JP2007302539A - 光学ガラスの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】白金を含む耐火物を用いた溶融設備で、Sb酸化物を含むガラス原料調合物を溶融したり、ガラスカレットを再溶融しても、清澄効果を低下させることなく、白金ブツの発生を抑えることが可能な光学ガラスの製造方法を提供することである。
【解決手段】本発明の光学ガラスの製造方法は、白金を含む耐火物を用いた溶融設備で、Sb酸化物を含むガラス原料調合物を溶融、粉砕してガラスカレットを作製し、該ガラスカレットを再溶融した後、成形する光学ガラスの製造方法であって、(光学ガラス中のSb3+/全Sb)/(ガラスカレット中のSb3+/全Sb)の割合が2.5以下となる条件で、ガラス原料調合物を溶融し、さらにガラスカレットを再溶融することを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は光学ガラスの製造方法に関するものである。
CD、MD、DVD、その他各種光ディスクシステムの光ピックアップレンズ、ビデオカメラや一般のカメラの撮影用レンズ等の光学レンズに用いられる光学ガラスには、所望の光学定数(屈折率、アッベ数等)を有すること、耐候性を有すること、ブツや泡を含まないこと等が求められており、種々の組成系のガラスが提案されている。(例えば特許文献1〜4参照)
特開2000−302479号公報 特開2004−292306号公報 特開2005−15302号公報 特開2005−139023号公報
通常、光学ガラスは、高い均質性と厳密な屈折率を有することが求められているため、ガラス原料調合物を溶融、粉砕してガラスカレット作製し、ガラスカレットを再溶融した後、成形する方法で製造されている。尚、ガラス原料調合物やガラスカレットは、1000〜1400℃の温度で溶融または再溶融されるため、清澄剤としては、この温度付近で清澄ガスを放出することが可能なSb成分が用いられている。また、溶融設備には、熱的及び化学的に安定でガラスと反応し難い白金を含む耐火物が用いられている。
しかしながら、白金を含む耐火物を用いた溶融設備で、ガラス原料調合物を溶融したり、ガラスカレットを再溶融すると、白金がガラス中に溶出して白金ブツとなり、問題となることがあった。
白金ブツが発生する原因の一つとして、清澄剤(Sb酸化物)の価数変化に伴って発生する清澄ガス(酸素ガス)による白金の酸化が考えられる。
そこで、白金ブツの発生を抑える方法として、清澄剤であるSb酸化物を減らすことが考えられるが、Sb酸化物を減らすことは、ガラス中に泡が残存することになり、光学ガラスとしては致命的な欠陥となる。
白金ブツの発生を抑える別の方法として、白金を含む耐火物に替えて、石英製の耐火物を用いてガラスを溶融する方法が考えられるが、この場合、溶融中に石英がガラス融液に溶け込み脈理等を引き起こし、結果として、不均質なガラスとなる。
本発明の目的は、白金を含む耐火物を用いた溶融設備で、Sb酸化物を含むガラス原料調合物を溶融したり、ガラスカレットを再溶融しても、清澄効果を低下させることなく、白金ブツの発生を抑えることが可能な光学ガラスの製造方法を提供することである。
本発明者は種々検討した結果、白金を含む耐火物を用いた溶融設備で、Sb酸化物を含むガラス原料調合物を溶融したり、ガラスカレットを再溶融しても、ガラスカレット及び光学ガラス中のSb3+/全Sbの値を調整することで、清澄効果を低下させることなく、白金ブツの発生を抑制できることを見いだし、本発明を提案するに至った。
即ち、本発明の光学ガラスの製造方法は、白金を含む耐火物を用いた溶融設備で、Sb酸化物を含むガラス原料調合物を溶融、粉砕してガラスカレットを作製し、該ガラスカレットを再溶融した後、成形する光学ガラスの製造方法であって、(光学ガラス中のSb3+/全Sb)/(ガラスカレット中のSb3+/全Sb)の割合が2.5以下となる条件で、ガラス原料調合物を溶融し、さらにガラスカレットを再溶融することを特徴とする。
本発明によれば、光線の乱れや画像欠陥の原因となる白金ブツや泡が少ない光学ガラスを得ることが可能となる。それ故、光学ガラスの製造方法として好適である。
