JP2007334163A - 電子写真用トナーおよび電子写真用トナーの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 帯電の経時安定性および環境安定性に優れ、長期間および高温高湿下での使用においても、地肌カブリなどの発生がほとんどなく、高い画像濃度を有する画像を形成でき、さらに画像形成装置内でのトナー飛散による装置内汚染が生じない電子写真用トナーおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】 帯電制御剤として有機ホウ素化合物を含み、トナーの比表面積当りの表面CCA濃度が2.1×10−6g/cm2〜5.5×10−6g/cm2の範囲であり、かつ表面CCA濃度が1.8×10−3g/g以上となるようにする。
【選択図】 なし
Description
本発明は、電子写真用トナーおよび電子写真用トナーの製造方法に関する。
従来から、電子写真方式、静電印刷方式などを利用した画像形成装置が、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置などに汎用されている。たとえば、電子写真方式の画像形成装置によれば、像担持体として表面に光導電性物質を含む感光層を形成した感光体を用い、該感光体上に種々の作像プロセスにて画像情報に基づく静電潜像を形成し、この静電潜像を、現像器から供給されかつトナーを含む現像剤により現像して可視像とし、この可視像を紙などの記録材に転写した後、現像ローラによって加熱および加圧し、記録材に定着させることにより、記録紙上に画像が形成される。
このような画像形成装置では、像担持体上に形成される静電潜像を可視化するために、トナーが用いられる。そして、トナーを用いる乾式現像法としては、パウダークラフト法、カスケード法、磁気ブラシ法などの摩擦帯電による現像方法が一般的である。これらの中でも、現像操作の制御が容易で、高画質品位を有する記録画像が得られることから、磁気ブラシ法が広く利用されている。磁気ブラシ法には、磁性物質を含むトナーのみによって磁気ブラシを形成して現像を行う一成分現像方法と、トナーとキャリアと呼ばれる磁性粒子とを含む二成分現像剤によって磁気ブラシを形成し、現像を行う二成分現像方法とがあり、いずれも、磁気ブラシ上で所定電荷が付与されるトナーが感光体上の静電潜像へクーロンカによって移行して付着し、現像が行われる。トナーは、結着樹脂中に着色剤を分散させたものであり、結着樹脂としては、たとえば、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂などの、適度な検電性と結着性とを備える各種合成樹脂が使用され、着色剤としてはカーボンブラック、有機系着色剤、無機系着色剤などが使用される。
摩擦帯電による現像方法では、画像劣化を伴うことなく、ほぼ一定の画質品位を有する画像を長期的にかつ安定的に形成するために、トナーには、現像器に補給されると直ぐに適正帯電量に達すること、さらに、長期間連続的に画像を出力する際に、摩擦撹拌が継続されても、過剰な電荷を蓄積せず、必要以上に電荷を放出せず、帯電量の変動が少ないことなどが望まれる。また、トナーには、様々な環境下において、特に湿度の高い環境下においても、トナーの帯電量が変動することなく、長期的に安定した帯電量を示すことが要求される。
帯電量の経時変化が少なく安定したトナーを得るために、トナーに含金属アゾ染料、サリチル酸の金属錯体、4級アンモニウム塩などの帯電制御剤を添加することが一般的に行われている。しかしながら、これらの帯電制御剤は、結着樹脂中での分散性が充分ではないので、長期間連続的に複写などの画像形成を行うと、帯電量の変動が顕著になり、画質品位にばらつきのある画像が得られる場合がある。
従来技術の問題に鑑み、帯電制御剤の結着樹脂中での分散性、トナーの帯電量の安定性などを向上させるために、種々の提案がなされている。
たとえば特許文献1には、特定の構造と性状を有し、帯電特性に優れた帯電制御剤を含有する静電荷像現像用トナーについて開示されている。上記帯電制御剤は耐久性、環境安定性に優れ、また針状結晶および淡黄色であるという性状を有し、透明性に優れているためカラートナーに適している。
また特許文献2には、電荷交換制御剤としてホウ素を含む有機アニオン性成分と、前記有機アニオン性成分より分子サイズが小さいカチオン性成分とから構成される有機ホウ素化合物を用いた負帯電性電荷交換制御剤について開示されている。しかし、上記特許文献2では、該電荷交換制御剤の形状や分散状態についての記載はされておらず、また充分な帯電の環境安定性および経時安定性を得るには至っていない。
またトナー表面に存在する帯電制御剤濃度について、従来からトナー1g当りの電荷制御用染料、すなわち帯電制御剤の表面CCA濃度が2.0×10−3g/g〜9.0×10−3g/gである電子写真用トナーが知られているが、これらの電子写真用トナーは長期間繰り返して使用するとトナー粒子から脱落する帯電制御剤によりキャリアが汚染され、帯電特性が低下してしまうという問題がある。そこで特許文献3には、これらの問題を解決するための上記表面CCA濃度が1.0×10−3g/g〜1.7×10−3g/gの範囲内であることを特徴とする電子写真用トナーについて開示されている。上記の範囲を満たす電子写真用トナーは、従来のものと比べて表面CCA濃度が低いため、トナー粒子の表面から脱落する帯電制御剤の量が少なく、これによりキャリアの汚染を低減させることができる。しかし、上記特許文献3にはトナーの粒度分布についての記載がない。小粒径のトナーが多いと、表面に露出する帯電制御剤が多くなり、長期耐刷時においてこれらの帯電制御剤が脱落することにより帯電量の変動が生じ、帯電の経時安定性が不良になる。また帯電制御剤はイオン伝導性が高いために外部の湿度による影響を受けやすくなり、帯電の環境安定性も悪くなる。
本発明の目的は、帯電の経時安定性および環境安定性に優れているため、長期間および高温高湿下での使用においても、地肌カブリなどの発生がほとんどなく、高い画像濃度を有する画像を形成でき、さらに画像形成装置内でのトナー飛散による装置内汚染が生じない電子写真用トナーおよびその製造方法を提供することである。
本発明は、少なくとも結着樹脂、着色剤および帯電制御剤として有機ホウ素化合物を含み、トナーの比表面積当りの表面CCA濃度が2.1×10−6g/cm2〜5.5×10−6g/cm2であり、かつ表面CCA濃度が1.8×10−3g/g以上であることを特徴とする電子写真用トナーである。
また本発明の電子写真用トナーは、累積体積分布における大粒径側からの累積体積が10%になる粒径D10Vおよび累積体積分布における大粒径側からの累積体積が90%になる粒径D90Vが下記式(1)を満たし、累積体積分布における大粒径側からの累積体積が50%になる粒径D50Vが5μm〜8μmの範囲にありかつ粒径5μm以下のトナー粒子含有量が15個数%〜35個数%であることを特徴とする。
0.415≦(D10V−D90V)/D10V≦0.475 …(1)
0.415≦(D10V−D90V)/D10V≦0.475 …(1)
