物は、水性または非水性ビヒクル中にて液剤、懸濁剤、または乳剤のような剤形をとり得、また、抗酸化剤、バッファー、抗菌剤および/または等張化剤のような処方用の剤を含有することができる。別法として、該活性成分は、使用前の適当なビヒクル(例えば、無菌のパイロジェンフリー水)での構成のための粉末形態であってもよい。乾燥固体製剤は、個々の滅菌容器中に滅菌粉末を無菌的に充填することによって、または、各容器中に滅菌溶液を無菌的に充填し、次いで、凍結乾燥させることによって、調製することができる。
本発明の化合物を局所投与する場合、それらはクリーム剤、軟膏剤またはパッチ剤として提供され得る。
該組成物は、投与方法に応じて、0.1重量%〜99重量%、好ましくは、10〜60重量%の活性物質を含有し得る。
上記障害の治療において使用される当該化合物の用量は、通常、障害の重篤度、患者の体重、および他の類似のファクターによって変わるであろう。しかしながら、一般的な指針として、適当な単位用量は0.05〜3000mgであり得る;また、かかる単位用量は1日1回以上、例えば、1日1回、2回、3回または4回(好ましくは、1回または2回)投与され得る;また、かかる治療は数週間、数ヶ月間または数年間に及ぶことができる。
本明細書にて引用した特許および特許出願を包含するがこれらに限定されない全ての刊行物は、個々の刊行物が十分に開示されているかの如く具体的かつ個別的に出典明示により本明細書の一部とすることが明示されているかのように出典明示により本明細書の一部とする。
(中間体の製造)
説明1
4−メチル−3,5−ジニトロ安息香酸メチル(D1)
4−メチル−3,5−ジニトロ安息香酸(Aldrichから商業的に入手可能)(100g、440mmol)のメタノール(300ml)中懸濁液に塩化チオニル(72g、615mmol)を撹拌しながら滴下した。得られた溶液を室温で一夜放置し、次いで、形成した沈澱物を濾過により回収した。濾液を冷メタノールで洗浄して、白色固体として標記化合物(D1)(104g、430mmol)を得、これをそれ以上精製せずに次工程で使用した。
説明2
4−[(E)−2−(ジメチルアミノ)エテニル]−3,5−ジニトロ安息香酸メチル(D2)
4−メチル−3,5−ジニトロ安息香酸メチル(D1)(40g、170mmol)のジメチルホルムアミド(50ml)中溶液をN,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(50ml、380mmol)で処理し、得られた混合物を50℃で1時間加熱した。次いで、溶媒を蒸発させ、残留物を、ジエチルエーテル/i−ヘキサン(1:1)を用いてトリチュレートして、暗赤色固体として粗製標記化合物(D2)(40g、136mmol)を得た。これをそれ以上精製せずに次反応で使用した。
説明3
4−アミノ−1H−インドール−6−カルボン酸メチル(D3)
窒素雰囲気下にて、メタノール(150ml)中の4−[(E)−2−(ジメチルアミノ)エテニル]−3,5−ジニトロ安息香酸メチル(D2)(10.0g、34mmol)をギ酸アンモニウム(21.4g、340mmol)および湿(水分50%)10%パラジウム−炭(3g)で処理した。次いで、該混合物を50℃で1時間加熱した。該混合物を濾過し、溶媒を蒸発により除去した。残留物を酢酸エチル(200ml)に溶解し、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(100ml)で洗浄した。次いで、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空濃縮した。残留物を、ジエチルエーテル/i−ヘキサン(1:1)を用いてトリチュレートして、薄いピンク色の固体として標記化合物(D3)(5.0g、26mmol)を得、これをそれ以上精製せずに次反応で使用した。[M+H]+=191.1、RT=2.17分。
説明4
4−[(エテニルスルホニル)アミノ]−1H−インドール−6−カルボン酸メチル(D4)
4−アミノ−1H−インドール−6−カルボン酸メチル(D3)(2.0g、10.5mmol)のジクロロメタン(100ml)中溶液にトリエチルアミン(2.13g、21mmol)を添加し、該混合物を徐々に加熱して、いずれもの残存する固体を溶解した。次いで、該混合物に2−クロロ−1−エタンスルホニルクロリド(1.63g、10mmol)を滴下し、撹拌を30分間続けた。この時点で、さらに2−クロロ−1−エタンスルホニルクロリド(0.39g、2.4mmol)を添加し、撹拌をさらに30分間続けた。該混合物を2M塩化水素水溶液(50ml)および炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(50ml)で順次洗浄し、次いで、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空蒸発させた。残留物を、ジエチルエーテル/i−ヘキサン(1:1)を用いてトリチュレートして、茶色の固体として粗製標記化合物(D4)(1.6g、5.7mmol)を得、これをそれ以上精製せずに次反応で使用した。[M+H]+=281.1、RT=2.23分。
説明5
4−[(エテニルスルホニル)(メチル)アミノ]−1H−インドール−6−カルボン酸メチル(D5)
4−[(エテニルスルホニル)アミノ]−1H−インドール−6−カルボン酸メチル(D4)(5.0g、17.9mmol)のジメチルホルムアミド(50ml)中溶液を炭酸カリウム(2.48g、18mmol)およびヨードメタン(1.12ml、18mmol)で室温にて90分間処理した。該混合物にジエチルエーテル(200ml)を添加し、次いで、該混合物を2M塩化水素水溶液(100ml)、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(100ml)および水(3×100ml)で順次洗浄した。次いで、該水性相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、次いで、濾過し、真空蒸発させて、茶色の泡沫体として標記化合物(D5)(4.5g、15.3mmol)を得た。これをそれ以上精製せずに次反応で使用した。[M+H]+=295.1、RT=2.48分。
説明6
4−[(エテニルスルホニル)(エチル)アミノ]−1H−インドール−6−カルボン酸メチル(D6)
ヨードメタンの代わりにヨードエタンを使用した以外は(D5)の合成について記載した方法と類似の方法で、4−[(エテニルスルホニル)(エチル)アミノ]−1H−インドール−6−カルボン酸メチル(D6)を得た。[M+H]+=309.1、RT=2.65分。
説明7
3−ブロモ−4−[(エテニルスルホニル)(メチル)アミノ]−1H−インドール−6−カルボン酸メチル(D7)
