しかし、特許文献1では、保護シートを据付用型紙とは別に空気調和装置本体に貼り付ける必要があるために手間がかかり、また、保護シートの貼り付け作業に両面テープを使用しているために保護シートの貼り付け不良等の施工ミスが生じやすく、さらに、保護シートがビニール製であるために貼り付け後に破損するおそれがある。
また、特許文献2では、特許文献1のような保護シートの貼り付け作業が必要なことに起因する問題は生じないが、粉塵等が据付用型紙と空気調和装置本体の下面との隙間から侵入を確実に防ぐことができないおそれがある。
このように、従来の据付用型紙では、据付用型紙を空気調和装置本体に装着した後化粧パネルを取り付けるまでの間に、建設業者や内装業者による種々の施工作業中に飛散する粉塵等が空気調和装置本体内に侵入し、熱交換器に粉塵等が付着する等によって、空気調和装置の品質が低下するおそれがあり、空気調和装置本体に装着した後の養生性が十分でない。
本発明の課題は、天井等の開口を臨むように設置される空気調和装置本体と、開口に対向するように空気調和装置本体に装着される化粧パネルと、を備えた空気調和装置の据え付けのために、空気調和装置本体に装着されて開口の位置決めをする据付用型紙及び空気調和装置において、空気調和装置本体の養生性を向上させることにある。
第1の発明にかかる据付用型紙は、天井等の開口を臨むように配置される空気調和装置本体と、開口に対向するように空気調和装置本体に装着される化粧パネルと、を備えた空気調和装置の据え付けのために、空気調和装置本体に装着されて開口の位置決めをする据付用型紙であって、型紙本体と、型紙本体の空気調和装置本体に接触する側の面に設けられた弾力性を有する弾力性部材とを備えている。
この据付用型紙では、型紙本体の空気調和装置本体に接触する側の面に弾力性部材が設けられているため、据付用型紙と空気調和装置本体との密着が良好になる。これにより、据付用型紙と空気調和装置本体との隙間から粉塵等が空気調和装置本体内に侵入するおそれが少なくなり、空気調和装置本体の養生性を向上させることができる。
第2の発明にかかる据付用型紙は、第1の発明にかかる据付用型紙において、空気調和装置本体への装着部分には、補強部材が設けられている。
この据付用型紙では、空気調和装置本体への装着部分に補強部材が設けられているため、弾力性部材が吸湿することによって型紙本体と弾力性部材との間が剥がれて型紙本体空気調和装置本体から脱落するおそれが少なくなり、型紙本体の開口の位置決め機能と、空気調和装置本体の養生性とを両立することができる。
第3の発明にかかる据付用型紙は、第2の発明にかかる据付用型紙において、装着用ネジ孔が形成されるとともに、装着用ネジ孔の位置において空気調和装置本体にネジ止めされており、補強部材は、ネジ止めの際に使用されるワッシャである。
この据付用型紙では、装着用ネジ孔が形成されており、この装着用ネジ孔の位置において空気調和装置本体にネジ止めされているが、この際のネジ止めは、ワッシャを介して行われるため、装着用ネジと据付用型紙との間のワッシャが補強部材として機能するため、弾力性部材が吸湿することによって、型紙本体と弾力性部材との間が剥がれて型紙本体が空気調和装置本体から脱落するおそれが少なくなる。
第4の発明にかかる空気調和装置は、天井等の開口を臨む面に吸入開口及び吹出開口が形成されるとともに吸入開口と吹出開口とを連通する空気流路と空気流路内に配置される熱交換器とを有する空気調和装置本体と、開口に対向するように空気調和装置本体に装着される化粧パネルと、を備えた空気調和装置であって、化粧パネルが空気調和装置本体に装着されるまで、空気流路内の熱交換器の吸入開口側に、又は、空気流路内の熱交換器の吸入開口側及び吹出開口側に、通気性を有する集塵シートを設けたことを特徴とする。
前記開口の位置決めをするために空気調和装置本体の吸入開口及び吹出開口が形成された面に装着される据付用型紙は、養生性を確保するために、化粧パネルを装着する作業を行うまで空気調和装置本体から取り外されないようにすべきであるが、天井等に開口を形成した後に取り外されてしまうことがある。このように据付用型紙を取り外した後においては、その後の種々の施工作業によって、吸入開口や吹出開口を通じて空気調和装置本体内に粉塵等が侵入しやすくなる。しかも、このような種々の施工作業中の作業環境の温度調節やベークアウトする等のために、建設業者や内装業者が化粧パネルを装着しないままで、空気調和装置本体を運転する可能性があり、このような空気調和装置本体の状態で空調運転が行われると、熱交換器に粉塵等が付着する等によって空気調和装置の品質が低下するおそれがある。
そこで、この空気調和装置では、据付用型紙が取り外され、しかも、建設業者や内装業者が化粧パネルを装着しないままで、空気調和装置本体を運転した場合であっても、熱交換器に粉塵等が付着する等によって空気調和装置の品質が低下することがないように、空気流路内の熱交換器の吸入開口側に、又は、空気流路内の熱交換器の吸入開口側及び吹出開口側に、集塵シートを設けるようにしている。これにより、据付用型紙が取り外され、しかも、化粧パネルを装着しないままで、空気調和装置本体を運転した場合であっても、吸入開口を通じて空気流路内に空気とともに導入された粉塵等が集塵シートによって捕集されて、熱交換器に粉塵等が付着しにくくなるため、空調運転が可能になるとともに、空気調和装置本体の養生性を確保することができる。
第5の発明にかかる空気調和装置は、第4の発明にかかる空気調和装置において、集塵シートは、粒径1μm以上の粒子を90%以上捕集することが可能である。
この空気調和装置では、集塵シートが粒径1μm以上の粒子を90%以上捕集することが可能であるため、熱交換器に粉塵等が付着するのを確実に防ぐことができる。
第6の発明にかかる空気調和装置は、第4又は第5の発明にかかる空気調和装置において、集塵シートには、化粧パネルを空気調和装置本体に装着する作業を行う際に取り外す旨の内容の勧告文が付されている。
