JP2007509447A - 実績予測用の解析システム - Google Patents

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Abstract

ある処理又は解析の対象となるシステムの動向を予測するためのコンピュータベースのシステム。知的エージェントを用いる、株式投資用の装置と方法を説明し、例示する。一の実施例では、本発明は短期株式予測に基づいて、経験を通して金を儲けることを学習する株式予測システムであり、本質的な柔軟性により実質的に全ての市場環境で利潤を生じるものである。知的エージェントは、相関を決定し、データの特性を検出するために使用される。解析システムの異なった要素に対してユーザが構成できるように、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)コントロールとディスプレイが備えられている。

Description

本発明は、一般的にデジタル処理に関し、特に、他の解析処理の結果を利用して所定のシステムの動向を予測する処理に関する。
本特許出願は、以下、適宜逐語的に参照することによって下記の仮特許出願の優先権及び利点を主張する。これらの出願日の利益は、共通記載事項に関して主張される。
出願番号 60/513,938、 2003年10月23日出願、“SYSTEM AND METHOD FOR PREDICTING STOCK PRICES”
出願番号 60/514,033、 2003年10月23日出願、“INTELLIGENT AGENTS FOR PREDICTIVE MODELING”
予測を行うには、様々な解析的、予測的手法がある。ある手法は、簡単な概念に基づいて行われるが、解析又は予測を行うためには、人間である操作者が同定又は選択する必要のある変数やパラメータを使用する。例えば、株式の価格の「移動平均」の通常の尺度は、単純な計算であるが、移動平均計算に使用される開始日時と終了日時は、様々である。
株価の予測と解析には、従来の手法が有用であることが実証されているが、手法の数が増え、より複雑になるに連れて、人間であるユーザにとっては、この手法を効果的に使用したり、この手法によって得られる種々の結果を組み合わせたり、関連付けたりすることがしばしば困難となる。
知的エージェントを利用した株式投資方法のための装置及び方法を図面を用いて説明する。一の実施例において、本発明は、ノンパラメトリック(非母数)、すなわち多元的財務的時間的モデル化のためのシステムを備えている。基本システム自体は、モデルでないが、これは、ユーザの他のプロプライエタリ(proprietary)な予測モデルを作成したり動的に管理する環境であり、これらのモデルは、ユーザ指定の要素、指数、取引システム(プロプライエタリなモデル)や他のシステム等で構成できる。
他の手法では、所定条件下又は所定時期には有用であるが、他の条件下や他の時期では、所望の結果が得られないことがある。例えば、ある手法では、天然ガス、石油等の製品といった共通の市場での諸企業の株式の実績を総合するとする。この会社グループの一般的な動向(すなわち価格の上下変動)は、同じ市場における他の個別の企業のおおよその動きの予測に利用できる。この手法は、一般的市場動向が市場の価格の支配的要因である場合には、有効であるかもしれないが、特定の会社が属する業界の全体的動向が上昇していても利益率が極端に高い等の単一の要因によりこの会社の現在の株価が下がる場合等に、この手法は、余り役に立たないか、完全に失敗することがある。
ある手法は、単純な概念に基づき作動するが、解析又は予測を得るため、人間であるユーザが評価又は選択する必要がある変数やパラメータを使用することがある。例えば、ある株式の価格の「移動平均」の一般的な測定は単純な計算であるが、移動平均計算期間の開始点と終点は、無限で様々である。他のパラメータとしては、標本の分割(例えば、日、時間、分毎等)、結果表示の方法(例えば、表、プロット、棒グラフ等)及び手法適用の対象となるデータの種類等である。
従来の手法は金融市場等のシステムの予測と解析に対して有用であると実証されたが、手法の数が増え、また、より複雑になるに連れて、これらの手法は、人間であるユーザにとって、この手法を効果的に使用したり、手法によって得られる種々の結果を組み合わせたり、関連付けたりすることがしばしば困難となる。
本発明の実施例は、様々な観点で、システム、クライアント、サーバ、方法、様々な範囲のコンピュータで読み取り可能な記録媒体等に関連付けて説明する。課題を解決するための手段の欄で説明する本発明の更なる特徴は、図面を参照し、下記の詳細な説明によって明らかにされるであろう。
一の実施例において、本発明は、経験則により短期株式予測に基づいた金銭的利益を作り出し、実質的に全ての市場環境において、柔軟に利益を出し続けることができる株式予測システムである。
本発明の一実施例は、株価の予測方法を提供するものであり、多数の数学的インジケータから株式データを前処理しインジケータ出力信号を生成し、インジケータ出力信号をデータベースに格納し、アドバイザでインジケータ出力信号を処理し、アドバイザ出力信号を生成し、アドバイザ出力信号をデータベースに格納し、株価の予測をするためにアドバイザ出力信号をニューラルネットワークへ入力し、ニューラルネットワークでの予測をデータベースに格納し、新規データ取得において、全ての株式及びシステムコンポーネントのためにニューラルネットワーク重みを繰り返し更新する。
本発明の別の実施例は、株価の予測方法を提供するものであり、数学的インジケータの集合から株式データを処理し、インジケータ出力信号を生成し、インジケータ出力信号をデータベースに格納し、アドバイザでインジケータ出力信号を処理し、アドバイザ出力信号を生成し、アドバイザ出力信号をデータベースに格納し、アドバイザ出力信号をニューラルネットワークへ入力して株価の予測を生成する。
本発明の別の実施例は、証券価格及び他のデータタイプの予測方法を提供するものであり、数学的インジケータを使用して証券価格データ及び他のデータタイプを前処理してインジケータ出力信号を生成し、インジケータ出力信号をデータベースに格納し、アドバイザでインジケータ出力信号を処理してアドバイザ出力信号を生成し、アドバイザ出力信号をデータベースに格納し、アドバイザ出力信号をニューラルネットワークへ入力して証券価格データ及び他のデータタイプの予測を生成し、ニューラルネットワークの予測をデータベースに格納し、重畳アドバイザで出力信号データを処理し、重畳(overlay)アドバイザ出力信号を生成し、重畳アドバイザ出力信号をデータベースに格納し、重畳アドバイザ出力信号及び下位レベルニューラルネットワーク出力信号を第2の高レベルニューラルネットワークに入力して証券価格及び他のデータタイプの最終予測を生成し、新規データが入力される際に全ての証券価格、他のデータタイプ及びシステムコンポーネントのためにニューラルネットワーク重みを繰り返し更新する。
本発明の別の実施例は、知的エージェントを使用しての株式投資方法の装置と方法が提供され、図面を用いて説明されている。一の実施例において、本発明は、ノンパラメトリック(非母数)、すなわち多元的財務的時間的モデル化用の「システムのシステム」を備えている。基本システム自体は、モデルではないが、これは、ユーザ又は他のプロプライエタリの予測モデル作成及び動的管理のための環境となる。このモデルは、ユーザ指定の一又は複数の要因、インジケータ及び取引システム(プロプライエタリなモデル)又は他のシステムで構成できる。
本発明の別の実施例は、証券価格及び他のデータタイプの予測方法を提供するものであり、数学的インジケータを使用して証券価格データ及び他のデータタイプを前処理してインジケータ出力信号を生成し、インジケータ出力信号をデータベースに格納し、アドバイザでインジケータ出力信号を処理してアドバイザ出力信号を生成し、アドバイザ出力信号をデータベースに格納し、アドバイザ出力信号をニューラルネットワークに入力して証券価格データ及び他のデータタイプの予測を生成し、ニューラルネットワークの予測をデータベースに格納し、重畳アドバイザで出力信号データを処理して重畳アドバイザ出力信号を生成し、重畳アドバイザ出力信号をデータベースに格納し、重畳アドバイザ出力信号及び下位レベルニューラルネットワーク出力信号を第2の高レベルニューラルネットワークに入力して証券価格及び他のデータタイプの最終予測を生成し、新規データが入力される際に全ての証券価格及び他のデータタイプ及びシステムコンポーネントのニューラルネットワーク重みを繰り返し更新する。
本発明の別の実施例は、コンピュータで読み取り可能な記録媒体を提供するものであり、数学的インジケータを使用して証券価格データ及び他のデータタイプを前処理してインジケータ出力信号を生成し、インジケータ出力信号をデータベースに格納し、アドバイザでインジケータ出力信号を処理してアドバイザ出力信号を生成し、アドバイザ出力信号をデータベースに格納し、アドバイザ出力信号をニューラルネットワークへ入力して証券価格データ及び他のデータタイプの予測を生成し、ニューラルネットワークの予測をデータベースに格納し、重畳アドバイザで出力信号データを処理して重畳アドバイザ出力信号を生成し、重畳アドバイザ出力信号をデータベースに格納し、重畳アドバイザ出力信号及び下位レベルニューラルネットワーク出力信号を第2の高レベルニューラルネットワークに入力して証券価格及び他のデータタイプの最終予測を生成し、新規データが入力される際に全ての証券価格及び他のデータタイプ及びシステムコンポーネントのニューラルネットワーク重みを繰り返し更新する命令が格納されている。
本発明の別の実施例は、証券価格及び他のデータタイプを予測するための装置を提供するものであり、数学的インジケータを使用して証券価格データ及び他のデータタイプを処理してインジケータ出力信号を生成する手段と、アドバイザでインジケータ出力信号を処理してアドバイザ出力信号を生成する手段と、重畳アドバイザで出力信号データを処理して重畳アドバイザ出力信号を生成する手段と、新規データが入力される際に全ての証券価格及び他のデータタイプ及びシステムコンポーネントのニューラルネットワーク重みを繰り返し更新する手段とを備えている。
本発明の別の実施例は、解析システムの異なった特徴をユーザが構成できるようにグラフィカルユーザインタフェース(GUI)制御及び表示が提供される。財務解析アプリケーションでは、このデータ値、要因、その他の重要なデータを、インジケータと前処理できるようなインスツルメンツをユーザが指定できる。インジケータの出力は、計算及びグループ化のためにアドバイザに供給される。ユーザは、使用する未処理データの種類、インスツルメンツ、要因、データフィード(data feed)及び他のデータ源(data sources)、処理を行う各インジケータ及び合成用結果の解析、グループ化及び出力を、機械学習の手段を使用するアドバイザ等を選択できる。ユーザは、システムがシミュレーションを実行しているか、又は、より高い性能での実行できるように設計されているか等に関係なく、モデル化頻度、定期処理等のパラメータを設定したり調整したりできる。システムのこれらの特性、更に他の特性は、1つのポートフォリオが保存可能で、ユーザが後に使用したり調整したりできる。他の特徴を説明する。
一の実施例において、本発明は、あるシステムの動向を予測する方法、ユーザ入力装置及びディスプレイに接続されたプロセッサを使用する方法、そして次の要件で構成される方法を提供する。すなわち、選択可能な複数のインスツルメンツを表示し、1つ以上のインスツルメンツを、要因を含む予測インスツルメンツとして選択する信号がユーザ入力装置より入力され、1つ以上のインジケータを動作インジケータとして指定するための信号がユーザ入力装置より入力され、1つ以上の動作インジケータの出力を処理し、処理の結果を表示する。
本発明の別の実施例では、次のものが提供される。システムの実績を予測するための方法、コンピュータシステム上で実行するシステムでディスプレイと接続されると共にユーザ入力装置と接続されたプロセッサを含み、この方法は次の要件を含んでいる。すなわち、1つ以上のデータポイントが入力されて結果を出力する複数のインジケータを表示し、複数のインジケータを選択するための信号がユーザ入力装置より入力され、複数のデータポイントを複数のインジケータと対応させ、選択された複数のインジケータ及び対応する複数のデータポイントの状態を含む処理の状態を保存し、選択された複数のインジケータ及び対応する複数のデータポイントも含めて処理の状態を回復する。
本発明の別の実施例では、財務インスツルメンツを解析する方法が提供され、この方法は次の要件で構成される。すなわち、データポイントを有する複数のインスツルメンツを検出し、ユーザによる複数の処理の選択が行われたときデータポイントを処理し出力を生成し、ユーザによる選択により出力の組み合わせをし、出力の過去の事象との比較に基づく解析の結果を調整する。
本発明の別の実施例では、データの集合に対して解析手法を適用する方法が提供され、この方法はコンピュータシステム上で実行し、このコンピュータシステムはディスプレイ画面と接続されたプロセッサを含むもので、この方法は次の要件を含んでいる。すなわち、ディスプレイ画面上で複数のデータポイントを含むデータ源を表示し、ディスプレイ画面上で複数のデータタイプを表示し、データタイプを選択する信号をユーザ入力装置より入力し、選択されたデータタイプを有するデータ源のデータポイントを検出し、ディスプレイ画面上で複数のアドバイザ処理を表示し、入力をアドバイザ処理して出力を生成し、1つ以上のアドバイザ処理を選択する信号がユーザ入力装置より入力され、選択されたデータタイプを有するデータポイントを選択されたアドバイザ処理に適用して入力を生成する。
次に本発明の様々な実施例を図27及び図28を参照して説明する。
本発明の各実施例は、システム、クライアント、サーバ、方法、及び様々な範囲のコンピュータで読み取り可能な記録媒体と関連で説明される。上記課題を解決するための手段の欄に記載される本発明の特徴に加えて、本発明の更なる特徴は、下記の詳細な説明で図面を参照することにより明らかにされる。
知的エージェントを使用しての株式投資装置及び方法を説明し、例示する。一の実施例において、本発明は、株式予測システムであり、このシステムは、経験則により短期株式予測に基づいた金銭的利益を作り出し、実質的に全ての市場環境において、柔軟に利益を出し続けることができるものである。
下記の説明において、説明の目的のために、多数の具体例は、完全な発明の理解のために説明されるが、これらの具体的詳細なしに本発明を実施できることは当業者にとって明らかである。他の例として、本発明が不明瞭になることを防ぐために各構造及び装置がブロック図で示されている。
明細書における「一の実施例」又は「ある実施例」とは、この実施例に関連して説明される特定の特徴、構造、又は特性が本発明の少なくとも一の実施例に含まれていることを意味する。明細書中に記載される「一の実施例において」という語句は、必ずしも全て同一の実施例を意味するものではなく、また、他の実施例と排他的な別個の、代替実施例でもない。
下記の本発明実施例の詳細な説明において、添付される図面が参照されるが、同一の参照記号は類似の構成要件を表し、本発明が実施し得る具体的な実施例として例示したものである。これらの実施例は、当業者が本発明を実施できるように十分に詳細に記述されているが、他の実施例も使用でき、他の論理的、機械的、電気的、機能的、その他の変更もまた本発明の範囲から逸脱することなく含まれるべきものである。したがって、次に説明する詳細な説明は、限定的な意味で取られるべきでなく、本発明の範囲は、添付の特許発明の範囲のみにより定義される。
一の実施例は、本システムは株式市場に対する技術解析手法の実現であり、これは、次の仮定に基づき、これを利用するものである。これらの仮定のうちあるものは、非伝統的であり、偽となるかもしれないが、我々の総合的アーキテクチャと相互作用の柔軟性により、悪い選択も良い結果となり得る。
株価は「ランダムウォーク(random-walk)」ではなく、過去の価格取引高売買動向は、(慎重に処理するならば)統計的、利潤的に意義のあるレベルで将来の価格を予測するための十分な情報を提供するものとなる。
過去のデータを適切に正規化し、正準化したならば、全ての期間における全ての証券は、所定の時期における将来の価格変動を予測するのに有用な挙動を示す。例えば、現在の技術環境と下地となる技術環境との間に強い類似性があるとき、明日のIBMの取引日は、255日前のMEX(メキシコ)インデックスに類似するかもしれない。これらの類似性にもかかわらず、各証券又はインデックスは、また、基本的に、これらの「特徴」である特性と周期を示すかもしれない。
市場予測システムは、これらの戦略に従う又は従うように見えるトレーダの集団の動向を模擬するために、多岐に渡る技術取引戦略をモデル化するために十分に複雑なものとなる。特定の証券に関して、ある予測戦略は、最近の株式動向を予測するのに他の戦略よりも有用であることがわかった。株式予測戦略は、決して「非常に悪い」ということはない。この悪さは、これとは反対の取引を行うことによって利用できるからである。唯一の利用価値のない特徴と予測は、これらが本質的にランダムである場合である。しかしながら、皮肉的見方をすると、幾つかの「悪特徴」は、これを利用しようとすると、成功に変えることができる。明らかに、正しく認識された場合、無視したり、回避したり利用したりすべきなのは、これらの悪特徴である。
これらの仮定を組み合わせると、有用な株式予測は、次のような関数で表すことができる。
株式の過去の価格動向
過去の価格動向及び同様なシナリオにおける他の証券との関連性
最近の価格動向(後述のように、利益又は損失の量によってこれらの成功又は失敗に重み付けをする)を正しく又は間違って予測することに関する様々な特徴(取引戦略)の相対的成功度。これらの特徴は、従来の技術解析に関する書物、一般的及びカオス理論時系列解析並びに特徴及び「専門知識モジュール」が意図された人又はコンピュータによって導き出すことができる。悪特徴と過剰フィットを回避できる限り、これらの特徴がシステムによって適当に運用されると、システムに新しい特徴を追加することで、より長期的には実績が向上する。
個々の特徴の成功と失敗の周期。特徴自体は、(メタレベルでの)予測が適当となる証券に見られることがある。
メトロポリスシミューレーテッドアニーリング戦略(The Metropolis simulated annealing strategy)として、うまく行っていないシステムを「熱化」(進歩を奨励するため)したり、成功しているシステムを「冷却」することにもまた利用される。すなわち、最終的予測を行うためにシステムにより使用される出力信号の範囲である履歴期間を短くしたり長くすることにより、このシステムは、学習効率を高く(熱く)したり低く(冷たく)して調整できる。一の実施例において、この調整は、最終的に接続されているニューラルネットワークで行われる。このようにして、システムが成功しているならばそれがうまく行ってない場合よりもより多くのアドバイザ履歴を効果的に利用することになる。この追加ランダムは、各システムを悪特徴の型の外側にある。
一の実施例において、システムは、5000行以上のリスプ(Lisp)プログラムで、大規模な履歴データベースに接続されている。特定の証券の明日の株価を予測するには、1台のサン スパーク ツー(Sun SPARC II)で約5分間を必要である。
一の実施例では、現在の証券とインデックスとしては次のものが含まれる。VOXX INSP TLAB MERQ CNXT NVDA AMCC VTSS CMVT NTPA MU ALTR PMCS ADI JNPR QLGC OSX DCLK ADCT WIND BKS ADBE EFII SEBL EMC SLR TJZ BBY SPLS SUNW WCOM QCOM APC LXK ALA CSCO GOX BBH MDT SGP VOD AMGN SWY HMA XOI MSFT AOL BGEN WLP BSYS CTL ONT TXCC REMD DIGL NTAP AMZN BVSN XLNX RNWK DELL PWER JDSU IDTI ATML NANO TLGD YHOO MOT COF ORCL IDPH BRCM NOK TXN XAU CHBS WMT XLE QQQ PAYX GE IBM TYC IXIC MEX OEX PFE DJI 続いて、インデックスとしては次のものが含まれる。OEX, COMPX, XOI, XAU, OSX AND MEX.
一の実施例において、このシステムでは、次の主要なアドバイザが使用される。各アドバイザの追加は、システムの成功に寄与した。したがって、将来より多くのアドバイザを追加することにより追加の利点が生じ得る。更に、各アドバイザには、「反対」バージョンがあり、このバージョンは、常にこのアドバイザの反対に応答する。特定の時間における特定の株式に関して、これらのアドバイザは、将来の予測に多かれ少なかれ関連性があると考えられる。周期タイミング及びアドバイザ重み付け手段の詳細は、ここでは記述しないが、これらのアルゴリズムは、この効果に影響を与える。
最近隣法アドバイザ(Nearest Neighbor Advisor): 現状に最も合致する過去の先例を発見し、現状との類似点による推論を行って予測を行う。
決定ツリーアドバイザ(Decision Tree Advisor): 下記に列挙されたインジケータの関数として、過去の価格変動の90%を説明する決定ツリーを生成する。したがって、決定ツリーは、「過去を予測する一つのパターン」を表す。ある証券に関して、決定ツリーアドバイザは、最新の決定ツリーを利用してこの証券に関する予測を行う。
ボブアドバイザ(Bob Advisor): 人間の直感に基づくシステムで使用されるインジケータを組み合わせる方法。
綾戻しアドバイザ(Retracement Advisor): ジョー・ディナポリ (Joe DiNapoli)の著書ディナポリのレベル売買法(Trading with Dinapoli levels)に基づく取引システム。
複雑綾戻しアドバイザ(Complex Retracement Advisor): ニューラルネットを従来のフィボナッチ再追跡解析と組み合わせたシステム。
証券毎に、システムは、次の特徴を毎日更新し保存する。
Figure 2007509447
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インジケータ(Indicators):毎日の予測を行う際に、下記の「低レベル」インジケータが各アドバイザにより使用される。これらは、上記の特徴の複合体である。
Figure 2007509447
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モデル化処理
図27は、システムの主要構成要件を概略で示す図である。100、102、104、106、108にシステムの5つのアドバイザを示す。これらのアドバイザは、埋込み機械学習コンポーネントで拡張された、この分野で一般的な取引モデルである機械学習コンポーネントと、非学習、(出願人にとって)プロプライエタリ及び一般取引モデルの両方で構成されている。110にプロプライエタリ及び一般的インジケータ及び複合インジケータのグループを示す。後述するように、これら全てのコンポーネントは、出力を生成するが、これら出力は、112に示すようにニューラルネットコンバイナに接続され、114に示す最終予測を生成する。
図28に示す好適な実施例では、2における処理によって、未処理の時系列株式データが入力され、そこで、全ての未処理データは、4に示すデータベースに格納される。6では、最初のステップで数学的インジケータが使用され、未処理の時系列データが前処理される。システムが予測する各株式は、最低インジケータ値があり、このインジケータ値は、それぞれの株式の以前の最終価格に対する変化に等しい。更に、各株式は、この前処理に使用された各インジケータに対するそれ自体の値を持つ。
8及び10において、未処理の時系列データ値とインジケータ出力は、12でデータベース1に入力されることが示されている。データベース1は、全ての未処理の時系列データ及びインジケータ出力の履歴を格納するもので、これらのデータは、後述するようにアドバイザと呼ばれるより複雑なコンポーネントにより以降の処理で使用される。
アドバイザは、埋込み論理付きの数学的に基づく静的又は非静的ルーチンで構成され、これらは、未処理の時系列データベースの前処理に使用される数学的インジケータと比べてより複雑なものである。本発明実施例のコンテキストにおいて、静的アドバイザは、出力が変化する学習機能を持たない(つまり固定パラメータである)が、非静的アドバイザは、一般的に学習手段とパラメータ範囲(例えばニューラルネットワークにおけるように)で決まるある程度の自由度がある。異なったアドバイザ及びアドバイザの組み合わせは、予測の正確性に大きく影響を与える。本発明の各実施例は、後述する特有のプロプライエタリな機械学習コンポーネントの具体的実施に使用するものである。
14に示すように、最近隣法アドバイザは、入力値のベクトルを生成するコンポーネントを備えており、表検索を使用して、以前の期間における(選択された距離尺度に基づく)最も類似した値のベクトルを検出し、この時点で発生したことは、再び発生すると「仮定」する。したがって、この予測は、過去データとの類似性に基づき推論されるもので、「事例ベース」推論である。通常、最近隣法が考慮すべき期間の数が多ければ多い程、予測の信頼性は高くなる。本発明の実施例では、正規化インジケータ値(例えば、移動値を未処理データではなく、割合(%)として扱い、移動のサイズを正規化するために標準偏差を使用する)を使用して、異なった株式に関する事例データが現在の照会(query)の重要な候補となるようにする。例えば、IBMとMEX(メキシコ株式指数)の正規化インジケータ値ベクトルが同様であるならば、1998年5月22日にIBMがしたことはMEXを予測するための重要な事例として見ることができる。
16に示すように、決定ツリーアドバイザは、略式には入力に適用される「テスト」の条件シリーズであり、ここでは、テストの結果(ツリーを通る経路)により予測が行われる。入力履歴に見られるように、データの分類パスの先例のn個のサンプルが与えられた場合、このシステムは、この期間中のデータの最小の「説明」に近づけることを試みる従来からの発見的な(heuristic)「最小エントロピー」を使用する。例えば、例示の目的のみの場合、小さな決定ツリーは次のようなものとなろう。
If 13mvag is > close
if 23ema is < high
then expect 2.2% gain next period (5 samples)
else expect 0.1% loss next period (2 samples)
else
if up 3 days in a row expect 4.5% drop next period (1 sample)
else expect 0.5% gain (7 samples).
