JP2007277358A - 生ゴミ炭化装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】炭化効率が良く、小型であるにもかかわらず、1台の装置で、1件のコンビニエンスストアやレストランから1日に排出される生ゴミを炭化することができる生ゴミ炭化装置を提供する。
【解決手段】生ゴミ炭化装置は、遠赤外線放射セラミック層6が内壁面に設けられ、加熱装置7が設けられ、更に密閉可能な炭化炉2と、該炭化炉を倒起可能な倒起機構4a、4bとを少なくとも有することを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
本発明は、遠赤外線による生ゴミ炭化装置及び該生ゴミ炭化装置を用いる生ゴミ炭化方法に関し、詳しくはコンビニエンスストアやレストランで発生した生ゴミを簡便に炭化可能な生ゴミ炭化装置に関する。
毎日大量の生ゴミが、コンビニエンスストアやレストランや病院で発生している。これらの生ゴミを、遠赤外線を用いて炭化させて再利用するための生ゴミ炭化装置が、特許文献1等で提案されている。
特許文献1に開示されている炭化装置は、遠赤外線放射セラミック層が設けられた炭化炉内に生ゴミを入れて密閉し、炭化炉を外部から加熱して、遠赤外線放射セラミック層より放射される遠赤外線で、生ゴミを乾燥、熱分解し、炭化するものである。
しかし、この従来の炭化装置は、生ゴミを炭化させる効率が悪いために、未だ実用化されていないのが実情である。即ち、遠赤外線が生ゴミを透過する距離は20cmに満たないため、炭化炉内の生ゴミに遠赤外線を満遍なく照射することができなかった。そのため、1件のコンビニエンスストアやレストランから排出される生ゴミを炭化するのに、20時間以上かかるので効率が悪く、炭化炉も200Lを超す大きさを必要とし、大きな設置スペースを必要とするものであった。
この問題を解決するために、引用文献2の炭化装置が提案されている。この炭化装置は、撹拌モーターと接続された撹拌羽根で、生ゴミを攪拌して、生ゴミ類を炭化炉内壁に塗着された遠赤外線放射セラミック層に満遍なく接触、又は近接させるというものである。
しかし、生ゴミは種々の形状の固体の混合体であることから、撹拌羽根を回転させても効率よく攪拌することは難しく、遠赤外線放射セラミック層に満遍なく接触、又は近接させることができなかった。そのため、1件のコンビニエンスストアやレストランから1日に排出される生ゴミを、1台の装置で炭化することは容易ではなかった。
このような状況下、炭化炉内の生ゴミを効率よく攪拌することにより、短時間で生ゴミを炭化することができ、小型で場所をとらない装置であるにもかかわらず、1件のコンビニエンスストアやレストランから1日に排出される生ゴミを、1台の装置で炭化することができる生ゴミ炭化装置の開発が待望されている。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたものであって、炭化効率が良く、小型であるにもかかわらず、1台の装置で、1件のコンビニエンスストアやレストランから1日に排出される生ゴミを炭化することができる生ゴミ炭化装置を提供することを目的とする。更に、本発明は、排気中に臭気、黒煙、ダイオキシン等の有害物質を除去できる生ゴミ炭化装置を提供することを目的とする。
本発明によれば、以下に示す生ゴミ炭化装置が提供される。
〔1〕遠赤外線放射セラミック層が内壁面に設けられ、加熱装置が設けられ、更に密閉可能な炭化炉と、該炭化炉を倒起可能な倒起機構とを少なくとも有することを特徴とする生ゴミ炭化装置。
〔2〕炭化炉の底部に突起部が設けられ、該突起部の外壁面に遠赤外線放射セラミック層が設けられていることを特徴とする前記〔1〕に記載の生ゴミ炭化装置。
〔3〕炭化炉の底部に遠赤外線ヒーターが設けられていることを特徴とする前記〔1〕に記載の生ゴミ炭化装置。
〔4〕遠赤外線放射セラミック層が、壁面に塗布された遠赤外線放射セラミック塗料であることを特徴とする前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の生ゴミ炭化装置。
〔5〕炭化炉の内壁面に攪拌棒が設けられていることを特徴とする前記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の生ゴミ炭化装置。