また本発明の電子写真用トナーは、結着樹脂100重量部に対して、着色剤含有量が3重量部〜10重量部であることを特徴とする。
また本発明の電子写真用トナーは、1段階目の混合工程で少なくとも結着樹脂、着色剤および帯電制御剤として有機ホウ素化合物を含むトナー成分が混合された後、2段階目の混合工程でトナー製造工程において発生する微粉トナーが投入され、再度混合されることで得られることを特徴とする。
また本発明は、前記電子写真用トナーの製造方法であって、1段階目の混合工程で少なくとも結着樹脂、着色剤および帯電制御剤として有機ホウ素化合物を含むトナー成分を混合した後、2段階目の混合工程でトナー製造工程において発生する微粉トナーを投入し、再度混合することを特徴とする電子写真用トナーの製造方法である。
以下、トナーの比表面積当りのトナー表面に露出する帯電制御剤量をトナーの比表面積当りの表面CCA濃度、およびトナー1g当りのトナー表面に露出する帯電制御剤量を表面CCA濃度と表す。なお、CCAは、Charge Control Agentの略称である。
本発明によれば、少なくとも結着樹脂、着色剤および帯電制御剤として有機ホウ素化合物を含み、トナーの比表面積当りの表面CCA濃度が2.1×10−6g/cm2〜5.5×10−6g/cm2であり、かつ表面CCA濃度が1.8×10−3g/g以上である電子写真用トナーが提供される。
帯電制御剤として、帯電制御性に優れた有機ホウ素化合物を用い、またトナーの比表面積当りの表面CCA濃度および表面CCA濃度が上記範囲を満たすことにより本発明の電子写真用トナーは、従来から帯電の経時安定性が不良であった表面CCA濃度が2.0×10−3g/g〜9.0×10−3g/gの範囲内であっても、優れた帯電の経時安定性を示し、さらに帯電の立ち上がり性および環境安定性が優れている。そのため長期間および高温高湿下での使用においても、地肌カブリなどの発生がほとんどなく、高い画像濃度を有する画像を形成でき、さらに画像形成装置内でのトナー飛散による装置内汚染が生じない電子写真用トナーを提供できる。
また本発明によれば、粒径D10Vおよび粒径D90Vが上記式(1)を満たし、粒径D50Vが5μm〜8μmの範囲にありかつ粒径5μm以下のトナー粒子含有量が13個数%〜35個数%である電子写真用トナーが提供される。
本発明の電子写真用トナーは、流動性の低下の原因になる粒径5μm以下のトナー粒子を比較的多く含むにもかかわらず、前述の特定の粒度分布を持つので、良好な流動性を示す。したがって、本発明の電子写真用トナーを用いれば、画像形成装置内部における飛散がなく、地肌カブリ、白抜けといった画像不良、感光体上でのフィルミングなどがほとんど発生することなく、感光体のクリーニングも非常に容易である。また、流動性に優れるので、画像形成装置内部におけるトナー補給機構、感光体のクリーニング機構などの簡略化を図ることができ、装置の小型化、低コスト化などに寄与し得る。しかも画像の精細化効果および解像化効果ひいては画像再現性(特に細線再現性)に優れるので、高品位画像を形成できる。さらに、本発明の電子写真用トナーは現在の主流である高速機にも充分対応でき、定められた耐用年数を超えて使用される画像形成装置に用いても、充分な流動性、精細化効果および解像化効果を有するので、画像品位が低下することがない。
また、本発明によれば、結着樹脂100重量部に対して、着色剤含有量が3重量部〜10重量部であることが好ましい。
着色剤含有量が上記範囲を満たすことによりトナーの各種物性を損なうことなく高い画像濃度を有し、画質品位の非常に良好な画像を形成することができ、さらにトナーの消費量を抑え、低コスト化に寄与できる。
また、本発明によれば前記電子写真用トナーは、1段階目の混合工程で少なくとも結着樹脂、着色剤および帯電制御剤として有機ホウ素化合物を含むトナー成分が混合された後、2段階目の混合工程でトナー製造工程において発生する微粉トナーが投入され、再度混合されることで得られることが好ましい。
上記のように、2段階目の混合工程で微粉トナーを混合することにより、帯電の立ち上がり性、経時安定性および環境安定性において微粉未再生品と同等の性能を有する電子写真用トナーを得ることができる。
また本発明は、前記電子写真用トナーの製造方法であって、一段階目の混合工程で少なくとも結着樹脂、着色剤および帯電制御剤として有機ホウ素化合物を含むトナー成分を混合した後、2段階目の混合工程でトナー製造工程において発生する微粉トナーを投入し、再度混合することを特徴とする電子写真用トナーの製造方法を提供する。
上記製造方法により、トナー製造工程において発生する微粉の再生が可能になり、低コスト化、生産性の向上が可能になる。
上記製造方法により、トナー製造工程において発生する微粉の再生が可能になり、低コスト化、生産性の向上が可能になる。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明の電子写真用トナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤および帯電制御剤として有機ホウ素化合物を含み、トナーの比表面積当りの表面CCA濃度が2.1×10−6g/cm2〜5.5×10−6g/cm2であり、かつ表面CCA濃度が1.8×10−3g/g以上であることが好ましい。
本発明の電子写真用トナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤および帯電制御剤として有機ホウ素化合物を含み、トナーの比表面積当りの表面CCA濃度が2.1×10−6g/cm2〜5.5×10−6g/cm2であり、かつ表面CCA濃度が1.8×10−3g/g以上であることが好ましい。
帯電制御剤として、帯電制御性に優れた有機ホウ素化合物を用い、またトナーの比表面積当りの表面CCA濃度および表面CCA濃度が上記範囲を満たすことにより本発明の電子写真用トナーは、従来から帯電の経時安定性が不良であった表面CCA濃度が2.0×10−3g/g〜9.0×10−3g/gの範囲内であっても、優れた帯電の経時安定性を示し、さらに帯電の立ち上がり性および環境安定性が優れている。そのため長期間および高温高湿下での使用においても、地肌カブリなどの発生がほとんどなく、高い画像濃度を有する画像を形成でき、さらに画像形成装置内でのトナー飛散による装置内汚染が生じない電子写真用トナーを提供できる。
トナーの比表面積当りの表面CCA濃度が2.1×10−6g/cm2より小さいと、帯電制御剤としての働きが充分に得られず、高温高湿下や低温低湿下において、帯電の立ち上がり性が悪く、補給されたトナーがすぐに帯電保持されないためにトナー飛散が生じやすく、さらに帯電量の変動が大きい。一方、上記トナーの比表面積当りの表面CCA濃度が5.5×10−6g/cm2より大きいと、長期耐刷時においてトナー粒子表面の帯電制御剤が脱落することにより帯電量の変動が生じる。さらに上記帯電制御剤はイオン伝導性が高いために、高湿下において外部の湿度による影響を受けやすくなる。