本発明の実施例は、決定ツリーを識別のために使用することがあり、他の取引システムで予想される「模擬(mimic)」か「減衰(fade)」を当期で発見できることがある。模擬(mimic)手段とは、決定ツリーにより説明される予測を最終出力として取ることを意味し、減衰(fade)手段とは、この予測を負数1で乗ずることを意味する。
更に、データに関してどのテストが問われるかは、この親テストの結果に依存するもので、したがって、ツリー構造が生まれる。従来からの決定ツリーの慣習的使用法は、適宜、1つだけの後方テストされた静的ツリーを時間的に前方に使用する。これに対して、本発明の実施例では、新しい期間(例えば毎日)毎に新しい決定ツリーを連続的に生成する。更に、規則の異なっている種類のデータ間、例えば個々の株式や株式インデックスで学習できるように、決定ツリーは、最近隣法の実行で生成されたデータ等のような正規化データに対して作用する。
18で示すように、ボブアドバイザは、各それぞれの株式の中間予測を生成するために全てのインジケータ出力を組み合わせる。ボブアドバイザは、静的アドバイザの一例であり、適応性でなく、インジケータ値の過去の記録を与えられると、各株式を同様に取り扱う。特に、このアドバイザは、各株式のデータを取り、応募者の個人的経験則に基づく「点数」を計算する。点数は、0に初期化され、この後、各規則に調整される。例えば、5日間平滑平均(5 Day Average Facilitation)が34日間平滑平均(34 Day Average Facilitation)より大きい場合、点数は1点増える。18日間平滑平均(18 Day Averageが40 Day Average)より大きい場合、点数は5.0点増えるが、それ以外の場合、5.0点減点される等である。そして、最後に、合計点は−3.0%から3.0%の範囲内に正規化されるが、これは、翌日の終了時点でそれぞれの株価の期待される変動を表す。
20に示すように、綾戻しアドバイザの一の実施例は、ジョー・ディナポリの出版された売買法に基づいたもので、これは様々な強さの売り買い信号を生成するためにMACD(moving average convergence divergence(移動平均収束発散)、異なった期間パラメータを持つ幾つかの異なった移動平均を使用)確率インジケータ及び遅延移動平均の特定の設定を応用するものである。綾戻しアドバイザは、彼らの取引画面上で従来の確率の動き及び移動平均を追跡する昼間のトレーダの動向を模擬するためのものである。このように、同一の売買信号を使用している市場参加者のかなりの人数から直接又は間接的に生じる株価形成への影響を利用する。この独自の実施例では、フィボナッチ・サポート及び抵抗レベルを除外して、出版された方法のサブセットのみを使用することで構成される。この代わり、公式(すなわち図表パターンでない)だけが使用され、売買信号でなくスペクトラムの予測が生成される。後者は、公式が生成する売買信号を正規化して、出力を、標準偏差で測定し通常の市場変動の範囲内に収まるように再構成することにより行われる。
22に示すように、複雑綾戻しアドバイザは、従来のフィボナッチ再追跡解析システムに埋め込まれた機械学習手段である。複雑綾戻しアドバイザは、最近の動向のフィボナッチ比(例えば、0.382比、0.500比及び0.618比)に基づく株価の綾戻しの仮定を破棄して、ある株価が支持レベル(株の価格がある期間中ある線の近くかこの線で売買されるが、この線より低くならない、すなわち床)及び抵抗レベル(株の価格がある期間中ある線の近くかこの線で売買されるが、この線より高くならない、すなわち天井)に達することの非線形的影響を学習する。すなわち、従来の比率が有効であるとする代わりに、これは、実際に何が起こるかを学習する。抵抗レベル及び支持レベルは、短期傾向が変化した価格であると定義されている。複雑綾戻しアドバイザは、非線形ニューラルネットワークである(具体的には、プロプライエタリの変数の積を表す100個の非線形内部ノードを持つマルチレイヤー勾配法(multi-layer gradient descent)である)。これは、最近識別された3つの支持レベル及び最近識別された3つの抵抗レベルの非線形結合を学習し、株の終値の次の日毎の変化を予測する。
14、16、18、20、22で示される各アドバイザは、データベース1に格納されているインジケータ出力を更に処理し、翌日の終値に関する各アドバイザの予測を代表する出力値を生成する。24では、全てのアドバイザの出力は、UPDと言われる26に示される第2のデータベースに格納される。32に示すUPDニューラルネットコンバイナは、予測処理の次の処理を行う。このコンバイナは、一つのニューラルネットで、各株の終値価格に関するアドバイザの全ての新規予測をチェックし、データベース1に格納されている実際の終値価格と比較し、各アドバイザの重み(各株式は、各アドバイザに関して正数及び負数の重みを持つ)を更新し、この重みは、28に示すUPD中のテーブルに保存される。重みは、アドバイザ予測の正確さに関してコンバイナが学習したもの(すなわちこの記憶)を表し、ここでのそれぞれの株式の最終予測は、この株式に関する全てのアドバイザ出力の線形結合となっている。コンバイナは、従来の勾配法ニューラルネットワークで、これは、誤差を最小化する予測を生成するために、入力重みの線形結合を学習する。本発明実施例において、コンバイナは、一つの出力を生成し、これは、それぞれの株式の全てのアドバイザ予測の線形結合である。
多くの「重み付き専門家(weighted-expert)」学習スキームと異なり、本発明の実施例は、頻繁に間違える各アドバイザに負数重みを実際に付加する能力があり、そうする意図があり、したがって、逆張り投資家(contrarian)から学習するもの(すなわち、反対のことを行うことにより誤った予測を利用することを学習する)が行うのと同じようにこれらの情報を利用する。従来技術と比較しての他の進展は、各インスツルメントが、それ自体のニューラルネットコンバイナを有し、このコンバイナは、時間と共にそれ自体が進化する。換言すれば、アドバイザのグループによる全く同一の予測は、同じ株式に関しても、同一の以前の例と同じように解釈してはならない。一般的に、システムは、アドバイザが株式そのものと同様に周期的傾向があるとみなす。したがって、あるアドバイザが「熱く」なったり「冷たく」なったり、「底をついたり」、「天井になったり」すると、これは、模擬アニーリング(simulated annealing)の独自の機能を使用して学習利用でき、これは、ニューラルネットコンバイナの重み付加手段の数学的基礎として取り込まれている。
34では、各新規最終予測は、ユーザに送られ、この新規予測は、30に示すUPD予測出力履歴(UPD Prediction Output Histories)テーブルに保存される。この最終予測は、最終出力の過去の記録の一部分を構成し、これらの正確度は、各新規予測タスクの前にコンバイナによりチェックされ、コンバイナ処理で使用されるそれ自体の重みが与えられる。36では、新規予測は、次の繰り返しで使用するために特定のアドバイザに帰還される(この実際上の概念的新規予測は、適切なデータベーステーブルに単に記憶され、次の予測タスクでそれへ対するアクセスが行われる)。例えば、複雑綾戻しアドバイザは、この新規予測値を使用してこのマルチレイヤーニューラルネット重みを更新し、最近隣法アドバイザ及び決定ツリーアドバイザは、次の予測タスクで、以前の予測をこれらがチェックするインジケータ値の集合の一部として使用する。
実施例の更なる説明
本発明の実施例の実施は、下記の特徴のうち一又は複数の特徴を行うものである。
i) 未処理データの前処理用に既存の多くのインジケータを使用することで、この既存の多くのインジケータは、専門家により選択された関連性の高い小さな部分集合(subset)よりも、関連性がない又は良く機能しないインジケータを含んでいる。
ii) より高レベルのアドバイザへの入力として使用するデフォルトの最小限のインジケータ出力として、過去の期間における証券価格の変化を使用。
iii) アドバイザ又はエージェントと呼ばれるより高レベルの信号生成コンポーネントを使用。このアドバイザ又はエージェントは、インジケータの前処理済みデータを更に処理して2次信号を生成し、これらの信号は、次にニューラルネットワークに入力され、このニューラルネットワークは、出力信号を繰り返し使用してより正確な予測を行うことを学習するために使用する。
iv) ニューラルネットに入力される出力信号を生成するための機械学習アルゴリズム及び静的アルゴリズムを使用。
v) ニューラルネットワークへの入力となる出力信号を生成するための非ニューラルネット機械学習アルゴリズムを使用。
vi) 予測モデル化用の最近隣法、決定ツリー及びニューラルネットワークアルゴリズムを共に単一自動システムで使用。
vii) 元の非拡張の解析システムが識別しようとした条件を満たす価格動向の非線形効果について学習するための分野(フィボナッチ等)で使用される一般的解析システムへのニューラルネットワークの埋込み。
vii) 価格動向と比較し、類似性を見出す目的で異種の建値ベースを持つ証券及び市場インデックス時系列データの正規化の使用。
ix) 同じグループ中の証券の将来の動向を予測する方法として、証券のあるグループに関して過去の時系列データの使用、時系列データの前処理に使用される技術的インジケータの予測精度のニューラルネットで学習された重み、及び最近隣法及び決定ツリーアルゴリズムによる同じグループ中の動向の類似性の発見。
x) 現在の予測タスクに関連があると判断されたシステムの特徴(特定のインジケータ出力等)自体のモデル化と予測、そして、現在の予測タスクでの特徴役割により深い意味を与えるためのメタレベルの予測対象出力の使用。
xi) 最終的予測を生成するニューラルネットワークアルゴリズム重み付加手段中での実施によるメトロポリスシミューレーテッドアニーリングとして、うまく行っていないシステムを「熱化」(進歩を奨励するため)したり、成功しているシステムを「冷却」する比喩の使用。
xii) インジケータの価格データに対する関係の先入観なしの概念(例えば、従来のインジケータの使用は事例の反対でありえる)。アドバイザの忠告、インジケータ又はシステムとは反対に売買する能力。
xiii) 1つの静的で(static)、学問的で(learned)、バック検証(backtested)されたシステムで売買するのに対比して、比較的短期間に動的(dynamically)に変化する機械学習アドバイザの使用。
xv) ある期間に亘って動的に平均トレンド長さ(average trend length)を決定する能力及びこれを使用して、ユーザに期間を指定することを要求するインジケータの調整(例えば、システムは3件のトレンド長さに基づく移動平均を持ち得る)。
xvi) あるインジケータ又はシステムを追跡する特定のトレーダのグループの識別(このようなインジケータ又はシステムの例外的短期結果の認識)。アドバイザの最近の履歴が観察され、これらの出力は、最近の期間(例えば50)に基づいて、平均からの標準偏差の値に基づいて正規化される。株価を一貫して予測しているアドバイザは、「3%超上」又は「2.5%超」等に移動し、これが「2%超」に変わると、システムは、実際には、これを負数信号として扱う。この理由は、50期間平均からの偏差の数がマイナスだからである。仮定となるものは、トレーダ人口のアドバイザからの上昇信号との相関が低下しているということである。
xvii) アドバイザ、インジケータ又はシステムと反対方向に売買する能力は、学習手段の機能であり、負数重みの使用と、上記の正規化処理の機能である。
xviii) インジケータの大きな集合の個別価値の人間潜在能力評価(human assessment)に基づく投資信託(mutual fund)及び株式の「評価(scoring)」システムが1つのアドバイザとして使用される。人間による評価は「直感的」であるが間違っていることがある。しかし、このシステムは、最終予測を生成するにあたりこれを調整する(これは他のアドバイザやインジケータに対しても同様である)。
xix) ある期間に亘って動的に平均トレンド長さを決定する能力及びこれを使用して、ユーザに期間を指定することを要求するインジケータの調整(例えば、システムは3件のトレンド長さに基づく移動平均を持ち得る。このシステムは、短期トレンドインジケータの変化の間の期間の数を管理し、これらxxの3期間EMAを取る)。例えば、4つのアドバイザを持つニューラルネットワーク重み付加手段中で反対アドバイザを使用することにより、次のような10個の重みが得られる。
A1+ A1−
A2+ A2−
A3+ A3−
A4+ A4−
ブル(上げ相場(Bulls)) ベア(下げ相場(Bears))
例えば、A1が2%上昇を予測し、A3が1.3%上昇を予測し、A2が1.5%下降を予測し、A4が0.7%下降を予測したとする。
市場が実際に1%上昇すると、
A3 は1/0.3の重みを受ける(実際には時間を経てのこれらのema6)
この誤差が0.3だからである。
A2の重み: 1/2.5
A1の重み: 1/1
A4の重み: 1/1.7
A1−は2%下降と予測したと見られる(A1の反対だから)
したがって1/3.0の重みを受ける。
A2−の重み: 1/0.5
A3−の重み: 1/2.3
A4−の重み: 1/0.5
注目すべきことは、A3+とA4−は最も重い重みを有しており、A3は正確であり、A2の反対も正確である。
ブルは、アドバイザによって説明されていないプラスの全ての動きとこれらアドバイザの重みを得て、ベアは、アドバイザによって説明されていないマイナスの全ての動きとこれらアドバイザの重みを得る。
例えば、コンセンサス予測が0.8%であった場合、ベアは、0.2(1−0.8)を得て、ベアは0.0を得る。
これはこれを行う1つの方法である(賞罰の割り当て)がある。
従来技術に対しての主要な改良点は、A1−、A2−、A3−及びA4−といった反対アドバイザの概念である。
実際のコード重みは次の通りである。
(w1 (initial-range-10) :type float) ; "positive NN weight"
(w2 (initial-range-10) :type float) ; "negative NN weight"
(w3 (initial-range-10) :type float) ; "positive DT weight"
(w4 (initial-range-10) :type float) ; "negative DT weight"
(w5 (initial-range-10) :type float) ; "positive BOB weight"
(w6 (initial-range-10) :type float) ; "negative BOB weight"
(w7 (initial-range-10) :type float) ; "positive JOE weight"
(w8 (initial-range-10) :type float) ; "negative JOE weight"
(w9 (initial-range-10) :type float) ; "positive FIBO weight"
(w10 (initial-range-10) :type float) ; "negative Fibo weight"
詳細な説明のある部分は、アルゴリズム及びコンピュータメモリ中のデータビットに対する処理の記号的表現で記述されている。これらのアルゴリズム的表現は、データ処理分野の当業者が彼らの業務の内容を他の当業者に最も効果的に伝えるために使用する手段である。ここで、一般的に、アルゴリズムとは、所望の結果を生じる、自己完結的な処理の順序であると考えられる。この処理は、物理的数量の物理的操作を必要とする処理である。必ずしも必然的ではないが、通常これらの数量は、記憶、転送、結合、比較、その他操作可能な電気磁気信号の形態を取る。主に一般的使用の理由で、これらの記号は便宜上ビット、値、要素、記号、文字、項、数字等と呼ばれる。
なお、全てのこれらの用語及び類似の用語は、適切な物理的数量に対応し、これらの数量に付せられた便利な表記に過ぎない。下記の説明で明らかなように特別に他の方法で表示されない限り、説明全体に亘って、「処理」、「演算」、「計算」、「決定」、「表示」等の用語を用いる説明は、一のコンピュータシステム又は類似の電子コンピュータ装置の動作又は処理を指すものである。このコンピュータシステムは、コンピュータシステムのレジスタ及び記憶装置中に物理的(電子的)数量として表現されているデータで他のコンピュータシステムの記憶装置又はレジスタ又は他のこのような情報記憶装置、送信装置、又は表示装置を操作し、変換するものである。
知的エージェント
本発明に様々な実施例を図29と図30を参照して説明する。予測モデル化用の知的エージェントの装置と方法を説明し図示する。一の実施例において、本発明は、ノンパラメトリック(非母数)、多元的な(multifactor)財務時系列モデル化用のシステムのシステムを備える。この基本システム自体は、モデルでないが、これは、ユーザの他のプロプライエタリ(proprietary)な予測モデルを作成したり動的に管理する環境であり、これらのモデルは、ユーザ指定の要素、指数、取引システム(プロプライエタリなモデル)や他のシステム等で構成できる。
下記の説明では、説明のために、本発明の完全な理解を与えるために、多数の具体的詳細が示されているが、これらの具体的詳細なしに本発明を実施できることは当業者にとって明らかである。他の例として、本発明が不明瞭になることを防ぐために各構造及び装置はブロック図で示されている。明細書における「一の実施例」又は「ある実施例」とは、この実施例に関連して説明される特定の特徴、構造又は特性は、本発明の少なくとも一の実施例に含まれている。明細書中に記載される「一の実施例において」という語句は、必ずしも全て同一の実施例を意味するものではなく、また、他の実施例と排他的な別個の、代替実施例でもない。
下記の本発明実施例の詳細な説明において、添付される図面が参照されるが、同一の参照記号は類似の構成要件を表し、本発明が実施し得る具体的な実施例として例示したものである。これらの実施例は、当業者が本発明を実施できるように十分に詳細に記述されているが、他の実施例も使用でき、他の論理的、機械的、電気的、機能的、その他の変更もまた本発明の範囲から逸脱することなく含まれるべきものである。したがって、次に説明する詳細な説明は、限定的な意味で取られるべきでなく、本発明の範囲は、添付の特許発明の範囲のみにより定義される。
モジュラ式フレームワーク
出願人のシステムは図29に示すようにユーザ指定の理論と戦略用に4つのベース挿入ポイントを有する。これは従来技術及び出願人の先行の特許出願と比べて大幅な改善であり、次の利点を導入するものである。(a)プログラム全体がモジュラ化されている。したがって、入力者が全ての戦略を実行可能ソフトウェアにハードコードする代わりに、ユーザは、要因、インジケータ、アドバイザ及び新規重畳アドバイザを含めて、如何なる戦略要素も選択作成し、挿入できる。これにより、入力者の戦略及び市場の偏りが除去される。(b)第2のニューラルネットコンバイナを有する追加処理層に第3の「高レベル」信号生成戦略が導入され、予測精度に寄与する。(c)各予測タスクの意思決定パスを抽出し、現在の予測に対するこれらの相対影響度により全ての戦略要素の順位付けを行う。
図29の100に挿入ポイント1を示す。ここでは、ユーザがモデル化したいインスツルメンツ及びモデル化処理にユーザが含めさせたい要因をユーザが挿入できるようになっている。特定のアプリケーションに含めるために選択された要因は、ユーザがモデル化したいインスツルメンツの価格動向に直接又は間接関係があるとユーザが判断した金融インスツルメンツ又は他のデータタイプにより構成される。この例を下記の表7に示す。これらの関連性は、プラス又はマイナス相関として測定可能である。この目的は、入力者のシステムを使用して、それ自体が、モデル化の対象となる他のインスツルメンツの価格変動の先導又は後続インジケータとなるインスツルメンツの時系列データを処理することである。非線形である関連性や依存性も含めて、他の正当な関連性や依存性も検出され、システムの学習手段により利用され、したがって、各予測タスクの精度に貢献する。推定予測統計及び実際の公開情報の両方を使用して、基本経済データもシステム中の1要因として使用できる。
Figure 2007509447
102に挿入ポイント2を示す。ここでユーザは、ユーザが選択した数学的インジケータを挿入でき、この例を下記の表8〜表10に示す。このシステムは、これらのインジケータを使用して未処理の時系列データの前処理を行い、以降のモデル化処理で使用できる出力信号を生成する。代表的なユーザ固有アプリケーションの場合、このユーザのプロプライエタリインジケータ及びこの分野で一般的に使用される他のユーザ指定インジケータがシステムに挿入される。小売業アプリケーションの場合、ライセンシーは、彼らのユーザによる売買を可能にしたい資産クラスに適用される全ての一般的インジケータを選択でき、システムをこの全てのインジケータで供給できる。主要原理は、ライセンシーが含め得るインジケータの数には制限はない。無関係のインジケータは、システムにより「無視」され、一貫して不良のインジケータは、反対のビューを作成するために入力者システムで使用できる。数学的に定義可能な全てのプロプライエタリインジケータは、コード可能で、インジケータモジュールに追加可能であり、新規インジケータは、システムを中断させることなく即座に追加可能である。
Figure 2007509447
Figure 2007509447
Figure 2007509447
出願人のシステムの2番目に重要な特徴で、この技術分野における先行技術と比べて改良点である部分は、スペクトラムインジケータ(Spectrum Indicators)の使用である。これは、最も関連性の高いインジケータパラメータを見つけ出すにあたり推測に頼らなくても良いようにするものである。例えば、ユーザが自身の戦略にとって移動平均が有用なインジケータであると考えるが、計算に使用される最適な日数は現在の市場環境(例えば高い変動性又は低い変動性)に依存して変化すると判断した場合、ユーザは、スペクトラムインジケータを使用できる。これにより、ユーザは、考慮の対象となる日数の範囲を指定できる(例えば、10〜50日間)。すると、システムは、これらの変形を使用して時系列データを継続的、動的に処理し、システムの学習手段は、現在の市場環境で最も機能する最適出力を利用する。
104に挿入ポイント3を示す。ここでは、ユーザは、ユーザ自身の売買モデルや他のモデルをアドバイザとして挿入できる。この例を下記の表11に示す。出願人の、後述の、基本アドバイザ(Base Advisors、推奨デフォルトセット)及びユーザ指定のアドバイザの両方は、システム中で中間レベルに配置され、このレベルでこれらアドバイザは以降のモデル化処理で使用される出力信号を生成する。コード化のためにユーザが数学的に定義できる全ての種類の売買モデルや他のモデルは、システムのアドバイザモジュール(Advisor Module)に挿入可能である。一般的に、複数のアドバイザは、数学的インジケータと比べてより複雑である。これらのモデルには、固定パラメータを含む「静的」アドバイザ及びユーザのプロプライエタリニューラルネットワークや汎用アルゴリズムに基づくシステム等の「非静的」アドバイザがある。
106は、挿入ポイント4を示す。ここでユーザは、この最も複雑な売買モデルや他のモデルを重畳アドバイザ(Overlay Advisors)として挿入できる。ここでの出力信号は、後述のモデル化処理の最終ステップで使用される。ユーザは、どのようなプロプライエタリ、ノンプロプライエタリ、静的、又は非静的売買モデルや他のモデルを挿入できる。これらは、重畳アドバイザモジュール(Overlay Advisor Module)に追加するためにはコード化されなければならない。入力者は、5つのプロプライエタリ重畳アドバイザをコード化したが、ユーザは、これらから選択できる。その例を下記の表11に示す。
Figure 2007509447
108では、例示のために機械学習コンポーネントとデータベースの構成要素の完全なセットが示されている。110では、最終予測を示す。
モデル化処理
図30に示す好適な実施例では、2における未処理の時系列株式データが入力され、ここで、全ての未処理データは、4に示すデータベースに保存される。6では、未処理の時系列データを前処理するこの分野で一般的に使用される数学的インジケータが最初のステップで使用される。システムがこれに関して予測を生成する各株式は、最低インジケータ値があり、このインジケータ値は、それぞれの株式の以前の終値価格からの変化に等しい。更に、各株式は、この前処理に使用された各インジケータに対するそれ自体の値を持つ。
8及び10において、未処理の時系列データ値とインジケータ出力は、12でデータベース1に格納されることが示されている。データベース1は、全ての未処理の時系列データ及びインジケータ出力履歴を保存するもので、これらは、後述するようにアドバイザと呼ばれるより複雑なコンポーネントにより以降の処理で使用される。
アドバイザは、埋込み論理付きの数学的に基づく静的又は非静的ルーチンで構成され、これらは、未処理の時系列データベースの前処理に使用される数学的インジケータと比べてより複雑なものである。本出願人のシステムの中において、静的アドバイザは、出力が如何に生成されるかに関して変更をもたらす学習機能を持たない(つまり固定パラメータである)が、非静的アドバイザは、一般的に学習手段とパラメータ範囲(例えばニューラルネットワークにおけるように)で決まるある程度の自由度がある。異なったアドバイザ及びアドバイザの組み合わせは、予測の正確度に大きな影響を与える。ここでの入力者は、後述するユニークなプロプライエタリ拡張を有する機械学習コンポーネントの具体的運用、そして後述のユニークなプロプライエタリ拡張を備える、この分野で使用される特定の一般的取引システムを使用する。
14に示すように、最近隣法アドバイザは、非公式に、入力値のベクトルを生成するコンポーネントで構成されており、表検索を使用して、以前の期間における(選択された距離尺度に基づく)最も類似した値のベクトルを検出し、この時点で発生したことは再び発生すると「仮定」する。したがって、この予測は、過去データからの類推に基づき推論されるもので、「事例ベース」推論であると言える。通常、最も近い最近隣法が考慮すべき期間の数が多ければ多い程、予測の信頼性は高くなる。本発明の実施例では、正規化インジケータ値(例えば、移動値を未処理データではなく%として扱い、移動のサイズを正規化するために標準偏差を使用する)を使用して、異なった株式に関する事例データが現在の照会(query)の重要な候補となるようにする。例えば、IBMとMEX(メキシコ株式指数)の正規化インジケータ値ベクトルが同様であるならば、1998年5月22日にIBMがしたことはMEXを予測するための重要な事例として見ることができる。
16に示すように、決定ツリーアドバイザは、略式には入力に適用される「テスト」の条件シリーズであり、ここでは、テストの結果(ツリーを通る経路)により予測が行われる。入力履歴に見られるように、データの分類パスの先例のn個のサンプルが与えられた場合、システムは、この期間中のデータの最小の「説明」に近づけることを試みる従来からの発見的な(heuristic)「最小エントロピー」を使用する。例えば、例示の目的のみの場合、小さな決定ツリーは次のようなものとなる。
If 13mvag is > close
if 23ema is < high
then expect 2.2% gain next period (5 samples)
else expect 0.1% loss next period (2 samples)
else
if up 3 days in a row expect 4.5% drop next period (1 sample)
else expect 0.5% gain (7 samples).
