JP2007336045A - 音叉型水晶振動片の形状パラメータ決定方法、音叉型水晶振動片、音叉型水晶振動子、及び音叉型水晶振動子を備えた電波時計、発振器、電子機器 - Google Patents
音叉型水晶振動片の形状パラメータ決定方法、音叉型水晶振動片、音叉型水晶振動子、及び音叉型水晶振動子を備えた電波時計、発振器、電子機器 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】 音叉型水晶振動片をケースに組み込んで音叉型水晶振動子とし、外部から所定の圧力を加えて共振周波数及び共振抵抗値の変化率を評価する耐圧特性評価工程と、基準励振電力を含む所定範囲の励振電力を供給して共振周波数及び共振抵抗値の変化率を評価するドライブレベル特性評価工程とを行い、双方の特性評価を同時に満足する基部の長さと振動腕の厚みとを有する音叉型水晶振動片とする。
【選択図】 図1
Description
図14に示すように、水晶振動片101の表面には金属膜からなる励振電極が形成されている。励振電極は水晶振動片101の基部の基端側に形成された接続用の電極102に電気的に接続されている。この接続用の電極102はマウントパッドとも呼ばれ、保持器と成る気密端子103の1対のリード104に電気的に接続される。リード104の反対側には、シリンダ型という表現の元である有底円筒型のケース106が被せられる。ケース106は金属材料にて形成されており、水晶振動片101を覆うように気密端子103のステム105と真空中で冷間圧入されて、真空気密封止を実現している。
シリンダ型パッケージ音叉型水晶振動子Pは上述のように構成され、真空に密封された水晶振動片101の励振電極は、リード104の気密空間を形成する側(インナーリードと称する)に接続されており、リード104を介して外部回路接続側(アウターリードと称する)で外部回路と電気的に接続することが可能となっている。外部回路は交流電圧による所定の励振電力を供給できる回路である。この励振電力をリード104を介して励振電極に供給することにより、水晶振動片101は屈曲モードで所定の周波数で発振する。
特許文献1によれば、音叉型水晶振動片の腕部の間隔Dと、股部の音叉型の長さ方向のエッチング残りをHとした時に、D/Hを6から14の範囲内に設定することで、耐圧特性に優れた水晶振動片を製造できるとしている。すなわち、外部からの印加圧力、衝撃力に対して振動子の周波数変化と共振抵抗値の変化が少なくできるとしている。
例えば、耐圧特性を計測するための励振電力を変化させる場合や、水晶振動片に極性の異なる励振電極間の微小な間隙における異物による短絡を防止するための絶縁性の保護膜を形成する場合には、水晶振動子の共振周波数や共振抵抗値が所定の値以上の変化を引き起こす場合が出てくることがわかった。
1)音叉型水晶振動子に組み込まれ、基部と、該基部から平行に突出する1対の振動腕とを備える音叉型水晶振動片の形状パラメータ決定方法であって、
前記音叉型水晶振動子のケースに外部から所定の圧力を加えたとき、共振周波数の変化率が第1の規格値に入っているか否かを評価すると共に、共振抵抗値の変化率が第2の規格値に入っているか否かを評価する耐圧特性評価工程と、前記音叉型水晶振動子の接続端子に、基準励振電力を含む所定範囲の励振電力を供給したとき、前記励振電力の範囲内において共振周波数の変化率が第3の規格値に入っているか否かを評価すると共に、共振抵抗値の変化率が第4の規格値に入っているか否かを評価するドライブレベル特性評価工程とを行い、前記耐圧特性評価工程における評価と前記ドライブレベル特性評価工程おける評価とを同時に満足するように、前記振動腕の突出方向における前記基部の長さL1及び/又は前記振動腕の厚みtを決定することを特徴とする。
本発明によれば、パッケージに外部から所定値の圧力を加える場合と、音叉型水晶振動子の接続端子に規格電力を含む所定範囲の電力を変化させた場合との、双方の局面から評価しているので、安定した振動特性が得られるかどうかを高精度で評価することができる。
このようにすることで、水晶振動片の表面に保護膜を形成する場合と、形成しない場合とを評価するので、より厳密な評価を行うことができる。
これにより、適切な範囲で基部長さと水晶振動片の厚みが得られるので、安定した振動を持続可能な水晶振動片を得ることができる。
このように基部長L1と振動腕の厚みtを設定することで、共振周波数が略40kHzの安定した振動を持続可能な水晶振動片を得ることができる。
このように更に広い範囲の基部長L1と振動腕の厚みtが設定されることで、共振周波数が略40kHzの安定した振動を持続可能な水晶振動片をより得やすくできる。
このように基部長L1と振動腕の厚みtを設定することで、共振周波数が略60kHzの安定した振動を持続可能な水晶振動片を得ることができる。
このように更に広い範囲の基部長L1と振動腕の厚みtが設定されることで、共振周波数が略60kHzの安定した振動を持続可能な水晶振動片をより得やすくできる。
