JP2007327014A - 顔料粒子の製造方法、顔料粒子を含有する液体組成物、画像形成方法および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】粒子表面に高分子鎖がグラフト化して形成された顔料粒子の製造方法であって、(1)第1の溶剤と第2の溶剤のいずれかの溶剤に、重合開始基を有する高分子化合物からなる分散剤を含有させる工程、(2)顔料を前記第1の溶剤に溶解した溶液を得る工程、(3)前記溶液と第2の溶剤を混合して表面に重合開始基を有する顔料粒子を析出させる工程、(4)前記顔料粒子の表面の重合開始基から高分子鎖をグラフト化して形成する工程を有する顔料粒子の製造方法。上記の方法によって製造される顔料粒子を含有する液体組成物。
【選択図】なし
Description
本発明の第3の発明は、上記の液体組成物を含有することを特徴とするインクジェット記録用インク組成物に関するものである。
本発明の第5の発明は、上記のインク組成物を媒体に付与することにより、画像を記録させるための手段を有することを特徴とする画像形成装置に関するものである。
また、本発明は、上記顔料微粒子を含有する液体組成物を提供することができる。さらに本発明は、上記液体組成物からなるインクジェット用インク組成物、及び該インク組成物を使用した画像形成方法ならびに画像形成装置を提供することができる。
本発明は、高分子鎖がグラフト化された顔料粒子の製造方法であって、粒子表面に高分子鎖がグラフト化して形成された顔料粒子の製造方法であって、(1)第1の溶剤と第2の溶剤のいずれかの溶剤に、重合開始基を有する高分子化合物からなる分散剤を含有される工程、(2)顔料を前記第1の溶剤に溶解した溶液を得る工程、(3)前記溶液と第2の溶剤を混合して表面に重合開始基を有する顔料粒子を析出させる工程、(4)前記顔料粒子の表面の重合開始基から高分子鎖をグラフト化して形成する工程を有することを特徴とする顔料粒子の製造方法であり、吐出安定性に優れた表面特性を有し、かつサイズ均一性の高いナノメートルオーダーの顔料微粒子を分散状態で得ることを目的とする。
本発明において、顔料微粒子が分散状態で得られるメカニズムは以下のようなものである。
上記のメカニズムによって得られる顔料微粒子と、高分子鎖を形成するためのモノマーの混合液を調製し、この混合液に対して温度、光刺激、触媒添加などの外部刺激を付与することによって、顔料微粒子表面に結合されている重合開始基から活性種を発生させ、その活性種を起点に高分子鎖をグラフト化する。高分子鎖はモノマーの種類によってその特性を自在に設計することが可能であるため、本発明によって得られる顔料微粒子には、所望の表面特性を付与することができる。
本発明の分散剤は、水あるいは水溶液中において顔料微粒子に分散安定性を付与することのできる高分子化合物で、その一部、あるいは全部に重合開始基を有するモノマーユニット(以下、重合開始部位と表現する)が含有される高分子化合物である。ここで重合開始基とは、温度や光、触媒添加などによって重合反応に関与する活性種を生成可能な官能基を意味する。
本発明における分散剤は、第1の溶剤、あるいは第2の溶剤の少なくともいずれかの溶剤に可溶性である必要がある。分散剤が第1の溶剤、あるいは第2の溶剤のどちらの溶剤にも不溶性である場合には、顔料粒子に分散剤が効率的に拡散、吸着することができず、粗大な顔料粒子しか得ることができない。より詳しくは、本発明において第1の溶剤に分散剤を含有させる場合、少なくとも第1の溶剤に分散剤が可溶である必要がある。この場合、分散剤は第2の溶剤には可溶であっても不溶であってもよいが、不溶である場合には、第1の溶剤と第2の溶剤を混合して形成する顔料粒子への分散剤の析出速度が大きくなるため、サイズ均一性の高いナノメートルオーダーの顔料微粒子の形成に有利である。次に、第2の溶剤に分散剤を含有させる場合には、少なくとも第2の溶剤に分散剤が可溶でなければならない。この場合、分散剤は第1の溶剤には可溶であっても不要であっても、本発明の目的を達成できる範囲においていかなる化合物も適用可能である。
