JP2007284138A - 荷姿パターンを決定する過程を支援する装置と方法とプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
コンピュータ10は、データベース54と入力装置20と部品特定処理部22と出力装置40を備える。データベース54は、過去に荷姿パターンが決定された複数の部品のそれぞれについて、その部品の部品特定情報と、その部品について過去に候補になった複数の荷姿パターンに関する候補情報と、その部品についてどの荷姿パターンが採用されたのかに関する採用パターン情報を対応づけて記憶している。入力装置20は、新部品の部品特定情報を入力する。部品特定処理部22は、入力装置20に入力された部品特定情報とデータベース54に記憶されている各部品特定情報に基づいて、新部品に類似する部品をデータベース54から特定する。出力装置40は、類似部品の「候補情報と採用パターン情報」を出力する。
【選択図】 図1
Description
本明細書で使用する「物品の荷姿パターン」という用語は、物品が荷造りされた場合の形状を特定するための情報を含む概念であり、形状を特定するルールに制約はない。例えば、「物品の荷姿パターン」には、物品を収容するための収容器に関する情報、収容器に収容される物品数に関する情報、収容器に利用される副資材(例えば仕切りや包装紙)に関する情報等が含まれてもよい。
本発明は、上記した実情に鑑みてなされたものであり、決定者が物品の荷姿パターンを効率的に決定することができる技術を提供することを目的とする。これにより、荷姿パターンを決定するのに要する時間を短縮化することができることが期待できる。
過去情報データベースは、過去に荷姿パターンが決定された複数種類の物品のそれぞれについて、その物品の物品特定情報と、その物品について過去に候補になった複数の荷姿パターンに関する候補情報と、その物品についてどの荷姿パターンが採用されたのかに関する採用パターン情報を対応づけて記憶している。
入力装置は、荷姿パターンを決定すべき物品の物品特定情報を入力する。
特定装置は、入力装置に入力された物品特定情報と過去情報データベースに記憶されている各物品特定情報に基づいて、荷姿パターンを決定すべき物品と同一種類及び/又は類似種類の物品を特定する。
出力装置は、特定装置によって特定された物品の「候補情報と採用パターン情報」を出力する。
上記の「物品特定情報」は、物品を特定することができるあらゆる種類の情報であり得る。「物品特定情報」には、物品のID番号、サイズ、重量、仕入先、納入先等のいずれかが含まれていてもよい。例えば、物品特定情報が物品のサイズを含んでいる場合、特定装置は、入力装置に入力された物品のサイズと過去情報データベースに記憶されている各物品のサイズを比較し、入力装置に入力された物品のサイズに近似する(同一を含む)サイズを有する物品を過去情報データベースから特定してもよい。
また、上記の「出力」は、決定者が知覚することができるように情報を出力することを意味している。上記の「出力」には、ディスプレイに表示すること、印刷すること、他の表示装置に向けて情報を出力すること等が含まれる。
上記の支援装置を利用すると、決定者は、これから荷姿パターンを決定すべき物品と同一種類又は類似種類の物品について、過去に候補となった複数の荷姿パターンに関する候補情報と、それらの荷姿パターンの中からどの荷姿パターンが採用されたのかに関する採用情報を得ることができる。これから荷姿パターンを決定すべき物品と同一種類又は類似種類の物品について、過去に採用された荷姿パターンを得ることができる。この場合、この荷姿パターンをベースとして荷姿パターンの候補を立案することができる。何の手掛かりもない状態から荷姿パターンの候補を立案する手法と比べると、候補となる荷姿パターンを絞り込むことができる。しかも、この支援装置によると、これから荷姿パターンを決定すべき物品と同一種類又は類似種類の物品について過去に不採用となった荷姿パターンも得ることができる。過去に不採用となった荷姿パターンを検討対象から除外することができるために、候補となる荷姿パターンをより効率的に絞り込むことができる。過去に不採用となった荷姿パターンを再び候補として立案して検討するという非効率的な作業を排除することができる。
本発明によると、決定者が物品の荷姿パターンを決定する過程が強力に支援され、物品の荷姿パターンを効率的に決定することができる。荷姿パターンを決定するのに要する時間を短縮することができることが期待できる。
過去に不採用となった荷姿パターンの不採用理由が得られれば、その不採用理由の妥当性を検討することができる。不採用理由が妥当であれば、過去に不採用となった荷姿パターンを検討対象から除外することができる。しかしながら、過去に荷姿パターンが決定された時の不採用理由が現在にも当てはまるとは限らない。例えば、物品収容器のコストが高いという不採用理由で荷姿パターンが不採用になった場合、その物品収容器のコストが当時と現在で異なる可能性がある。現在の方が安価であれば、物品収容器のコストが高いという不採用理由は当てはまらなくなることがある。この場合、過去に不採用となった荷姿パターンであっても検討対象候補に含めた方がよいかもしれない。不採用理由が得られれば、検討対象候補から除外してはいけない荷姿パターンを知ることができる。
なお、「不採用となった荷姿パターンの不採用理由」は、採用された荷姿パターンの採用理由に等しい。従って、上記の理由情報を記憶又は出力する処理は、採用された荷姿パターンの採用理由を記憶又は出力する処理に等しい。
決定者は、これから荷姿パターンを決定すべき物品と同一種類又は類似種類の物品について過去に採用された「収容器情報と物品数情報」を得ることができる。また、決定者は、過去に不採用となった「収容器情報と物品数情報」も得ることができる。これらの情報が得られると、荷姿パターンを決定すべき物品のための物品収容器や、その物品収容器に収容される物品収容数を効率的に決定することができる。
これらの情報が得られると、荷姿パターンを決定すべき物品のための収容器本体や、その収容器本体に利用される副資材や、その収容器本体に収容される物品収容数を効率的に決定することができる。
決定者は、各荷姿パターンの現在のコスト効率情報を参照しながら、荷姿パターンの候補の立案作業及び決定作業を行なうことができる。効率的に作業を行なうことができる。
決定者は、各荷姿パターンの体積効率情報を参照しながら、荷姿パターンの候補の立案作業及び決定作業を行なうことができる。効率的に作業を行なうことができる。
この方法によると、決定者が物品の荷姿パターンを決定する過程が強力に支援され、物品の荷姿パターンを効率的に決定することができる。
このコンピュータプログラムによると、決定者が物品の荷姿パターンを決定する過程を強力に支援することができるコンピュータを実現することができる。決定者は、このコンピュータを利用することによって、物品の荷姿パターンを効率的に決定することができる。
