JP2007281808A - パケット通信装置及びパケット通信方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】効率的な受信パケットの順序制御を行いスループットを向上させること。
【解決手段】 Reordering部108と、タイマー制御部112と、不連続受信待ち状態発生時に起動される未受信パケットHARQ Processの再送回数をカウントする再送カウンタ202と、再送カウンタ202によりカウントした再送回数に基づいて受信パケットの順序制御を行う受信パケット順序制御手段107aとを備え、カウントした再送回数が規定の再送回数に達したとき、既に受信済みのパケットを上位レイヤに送出し、上位レイヤは、タイマー制御によるタイマー終了を待たずに、再送制御を起動する。
【選択図】図2
【解決手段】 Reordering部108と、タイマー制御部112と、不連続受信待ち状態発生時に起動される未受信パケットHARQ Processの再送回数をカウントする再送カウンタ202と、再送カウンタ202によりカウントした再送回数に基づいて受信パケットの順序制御を行う受信パケット順序制御手段107aとを備え、カウントした再送回数が規定の再送回数に達したとき、既に受信済みのパケットを上位レイヤに送出し、上位レイヤは、タイマー制御によるタイマー終了を待たずに、再送制御を起動する。
【選択図】図2
Description
本発明は、HSDPA(High Speed Downlink Packet Access)等の特にプロトコルスタックの下位レイヤにおいて、順序制御などのためにバッファが準備されるパケット通信装置及びパケット通信方法に関する。
従来、無線通信システムの分野において、個別物理チャネル(DPCH:Dedicated Physical Channel)を用いて通信端末装置に伝送を行う通信方式以外に、高速大容量な下りチャネルを複数の通信端末装置が共有し、下り回線で高速パケット伝送を行うHSDPAと呼ばれる通信方式が規格化されている。
音声通信を中心に発展してきたセルラ移動通信システムに対して、インターネットの拡大とともに、比較的伝送遅延に対して寛容で、バースト性が高く、非対称性が強いなどの音声通信とは異なる特性を持つデータ通信の要求が高まっている。
3GPP(3rd Generation Pertonership Project)において、下り回線高速パケット通信(HSPDA:High Speed Downlink Packet Access)が提案されている。HSDPAは、最大伝送速度の高速化のため適応変調(Adaptive Modulation)や、伝送遅延短縮化のための高速再送制御(HARQ:Hybrid-Automatic Repeat reQuest)が用いられ、新たに定義されたトランスポートチャネルであるHS−DSCH(High Speed Downlink Shared CHannel)で伝送が行われる、ベストエフォート型データの高速無線通信を実践する技術である。
このようなHSDPAシステムにおいて、基地局装置はCQI(Channel Quality Indicator:適応変調要求)と呼ばれる通信端末装置において復調可能なパケットデータの変調方式及び符号化率を示す信号を通信端末装置から送信してもらう。CQIを受信した基地局装置は、各通信端末装置から送られてきたCQIを用いてスケジューリングを行うと共に最適な変調方式及び符号化率等を選択する。そして、基地局装置は、選択した変調方式及び符号化率等を用いて送信データを変調及び符号化し、スケジューリング結果に基づいて各通信端末装置へデータを送信するものである。これにより、電波伝搬環境に応じて伝送レートを適応的に変えるため、HSDPAはDPCHと比較して、大容量のデータを基地局装置から通信端末装置へ送信することができる。
また、このHSDPAシステムにおいて、通信端末装置は、HS−DPCCH(Dedicated Physical Control Channel(uplink) for HS-DSCH)に、HS−PDSCH(High Speed Physical Downlink Shared Channel)と呼ばれる下りパケットを受信できたか否かを示すACK/NACK信号やCQI信号を乗せて送信する(例えば、非特許文献1)。この方法では、HS−DPCCHはDPCCH(Dedicated Physical Control Channel)やDPDCH(Dedicated Physical Data Channel)とコード多重して送信される。
図24は、UMTS移動通信システムにおけるRAN(Radio Access Network)の装置構成を示す図である。
図24において、無線通信端末UE11は、在圏するセルの基地局装置Node B12と無線リンクを介して通信を行う。無線ネットワークコントローラRNC(Radio Network Control)13は、配下のNode Bの無線資源制御を行う。
図25は、HSDPAを適用する場合のユーザプレーンのプロトコル構成を示す図であり、RANを構成するUE11、Node B12、及び、RNC13のプロトコルスタック構成を示す。
RNC13は、RLC−PDU単位での順序制御、再送制御を行うRLC(Radio Link Control)21、U−PlaneデータのMAC制御を行うMAC−d(Medium Access Controller-d)22、RNC13とNode B12間Iubのフレーム伝送を行うHS−DSCH FP(High Speed-Downlink Shared CHannel Frame Protocol)23、RNC13とNode B12間のL1/L2レイヤ(24及び25)から構成される。
Node B12は、HS−DSCH FP23、RNC13との間のフレーム伝送のためのL1/L2レイヤ、HS−DSCHのMAC制御を行うMAC−hs26、Node B12とUE11間の無線伝送を行うPHYレイヤ27から構成される。
UE11は、Node B12間との無線伝送を行うPHYレイヤ27、MACレイヤ28、及びRLC29から構成される。また、UE11のMACレイヤ28は、MAC−d及びMAC−hsエンティティで構成される。
UE11とNode B12間は、無線区間(Uu)、Node B12とRNC13間は、有線区間(Iub/Iur)により送受信する。
図26は、HSDPAのMAC−hs部の構成を示す図である。