また、トナーの比表面積当りの表面CCA濃度が2.1×10−6g/cm2〜5.5×10−6g/cm2の範囲内であっても、表面CCA濃度が1.8×10−3g/g以下であると、トナー自体の帯電特性が低下するため、帯電の環境安定性が不良となる。
また、本発明の電子写真用トナーは、次の(a)〜(c)に示す特定の粒度分布を有する。
本発明の電子写真用トナーは、流動性の低下の原因になる粒径5μm以下のトナー粒子を比較的多く含むにもかかわらず、下記(a)〜(c)に示す特定の粒度分布を持つので、良好な流動性を示す。したがって、本発明の電子写真用トナーを用いれば、画像形成装置内部における飛散がなく、地肌カブリ、白抜けといった画像不良、感光体上でのフィルミングなどがほとんど発生することなく、感光体のクリーニングも非常に容易である。また、流動性に優れるので、画像形成装置内部におけるトナー補給機構、感光体のクリーニング機構などの簡略化を図ることができ、装置の小型化、低コスト化などに寄与し得る。しかも画像の精細化効果および解像化効果ひいては画像再現性(特に細線再現性)に優れるので、高品位画像を形成できる。さらに、本発明の電子写真用トナーは現在の主流である高速機にも充分対応でき、定められた耐用年数を超えて使用される画像形成装置に用いても、充分な流動性、精細化効果および解像化効果を有するので、画像品位が低下することがない。
(a)累積体積分布における大粒径側からの累積体積が10%になる粒径D10Vおよび累積体積分布における大粒径側からの累積体積が90%になる粒径D90Vが式(1)を満たす。
0.415≦(D10V−D90V)/D10V≦0.475 …(1)
0.415≦(D10V−D90V)/D10V≦0.475 …(1)
0.415未満では非磁性トナーの粒度分布が非常に狭くなり、電子写真用トナーを製造する際に、分級操作が煩雑になるとともに、分級後の収率が著しく低下し、生産上実用的ではない。0.475を超えると、電子写真用トナーの帯電量分布がブロードになり過ぎ、画像形成装置内部でのトナー飛散、地肌カブリなどが発生し易くなる。
(b)累積体積分布における大粒径側からの累積体積が50%になる粒径D50Vが5μm〜8μmである。
粒径D50Vが5μm未満では、電子写真用トナーの流動性が低下するとともに、凝集が起こり易くなるので、短時間でキャリアと均一に混合することが困難になり、充分に帯電しないトナー粒子数が増加する。それによって、非画像部への地肌カブリが発生し易くなる。また、単位重量あたりの帯電量が過度に高くなり易く、現像性が極端に低下する。さらに製造面からも粉砕分級時の収率低下による高コスト化といった問題が生じる。粒径D50Vが8μmを超えると、静電潜像の忠実なドット再現が困難になり、画像の再現性、解像性などが低下する。さらに、電子写真用トナーの粒状性が悪化し、画像が不均一になる。さらに、静電潜像に必要量以上のトナーが付着し易くなるので、トナー消費量が増大する。
(c)粒径5μm以下のトナー粒子含有量が15個数%〜35個数%である。
15個数%未満では、画像再現性、解像性などが損なわれ、形成される画像の画像品位が劣化する。一方35個数%を超えると、トナーの帯電量分布がブロードになり、地肌カブリ、感光体のクリーニング不良などが発生し易くなり、画像形成装置の耐用期間を縮める。また、トナー粒子が凝集体を形成しやすくなるため、本来の粒径を超えるトナー凝集体の影響で、画像に白抜けなどの画像不良が発生し、画像の解像性が低下する。
15個数%未満では、画像再現性、解像性などが損なわれ、形成される画像の画像品位が劣化する。一方35個数%を超えると、トナーの帯電量分布がブロードになり、地肌カブリ、感光体のクリーニング不良などが発生し易くなり、画像形成装置の耐用期間を縮める。また、トナー粒子が凝集体を形成しやすくなるため、本来の粒径を超えるトナー凝集体の影響で、画像に白抜けなどの画像不良が発生し、画像の解像性が低下する。
また本発明の電子写真用トナーは、トナー製造工程において発生する微粉トナーを再生させるために、1段階目の混合工程で少なくとも結着樹脂、着色剤および帯電制御剤として有機ホウ素化合物を含むトナー成分が混合された後、2段階目の混合工程でトナー製造工程において発生する微粉トナーが投入され、再度混合されることによって製造される。
上記のように2段階目の混合工程で微粉トナーを混合することにより、帯電の立ち上がり性、経時安定性および環境安定性において微粉未再生品と同等の性能を有する電子写真用トナーを得ることができる。さらにトナー製造工程において発生する微粉の再生が可能になり、低コスト化、生産性の向上が可能になる。
またトナー成分と微粉トナーを一度に混合してしまうと、1段階目の混合段階において帯電制御剤の解砕が不充分となってしまうことからトナー中の帯電制御剤の分散が悪くなり、帯電量の変動が生じるなどの問題が生じる。
本発明の電子写真用トナーの製造に際しては、公知の方法を採用できるけれども、帯電制御剤その他の添加剤の結着樹脂中への分散が比較的容易な粉砕法が好ましい。粉砕法によれば、結着樹脂および着色剤、電荷制御剤、離型剤などの添加剤を乾式ブレンダ、ヘンシェルミキサ、ボールミルなどの一般的な混合機によって均質に予備混合し、得られる原料混合物を二軸押出機、一軸押出機などの一般的な混練機によって均一に混練し、この混練物を冷却固化して粉砕し、必要に応じて分級することによって、本発明の電子写真用トナーを製造することができる。
上記の粉砕法において、原料混合物を溶融混練する際に、混練機としてオープンロール型混練機を用いるのが好ましい。このオープンロール型混練機では、互いに向かい合って配置される2つのロール間のギャップ幅は、原料混合物の供給側から排出側に向かって徐々に狭くなるように形成される。このようにギャップを形成することにより、ロールから原料混合物に作用する圧縮力が、供給側から排出側に向かって大きくなるため、得られた混練物の添加剤の分散性が良くなるという効果がある。
本発明の電子写真用トナーの粒径は特に制限されないけれども、好ましくは、平均粒径3μm〜15μmである。画質を向上させ、高画質品位の画像を得るためには、平均粒径が9μm以下の小粒径トナーが好ましく、5μm〜8μmの小粒径トナーがさらに好ましい。
本発明の電子写真用トナーは、結着樹脂、着色剤および電荷制御剤を含み、それ以外に、離型剤や外添剤などを添加することができる。以下に、本発明の電子写真用トナーの成分について説明する。
(結着樹脂)
結着樹脂としては、特に限定されるものではなく、黒トナーまたはカラートナー用の公知の結着樹脂を使用することができる。たとえば、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸エステル共重合樹脂などのスチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリエチレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン、エポキシ樹脂などが挙げられる。また、原料モノマー混合物に離型剤を混合し、重合反応を行って得られる樹脂を用いても良い。結着樹脂は1種を単独で使用でき、または2種以上を併用できる。