〔6〕加熱装置が、炭化炉の外部に取付けられた電機ヒーターであることを特徴とする前記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の生ゴミ炭化装置。
〔7〕炭化炉が、密閉蓋により密閉可能な、底部を有する筒状体であり、該炭化炉の外壁面の相対向する位置に二本の回転軸が設けられており、倒起機構が、該回転軸を中心として、炭化炉を順方向と逆方向に回転させる機構であることを特徴とする前記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の生ゴミ炭化装置。
〔1〕遠赤外線放射セラミック層が内壁面に設けられ、加熱装置が設けられ、更に密閉可能な炭化炉と、該炭化炉を倒起可能な倒起機構とを少なくとも有することを特徴とする生ゴミ炭化装置。
〔2〕炭化炉の底部に突起部が設けられ、該突起部の外壁面に遠赤外線放射セラミック層が設けられていることを特徴とする前記〔1〕に記載の生ゴミ炭化装置。
〔3〕炭化炉の底部に遠赤外線ヒーターが設けられていることを特徴とする前記〔1〕に記載の生ゴミ炭化装置。
〔4〕遠赤外線放射セラミック層が、壁面に塗布された遠赤外線放射セラミック塗料であることを特徴とする前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の生ゴミ炭化装置。
〔5〕炭化炉の内壁面に攪拌棒が設けられていることを特徴とする前記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の生ゴミ炭化装置。
〔6〕加熱装置が、炭化炉の外部に取付けられた電機ヒーターであることを特徴とする前記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の生ゴミ炭化装置。
〔7〕炭化炉が、密閉蓋により密閉可能な、底部を有する筒状体であり、該炭化炉の外壁面の相対向する位置に二本の回転軸が設けられており、倒起機構が、該回転軸を中心として、炭化炉を順方向と逆方向に回転させる機構であることを特徴とする前記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の生ゴミ炭化装置。
本発明の生ゴミ炭化装置は、内壁面に遠赤外線放射セラミック層が設けられており、且つ密閉可能な炭化炉を用いるので、炭化炉内に生ゴミを収納し、加熱装置により加熱すると、遠赤外線放射セラミック層から放射される遠赤外線により生ゴミを炭化することができる。更に、該生ゴミ炭化装置には、該炭化炉を倒起可能な倒起機構が設けられているので、炭化炉を倒起させて、生ゴミを攪拌することにより、生ゴミに遠赤外線を満遍なく照射させることができるので、従来の生ゴミ炭化装置より高速度で生ゴミを炭化させることができる。従って、従来の生ゴミ炭化装置より小型化が可能になり、配置スペースが小さなものである。
以下に、本発明の生ゴミ炭化装置、生ゴミ炭化方法を図面を用いて詳細に説明する。
本発明の生ゴミ炭化装置(以下、単に炭化装置ともいう。)は、炭化炉と、該炭化炉を倒起可能な倒起機構とを少なくとも有する。該炭化炉は、その中に投入された生ゴミを炭化させる機能を有し、該倒起機構は、炭化炉を倒し、起こすことを繰り返すことにより炭化炉内の生ゴミを攪拌して、生ゴミを満遍なく加熱する機能を有する。
本発明の生ゴミ炭化装置(以下、単に炭化装置ともいう。)は、炭化炉と、該炭化炉を倒起可能な倒起機構とを少なくとも有する。該炭化炉は、その中に投入された生ゴミを炭化させる機能を有し、該倒起機構は、炭化炉を倒し、起こすことを繰り返すことにより炭化炉内の生ゴミを攪拌して、生ゴミを満遍なく加熱する機能を有する。
図1、図2に、本発明の炭化炉の一例を示す。但し、本発明の炭化装置は図1に示すものに限定するものではない。
図1は、ケーシングの中に収められた炭化装置をケーシングを破断して示す正面図であり、図2(a)は炭化炉の一部破断正面図であり、図2(b)は同(a)のII−II線に沿う断面図である。図中、1はケーシングを、2は炭化炉を、2bは炭化炉の底部を、3は炭化炉の密閉蓋を、4a、4bは回転軸を、5は回転軸の固定ベルトを、6は遠赤外線放射セラミック層を、7は電気ヒーターを、8は突起部を、9は撹拌棒を、11a、11bは軸受けを、12a、12bはスプロケットを、13はエンドレスチェーンを、14はモーターを、21は排気管を、22は排気ブロアを、23a、23b、23cは触媒容器を、24は触媒容器の加熱ヒーターを、31は炭化物取出容器をそれぞれ示す。