基地局装置(以下、基地局と記載する)から送信された信号は、基地局及び移動局端末装置(以下、移動端末と記載する)間のインターフェイスである無線区間(Uu)を通じて、移動端末に伝送される。PHY部では、無線受信、復調などの処理を行い、MAC−hs部にデータを渡す。MAC−hs部では、HARQ(Hybrid ARQ)処理や、到着パケットを順序通りに並べるReordering処理が行われる。更にMAC−d部でパケットを再構成し、その上位レイヤであるRLCに渡され、さらにRRCへと渡される。つまり、移動端末におけるMAC−hs部においては、パケットの再送などにより、到着する順序が入れ替わっても大丈夫なように、バッファを設け、並べ換える処理が必須となっている。
ここで、順序通りに到着したパケットについては、通常即刻上位レイヤであるMAC−d部,RLCに渡される(TS 25.321)。MAC−hs部から上位へ渡されるデータのサイズは可変である。一つのパケットのサイズは仕様上では0〜27952であり、2ms毎に変化する。また、常にパケットが送られてくるわけではないので、いわゆるバースト的に変化することになる。
また、パケットが順序通りに到着しなかった場合は、Reordering用バッファに滞留され、順序が揃うまで待つ。
図27は、図26のMAC−hs部のより詳細な構成を示す図であり、ここではUE11におけるMAC−hsエンティティ31の構成を示す。
MAC−hsエンティティ31には、トランスポートチャネルのひとつであるHS−DSCH32からU−planeデータが送られる。
一方、物理チャネルHS−SCCHによって、HS−DSCHに関する情報がNode B12からUE11へと送信され、Associated Downlink Signaling33を介してMAC−hsエンティティ31へと送られる。
HS−DSCH32で受信したパケットは、Associated Downlink Signalingで受信した情報に基づきHARQに格納され、高速再送制御HARQによって受信確認が行われ、その結果であるACK/NACK情報をAssociated Uplink Signaling35を介してNode B12に伝送される。
HARQ34で受信完了が確認されたパケットは、Re−ordering queue distribution36において、適切なReorderingエンティティ37に送られる。
HARQでは、Selective Repeat方式のARQが用いられるため、伝送効率は他のARQ方式と比較して高いものの、受信側で到着パケットの順序制御を行う必要がある。
Reorderingエンティティ37では、受信したデータの順序制御を行い、受信パケットのヘッダに付記されたシーケンス番号順にDisassemblyエンティティ38に送出する。
Disassemblyエンティティ38では、送られたデータの分割もしくは結合制御を行いMAC−dエンティティへデータを送る。
以上のように、HARQ34による高速再送制御、Re−ordering queue distribution36による順序保証を行うが、無線伝送中には以下の理由からデータ損失が発生する。
まず、受信パケットの誤りが検知された場合、HARQ34からのNACK信号をNode B12へ送信するが、無線伝送過程においてこのNACK信号に誤りが発生し、Node B12でACKとして受信してしまった場合、Node B12ではパケットが正しく伝送できたものと誤認して、バッファリングしているデータを消去し、再送処理が行われない状況が発生する。
また、無線回線の品質劣化などに起因してNode B12からUE11へ正常に伝送ができない場合、再送処理が行われるが、規定の再送回数で正常に伝送が完了できない場合は送信側で伝送を終了し、バッファリングデータを消去し、再送処理を終了する状況が発生する。
上記のような状況が発生した場合、Reorderingエンティティ37では、パケットが受信できない状況が続き、これによってスループットが大きく低下してしまう。
このような状態を回避するため、受信側で一定時間内にデータが到着しない場合には、Reorderingエンティティでの正常受信を諦め、上位レイヤでの再送に任せるタイマー制御が行われる。
上記のようなタイマー制御は、3GPP TS25.321において策定されているが、タイマー満了時間は通信開始後は予め設定された値で一定値を使用する。
また、上記タイマー制御に対して、特許文献1には、タイマー起動のトリガーとなるシーケンス番号ごとに異なるタイマーを起動する方法が開示されている。
「3GPP, TS 25.213 V5.3.0 4.2.1」 特開2003−264607号公報
「3GPP, TS 25.213 V5.3.0 4.2.1」
しかしながら、このような従来のパケット通信装置にあっては、Reorderingエンティティにおけるタイマー制御では、HARQでの再送回数とは独立したタイマー時間によって制御が行われている。
このため、HARQでの規定の再送回数が完了し、以降、再送されない状況となった場合においても、Reorderingエンティティでの順序制御待ちが続くためスループットが低下してしまう課題がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、効率的な受信パケットの順序制御を行いスループットを向上させることができるパケット通信装置及びパケット通信方法を提供することを目的とする。
本発明のパケット通信装置は、到着パケットをパケットデータ並べ替え用バッファに滞留して、順序通りに並べる並べ替え処理手段と、一定時間内にパケットが到着しない場合には、前記並べ替え処理手段における正常受信を諦め、上位レイヤでの再送に任せるタイマー制御を行うタイマー制御手段と、不連続受信待ち状態発生時に起動される未受信パケットの再送回数をカウントする再送カウンタと、前記再送カウンタによりカウントした再送回数が所定の再送回数に達したとき、受信待ち状態を諦め、既に受信済みのパケットを上位レイヤに送出する受信パケット順序制御手段とを備える構成を採る。
具体的な態様として、前記再送カウンタは、HARQ Process毎の再送回数をカウントする。
前記上位レイヤは、前記受信パケット順序制御手段から受信済みのパケットが送出されたとき、再送制御を起動することがより好ましい。
本発明のパケット通信方法は、到着パケットをパケットデータ並べ替え用バッファに滞留して、順序通りに並べるステップと、一定時間内にパケットが到着しない場合には、前記並べ替え処理手段における正常受信を諦め、上位レイヤでの再送に任せるタイマー制御を行うステップと、不連続受信待ち状態発生時に起動される未受信パケットの再送回数をカウントするステップと、前記カウントした再送回数が所定の再送回数に達したとき、前記タイマー制御によるタイマー終了を待たずに、既に受信済みのパケットを上位レイヤに送出するステップと、前記受信済みのパケットが送出を受けて、上位レイヤにより再送制御を起動するステップとを有する。