この空気調和装置では、集塵シートに化粧パネルを空気調和装置本体に装着する作業を行う際に取り外す旨の内容の勧告文が付されているため、建設業者や内装業者が、据付用型紙を取り外して運転しようとする際に、誤って集塵シートを取り外してしまうおそれを少なくすることができる。
第7の発明にかかる空気調和装置は、第4〜第6の発明のいずれかにかかる空気調和装置において、集塵シートの一部は、空気流路内に設けられた状態において、空気調和装置本体の化粧パネルが装着される部分まで延びている。
この空気調和装置では、集塵シートの一部が空気流路内に設けられた状態において空気調和装置本体の化粧パネルが装着される部分まで延びているため、据付用型紙を取り外して化粧パネルを装着する際、又は、据付用型紙を取り外して化粧パネルを装着しないままで空調運転を行った後に化粧パネルを装着する際に、集塵シートの取り外し忘れを生じにくくすることができる。
第8の発明にかかる空気調和装置は、空気調和装置本体に据付用型紙を装着して天井等の開口の位置決めを行い、据付用型紙を取り外した後に、開口に対向するように化粧パネルを空気調和装置本体に装着することで構成される空気調和装置であって、化粧パネルが空気調和装置本体に装着されるまで運転不能にすることを特徴とする。
据付用型紙は、養生性を確保するために、化粧パネルを装着する作業を行うまで空気調和装置本体から取り外されないようにすべきであるが、天井等に開口を形成した後に取り外されてしまうことがある。このように据付用型紙を取り外した後においては、その後の種々の施工作業によって、吸入開口や吹出開口を通じて空気調和装置本体内に粉塵等が侵入しやすくなる。しかも、このような種々の施工作業中の作業環境の温度調節やベークアウトする等のために、建設業者や内装業者が化粧パネルを装着しないままで、空気調和装置本体を運転する可能性があり、このような空気調和装置本体の状態で空調運転が行われると、熱交換器に粉塵等が付着する等によって空気調和装置の品質が低下するおそれがある。
そこで、この空気調和装置では、据付用型紙が取り外され、しかも、建設業者や内装業者が化粧パネルを装着しないままで、空気調和装置本体を運転しようとしても、空気調和装置本体を運転することができないようにするために、例えば、センサ等の電装品の一部を化粧パネルに装着しておき、化粧パネルを空気調和装置本体に装着するとともに、この電装品の配線を空気調和装置本体に接続するまで電装品接続異常状態と判定して運転不能にする等のように、化粧パネルが空気調和装置本体に装着されるまで運転不能にするようにしている。これにより、据付用型紙が取り外され、しかも、化粧パネルを装着しないままで、空気調和装置本体を運転しようとする場合であっても、空気調和装置本体のみで空調運転が行われることがないため、熱交換器に粉塵等が付着しにくくなり、空気調和装置本体の養生性を確保することができる。
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
第1の発明では、据付用型紙と空気調和装置本体との隙間から粉塵等が空気調和装置本体内に侵入するおそれが少なくなり、空気調和装置本体の養生性を向上させることができる。
第2の発明では、弾力性部材が吸湿することによって型紙本体と弾力性部材との間が剥がれて型紙本体空気調和装置本体から脱落するおそれが少なくなり、型紙本体の開口の位置決め機能と、空気調和装置本体の養生性とを両立することができる。
第3の発明では、装着用ネジと据付用型紙との間のワッシャが補強部材として機能するため、弾力性部材が吸湿することによって、型紙本体と弾力性部材との間が剥がれて型紙本体が空気調和装置本体から脱落するおそれが少なくなる。
第4の発明では、据付用型紙が取り外され、しかも、化粧パネルを装着しないままで、空気調和装置本体を運転した場合であっても、吸入開口を通じて空気流路内に空気とともに導入された粉塵等が集塵シートによって捕集されて、熱交換器に粉塵等が付着しにくくなるため、空調運転が可能になるとともに、空気調和装置本体の養生性を確保することができる。
第5の発明では、熱交換器に粉塵等が付着するのを確実に防ぐことができる。
第6の発明では、建設業者や内装業者が、据付用型紙を取り外して運転しようとする際に、誤って集塵シートを取り外してしまうおそれを少なくすることができる。
第7の発明では、据付用型紙を取り外して化粧パネルを装着する際、又は、据付用型紙を取り外して化粧パネルを装着しないままで空調運転を行った後に化粧パネルを装着する際に、集塵シートの取り外し忘れを生じにくくすることができる。
第8の発明では、据付用型紙が取り外され、しかも、化粧パネルを装着しないままで、空気調和装置本体を運転しようとする場合であっても、空気調和装置本体のみで空調運転が行われることがないため、熱交換器に粉塵等が付着しにくくなり、空気調和装置本体の養生性を確保することができる。
以下、図面に基づいて、本発明にかかる据付用型紙、空気調和装置の据付装置、及び空気調和装置の実施形態について説明する。
(1)空気調和装置の構成
図1は、本発明の一実施形態にかかる据付用型紙5(後述)を用いて据え付けられた空気調和装置1の外観斜視図である。本実施形態の空気調和装置1は、天井埋込型の形態で設置される、いわゆる、天井埋込型空気調和装置であり、主として、天井U(図2参照)の開口O(図2参照)を臨むように天井裏空間S(図2参照)に配置される空気調和装置本体2と、開口Oに対向するように空気調和装置本体2に装着される化粧パネル3とを備えている。ここで、空気調和装置本体2は、複数本(ここでは、4本)の吊ボルト11を用いて天井裏空間Sに吊り下げられている。また、空気調和装置本体2の一側面には、冷媒配管12、13やドレン配管14が突出するように設けられている。
次に、図1〜図4を用いて、空気調和装置1の構造について説明する。ここで、図2は、空気調和装置1の概略断面図であって、図3のA−A断面に相当する図である。図3は、空気調和装置1を化粧パネル3側から見た概略平面図である。図4は、空気調和装置本体2を下方から見た概略平面図である。