白金を含む耐火物を用いた溶融設備で、Sb酸化物を含むガラス原料調合物を溶融したり、ガラスカレットを再溶融する場合、ガラス中に白金ブツが析出する原因として、Sb酸化物の価数変化に伴って発生する酸素ガスによる白金の酸化が考えられる。清澄剤であるSb酸化物は、ガラス融液中ではSb5+やSb3+の状態で存在し、1000℃以上の温度でSb5+からSb3+へと価数変化し、これに伴って酸素ガスを放出する。価数変化によって発生した酸素ガスは、ガラスの清澄に寄与するが、清澄に必要な量以上に発生した余剰の酸素ガスは、白金を含む耐火物と接触すると、白金が酸化されて酸化白金となり、酸素ガス中に昇華する。酸化白金は不安定であるため、ガラス中で白金イオンと酸素に分解し、白金イオンはガラス中から電子を受け取り、白金ブツとして析出する。尚、酸素ガスを発生させなければ、白金ブツの発生を抑えることは可能となるが、清澄効果が低下する。そのため、清澄効果を低下させることなく、ガラス中の白金ブツを少なくするには、ガラス原料調合物を溶融したり、ガラスカレットを再溶融する際に、必要量以上の酸素ガスの発生を抑えることが重要となる。特に、ガラスカレットを再溶融する際に、必要量以上に酸素ガスを発生させないことが重要である。その理由は、ガラス原料調合物の溶融で酸素ガスが多く発生しても、ガラス原料が溶けてガラス化する際にCO2、NOX、SOX等の反応泡も同時に発生し、酸素ガスは反応泡に吸収され希釈されるが、ガラスカレットの再溶融では、ガラス原料調合物の溶融とは異なり、CO2、NOX、SOX等の反応泡は発生せず、酸素ガスは希釈されないためである。
本発明者の実験によれば、白金を含む耐火物を用いた溶融設備で、Sb酸化物を含むガラス原料調合物を溶融、粉砕してガラスカレットを作製し、該ガラスカレットを再溶融して光学ガラスを製造する方法において、ガラス原料調合物を溶融する工程で、ある程度Sb酸化物をSb5+からSb3+へ価数変化させて、酸素ガスを多く発生させ、溶存酸素量の少ないガラスカレットを作製し、ガラスカレットを再溶融する工程では、必要量以上に酸素ガスを発生させないようにガラスカレットを再溶融すれば、清澄に十分な酸素ガスを発生させた上で白金の酸化反応を抑えて白金ブツの発生を抑制できることが判った。
具体的には、(光学ガラス中のSb3+/全Sb)/(ガラスカレット中のSb3+/全Sb)の割合が2.5以下となる条件で、ガラス原料調合物及びガラスカレットを溶融または再溶融すればよいことが判った。さらには、ガラスカレットを再溶融して光学ガラスにする際に、ガラス中の溶存酸素量の減少量(ガラスカレット中の溶存酸素量−光学ガラス中の溶存酸素量)が45μl/g以下となる条件で、ガラスカレットを再溶融することで、白金の酸化反応をより効果的に抑制できることが判った。
(光学ガラス中のSb3+/全Sb)/(ガラスカレット中のSb3+/全Sb)の割合が2.5よりも大きいと、ガラスカレットを再溶融する際に、必要量以上の酸素ガスが発生して白金が酸化されやすくなり、光学ガラス中に白金ブツが析出しやすくなる。(光学ガラス中のSb3+/全Sb)/(ガラスカレット中のSb3+/全Sb)の割合の好ましい範囲は2.0以下であり、より好ましい範囲は1.5以下である。
また、白金の酸化反応をより効果的に抑制するには、ガラスカレットを再溶融して光学ガラスにする際に、ガラス中の溶存酸素量の減少量(ガラスカレット中の溶存酸素量−光学ガラス中の溶存酸素量)が45μl/g以下となるように、ガラスカレットを再溶融することが好ましい。ガラス中の溶存酸素量の減少量が45μl/gより多くなると、ガラスカレットを再溶融する際に、必要量以上の酸素ガスが発生して白金が酸化されやすくなり、光学ガラス中に白金ブツが析出しやすくなる。ガラス中の溶存酸素量の減少量のより好ましい範囲は35μl/g以下であり、さらに好ましい範囲は35μl/g以下である。
さらには、ガラスカレット中のSb3+/全Sbの値が0.25以上となる条件、また、ガラスカレット中の溶存酸素量が100μl/g以下となる条件で、ガラス原料調合物を溶融することが好ましい。このようにすることで、ガラス原料調合物を溶融する工程で、Sb酸化物をSb5+からSb3+へ価数変化が進み、酸素ガスが多く発生することになるため、ガラスカレットを再溶融する工程での酸素ガスの発生量を、清澄に必要な量のみに抑えることができる。ガラスカレット中のSb3+/全Sbの値のより好ましい範囲は0.35以上であり、さらに好ましい範囲は0.40以上である。また、ガラスカレット中の溶存酸素量のより好ましい範囲は90μl/g以下であり、さらに好ましい範囲は80μl/g以下である。