図1は、ケーシングの中に収められた炭化装置をケーシングを破断して示す正面図であり、図2(a)は炭化炉の一部破断正面図であり、図2(b)は同(a)のII−II線に沿う断面図である。図中、1はケーシングを、2は炭化炉を、2bは炭化炉の底部を、3は炭化炉の密閉蓋を、4a、4bは回転軸を、5は回転軸の固定ベルトを、6は遠赤外線放射セラミック層を、7は電気ヒーターを、8は突起部を、9は撹拌棒を、11a、11bは軸受けを、12a、12bはスプロケットを、13はエンドレスチェーンを、14はモーターを、21は排気管を、22は排気ブロアを、23a、23b、23cは触媒容器を、24は触媒容器の加熱ヒーターを、31は炭化物取出容器をそれぞれ示す。
本発明における炭化炉2は密閉可能に構成されているものである。これにより、炭化炉2を倒しても生ゴミが零れ落ちることがない。しかも、遠赤外線で生ゴミを加熱すると、炭化炉内は無酸素状態となるため、生ゴミは酸化されず、乾留され、熱分解を起して低分子化し、分子の骨格に当る−C−C−結合の周りの水素、塩素等の基は分離し、生ゴミは炭化される。
炭化炉2を密閉する手段としては、図1に示すように、炭化炉2に嵌めこむことができる密閉蓋3を用いることが、簡便であることから好ましい。
本発明の炭化炉2の容量は、15〜300Lが好ましく、30〜200Lがより好ましく、50〜100Lが更に好ましい。炭化炉2の容量が15L以上あれば、業務用に用いることができ、300L以下であれば、製作することが容易である。尚、該容量が小さいほど生ゴミを炭化させる時間は短くて済み、装置の設置スペースが小さくて済む。小型の炭化炉であっても、一日に複数回稼動させることにより、1件のコンビニエンスストアやレストランが排出する生ゴミを処理することができ、大型の炭化炉の場合には、少ない稼動数であっても処理することができる。
炭化炉の形状は、製作が容易で取扱い易いことから、底部2bを有する筒状体が好ましく、その横断面の形状は、放射効率や扱い易さを考慮すると円形が好ましい。
炭化炉及び/又は密閉蓋の材質は、強度及び耐熱性を満足するものであれば如何なるものも用いることができるが、電熱効率に優れていることから鉄(Fe)やステンレスが好ましく、耐久性にも優れていることから、ステンレスがより好ましい。
本発明における炭化炉2においては、遠赤外線放射セラミック層6が内壁面に設けられていると共に、加熱装置が設けられている。遠赤外線放射セラミック層6は、炭化炉2に設けられた加熱装置により加熱されると遠赤外線を放射することにより、生ゴミを乾燥、熱分解させて炭化させる働きを有するものである。
本発明における遠赤外線放射セラミック層6は、生ゴミを効率よく加熱するために、炭化炉2の底部2bの内面にも設けられていることが好ましく、密閉蓋3の内面にも設けられていることが好ましい。
遠赤外線放射セラミック層6は、安価で形成することが容易であることから、遠赤外線放射セラミック塗料を塗布することが好ましい。その厚さは、0.05〜1mmが好ましく、より好ましくは0.1〜0.7mm、更に好ましくは0.2〜0.5mmである。この範囲内であれば、所望される強度の遠赤外線を放射でき、しかも十分な耐久性を有する遠赤外線放射セラミック層6を形成することができる。
遠赤外線放射セラミック塗料としては、300〜800℃に加熱されることにより遠赤外線を放射するものであれば従来公知のものを用いることができ、400〜500℃の加熱と室温までの冷却を繰返し行っても容易には損傷することがない耐久性を要するものが好ましい。
但し、本発明は、遠赤外線放射セラミック塗料の塗布に限定するものではなく、例えば、遠赤外線放射物でホーロー焼き付けを行うことにより形成してもよい。