保護膜の厚みが十分管理される条件では、本方法により設定した基部長L1と振動腕の厚みtで、共振周波数が略60kHzの水晶振動片を得ることができる。
このように基部長L1と振動腕の厚みtを設定することで、共振周波数が略68.5kHzの安定した振動を持続可能な水晶振動片を得ることができる。
このように基部長L1と振動腕の厚みtを設定することで、共振周波数が略77.5kHzの安定した振動を持続可能な水晶振動片を得ることができる。
このように振動腕の幅W1と基部長L1と振動腕の厚みの範囲が指定されることで、共振周波数が略40kHzの安定した振動を持続可能な水晶振動片を得ることができる。
このように更に基部長L1と振動腕の厚みtの広い範囲が指定されることで、共振周波数が略40kHzの安定した振動を持続可能な水晶振動片がより得やすくなる。
このように振動腕の幅W1と基部長L1と振動腕の厚みの範囲が指定されることで、共振周波数が略60kHzの安定した振動を持続可能な水晶振動片を得ることができる。
このように更に基部長L1と振動腕の厚みtの広い範囲が指定されることで、共振周波数が略60kHzの安定した振動を持続可能な水晶振動片がより得やすくなる。
保護膜の厚みが十分管理される条件では、本方法により設定した基部長L1と振動腕の厚みtで、共振周波数が略60kHzの水晶振動片を得ることができる。
このように振動腕の幅W1と基部長L1と振動腕の厚みの範囲が指定されることで、共振周波数が略68.5kHzの安定した振動を持続可能な水晶振動片を得ることができる。
このように振動腕の幅W1と基部長L1と振動腕の厚みの範囲が指定されることで、共振周波数が略77.5kHzの安定した振動を持続可能な水晶振動片を得ることができる。
本発明によれば、上記のような寸法に設定しているため、例えば、直径が1.2mmのような小型のシリンダ型パッケージに内蔵することができ、かつ、安定した振動特性が得られる。
本発明によれば、一つのシリンダ型ケースに、基部を共通とする2対の振動腕を形成しているので、基部と1対の振動腕とからなる振動片を一つずつケースに収納する場合に比べて、パッケージ数を減らすことができるとともに、省スペース化も実現できる。
この場合、一つのリードを共通にしているので、部品点数の削減並びに電気回路構成の簡略化を図ることができる。
また、本発明は、前記音叉型水晶振動子が発振子として集積回路に電気的に接続されている発振器とした。
また、本発明は、前記音叉型水晶振動子を備える電子機器とした。
第1の実施形態では、音叉型水晶振動片の形状パラメータの決定方法について、図1のフローチャートに沿って説明し、その後40kHzの振動片について具体的に説明を行う。図1のフローチャートを説明する前に、水晶振動片の各部の名称と符号について図2を参照して説明する。
図2は、音叉型水晶振動片の形状パラメータを説明するための外形形状を示す平面図である。励振電極などは省略して描いてある。ここで、符号3で示される部位は、基部と呼ばれる。基部の基端側は、図14に示されるように、インナーリードに接続する領域である。基部の幅はWで示され、また基部の長さ(基部長)はL1で表示されている。基部の非基端側から、1組の振動腕2が突出して形成されており、その長さをL2、振動腕の幅をW2で表す。振動腕の断面は、長方形であり、その厚みはtである。尚、本発明では、水晶振動片の厚みは、基部においても同一とする。
1)ステップ1(S1)は、水晶振動片の全長Lと基部幅Wの最大範囲の決定である。これらは、水晶振動片を収納する気密容器の内部の空間によって制約される。
2)ステップ2(S2)は、水晶振動片の振動腕の長さL2と振動腕の幅W1等の寸法の決定である。特に、前記L2とW1が、音叉型水晶振動子の共振周波数を略満たすように決定する。
3)ステップ3(S3)は、基部長L1の範囲の算出である。ステップ1で、最大長が求められているので、基部長L1を、(L1+L2)がLを越えないように複数設定する。
4)ステップ4(S4)は、水晶振動片の厚みtの範囲の決定である。水晶片の厚みtは、共振周波数に直接影響しないので、厚みの範囲は、まず、水晶振動子の製造工程の事情を配慮して行う。量産上実用可能な数種類の厚みのウエハを選択する。
以上のステップ1からステップ4は、試作の前に机上で検討される事項である。上記ステップにより試作の水準が絞り込まれ、これに基づいて、外径のエッチング加工に必要なマスクと励振電極形成用マスクなどが準備される。続いて、以下のステップを行う。
6)ステップ6(S6)は、ステップ5で試作した水晶振動子サンプルに対して、ドライブレベル特性評価を行う工程である。
上記ステップ5とステップ6の両者を満足する水晶振動片の基部長L1と振動片の厚みtの範囲が、保護膜を形成しない場合の、安定して振動を持続できる水晶振動片の形状パラメータである。
8)ステップ8(S8)は、ステップ7で試作した水晶振動子サンプルに対してドライブレベル特性評価を行う工程である。
