本実施形態に係るスロットマシン10の外観を図1に示す。
図1は、本実施形態に係るスロットマシンの外観を示す正面図である。同図において、スロットマシン10の筐体の前面部には、フロントパネル20が設けてある。このフロントパネル20の略中央には、演出画像を表示可能な液晶ディスプレイパネルから構成される表示装置70が設けてある。なお、表示装置70は、上述した液晶ディスプレイパネルに限らず、遊技者が、画像情報や文字情報を遊技中に視認し得る装置であれば、その他あらゆる表示装置を用いることが可能である。また、演出画像の表示とスピーカ(表示せず)から発せられる音声とを組み合わせることもできる。
一方、表示装置70の上側には、垂直方向に縦長矩形の3つの表示窓22L、22C及び22Rが形成されていて、各表示窓からモータで駆動されるリール40L、40C、40Rの図柄の一部が視認できるようになっている。
また、表示装置70の下側には、左側から順に、ベット数表示ランプ(ベット数表示手段)51a〜51c、クレジット数表示部53及び獲得枚数表示部54が設けてある。各ベット数表示ランプ51a〜51cの右側には、ベットされた遊技媒体の枚数を示す「1BET」、「2BET」、「3BET」の文字が表示してあり、各ベット数表示ランプ51a〜51cが点灯することによりベット数が指標されるようになっている。クレジット数表示部53及び獲得枚数表示部54は、ともに二桁の数字を表示可能なLED(7セグ)からなっている。
上述した表示装置70の下方には、概略水平の操作パネル部30が設けられている。操作パネル部30の左側には、1−ベットスイッチ32、2−ベットスイッチ34及び最大ベットスイッチ36が設けられている。また、操作パネル部30の右側には、遊技媒体を投入することができる遊技媒体投入口38が設けられている。
遊技媒体投入口38から遊技媒体が投入されると、遊技媒体カウンタ(図示せず)により遊技媒体の枚数が計数され、規定枚数以上の遊技媒体が投入された場合には、規定以上の枚数はクレジット数として後述するRAM110に記憶される。
1−ベットスイッチ32は、クレジット数のうちの1枚だけを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。2−ベットスイッチ34は、クレジット数のうちの2枚だけを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。最大ベットスイッチ36は、クレジット数のうちの3枚のメダルを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。
以下においては、賭けの対象となる遊技媒体の数を「ベット数」と称し、上述した1−ベットスイッチ32、2−ベットスイッチ34又は最大ベットスイッチ36の操作により遊技者によって賭けの対象として設定されたメダルの数を「設定ベット数」と称する。
1−ベットスイッチ32を遊技者が操作したときには、5本(3本の水平入賞ラインと2本の斜め入賞ライン)の入賞ラインのうちの1本、例えば中央の水平入賞ラインを有効化する。また、2−ベットスイッチ34を操作したときには、5本の入賞ラインのうちの3本、例えば3本の水平入賞ラインを有効化する。更に、最大ベットスイッチ36を操作したときには、5本の入賞ラインの全て、即ち3本の水平入賞ラインと2本の斜め入賞ラインを有効化する。
スロットマシン10の筐体上方の内部には、3個のリール40L,40C及び40Rが回転自在に設けられている。リール40L,40C及び40Rは、リング状の形状であり、このリール40L,40C及び40Rの外周面には、図柄が印刷されたリールテープが貼り付けられている。リール40L,40C及び40Rの各々には、例えば、21個の図柄が等間隔で配置されている。これらの図柄の配列は、リール40L,40C及び40Rの各々で異なる。これらのリール40L,40C及び40Rの各々は、上述した表示窓22L、22C及び22Rを介して視認可能に設けられている。リールが停止しているときには、1つの表示窓において、1本のリールの連続した3つの図柄が視認可能となる。このため、3つの表示窓22L、22C及び22Rの全てからは、合計9個の図柄が視認可能となる。ただし、連続した3つの図柄が視認可能な場合だけでなく、例えば、1つまたは2つの図柄が視認可能なようにすることも考えられる。
なお、本実施形態では、リール40L、40C、40Rの大きさも、通常のリールよりも小型化されている。従って、本実施形態では、リール40L、40C、40Rが小型で、遊技者の目線よりも上方に設置されているので、特別な情報、示唆等がない場合には、遊技者は、通常、目線位置に配置された表示装置70の演出画像に注目しながら遊技を行なうようになる。
後述するように、リール40L,40C及び40Rの各々は、モータ(図示せず)により回転駆動され、表示窓22L、22C及び22Rにおいては、リール40L、40C及び40Rの外周面に描かれた図柄が上から下に向かって移動する。
操作パネル部30の前面の左側には、スタートスイッチ50が傾動可能に設けられている。操作パネル部30の前面の中央部には、3つのストップスイッチ52L、52C及び52Rが設けられている。ストップスイッチ52Lは左リール40Lに対応し、ストップスイッチ52Cは中リール40Cに対応し、ストップスイッチ52Rは右リール40Rに対応している。
上述したスタートスイッチ50を遊技者が傾動操作すると、上述した3つの40L,40C及び40Rは、一斉に回転を始める。3つのリール40L、40C及び40Rが回転したときには、リール40L、40C及び40Rの各々の外周面に描かれている図柄は、表示窓22L、22C及び22Rの各々において上から下へと移動表示される。
上述した3つのリール40L、40C及び40Rの回転速度が一定速度に達したときには、遊技者によるストップスイッチ52L、52C及び52Rの操作が有効となる。
ストップスイッチ52Lを遊技者が押動操作したときには、左リール40Lが停止する。ストップスイッチ52Cを遊技者が押動操作したときには、中リール40Cが停止する。ストップスイッチ52Rを遊技者が押動操作したときには、右リール40Rが停止する。
リール40L、40C又は40Rが停止するときには、リールの各々の外周面に描かれている図柄が、上述した入賞ラインに位置付けられるように、3つのリール40L、40C又は40Rの各々は、停止制御される。
スロットマシン10の筐体の下方の右側には、筐体の内部に収納されたスピーカ(図示せず。尚、後述する図3に示すスピーカ64に対応する。)から発せられた音を筐体の外部へ出すための透音穴60が設けられている。スロットマシン10の筐体の下方の中央部には、遊技媒体払出口62が設けられている。リール40L、40C又は40Rが停止して、有効ライン上に停止表示された図柄の組合せが、所定の組合せ、即ち役を構成する図柄の組合せとなり、役に入賞したときには、その組合せに応じて予め定められた枚数の遊技媒体が遊技媒体払出口62から払い出される。
上述のように、スロットマシン10における遊技は、停止させられた複数のリール40L、40C又は40Rの停止位置により定まる図柄の組合せによって遊技結果が定まる遊技である。また、この遊技は、スタートスイッチ50を遊技者が傾動操作する度に行なわれ、複数のリール40L、40C又は40Rの回転開始から回転停止までの行程を1回の遊技として、繰り返され得る遊技である。
上述の役の種類には、例えば、当たり役、一般役、再遊技役等の種類がある。当たり役は、抽選で当たり役に当選し、その当たり役に応じた図柄が揃って入賞したときには、遊技を遊技者にとって有利に進行させる当たり遊技を行なうことができる役である。また、一般役は、抽選で一般役に当選し、その一般役に応じた図柄が揃って入賞すると、予め定められた数の遊技媒体の払い出しが行なわれる役である。また、再遊技役は、抽選で再遊技役に当選し、再遊技役に応じた図柄が揃って入賞したときに、遊技媒体を新たに投入することなく再遊技(リプレイとも称する。)が行なえるようにした役である。
また、当たり役には、ビックボーナス役(以下、BB役と称する。)及びレギュラーボーナス役(以下、RB役と称する。)がある。
RB役は、当たり遊技の1つであるRB遊技に移行させる役である。このRB遊技は、所定役が高確率で当選する遊技を一定条件下で所定回数行なう遊技である。また、BB役は、当たり遊技の1つであるBB遊技に移行させる役である。このBB遊技は、一般遊技を行なうとともに、この一般遊技中に一定条件下でRB遊技に移行できるようにした遊技であり、予め定められた遊技媒体の払い出し数に達するまで、一般遊技とRB遊技とを繰り返し行なえる遊技である。
<制御手段の説明>
スロットマシン10を制御する制御手段は、主制御回路100と副制御回路200から構成される。ここで、主制御回路100のブロック図を図2に示し、これに電気的に接続されている副制御回路200のブロック図を図3に示す。
上述したスタートスイッチ50は、主制御回路100のインターフェイス回路102に接続され、インターフェイス回路102は、入出力バス104に接続されている。スタートスイッチ50から発せられたリール回転開始信号は、インターフェイス回路102において所望の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。入出力バス104は、中央処理回路(以下、CPUと称する)106にデータ信号又はアドレス信号が入出力されるようになされている。上述したリール回転開始信号は、「操作信号」の1つを構成する。