炭化炉の底部2bには、突起部9が開口部に向かって直立して設けられていることが好ましく、突起部6の外壁面にも遠赤外線放射セラミック層6が設けられていることが好ましい。この場合の遠赤外線放射セラミック層6も遠赤外線放射セラミック塗料が塗布されていることが好ましい。このような突起部9が設けられていると、突起部9からも遠赤外線を放射することにより、生ゴミを満遍なく加熱することができる。尚、突起部9の数に制限はないが、1〜4本が好ましく、1のみの突起部9を設ける場合は、底部2bの中央に設けることが好ましい。
突起部9の代りに、炭化炉の底部2bには、遠赤外線ヒーターを開口部に向かって直立して設けることも好ましい。該遠赤外線ヒーターとしては、遠赤外線カートリッジヒーターが好ましい。このカートリッジヒーターとしては、例えば、耐久性のあるステンレス管内部に高熱伝導率のアルミナセラミックス(Al203)を真空状態で注入し、電熱線(ヒーター線)を挿入し、両端を真空状態で密封処理した構造のものが挙げられる。ステンレス管の表面には1,000℃の高温に耐える遠赤外線放射塗料がコーティングされていることが好ましい。
炭化炉の加熱装置は、炭化炉2の外壁や底部に設けることが好ましく、炭化炉2を300℃以上まで加熱できるものが好ましく、400℃以上まで加熱できるものがより好ましい。その上限は、800℃である。
具体的には、安価で取扱い易いことから、電機ヒーター(いわゆるバンドヒーター)を取付けることが好ましい。但し、本発明はこれに制限されるものではなく、例えば、アルミ鋳込みヒーターでもよければ、セラミック断熱材の円筒体を2つ割りにした形状で、その内側に溝を形成し、この溝にニクロム線ヒーター、カンタル線ヒーター等のヒーターを埋設したものであってもよい。
具体的には、安価で取扱い易いことから、電機ヒーター(いわゆるバンドヒーター)を取付けることが好ましい。但し、本発明はこれに制限されるものではなく、例えば、アルミ鋳込みヒーターでもよければ、セラミック断熱材の円筒体を2つ割りにした形状で、その内側に溝を形成し、この溝にニクロム線ヒーター、カンタル線ヒーター等のヒーターを埋設したものであってもよい。
本発明の炭化装置は、前記炭化炉を繰返して倒起可能な倒起機構を有する。この倒起機構により、炭化炉を倒起させることを繰り返すと、生ゴミを攪拌することができる。その結果、生ゴミを炭化炉2の遠赤外線放射セラミック層6に満遍なく接触、又は近接させることができるので、生ゴミを効率よく炭化させることができる。
炭化炉を倒起できる角度は、地面に対して鉛直上方向を基準として、90〜180度が好ましく、180度以上倒起できてもよい。また、逆方向にも90〜180度倒起できることが好ましい。
炭化炉の一往復の倒起は、5〜60分に一回倒起できることが好ましく、より好ましくは10〜50分に一回であり、更に好ましくは20〜40分に一回である。炭化炉を一回倒起させるのに5分以上かかれば、装置に過大な負担をかけることがなく、30分以内に1回倒起できれば、生ゴミを攪拌することにより、遠赤外線で満遍なく照射することができる。
なお、炭化炉を倒起させる際には、炭化炉を動かし続ける必要は無く、起された状態や倒された状態で停止できることが好ましい。
なお、炭化炉を倒起させる際には、炭化炉を動かし続ける必要は無く、起された状態や倒された状態で停止できることが好ましい。
炭化炉2の内壁面には、図2に示すように、攪拌棒9が設けられていることが好ましい。攪拌棒9は、炭化炉2が倒起される際に、生ゴミをかき回して攪拌するので、生ゴミを満遍なく加熱することができる。
攪拌棒9の数は、1〜10本設けることが好ましく、2〜8本設けることがより好ましく、4〜8本設けることが更に好ましい。攪拌棒9の横断面の形状は円形又は矩形が好ましく、その直径又は一辺の長さは、5〜30mmが好ましく、15〜25mmがより好ましい。攪拌棒9の長さは、炭化炉が円筒形の場合、半径Rの2/3以下の長さが好ましい。攪拌棒を取付ける位置は、炭化炉の底部を基準として、その高さHの1/3〜2/3の範囲内に、高さを変えて設けることが好まし。例えば、4本の攪拌棒9を取付ける場合、図2に示すように、2本を下部の相対向する位置に、2本を上部の相対向する位置に、各々が45度ずれるように設けることが好ましい。
炭化炉を繰返して倒起可能な倒起機構としては、図1、図2に示すように、筒状体の炭化炉2の外壁面の相対向する位置に、二本の回転軸4a、4bを外側に取付け、回転軸4a、4bを中心として、炭化炉2を順方向と逆方向に繰返して回転させる機構が、炭化炉2を効率良く安定して、倒起させることができるので好ましい。