結着樹脂としては、特に限定されるものではなく、黒トナーまたはカラートナー用の公知の結着樹脂を使用することができる。たとえば、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸エステル共重合樹脂などのスチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリエチレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン、エポキシ樹脂などが挙げられる。また、原料モノマー混合物に離型剤を混合し、重合反応を行って得られる樹脂を用いても良い。結着樹脂は1種を単独で使用でき、または2種以上を併用できる。
(帯電制御剤)
帯電制御剤としては、ホウ素を含む有機アニオン性成分と、前記有機アニオン性成分より分子サイズの小さいカチオン性成分とから構成される有機ホウ素化合物が用いられる。なお、ここで分子サイズとは、ストークス半径で表されるものである。
有機アニオン化合物はたとえば下記一般式(A)で示される。
帯電制御剤としては、ホウ素を含む有機アニオン性成分と、前記有機アニオン性成分より分子サイズの小さいカチオン性成分とから構成される有機ホウ素化合物が用いられる。なお、ここで分子サイズとは、ストークス半径で表されるものである。
有機アニオン化合物はたとえば下記一般式(A)で示される。
(式中、R1、R2、R3およびR4は互いに独立した有機基であって、それぞれ同一であってもよく、またR1とR2およびR3とR4はそれぞれが結合しているホウ素と一緒になって環を形成しても良い。)
また、上記カチオン性成分は、たとえば水素カチオン、アルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオン、亜鉛カチオン、カドミウムカチオン、スルホニウムカチオンおよびフォスホニウムカチオンなどである。
これら有機ホウ素化合物の帯電極性はそれぞれ、化合物を形成するホウ素の電子受容性を活かした含ホウ素有機アニオン性成分およびカチオン性成分の組成あるいは分子サイズによって決まると考えられ、本発明においては、前述のような対カチオン性成分として有機アニオン性成分のホウ素を含むアニオン性成分よりも分子サイズの小さいカチオン性成分を使用することにより負帯電制御性を発現させるものである。また、本発明の現像剤組成物に含有される有機ホウ素化合物は、無色あるいは淡色のものが多く、しかも帯電制御性に優れているので、黒色現像剤のほか、カラー現像剤のように着色を嫌う材料の帯電制御に極めて良好に用いられる。
本発明の電子写真用トナーにおける帯電制御剤の使用量は特に制限されないけれども、好ましくは、結着樹脂100重量部に対して0.5重量部〜3重量部である。0.5重量部未満では、トナーに充分な帯電安定性を付与できない可能性がある。一方、3重量部を超えると、結着樹脂中での分散が不充分になり、帯電の経時安定性が不充分になり、ほぼ一定の高画質品位を有する画像を安定して得ることができないおそれがある。さらに、トナー表面における帯電制御剤の存在量が増加するので、高湿下において帯電不良が生じ、地肌カブリなどが発生しやすくなるおそれがある。
(着色剤)
着色剤として、この分野で常用されるものを使用でき、たとえば、イエロートナー用着色剤、マゼンタトナー用着色剤、シアントナー用着色剤、ブラックトナー用着色剤などが挙げられる。
着色剤として、この分野で常用されるものを使用でき、たとえば、イエロートナー用着色剤、マゼンタトナー用着色剤、シアントナー用着色剤、ブラックトナー用着色剤などが挙げられる。
イエロートナー用着色剤としては、たとえば、カラーインデックスによって分類されるC.I.ピグメントイエロー1、C.I.ピグメントイエロー5、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17などのアゾ系顔料、黄色酸化鉄、黄土などの無機系顔料、C.I.アシッドイエロー1などのニトロ系染料、C.I.ソルベントイエロー2、C.I.ソルベントイエロー6、C.I.ソルベントイエロー14、C.I.ソルベントイエロー15、C.I.ソルベントイエロー19、C.I.ソルベントイエロー21などの油溶性染料などが挙げられる。
マゼンタトナー用着色剤としては、たとえば、カラーインデックスによって分類されるC.I.ピグメントレッド49、C.I.ピグメントレッド57、C.I.ピグメントレッド81、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ソルベントレッド19、C.I.ソルベントレッド49、C.I.ソルベントレッド52、C.I.ベーシックレッド10、C.I.ディスパーズレッド15などが挙げられる。
シアントナー用着色剤としては、たとえば、カラーインデックスによって分類されるC.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ソルベントブルー55、C.I.ソルベントブルー70、C.I.ダイレクトブルー 25、C.I.ダイレクトブルー86などが挙げられる。
ブラックトナー用着色剤としては、たとえば、チャンネルブラック、ローラーブラック、ディスクブラック、ガスファーネスブラック、オイルファーネスブラック、サーマルブラック、アセチレンブラックなどのカーボンブラックが挙げられる。これら各種カーボンブラックの中から、得ようとするトナーの設計特性に応じて、適切なカーボンブラックを適宜選択すればよい。
これらの顔料以外にも、紅色顔料、緑色顔料などを使用できる。着色剤は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。また、同色系のものを2種以上用いることができ、異色系のものをそれぞれ1種または2種以上用いることもできる。
着色剤の使用量は特に制限されないけれども、好ましくは結着樹脂100重量部に対して、3重量部〜10重量部である。着色剤をこの範囲で用いることによって、トナーの各種物性を損なうことなく、高い画像濃度を有し、画質品位の非常に良好な画像を形成することができる。さらにトナーの消費量を抑え、低コスト化に寄与できる。3重量部より少ないと、高い画像濃度を得るために付着量を上げる必要がありトナー消費量が増大してしまう。また10重量部を超えると色再現性に問題が生じる。
(離型剤)
離型剤としてはこの分野で常用されるものを使用でき、たとえば、パラフィンワックスおよびその誘導体、マイクロクリスタリンワックスおよびその誘導体などの石油系ワックス、フィッシャートロプシュワックスおよびその誘導体、ポリオレフィンワックスおよびその誘導体、低分子量ポリプロピリンワックスおよびその誘導体、ポリオレフィン系重合体ワックス(低分子量ポリエチレンワックスなど)およびその誘導体などの炭化水素系合成ワックス、カルナバワックスおよびその誘導体、ライスワックスおよびその誘導体、キャンデリラワックスおよびその誘導体、木蝋などの植物系ワックス、蜜蝋、鯨蝋などの動物系ワックス、脂肪酸アミド、フェノール脂肪酸エステルなどの油脂系合成ワックス、長鎖カルボン酸およびその誘導体、長鎖アルコールおよびその誘導体、シリコーン系重合体、高級脂肪酸などが挙げられる。なお、誘導体には、酸化物、ビニル系モノマーとワックスとのブロック共重合物、ビニル系モノマーとワックスとのグラフト変性物などが含まれる。