空気調和装置本体2は、主として、内部に各種構成機器を収納するケーシング21を備えている。ケーシング21は、主として、略直方体形状でありかつ下面が開口した箱状のケーシング本体22と、ケーシング本体22の下面の開口を覆うようにケーシング本体22に装着されたドレンパン23とを有している。ドレンパン23は、主として、ケーシング21の下面を構成し、その平面視において、ケーシング本体22の天面と同様の形状を有する板状部材である。
ドレンパン23には、吸入開口23aと吹出開口23bとが形成されている。吸入開口23aは、ケーシング21の平面視において、ケーシング短辺方向の略中央付近からケーシング短辺方向一端付近までの部分が略長方形形状に切り欠かれるように形成された開口である。吹出開口23bは、ケーシング21の平面視において、吸入開口23aが形成された側とは反対側のケーシング短辺方向他端付近の部分が略長方形形状に切り欠かれるように形成された開口である。ここで、ケーシング長辺方向とは、ケーシング21の平面視における長手方向をいう。また、ケーシング短辺方向とは、ケーシング21の平面視における長手方向に直交する方向をいう。このように、本実施形態においては、ドレンパン23に吸入開口23a及び吹出開口23bが形成されることで、ケーシング21の下面には、ケーシング長辺方向に沿って吸入開口23aとケーシング21の側面とによって囲まれた略長方形状の孔と、吹出開口23bとケーシング21の側面とによって囲まれた略長方形状の孔とが形成されている。
ケーシング21内には、送風ファン24が配置されている、送風ファン24は、本実施形態において、回転軸線がケーシング長辺方向に沿って延びるように配置されたクロスフローファンである。送風ファン24は、送風ファンの回転軸線方向一端側に配置されたファンモータ41によって回転駆動されるようになっている。
また、ケーシング21内には、熱交換器25が配置されている。熱交換器25は、本実施形態において、送風ファン24の略下側の位置から送風ファン24から遠ざかるように斜め上方に延びる熱交換器パネルである。そして、ドレンパン23の熱交換器25の下端部の下側には、ドレン受け溝23cが形成されている。また、熱交換器25の上下方向中間部の下側には、ドレン受け板26が配置されている。
化粧パネル3は、平面視において、ケーシング本体22やドレンパン23の天面よりも大きな略長方形状の部材であり、ケーシング21の吸入開口23aに連通する吸入口31と、ケーシング21の吹出開口23bに連通する吹出口32とが形成されている。吸入口31は、吸入開口23aに上下方向に対向するように、かつ、化粧パネル3の一長辺に沿うように配置された略長方形状の孔である。吹出口32は、吹出開口23bに上下方向に対向するように、かつ、吸入口31が沿う長辺とは反対側の長辺に沿うように配置された略長方形状の孔である。吸入口31には、吸入口31を覆うように吸入グリル33が装着されている。また、吸入口31の吸入グリル33の上側には、フィルタ34が配置されている。また、化粧パネル3は、空気調和装置本体2にネジ止めによって装着されている。より具体的には、ケーシング21の平面視において、空気調和装置本体2の下面の4つの角部には、それぞれ本体側ネジ孔27が形成されており、化粧パネル3には、各本体側ネジ孔27に対向する位置にパネル側ネジ孔35が形成されており、これらのネジ孔27、35の位置で装着用ネジ36によって装着されている。
このように、ケーシング21内には、吸入開口23aから吹出開口23bに至る空気流路28が形成されており、この空気流路28内に送風ファン24及び熱交換器25が配置されている。この空気流路28は、吸入開口23aから熱交換器25に至るまでの流路部分である吸入空気流路28aと、熱交換器25から送風ファン24を介して吹出開口23bに至るまでの流路部分である吹出空気流路28bとから構成されている。
また、空気調和装置1には、本実施形態において、熱交換器25における冷媒の温度を検出する熱交温度センサ42と、吸入口31から流入する室内空気の温度を検出する室内温度センサ43とが設けられている。本実施形態において、熱交温度センサ42及び室内温度センサ43は、サーミスタからなる。また、空気調和装置1には、空気調和装置1を構成する各部の動作を制御する制御部として機能する電装品ユニット44を備えている。電装品ユニット44は、空気調和装置1の制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリ等が実装された制御基板を有しており、図1〜4では図示していないが、空気調和装置本体2に設けられている。また、この電装品ユニット44には、図5に示されるように、センサ42、43やファンモータ41の配線が接続されており、空気調和装置1を操作するためのリモコン等との間で制御信号等のやりとりを行うとともに、リモコンからの指令やセンサ42、43の検出信号に基づいて、ファンモータ41等の制御を行うことができるようになっている。ここで、図5は、空気調和装置1の制御ブロック図である。
尚、本実施形態において、室内温度センサ43は、化粧パネル3に装着されており、空気調和装置本体2に化粧パネル3を装着する際に、電装品ユニット44にその配線を接続するようになっている。また、電装品ユニット44は、室内温度センサ43が電装品ユニット44に接続されていない場合のように、室内温度センサ43からの検出信号が入力されない場合には、電装品接続異常状態と判定して、空気調和装置1の運転(具体的には、送風ファン24)不能にする処理(以下、空調運転防止処理とする)を行うようになっている。この処理については、後述の空気調和装置の据付作業の説明において詳述する。
以上のような構成を有する本実施形態の空気調和装置1において、送風ファン24の運転を行うと、まず、室内空気は、化粧パネル3の吸入口31(具体的には、吸入グリル33及びフィルタ34)を通じて、吸入開口23aから吸入空気流路28aに吸入される。次に、吸入空気流路28aに吸入された空気は、熱交換器25を通過して熱交換器25内を流れる冷媒との間で熱交換が行われる。そして、熱交換器25を通過して吹出空気流路28bに流入した空気は、送風ファン24によって昇圧された後、吹出開口23b及び吹出口32を通じて吹出空気流路28bから室内に吹き出される。