また、上述したインターフェイス回路102には、ストップスイッチ52L,52C及び52R、並びに1−ベットスイッチ32、2−ベットスイッチ34及び最大ベットスイッチ36も接続されている。これらのボタンやスイッチから発せられる信号もインターフェイス回路102に供給され、所望の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。上述したストップスイッチ52L,52C又は52Rから発せられる信号も、操作信号を構成する。
上述した入出力バス104には、ROM(リード・オンリー・メモリ)108及びRAM(ランダム・アクセス・メモリ)110も接続されている。ROM108は、スロットマシンの全体の流れを制御する制御プログラムや、制御プログラムを実行するための初期データを記憶する。例えば、後述する図5に示すメインルーチン、図6から図14に示すサブルーチン、及びこれらのプログラムで使用するための初期データを記憶する。また、RAM110は、上述した制御プログラムで使用するフラグや変数の値を一時的に記憶することができる。
入出力バス104には、乱数を発生させるための乱数発生器112も接続されている。乱数発生器112は、一定の範囲の数値、例えば0〜65535(2の16乗)に含まれる乱数を発生させる。尚、CPU106の演算処理により乱数を発させるように構成してもよい。
入出力バス104には、モータ駆動回路114が接続されている。モータ駆動回路114には、上述した3つのリール40L、40C及び40Rの各々を回転駆動するステッピングモータ80L、80C及び80Rが接続されている。ステッピングモータ80L、80C及び80Rの各々は、3つのリール40L、40C及び40Rの内部に設けられ、ステッピングモータ80L、80C及び80Rの回転シャフトがリール40L、40C及び40Rの回転中心となるように、ステッピングモータ80L、80C及び80Rに取り付けられている。
CPU106から発せられる駆動制御命令は、モータ駆動回路114により駆動信号に変換され、駆動信号はステッピングモータ80L、80C及び80Rに供給される。なお、駆動制御命令には、回転速度の命令も含まれており、ステッピングモータ80L、80C及び80Rの回転制御及び停止制御を行なうとともに、回転速度の制御も行なう。
CPU106が、上述したように、ステッピングモータ80L、80C及び80Rに対する制御をすることにより、リール40L、40C及び40Rの回転制御及び停止制御を行なうとともに、回転速度の制御を行なうことができる。
リール40L、40C及び40Rの各々には、各リールの回転角度位置を検出するための回転角度位置センサ(図示せず)が設けられており、回転角度位置センサは、リール回転角度位置検出回路116に接続されている。リール40L、40C及び40Rの各々の回転角度位置を示す信号が回転角度位置センサから発せられたときには、リール回転角度位置検出回路116に供給され、所定の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。
CPU106は、供給された回転角度位置から図柄の番号を算出し、表示窓22L、22C及び22Rの各々に表示される図柄を特定する。
更に、インターフェイス回路102には、接続線118も接続されている。この接続線118によって、主制御回路100は、後述する副制御回路200に電気的に接続される。この副制御回路200を示すブロック図を図3に示す。
上述した接続線118は、副制御回路200のインターフェイス回路202に接続され、インターフェイス回路202は、入出力バス204に接続されている。主制御回路100から副制御回路200に送信された信号は、インターフェイス回路202において所望の信号に変換された後、入出力バス204に供給される。入出力バス204は、中央処理回路(以下、CPUと称する)206にデータ信号又はアドレス信号が入出力されるようになされている。
上述した入出力バス204には、ROM(リード・オンリー・メモリ)208及びRAM(ランダム・アクセス・メモリ)210も接続されている。ROM208は、後述するランプ駆動回路218や、表示駆動回路220や、スピーカ駆動回路222を制御する制御プログラムや、制御プログラムを実行するための初期データを記憶する。ROM208は、表示装置70に表示するための種々の画像データや、スピーカ64から発するための音声データも記憶する。また、図示されていないが、演出を実施するか否かを決定のための抽選処理や演出の実施回数を定めるための抽選処理に用いる乱数発生器も設けられている。
入出力バス204には、表示ランプ124を駆動するためのランプ駆動回路218も接続されている。CPU206は、主制御回路100から供給される制御情報に応じて駆動指令をランプ駆動回路218に発し、駆動指令に応じて表示ランプ124を点灯駆動する。
また、入出力バス204には、表示装置70を駆動する表示駆動回路220も接続されている。CPU206は、主制御回路100から供給される制御情報に応じてROM208に記憶されている画像データや文字データ等を読み出し、そのデータを表示駆動回路220に供給する。このようにすることにより、表示装置70には、画像データや文字データが画像として表示される。
更に、入出力バス204には、スピーカ64を駆動するためのスピーカ駆動回路222も接続されている。CPU206は、主制御回路100から供給される制御情報に応じてROM208に記憶されている音声データを読み出し、そのデータをスピーカ駆動回路222に供給する。このようにすることにより、スピーカ64から所定の音声が発せられる。
(機能ブロック図の説明)
次に、スロットマシン10の制御の機能ブロック図を図4に示す。
制御回路として、主制御回路100と副制御回路200が電気的に接続され、主制御回路100には、操作手段300が電気的に接続され、また、リール40L、40C及び40Rの各々に設けられたモータ80L、80C及び80Rが電気的に接続されている。副制御回路200には、表示装置70、表示ランプ124、及びスピーカ64が電気的に接続されている。
3つのストップスイッチ52L,52C及び52Rから停止操作手段310が構成され、この停止操作手段310と、スタートスイッチ50と、ベットスイッチ32、34及び36とから操作手段300が構成される。この操作手段300は、スイッチに限られず、遊技者の四肢を用いた操作に基づいて操作信号を発生させるものであれば、あらゆる手段が適用できる。
<主制御回路100の説明>
主制御回路100は、役抽選手段410と、リール制御手段440と、当たり遊技制御手段450と、再遊技制御手段460と、再遊技選択高状態制御手段470とを含む。
役抽選手段410は、役抽選処理によって、役(当たり役であるBB役とRB役、一般役、再遊技役)の抽選を行なうものである。役抽選手段410は、例えば、役抽選用の乱数発生器112(ハード乱数等)と、この乱数発生器112が発生する乱数を抽出する乱数抽出手段420と、乱数抽出手段420が抽出した乱数値に基づいて役の当選の有無及び当選役を判定する乱数判定手段430とを備えている。この役抽選手段410による制御処理は、役抽選処理サブルーチン(図6、図7参照)に示される。
リール制御手段440は、スタートスイッチ50から発信されたリール回転開始信号を受信することによって、モータ80L、80C、80Rの制御を行なって、リール40L、40C、40Rを回転させ、そして、ストップスイッチ52L、52C、52Rから発信されたリール停止信号の受信または所定時間の経過によって、リール40L、40C、40Rを停止させるリール作動に関する制御を行なう。停止の制御においては、当選した役に対応して、停止図柄が揃うまたは揃わないようにするための図柄組合せ制御を行なう。このリール制御手段440による制御処理は、リール変動、停止サブルーチン(図8参照)に示される。
当たり遊技制御手段450は、役抽選処理で当たり役や一般役が当選し、停止した図柄に関する入賞図柄判定により、各々の役に対応した図柄が揃ったと判別したときに、遊技が遊技者にとって有利に進行する当たり遊技や所定枚数の遊技媒体の払い出しを行なう。
再遊技制御手段460は、抽選処理で再遊技役が当選し、停止した図柄に関する入賞図柄判定により、再遊技役に対応した図柄が揃ったと判別したときに、遊技媒体を投入しないで、次の遊技を行なうための制御を行なう。また、所定の要件を満たす場合には、役抽選処理で再遊技役が当選する確率がより高く設定された再遊技選択高状態(以下RT(リプレイタイムの略)作動状態と称する。)が設定可能になっている。
再遊技選択高状態制御手段470は、所定の開始要件を満たしたときに、遊技の態様を、役抽選手段により再遊技役が当選する確率がより高い値に設定されたRT作動状態(再遊技選択高状態)に変更し、RT作動状態(再遊技選択高状態)に変更後、所定の解除要件を満たしたときに、RT作動状態(再遊技選択高状態)を解除する制御処理を行なう。また、本実施形態では、再遊技役の当選確率や開始、終了要件を始めとする様々な設定条件が異なる、複数のRT作動状態を備えることができる。
<副制御回路200の説明>
副制御回路200には、画像制御手段510、音声制御手段520、ランプ制御手段530、及び演出制御手段540が設けられている。画像制御手段510は、主制御回路100から受信した信号に基づいて、ROM208に記憶した画像データを読み出し、表示駆動回路220を制御して、表示装置70に所定の演出画像を表示することができる。また、音声制御手段520は、主制御回路100から受信した信号に基づいて、ROM208に記憶した記憶した音声データを読み出して、スピーカ駆動回路222を制御して、スピーカ64から所定の音声を発することができる。