尚、ガラスカレット中のSb3+/全Sbの値及び溶存酸素量を上記範囲にするには、ガラス原料調合物の溶融温度を高くすることで調製することができる。具体的には、ガラス原料調合物を1100〜1400℃の温度で溶融することが望ましい。その理由は、ガラス原料調合物の溶融温度を高くしすぎると、この段階でSb酸化物の価数変化が進みすぎて、酸素ガスが多く発生し、ガラスカレット中に白金ブツが析出したり、ガラスカレットを再溶融する際に、清澄に必要な量の酸素ガスが発生し難くなるためである。一方、ガラス原料調合物の溶融温度を低くしすぎると、ガラス化し難くなるためである。
また、(光学ガラス中のSb3+/全Sb)/(ガラスカレット中のSb3+/全Sb)の割合及びガラス中の溶存酸素量の減少量を上記範囲にするには、ガラス原料調合物の溶融温度以下の温度でガラスカレットを再溶融することで調製することができる。ガラスカレットの再溶融温度をガラス原料調合物の溶融温度よりも高くすると、Sb酸化物の価数変化がさらに進行するため、ガラスカレットを再溶融する際に酸素ガスの発生量が多くなり、光学ガラス中に白金ブツが析出しやすくなる。一方、ガラスカレットの再溶融温度を低くしすぎると、ガラスの粘度が高くなり、泡切れが悪化し、光学ガラス中に泡が残存し易くなる。そのため、ガラスカレットは、101.5dPa・sの粘度に相当するガラス融液の温度〜ガラス原料調合物の溶融温度の範囲で再溶融することが望ましい。
また、ガラス原料調合物の溶融温度を高くして、ガラス原料調合物の溶融時間を長くしても良い。
尚、光学ガラスには、屈折率を精密に整合させることが求められており、このような場合には、目標とする屈折率よりも高い屈折率を有するガラスカレットと、低い屈折率を有するガラスカレットをそれぞれ溶融して作製し、これらのガラスカレットを目標の屈折率となるように混合したものを再溶融すればよい。屈折率の異なるガラスカレットを用いる場合、それぞれのガラスカレット中のSb3+/全Sbの値やガラスカレットを作製するためのガラス原料調合物の溶融温度は異なっていてもよい。このような場合、ガラスカレット中のSb3+/全Sbの値については、混合後のガラスカレット中のSb3+/全Sbの値を用い、(光学ガラス中のSb3+/全Sb)/(ガラスカレット中のSb3+/全Sb)の割合が2.5以下となるように、ガラス原料調合物を溶融し、さらにガラスカレットを再溶融すればよい。また、ガラスカレットを再溶融する際の温度については、低い温度で溶融して作製したガラスカレットを基準として、この温度以下の温度でガラスカレットを再溶融すればよい。このようにすることで、清澄に十分な酸素ガスを発生させた上で白金の酸化反応を抑えて白金ブツの発生を抑制することができる。
次に、本発明の光学ガラスを製造する方法について述べる。
まず、清澄剤として、Sb酸化物を含むガラス原料調合物を用意する。Sb酸化物の含有量は、最終的に得られる光学ガラス中のSb酸化物が、Sb23に換算して、0.02〜2質量%となるように調合することが好ましい。その含有量が少なくなると、十分な清澄効果が得難くなる。一方、含有量が多くなると、ガラスが着色したり、Sb5+の割合が多くなり余剰の酸素ガスが発生しやすくなる。Sb23のより好ましい範囲は0.02〜1.5%である。また、Sb酸化物としては、余剰の酸素ガスの発生を抑制できるSb23を用いることが好ましい。尚、白金を酸化させない程度であれば、Sb酸化物以外の清澄剤、例えば、Sn酸化物、As酸化物を使用してもよい。
また、ガラスとしては、耐失透性、耐候性等、レンズ用途に求められる種々の特性を満足する光学ガラスであれば制限はないが、特に、SiO2−B23−RO(RはMg、Ca、Sr、Baの一種以上)−R'2O(R'はLi、Na、Kの一種以上)系ガラスやSiO2−B23−RO−R'2O−R”23(R”はY、La、Gdの一種以上)系ガラスやSiO2−B23−R'2O−TiO2−Nb25系ガラスやB23−ZnO−R”23系ガラスを使用することが好ましい。
SiO2−B23−RO−R'2O系ガラスの場合、質量百分率でSiO2 20〜60%、B23 2〜30%、RO 5〜30%、R’2O 1〜15%の組成を有するようにガラス原料を調合することが好ましい。
SiO2−B23−RO−R'2O−R”23の場合、質量百分率でSiO2 20〜60%、B23 2〜40%、RO 5〜30%、R’2O 1〜15%、R”23 1〜40%の組成を有するようにガラス原料を調合することが好ましい。