本発明によれば、受信パケットの順序制御において、再送回数を考慮した効率的な順序制御を行うことができ、スループットの向上を図ることができる。
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るパケット通信装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態は、パケット通信装置が移動局装置である場合の例である。
図1において、パケット通信装置100は、無線アンテナ101、共用器102、受信RF部103、バッファ104、復調器(HS−SCCH)105、復調器(HS−PDSCH)106、HARQ107、Reordering部108、多重(MUX)部109、CIR測定器110、CQI生成部111、タイマー制御部112、変調部113、送信RF部114、及びMAC−d部115を備えて構成される。
共用器102は、受信信号から下り無線信号を分離する。
受信RF部103は、下り無線信号を物理チャネル毎に分離する。
バッファ104は、キューイングのため、物理チャネル毎に分離された無線信号のうち、HS−PDSCHで受信した無線信号を一時的に保持する。
復調部(HS−SCCH)105は、HS−SCCHで受信した無線信号を復調し、HS−PDSCHの符号化率、変調方式等の、復調、復号に必要な情報を取得する。
復調部(HS−PDSCH)106は、受信信号を一時的にキューイングしたバッファ104から受信信号を取得し、復調部(HS−SCCH)105からの情報に基づき、HS−PDSCH受信信号の復調処理を行う。
HARQ107は、復調された受信データの誤り検出を行い、正しく受信できた場合には、受信データをReordering部108へと出力し、一方で、ACK信号をMUX部109へと出力する。また、HARQ107は、誤り検出の結果、誤りが検出された場合、受信データバッファリングしNACK信号をMUX部109に出力する。
ここで、HARQ107は、図2で後述するように、それぞれのHARQ Process毎の再送回数をカウントする再送カウンタ202を備え、データ伝送における再送回数に基づいて受信パケットの順序制御を行う受信パケット順序制御手段107aとしての機能を有する。受信パケット順序制御手段107aは、さらに未受信パケットが発生した場合、未受信パケットのシーケンス番号を記憶する記憶手段と、未受信パケットの高速再送制御における再送回数を計測するための計測手段とを備える。具体的には、高速再送制御における再送回数が予め定められた再送回数に達した場合に受信パケットの順序制御を終了する。この場合、データ伝送における再送回数に基づいて受信パケットの順序制御を行うことも可能である。一例として、未受信パケットが発生した場合、未受信パケットのシーケンス番号を記憶し、未受信パケットの高速再送制御における再送回数を計測する。また、高速再送制御における再送回数が予め定められた再送回数に達した場合に受信パケットの順序制御を終了する。
Reordering部108は、受信したデータのスケジューリングなどの順序制御を行う。順序制御は、具体的には到着パケットをReordering用バッファに滞留して、順序通りに並べ替える。
タイマー制御部112は、一定時間内にパケットが到着しない場合には、Reordering部108における正常受信を諦め、上位レイヤでの再送に任せるタイマー制御を行う。
CIR測定部110は、Node B12からの共通制御チャネル信号を用いてCIRを測定する。
CQI生成部111は、取得したCQI情報をMUX部109及びタイマー制御部112に出力する。
MAC−d部115は、MAC処理を施し、上位レイヤに受信データを送る。
図2は、上記HARQ107及びReordering部108の詳細な構成を示す図である。
図2において、HARQ107は、複数のHARQ Process201(HARQ Process0〜3)、及びそれぞれのHARQ Process毎の再送回数をカウントする再送カウンタ202(再送カウンタ0〜3)を備えて構成される。
Reordering部108は、Reorderingキュー203、HARQ_TSN記憶部204、及びHARQ_CNTカウンタ205を備えて構成される。
HARQ_TSN記憶部204及びHARQ_CNTカウンタ205は、受信データをシーケンス番号順に受信せず、上位レイヤへの送出待ち状態を管理する。
以下、上述のように構成されたパケット通信装置100の動作について説明する。パケット通信装置100は、MAC−hsのReorderingエンティティ動作とそのためのタイマー動作を基本動作として持つ。これらの動作について述べる。
〔Reorderingエンティティの動作〕
まず、Reordering部108におけるReorderingエンティティの動作について説明する。
まず、Reordering部108におけるReorderingエンティティの動作について説明する。
図3は、Reorderingエンティティの状態例を示す図、図4は、RcvWindow_UpperEdgeの初期状態を示す図である。
図3において、各種パラメータを以下に定義する。
図3にReorderingエンティティの状態例を示す。図3では、TSN=0〜5のMAC−hs PDUの受信が完了しDisassemblyエンティティに引渡し済みである。また、TSN=7〜8、10〜11のMAC−hs PDUはReorderingエンティティで格納されている。また、TSN=6、9、12〜63のMAC−hs PDUは未受信状態である。
まず、Re-orderingエンティティでの、パラメータ、状態変数、タイマーの各種パラメータの定義について説明する。
1.Parameters
(1)Receiver window size (RECEIVE_WINDOW_SIZE)
受信側(UE側)のウィンドウサイズを示す。受信ウィンドウは、同時に受信することができるMAC−hs PDUのシーケンス番号の範囲を示すものである。一般には、送/受信ウィンドウは、送信側と受信側とで同時に送受信できるパケット数を制限することで、送受信バッファのメモリ量を制限するために用いられる。換言すれば、無限大のメモリ量が使える場合はウィンドウを必要とせず、最大スループットが得られる。図3の例では、RECEIVE_SINDOW_SIZE=8である。
2.State Variables
(1)next_expected_TSN
次に受信すべきMAC−hs PDUのTSNを示す。次に受信すべきとは、まだ受信が完了していないMAC−hs PDUのシーケンス番号が最も小さいTSNのことである。図3の例では、TSN=0〜5までは正常受信して既にDisassemblyエンティティに引き渡し済みであり、TSN=6、9、12以降は未受信状態であるが、その中で最もTSNの小さいTSN=6がnext_expected_TSNとなるため、next_expected_TSN=6と設定されている。