ランプ制御手段530は、主制御回路100から受信した信号に基づいて、ROM208に記憶したランプ点灯データを読み出し、ランプ駆動回路218を制御して、表示ランプ124の点灯、消灯、点滅等の制御を行なう。また、演出制御手段540は、画像制御手段510及び音声制御手段520に制御信号を送信して、必要に応じて音声と共に、勝利、敗北連続バトル画像を含む所定の演出画像を表示するための制御処理を行なう。
(制御処理の説明)
以下に、上述した制御手段において行なわれる各種の制御について、フローチャートを用いながら詳細に説明する。
図5には、主制御回路100で行なわれる制御処理のメインルーチンを示す。図6から図14には、このメインルーチンで行なわれる制御処理である各サブルーチンを示す。
図6と図7には、役抽選手段410により行なわれる役抽選と、役抽選に引き続き行なわれるフラグオン処理を行なう役抽選処理サブルーチンを示す。図8には、リール制御手段440により、リールの回転、停止のための制御を行なうリール変動、停止サブルーチンを示す。図9には、リール変動、停止サブルーチンにより図柄が停止した後の制御処理であるフラグオフ、RT設定処理サブルーチンを示す。
図10には、フラグオフ、RT設定処理サブルーチンの制御処理の一部であるRB遊技中処理サブルーチンを示し、図11には、フラグオフ、RT設定処理サブルーチンの制御処理の一部であるBB遊技中処理サブルーチンを示し、図12には、フラグオフ、RT設定処理サブルーチンの制御処理の一部である役当選時処理サブルーチンを示す。また、図13には、役当選時処理サブルーチンの制御処理の一部であるBB、RB判定処理サブルーチンを示し、図14には、役当選時処理サブルーチンの制御処理の一部である再遊技役入賞処理サブルーチンを示す。
また、上述にように、副制御回路200においては、主制御回路100から受信した信号に基づいて、画像表示のための制御、表示ランプを点灯させるための制御、及び音声を発するための制御を行なう。
図15には、演出制御手段540、画像制御手段510及び音声制御手段520によって行なわれる連続演出制御サブルーチンを示し、図16には、連続演出制御サブルーチンの制御処理の一部であるRT2作動時演出制御サブルーチンを示す。
なお、以下に説明する制御処理においては、スロットマシン10は予め起動されており、上述した主制御回路100や副制御回路200において用いられる変数は所定の値に初期化され、定常動作しているものとする。
<メインルーチンの説明>
まず、メインルーチンの制御処理の説明を、図5のフローチャートを用いながら説明する。このメインルーチンでは、遊技者が遊技媒体を投入して、複数の図柄が表示された複数のリールを回転させて停止させるまでの1工程を1回とする遊技を、1回行なうときの制御処理を示す。
まず、パラメータNRPの値が、0より大きいか否かを判断する(ステップS11)。ここでNRPは、再遊技を行なうか否かを定めるパラメータであり、0より大きい場合には再遊技を行ない、0以下の場合には再遊技を行なわないように設定されている。また、図14のステップSステップS182に示すように、再遊技役1に当選し入賞したときに、NRPの値として1をインプットし、図14のステップSステップS183に示すように、再遊技役2に当選し入賞したときに、NRPの値として2をインプットするようになっている。
ステップ11の判断で、もし、NRPの値が0以下である(NO)と判別したときには、再遊技を行なわないと判断して、次に、遊技媒体が投入されたか否かを判断する(ステップS12)。この判断で、もし、遊技媒体が投入された(YES)と判別したときには、ステップS15へ進み、遊技媒体投入口38の下部に設置された遊技媒体カウンタでカウントした投入枚数を、ベット数として検出する。ただし、規定枚数(本実施形態では3枚)を越える枚数の遊技媒体が投入されたときには、規定枚数を越える分の遊技媒体は、クレジット枚数としてRAM110に記憶する。
ステップS12の判断において、もし、遊技媒体が投入されていない(NO)と判断したときには、次に、クレジットされた遊技媒体が有るか否かを判断する(ステップS13)。この判断で、もし、クレジットされた遊技媒体はない(NO)と判別したときには、再びステップS12へ戻り、ステップS12とステップS13の判断処理を繰り返し実行する。
また、ステップS13の判断で、もし、クレジットされた遊技媒体が有る(YES)と判別したときには、次に、ベット操作信号を受信したか否かを判断する(ステップS14)。このベット操作信号は、遊技者がベットスイッチ32、34または36の何れか1のスイッチを操作したときに発信される。この判断で、もし、ベット操作信号を受信していない(NO)と判別したときには、再びステップS12に戻り、ステップS12からステップS14までの判断処理を繰り返し実行する。ステップS14の判断で、もし、ベット信号を受信した(YES)と判別したときには、受信したベット操作信号からベット数を検出する(ステップS15)。そして、遊技媒体の投入またはクレジットされた遊技媒体の使用の何れの場合においても、検出したベット数を新たなベット数としてRAM110に記憶し、クレジットされた遊技媒体を使用する場合には、同時に、遊技媒体のクレジット数から、検出したベット数分の枚数だけ減じる処理を行なう(ステップS16)。そして、役抽選処理サブルーチン(ステップS19)へ進む。
ステップS11の判断において、もし、NRPの値が0より大きく(YES)、再遊技状態にあると判別したときには、次に、再遊技信号を副制御回路200へ送信する(ステップS17)。副制御回路200では、ステップS17で送信した再遊技信号に基づいて、連続演出画像制御サブルーチンのステップS203の判断処理(図15参照)、及びRT2作動時演出制御サブルーチンのステップS234の判断処理(図16参照)を行なう。
ステップS17に引き続いて、NRPの値に0をインプットして再遊技状態を解除し(ステップS18)、ステップS12からステップS16の処理を行なわない再遊技の制御処理を行なって、役抽選処理サブルーチン(ステップS19)へ進む。つまり、再遊技状態にあると判別したときには、遊技媒体を新たに投入したり、クレジットした遊技媒体を消費することなく、遊技を行なうことができる。また、再遊技におけるベット数としては、本実施形態では、前の遊技におけるベット数と同じベット数を設定するような制御が行なわれるが、前の遊技のベット数と異なる値のベット数を設定する制御も可能である。
ステップS19の役抽選処理サブルーチンでは、役抽選手段410による役抽選が行なわれ、当選した役に応じて、RBフラグ、BBフラグ、再遊技フラグ、一般役フラグをオンにするフラグオンの処理が行なわれる。このサブルーチンの詳細については、図6と図7のフローチャートを用いて後述する。
役抽選処理サブルーチン(ステップS19)に引き続いて、この役抽選の結果に基づいて、リール40L、40C、40Rを回転させてから停止させるリールの動きに関する制御処理を行なうリール変動、停止サブルーチン(ステップS20)が行なわれる。このリール変動、停止サブルーチンは、リール制御手段440によって行なわれ、このサブルーチンの詳細については、図8のフローチャートを用いて後述する。
次に、リール変動、停止サブルーチンによってリールが停止した後、入賞図柄判定を行なって、その判定結果に基づいて、フラグオフやRT(リプレイタイム)の設定を行なうフラグオフ、RT設定処理サブルーチン(ステップS21)が行なわれる。このサブルーチンの詳細については、図9〜図14のフローチャートを用いて後述する。
そして、役抽選、入賞図柄判定の結果に基づいて、入賞した当たり遊技に対応した所定枚数の遊技媒体を払い出す払い出し処理(ステップS22)が行なわれる。この払い出し処理は、実際に遊技媒体を遊技媒体払出口62から払い出すことも可能であるし、払い出す代わりに、所定枚数の遊技媒体をクレジットすることも可能である。以上の制御処理によって1回分の遊技が終了する。このメインルーチンに示される制御処理を繰り返すことによって、遊技者は複数回数の遊技を行なうことができる。
<役抽選処理サブルーチン>
次にメインルーチンのステップS19で行なわれる役抽選処理サブルーチンについて、図6と図7に示したフローチャートを用いながら詳細に説明する。
まず、スタートスイッチONの信号を受信したか否か判断する(ステップS31)。このスタートスイッチONの信号は、遊技者によるスタートスイッチ50の操作をしたときに操作手段300により発信される信号であり、この信号に基づいてリール制御手段440は、リールの回転を開始する制御を行なう(図8のステップS73参照)。
この判断で、スタートスイッチONの信号を受信していない(NO)と判別したときには、このステップS31の判断処理を繰り返す。つまり、遊技者がスタートスイッチ50を操作するまで、遊技のスタートを待つ待機状態となっている。
ステップS31の判断で、もし、スタートスイッチONの信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、パラメータNRBの値が、0より大きいか否かを判断する(ステップS32)。ここで、NRBは、RB遊技を行なうか否かを定めるパラメータであり、0より大きい場合にはRB遊技を行ない、0以下の場合にはRB遊技を行なわないように設定されている。また、図11のステップS124や図13のステップS164に示すように、RB役に当選し入賞した場合には、NRBの値として1をインプットするようになっている。
ステップS32の判断で、もし、NRBの値が0より大きい(YES)と判別したときには、ROM108に記憶されたRB用抽選表を読み出し(ステップS33)、ステップS47へ進む。ここで、RB用抽選表の実施例を図17に示す。
