JP2007268852A - インクジェット記録装置及びキャップ - Google Patents

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修 高木
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    • B41J2/165Preventing or detecting of nozzle clogging, e.g. cleaning, capping or moistening for nozzles
    • B41J2/16585Preventing or detecting of nozzle clogging, e.g. cleaning, capping or moistening for nozzles for paper-width or non-reciprocating print heads

Abstract

【課題】キャップ内の気圧の変化によりノズルのインクのメニスカスが破壊されるのを防止する。
【解決手段】キャップ50においては、基材51の上面は、凹部51aが形成されており、凹部51aがダンパフィルム52により覆われている。ダンパフィルム52は、凹部51aの底面に向かって凸となるようにたわんでいる。基材51とダンパフィルム52との接合部は凹部51aをその全周にわたって取り囲んでいる。凹部51aの底面には基材51を貫通する連通孔51bが形成されており凹部51aは外気と連通している。基材51の上面にその外縁の全周にわたって配設されたリップ54がインク吐出面30aに密着することにより、インク吐出面30a、リップ54及び基材51に囲まれた空間は外部から遮断される(キャップ50によりインク吐出面30aがキャッピングされる)。
【選択図】図9

Description

本発明は、インク滴を吐出することによって被記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置、及び、インクジェット記録装置においてインク吐出面を覆い、インクの乾燥を防止するキャップに関する。

ノズルのインク吐出口からインク滴を吐出することによって記録用紙などの被記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置において、インク吐出口が形成されたインク吐出面を覆うことによりノズル内のインクの乾燥を防止しているものがある。例えば、特許文献1に記載のインク噴射装置(インクジェット記録装置)においては、キャップ本体を印字ヘッドに密着させることでノズル面(インク吐出面)を覆っており、キャップ本体に設けられた凹部内の気圧が外気と同程度であるときには、キャップ本体に設けられた切り込みが閉じている。これにより、ノズル面のインクの乾燥が防止されている。そして、キャップ本体が印字ヘッドに密着した状態でキャップ本体に形成された凹部内の気圧が上昇する又は低下すると、切り込みが開き、凹部が外気と連通することによって、凹部内の気圧が外気圧と同程度になる。これにより、凹部内の気圧の変化によってノズル内のインクのメニスカスが破壊されてしまうのを防止することができる。

特開平9−240012号公報(図6)

しかしながら、特許文献1に記載のインク噴射装置では、キャップをノズル面に密着させるために、キャップを比較的大きな力でノズル面に向かって押圧する必要がある。また、キャップをノズル面に向かって押圧したときに、両者が密着している部分にかかる力にばらつきが生じる虞もある。

本発明の目的は、キャップ内の気圧の変化によるメニスカスの破壊を防止することができるとともに、インク吐出面に向かって押圧する力が小さく、キャップとインク吐出面とが密着する部分に均等に力が加わるインクジェット記録装置及びキャップを提供することである。

本発明のインクジェットプリント装置は、インク滴を吐出するノズル及びノズルのインク吐出口が形成されたインク吐出面を有するインクジェットヘッドと、インク吐出面を覆うキャップと、キャップをインク吐出面に向かって押圧するキャップホルダとを備えている。そして、キャップが、インク吐出面の全域に対向させることが可能な基材と、インク吐出面に対向する基材の一表面の外縁に沿ってその全周にわたって形成され、インク吐出面に当接させることが可能なリップとを有している。基材には、一表面に開口を有する凹部と、凹部の底面に開口を有し、凹部を外気と連通させる連通孔とが形成され、一表面には凹部を覆うようにダンパフィルムが接合され、一表面とダンパフィルムとの接合部が、凹部をその全周にわたって取り囲んでいる。

これによると、キャップによりインク吐出面を覆っているときに、キャップとインク吐出面とに囲まれる空間(キャップ内)の気圧が、外気圧(キャップの外側の気圧)よりも低くなったときには、ダンパフィルムがインク吐出面に近づくように変形することによって、キャップ内の容積が減少し、その気圧が上昇する。一方、キャップ内の気圧が、外気圧よりも高くなったときには、ダンパフィルムが凹部の底面に近づくように変形することによってキャップ内の容積が増加し、その気圧が低下する。以上のように、ダンパフィルムの変形によりキャップ内の気圧の変化が吸収され、ノズルのメニスカスが破壊されてしまうのを防止することができる。また、凹部を設けているため、基材の剛性が低下し、リップをインク吐出面に密着させるための力が小さくてすむとともに、両者が密着している部分に均等に力が加わる。ここで、凹部の代わりに凹部と同様の大きさの貫通穴を形成することも考えられるが、凹部とすることにより、基材の剛性が低下しすぎず、キャップの取り扱い時又は経時的なキャップの変形が抑制されるとともに、キャップを樹脂成型により製造する際には、樹脂の流れがよく、リップの平面精度が高くなる。さらに、凹部の代わりに基材の凹部の周囲に沿う領域にダンパフィルムを固定するための凸部を設けることも考えられるが、凹部とすることにより、キャップをインク吐出面に当接させたときに、ダンパフィルムとインク吐出面との間の間隔を大きくすることができ、ダンパフィルムの可動領域を確保しつつ、キャップ内の容積を小さくすることができる。

また、本発明のインクジェット記録装置においては、リップがインク吐出面に当接しているときに、キャップがインク吐出面を押圧する力が、前記ノズルに形成されるインクのメニスカスの耐圧とリップの基材のリップに囲まれた部分の面積との積よりも小さくてもよい。これによると、キャップ内の気圧が上昇することにより、ダンパフィルムが凹部の底面に接触するまで変形し、これ以上凹部の底面に近づく方向に変形できなくなった場合には、キャップ内の空気に押圧されたキャップがインク吐出面から離れる方向に移動する。すると、リップとインク吐出面との間に一時的に隙間ができ、キャップ内の空気が外部に出て行き、その気圧が低下することにより気圧の上昇が吸収される。したがって、ダンパフィルムはキャップ内の気圧が低下したときにのみ十分に変形できればよく、凹部の深さを小さくすることができる。

また、本発明のインクジェット記録装置においては、リップがインク吐出面から離隔しているときに、ダンパフィルムが、凹部の底面に近づく方向にたわんでいてもよい。これによると、キャップによりインク吐出面を覆っているときに、キャップ内の気圧が、外気圧よりも低くなったときには、ダンパフィルムがインク吐出面に近づくように変形することによって気圧の差が吸収されるが、予め、ダンパフィルムを凹部側にたわませておくことにより、ダンパフィルムのインク吐出面に近づく方向への変形可能量を大きくすることができ、キャップ内の気圧が大きく低下した場合にもその気圧低下を十分に吸収することができる。また、ダンパフィルムのたわんでいる部分とインク吐出面との間隔が大きくなるため、リップの高さを低くすることができ、キャップ内の容積を小さくすることができる。

このとき、リップがインク吐出面から離隔しているときに、ダンパフィルムが、凹部の底面に当接していてもよい。これによると、ダンパフィルムのインク吐出面に近づく方向への変形可能量をさらに大きくすることができる。

また、本発明のインクジェット記録装置においては、基材に、基材の一表面と反対側の表面からこの表面と直交する方向に突出しているとともに、基材の長手方向及び基材の短手方向の中心点に関して対称に位置し且つ基材の長手方向に沿って離散的に配置された複数のリブが形成されていてもよい。これによると、リブを設けることにより基材の剛性を高くすることができる。さらに、基材の変形が阻害されにくいようにリブが配置されているので、基材に反りがある場合にも、キャップを押圧する力を大きくすることなく、リップをインク吐出面に十分に密着させることができる。