本出願人のシステムは、決定ツリーを識別のために特別な方法で使用することがあり、他の取引システムで予想される「模擬(mimic)」か「減衰(fade)」を当期で発見できることがある。模擬(mimic)手段とは、決定ツリーにより説明される予測を最終出力として取ることを意味し、減衰(fade)手段とは、この予測を負数1で乗ずることを意味する。これは、ニューラルネットワークでも使用される重み負荷手段で暗黙的に行われるが、これは後述の反アドバイザ(Anti-Advisors)を使用するものである。更に、データに関してどのテストが問われるかは、この親テストの結果に依存するもので、したがって、ツリー構造が生まれる。この分野で使用される決定ツリーの従来の使用方法では、1つだけの後方テストされた静的ツリーを時間的に前方に使用する。これに対して、本出願人のシステムでは、新しい期間(例えば毎日)毎に新しい決定ツリーを連続的に生成する。更に、規則の異なっている種類のデータ間、例えば個々の株式や株式インデックスで学習できるように、決定ツリーは、最近隣法の実行で生成されたデータ等のような正規化データに対して作用する。
18で示すように短期間傾向アドバイザ(Short Term Trend Advisor)は、ユーザが操作する単純なインジケータであり、デフォルトアドバイザーとして指定される。この単純なアドバイザは、戦略的に偏りを含むために、仕様がユーザに対して明らかになるように公表されている。ユーザは、このアドバイザのパラメータを修正するか、又は、自分自身のプロプライエタリに置き換えて基本的概念を利用する。これは、影響力のあるコンポーネントではないので、他の信号と結合して利用することが推奨される。この特定の公式/プロセスは、次の通りである。
短期間傾向インジケータ/アドバイザ(Short Term Trend Indicator/Advisor (STT))
1. 最後の期間の変化の方向へ初期化する。
2. hiを最後の期間の高値に初期化する。
3. loを最後の期間の安値に初期化する。
それぞれの期間を繰り返す。
4. 期間の終値がhiのSSTより大きいとき、上げ傾向
hiを期間の高値で置き換え
loを期間の安値で置き換え
期間の終値がloのSSTより大きいとき、下げ傾向
hiを期間の高値で置き換え
loを期間の安値で置き換え
上記の公式を用いて、STT基本アドバイザは、この方向が変わったとき(この以前のOHLCバーが荒らされたとき)の特定の頻度に関する現在のOHLCバーに基づいて傾向が上向きであるか下向きであるかを決定する。平均トレンド長さは、特定の方向の連続したバー数を数えることにより計算できる。
20に示すように、クライアントは、アドバイザとして戦略要素を生み出しているどのような信号でも指定でき、また、挿入できる。そして、このアドバイザは、他のアドバイザと平行して動作する。これらのクライアント指定の又は挿入されたアドバイザは、静的数理モデル、非静的機械学習基本モデル、又はこれらの組み合わせである。14、16、18、20、22で示される各アドバイザは、データベース1に格納されているインジケータ出力を更に処理し、翌日の終値に関する各アドバイザの予測を代表する出力値を生成する。22では、全てのアドバイザの出力は、UPDと呼ばれる24に示される第2データベースに格納される。30に示すUPDニューラルネットコンバイナは、予測処理の次のステップを行う。このコンバイナは、一つのニューラルネットで、各株の終値価格に関するアドバイザの全ての新規予測をチェックし、データベース1に格納されている実際の終値価格と比較し、各アドバイザの重み(各株式は各アドバイザに関して正数及び負数の重みを持つ)を更新し、この重みは、28に示すUPD中のテーブルに保存される。重みは、アドバイザ予測の正確さに関してコンバイナが学習したもの(すなわちこの記憶)を表すもので、ここでそれぞれの株式の最終予測は、この株式に関する全てのアドバイザ出力の線形結合となっている。コンバイナは、従来の勾配法ニューラルネットワークで、これは、誤差を最小化する予測を生成するために、入力重みの線形結合を学習する。本発明実施例において、コンバイナは、一つの出力を生成し、これは、それぞれの株式の全てのアドバイザ予測の線形結合である。多くの「重み付き専門家」学習スキームと対比して、本発明の実施例は、頻繁に間違える各アドバイザに負数重みを実際に付加する能力があり、そうする意図があり、したがって、逆張り投資家から学習するもの(すなわち、反対のことを行うことにより誤った予測を利用することを学習する)が行うのと同じようにこれらの情報を利用する。アドバイザの最近の履歴が観察され、これらの出力は、最近の期間(例えば50)に基づいて、平均からの標準偏差の値に基づいて正規化される。株価を一貫して予測しているアドバイザは、「3%超上」又は「2.5%超」等に移動し、これが「2%超」に変わると、システムは、実際には、これを負数信号として扱う。この理由は、50期間平均からの偏差の数がマイナスだからである。仮定となるものは、トレーダ人口のこのアドバイザからの上昇信号との相関が低下しているということである。
ニューラルネットワーク重み付加手段中の反アドバイザの使用は次のもので構成される。4つのアドバイザで、10個の重みがある。
A1+ A1−
A2+ A2−
A3+ A3−
A4+ A4−
Bulls Bears
例えば、A1が2%上昇を予測し、A3が1.3%上昇を予測し、A2が1.5%下降を予測し、A4が0.7%下降を予測したとする。
市場が実際に1%上昇すると、
A3 は1/0.3の重みを受ける(実際には時間を経てのこれらのema6)
この誤差が0.3だからである。
A2の重み: 1/2.5
A1の重み: 1/1
A4の重み: 1/1.7
A1−は2%下降と予測したと見られる(A1の反対だから)
したがって1/3.0の重みを受ける。
A2−の重み: 1/0.5
A3−の重み: 1/2.3
A4−の重み: 1/0.5
注目すべきことは、A3+とA4−は最も重い重みを有しており、A3は正確であり、A2の反対も正確である。
ブル(プラス変化)は、アドバイザによって説明されていないプラスの全ての動きとこれらアドバイザの重みを得て、ベア(マイナス変化)は、アドバイザによって説明されていないマイナスの全ての動きとこれらアドバイザの重みを得る。例えば、コンセンサス予測が0.8%であった場合、ベアは、0.2(1−0.8)を得て、ベアは0.0を得る。
使用例のコード重みは次の通り。
(w1 (initial-range-10) :type float) ; "positive NN weight"
(w2 (initial-range-10) :type float) ; "negative NN weight"
(w3 (initial-range-10) :type float) ; "positive DT weight"
(w4 (initial-range-10) :type float) ; "negative DT weight"
Etc…
従来技術と比較しての他の進展は、各インスツルメントが、それ自体のニューラルネットコンバイナを有し、このコンバイナは、時間と共にそれ自体が進化する。換言すれば、アドバイザのグループによる全く同一の予測は、同じ株式に関しても、同一の以前の例と同じように解釈してはならない。一般的に、システムは、アドバイザが株式そのものと同様に周期的傾向があるとみなす。したがって、あるアドバイザが「熱く」なったり、「冷たく」なったり、「底をついたり」、「天井になったり」すると、これは、模擬アニーリング(simulated annealing)の独自の機能で学習でき、利用できる。これは、パーセプトロンコンバイナ(Perceptron Combiner)の数学的基盤の重み付加手段に取り入られている。具体的に、システムは、最終予測を行うためにシステムが使用する出力信号によりカバーされる過去の期間を短くしたり長くしたりすることによって学習速度を高く(熱く)したり低く(冷たく)したりして調整する。
32で各新規予測は、ユーザに送られ、この新規予測は、28のPD予測出力履歴(UPD Prediction Output Histories)テーブルに保存される。この最終予測は、最終出力の過去の記録の一部を構成し、これらの正確度は、各新規予測タスクの前にコンバイナによりチェックされ、コンバイナ処理で使用されるそれ自体の重みが与えられる。34の新規予測は、次の繰り返しで使用するために特定のアドバイザに帰還される(この実際上の概念的新規予測は、適切なデータベーステーブルに単に記憶され、次の予測タスクでそれへ対するアクセスが行われる)。例えば、フィボナッチアドバイザ(Fibonacci Advisor)は、この新しい予測値を使用してこのマルチレイヤーパーセプトロン(perceptron)重みを更新し、最近隣法アドバイザ及び決定ツリーアドバイザは、次の予測タスクでチェックするインジケータ値のセットの一部として先行の予測を使用する。
36では、オプションでユーザ選択の重畳アドバイザが幾つあっても良いが、これらはプロプライエタリ、非プロプライエタリ、静的、又は非静的取引又は他のモデルで、出力信号を生成するものである。出願人は、自身のプロプライエタリモデルを開発し、これらは、重畳アドバイザとしての使用に適しており、ユーザは、これらを選択できる。重畳アドバイザは、アドバイザからの信号出力に対して作用する。先のレイヤからの信号へ対して作用する信号生成コンポーネントの第3レイヤは、不十分な組み合わせ方法により処理層の数に制約があった当分野の従来技術と比較して1つの改良点である。更に、先行のシステムは、これらの規則を通常、過去の時間枠(look-back-time-frames)(すなわち、モデル化処理で使用される多くの期間)で生成するが、これらの期間は、非常の大きいが(したがって、統計的平均である)、これに対して様々学習された短い期間が本出願人のシステムで利用される。この短い期間は、より明白な信号を生成することができ、トレーダや取引システムの多くの人数が取る実際の見通しをしばしば反映する。出願人のマルチレイヤーの使用は、これ短期効果のより精密な処理を可能とする。
38では、ニューラルネットコンバイナ、すなわち30で使用されるコンバイナと同一のコンバイナを使用して重畳アドバイザからの出力を組み合わせ、40で示すように各インスツルメンツからの最終予測を生成する。
下記の例は、IBM株の10日間のデータを処理する出願人のシステムの実際の例である。重要な点のうちあるものは斜体で記してある。
Figure 2007509447
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一の実施例の更なる説明
本発明の実施例は、下記の特徴のうち一つ又は複数の特徴を行うものである。
i) 機械学習ベースのシステムのモジュラ化及び4個の挿入ポイントの設定。これらの挿入ポイントでは、本システムの専門的でないユーザは、自ら次のものを指定したり追加したりできる。(1)証券インスツルメンツ及び要因、(2)未処理インスツルメンツデータ及び要因の前処理を行い、出力信号を生成するための数学的インジケータ、(3)出力信号を生成する複雑な高レベル「アドバイザ」やモデル、及び(4)プログラム作成技術を必要としない、ハードコードの閉鎖システムの代わりのユーザインタフェースを使用しての出力信号を生成する極めて複雑なトップレベル「重畳アドバイザ」。
ii) 各挿入ポイントで、ユーザ指定の信号生成戦略要素を幾つでも利用する能力。
iii) 戦略や市場の偏りを持たない機械学習コンポーネントを備える「アドバイザ」の基本セット、及びユーザにより変更、削除可能な短期傾向アドバイザの使用。これらは、出力がニューラルネットワークコンバイナへの入力として集合的に使用される。ユーザ挿入の信号生成戦略と共に使用されるが、このコンバイナは、現在の予測タスク用にこれらの最適重み付けを学習する。
iv) ニューラルネットワークへの入力として使用するためのテクニカルインジケータ出力を前処理するための最近隣法アルゴリズム及び決定ツリーアルゴリズムの使用。
v) ニューラルネットワークへの入力として使用される出力を生成するためのユーザ挿入信号と組み合わせて、最近隣法アルゴリズム及び決定ツリーアルゴリズムの使用。
vi) データを処理する場合に変数の配列が使用される単一種類の信号生成戦略要素用の「スペクトラム(spectrum)」変数セットの使用。このスペクトラム中の各変数セットは、別個の出力を生成し、これらは、次に集合的に考慮され、各予測タスク毎に独立的に評価され、これらのうちで最適なバージョン(1つの変数セット)が選択され、そして、各処理層でスペクトラム処理を使用する能力。移動平均と同様。
vii) ユーザ指定のトップレベルアドバイザを信号生成重畳アドバイザとして挿入できる第2処理層の使用。この出力信号は、先行のニューラルネットワークからの出力信号と共に第2ニューラルネットワークへの入力として使用され、このニューラルネットワークは、全ての高レベル出力信号の最適重みを学習して各新規予測タスク用の最終単一予測を生成する。
viii) 単一反復処理を使用しての独立した全てのインスツルメンツ、要因、及び信号生成戦略のモデル化。
ix) ユーザ指定の挿入された要因インスツルメンツ、ユーザ指定又は挿入の数学的インジケータ、基本機械学習アルゴリズム、ユーザ指定又は挿入の中間レベルアドバイザ、ユーザ指定又は挿入の三つの別個の処理層での高レベルアドバイザを使用した証券インスツルメンツ予測用の反復式方法。第1処理層は、未処理の時系列データを数学的インジケータを使用して処理することでなり、この出力は第2処理層での中間レベルアドバイザへの入力として使用され、この層は、決定ツリー及び最近隣法アルゴリズム及び他のユーザ指定又は挿入のアドバイザでなり、この出力は、ニューラルネットワークへの入力として使用され、このネットワークは、出力信号を生成し、この出力信号は第2ニューラルネットワークにより第3処理層での高レベル重畳アドバイザの出力信号との組み合わせで考慮され、このネットワークは、現在の予測タスク用にシステムにより各モデル化されたインスツルメンツに関して最終出力信号を生成する。
全ての市場参加者により生み出された市場原理の「ブル」対「ベア」としての識別と分類。特定のインジケータ及び学習手段は、これらのグループを検出し、利用するように意図されている。ニューラルネットワーク中のアドバイザ重みの組み合わせで説明されない市場動向は、(ブルアドバイザ(常にアップ)及びベアアドバイザ(常にダウン)が存在するかのように)上昇日には「ブル」に割り付けられ、下降日には「ベア」に割り付けられる。
詳細な説明のある部分は、アルゴリズム及びコンピュータメモリ中のデータビットに対する処理の記号的表現で記述されている。これらのアルゴリズム的表現は、データ処理分野の当業者が彼らの業務の内容を他の当業者に最も効果的に伝えるために使用する手段である。ここで、一般的に、アルゴリズムとは、所望の結果を生じる、自己完結的な処理の順序である。この処理は、物理的数量の物理的操作を必要とする処理である。通常これらの数量は、記憶、転送、結合、比較、その他操作可能な電気磁気信号の形態を取ることが多い。主に一般的使用の理由で、これらの記号は便宜上ビット、値、要素、記号、文字、項、数字等と呼ばれる。
本発明の様々な実施例を次に図1−27を参照して説明する。
データモデルの概要
一般的に、ここで説明するユーザインタフェースでは、人間ユーザはモデルの対象となるシステムの予測や推奨や他の解析を提供するためにデータを選択し、管理し、操作することができ、このデータを処理し、使用することができる。証券解析アプリケーションにおいて、株式、債券、先物等のインスツルメンツは、インスツルメンツ及び「要因」のデータポイントをモデル化することにより予測される。証券解析アプリケーションの一の実施例の説明において、インスツルメンツは、他のインスツルメンツの価格変動の要因としても指定できる。更に、価格収益比、配当等のデータタイプ、そして、マクロ経済データ(例えば、失業率、国内生産高等)等もモデル化処理の対象となるように「インスツルメンツ」として指定できる。
インスツルメンツデータ及び要因データは、両方とも「未処理データ」と呼ばれる。インスツルメンツデータ及び要因の未処理データは、「インジケータ」と呼ばれ、未処理データの前処理の結果を含む他のデータを導出するために使用される。例えば、インジケータは、一つのシリーズ中の以前のデータと比較して変化を計算するために使用できる。この結果としてのインジケータ出力及び他の可能なデータ(例えば、未処理データそのもの又は外部データ「フィード」からのデータ)は、「アドバイザ」と呼ばれる処理への入力として使用されるが、このアドバイザは、低レベルアドバイザからの出力を収集し、グループ化して、1つ又は複数のインスツルメンツの価格変動に関する最終的推奨又は予測を生成する1つ又は複数の機械学習コンポーネント(後述の「コンバイナ」)が含まれる。一の実施例において、ユーザは、1つ又は複数の追加処理層を追加できるが、ここでの前の処理層でのコンバイナの出力は、「重畳アドバイザ」と呼ばれるアドバイザの別のグループへの入力として使用され、この出力は、他のコンバイナのグループへの入力として使用され、1つ又は複数のインスツルメンツの価格変動に関する最終的推奨又は予測が生成される。
本発明の好適な実施例のデータモデルでの基本データ項目、処理及びデータの流れを図23に示す。図23では、解析システム、すなわち「ポートフォリオ」901には、株AA 909及び株BB 911等の予測インスツルメンツが含まれる。当然、インスツルメンツや他のモデル対象は、幾つでも予測インスツルメンツとして指定できる。実際には、予測インスツルメンツの数は必要に応じて数百から数千以上に及ぶことがある。説明の便宜上、図23で説明するデータ項目の数とこれらの関連性さは大幅に省略してある。
予測インスツルメンツ907は、可能なインスツルメンツ903の大きな集合から選ばれる。図23の例では株式が使用されるが、どのような種類の金融インスツルメンツ又は他のデータも使用できる。他の実施例では、本発明の特徴を利用して他のシステムの処理にも適用できる。例えば、本発明はスポーツイベントの成績を決定したり、ビジネスや学業で最も成功する可能性のある人を決定したり、都市の成長等の社会的動向を検出したり、異なった市場(例えば農業、工業、技術等)の生産性や出力を予測したり、選挙等の結果を予測したりするのに使用できる。一般的に、ここに説明する手法や機能性はどのような種類の解析システムにも適用できる。
ユーザは、インスツルメンツ選択905を行うことによりインスツルメンツの可能なセット全体よりも少ないセットを選択できる。このような選択は、所望の結果を達成するために必要な処理能力や他の資源(例えば、メモリ、帯域幅等)の量を削減するために有用であり、しばしば必要である。また、所望の結果を達成するためにユーザがシステムをカスタム化し、操作できるように、データ項目、パラメータ、処理、処理間通信、その他のシステムの特性をユーザが選択できるようにすることは重要である。
ユーザが選択したり、設定したり、又は他の方法でシステムの特性を左右する能力の程度は、実施例により変わる。通常、これは使用の複雑さとシステムに対するユーザによるコントロールとの間のトレードオフである。本システムの好適な実施例では、複雑性とコントロール間に良好なバランスが保たれている。自動選択や、手動及び自動選択の組み合わせが使用できる。同様に、現在の最適形態の選択を行うために、他のオプションや方法と共に、デフォルト選択や保存された選択も使用できる。システムの下記の特性や設定値の他の選択も様々な方法で設定できる。これらの選択は、ユーザが設計する全体的「ポートフォリオ」の一部として記憶でき、このような形態は、ユーザにより後に作成されるポートフォリオで再利用できる。又は、設定値の一部(例えば、インスツルメンツ選択の部分のみ)を推奨又は利用可能事前決定選択セット、例えばデフォルトライブラリやユーザ定義ライブラリとして記憶できる。
各インスツルメンツには、それが対応するデータポイントが含まれる。例示の便宜上、図23中の各予測インスツルメンツは始値(open”O”)、高値(high”H”)、安値(low”L”)、終値(close”C”)、価格収益比(”P/E”)として表記される5つのデータポイントを含んでいると示されている。実際の運用では、更に多数のデータポイントが含まれるが、そのうちの幾つかを下記の表29に示す。
Figure 2007509447
インスツルメンツデータポイントは、データタイプ又は要因を選択することによりフィルタ可能である。デフォルト条件は、全ての予測インスツルメンツからの利用可能な全てのデータポイントを要因として使用することである。しかし、ユーザが特定の要因を選択決定すると、この選択された要因が解析で使用される。要因の他の選択法も可能である。例えば、選択された要因以外の全ての種類のデータポイントを使用し、ブール式又は関係式を用いて選択要因のセットを決定する等である。図23に動的要因917を示す。これには、始値919、終値923、及びP/E比921のデータタイプが含まれる。動的要因は、要因選択915により選択可能な要因913のより大きな集合から選択されたものである。通常、要因及び他のデータタイプの選択は、ユーザ選択によるものであるが、要因選択は、ポートフォリオの特性設定と関連して上記のように異なったやり方でも達成できる。
動的要因は、対象インスツルメンツ(すなわちOHLC)のデータポイント以外のデータタイプを含むことができる。例えば、失業率や消費者価格指数等のマクロ経済データも使用できる。モデル化処理で使用されるデータポイント表現自体、ユーザによって指定可能であり、正数、浮動小数、序数等の仕様を含めることができる。
インジケータは、動的インスツルメンツ、要因、その他のデータに対して演算を加え、これらをインジケータ出力に変換してアドバイザに処理させるために使用される。多くのインジケータには、財務解析で標準的な計算が含まれる。例えば、あるインスツルメンツの終値の25日移動平均が計算できる。この計算では、25日平均の各日の終わりの株式の終値のデータポイント頻度を使用できる。他のインジケータは、カスタム、非標準、未作成、その他の種類の計算や処理を利用できる。下記に述べるように、インジケータは、ユーザ設定のパラメータ、デフォルトとして取得されたパラメータ、ネットワークソースから取得されたパラメータ、自動設定のパラメータ等を使用できる。移動平均インジケータの場合、代表的なパラメータとしては、時系列抽出度数(例えば、毎日、毎週、毎時等)及び平均計算の区間等が含まれる。インジケータの例を下記の表30〜表32に示す。
Figure 2007509447
Figure 2007509447
Figure 2007509447
図23では、P/E比921は、インジケータ937への入力である。インジケータ939は、入力として各インジケータ919及び923を使用し、これらは、別個のインスツルメンツの始値と終値を表す。例えば、10個のインスツルメンツが予測インスツルメンツとして選択された場合、インジケータ931は、これら10個のインスツルメンツのそれぞれの始値と終値を使用する。更に、インジケータ939が一つのパラメータとして抽出度数を持ち、抽出度数が「毎日」に設定され、25日の間隔を仮定した場合、インジケータ939の計算は、10×2×25=500データポイントを使用することになる。941等の他のインジケータは、動的要因以外のソースから取得されたデータを使用できる。例えば、データフィード(data feed)951は、計算用にデータをインジケータ941に供給している。他のデータ源(data sources)としては、ユーザ入力データ、ユーザのローカルコンピュータに記憶されたデータから取得されたデータ又はユーザの会社により生成されたデータ等がある。一般的に、図23に示すシステムでは、1つ又は複数のポイントでどのような種類のデータ又は計算も使用できる。例えば、データフィードは、予測インスツルメンツ、動的要因等を取得するために使用できる。
動作インジケータは、ポートフォリオ中の他の項目の選択と同様にインジケータ選択933を介して可能インジケータ931の集合から選択できる。
アドバイザは、インジケータの出力を入力として使用する。アドバイザは、インジケータ出力、データ及びパラメータの如何なる種類、数、又は組み合わせ/シーケンスをも使用して構成できる。例えば、データフィード951は、動的アドバイザ957への直接の入力として示されている。各アドバイザは同様にアドバイザ選択963を介して可能なアドバイザ961の集合から選択でき、この結果動的アドバイザが生じる。
各アドバイザは、1つのアドバイザの出力が第2のアドバイザへの入力として使用できるように、他のアドバイザに連結できる。例えば、動的アドバイザ953及び957の出力は、動的アドバイザ955に供給される。各アドバイザの例を下記の表33に示す。
アドバイザ出力は、重畳アドバイザと呼ばれる他のアドバイザへの入力として使用でき、また、コンバイナと呼ばれる機械学習コンポーネントへの入力としても使用できる。究極的に、アドバイザは、アドバイザの対象インスツルメンツ価格の予測変化を表す出力信号を提供するために使用され、このような変化に部分的(一般的に要因もアドバイザ出力に影響があり、これらアドバイザ出力信号は、後述する追加処理の対象となる)に基づいて対象インスツルメンツ971に関する推奨又は予測が行われる。例えば、アドバイザ出力信号は、価格の上昇又は低下であることがあり、これは、対象インスツルメンツに関しての「買い」又は「売り」推奨に対応し得る。ユーザは、対象インスツルメンツを選択可能なインスツルメンツ903からインスツルメンツ選択981を介して選択できるが、より典型的に、対象インスツルメンツは、ポートフォリオ中の全てのインスツルメンツを含み、トップレベルアドバイザが各インスツルメンツを検証し、推奨を行う。結果を生成するために、アドバイザは、インスツルメンツからのデータを含めて、どのような種類のデータでも使用できる。
図23において、各アドバイザ953及び957は、重畳アドバイザ955へ結果、すなわち信号を出力する。重畳アドバイザとは、他のアドバイザへこの結果を出力ことのないアドバイザである。重畳アドバイザの出力は、ある行動に関する実績の予測又は推奨を生成するために(全体的又は部分的に)使用される。重畳アドバイザの出力は、対象インスツルメンツの動向に関する予測の最終結果又は推奨を生成するためにコンバイナ987のようなコンバイナによって使用できる。
Figure 2007509447
コンバイナ987、989、991、993等は、システム中の異なった点で使用できる。図23において、コンバイナは、要因、インジケータ、アドバイザ及び重畳アドバイザ等からの情報を処理するために位置付けられている。コンバイナは、複数の入力を組み合わせ、総合し、計算するために使用される。コンバイナは、入力データ間の関係を検出するための機械学習アルゴリズムを含むことができる。好適な実施例において、ユーザは、985に示すように選択可能なコンバイナ983のライブラリからコンバイナを選択したり割り付けたりできる。一般的に、本システムでは、コンバイナはどのような点においても、如何なるデータ項目又は出力の種類や数とでも割り付け可能である。
基本ハードウェア
図24は、コンピュータシステム1を例示しており、ディスプレイ画面5を有するディスプレイ3を含む。筐体7は、ディスクドライブ、CDROMドライブ、ディスプレイアダプタ、ネットワークカード、ランダムアクセスメモリ(RAM)、中央処理装置(CPU)、その他の部品等の標準コンピュータ部品、サブシステムデバイス等(図示せず)を収容する。ユーザ入力デバイスとして、ボタン13を有するマウス11とキーボード9を示す。トラックボール、タッチ画面、デジタルテーブル等の他のユーザ入力デバイスも使用可能である。一般的に、コンピュータシステムは、本発明での使用に適しているデスクトップコンピュータ等の1種類のコンピュータだけの例示である。コンピュータは、多数の異なったハードウェア部品で構成でき、様々な寸法とスタイル(例えばラップトップ、パームトップ、ペントップ、サーバ、ワークステーション、メインフレーム)で作製できる。ここで記載された処理を実行するのに適した如何なるハードウェアプラットフォームも、本発明での使用に適している。
図25に、図24のコンピュータ100等で見かけられるサブシステムを示す。
図25において、ボックス20を有するサブシステムは、内部バス22に直接接続されている。このようなサブシステムは、通常、図24の筐体7の中等コンピュータシステムに含まれている。サブシステムには、出入力(I/O)コントローラ24、システムランダムアクセスメモリ(RAM)26、中央処理装置(CPU)28、ディスプレイアダプタ30、シリアルポート40、内蔵ディスク42及びネットワークインタフェースアダプタ44が含まれている。バス22に接続することにより、各サブシステムは、相互にデータを転送でき、特に、CPUに転送できる。外部装置は、CPU又は他のサブシステムと、バス上のサブシステムとのインタフェースによってバス22を介して通信可能である。モニタ46は、ディスプレイアダプタ30を介してバスに接続する。マウス等の相対ポインティングデバイス(RPD)は、シリアルポート40を介して接続する。キーボード50等のある種のデバイスは、主データバスを使用せずにCPUと直接の手段で通信できる。例えば、割込コントローラ及び付随のレジスタ(図示せず)等を介してである。
図24に示す外部物理構成と同じく、多くのサブシステム構成が可能である。図25は、単に1つの適切な構成を示しているに過ぎない。図25に示す部分以外に、サブシステム、コンポーネント、デバイス等を追加できる。適切なコンピュータシステムは、図25に示すサブシステムの全てを使用しなくても達成できる。例えば、専用コンピュータは、ネットワークに接続する必要がないので、ネットワークインタフェース44は必要ない。本発明の実績に影響せずに、CDROMドライブ、グラフィックアクセレレータ等の他のサブシステムを含めることができる。
図は、代表的なネットワークの一般化した図である。
図26では、1つのネットワークは、インターネットに接続された幾つかのローカルネットワークを含む。ここでは、特定のネットワークプロトコル、物理レイヤー、トポロジー、他のネットワーク特性が記載されているが、本発明はどのようなネットワークとでも使用可能である。
図26では、コンピュータユーザ1は、サーバ1に接続されている。この接続は、イーサーネット、非同期転送モード、IEEE標準1553バス、モデム接続、ユニバーサルシリアルバス等で行える。通信リンクは、電線でなくても、赤外線、無線送信等であって良い。サーバ1は、インターネットに接続されている。インターネットは、抽象的にサーバの集合80として示されている。この単純化された図では、ルータ、スイッチ、バックボーン等の他の一般的な装置は示されていない。本発明の実施のためには、情報の配布や通信用にインターネットの利用は厳密には必要でないが、これらは下記の好適な実施例を単に例示するために使用されている。更に、サーバコンピュータの使用や、サーバクライアント装置という名前は、本発明の実現のために不可欠ではない。ユーザ1コンピュータは、インターネットに直接接続できる。サーバ1のインターネットへの接続は、通常はT1又はT3ラインのような比較的高い帯域幅送信媒体でなされる。同様に、164での他の各コンピュータは、ユーザ1コンピュータとは違った場所でローカルネットワークを使用しているように示されている。164でのコンピュータは、サーバ2を介してインターネットに接続されている。ユーザ3及びサーバ3は、第3の設置を表す。
本発明及び業界で使用されている「クライアント」及び「サーバ」の概念は非常におおまかに定義されており、装置又はこれらの装置上で実行するソフトウェア処理に対して固定したものではない。通常、サーバとは別の装置又はプロセス、すなわちこの情報を要求する「クライアント」に対して情報を提供している1つの装置又は処理である。この意味では、1つのコンピュータ又は処理は、ある時点において(情報を要求しているから)クライアントとして動作し、別の時点において(情報を提供しているから)サーバとして動作可能である。あるコンピュータは、頻繁に要求される大量の情報の格納部として動作するので常に「サーバ」と呼ばれる。例えば、World Wide Web (WWW又は単に「Web」)サイトでは、大量記憶能力、高速プロセッサ、及び多数の高帯域幅通信回路に対応する能力のあるサーバコンピュータがホストとして動作している。
通常、サーバ装置は人間ユーザにより絶えず手動で操作されるものでなく、この代わりに、情報要求に常に自動応答するソフトウェアを有する。一方、デスクトップコンピュータ等のある種の装置は、通常クライアント装置として考えられる。この理由は、これらは、この装置を操作するユーザのためにインターネットから情報を取得するために主に使用されるからである。
これらの装置上如何なるときでも実行している特定のソフトウェアにより、この装置は、実際には必要に応じてクライアント又はサーバの役割を果たしている。例えば、ユーザのデスクトップコンピュータは、別のデスクトップコンピュータに情報を提供できる。また、サーバは、他のサーバコンピュータと直接通信できる。場合によっては、これは「ピアツーピア」通信と呼ばれる。本発明の各処理及びこれらの処理を実行しているハードウェアは、インターネットの説明で共通な表現法(例えば「クライアント」、「サーバ」、「ピア」)で特徴付けることもできるが、本発明のソフトウェアは、インターネット以外のネットワークも含めて、如何なる種類の適切なハードウェアでも明らかに実行できる。
本発明のソフトウェアは単一の実体として説明できるが、このようなソフトウェアは複数の装置で容易に実行可能である。すなわち、特定のソフトウェアプログラムが複数の場合があっても良い。分散処理環境中の複数のプロセッサ上で1つのプログラムが実行し、1つのプログラムの幾つかの部分が別個の物理的装置上で実行する等の形態が可能である。また、2個の別個のプログラム、例えばクライアント及びサーバプログラム等が1つの装置で実行されても良いし、別個の装置で実行されても良い。1つのプログラムは、1つの情報トランザクションに関してはクライアントとして動作し、他の情報トランザクションではサーバとして動作することもできる。
ユーザインタフェース
ユーザが新規ポートフォリオを作成して、基本ポートフォリオ仕様を設定できるような画面ディスプレイを図1に示す。102では、ユーザは、ポートフォリオの名前を入力できる。名前の定義は、完全にユーザの裁量に任せることができるし、部分名(すなわちデフォルト識別子)を自動的に提供することもできる。例えば、ユーザが大きな解析会社で働いている場合、別々のグループや顧客に関して名前付け規約が使用できる。104のポートフォリオに関して管理者を指定し、106で説明を加えることができる。このポートフォリオに関する他の基本的情報も自動的に生成可能である。例えば、ポートフォリオの日時及び作成ユーザ会社等も保存できる。
108でユーザは、ポートフォリオに最初から含める予測されたインスツルメンツの数を選択できる。この情報は、ポートフォリオ設定処理の各段階で必要なコンピュータ資源を見積もるために使用され、既存の資源に対する過剰負荷が回避できる。以降の各構成の選択は、処理時間に影響があり、したがって、十分なコンピュータ能力(すなわち、5分の時間フレームで予測を行う場合、予測が役立つためには処理時間は、5−30秒以内でなければならない)が存在することを確かめずには高頻度予測タスクにはスペクトラム処理のようなコンピュータに負担の多い機能は推奨できない。110では、「調査」や「実行」タイプのポートフォリオを指定できる。このポートフォリオが調査ポートフォリオ(Research Portfolio)である場合、このポートフォリオのモデル化と予測がどの程度成功しているかを確認するためのシミュレーション用である。換言すれば、証券の限定付き売買又は売買無しが調査ポートフォリオを使用して行われる。このポートフォリオが実行ポートフォリオ(Executing Portfolio)として指定されているならば、このポートフォリオの処理の結果として実際の売買が自動的又は手動で行われる。好適な実施例において、調査ポートフォリオは、簿記及び診断機能を、実行ポートフォリオでは、実際には必ずしも使用されないデータを含むことができる。
調査ポートフォリオを実行ポートフォリオに最適化して実行速度を高めることができる。例えば、本発明の好適な実施例は、「リストプロセッシング(List Processing)」(LISP)と言うコンピュータ言語で記述されているが、調査ポートフォリオのLISPコード又はスクリプトは、実行可能形式、すなわち実行ポートフォリオにコンパイル可能である。調査ポートフォリオは、一般的に、実行ポートフォリオほど重要でないと考えられ、システムは、調査ポートフォリオを市場が閉じた後等ピークでない時期に実行するようにスケジュールを組むことができる。最大限の資源が時間優先処理タスクに向けられるように、デフォルトスケジューラは、実行ポートフォリオの処理が行われてないときに調査ポートフォリオを自動的に処理するようにする。処理は、1日のうち何時でも、例えば夜、ユーザが予定できるので、追加コンピュータ資源の購入を必要とせずに多数の調査ポートフォリオを維持できる。