RB用抽選表では、図柄番号1〜3の3種類の一般役と、図柄番号4のはずれとが設定されている。図柄番号1の一般役1は、役抽選における当選確率が1/64であって、左リールの図柄がチェリーであれば、残り2つのリールの図柄については、何れの図柄であっても入賞するように設定されている。
図柄番号2の一般役2は、役抽選における当選確率が1/1.03であって、3つのリール共にベルの図柄が揃う場合に入賞するように設定されている。従って、RB遊技中においては、役抽選で一般役2に当選する可能性が非常に高くなっている。また、図柄番号3の一般役3は、役抽選における当選確率が1/100であって、3つのリール共にスイカの図柄が揃う場合に入賞するように設定されている。図柄番号4のはずれの確率は、約1/286という低い値が設定されている。
ステップS32の判断で、もし、NRBの値が0以下である(NO)と判別したときには、次に、パラメータNBBの値が、0より大きいか否かを判断する(ステップS34)。NBBは、BB遊技を行なうか否かを定めるパラメータであり、0より大きい場合にはBB遊技を行ない、0以下の場合にはBB遊技を行なわないように設定されている。また、図13のステップS162に示すように、BB役に当選して入賞した場合には、NBBの値として1をインプットするようになっている。
ステップS34の判断で、もし、NBBが0より大きい(YES)と判別したときには、ROM108に記憶されたBB作動時一般抽選表を読み出し(ステップS35)、ステップS47へ進む。ここで、BB作動時一般抽選表の実施例を図18に示す。
BB作動時一般抽選表は、BB遊技中であって、かつRB遊技中ではない状態の場合に用いる抽選表である。もし、BB遊技中であってRB遊技中の場合には、上述の図17に示すRB用抽選表を用いる。BB作動時一般抽選表では、図柄番号1〜3の3種類の一般役と、図柄番号4のRB役と、図柄番号5のはずれが設定されている。ここで、後述するBB未作動時一般抽選表(図21参照)と比較すると、BB作動時一般抽選表では、再遊技役及びBB役がない設定になっている。
図柄番号1の一般役1は、役抽選における当選確率が1/64であって、左リールの図柄がチェリーであれば、残り2つのリールの図柄については、何れの図柄であっても入賞するように設定されている。また、図柄番号2の一般役2は、役抽選における当選確率が1/7であって、3つのリール共にベルの図柄が揃う場合に入賞するように設定されている。図柄番号3の一般役3は、役抽選における当選確率が1/100であって、3つのリール共にスイカの図柄が揃う場合に入賞するように設定されている。
図柄番号4のRB役は、役抽選における当選確率が1/4であって、左リールにバーの図柄が停止し、中、右リールにリプレイの図柄が停止する場合に入賞するように設定されている。後述するBB未作動時一般抽選表(図21参照)では、役抽選におけるRB役の当選確率は1/800であり、BB遊技中においては、通常遊技時に比べてRB役に当選する確率が高く設定されている。また、役抽選における図柄番号5のはずれの確率は、約1/1.72に設定されている。
次に、ステップS34の判断で、NBBの値が0以下である(NO)と判別したときには、次に、NRTが0より大きい値であるか否かを判断する(ステップS36)。ここでNRTは、遊技状態が、役抽選で再遊技が当選する可能性がより高くなるRT作動状態(再遊技選択高状態)であるか否かを定めるパラメータである。
NRTは、初期状態では0に設定されており、RT作動状態の開始要件が満たされたとき、具体的には、BB遊技が終了したときにNRTの値に1をインプットして(図10のステップS107、図11のステップS131参照)、遊技をRT1作動状態にし、また、RT1作動状態において、後述する再遊技2が入賞したとき、NRTの値を1から2に変更して(図14のステップS185参照)、RT1作動状態からRT2作動状態に変更する制御処理を行なう。また、RT作動状態においてRT作動状態の解除要件が満たされたとき、具体的には、RT1またはRT2作動状態において、役抽選でRB役またはBB役に当選したとき(図7のステップS54参照)、または、RT2作動状態において遊技数が所定回数に達したとき(図6のステップS44参照)に、NRTの値に0をインプットしてRT作動状態を解除する。
ステップS36の判断で、もし、NRTの値が0より大きい(YES)と判別したときには、次に、NRTの値が1であるか否か判断する(ステップS37)。この判断で、もし、NRTの値が1である(YES)と判別したときには、ROM108に記憶されたRT1作動時一般抽選表を読み出す(ステップS38)ここで、RT1作動時一般抽選表の実施例を図19に示す。
RT1作動時一般抽選表では、図柄番号1〜3の3種類の一般役と、図柄番号4の再遊技役1と、図柄番号5の再遊技役2と、図柄番号6のRB役と、図柄番号7のBB役と、図柄番号8のはずれが設定されている。このRT1作動時一般抽選表と、後述するRT2作動時一般抽選表(図20参照)、及び通常の遊技状態において用いるBB未作動時一般抽選表(図21参照)と比較すると、設定されている役と図柄は同一であり、図柄番号4の再遊技役1、図柄番号5の再遊技役2、及び図柄番号8のはずれの当選確率が異なっている点で相違しているが、他の図柄番号の役については、3つの抽選表共に、当選確率、図柄の全てにおいて同一に設定されている。以下に、RT1作動時一般抽選表について、図柄番号順に説明する。
図柄番号1〜3の3種類の一般役については、上述のBB作動時一般抽選表(図18参照)や、後述するRT2作動時一般抽選表、BB未作動時一般抽選表(図21)と、当選確率、図柄の全てにおいて同一に設定されている。
図柄番号4の再遊技役1は、役抽選における当選確率が1/1.3であって、3つのリール共にリプレイの図柄が揃う場合に入賞するように設定されている。後述するBB未作動時一般遊技表(図21参照)においては、再遊技役1が役抽選で当選する確率が1/7.3に設定されている。図19と図21との比較で明らかなように、RT1作動時においては、再遊技役が役抽選で当選する確率が、通常の遊技状態に比べて非常に高く設定されている。
また、図柄番号5の再遊技役2は、役抽選における当選確率が1/70であって、左、中リールにリプレイの図柄が停止し、右リールにスイカの図柄が停止する場合に入賞するように設定されている。後述するBB未作動時一般遊技表(図21参照)においては、再遊技役2が役抽選で当選する確率が1/4096という非常に小さい値に設定されている。図19と図21との比較で明らかなように、通常の遊技状態では、役抽選で再遊技2に当選することは非常に稀であるが、RT1作動時においては、ある程度の頻度で再遊技役2が当選することがあるといえる。
また、後述するRT2作動時一般抽選表(図20参照)と比較すると、RT2作動時一般抽選表では、再遊技1が役抽選で当選する確率が1/1.4の設定されており、再遊技1が当選する可能性は、RT1作動時とT2作動時とであまり変わらないようになっている。一方、RT2作動時一般抽選表では、再遊技2が役抽選で当選する確率が1/2048という小さな値が設定されており、RT2作動時に役抽選で再遊技2に当選する可能性は、RT1作動時比べてかなり低くなっている。
また、図柄番号6のRB役は、役抽選における当選確率が1/800であって、3つのリール共に青7の図柄が揃う場合に入賞するように設定されている。図柄番号7のBB役は、役抽選処理における当選確率が1/350であって、3つのリール共に赤色の7の図柄が揃う場合に入賞するように設定されている。従って、図19と図21との比較で明らかなように、RT1作動時においては、通常の遊技状態に比べて、再遊技役1、2の役抽選における当選確率がより高く設定されているが、一般役、当たり役については全く同一に設定されている。RT1作動時におけるはずれの確率は、再遊技役1、2が当選する確率が高く設定されている分、通常の遊技状態に比べて低く設定されている。なお、後述するRT2作動時一般抽選表も、一般役、当たり役の当選確率について、RT1作動時一般抽選表と同じ値が設定されている。
フローチャートの説明に戻り、ステップS38に引き続いて、RT1作動信号を副制御回路200へ送信して(ステップS39)、ステップS47へ進む。ここで、副制御回路200では、ステップS39で送信されたRT1作動信号に基づいて、連続演出画像制御サブルーチンのステップS201の判断処理(図15参照)を行なう。
ステップS37の判断で、もし、NRTの値が1ではない(NO)と判別したときには、NRTの値が2であると判断して、次に、ROM108に記憶されたRT2作動時一般抽選表を読み出す(ステップS40)。ここで、RT2作動時一般抽選表の実施例を図20に示す。
RT2作動時一般抽選表では、図柄番号1〜3の3種類の一般役と、図柄番号4の再遊技役1と、図柄番号5の再遊技役2と、図柄番号6のRB役と、図柄番号7のBB役と、図柄番号8のはずれが設定されている。このRT2作動時一般抽選表は、上述のRT1作動時一般抽選表(図19参照)、及び後述するBB未作動時一般抽選表(図21参照)と、設定されている役と図柄は同一である。また、役抽選における当選確率についても、図柄番号4の再遊技役1、図柄番号5の再遊技役2、及び図柄番号8のはずれ以外は同一である。
RT2作動時一般抽選表における図柄番号4の再遊技役1の当選確率は1/1.4であって、RT1作動時一般抽選表の当選確率1/1.3よりわずかに小さい値が設定されている。また、RT2作動時一般抽選表における図柄番号5の再遊技役2の当選確率は、1/2048という小さな値が設定されており、RT1作動時一般抽選表(図19参照)の当選確率1/70に比べてかなり小さくなっている。また、図柄番号8のはずれの確率は、約1/8.9に設定されている。