このとき、リブが、基材の長手方向の両端部付近に、基材の短手方向のほぼ全長にわたって形成されていてもよい。これによると、不安定な変形が起こりやすい基材の長手方向の両端部付近に短手方向のほぼ全長にわたってリブを設けることにより、基材の長手方向の両端部付近においてリップとインク吐出面との間に隙間ができてしまうのを確実に防止することができる。

また、本発明のインクジェット記録装置においては、リブとキャップホルダとの間に配置されており、リップがインク吐出面に当接しているときにキャップをインクジェットヘッドに向けて付勢する弾性部材をさらに備えていてもよい。これによると、キャップホルダにより弾性部材を介して、効率よくキャップを押圧することができる。さらに、弾性部材による付勢力が小さい場合には、キャップ内の気圧が上昇することにより、ダンパフィルムが凹部の底面に接触するまで変形し、これ以上凹部の底面に近づく方向に変形できなくなった場合には、キャップ内の空気に押圧されたキャップがインク吐出面から離れる方向に移動する。すると、リップとインク吐出面との間に一時的に隙間ができ、キャップ内の空気が外部に出て行き、その気圧が低下することにより気圧の上昇が吸収される。

このとき、キャップが所定範囲内においてインク吐出面と直交する方向に移動可能となるように、キャップとキャップホルダとが互いに係合しており、弾性部材は、キャップが所定範囲内のいずれの位置にあってもキャップをインク吐出面に向けて付勢してもよい。これによると、キャップは常にインク吐出面と直交する方向に付勢されているので、キャップのインク吐出面と直交する方向への移動が安定するとともに、キャップとキャップホルダとが係合しているため、キャップがキャップホルダから外れるのを防止することができる。

さらに、このとき、リブには、リップがインク吐出面から離隔しているときにキャップホルダの一部と対向し、インク吐出面と直交する方向に延在する位置決め面が設けられていてもよい。これによると、位置決め面が形成されていることにより、キャップのインク吐出面と直交する方向への移動がさらに安定する。

本発明のキャップは、インク滴を吐出するノズルのインク吐出口が形成されたインク吐出面を覆うキャップであって、インク吐出面の全域に対向させることが可能な基材と、インク吐出面に対向する基材の一表面の外縁に沿ってその全周にわたって形成され、インク吐出面に当接させることが可能なリップとを有している。そして、基材には、一表面に開口を有する凹部と、凹部の底面に開口を有し、凹部を外気と連通させる連通孔とが形成され、一表面には凹部を覆うようにダンパフィルムが接合され、一表面とダンパフィルムとの接合部が、凹部をその全周にわたって取り囲んでいる。

以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。

図1は本発明の一実施の形態に係るインクジェットプリンタ(インクジェット記録装置)の概略構成図である。図2は、図1のインクジェットヘッド及びその周辺の平面図である。図3は、図2のIII−III線断面図である。ただし、図3においては、図面をわかりやすくするために、後述するキャップ50、キャップホルダ60の一部、及び、キャップ50とキャップホルダ60との間の設けられたばね55の図示を省略している。図1に示すように、インクジェットプリンタ1は、4つのインクジェットヘッド2を備えたカラーインクジェットプリンタである。このインクジェットプリンタ1は、図1中左方に給紙機構111が、図1中右方に排紙部112が構成されている。さらに、図2において、平面視で4つのインクジェットヘッド2の左方には、メンテナンスユニット3が配置されている。

インクジェットプリンタ1の内部には、給紙機構111から排紙部112に向かって被記録媒体である記録用紙が搬送される用紙搬送経路が形成されている。給紙機構111には、用紙トレイ121内に収納された複数の記録用紙のうち、最も上方に位置する用紙を送り出すピックアップローラ122が設けられている。ピックアップローラ122によって記録用紙は図1中左方から右方へ送られる。用紙搬送経路の中間部には、2つのベルトローラ106、107と、両ローラ106、107及び搬送ベルト108によって記録用紙を搬送する搬送手段が構成されている。搬送ベルト108の外周面、すなわち、搬送面108aにはシリコーン処理が施され粘着性を有している。給紙機構111のすぐ下流側には、搬送ベルト108と対向する位置に押さえローラ105が配置されており、給紙機構111から送り出された記録用紙を搬送ベルト108の搬送面108aに押さえ付けている。これにより、ピックアップローラ122によって送り出された記録用紙が抑えローラ105によって搬送面108aに押さえ付けられて搬送面108aの粘着力により保持されながら、一方のベルトローラ106が図示しない搬送モータの駆動により図1中時計回り方向へ回転し、記録用紙を下流側に向かって搬送する。

用紙搬送経路に沿って搬送ベルト108のすぐ下流側には、剥離部材113が設けられている。剥離部材113は、搬送ベルト108の搬送面108aに保持されている記録用紙を搬送面108aから剥離して、右方の排紙部112へ向けて送るように構成されている。

搬送ベルト108によって囲まれた領域内には、インクジェットヘッド2と対向する位置、つまり、上側にある搬送ベルト108の下面と接触することによって内周側からこれを支持する略直方体形状のプラテン109が配置されている。

4つのインクジェットヘッド2は、4色のインク(マゼンタ、イエロー、シアン、ブラック)に対応して、用紙搬送方向にそって4つ並べられている。つまりこのインクジェットプリンタ1は、ライン式プリンタである。

4つのインクジェットヘッド2は、用紙搬送方向に沿って互いに隣接配置された状態で、枠状のフレーム104に固定されている。フレーム104は、図2、図3に示すように、後述するリザーバユニット100の長手方向両端部の下面と対向する位置まで突出した支持部104aを有している。そして、支持部104aと後述するリザーバユニット100の両端部とがネジ150で固定されている。こうして、4つのインクジェットヘッド2がフレーム104に取り囲まれて固定されている。また、インクジェットヘッド2の底面(インク吐出面30a)が、図3に示すように、フレーム104(支持部104a)の底面とほぼ同じ高さでフレーム104の開口から露出される。

また、フレーム104は、インクジェットプリンタ1に設けられたフレーム移動機構151により、図3の上下方向に移動可能に支持されている。フレーム移動機構151は、図2に示すように、4つのインクジェットヘッド2の並びの前後に配設されている。各フレーム移動機構151は、フレーム104を上下動する駆動源としての駆動モータ152と、各駆動モータ152の軸に固定されたピニオンギア153と、各ピニオンギア153と噛合されるようにフレーム104に立設されたラックギア154と、ピニオンギア153とでラックギア154を挟む位置に配置されたガイド156とを含んでいる。2つの駆動モータ152は、用紙搬送方向に関して互いに対向して配置されたインクジェットプリンタ1の本体フレーム1aに固定されている。2つのラックギア154は上下方向に延在しており、下端部がフレーム104の側面にそれぞれ固定されている。また、ラックギア154のピニオンギア153と反対側の側面は、ガイド156と摺動可能に接している。ガイド156は、本体フレーム1aに固定されている。

この構成において、2つの駆動モータ152が同調させて各ピニオンギア153を回転させると、ラックギア154が上下方向に移動する。このラックギア154の上下動に伴ってフレーム104及び4つのインクジェットヘッド2が上下方向に移動する。そして、後述するように、記録用紙に印刷を行う際には、インクジェットヘッド2を下方に移動させてインク吐出面30aを記録用紙と近接して対向させ、ワイパー172、インク吸収部材173によるクリーニングの際、及び、キャップ50によるキャッピングの際には、インクジェットヘッド2を上方に移動させる。