9)ステップ9は、基部長L1と振動片の厚みtの決定工程である。ここでは、ステップ5からスッテプ8までの結果を勘案して、基部長L1と振動片の厚みtの最適な範囲を決定する。即ち、ステップ5からステップ8までに実施した耐圧特性評価及びドライブレベル特性評価での、各評価を満たす基部長L1と振動片の厚みtの各範囲の共通範囲を、好ましい範囲として最終的に決定し、この範囲を設計に採用する。
安定した振動を持続できる小型の音叉型水晶振動片の実現においては、各寸法の縮小により、寸法の余裕度が減少するために、振動子の特性が寸法の変化に敏感になることを勘案して、より慎重なパラメータの決定方法が必要になる。スッテプ3においても細かな基部長の寸法設定をするとともに、従来のステップ1から5に加え、ステップ6からステップ9までを新たに加えて、保護膜なしのドライブレベル特性の評価だけでなく、さらに、保護膜を形成した場合の耐圧特性とドライブレベル特性を評価する。これによって、安定した振動を持続できるもっとも好ましい範囲の基部長L1と振動片の厚みtを選択できる。
水晶振動子の耐圧特性について、図1を参照して説明する。図1は、水晶振動子の耐圧特性の測定方法を説明するための模式図である。
図1に示すように、水晶振動子の耐圧特性は、水晶振動片が組み込まれたシリンダ型パッケージの水晶振動子PのケースCに所定の静荷重を印加した場合と、印加しない場合とを比較することで確認する。所定の静荷重とは、通常1kgである。比較項目は共振周波数と共振抵抗値であり、それぞれについて静荷重を印加した場合、印加しない場合の値をインピーダンスアナライザで読み取る。読み取った値を用いて、例えば共振周波数であれば、静荷重を印加した場合の共振周波数が、静荷重を印加しない場合の共振周波数に対して何Hzずれたかといった偏差量を引き算して求める。この求められた偏差量を、印加していない場合の共振周波数で割り算した値、すなわち変化率をppmで表示することで、その水晶振動子の共振周波数に関する耐圧特性と定義する。静荷重の印加箇所は、ここでは6箇所のポイントに個別に印加するものとした。そして、共振周波数に関する耐圧特性の規格値として、±2ppmを設定した(第1の規格値)。
水晶振動子の使い方として、電源が一度オンになると継続して常にオンして振動するだけの使い方の他に、省エネルギーモード等により、水晶振動子が他の回路と共に頻繁にオンとオフを繰り返す使用方法がある。後者の場合は、電源がオンになった瞬間には、定常的に発振動作をしている場合に要する小電力ではなく、比較的大きな過渡的電力が印加される。従って、水晶振動子には、このような比較的大きな過渡的電力が印加された場合でも、共振周波数と共振抵抗値が所定の範囲に収まるような特性が要求されている。従って、このドライブレベル特性も音叉型水晶振動片の形状パラメータを決定するためには欠くことのできない評価項目である。
尚、この例では、印加する励振電力は離散的に上昇させたり下降させたりしたが、メモリ容量の大きなインピーダンスアナライザを用いることにより、励振電力を連続的にスイープさせて、大量の共振周波数と共振抵抗値のデータを読み取るようにしてもよい。
音叉型水晶振動片は、振動片を小型化すると振動腕に形成される導電性の励振電極のパターンが微細になり、異極同士の電極パターンの間隔が十数μm程度になる。このため、導電性の微粒子などが製造工程中で振動腕に付着すると、該微粒子が励振電極の異極のパターン間に接触してショートを引き起こし、発振不良に到ることがある。これを防ぐために、励振電極の形成された振動腕と基部の表面に、励振電極を覆うようにSiO2等の絶縁性の保護膜を薄く形成し、導電性の微粒子が付着した場合でもショートしないようにする場合がある。
今回発明のパラメータ決定方法は、基部長と振動片の厚みに関するものであるが、その他の形状パラメータ(全長L、腕の長さL2、基部の幅W、腕幅W1、両腕間の間隔D)について、その決定方法の基本的な考え方をここで簡潔に述べる。
音叉型水晶振動片の全長Lと基部の幅Wは、まず、振動片が収納されるパッケージ寸法によって制約される(前記ステップ1)。音叉型水晶振動片は、その形状の特徴として、基部の幅Wに比較して、その全長Lが6から7倍の長さになることから、気密端子103のインナーリードに接続する際に、振動片がインナーリードに曲がって接続されないように位置精度を管理している。仮に位置がずれて振動片が斜めに接続されると、振動片の先端がケースに接触して発振周波数が不安定になる。そのために、振動片の全長Lと基部の幅Wは、振動片の収納空間に対して余裕を持って配置できるような寸法に制限されている。前述のように、ケースの外径が2mmのシンリンダ型パッケージに関しては、全長Lは、最大4100μm、基部の幅Wは1200μm以下である。外径が1.2mmの場合は、全長Lが3300μm、基部の幅Wは600μm以下である。
(刊行物1:滝 貞男監修、「人口水晶とその応用」、日刊工業新聞社、1974年、p64−65)