4−[(エテニルスルホニル)(メチル)アミノ]−1H−インドール−6−カルボン酸メチル(D5)(0.700g、2.4mmol)のジメチルホルムアミド(20ml)中溶液を臭素(0.12ml、2.3mmol)のジメチルホルムアミド(5ml)中溶液で15分間にわたって滴下処理した。次いで、溶媒を真空蒸発させ、残留物を酢酸エチル(50ml)中に取り、水(2×50ml)で洗浄した。次いで、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させて、薄茶色の泡沫体として標記化合物(D7)(0.800g、2.2mmol)を得た。[M+H]+=373.0、RT=2.74分。
説明8
3−ブロモ−4−[(エテニルスルホニル)(エチル)アミノ]−1H−インドール−6−カルボン酸メチル(D8)
4−[(エテニルスルホニル)(メチル)アミノ]−1H−インドール−6−カルボン酸メチル(D5)の代わりに4−[(エテニルスルホニル)(エチル)アミノ]−1H−インドール−6−カルボン酸メチル(D6)を使用した以外は(D7)の合成について記載した方法と類似の方法で3−ブロモ−4−[(エテニルスルホニル)(エチル)アミノ]−1H−インドール−6−カルボン酸メチル(D8)を得た。[M+H]+=389.1、RT=2.89分。
説明9
1−アセチル−3−ブロモ−4−[(エテニルスルホニル)(メチル)アミノ]−1H−インドール−6−カルボン酸メチル(D9)
3−ブロモ−4−[(エテニルスルホニル)(メチル)アミノ]−1H−インドール−6−カルボン酸メチル(D7)(0.800g、2.2mmol)のピリジン(5ml)中溶液を無水酢酸(1ml、10.6mmol)で処理し、得られた混合物を室温で一夜撹拌した。該混合物を酢酸エチル(50ml)で希釈し、2M塩化水素水溶液(50ml)および炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(50ml)で順次洗浄した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、次いで、濾過し、真空蒸発させた。粗製生成物を酢酸エチル/i−ヘキサンから再結晶させて、ピンク色の固体として標記化合物(D9)(0.510g、1.23mmol)を得た。[M+H]+=417.0、RT=2.85分。
説明10
1−アセチル−3−ブロモ−4−[(エテニルスルホニル)(エチル)アミノ]−1H−インドール−6−カルボン酸メチル(D10)
3−ブロモ−4−[(エテニルスルホニル)(メチル)アミノ]−1H−インドール−6−カルボン酸メチル(D7)の代わりに3−ブロモ−4−[(エテニルスルホニル)(エチル)アミノ]−1H−インドール−6−カルボン酸メチル(D8)を使用した以外は(D9)の合成について記載した方法と類似の方法で1−アセチル−3−ブロモ−4−[(エテニルスルホニル)(エチル)アミノ]−1H−インドール−6−カルボン酸メチル(D10)を得た。RT=3.01分
説明11
1−エチル−1,6−ジヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−8−カルボン酸メチル2,2−ジオキシド(D11)
窒素雰囲気下にて、1−アセチル−3−ブロモ−4−[(エテニルスルホニル)(エチル)アミノ]−1H−インドール−6−カルボン酸メチル(D10)(0.400g、0.94mmol)のテトラヒドロフラン(30ml)中溶液を塩化テトラブチルアンモニウム(0.560g、2.0mmol)、二酢酸パラジウム(0.220g、1.0mmol)、およびトリオルトトリルホスフィン(0.304g、2.0mmol)で処理した。該混合物を還流させながら30分間加熱した。溶媒を蒸発させ、残留物を酢酸エチル(100ml)に溶解し、2M塩化水素水溶液(50ml)および炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(50ml)で順次洗浄した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、次いで、濾過し、真空蒸発させた。ここで残留物をエタノール(50ml)に溶解し、トリエチルアミン(0.5ml、3.5mmol)で処理した。次いで、該混合物を還流させながら15分間加熱した後に冷却し、上記したように後処理して粗製生成物を得、これを酢酸エチル/i−ヘキサンから結晶化させて、茶色の固体として標記化合物(D11)(0.280g、0.92mmol)を得、これをそれ以上精製せずに次反応で使用した。[M+H]+=307.1、RT=2.54分
説明12
1−メチル−1,6−ジヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−8−カルボン酸メチル2,2−ジオキシド(D12)
1−アセチル−3−ブロモ−4−[(エテニルスルホニル)(エチル)アミノ]−1H−インドール−6−カルボン酸メチル(D10)の代わりに1−アセチル−3−ブロモ−4−[(エテニルスルホニル)(メチル)アミノ]−1H−インドール−6−カルボン酸メチル(D9)を使用した以外は(D11)の合成について記載した方法と類似の方法で1−メチル−1,6−ジヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−8−カルボン酸メチル2,2−ジオキシド(D12)を得た。[M+H]+=293.1 ,RT=2.37分
説明13
1−メチル−1,3,4,6−テトラヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−8−カルボン酸メチル2,2−ジオキシド(D13)
1−メチル−1,6−ジヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−8−カルボン酸メチル2,2−ジオキシド(D12)(0.400g、1.37mmol)のメタノール(50ml)中溶液をギ酸アンモニウム(0.800g、12.7mmol)および10%パラジウム−炭(0.4g)で処理して、該混合物を還流させながら3.5時間加熱した。次いで、該混合物を濾過し、真空蒸発させた。残留物を酢酸エチル(100ml)に溶解し、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(50ml)で洗浄し、次いで、硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過し、真空蒸発させて、茶色の固体として標記化合物(D13)(0.220g、0.75mmol)を得た。これをそれ以上精製せずに次反応で使用した。[M+H]+=295.1、RT=2.32分
説明14
4−({[2−(メチルオキシ)−2−オキソエチル]スルホニル}アミノ)−1H−インドール−6−カルボン酸メチル(D14)