以上のように、RT1作動時及びRT2作動時においては、役抽選で再遊技1に当選する確率は、通常の遊技に比べて非常に高く設定されている。一方、役抽選で再遊技2に当選する確率については、RT1作動時では、ある程度の頻度(確率1/70)で当選する可能性があるが、RT2作動時では、再遊技役2に当選する可能性は極めて低い設定になっている。
また、後述するように、RT1作動時に再遊技2が入賞したとき、遊技状態がRT1作動状態からRT2作動状態に変更される。ここで、RT1作動状態では、再遊技役が頻繁に入賞し、また、上述のように、小型のリールが遊技者の目線よりも高い位置に設置されているので、再遊技1が入賞したのか、再遊技2が入賞したのか、遊技者が気付かない可能性が高い。従って、仮に、遊技状態が、RT1作動状態からRT2作動状態に変更されたとしても、遊技者はそれに気付かない可能性が高い。更に、後述する連続バトル画像を表示するタイミングによっても、遊技者は、遊技状態がRT1からRT2に変更されたことに気付かない可能性が高い。
フローチャートの説明に戻り、ステップS40に引き続いて、RT2作動信号を副制御回路200へ送信して(ステップS41)、ステップS42へ進む。ここで、副制御回路200では、ステップS41で送信されたRT2作動信号に基づいて、連続演出画像制御サブルーチンのステップS214の判断処理(図15参照)を行なう。
ステップS41に引き続いて、RTKAISUの値に1を加える制御処理を行なう(ステップS42)。ここでRTKAISUは、RT2作動状態での遊技回数を数えるためのカウンタである。RT2作動状態を設定するときに、RTKAISUの値に1をインプットして(図14のステップS186参照)、RT2作動状態で遊技を行なうたびに、RTKAISUの値に1を加えていく制御処理を行なう。
次に、RTKAISUの値がRTMAXより大きいか否かを判断する(ステップS43)。この判断で、もし、RTKAISUの値がRTMAXより大きい(YES)と判別したときには、NRTの値に0をインプットしてRT2作動状態を解除し(ステップS44)、RTKAISUの値に0をインプットして初期化して(ステップS45))、ステップS47へ進む。ステップS43の判断で、もし、RTKAISUの値がRTMAX以下である(NO)と判別したときには、RT2作動状態を解除せずに、そのままステップS47へ進む。
本実施形態では、RTMAXの値として10が設定されており、RT2作動状態の遊技は、10回行なわれると終了するようになっている。また、このRT1作動状態またはRT2作動状態において、RB役またはBB役に当選する場合(図7のステップS54参照)には、RT作動状態を解除するようになっている。
次に、ステップS36の判断に戻って、もし、NRTの値が0以下である(NO)と判別したときには、ROM108に記憶したBB未作動時一般抽選表を読み出す(ステップS46)。ここで、BB未作動時一般抽選表の実施例を図21に示す。
BB未作動時一般抽選表は、既に説明したように、通常の遊技状態において用いられる抽選表であり、図柄番号1〜3の3種類の一般役、図柄番号4の再遊技役1、図柄番号5の再遊技2、役図柄番号6のRB役、図柄番号7のBB役、及び図柄番号8のはずれが設定されている。図柄番号1〜3の3種類の一般役は、上述のBB作動時一般抽選表(図18参照)、RT1、RT2作動時一般抽選表(図19、20参照)と、役抽選における当選確率及び図柄の設定共に、同一の設定がなされている。図柄番号4の再遊技役1は、役抽選処理における当選確率が1/7.3であって、3つのリール共にリプレイの図柄が揃う場合に入賞するように設定されている。図柄番号5の再遊技役2は、役抽選処理における当選確率が1/4096という非常に小さい値が設定され、左、中リールはリプレイの図柄、右リールにスイカの図柄が停止する場合に入賞するように設定されている。
図柄番号7のRB役は、役抽選処理における当選確率が1/800であって、3つのリール共に青7の図柄が揃う場合に入賞するように設定されており、BB遊技中に比べてRB役に当選する可能性は低くなっている。図柄番号7のBB役については、役抽選処理における当選確率が1/350であって、3つのリール共に赤7の図柄が揃う場合に入賞するように設定されている。また、はずれの役抽選における確率は約1/1.45に設定されている。
以上のように、遊技の状態に応じた抽選表を読み出した後、乱数を取得して抽選判定を行なう役抽選を実施する(ステップS47)。具体的には、乱数発生器112で発生させた乱数を乱数抽出手段420で抽出し、乱数判定手段430が、この抽出した乱数と上述の読み出した抽選表を照らし合わせて当選の判定を行なう。
そして、図6に引き続いて図7に移り、この判定の結果、RB役に当選したか否かを判断する(ステップS50)。もし、RB役に当選した(YES)と判別したときには、RB役フラグをオンにして、RAM110に記憶し(ステップS51)、ステップS54へ進む。
ステップS50の判断で、もし、RB役に当選していない(NO)と判別したときには、次に、BB役に当選したか否かを判断する(ステップS52)。この判断で、もし、役抽選によってBB役に当選した(YES)と判別したときには、BB役フラグをオンにしてRAM110に記憶し(ステップS53)、ステップS54へ進む。ステップS54では、NRTの値に0をインプットして初期化し(ステップS54)、ステップS61へ進む。このステップS54の処理により、仮にRT1またはRT2作動状態であったとしても、RB役またはBB役に当選したときには、次の遊技からRT1またはRT2作動状態が解除される。
ステップS52の判断で、もし、BB役に当選していない(NO)と判別したときには、次に、再遊技役に当選したか否かを判断する(ステップS55)。この判断で、もし、役抽選によって再遊技役に当選した(YES)と判別したときには、次に、再遊技役1に当選したか否かを判断する(ステップS56)。この判断で、もし、再遊技役1に当選した(YES)と判別したときには、再遊技1フラグをオンにして、RAM110に記憶し(ステップS57)、ステップS61へ進む。ステップS56の判断で、もし、再遊技役1に当選していない(NO)と判別したときには、再遊技役2に当選したと判断して、再遊技2フラグをオンにして、RAM110に記憶し(ステップS58)、ステップS61へ進む。
ステップS55の判断で、もし、再遊技役に当選していない(NO)と判別したときには、次に、一般役に当選したか否かを判断する(ステップS59)。この判断で、もし、役抽選によって一般役に当選した(YES)と判別したときには、一般役フラグをオンにして、RAM110に記憶し(ステップS60)、ステップS61へ進む。ステップS59の判断で、もし、一般役に当選していない(NO)と判別したときには、フラグオンの処理は行なわずに、そのままステップS61へ進む。
以上のようにフラグオンに関する一連の処理を行なった後、ステップ61において、役抽選で当選した役に対応した図柄番号、制御図柄データをROM108から読み出して、後述するリール変動、停止サブルーチンに用いるため、このデータをRAM110に記憶する。以上によって、役抽選処理サブルーチンを終了する。
<リール変動、停止サブルーチンの説明>
次に、図5のメインルーチンにおいて、上述の役抽選処理サブルーチン(ステップS19)が終了すると、次に、リール変動、停止サブルーチン(ステップS20)を行なう。図8に示すフローチャートを用いて、リール変動、停止サブルーチンの詳細な説明を行なう。
まず、図7のステップS61で記憶した図柄番号と制御図柄データを読み出す(ステップS71)。そして、予め定められた最短時間を経過したか否かの判断を行なう(ステップS72)。この判断で、もし、最短時間が経過していない(NO)と判別したときには、このステップS72の判断処理を繰り返し実行する。つまり、最短時間が経過するまで次の工程であるリールの回転開始を行なえないようなっている。この制御によって、一定時間に行なわれる遊技の回数を、所定の回数以内に抑える制御を行なっている。
ステップS72の判断で、もし、最短時間が経過した(YES)と判別したときには、既にスタートスイッチONの信号を受信しているので(図6のステップS31参照)、リール回転開始信号をモータ駆動回路114に送信して、モータ80L、80C、80Rの回転を開始させ、リール40L、40C、40Rを回転させる(ステップS73)。
次に、回転を始めたリールが定速回転になっているか否かを判断する(ステップS74)。この判断で、もし、リールの回転がまだ定速回転になっていない(NO)と判別したときには、このステップS74の判断処理を繰り返す。つまり、リールの回転が定速回転に達するまでは、次の工程であるリールの停止制御が行なえないようになっている。
ステップS74の判断で、もし、リールの回転が定速回転になっている(YES)と判断したときには、次に、リール停止信号を受信したか否かを判断する(ステップS75)。ここで、リール停止信号は、停止スイッチ52L、52C、52Rのうち、遊技者が何れか1つの停止スイッチを押動操作したときに、操作手段300によって発信される信号である。
ステップS75の判断で、もし、リール停止の操作検知信号を受信した(YES)と判別したときには、リール制御手段440は、操作検知信号を発信した停止スイッチに対応するリールの図柄組み合わせ制御(停止制御)を行ない(ステップS76)、ステップS77へ進む。