また、ガイド部が、インクジェットヘッド2の長手方向の両側に配設されている。各ガイド部は、棒状部材158とこれを挟む一対のガイド157とから構成されている。このうち、一対のガイド157は、図3に示すように上下方向に延在し、用紙搬送方向と直交する方向に関して、互いに対向する本体フレーム1bにそれぞれ固定されている。一方、棒状部材158は、ガイド157と同様に上下方向に延在し、本体フレーム1bと平行に対向配置されたフレーム104の側面にそれぞれ固定されている。さらに、棒状部材158は、一対のガイド157間にそれぞれ摺動可能に挟まれている。これにより、フレーム移動機構151によって搬送面108aに対してフレーム104が上下方向に移動したときに、このガイド部によってインクジェットヘッド2のインク吐出面30aが搬送面108aに対して傾くのを防ぐことができる。そのため、フレーム移動機構151でフレーム104及びインクジェットヘッド2を上下方向に移動させても、インク吐出面30aは対向する搬送面108aと平行となる。その結果、後述する印刷時において、記録用紙に対するインク滴の着弾精度が向上する。

各インクジェットヘッド2は、その下端に、図1に示すように、ヘッド本体13を有している。ヘッド本体13の上面には、ヘッド本体13にインクを供給するリザーバユニット100が固定されている。印刷を行う際には、フレーム移動機構151によりフレーム104が下方に移動して、ヘッド本体13の底面であるインク吐出面30a(後述)と搬送ベルト108の搬送面108aとの間に僅かな隙間が形成される。この隙間部分は用紙搬送経路の一部である。このような構成で、搬送ベルト108で搬送される記録用紙が4つのヘッド本体13のすぐ下方側を順に通過する際に、この記録用紙の上面に向けてノズル8(図3参照)から各色のインク滴が吐出されることで、記録用紙上に所望のカラー画像を形成できるようになっている。

次に、ヘッド本体13の詳細について図4、図5を用いて説明する。図4は、図1に示したヘッド本体13の平面図である。図5は、図4の一点鎖線で囲まれたブロックの拡大平面図である。ただし、図面をわかりやすくするため、図4においては、流路ユニット4の内部に形成されたマニホールド流路5とその分岐流路(副マニホールド流路5a)を点線で描いており、これに連通するその他のインク流路は図示を省略している。また、図5においては、圧電アクチュエータ21を二点鎖線で描いているとともに、圧電アクチュエータ21の下方にあって破線で描くべき圧力室10(圧力室群9)、アパーチャ12を実線で描いている。図4及び図5に示すように、ヘッド本体13は、4つの圧力室群9を構成する多数の圧力室10及び各圧力室10に連通した多数のノズル8が形成された流路ユニット4を有している。流路ユニット4の上面には、千鳥状になって2列に配列された4つの台形の圧電アクチュエータ21が接着されている。より詳細には、各圧電アクチュエータ21は、その平行対向辺(上辺及び下辺)が流路ユニット4の長手方向に沿うように配置されている。また、隣接する圧電アクチュエータ21の斜辺同士が、流路ユニット4の幅方向にオーバーラップしている。

流路ユニット4の圧電アクチュエータ21の接着領域に対向した部分は、インク吐出領域となっている。図5に示すように、インク吐出領域には、多数のノズル8が規則的に配列されている。流路ユニット4の上面には、多数の圧力室10がマトリックス状に配列されており、流路ユニット4の上面において1つの圧電アクチュエータ21に対向した領域内に存在する複数の圧力室10が、1つの圧力室群9を構成している。後述するように、各圧力室10には、圧電アクチュエータ21に形成された1つの個別電極35が対向している。本実施の形態では、等間隔に流路ユニット4の長手方向に並ぶ圧力室10の列が、短手方向に互いに平行に16列配列されている。各圧力室列に含まれる圧力室10の数は、圧電アクチュエータ21の外形形状に対応して、その長辺側から短辺側に向かって次第に少なくなるように配置されている。ノズル8も、これと同様の配置がされている。そして、全体として、600dpiの解像度で画像形成が可能となっている。

流路ユニット4内には、共通インク室であるマニホールド流路5及びその分岐流路である副マニホールド流路5aが形成されている。マニホールド流路5は、圧電アクチュエータ21の斜辺に沿うように延在しており、流路ユニット4の長手方向と交差して配置されている。2つの圧電アクチュエータ21に挟まれた領域では、1つのマニホールド流路5が、隣接する圧電アクチュエータ21に共有されており、副マニホールド5aがマニホールド流路5の両側から分岐している。1つのインク吐出領域には、流路ユニット4の長手方向に延在した4本の副マニホールド流路5aが対向している。なお、マニホールド流路5には、流路ユニット4の上面に設けられているインク流入口5bからインクが供給される。

各ノズル8は、平面形状がほぼ菱形の圧力室10及びアパーチャ12を介して副マニホールド流路5aと連通している。流路ユニット4の長手方向に延在する互いに隣接した4つのノズル列に含まれるノズル8は、同じ副マニホールド流路5aに連通している。流路ユニット4の内部では、このように副マニホールド流路5aの出口から圧力室10を介して対応するノズル8に至る複数の個別インク流路32が形成されている。

流路ユニット4に形成された多数のノズル8は、これら全てのノズル8を流路ユニット4の長手方向(用紙の搬送方向と直交する方向)に延びた仮想線上にこの仮想線と直交する方向から射影した射影点が、600dpiで等間隔に並ぶような位置に形成されている。

ヘッド本体13の断面構造について説明する。図6は、図5のVI−VI線における断面図である。図6に示すように、ヘッド本体13は、流路ユニット4と圧電アクチュエータ21とが貼り合わされたものである。そして、流路ユニット4は、上から、キャビティプレート22、ベースプレート23、アパーチャプレート24、サプライプレート25、マニホールドプレート26、27、28、カバープレート29及びノズルプレート30が積層された積層構造を有している。流路ユニット4の内部には、インク供給口5bから供給されたインクがインク滴として吐出されるノズル8までのインク流路が形成されている。インク流路としては、インクを一時的に貯留するマニホールド流路5や副マニホールド5a、さらには副マニホールド5aの出口からノズル8に至る個別インク流路32等が含まれている。各プレート22〜30には、積層されてこのインク流路を構成する要素(凹部や孔)がそれぞれ形成されている。

キャビティプレート22は、圧力室10となる略菱形の孔が多数形成された金属プレートである。ベースプレート23は、各圧力室10とこれに対応するアパーチャ12とを連通させるための連通孔及び各圧力室10とこれに対応するノズル8とを連通させるための連通孔が多数形成された金属プレートである。アパーチャプレート24は、各アパーチャ12となる孔及び各圧力室10とこれに対応するノズル8とを連通させるための連通孔が多数形成された金属プレートである。サプライプレート25は、各アパーチャ12と副マニホールド流路5aとを連通させるための連通孔及び各圧力室10とこれに対応するノズル8とを連通させるための連通孔が多数形成された金属プレートである。マニホールドプレート26、27、28は、副マニホールド流路5aとなる孔及び各圧力室10とこれに対応するノズル8とを連通させるための多数の連通孔が形成された金属プレートである。カバープレート29は、各圧力室10とこれに対応するノズル8とを連通させるための連通孔が多数形成された金属プレートである。ノズルプレート30は、ノズル8が多数形成された金属プレートであり、その下面が、これらのノズル8のインク吐出口8aが配置されたインク吐出面30aとなっている。これら9枚の金属プレート22〜30は、個別インク流路32が形成されるように、互いに位置合わせして積層されている。

図7は、図6の圧電アクチュエータ21周辺の部分拡大図である。図7に示すように、圧電アクチュエータ21は、4枚の圧電層41、42、43、44が積層された積層構造を有している。これら圧電層41〜44は、すべて厚みが15μm程度であり、圧電アクチュエータ21の厚さは60μm程度となっている。いずれの圧電層41〜44も、ヘッド本体13内の1つのインク吐出領域内に形成された多数の圧力室10に跨って配置されるように連続した層状の平板(連続平板層)となっている。圧電層41〜44は、強誘電性を有するチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系のセラミックス材料からなるものである。