4−アミノ−1H−インドール−6−カルボン酸メチル(D3)(9g、47mmol)のジクロロメタン(180ml)中溶液をピリジン(5.8ml)およびDMAP(0.577g)で処理し、次いで、(クロロスルホニル)酢酸メチル[56146−83−9](8.63g、50mmol)を滴下した。得られた黒色混合物を室温で一夜撹拌した。さらに(クロロスルホニル)酢酸メチル(1.2g)を添加し、該混合物を室温でさらに48時間撹拌した。該混合物を酢酸エチルで希釈し、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液および食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空濃縮した。得られた固体を、エーテルを用いてトリチュレートして、茶色の固体として粗製標記化合物(D14)(9.37g)を得た。[M−H]-=325.2、RT=2.14分
説明15
4−(メチル{[2−(メチルオキシ)−2−オキソエチル]スルホニル}アミノ)−1H−インドール−6−カルボン酸メチル(D15)
4−({[2−(メチルオキシ)−2−オキソエチル]スルホニル}アミノ)−1H−インドール−6−カルボン酸メチル(D14)(13.4g、41.1mmol)のジメチルホルムアミド(145ml)中溶液を炭酸カリウム(19.8g)およびヨードメタン(2.6ml)で処理し、室温で一夜撹拌した。該混合物を蒸発させ、残留物を酢酸エチルで希釈し、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、次いで、酢酸エチル層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空濃縮した。粗製物質をビオテージ(biotage)(酢酸エチル:ヘキサンで溶離)によって精製し、得られた固体を、エーテルを用いてトリチュレートして、橙色の固体として標記化合物(D15)(4.93g)を得た。[M−H]-=339.2、RT=2.38分
説明16
1−メチル−1,6−ジヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−3,8−ジカルボン酸ジメチル2,2−ジオキシド(D16)
0℃にてジメチルホルムアミド(4.5ml)にオキシ塩化リン(1.4ml)を滴下し、該混合物をさらに15分間撹拌した。次いで、該混合物を4−(メチル{[2−(メチルオキシ)−2−オキソエチル]スルホニル}アミノ)−1H−インドール−6−カルボン酸メチル(D15)(4.93g、14.5mmol)のジメチルホルムアミド(18ml)中溶液で処理し、50℃で1時間加熱した。該混合物にさらにオキシ塩化リン(0.7ml)を添加し、加熱を60℃で一夜続けた。該混合物を冷却し、過剰のオキシ塩化リンおよびジメチルホルムアミドを蒸発により除去した。残留物をジクロロメタン(500ml)および水(200ml)で注意深く希釈し、水性層のpHが7になるまで2N水酸化ナトリウム水溶液を添加した。沈殿した固体を濾過により回収し、取っておいた。ジクロロメタン層を分取し、次いで、水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。ジクロロメタン層を濾過し、蒸発させて、黄色固体を得、これを前に取っておいた固体と合わせた。該固体をジクロロメタンおよびエーテルで洗浄して、黄色固体として標記化合物(D16)(2.85g)を得た。[M+H]+=351.1、RT=2.27分
説明17
6−エチル−1−メチル−1,6−ジヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−3,8−ジカルボン酸ジメチル2,2−ジオキシド(D17)
1−メチル−1,6−ジヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−3,8−ジカルボン酸ジメチル2,2−ジオキシド(D16)(2.67g、7.63mmol)のジメチルホルムアミド(11ml)中溶液を水素化ナトリウム(0.305g、油中60%懸濁液)で処理し、室温で10分間撹拌した。次いで、該混合物をヨウ化エチル(1.22ml)で処理し、室温で一夜撹拌した。該混合物を酢酸エチルで希釈し、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、次いで、食塩水で洗浄した。この段階で沈殿した固体を濾過により回収し、エーテルおよび水で洗浄し、取っておいた。残存する有機フラクションを硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空濃縮した。粗製物質を、エーテルを用いてトリチュレートすることにより精製し、得られた固体を先に回収した固体と合わせて、黄色固体として標記化合物(D17)(2.57g)を得た。[M+H]+=379.1、RT=2.61分
説明18
1−メチル−6−(1−メチルエチル)−1,6−ジヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−3,8−ジカルボン酸ジメチル2,2−ジオキシド(D18)
ヨードエタンの代わりに2−ヨードプロパンを使用する以外は化合物(D17)の製造について記載した方法と類似の方法で、1−メチル−1,6−ジヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−3,8−ジカルボン酸ジメチル2,2−ジオキシド(D16)を反応させて、黄色固体として標記化合物(D18)を得た。[M+H]+=391.2、RT=2.86分
説明19
1−メチル−6−プロピル−1,6−ジヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−3,8−ジカルボン酸ジメチル2,2−ジオキシド(D19)
ヨードエタンの代わりに1−ブロモプロパンを使用する以外は化合物(D17)の製造について記載した方法と類似の方法で、1−メチル−1,6−ジヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−3,8−ジカルボン酸ジメチル2,2−ジオキシド(D16)を反応させて、黄色固体として標記化合物(D19)を得た。[M+H]+=393.2、RT=2.87分
説明20
6−ブチル−1−メチル−1,6−ジヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−3,8−ジカルボン酸ジメチル2,2−ジオキシド(D20)
ヨードエタンの代わりに1−ヨードブタンを使用する以外は化合物(D17)の製造について記載した方法と類似の方法で、1−メチル−1,6−ジヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−3,8−ジカルボン酸ジメチル2,2−ジオキシド(D16)を反応させて、黄色固体として標記化合物(D20)を得た。[M+Na]+=429.18、RT=3.04分
説明21
6−エチル−1−メチル−1,6−ジヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−3,8−ジカルボン酸2,2−ジオキシド(D21)