(2)据付用型紙の構成
上述の構成を有する空気調和装置1の据付作業において、天井Uを施工する際に形成される開口Oの位置決めをするために、図6〜図8に示される据付用型紙5を空気調和装置本体2の下面に装着する。以下、この据付用型紙5の構成について説明する。ここで、図6は、据付用型紙5の平面図(外面側)である。図7は、据付用型紙5の平面図(内面側)である。図8は、据付用型紙5の側面図である。
据付用型紙5は、主として、型紙本体51と、型紙本体51の空気調和装置本体2に接触する側の面(以下、この面を内面と呼び、この面とは反対側の面を外面と呼ぶ)に設けられた弾力性を有する弾力性部材52とを有している。
型紙本体51は、本実施形態において、段ボール材からなる一枚の平板部材であり、その外形寸法が天井Uの開口Oの寸法と一致している。型紙本体51の表面には、開口Oの位置表示部51aや空気調和装置本体2の外形線を示す位置表示部51b等が印刷により付されている。また、型紙本体51には、空気調和装置本体2に据付用型紙5を装着する際に使用される装着用ネジ孔としての型紙側ネジ孔51cが形成されている。型紙側ネジ孔51cは、空気調和装置本体2の下面に形成された4つの本体側ネジ孔27のそれぞれに対向する位置に配置されている。これにより、据付用型紙5は、化粧パネル3を空気調和装置本体2の下面に装着する際に使用される装着用ネジ36及びワッシャ53(後述)を用いて空気調和装置本体2にネジ止めによって装着できるようになっている。
弾力性部材52は、本実施形態において、スポンジ体からなる部材であり、空気調和装置本体2に据付用型紙5を装着した状態において、空気調和装置本体2の外部から吸入開口23a及び吹出開口23bを通じて空気流路28内に粉塵等が侵入することがないように、型紙本体51の内面に貼り付けられている。ここでは、弾力性部材52は、空気調和装置本体2に据付用型紙5を装着した状態において、空気調和装置本体2の外形線に概ね沿うように、すなわち、型紙本体51の位置表示部51bに概ね沿うように配置されている。より具体的には、弾力性部材52は、型紙本体51の位置表示部51bに概ね沿うような四角環状の部材となっている。
(3)空気調和装置の据付作業
次に、上述の据付用型紙5を用いた空気調和装置1の据付作業について、図9〜図11を用いて説明する。ここで、図9は、据付用型紙5を空気調和装置本体2に装着する様子を示す外観斜視図である。図10は、据付用型紙5を空気調和装置本体2に装着した状態を下方から見た概略平面図である。図11は、据付用型紙5を空気調和装置本体2に装着した状態を示す図であって、図10のB−B断面に相当する図である。
まず、設備業者が、図9に示されるように、吊ボルト11を用いて天井裏空間Sに空気調和装置本体2を吊り下げ、その後、冷媒配管12、13やドレン配管14の接続をする。次に、天井Uを施工する際に形成される開口Oの位置決めをするために、図9〜図11に示されるように、空気調和装置本体2の下面に据付用型紙5を装着する。この際、据付用型紙5は、空気調和装置本体2への装着部分としての型紙側ネジ孔51cの位置において、装着用ネジ36を用いてネジ止めによって装着される。
ここで、据付用型紙5には、型紙本体51の空気調和装置本体2の下面に接触する側の面(より具体的には、型紙本体51の内面の空気調和装置本体2の外形線に沿う部分)に弾力性部材52が設けられているため、据付用型紙5と空気調和装置本体2との密着が良好になっている。これにより、後述の天井Uの施工中やその後の建設業者や内装業者による種々の施工作業中に飛散する粉塵等が、据付用型紙5と空気調和装置本体2との隙間から空気調和装置本体2(より具体的には、吸入開口23a及び吹出開口23bを通じて空気流路28)内に侵入するおそれが少なくなり、空気調和装置本体2の養生性を向上させることができるようになっている。
また、弾力性部材52は、図11に示されるように、型紙本体51と空気調和装置本体2との間で若干押圧された状態になるため、空気調和装置本体2の据付用型紙5に接触する面(すなわち、空気調和装置本体2の下面)に凹凸が存在する場合であっても、空気調和装置本体2の下面の凹凸に応じて変形することができるようになり、据付用型紙5と空気調和装置本体2との密着が確保されるようになっている。
さらに、据付用型紙5をネジ止めによって空気調和装置本体2に装着する場合には、装着用ネジ36の締め込み不足やネジ止め後の装着用ネジ36の緩みが生じるおそれがあるが、この場合においても、据付用型紙5と空気調和装置本体2との密着が確保されるようになっている。
また、上述の据付用型紙5の空気調和装置本体2へのネジ止めは、ワッシャ53を介して行われる。これにより、装着用ネジ36と据付用型紙5との間のワッシャ53が、空気調和装置本体2への装着部分としての型紙側ネジ孔51c及びその近傍部分についての補強部材として機能するため、その後、据付用型紙5が取り外されるまでの間に、弾力性部材52が吸湿することによって、型紙本体51と弾力性部材52との間が剥がれて型紙本体51が空気調和装置本体2から脱落するおそれが少なくなっている。しかも、据付用型紙5に形成された型紙側ネジ孔51cが比較的大きな孔であっても、ワッシャ53によって型紙側ネジ孔51cと装着用ネジ36との隙間を塞ぐことができるため、型紙側ネジ孔51cから空気調和装置本体2内に粉塵等が侵入しにくくすることができる。
次に、建設業者が、天井Uを施工するとともに据付用型紙5(具体的には、位置表示部51a)に合わせて天井Uに開口Oを形成する。また、天井Uの施工の後、建設業者や内装業者等によって、壁や床等が施工される。この際、建設業者や内装業者による種々の施工作業中に粉塵等が飛散するが、上述のように、据付用型紙5に設けられた弾力性部材52によって、空気調和装置本体2の養生性が向上しているため、据付用型紙5が空気調和装置本体2から取り外されることがない限り、空気調和装置本体2内に粉塵等が侵入するおそれは少なくなっている。