本発明のグラフト化される高分子鎖は、水あるいは水溶液中、特に下記で説明するインク組成物中で分散機能を有する高分子鎖であり、好ましくは親水性部位を含有する高分子鎖である。親水性部位としては、カルボン酸、カルボン酸塩、あるいは親水性オキシエチレンユニットを多く含む構造、さらにヒドロキシル基などを有する構造などの親水性ユニットの繰り返し単位構造を有する構造が挙げられる。具体的な例でいえば、アクリル酸やメタクリル酸、あるいはその無機塩や有機塩などのカルボン酸塩、またポリエチレングリコールマクロモノマー、またはビニルアルコールや2−ヒドロキシエチルメタクリレートなどの親水性モノマーで表される繰り返し単位構造を有する構造である。ただし、本発明の高分子鎖に含有される親水性部位はこれらに限定されるわけではなく、本発明の目的を達成できる範囲においていかなる物質も用いることができる。また本発明では、高分子鎖に含有される親水性部位として1種類の親水性モノマーで表される繰り返し単位構造であっても、複数の親水性モノマーから構成される繰り返し構造を有する共重合構造であっても適用可能である。さらに、共重合構造はランダム共重合構造であってもブロック共重合構造であっても、本発明の目的を達成できる範囲において好適に用いることができる。
本発明で使用する顔料は、第1の溶剤に溶解するもので、本発明の目的を達成できるものであればいかなる物でも使用可能である。さらに好ましくは溶解条件下で反応性を示さない安定な有機顔料がよい。具体的には、印刷インキおよび塗料等に用いられている有機顔料を用いることができる。
本発明で使用する第1の溶剤としては非プロトン性溶剤が好ましい。中でも第2の溶剤に対する溶解度が5%以上であるものが好ましく利用され、さらには第2の溶剤に対して自由に混合するものが好ましい。第2の溶剤に対する溶解度が5%より小さい溶剤を用いて顔料を可溶化した場合は、水と混合する際に顔料含有粒子が析出しにくく、粗大な粒子になり易い点で不利である。また、得られる顔料微粒子の分散安定性に対して悪影響を及ぼす傾向があるという点でも不利である。具体的にはジメチルスルホキシド、ジメチルイミダゾリジノン、スルホラン、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、アセトン、ジオキサン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルアミド、ヘキサメチルホスホロトリアミド、ピリジン、プロピオニトリル、ブタノン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、エチレングリコールジアセテート、γ−ブチロラクトン等が好ましい溶剤として挙げられ、中でもジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルイミダゾリジノン、スルホラン、アセトン又はアセトニトリル、テトラヒドロフランが好ましい。また、これらは1種類単独でまたは2種類以上を併用して用いることができる。上記非プロトン性溶剤の使用割合は特に限定されるものではないが、有機顔料のより良好な溶解状態と、所望とする微粒子径の形成の容易性、更には、水性分散体の色濃度をより良好なものとするという観点から、有機顔料1質量部に対して2から500質量部、さらには5から100質量部の範囲で用いるのが好ましい。非プロトン溶剤のみで有機顔料を溶解させることが困難な場合は、以下に説明するアルカリを添加して有機顔料の溶解性を高めることができる。
本発明に用いられるアルカリとしては、非プロトン性溶剤中で有機顔料を溶解させるもので、本発明の目的を達成できるものであればいかなるものでも使用可能であるが、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ金属のアルコキシド、アルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ土類金属のアルコキシド及び有機強塩基が、有機顔料の可溶化能力の高さから好ましい。具体的には、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、カリウム−tert−ブトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、水酸化テトラメチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド等の第4級アンモニウム化合物、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン、1,8−ジアザビシクロ[4,3,0]−7−ノネン、グアニジンなどを使用することが出来る。