6−エチル−1−メチル−1,6−ジヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−3,8−ジカルボン酸ジメチル2,2−ジオキシド(D17)(2.57g、6.79mmol)をメタノール(50ml)に溶解し、2N水酸化ナトリウム水溶液(50ml)で処理し、次いで、還流させながら2時間加熱した。該混合物を冷却し、真空蒸発させ、次いで、残留物を酢酸エチル中に取り、2M塩化水素水溶液で酸性化した。沈澱物を濾過により回収し、水で十分に洗浄し、次いで、エーテルで洗浄した。真空乾燥させて、黄色固体として標記化合物(D21)(2.02g)を得た。[M−H]-=349.2、RT=1.82分
説明22
1−メチル−6−(1−メチルエチル)−1,6−ジヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−3,8−ジカルボン酸2,2−ジオキシド(D22)
化合物(D21)の製造について記載した方法と類似の方法で1−メチル−6−(1−メチルエチル)−1,6−ジヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−3,8−ジカルボン酸ジメチル2,2−ジオキシド(D18)を反応させて、ガム状物として標記化合物(D22)を得た。[M−H]-=363.2、RT=2.20分
説明23
1−メチル−6−プロピル−1,6−ジヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−3,8−ジカルボン酸2,2−ジオキシド(D23)
化合物(D21)の製造について記載した方法と類似の方法で1−メチル−6−プロピル−1,6−ジヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−3,8−ジカルボン酸ジメチル2,2−ジオキシド(D19)を反応させて、黄色固体として標記化合物(D23)を得た。[M−H]-=363.2、RT=2.23分
説明24
6−ブチル−1−メチル−1,6−ジヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−3,8−ジカルボン酸2,2−ジオキシド(D24)
化合物(D21)の製造について記載した方法と類似の方法で6−ブチル−1−メチル−1,6−ジヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−3,8−ジカルボン酸ジメチル2,2−ジオキシド(D20)を反応させて、淡黄褐色固体として標記化合物(D24)を得た。[M−H]-=377.2、RT=2.39分
(エステルの製造)
エステル1
1,6−ジエチル−1,6−ジヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−8−カルボン酸メチル2,2−ジオキシド(C1)
窒素雰囲気下にて、1−エチル−1,6−ジヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−8−カルボン酸メチル2,2−ジオキシド(D11)(0.250g、0.82mmol)のジメチルホルムアミド(15ml)中溶液を水素化ナトリウムの油中60%懸濁液(0.034g、0.85mmol)で処理した。該混合物を10分間撹拌し、次いで、ヨードエタン(0.156g、1.0mmol)を添加し、撹拌をさらに30分間続けた。さらに、最初に水素化ナトリウム(0.034g、0.85mmol)を添加し、次いで、ヨードエタン(0.156g、1.0mmol)を添加し、該混合物を一夜放置した。溶媒を真空蒸発させ、かくして得られた粗製標記化合物(C1)をそれ以上精製せずに次工程で使用した。[M+H]+=335.2、RT=2.83分
エステル2
6−エチル−1−メチル−1,3,4,6−テトラヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−8−カルボン酸メチル2,2−ジオキシド(C2)
窒素雰囲気下にて、1−メチル−1,3,4,6−テトラヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−8−カルボン酸メチル2,2−ジオキシド(D13)(0.200g、0.68mmol)のジメチルホルムアミド(15ml)中溶液を水素化ナトリウムの油中60%懸濁液(0.034g、0.85mmol)で処理し、室温で10分間撹拌した。該混合物をヨードエタン(0.156g、1.0mmol)で処理し、撹拌を30分間続けた。溶媒を真空蒸発させ、残留物を酢酸エチルに溶解し、2M塩化水素水溶液(50ml)および炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(50ml)で順次洗浄した。次いで、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空蒸発させて、粗製標記化合物(C2)(0.250g、0.78mmol)を得た。これをそれ以上精製せずに次反応で使用した。[M+H]+=323.1、RT=2.70分
(酸の製造)
酸1
6−エチル−1−メチル−1,3,4,6−テトラヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−8−カルボン酸2,2−ジオキシド(A1)
6−エチル−1−メチル−1,3,4,6−テトラヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−8−カルボン酸メチル2,2−ジオキシド(C2)(0.250g、0.78mmol)のメタノール(20ml)中溶液に2N水酸化ナトリウム水溶液(10ml、20mmol)を添加した。溶液が透明になるまで得られた混合物を50℃で加熱し、次いで、溶媒を真空蒸発させた。残留物をジエチルエーテルで抽出し、次いで、水性層を、2M塩化水素水溶液を使用して酸性化し、酢酸エチルで2回抽出した。酢酸エチル抽出物をMgSO4で乾燥させ、真空濃縮し、次いで、ジエチルエーテルを用いてトリチュレートして、白色固体として標記化合物(A1)(0.150g、0.49mmol)を得、これをそれ以上精製せずに次工程で使用した。[M+H]+=309.1、RT =2.33分
酸1(別法)
6−エチル−1−メチル−1,3,4,6−テトラヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−8−カルボン酸2,2−ジオキシド(A1)
標記化合物(A1)は、酸7(A7)の合成について記載した方法と類似の方法で6−エチル−1−メチル−1,6−ジヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−8−カルボン酸2,2−ジオキシド(A3)から製造することができる。
酸2