112と114とで、営業日及びカレンダータイプをそれぞれ設定できる。これらの設定は、日中の時間、市場開始及び市場終了のタイミングで使用されるもので、市場の現地時間に基づくエージェントを使用するときにも重要である。例えば、あるユーザは、ニューヨークに所在しているが、英国、ロンドンの市場で取引することがある。この例では、ポートフォリオの予測タスクは、ロンドン市場の開始終了タイミングを反映する必要があるが、このユーザは、ニューヨークの営業日だけにビジネスを行い、英国の祭日でなく米国の祭日に従うかもしれない。116では、インスツルメンツ価格とポートフォリオ持ち株への参照の出力の単位として通貨ベースが設定される。デフォルト条件は、最初の通貨単位でインスツルメント価格の全ての参照情報を作成することになっている。すなわち、ポートフォリオに米国株式とEU株式がある場合、予測の数量的部分は、それぞれ米ドルとユーロを参照する。しかし、ユーザは、自由に通貨ベースを選択でき、インスツルメンツ価格への全ての参照は、指定された通貨ベースで行われる。他の設定値としては、118におけるモデル化頻度の期間が含まれる。好適な実施例では、1つのポートフォリオ内でユーザは1つ又は複数のモデル化期間を選択できる。この結果、ポートフォリオ中の各インスツルメンツ毎に出力が生成され、これは、各選択頻度でのシリーズでの次の価格の予測となる。
例えば、ユーザは、毎時と毎日の頻度を選択して、各時と各日の終了の直後、シリーズ中の次の時間と次の日のインスツルメンツ終値の予測をシステムから取得するように選択できる。1つのインスツルメンツの時系列データは、一般的に始値、高値、安値及び終値価格データポイントでなり、また、ときには、他の時系列データでなり、それぞれの頻度のモデル化に使用される。ユーザは、グリニッジ標準時表記を使用してカスタム頻度も指定できる。例えば、ユーザは9:00(東海岸時間午前9:00)から15:30(東海岸時間午後3:30、市場終了の30分前)の間隔を指定できる。これは、次の営業日のニューヨーク証券取引所で上場されている株の終値に関する予測を得たいが、調整が望ましい場合、市場が閉じる前に売買を行うために30分間を確保したい場合である。
ユーザが所望の頻度を指定すると、システムは、この指定された期間に対して時系列データを自動的に生成し、これにはより、低い時系列データを使用しての始値、高値、安値及び終値(“OHLC”)価格点が含まれるが、これに限定されるものではない。上述の例では、OHLC価格点は09:00で始まる最初の30分間隔の始値で取得し、高値及び安値は、次の30分間隔の高値と安値を監視して取得し、最後に終値は、15:00で始まり15:30で終わる30分間隔の終値価格から得られる。一般的に、多くの商業データフィードは、為替データ(tick data)から1分OHLCから毎日のOHLCに至る様々なデータの頻度を提供する。ユーザは、この入力を保存して、終了(Finish)ボタン120を押すことによりポートフォリオ設定処理における次の画面へ進むことができる。
他の実施例では、設定の別々の数や種類を使用できる。例えば、追加設定としては、入力データ形式の選択(例えば、ネットワークデータ源やデータ形式の指定)、出力データ形式(エクセル、テキスト、等)、ローカルファイルからのユーザ指定データ等カスタムデータ源、手での入力等を含んでいても良い。
図2にモデル化頻度−コンバイナの連携/管理(Modeling Frequencies - Combiner Association/Management)インタフェース画面を示す。この画面では、ユーザはシステム提供の基本コンバイナ(Base Combiners)と呼ばれる機械学習コンポーネントやユーザ提供の他のコンバイナを使用して様々のモデル化頻度の組み合わせを指定できる。ユーザは、ドロップダウンメニュー130で動的ポートフォリオ(Active Portfolio)(すなわち、現在の画面に対する処理中のポートフォリオ)を指定し、表示したいコンバイナライブラリを132で指定できる。指定された最も粗い頻度の全体的予測を生成するために組み合わせるモデル化頻度は、選択可能なモデル化頻度(Available Modeling Frequencies)ウィンドウ144の適切なボックスをチェックして選択できる。選択できるコンバイナ(Combiners)ウィンドウ138では、指定されたライブラリ中の全てのコンバイナの一覧が示されている。コンバイナ記号、アイコン、その他の識別項目は、ドラッグアンドドロップ対応で、選択可能コンバイナ−モデリング頻度(Active Combiners - Frequency Modeling)ウィンドウ148に移動できる。
146では、ユーザは、スペクトラムコンバイナ(Spectrum Combiner)として使用するために、選択したコンバイナを有効化できる。これにより、コンバイナは、期間のスペクトラムに亘ってデータを処理するようになり、現在の最適条件が処理に使用される。ユーザは、LBTFを決定する方法である過去の時間枠(Look Back Time Frame)を指定できる。これにより、モデル化頻度を組み合わせるが、これは、トップダウンメニューからオプションのうち1つを選択して行う。ユーザは、150のように過去の時間枠(LBTF)を「動的学習」(“Dynamically Learned”)するように指定できる。これにより、モデル化の対象である各インスツルメンツやデータタイプの期間の現在の最適数を反映するために過去の時間枠(LBTF)が動的に調整されるように指定できる(すなわち、各モデル化対象は、それ自体の進化する最適条件を有し、これは、新規予測タスク毎に潜在的に違ったものとなる)。ユーザは、最適過去の時間枠(LBTF)の決定のためのパラメータを指定し、136の初期設定(Preferences)ボタンを押して他の更なる機能を指定できる。すると、別のインタフェース画面が開くが、これは、後述の図7に示す画面と同一か類似している。モデル化頻度−コンバイナの連携/管理画面を介して環境設定画面へのアクセスが行われると、全ての環境設定値は、このコンバイナのセットのみと対応するようになり、現在作成又は変更中のポートフォリオにのみ関連するようになる。
モデル化頻度を組み合わせるデフォルト過去の時間枠(LBTF)を入力者が指定し、ドロップダウンメニューや他の選択手段を介して全ての可能なパラメータを設定する。また、ユーザは、152の学習最適化(Learned Optimization)ドロップダウンメニューから所望の調整目標を有効化し、選択することにより「最低ボラティリティ」予測実績等の特定の実績目標へ頻度組み合わせ処理を調整できる。動的ネットワーク構造の最適化(Dynamic Network Structure Optimization)(後述)は、140で有効化、無効化でき、更なるユーザ環境設定画面へは、142のボタンを押すことによって進むことができる。ユーザは、本画面の実行を終了(Finish)ボタン154を押して終了できる。
図3にインスツルメンツ選択管理画面を示す。ユーザは、この画面で行う設定が新規ポートフォリオ(デフォルト)に対するものであるか既存のポートフォリオに対するものであるかを指定できる。後者は、174で選択できる。インスツルメンツ及び要因の選択は、それぞれのグループを作成し、これらは、僅かな変更を加えるだけでテストポートフォリオの作成等のタスクのためにコピーできる。また、ユーザは、他のポートフォリオのために以前作成されたインスツルメンツグループや要因グループを入力できる。例えば、調査ポートフォリオや各グループの内容の詳細を示すポートフォリオの出力情報等を、それぞれ184と186のボタンを使用して入力できる。
インスツルメンツや要因の事前定義のグループは、ユーザのハードドライブやネットワークで利用可能なエクセル(.xls)ファイル等の他のファイルからも入力できる。ユーザは、インスツルメンツグループ中のインスツルメンツを選択することにより、このインスツルメンツを要因グループにコピーできる。これは、グループ間のコピーボタン178をクリックしてできる。インスツルメンツと要因をグループから削除するには、これらをグループの外側にドラッグする。同様に、グループ間で移動できる。デフォルト条件では、全てのインスツルメンツが要因として使用される。
図3では、モデル化用のデータの種類は3つのクラスに大分され、これらは、例示のために“普通株(Equities)”、“先物取引(Futures Contracts)”、“データ(Data)”(すなわちインスツルメンツ以外のデータ)と呼ばれる。例えば、米国、ヨーロッパ、アジア市場等での小規模、中規模、大規模な現在価値の純資産を選択するためにドロップダウンメニューの形でサブクラスが表示される。当然、例えばセクタと業界等、他の所望の資産クラス、サブクラス、又はサブクラス内の区分等のリストを表示できる。デフォルト条件では、データタイプを特定の分野での従来のグループにまとめる。適切なサブクラスやカテゴリが選択されると、このサブクラスやカテゴリ中のインスツルメンツは、例えば図3の170のような形で列挙される。ユーザは、インスツルメンツ記号、アイコン、その他の識別項目をドラックアンドドロップでそれぞれ176と180の動的インスツルメンツ(Active Instruments)ウィンドウ又は動的要因(Active Factors)ウィンドウに移動できる。図3では、“AA”、つまり“AAcorp Inc.”の省略が各ウィンドウに入れられた状態が示されている。ウィンドウに入れるインスツルメンツやデータタイプの数に特に制約はない。
動的インスツルメンツウィンドウにインスツルメンツやデータタイプを入れることにより、これらのインスツルメンツやデータタイプ(この説明ではまとめて「インスツルメンツ」と称す)は、指定されたポートフォリオのモデル化の対象又は主題であると指定される。これらの対象インスツルメンツは、一意の時系列データポイントを持つ。例えば、一般的に始値、高値、安値、終値等の価格データ、出来高(Volume)とオープンインタレスト(Open Interest)である。これらは、ユーザ指定の数の個別に構成された前処理ルーチン(すなわち、ある数理計算によるデータ変換で、最低(デフォルト)以前の値に対する値の変化の計算等単純なものでもある)で処理され、次に各処理ルーチンに基づく機械学習の対象となり、この結果後述の最終予測が生成される。動的要因(Active Factors)ウィンドウにインスツルメンツやデータタイプを入れることにより、これらのインスツルメンツやデータを以降のモデル化処理で使用できるようになる。要因自体がモデル化され、これらに関する予測は、モデル化の対象である要因、インスツルメンツ、データ間の線形関係及び非線形関係を学習するために使用され、この結果検出された関連性は、後の機械学習ベースの処理で要因をインスツルメンツのインジケータとして使用することにより利用できる。178のボタンを使用することにより、動的インスツルメンツ(Active Instruments)ウィンドウで選択されたインスツルメンツを動的要因(Active Factors)ウィンドウに簡単にコピーできる。これは、例えば、必要な項目を選択してボタンを押すことにより行える。
130に価格収益比(“P/E Ratio”)データタイプを示す。このデータタイプは、動的要因ウィンドウ180に入っており、後述の以降のデータ処理ルーチン及び機械学習ベース処理で使用できる。上述のように、指定された期間の価格収益比の変化を予測する目的で、価格収益比自体をモデル化したい場合、ユーザは、価格収益比データタイプを動的インスツルメンツウィンドウ176に入れることができる。かくして、価格収益比は、図21と図22に示すユーザインタフェースでのインスツルメンツ出力の1つとなる。
ユーザはドロップダウンメニュー182にあるオプションを選ぶことにより、システムが要因を自動的に行うことを有効化できる。これらのオプションには、ユーザ指定のパラメータを取る相関行列ベースの処理(学習手段付きか学習手段なし)等入力者提供のユーティリティ等が含まれる。また、第三者要因選択エンジンも使用可能であるが、この構成は、別個のインタフェース画面で行える。このようなユーティリティは、自動的に作動するようにスケジュールでき、後述のシステムの機械学習処理が提供する動的最適化の前に機械的に再選択し、この結果要因選択を最適化するようにできる。終了(Finish)ボタン188を押して画面を終了できる。
図4に、後述のコンバイナ(Combiners)と呼ばれる機械学習コンポーネントをどのようにしてユーザが選択するかを示す。好適な実施例では、このレベルのコンバイナは、システムで最初に出現し使用される機械学習コンポーネントである。このコンバイナは、未処理のインスツルメンツ及び要因時系列データのチェック用に使用でき、特に最近のデータも基づく、インスツルメンツと要因間の最も関連性の深い線形及び非線形関係を見出すのに使用できる。これらの観察と関連性強度に基づく順位は、後にシステムによりインジケータ(正式にインジケータと呼ばれる戦略要素は後述する)として考慮され、この正確度は測定され、インジケータと呼ばれる戦略要素の出力と共に格付けられる。好適な実施例において、この処理は、繰り返し行われ、新規予測タスク毎に行われる。したがって、要因選択処理は、モデル化されている個々のインスツルメンツ又はデータタイプで特有のものであり、また、各新規予測タスク毎に潜在的に固有のものである。
好適な実施例において、選択可能なコンバイナ(Available Combiners)ウィンドウ208中の6個のコンバイナは、「基本」コンバイナで、これらは、システムに付随して提供されているコンバイナである。デフォルト条件は、全ての使用可能な基本コンバイナを使用するとこで、最終結果として全ての単純平均を使用できるようになっている。別の方法では、ユーザは、コンバイナの如何なる組み合わせも選択でき、また、システム中でユーザ自身のコンバイナ(機械学習ベース又は機械的コンバイナ)を作成したり使用したりできる。新規基本コンバイナは、変形が作成されたり全く新しい方法が発見された場合本件出願人により追加できる。現在の基本コンバイナ、そして、高い確率で全ての将来の基本コンバイナは、企業が独占する秘密情報であり、これらの運用の具体的詳細は、将来特許化されない限り公表されない。
図5にインジケータライブラリ作成と選択(Indicator Library Creation and Selection)画面を示す。インジケータは、数理関数で、未処理のインスツルメンツ又は他のデータタイプと演算を行うものである。インジケータは、(後述の)未処理データの前処理の形態の一つであり、この出力信号は、後続のモデル化処理で入力として使用される。240で、ユーザは、新規(デフォルト)インジケータライブラリや他の既に作成されたインジケータライブラリから選択して所定のインジケータライブラリを指定できる。これには、システム付随の基本インジケータライブラリや、以前作成された他のライブラリが含まれ、基本インジケータの全ての組み合わせ及び/又はユーザ提供のプロプライエタリインジケータで構成されている。基本インジケータとユーザが供給し作成したインジケータをライブラリにまとめることは重要である。この理由は、例えば、あるインジケータは特定の資産クラスや投資戦略に応じて(例えば、株式インジケータや空売り(sell-short)戦略インジケータ)整理することが望ましいからである。242で、ユーザは、この新しいライブラリの名前を入力できる。名前の定義は、完全にユーザの自由であるが、名前又は部分名は自動的に入力できる。例えば、この画面へのアクセスがポートフォリオ設定処理に行われた場合、自動的に入力される名前は、作成されるポートフォリオの名前を全体的又は部分的に参照しても良い。
246、252、254、256では、ユーザは適切なボックスをチェックすることにより、追加したいインジケータ(単数又は複数)の形式を選択できる。インジケータ形式が選択された後、ブラウズボタン248が現れる。ユーザは、このボタンを押してウィンドウを開く。ウィンドウには、それぞれのファイル形式タイプが保存されているシステムディレクトリの部分の内容が表示される。次にユーザが目的のインジケータを選択すると、ブラウズウィンドウが閉じて、250に示すように、ファイル保存場所/名前が表示される。インジケータをそれぞれの形式でユーザが管理できるように、別のインタフェース画面である種のフォルダベースの組織構造を提供しても良い。例えば、インジケータ仕様を含む全てのエクセルファイルを"エクセル"という名前のフォルダに移すようにユーザに指示を行うようにしても良い。これは、248に示すブラウズ機能と同様な機能であるが、ブラウズ機能では、ユーザのハードドライブ全体やネットワーク全体へのアクセスが可能である点で相違している。他のファイル形式は、システムが自動的に登録する。例えば、指定の形式でコードされたインジケータがユーティリティでコードされた場合等である。258に、作成又は変更の対象のライブラリの全てのインジケータのグループを示す。244の追加/削除(Add/Delete(+/-))ボタンを使用して、現在の画面を閉じることなく、それぞれのタイプのファイルを幾つでも追加できる。操作を終わり次画面へ進んだり、必要に応じて主アプリケーションへ進むには、終了(Finish)ボタン260を使用する。
ユーザは、インジケータの連携/管理(Indicator Association/Management)画面表示上で特定のインジケータを例えば270で作成又は変更されているポートフォリオに対して指定されたインスツルメンツ及び/又はグループと対応させることができ、この例を図6に示す。272でユーザにより指定されたインジケータライブラリに含まれる全ての使用可能なインジケータを278に示す。ユーザは、インジケータ名、アイコン、その他の識別項目をドラッグアンドドロップでそれぞれ284と290の動的インジケータ−インスツルメンツ(Active Indicators-Instruments)ウィンドウ又は動的インジケータ要因(Active Indicators-Factors)ウィンドウに移動できる。この例では、“MACD”というインジケータがインスツルメンツウィンドウに配置され、“基準線(EMA)”というインジケータが要因ウィンドウに配置されていることを示している。172と178に示すように、ソースライブラリ名が表示され、追加されたインジケータは、282と288の例のように、適用スペクトラム(Enable Spectrum)ボックスをチェックしてスペクトラムインジケータ(Spectrum Indicator)として指定できる。有効化されたスペクトラムインジケータ(後述)のデフォルト条件は、最初に指定されたパラメータのスペクトラムである。ユーザは、別のインタフェースを使用してどのようなインジケータパラメータも変更できる。すなわち、図7に示す画面と同一又は類似のインタフェースで、インジケータ名、アイコン、又は他の識別項目をクリックして行える。
インジケータを動的インジケータ−インスツルメンツウィンドウに配置することにより、指定されたインジケータが処理中のポートフォリオ中にユーザによって以前指定されたインスツルメンツと対応付けられる。したがって、未処理のインスツルメンツデータが指定されたインジケータだけで処理されるようになる。同様に、インジケータを動的インジケータ要因(Active Indicators-Factors)ウィンドウに配置することにより、指定されたインジケータが処理中のポートフォリオ中にユーザによって以前指定された要因と対応付けられる。したがって、未処理の要因データが指定されたインジケータだけで処理されるようになる。好適な実施例において、システムは、インジケータを使用しするが、これらは、未処理のインスツルメンツや他のデータタイプへ演算を加える数理関数で、1つのシリーズで新規値を表す出力を生成し、この出力は、後続のモデル化処理への入力となる。インジケータは、以前の未処理データ値に対する未処理データ値の変化の計算のような単純なものでもあり得るもので、これは、c−p=i と表すことができ、ここで、cは、現在の未処理データ値、pは、以前の未処理データ値、iは、新規インジケータ値である。各資産クラスには、クイックスタートポートフォリオでの使用のために指定されるインジケータのデフォルト集合がある。システムの財務時系列アプリケーションでのインジケータの使用は、前処理の1形態で、これは、殊に財務時系列データにある大部分のデータに存在するノイズを除去して信号を生成する。金融市場等進化する動的システムでは、ノイズのレベルは、時間と共に大幅に変動し、異なった資産クラスで異なったレベルで存在し、資産クラス又はサブクラス(すなわちセクタ又は業界)中の異なったインスツルメンツにも存在する。したがって、インジケータが生成する信号は、時間と共に正確度と有用性の点で大幅に変動する。このシステムは、更なる機械学習ベースの処理ルーチンでこれらの信号を使用するもので、このようなルーチンは、インジケータ信号を最も有効に使用できる。これは、各インジケータ信号の過去及び現在の値をチェックし、実績パターンを検出し、現在の市場環境で各信号タイプの実績が良いのは何時であるか、又は何時良くなるかを学習することにより行われる。現在最大の強度を示している信号又は最強の信号を示すと期待されている信号は、モデル化の対象となる各それぞれのインスツルメンツ又はデータタイプに関するシステムの最終予測出力の生成に最も影響がある。
292と296で、ユーザは、過去の時間枠、つまりインスツルメンツ(Instruments)及び要因(Factors)の過去の時間枠(LBTF)をそれぞれ決定するための方法を指定できる。これは、ドロップダウンメニューからオプションのうち1つを選択することにより行われる。292での例では、“最後のn期間(Last n Periods)” が選ばれており、この結果294で、期間指定フィールド“where n=”が表示される。ユーザは、n、すなわち期間の数又は個々の過去のインジケータ値を入力できる。すると、システムは、モデル化処理の機械学習ベース部分で過去のインジケータ値を使用する。例えば、500日を指定すると、システムは、インスツルメンツと対応するインジケータにより生成された現在の期間も含めて、最近の500個の値を使用する。特定のインスツルメンツ又は要因(例えばポートフォリオに含まれる新規作成のインデックスの新規上場株式)のデータベース中の使用可能な履歴データより多い期間を指定すると、システムは、使用可能な最大の期間数を自動的に使用し、指定された数の期間が存在するまでこれを拡張して新規データを追加する(出願人は、ユーザ確認を要するエラー通知ポップアップウィンドウを提供することができる)。また、ユーザは、インスツルメンツ及び/又は要因の過去の時間枠(LBTF)が「動的学習(Dynamically Leaned)」となるように指定できる。この例を296に示す。これは、モデル化の対象となる個々のインスツルメンツやデータタイプの期間の現在の最適数を反映するために過去の時間枠(LBTF)が動的に調整されることを指定するものである(すなわち、各個々のモデル化対象は、それ自体の最適数を持ち、これは、各新規予測タスクと異なる可能性がある)。
ユーザは、最適過去の時間枠(LBTF)の決定のためにパラメータを設定でき、276での設定(Preferences)ボタンを押して他の更なる特徴も指定できる。このボタンで、図7に示す後述の別のインタフェース画面が開く。インジケータの連携/管理画面で環境設定画面へのアクセスが行われると、全ての環境設定は、インジケータだけと対応付けられ、現在作成又は変更中のポートフォリオに対してのみ対応付けられる。出願人はインスツルメンツと要因の両方のためのデフォルト過去の時間枠(LBTF)を指定し、ドロップダウンメニューや他の選択手段を介しての全ての可能なパラメータを使用可能とする。
図6の274で示す設定(Configure)1:1ボタンは、別のインタフェース画面へユーザが進むことができるようにする。これは、図8に示されている。ここでは(後述の)アドバイザ層(Advisor Layer)の前にある全ての戦略要素が1:1で繋がれ、この結果戦略チェーンが形成される。戦略記述言語記述インタフェース画面へは、298を押すことによって進むことができる。280において、ユーザは、全ての指定されたポートフォリオ用にインジケータとこの対応の完全なリストを出力できる。終了(Finish)ボタン300は、処理を終了し、次の設定画面か必要に応じて主アプリケーション画面へ進むために使用される。
図7は、上級ユーザ設定(Advanced User Preferences)インタフェース画面を示すもので、この画面へのアクセスは、多くのインタフェース画面から行える。図7に示す特定の環境設定及び他の説明は例示だけのもので、ユーザによる指定用に全ての他の可能なシステム変数をアクセス可能とすることもできる。記述のデフォルト設定は、暫定的なもので、例示のために指定されており、将来の研究に基づいてデフォルト設定を適宜変更することができる。ユーザ選択の更なる環境設定は、処理中のポートフォリオだけに適用するもので、各ポートフォリオは、それ自体の更なる環境設定画面を各処理層で持っている。このような更なる環境設定画面は、追加設定値や異なった設定値及び選択手段を含んでいる。例えば、1対1の設定ページは、更なるユーザ環境設定ページへのアクセスを可能としており、これは図7に示す画面と同一か類似の画面であり、全ての戦略要素を選ぶ方法は、この特定の処理層で行われる。ユーザは、必要に応じてこの環境設定を個々の戦略要素に関して指定できる。
312では、スペクトラムパラメータ(Spectrum Parameters)グループ化によってユーザは、スペクトラム処理戦略要素中のこの変数集合をシステムが後の処理で使用するかを指定できる。例えば、5−20日移動平均が指定されると、変数集合は、5−20日間であり、16個の異なった信号を生成する16の選択可能な変形例があり、これらは、ユーザの指定に応じて使用される。デフォルト設定では、機械学習処理が最新の予測タスクで全体的に最も有効であると判断した変数集合が使用される(すなわち、最終予測の精度に最も貢献する集合)が、これは変数集合のうちどの集合でもある。
314において、期間パラメータ(Period Parameter)グループ化によりユーザは、様々な形の期間抽出パラメータを指定できる。システムデフォルトでは、何かの基準に基づいて抽出を行うのではなく、デフォルト範囲中の全ての期間が使用される。318において、過去の時間枠のグループ化により、ユーザは、様々な履歴データ範囲サイズのパラメータ及び抽出基準を指定できる。デフォルト設定では、全ての期間、すなわちデフォルト範囲全体、例えば1000個の期間の全ての期間を使用することになる。320では、正規化−入力データ(the Normalization - Input Data)グループにより、ユーザは、システムによる更なる処理の前に未処理のインスツルメンツや他のデータタイプに加えられるデータの変換を指定できる。322では、正規化−入力データのグループにより、ユーザは、後続の処理でのデータの使用の前に、処理後出力データに対して加えられるデータ変換を指定できる。324では、学習基準−一般化(Learning Criterion - General)グループにより、ユーザは、全体的システム実績に関する様々な規準を選択できる。例えば、ユーザは、予測の方向でのより高い精度を得るためにシステムを調整することができる。例えば、価格変化の大きさが間違っていても、価格変化の方向を正しいように調整することができる。ユーザは、所望のバランスを達成するために、全ての調整可能な重みを付するためのオプションを選択できる。326において、ユーザは、修復デフォルト(Restore Defaults)ボタンを押すことができ、328では、保存/続行(Save/Continue)ボタンを押して前の画面に戻ることができる。
図8に、MACDスペクトラムインジケータ−設定(Spectrum Indicator - Configuration)画面を示す。これは、MACDインジケータ記号、アイコン、又は他の識別項目をどのようなインタフェース画面でもダブルクリックして開くことができる。デフォルト条件では、1つのインジケータがユーザによりスペクトラムインジケータとして指定されると、例えば図5、図6に示すように、1つのポートフォリオに含めるために、このインジケータをスペクトラム有効化ボックスをチェックすることにより選択すると、デフォルトスペクトラム変数が使用される。ユーザは、どのようなインジケータも図8と同一か類似の画面に拡張できる。ここでは、352でユーザは、全ての変数を変更でき、開始スペクトラム変数である開始幅(Start Rang)を指定し、終了スペクトラム変数である終了幅(End Range)を指定できる。1つのスペクトラムでの変数の数を選択するときの主要注意点は、コンピュータ資源である。広いスペクトラムは、特に多数のインジケータと使用されると計算上負担が大きい。ユーザが現在の計算能力を超過しないように別のインタフェース画面を用いて、出願人は、コンピュータ資源の監視管理用のユーティリティを提供する。このユーティリティは、ユーザが欠点を解消できるように全てのコンピュータ資源利用の完全なマップを提供する。また、出願人は、ポートフォリオ設定処理中の重要な時点でポップアップウィンドウや他の見やすい手段を通して、重要な資源要求と割当情報を提供する。出願人は、ポップアップウィンドウや他の手段を通して、各特定のインジケータによる使用のために基本インジケータ詳細とガイドラインを提供する。この情報は、350での詳細(Details)というセレクタを起動することによりユーザによるアクセスができる。ユーザがプロプライエタリインジケータを指定する場合、ユーザは、必要に応じてシステム中に類似の情報を記述し保存できる。
図9に、1:1設定−インジケータ(One-to-One Configuration - Indicators)画面を示す。ここでは、ユーザは戦略要素を1対1で関連付けて戦略チェーンの最初の部分を形成できる。図9は、図6に示すインジケータの連携/管理画面からも開くことができる画面の一例である。この画面は、アドバイザ層(Advisor Layer)までの戦略要素を表示する。戦略要素を1対1で関連付ける機能により、ユーザシステム中で如何にして戦略要素が使用されるかについて効率的に組み合わせることができる。390では、ユーザは、更なるユーザ環境設定画面を開くことができるが、これは、図7に示す更なるユーザ環境設定画面と同一か類似の画面である。ただし、出願人は、現在作成変更中のツリーに含まれている戦略要素をユーザが個々選択できるようにドロップダウンメニューを提供する。この環境設定画面では、各戦略に該当する環境設定は、ユーザにとって選択可能であるが、該当しない環境設定は非表示となる。例えば、データ源環境設定は、システム入力データ変換や期間パラメータ等の未処理データに影響する各オペレーションに限定される。1:1設定−インジケータ画面(すなわち、「ローカル」設定)を介して開かれる更なるユーザ環境設定画面上のユーザによる指定は、以前の環境設定画面からの「グローバル」指定を強制的に変更するものである。これらの強制変更は、表示されるドロップダウンメニューで指定される特定の戦略要素のみに適用される。例えば、1つの特定のインジケータの変更は、同じツリー中の他のインジケータに影響しない。
360において、ユーザは、この処理中のポートフォリオを選択できる。デフォルトは、優先順位によると、現在作成変更中のポートフォリオ又は最近作成変更されたポートフォリオである。ドロップダウンメニュー362において、ユーザは、選択できるインジケータ(Available Indicators)ウィンドウ374で表示したいインジケータライブラリを指定できる。364において、ユーザは、どのツリーを表示して変更したいかを指定できる。デフォルトツリー表示は、新規ツリー(New Tree)で、これは、4個の代替戦略要素を持つ基本ツリーを示すもので、データ源、インスツルメンツ、要因及びインジケータを表し、これらは、ユーザが戦略要素をこれらの位置にドラッグアンドドロップすると自動的に差し替えられる。
インジケータレベル(Indicator Level)で指定できる戦略要素としては、4種類の要素がある。368では、利用可能データ源(Available Data Sources)ウィンドウでは、ユーザにより以前指定された全てのデータ源がユーザのローカルワークステーションかネットワークで使用可能であると表示される。何れのデータ源も、376でeDataと示されている指定位置にドラッグアンドドロップできる。インスツルメンツと要因の両方とも、1つ以上の完全に異なったデータ源を持つことができる。378に要因データのプレースホルダを示す。データ源やプレースホルダが空であると、システムデフォルトでは、例えばインスツルメンツ等指定されたデータ源を要因用のデータ源として使用する。
370と372において、選択可能インスツルメンツ(Available Instruments)ウィンドウ及び選択可能要因(Available Factors)ウィンドウは、それぞれ以前ユーザによって指定された全てのデータタイプに関して全ての記号、アイコン又は他の識別項目をインスツルメンツ及び要因として処理中のポートフォリオに表示する。これらのインスツルメンツ及び/又は要因は、インスツルメンツ又は要因プレースホルダ領域にドラッグアンドドロップできる。これを380では、インスツルメンツAAcorpを例として示す。また、382と384では、P/E要因とAUX要因をそれぞれ例として示す。他のインスツルメンツ及び要因も同様に最初に追加されたインスツルメンツや要因の上に移動することにより追加でき、これらは、追加の順にツリーに自動的に付加される。
374では、選択可能インジケータウィンドウは、インジケータライブラリ(Indicator Library)ドロップダウンメニュー362中に指定されたインジケータの全ての記号、アイコン又は他の識別項目を表示する。デフォルトでは、処理中のポートフォリオに現在含まれている全てのインジケータを一覧表示する。デフォルトとして、インジケータは、ポートフォリオで使用される場合と同じ形態である。すなわち、スペクトラムインジケータとして指定されたなら、ユーザが再指定しない限りスペクトラムインジケータとして残る。これらのインジケータは、インスツルメンツ又は要因と関連付けられる、すなわち、連結可能である。これは386に示すように、対象インスツルメンツ又は要因にドラックアンドドロップすることにより行われる。この例では、基準線(EMA)インジケータが380でAAcorpに移動されている。他のインジケータも同様に対象インスツルメンツや要因の上に移動することにより追加でき、これらは、追加の順にツリーに自動的に付加される。388では、MACDインジケータが384でAUX要因に関連付けられる。
図9で一例として指定されたツリーは、戦略チェーンの最初の部分となり、次の文で記述できる。(1)eData376は、インスツルメンツデータAAcorp380及び要因データP/E382とAUX384との両方のデータ源である。(2)インジケータ基準線(EMA)386は、インスツルメンツAAcorp380の前処理に使用され、インジケータMACD388は、要因データAUX384の前処理に使用される。(3)要因データP/E382は、これに対応するインジケータを持たないが、変化(Change)によって前処理されるように制限され、これは、全てのデータタイプ用に存在するデフォルト最小インジケータである(変化(Change)は、前期間と現期間との間のデータ値の変化である)。ユーザがインジケータとしての変化の使用を無効化しない限り、(そして少なくとも1つの交換インジケータを適用しない限り)、システムデフォルトは、ユーザによって指定された他のインジケータの他に変化を使用する。最後に、指定を保存して前の画面に戻るには、ユーザは終了(Finish)ボタン400を押す。
図10に戦略記述言語記述(Strategy Description Language(“SDL”)Scripting)インタフェース画面を示す。ここでは、ユーザは、どのような種類の信号生成戦略要素も作成再指定できる。これは、単純なインジケータから、if/then論理を含む入れ子戦略要素及びオペレーションを有する複雑な取引システムに至るまでのインジケータから指定できる。好適な実施例において、SDLは、アプリケーショングラフィカルユーザインタフェースとコアLISPアプリケーションとの間に位置する中間言語層である。本システムの1つの好適な実施例では、信号生成戦略要素は2つの形態を取ることができる。戦略要素公式“type”は、戦略要素の汎用形態と関数を意味する。すなわち、1つの移動平均は、仕様を含まない戦略要素タイプを構成する。オブジェクト指向プログラミングでは、これらの「タイプ」は、「マクロ」とも呼ばれる。戦略要素の「具体化」は、戦略要素の特定の例で、これには仕様が含まれる。すなわち、終値で計算された10日移動平均は、移動平均の具体化である。オブジェクト指向プログラミングにおいて、これらの「具体化」は、「関数」と呼ばれ、これには、この処理中でのマクロの使用も含まれる。SDLと基本Lispとは、結果としてオブジェクトが、様々なタイムフレームを越えてインスツルメンツ/要因記号値を読み、変更し、連絡でき、様々な履歴を包含し、様々な処理を行うことができる点で相違している。例えば、ユーザは、どのような公式タイプにも“shell”を挿入できるが、これは、全てのデータベース変数(OHL及び/又はC)用の期間オプション(例えば、n期間後方に開始、そして計算に合計k回の期間を使用)等の指定された値の集合を意味するもので、すると、この新規指定オブジェクト/関数の計算/出力は、データベース中に格納された現在の予測タスク用の新規値を作成する(これらの値は更なる処理で使用されるか、コンバイナの場合最終モデル化出力として受け入れられる)。システム中の他のスクリプト作成言語で既に作成された戦略をユーザが使用できるように、出願人は、他の第三者戦略記述作成製品と互換性のある定義を作成することができる。
SDLを使用して、ユーザは、全ての詳細を指定できる。これには、ソースデータ供給、データポイント、頻度、期間数、期間抽出開始点、リスト関数、数理演算等が含まれる。出願人は、デフォルト戦略要素定義のライブラリを提供する。例えば、単純移動平均やOHLCデータポイント等。期間データを指定するために使用される構文の例を次に示す。
(IBM.high); means IBM’s most recent High.