離型剤としてはこの分野で常用されるものを使用でき、たとえば、パラフィンワックスおよびその誘導体、マイクロクリスタリンワックスおよびその誘導体などの石油系ワックス、フィッシャートロプシュワックスおよびその誘導体、ポリオレフィンワックスおよびその誘導体、低分子量ポリプロピリンワックスおよびその誘導体、ポリオレフィン系重合体ワックス(低分子量ポリエチレンワックスなど)およびその誘導体などの炭化水素系合成ワックス、カルナバワックスおよびその誘導体、ライスワックスおよびその誘導体、キャンデリラワックスおよびその誘導体、木蝋などの植物系ワックス、蜜蝋、鯨蝋などの動物系ワックス、脂肪酸アミド、フェノール脂肪酸エステルなどの油脂系合成ワックス、長鎖カルボン酸およびその誘導体、長鎖アルコールおよびその誘導体、シリコーン系重合体、高級脂肪酸などが挙げられる。なお、誘導体には、酸化物、ビニル系モノマーとワックスとのブロック共重合物、ビニル系モノマーとワックスとのグラフト変性物などが含まれる。
ワックスの使用量は特に制限されず広い範囲から適宜選択できるけれども、好ましくは、結着樹脂100重量部に対して0.2重量部〜20重量部である。
(外添剤)
外添剤としては、たとえば、流動化剤が挙げられる。流動化剤は、たとえば、トナーの搬送性、帯電性、およびトナーを二成分現像剤にする場合のキャリアとの撹拌性などを向上させるために用いられる。流動化剤としてはこの分野で常用されるものを使用でき、たとえば、酸化アルミ粉末、酸化チタン粉末、微粉末シリカなどの無機微粒子、フッ化ビニリデン微粉末、ポリテトラフルオロエチレン微粉末、脂肪酸金属塩、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの有機微粒子、これらの疎水化処理物などが挙げられる。これらの中でも、疎水化処理を施した無機微粒子が好ましい。流動化剤は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。2種以上併用する場合の具体例としては、疎水化処理された無機微粒子の1種または2種以上と、有機微粒子の1種または2種以上との組み合わせが挙げられる。
外添剤としては、たとえば、流動化剤が挙げられる。流動化剤は、たとえば、トナーの搬送性、帯電性、およびトナーを二成分現像剤にする場合のキャリアとの撹拌性などを向上させるために用いられる。流動化剤としてはこの分野で常用されるものを使用でき、たとえば、酸化アルミ粉末、酸化チタン粉末、微粉末シリカなどの無機微粒子、フッ化ビニリデン微粉末、ポリテトラフルオロエチレン微粉末、脂肪酸金属塩、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの有機微粒子、これらの疎水化処理物などが挙げられる。これらの中でも、疎水化処理を施した無機微粒子が好ましい。流動化剤は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。2種以上併用する場合の具体例としては、疎水化処理された無機微粒子の1種または2種以上と、有機微粒子の1種または2種以上との組み合わせが挙げられる。
流動化剤の使用量は特に制限されず、広い範囲から適宜選択できるけれども、好ましくはトナー粒子100重量部に対して0.1重量部〜3重量部である。トナー粒子と流動化剤とは一般的な混合機により混合され、トナー粒子表面に流動化剤を付着させた後、篩などによって凝集物、異物などを除去することにより、流動化剤を含む本発明の電子写真用トナーが得られる。
本発明の電子写真用トナーは、一成分現像剤および二成分現像剤として使用できる。一成分現像剤、たとえば、非磁性トナーとして用いる場合には、ブレードおよびファーブラシを用い、現像スリーブでトナーを摩擦帯電させてスリーブ上に付着させて搬送することにより、感光体表面の静電潜像にトナーを供給することができる。
また、二成分現像剤として用いる場合には、本発明の電子写真用トナーとともに、キャリアを用いる。ここでキャリアとしては特に制限されず、この分野で常用されるものを使用できるけれども、キャリアの芯材上に樹脂被覆層を有する樹脂被覆キャリアが好ましい。
キャリアの芯材としては、たとえば、鉄、ニッケル、コバルトなどの磁性金属、フェライト、マグネタイトなどの磁性酸化物、ガラスビーズなどが挙げられる。芯材の形状は、球状であることが好ましい。また芯材の粒径は、好ましくは10μm〜500μm、さらに好ましくは30μm〜100μmである。
被覆樹脂としては、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、スチレンアクリル酸共重合体、オルガノシロキサン結合からなるシリコーン樹脂およびその変性物、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、フェノール樹脂、アミノ樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂などが挙げられる。
これらの樹脂には、導電材料が含まれていてもよい。該導電材料としては、たとえば、金、銀、銅などの金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化亜鉛などの無機微粒子などが挙げられる。
これらの樹脂には、導電材料が含まれていてもよい。該導電材料としては、たとえば、金、銀、銅などの金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化亜鉛などの無機微粒子などが挙げられる。
以下に実施例および比較例を挙げ、本発明を具体的に説明する。
〔トナーの作製〕
(実施例1)
ポリエステル(結着樹脂)100重量部、着色剤(C.I.ピグメントブルー15:3)6.1重量部、および帯電制御剤として有機ホウ素化合物(LR−147、日本カーリット社製)1.2重量部をこの配合割合で含むトナー原料36kgを1段階目の混合工程としてヘンシェルミキサ(商品名:FMミキサ、三井鉱山(株)製)によって7分間混合した。続いて2段階目の混合工程としてこの原料混合物100重量部にトナー製造工程において発生する微粉トナー25重量部を投入し、ヘンシェルミキサにより再度1分間混合した。二軸押出混練機(商品名:PCM65、池貝(株)製)で混練し、室温まで冷却した後、カッターミル(商品名:VM−16、オリエント(株)製)で粗粉砕した。続いて、流動層型ジェット粉砕機(ホソカワミクロン(株)製)にて微粉砕した後、これを旋回式風力分級機(ホソカワミクロン(株)製)を用いて分級し、体積平均粒径が6.7μmの電子写真用トナーを得た。また流動層型ジェット粉砕機のローターの回転数を3800rpmに、旋回式風力分級機のローターの回転数を3930rpmに、旋回式風力分級機への粉砕品供給量を36kg/hに、旋回式風力分級機へのエアー流量を16.8Nm3/minに制御した。なお、エアー流量の単位におけるNは気体の標準状態(1atm、0℃)であることを示す。