尚、ここでいう相対向するとは、完全に向かい合う位置でなくても、炭化炉を繰返して回転させることさえできれば、若干ずれているものも含む意味である。
尚、ここでいう相対向するとは、完全に向かい合う位置でなくても、炭化炉を繰返して回転させることさえできれば、若干ずれているものも含む意味である。
回転軸4a、4bは、鉄やステンレスで作製することが好ましく、耐久性に優れることからステンレスがより好ましい。また、 回転軸4a、4bを炭化炉2に取付ける手段に制限はないが、取扱い易いことから、固定ベルト5を用いて取付けることが好ましい。
但し、本発明の倒起機構は、このような態様に限定するものではなく、例えば、炭化炉を土台の上に載せて、その土台を倒起させても良い。
炭化炉2を回転させることができる角度は、地面に対して鉛直上方向を基準として、正転、逆転共に90〜180度回転できることが好ましく、±180度以上回転させることができてもよい。炭化炉2を±90度以上回転させることができれば、生ゴミを攪拌して満遍なく加熱することができる。
炭化炉2を正方向、逆方向に一往復回転させることができる能力は、5〜60分に一回倒起できることが好ましく、より好ましくは10〜50分に一回であり、更に好ましくは20〜40分に一回である。炭化炉を一回倒起させるのに5分以上かかれば、モーター14に過大な負担をかけることがなく、60分以内に1回回転できれば、生ゴミを攪拌することにより、遠赤外線で満遍なく照射することができる。
なお、炭化炉を回転する際には、動き続ける必要は無く、起された状態、倒された状態で停止できることが好ましい。
なお、炭化炉を回転する際には、動き続ける必要は無く、起された状態、倒された状態で停止できることが好ましい。
炭化炉2を回転軸4a、bと共に回転させる手段としては、図1に示すように、回転軸4a、bをそれぞれ、ケーシング1に設けた軸受け11a、11bで支持し、一方の回転軸4aに取付けたスプロケット12aと、モーター14の回転軸に取付けたスプロケット12bとをエンドレスチェーン13で結んでモーター14で回転させることが好ましい。このように、炭化炉2とモーター14を切離して配置すると、加熱された炭化炉2の熱がモーター14に直接伝導しないので、モーター14の故障を防ぐことができる。
但し、本発明は、図1に示す回転手段に限定するものではなく、モーターで回転軸4aを直接回転させてもよい。
但し、本発明は、図1に示す回転手段に限定するものではなく、モーターで回転軸4aを直接回転させてもよい。
本発明の炭化装置には、排気管21と、排気ブロワー22と、排気管途中に設けられた有害物質の除去手段が設けられていることが好ましい。即ち、生ゴミの炭化に伴い有害な物質や、異臭成分が発生するので、炭化炉2内のガスを排気する際に、有害物質や異臭成分を取除くことが好ましい。
本発明における有害物質の除去手段としては、加熱可能な触媒容器23a、23b、23cの中に収納されたセラミック触媒で有害物質を除去する手段が好ましい。尚、排気管21は、400〜500℃の温度に耐える耐熱性を有し、炭化炉2に繋げても、密閉蓋3に繋げてもよいが、炭化炉2の回転に従って柔軟に動くことができるようなフレキシブルなものが好ましい。
このような有害物質の除去手段が設けられていると、排気ブロワー22で密閉された炭化炉2内のガスを排気ブロワー22で吸引することにより、炭化する際に発生した有害物質や異臭成分を取除くことができる。
本発明で用いるセラミック触媒としては、200〜400℃に加熱すれば有害物質や異臭成分を取除くことができるものが好ましく、800℃の加熱にも耐えられるものがより好ましい。
触媒容器23は加熱可能なものであり、250〜400℃に加熱できるように、例えば、電気ヒーターなどが取付けられているものが好ましい。
更に、有害物質を完全に除去するためには、セラミック触媒を収納した触媒容器23a、23b、23cを複数直列させて設けることが好ましい。
更に、有害物質を完全に除去するためには、セラミック触媒を収納した触媒容器23a、23b、23cを複数直列させて設けることが好ましい。
本発明の炭化装置においては、炭化炉2の下方に炭化物取出容器31を設けて、炭化炉2を傾けるだけで炭化物を取出せるようにすることが好ましい。