1,6−ジエチル−1,6−ジヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−8−カルボン酸2,2−ジオキシド(A2)
6−エチル−1−メチル−1,3,4,6−テトラヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−8−カルボン酸メチル2,2−ジオキシド(C2)の代わりに1,6−ジエチル−1,6−ジヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−8−カルボン酸メチル2,2−ジオキシド(C1)を使用した以外は(A1)の合成について記載した方法と類似の方法で1,6−ジエチル−1,6−ジヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−8−カルボン酸2,2−ジオキシド(A2)を得た。[M+H]+=321.2、RT=2.45分
酸3
6−エチル−1−メチル−1,6−ジヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−8−カルボン酸2,2−ジオキシド(A3)
6−エチル−1−メチル−1,6−ジヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−3,8−ジカルボン酸2,2−ジオキシド(D21)(2.16g、6.17mmol)をジオキサン中2N塩化水素(120ml)に溶解し、還流させながら1時間加熱した。次いで、該混合物を冷却し、真空蒸発させて、固体を得た。固体を水、エーテル、酢酸エチルで順次洗浄し、次いで、再度エーテルで洗浄して、薄黄色の固体として標記化合物(A3)(1.75g)を得た。[M+H]+=307.1、RT=2.18分
酸4
1−メチル−6−(1−メチルエチル)−1,6−ジヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−8−カルボン酸2,2−ジオキシド(A4)
(A3)の合成について記載した方法と類似の方法で1−メチル−6−(1−メチルエチル)−1,6−ジヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−3,8−ジカルボン酸2,2−ジオキシド(D22)を反応させて、薄黄色の固体として標記化合物(A4)を得た。[M+H]+=321.2、RT=2.49分
酸5
1−メチル−6−プロピル−1,6−ジヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−8−カルボン酸2,2−ジオキシド(A5)
酸3(A3)の合成について記載した方法と類似の方法で1−メチル−6−プロピル−1,6−ジヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−3,8−ジカルボン酸2,2−ジオキシド(D23)を反応させて、クリーム色の固体として標記化合物(A5)を得た。[M+H]+=321.2、RT=2.55分
酸6
6−ブチル−1−メチル−1,6−ジヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−8−カルボン酸2,2−ジオキシド(A6)
酸3(A3)の合成について記載した方法と類似の方法で6−ブチル−1−メチル−1,6−ジヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−3,8−ジカルボン酸2,2−ジオキシド(D24)を反応させて、淡黄褐色固体として標記化合物(A6)を得た。[M+H]+=355.09、RT=2.65分
酸7
1−メチル−6−(1−メチルエチル)−1,3,4,6−テトラヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−8−カルボン酸2,2−ジオキシド(A7)
1−メチル−6−(1−メチルエチル)−1,6−ジヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−8−カルボン酸2,2−ジオキシド(A4)(0.22g、0.69mmol)のエタノール:水(9:1、20ml)中溶液をギ酸アンモニウム(0.44g)および10%パラジウム−炭(0.1g)で処理し、90℃で3時間加熱した。冷却後、該混合物を濾過し、真空下にて蒸発乾固させた。残留物を酢酸エチルに溶解し、飽和炭酸水素ナトリウムおよび水で順次洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、次いで、濾過し、真空蒸発させた。残留物を、エーテルを用いてトリチュレートし、得られた固体を水で洗浄し、次いで、さらにエーテルで洗浄した後、乾燥させて、白色固体として標記化合物(A7)(0.12g)を得た。[M+H]+=323.2、RT=2.57分
酸8
1−メチル−6−プロピル−1,3,4,6−テトラヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−8−カルボン酸2,2−ジオキシド(A8)
酸7(A7)の合成について記載した方法と類似の方法で1−メチル−6−プロピル−1,6−ジヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−8−カルボン酸2,2−ジオキシド(A5)を反応させて、白色固体として標記化合物(A8)を得た。[M+H]+=323.2、RT=2.56分
酸9
6−ブチル−1−メチル−1,3,4,6−テトラヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−8−カルボン酸2,2−ジオキシド(A9)
酸(A7)の合成について記載した方法と類似の方法で6−ブチル−1−メチル−1,6−ジヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−8−カルボン酸2,2−ジオキシド(A6)を反応させて、薄黄色の固体として標記化合物(A9)(0.24g)を得た。[M+H]+=337.1、RT=2.75分
酸10
1,6−ジエチル−1,3,4,6−テトラヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−8−カルボン酸2,2−ジオキシド(A10)
酸(A7)の合成について記載した方法と類似の方法で1,6−ジエチル−1,6−ジヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−8−カルボン酸2,2−ジオキシド(A2)を反応させて、白色固体として標記化合物(A10)を得た。[M+H]+=323.2、RT=2.50分
(アミンの製造)
アミン1(B1)
(2R,3S)−3−アミノ−1−(3−メトキシ−ベンジルアミノ)−4−フェニル−ブタン−2−オール・二トシル酸塩