ここで、ステップS75、76の制御処理を更に詳細に説明すれば、左リール用の停止スイッチ52Lが押動操作された場合には、リール制御手段440は、左リール40Lを回転させるモータ80LについてステップS76の停止制御を行なう。同様に、中リール用の停止スイッチ52Cが押動操作された場合には、中リール40Cを回転させるモータ80CについてステップS76の停止制御を行ない、右リール用の停止スイッチ52Rが押動操作された場合には、右リール40Rを回転させるモータ80RについてステップS76の停止制御を行なう。
図柄組み合わせ制御(停止制御)は、ステップS71で読み出した図柄番号、制御図柄データに基づいて、リールを最大4コマ分滑らして、その範囲内で、所定の図柄を停止させる、または停止させないようにモータの停止制御を行なうものである。更に詳細な制御の説明については省略する。
ステップS75の判断において、もし、リール停止信号を受信していない(NO)と判別したときには、停止に関する制御を行なわずに、次にステップS77へ進む。ステップS77では、全てのリールは停止したか否かを判断する。
この判断で、もし、全てのリールが停止してはいない(NO)と判別したときには、次に、タイムリミットが経過したか否かを判断する(ステップS78)。この判断で、もし、タイムリミットに達していない(NO)と判別したときには、再びステップS75に戻り、ステップS75からステップS78までの制御処理を繰り返す。以上により、全リールが停止するまで、または、タイムリミットを経過するまでは、リール停止信号を受信するごとに、対応するリールの図柄組み合わせ制御(停止制御)を行なう工程を繰り返す。
ステップS78の判断で、もし、タイムリミットを経過した(YES)と判別したときには、まだ回転を続けているリールについて、自動図柄停止制御を行なって全リールを停止させ(ステップS79)、本サブルーチンを終了する。なお、この自動図柄停止制御では、最大4つ分の図柄(4コマ)停止位置をずらすことが可能であり、その範囲内で、常に入賞図柄が揃うことがないように停止制御を行なう。
次に、ステップS77の判断に戻り、もし、全てのリールが停止している(YES)と判別したときには、そのまま、本サブルーチンを終了する。
<フラグオフ、RT設定処理サブルーチンの説明>
図5のメインルーチンにおいて、上述のリール変動、停止サブルーチン(ステップS20)が終了すると、次に、フラグオフ、RT設定処理サブルーチン(ステップ21)を行なう。図9に示すフローチャートを用いて、フラグオフ、RT設定処理サブルーチンの詳細な説明を行なう。
まず、遊技の状態がRB遊技中であるか否かの判断を行なう(ステップS91)。この判断で、もし、RB遊技中である(YES)と判別したときには、RB遊技中処理サブルーチン(ステップS92)を行なって、フラグオフ、RT設定処理サブルーチンを終了する。RB遊技中処理サブルーチンの詳細な説明は後述する。
ステップS91の判断で、もし、遊技の状態がRB遊技中ではない(NO)と判別したときには、次に、遊技の状態がBB遊技中であるか否かを判断する(ステップS93)。この判断で、もし、BB遊技中である(YES)と判別したときには、BB遊技中処理サブルーチン(ステップS94)を行なって、フラグオフ、RT設定処理サブルーチンを終了する。BB遊技中処理サブルーチンの詳細な説明は後述する。
ステップS93の判断で、もし、遊技の状態がBB遊技中ではない(NO)と判別したときには、次に、当選役があるか否かを判断する(ステップS95)。この判断で、もし、当選役がある(YES)と判別したときには、役当選時処理サブルーチン(ステップS96)を行なって、フラグオフ、RT設定処理サブルーチンを終了する。役当選時処理サブルーチンの詳細な説明は後述する。
ステップS95の判断で、もし、当選役がない(NO)と判別したときには、一般処理サブルーチン(ステップS97)を行なって、フラグオフ、RT設定処理サブルーチンを終了する。一般処理サブルーチンの詳細な説明は後述する。
以下に、ステップS92、S94、S96、S97に示されるサブルーチンの詳細な説明を行なう。
<RB遊技中処理サブルーチンの説明>
初めに、ステップ91の判断で、RB遊技中であると判別したときに実施するRB遊技中処理サブルーチン(ステップS92)の詳細な説明を、図10に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、上述のリール変動、停止サブルーチンによって停止したリール図柄が入賞しているか入賞図柄判定を行なう(ステップS101)。次に、ゲーム回数と入賞回数をカウントして、ゲーム回数と入賞回数のデータを更新し、更新したデータをRAM110に記憶する(ステップS102)。これらのデータは、RB遊技の終了条件に用いられ、ゲーム回数または入賞回数が所定の回数に達したときには、RB遊技を終了する。
次に、BB遊技中であるか否かを判断する(ステップS103)。この判断で、もし、BB遊技中である(YES)、つまり、BB遊技中においてRB遊技中であると判別したときには、払出枚数をカウントして払出枚数のデータを更新し、更新したデータをRAM110に記憶する(ステップS104)。このデータは、BB遊技の終了条件に用いられ、払出枚数が所定枚数に達したときには、BB遊技を終了する。
次に、BB遊技の終了条件を達成しているか否かを判断する(ステップS105)。この判断で、もし、BB遊技の終了条件を達成している(YES)と判別したときには、NBB及びNRBの値に0をインプットして、RB遊技状態、BB遊技状態を解除する(ステップS106)。
次に、NRTの値として1をインプットして、RT1作動状態を設定し(ステップS107)、本サブルーチンを終了する。なお、RT1作動状態においては、終了要件として遊技回数が設定されていないので、カウンタRTKAISUの値に1をインプットする制御処理は行なわない。
また、ステップS105の判断で、もし、BB終了条件に達成していない(NO)と判別したときには、次に、RB終了条件を達成しているか否かを判断する(ステップS108)。この判断で、もし、RB終了条件を達成している(YES)と判別したときには、NRBの値に0をインプットしてRB遊技状態を解除し(ステップS109)、本サブルーチンを終了する。ステップS108の判断で、もし、RB終了条件を達成していない(NO)と判別したときには、RB遊技状態の解除は行なわずに本サブルーチンを終了する。
ステップS103の判断に戻って、BB遊技中でない(NO)と判別したときには、次に、RB終了条件を達成しているか否かを判断する(ステップS110)。この判断で、もし、RB終了条件を達成している(YES)と判別したときには、NRBの値に0をインプットしてRB遊技状態を解除し(ステップS111)、本サブルーチンを終了する。ステップS110の判断で、もし、RB終了条件を達成していない(NO)と判別したときには、RB遊技状態の解除は行なわずに本サブルーチンを終了する。
<BB遊技中処理サブルーチンの説明>
次に、フラグオフ、RT設定処理サブルーチン(図9参照)において、ステップS93でBB遊技中であると判別したときに実施するBB遊技中処理サブルーチン(ステップS94参照)の詳細な説明を、図11に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、上述のリール変動、停止サブルーチンによって停止したリール図柄が入賞しているか入賞図柄判定を行なう(ステップS121)。次に、この入賞図柄判定の結果、何らかの役が入賞しているか否かを判断する(ステップS122)。この判断で、もし、入賞がある(YES)と判別したときには、次にRB役が入賞したか否かを判断する(ステップS123)。この判断で、もし、RB役が入賞した(YES)と判別したときには、NRBの値に1をインプットしてRB遊技状態の設定を行ない(ステップS124)、RBフラグをオフにして(ステップS125)、ステップS128へ進む。
ステップS123の判断で、もし、RB役が入賞していない(NO)と判断したときには、一般役のフラグをオフにして(ステップS126)、ステップS128へ進む。
ステップS122の判断に戻り、もし、入賞がない(NO)と判別したときには、何らかのフラグがオンになっていればフラグオフにして(ステップS127)、ステップS128へ進む。
ステップS128では、払出枚数をカウントして、払出枚数のデータを更新し、更新したデータをRAM110に記憶する。このデータは、BB遊技の終了条件に用いられ、払出枚数が所定の枚数に達したときには、BB遊技を終了する。
次に、BB遊技の終了条件が達成したか否かを判断する(ステップS129)。この判断で、もし、BB遊技の終了条件を達成している(YES)と判別したときには、NBBの値に0をインプットしてBB遊技状態を解除する(ステップS130)。そして、NRTの値として1をインプットしてRT1作動状態を設定し(ステップS131)、本サブルーチンを終了する。また、ステップS129の判断で、もし、BB終了条件が達成していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
<役当選時処理サブルーチンの説明>
次に、フラグオフ、RT設定処理サブルーチン(図9参照)において、ステップS95で当選役ありと判別したときに実施する役当選時処理サブルーチン(ステップS96参照)の詳細な説明を、図12に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、上述のリール変動、停止サブルーチンによって停止したリール図柄が入賞しているか入賞図柄判定を行なう(ステップS141)。次に、この入賞図柄判定の結果、何らかの役が入賞しているか否かを判断する(ステップS142)。