また、これらのアルカリは、1種類単独でまたは2種類以上を併用して用いることができる。上記塩基の使用割合は特に限定されるものではないが、有機顔料1質量部に対して0.01から1000質量部の範囲で用いるのが好ましい。アルカリが有機顔料1質量部に対して0.01質量部より少ない場合は、非プロトン性溶剤で高分子化合物と共に有機顔料を完全に溶解させることが難しくなる傾向があるという点で不利な場合があり、1000質量部より多い場合は、アルカリが非プロトン性溶剤に溶解しにくくなり、有機顔料の溶解性の増大も期待できなくなる点で不利な場合がある。
アルカリを非プロトン性溶剤に完全に溶解させるために、若干の水や低級アルコールなどのアルカリに対して高い溶解度をもつ溶剤を、非プロトン性溶剤に添加することが出来る。これらがアルカリ可溶補助剤として働き、非プロトン性溶剤に対するアルカリの溶解性が増し、有機顔料の溶解が容易になる。しかし添加率が全溶媒量に対して50質量%以上になると有機顔料の溶解性が低下する点で不利となるため、通常0.5から30質量%程度の添加率が最も効果的である。これは非プロトン性溶剤のみではアルカリの溶解性が相対的に低いためであり、具体的には水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブチルアルコールなどを用いることができる。有機顔料を溶解させる際は、使用するアルカリの量を最低限に抑えて、速やかに有機顔料を溶解させるために、アルカリは水や低級アルコールなどの溶液として、有機顔料が懸濁している非プロトン性溶剤に顔料が溶解するまで添加していくのがよい。また、この際、顔料は溶液になっているため異物の除去等を容易に行うこが出来る。これらのアルカリ可溶補助剤の選択においては、分散剤との相溶性確保が重要である。
樹脂添加物としては、アニオン変性ポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール、ポリウレタン、カルボキシメチルセルロース、ポリエステル、ポリアリルアミン、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンイミン、ポリアミンスルホン、ポリビニルアミン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メラミン樹脂あるいはこれらの変性物等の合成樹脂などが挙げられる。これらの結晶成長防止剤や紫外線吸収剤、樹脂添加物はいずれも1種類単独でまたは2種類以上を併用して使用することができる。
本発明に用いられる第2の溶剤としては、使用する第1の溶剤と相溶性のあるもので、本発明の目的を達成できるものであればいかなるものでも使用可能であるが、特に水あるいは水溶液であることが好ましい。
サイズ均一性の高いナノメートルオーダーの顔料微粒子を得るためには、第1の溶剤と第2の溶剤の混合を可能な限り速やかに行うことが好ましく、超音波振動子やフルゾーン攪拌羽、内部循環型攪拌装置、外部循環型攪拌装置、流量およびイオン濃度制御装置等の従来公知の攪拌、混合、分散、昌析に使用される装置をいずれをも混合様式として適用することができる。また、連続して流れる水の中に混合してもよい。顔料溶液の水中への投入法としては、従来公知の液体注入法をいずれも利用できるが、シリンジやニードル、チューブなどのノズルから噴射流として水中、もしくは水上から投入するのが好ましい。なお、短時間で投入するために複数のノズルから投入することも出来る。第1の溶剤と第2の溶剤の混合効率を高めるために、混合容器の形状や大きさを工夫することもできる。例えば、マイクロリアクターのような微小空間で第1の溶剤と第2の溶剤を混合することは、2液の混合効率が大きく微小粒子が形成しやすいため好ましい。
本発明で得られる顔料微粒子を含有する液体組成物は、そのままで使用することが可能であるが、必要に応じて濃縮・精製することによって種々の用途に用いることができる。濃縮・精製の方法としては、遠心分離装置、エバポレーター、限外濾過装置等の従来公知の濃縮・精製に使用される装置をいずれも使用することが可能である。