水晶ウエハは、まず、ランバード原石から所定の角度で切断された後、研磨工程を経て所定の厚みになる。原石の切断は、ワイヤーソーで約200μmから220μm程度の厚みで行われる。切断におけるウエハのそりを考慮するとこの程度の厚みが必要である。水晶ウエハの寸法は、2インチから4インチ程度の寸法が慣用される。そして、このウエハの中に、数百個から3千個程度の振動片が形成される。研磨は、通常まずラッピング(緑色炭化珪素など遊離砥粒の系が約十数μm)が行われ、150μmから160μm程度の厚みまで研磨される。その後、鏡面加工(ポリッシュ)および表面の加工変質層のエッチングによる除去が行われ、100μmから130μmの厚みに仕上げられる。特に、3インチ以上の大口径ウエハでは、100μm以下厚みに仕上げることは、歩留まりの大幅な低下を招いている。現時点では実用上の目安として、100μmをウエハの厚みの限界値としている。
本発明においては、第1の実施の形態から第4の実施の形態において、ウエハの厚みは、前記2mmの外径のシリンダ型パッケージで用いられた水晶振動片の厚み130μmよりも薄くした、100μm、110μm、120μmの3種類を検討した。
以後、特性試験において、保護膜のない振動片を用いた水晶振動子の耐圧特性試験を実験A(ステップ5)、保護膜の形成された振動片を用いた水晶振動子の耐圧特性試験を実験B(ステップ7),保護膜のない振動片を用いた水晶振動子のドライブレベル特性試験を実験C(ステップ6),保護膜を形成した振動片を用いた水晶振動子のドライブレベル特性試験を実験D(ステップ8)とする。これらの特性試験は、勿論、前述したように、該当する水晶振動片1を気密端子に接続した後に真空中でケースに圧入して、音叉型水晶振動子として完成体とした状態で評価している。
水晶ウエハの厚みが100μmの場合は、このように、耐圧特性とドライブレベル特性のそれぞれにおいて保護膜の有無により特性が異なり、かつ4つの実験で、良品と判定される領域に重なる部分が存在しない(ステップ9)。従って、水晶ウエハの厚みが100μmの場合は、安定した水晶振動子を構成する振動片1の実現は出来ないことが明白である。
本実験では、耐圧特性で良品となった基部長L1が1060μm及び1100μmでドライブレベル特性も良品になっている。即ち、4つの実験結果において、基部長L1が1060μm及び1100μmは良品となる領域が重なっており、この範囲の基部長L1を選択する(製作誤差を考慮して1055μmから1105μmの範囲を選択する)ことで、安定した音叉型水晶振動子を実現できる(ステップ9)。
基部長L1として1100μmを選定した場合の振動片1の全長Lは、前記の振動腕2の長さL2=1995μmと合せて、約3100μmであり、全長Lの制約値であった3300μm以下を満足することができる。従って、水晶ウエハの厚みが約110μmの場合には、初期の目的であった、外径が約1.2mm以下のシリンダ型パッケージの振動子を実現することが可能である。
以上の3つの厚みを持つ水晶ウエハの実験結果並びに製作誤差を考慮すると、基部幅Wが500μm〜600μm、基部長L1が1055μm〜1105μm、振動腕幅W1が185μm〜205μm、振動腕の厚みが105μm〜125μmの範囲内に、それぞれ設定されている場合に、ほぼ良好な振動特性の水晶振動片1が得られることがわかる。
次に、共振周波数が60kHzである小型の音叉型水晶振動子に好適な水晶振動片の形状について、図5を参照して説明する。尚、以下の第2の実施の形態から第4の実施の形態においては、図1の示す音叉型水晶振動片の形状パラメータの決定方法に関する記述は、その共振周波数が第1の実施の形態と異なるだけであり、決定のフローは同じであるので、説明を省略する。
図5は、第2の実施形態に係る60kHzの音叉型水晶振動子について、音叉型水晶振動片の基部長及び厚みと、耐圧特性及びドライブレベル特性との関係を説明する図であり、(a)は厚みが100μmの場合、(b)は厚みが110μmの場合、(c)は厚みが120μmの場合である。
第1の実施の形態と同様、約100μm、約110μm、約120μmの3種の厚みの水晶ウエハを準備した。振動腕2の幅W1を195μm±10μmに設定し、振動腕2の長さL2の概略寸法を第1の実施形態と同様にして約1615μmとした。基部長L1は、900μmから100μm間隔で、離散的に1500μmまでの7点を選択した。このように選択することで、全長が3300μm以下という制約を満たすことができる。
この実験結果より、基部長L1が1100μmから1300μmの範囲で4つの実験結果の良品の領域が重なっている。従って、水晶ウエハの厚みが約110μmの場合には、基部長L1として1100μmから1300μm(製作誤差を考慮すれば1095μmから1305μmの範囲)を選択した水晶振動片1を用いることで、安定した水晶振動子を実現できる。また、保護膜を形成する前提であれば、基部長L1として1100μmから1400μm(製作誤差を考慮すれば1095μmから1405μm)と拡大した範囲で、安定した水晶振動子を実現できる。