(IBM.high -1); means IBM’s High for one default time frame back.
(IBM.high -1 daily); means IBM’s High one period back in the time frame, “Daily.”
(list IBM.high -3 11); lists all values beginning -3 back for a total of 11 periods as a list of values.
420において、ユーザは、基本公式タイプのリストから選択できる。例えば、移動平均で、これは、システム提供のデフォルト公式タイプでなる。又は、ユーザ定義の新規公式タイプも選択できる。基本公式タイプを開始点として使用したくない場合、ユーザは、自由公式(Free Form)を選択できる。424において、ユーザは、定義の対象であるSDL公式が新規タイプであるか、例えばインジケータ具体化等の様々な広範戦略要素カテゴリの新規具体化であるかを指定できる。ユーザは、新規戦略要素を保存するライブラリを426で指定できる。デフォルト条件は、既に指定され処理可能な戦略要素のライブラリに特定の具体化(すなわち完全に指定された戦略要素)だけを保存することである。戦略要素タイプは、広範戦略要素カテゴリライブラリ、例えばアドバイザタイプ(Advisor Types)に保存される。ユーザは、422のビュー定義(View Definitions)ボタンを押して、別のインタフェース画面を介して全てのSDL定義と使用例の完全な詳細へアクセスできる。428では、420で指定された公式タイプがSDL公式(SDL Formula)バーで表示されている。ユーザは、カーソルを公式バーに当てて公式シェル中の指定されたデータ領域に直接入力するか、430での必須事項(Required Fields)テーブルに入力できる。後者では、公式タイプの必須入力のフィールドヘッダが表示されている。ユーザが自由公式を公式タイプとして選択すると、公式バーは空白となり、ユーザは、どのようなSDL構文でも入力できる。432では、ユーザは戦略要素の詳細な説明を通常の表記法(すなわち、SDL以外)で入力でき、それを後にチェック及び/又は変更のためにアクセスできる。ユーザは、終了(Finish)ボタン434を押して新規SDL公式を保存できる。
図11にアドバイザ作成と選択(Advisor Creation and Selection)画面を示す。アドバイザは、更に前処理信号データを提供する又は例えばインジケータ層といった前処理層で利用されるシステム内のコンポーネントである。後述のようにこの層では全てのアドバイザ出力信号は、後続のモデル化処理への入力として使用される。インジケータとアドバイザ間の主な違いの1つは、システム内でのそれぞれの階層、すなわち、これらが動作する処理層である。理論上、特に本出願人のシステムの説明以外で、これらは、インジケータと同じ一般的な目的で使用される。すなわち、更なるインジケータである。そして、実際、本出願人のシステムの好適な実施例の説明では、信号生成戦略要素が複雑であればある程、ユーザはこの出力信号に追加処理を加える必要がなくなる。したがって、アドバイザは、一般的に、インジケータと比べてより複雑であり、通常推奨される(後述の)基本アドバイザで構成され、また、ユーザのプロプライエタリモデルか選択された第三者提供のモデル又は完全な取引システムで構成されている(出願人による、モデルと取引システムとの区別は意図的なもので、例えばアクティブ取引と対比してリスク管理の目的でシステム内でユーザが1つのポートフォリオを指定している場合、モデルという用語は取引システムと比べてより適切である)。
これらのアドバイザモデルや取引システムは、入力データに対する純粋な数理関数、すなわち静的信号生成器であっても良いが、幾つでも所望のルールや埋め込まれた論理を有していても良い。すなわち、ニューラルネットワークや汎用アルゴリズム基礎のシステム等の非静的信号生成器である。非常に強力、すなわち正確であるが簡単な信号生成戦略要素をユーザが見出した場合、この戦略要素は、インジケータの代わりにアドバイザと呼ばれても良い。又は、ユーザは、この使用をインジケータ処理層とアドバイザ処理層の両方で指定できる。デフォルト条件は、システムに含まれている全ての基本アドバイザを使用することである。基本アドバイザとは、後述の機械学習コンポーネントである。他の基本アドバイザも将来出願人により追加されるかもしれず、推奨のデフォルトセットも再指定されるかもしれない。
ユーザは、アドバイザが未処理データを処理するか前処理されたデータを対象とするかを指定できる。例えば、一のアドバイザは、未処理のインスツルメンツや他の未処理データタイプから出力信号を生成するように設計されているが、他のアドバイザは、出力をインジケータ出力信号データ(すなわち、1つ以上のインジケータにより前処理された未処理データ)から特定して生成するように設計されおり、ユーザは、一のアドバイザが両方を行うように指定することもできる。この結果2つの異なったアドバイザ出力信号が生成され、これらは、後続の処理タスクで使用される。ユーザは、各アドバイザを特定の戦略要素と関連付けることができ、後述のように戦略チェーンの次のセクションを作成できる。また、ユーザは、外部で生成された信号データの出力をシステム中の1つのアドバイザとして指定できる。システムは、この未処理データ(実際には外部アドバイザ処理の出力)を内部生成のアドバイザ出力と同様に取り扱い、後続の処理タスクで使用する。換言すれば、ユーザは、システムユーティリティを使用してアドバイザを構築するか、アドバイザをコード化してシステムに挿入するか、又はモデル化処理で使用するためにデータフィード形式を使用して外部処理のアドバイザ出力信号をシステムに入力できる。
図11の500でユーザは、新規(デフォルト、全ての基本アドバイザを含む)アドバイザライブラリ又は既に作成された他のアドバイザライブラリから選択してアドバイザライブラリを指定できる。既存のアドバイザライブラリには、システム提供のアドバイザライブラリも含まれる(機械学習ベースのアドバイザの一部分でない予め含まれているアドバイザ)。また、以前作成されたライブラリも利用できるが、これらは、ユーザ提供の基本アドバイザ及び/又はプロプライエタリアドバイザの如何なる組み合わせでも構成される。基本アドバイザとユーザ提供作成アドバイザの両方をライブラリにグループ化することは重要である。この理由は、例えば、あるアドバイザは、特定の資産クラスや投資戦略に応じて、(例えば、株式アドバイザや空売り戦略アドバイザ)整理することが望ましいからである。502で、ユーザは、この新しいライブラリの名前を入力できる。名前の定義は、完全にユーザの自由であるが、名前又は部分名は自動的に入力できる。例えば、この画面へのアクセスがポートフォリオ設定処理に行われた場合、自動的に入力される名前は作成されるポートフォリオの名前を全体的又は部分的に参照しても良い。
506、512、514、516において、ユーザは、適切なボックスをチェックすることにより、追加したいアドバイザ(単数又は複数)の形式を選択できる。アドバイザ形式が選択された後、ブラウズボタン508が現れる。ユーザは、ウィンドウを開くためにこのボタンを押すことになる。このウィンドウには、それぞれのファイル形式タイプのアドバイザファイルが保存されているシステムディレクトリの部分の内容が表示される。次に、ユーザが目的のアドバイザを選択すると、ブラウズウィンドウが閉じて、510に示すように、ファイル保存場所/名前が表示される。アドバイザをそれぞれの形式でユーザが管理できるように本出願人は、別のインタフェース画面である種のフォルダベースの組織構造を提供しても良い。例えば、アドバイザ仕様を含む全てのエクセルファイルを"エクセル"という名前のフォルダに移すようにユーザに指示が行われる。これは、508に示すブラウズ機能と同様な機能であるが、相違点は、ブラウズ機能ではユーザのハードドライブ全体やネットワーク全体へのアクセスが可能となる点である。他のファイル形式は、システムが自動的に管理できる。例えば、本出願人指定の形式でコード化されたアドバイザが出願人提供のユーティリティでコード化された場合である。518に、新ライブラリコメント(New Library Content)ウィンドウを例示するが、これは500で指定するように作成又は変更の対象のライブラリをなす全てのアドバイザのグループを表示するものである。504の追加/削除(Add/Delete(+/-))ボタンを使用して、現在の画面を閉じることなしにそれぞれのタイプのファイルを幾つでも追加できる。操作を終了し次の画面へ進んだり、必要に応じて主アプリケーションへ進むには、終了(Finish)ボタン520を使用する。
図12に、連携/管理(Association/Management)画面表示を示す。ここでは、ユーザは、特定のアドバイザを、530で指定されているように、作成又は変更の対象となるポートフォリオ用に指定されたインスツルメンツ及び/又は要因グループとを関連付ける。538では、530でユーザにより指定されたアドバイザライブラリ(Advisor Library)に含まれる全ての使用可能アドバイザが示されている。デフォルト条件は、ユーザがどのアドバイザライブラリを指定するかに拘らず全ての基本アドバイザを使用できるように一覧表示される。したがって、この例では、ユーザ挿入アドバイザ(User Inserted Advisor)だけが普通株(Equities)というライブラリで使用可能な非基本アドバイザとなる。ユーザは、アドバイザ記号、アイコン、他の識別項目を542と548の動的アドバイザ−インスツルメンツ(Active Advisors-Instruments)ウィンドウ又は動的アドバイザ−要因(Active Advisors-Factors)ウィンドウにドラッグアンドドロップできる。図12に動的アドバイザ−インスツルメンツウィンドウに配置された“最近隣法(Nearest Neighbor)”というアドバイザを示す。そして、“ユーザ挿入アドバイザ”というユーザ提供のアドバイザが動的アドバイザ−要因(Active Advisors-Factors)ウィンドウに配置されている。540と546には、このアドバイザのソースライブラリ名が表示されていて、この例のように、追加された各アドバイザは、適用スペクトラム(Enable Spectrum)ボックスをチェックしてスペクトラムアドバイザ(Spectrum Advisor)として有効化できる。有効化されたスペクトラムアドバイザ(後述)のデフォルト条件は、出願人により指定されたパラメータのスペクトラムである。ユーザは、図7に示す出願人提供の別のインタフェースを使用して、アドバイザ記号、アイコン、他の識別項目等をダブルクリックしてアドバイザパラメータを変更できる。
アドバイザを動的アドバイザ−インスツルメンツ(Active Advisors-Instruments)ウィンドウに配置すると、指定されたアドバイザは、ユーザによって以前処理中のポートフォリオに指定されたインスツルメンツと関連付けられ、未処理のインスツルメンツデータ及びインジケータ処理のインスツルメンツデータが指定されたアドバイザを使用して処理されるようになる。同様に、アドバイザを動的アドバイザ−要因(Active Advisors-Factors)ウィンドウに配置すると、指定されたアドバイザは、ユーザによって以前処理中のポートフォリオに指定された要因と関連付けられ、未処理の要因データ及びインジケータ処理の要因データが指定されたアドバイザを使用して処理されるようになる。好適な実施例において、システムは、7つの基本アドバイザのデフォルトセットを使用する。これらのアドバイザは、未処理のインスツルメンツデータ及びインジケータ処理のインスツルメンツデータを処理し、アドバイザ出力信号のシリーズの新規値を表す出力信号を生成し、この信号は、コンバイナによる後続モデル化処理で入力として使用される。出願人は、基本アドバイザのデフォルトセット及びこれらの処理の対象となるデータを将来変更することができる。
出願人のシステムの重要な特徴の1つは、これは分域独立であるということである。証券予測実施例の場合、システムは投資戦略の偏りを持たない。したがって、システムは、それ自体はモデルでないが、ユーザのプロプライエタリモデルを管理するための柔軟性に富むモジュラ式フレームワークであり、更に、独自に実現され、実施された機械学習技術の集合を使用する。これは重要な点で、この理由は、分域への特定のアプローチとは関係なく、どのような種類のユーザにも適しているからである。換言するならば、このシステムを使用することにより、ユーザは、何ら新規の戦略を採用しているわけではなく、彼らの既存の戦略(新規戦略を作成しない限り)から最善の結果を抽出することができる。アドバイザのデフォルトセットを構成する7個の基本アドバイザの一覧をウィンドウ538に示す。現在の7個の基本アドバイザのセットのうち6個のアドバイザ、すなわち最近隣法(Nearest Neighbor)、複雑最近隣法(Complex Nearest Neighbor)、決定ツリー(Decision Tree)、複雑決定ツリー(Complex Decision Tree)、パーセプトロン(Perceptron)、及びマルチ−レベルパーセプトロン(Multi-level Perceptron)は、機械学習手段で独自に実行され、戦略の偏りを何も持たず、システム中の様々な場所で使用できる。これらの「偏りなし」のアドバイザ(これらは後述の重畳基本アドバイザ及び基本コンバイナとしても使用される)の数学的、論理的基礎の公表は必要でない。この理由は、これらは既存のユーザ戦略の偏りや命令と矛盾しないからである。すなわち、戦略要素のこれらの分類に関して、ユーザは、透明性を必要としない。これは、インタフェース画面のプログラムに使用されるソースコードの透明性を必要としないのと同じである。
出願人のシステムの好適な実施例の説明において、決定ツリーは、非公式には入力に適用される「テスト」の条件シリーズであり、ここでは、テストの結果(ツリーを通るパス)により予測が行われる。過去のデータのn個の期間が与えられた場合、このシステムは、この期間中のデータの最小の「説明」に近づけることを試みる従来からの発見的な(heuristic)「最小エントロピー」を使用する。例えば、例示の目的のみの場合、小さな決定ツリーは次のようなる。
If 13mvag is > close
if 23ema is < high
then expect 2.2% gain next period (5 samples)
else expect 0.1% loss next period (2 samples)
else
if up 3 days in a row expect 4.5% drop next period (1 sample)
else expect 0.5% gain (7 samples).
決定ツリーの利用方法の1つは、識別のためであり、他の取引システムで当期に予想される「模擬(mimic)」か「減衰(fade)」を発見することである。本システムの証券実施例の説明において、模擬(mimic)手段とは、決定ツリーにより説明される予測を最終出力として取ることを意味し、減衰(fade)手段とは、記述されたパターンが繰り返されないと予想される場合、決定ツリーによる説明を採用しないことであり、この出力を負数1で乗ずることを意味する。この場合、この積は、決定ツリーの最終出力として受け入れられる。複数期間決定ツリーの使用では、一般的に同一のアルゴリズムが多数の異なった過去の時間枠に適用され、この結果は、同じ処理層中の他の出力と組み合わされる。これにより、広範囲の期間に渡り、トレーダや他の市場参加者の人口に関するモデル化を行うことができ、単一の市場動向に関して数百の可能な説明が生成される。
最近隣法アドバイザは、入力値のベクトルを生成するコンポーネントで構成されており、表検索を使用して、以前の期間における(選択された距離尺度に基づく)最も類似した値のベクトルを検出し、この時点で発生したことは、再び発生すると「仮定」する。したがって、この予測は、過去データとの類似性に基づき推論されるもので、「事例ベース」推論であると言える。通常、最近隣法が考慮すべき期間の数が多ければ多い程、予測の信頼性は高くなる。最近隣法処理のバリエーションとしては次のものがある。(a)1でなく(任意の数)k個の最近隣法を使用し、平均を取る。(b)単に過去のk個を使用する代わりに、相互近に反比例した重み付きの全てのデータポイントを使用する。(c)“複雑最近隣法”では、距離尺度自体が、異なった入力に重みを付加するような形でシステムにより学習される及び/又は(d)上記のうちどれも複数期間であり得るもので、異なった過去の時間枠が考慮され、最近隣法が統合される。
パーセプトロン(Perceptron)は、非公式ではあるがニューラルネットワークの一種で、これは、入力重みの線形結合を学習することを行い、これらの誤差を最小化する予測を生成する。パーセプトロンは、ある特有な特性を持ち、市場の気質を決定するのに適している。(a)これは、繰り返し自己調整を行うので、最新のデータにより最も大きな影響を受ける。(b)最新のデータの評価が不正であると、これは、過剰補償する傾向があり、これらの特性は、金融市場での主要な要素である人間の感情に似通った点がある。図7に示すインタフェース画面と同一又は類似している別のインタフェース画面を使用して、ユーザは、単一層パーセプトロンに非線形項を追加することができ、非線形関数の学習が可能となる。複数レベルパーセプトロンは、任意の数の層とノードを持つことができ、これらは、一層複雑な非線形学習のためのユーザ指定が可能である。一般的に、システムは、発見的、決定論、非決定論等どのような種類のアルゴリズムや解析手法も使用できる。
296で示すように、基本アドバイザ7は、短期間傾向アドバイザで、これは、非常に単純なインジケータで出願人が推奨するものであり、デフォルトアドバイザとして指定されている。この単純なアドバイザは、戦略的偏りを含んでおり、このため、この仕様は、公表され、ユーザには、完全に透明となっている。ユーザは、このアドバイザのパラメータを変更したり、この基本概念を使用して彼自身のプロプライエタリな置き換えを作成できる。これが推奨されるのは、強力なコンポーネントであるからではなく、他の信号と組み合わせると有用だからである。この具体的な公式/処理は次の通りである。
短期間傾向インジケータ/アドバイザ(Short Term Trend Indicator/Advisor (STT))
4. 最後の期間の変化の方向へSTTを初期化する。
5. hiを最後の期間の高値に初期化する。
6. loを最後の期間の安値に初期化する。
それぞれの期間を繰り返す。
期間の終値がloのSSTより大きいとき、下げ傾向
hiを期間の高値で置き換え
loを期間の安値で置き換え
上記の公式を用いて、STT基本アドバイザは、この方向が変わったとき(この以前のOHLCバーが犯されたとき)の特定の頻度に関する現在のOHLCバーに基づいて傾向が上向きであるか下向きであるかを決定する。平均トレンド長さは、特定の方向の連続したバー数を数えることにより計算できる。
出願人は、アドバイザ又は重畳アドバイザとしての使用に適した他の複雑で強力な信号生成戦略要素を開発した。これらの戦略要素は、機械学習ベースでなく、出願人や他の者の戦略の偏りを含んでいる。例えば、出願人が出版した取引モデルを採用してそれを改良した場合等である。これらの「偏り付き」基本アドバイザをシステムに含めて、モデル化処理でこれらを選択したいユーザが利用できるようにしても良い。システム設計と目的の支配的原理、そして、分域独立性(すなわち、ゼロ戦略の偏り)に基づいて、システムに含まれている偏り付きアドバイザは、デフォルト設定に含まれない。例外は、クイックスタート(Quick Start)ポートフォリオで、これはデモ用であり、また、システムに新しいユーザがインスツルメンツ選択ステップの後直ちに取引を始めるのに必要な全てのものが提供されている。出願人は、クイックスタートポートフォリオを整理し、したがって、偏り付きアドバイザ、資産クラスによる選択、そして、あるクイックスタートポートフォリオを含む戦略要素の選択は、この資産クラス内の特定の戦略タイプ、例えば長期/短期純資産等への指南となる。
システムの他の具体化で偏り付きアドバイザを含むものは、事前構成又は「閉鎖システム」であり、これらは、小売業アプリケーション等で使用される。ここでは、全てのユーザは、システムの単一の具体化から予測を受け取るものである。すなわち、どのユーザも戦略要素を選ぶ能力や処理を調整する能力を持たず、例えば証券会社等スポンサにより選択されたインスツルメンツの幾つかを含んだグループ及び/又は他のデータタイプだけを受け取る。ユーザは、システムから最良の結果を得るために偏り付きアドバイザや重畳アドバイザを使用する義務はなく、システムの使用で得られる結果は、これらの使用に依存しないので、これらのコンポーネントの透明性を提供する必要はない。したがって、出願人によって開発された偏り付きアドバイザや重畳アドバイザの詳細な数学的、論理的基礎は、一般的に公開されず、出願人のプロプライエタリのものとして存続する。
システムの金融時系列実施例での非偏りアドバイザの使用は、データ前処理の追加形態であり、これは、精度の高い機械学習技術から派生する2次信号を生成するためのものである。偏り付きアドバイザの使用も2次信号を提供するもので、これは、複雑(一般的にインジケータより複雑)なモデルと取引システムから派生するものである。一般的に、これらのモデル及び/又は取引システムは、高次信号を構成し、最も進んだものは、多くの金融アプリケーションで使用されており、市場参加者により単一形態で使用され、系統的取引やリスク管理タスクを行うために使用され、また、金融意思決定が人間ユーザの裁量で行われる形で、意思決定支援ツールとして使用される。これらのシステムと取引システムのうち多くのものは、多くの市場トレーダにより使用され、パラメータに僅かなバリエーションを加えるだけで使用されている。このようなモデルやシステムが時間と共に劣化するのは、これがこの理由の1つである。この結果有用性が低下し、一貫性が失われる。このパターンキャンセル効果は、低複雑度、非適応(すなわち、パラメトリック又はルールベース)モデルやシステムの普及の結果であり、これは、学者や実際のユーザが認めるものである。したがって、偏り付きアドバイザにより生成された信号等の信号は、時間の経過と共に精度と有用性において大幅に変動する。
金融市場等の進化的、動的システムでは、これらの信号を極めて複雑で高度で正確なシステムへの入力として使用することによりより良い結果を得ることができる。このようなシステムは、これら単純なシステムや複雑度においてそれ自体と同じか同様のシステムの普及の結果としての市場動向を検出し、利用できる程度に正確でなければならない。本出願人のシステムは、更なる(後述の)機械学習ベースの処理ルーチンでアドバイザ信号を使用するもので、各アドバイザ信号の過去及び現在の値をチェックし、実績パターンを検出し、現在の市場環境で各信号タイプの実績が良いのは何時であるかを学習することにより行われる。現在最大の強度を示している信号又は最強の信号を示すと期待されている信号は、モデル化の対象となるそれぞれのインスツルメンツ又はデータタイプに関するシステムの最終予測出力の生成に最も影響がある。
550と552において、ユーザは、過去の時間枠、つまりインスツルメンツ及び要因の過去の時間枠(LBTF)をそれぞれ決定するための方法を指定できる。これは、ドロップダウンメニューからオプションのうち1つを選択することにより行える。552での例では、“最後のn期間(Last n Periods)”が選ばれており、この結果554で期間指定フィールド“where n=”が表示される。ユーザは、n、すなわち期間の数又は個々の過去のインジケータ値を入力できる。すると、システムは、モデル化処理の機械学習ベース部分でそれを使用する。例えば、500日を指定すると、システムは、インスツルメンツと関連付けられたインジケータにより生成された現在の期間も含めて、最近の500個の値を使用する。特定のインスツルメンツ又は要因(例えばポートフォリオに含まれる新規作成のインデックスの新規上場株式)のデータベース中の使用可能な履歴データより多い期間を指定すると、システムは、使用可能な最大の期間数を自動的に使用し、指定された数の期間が存在するまでこれを拡張して新規データを追加する(出願人は、ユーザ確認を要するエラー通知ポップアップウィンドウを提供することもできる)。また、ユーザは、インスツルメンツ及び/又は要因の過去の時間枠(LBTF)が「動的学習」となるように指定できる。この例を308に示す。これは、モデル化の対象となる個々のインスツルメンツやデータタイプの期間の現在の最適数を反映するために過去の時間枠(LBTF)が動的に調整されることを指定する(すなわち、各個々のモデル化対象は、それ自体の最適数を持ち、これは、各新規予測タスクと異なる可能性がある)。一般的に、システムは、良い実績をもたらす最大の過去の時間枠(LBTF)を動的に求め、市場条件が比較的予測困難になると過去の時間枠(LBTF)を狭める。
556及び558において、それぞれインスツルメンツの学習最適化(Learned Optimization for Instruments)及び要因の学習最適化(Learned Optimization for Factors)ドロップダウンメニューで、ユーザは、最低のボラティリティ、最低の縮減及び最高の利益等狭い調整に基づいて自分にとって好ましい最適化パラメータを指定することができる。名前で明らかなように、インスツルメンツの学習最適化(Learned Optimization for Instruments)は、インスツルメンツグループと対応するアドバイザだけに作用し、要因の学習最適化(Learned Optimization for Factors)は、要因グループと対応するアドバイザだけに作用する。これらの設定は、システムの機械学習コンポーネントである基本アドバイザだけに作用し、重畳アドバイザやコンバイナ等の以降の機械学習コンポーネントは、それ自体に学習最適化コントロールを有する。高度ユーザ用の画面上には、図7の324で示すように、学習基準−一般化(Learning Criterion-General)ウィンドウがあり、これにより、ユーザは、最大コレクト(Maximize Correct)%(方向)、最大コレクト(Maximize Correct)%(大きさ)、最小連続的エラー(Minimize Consecutive Error)(方向)及び最小連続的エラー(Minimize Consecutive Error)(大きさ)等のより具体的なパラメータにより各処理層における学習の最適化の微調整を行うことができる。ユーザは、これらの環境設定に重み付けし、現在作成又は変更されているポートフォリオを自分の必要性に合うバランスに設定することができる。
ユーザは、536における設定(Preferences)ボタンをクリックして最適過去の時間枠(LBTF)の判定用に更なるパラメータを確立し、他の更なる機能を指定することができ、ボタンを押すと、全ての環境設定がコンバイナのみと、また、現在作成又は変更されているポートフォリオに関してのみ関連付けられることを除き、図7と同じ又は類似した別個のインタフェース画面が開かれる。アドバイザ連携/管理(Advisor Association/Management)画面を通してアクセスした更なる環境設定画面でのユーザの指定は、有効ポートフォリオに対する以前の重畳アドバイザ環境設定画面からの指定に優先する。出願人は、インスツルメンツ及び要因双方に対する過去の時間枠(LBTF)を指定し、ドロップダウンメニュー又は他の選択手段を通じて任意のパラメータを利用可能にすることができる。ユーザは、各基本アドバイザと非基本アドバイザに関して、未処理データ及び/又はインジケータ出力信号を処理するかどうかを指定できる。
図12の534において、設定(Configure)1:1のボタンによりユーザは、図13に示す画面と同じ又は類似した別個のインタフェース画面を開くことができ、ここで、重畳アドバイザ層(後述)に先行する全ての戦略要素は、1対1の形で連結され戦略チェーンを形成できる。
図12に示すアドバイザ連携/管理(Advisor Association/Management)インタフェース画面上の設定(Configuration)1:1ボタン534よりアクセスする1:1設定−アドバイザ(One-to-One Configuration - Advisor)インタフェース画面を図13に示す。ユーザは、このインタフェース画面上で過去のツリーに追加をすることにより、重畳アドバイザ層に至る戦略要素を抱合する戦略チェーンを作成することができる。この個々の戦略要素を関連付ける機能は、システムにおける戦略要素の活用方法に対する最大のコントロールをユーザに与えることになる。590を押すことによって、ユーザは、図7に示す更なる環境設定画面と同様であるか類似している設定(Preferences)画面を開くことができる。この画面は、作成中或いは変更中のツリーに含まれるどの戦略要素でも個別的にユーザが選択できるドロップダウンメニューを提供する。この設定(Preferences)画面に各戦略要素に適用する環境設定が表示され、また、適用しない環境設定は、灰色表示される(例、ユーザがドロップダウンメニューよりアドバイザを選択する場合、表示される環境設定は、アドバイザに特に影響を及ぼすオペレーションに限定される)。1:1設定−アドバイザ画面を通してアクセスした更なる設定画面における如何なるユーザ指定も、以前の設定画面においての指定に優先する。これらの優先は、提供されるドロップダウンメニューを通して指定した特定の戦略要素にのみ適用する。例えば、ある特定のアドバイザに対する変更は、同じツリー上の他のアドバイザに影響を及ぼさない。