この判断で、もし、入賞している(YES)と判別したときには、次に、BB役またはRB役が入賞したのか否かの判断を行なう(ステップS143)。この判断で、もし、BB役またはRB役が入賞した(YES)と判別したときには、BB、RB判定処理サブルーチンを行なって(ステップS144)、本サブルーチンを終了する。このBB、RB判定処理サブルーチンの詳細な説明は後述する。
ステップS143の判断で、もし、BB役またはRB役が入賞していない(NO)と判別したときには、次に、再遊技役が入賞したのか否かを判断する(ステップS145)。この判断で、もし、再遊技役が入賞した(YES)と判別したときには、再遊技役入賞処理サブルーチン(ステップS146)を行なって、本サブルーチンを終了する。この再遊技役入賞処理サブルーチンの詳細な説明は後述する。
ステップS145の判断で、もし、再遊技役が入賞していない(NO)と判別したときには、一般役に入賞したと判断して、一般役のフラグをオフにして、BB、RBフラグがオンであれば、持ち越し処理を行ない(ステップS147)、本サブルーチンを終了する。
ステップS142の判断に戻って、もし、入賞がない(NO)と判別したときには、次に、BB、RBフラグはオンになっているか否かを判断する(ステップS148)。この判断で、もし、BB、RBフラグがオンになっている(YES)と判別したときには、このBB、RBフラグの持ち越し処理を行ない、他のフラグ(再遊技役、一般役)がオンになっていれば、そのフラグをオフにして(ステップS149)、本サブルーチンを終了する。
ステップS148の判断で、もし、BB、RBフラグがオンになっていない(NO)と判別したときには、フラグオンになっているフラグ(再遊技役、一般役)をオフにして(ステップS150)、本サブルーチンを終了する。
<BB、RB判定処理サブルーチン>
次に、役当選時処理サブルーチン(図12参照)において、ステップS143でBB役またはRB役が入賞したと判別したときに実施するBB、RB判定処理サブルーチン(ステップS144参照)の詳細な説明を、図13に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、BB役が入賞したか否かを判断する(ステップS161)。この判断で、もし、BB役が入賞した(YES)と判別したときには、NBBの値として1をインプットしてBB遊技状態の設定を行ない(ステップS162)、BBフラグをオフにして(ステップS163)、本サブルーチンを終了する。
ステップ161の判断に戻って、もし、BB役が入賞していない(NO)と判別したときには、RB役が入賞したと判断して、NRBの値に1をインプットしてRB遊技状態の設定を行なう(ステップS164)。そして、RBフラグをオフにして(ステップS165)、本サブルーチンを終了する。
<再遊技役入賞処理サブルーチン>
次に、役当選時処理サブルーチン(図12参照)において、ステップS145で再遊技役に入賞したと判断したときに実施する再遊技役入賞処理サブルーチン(ステップS146参照)の詳細な説明を、図14に示すフローチャートを用いて説明する
まず、再遊技役1が入賞したか否か判断する(ステップS181)。この判断で、もし、再遊技役1に入賞した(YES)と判別したときには、NRPの値に1をインプットして(ステップS182)、本サブルーチンを終了する。このステップS182の制御処理により、次の遊技では遊技媒体を投入せずに遊技を行なう再遊技が行なわれる(図5のステップS11参照)。
ステップS181の判断で、もし、再遊技役1が入賞していない(NO)と判別したときには、再遊技役2が入賞したと判断して、NRPの値に2をインプットする(ステップS183)。このステップS183の制御処理により、次の遊技では遊技媒体を投入せずに遊技を行なう再遊技が行なわれる(図5のステップS11参照)。
そして、通常の遊技状態(BB未作動時一般抽選表を読み出す遊技状態)またはRT1作動状態(NRT=1)で遊技が行われているか否か判断する(ステップS184)。この判断で、もし、通常の遊技状態またはRT1作動状態で遊技が行なわれていない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。ステップS184の判断で、もし、通常の遊技状態またはRT1作動状態で遊技が行なわれている(YES)と判別したときには、次に、NRTの値に2をインプットして(ステップS185)、RT2作動状態に変更する。以上のように、通常の遊技状態またはRT1作動状態の遊技において、再遊技2が入賞したときには、次の遊技から、遊技状態をRT2作動状態に変更する制御処理が行なわれる。
ただし、上述のように、特に、RT1作動時には再遊技役が頻繁に入賞し、また、小型のリールが遊技者の目線よりも高い位置に設置されているので、再遊技1が入賞したのか、再遊技2が入賞したのか、遊技者が気付かない可能性が高い。従って、遊技状態が、RT1からRT2に変更された場合でも、遊技者はそれに気付かない可能性が高く、更に、後述する連続バトル画像を表示するタイミングによっても、遊技者は、遊技状態が、RT1からRT2に変更されたことに気付かない可能性が高い。
ステップS185のRT2作動状態の設定に引き続いて、カウンタRTKAISUの値に1をインプットし(ステップS186)、RT2開始信号を副制御回路200へ送信して(ステップS187)、本サブルーチンを終了する。副制御回路200では、ステップS187で送信したRT2開始信号に基づいて、連続演出画像制御サブルーチンのステップS211(図15参照)の制御処理を行なう。また、カウンタRTKAISUによって、RT2作動状態における遊技回数がカウントされ、RT2作動状態で遊技をRTMAX回遊技を行なうと、RT2作動状態の遊技を終了させる制御処理を行なう(図6のステップS44参照)。
<メインルーチンの説明(続き)>
以上のように、ステップS92、S94、S96、S97に示されるサブルーチンが終了して、図9に示すフラグオフ、RT設定処理サブルーチンが終了する。ここで、図5のメインルーチンに戻り、ステップS21のフラグオフ、RT設定処理サブルーチンを終了し、ステップS22の払い出し処理を終了して、本メインルーチンを終了する。これにより、図柄が変動してから停止するまでの1工程を1回とする遊技を行なうための制御処理が終了する。
<連続演出画像制御サブルーチン>
次に、副制御回路200により行なわれる連続演出画像制御サブルーチンの説明を、図15に示すフローチャートを用いて行なう。本サブルーチンでは、RT1作動時において、所定の確率で勝利連続バトル画像を表示し、遊技状態がRT1からRT2作動時に変更後、所定の遊技数が経過したときに、敗北連続バトル画像を表示する(RT2作動時演出サブルーチン参照)制御処理を行なう。
まず、主制御回路100から、RT1作動信号(図6のステップS39参照)を受信したか否か判断する(ステップS201)。この判断で、もし、RT1作動信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、カウンタMの値が0より大きいか否か判断する(ステップS202)。ここで、カウンタMは、複数の遊技に渡って連続する勝利連続バトル画像を表示するためのカウンタであり、初期状態では0に設定され、画像表示を開始する場合には、Mの値に1がインプットされ(ステップS206参照)、遊技ごとにMの値に1を加える制御処理が行なわれる(ステップS208参照)。
ステップS202の判断で、Mの値が0より大きい(YES)と判別したときには、既に、勝利連続バトル画像の表示が開始されていると判断し、M番目の勝利連続バトル画像の表示を行なうステップS207へ進む。ステップS202の判断で、もし、Mの値が0以下である(NO)と判別したときには、次に、主制御回路100から再遊技信号(図5のステップS17参照)を受信したか否か判断する(ステップS203)。この判断で、もし、再遊技信号を受信していない(NO)と判別したときには、勝利連続バトル画像の表示に関する制御処理は行なわず、そのままステップS211へ進む。
ステップS203の判断で、もし、再遊技役信号を受信している(YES)と判別したときには、次に、ROM208から演出実施抽選表を読み出して乱数を取得し、演出実施抽選処理を行なう(ステップ203A)。具体的には、乱数発生器(図示せず)で発生させた乱数を乱数抽出手段(図示せず)で抽出し、乱数判定手段(図示せず)が、この抽出した乱数と上述の読み出した抽選表を照らし合わせて当選の判定を行なう。本実施形態では、抽選で勝利連続バトル画像を表示する確率は、1/23に設定されている。ここで、再遊技1の当選確率が1/1.3なので、勝利連続バトル画像が表示される確率は、約1/30に設定せれていることになる。なお、RT1作動状態で再遊技2が入賞したときには、次の遊技からRT2作動状態となるので、再遊技2が入賞したときに勝利連続バトル画像を表示する場合はない。
次に、ステップS203Aの演出実施抽選処理の結果、勝利連続バトル演出を実施するか否か判断する(ステップS204)。この判断で、もし、勝利連続バトル演出を実施しない(NO)と判別したときには、勝利連続バトル画像の表示に関する制御処理は行なわず、そのままステップS211へ進む。また、ステップS204の判断で、もし、勝利連続バトル演出を実施する(YES)と判別したときには、ROM208から勝利連続バトル画像データを読み出してRAM210へ記憶し(ステップS205)、カウンタMの値に1をインプットして(ステップS206)、ステップS207へ進む。以上のように、RT1作動時において再遊技が行なわれるときに抽選処理を行ない、抽選処理で当選した場合には、Mの値に1をインプットして、その遊技から勝利連続バトル画像の表示を開始する。