次に、本発明の炭化装置を用いる生ゴミ炭化方法について説明する。該方法においては、前記生ゴミ炭化装置を用いて、炭化炉の中に生ゴミを収納して密閉蓋を閉め、炭化炉を倒し、次に起す往復運動を繰返して行いながら、炭化炉を加熱して生ゴミを炭化させる。
この場合、鉛直上方向を基準として炭化炉を90度以上倒起させることが好ましく、100〜160度がより好ましく、110〜140度が更に好ましい。また、正方向のみならず、逆方向にも倒起させることが好ましい。炭化炉を90度以上倒せば、生ゴミを攪拌して満遍なく加熱することができる。倒起する最大角度は180度が好ましい。180度以上倒しても良いが、倒しすぎると、有害物質の排気管21を損傷する虞があるので好ましくない。
生ゴミの炭化を効率よく行うには、前記図1に示す態様の装置を用いて、炭化炉2の中に生ゴミを収納して密閉蓋3を閉め、回転軸4a、4bを中心として、炭化炉2を鉛直上方向を基準として順方向に回転させ、次に逆方向に回転させる往復運動を繰返して行いながら生ゴミを炭化させることが好ましい。
この場合、1回の運転で処理できる生ゴミ量は炭化炉2の容量で定まり、15〜300Lが好ましく、30〜200Lがより好ましく、50〜100Lが更に好ましい。この範囲で生ゴミを炭化することができれば、小型の炭化炉の場合は、一日に複数回稼動させることにより、1件のコンビニエンスストアやレストランが排出する生ゴミを処理することができ、大型の炭化炉の場合は、少ない稼動数でも処理することができる。
炭化炉2を回転させる角度は、地面に対して鉛直上方を基準として、±90度以上が好ましく、±110〜160度がより好ましく、±120〜150度が更に好ましい。回転させる最大角度は±180度が好ましい。炭化炉2を±90度以上回転させれば、生ゴミを攪拌して満遍なく加熱することができる。±180度以上回転させても良いが、回転させすぎると、有害物質の排気管12を損傷する虞があるので好ましくない。
炭化炉の加熱温度は300〜800℃が好ましく、350〜450℃がより好ましい。この範囲内であれば、遠赤外線を放射できるので生ゴミを炭化することができる。
炭化炉を一往復回転させる頻度は、炭化炉の容量によっても異なるが、5〜60分に一回回転させることが好ましく、より好ましくは10〜50分に一回であり、更に好ましくは20〜40分に一回である。炭化炉を一回回転させるのに5分以上かければ、モーター14に負荷がかかり過ぎることがなく、30分以内に1回倒起させれば、生ゴミを攪拌することにより、遠赤外線で満遍なく照射することができる。
なお、炭化炉を回転する際には、動かし続ける必要は無く、起された状態(以下、正位置ともいう。)、倒された状態で停止させておく保持時間を設けることが好ましい。
なお、炭化炉を回転する際には、動かし続ける必要は無く、起された状態(以下、正位置ともいう。)、倒された状態で停止させておく保持時間を設けることが好ましい。
本発明の生ゴミ炭化方法においては、前記加熱可能な触媒容器23を加熱しながら、排気ブロワーで炭化炉内の気体を排気することにより有害物質を除去することが好ましい。
次に、 次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
実施例1
図1に示す態様の炭化装置を用いて生ゴミの炭化処理を行った。炭化炉は、直径450mm、高さ500mm、容量60L、横断面が円形のものを用い、内壁面と底部に、遠赤外線放射セラミック塗料が厚み0.3mm塗布されたものを用いた。撹拌棒は上部に2本(底部から高さ2/3Hの位置)、下部に2本(底部から高さ1/3Hの位置)合計4本取り付けた。但し、炭化炉の底部には、突起部は設けなかった。
図1に示す態様の炭化装置を用いて生ゴミの炭化処理を行った。炭化炉は、直径450mm、高さ500mm、容量60L、横断面が円形のものを用い、内壁面と底部に、遠赤外線放射セラミック塗料が厚み0.3mm塗布されたものを用いた。撹拌棒は上部に2本(底部から高さ2/3Hの位置)、下部に2本(底部から高さ1/3Hの位置)合計4本取り付けた。但し、炭化炉の底部には、突起部は設けなかった。
有害物質の除去用の触媒容器としては、加熱ヒーターを備え、セラミック触媒を600g充填したものを3個直列に配置したものを用いた。