(形態1)物品特定情報は、物品(以下の実施例では部品)のID番号と、品名と、サイズと、重量と、物品の仕入先の情報と、物品の納入先の情報を含んでいる。
(形態2)物品特定情報に含まれる複数の項目について優先順位が決められる。新物品に類似する物品を特定する処理は、その優先順位に従って実行される。
(形態3)新物品に類似する物品を特定する処理は、新物品の品名と同じ品名を有する物品を特定することによって実行されてもよい。
(形態4)新物品に類似する物品が特定された場合、その特定された物品に類似する物品として過去に特定された物品をさらに特定してもよい。この場合、新物品に類似する物品の候補情報や採用情報が出力されるとともに、それに類似する物品の候補情報や採用情報が出力される。
図1は、部品工場F1,F2,F3から完成品工場F4,F5に部品が輸送される様子を簡単に示す。複数の部品工場F1〜F3から様々な部品P1〜P4が完成品工場F4,F5に輸送される。本実施例では、部品工場F1〜F3のことを部品の仕入先と呼び、完成品工場F4,F5のことを部品の納入先と呼ぶ。本実施例の完成品工場F4,F5は、自動車を製造するための工場である。従って、部品工場F1〜F3から完成品工場F4,F5に納入される部品P1〜P4は、自動車に関連する部品である。
図1では3つの部品工場F1〜F3と2つの完成品工場F4,F5と4種類の部品P1〜P4しか示されていないが、自動車を製造する際に利用される部品種類数は非常に多く、部品工場や完成品工場もより多く存在する。本実施例のコンピュータは、このような大規模な生産システムにおいて、決定者が新しい部品のための荷姿パターンを決定する過程を強力に支援する。
コンピュータ10は、入力装置20と複数の処理部22〜36と複数の記憶部50〜82と出力装置40を有する。
入力装置20は、キーボードやマウス等によって構成される。ユーザは、入力装置20を利用して様々な情報を入力することができる。
図3は、ユーザによって入力される情報の一例を示す。本実施例では、これから荷姿パターンが決定される新しい部品を特定するための情報が入力される。新部品の部品特定情報は、部品IDと品名とサイズと重量と仕入先と納入先を含んでいる。
部品IDは、部品を特定するための番号であり、10桁の数字で表現される。図3の例では、新部品の部品IDとして「11111−10001」が入力されている。部品IDの前の5桁の数字は、部品の仕様を示す。部品の仕様とは、部品の性質(部品の用途や特性等)である。後ろの5桁の数字は、完成品である自動車のモデルを示す。
品名は、部品の名称である。図3の例では、「シフトノブ」が入力されている。
サイズは、部品の縦サイズ、横サイズ、及び高さサイズによって定義される。図3の例では、縦サイズが100(mm)であり、横サイズが150(mm)であり、高さサイズが140(mm)である。
重量は、部品の重量である。図3の例では、385(g)が入力されている。
仕入先は、部品の仕入先の部品工場を特定する情報を示す。図3の例では、部品工場F1が入力されている。
納入先は、部品の納入先の完成品工場を特定する情報を示す。図3の例では、完成品工場F5が入力されている。
ユーザ(決定者)は、コンピュータ10を利用して新部品の荷姿パターンを決定する作業を実行するのに先立って、各記憶部50〜82に情報を記憶させておく。各記憶部50〜82の記憶内容については、後で詳しく説明する。
本実施例の出力装置40は、ディスプレイである。出力装置40は、各処理部22〜36によって得られた情報を表示する。
図4は、類似語情報記憶部50の記憶内容の一例を示す。類似語情報記憶部50は、同じ意味を持つ複数の名称を組にして記憶している。例えば、「エンジン」と「E/G」と「えんじん」を組にして記憶している。また例えば、「シフトノブ」と「シフト・ノブ」と「Shift Knob」を組にして記憶している。
図5は、優先順位記憶部52の記憶内容の一例を示す。優先順位記憶部52は、類似部品を特定する際に利用される各項目の優先順位を記憶している。図5の例では、完成品のモデル、納入先、仕入先、サイズ、品名の順に優先順位が決められている。後述する部品特定処理は、この優先順位に従って処理を実行する。
図6は、部品情報記憶部56の記憶内容の一例を示す。部品情報記憶部56は、過去に荷姿パターンが決定された各部品(以下では過去部品と呼ぶ)を特定するための情報を記憶している。即ち、各過去部品の部品特定情報を記憶している。各過去部品特定情報は、部品IDと品名とサイズと重量と材質と危険物の有無と仕入先と納入先を含んでいる。材質は、部品の主な材質である。図6の例では、合皮やPPといった材質が記憶されている。危険物の有無は、部品が危険物を含んでいるのか否かを示す。
図7は、部品特定処理のフローチャートを示す。部品特定処理部22は、新部品(図3参照)と同じモデル番号を有する過去部品が存在するか否かを判断する(S2)。本実施例では、新部品のモデルが「10001(部品IDの後ろの5桁の数字)」であるために(図3参照)、後ろの5桁が「10001」である部品IDを有する過去部品が部品情報記憶部56に存在するか否かが判断される。新部品と同じモデルの過去部品が存在する場合は、その過去部品(複数存在する場合は過去部品群)を特定し、S4に進む。新部品と同じモデルの過去部品が存在しない場合は、S6に進む。
S4では、S2で特定された過去部品(群)の中に新部品と同じ納入先の過去部品が存在するか否かが判断される。本実施例では、新部品の納入先が「F5」であるために(図3参照)、「F5」の納入先の過去部品が存在するか否かが判断される。新部品と同じ納入先の過去部品が存在する場合は、その過去部品(群)を特定し、S8に進む。新部品と同じ納入先の過去部品が存在しない場合は、S10に進む。
なお、S6では(S2において同じモデルの過去部品が存在しなかった場合)、部品情報記憶部56に含まれる全ての過去部品の中に新部品と同じ納入先の過去部品が存在するか否かが判断される。新部品と同じ納入先の過去部品が存在する場合は、その過去部品(群)を特定し、S12に進む。新部品と同じ納入先の過去部品が存在しない場合は、S14に進む。
S10では、S2で特定された過去部品(群)の中に新部品と同じ仕入先の過去部品が存在するか否かが判断される。新部品と同じ仕入先の過去部品が存在する場合は、その過去部品(群)を特定し、S20に進む。新部品と同じ仕入先の過去部品が存在しない場合は、S22に進む。
S12では、S6で特定された過去部品(群)の中に新部品と同じ仕入先の過去部品が存在するか否かが判断される。新部品と同じ仕入先の過去部品が存在する場合は、その過去部品(群)を特定し、S24に進む。新部品と同じ仕入先の過去部品が存在しない場合は、S26に進む。
S14では、部品情報記憶部56に含まれる全ての過去部品の中に新部品と同じ仕入先の過去部品が存在するか否かが判断される。新部品と同じ仕入先の過去部品が存在する場合は、その過去部品(群)を特定し、S28に進む。新部品と同じ仕入先の過去部品が存在しない場合は、S30に進む。