最上層の圧電層41上には、厚みが1μm程度の個別電極35が形成されている。個別電極35及び後述する共通電極34は、共に、例えばAg−Pd、Pt、Auといった貴金属などの導電材料を含む導電性ペーストを印刷法を用いて形成したものである。個別電極35は、図7(b)に示すように、略菱形の平面形状を有しており、圧力室10に対向するように且つ平面視において大部分が圧力室10内に収まるように形成されている。したがって、図5に示すように、最上層の圧電層41上には、そのほぼ全域にわたって多数の個別電極35が規則的に二次元配列されている。本実施の形態では、個別電極35が圧電アクチュエータ21の表面だけに形成されているので、最外層である圧電層41だけが外部電界により圧電歪を生じる活性領域を含むことになる。そのため、圧電アクチュエータ21はユニモルフ変形を起こすアクチュエータとなりその変形効率が優れたものとなる。

個別電極35の一方の鋭角部は、キャビティプレート22において圧電アクチュエータ21と接着されてこれを支持している桁部22a(キャビティプレート22において圧力室10が形成されていない部分)上にまで延出されている。そして、その延出部の先端近傍上にはランド36が形成されている。ランド36は、図7(b)に示すように、平面視で略円形であり、その厚みは略15μm程度になっている。ランド36は、個別電極35及び共通電極34と同様の導電性材料からなり、個別電極35とランド36とは電気的に接続されている。

最上層の圧電層41とその下側の圧電層42との間には、その全面に形成された厚み2μm程度の共通電極34が介在している。これにより、圧電層41は、圧力室10に対向する部分毎に、個別電極35及び共通電極34の一対の電極によって挟まれる。つまり、4枚の圧電層41〜44からなる積層体中には、図6に示すようなアクチュエータの単位構造が圧力室10毎に作り込まれており、これにより1つの圧電アクチュエータ21が構成されている。なお、圧電層42と圧電層43の間に、電極は配置されていない。

多数の個別電極35は、それぞれがランド36に接続された図示しないFPC(フレキシブルプリント基板)を介して図示しないドライバICに電気的に接続されている。一方、共通電極34は、圧電層41の表面の四隅部付近において個別電極35が作る電極群を避けて形成された図示しない表面電極に、圧電層41に形成された図示しないスルーホールを介して電気的に接続されており、さらに表面電極はFPCを介してドライバICに接続されている。そして、ドライバICは、各個別電極35に対して、選択的に駆動電位を付与し、共通電極34をすべての圧力室10に対向する領域において等しくグランド電位に保持している。

ここで、圧電アクチュエータ21の動作について述べる。圧電アクチュエータ21においては、4枚の圧電層41〜44のうち圧電層41だけが個別電極35から共通電極34に向かう方向に分極されている。ドライバICにより、個別電極35に所定の駆動電位を付与すると、圧電層41のうちこの駆動電位が付与された個別電極35とグランド電位に保持された共通電極43とに挟まれた領域(活性領域)に電位差が生じる。これにより、圧電層41のこの部分には厚み方向の電界が発生し、圧電横効果により圧電層41のこの部分は分極方向と直角方向に縮む。その他の圧電層42〜44は、電界が印加されないのでこのように縮むことはない。したがって、圧電層41〜44において活性領域と対向する部分には、全体として、圧力室10側に凸となるユニモルフ変形が生じる。すると、圧力室10の容積が減少してインクの圧力が上昇し、ノズル8からインクが吐出される。その後、個別電極35がグランド電位に戻ると、圧電層41〜44は元の形状に戻って圧力室10も元の容積に戻る。そのため、副マニホールド流路5aから個別インク流路32へとインクが吸い込まれる。

他の駆動方法としては、予め個別電極35に所定の駆動電位を付与しておき、吐出要求があるごとに一旦個別電極35をグランド電位にした後、所定のタイミングで再び個別電極35に所定の駆動電位を付与する方法もある。この場合、個別電極35がグランド電位となるタイミングで圧電層41〜44が元の状態に戻り、圧力室10の容積は初期状態(予め駆動電位が付与された状態)と比較して増加し、副マニホールド流路5aから圧力室10へとインクが吸い込まれる。その後、再び個別電極35に所定の駆動電位が付与されたタイミングで圧電層41〜44において活性領域と対向する部分が圧力室10側に凸となるように変形し、圧力室10の容積変化によりインクの圧力が上昇し、ノズル8からインクが吐出される。

図2、図3に戻って、メンテナンスユニット3について説明する。前述したように、インクジェットプリンタ1には、ヘッド本体13に対するメンテナンスを行うためのメンテナンスユニット3がインクジェットヘッド2の左側に配置されている。メンテナンスユニット3は、図2、図3に示すように、水平方向に移動可能な2つのフレーム171、175を有している。メンテナンスユニット3のすぐ下方には、廃インク受け部177が配置されている。廃インク受け部材177のインクジェットヘッド2側の端部には、上下方向に貫通したインク排出孔177aが形成されている。インク排出孔177aは、廃インク受け部材177上に流れ込んだインクを図示しない廃インク溜めに流通させる。フレーム171、175が後述する水平移動する際は、予めフレーム104を上方に移動させて4つのインクジェットヘッド2のインク吐出面30aと搬送面108aとの間にメンテナンスユニット3を格納できる空間(隙間)を作る。メンテナンスユニット3がこの隙間に格納されると、インク吐出面30aがフレーム171及び175に近接して配置される。

フレーム171は、図2に示すように、用紙搬送方向に直交する方向に延びた一対のガイド軸196a、196bに移動可能に支持されている。ガイド軸196a、196bは、フレーム171の上下方向両側端縁部に対向して配置され、フレーム171がこのガイド軸196a、196bに沿って図中の左右方向に移動される。また、フレーム171は、ガイド軸196aと平行に配設された走行ベルト195に固定されている。走行ベルト195の両端部は、それぞれモータ192に接続されたモータプーリ193及びアイドルプーリ194に支持されている。そして、モータ192を駆動すると、モータプーリ193が回転し、走行ベルト195が回転する。これにより、フレーム171は図2の左右方向に移動可能となっている。

フレーム171とフレーム175とは、係合部によって着脱可能に係合されている。図2に示すように、係合部は、フレーム171、175の上下方向の各辺にそれぞれ配置され、主には、フレーム171の保持部材174(後述)に設けられた凹部174aと、フレーム175に回動可能に支持された引っ掛け部材183とから構成されている。凹部174aは、フレーム175のインクジェットヘッド2側の端部付近に形成されている。引っ掛け部材183は、用紙搬送方向と直交する方向に延在しており、その略中央部に設けられた2つのフランジによって回動可能に支持されている。また、引っ掛け部材183のインクジェットヘッド2側の端部には、凹部174aに係合する引っ掛け部183aが形成されている。メンテナンスユニット3の上方には、各引っ掛け部材183のインクジェットヘッド2と反対側の端部に183bに当接可能な当接部材184がそれぞれ回動可能に支持されている。この当接部材184のインクジェットヘッド2と反対側の端部184aは、図示しない伸縮可能なシリンダと連結されており、図3に示す状態から、シリンダが縮むと、当接部材184が時計回りに回動し、当接部材184のインクジェットヘッド2側の端部184bが引っ掛け部材183の端部183bに当接する。これによって引っ掛け部材183が反時計回りに回動し、引っ掛け部183aと凹部174aとの係合が解除される。一方、シリンダが伸びると、当接部材184が反時計回りに回動し、引っ掛け部材183の端部183bから当接部材184が離隔する。すると、引っ掛け部材183が時計回りに回動し、引っ掛け部材183aが凹部174aと係合し、図3に示す状態に戻る。