580でユーザは、有効なポートフォリオを選択することができる。デフォルトは、優先順に現在作成若しくは変更されているポートフォリオ又は直前に作成若しくは変更されたポートフォリオである。582でユーザは、動的インジケータツリー(Active Indicator Tree)を指定することができる。デフォルト表示は、直前に作成され、且つ如何なるアドバイザとも関連されていないインジケータツリーである。ドロップダウンメニュー584でユーザは、動的アドバイザ(Available Advisors)画面の592において閲覧したいアドバイザライブラリを選択できる。586でユーザは、変更のために閲覧したいツリーを指定することができる。デフォルトのツリー表示は、新しいツリー(New Tree)である。これは基本的なツリー構造で、600及び602のように接続可能な各点にプレースホルダのアドバイザ領域アイコンが表示され、これらは、ユーザが代わりのアドバイザをドラッグアンドドロップすると自動的に置き換えられる。
アドバイザレベルでは、基本及びユーザ作成提供による2つの異なった種類の(すなわち、偏り付き及び偏りなし)アドバイザを指定できる。592の選択可能なアドバイザ(Available Advisors)画面は、ユーザの指定するアドバイザライブラリに含まれる全ての基本的アドバイザ及び全ての非基本アドバイザを表示する。如何なるアドバイザも594、596、598のように指定された位置にドラッグアンドドロップすることができる。アドバイザは、ツリー領域の外側へドラッグして削除できる。602のアドバイザ領域プレースホルダは、説明のために空欄となっている。好適な実施形態において、先行する処理層、例えばインジケータ処理層からの全ての戦略要素は、全ての基本的アドバイザ及びユーザ指定のアドバイザにより操作されることがデフォルト状態となっている。例えば600の枝は、ユーザがこの画面を最初にアクセスしたときに見る実際のデフォルト状態で、全基本重畳アドバイザ(All Base Overlay Advisors)が第1のアドバイザ層の戦略要素(すなわち枝に更に上にあるMACDは、インジケータ層の一部である)で、続いてアドバイザプレースホルダ領域があり、これはユーザによって埋められ、又は埋められていない。ユーザが全基本アドバイザを表すデフォルトの記号、アイコン、又は他の識別子を取り除くと、602の例のようにアドバイザプレースホルダ領域が表示される。先行する戦略要素が何れのアドバイザとも関連付けされていない場合、先行する戦略要素の信号データ、すなわちインジケータ出力信号は、データベース内でアドバイザのデータが格納されるはずであったフィールドに進められ、これがアドバイザ出力信号データであるかのようにコンバイナによって操作され、次の処理層の入力として使用されるコンセンサス信号に到達する。アドバイザは、デフォルトとしてポートフォリオで使用されるのと同じ形態である、すなわちスペクトラムアドバイザとして指定されている場合ユーザが指定し直さない限り同じである。
596の例で示すように、更にアドバイザを枝上の別のアドバイザの上にドロップすることにより加えることができ、追加された順にツリーに自動的に付加される。
これにより、ツリーのインジケータ及びアドバイザ部分は、この例で指定されたツリーのインジケータ部分に連結又は付加される。これにより、戦略チェーンの第1及び第2の部分が完了し、次の記述を書くことができる。(1)アドバイザ ユーザアドバイザ(User Advisor)594がインスツルメンツデータAAのインジケータ出力Changeを処理する(AAには他の如何なるインジケータも連結されていない)。(2)アドバイザ 決定ツリー(DTree)及び複雑決定ツリー(CDTree)が201でインスツルメンツデータAA用のインジケータ基準線(EMA)の出力を処理する。(3)アドバイザ 最近隣法アドバイザ(NNeig)が598で要因データP/Eのインジケータ出力Changeを処理する(P/Eには他の如何なるインジケータも連結されていない)、(4)アドバイザ 全基本アドバイザ(All Base)が600でMACDの要因データ出力AUXを処理し、如何なるアドバイザもAUXのインジケータ出力Changeを処理しない。最後に指定を保存し、前の画面に戻るためにユーザは終了ボタン604を押す。
図14に重畳アドバイザ作成と選択(Overlay Advisor Creation and Selection)画面を示す。重畳アドバイザは、システム内の構成要件で、前層、例えばインジケータ層で生成されたか選択使用可能となった信号データの更なる前処理を行うものである。後述のように、この層では全てのアドバイザ出力データは、後続のモデル化処理への入力として使用される。重畳アドバイザとアドバイザ間とは、システム内でのそれぞれの階層、すなわち、これらが作動する処理層が相違している。理論上、特に本出願人のシステムの説明以外では、これらはインジケータと同じ一般的な目的で使用される。すなわち、更なるインジケータである。実際には、本出願人のシステムの説明では、信号生成戦略要素が複雑であればある程、ユーザはこの出力信号に追加処理を加える必要がない。したがって、重畳アドバイザは、一般的にアドバイザと比べてより複雑であり、通常推奨される(後述の)基本アドバイザで構成され、また、ユーザの最も進んだプロプライエタリモデルか選択された第三者提供のモデル又は完全な取引システムで構成されている(出願人による、モデルと取引システムとの区別は意図的なもので、例えば動的取引と対比してリスク管理の目的でシステム内でユーザが1つのポートフォリオを指定している場合、モデルという用語は取引システムと比べてより適切である)。重畳アドバイザ出力信号は、システムが最終予測を生成する以前に受ける処理が最少量であるため、重畳アドバイザは、独立形態において極めて有効な場合、最終予測へより大きな影響力を与える。出願人は、重畳アドバイザ処理層が一般的に有利であると判断し、システムの好ましい実施形態におけるデフォルト状態での使用も奨励し、重畳アドバイザ処理層の使用は、必須ではなく、システムの使用によって得る利点も重畳アドバイザの使用に依存しない。各ユーザ固有の戦略、目的及びシステムを用いた独自の研究によって、特定のポートフォリオに対する重畳アドバイザの使用の有無が決定される。
これらの重畳アドバイザモデルや取引システムは、入力データに対する純粋な数理関数、すなわち静的信号生成器であっても良いが、幾つでも所定の規則や埋め込まれた論理を有していても良い。すなわち、ニューラルネットワークや遺伝アルゴリズムベースのシステム等の非静的信号生成器である。非常に強力、すなわち正確であるが簡単な信号生成戦略要素をユーザが見出した場合、この戦略要素は、アドバイザの代わりに重畳アドバイザと呼ばれても良い。又は、ユーザは、この使用をアドバイザ処理層と重畳アドバイザ処理層の両方で指定できる(ユーザは、同じ戦略要素をインジケータ処理層でも使用できる)。デフォルト条件は、システムに含まれている全ての基本重畳アドバイザを使用することである。基本重畳アドバイザとは、後述の機械学習コンポーネントである。他の基本重畳アドバイザも将来出願人により追加されるかもしれず、デフォルトセットも再設定することができる。
ユーザは、重畳アドバイザが未処理データを処理するか前処理されたデータを処理するかを指定できる。例えば、ある重畳アドバイザは、未処理のインスツルメンツや他の未処理データタイプから出力信号を生成するように設計されているが、他のアドバイザは、出力をインジケータ又はアドバイザ出力信号データ(すなわち、1つ以上のインジケータ又はアドバイザにより前処理された未処理データ)から特定して生成するように設計されおり、ユーザは、ある重畳アドバイザがこの3つ全てを行うように指定することもできる。この結果3つの異なった重畳アドバイザ出力信号が生成され、これらは、後続のコンバイナによる処理タスクで使用される。ユーザは、各重畳アドバイザを特定の戦略要素と関連付けることができ、後述のように戦略チェーンの次のセクションを作成できる。また、ユーザは、外部で生成された信号データの出力をシステム中の1つの重畳アドバイザとして指定できる。システムは、この未処理データ(実際には外部重畳アドバイザ処理の出力信号)を内部生成の重畳アドバイザ出力信号と同様に取り扱い、後続の処理タスクで使用する。換言すれば、ユーザは、システムユーティリティを使用して重畳アドバイザを構築するか、重畳アドバイザをコード化してシステムに挿入するか、又はモデル化処理で使用するためにデータフィード形式を使用して外部処理の重畳アドバイザ出力信号をシステムに入力できる。
図14の630でユーザは、新規(デフォルト)又は既に作成された他の重畳アドバイザライブラリから選択して重畳アドバイザライブラリを指定できる。既存の重畳アドバイザライブラリには、システム提供の重畳アドバイザライブラリも含まれる。また、以前作成されたライブラリも利用できるが、これらは、ユーザ提供の基本アドバイザ及び/又はプロプライエタリアドバイザの如何なる組み合わせでも構成される。基本インジケータとユーザが提供し作成した重畳アドバイザの両方をライブラリにグループ化することは重要である。この理由は、例えば、ある重畳アドバイザは、特定の資産クラスや投資戦略に応じて(例えば、株式アドバイザや空売り戦略アドバイザ)整理することが望ましいからである。632でユーザは、この新しいライブラリの名前を入力できる。名前の定義は、完全にユーザの自由であるが、名前又は部分名は自動的に入力できる。例えば、この画面へのアクセスがポートフォリオ設定処理に行われた場合、自動的に入力された名前は、作成されるポートフォリオの名前を全体的又は部分的に参照しても良い。
636、642、644、646において、ユーザは、適切なボックスをチェックすることにより、追加したい重畳アドバイザ(単数又は複数)の形式を選択できる。重畳アドバイザ形式が選択された後、ブラウズボタン638が現れる。ユーザは、ウィンドウを開くためにこのボタンを押すことができる。ウィンドウには、それぞれのファイル形式タイプのアドバイザファイルが保存されているシステムディレクトリの部分の内容が表示される。次に、ユーザが目的のアドバイザを選択すると、ブラウズウィンドウが閉じて、640に示すようにファイル保存場所/名前が表示される。インジケータをそれぞれの形式でユーザが管理できるように本出願人は別のインタフェース画面である種のフォルダベースの組織構造を提供しても良い。例えば、重畳アドバイザ仕様を含む全てのエクセルファイルを"エクセル"という名前のフォルダに移すようにユーザに指示が行われる。これは638に示すブラウズ機能と同様な機能であるが、相違点は、ブラウズ機能ではユーザのハードドライブ全体やネットワーク全体へのアクセスが可能となる点である。他のファイル形式は、システムが自動的に管理できる。例えば、本出願人指定の形式でコード化された重畳アドバイザが出願人提供のユーティリティでコード化された場合である。648に新ライブラリコメント(New Library Content)ウィンドウを示す。これは、630で指定するように作成又は変更の対象のライブラリをなす全ての重畳アドバイザのグループを表示する。634の追加/削除(Add/Delete(+/-))ボタンを使用して、現在の画面を閉じることなく、それぞれのタイプのファイルを幾つでも追加できる。操作を終わり次の画面へ進んだり、必要に応じて主アプリケーションへ進むには、終了(Finish)ボタン340を使用する。
図15に重畳アドバイザ連携/管理(Overlay Advisor Association/Management)画面表示を示す。ここでユーザは、特定の重畳アドバイザを、660で指定されているように、作成又は変更の対象となるポートフォリオ用に指定されたインスツルメンツ及び/又は要因グループとを関連付ける。668では、660でユーザにより指定された重畳アドバイザライブラリに含まれる全ての使用可能重畳アドバイザが示されている。デフォルト条件は、ユーザがどのアドバイザライブラリを指定するかに拘らず全ての基本重畳アドバイザを使用可能であるように一覧表示される。したがって、この例では、ユーザ挿入アドバイザ(User Inserted Advisor)だけが普通株(Equities)というライブラリで使用可能な非基本重畳アドバイザとなっている。ユーザは、重畳アドバイザ記号、アイコン、他の識別項目を672と678の動的重畳アドバイザ−インスツルメンツ(Active Overlay Advisor-Instruments)ウィンドウ又は動的重畳アドバイザ−要因(Active Overlay Advisor-Factors)ウィンドウにドラッグアンドドロップできる。図15に動的重畳アドバイザ−インスツルメンツウィンドウに配置された“最近隣法(Nearest Neighbor)”というアドバイザを示す。そして、“ユーザ挿入アドバイザ(User Inserted Advisor)”というユーザ提供のアドバイザが動的重畳アドバイザ−要因ウィンドウに配置されている。670と676には、この重畳アドバイザのソースライブラリ名が表示されていて、この例であるように追加された各重畳アドバイザは、適用スペクトラム(Enable Spectrum)ボックスをチェックしてスペクトラム重畳アドバイザと名付けられている。有効化されたスペクトラム重畳アドバイザ(後述)のデフォルト条件は、出願人により指定されたパラメータのスペクトラムである。ユーザは、図7に示す出願人提供の別のインタフェースを使用して、重畳アドバイザ記号、アイコン、他の識別項目等をダブルクリックして重畳アドバイザパラメータを変更できる。図7に示されてないSDL公式エディタも含まれる。
重畳アドバイザを動的重畳アドバイザ−インスツルメンツ(Active Overlay Advisor-Instruments)ウィンドウに配置すると、指定された重畳アドバイザは、ユーザによって以前処理中のポートフォリオに指定されたインスツルメンツと関連付けられ、未処理のインスツルメンツデータ及びアドバイザ処理とインジケータ処理のインスツルメンツデータが指定された重畳アドバイザを使用して処理されるようになる。同様に、重畳アドバイザを動的重畳アドバイザ(Active Overlay Advisor-Factors)ウィンドウに配置すると、指定された重畳アドバイザは、ユーザによって以前処理中のポートフォリオに指定された要因と関連付けられ、未処理の要因データ及びインジケータ処理の要因データが指定された重畳アドバイザを使用して処理されるようになる。好適な実施例では、システムは7つの基本重畳アドバイザのデフォルトセットを使用する(このうち6つは偏りなし)。これらの基本重畳アドバイザは、未処理のインスツルメンツデータ及びインジケータ処理のインスツルメンツデータ、そして、他のデータタイプを処理し、重畳アドバイザ出力信号のシリーズの新規値を表す出力信号を生成し、これらは、コンバイナによる後続モデル化処理で入力として使用される。デフォルト基本重畳アドバイザは、前述のデフォルト基本アドバイザと同一又は類似しており、6個の偏りなしコンポーネントの数学的基盤は開示されない。この理由は、厳密に機械学習手段で、戦略的偏りを持たないからである。出願人は、基本重畳アドバイザのデフォルトセット及びこれらのオペレーションの対象となるデータを将来変更するかもしれない。前述のように、出願人は、重畳アドバイザとしての使用に適する程十分に複雑で強力な「偏り付き」戦略要素を作成したが、これらの偏り付き戦略要素は、クイックスタート(Quick Start)ポートフォリオ用のみの重畳アドバイザのデフォルトセットに含まれているが、これは、必ずしも必須ではない。
システムの金融時系列の例での非偏りアドバイザの使用は、データ前処理の追加形態であり、これは強力な機械学習技術の融合から生成する3次信号を提供するためのものである。偏り付きアドバイザの使用も3次信号を提供するもので、これは、複雑(一般的にアドバイザより複雑)なモデルと取引システムから生成される。これらは、偏りなしの重畳アドバイザの出力と組み合わされ、最終予測を生成する。一般的に、これらのモデル及び/又は取引システムは、高次信号を構成し、最も進んだものは、多くの金融アプリケーションで使用されており、市場参加者により単一形態で使用され、系統的取引やリスク管理タスクを行うために使用され、また、金融意思決定が人間ユーザの裁量で行われる形で、意思決定支援ツールとして使用される。前述のアドバイザのような簡易的なシステムに比べ、これらの多くのモデルや取引システムは、より少ない株式市場の参加者(例えば、ヘッジファンドや博士号保持者をスタッフに持つ銀行等)に使用されるものの、僅かなパラメーターの変更を行うだけで各社毎に用いることもできる。したがって、このレベルの研究開発を行うことができる会社の数が増えるに連れ、又は、各社の用いる手法等がソフトウェアや他のベンダー等の商品により大衆化されるに連れ、これらのモデルやシステムの有用性も減少する可能性がある。極めて複雑な専有ユーザモデルや取引システムでさえ出願人のシステム内で使用することにより十分な利点を得ることができる。例えば、一つ以上の極めて有効且つ複雑なモデル、又は取引システムを有するユーザは、どの状況(例えば、高低変動率の環境におけるモデルの切り替え)においてどの出力を使用するべきか等の主観的な選択を必要とせず、各出力を組み合わせて個々の出力を最適に使用することができる。また、ユーザは、基本データ若しくはトレーダ個人やリスクマネージャの任意の見解等の戦略要素を加えることができる。通常、これらは、ユーザのモデルや取引システムに計画的且つ動的に適応した(すなわち、有用な使用を可能とする)結合を求めることはできない。出願人のシステムは、単一の極めて複雑なモデル若しくは取引システムの効果も向上することができる(例えば、正確な信号を最も生成し得る時間をシステムに学習させる等)。すなわち、出願人のシステムは、確実性の低い後述の信用レベル(Confidence Level)を割り当てることによりユーザの株式市場への参加をとどまらせ(又はユーザに別の行動、持ち株の量を減らす、又はヘッジを増やす等をとるように動機付ける)、結果として損失の回避若しくは軽減をもたらすこともできる。ユーザ独占の機械学習手段(例えば、ニューラルネットワークや遺伝的アルゴリズム)も、出願人のシステムがユーザ既存のノンパラメトリック(非母数)モデルを安定させることにより、前述どおりに利点を得ることができる。出願人のシステムは、これらのモデルや取引システム(及びこのシステムと同等若しくは類似した複雑さを持つシステム)の幅広い適用により、市場活動を検知活用するための十分な高性能及び適応性を備えており、ユーザの継続した利点を確実なものとする。
本出願人のシステムは、(後述する)コンバイナで処理される更なる機械学習ベースの処理ルーチンで重畳アドバイザ出力信号を使用するもので、このようなルーチンは、重畳アドバイザ信号を最も有効に使用できる。これは、各インジケータ信号の過去及び現在の値をチェックし、実績パターンを検出し、現在の市場環境で各信号タイプの実績が良いのは何時であるか、又は何時良くなるかを学習することにより行われる。現在最大の強度(正確性)を示している信号又は最強の信号を示すと期待されている信号は、モデル化の対象となる各それぞれのインスツルメンツ又はデータタイプに関するシステムの最終予測出力の生成に最も影響があるものである。680と684において、ユーザは、過去の時間枠、つまりインスツルメンツ及び要因の過去の時間枠(LBTF)をそれぞれ決定するための方法を指定できる。これは、ドロップダウンメニューからオプションのうち1つを選択することにより行える。680の例では、“最後のn期間(Last n Periods)”が選ばれており、この結果682で期間指定フィールド“where n=” が表示される。ユーザは、n、すなわち期間の数、又は個々の過去のインジケータ値を入力できる。すると、システムは、モデル化処理の機械学習ベース部分でこれを使用する。例えば、500日を指定すると、システムは、インスツルメンツと対応するインジケータにより生成された現在の期間も含めて、最近の500個の値を使用する。特定のインスツルメンツ又は要因(例えばポートフォリオに含まれる新規作成のインデックスの新規上場株式)のデータベース中の使用可能な履歴データより多い期間を指定すると、システムは、使用可能な最大の期間数を自動的に使用し、指定された数の期間が存在するまでこれを拡張して新規データを追加する(出願人は、ユーザ確認を要するエラー通知ポップアップウィンドウを提供することもできる)。また、ユーザは、インスツルメンツ及び/又は要因の過去の時間枠(LBTF)が「動的学習」となるように684で指定できる。これは、モデル化の対象となる個々のインスツルメンツやデータタイプの期間の現在の最適数を反映するために過去の時間枠(LBTF)が動的に調整されることを指定するものである(すなわち、各個々のモデル化対象はそれ自体の最適数を持ち、これは、各新規予測タスクと異なるものである可能性がある)。
686及び688において、それぞれインスツルメンツの学習最適化(Learned Optimization for Instruments)及び要因の学習最適化(Learned Optimization for Factors)ドロップダウンメニューで、ユーザは、最低ボラティリティ(Lowest Volatility)、最低削減(Lowest Drawdown)及び最高利益(Highest Profit)等狭い調整に基づいて自分にとって好ましい最適化パラメータを指定することができる。名前で明らかなように、インスツルメンツの学習最適化は、インスツルメンツグループと対応するアドバイザだけに作用し、要因の学習最適化は、要因グループと対応するアドバイザだけに作用する。これらの設定は、システムの機械学習コンポーネントである基本アドバイザだけに作用し、重畳アドバイザやコンバイナ等の以降の機械学習コンポーネントは、それ自体の学習最適化コントロールを有する。更なるユーザ設定(Preferences)画面上には、図7の324で示すように学習基準−一般化(Learning Criterion-General)ウィンドウがあり、これにより、ユーザは、最大コレクト(Maximize Correct)%(方向)、最大コレクト(Maximize Correct)%(大きさ)、最小連続的エラー(Minimize Consecutive Error)(方向)及び最小連続的エラー(Minimize Consecutive Error)(大きさ)等のより具体的なパラメータにより各処理層における学習の最適化の微調整を行なうことができる。ユーザは、これらの環境設定に重み付けし、現在作成又は変更されているポートフォリオを自分の好きなバランスにすることができる。
ユーザは、590の設定(Preferences)ボタンをクリックして最適過去の時間枠(LBTF)の判定用に更なるパラメータを設定し、他の更なる機能を指定することができ、ボタンを押すと、全ての環境設定がコンバイナのみと、また、現在作成又は変更されているポートフォリオに関してのみ関連付けられることを除き、図7と同じ又は類似した別個のインタフェース画面が開かれる。アドバイザ連携/管理(Advisor Association/Management)画面を通してアクセスした更なる環境設定画面のユーザの指定は、有効ポートフォリオに対する以前の重畳アドバイザ環境設定画面からの指定に優先する。出願人は、インスツルメンツ及び要因双方に対する過去の時間枠(LBTF)を指定し、ドロップダウンメニュー又は他の選択手段を通じて任意のパラメータを利用可能にすることができる。
図15の664で、設定(Configure)1:1のボタンにより、ユーザは、図15に示される画面と同じ又は類似した別個のインタフェース画面をアクセスすることができ、ここで、重畳アドバイザ層(Overlay Advisor Layer)(後述)に先行する全ての戦略要素は、1対1の形で連結され戦略チェーンを形成できる。ユーザは、690での終了(Finish)ボタンを押して画面を終了できる。
図16に示す重畳アドバイザ連携/管理(Overlay Advisor Association/Management)インタフェース画面上の設定(Configure)1:1ボタン664よりアクセスする1:1設定−アドバイザ(One-to-One Configuration - Advisors)インタフェース画面を図16に示す。ユーザは、このインタフェース画面上で過去のツリーに追加することにより重畳アドバイザ層まで戦略要素をカバーする戦略チェーンを作成することができる。この個々の戦略要素を1対1で関連付ける機能は、システムにおける戦略要素の活用方法の使い勝手を最大限良くすることができる。720で、ユーザは、図7に示す更なるユーザ環境設定画面と同様であるか類似している設定(Preferences)画面へアクセスすることができる。この画面は、作成中或いは変更中のツリーに含まれるどの戦略要素でも個別的にユーザが選択できるドロップダウンメニューを提供する。各戦略要素に適用する環境設定がこの設定(Preferences)画面に表示され、また、適用しない環境設定は灰色表示される(例、ユーザがドロップダウンメニューよりアドバイザを選択する場合、表示される環境設定は、アドバイザに特に影響を及ぼすオペレーションに限定される)。1:1設定−アドバイザ(One-to-One Configuration - Advisors)画面を通してアクセスした更なる環境設定画面における如何なるユーザ指定も、以前の環境設定画面においての指定を強制変更する。これらの上書きは、提供されるドロップダウンメニューを通して指定した特定の戦略要素にのみ適用する。例えば、ある特定のアドバイザに対する変更は同じツリー上の他のアドバイザに影響を及ぼさない。
710でユーザは、有効なポートフォリオを選択することができる。デフォルトは、優先順に現在作成若しくは変更されているポートフォリオ又は直前に作成若しくは変更されたポートフォリオである。ドロップダウンメニュー714により、ユーザは、722の選択可能重畳アドバイザ(Available Overlay Advisor)ウィンドウで閲覧したい重畳アドバイザライブラリを選択することができる。716でユーザは、変更のために閲覧したいツリーを指定することができる。デフォルトのツリー表示は、基本的なツリー構造で、728及び732のように各接続点にプレースホルダの重畳アドバイザ領域(Overlay Advisor Area)アイコンが表示され、これらは代わりに、ユーザがアドバイザをドラッグアンドドロップすると自動的に置き換えられる。
重畳アドバイザレベルでは、基礎的及びユーザ作成/提供、すなわち偏りなし及び偏り付きの2つの異なった種類の重畳アドバイザを指定することができる。220で選択可能重畳アドバイザのウィンドウは、全ての基本重畳アドバイザと共にユーザに指定されたアドバイザライブラリに含まれる全ての非基本重畳アドバイザを表示する。724、726及び730の例では、任意の重畳アドバイザを指定位置にドラッグアンドドロップすることができる。重畳アドバイザは、ツリー領域外にドラッグすることにより取り除くことができる。728及び732の重畳アドバイザ領域のプレースホルダは、例示のため、空欄として表示してある。好適な実施例において、先行する処理層、例えばアドバイザ処理層からの全ての戦略要素は、全ての基本重畳アドバイザ及びユーザ指定の重畳アドバイザにより操作されることがデフォルト状態となっている。例えば730の枝は、ユーザがこの画面を最初にアクセスしたときに見る実際のデフォルト状態で、全基本重畳アドバイザ(All Base Overlay Advisors)が第1の重畳アドバイザ層の戦略要素(すなわち枝に更に上にあるMACDは、インジケータ層の一部である)で、続いてアドバイザプレースホルダ領域があり、これは、ユーザによって埋められ又は埋められない(例においては埋められていない)。ユーザが全基本重畳アドバイザを表すデフォルトの記号、アイコン又は他の識別子を取り除くと、728及び732の例のように、重畳アドバイザプレースホルダ領域が表示される。先行する戦略要素が何れの重畳アドバイザとも関連付けされていない場合、先行する戦略要素の信号データ、すなわちインジケータ又はアドバイザ出力信号は、データベース内で重畳アドバイザのデータが格納されるはずであったフィールドに進められ、これがアドバイザ出力信号データとしてコンバイナによって操作され、次の処理層の入力として使用されるコンセンサス信号となる。重畳アドバイザは、デフォルトとしてポートフォリオで使用されるのと同じ形態である、つまりスペクトラム重畳アドバイザとして指定されている場合ユーザが指定し直さない限りこのままである。
201で示すように、更にアドバイザを枝上の別のアドバイザの上にドロップすることにより加えることができ、追加された順にツリーに自動的に付加される。
ツリーのインジケータ及びアドバイザ部分は、この例において指定されたツリーの重畳アドバイザ部分に連結又は付加され、これにより戦略チェーンの第1、第2、及び第3の部分(デフォルトの推奨戦略チェーン全体)が完了する。これは次のように書くことができる。(1)ユーザ重畳アドバイザ(User Overlay Advisor)724がユーザアドバイザ(User Advisor)の出力を処理する。(2)重畳アドバイザ決定ツリー(Overlay Advisor Decision Tree)726がアドバイザレベルの決定ツリー及び複雑決定ツリーの出力を処理する。及び(3)全重畳アドバイザ平均(Overlay Advisor Average of All)730は、MACD の出力を処理する。最後に仕様を保存し、前の画面に戻るためにユーザは、終了(Finish)ボタン734を押す。