この手法では、(新部品の縦サイズ−対象部品の縦サイズ)2+(新部品の横サイズ−対象部品の横サイズ)2+(新部品の高さサイズ−対象部品の高さサイズ)2によって得られる値を各対象部品について算出する。S16〜S28では、この値が最も小さい対象部品が特定される。
なお、S16〜S28では、新部品の縦サイズよりも大きい縦サイズを有し、新部品の横サイズよりも大きい横サイズを有し、新部品の高さサイズよりも大きい高さサイズを有し、かつ、上記の値が最小となる対象部品を特定してもよい。また、S16〜S28では、新部品の縦サイズよりも小さい縦サイズを有し、新部品の横サイズよりも小さい横サイズを有し、新部品の高さサイズよりも小さい高さサイズを有し、かつ、上記の値が最小となる対象部品を特定してもよい。
上記のいずれの手法を採用するのかについて、ユーザ(決定者)がコンピュータ10に任意に設定することができることが好ましい。このようにすると、ユーザは、新部品の種類に応じて手法を変えることができる。
S16〜S28で特定された対象部品が、新部品の類似部品である。類似部品の部品特定情報(例えば部品ID)は、後述する各処理部24〜36(図2参照)によって利用される。
S30で特定された過去部品は、新部品の類似部品である。なお、S30において複数の過去部品が特定された場合、新部品のサイズに最も近似するサイズを有する1つの過去部品を特定するようにしてもよい。また、他の手法を利用して、1つの過去部品に絞り込んでもよい。例えば、後述するコスト効率(収容器の1部品当りのコスト)や体積効率(収容器の1部品当りの体積)が最も優れている過去部品に絞り込むようにしてもよい。どのような手法を採用して1つの過去部品に絞り込むのかを、コンピュータ10に任意に設定することができることが好ましい。
図7の部品特定処理を終えると、新部品に類似する1つの過去部品が特定される。本実施例では、部品ID「11111−00000」という過去部品(図6参照)が部品特定処理部22によって特定されたものとする。
図8は、参照情報記憶部58の記憶内容の一例を示す。参照情報記憶部58は、提案部品IDと参照部品IDを組にして記憶している。提案部品IDは、過去に荷姿パターンが決定された過去部品のIDである。参照部品IDは、過去部品の荷姿パターンを決定するために本コンピュータ10が利用された際に、部品特定処理(図7参照)で特定された部品のIDである。
図8の例では、提案部品ID「11111−00000」と参照部品ID「11111−00003」が組にされている。これは、部品ID「11111−00000」の部品の荷姿パターンを決定する際に、部品ID「11111−00003」の部品が部品特定処理によって特定されたことを意味している。また、図8の例では、提案部品ID「11111−00003」と参照部品ID「11111−00005」が組にされている。これは、部品ID「11111−00003」の部品の荷姿パターンを決定する際に、部品ID「11111−00005」の部品が部品特定処理によって特定されたことを意味している。
参照部品特定処理部24は、部品特定処理(図7参照)で特定された類似部品の部品IDを図8の提案部品IDとして、その提案部品IDと組にされている参照部品IDを特定する。本実施例では、部品特定処理で特定された部品IDは「11111−00000」であるために、参照部品ID「11111−00003」が特定される。
また、参照部品特定処理部24は、特定した参照部品ID「11111−00003」を提案部品IDとして、その提案部品IDと組にされている参照部品IDをさらに特定する。図8の例では、参照部品ID「11111−00005」が特定される。参照部品特定処理部24は、特定した参照部品を提案部品IDとしてその提案部品IDと組にされている参照部品IDを特定する処理を、参照部品が存在しなくなるまで繰返す。本実施例では、提案部品ID「11111−00005」と組にされている参照部品IDは存在しないものとする。従って、本実施例の参照部品特定処理では、参照部品ID「11111−00003」と参照部品ID「11111−00005」が特定される。
検討結果特定処理部26は、上記した3つの部品IDと各記憶部60,62,64,66,68,70の記憶内容に基づいて、検討結果特定処理を実行する。検討結果特定処理の内容を説明する前に、各記憶部60,62,64,66,68,70の記憶内容について説明する。
1つの部品IDに対して複数の提案IDが対応づけられている。例えば、部品ID「11111−00000」には、3つの提案ID「00001」、「00002」、「00003」が対応づけられている。提案IDは、対応づけられている部品IDについて過去に候補となった荷姿パターン(箱IDと副資材IDと収容数等)を特定するためのIDである。従って、部品ID「11111−00000」の部品については、3つの荷姿パターンが過去に候補になったことを意味している。また、部品ID「11111−00003」には、2つの提案ID「00001」、「00002」が対応づけられている。これは、部品ID「11111−00003」の部品について、2つの荷姿パターンが過去に候補となったことを意味している。
箱IDは、部品を収容するための収容器を特定するためのIDである。箱IDは、個々の提案IDに対応づけられている。例えば、部品ID「11111−00000」の提案ID「00001」には、箱ID「T0001」が対応づけられている。これは、部品ID「11111−00000」の部品を収容する収容器として、箱ID「T0001」の収容器が候補に挙がったことを意味している。
副資材IDは、収容器に利用される副資材(仕切り、包装紙等)を特定するためのIDである。副資材IDは、個々の提案IDに対応づけられている。例えば、部品ID「11111−00000」の提案ID「00002」には、副資材ID「D0010」が対応づけられている。これは、部品ID「11111−00000」の部品を収容する収容器(T0002)には、副資材ID「D0010」の副資材を利用することが候補に挙がったことを意味している。副資材IDが空欄のところがある。例えば、部品ID「11111−00000」の提案ID「00001」には、副資材IDが対応づけられていない。これは、副資材を利用しないことが候補に挙がったことを意味している。
年月日は、荷姿パターン(箱ID、副資材ID、収容数等)が提案された年月日である。年月日は、個々の提案IDに対応づけられている。例えば、部品ID「11111−00000」の提案ID「00001」には、「2002/5/5」が対応づけられている。これは、提案ID「00001」の荷姿パターンは、2002年5月5日に提案されたことを意味している。
種類は、収容器(箱)の種類を意味している。図10の例では、箱ID「T0001」及び「T0002」がPP箱であり、箱ID「R0001」がラックである。