ここで、引っ掛け部183aと凹部174aとの係合が解除された状態では、前述したようにフレーム171を移動させてもフレーム175は移動しない。一方、引っ掛け部183aと凹部174aとが係合した状態で前述したようにフレーム171を移動させると、フレーム171とともにフレーム175が図2の左右方向に移動する。このように、フレーム175も図2の左右方向に移動可能となっている。

なお、フレーム171は、図2、図3に示すように、上方に開口したほぼ方形の箱形形状を有し、フレーム175を内包可能に構成されている。フレーム171は、インクジェットヘッド2とは反対側の側面が開放されており、上述のように係合が解除されているとき、内包するフレーム175を残して、フレーム171のみが移動される。また、廃インク受け部材177は、平面視でフレーム171を内包するサイズを有し、フレーム171が図2において右端まで移動したときでも、フレーム171のインクジェットヘッド2と反対側の辺縁部が重なる形状を有している。

フレーム171のインクジェットヘッド2側には、図2に示すようにワイパー172及びインク受け取り部材173が保持された保持部材174が固定されている。保持部材174は、平面形状がコ型形状となっており、保持部材174の用紙搬送方向に沿う部分にワイパー172及びインク受け取り部材173が保持されている。前述の凹部174aは、保持部材174の用紙搬送方向と直交する方向に延在した2つの部分にそれぞれ形成されている。

インク受け取り部材173は、図2、図3に示すように、並列した4つのインクジェットヘッド2全体の幅よりも若干長い複数の薄板173aを備えている。各薄板173aは、インクに対する毛管力に合わせた間隔で互いに平行に配置されている。ワイパー172は、薄板173aと同様に、並列した4つのインクジェットヘッド2全体の幅よりも若干長く、その長手方向が用紙搬送方向に平行となるように配置されている。ワイパー172はゴムなどの弾性材料からなる。

ここで、ノズル8にインクの吐出不良が生じたときなどに行うインク吐出面30aのクリーニング動作について図8を用いて説明する。図8は、ワイパー172およびインク受け取り部材173によるクリーニング動作を示す図である。

インク吐出面30aのクリーニングを行うには、まず、フレーム移動機構151によりフレーム104を図1の上方に移動させ、搬送面108aとの間にメンテナンスユニット3の格納空間を作る。そして、図8(a)に示すように、ワイパー172及びインク受け取り部材173がインクジェットヘッド2の端部よりも図8(a)右側に位置するようにフレーム171を図8(a)の右方に移動させる。その後、インク吐出面30aが薄板173aの上端よりも上方で且つワイパー172の上端よりも下方に位置するようにヘッド本体13を配置する。

このとき、フレーム171は、フレーム175を残して移動されている。この状態で、圧電アクチュエータ21、図示しないポンプなどによりインク流路内のインクに圧力を付与し、ノズル8からインク滴を吐出させる。これにより、吐出不良に陥っていたノズル8の吐出不良の原因であるノズル8の詰まり、ノズル8内のインクの増粘等が解消される。このとき、ノズル8から吐出されたインクは、フレーム171の底面を伝ってその辺縁部から廃インク受け部材177に流れる。また、一部のインクは、インク滴となってインク吐出面30aに残留する。

この後、図8(b)に示すように、フレーム171を図8(b)の左方に移動させ、フレーム171を元の位置に戻す。このとき、薄板173aとインク吐出面30aとの間には僅かな隙間が形成されており、薄板173aの先端はインク吐出面30aには当接せず、インク吐出面30aに付着したインクにのみ接触する。これにより、インク吐出面30aに付着したインクは、毛管現象によって薄板173aの間に移動する。ワイパー172は、インク吐出面30aに撓みながら接触し、薄板173aにより除去されなかったインクを拭き取る。除去されたインクは、フレーム171を介して廃インク受け部材177に流れ込む。

フレーム175には、4つのインクジェットヘッド2に対応して用紙搬送方向と直交する方向を長手方向とする略矩形の平面形状を有する4つのキャップ50及びキャップホルダ60が用紙搬送方向に沿って配置されている。このフレーム175は、例えば、インクジェットプリンタを停止するときには、フレーム175とともに、インクジェットヘッド2と対向する位置まで移動される。さらに、キャップ50がインク吐出面30aに当接されることで、インク吐出面30aが保護され、ノズル8におけるインクの増粘現象が防がれる。

キャップ50及びキャップホルダ60の詳細について、図2、図3及び図9〜図12を用いて説明する。図9は、図2のキャップ50及びキャップホルダ60の断面図であり、(a)がインク吐出面30aをキャッピングしてないときの状態、(b)がインク吐出面30aをキャッピングしているときの状態をそれぞれ示している。図10は、図9に描かれたキャップ50の平面図である。図11は、図9に描かれたキャップホルダ60の平面図である。図12は、図9(a)を矢印XIIの方向から見たときの側面図である。なお、図9に示すキャップ50及びキャップホルダ60の組は、図2、図3に示すように、フレーム175の底面に固定されている。各組は、その長手方向をインクジェットヘッド2の長手方向に平行とされ、用紙搬送方向にインクジェットヘッド2と同じピッチで配置されている。

キャップ50は、図9、図10、図12に示すように、基材51、2枚のダンパフィルム52及びリップ54を有する。基材51は、平面視でインク吐出面30aとほぼ同じ大きさの(インク吐出面30aの全域に対向させることが可能な)略矩形状の板状体である。基材51の上面には、基材51の下面側に窪んだ(上面に開口を有する)2つの凹部51aが形成されている。各凹部51aは、基材51の長手方向及び短手方向に関して対称な位置に長手方向に長い略矩形の平面形状を有している。このように、基材51に凹部51aを設けることにより、基材51の剛性が低下し、後述するリップ54をインク吐出面30aに密着させる際にその力が小さくてすむとともに、両者が密着している部分に均等に力が加わる。ここで、凹部51aの代わりに基材51に凹部51aと同様の大きさの貫通穴を形成することも考えられるが、凹部51aとすることにより、基材51の剛性が低下しすぎず、キャップ50の取り扱い時又は経時的なキャップ50の変形が抑制されるとともに、キャップ50を樹脂成型により製造する際には、樹脂の流れがよく、リップ54の平面精度が高くなる。

各凹部51aの底面の略中央部には、基材51を貫通する(凹部51aの底面に開口を有する)連通孔51bが形成されており、連通孔51bを介して、凹部51aが外気に連通している。

2枚のダンパフィルム52は、基材51の上面に2つの凹部51aをそれぞれ覆うように接合されており、その接合部が凹部51aをその全周にわたって取り囲んでいる。これにより、凹部51aとダンパフィルム52とによって囲まれた空間は、連通孔51bを介してのみ外気と連通することになる。また、ダンパフィルム52は、キャッピングを行っていない状態で(リップ54がインク吐出面から離隔しているときに)、凹部51aの底面に向かって凸にたわむように基材51に接合されている。本実施の形態では、ダンパフィルム52は基材51に接着剤で固定される。この接着工程では、ダンパフィルム52が治具によって押圧されながら固定されるが、治具の押圧面に変形したまま固定される。このときダンパフィルム52は、皺を残した状態で固定されることになる。ここで、基材51に凹部51aの代わりに基材51の凹部51aの周囲に沿う領域に凸部を設け、凸部にダンパフィルム52を固定することも考えられるが、凹部51aとすることにより、キャップ50をインク吐出面30aに当接させたときに、ダンパフィルム52とインク吐出面30aとの間の間隔を大きくすることができ、ダンパフィルム52の可動領域を確保しつつ、キャップ50内の容積を小さくすることができる。