SiO2−B23−R'2O−TiO2−Nb25系ガラスの場合、質量百分率でSiO2 20〜60%、B23 2〜30%、R’2O 1〜15%、TiO2 1〜25%、Nb25 1〜25%の組成を有するようにガラス原料を調合することが好ましい。
23−ZnO−R”23系ガラスの場合、質量百分率でB23 10〜45%、ZnO 5〜50%、R”23 10〜50%の組成を有するようにガラス原料を調合することが好ましい。
次に、上記組成を有するガラス原料調合物を白金を含む耐火物を用いた溶融設備に投入し、1100〜1400℃で溶融する。このとき、ガラス中のSb3+/全Sbの値が0.25以上、さらには、溶存酸素量が100μl/g以下となるように、ガラス原料調合物を溶融することが好ましい。
次に、上記のようにして得たガラスを1〜20mm程度の大きさに粉砕してガラスカレットを作製する。
続けて、上記のようにして作製したガラスカレットを白金を含む耐火物を用いた溶融設備に投入し、101.5dPa・sの粘度に相当するガラス融液の温度〜ガラス原料調合物の溶融温度の範囲で再溶融する。このとき、(光学ガラス中のSb3+/全Sb)/(ガラスカレット中のSb3+/全Sb)の割合が2.5以下、さらには、ガラス中の溶存酸素量の減少量が45μl/g以下となるように、ガラスカレットを再溶融することが重要である。
その後、溶融ガラスを所定の形状に成形することにより、泡、白金ブツ等の内部欠陥の少ない光学ガラスを得ることができる。尚、成形方法は、用途に応じて適宜選択して使用すれば良く、例えば、モールドプレス用光学ガラスとして用いる場合、液滴成形法等が好適に使用できる。
以下、実施例に基づいて本発明を説明する。
表1は、本発明の実施例(試料No.1〜4)及び比較例(試料No.5)を示すものである。
Figure 2007302539
実験には、質量百分率でSiO2 50%、Al23 3%、B23 10%、CaO 6%、SrO 8%、BaO 11%、ZnO 3%、Li2O 7%、Na2O 2%からなる基本組成を有し、さらに清澄剤としてSb酸化物(Sb23)を0.2%添加したSiO2−B23−RO−R'2O系ガラスを使用した。尚、このガラスの101.5dPa・sの粘度に相当するガラス融液の温度は1120℃である。
各試料は次のようにして調製した。
まず、上記組成となるようにガラス原料を調合し、これを白金製の坩堝に充填して電気炉に入れ、表に示す溶融条件でガラス原料を溶融した。その後、電気炉から坩堝を取り出し、ガラス融液をカーボン板上に流し出し、冷却して、ガラス塊を作製した。次に、ガラス塊を粉砕して、大きさ約5mmのガラスカレットを作製した。得られたガラスカレットについて、Sb3+/全Sbの値、溶存酸素量及びガラス中に残存する白金ブツを測定した。それらの結果を表1に示す。
続いて、作製したガラスカレット50gを白金製の坩堝に充填して電気炉に入れ表に示す再溶融条件でガラスカレットを再溶融した。その後、電気炉から坩堝を取り出し、ガラス融液をカーボン板上に流し出して、更にアニール後、各測定に適した試料を作製した。
得られた試料について、Sb3+/全Sbの値、溶存酸素量、ガラス中に残存する白金ブツ及び泡を測定した。それらの結果を表1に示す。
表から明らかなように、本発明の実施例であるNo.1〜4の各試料は、(光学ガラス中のSb3+/全Sb)/(ガラスカレット中のSb3+/全Sb)の割合が2.33以下と低く、ガラスカレットを再溶融した際のガラス中の溶存酸素量の減少量も39.4μl/g以下と少なかった。ガラスカレットを再溶融した際に発生する酸素ガスが少ないため、得られた光学ガラス中に残存する白金ブツ及び泡も少なかった。尚、試料No.4については、ガラスカレットの再溶融温度が1100℃と低く、ガラスの粘度が高くなるため、試料No.1〜3に比べガラス中に泡が若干多く残存した。
これに対し、比較例である試料No.5は、(光学ガラス中のSb3+/全Sb)/(ガラスカレット中のSb3+/全Sb)の割合が2.67と大きく、ガラスカレットを再溶融した際のガラス中の溶存酸素量の減少量も49.0μl/gと多かった。ガラスカレットを再溶融した際に発生する酸素ガスが多いため、得られた光学ガラス中には、白金ブツが多く残存した。