そして、最後に、設備業者が、装着用ネジ36を緩めて据付用型紙5を空気調和装置本体2から取り外す。その後、化粧パネル3を空気調和装置本体2に装着用ネジ36を用いてネジ止めによって装着する(図1〜図4参照)。このとき、化粧パネル3に装着された室内温度センサ43の配線を電装品ユニット44に接続して、空調運転を行う際に、電装品接続異常状態と判定されないようにする。これにより、空気調和装置1の据付作業が完了する。
ここで、据付用型紙5は、養生性を確保するために、上述の化粧パネル3を装着する作業を行うまで空気調和装置本体2から取り外されないようにすべきであるが、上述の天井Uに開口Oを形成した後に取り外されてしまうことがある。このように据付用型紙5を取り外した後においては、その後の種々の施工作業によって、吸入開口23aや吹出開口23bを通じて空気調和装置本体2内に粉塵等が侵入しやすくなる。しかも、このような種々の施工作業中の作業環境の温度調節やベークアウトする等のために、建設業者や内装業者が化粧パネル3を装着しないままで、空気調和装置本体2を運転する可能性があり、このような空気調和装置本体2の状態で空調運転が行われると、熱交換器25に粉塵等が付着する等によって空気調和装置1の品質が低下するおそれがある。
しかし、本実施形態の空気調和装置1では、据付用型紙5が取り外され、しかも、建設業者や内装業者が化粧パネル3を装着しないままで、空気調和装置本体2を運転しようとしても、空気調和装置本体2を運転することができないようにするために、電装品の一部としての室内温度センサ43を化粧パネル3に装着しておき、化粧パネル3を空気調和装置本体2に装着するとともに、室内温度センサ43の配線を空気調和装置本体2(具体的には、電装品ユニット44)に接続するまで電装品接続異常状態と判定して空調運転防止処理を行うことによって、化粧パネル3が空気調和装置本体2に装着されるまで運転不能にするようにしている。これにより、据付用型紙5が取り外され、しかも、化粧パネル3を装着しないままで、空気調和装置本体2を運転しようとする場合であっても、空気調和装置本体2のみで空調運転が行われることがないため、熱交換器25に粉塵等が付着しにくくなり、空気調和装置本体2の養生性を確保することができるようになっている。
(4)変形例1
上述の実施形態の据付用型紙5では、図9及び図10に示されるように、装着用ネジ36を用いて空気調和装置本体2にネジ止めにより装着する際に、ワッシャ53を介してネジ止めを行うことで、ワッシャ53を補強部材として機能させて、据付用型紙5が空気調和装置本体2に装着された後、据付用型紙5が取り外されるまでの間に、弾力性部材52が吸湿することによって、型紙本体51と弾力性部材52との間が剥がれて型紙本体51が空気調和装置本体2から脱落するおそれが少なくなるようにしているが、図12に示されるように、空気調和装置本体2への装着部分としての型紙側ネジ孔51cの位置及びその近傍部分についての補強部材として、型紙本体51の型紙側ネジ孔51cの位置及びその近傍部分に重なるように補強用型紙54を貼り付けて、図13に示されるように、補強用型紙54を介してネジ止めを行うようにしてもよい。ここで、図12は、補強用型紙54が貼り付けられた据付用型紙5の平面図(外面側)である。図13は、補強用型紙54が貼り付けられた据付用型紙5を空気調和装置本体2に装着した状態を下方から見た概略平面図である。
このように、本変形例の補強用型紙54が貼り付けられた据付用型紙5を空気調和装置本体2に装着しても、補強用型紙54が補強部材として機能するため、ワッシャ53を介して据付用型紙5を空気調和装置本体2にネジ止めによって装着する場合と同様、据付用型紙5が空気調和装置本体2に装着された後、据付用型紙5が取り外されるまでの間に、弾力性部材52が吸湿することによって、型紙本体51と弾力性部材52との間が剥がれて型紙本体51が空気調和装置本体2から脱落するおそれを少なくすることができる。
(5)変形例2
上述の実施形態及び変形例1の空気調和装置1では、天井Uに開口Oを形成した後に、据付用型紙5が取り外され、しかも、建設業者や内装業者が化粧パネル3を装着しないままで、空気調和装置本体2を運転しようとしても、空気調和装置本体2を運転することができないようにするために、室内温度センサ43を化粧パネル3に装着しておき、化粧パネル3を空気調和装置本体2に装着するとともに、室内温度センサ43の配線を電装品ユニット44に接続するまで電装品接続異常状態と判定して空調運転防止処理を行うことによって、化粧パネル3が空気調和装置本体2に装着されるまで運転不能にするようにしているが、図14及び図15に示されるように、天井Uに開口Oを形成した後に、据付用型紙5が取り外され、しかも、建設業者や内装業者が化粧パネル3を装着しないままで、空気調和装置本体2を運転した場合であっても、熱交換器25に粉塵等が付着する等によって空気調和装置1の品質が低下することがないように、空気流路28内の熱交換器25の吸入開口23a側(すなわち、吸入空気流路28a内)に通気性を有する集塵シート6を設けるようにしてもよい。ここで、図14は、集塵シート6が設けられた空気調和装置本体2の概略断面図である。図15は、集塵シート6が設けられた空気調和装置本体2を下方から見た概略平面図である。