基材51の上面には、さらに、基材51の外縁に沿ってその全周にわたってリップ54が配設されている。リップ54は、図9(a)に示すように、その略中央部において最も厚みが大きくなっている。そして、後述するように、基材51をインク吐出面30aに対向させた状態で、図9(b)に示すように、リップ54をインク吐出面30aに密着(当接)させることにより、インク吐出面30aがキャップ50により覆われ、キャップ50とインク吐出面30aとに囲まれる空間(キャップ50内)が外部から遮断される。つまり、インク吐出面30aがキャップ50によりキャッピングされる。これにより、ノズル8内のインクの乾燥(増粘)が防止される。なお、このとき、インク吐出面30a上の全てのインク吐出口8aがキャップ50により覆われている。

基材51の下面には、下方に突出した4つのリブ51d、3つのバネ取り付け部51f及び2つのキャップホルダ取り付け部51cが形成されている。

4つのリブ51dは、基材51の四隅部分付近に、基材51の長手方向及び短手方向に関して対称となるように形成されている。各リブ51dには、その長手方向の略中央部分に基材51の短手方向に突出した2つの突出部51eが形成されている。また、各突出部51eの側面51gは、それぞれ、図9の上下方向に延びており、後述するキャップホルダの突出部62の側面62aと対向して当接している。そして、これらの側面51g、62aが互いに当接することにより、後述するように、キャップ50とキャップホルダ60との位置決めがされる。さらに、側面51gが側面62aに沿って移動することにより、キャップ50がキャップホルダ60に対して図8の上下方向に移動可能となっている。

3つのばね取り付け部51fは、略円筒状に基材51の下面から突出しており、それぞれ、平面視で基材51の略中央部、及び、基材51の短手方向に関して対向する2つのリブ51dの間に重なる位置に、基材51の長手方向及び短手方向に関して対称となるように形成されている。各ばね取り付け部51fには、それぞれ、後述するばね(弾性部材)55の上端部が取り付けられている。

2つのキャップホルダ取り付け部51cは、基材51の長手方向の端の略中央部を含む部分に形成されており、その下端部付近には、基材51の長手方向の外側に突出した突出部51hが形成されている。キャップホルダ取り付け部51cは、キャップホルダ60の後述するキャップ取り付け部64に取り付けられることにより、後述するように、キャップホルダ60に対する位置決めが行われる。さらに、突出部51hがキャップホルダ60の後述する溝64aに沿って移動することにより、キャップ50がキャップホルダ60に対して図8の上下方向に移動可能になる。また、突出部51hがキャップホルダ60の後述する抜け落ち防止部64bに接触することにより、キャップ50がキャップホルダ60から抜け落ちるのが防止される。

なお、リブ51d、ばね取り付け部51f及びキャップホルダ取り付け部51cが、本発明に係るリブに相当する。そして、リブ51d、ばね取り付け部51f及びキャップホルダ取り付け部51cは、上述したように、基材51の長手方向に関して離散的に配置されている。このように、基材51にリブ51d、ばね取り付け部51f及びキャップホルダ取り付け部51cを形成することにより、基材51の剛性を高くすることができる。さらに、リブ51d、ばね取り付け部51f及びキャップホルダ取り付け部51cが、基材51の長手方向に関して離散的に形成されているので、基材51の変形が阻害されにくくなっている。したがって、基材51に反りがある場合でも、キャップ50をインク吐出面30aに向かって押圧する力を大きくすることなく、リップ54をインク吐出面30aに十分に密着させることができる。このように、本発明のリブは、基材51に対して、その取り付け位置精度を保ち且つばね55の付勢力を局所的に受け止められるだけの剛性を持ちながら、低い押圧力でもキャップ50の密閉性を保てる柔軟性を与えている。また、凹部51aの存在も、基材51への柔軟性の付与に寄与している。

キャップホルダ60は、図9、図11、図12に示すように、平面視で略矩形状のホルダ用基材61を有する。ホルダ用基材61には、その上面に8つの突出部62、3つのばね取り付け凹部63及び2つのキャップ取り付け部64が形成されている。

ホルダ用基材61は、その長手方向の長さが、キャップ50の長手方向の長さとほぼ同じであり、その短手方向の長さがキャップ50より短い、略直方体の形状を有している。

8つ(4組)の突出部62は、1組毎に平面視で各リブ51dの2つの突出部51eをそれぞれ挟むように形成されている。そして、キャップ50の突出部51eの側面51gとキャップホルダ60の突出部62の側面62aとが対向して当接することにより、キャップ50とキャップホルダ60との間の位置決めが行われる。さらに、側面51gが側面62aに沿って移動することによって、キャップ50がキャップホルダ60に対して図9の上下方向に移動可能になっている。また、突出部62は、キャップホルダ60の短手方向外側の側面が、リブ51dのキャップ50の短手方向内側の側面とも当接されており、キャップ50の短手方向への倒れが規制されている。これにより、キャップ50は、キャップホルダ60に対して、ほぼ垂直の上下移動がなされるようになっている。

3つのばね取り付け凹部63は、平面視で3つのばね取り付け部51fにそれぞれ対向する部分がホルダ用基材61の下方に窪むことによって形成されており、各ばね取り付け凹部63には、それぞれ後述するばね55の下端部が取り付けられる。

2つのキャップ取り付け部64は、平面視で2つのキャップホルダ取り付け部51cに対応する位置にそれぞれ形成されている。各キャップ取り付け部64には、ホルダ用基材61の短手方向に関する略中央部に図12の上下方向に延びた溝64aが形成されている。溝64aの上端部付近にはホルダ用基材61の短手方向に延びた抜け落ち防止部64bが形成されており、抜け落ち防止部64bにより溝64aの上端が画定されている。そして、キャップ50をキャップホルダ60に組み付けるとき、キャップホルダ取り付け部51cの突出部51hが溝64aに係合される。この状態で、突出部51hが溝64aに沿って移動することによって、キャップ50はキャップホルダ60に対して図9の上下方向に移動可能になっている。さらに、突出部51hの上端部が抜け落ち防止部64bの下端部に接触することにより、キャップ50がキャップホルダ60から抜け落ちてしまうのが防止されている。すなわち、キャップ50は、突出部51hの下端がホルダ用基材61の上面に接触するまで図8の下方に移動可能となっており、突出部51hの上端が抜け落ち防止部64bの下端に接触するまで図8の上方向に移動可能となっている(所定の範囲内においてインク吐出面30aと直交する方向に移動可能となっている)。

キャップ50とキャップホルダ60との間には3つのばね55が介在しており、各ばね55の両端は、それぞれ、前述したように、キャップ50のばね取り付け部51f及びキャップホルダ60のばね取り付け凹部63に取り付けられている。そして、キャップ50は、ばね55によってキャップホルダ60から常に離隔する方向に付勢されている。キャップ50がインク吐出面30aに当接されたときには、キャップ50は、ばね55によってインク吐出面30aに向かって押圧されることになる。これにより、キャップホルダ60は、ばね55を介して効率よくキャップ50を押圧することができる。また、ばね55は、キャップ50がキャップホルダ60に対していずれの位置にあるときにも、キャップ50を図8の上方に向かって押圧している。これにより、キャップ50の図9の上下方向に関する移動が安定する。