尚、Sb3+/全Sbの値については、次のようにして求めた。全Sbは、ガラス粉末を硫酸および弗化水素酸、過マンガン酸カリウムで加熱分解し、塩酸に溶解した後、ICP−AES装置を用いて定量した。また、Sb3+は、まず、不活性ガス雰囲気中で、ガラス粉末に塩酸および弗化水素酸を添加して10分間加温(ウォーターバス中)分解させた。続いて、Na2CO3を加え、過剰の弗化水素酸を中和させ、Sb3+の加水分解を防止の為に酒石酸NaK、NaHCO3を加え、可溶性錯塩に変化させた後、不活性ガスの導入を中止した。その後、でんぷん指示薬を添加した後、N/100よう素溶液で滴定する事により、Sb3+を分析定量した。このようにしてSb3+及び全Sbを求め、Sb3+/全Sbの値を算出した。
溶存酸素量は、試料約1gを温度500〜1400℃まで速度8℃/minで昇温し、放出される酸素ガス量の総量を測定した。尚、キャリアガスにはヘリウム用い、流量50ml/minで流した。
ガラス中に残存する白金ブツ及び泡については、30×30×20mm厚の大きさの試料を作製し、実体顕微鏡(30倍)にて測定した。尚、白金ブツについては、ガラス1g当たりで0.5個未満のものを「◎」、0.5〜4個のものを「○」、4個を超えるものを「×」として評価した。また、泡についてはガラス1g当たりで1個未満のものを「◎」、1〜2個のものを「○」2個を超えるものを「×」として評価した。

Claims (11)

  1. 白金を含む耐火物を用いた溶融設備で、Sb酸化物を含むガラス原料調合物を溶融、粉砕してガラスカレットを作製し、該ガラスカレットを再溶融した後、成形する光学ガラスの製造方法であって、(光学ガラス中のSb3+/全Sb)/(ガラスカレット中のSb3+/全Sb)の割合が2.5以下となる条件で、ガラス原料調合物を溶融し、さらにガラスカレットを再溶融することを特徴とする光学ガラスの製造方法。
  2. ガラスカレットを再溶融して光学ガラスを製造する際、ガラス中の溶存酸素量の減少量(ガラスカレット中の溶存酸素量−光学ガラス中の溶存酸素量)が45μl/g以下となる条件で、ガラスカレットを再溶融することを特徴とする請求項1記載の光学ガラスの製造方法。
  3. ガラスカレット中のSb3+/全Sbの値が0.25以上となる条件で、ガラス原料調合物を溶融することを特徴とする請求項1記載の光学ガラスの製造方法。
  4. ガラスカレット中の溶存酸素量が100μl/g以下となる条件で、ガラス原料調合物を溶融することを特徴とする請求項1または3に記載の光学ガラスの製造方法。
  5. ガラス原料調合物の溶融温度以下の温度でガラスカレットを再溶融することを特徴とする請求項1または2に記載の光学ガラスの製造方法。
  6. Sb23として表したSb酸化物の含有量が、0.02〜2質量%であることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の光学ガラスの製造方法。
  7. Sb酸化物としてSb23を使用することを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の光学ガラスの製造方法。
  8. 質量百分率で、SiO2 20〜60%、B23 2〜30%、RO(RはMg、Ca、Sr、Baの一種以上) 5〜30%、R'2O(R'はLi、Na、Kの一種以上) 1〜15%の組成を有するように調合したガラス原料調合物を使用することを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の光学ガラスの製造方法。
  9. 質量百分率で、SiO2 20〜60%、B23 2〜40%、RO 5〜30%、R'2O 1〜15%、R”23(R”はY、La、Gdの一種以上) 1〜40%の組成を有するように調合したガラス原料調合物を使用することを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の光学ガラスの製造方法。
  10. 質量百分率で、SiO2 20〜60%、B23 2〜30%、R’2O 1〜15%、TiO2 1〜25%、Nb25 1〜25%の組成を有するように調合したガラス原料調合物を使用することを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の光学ガラスの製造方法。
  11. 質量百分率で、B23 10〜45%、ZnO 5〜50%、R”23 10〜50%の組成を有するように調合したガラス原料調合物を使用することを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の光学ガラスの製造方法。
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