集塵シート6は、上述の実施形態又は変形例1の据付用型紙5とともに、空気調和装置1の据え付けのために空気調和装置本体2に装着される据付装置を構成している。集塵シート6は、本変形例において、不織布からなり、概ね熱交換器25に沿うように配置されている。そして、集塵シート6の一部は、空気流路28内に設けられた状態において、空気調和装置本体2の下端付近(より具体的には、化粧パネル3が装着される部分である本体側ネジ孔27付近)まで延びている。また、集塵シート6は、粒径1μm以上の粒子を90%以上捕集することが可能なものが使用されている。さらに、集塵シート6には、化粧パネル3を空気調和装置本体2に装着する作業を行う際に取り外す旨の内容の勧告文6aが付されており、この勧告文6aは、集塵シート6が空気流路28内に設けられた状態において、吸入開口23aから見えるように配置されている。尚、集塵シート6は、空気調和装置1の出荷時から空気調和装置本体2内に設けられている。
このような空気調和装置の据付装置を構成する集塵シート6を空気調和装置本体2の空気流路28内に設けることによって、空気調和装置1の据付作業において、天井Uに開口Oを形成した後に据付用型紙5が取り外され、しかも、建設業者や内装業者が化粧パネル3を装着しないままで、空気調和装置本体2を運転した場合であっても、吸入開口23aを通じて空気流路28(具体的には、吸入空気流路28a)内に空気とともに導入された粉塵等が集塵シート6によって捕集されて、熱交換器25に粉塵等が付着しにくくなるため、空調運転が可能になるとともに、空気調和装置本体2の養生性を確保することができる。また、集塵シート6は、粒径1μm以上の粒子を90%以上捕集することが可能であるため、熱交換器25に粉塵等が付着するのを確実に防ぐことができる。また、集塵シート6には、化粧パネル3を空気調和装置本体2に装着する作業を行う際に取り外す旨の内容の勧告文6aが付されているため、建設業者や内装業者が、据付用型紙5を取り外して運転しようとする際に、誤って集塵シート6を取り外してしまうおそれを少なくすることができる。さらに、集塵シート6の一部は、空気流路28内に設けられた状態において空気調和装置本体2の化粧パネル3が装着される部分(すなわち、本体側ネジ孔27付近)まで延びているため、据付用型紙5を取り外して化粧パネル3を装着する際、又は、据付用型紙5を取り外して化粧パネル3を装着しないままで空調運転を行った後に化粧パネル3を装着する際に、集塵シート6の取り外し忘れを生じにくくすることができる。
尚、図14及び図15では、空気流路28内の熱交換器25の吸入開口23a側にのみ集塵シート6を設けるようにしているが、図16及び図17に示されるように、空気流路28内の熱交換器25の吸入開口23a側だけでなく、吹出開口23b側にも、集塵シート7を設けるようにして、空気調和装置本体2の養生性をさらに向上させるようにしてもよい。この集塵シート7についても、集塵シート6と同様に、その一部が空気流路28内に設けられた状態において、空気調和装置本体2の下端付近(より具体的には、化粧パネル3が装着される部分である本体側ネジ孔27付近)まで延びており、粒径1μm以上の粒子を90%以上捕集することが可能なものが使用されており、化粧パネル3を空気調和装置本体2に装着する作業を行う際に取り外す旨の内容の勧告文7aが吹出開口23bから見えるように付されている。ここで、図16は、集塵シート6、7が設けられた空気調和装置本体2の概略断面図である。図17は、集塵シート6、7が設けられた空気調和装置本体2を下方から見た概略平面図である。
(6)他の実施形態
以上、本発明の実施形態及びその変形例について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態及びその変形例に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
(A)
上述の実施形態及びその変形例においては、据付用型紙として弾力性部材52が設けられた据付用型紙5が使用されており、据付用型紙を装着した状態における空気調和装置本体2の養生性を向上させるとともに、天井Uに開口Oを形成した後に据付用型紙5が取り外された場合であっても、熱交換器25に粉塵等が付着する等によって空気調和装置1の品質が低下するおそれを少なくするために、化粧パネル3を空気調和装置本体2に装着されるまで運転不能にする空調運転防止処理を行うようにしたり、通気性を有する集塵シート6、7を空気流路28内の熱交換器25の吸入開口23a側や吹出開口23b側に設けるようにしているが、例えば、据付用型紙5の表面に化粧パネル3を空気調和装置本体2に装着する作業を行う際に取り外す旨の内容の勧告文を付する等の対策によって、天井Uの施工の後において据付用型紙5が取り外されるおそれが極めて少ない場合には、天井Uに開口Oを形成した後に据付用型紙5が取り外された場合に必要な空調運転防止処理や集塵シート6、7の設置を適用することなく、弾力性部材52が設けられた据付用型紙5のみを使用して、据付用型紙を装着した状態における空気調和装置本体2の養生性を向上させるようにしてもよい。
(B)
上述の実施形態及びその変形例においては、据付用型紙として弾力性部材52が設けられた据付用型紙5が使用されており、据付用型紙を装着した状態における空気調和装置本体2の養生性を向上させるとともに、天井Uに開口Oを形成した後に据付用型紙5が取り外された場合であっても、熱交換器25に粉塵等が付着する等によって空気調和装置1の品質が低下するおそれを少なくするために、化粧パネル3を空気調和装置本体2に装着されるまで運転不能にする空調運転防止処理を行うようにしたり、通気性を有する集塵シート6、7を空気流路28内の熱交換器25の吸入開口23a側や吹出開口23b側に設けるようにしているが、例えば、建設業者や内装業者による種々の施工作業中に飛散する粉塵等の量が少ない等のように据付用型紙と空気調和装置本体2との間の隙間から粉塵等が侵入するおそれが少ない場合には、弾力性部材52が設けられていない型紙本体51のみからなる据付用型紙を空気調和装置本体2に装着するようにするとともに、天井Uに開口Oを形成した後に据付用型紙5が取り外された場合に必要な空調運転防止処理や集塵シート6、7の設置を適用することによって、主として、天井Uに開口Oを形成した後に据付用型紙5が取り外された場合における空気調和装置本体2の養生性を向上させるようにしてもよい。
(C)