(2)RcvWindow_UpperEdge
RcvWindow_UpperEdgeは、受信ウィンドウ範囲の最大のTSNを表している。図3では、RcvWindow_UpperEdge=11の例を示している。受信ウィンドウは、新しくMAC−hs PDUを受信すると、RcvWindow_UpperEdge=TSNとなるようにスライドさせていく。つまり、RcvWindow_UpperEdgeはそれまでに受信したMAC−hs PDUの最大のTSNとなる。また、RcvWindow_UpperEdgeの初期値は63と規定されている。これは、TSNは0から63で巡回するため、受信するMAC−hs PDUのシーケンス番号がTSN=0から開始されるのに対して、RcvWindow_UpperEdgeは、図4に示すように、1巡回前の最後のTSN(=63)の初期値を持つと解釈できる。
(3)T1_TSN
Reorderingエンティティでは、HARQから順番どおりでないMAC−hs PDUを受信することがある。このような、いわゆる歯抜け状態が発生した場合にはMAC−hs PDUの順序を保証するために、その歯抜けの部分MAC−hs PDUを受信するまでDisassemblyエンティティにMAC−hs PDU引渡しを待つ。図3の例では、TSN=7、8のMAC−hs PDUは、TSN=6のMAC−hs PDUが未受信の状態であるため、TSN=6のMAC−hs PDUを受信するまで、Disassemblyエンティティに引渡し待ち状態となっている。
1.Parameters
(1)Receiver window size (RECEIVE_WINDOW_SIZE)
受信側(UE側)のウィンドウサイズを示す。受信ウィンドウは、同時に受信することができるMAC−hs PDUのシーケンス番号の範囲を示すものである。一般には、送/受信ウィンドウは、送信側と受信側とで同時に送受信できるパケット数を制限することで、送受信バッファのメモリ量を制限するために用いられる。換言すれば、無限大のメモリ量が使える場合はウィンドウを必要とせず、最大スループットが得られる。図3の例では、RECEIVE_SINDOW_SIZE=8である。
2.State Variables
(1)next_expected_TSN
次に受信すべきMAC−hs PDUのTSNを示す。次に受信すべきとは、まだ受信が完了していないMAC−hs PDUのシーケンス番号が最も小さいTSNのことである。図3の例では、TSN=0〜5までは正常受信して既にDisassemblyエンティティに引き渡し済みであり、TSN=6、9、12以降は未受信状態であるが、その中で最もTSNの小さいTSN=6がnext_expected_TSNとなるため、next_expected_TSN=6と設定されている。
(2)RcvWindow_UpperEdge
RcvWindow_UpperEdgeは、受信ウィンドウ範囲の最大のTSNを表している。図3では、RcvWindow_UpperEdge=11の例を示している。受信ウィンドウは、新しくMAC−hs PDUを受信すると、RcvWindow_UpperEdge=TSNとなるようにスライドさせていく。つまり、RcvWindow_UpperEdgeはそれまでに受信したMAC−hs PDUの最大のTSNとなる。また、RcvWindow_UpperEdgeの初期値は63と規定されている。これは、TSNは0から63で巡回するため、受信するMAC−hs PDUのシーケンス番号がTSN=0から開始されるのに対して、RcvWindow_UpperEdgeは、図4に示すように、1巡回前の最後のTSN(=63)の初期値を持つと解釈できる。
(3)T1_TSN
Reorderingエンティティでは、HARQから順番どおりでないMAC−hs PDUを受信することがある。このような、いわゆる歯抜け状態が発生した場合にはMAC−hs PDUの順序を保証するために、その歯抜けの部分MAC−hs PDUを受信するまでDisassemblyエンティティにMAC−hs PDU引渡しを待つ。図3の例では、TSN=7、8のMAC−hs PDUは、TSN=6のMAC−hs PDUが未受信の状態であるため、TSN=6のMAC−hs PDUを受信するまで、Disassemblyエンティティに引渡し待ち状態となっている。
しかし、所望のMAC−hs PDUを無期限で待ち続けることはスループットの低下につながるため、ある程度の時間でHARQでの再送を打ち切り、上位の再送にまかせる処理が有効である。ここでいう、あきらめるまでの時間を計るのがT1タイマーであり、あきらめるMAC−hs PDUの範囲の上限を記録しておくのがT1_TSNである。図3では、T1_TSN=7の例を示している。
3.Timer
(1)Reordering release timer(T1)
Reordering release timer(T1)は、Reorderingエンティティにおいて、いわゆる歯抜け状態をあきらめるまでの時間を計測するためのタイマーである。このT1タイマーは、いわゆる歯抜け状態が発生した場合に起動し、歯抜け状態が解消されると停止する。また、このタイマーが満了した場合には、歯抜けのMAC−hs PDUを受信待ちをあきらめて、それまで受信しているMAC−hs PDUをDisassemblyエンティティに引き渡す引渡す処理が行われる。
3.Timer
(1)Reordering release timer(T1)
Reordering release timer(T1)は、Reorderingエンティティにおいて、いわゆる歯抜け状態をあきらめるまでの時間を計測するためのタイマーである。このT1タイマーは、いわゆる歯抜け状態が発生した場合に起動し、歯抜け状態が解消されると停止する。また、このタイマーが満了した場合には、歯抜けのMAC−hs PDUを受信待ちをあきらめて、それまで受信しているMAC−hs PDUをDisassemblyエンティティに引き渡す引渡す処理が行われる。
次に、受信制御動作について説明する。
ここでは、next_expected_TSN、及び、受信ウィンドウの動作を中心に、正常受信の場合の例を示しながら受信制御動作の概要を述べる。
図5乃至図12は、Reorderingエンティティの動作例を示す図である。
(正常受信の場合)
図5は、RECEIVE_WINDOW_SIZE=8、RcvWindow_UpperEdge=63、next_expected_TSN=0の状態である。また、前周回のTSN=63までは受信が完了し、Disassemblyエンティティに受信したMAC−hs PDUを引渡し済みであるとする。