そして、フレーム移動機構151によりフレーム104を上方に移動させ、インク吐出面30aがリップ54の上端よりも若干高い位置にくるようにヘッド本体13を配置する。さらに、引っ掛け部183aと凹部174aとが係合した状態で、フレーム171とともにフレーム175を図2の右方に移動させると、基材51の上面とインク吐出面30aとが対向する。この状態で、フレーム移動機構151によりフレーム104を下方に移動させると、図9(b)に示すように、リップ54がインク吐出面30aと密着する。これにより、前述したように、インク吐出面30a及び基材51の上面及びリップ54により囲まれた空間は、外部から遮断される。つまり、キャップ50によりインク吐出30aがキャッピングされる。このとき、ばね55がキャップ50を上方に押圧しているため、リップ54はインク吐出面30aに確実に密着する。さらに、基材51に反りがあっても、ばね55の押圧力により基材51が、インク吐出面30aに倣って変形するため、リップ54のインク吐出面30aに対する追従性が高く、ばね55による押圧力が小さくても、リップ54がインク吐出面30aに確実に密着する。このとき、基材51は、これに形成されたリブ(リブ51d、ばね取り付け部51f及びキャップホルダ取り付け部51c)によってこの変形が阻害されることはない。また、リップ54とインク吐出面30aとが密着している部分に加わる力も均一になる。なお、リップ54がインク吐出面30aに密着した状態におけるばね55による押圧力は、ノズル8のインクのメニスカスの耐圧と基材51のリップ54に囲まれた部分の面積との積よりも小さくなっている。

次に、キャップ50によりインク吐出面30aがキャッピングされた状態で、気圧の変化が生じた場合のキャップ50の動作について図13を用いて説明する。図13は、キャップ50によりインク吐出面30aがキャッピングされた状態で気圧の変化が生じたときのキャップ50の状態を示す図である。

図9(b)に示すように、キャップ50によりインク吐出面30aがキャッピングされた状態で、例えば、キャップ50周辺の温度低下などにより、キャップ50内の気圧が低下した場合には、キャップ50内の気圧と外気圧との差によって、図13(a)に示すように、ダンパフィルム52がインク吐出面30aに向かって上方に変形する。このダンパフィルム52の変形によりキャップ50内の容積が小さくなるため、キャップ50内の気圧は上昇し、キャップ50内の気圧は外気圧と同程度になる。ここで、ダンパフィルム52は、予め、凹部51a側に凸になるようにたわませて取り付けられているため、上方に大きく変形することが可能となっている。ただし、ダンパフィルム52は、上方に最大限変形したときに、インク吐出面30aに接触しない程度にたわんでいる。

一方、キャップ50によりインク吐出面30aがキャッピングされた状態で、例えば、キャップ50周辺の温度上昇などにより、キャップ50内の気圧が上がった場合には、キャップ50内の気圧が凹部51a内の気圧よりも高くなるため、図13(b)に示すように、ダンパフィルム52が凹部51aの底面に向かって下方に変形する。このとき、ダンパフィルム52は、皺が伸びるようにして変形する。このダンパフィルム52の変形により、キャップ50内の容積が大きくなるため、キャップ50内の気圧は低下する。このとき、ダンパフィルム52は、凹部51aの底面に接触するまで変形可能である。

キャップ50内の気圧の上昇が大きい場合には、キャップ50内の空気がキャップ50を図13の下方に押圧する力が大きくなる。そして、ダンパフィルム52の変形だけではキャップ50内の圧力上昇を補完できないときには、ばね55がキャップ50を押圧する力が、ノズル8のインクのメニスカスの耐圧と基材51のリップ54に囲まれた部分の面積との積よりも小さくなっているため、図13(c)に示すように、キャップ50の一部が下方に移動する。これにより、リップ54とインク吐出面30aとの間に瞬間的に隙間ができ、この隙間からキャップ50内の空気が外部に出て行く。図13(c)は、リップ54とインク吐出面30aとの間に隙間ができた瞬間を示す図である。これにより、キャップ50内の気圧が下がり、その気圧が外気圧と同程度になる。このとき、ダンパフィルム52の変形も元に戻る。そして、キャップ50内の気圧がばね55の押圧力よりも小さくなると、キャップ50は、ばね55によって図12の上方に押圧され、リップ54がインク吐出面30aに当接し、キャップ50によりインク吐出面30aが再びキャッピングされる(図9(b)の状態に戻る)。このとき、側面51gが側面62aに沿って移動するとともに、突出部51cが溝64aに沿って移動するため、キャップ50は、インク吐出面30aに直交する方向に安定して移動する。このように、キャップ50内の気圧が上昇したときには、キャップ50内の空気が外部に出て行くことによりキャップ50内の気圧の変化が吸収されるため、ダンパフィルム52はキャップ50内の気圧が低下したときにのみ十分に変形すればよく、凹部51aの深さを小さくすることができる。
以上のようにして、キャップ50内の気圧の変化が吸収される。これにより、キャップ50内の気圧が変化してノズル8のインクのメニスカスが破壊されてしまうのを防止することができる。

以上に説明した実施の形態によると、キャップ50内の気圧が、低下したときには、ダンパフィルム25がインク吐出面30aに近づくように変形し、キャップ50内の容積が減少することでその気圧が上昇する。一方、キャップ50内の気圧が上昇したときには、ダンパフィルム52が凹部51aの底面に近づくように変形し、キャップ50内の容積が増加することでその気圧が低下する。さらに、ばね55によりインク吐出面30aが押圧される力が、ノズル8に形成されるインクのメニスカスの耐圧とリップ54の基材51のリップ54に囲まれた部分の面積との積よりも小さいため、キャップ50内の気圧の上昇が大きいときには、キャップ50がキャップ50内の空気に押圧され、インク吐出面30aから離れる方向に移動することによって、リップ54とインク吐出面30aとの間に一時的に隙間ができ、この隙間から空気が入り込むことによりキャップ内の気圧が低下する。このように、キャップ50内の気圧の変化を吸収することによりノズル8のインクのメニスカスが破壊されてしまうのを防止することができる。また、ダンパフィルム52はキャップ50内の気圧が低下したときにのみ十分に変形できればよく、凹部51aの深さを小さくすることができる。

また、凹部51aを設けているため、基材51の剛性が低下し、リップ54をインク吐出面30aに密着させるための力が小さくてすむとともに、両者が密着している部分に均等に力が加わる。ここで、凹部51aの代わりに凹部51aと同様の大きさの貫通穴を形成することも考えられるが、凹部51aとすることにより、基材51の剛性が低下しすぎず、キャップ50の取り扱い時又は経時的なキャップ50の変形が抑制されるとともに、キャップ50を樹脂成型により製造する際には、樹脂の流れがよく、リップ54の平面精度が高くなる。さらに、凹部51aの代わりに基材51の凹部51aの周囲に沿う領域にダンパフィルム52を固定するための凸部を設けることも考えられるが、凹部51aとすることにより、キャップ50をインク吐出面30aに当接させたときに、ダンパフィルム52とインク吐出面30aとの間の間隔を大きくすることができ、ダンパフィルム52の可動領域を確保しつつ、キャップ50内の容積を小さくすることができる。

また、ダンパフィルム52は、凹部51aの底面に向かって凸になるようにたわんでいるため、インク吐出面30aに向かって大きく変形することができ、キャップ50内の気圧が大きく低下した場合にもダンパフィルム52の変形によりキャップ50内の気圧の変化を吸収することができる。また、ダンパフィルム52のたわんでいる部分とインク吐出面30aとの間隔が大きくなるため、リップ54の高さを低くすることができ、キャップ50内の容積を小さくすることができる。

また、リブ51d、ばね取り付け部51f及びキャップホルダ取り付け部51cが基材51の長手方向及び短手方向の中心点に関して対称に配置されているとともに、これらが基材51の長手方向に関して離散的に配置されているので、リブ51d、ばね取り付け部51f及びキャップホルダ取り付け部51cによって基材51の剛性は高くなるが、基材51の変形は阻害されにくくなっている。したがって、基材51に反りがある場合にも、基材51を押圧する力を大きくすることなく基材51を変形させ、リップ54をインク吐出面30aに十分に密着させることができる。基材51が長尺になればなるほど、この反りは大きくなる傾向があり、本発明のリブの配置形態はキャップ50による良好な密閉空間を作る上で有効である。

また、ばね55が設けられているので、効率よくキャップ50をインク吐出面30aに向かって押圧することができる。さらに、ばね55は常にキャップ50を図8の上下方向に押圧しているため、キャップ50のこの方向への移動が安定する。