この実験結果より、基部長L1が1200μmから1300μmの範囲(製作誤差を考慮すれば1195μmから1305μmの範囲)で4つの実験結果の良品の領域が重なっている。従って、水晶ウエハの厚みが約120μmの場合には、基部長L1として1200μmから1300μmを選択した水晶振動片1を用いることで、安定した水晶振動子を実現できる。また、保護膜を形成する前提であれば、基部長L1として1100μmから1400μm(製作誤差を考慮すれば1095μmから1405μm)と拡大した範囲で、安定した水晶振動子を実現できる。
以上の3つの厚みを持つ水晶ウエハの実験結果並びに製作誤差を考慮すると、基部幅Wが500μm〜600μm、基部長L1が1095μm〜1305μm、振動腕幅W1が185μm〜205μm、振動腕2の厚みが105μm〜125μmの範囲内に、それぞれ設定されている場合に、ほぼ良好な振動特性の水晶振動片1が得られることがわかる。
次に、共振周波数が68.5kHzである小型の音叉型水晶振動子に好適な水晶振動片の形状について、図6を参照して説明する。図6は、第3の実施形態に係る68.5kHzの音叉型水晶振動子について、音叉型水晶振動片の基部長及び厚みと、耐圧特性及びドライブレベル特性との関係を説明する図であり、(a)は厚みが100μmの場合、(b)は厚みが110μmの場合、(c)は厚みが120μmの場合である。
第1の実施の形態と同様、約100μm、約110μm、約120μmの3種の厚みの水晶ウエハを準備した。振動腕2の幅W1を195μm±10μmに設定し、振動腕2の長さL2の概略寸法を、第1の実施形態と同様にして約1520μmとした。基部長は、900μmから100μm間隔で、離散的に1600μmまでの8点を選択した。このように選択することで、全長が3300μm以下という制約を満たすことができる。
この実験結果より、基部長L1が1200μmと1300μmで、4つの実験結果の良品の領域が重なっている。従って、水晶ウエハの厚みが約110μmの場合には、基部長L1として1200μmから1300μm(製作誤差を考慮すれば1195μmから1305μmの範囲)を選択した水晶振動片1を用いることで、安定した水晶振動子を実現できる。また、保護膜の形成が不要という前提にたてば、実験Aと実験Cにおける良品範囲が重なった部分で良く、安定した水晶振動子を実現できる基部長L1の範囲が1100μmから1300μm(製作誤差を考慮すれば1095μmから1305μm)に拡大する。
この実験結果より、4つの実験結果が良品となる範囲は存在しなかった。従って、水晶ウエハの厚みが約120μmの場合は、基部長L1を大きく振ったのにもかかわらず良品となる基部長L1が存在しておらず、安定した水晶振動片1の供給は保護膜の形成を前提とする場合には不可能である。保護膜の形成が不要という前提にたてば、実験Aと実験Cにおける良品範囲が重なった部分で良く、安定した水晶振動子を実現できる基部長L1が1300μm(製作誤差を考慮すれば1295μmから1305μm)となる。
以上の3つの厚みを持つ水晶ウエハの実験結果並びに製作誤差を考慮すると、基部幅Wが500μm〜600μm、基部長L1が1195μm〜1305μm、振動腕幅W1が185μm〜205μm、振動腕の厚みが105μm〜115μmの範囲内に、それぞれ設定されている場合に、ほぼ良好な振動特性の水晶振動片1が得られることがわかる。
次に、共振周波数が77.5kHzである小型の音叉型水晶振動子に好適な水晶振動片の形状について、図7を参照して説明する。図7は、第4の実施形態に係る77.5kHzの音叉型水晶振動子について、音叉型水晶振動片の基部長及び厚みと、耐圧特性及びドライブレベル特性との関係を説明する図であり、(a)は厚みが100μmの場合、(b)は厚みが110μmの場合、(c)は厚みが120μmの場合である。
第1の実施の形態と同様、約100μm、約110μm、約120μmの3種の厚みの水晶ウエハを準備した。振動腕2の幅W1を195μm±10μmに設定し、振動腕2の長さL2の概略寸法は、第1の実施形態と同様にし約1420μmとした。基部長は、1000μmから100μm間隔で、離散的に1700μmまでの8点を選択した。このように選択することで、全長が3300μm以下という制約を満たすことができる。
この実験結果より、水晶ウエハの厚みが約110μmの場合には、基部長L1の1000μmと1100μmで、4つの実験結果の良品の領域が重なっている。従って、基部長L1として1000μmから1100μmの範囲(製作誤差を考慮すれば995μmから1105μmの範囲)を選択した振動片を用いることで、安定した振動子を実現できる。
この実験結果より、4つの実験結果が良品となる範囲は存在しなかった。従って、水晶ウエハの厚みが約120μの場合は、基部長を大きく振ったのにもかかわらず良品となる基部長が存在しておらず、安定した振動片の供給は不可能である。
以上の3つの厚みを持つ水晶ウエハの実験結果並びに製作誤差を考慮すると、基部幅Wが500μm〜600μm、基部長L1が995μm〜1105μm、振動腕幅W1が185μm〜205μm、振動腕の厚みが105μm〜115μmの範囲内に、それぞれ設定されている場合に、ほぼ良好な振動特性の水晶振動片1が得られることがわかる。