外部サイズは、外縦サイズと外横サイズと外高さサイズによって定義される。外部サイズは、収容器の外面のサイズである。例えば、箱ID「T0001」の収容器は、外縦サイズが300(mm)であり、外横サイズが350(mm)であり、外高さサイズが200(mm)である。
内部サイズは、内縦サイズと内横サイズと内高さサイズによって定義される。内部サイズは、収容器の内面のサイズであり、収容器の厚みに相当する分だけ外部サイズより小さくなる。例えば、箱ID「T0001」の収容器は、内縦サイズが280(mm)であり、内横サイズが330(mm)であり、内高さサイズが190(mm)である。
重量は、部品が収容されていない状態での収容器(副資材は含まない)の重量である。例えば、箱ID「T0001」の収容器は、520(g)である。
Nestingは、箱を積み重ねたときの重ね代である。
折高さは、部品を収容しない状態で容器を折りたたんだときの高さである。
材質は、収容器の主な材質である。図10では、箱ID「T0001」及び「T0002」の収容器がPPによって構成されており、箱ID「R0001」の収容器が鉄によって構成されている。
R/Eは、ReturnableとExpendableの略である。即ち、R/Eは、再利用されるものなのか否かを示す。例えば、箱ID「T0001」には「RET」が対応づけられている。これは、再利用されることを意味する。
初期コストは、収容器を1つ購入するために必要なコストである。図11では、箱ID「T0001」の収容器の初期コストが500(円)であり、「T0002」の収容器の初期コストが550(円)である。
保守コストは、1つの収容器について1年間のメンテナンスに必要なコストである。図11では、箱ID「T0001」の収容器の保守コストが50(円)であり、「T0002」の収容器の初期コストが45(円)である。
有効年月日は、初期コストと保守コストが適用された年月日である。例えば、箱ID「T0001」の収容器の各コストは、有効年月日が2000年2月13日である。これは、2000年2月13日以降は、箱ID「T0001」の収容器の初期コストが500(円)であって保守コストが50(円)であることを意味している。即ち、2000年2月13日以前は、初期コストや保守コストが図11に示される数値と異なる(もしくは収容器が存在しない)ことを意味している。
種類は、副資材の種類である。図12の例では、副資材ID「D0001」及び「D0010」の副資材は仕切りであり、副資材ID「D0200」の副資材は包装である。
サイズは、副資材の縦サイズと横サイズと高さサイズによって定義される。例えば、副資材ID「D0001」の副資材は、縦サイズが280(mm)であり、横サイズが330(mm)であり、高さサイズが150(mm)である。
重量は、副資材単体での重量である。例えば、副資材ID「D0001」の副資材は、100(g)である。
材質は、副資材の主な材質である。図12では、副資材ID「D0001」及び「D0010」の副資材がPEによって構成されており、副資材ID「D0200」の副資材が紙によって構成されている。
R/Eは、再利用されるものなのか否かを示す。
初期コストは、副資材を1つ購入するために必要なコストである。保守コストは、1つの副資材について1年間のメンテナンスに必要なコストである。本実施例では、副資材を1年間使用すると新しいものに買い替える。このために、初期コストと保守コストが同じ値である。
本実施例では、副資材ID「D0001」に2つの有効年月日(2000年2月3日と2002年5月11日)が対応づけられている。これは、副資材ID「D0001」の副資材について、2000年2月3日から初期コスト「50(円)」と保守コスト「50(円)」が適用されており、2002年5月11日から初期コスト「55(円)」と保守コスト「55(円)」が適用されていることを意味している。
採用結果は、どの提案IDの荷姿パターンが採用されたのかを示す。例えば、部品ID「11111−00000」については、提案ID「00003」が採用されている。また部品ID「11111−00003」については、提案ID「00001」が採用されている。
採用理由は、不採用となった提案IDに対応づけられており、不採用の理由を簡単に示している。例えば、部品ID「11111−00000」の提案ID「00001」は、「品質」という理由が対応づけられている。これは、部品の品質を損ねる可能性があるために、不採用になったことを意味している。また、例えば、部品ID「11111−00000」の提案ID「00002」は、「最大収容数」という理由が対応づけられている。これは、収容器に収容される部品数が現場の要望に沿わないために、不採用になったことを意味している。また、例えば、部品ID「11111−00003」の提案ID「00002」は、「コスト」という理由が対応づけられている。これは、コストが高いために、不採用になったことを意味している。
さらに、検討結果特定処理部26は、特定した箱IDをキーとして箱情報記憶部62(図10参照)と箱コスト情報記憶部64(図11参照)を検索し、その箱IDに対応づけられている各情報(種類、外部サイズ、内部サイズ、重量、Nesting、折高さ、材質、R/E、初期コスト、保守コスト、有効年月日)を特定する。本実施例では、部品特定処理部22によって特定された類似部品の部品ID「11111−00000」に対応づけられている箱IDが、「T0001」と「T0002」である(図9参照)。このため、それぞれの箱IDをキーとして箱情報記憶部62と箱コスト情報記憶部64が検索される。
また、検討結果特定処理部26は、特定した副資材IDをキーとして副資材情報記憶部66(図12参照)と副資材コスト情報記憶部68(図13参照)を検索し、その副資材IDに対応づけられている各情報(種類、サイズ、重量、材質、R/E、初期コスト、保守コスト、有効年月日)を特定する。本実施例では、部品特定処理部22によって特定された類似部品の部品ID「11111−00000」に対応づけられている副資材IDが、「D0010」と「D0001」である(図9参照)。このため、それぞれの副資材IDをキーとして副資材情報記憶部66と副資材コスト情報記憶部68が検索される。
また、検討結果特定処理部26は、部品特定処理部22によって特定された類似部品の部品ID(本実施例では「11111−00000」)をキーとして採用情報記憶部70(図14参照)を検索し、その部品IDに対応づけられている各情報(提案ID、結果、理由)を特定する。
図15は、輸送情報記憶部72の記憶内容の一例を示す。輸送情報記憶部72は、仕入先と納入先と輸送手段と有効年月日を組にして記憶している。
輸送手段は、トレーラと電車の船のいずれが利用されるのかを示す。例えば、仕入先がF1であって納入先がF4である場合、トレーラが利用され、電車と船は利用されない。また例えば、仕入先がF1であって納入先がF5である場合、トレーラと電車が利用され、船は利用されない。