上述の実施形態及びその変形例においては、空気調和装置本体2の下面に吸入開口23a及び吹出開口23bが1つずつ(すなわち、化粧パネル3に吸入口31及び吹出口32が1つずつ)形成された形態の天井埋込型の空気調和装置1に本発明を適用した例を説明したが、これに限定されず、例えば、図18〜図20に示されるように、空気調和装置本体102の下面に2つの吹出開口123b(すなわち、化粧パネル103に2つの吹出口132)形成された形態の天井埋込型の空気調和装置101に本発明を適用してもよい。ここで、図18は、空気調和装置101の概略断面図であって、図19のC−C断面に相当する図である。図19は、空気調和装置101を化粧パネル103側から見た概略平面図である。図20は、空気調和装置本体102を下方から見た概略平面図である。
空気調和装置101は、上述の空気調和装置1と同様、天井埋込型空気調和装置であり、主として、天井Uの開口Oを臨むように天井裏空間S(図18参照)に配置される空気調和装置本体102と、開口Oに対向するように空気調和装置本体102に装着される化粧パネル103とを備えている。ここで、空気調和装置本体102は、空気調和装置1と同様、複数本の吊ボルト(図示せず)を用いて天井裏空間Sに吊り下げられている。また、空気調和装置本体102の一側面には、冷媒配管やドレン配管(図示せず)が突出するように設けられている。
空気調和装置本体102は、主として、内部に各種構成機器を収納するケーシング121を備えている。ケーシング121は、主として、略直方体形状でありかつ下面が開口した箱状のケーシング本体122と、ケーシング本体122の下面の開口を覆うようにケーシング本体122に装着されたドレンパン123とを有している。ドレンパン123は、主として、ケーシング121の下面を構成し、その平面視において、ケーシング本体122の天面と同様の形状を有する板状部材である。
ドレンパン123には、吸入開口123aと2つの吹出開口123bとを仕切るように形成されている。吸入開口123aは、ケーシング121の平面視略中央の部分が略長方形形状に切り欠かれるように形成された開口である。吹出開口123bは、ケーシング121の平面視において、吸入開口123aのケーシング短辺方向両側の部分が略長方形形状に切り欠かれるように形成された開口である。このように、本実施形態においては、ドレンパン123に吸入開口123a及び吹出開口123bが形成されることで、ケーシング121の下面には、略中央に吸入開口123aからなる略長方形状の孔と、各吹出開口123bとケーシング121の側面とによって囲まれた略長方形状の孔とが形成されている。
ケーシング121内には、2つの送風ファン124が配置されている、送風ファン124は、本実施形態において、回転軸線がケーシング長辺方向に沿って延びるように配置されたクロスフローファンである。各送風ファン124は、送風ファンの回転軸線方向一端側に配置されたファンモータ141によってそれぞれ回転駆動されるようになっている。
また、ケーシング121内には、2つの熱交換器125が配置されている。各熱交換器125は、本実施形態において、各送風ファン124の略下側の位置から斜め上方に延びる熱交換器パネルであり、各上端部がケーシング121短辺方向の略中央において近接しており、逆V字状に配置されている。そして、ドレンパン123の各熱交換器125の下端部の下側には、ドレン受け溝123cが形成されている。
化粧パネル103は、平面視において、ケーシング本体122やドレンパン123の天面よりも大きな略長方形状の部材であり、ケーシング121の吸入開口123aに連通する吸入口131と、ケーシング121の各吹出開口123bに連通する2つの吹出口132とが形成されている。吸入口131は、吸入開口123aに上下方向に対向するように略中央に配置された略長方形状の孔である。各吹出口132は、吹出開口123bに上下方向に対向するように配置された略長方形状の孔である。吸入口131には、吸入口131を覆うように吸入グリル133が装着されている。また、吸入口131の吸入グリル133の上側には、フィルタ134が配置されている。また、化粧パネル103は、空気調和装置本体102にネジ止めによって装着されている。より具体的には、ケーシング121の平面視において、空気調和装置本体102の下面の4つの角部には、それぞれ本体側ネジ孔127が形成されており、化粧パネル103には、各本体側ネジ孔127に対向する位置にパネル側ネジ孔135が形成されており、これらのネジ孔127、135の位置で装着用ネジ136によって装着されている。
このように、ケーシング121内には、吸入開口123aから2つの吹出開口123bに至る空気流路128が形成されており、この空気流路128内に送風ファン124及び熱交換器125が配置されている。この空気流路128は、吸入開口123aから熱交換器125に至るまでの流路部分である吸入空気流路128aと、各熱交換器125から送風ファン124を介して各吹出開口123bに至るまでの流路部分である2つの吹出空気流路128bとから構成されている。
また、空気調和装置101には、本実施形態において、熱交換器125における冷媒の温度を検出する熱交温度センサ142と、吸入口131から流入する室内空気の温度を検出する室内温度センサ143とが設けられている。本実施形態において、熱交温度センサ142及び室内温度センサ143は、サーミスタからなる。また、空気調和装置101には、空気調和装置101を構成する各部の動作を制御する制御部として機能する電装品ユニット144を備えている。電装品ユニット144は、空気調和装置101の制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリ等が実装された制御基板を有しており、図18〜20では図示していないが、空気調和装置本体102に設けられている。また、この電装品ユニット144には、図5に示されるように、センサ142、143やファンモータ141の配線が接続されており、空気調和装置101を操作するためのリモコン等との間で制御信号等のやりとりを行うとともに、リモコンからの指令やセンサ142、143の検出信号に基づいて、ファンモータ141等の制御を行うことができるようになっている。