本発明の液体組成物をインク組成物として使用する場合、必要に応じて、種々の添加剤、助剤等を添加することができる。添加剤の一つとして、顔料を溶媒中で安定に分散させる分散安定剤がある。本発明の液体組成物中に含有される顔料微粒子は、顔料微粒子を構成する高分子化合物により分散安定化されているが、分散が不十分である場合には、他の分散安定剤を添加してもよい。
本発明の組成物は、各種印刷法、インクジェット法、電子写真法等の様々な画像形成方法および装置に使用でき、この装置を用いた画像形成方法により描画することができる。また、液体組成物を用いる場合、インクジェット法等では微細パターンを形成したり、薬物の投与を行ったりするための液体付与方法に使用することができる。
図1は、インクジェット記録装置の構成を示すブロック図である。
なお、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で、上記実施形態を修正または変形することが可能である。例えば、上記説明ではヘッド70をXY軸方向に移動させる例を示したが、ヘッド70は、X軸方向(またはY軸方向)のみに移動するようにし、被記録媒体をY軸方向(またはX軸方向)に移動させ、これらを連動させながら描画を行うものであってもよい。
また、本発明の装置の構成として、予備的な補助手段等を付加することは本発明の効果を一層安定化できるので好ましい。これらを具体的に挙げれば、ヘッドに対してのキャッピング手段、加圧または吸引手段、電気熱変換体またはこれとは別の加熱素子、または、これらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手段、インクの吐出とは別の、吐出を行うための予備吐出手段などを挙げることができる。
本発明の装置では、インクジェット用インクの吐出ヘッドの各吐出口から吐出されるインクの量が、0.1ピコリットルから100ピコリットルの範囲であることが好ましい。
実施例1
<分散剤の合成>
反応用シュレンク管にメタクリル酸(MAc)、4−ビニルベンジルクロライド(VBC)、スチレン(St)、トルエンを加えて反応溶液とした。シュレンク管内を窒素置換し、AIBNを開始剤として溶液重合を進行させることでポリ(MAc−r−VBC−r−St)を合成した。rはランダム共重合であることを表す。
合成した高分子化合物(ポリマー1)15質量部をテトラヒドロフラン100質量部に溶解させ、これにテトラターシャリーブチル銅フタロシアニンの5質量部を容器内で2時間攪拌し溶解させた。この顔料溶解液を超音波処理しながらスターラーを用いて攪拌している蒸留水中にシリンジを用いて速やかに投入してテトラターシャリーブチル銅フタロシアニンを析出させた。以上の実験操作は、すべて25℃にて実施した。DLS−7000(大塚電子社製)を用いてテトラターシャリーブチル銅フタロシアニンから構成される顔料微粒子の平均粒子径を25℃にて蒸留水中で測定したところ29.7nmであることが確認された。
反応用シュレンク管に顔料微粒子、アクリル酸(AAc)と2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、蒸留水を加えて反応溶液とした。シュレンク管内を窒素置換し、室温にて光イニファーター重合を進行させることで顔料微粒子表面にポリ(HEMA−r−AAc)をグラフト化した。ここで、UVランプとして照射波長312nmから577nmのものを用いた。DLS−7000(大塚電子社製)を用いて顔料分散体の平均粒子径を25℃にて蒸留水中で測定したところ40.2nmであり、顔料微粒子表面に高分子鎖がグラフト化されたことが確認された。
<顔料微粒子を含有する液体組成物の調整>
合成した高分子化合物(ポリマー1)20質量部をテトラヒドロフラン100質量部に溶解させ、これにC.I.Pigment Red 122のマゼンタ顔料5質量部を容器内で2時間攪拌し懸濁させた。次に水酸化カリウム水溶液を少量ずつ滴下して、マゼンタ顔料を溶解させた。この顔料溶解液を超音波処理しながらスターラーを用いて攪拌している蒸留水中にシリンジを用いて速やかに投入してマゼンタ顔料を析出させた。DLS−7000(大塚電子社製)を用いてC.I.Pigment Red 122から構成される顔料微粒子の平均粒子径を25℃にて蒸留水中で測定したところ27.2nmであることが確認された。