有効年月日は、輸送手段が適用された年月日である。例えば、仕入先がF1であって納入先がF4である場合、「2001/9/20」が対応づけられている。これは、2001年9月20日以降は、F1からF4に部品を輸送する際にトレーラが利用されることを意味している。
例えば、本実施例では、検討結果特定処理部26によって部品ID「11111−00000」の仕入先F2と納入先F4が特定される(図9参照)。この場合、輸送条件特定処理部28は、仕入先F2と納入先F4をキーとして輸送情報記憶部72を検索する。
また、本実施例では、検討結果特定処理部26によって部品ID「11111−00003」の仕入先F1と納入先F5が特定される(図9参照)。輸送条件特定処理部28は、仕入先F1と納入先F5をキーとして輸送情報記憶部72を検索することによって、トレーラ「YES」、電車「YES」、船「NO」、有効年月日「2001/9/20」という情報を特定する(図15参照)。
また、本実施例では、検討結果特定処理部26によって部品ID「11111−00005」の仕入先と納入先が特定される。輸送条件特定処理部28は、この仕入先と納入先をキーとして輸送情報記憶部72を検索する。
図16は、箱保有情報記憶部74の記憶内容の一例を示す。箱保有情報記憶部74は、仕入先と箱IDと年月日と数量を組にして記憶している。
年月日は、収容器を購入した年月日又は収容器を棚卸した年月日である。収容器が購入された場合は数量がプラスの値であり、収容器が棚卸された場合は数量がマイナスの値である。例えば、仕入先F2では、箱ID「T0001」の収容器が、2000年4月1日に1000個購入されており、2001年2月10日に500個購入されており、2001年12月20日に200個棚卸されており、2002年3月10日に400個購入されており、2004年5月25日に500個購入されている。購入された収容器は仕入先で使用することができ、棚卸された収容器は仕入先で使用することができない。
必要箱数情報記憶部76は、仕入先において日々に必要な必要箱数を記憶している。例えば、仕入先F2では、箱ID「T0001」の収容器が、2002年4月30日に1200個必要であったことが示されている。本実施例では、仕入先から納入先に搬送された収容器は、仕入先によって回収されて再利用される。従って、2002年4月30日に1200個の収容器(T0001)が使用されても、その次の日にはその1200個の収容器を再び使用することができる。
例えば、本実施例では、検討結果特定処理部26によって部品ID「11111−00000」の仕入先「F2」と箱ID「T0001」と「2002/5/5」が特定される(図9参照)。この場合、2002年5月5日に仕入先F2で使用することができる収容器数(箱ID「T0001」)が算出される。図16を例にすると、矢印で示した範囲に含まれる各数量の和を算出する。具体的に言うと、1000+500−200+400を実行することによって、1700という数値(以下では保有箱数と呼ぶ)を算出する。
また本実施例では、検討結果特定処理部26によって部品ID「11111−00000」の仕入先「F2」と箱ID「T0002」と「2002/5/5」が特定される(図9参照)。この場合、2002年5月5日に仕入先F2で使用することができる収容器数(箱ID「T0002」)が算出される。即ち、仕入先F2での箱ID「T0002」の保有箱数が算出される。
また本実施例では、検討結果特定処理部26によって部品ID「11111−00003」の仕入先と箱IDと年月日が特定されるとともに、部品ID「11111−00005」の仕入先と箱IDと年月日が特定される。余剰数演算処理部30は、これらの情報から上記と同様にして保有箱数を算出する。
例えば、本実施例では、検討結果特定処理部26によって部品ID「11111−00000」の仕入先「F2」と箱ID「T0001」と「2002/5/5」が特定される(図9参照)。この場合、2002年5月の仕入先F2における必要箱数(箱ID「T0001」)の最大値が特定される。図17を例にすると、矢印で示した範囲(2002年5月)に含まれる各必要箱数の中の最大値が特定される。本実施例では、2002年5月2日の1400個が最大必要数であったことにする。
また本実施例では、検討結果特定処理部26によって部品ID「11111−00000」の仕入先「F2」と箱ID「T0002」と「2002/5/5」が特定される(図9参照)。この場合、2002年5月の仕入先F2における最大必要数(箱ID「T0002」)が特定される。
また本実施例では、検討結果特定処理部26によって部品ID「11111−00003」の仕入先と箱IDと年月日が特定されるとともに、部品ID「11111−00005」の仕入先と箱IDと年月日が特定される。余剰数演算処理部30は、これらの情報から上記と同様にして最大必要数を特定する。
例えば、仕入先「F2」と箱ID「T0001」と「2002/5/5」に基づいて算出された保有箱数は1700個である。また、この場合の最大必要数は1400個である。この場合、1700から1400を減算することによって300という余剰数が算出される。余剰数は、2002年5月に仕入先F2で自由に使用することができる収容器数(箱ID「T0001」)を意味する。
また例えば、余剰数演算処理部30は、仕入先「F2」と箱ID「T0002」と「2002/5/5」に基づいて算出された保有箱数から最大必要数を減算して余剰数を算出する。余剰数演算処理部30は、他の各荷姿パターンについても余剰数を算出する。
図18は、最大収容数情報記憶部78の記憶内容の一例を示す。最大収容数情報記憶部78は、部品IDと納入先と最大収容数と年月日を組にして記憶している。最大収容数情報記憶部78は、1つの収容器に収容される部品数の上限が納入先で決められている場合に、その数(最大収容数)を記憶している。
例えば、部品ID「11111−00000」の部品は、納入先F4において「30(個)」という最大収容数が決められている。年月日は、最大収容数が適用された年月日である。最大収容数が納入先で決められていない場合は、「99999」という最大収容数が利用される。
例えば、本実施例では、部品特定処理部22によって部品ID「11111−00000」が特定されるとともに、検討結果特定処理部26によって納入先「F4」が特定される(図9参照)。この場合、最大収容数「30」と「2001/10/1」が特定される(図18参照)。
また、最大収容数特定処理部32は、参照部品特定処理部24によって特定された部品IDと検討結果特定処理部26によって特定された納入先をキーとして最大収容数情報記憶部78を検索し、最大収容数と年月日を特定する。
例えば、本実施例では、参照部品特定処理部24によって部品ID「11111−00003」が特定されるとともに、検討結果特定処理部26によって納入先「F5」が特定される(図9参照)。この場合、最大収容数「70」と「2002/5/1」が特定される(図18参照)。