図17の750でユーザは、新規(デフォルト)又はシステムに含まれる基本コンバイナライブラリを含み既に作成された他のコンバイナライブラリ又は基本コンバイナ及び/又はユーザにより作成又は提供されるプロプライエタリコンバイナの任意の組み合わせからなる、以前に作成された他のライブラリから選んでコンバイナライブラリを指定できる。例えば特定の資産クラス又は投資戦略用にあるコンバイナを特に設計することができ、このように体系化(例、株式コンバイナ、又は空売り戦略コンバイナ)することが望ましいかもしれないので、基本コンバイナ及びユーザ供給又は作成コンバイナ双方のライブラリへのグループ化は重要である。752でユーザは、新規ライブラリに対する名前を入力することができる。名前の定義は、ユーザに全く任せることができ又は名前若しくは部分的な名前を自動的に提供することもできる。例えばポートフォリオの設定処理中にこの画面がアクセスされた場合、自動的に提供される名前は、現在作成されているポートフォリオの名前を全部又は一部参照しても良い。
756、762、764及び766でユーザは、適当なボックスにチェックを入れることにより追加したいコンバイナの形式を選択することができる。758のブラウズボタンは、重畳アドバイザの形式が選択されると表示される。ユーザは、ボタンをクリックして各々のファイル形式の重畳アドバイザファイルが存在するシステムディレクトリの部分の内容を表示するウィンドウを開くことができる。ユーザは、次に望む重畳アドバイザを選ぶことができ、これによりブラウズウィンドウが閉ざされ、760に示すようにファイルの場所/名前が表示される。出願人は、別途のインタフェース画面により、ユーザがインジケータを各々の形式で管理できるようなフォルダに基づく何らかの体系化構造を提供することができる。例えば、ユーザのハードドライブ又はネットワーク全体へのアクセスを許可すること除き758のブラウズ機能に類似した機能により、ユーザは、重畳アドバイザの指定を含むエクセルファイルを「エクセルアドバイザ(Excel Advisors)」と称するフォルダに転送するよう指示できる。他のファイル形式は、例えば出願人指定形式でコード化された重畳アドバイザは、出願人提供のユーティリティを用いてコード化される場合等システムが自動的にファイルすることができる。768の例は、750で指定されるように作成又は変更されたライブラリを構成する全てのコンバイナのグループ分けを表示した新ライブラリコンテンツ(New Library Content)ウィンドウを示す。754における追加/削除(Add/Delete(+/-))ボタンを用いて現在の画面を終了することなく各々の種類のファイルを任意の数追加し、又は以前に選択されたものを削除することができる。終了ボタン770を用いて操作を完了させ、必要に応じ次の設定画面、又はアプリケーションの主画面に進む。
図18は、コンバイナ連携/管理(Combiner Association/Management)画面表示を示し、780で指定されるように、ここでユーザは、特定のコンバイナを、例えば作成又は変更されるポートフォリオに対するインジケータ、アドバイザ及び重畳アドバイザ処理層に関連付けることができる。788では、780でユーザにより指定されたコンバイナライブラリ(Combiner Library)に含まれる全ての利用可能なコンバイナが表示される。ユーザがどの重畳アドバイザを指定するかに拘わらず、全ての基本コンバイナを利用可能として記載することがデフォルト状態の1つであるので、例において普通株(Equities)と呼ばれるライブラリの非基本コンバイナのうち、利用可能として示される唯一のものは「ユーザ挿入コンバイナ(User Inserted Combiner)」である。ユーザは、コンバイナ記号、アイコン、又は他の識別子を806で動的コンバイナレベル1(Active Combiner-Level 1)(インジケータ処理層)ウィンドウに、810で動的コンバイナレベル2(Active Combiner-Level 2)ウィンドウ(アドバイザ処理層)及び/又は814で動的コンバイナレベル3(Active Combiners-Level 3)ウィンドウ(重畳アドバイザ処理層)にドラッグアンドドロップすることができる。図15は「最近隣法(Nearest Neighbor)」と呼ばれる基本コンバイナが動的コンバイナレベル1ウィンドウに置かれ、「決定ツリー(Decision Tree)」と呼ばれる基本コンバイナが動的コンバイナレベル2ウィンドウに、また「全ての平均(Average of All)」と呼ばれるコンバイナが動的コンバイナレベル3ウィンドウに配置されたことを示している。全ての平均(Average of All)と呼ばれるコンバイナは、それ自体実際のコンバイナではなく、任意の処理層における全ての基本コンバイナを含めることを指定し、全てのコンバイナ出力の単純な算術平均から最終予測を導き出すショートカット機能である。全ての平均(Average of All)機能が用いられた場合、ユーザにより追加された任意の非基本コンバイナも計算に含まれ最終予測への寄与が同等に重み付けられる。システムの好ましい一実施形態におけるデフォルト状態では、全ての処理層における全ての基本コンバイナを用い、各処理層における最終予測を全てのコンバイナ出力の単純な算術平均から導き出し、ここで最終処理層の最終予測が出力インタフェース画面を通して人間のユーザが受ける予測となる。
804、808及び812に示すように、コンバイナのソースライブラリ名が表示され、追加されたコンバイナは、適用スペクトラム(Enable Spectrum)のボックスにチェックを入れることによりスペクトラムコンバイナとして指定することができる。利用可能にされたスペクトラムコンバイナ(更に詳細に後述)のデフォルト状態の1つは、出願人により指定されたパラメータのスペクトラムである。スペクトラムコンバイナは、過去の時間枠のスペクトラムを処理することができ、及び/又は例えばパーセプトロンにおける非線形項のスペクトラム等他のパラメータのスペクトラムを処理することができる。ユーザは、出願人により提供され、図7又は図10に図示される別個のインタフェースでコンバイナの記号、アイコン、又は他の識別子をダブルクリックすることにより任意のコンバイナパラメータを変更することができる。
コンバイナを動的コンバイナレベルウィンドウに置くことにより、ユーザが前もって有効ポートフォリオで指定したインジケータに指定コンバイナが関連付けられ、これにより、インジケータで処理されるインスツルメンツ要因及び他のデータタイプ(すなわちインジケータ出力信号)は、指定コンバイナを用いて処理されることになる。モデル化される個々のインスツルメンツ又は他のデータタイプは、最小限1つのインジケータにより前処理され(デフォルトの最小限インジケータは、Changeと呼ばれ、単に前期に対し計算された今期の値の変化である)、各新規インジケータ値は、対応する各コンバイナにより生成される独自の予測を出すために用いられる。言い換えれば、(a)1つのインスツルメンツ(単一データポイントを有するデータタイプに対して)がモデル化され、(b)デフォルトの始値、高値、低値及び終値の未処理のデータポイントを含むように指定され(すなわちユーザは、デフォルトのデータポイントの何れも除外しなかった)、(c)最小限のデフォルトインジケータChangeのみが使用され(すなわちユーザは他のインジケータを指定しなかった)、(d)6つのデフォルトコンバイナ全てが用いられる(すなわちユーザは、デフォルトのコンバイナの何れも除外せず、非基本コンバイナを指定しなかった)場合、24個の異なった信号が存在する(各データポイントとインジケータの対(例では4データポイント×1インジケータ)×各コンバイナ(例では6個)に対する1信号)。例えば各々1つのインジケータを有するこれら4つのデータポイントは、各々6つの予測を有し、これらは次にコンセンサス関数(Consensus Function)を用いて1インジケータあたり1つの予測に集約される。デフォルトのコンセンサス関数は、各インジケータに対する6つのコンバイナの予測全ての単純な数学的平均を計算するもので、これは、次の処理層においてアドバイザにより処理される新規の値を生成する。786でユーザは、更なる設定(Preferences)ボタンにより、基本コンバイナの出力に特別な重み付けをする等他のレベル1コンセンサス関数を指定することができる。
コンバイナを動的コンバイナレベル2ウィンドウに置くことにより、ユーザが前もって有効ポートフォリオで指定したアドバイザに指定コンバイナが関連付けられ、これにより、アドバイザで処理されるインスツルメンツ、要因及び他のデータタイプ(すなわちアドバイザ出力信号)は、アドバイザ層の指定コンバイナを用いて処理されることになる。モデル化される個々のインスツルメンツ又は他のデータタイプ各々がインジケータ処理層を通過すると、インジケータ層の新規コンバイナ値は、各々アドバイザのデフォルトセット(ユーザに除外されない場合)及びその他任意のユーザ指定アドバイザを用いて処理される。例えば、(a)1つのインスツルメンツがモデル化され、(b)5つの基本アドバイザからなるデフォルトセットのみが使用され(すなわちユーザは他のアドバイザを指定しなかった)、(c)アドバイザ層におけるデフォルトの基本コンバイナ6つ全てが用いられる(すなわちユーザはデフォルトのコンバイナの何れも除外せず、非基本コンバイナを指定しなかった)場合、6個の異なった信号が存在する(インジケータ層のコンバイナ各々に対する1信号(例ではインジケータ層のコンバイナコンセンサスからのデータポイント1個掛ける基本的アドバイザ出力5個)×基本的アドバイザの出力5個×各コンバイナに対する1個(例では6個)=30)。これら5つのアドバイザ出力は、各々6つの異なったコンバイナ予測を有し、これらは、次にコンセンサス関数を用いてアドバイザあたり1つの予測に集約される。デフォルトのコンセンサス関数は、各アドバイザに対する6つのコンバイナの予測全ての単純な算術平均を計算するもので、これは、次の処理層において重畳アドバイザにより処理される新規の値を生成する。更に1つのインスツルメンツ又は1つのアドバイザを追加すると、生成され処理される値の数が6値増える。この1つのアドバイザをスペクトラムとして利用可能とすると、生成され処理される値の数(例では30)は、スペクトラム内の異なった期間変数を掛けた分増加し、例えば2−10日間のスペクトラムは、9つの異なったバリエーション、すなわち9×24を指定する。
コンバイナを動的コンバイナレベル3ウィンドウに配置することにより、ユーザが前もって前もって有効ポートフォリオで指定した重畳アドバイザに指定コンバイナが関連付けられ、これにより、重畳アドバイザで処理されるインスツルメンツ、要因、及び他のデータタイプ(すなわち重畳アドバイザ出力信号)は、重畳アドバイザ層の指定コンバイナを用いて処理されることになる。モデル化される個々のインスツルメンツ又は他のデータタイプ各々がアドバイザ処理層を通過すると、アドバイザ層の新規コンバイナ値は、各々重畳アドバイザのデフォルトセット(ユーザに除外されない場合)及びその他任意のユーザ指定重畳アドバイザを用いて処理される。例えば、(a)1つのインスツルメンツがモデル化され、(b)6つの基本重畳アドバイザからなるデフォルトセットのみが使用され(すなわちユーザは他の重畳アドバイザを指定しなかった)、(c)重畳アドバイザ層におけるデフォルトの基本コンバイナ6つ全てが用いられる(すなわちユーザはデフォルトのコンバイナの何れも除外せず、非基本コンバイナを指定しなかった)場合、6個の異なった信号が存在する(アドバイザ層のコンバイナ各々に対する1信号(例ではアドバイザ層のコンバイナコンセンサスからのデータポイント1個×基礎的重畳アドバイザ出力5個)×基本的アドバイザの出力5個×各コンバイナに対する1個(例では6個)=36)。これら6つの重畳アドバイザ出力は、各々6つの異なったコンバイナ予測を有し、これらは、次にコンセンサス関数を用いてアドバイザあたり1つの予測に集約される。デフォルトのコンセンサス関数は、各重畳アドバイザに対する6つのコンバイナの予測全ての単純な算術平均を計算するもので、これは図16及び図17に図示されるインタフェース画面に表示される最終予測である新規の値を生成する(理論上ユーザは420で追加/削除制御を用いて更に処理層を指定することができ、この場合、これらの新規値は、レベル4の重畳アドバイザによって処理される)。更に1つのインスツルメンツ又は1つのアドバイザ若しくは重畳アドバイザを追加すると生成され処理される値の数が6値増える。1つの重畳アドバイザをスペクトラムとして有効化すると生成され処理される値の数(例では30)は、スペクトラム内の異なった期間変数を掛けた分増加し、例えば2−10日間のスペクトラムは、9つの異なったバリエーション、すなわち9×24を指定する。
アドバイザのデフォルトセットを構成する6つの基本コンバイナは、ウィンドウ296に示される。6つの基本コンバイナからなる現在のセットの6つ全て、すなわち最近隣法(Nearest Neighbor)、複雑最近隣法(Complex Nearest Neighbor)、決定ツリー(Decision Tree)、複雑決定ツリー(Complex Decision Tree)、パーセプトロン(Perceptron)及びマルチ−レベルパーセプトロン(Multi-level Perceptron)は、戦略の偏りがなく、完全に機械学習技術の特有の処理である。これら「偏りなし」の機械学習要素(デフォルトのアドバイザ、重畳アドバイザ及びコンバイナとしても用いられる)の数学的及び論理的基盤は、本質的な戦略の偏りがないので公表する必要はない。言い換えれば、これらは厳密に言うと技術モデルであり、取引又はリスク管理モデルではない。
出願人のシステムは、コンバイナを用いて個々の信号各々の過去の及び現在の値を見直し、相互関係及び業績パターンを検出し、各信号タイプが現行市場環境において、何時業績が良いか学習することにより、信号を生成する戦略要素を最も効率的に使用する。したがって、近々最も強さを示し又は最も強さを示すことが予期される信号がモデル化される各インスツルメンツ又はデータタイプに対するシステムの最終予測出力を算出するにあたり最も影響を与える。818、822及び828において、ユーザは、ドロップダウンメニューからオプションを選ぶことにより、レベル1、レベル2及びレベル3各々の過去の時間枠又は過去の時間枠(LBTF)を判定する方法を指定することができる。822の例では、「最後のn期間(Last n Periods)」が選択され、824と同様に where n=の期間指定フィールドが表示される。ユーザは、ここでnの代わりにモデル化処理の機械学習部分においてシステムに使用してもらいたい期間数又は個々の過去の重畳アドバイザ値を入力することができる。例えばユーザが824において500日を指定した場合、システムは、現在の期間を含みレベル2のコンバイナによって算出された最後500個の値を使用する。特定インスツルメンツ又は要因(例、ポートフォリオに含まれる新規作成インデックスの新規上場株式)に対しデータベースにある過去のデータを超えた期間数をユーザが指定した場合、システムは、自動的に期間の利用可能な最大数を用い、期間の指定数が存在するまで新規データを含めてこれを拡張する(出願人はユーザの肯定応答を必要とするエラー通知のポップアップウィンドウを提供することもできる)。ユーザは、更に818の例のように、前のレベルにおけるコンバイナ値の過去の時間枠(LBTF)を「動的学習」に指定することができる。これは、過去の時間枠(LBTF)がモデル化される個々のインスツルメンツ又はデータタイプに対し現在の最適期間数を反映するよう動的に調整されることを指定する(つまり個々のモデル化の対象はそれ自体の最適を有し、新規予測タスク毎に異なる可能性がある)。
820、826及び830で、レベル1、レベル2及びレベル3各々での使用に指定されたコンバイナの学習最適化により、ユーザは、最低ボラティリティ(Lowest Volatility)、最低削減(Lowest Drawdown)及び最高利益(Highest Profit)等狭い調整に基づいて自分にとって好ましい最適化パラメータを指定することができる。これらの設定は、各調整目的、例えば最大利益に対し出願人がデフォルトとして指定したパラメータセットを選択することにより機械学習手段自体の中のデフォルトパラメータに作用する。更なるユーザ設定(Preferences)画面上には、図7の202で示すように学習基準−一般化(Learning Criterion-General)ウィンドウがあり、これにより、ユーザは、最大コレクト(Maximize Correct)%(方向)、最大コレクト(Maximize Correct)%(大きさ)、最小連続的エラー(Minimize Consecutive Error)(方向)及び最小連続的エラー(Minimize Consecutive Error)(大きさ)等のより具体的なパラメータにより各処理層における学習の最適化の微調整を行うことができる。ユーザは、これらの環境設定に重み付けし、現在作成又は変更されているポートフォリオを自分の必要性に合うバランスに設定することができる。出願人は、将来システム調整用のデフォルト設定を再指定し、また、調整オプションを追加する可能性がある。
ユーザは、786における設定(Preferences)ボタンを押して、最適過去の時間枠(LBTF)の判定用に更なるパラメータを設定し、他の更なる機能を指定することができ、ボタンを押すと、全ての環境設定がコンバイナのみと、また、現在作成又は変更されているポートフォリオに関してのみ関連付けられることを除き、図7と同じ又は類似した別個のインタフェース画面が開かれる。コンバイナ連携/管理画面を通してアクセスした更なる環境設定画面のユーザの指定は、有効ポートフォリオに対する以前の重畳アドバイザ環境設定画面からの指定に優先する。出願人は、インスツルメンツ及び要因双方に対する過去の時間枠(LBTF)を指定し、ドロップダウンメニュー又は他の選択手段を通じて任意のパラメータを利用可能にすることができる。
図18の784において、設定(Configure)1:1のボタンにより、ユーザは、図7に示される画面と同じ又は類似した別個のインタフェース画面をアクセスすることができ、ここで、1対1の形で連結され戦略チェーンを形成する戦略要素の全てが特定のコンバイナに関連付けすることができる。
システムのデフォルト状態は、レベル1のインジケータ処理層、レベル2のアドバイザ処理層及びレベル3の重畳アドバイザ処理層の3つの処理層を指定する。ユーザは、追加/削除(Add/Delete(+/-))ボタン816をクリックし、現在作成又は変更されているポートフォリオに対するレベルを追加又は削除することができる。レベルの追加又は削除は、各々処理層に関連する他の全ての機能を重複し又は取り除くことができる。例えばユーザは、それ自体別のポートフォリオのアドバイザ又は重畳アドバイザとして指定されるポートフォリオを作成することを望むかもしれず、この最終予測は、更に処理の対象となるのでユーザは、レベル3の重畳アドバイザ処理層を省くことを望むかもしれない。出願人は、コンバイナによる判定/選択のバランスを崩すために用いることができる擬似乱数発生器の集合を提供し、数字の偏りを無くし不規則なシステム処理を行うためのノイズを加える。これらの処理は、擬似ランダムであるので、実際には、システム処理と現実的に相関関係があり得る決定論的規則に従っている。出願人は、擬似乱数発生器に関しデフォルトを指定し、ユーザが786でアクセス可能な更なるユーザ環境設定画面により又は別個のインタフェース画面により設定できるようにする。
好適な実施例では、特定の処理層/レベルで機能するシステム設定の集合全体が1つ以上の遺伝的アルゴリズムを用いて最適化できる。これらの遺伝的アルゴリズムは、デフォルト又はユーザ指定によって設定されるものであり、ここからシステム設定の組み合わせを作成した上これら新規の組み合わせの影響をユーザが入力した評価基準(例、最大利益又は最小変動率)に基づいて評価する。ユーザインタフェース画面を通じて指定されたシステムの設定は、戦略記述言語(Strategy Description Language「SDL」)と呼ばれる出願人の中間言語に直接書き込まれ及び/又は翻訳され、SDL形式でデータベースに格納される。システムの動的ネットワーク最適化(Dynamic Network Optimization)機能で用いられる遺伝的アルゴリズムが処理するのは、このSDL形式の設定データである。出願人は、1つ以上の追加インタフェース画面を通してユーザ自身の遺伝的アルゴリズムを指定し及び/又はデフォルトの遺伝的アルゴリズムを変更する機能をユーザに提供する。
790、794及び798において、ユーザは、各々レベル1、レベル2及びレベル3に対しシステムの動的ネットワーク構造最適化(Dynamic Network Structure Optimization)(「DNSO」)機能を選択することができる。792、796及び800において、ユーザは、更なる設定(Preferences)画面にアクセスすることができ、ここで遺伝的アルゴリズムが処理する特定の設定又は他の制御及びシステム内の各種時点で遺伝的最適化に与えられる自由度を含むDNSOパラメータを指定することができる。ユーザは、832で終了(Finish)ボタンをクリックすることにより次の画面に進むことができる。
図19は、ポートフォリオ管理(Portfolio Management)インタフェース画面を示し、ここでユーザは、幾つかのポートフォリオ管理を行うことができる。850でユーザは、ドロップダウンメニューから並び替えの種類を選んで並び替え機能を実行することができる。並び替えの種類は、例えばポートフォリオ間の類似度、資産クラス、ポートフォリオの調査若しくは実行又は他の任意の並び替えの種類を含むことができる。選択可能ポートフォリオ(Available Portfolios)ウィンドウ856は、ユーザが選択した並び替えの種類に指定される各ポートフォリオの記号、アイコン、又は他の識別子が記載される。デフォルト状態では、システムにおける全てのポートフォリオがアルファベット順に示される。ユーザは、858で任意のポートフォリオの記号、アイコン、又は他の識別子を動的ポートフォリオ(Active Portfolio)ウィンドウにドラッグアンドドロップすることができ、これにより、選択されたポートフォリオが本インタフェース画面に指定される後続の操作に対し有効なポートフォリオであることを指定できる。デフォルト状態では、一時に1つのポートフォリオしか変更できない。860でユーザは、指定ポートフォリオに対し実施する操作をドロップダウンメニューから選ぶことができる。例えば、選択された操作「重畳アドバイザに変更(Convert to Overlay Advisor)」は、例示の通り新規重畳アドバイザがどのポートフォリオ又はライブラリに加えられるか等更に指定が必要となる。864及び866のドロップダウンメニューの例では、各々行き先のポートフォリオ又はライブラリ及びこのポートフォリオ又はライブラリの名前の指定ができるが、これらが示すように、操作を完了するのに必要な情報を提示する他の選択手段が自動的に表示される。ユーザは、追加/削除(Add/Delete(+/-))ボタン862を用いて同じ有効ポートフォリオに対し名前変更等更に操作を指定し又は操作を削除することができる。
852及び854でユーザは、指定ポートフォリオに対し各々設定1:1(Configure One-to-One)及び設定(Preferences)インタフェース画面をアクセスすることができる。設定1:1(Configure One-to-One)画面では、ユーザに対しドロップダウンメニュー又は他の選択手段が提供され、ここでユーザは、有効ポートフォリオの変更を望む部分、例えばレベル1、レベル2又はレベル3うちの戦略要素等を指定する必要がある。同様に設定(Preferences)画面では、ユーザに対しドロップダウンメニュー又は他の選択手段が提供され、ここでユーザは、有効ポートフォリオにおいて環境設定の変更を望む部分、例えばインジケータ、アドバイザ、重畳アドバイザ、コンバイナ等を指定する必要がある。ユーザが望む操作の指定を完了したら、868の終了(Finish)ボタンを押すことができる。
図20は、バックテスト/フォワードテスト作成と管理(Back Test/Forward Test Creation and Management)インタフェース画面を示す。ユーザは、ポートフォリオの現在の設定(戦略要素、機械学習要素、及び調整パラメータ等を含む)で履歴データを処理することにより選択ポートフォリオの過去の業績をテストするように設計されたバックテストも実施でき、また新規の各指定頻度で処理された未知のデータを用いて選択ポートフォリオの業績をテストするフォワードテストを実施することができる。バックテストでは、定義された過去の期間数においてデータを訓練用に用い、第2の定義された期間からのサンプル外のデータ(訓練データセットで使用されないが、必ずしも新規に生じたデータではない)がポートフォリオ構成の性能を評価するために用いられる。ユーザは、完全なポートフォリオから任意の処理層のツリー又は例えばインジケータ、アドバイザ、重畳アドバイザ、及びコンバイナ等の信号発生戦略要素までシステムにおける任意の個々の要素をテスト用に選択できる。任意のシステム要素のバックテスト及びフォワードテストを行える機能により、ユーザは、研究及び戦略を自由に設計することができる。
880でユーザは、ドロップダウンメニューを用いて戦略要素のライブラリを指定し、望む要素を選択することができる。例でユーザは、「全て(All)」を選択している。デフォルト状態では、ユーザによりリサーチ、例えば「全リサーチポートフォリオ(All Research Portfolios)」と指定された全てのポートフォリオを表示する。ユーザが指定するライブラリの内容は利用可能戦略要素(Available Strategy Elements)ウィンドウ886に表示される。ドロップダウンメニュー882でユーザは、テストの種類、例えばバック、フォワード又はこれら組み合わせを指定できる。ユーザは、任意の利用可能な戦略要素の記号、アイコン、又は他の識別子を888で示すように新テストグループ(New Test Group)ウィンドウにドラッグアンドドロップすることができる。2つ以上の戦略要素が選択された場合、テストは、選択された戦略要素各々に対し同一のパラメータで実施される。906と908でユーザは、テストの範囲の種類、すなわち日付又は期間を指定でき、910と912で範囲、例えばテストの開始日とテストの終了日をフィールドに入力することができる。964の追加/削除(Add/Delete(+/-))ボタンをクリックすることにより、ユーザは、2つ以上の日付範囲を指定することができる。
テスト用パラメータのデフォルトセットを選ぶために、ユーザは、ドロップダウンメニュー892からテストセット(Test Set)を選択することができる。デフォルトのテストセットは、資産クラス及び戦略タイプによって整理されているので、例えば特定短期間の偏りをシミュレーションするように合図する、通貨先物対スポット為替取引といったずれ等の変数は、使い易いように予め定義されている。設定(Preferences)ボタン884で出願人は、別個のインタフェース画面を通して更なるユーザ環境設定を提供する。この環境設定画面は、実際の市場環境及び市場環境が自身の戦略実行に与える影響に対してユーザ自身の考えを反映するようにユーザが調節できる変数の完全な一式へアクセスできる。例えばユーザは、環境設定を記録するテストセット(Test Set)テンプレートを構成することができ、このような環境設定には、例えば次のことが含まれる。テストの対象となる期間、比較解析に用いられるベンチマーク、評価に含む信号の種類(例えば特定の信頼レベル、特定の損益率等)、シミュレーションされた損失限定及び利食いレベル、実際のシステム推奨損失限定及び利食いレベル(ユーザ定義の変数で調整可能)、手数料(一定ドル額又は株式数又は他の単位の関数)、ユーザが定義し許容する長期/短期のエクスポージャ率、レバレッジ係数等。環境設定画面は、更に環境設定セットを保存して名前をつけるオプションをユーザに提供するので、次に使用する際に参照することができる。
894でユーザは、ドロップダウンメニューからテストグループ対し1つ以上のベンチマークを選択することができる。出願人は、デフォルトベンチマークを提供し、これらは長期保有比較の乱数発生から一般的な指標に及んでいる。ベンチマークを選択するとグラフ表示、業績数字及び業界標準の統計的基準により迅速で簡単な比較を可能にするレポートが生成される。896でユーザは、希望するレポートタイプ(Report Type)例えば前文又は要約及び形式、例えば.pdf 又は.xlsを指定することができる。890で保管及び再テストの目的からテストグループに名前を付けるためユーザにグループ保存(Save Group As)フィールドが提供される。テストに対するモデル化頻度(Modeling Frequencies)は、486でボックスにチェックを入れることにより選択でき、これらは、テストされる予測頻度に対応する。ユーザが特別の頻度を指定することにした場合は、例えばDay(09:00-15:30)NY.GMTといった、出願人が指定する表記法を入力し、これは、ニューヨークで午前9:00から午後3:00までの価格活動からなる特定の日を指定している。デフォルト状態では、テストグループに含まれる全ての戦略要素が全ての指定頻度でテストされる。898で、テストスケジューラ(Test Scheduler)ドロップダウンメニューにより、ユーザは、システムが何時テストを実施するかを指定することができる。ユーザは、終了(Finish)ボタンを押して直ちにテストが実行されることを指定でき、又は、実行ポートフォリオの処理が完了した後(例えば市場の閉鎖後)等の混雑していない時間帯にテストが実行されることを指定でき、又は、例示のようにテストの実行を望む正確な時間を指定することができる。ユーザが実行時指定(Specify Run Time)を選んだ場合、900に示すように時間入力用のフィールドが表示される。