工程A:((S)−(S)−1−オキシラニル−2−フェニル−エチル)−カルバミド酸tert−ブチル(10g、38mmol)[Chirex 1819W94 Lot#9924382]をエタノール(100ml)に溶解し、3−メトキシ−ベンジルアミン(14.6ml、114mmol)を添加した。得られた混合物を窒素雰囲気下にて還流温度で12時間加熱した。該混合物を冷却し、溶媒を真空蒸発により除去した。残留物を酢酸エチルに溶解し、水で3回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空濃縮した。シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール(98/2〜95/5))により精製して、白色固体として[(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−(3−メトキシ−ベンジルアミノ)−プロピル]−カルバミド酸tert−ブチル(10.0g、66%)を得た。
工程B:[(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−(3−メトキシ−ベンジルアミノ)−プロピル]−カルバミド酸tert−ブチル(B1の工程Aの生成物)(10g、25mmol)のアセトニトリル(100ml)中溶液にp−トルエンスルホン酸・一水和物(14g、75mmol)を添加し、得られた混合物を16時間撹拌した。形成された白色沈澱物を濾過し、ジエチルエーテルで濾過し、次いで、減圧乾燥させて、白色固体として標記化合物(B1)(15.6g)を得、これをそれ以上精製せずに次工程で使用した。
アミン2
(2R,3S)−3−アミノ−4−フェニル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−2−ブタノール・二トシル酸塩(B2)
工程A:((S)−(S)−1−オキシラニル−2−フェニル−エチル)−カルバミド酸tert−ブチル(1.1g、4.1mmol)[Chirex 1819W94 Lot#9924382]をエタノール(100ml)に溶解し、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミン(0.83g、8.22mmol)を添加した。得られた混合物を窒素雰囲気下にて還流温度で4時間加熱した。該混合物を冷却し、溶媒を真空蒸発により除去した。残留物を酢酸エチルに溶解し、水で3回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空濃縮した。かくして、白色固体として[(1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−(フェニルメチル)−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)プロピル]カルバミド酸1,1−ジメチルエチルを得た(0.95g、2.6mmol)。[M+H]+=365.4、RT=2.16分
工程B:[(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−(3−メトキシ−ベンジルアミノ)−プロピル]−カルバミド酸tert−ブチル(B1の工程Aの生成物)の代わりに[(1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−(フェニルメチル)−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)プロピル]カルバミド酸1,1−ジメチルエチル(B2の工程Aの生成物)を使用した以外は(B1)の合成について記載した方法と類似の方法で(2R,3S)−3−アミノ−4−フェニル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−2−ブタノール・二トシル酸塩(B2)を得た。
アミンB3〜82
((S)−(S)−1−オキシラニル−2−フェニル−エチル)−カルバミド酸tert−ブチル(1.1g、4.1mmol)[Chirex 1819W94 Lot#9924382]および適当なアミンまたはその適当な塩(いずれも商業的な原料から得たか、またはWO 2004/094430に記載されたように製造した)を使用して、アミン1および2について記載した方法と類似の方法でアミンB3〜82を得た。出発アミンの塩を遊離塩基の代わりに使用した場合、該反応混合物に1モル当量の適当な塩基(例えば、トリエチルアミン)も添加した。二トシル酸塩の代わりにアミンの二塩酸塩を製造した場合がある。これらは、p−トルエンスルホン酸・一水和物の代わりにジオキサン中4M HCl溶液を使用した以外はアミン(B1)および(B2)について記載した方法と類似の方法で製造することができる(WO 2004/094430に記載されている)。
Figure 2007513913
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(実施例)
実施例1
1,6−ジエチル−N−[(1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−(フェニルメチル)−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)プロピル]−1,6−ジヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−8−カルボキサミド2,2−ジオキシド(E1)
Figure 2007513913
1,6−ジエチル−1,6−ジヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−8−カルボン酸2,2−ジオキシド(A2)(0.038g、0.12mmol)のジメチルホルムアミド(3ml)中溶液に(2R,3S)−3−アミノ−4−フェニル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−2−ブタノール・二トシル酸塩(B2)(0.730g、0.12mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチル−カルボジイミド・塩酸塩(0.030g、0.15mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール・水和物(0.025g、0.15mmol)およびトリエチルアミン(0.100ml、0.72mmol)を添加した。該混合物を室温で一夜撹拌し、次いで、溶媒を真空蒸発させた。残留物を酢酸エチル(50ml)に溶解し、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(50ml)で洗浄した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させて、粗製生成物を得た。ビオテージ(ジクロロメタン中2〜5%メタノールで溶離)により精製し、凍結乾燥させて、白色固体として標記化合物(E1)(0.030g、0.05mmol)を得た。