尚、本実施形態において、室内温度センサ143は、化粧パネル103に装着されており、空気調和装置本体102に化粧パネル103を装着する際に、電装品ユニット144にその配線を接続するようになっている。また、電装品ユニット144は、上述の空気調和装置1と同様、室内温度センサ143からの検出信号が入力されない場合には、電装品接続異常状態と判定して、空気調和装置101の運転(具体的には、送風ファン124)不能にする処理(以下、空調運転防止処理とする)を行うようになっている。
以上のような構成を有する本実施形態の空気調和装置101において、送風ファン124の運転を行うと、まず、室内空気は、化粧パネル103の吸入口131(具体的には、吸入グリル133及びフィルタ134)を通じて、吸入開口123aから吸入空気流路128aに吸入される。次に、吸入空気流路128aに吸入された空気は、熱交換器125を通過して熱交換器125内を流れる冷媒との間で熱交換が行われる。そして、熱交換器125を通過して各吹出空気流路128bに流入した空気は、送風ファン124によって昇圧された後、各吹出開口123b及び吹出口132を通じて各吹出空気流路128bから室内に吹き出される。
上述の構成を有する空気調和装置101の据付作業において、天井Uを施工する際に形成される開口Oの位置決めをするために、図21及び図22に示される据付用型紙105を空気調和装置本体102の下面に装着する。以下、この据付用型紙105の構成について説明する。ここで、図21は、据付用型紙105の平面図(外面側)である。図22は、据付用型紙105の平面図(内面側)である。
据付用型紙105は、上述の据付用型紙5と同様、主として、型紙本体151と、型紙本体151の空気調和装置本体102に接触する側の面(以下、この面を内面と呼び、この面とは反対側の面を外面と呼ぶ)に設けられた弾力性を有する弾力性部材152とを有している。
型紙本体151は、本実施形態において、段ボール材からなる一枚の平板部材であり、その外形寸法が天井Uの開口Oの寸法と一致している。型紙本体151の表面には、開口Oの位置表示部151aや空気調和装置本体12の外形線を示す位置表示部151b等が印刷により付されている。また、型紙本体151には、空気調和装置本体102に据付用型紙105を装着する際に使用される装着用ネジ孔としての型紙側ネジ孔151cが形成されている。型紙側ネジ孔151cは、空気調和装置本体102の下面に形成された4つの本体側ネジ孔127のそれぞれに対向する位置に配置されている。これにより、据付用型紙105は、化粧パネル103を空気調和装置本体102の下面に装着する際に使用される装着用ネジ136及びワッシャ153を用いて空気調和装置本体102にネジ止めによって装着できるようになっている。
弾力性部材152は、本実施形態において、スポンジ体からなる部材であり、空気調和装置本体102に据付用型紙105を装着した状態において、空気調和装置本体102の外部から吸入開口123a及び吹出開口123bを通じて空気流路128内に粉塵等が侵入することがないように、型紙本体151の内面に貼り付けられている。ここでは、弾力性部材152は、空気調和装置本体102に据付用型紙105を装着した状態において、空気調和装置本体102の外形線に概ね沿うように、すなわち、型紙本体151の位置表示部151bに概ね沿うように配置されている。より具体的には、弾力性部材152は、型紙本体151の位置表示部151bに概ね沿うような四角環状の部材となっている。
以上のような構成を有する本実施形態の空気調和装置101は、上述の据付用型紙5を用いた空気調和装置1の据付作業と同様、据付用型紙105を用いて据付作業を行うことができる。尚、据付用型紙105を用いた空気調和装置101の据付作業は、上述の据付用型紙5を用いた空気調和装置1の据付作業の説明とほぼ同じであるため、ここでは、説明を省略する。
また、本実施形態の据付用型紙105においても、上述の変形例1の据付用型紙5と同様、ここでは図示しないが、型紙側ネジ孔151cの位置及びその近傍部分に重なるように、補強用型紙54と同様の補強用型紙を、補強部材として、型紙本体151に貼り付けるようにしてもよい。
また、本実施形態の空気調和装置101においても、上述の変形例2の空気調和装置101と同様、空気調和装置本体102の空気流路128内の熱交換器125の吸入開口123a側、又は、吸入開口123a側及び吹出開口123b側に、通気性を有する集塵シートを設けるようにしてもよい。例えば、図23及び図24に示されるように、空気流路128内の熱交換器125の吸入開口123a側に、集塵シート106を設けることが考えられる。この集塵シート106についても、上述の集塵シート6と同様、その一部が空気流路128内に設けられた状態において、空気調和装置本体102の下端付近(より具体的には、化粧パネル103が装着される部分である本体側ネジ孔127付近)まで延びており、粒径1μm以上の粒子を90%以上捕集することが可能なものが使用されており、化粧パネル103を空気調和装置本体102に装着する作業を行う際に取り外す旨の内容の勧告文106aが吸入開口123aから見えるように付されている。ここで、図23は、集塵シート106が設けられた空気調和装置本体102の概略断面図である。図24は、集塵シート106が設けられた空気調和装置本体102を下方から見た概略平面図である。
(D)
上述の実施形態及びその変形例においては、天井埋込型の空気調和装置1、101に本発明を適用した例を説明したが、天井埋込型に限定されず、壁埋込型の空気調和装置のように、施工作業中に飛散する粉塵等に対する対策が必要な、天井や壁等の開口を臨むように設置される空気調和装置本体と、開口に対向するように空気調和装置本体に装着される化粧パネルとを備えた他の型式の空気調和装置にも適用可能である。