テストの全期間に亘り各戦略要素に対し提供される透明な決定パス(更に詳細に後述)は、ユーザに特異な戦略案の発見に繋り得る非常に強力なリサーチツールを提供している。
図21は、ポートフォリオ表示出力画面(Portfolio View Output Screen)を示しており、これは、ユーザがシステムの出力及びシステムの出力から導き出された情報を整理解析できるインタフェース画面に基づく双方向なレポートの一例である。デフォルト状態では、この画面が一次インタフェース画面、すなわちユーザがログインした後表示されるホームページであり、ここから他の全てのシステム画面をアクセスすることができる。ユーザは、932でポートフォリオ名(Portfolio Name)と名付けられたドロップダウンメニューにある全てのリサーチ及び実行ポートフォリオの種類から選んで、閲覧したいポートフォリオを指定することができる。934で現在の表示(the Current View)ドロップダウンメニューによりユーザは表示される情報を素早く変更することができる。例えば、ユーザは、ポートフォリオ全体の情報全部を閲覧することができ、又はポートフォリオの長期側又は短期側を閲覧することができる。938のドロップダウンメニューの分類モード(Sort Mode)により、ユーザは、ポートフォリオの長期及び短期側双方に対する予測出力データを各種方法、例示のように信頼−上行性(Confidence-Ascending)(信頼レベルは更に詳細に後述される)又は振幅−下向性(Magnitude-Descending)等他の様々な出力タイプ及び形式で並べ替えができる。見積基礎(Quotation Basis)ドロップダウンメニュー940で、ユーザは、インスツルメンツ価格及び予測規模の動き等々のデータに対し通貨及び/又は%に基づく相場を見たいか指定できる。942の例は、日/時間(Date/Time)ウィンドウを示し、ここでレポートの日付及び時間に加え、ポートフォリオの現在の現地時間が表示される。
新規予測タスク各々において、システムは、完全に透明な決定パスを提供する。これは、948のように表示される。944でランキング表示(Show Rankings For)ドロップダウンメニューにより、ユーザは、閲覧したい戦略要素のカテゴリを指定することができ、946で表示(Show)ドロップダウンメニューにより、ユーザは、表示したい戦略要素の数を指定することができる。デフォルト状態では、例示のように、全ての種類のユーザ提供/作成戦略要素(すなわち偏りなしの基礎的機械学習要素を除外)の上位10要素が表示される。表示される戦略要素各々に対し現在と以前の順位及び強度も表示される。出力履歴(Export History)ボタン950により、ユーザは、完全な決定パス履歴を出力することができる。ボタンを押すと別個のインタフェース画面が表示され、そこで、ユーザは、エキスポートファイルタイプ、例えば.xls、.csv、.txt、.pdf、又はhtmlを選び、更に、出力されるデータの日付又は期間に基づく範囲を選ぶことができる。出願人は、デフォルトのファイル形式及びデータレイアウトを指定する。
952及び966での例は、長期−1時間(Long-One Hour)ウィンドウ及び短期−1時間(Short-One Hour)ウィンドウ(各々のタグ毎すぐ下に表全体の表示を含む)の1つの可能な構成において示し、ここでは、各々1時間のモデル化頻度に対する長期及び短期の推奨が表示される。最初の4列は、インスツルメンツ名(又はモデル化される他のデータタイプ)、記号、時価(リアルタイム)、前期終値からの変化(すなわち各々のモデル化頻度期間の終了とこの前の期間との差)を表示し、これらは、データフィード、つまり例えば時価のように未処理であるか、前期終値からの変化のように未処理データから得られるものに由来するデータ形態、すなわちシステム処理の出力でない形態に相当する。
954の列は、予測された次の終値(Predicted Next Close)を表示し、これは、指定モデル化頻度の当期間が終了するまで又は終了時点で到達すると予期されるインスツルメンツの価格(又は非インスツルメンツのデータタイプの他の値)である。956の列の規模(Magnitude)は、当期間(すなわち予測出力時と次の予測出力との間)におけるインスツルメンツ又は他のデータタイプの価格/価値の動きの予測規模であり、通貨単位及び/又は基本インスツルメンツ価格又はデータタイプの価値のパーセンテージとして表示することができる。958の列の信用−確率(Confidence - Probability)は、当期間における各々のインスツルメンツ又はデータタイプに対するシステムの予測の信用レベル1(1〜10のスケールで1が最も信頼が低く、10が最も信頼が高い)及びこの対応する確率統計(パーセンテージで表現)を表示する。960及び962の列の損切り(Stop Loss)及び利食い(Take Profit)は、各インスツルメンツに対し各々推奨損失限定及び利食いレベルを表示する(失業率データ等直接又は間接に取引できない非インスツルメンツのデータタイプはN/Aと応答)。長期ポジションの損失限定レベルは、各インスツルメンツに対する当期間におけるシステムの予測低値の関数で、予測誤差は、各インスツルメンツの予測誤差である。利食いレベルは、各インスツルメンツに対する当期間及び予測誤差における予測規模の関数である(ユーザ指定により予期高値又は低値の何れでも良い)。短期ポジションの損失限定及び利食いレベルは、同じデータ及び関数から得られるが、ちょうど逆の形となる。例えば、短期ポジションの損失限定は、高値と予測誤差に基づく。これらの動的に最適化された損失限定及び利食いレベルは、金融セクタで幅広く使用される、恣意的に固定された損失限定及び利食いレベルに置き換え、又はこれらを補強することができる。システムにより各インスツルメンツは、個々にモデル化されるので、このようなレベルは、最新市場環境における各インスツルメンツの価格活動の特有の特徴に合わせてあり、これは、例えば1つのインスツルメンツに対し常に0.25%以上の損失がないように損失限定を設定する等の他の方法では達成できないことである。損失限定及び利食いレベルは、更に他の重要な決定支援データを生み出すために用いられ、これらは、ポートフォリオ内のインスツルメンツを評価し、機会をフィルタし、ユーザ自身の投資目的及びリスク許容度に基づいて従うべき最も有利な推奨を選ぶために用いることができる。例えば、964の列の利益/損害率(Gain/Loss Ratio)は、ユーザがリスク対報酬の最も低い機会を素早く且つ容易に除外する非常に簡単な方法を提供し、これは、利食いレベルに到達した場合の予測利益を損失限定レベルに到達した場合の予測損失で除することによって評価される。この例において、損益率の列は、降順(デフォルト)に並べられ、長期及び短期ポジション双方から1取引のみ実行する場合、ユーザは、各表における最初のインスツルメンツを選ぶかもしれず、更に、信頼レベルを検討して信頼レベルが9以上の取引のみを受け入れることによりフィルタをかけるかもしれず、この場合、ユーザは、長期リストの2番目の取引(QQQ)及び短期リストの1番目の取引(DIA)を実行することになる。
前述のデータは、システムに特有な処理、例えば規模及び信頼から直接得られたか、次期の予測終値、推奨損失限定及び利食いレベル、並びに損益率のようなデータから得られたものである。長期ポジションに対し利用可能なデータは、全て短期ポジションに対しても利用可能である(すなわち当期間中に価値が減少し、前期間の終値より低い価値で終わると予測されるインスツルメンツ又は他のデータタイプ)。968でポートフォリオID(Portfolio ID)ドロップダウンメニューは、このすぐ下にグラフ化されるポートフォリオを表示し、デフォルトでは、有効ポートフォリオが指定される。970でチャートタイプ(Chart Type)ドロップダウンメニューにより、ユーザは、各種のデフォルトのグラフタイプ又は出願人が提供しChart 設定(Preferences)ボタン974を押すことにより開くことができる別個のインタフェース画面を通して作成されたグラフタイプから選択することができる。972で比較(Compare To)ドロップダウンメニューにより、ユーザは、グラフに例えば別のインスツルメンツ又は一括のインスツルメンツ、又はベンチマーク等、追加項目を加えることができる。976でユーザは、座標で示す項目に作用する平滑化機能を有効化又は無効化できる。出願人は任意のグラフユーティリティを提供することができる。
図21の特定の形式及び内容は例示のみ目的であり、出願人は、同じ又は派生データを任意の形式で表示する任意数の異なったウィンドウを提供でき、更に、ユーザが任意の新規表示タイプ又は機能を利用する手段を、例えば974の更なるユーザ環境設定を通して、提供することができる。
図22は、インスツルメンツ表示−出力画面(Instrument View - Output Screen)の1構成例を示し、ユーザは、例えばポートフォリオ表示画面の長期又は短期ポジションテーブルの任意のインスツルメンツをクリックすることにより開くことができる。図示される例はSPY(S&P 預金証書(Deposit Receipts))のものである。図21に図示されるポートフォリオ表示画面と異なる機能は、簡潔のために最小限にしてある。990で頻度ドロップダウンメニューは、複数期間(Multi-Period)が選択されたことを示している。この選択は、992のウィンドウでどの情報が表示されるか指定し(タグ下の表の表示全部を含む)、例において、複数期間の選択は、994の頻度に影響し、このインスツルメンツに対する全ての利用可能な予測頻度を表示させる。この選択は、更に他の表示に影響を与え、これらを996のチャートタイプI(Chart Type-I)の例に示すように、対応指定にデフォルトし、これは、拡張予測(Extended Prediction)に設定され、このすぐ下に、信用(Confidence)が表示されている。全ポートフォリオ表示で利用可能な機能は、全て単一インスツルメンツ表示においても利用可能で、図22に示されるインスツルメンツ向けの機能の幾つかは、ポートフォリオ全体、例えば一括取引等々にも適用できる。ユーザは、任意数のグラフを閲覧することができ、1002においては、チャートタイプII(Chart Type - II)の選択手段があり、これは、例示で、すぐ下に予測誤り(Prediction Error)グラフを表示している。998でユーザは、要約タイプ(Summary Type)を選択でき、これは、選択された要約の種類に基づき全ての不可欠な統計を要約する。1000の例は、要約−最適(Summary-Optimum)を示し、これは、全ての頻度データが表示されるウィンドウに設定されるより多数の情報に基づき決定を下すのに有用な情報を提供する。出願人は、高度ユーザ環境設定画面を通してユーザが全部又は一部変更できる要約タイプのテンプレートを提供し、ここでユーザは、システム内で得られる任意の予測出力データ又は基準を表示することができる。図21及び図22双方のウィンドウ/表示は、全て移動させサイズを変え、ユーザがログインする毎に復元される特別の表示を作成することができる。
本発明は、具体的な実施形態に基づいて考察されているが、これらの実施形態は、発明の様々な態様を説明するもので、限定するものではない。例えば、ボタン、スライダ、メニュー、テキストボックス等々の具体的なユーザインタフェースコントロールが開示されるが、どのような種類のユーザインタフェースコントロールでも本発明での使用に適応させることができる。例えば音声認識、ジェスチャ又は位置情報、三次元又は「仮想現実」又は他の種類のコントロール又は入力デバイスが適用可能である。更に、開示された実施形態の表示例の代わり又はこれらに加え、任意の適当な種類の視覚的出力又は表示を使用することができる。オーディオ、三次元等々を含み他の出力形式を使用することができる。
具体的な要因、指標、インスツルメンツ、アルゴリズム、パラメータ、値、又は他の計算処理項目が開示されるが、他の実施形態では、データ構造、データ表現等々を含む他の任意の適当な種類の計算処理項目を使用することができる。機能性は、好ましいシステム又は機能の集合として説明されているが、他の実施形態は本明細書で開示される機能性の一部のみ含むことができる。機能の幾つかは、他のシステムの補助機能、又は「プラグイン」として使用することができる。本明細書で考察される機能性は独立型システム又は他のプログラム若しくはシステムと併せて使用することができる。
本発明は、幾つかの実施形態において本明細書の操作を実施する装置に関連する。この装置は必要な目的のために特別に構築することができ、又はコンピュータ内に格納されるコンピュータプログラムで選択的に動作され又は再構成された汎用コンピュータからなることができる。このようなコンピュータプログラムは、コンピュータ読取り可能な記憶媒体に格納することができる。この記録媒体は、フロッピーディスク、光ディスク、CD−ROM、及び磁気光学ディスクを含む任意の種類のディスク、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気又は光学カード、又は電子的命令を格納するのに適した任意の種類の媒体を含むがこれらに限定されず、各々コンピュータシステムバスに接続されている。
本明細書で提示されるアルゴリズム及び表示は、本質的に特定のコンピュータ又は他の装置に関係していない。本明細書の教示に従うプログラムと併せて各種汎用システムを使用することができ、又は要求される方法措置を実施するためにより特殊化された装置を構築することが便利であるかもしれない。これら種々のシステムに必要な構造は、以上の説明から明らかになろう。更に、本発明は、特定のプログラム言語に関連して説明されるものではなく、したがって、種々のプログラム言語を用いて各種実施形態を実施することができる。
前述から、本明細書で発明の具体的な実施形態は例示の目的から説明されているが、発明の主旨と範囲から逸脱しない範囲で各種の修正を加え得ることが理解できる。場合によって、各種又は幾つかの実施例に存在し得る特性に言及しているが、これらの特性も発明の主旨と範囲を必ずしも限定するものではない。以上のような具体例を用いた説明において提供される構成は、発明の主旨と範囲内で他の方法で形成し又は組み立てることができる。
特に、各種ブロック図における別個のモジュールは、方法又は装置の機能的モジュールを表しており、必ずしも物理的若しくは論理的な分離又は本発明の主旨と範囲に本質的な操作の順序を示すものではない。同様に、方法は、線形処理として図示され説明されているが、このような方法は、発明の主旨と範囲内で操作順を入れ替え又は並行して実施できる。
本発明の例示実施形態の前記説明は、要約に説明されるものを含み、網羅的又は本明細書で開示される厳密な形態に限定する意図のものではない。発明の具体的な実施形態及び例は、例示の目的から本明細書で説明されるが、当業者であれば認識し理解するように、各種同等の修正が本発明の主旨と範囲内で可能である。例示した通り、これらの修正は、本発明を例示した実施形態の前記説明に照らして本発明に加えることができ、本発明の主旨と範囲内に含まれるものである。
本明細書の説明において、要素及び/又は方法の例等多数の具体的な詳細が提供され、本発明の実施形態の詳細な理解を与えている。しかし、当業者は、発明の実施形態がこれら具体的な詳細が1つ以上欠けていても実施でき、又は他の装置、システム、方法、要素、素材、及び/又は同様のもので実施できることを認識するであろう。別途の事例において、周知の構造、素材、又は操作は、本発明の実施形態の態様を理解しにくくすることを避けるために具体的に示されず、又は詳細に説明されていない。
本明細書を通じ、「一実施形態」、「一つの実施形態」、又は「具体的な実施形態」への言及は、この実施形態に関連して説明される特定の機能、構造、又は特性が本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれており、必ずしも全部の実施形態に含まれてはいないことを意味するものではない。したがって、本明細書を通じて種々の個所に現れる「一実施形態で」、「一つの実施形態で」、又は「具体的な実施形態で」の表現は、必ずしも同じ実施形態を指しているのではない。更に、本発明の任意の具体的な実施形態における特定の機能、構造、又は特性は適当な方法で他の実施形態の1つ以上と組み合わせることができる。本明細書で説明され例示される本発明の実施形態に対する他の変形及び修正は、本明細書の教示に照らし可能であり、本発明の主旨と範囲の一部とみなされることが理解されよう。
また、図面/図に描写される要素の1つ以上はより分離され又は集積された形で実施することもでき、又は特定用途に従い有用であるように場合によって取り除き又は動作不能にすることもできる。
本明細書の説明及び続く請求項を通して使用される冠詞は、説明が明らかにそれに反しない限り複数も含む。更に本明細書の説明及び続く請求項を通して使用される「における」の意味は説明が明らかにそれに反しない限り「上の」をも含む。
本発明の例示実施形態の前記説明は、要約に説明されるものを含み、網羅的又は本明細書で開示される厳密な形態に限定する意図のものではない。発明の具体的な実施形態及び例は例示の目的から本明細書で説明されるが、当業者であれば認識し理解するように、各種同等の修正が本発明の主旨と範囲内で可能である。例示した通り、これらの修正は、本発明の例示実施形態の前記説明に照らして本発明に加えることができ、本発明の主旨と範囲内に含まれるものである。このように、本発明は、この特定の実施形態に言及して本明細書で説明されているが、上記開示ではある程度の修正、各種変更及び代替が意図されており、場合によっては発明の実施形態における幾つかの機能は他の機能の対応使用なくして、述べられた発明の主旨と範囲を離れることなく使用されることが理解されよう。したがって、特定の状況又は素材を本発明の根本的な範囲と趣旨に適応させるために多数の修正を加えることができる。この発明は、後述の請求項及び/又は本発明を実施するのに最良の形態と思われるものとして開示された特定の実施形態で用いられる表現に限定されず、発明は添付請求項の範囲に含まれる。
図1 は、ユーザがポートフォリオを作成し、構成するための画面ディスプレイを示す。 図2は、管理インタフェース画面を示す。 図3は、インスツルメンツ選択管理画面を示す。 図4は、ユーザがどのようにして機械学習コンポーネントを選択するかを示す。 図5は、インジケータライブラリ作成と選択(Indicator Library Creation and Selection)画面を示す。 図6は、インジケータの連携/管理(Indicator Association/Management)画面を示す。 図7は、上級ユーザ設定(Advanced User Preferences)インタフェース画面を示す。 図8は、MACD スペクトラムインジケータを示す。 図9は、1:1設定−インジケータ(One-to-One Configuration - Indicators)画面を示す。 図10は、戦略記述言語記述(Strategy Description Language)インタフェース画面を示す。 図11は、アドバイザ作成と選択(Advisor Creation and Selection)画面を示す。 図12は、アドバイザ連携/管理(Advisor Association/Management)画面ディスプレイを示す。 図13は、1:1設定−アドバイザ(One-to-One Configuration - Advisor)インタフェース画面を示す。 図14は、重畳アドバイザ作成と選択(Overlay Advisor Creation and Selection)画面を示す。 図15は、重畳アドバイザ連携/管理(Overlay Advisor Association/Management)画面ディスプレイを示す。 図16は、1:1設定−アドバイザ(One-to-One Configuration - Overlay Advisors)インタフェース画面を示す。 図17は、コンバイナ選択と管理を示す。 図18は、コンバイナの連携/管理(Combiner Association/Management)画面ディスプレイを示す。 図19は、ポートフォリオ管理(Portfolio Management)インタフェース画面を示す。 図20は、バックテスト/フォワードテスト作成と管理(Back Test/Forward Test Creation and Management)インタフェース画面を示す。 図21Aは、ポートフォリオ表示出力画面(Portfolio View Output Screen)の第1部分である。 図21Bは、ポートフォリオ表示出力画面の第2部分である。 図22Aは、ポートフォリオ表示出力画面の第1部分である。 図22Bは、インスツルメンツ表示/出力画面(Instrument View/Output Screen)の第2部分である。 図23は、基本データモデルを示す。 図24は、コンピュータシステムの例示である。 図25は、通常コンピュータシステム中に存在するサブシステムを示す。 図26は、代表的ネットワークの一般化された図である。 図27は、1つのアプリケーションの実施例と様々な他のモジュールとの間の関係を示すブロック図である。 図28は、知的エージェントを用いる1つのアプリケーションの実施例を示すブロック図である。 図29は、1つのアプリケーションの実施例と様々な他のモジュールとの間の関係を示す。 図30は、知的エージェントを用いる1つのアプリケーションの実施例を示す。

Claims (23)

  1. システムの動向を予測するための方法において、
    上記方法は、ユーザ入力装置及びディスプレイと接続されたプロセッサを使用し、
    上記方法は、複数の選択可能なインスツルメンツを表示し、
    1つ又は複数の上記インスツルメンツを、データポイントを含む予測インスツルメンツとして選択する信号がユーザ入力装置から入力され、
    1つ又は複数の選択可能なインジケータを動作インジケータとして指定する信号がユーザ入力装置から入力され、
    1つ又は複数の上記データポイントを1つ又は複数の動作インジケータで処理し、
    上記データポイントの処理の結果を表示することを特徴とするシステムの動向を予測するための方法。
  2. 上記インスツルメンツは、金融証券を含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 上記インスツルメントは、株式を含むことを特徴とする請求項2記載の方法。
  4. 上記インスツルメントは、債券を含むことを特徴とする請求項2記載の方法。
  5. 上記インスツルメントは、オプションを含むことを特徴とする請求項2記載の方法。
  6. 上記インスツルメンツは、商品先物を含むことを特徴とする請求項2記載の方法。
  7. 1つ又は複数の要因を指定する信号が上記ユーザ入力装置から入力されることを特徴とする請求項1記載の方法。
  8. 上記インスツルメンツは、データタイプを持つデータポイントを含み、
    上記要因は、データタイプ指定を含み、
    上記方法は、更に、上記要因のデータタイプに従ってデータタイプを有するデータポイントを決定するために上記要因を使用し、
    上記決定されたデータポイントが動作インジケータへ入力されることを特徴とする請求項7記載の方法。
  9. システムの動向を予測するための装置において、
    上記装置は、ユーザ入力装置及びディスプレイと接続されたプロセッサと、
    上記プロセッサで実行可能な命令を含むコンピュータで読取可能な媒体とを備え、
    上記コンピュータで読取可能な媒体は、
    複数の選択可能なインスツルメンツを表示する1つ又は複数の命令と、
    1つ又は複数のインスツルメンツを、要因を含む予測インスツルメンツとして選択する上記ユーザ入力装置からの信号を受け取る1つ又は複数の命令と、
    1つ又は複数の選択可能なインジケータを動作インジケータとして指定する上記ユーザ入力装置からの信号を受け取る1つ又は複数の命令と、
    1つ又は複数の動作インジケータの出力を行う1つ以上の命令と、
    処理の結果を表示するための1つ以上の命令とが記録されていることを特徴とするシステムの動向を予測するための装置。
  10. 金融インスツルメンツを解析する方法において、
    上記方法は、データポイントを有する複数のインスツルメンツを識別し、
    ユーザの選択により上記データポイントを処理して出力し、
    上記ユーザの選択により上記出力の組み合わせ、
    出力の過去の事象との比較に基づいて解析の結果を調整することを特徴とする金融インスツルメンツを解析する方法。
  11. 上記過去の事象には、金融インスツルメンツの実績が含まれることを特徴とする請求項10記載の方法。
  12. データの集合に解析手法を適用する方法において、
    上記方法は、ディスプレイ画面と接続されたプロセッサを備えたコンピュータシステムで実行され、
    この方法は、データポイントを含む複数のデータ源をディスプレイ画面上で表示し、
    複数のデータタイプをディスプレイ画面上で表示し、
    上記データタイプを選択する信号がユーザ入力装置から入力され、
    選択されたデータタイプを有するデータ源のデータポイントを識別し、
    入力に従って複数のアドバイザ処理をディスプレイ画面上で表示し、
    1つ以上の上記アドバイザ処理を選択する信号が上記ユーザ入力装置から入力され、
    選択されたデータタイプを有するデータポイントを選択されたアドバイザ処理に適用することを特徴とするデータの集合へ解析手法を適用する方法。
  13. モデル化頻度の選択をする信号が上記ユーザ入力装置から入力され、
    上記モデル化頻度を使用して上記モデル化頻度で抽出された複数のデータポイントに基づく結果を生成することを特徴とする請求項12記載の方法。
  14. 画面上に、1つ以上のデータポイントに対して前処理を行う複数のインジケータを表示し、
    前処理で使用するための上記インジケータをユーザが選択する信号がユーザ入力装置から入力されることを特徴とする請求項12記載の方法。
  15. 数学的インジケータの大きな集合からの株式データを前処理して、インジケータ出力信号を生成し、
    上記インジケータ出力信号をデータベースに格納し、
    上記インジケータ出力信号をアドバイザで処理してアドバイザ出力信号を生成し、
    上記アドバイザ出力信号をデータベースに格納し、
    上記アドバイザ出力信号をニューラルネットワークへ入力し、株価の予測を生成し、
    上記ニューラルネットワーク予測をデータベースに格納し、
    新規データが入力される際に全ての株式とシステムコンポーネントのニューラルネットワーク重みを繰り返し更新することを特徴とする株価を予測するための方法。
  16. 上記インジケータは、信号生成アルゴリズム又は出力装置が如何なる形態であっても良いことを特徴とする請求項15記載の方法。
  17. 最小デフォルトインジケータは、シリーズ中の以前のデータ値に対する計算されたデータ値の変化であることを特徴とする請求項15記載の方法。
  18. 機械学習の基づくアドバイザは、上記インジケータ出力信号を処理することを特徴とする請求項15記載の方法。
  19. 数学的インジケータを使用して証券価格及び他のデータタイプを前処理し、インジケータ出力信号を生成し、
    上記インジケータ出力信号をデータベースに格納し、
    インジケータ出力信号をアドバイザで処理し、アドバイザ出力信号を生成し、
    上記アドバイザ出力信号をデータベースに格納し、
    上記アドバイザ出力信号をニューラルネットワークへ入力し、証券価格や他のデータタイプの予測を生成し、
    上記ニューラルネットワーク予測をデータベースに格納し、
    重畳アドバイザで出力信号を処理し、重畳アドバイザ出力信号を生成し、
    上記重畳アドバイザ出力信号をデータベースに格納し、
    上記重畳アドバイザ出力信号及び低レベルニューラルネットワーク出力信号を第2の高レベルニューラルネットワークへ入力し、証券価格や他のデータタイプの最終予測を生成し、
    新規データが入力される際に全ての証券及び他のデータタイプのニューラルネットワーク重みを繰り返し更新することを特徴とする証券価格及び他のデータタイプを予測するための方法。
  20. 証券価格及び他のデータタイプを予測するために機械学習に基づくシステムは、システムを使用するためにシステムを完全に構成できるように一般的なユーザが挿入ポイントを設定できるようにモジュラ化されていることを特徴とする請求項19記載の方法。
  21. 証券インスツルメンツ及び要因データ用の挿入ポイントと、
    数学的インジケータ用の挿入ポイントと、
    アドバイザ用の挿入ポイント及び重畳アドバイザ用の挿入ポイントと、
    を備えることを特徴とする請求項19記載の方法。
  22. 挿入ポイントは、ユーザによって複数追加することができることを特徴とする請求項20記載の方法。
  23. 上記インジケータは、信号生成アルゴリズム又は出力装置が如何なる形態であっても良いことを特徴とする請求項19記載の方法。
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