[M+H]+=567.6、RT=2.3分。
実施例2〜89(E2〜E89)
下記表に示される適当な酸化および適当なアミンを使用して実施例1について記載した方法と類似の方法(ギ酸塩が示される実施例では、化合物は、上記ビオテージによってではなくて、溶離液としてアセトニトリル/水/ギ酸を使用する質量指向型自動分取HPLCによって精製された)で実施例2〜89を得た。
Figure 2007513913
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実施例90
1,6−ジエチル−N−[(1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−(フェニルメチル)−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)プロピル]−1,3,4,6−テトラヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−8−カルボキサミド2,2−ジオキシド(E90)
Figure 2007513913
1,6−ジエチル−N−[(1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−(フェニルメチル)−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)プロピル]−1,6−ジヒドロ[1,2]チアゼピノ[5,4,3−cd]インドール−8−カルボキサミド2,2−ジオキシド(E1)(0.010g、0.02mmol)のメタノール(5ml)中溶液をギ酸アンモニウム(0.020g、0.32mmol)および10%パラジウム−炭(0.015g)で処理し、還流させながら1時間加熱した。該混合物を濾過し、真空蒸発させた。残留物を酢酸エチル(50ml)に溶解し、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(30ml)で洗浄した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空蒸発させた。凍結乾燥させて、白色固体として標記化合物(E90)(0.005g、0.01mmol)を得た。
[M+H]+=569.6、RT=2.3分。
本発明の化合物は、以下のアッセイに従ってインビトロ生物学的活性について試験され得る:
(I) Asp−2阻害アッセイ
アッセイされる各化合物について、384ウェルプレート中にて以下のものを添加する:
a)試験化合物のDMSO溶液1μl(IC50曲線は500μMからの2分の1段階希釈10個を使用する)。
b)基質(FAM−SEVNLDAEFK−TAMRA)のバッファー中溶液10μl。これは、基質の2mM DMSO溶液2mlをバッファー(100mM酢酸ナトリウムpH=4.5、Milli−Q水1リットル、0.06%トリトンX−100(0.5ml/l)、pHは氷酢酸を使用して4.5に調整した)400mlで希釈することによって調製される。アミノメチルフルオレセイン(FAM)およびテトラメチルローダミン(TAMRA)は、SEVNLDAEFKペプチドの開裂により535nmの蛍光を発するように協働する蛍光分子である。
c)酵素溶液10μl。これは、500nM酵素溶液16mlをバッファー(上記のように調製した)384mlで希釈することによって製造される。。
各プレートについて対照としてブランクウェル(酵素溶液の代わりにバッファーを使用した)が含まれる。ウェルを室温で1時間インキュベートし、Tecan Ultra Fluorimeter/Spectrophotometer(励起485nm、発光535nm)を使用して蛍光を読み取った。
(II)カテプシンD阻害アッセイ
アッセイされる各化合物について、384ウェルプレート中にて以下のものを添加する:
a)試験化合物のDMSO溶液1μl(IC50曲線は500μMからの2分の1段階希釈10個を使用する)。
b)基質(FAM−SEVNLDAEFK−TAMRA)のバッファー中溶液10μl。これは、基質の2mM DMSO溶液2mlをバッファー(100mM酢酸ナトリウムpH=4.5、Milli−Q水1リットル、0.06%トリトンX−100(0.5ml/l)、pHは氷酢酸を使用して4.5に調整した)400mlで希釈することによって調製される。
c)酵素溶液10μl。これは、200単位/ml(10mM HCl中)の酵素溶液1.6mlをバッファー(上記のように調製した)398.4mlで希釈することによって製造される。
各プレートについて対照としてブランクウェル(酵素溶液の代わりにバッファーを使用した)が含まれる。ウェルを室温で1時間インキュベートし、Tecan Ultra Fluorimeter/Spectrophotometer(励起485nm、発光535nm)を使用して蛍光を読み取った。
薬理データ
E1〜E90の化合物をアッセイ(I)および(II)で試験した。これらの化合物は以下の範囲内で阻害を示した: 2nM〜10μM(Asp2)および30nM〜>100μM(CatD)。
略語
DMF ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
DMAP ジメチルアミノフェノール
DABCO 1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン
DME ジメチルエーテル
THF テトラヒドロフラン
HOBT N−ヒドロキシベンゾトリアゾール
FAM カルボキシフルオレセイン
TAMRA カルボキシテトラメチルローダミン
[ ] ペプチド配列に関するアミノ酸一文字標記

Claims (8)

  1. 式(I):
    Figure 2007513913
    [式中、
    1は、C1-3アルキルまたはハロゲンを表し;
    2は、C1-3アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、ハロゲン、C1-3アルコキシ、アミノ、シアノまたはヒドロキシを表し;
    mは、0〜4の整数を表し;
    nは、0〜2の整数を表し;
    A−Bは、−NR5−SO2−または−NR5−CO−を表し;
    5は、水素、C1-6アルキル、C3-6アルケニル、C3-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、−C0-6アルキル−アリール、−C0-6アルキル−ヘテロアリール、−C0-6アルキル−ヘテロサイクリル、−C3-10シクロアルキル−アリールまたは−C3-10シクロアルキル−ヘテロアリールを表し;
    −W−は、−CH2−、−(CH2)2−、−(CH2)3−、−C(H)=C(H)−または−CH2−C(H)=C(H)−を表し;