図5は、RECEIVE_WINDOW_SIZE=8、RcvWindow_UpperEdge=63、next_expected_TSN=0の状態である。また、前周回のTSN=63までは受信が完了し、Disassemblyエンティティに受信したMAC−hs PDUを引渡し済みであるとする。
いま、図6に示すように、TSN=0のMAC−hs PDUを受信すると、TSN=0の受信バッファに受信したMAC−hs PDUを格納する。
次いで、図7に示すように、受信ウィンドウを、受信したTSN=0までスライドさせる。その結果、RcvWindow_UpperEdge=0となる。
さらに、図8に示すように、受信したTSN=0のMAC−hs PDUをDisassemblyエンティティに引渡す。
引き続き、図9に示すように、next_expected_TSNを前進させ、その結果、next_expected_TSN=1となり、次のMAC−hs PDU受信待ち状態となる。
このように、MAC−hs PDUを正常受信(シーケンス番号どおりに受信)した場合は、MAC−hs PDUの格納、受信ウィンドウのスライド、Disassemblyエンティティへの引渡し、next_expected_TSNの前進、という動作が行われる。
(順不同PDU受信発生の場合)
ここでは、next_expected_TSNよりも大きなTSNのMAC−hs PDUを受信するような、いわゆる、歯抜け状態が発生した場合の受信制御動作を示す。
ここでは、next_expected_TSNよりも大きなTSNのMAC−hs PDUを受信するような、いわゆる、歯抜け状態が発生した場合の受信制御動作を示す。
図10は、RECEIVE_WINDOW_SIZE=8、RcvWindow_UpperEdge=7、next_expected_TSN=8の例を示している状態である。また、TSN=7までは受信が完了し、Disassemblyエンティティに受信したMAC−hs PDUを引渡し済みとする。
いま、図11に示すように、TSN=11のMAC−hs PDUを受信したとすると、受信したTSN=11のMAC−hs PDUは該当するTSN=11のバッファに格納される。また、受信ウィンドウは受信したTSN=11までスライドさせ、その結果、RcvWindow_UpperEdge=7となる。但し、next_expected_TSNは、指し示すTSN=8のMAC−hs PDUが未受信であるため前進させることは行わない。
以上の結果、図12の状態となり、次のMAC−hs PDU受信待ち状態となる。
以上のように、MAC−hs PDUが未受信で最も小さいTSNをnext_expected_TSNが、MAC−hsPDUを受信した最大のTSNを受信ウィンドウ(正確にはRcvWindow_UpperEdge)が追いかける形で受信制御動作が行われる。
〔タイマーの動作〕
次に、T1タイマーの動作について説明する。
次に、T1タイマーの動作について説明する。
図13乃至図23は、タイマーの動作を説明する図であり、図13乃至図16は、タイマー停止の場合の動作、図17乃至図23は、タイマー満了の場合の動作をそれぞれ示す。
(タイマー停止の場合の動作)
ここでは、T1タイマーが起動し、満了前にタイマー停止の条件(タイマーを起動したT1_TSNに該当するMAC−hs PDUをDisassemblyエンティティに送信することができた場合)の場合の動作例を以下に示す。
ここでは、T1タイマーが起動し、満了前にタイマー停止の条件(タイマーを起動したT1_TSNに該当するMAC−hs PDUをDisassemblyエンティティに送信することができた場合)の場合の動作例を以下に示す。
但し、初期状態の図13では、受信ウィンドウサイズは8とし、初期状態ではT1タイマーは起動していなかったものとする。また、TSN=0〜7のMAC−hs PDUは既に正常受信が完了しDisassemblyエンティティに送信済みであるとする(図中では網掛で示すMAC−hs PDU)。また、next_expected_TSN=8、RcvWindow_UpperEdge=7であるとする。
1.T1タイマー起動
図13は、next_expected_TSN=8の状態で、TSN=9のMAC−hs PDUを受信した場合を示す。このように、TSN=next_expected_TSNより大きなTSNのMAC−hs PDUを受信し、いわゆる、歯抜け状態が発生するとT1タイマーが起動する。この時、歯抜け状態を発生させたMAC−hs PDUのTSNをT1_TSN=9として記憶される。また、これまでに未受信のTSNを受信したので、受信ウィンドウもスライドされる。
2.T1_TSNまでのMAC−hs PDUの受信
T1タイマーの停止条件は、“T1_TSNのMAC−hs PDUをDisassemblyエンティティに送信できたとき”と定義されている。つまり、next_expected_TSNからT1_TSNまでの全てのMAC−hs PDUを正常に受信し歯抜けのない状態になった場合、T1_TSNのMAC−hs PDUをDisassemblyエンティティに送信することができるようになり、これによってT1タイマーが停止される。図14の例では、T1_TSN=9に対して、next_expected_TSN=8のMAC−hs PDUを受信し歯抜けのない状態となる。また、複数のMAC−hs PDUの抜けがある場合は、歯抜けとなっている全てのMAC−hs PDUを受信するまでタイマーは停止されない。
3.T1タイマー停止とDisassemblyエンティティへの送信
図15に示すように、T1_TSN=8までのMAC−hs PDUを受信し、歯抜け状態が無くなったため、T1タイマーは停止され、T1_TSN=9までのMAC−hs PDUをDisassemblyエンティティに引渡す。
4.Receiver Operation動作
本動作は、特にT1タイマーに関してではないが参考までに記載する。図16に示すように、タイマー停止後、next_expected_TSN=10に前進し、次の動作待ち状態となる。
1.T1タイマー起動
図13は、next_expected_TSN=8の状態で、TSN=9のMAC−hs PDUを受信した場合を示す。このように、TSN=next_expected_TSNより大きなTSNのMAC−hs PDUを受信し、いわゆる、歯抜け状態が発生するとT1タイマーが起動する。この時、歯抜け状態を発生させたMAC−hs PDUのTSNをT1_TSN=9として記憶される。また、これまでに未受信のTSNを受信したので、受信ウィンドウもスライドされる。
2.T1_TSNまでのMAC−hs PDUの受信