ステップS207においては、RAM210に記憶したM番目の勝利連続バトル画像を画像駆動回路220へ送信して、表示装置70へ表示する(ステップS207)。そして、Mの値に1を加える制御処理を行ない(ステップS208)、次に、Mの値が3より大きいか否か判断する(ステップS209)。この判断で、もし、Mの値が3より大きい(YES)と判別したときには、Mの値に0をインプットして初期化して(ステップS210)、ステップS211へ進む。
また、ステップS209の判断で、もし、Mの値が3以下である(NO)と判別したときには、そのままステップS211へ進む。つまり、勝利連続バトル画像を3回の遊技(M=1〜3)に渡って表示した後、Mの値に0をインプットして、勝利連続バトル画像の表示を終了す制御処理を行なう。
ここで、勝利連続バトル画像の構成を図22に示す、図22の画像番号1に示すように、勝利連続バトル画像では、1番目の遊技(M=1)でバトル開始画像を表示し、2番目の遊技(M=2)でバトル継続画像を表示し、3番目の遊技(M=3)でバトル勝利画像を表示する。
ここで、1番目の遊技のバトル開始画像と2番目の遊技のバトル継続画像は、後述するRT2作動状態で表示する敗北連続バトル画像と同様の内容を有する。よって、最後の3番目の遊技を見るまでは、バトルに勝利するのか敗北するのかわからない設定になっており、遊技者に、遊技の進行に関するスリル感を与え、またRT作動状態が継続する期待を与えることができる。更に、最後の3回目の遊技で表示するバトルで勝利する結末によって、遊技者は、RT作動状態が更に継続することを認識する。この演出によって、遊技者に、遊技の進行に対するスリル感やRT作動状態が継続する喜びを与えることができる。
次に、ステップ211において、主制御回路100からRT2開始信号(図14のステップS187参照)を受信したか否か判断する(ステップS211)。この判断で、もし、RT2開始信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、カウンタMの値に0をインプットして、勝利連続バトル画像の表示を終了させ(ステップS212)、次に、RT2作動時に用いるカウンタTAIKIの値に1をインプットして(ステップS213)、本サブルーチンを終了する。また、ステップS211の判断で、もし、RT2開始信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
以上のように、RT2開始信号を受信した場合には、次の遊技から、遊技状態がRT1作動状態からRT2作動状態に変更される。カウンタTAIKIは、遊技状態がRT2作動状態に変更された後、所定回数の遊技が行なわれた後に、敗北連続バトル画像を表示するように制御するためのカウンタである。また、フローチャートには示されていないが、勝利連続バトル画像を表示している間に、RT2開始信号を受信したときには、そのまま残りの勝利連続バトル画像を表示する制御処理を行なう。これによって、遊技状態がRT2作動状態の変更されたことを、遊技者に気付かれないようすることができる。
ステップS201の判断に戻り、もし、主制御回路からRT1作動信号を受信していない(NO)と判別したときには、次に、RT2作動信号(図6のステップS41参照)を受信したか否か判断する(ステップS214)。この判断で、もし、RT2作動信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。また、ステップS214の判断で、もし、RT2作動信号を受信した(YES)と判別したときには、RT2作動時演出制御サブルーチンを行なって(ステップS215)、本サブルーチンを終了する。
<RT2作動時演出制御サブルーチンの説明>
次に、連続演出画像制御サブルーチンのステップS215で行なわれるRT2作動時演出制御サブルーチンの説明を、図16のフローチャートを用いて行なう。
まず、カウンタTAIKIの値が、RTMAX−4より大きいか否か判断する(ステップS231)。つまり、TAIKIの値と、RT2作動状態で行なう最大遊技回数RTMAXよりも4回少ない値とを比較する。なお、本実施形態では、RTMAXの値として10が設定されているので、RTMAX−4の値は6となる。
この判断で、もし、TAIKIの値が、RTMAX−4以下である(NO)と判別したときには、次に、TAIKIの値に1を加える制御処理を行なって(ステップS232)、本サブルーチンを終了する。つまり、カウンタTAIKIの値がRTMAX−4を超えるまで、つまり、遊技状態がRT2作動状態に変更されてから、6回の遊技が行なわれる間は、敗北連続バトル画像は表示しないで、遊技ごとに、TAIKIの値に1を加える制御処理を行なう。
ステップS231の判断で、もし、TAIKIの値が、RTMAX−4より大きい(YES)と判別したときには、次に、カウンタNの値が0より大きいか否か判断する(ステップS233)。ここで、カウンタNは、複数の遊技に渡って連続する敗北連続バトル画像を表示するためのカウンタであり、初期状態では0に設定され、画像表示を開始する場合には、Nの値に1がインプットされ(ステップS236参照)、遊技ごとにNの値に1を加える制御処理が行なわれる(ステップS238参照)。
ステップS233の判断で、もし、Nの値が0より大きい(YES)と判別したときには、既に、敗北連続バトル画像の表示が開始されていると判断して、N番目の敗北連続画像の表示を行なうステップS237へ進む。ステップS233の判断で、もし、Nの値が0以下である(NO)と判別したときには、次に、主制御回路100から再遊技信号(図5のステップS17参照)を受信したか否か判断する(ステップS234)。この判断で、もし、再遊技信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
ステップS234の判断で、もし、再遊技役信号を受信している(YES)と判別したときには、次に、ROM208から敗北連続バトル画像データを読み出してRAM210へ記憶し(ステップS235)、カウンタNの値に1をインプットして(ステップS236)、ステップS237へ進む。以上のように、RT2作動時に変更されてから7遊技目以降において、再遊技が行なわれるときに、Nの値に1をインプットして、その遊技から敗北連続バトル画像の表示を開始する。ここで、RT2作動時の再遊技役1、2の当選確率は、約1/1.4であって非常に高いので、RT2作動状態に変更後、7遊技目または8遊技目において、敗北連続バトル画像の表示が開始される可能性が極めて高い。
次に、ステップS237において、RAM210に記憶したN番目の敗北連続バトル画像を画像駆動回路220へ送信して、表示装置70へ表示する(ステップS237)。そして、Nの値に1を加える制御処理を行ない(ステップS238)、次に、Nの値が3より大きいか否か判断する(ステップS239)。この判断で、もし、Nの値が3より大きい(YES)と判別したときには、Nの値に0をインプットして初期化し(ステップS240)、次に、カウンタTAIKIの値に0をインプットして初期化して(ステップS241)、本サブルーチンを終了する。
また、ステップS239の判断で、もし、Nの値が0以下である(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。つまり、敗北連続バトル画像を3回の遊技(N=1〜3)に渡って表示した後、Nの値に0をインプットして、敗北連続バトル画像の表示を終了させる制御処理を行なう。
ここで、敗北連続バトル画像の構成を図22に示す、図22の画像番号2に示すように、敗北連続バトル画像では、1番目の遊技(N=1)でバトル開始画像を表示し、2番目の遊技(N=2)でバトル継続画像を表示し、3番目の遊技(N=3)でバトル敗北画像を表示する。ここで、1番目の遊技のバトル開始画像と2番目の遊技のバトル継続画像は、RT1作動時に表示する勝利連続バトル画像と同様の内容を有する。よって、遊技者は、最後の3番目の遊技を見るまでは、バトルに勝利するのか敗北するのかわからない設定になっているので、遊技者に、遊技の進行に関するスリル感を与え、また、RT作動状態が継続する期待を与えることができる。更に、最後の3回目の遊技で表示するバトルで敗北する結末によって、遊技者は、RT作動状態が長く継続しないことを認識する。この演出によって、遊技者に、遊技の進行に関するスリル感や意外性を与えることができる。
なお、RT2作動状態に変更されてから7遊技目以降において、3回以上の遊技で再遊技役が入賞しない場合には、3回の遊技に渡って連続する敗北連続バトル画像が終了する前に、RT2作動状態が終了することになる。従って、この場合には、フローチャートには示されていないが、RT2作動状態が終了する最後の遊技において、バトルで敗北する結末を表示する制御処理を行なう。
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、3回の遊技に渡って連続する勝利連続バトル画像及び敗北連続バトル画像を表示しているが、連続する遊技回数に関して任意の回数を設定することができる。また、1回の遊技で完結するバトル画像を表示することもできる。また、演出画像の内容は、バトル演出に限られるものではなく、RT作動状態の継続及び終了を遊技者に認識させることができる演出画像であれば、あらゆる種類の演出画像を用いることができる。
更に、本発明に係るスロットマシンは、上述の実施形態には限られず、その他様々な実施形態が含まれる。