〔トナーの作製〕
(実施例1)
ポリエステル(結着樹脂)100重量部、着色剤(C.I.ピグメントブルー15:3)6.1重量部、および帯電制御剤として有機ホウ素化合物(LR−147、日本カーリット社製)1.2重量部をこの配合割合で含むトナー原料36kgを1段階目の混合工程としてヘンシェルミキサ(商品名:FMミキサ、三井鉱山(株)製)によって7分間混合した。続いて2段階目の混合工程としてこの原料混合物100重量部にトナー製造工程において発生する微粉トナー25重量部を投入し、ヘンシェルミキサにより再度1分間混合した。二軸押出混練機(商品名:PCM65、池貝(株)製)で混練し、室温まで冷却した後、カッターミル(商品名:VM−16、オリエント(株)製)で粗粉砕した。続いて、流動層型ジェット粉砕機(ホソカワミクロン(株)製)にて微粉砕した後、これを旋回式風力分級機(ホソカワミクロン(株)製)を用いて分級し、体積平均粒径が6.7μmの電子写真用トナーを得た。また流動層型ジェット粉砕機のローターの回転数を3800rpmに、旋回式風力分級機のローターの回転数を3930rpmに、旋回式風力分級機への粉砕品供給量を36kg/hに、旋回式風力分級機へのエアー流量を16.8Nm3/minに制御した。なお、エアー流量の単位におけるNは気体の標準状態(1atm、0℃)であることを示す。
(実施例2)
帯電制御剤を0.8重量部添加した以外は実施例1と同様にしてトナーを作製した。
帯電制御剤を0.8重量部添加した以外は実施例1と同様にしてトナーを作製した。
(実施例3)
帯電制御剤を2.5重量部添加した以外は実施例1と同様にしてトナーを作製した。
帯電制御剤を2.5重量部添加した以外は実施例1と同様にしてトナーを作製した。
(実施例4)
流動層型ジェット粉砕機のローターの回転数を4500rpmに、旋回式風力分級機のローターの回転数を3950rpmに、旋回式風力分級機への粉砕品供給量を36kg/hに、旋回式風力分級機へのエアー流量を16.8Nm3/minに制御した以外は実施例1と同様にしてトナーを作製した。
流動層型ジェット粉砕機のローターの回転数を4500rpmに、旋回式風力分級機のローターの回転数を3950rpmに、旋回式風力分級機への粉砕品供給量を36kg/hに、旋回式風力分級機へのエアー流量を16.8Nm3/minに制御した以外は実施例1と同様にしてトナーを作製した。
(実施例5)
流動層型ジェット粉砕機のローターの回転数を3300rpmに、旋回式風力分級機のローターの回転数を3950rpmに、旋回式風力分級機への粉砕品供給量を36kg/hに、旋回式風力分級機へのエアー流量を16.8Nm3/minに制御した以外は実施例1と同様にしてトナーを作製した。
流動層型ジェット粉砕機のローターの回転数を3300rpmに、旋回式風力分級機のローターの回転数を3950rpmに、旋回式風力分級機への粉砕品供給量を36kg/hに、旋回式風力分級機へのエアー流量を16.8Nm3/minに制御した以外は実施例1と同様にしてトナーを作製した。
(実施例6)
流動層型ジェット粉砕機のローターの回転数を4800rpmに、旋回式風力分級機のローターの回転数を3950rpmに、旋回式風力分級機への粉砕品供給量を36kg/hに、旋回式風力分級機へのエアー流量を16.8Nm3/minに制御した以外は実施例1と同様にしてトナーを作製した。
流動層型ジェット粉砕機のローターの回転数を4800rpmに、旋回式風力分級機のローターの回転数を3950rpmに、旋回式風力分級機への粉砕品供給量を36kg/hに、旋回式風力分級機へのエアー流量を16.8Nm3/minに制御した以外は実施例1と同様にしてトナーを作製した。
(実施例7)
流動層型ジェット粉砕機のローターの回転数を3700rpmに、旋回式風力分級機のローターの回転数を3950rpmに、旋回式風力分級機への粉砕品供給量を36kg/hに、旋回式風力分級機へのエアー流量を16.8Nm3/minに制御した以外は実施例同様にしてトナーを作製した。
流動層型ジェット粉砕機のローターの回転数を3700rpmに、旋回式風力分級機のローターの回転数を3950rpmに、旋回式風力分級機への粉砕品供給量を36kg/hに、旋回式風力分級機へのエアー流量を16.8Nm3/minに制御した以外は実施例同様にしてトナーを作製した。
(実施例8)
着色剤を3.4重量部添加した以外は実施例1と同様にしてトナーを作製した。
着色剤を3.4重量部添加した以外は実施例1と同様にしてトナーを作製した。
(実施例9)
着色剤を7.6重量部添加した以外は実施例1と同様にしてトナーを作製した。
着色剤を7.6重量部添加した以外は実施例1と同様にしてトナーを作製した。
(実施例10)
着色剤を2.5重量部添加した以外は実施例1と同様にしてトナーを作製した。
着色剤を2.5重量部添加した以外は実施例1と同様にしてトナーを作製した。
(実施例11)
着色剤を8.8重量部添加した以外は実施例1と同様にしてトナーを作製した。
着色剤を8.8重量部添加した以外は実施例1と同様にしてトナーを作製した。
(実施例12)
1段階目の混合工程において、各トナー成分と微粉トナー25重量部とを同時に混合し、2段階目の混合工程を行わなかったこと以外は実施例1と同様にしてトナーを作製した。
1段階目の混合工程において、各トナー成分と微粉トナー25重量部とを同時に混合し、2段階目の混合工程を行わなかったこと以外は実施例1と同様にしてトナーを作製した。
以上のようにして作製した各実施例による本発明のトナーと比較対比するための比較例を以下に説明する。
(比較例1)
帯電制御剤を0.6重量部添加した以外は実施例1と同様にしてトナーを作製した。トナーの比表面積当りの表面CCA濃度が本発明の範囲である2.1×10−6g/cm2〜5.5×10−6g/cm2より小さく、また表面CCA濃度が本発明の下限値である1.8×10−3g/gより小さい点で実施例1〜12と異なる。
帯電制御剤を0.6重量部添加した以外は実施例1と同様にしてトナーを作製した。トナーの比表面積当りの表面CCA濃度が本発明の範囲である2.1×10−6g/cm2〜5.5×10−6g/cm2より小さく、また表面CCA濃度が本発明の下限値である1.8×10−3g/gより小さい点で実施例1〜12と異なる。
(比較例2)
帯電制御剤を3.4重量部添加した以外は実施例1と同様にしてトナーを作製した。トナーの比表面積当りの表面CCA濃度が本発明の範囲である2.1×10−6g/cm2〜5.5×10−6g/cm2を超える点で実施例1〜12と異なる。
帯電制御剤を3.4重量部添加した以外は実施例1と同様にしてトナーを作製した。トナーの比表面積当りの表面CCA濃度が本発明の範囲である2.1×10−6g/cm2〜5.5×10−6g/cm2を超える点で実施例1〜12と異なる。
〔二成分現像剤の作製〕
作製した実施例1〜12ならびに比較例1および比較例2のトナー100重量部に負電荷性疎水性シリカ(体積平均粒径10nm)1.0重量部を添加し、ヘンシェルミキサで5分間混合して本発明の電子写真用トナーの外添品を得た。さらに、得られた電子写真用トナー外添品5重量部とフェライトキャリア(体積平均粒径45μm)95重量部とをV型混合機(商品名:V−5、特寿工作所(株)製)にて20分間混合して、実施例1〜12ならびに比較例1および比較例2のトナーを含む二成分現像剤を作製した。