T1タイマーの停止条件は、“T1_TSNのMAC−hs PDUをDisassemblyエンティティに送信できたとき”と定義されている。つまり、next_expected_TSNからT1_TSNまでの全てのMAC−hs PDUを正常に受信し歯抜けのない状態になった場合、T1_TSNのMAC−hs PDUをDisassemblyエンティティに送信することができるようになり、これによってT1タイマーが停止される。図14の例では、T1_TSN=9に対して、next_expected_TSN=8のMAC−hs PDUを受信し歯抜けのない状態となる。また、複数のMAC−hs PDUの抜けがある場合は、歯抜けとなっている全てのMAC−hs PDUを受信するまでタイマーは停止されない。
3.T1タイマー停止とDisassemblyエンティティへの送信
図15に示すように、T1_TSN=8までのMAC−hs PDUを受信し、歯抜け状態が無くなったため、T1タイマーは停止され、T1_TSN=9までのMAC−hs PDUをDisassemblyエンティティに引渡す。
4.Receiver Operation動作
本動作は、特にT1タイマーに関してではないが参考までに記載する。図16に示すように、タイマー停止後、next_expected_TSN=10に前進し、次の動作待ち状態となる。
(タイマー満了の場合の動作)
ここでは、T1タイマーが起動し、タイマーが満了した場合の動作に関して説明する。但し、図17に示す初期状態では、受信ウィンドウサイズは12とし、T1タイマーは起動していなかったものとする。また、TSN=0−3のMAC−hs PDUは既に正常受信が完了し、Disassemblyエンティティに送信済みであるとする(図中では網掛で示すMAC−hs PDU)。また、next_expected_TSN=4、RcvWindow_UpperEdge=3であるとする。
1.T1タイマー起動
図18は、TSN=9のMAC−hs PDUを受信した場合を示している。上述した(タイマー停止の場合の動作)の場合と同様に、歯抜け状態が発生したため、T1_TSN=9としてT1タイマーが起動する。
2.T1タイマー起動中にMAC−hs PDUの受信
ここでは、T1タイマー起動中にMAC−hs PDUをいくつか受信した場合を示す。TSN=4,7,10-11,13,15のMAC−hs PDUを受信したものとする。
ここでは、T1タイマーが起動し、タイマーが満了した場合の動作に関して説明する。但し、図17に示す初期状態では、受信ウィンドウサイズは12とし、T1タイマーは起動していなかったものとする。また、TSN=0−3のMAC−hs PDUは既に正常受信が完了し、Disassemblyエンティティに送信済みであるとする(図中では網掛で示すMAC−hs PDU)。また、next_expected_TSN=4、RcvWindow_UpperEdge=3であるとする。
1.T1タイマー起動
図18は、TSN=9のMAC−hs PDUを受信した場合を示している。上述した(タイマー停止の場合の動作)の場合と同様に、歯抜け状態が発生したため、T1_TSN=9としてT1タイマーが起動する。
2.T1タイマー起動中にMAC−hs PDUの受信
ここでは、T1タイマー起動中にMAC−hs PDUをいくつか受信した場合を示す。TSN=4,7,10-11,13,15のMAC−hs PDUを受信したものとする。
まず、next_expected_TSNであるTSN=4のMAC−hs PDUを受信すると、これは、連続して正常受信したケースであるため、Disassemblyエンティティ引渡され、next_expected_TSN=5に前進させる。次に、TSN=7のMAC−hs PDUを受信すると、TSN=5,6の歯抜け状態があるため、Disassemblyエンティティには送信引渡されない。また、既にT1_TSN=9でT1タイマーが起動しているため、T1_TSN=7などのようにした新たなT1タイマーは起動されない。さらに、TSN=10,11,13,15などを受信しても、依然としてTSN=5,6,8などに歯抜け状態があるため、Disassemblyエンティティは行わず、reordering bufferに格納されるのみである。以上の結果、図19の状態となる。
3.T1タイマー満了時の制御(1)
ここで、T1_TSN=9でのT1タイマーが満了したとすると、next_expected_TSN<TSN<T1_TSN -1の範囲で正常受信しているMAC−hs PDUをDisassemblyエンティティに引渡しを行う。図20の例では、該当するTSNの範囲はTSN=6−8であり、その範囲内で正常受信しているMAC−hs PDUはTSN=7のみであるため、TSN=7のMAC−hs PDUをDisassemblyエンティティに引渡しを行う。
4.T1タイマー満了時の制御(2)
T1タイマー満了時の制御としては、次に、T1タイマー再起動判定の処理を行う。具体的には、一旦、満了したT1タイマーのT1_TSN(ここではT1_TSN=9であった)以上のTSNに歯抜け状態が有るか無いかを判定し、無い場合にはT1タイマーは起動せず動作を継続し、歯抜け状態が有る場合には、正常受信しているMAC−hs PDUをDisassemblyエンティティに引渡した上で、再度T1タイマーを起動する。
3.T1タイマー満了時の制御(1)
ここで、T1_TSN=9でのT1タイマーが満了したとすると、next_expected_TSN<TSN<T1_TSN -1の範囲で正常受信しているMAC−hs PDUをDisassemblyエンティティに引渡しを行う。図20の例では、該当するTSNの範囲はTSN=6−8であり、その範囲内で正常受信しているMAC−hs PDUはTSN=7のみであるため、TSN=7のMAC−hs PDUをDisassemblyエンティティに引渡しを行う。
4.T1タイマー満了時の制御(2)
T1タイマー満了時の制御としては、次に、T1タイマー再起動判定の処理を行う。具体的には、一旦、満了したT1タイマーのT1_TSN(ここではT1_TSN=9であった)以上のTSNに歯抜け状態が有るか無いかを判定し、無い場合にはT1タイマーは起動せず動作を継続し、歯抜け状態が有る場合には、正常受信しているMAC−hs PDUをDisassemblyエンティティに引渡した上で、再度T1タイマーを起動する。
図21の例では、T1_TSN=9以上のTSNのMAC−hs PDUはTSN=9-11まで連続して正常受信が完了しているため、これらのMAC−hs PDUをDisassemblyエンティティに引渡し、next_expected_TSN=12に進める。以上の結果、図22の状態となる。