上記の第1の実施の形態〜第4の実施の形態で述べた振動片を収納した音叉型水晶振動子を、電波時計のフィルタ部に用いた例を、図8を参照して説明する。
電波時計10は、時刻情報を含む標準の電波を受信して、正確な時刻に自動修正して表示する機能を備えた時計である。日本国内には、福島県(40kHz)と佐賀県(60kHz)に標準の電波を送信する送信所(送信局)があり、それぞれ標準電波を送信している。40kHzもしくは60kHzのような長波は、地表を伝播する性質と、電離層と地表を反射しながら伝播する性質を併せ持つため、伝播範囲が広く、上記の2つの送信所で日本国内を全て網羅している。
図8を参照して、電波時計の機能的構成について説明する。
アンテナ11は、前記40kHzもしくは60kHzの長波の標準電波を受信する。長波の標準電波は、タイムコードと呼ばれる時刻情報を、前記40kHzもしくは60kHzの搬送波にAM変調をかけたものである。
受信された長波の標準電波は、アンプ12によって増幅され、水晶振動子を有するフィルタ(フィルタ部)13によって濾波、同調される。本実施形態における水晶振動子は、上記搬送周波数と同一の40kHz及び60kHzの共振周波数を有する水晶振動子部14A、14Bを備えている。
搬送波は、40kHzもしくは60kHzであるから、水晶振動子部14A、14Bは、前述した第1の実施の形態及び第2の実施の形態で示した音叉型水晶振動子が好適であり、並列に接続して用いればよい。この実施の形態では、従来の外径が約2mmのシリンダ型パッケージから外径が約1.2mmのシリンダ型パッケージに小型化したので、水晶振動子の搭載空間が格段に低減されている。
海外でも対応可能な電波時計10を携帯機器に組み込む場合は、上述のように、日本の場合とは異なる周波数の水晶振動子を必要とするので、個々の振動子を小型化することは搭載空間を縮小する上でこのように重要になっている。
上述した第1の実施の形態〜第4の実施の形態は、1つの基部に対して1対の振動腕が基部より平行に突出した構成を有する振動片の場合である。図9に示すこの第6の実施の形態は、これらの変形例であり、1つの共通の基部23に対して2対以上の振動腕22を組み合わせたものである
40kHzの振動子の場合は、第1の実施の形態で示したように、約110μmの厚みの水晶ウエハを採用した場合は、基部長が1060μmから1100μmで4つの実験A〜実験Dの良品の領域が重なり、安定した小型水晶振動子を実現できた。
一方、60kHzの振動子の場合は、第2の実施の形態で示したように、同じく約110μmの厚みの水晶ウエハを採用した場合は、基部長は1100μmから1300μmで4つの実験A〜実験Dの良品の領域が重なり、安定した小型水晶振動子を実現できた。
上述した2つの変形例の振動片を用いた音叉型水晶振動子を、第5の実施の形態で示した電波時計10のフィルタ部に採用することも勿論可能である。
本発明に係る第7の実施の形態について、図11を参照して説明する。
本実施の形態では、基部43を共有し2組の振動腕42を有する振動片41を3本のリード46を有する気密端子47に接続し、その後に真空中でケース48を圧入して気密封止した振動子の例である。
図11(a)は、40kHzと60kHzの共振周波数を対応する振動腕42A、42Bを持つ振動片41を示している。振動片41に形成するマウントパッド44と励振電極45が模式的に描かれている(一部省略して示した)。励振電極は、その1つを共通電極45Aとし、もう片方は独立した構成になっている。図11(b)は、前記の振動片を気密端子の3本のリード46に接続し、その後にケース48を圧入して気密封止した振動子を示すが、ケース48は透明体で示され、その輪郭を2点鎖線で示してある。
このように、2つの振動腕42A、42Bに形成される励振電極45を独立にしたことで、2つの振動子の振動が完全に独立できるので、干渉の少ない高精度な振動子として機能させることが可能である。
この実施の形態の音叉型水晶振動子を、第5の実施の形態で示した電波時計10のフィルタ部に採用することも可能である。この場合は、フィルタ部にどちらの振動片を駆動させるか選択する選択回路を配置すればよい。
次に、本発明の第8の実施形態について、図12を参照して説明する。
図12において、符号38は、本発明の第8の実施形態に係る発振器を示すものである。
発振器50は、上記第1の実施形態〜第5の実施形態の水晶振動子54が発振子として用いられて構成されたものである。
発振器50は、コンデンサなどの電子部品51が実装された基板52を備えている。基板52には、発振器用の集積回路53が実装されており、この集積回路53の近傍に、水晶振動子54が実装されている。そして、これら電子部品51、集積回路53及び水晶振動子54は、不図示の配線パターンによって電気的に接続されている。なお、各構成部品は、不図示の樹脂によりモールドされている。