また本実施例では、参照部品特定処理部24によって部品ID「11111−00005」が特定されるとともに、検討結果特定処理部26によって納入先が特定される。最大収容数特定処理部32は、これらの情報から上記と同様にして最大収容数と年月日を特定する。
図19は、作業情報記憶部80の記憶内容の一例を示す。作業情報記憶部80は、部品IDと納入先と部品の向きと仕切りの要否と年月日を組にして記憶している。作業情報記憶部80は、収容器に収容される部品の向きや仕切りの要否が納入先で決められている場合に、その向きや仕切りの要否を記憶している。年月日は、部品の向きと仕切りの要否の適用日である。
例えば、部品ID「11111−00000」の納入先F4には、部品向き「0−0−0」が対応づけられている。これは、部品向き「0−0−0」が納入先F4で決められていることを意味する。部品向き「0−0−0」は、「X軸回転角度−Y軸回転角度−Z軸回転角度」を意味する。X軸回転角度は、基準状態からX軸回りにどれだけ回転させた状態で部品を収容器に収容するのかを意味する。同様に、Y軸回転角度(又はZ軸回転角度)は、基準状態からY軸回り(又はZ軸回り)にどれだけ回転させた状態で部品を収容器に収容するのかを意味する。基準状態とは、車両に組付けられる際の部品の姿勢である。例えば、部品向き「0−0−0」は、基準状態で部品が収容されることを納入先が希望していることを意味する。また、部品向き「90−270−*」は、基準状態からX軸回りに90度回転させるとともにY軸回りに270度回転させた状態で部品が収容されていることを納入先が希望していることを意味する。なお、「*」は、納入先が角度を指定していないことを意味する。
仕切りの「YES」は、仕切りが必要であることが納入先で決められていることを意味する。例えば、部品ID「11111−00000」の納入先F4には、仕切り「YES」対応づけられている。これは、部品ID「11111−00000」の部品の収容器に仕切りが設けられていることを納入先F4が希望していることを意味する。仕切りの「NO」は、仕切りないことを納入先が希望していることを意味する。仕切りの「YES/NO」は、仕切りの要否が納入先で決められていないことを意味する。
例えば、本実施例では、部品特定処理部22によって部品ID「11111−00000」が特定されるとともに、検討結果特定処理部26によって納入先「F4」が特定される(図9参照)。この場合、部品向き「0−0−0」と仕切り「YES」と「2001/10/1」が特定される(図19参照)。
また、作業情報特定処理部34は、参照部品特定処理部24によって特定された部品IDと検討結果特定処理部26によって特定された納入先をキーとして作業情報記憶部80を検索し、部品向きと仕切りの要否と年月日を特定する。
例えば、本実施例では、参照部品特定処理部24によって部品ID「11111−00003」が特定されるとともに、検討結果特定処理部26によって納入先「F5」が特定される(図9参照)。この場合、部品向き「90−270−*」と仕切り「YES/NO」と「2001/10/1」が特定される(図19参照)。
また本実施例では、参照部品特定処理部24によって部品ID「11111−00005」が特定されるとともに、検討結果特定処理部26によって納入先が特定される。作業情報特定処理部34は、これらの情報から上記と同様にして部品向きと仕切りの要否と年月日を特定する。
図20は、ライン側情報記憶部82の記憶内容の一例を示す。ライン側情報記憶部82は、部品IDと納入先とラインIDとそのラインの棚サイズを組にして記憶している。
ラインIDは、納入先における製造ラインを特定するためのIDである。例えば、部品ID「11111−00000」の部品は、納入先F4ではラインT1で使用され、納入先F5ではラインT4で使用される。
棚サイズは、縦サイズと横サイズと高さサイズによって定義される。棚サイズは、ラインに設けられている棚のサイズである。棚サイズより大きい収容器は、棚に載置することができない。棚サイズの制約が存在しない場合は、棚サイズは記憶されない。図20の例では、部品ID「11111−00003」の納入先F4及びF5には、棚サイズが記憶されていない。
例えば、本実施例では、部品特定処理部22によって部品ID「11111−00000」が特定されるとともに、検討結果特定処理部26によって納入先F4が特定される(図9参照)。この場合、ラインID「T1」と縦サイズ「1000(mm)」と横サイズ「350(mm)」と高さサイズ「600(mm)」が特定される(図20参照)。
また、ライン側情報特定処理部36は、参照部品特定処理部24によって特定された部品IDと検討結果特定処理部26によって特定された納入先をキーとしてライン側情報記憶部82を検索し、ラインIDと棚サイズを特定する。
例えば、本実施例では、参照部品特定処理部24によって部品ID「11111−00003」が特定されるとともに、検討結果特定処理部26によって納入先F5が特定される(図9参照)。この場合、ラインID「W6」が特定され、棚サイズの制約が存在しないことが特定される。
また本実施例では、参照部品特定処理部24によって部品ID「11111−00005」が特定されるとともに、検討結果特定処理部26によって納入先が特定される。ライン側情報特定処理部36は、これらの情報から上記と同様にしてラインIDと棚サイズを特定する。
図21は、出力装置40によって表示される内容の一例を示す。図21の内容は、同じ画面上に表示される。ユーザ(決定者)は、画面を切換えることなく図21の内容を見ることができる。以下では、出力装置40によって表示される項目を順に説明していく。
出力装置40は、類似部品の部品IDを表示する。類似部品の部品IDは、部品特定処理部22によって特定された部品IDである。本実施例では、部品ID「11111−00000」である。
出力装置40は、新部品と類似部品の間の類似レベルを表示する。類似レベルは、図7の部品特定処理のS2〜S14において「ある」と判断された回数である。例えば、S2で「ある」と判断され、S4で「ある」判断され、S8で「ある」と判断された場合は、類似レベルが「3」になる。なお、図7のS30の品名検索によって類似部品が特定された場合は、類似レベルが「1」になる。部品特定処理部22は、部品特定処理のS2〜S14において「ある」と判断された回数をカウントして記憶する(もしくは品名検索によって類似部品が特定された旨を記憶する)。出力装置40は、部品特定処理部22によって記憶されたカウント値を参照し、類似レベルを表示する。
出力装置40は、新部品の重量と類似部品の重量の差分を表示する。出力装置40は、入力装置20によって入力された情報(図3参照)から新部品の重量を特定することができる。類似部品の重量は、部品情報記憶部56(図6参照)に記憶されている。出力装置40は、重量の差分を算出して表示する。本実施例では、重量の差分が「−5」である。