さらに、TSN=13、15のMAC−hs PDUを既に受信しているが、TSN=12、14に再度は抜け状態が発生しているため、既に正常受信している最も大きなTSNであるTSN=15をT1_TSN=15として、再度、T1タイマーを起動し動作を継続する。以上の結果、図23の状態となる。
以上、パケット通信装置100のMAC−hsのReorderingエンティティ動作及びタイマー動作について説明した。
〔パケット通信装置100の全体動作〕
次に、パケット通信装置100の全体動作について述べる。
次に、パケット通信装置100の全体動作について述べる。
下り無線信号を無線アンテナ101で受信すると、共用器102で下り無線信号が分離され、受信RF部103へと送られ物理チャネル毎に分離される。
物理チャネル毎に分離された無線信号のうち、HS−PDSCHで受信した無線信号は、バッファ104で一時的にキューイングされる。
一方、HS−SCCHで受信した無線信号は、復調部(HS−SCCH)105で復調され、HS−PDSCHの符号化率、変調方式等の、復調、復号に必要な情報を取得して復調部(HS−PDSCH)106へと出力する。
復調部(HS−PDSCH)106では、受信信号を一時的にキューイングしたバッファ104から受信信号を取得し、復調部(HS−SCCH)105からの情報に基づき、HS−PDSCH受信信号の復調処理を行い、HARQ107へ復調データを送る。
HARQ107では、受信データの誤り検出を行い、正しく受信できた場合には、受信データをReordering部108へと出力し、一方で、ACK信号をMUX部109へと出力する。
誤り検出の結果、誤りが検出された場合は、受信データバッファリングしNACK信号をMUX部109に出力する。
Reordering部108では、受信したデータの順序制御を行い、MAC−d部115へと受信データを出力する。
さらに、MAC−d部115においてMAC処理が施され上位レイヤに受信データが送られる。
一方、CIR測定部110では、Node B12からの共通制御チャネル信号を用いてCIRを測定し、その結果をCQI生成部111に出力する。
CQI生成部111では、取得したCQI情報をMUX部109及びタイマー制御部112に出力する。
次に、パケット通信装置100の上り信号の送信処理に関して述べる。
MUX部109では、得られたCQI情報、ACK/NACK信号のほかに上りデータ、TPCコマンドなどを多重し、変調部113へと出力する。
変調部113では、上り送信データの符号化、変調を行い、送信RF部114、DUP102、無線アンテナ101よりNode B12へと無線伝送される。
本実施の形態に係るパケット通信装置100は、従来のMAC−hsのReorderingエンティティ動作とそのためのタイマー動作の基本動作に加えて、HARQ107がHARQ Process毎の再送回数をカウントする再送カウンタ202を備え、データ伝送における再送回数に基づいて受信パケットの順序制御を行うことを特徴とする。特に、高速再送制御における再送回数が予め定められた再送回数に達した場合には、タイマー動作の終了を待たずに受信パケットの順序制御を終了する。以下、具体的に説明する。
〔HARQ107及びReordering部108の動作〕
次に、HARQ107及びReordering部108の動作について説明する。
次に、HARQ107及びReordering部108の動作について説明する。
図2に示すように、HARQ107は、複数のHARQ Process201と、それぞれのHARQ Process毎の再送カウンタ202とから構成されている。
HARQ Process201は、復調(HS−PDSCH)106から送られた受信データを格納し誤り検出を行う。また、受信データに誤りがある場合は、格納した受信データを規定の再送が完了するまで保持し、再送された受信データとの合成を行う。
HARQ Process201毎の再送カウンタ202は、各HARQ Process201の再送回数を計測するカウンタである。
Reordering部108では、受信データのTSN(Transmission Sequence Number)毎の受信バッファ列203を持ち、HARQ107から送られた受信データの順序制御を行う。
また、受信データをシーケンス番号順に受信せず、上位レイヤへの送出待ち状態を管理するために、HARQ_TSNメモリ204、及び、HARQ_CNTカウンタ205を備える。
いま、Reordering部108において、TSN=0及びTSN=1のデータを連続受信した後、TSN=2のデータは受信しない状態で、TSN=3のデータを受信したものとする(図2のReordering部108のX参照)。
このような、不連続受信待ち状態が発生すると、Reordering部108では、再送回数カウント状態が起動する。
再送回数カウント状態が発生すると、まず、受信待ち状態のTSNをHARQ_TSN204に格納する。具体的には、HARQ_TSN=2となる。
次に、HARQ_CNTカウンタ205からHARQ107の再送カウンタ202に再送回数報告リクエストが発行される。
ここでは、TSN=2のパケットは、HARQ107ではHARQ Process 2で受信処理が行われ、再送回数は、再送カウンタ2で管理されているものとする。
いま、HARQのProcess 2にTSN=2のデータが再送された場合、誤り判定が行われ、正しく受信できた場合は、Reordering部108にTSN=2の受信データが出力される。
この場合、Reordering108ではTSN=2のデータを受信して不連続状態が解消されたため、TSN=2及びTSN=3の受信データを出力し、HARQ_TSN204及びHARQ_CNTカウンタ205をリセットして、次の受信待ち状態となる。
一方、HARQ Process2のデータを受信して、誤り判定を行った結果、誤りと判定された場合は、再送カウンタ2の再送回数をインクリメントし、その値をReorderingのHARQ_CNTカウンタ205に出力する。
ReorderingのHARQ_CNTにおいて、規定の再送回数に満たない場合には、受信待ち状態を継続する。
もし、HARQ_CNTカウンタ205において、規定の再送回数に達した場合には、受信待ち状態を諦め、既に受信済みのTSN=3のデータを上位レイヤに出力し、HARQ_TSN204及びHARQ_CNTカウンタ205をリセットして次の受信待ち状態となる。