また、キャップホルダ取り付け部51cがキャップ取り付け部64に係合し、突出部51hが溝64aに沿って移動するので、キャップ50のインク吐出面30aと直交する方向への移動が安定する。さらに、キャップ取り付け部64に抜け落ち防止部64bが設けられていることにより、キャップ50がキャップホルダ60から抜け落ちるのを防止することができる。

また、リブ51dの突出部51eの側面51gとキャップホルダ60の突出部62の側面62aとが対向して当接しており、側面51gが側面62aに沿って移動するので、キャップ50のインク吐出面30aと直交する方向への移動がさらに安定する。

以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。

一変形例では、図14(a)に示すように、キャップ50によりインク吐出面30a(図4参照)のキャッピングを行っていない状態で、ダンパフィルム52が凹部51aの底面に当接している(変形例1)。この場合には、ダンパフィルム52がインク吐出面30aに向かって変形できる量が大きくなるので、実施の形態と同様、図14(b)に示すようにキャップ50によりインク吐出面30aをキャッピングしている状態で、キャップ50内の気圧が大きく低下しても、その気圧の低下を吸収することができる。なお、キャップ50内の気圧が上昇したとき、ダンパフィルム52は凹部51aの底面に接触しているため、図14(b)の下方への大きな変形は望めないが、この場合には、実施の形態と同様、キャップ50内の空気により押圧されてキャップ50の一部がキャップホルダ60側に移動することによって、リップ54とインク吐出面30aとの間にできた隙間からキャップ50内の空気が外部に流れ出すことにより、キャップ50内の気圧の上昇を吸収することができる。

別の一変形例では、図15に示すように、キャップ50の基材51の下面には、その長手方向両端部付近の平面視でリップ54に重なる領域に、基材51の短手方向の全長にわたってリブ71が形成されていている(変形例2)。基材51は、ばね55により押圧されることで変形するが、基材51の長手方向両端部付近においては、その変形は不安定なものとなる。そこで、基材51の長手方向の両端部付近にリブ71を設けることにより、基材51の長手方向中央部の変形を妨げることなく、その長手方向の両端部付近の不安定な変形を抑えることができる。

別の一変形例では、図16に示すように、キャップ50の基材51の下面に、図15と同様の、リブ71に加えて、基材51の短手方向両端部付近に、基材51の長手方向に沿って離散的に複数のリブ72が形成されていている(変形例3)。ここで、複数のリブ72は、基材51の長手方向及び短手方向の中心点に関して対称となるように形成されている。この場合、複数のリブ72を形成することにより、基材51の剛性を高くすることができるとともに、複数のリブ72が基材51の長手方向に沿って離散的に配置されていることにより、基材51の変形が阻害されにくく、基材51に反りがあっても、キャップ50を押圧する力を大きくすることなく、基材51の上面に形成されたリップ54をインク吐出面30a(図4参照)に十分に密着させることができる。なお、この変形例3においては、リブ71は形成されておらず、リブ72のみが形成されていてもよい。

本発明の実施の形態に係るプリンタの概略構成図である。 図1のインクジェットヘッド周辺の平面図である。 図2のIII−III線断面図である。 図1のヘッド本体の平面図である。 図4の部分拡大図である。 図5のVI−VI線断面図である。 図6の圧電アクチュエータ付近の部分拡大図である。 図3のワイパー及びインク受け取り部材によるインク吐出面のクリーニングの様子を表す図である。 図2のキャップ及びキャップホルダの断面図であり、(a)がインク吐出面をキャッピングしていない状態、(b)がインク吐出面をキャッピングした状態を示している。 図9(a)に描かれたキャップの平面図である。 図9(a)に描かれたキャップホルダの平面図である。 図9(a)を矢印XIIの方向から見たときの側面図である。 図9(b)のキャップ内の気圧が変化したときのキャップの動作を示す図である。 変形例1の図9相当の断面図である。 変形例2の図10相当の平面図である。 変形例3の図10相当の平面図である。

符号の説明

1 インクジェットプリンタ
8 ノズル
8a インク吐出口
30a インク吐出面
50 キャップ
51 基材
51a 凹部
51b 連通孔
51c キャップホルダ取り付け部
51d リブ
51f ばね取り付け部
51g 側面
52 ダンパフィルム
54 リップ
55 ばね
60 キャップホルダ
71、72 リブ

Claims (10)

  1. インク滴を吐出するノズル及び前記ノズルのインク吐出口が形成されたインク吐出面を有するインクジェットヘッドと、
    前記インク吐出面を覆うキャップと、
    前記キャップを前記インク吐出面に向かって押圧するキャップホルダとを備え、
    前記キャップが、
    前記インク吐出面の全域に対向させることが可能な基材と、
    前記インク吐出面に対向する前記基材の一表面の外縁に沿ってその全周にわたって配設され、前記インク吐出面に当接させることが可能なリップとを有し、
    前記基材には、
    前記一表面に開口を有する凹部と、
    前記凹部の底面に開口を有し、前記凹部を外気と連通させる連通孔とが形成され、
    前記一表面には前記凹部を覆うようにダンパフィルムが接合され、前記一表面と前記ダンパフィルムとの接合部が、前記凹部をその全周にわたって取り囲んでいることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記リップが前記インク吐出面に当接しているときに、前記キャップが前記インク吐出面を押圧する力が、前記ノズルに形成されるインクのメニスカスの耐圧と前記リップの前記基材の前記リップに囲まれた部分の面積との積よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記リップが前記インク吐出面から離隔しているときに、
    前記ダンパフィルムが、前記凹部の底面に近づく方向にたわんでいることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記リップが前記インク吐出面から離隔しているときに、
    前記ダンパフィルムが、前記凹部の底面に当接していることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記基材に、前記基材の前記一表面と反対側の表面からこの表面と直交する方向に突出しているとともに、前記基材の長手方向及び前記基材の短手方向の中心点に関して対称に位置し且つ前記基材の長手方向に沿って離散的に配置された複数のリブが形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記リブが、前記基材の長手方向の両端部付近に、前記基材の短手方向のほぼ全長にわたって形成されていることを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記リブと前記キャップホルダとの間に配置されており、前記リップが前記インク吐出面に当接しているときに、前記キャップを前記インクジェットヘッドに向けて付勢する弾性部材をさらに備えていることを特徴とする請求項5又は6に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記キャップが所定の範囲内において前記インク吐出面と直交する方向に移動可能となるように、前記キャップと前記キャップホルダとが互いに係合しており、
    前記弾性部材は、前記キャップが前記所定の範囲内のいずれの位置にあっても前記キャップを前記キャップを前記インク吐出面に向けて付勢することを特徴とする請求項7に記載のインクジェットプリント装置。
  9. 前記リブには、前記リップが前記インク吐出面から離隔しているときに前記キャップホルダの一部と対向し、前記インク吐出面と直交する方向に延在する位置決め面が設けられていることを特徴とする請求項8に記載のインクジェットプリント装置。
  10. インク滴を吐出するノズルのインク吐出口が形成されたインク吐出面を覆うキャップであって、
    前記インク吐出面の全域に対向させることが可能な基材と、
    前記インク吐出面に対向する前記基材の前記一表面の外縁に沿ってその全周にわたって形成され、前記インク吐出面に当接させることが可能なリップとを有し、
    前記基材には、
    前記一表面に開口を有する凹部と、
    前記凹部の底面に開口を有し、前記凹部を外気と連通させる連通孔とが形成され、
    前記一表面には前記凹部を覆うようにダンパフィルムが接合され、前記一表面と前記ダンパフィルムとの接合部が、前記凹部をその全周にわたって取り囲んでいることを特徴とするキャップ。
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