作製した実施例1〜12ならびに比較例1および比較例2のトナー100重量部に負電荷性疎水性シリカ(体積平均粒径10nm)1.0重量部を添加し、ヘンシェルミキサで5分間混合して本発明の電子写真用トナーの外添品を得た。さらに、得られた電子写真用トナー外添品5重量部とフェライトキャリア(体積平均粒径45μm)95重量部とをV型混合機(商品名:V−5、特寿工作所(株)製)にて20分間混合して、実施例1〜12ならびに比較例1および比較例2のトナーを含む二成分現像剤を作製した。
〔評価方法〕
トナーの比表面積当りの表面CCA濃度、表面CCA濃度、粒度分布、地肌カブリ、帯電量および総合評価は以下の評価方法に従って行った。
トナーの比表面積当りの表面CCA濃度、表面CCA濃度、粒度分布、地肌カブリ、帯電量および総合評価は以下の評価方法に従って行った。
(トナーの比表面積当りの表面CCA濃度および表面CCA濃度)
トナーの比表面積当りの表面CCA濃度とはトナーの比表面積当りのトナー表面に露出する帯電制御剤量を示す。また、表面CCA濃度とはトナー1g当りのトナー表面に露出する帯電制御剤量を示す。
トナーの比表面積当りの表面CCA濃度とはトナーの比表面積当りのトナー表面に露出する帯電制御剤量を示す。また、表面CCA濃度とはトナー1g当りのトナー表面に露出する帯電制御剤量を示す。
(A)トナーの比表面積の算出
各粒径チャンネルごとのトナー粒子表面積および体積から、総トナー粒子の全表面積および全体積を算出し、見かけ密度を約1g/cm3としてトナーの比表面積(cm2/g)を算出した。
各粒径チャンネルごとのトナー粒子表面積および体積から、総トナー粒子の全表面積および全体積を算出し、見かけ密度を約1g/cm3としてトナーの比表面積(cm2/g)を算出した。
(B)帯電制御剤の定量
まず、トナー表面に露出する帯電制御剤の定量に用いる測定用試料を調整した。2重量%のトリトン水溶液にトナー2.0gを投入し、スパチュラで撹拌後、さらにスターラーを用いて5分間攪拌した。得られた溶液を濾過し、残渣を一日程度乾燥させた後、蛍光X線測定により本発明に由来する帯電制御剤を構成するカリウム原子の蛍光X線検出強度を測定した。(商品名:ZSX Primus II、理学電機工業株式会社製)次に、未処理品における蛍光X線強度と比較することによりこの差を溶出量として算出した。
まず、トナー表面に露出する帯電制御剤の定量に用いる測定用試料を調整した。2重量%のトリトン水溶液にトナー2.0gを投入し、スパチュラで撹拌後、さらにスターラーを用いて5分間攪拌した。得られた溶液を濾過し、残渣を一日程度乾燥させた後、蛍光X線測定により本発明に由来する帯電制御剤を構成するカリウム原子の蛍光X線検出強度を測定した。(商品名:ZSX Primus II、理学電機工業株式会社製)次に、未処理品における蛍光X線強度と比較することによりこの差を溶出量として算出した。
(C)表面CCA濃度の算出
蛍光X線強度と帯電制御剤量に関する検量線から求めた関係式と(B)で求めた溶出量とを用いて、実際に表面CCA濃度(g/g)を定量化することができる。
蛍光X線強度と帯電制御剤量に関する検量線から求めた関係式と(B)で求めた溶出量とを用いて、実際に表面CCA濃度(g/g)を定量化することができる。
(D)トナーの比表面積当りの表面CCA濃度の算出
上記(A)(B)および(C)から下式(2)に従ってトナーの比表面積当りの表面CCA濃度を算出することができる。
トナーの比表面積当りの表面CCA濃度(g/cm2)
=〔表面CCA濃度(g/g)〕/〔トナーの比表面積(cm2/g)〕 …(2)
上記(A)(B)および(C)から下式(2)に従ってトナーの比表面積当りの表面CCA濃度を算出することができる。
トナーの比表面積当りの表面CCA濃度(g/cm2)
=〔表面CCA濃度(g/g)〕/〔トナーの比表面積(cm2/g)〕 …(2)
(粒度分布)
まず、トナー粒子の粒度測定に用いる測定用試料を調製した。100mlビーカーに、塩化ナトリウム(1級)の1重量%水溶液(電解液)を20ml入れた。これにアルキルベンゼンスルホン酸塩(分散剤、アルキル基(CnH2n+1、n=10〜14))0.5mgおよびトナー3mgを順次添加し、5分間超音波分散した。これに全量が100mlになるように塩化ナトリウム(1級)の1重量%水溶液を加え、再度5分間超音波分散したものを測定用試料とした。この測定用試料について、コールターカウンターTA−III(コールター社製)を用い、アパーチャー径100μm、測定対象粒径が個数基準で2μm〜40μmの条件下に測定を行い、測定結果から本発明の規定に係わる数値を算出した。
まず、トナー粒子の粒度測定に用いる測定用試料を調製した。100mlビーカーに、塩化ナトリウム(1級)の1重量%水溶液(電解液)を20ml入れた。これにアルキルベンゼンスルホン酸塩(分散剤、アルキル基(CnH2n+1、n=10〜14))0.5mgおよびトナー3mgを順次添加し、5分間超音波分散した。これに全量が100mlになるように塩化ナトリウム(1級)の1重量%水溶液を加え、再度5分間超音波分散したものを測定用試料とした。この測定用試料について、コールターカウンターTA−III(コールター社製)を用い、アパーチャー径100μm、測定対象粒径が個数基準で2μm〜40μmの条件下に測定を行い、測定結果から本発明の規定に係わる数値を算出した。
(地肌カブリおよび帯電量)
次のようにして、地肌カブリおよび帯電量を評価した。
二成分現像剤を、二成分フルカラー現像装置を有する市販複写機(商品名:ARC150、シャープ(株)製)に充填し、常温常湿下において初期および5%印字画像を20000枚実写後に、地肌カブリおよび帯電量を測定した。さらに、20000枚実写後の二成分現像剤100重量部に、高温高湿下(35℃/85%RH)に1日放置したトナー1重量部を補給し、地肌カブリおよび帯電量の測定を行った。なお、補給したトナーは、最初に充填した二成分現像剤中に含まれるトナーと同じものである。
次のようにして、地肌カブリおよび帯電量を評価した。
二成分現像剤を、二成分フルカラー現像装置を有する市販複写機(商品名:ARC150、シャープ(株)製)に充填し、常温常湿下において初期および5%印字画像を20000枚実写後に、地肌カブリおよび帯電量を測定した。さらに、20000枚実写後の二成分現像剤100重量部に、高温高湿下(35℃/85%RH)に1日放置したトナー1重量部を補給し、地肌カブリおよび帯電量の測定を行った。なお、補給したトナーは、最初に充填した二成分現像剤中に含まれるトナーと同じものである。
地肌カブリは、感光体上の非画像部に透明テープ(住友3M社製メンデイングテープ)を貼り付け、その後その透明テープを白紙に貼り付け、X−rite938(日本平板印刷機材株式会社製)により濃度を測定した。また、あらかじめ透明テープのみを白紙に貼り付けておきその濃度も測定し、上記の濃度との差を地肌カブリ値とした。差が0.015未満のものを◎、0.015以上0.025未満のものを○、0.025以上0.035未満のものを△、0.035以上のものを×と評価した。