    X−Y−Zは、−C=CR8−NR9−を表し;
    8は、水素、C1-6アルキルまたはC3-10シクロアルキルを表し;
    9は、水素、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C3-10シクロアルキル、−C0-6アルキル−アリール、−C0-6アルキル−ヘテロアリール、−C0-6アルキル−ヘテロサイクリル、−C3-10シクロアルキル−アリール、−C3-10シクロアルキル−ヘテロアリール、−COOR12a、−OR12a、−CONR12a13a、−SO2NR12a13a、−COC1-6アルキル、−COC3-10シクロアルキル、−CO−アリール、−CO−ヘテロアリール、−COC1-6アルキル−アリール、−COC1-6アルキル−ヘテロアリール、−COC3-10シクロアルキル−アリール、−COC3-10シクロアルキル−ヘテロアリール、−SO21-6アルキル、−SO23-10シクロアルキル、−SO2アリール、−SO2ヘテロアリール、−SO21-6アルキル−アリール、−SO21-6アルキル−ヘテロアリール、−SO23-10シクロアルキル−アリールまたは−SO23-10シクロアルキル−ヘテロアリールを表し(ここで、R12aおよびR13aは、独立して、水素、C1-6アルキルまたはC3-10シクロアルキルを表す);
    3は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、−C1-6アルキル−C3-10シクロアルキル、−C0-6アルキル−アリール、−C0-6アルキル−ヘテロアリールまたは−C0-6アルキル−ヘテロサイクリルを表し;
    4は、水素、C1-10アルキル、C2-10アルケニル、C3-10アルキニル、−C3-10シクロアルキル、−C3-10シクロアルケニル、−C0-6アルキル−アリール、−C0-6アルキル−ヘテロアリール、−C0-6アルキル−ヘテロサイクリル、−C1-6アルキル−C3-10シクロアルキル、−C3-10シクロアルキル−アリール、−C3-10シクロアルキル−ヘテロアリール、−C3-10シクロアルキル−ヘテロサイクリル、−C3-10シクロアルキル−C1-6アルキル−アリール、−ヘテロサイクリル−アリール、−C1-6アルキル−アリール−ヘテロアリール、−C(Rab)−CONH−C1-6アルキル、−C(Rab)−CONH−C3-10シクロアルキル、−C2-6アルキル−S−C1-6アルキル、−C2-6アルキル−NRcd、−C(Rab)−C1-6アルキル、−C(Rab)−C0-6アルキル−アリール、−C(Rab)−C0-6アルキル−ヘテロアリール、−C(Rab)−C0-6アルキル−ヘテロサイクリル、−C2-6アルキル−O−C0-6アルキル−アリール、−C2-6アルキル−O−C0-6アルキル−ヘテロアリールまたは−C2-6アルキル−O−C0-6アルキル−ヘテロサイクリルを表し;
    aおよびRbは、独立して、水素またはC1-6アルキルを表すか、またはRaおよびRbが、それらが結合している炭素原子と一緒になってC3-10シクロアルキルまたはヘテロサイクリル基を形成してもよく;
    cおよびRdは、独立して、水素、C1-6アルキルまたはC3-10シクロアルキルを表すか、またはRcおよびRdが、それらが結合している窒素原子と一緒になって含窒素ヘテロサイクリル基を形成してもよく;
    ここで、アルキル、アルケニル、アルキニルおよびシクロアルキル基は、1個またはそれ以上(例えば、1〜6個)のハロゲン、C1-6アルキル、C2-6アルキニル、C2-6アルケニル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、−COOR22、−S−C1-6アルキルまたは−C1-6アルキル−NR67(ここで、R6およびR7は、独立して、水素、C1-6アルキルまたはC3-10シクロアルキルを表す)基によって置換されていてもよく;
    ここで、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロサイクリル基は、1個またはそれ以上(例えば、1〜6個)のC1-6アルキル、ハロゲン、ハロC1-6アルキル、ハロC1-6アルコキシ、オキソ、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、C2-6アルキニル、C2-6アルケニル、アミノ、シアノ、ニトロ、−COOR22、−NR22COR23、−CONR2223、−SO2NR2223、−NR2223、−C1-6アルキル−NR2223、−C1-6アルキル−O−C1-6アルキルまたは−C1-6アルカノイル基(ここで、R22およびR23は、独立して、水素、C1-6アルキルまたはC3-10シクロアルキルを表す)によって置換されていてもよい]
    で示される化合物またはその医薬上許容される塩もしくは溶媒和物。
  2. 式E1〜E90で示される化合物またはその医薬上許容される塩である請求項1記載の化合物。
  3. 請求項1または2において定義される式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩もしくは溶媒和物および1種類またはそれ以上の医薬上許容される希釈剤または担体を含む医薬組成物。
  4. 薬剤として使用するための、請求項1または2において定義される式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩もしくは溶媒和物。
  5. β−アミロイドレベルまたはβ−アミロイド沈着の増加を特徴とする疾患の治療における請求項1または2において定義される式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩もしくは溶媒和物の使用。
  6. β−アミロイドレベルまたはβ−アミロイド沈着の増加を特徴とする疾患の治療のための薬物の製造における請求項1または2において定義される式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩もしくは溶媒和物の使用。
  7. β−アミロイドレベルまたはβ−アミロイド沈着の増加を特徴とする疾患の治療または予防方法であって、請求項1または2において定義される式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩もしくは溶媒和物の有効量を患者に投与することを含む方法。
  8. β−アミロイドレベルまたはβ−アミロイド沈着の増加を特徴とする疾患の治療において使用するための請求項1または2において定義される式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩もしくは溶媒和物を含む医薬組成物。
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