反応用シュレンク管に顔料微粒子、アクリル酸(AAc)と2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、蒸留水を加えて反応溶液とした。シュレンク管内を窒素置換し、室温にて光イニファーター重合を進行させることで顔料微粒子表面にポリ(HEMA−r−AAc)をグラフト化した。ここで、UVランプとして照射波長312nmから577nmのものを用いた。DLS−7000(大塚電子社製)を用いて顔料分散体の平均粒子径を25℃にて蒸留水中で測定したところ45.3nmであり、顔料微粒子表面に高分子鎖がグラフト化されたことが確認された。
実施例2で作製した高分子鎖をグラフト化したマゼンタ顔料微粒子を含有する液体組成物から透析膜(SPECTRUM Laboratories 社製、molecular porous membrane tubing(MWCO:3500))を用いてテトラヒドロフランを除去し、さらにエバポレータを用いて顔料分10%の濃縮液を得た。この顔料微粒子を含有する濃縮液50質量部、ジエチレングリコール7.5質量部、グリセリン5質量部、トリメチロールプロパン5質量部、アセチレノールEH0.2質量部、イオン交換水32.3質量部を混合してインク組成物を調製した。
調製したインク組成物をインクジェットプリンタBJF800(商品名、キヤノン株式会社製)に搭載し、普通紙に対してベタ画像のインクジェット記録を行った。記録物を目視により評価したところ、鮮明な色相を有するものであることを確認した。また、調製したインク組成物をインクジェットプリンタBJF800(商品名、キヤノン株式会社製)に搭載し、普通紙に文字画像のインクジェット記録を行い、その吐出安定性を評価した。吐出安定性は、英数文字を連続で100万字印刷し、得られた印字物について目視にて観察したところ、最後までカスレや不吐出などの問題を生じることなく、きれいに印字することが可能であった。
50 CPU
52 Xモータ駆動回路
54 Yモータ駆動回路
56 X方向駆動モータ
58 Y方向駆動モータ
60 ヘッド駆動回路
62 Xエンコーダ
64 Yエンコーダ
66 プログラムメモリ
70 ヘッド
Claims (10)
- 粒子表面に高分子鎖がグラフト化して形成された顔料粒子の製造方法であって、(1)第1の溶剤と第2の溶剤のいずれかの溶剤に、重合開始基を有する高分子化合物からなる分散剤を含有させる工程、(2)顔料を前記第1の溶剤に溶解した溶液を得る工程、(3)前記溶液と第2の溶剤を混合して表面に重合開始基を有する顔料粒子を析出させる工程、(4)前記顔料粒子の表面の重合開始基から高分子鎖をグラフト化して形成する工程を有することを特徴とする顔料粒子の製造方法。
- 前記第1の溶剤が非プロトン性溶剤であることを特徴とする請求項1記載の顔料粒子の製造方法。
- 前記第1の溶剤が非プロトン性溶剤とアルカリの混合溶剤であることを特徴とする請求項1または2記載の顔料粒子の製造方法。
- 前記第2の溶剤が水あるいは水溶液であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかの項に記載の顔料粒子の製造方法。
- 前記高分子鎖が水あるいは水溶液中で分散機能を有する高分子鎖であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかの項に記載の顔料粒子の製造方法。
- 前記重合開始基がリビング重合開始基であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかの項に記載の顔料粒子の製造方法。
- 請求項1から請求項6記載の方法によって製造される顔料粒子を含有することを特徴とする液体組成物。
- 請求項7記載の液体組成物を含有することを特徴とするインクジェット記録用インク組成物。
- 請求項8記載のインク組成物を媒体に付与することにより、画像を記録する工程を有することを特徴とする画像形成方法。
- 請求項8記載のインク組成物を媒体に付与することにより、画像を記録させるための手段を有することを特徴とする画像形成装置。
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