出力装置40は、類似部品について過去に候補となった複数の荷姿パターンに関する情報を表示する。即ち、提案IDと箱IDと副資材IDと収容数と年月日を表示する。これらの情報は、候補情報記憶部60(図9参照)に記憶されており、検討結果特定処理部26によって特定されたものである。本実施例では、類似部品「11111−00000」について3つの荷姿パターンが候補となったために、3つの提案IDが表示されている。個々の提案IDには、箱IDと副資材IDと収容数と年月日(提案された年月日)が対応づけられている。出力装置40は、個々の提案IDについて収容数の合計を算出する。例えば、提案ID「00001」については、4と6と1を乗算することによって24を算出する。出力装置40は、収容数の合計も表示する。
初期コストは、収容器の現在の初期コストと副資材の現在の初期コストの合計である。なお、本実施例では、2005年以降のいずれかの日を現在とする。収容器の現在の初期コストと副資材の現在の初期コストは、検討結果特定処理部26によって特定されたものである。出力装置40は、収容器の現在の初期コストと副資材の現在の初期コストを加算することによって、全体の初期コストを算出する。
例えば、提案ID「00001」の荷姿パターンは、箱ID「T0001」の初期コストが500(円)であり(図11参照)、副資材を利用しない。この場合、全体の初期コストは、500(円)と算出される。
また例えば、提案ID「00003」の荷姿パターンは、箱ID「T0001」の初期コストが500(円)であり(図11参照)、副資材ID「D0001」の初期コストが55(円)である(図13参照)。図13に示されるように、副資材ID「D0001」の初期コストは変動している。この場合、荷姿パターンが提案された年月日に適用されているコストではなく、現在のコストを採用する。この例の場合、荷姿パターンが提案されたのは2002年5月5日であり、その日に適用されている初期コストは50(円)である。しかしながら、現在(2005年)の初期コストは55円であり、これを採用する。提案ID「00003」の全体の初期コストは、555(円)と算出される。
例えば、提案ID「00001」の荷姿パターンは、箱ID「T0001」の保守コストが50(円)であり(図11参照)、副資材を利用しない。この場合、全体の保守コストは、50(円)と算出される。
また例えば、提案ID「00002」の荷姿パターンは、箱ID「T0002」の保守コストが45(円)であり(図11参照)、副資材ID「D0010」の保守コストが45(円)である(図13参照)。この場合、全体の保守コストは、90(円)と算出される。
例えば、提案ID「00001」は、初期コストが500(円)であり、保守コストが50(円)である。この場合、5年間に必要なコストは、750(円)と算出される。
他方の指標は、1部品当りのコスト(cost/part)である。1部品当りのコストは、上記した「5年間に必要なコスト」を収容数で除することによって算出される。例えば、提案ID「00001」は、5年間に必要なコストが「750(円)」であり、収容数が「24」である。この場合、出力装置40は、750を24で除する。これにより、1部品当りのコスト「31.25」が得られる。出力装置40は、個々の荷姿パターンについて、1部品当りのコストを算出して表示する。
なお、余剰数の有無の代わりに、実際の余剰数をそのまま表示するようにしてもよい。この場合、提案ID「00001」の余剰数として「300」が表示される(数字については上記の余剰数演算処理と図16及び図17参照)。
なお、最大収容数の制限の有無の代わりに、実際の最大収容数をそのまま表示するようにしてもよい。この場合、提案ID「00001」の最大収容数として「30」が表示される(数字については上記の最大収容数特定処理と図18参照)。
なお、部品向きの制限の有無の代わりに、実際の部品向きをそのまま表示するようにしてもよい。この場合、提案ID「00001」の部品向きとして「0−0−0」が表示される(数字については上記の作業情報特定処理と図19参照)。
なお、棚サイズの制限の有無の代わりに、実際の棚サイズをそのまま表示するようにしてもよい。この場合、提案ID「00001」の棚サイズとして、縦サイズ「1000」、横サイズ「350」、高さサイズ「600」が表示される(数字については上記のライン側情報特定処理と図20参照)。
(1)新部品のサイズ、重量、仕入先、納入先等(図3参照)が表示されてもよい。
(2)類似部品の品名、サイズ、重量、材質、危険物の有無等(図6参照)が表示されてもよい。
(3)収容器の種類、外部サイズ、内部サイズ、重量、Nesting、折高さ、材質、R/E等(図10参照)が表示されてもよい。
(4)副資材の種類、サイズ、重量、材質、R/E等(図12参照)が表示されてもよい。
(5)新部品の輸送条件(図15参照)が表示されてもよい。
(6)類似部品についての荷姿パターンの提案時の仕切りの要否(図19参照)が表示されてもよい。
(7)類似部品の個々の提案IDについて、現在の最大収容数の制限の有無(図19参照)や、現在の仕切りの要否(図19参照)が表示されてもよい。
(8)新部品について、最大収容数の制限の有無(図19参照)や、現在の仕切りの要否(図19参照)が表示されてもよい。
(9)類似部品を使用するラインID(図20参照)が表示されてもよい。
(10)類似部品の個々の提案IDについて、現在の棚サイズの制限の有無(図20参照)が表示されてもよい。
(11)新部品ついて、棚サイズの制限の有無(図20参照)が表示されてもよい。
例えば、ユーザは、新部品に類似する部品について採用されている荷姿パターン(図21の例では提案ID「00003」の箱ID「T0001」と副資材ID「D0001」と収容数「24」)を知ることができる。この情報をベースとして、新部品の荷姿パターンの候補を立案することができる。何の手掛かりもない状態から荷姿パターンの候補を立案する手法と比べると、候補となる荷姿パターンを絞り込むことができる。しかも、ユーザは、類似部品について過去に不採用となった荷姿パターン(図21の例では提案ID「00001」と「00002」)も得ることができる。過去に不採用となった荷姿パターンを検討対象から除外することができるために、候補となる荷姿パターンをより絞り込むことができる。
ユーザは、類似部品について不採用となった荷姿パターンの不採用理由(図21の例では「品質」と「最大収容数」)を知ることができる。ユーザは、不採用理由の妥当性を検討することができる。不採用理由が妥当でなければ、不採用となった荷姿パターンであっても検討対象に含めることができる。本実施例によると、新部品の荷姿パターンを立案する際に、検討対象から除外してはいけない荷姿パターンを除外してしまうことを防止することができる。