このように、受信パケットの順序制御処理において、高速再送制御における最大再送回数に達したシーケンス番号のパケットの受信処理を諦めて、それまでに受信したパケットを上位レイヤに送出する。これによって、タイマーベースの順序制御と比較して、早期に上位レイヤでの再送制御を起動することができ、スループット向上を図ることができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、パケット通信装置100は、到着パケットを順序通りに並べるReordering部108と、一定時間内にパケットが到着しない場合には、Reordering部108における正常受信を諦め、上位レイヤでの再送に任せるタイマー制御を行うタイマー制御部112と、不連続受信待ち状態発生時に起動される未受信パケットHARQ Processの再送回数をカウントする再送カウンタ202と、再送カウンタ202によりカウントした再送回数に基づいて受信パケットの順序制御を行う受信パケット順序制御手段107aとを備え、カウントした再送回数が規定の再送回数に達したとき、既に受信済みのパケットを上位レイヤに送出し、上位レイヤは、タイマー制御によるタイマー終了を待たずに、再送制御を起動するので、タイマーベースの順序制御と比較して、早期に上位レイヤでの再送制御を起動することができ、スループット向上を図ることができる。
すなわち、図3乃至図23で詳述したように、Reorderingエンティティにおけるタイマー制御では、HARQでの再送回数とは独立したタイマー時間によって制御が行われているため、HARQでの規定の再送回数が完了し、以降、再送されない状況となった場合においても、Reorderingエンティティでの順序制御待ちが続くためスループットが低下してしまう不具合があったが、本実施の形態では、HARQにおける再送回数に基づいて順序制御を行うので、あるシーケンス番号を持つ未受信パケットHARQ Processが規定の再送回数(例えば5回)計測しても到着しない場合、この場合は結局上位レイヤによる再送制御が必要(すなわち、その受信パケットの到着可能性が極めて小さい)と判断して、タイマー制御の終了を待たずに早期に上位レイヤでの再送制御を起動する。したがって、再送回数を考慮した効率的な順序制御を行うことができ、スループットの向上を図ることができる。
また、再送カウンタのみの追加でよく、回路規模の増大を招くことがない。また、構成要素の変更は最小限で済むため実施が容易で、かつ低コストで実現できる効果がある。
以上の説明は本発明の好適な実施の形態の例証であり、本発明の範囲はこれに限定されることはない。
また、上記実施の形態では、移動局装置、通信端末装置及びパケット通信装置という名称を用いたが、これは説明の便宜上であり、移動端末、無線通信装置、無線通信制御方法等でもよいことは勿論である。
また、上記パケット通信装置を構成する各回路部の種類、数及び接続方法などは前述した実施の形態に限られない。
また、以上説明したパケット通信方法は、この通信方法を機能させるためのプログラムでも実現される。このプログラムはコンピュータで読み取り可能な記録媒体に格納されている。
本発明に係るパケット通信装置及びパケット通信方法は、システム全体のスループット低下を抑制する効果を有し、特にHARQによる再送制御と受信パケットの順序制御を行う無線通信装置及び無線通信制御方法に有効である。さらに、無線回線を介してパケットを高速に通信するHSDPA方式を適用した無線通信システムにおいて有用である。
100 パケット通信装置
101 無線アンテナ
102 共用器
103 受信RF部
104 バッファ
105 復調器(HS−SCCH)
106 復調器(HS−PDSCH)
107 HARQ
107a 受信パケット順序制御手段
108 Reordering部
109 多重部
110 CIR測定器
111 CQI生成部
112 タイマー制御部
113 変調部
114 送信RF部
115 MAC−d部
201 HARQ Process(HARQ Process0〜3)
202 再送カウンタ(再送カウンタ0〜3)
203 Reorderingキュー
204 HARQ_TSN記憶部
205 HARQ_CNTカウンタ
101 無線アンテナ
102 共用器
103 受信RF部
104 バッファ
105 復調器(HS−SCCH)
106 復調器(HS−PDSCH)
107 HARQ
107a 受信パケット順序制御手段
108 Reordering部
109 多重部
110 CIR測定器
111 CQI生成部
112 タイマー制御部
113 変調部
114 送信RF部
115 MAC−d部
201 HARQ Process(HARQ Process0〜3)
202 再送カウンタ(再送カウンタ0〜3)
203 Reorderingキュー
204 HARQ_TSN記憶部
205 HARQ_CNTカウンタ
Claims (5)
- 到着パケットをパケットデータ並べ替え用バッファに滞留して、順序通りに並べる並べ替え処理手段と、
一定時間内にパケットが到着しない場合には、前記並べ替え処理手段における正常受信を諦め、上位レイヤでの再送に任せるタイマー制御を行うタイマー制御手段と、
不連続受信待ち状態発生時に起動される未受信パケットの再送回数をカウントする再送カウンタと、
前記再送カウンタによりカウントした再送回数が所定の再送回数に達したとき、受信待ち状態を諦め、既に受信済みのパケットを上位レイヤに送出する受信パケット順序制御手段と
を備えることを特徴とするパケット通信装置。 - 前記再送カウンタは、HARQ Process毎の再送回数をカウントする請求項1記載のパケット通信装置。
- 前記上位レイヤは、前記受信パケット順序制御手段から受信済みのパケットが送出されたとき、再送制御を起動する請求項1記載のパケット通信装置。
- 到着パケットをパケットデータ並べ替え用バッファに滞留して、順序通りに並べるステップと、
一定時間内にパケットが到着しない場合には、前記並べ替え処理手段における正常受信を諦め、上位レイヤでの再送に任せるタイマー制御を行うステップと、
不連続受信待ち状態発生時に起動される未受信パケットの再送回数をカウントするステップと、
前記カウントした再送回数が所定の再送回数に達したとき、前記タイマー制御によるタイマー終了を待たずに、既に受信済みのパケットを上位レイヤに送出するステップと、
前記受信済みのパケットが送出を受けて、上位レイヤにより再送制御を起動するステップと
を有することを特徴とするパケット通信方法。 - 前記カウントステップでは、HARQ Process毎の再送回数をカウントする請求項4記載のパケット通信方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006104482A JP2007281808A (ja) | 2006-04-05 | 2006-04-05 | パケット通信装置及びパケット通信方法 |
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