上記炭化炉に、調理くずや食べ残し等の生ゴミ50Lを入れて、密閉蓋で密閉し、炭化炉を±140度回転させ、±140度の位置で停止させることを繰返しながら、炭化炉を380℃に加熱した。5時間経過した後、炭化炉の回転を停止し冷却してから、密閉蓋を開放したところ生ゴミは全て炭化していた。
尚、炭化炉は、30分に一度±140度回転させた。具体的には、正位置で10分加熱し、次に140度回転させた位置で停止させて5分加熱し、次に正位置に戻して10分加熱し、次に−140度回転させた位置で停止させて5分加熱してから正位置に戻すことを繰返して行った。
尚、炭化炉は、30分に一度±140度回転させた。具体的には、正位置で10分加熱し、次に140度回転させた位置で停止させて5分加熱し、次に正位置に戻して10分加熱し、次に−140度回転させた位置で停止させて5分加熱してから正位置に戻すことを繰返して行った。
排気ガスは、触媒容器を280℃に加熱して、排気ブロワーを作動させることにより排出した。その結果、煙や異臭は発生しなかった。
1 ケーシング
2 炭化炉
2b 炭化炉の底部
3 密閉蓋
4a、4b 回転軸
5 回転軸の固定ベルト
6 遠赤外線放射セラミック塗料
7 電気ヒーター
8 突起部
9 撹拌棒
11 軸受け
12a、12b スプロケット
13 エンドレスチェーン
14 モーター
21 排気管
22 排気ブロア
23a、23b、23c 触媒容器
24 加熱ヒーター
31 炭化物取出容器
2 炭化炉
2b 炭化炉の底部
3 密閉蓋
4a、4b 回転軸
5 回転軸の固定ベルト
6 遠赤外線放射セラミック塗料
7 電気ヒーター
8 突起部
9 撹拌棒
11 軸受け
12a、12b スプロケット
13 エンドレスチェーン
14 モーター
21 排気管
22 排気ブロア
23a、23b、23c 触媒容器
24 加熱ヒーター
31 炭化物取出容器
Claims (7)
- 遠赤外線放射セラミック層が内壁面に設けられ、加熱装置が設けられ、更に密閉可能な炭化炉と、該炭化炉を倒起可能な倒起機構とを少なくとも有することを特徴とする生ゴミ炭化装置。
- 炭化炉の底部に突起部が設けられ、該突起部の外壁面に遠赤外線放射セラミック層が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の生ゴミ炭化装置。
- 炭化炉の底部に遠赤外線ヒーターが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の生ゴミ炭化装置。
- 遠赤外線放射セラミック層が、壁面に塗布された遠赤外線放射セラミック塗料であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の生ゴミ炭化装置。
- 炭化炉の内壁面に攪拌棒が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の生ゴミ炭化装置。
- 加熱装置が、炭化炉の外部に取付けられた電機ヒーターであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の生ゴミ炭化装置。
- 炭化炉が、密閉蓋により密閉可能な、底部を有する筒状体であり、該炭化炉の外壁面の相対向する位置に二本の回転軸が設けられており、倒起機構が、該回転軸を中心として、炭化炉を順方向と逆方向に回転させる機構であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の生ゴミ炭化装置。
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2006
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WO2012144792A2 (ko) * | 2011-04-18 | 2012-10-26 | 주식회사 에코그린텍 | 유기물의 분해 장치 및 그를 이용한 유기물의 분해 방법 |
WO2012144792A3 (ko) * | 2011-04-18 | 2013-01-10 | 주식회사 에코그린텍 | 유기물의 분해 장치 및 그를 이용한 유기물의 분해 방법 |
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