ユーザは、類似部品について候補となった各荷姿パターンの現在のコスト効率(図21の例では「31.25」と「19.35」と「45.00」)を知ることができる。ユーザは、この情報を参照にしながら新部品の荷姿パターンの候補を立案することができる。コスト効率が優れている荷姿パターンの候補を立案することができることが期待できる。
類似部品について立案された荷姿パターンをコストが理由で不採用にした場合でも、その荷姿パターンの現在のコスト効率は悪くないかもしれない。本実施例では現在のコスト効率が表示されるために、コストに関する不採用理由の妥当性を正確に判断することができる。
ユーザは、類似部品について荷姿パターンを立案した時の余剰数を知ることができる。部品の荷姿パターンを過去に決定した際に、余剰数が多い荷姿パターンを採用した可能性がある。本実施例では、類似部品の各荷姿パターンの余剰数を知ることができるために、余剰数が多い荷姿パターンを採用したのか否かを知ることができる。
ユーザは、類似部品について荷姿パターンを立案した時の制約(最大収容数、部品の向き、棚サイズ)の有無を知ることができる。ユーザは、これらの情報を参照することによって、これらの制約の有無が原因で類似部品の荷姿パターンが不採用になったのか否かを知ることができる。
本実施例のコンピュータ10によると、決定者が新部品の荷姿パターンを決定する過程が強力に支援され、新部品の荷姿パターンを効率的に意思決定することができる。荷姿パターンを意思決定するのに要する時間を短縮することができることが期待できる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
20:入力装置
22:部品特定処理部
24:参照部品特定処理部
26:検討結果特定処理部
28:輸送条件特定処理部
30:余剰箱数演算処理部
32:最大収容数特定処理部
34:作業情報特定処理部
36:ライン側情報特定処理部
40:出力装置
50:類似語情報記憶部
52:優先順位情報記憶部
54:データベース
56:部品情報記憶部
58:参照情報記憶部
60:候補情報記憶部
62:箱情報記憶部
64:箱コスト情報記憶部
66:副資材情報記憶部
68:副資材コスト情報記憶部
70:採用情報記憶部
72:輸送情報記憶部
74:箱保有情報記憶部
76:必要箱数情報記憶部
78:最大収容数情報記憶部
80:作業情報記憶部
82:ライン側情報記憶部
Claims (9)
- 物品の荷姿パターンを決定する過程を支援する装置であり、
過去に荷姿パターンが決定された複数種類の物品のそれぞれについて、その物品の物品特定情報と、その物品について過去に候補になった複数の荷姿パターンに関する候補情報と、その物品についてどの荷姿パターンが採用されたのかに関する採用パターン情報を対応づけて記憶している過去情報データベースと、
荷姿パターンを決定すべき物品の物品特定情報を入力する入力装置と、
入力装置に入力された物品特定情報と過去情報データベースに記憶されている各物品特定情報に基づいて、荷姿パターンを決定すべき物品と同一種類及び/又は類似種類の物品を特定する特定装置と、
特定装置によって特定された物品の「候補情報と採用パターン情報」を出力する出力装置を備える荷姿パターン決定過程支援装置。 - 過去情報データベースは、過去に荷姿パターンが決定された複数種類の物品のそれぞれについて、物品特定情報と、候補情報と、採用パターン情報と、その物品について不採用となった荷姿パターンの不採用理由に関する理由情報を対応づけて記憶しており、
出力装置は、特定装置によって特定された物品の「候補情報と採用パターン情報と理由情報」を出力することを特徴とする請求項1の荷姿パターン決定過程支援装置。 - 各物品の候補情報に含まれる複数の荷姿パターンのそれぞれは、物品収容器に関する収容器情報と、その物品収容器に収容される物品数に関する物品数情報を含んでいることを特徴とする請求項1又は2の荷姿パターン決定過程支援装置。
- 収容器情報は、収容器本体に関する本体情報と、その収容器本体に利用される副資材に関する副資材情報を含んでいることを特徴とする請求項3の荷姿パターン決定過程支援装置。
- 出力装置は、特定装置によって特定された物品の候補情報に含まれる複数の荷姿パターンのそれぞれについて、物品収容器の一物品当りの現在のコストに関するコスト効率情報を出力することを特徴とする請求項3又は4の荷姿パターン決定過程支援装置。
- 出力装置は、特定装置によって特定された物品の候補情報に含まれる複数の荷姿パターンのそれぞれについて、物品収容器の一物品当りの体積に関する体積効率情報を出力することを特徴とする請求項3から5のいずれかの荷姿パターン決定過程支援装置。
- 過去情報データベースに記憶されている各物品特定情報は、その物品のサイズに関するサイズ情報を含んでおり、
入力装置に入力される物品特定情報は、その物品のサイズに関するサイズ情報を含んでおり、
特定装置は、入力装置に入力された物品特定情報に含まれるサイズに近似するサイズを有する物品を特定することを特徴とする請求項1から6のいずれかの荷姿パターン決定支援装置。 - 物品の荷姿パターンを決定する過程をコンピュータによって支援する方法であり、
そのコンピュータは、過去に荷姿パターンが決定された複数種類の物品のそれぞれについて、その物品の物品特定情報と、その物品について過去に候補になった複数の荷姿パターンに関する候補情報と、その物品についてどの荷姿パターンが採用されたのかに関する採用パターン情報を対応づけて記憶している過去情報データベースを有しており、
そのコンピュータは、以下の各工程、即ち、
荷姿パターンを決定すべき物品の物品特定情報を入力する入力工程と、
入力工程で入力された物品特定情報と過去情報データベースに記憶されている各物品特定情報に基づいて、荷姿パターンを決定すべき物品と同一種類及び/又は類似種類の物品を特定する特定工程と、
特定工程で特定された物品の「候補情報と採用パターン情報」を出力する出力工程
を実行することを特徴とする荷姿パターン決定過程支援方法。 - 物品の荷姿パターンを決定する過程を支援するためのコンピュータプログラムであり、
コンピュータに、以下の各工程、即ち、
過去に荷姿パターンが決定された複数種類の物品のそれぞれについて、その物品の物品特定情報と、その物品について過去に候補になった複数の荷姿パターンに関する候補情報と、その物品についてどの荷姿パターンが採用されたのかに関する採用パターン情報を対応づけて記憶することによって過去情報データベースを構築する工程と、
荷姿パターンを決定すべき物品の物品特定情報を入力する入力工程と、
入力工程で入力された物品特定情報と過去情報データベースに記憶されている各物品特定情報に基づいて、荷姿パターンを決定すべき物品と同一種類及び/又は類似種類の物品を特定する特定工程と、
特定工程で特定された物品の「候補情報と採用パターン情報」を出力する出力工程
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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