また、集積回路53の構成を、例えばRTCモジュール等を要求に応じて選択的に設定することにより、時計用単機能発振器などの他、当該機器や外部機器の動作日や時刻を制御したり、時刻やカレンダーなどを提供したりする機能を付与することができる。
次に、本発明の第9の実施の形態について説明する。
本実施の形態では、上記第1の実施形態〜第4の実施形態に係る水晶振動子54を備える電子機器として、携帯情報機器について説明する。
図13において、符号56は、携帯情報機器を示すものであり、図13を参照して、携帯情報機器56の機能的構成について説明する。
電源部57には、各種制御を行う制御部58と、時刻等のカウントを行う計時部61と、外部との通信を行う通信部62と、各種情報を表示する表示部66と、それぞれの機能部の電圧を検出する電圧検出部63と、が並列に接続されている。そして、電源部57によって、各機能部に電力が供給されるようになっている。
無線部67は、音声データ等の各種データを、アンテナを介して基地局と送受信のやりとりを行う。音声処理部68は、無線部67または増幅部72から入力された音声信号を符号化及び復号化する。増幅部72は、音声処理部68または音声入出力部73から入力された信号を所定のレベルまで増幅する。音声入出力部73は、スピーカやマイクロフォンなどからなり、着信音や受話音声を拡声したり、話者音声を集音したりする。
なお、携帯情報機器56は、通信部62の機能に係る部分の電源を、選択的に遮断することができる電源遮断部79を備えており、この電源遮断部79によって、通信部62の機能が確実に停止される。
2 振動腕
3 基部
10 電波時計
21、31、41 振動片
22、32、42 振動腕
23、33、43 基部
44 マウントパッド
45 励振電極
46 リード
47 気密端子
48 ケース
50 発振器
53 集積回路
56 携帯情報機器(電子機器)
Claims (27)
- 音叉型水晶振動子に組み込まれ、基部と、該基部から平行に突出する1対の振動腕とを備える音叉型水晶振動片の形状パラメータ決定方法であって、
前記音叉型水晶振動子のケースに外部から所定の圧力を加えたとき、共振周波数の変化率が第1の規格値に入っているか否かを評価すると共に、共振抵抗値の変化率が第2の規格値に入っているか否かを評価する耐圧特性評価工程と、
前記音叉型水晶振動子の接続端子に、基準励振電力を含む所定範囲の励振電力を供給したとき、前記励振電力の範囲内において共振周波数の変化率が第3の規格値に入っているか否かを評価すると共に、共振抵抗値の変化率が第4の規格値に入っているか否かを評価するドライブレベル特性評価工程とを行い、
前記耐圧特性評価工程における評価と前記ドライブレベル特性評価工程おける評価とを同時に満足するように、前記振動腕の突出方向における前記基部の長さL1及び/又は前記振動腕の厚みtを決定することを特徴とする音叉型水晶振動片の形状パラメータ決定方法。 - 前記耐圧特性評価工程及び前記ドライブレベル特性評価工程は、前記音叉型水晶振動片の表面に絶縁性の保護膜を形成してから該音叉型水晶振動片を前記音叉型水晶振動子に組み込んで評価する工程と、前記保護膜を形成することなく組み込んで評価する工程とに、それぞれ分かれていることを特徴とする請求項1に記載の音叉型水晶振動片の形状パラメータ決定方法。
- 請求項1または請求項2に記載の音叉型水晶振動片の形状パラメータ決定方法により、前記基部の長さL1及び/又は前記振動腕の厚みtが決定されていることを特徴とする音叉型水晶振動片。
- 前記基部の長さL1(μm)及び/又は前記振動腕の厚みt(μm)が、
1055≦L1≦1105、
105≦t≦115であり、
共振周波数が略40(kHz)であることを特徴とする請求項3に記載の音叉型水晶振動片。 - 前記基部の長さL1(μm)及び/又は前記振動腕の厚みt(μm)が、
1095≦L1≦1105、
115<t≦125であり、
共振周波数が略40(kHz)であることを特徴とする請求項3に記載の音叉型水晶振動片。 - 前記振動腕の幅W1(μm)が、
185≦W1≦205
であることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の音叉型水晶振動片。 - 前記基部の長さL1(μm)及び/又は前記振動腕の厚みt(μm)が、
1095≦L1≦1305、
105≦t≦115であり、
共振周波数が略60(kHz)であることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の音叉型水晶振動片。 - 前記基部の長さL1(μm)及び/又は前記振動腕の厚みt(μm)が、
1195≦L1≦1305、
115<t≦125であり、
共振周波数が略60(kHz)であることを特徴とする請求項に記載の音叉型水晶振動片。 - 前記振動腕の幅W1μmが、
185≦W1≦205
であることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の音叉型水晶振動片。 - 前記音叉型水晶振動片の表面に絶縁性の保護膜が形成され、
前記基部の長さL1(μm)が、
1095≦L1≦1405
の範囲に上限が拡大されていることを特徴とする請求項7乃至請求項9のいずれか1項に記載の音叉型水晶振動片。 - 前記基部の長さL1(μm)及び/又は前記振動腕の厚みt(μm)が、
1195≦L1≦1305、
105≦t≦115であり、
共振周波数が略68.5(kHz)であることを特徴とする請求項3に記載の音叉型水晶振動片。 - 前記振動腕の幅W1(μm)が、
185≦W1≦205
であることを特徴とする請求項11に記載の音叉型水晶振動片。 - 前記基部の長さL1(μm)及び/又は前記振動腕の厚みt(μm)が、
995≦L1≦1105、
105≦t≦115であり、
共振周波数が略77.5(kHz)であることを特徴とする請求項3に記載の音叉型水晶振動片。 - 前記振動腕の幅W1(μm)が、
185≦W1≦205
であることを特徴とする請求項13に記載の音叉型水晶振動片。 - 基部と、該基部から平行に突出する1対の振動腕を有する音叉型水晶振動片であって、
その音叉型水晶振動片の振動腕の幅W1(μm)が、
185≦W1≦205
であり、前記基部の長さL1(μm)及び/又は前記振動腕の厚みt(μm)が、
1055≦L1≦1105、
105≦t≦115であり、
共振周波数が略40(kHz)であることを特徴とする音叉型水晶振動片。 - 基部と、該基部から平行に突出する1対の振動腕を有する音叉型水晶振動片であって、
その音叉型水晶振動片の振動腕の幅W1(μm)が、
185≦W1≦205
であり、前記基部の長さL1(μm)及び/又は前記振動腕の厚みt(μm)が、
1095≦L1≦1105、
115≦t≦125であり、
共振周波数が略40(kHz)であることを特徴とする音叉型水晶振動片。 - 基部と、該基部から平行に突出する1対の振動腕を有する音叉型水晶振動片であって、
その音叉型水晶振動片の振動腕の幅W1(μm)が、
185≦W1≦205
であり、前記基部の長さL1(μm)及び/又は前記振動腕の厚みt(μm)が、
1095≦L1≦1305、
105≦t≦115であり、
共振周波数が略60(kHz)であることを特徴とする音叉型水晶振動片。 - 基部と、該基部から平行に突出する1対の振動腕を有する音叉型水晶振動片であって、
その音叉型水晶振動片の振動腕の幅W1(μm)が、
185≦W1≦205
であり、前記基部の長さL1(μm)及び/又は前記振動腕の厚みt(μm)が、
1195≦L1≦1305、
115≦t≦125であり、
共振周波数が略60(kHz)であることを特徴とする音叉型水晶振動片。 - 前記音叉型水晶振動片の表面に絶縁性の保護膜が形成され、
前記基部の長さL1(μm)が、
1095≦L1≦1405
の範囲に上限が拡大されていることを特徴とする請求項17又は請求項18のいずれか1項に記載の音叉型水晶振動片。 - 基部と、該基部から平行に突出する1対の振動腕を有する音叉型水晶振動片であって、
その音叉型水晶振動片の振動腕の幅W1(μm)が、
185≦W1≦205
であり、前記基部の長さL1(μm)及び/又は前記振動腕の厚みt(μm)が、
1195≦L1≦1305、
105≦t≦115であり、
共振周波数が略68.5(kHz)であることを特徴とする音叉型水晶振動片。 - 基部と、該基部から平行に突出する1対の振動腕を有する音叉型水晶振動片であって、
その音叉型水晶振動片の振動腕の幅W1(μm)が、
185≦W1≦205
であり、前記基部の長さL1(μm)及び/又は前記振動腕の厚みt(μm)が、
995≦L1≦1105、
105≦t≦115であり、
共振周波数が略77.5(kHz)であることを特徴とする音叉型水晶振動片。 - 請求項3乃至請求項21のいずれか1項に記載の音叉型水晶振動片を密閉容器内に備えたことを特徴とする音叉型水晶振動子。
- 直径2mm〜2.5mmのシリンダ型ケースと、
該ケースに収納される音叉型水晶振動片と、を備え、
前記音叉型水晶振動片は、共通基部及び該共通基部から平行に突出する2対の振動腕を備えることを特徴とする音叉型水晶振動子。 - 前記音叉型水晶振動片は、3本のリードを有する気密端子に電気的に接続され、
前記3本のリードのうち1本のリードは、前記2対の振動腕のそれぞれの一方の電極に電気的に接続されていることを特徴とする請求項23に記載の音叉型水晶振動子。 - 請求項22乃至請求項24のいずれか1項に記載の音叉型水晶振動子が、フィルタ部に電気的に接続されていることを特徴とする電波時計。
- 請求項22乃至請求項24のいずれか1項に記載の音叉型水晶振動子が、発振子として集積回路に電気的に接続されていることを特徴とする発振器。
- 請求項22乃至請求項24のいずれか1項に記載の音叉型水晶振動子を備えることを特徴とする電子機器。
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