帯電量においては、マグネットローラ上から採取した二成分現像剤をブローして、吸引式小型帯電量測定装置(商品名:210HS−2A、Trek(株)製)により帯電量を測定した。初期、2万枚実写後および2万枚実写+トナー補給後の帯電量を測定し、初期帯電量に対する2万枚実写後、および2万枚実写後に対する2万枚実写+トナー補給後の変化率が5%未満のものを◎、5%以上10%未満のものを○、10%以上20%未満のものを△、20%以上のものを×として評価した。
なお、初期変化率(%)は、初期帯電量に対する、初期帯電量と2万枚実写後の帯電量との差の絶対値の百分率である。補給後変化率(%)は、2万枚実写後の帯電量に対する、2万枚実写後の帯電量と2万枚実写+トナー補給後の帯電量との差の絶対値の百分率である。
(総合評価)
総合評価は次のように行った。
○:上記評価項目の過半数以上が○および◎であり、本発明の範囲に入る優れた現像剤である。
△:上記評価項目の過半数以上が△であり、本発明の範囲に入る現像剤である。
×:上記評価項目において1つ以上×があり、従来の現像剤よりも劣っている。
総合評価は次のように行った。
○:上記評価項目の過半数以上が○および◎であり、本発明の範囲に入る優れた現像剤である。
△:上記評価項目の過半数以上が△であり、本発明の範囲に入る現像剤である。
×:上記評価項目において1つ以上×があり、従来の現像剤よりも劣っている。
下記表1に、実施例1〜12ならびに比較例1および比較例2で用いた着色剤量、混合段階数、帯電制御剤量、トナーの比表面積当りの表面CCA濃度、表面CCA濃度および粒度分布をまとめた。
下記表2および表3に、実施例1〜12のトナーならびに比較例1および比較例2のトナーを含む二成分現像剤による初期、2万枚実写後および2万枚実写+トナー補給後における地肌カブリおよび帯電量の評価結果をまとめた。
表2および表3に示した結果から、本発明による実施例1〜12の電子写真用トナーは、帯電制御剤として有機ホウ素化合物を用い、トナーの比表面積当りの表面CCA濃度が2.1×10−6g/cm2〜5.5×10−6g/cm2の範囲であり、かつ表面CCA濃度が1.8×10−3g/g以上であるため比較例1および2の電子写真用トナーと比較して、以下のように帯電の経時安定性および環境安定性に優れていた。
本発明の実施例1〜12の電子写真用トナーは、帯電の経時安定性および環境安定性が優れているため、表2および表3に示すように初期、2万枚実写後および2万枚実写+トナー補給後の地肌カブリおよび帯電量の全ての評価項目において△以上の良好な結果が得られた。すなわち長期耐刷時においても帯電量が安定し、地肌カブリの発生も少なかった。また高温高湿下に放置しても、湿度により帯電量が大きな影響を受けることがなく、画像形成装置に補給しても充分に帯電され、地肌カブリの発生も少ないことが明らかであった。
実施例10では、総合評価においては充分利用可能であったが、着色剤量が2.5%と少なく、樹脂成分が多く含まれることになるため、長期間の使用において抵抗が増加することにより、2万枚実写後の帯電量の評価および2万枚実写+トナー補給後の地肌カブリおよび帯電量の評価が△であった。
また実施例12では、総合評価においては充分利用可能であったが、1段階目の混合工程において各トナー成分と微粉トナーを同時に混合したため、トナー中の帯電制御剤の分散性が悪くなり、2万枚実写後および2万枚実写+トナー補給後の地肌カブリおよび帯電量の評価が全ての項目において△であった。
一方、比較例1の電子写真用トナーは表面CCA濃度が低いため、トナー粒子表面から脱落する帯電制御剤の量が少なく帯電の経時安定性は良好であった。しかしトナーの比表面積当りの表面CCA濃度が2.1×10−6g/cm2より小さいため帯電制御剤としての働きが充分に得られず、帯電立ち上がり性が悪いため、高温高湿下において帯電量の変動が大きく、2万枚実写+トナー補給後の地肌カブリおよび帯電量の評価が×であった。
また、比較例2のトナーは、トナーの比表面積当りの表面CCA濃度が高いためトナー粒子表面から脱落する帯電制御剤の量が多く長期耐刷時における帯電の経時安定性に欠け、2万枚実写後では初期に比べて帯電量が低下し、地肌カブリの発生が顕著になった。さらに高温高湿下での帯電量の変動も大きいため2万枚実写+トナー補給後においても良好な結果は得られなかった。
以上、本発明による実施例1〜12ならびに比較例1および2を比較した結果の総評として、帯電の経時安定性および環境安定性を満足させるためには、帯電制御剤として有機ホウ素化合物を用い、トナーの比表面積当りの表面CCA濃度が2.1×10−6g/cm2〜5.5×10−6g/cm2の範囲であり、かつ表面CCA濃度が1.8×10−3g/g以上であることが必要である。
なお、本実施例においては着色剤として、シアンにかかるC.I.Pigment Blue 15:3を使用しているが、その着色剤に代えて、先に例示している各種着色剤を使用することにより同様に実施することができる。
Claims (5)
- 少なくとも結着樹脂、着色剤および帯電制御剤として有機ホウ素化合物を含み、トナーの比表面積当りの表面CCA濃度が2.1×10−6g/cm2〜5.5×10−6g/cm2であり、かつ表面CCA濃度が1.8×10−3g/g以上であることを特徴とする電子写真用トナー。
- 累積体積分布における大粒径側からの累積体積が10%になる粒径D10Vおよび累積体積分布における大粒径側からの累積体積が90%になる粒径D90Vが下記式(1)を満たし、累積体積分布における大粒径側からの累積体積が50%になる粒径D50Vが5μm〜8μmの範囲にありかつ粒径5μm以下のトナー粒子含有量が15個数%〜35個数%であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用トナー。
0.415≦(D10V−D90V)/D10V≦0.475 …(1) - 結着樹脂100重量部に対して、着色剤含有量が3重量部〜10重量部であることを特徴とする請求項1または2に記載の電子写真用トナー。
- 1段階目の混合工程で少なくとも結着樹脂、着色剤および帯電制御剤として有機ホウ素化合物を含むトナー成分が混合された後、2段階目の混合工程でトナー製造工程において発生する微粉トナーが投入され、再度混合されることで得られることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の電子写真用トナー。
- 請求項1〜4のいずれか1つに記載の電子写真用トナーの製造方法であって、1段階目の混合工程で少なくとも結着樹脂、着色剤および帯電制御剤として有機ホウ素化合物を含むトナー成分を混合した後、2段階目の混合工程でトナー製造工程において発生する微粉トナーを投入し、再度混合することを特徴とする電子写真用トナーの製造方法。
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