JP2007267495A - 系統連系インバータ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】商用系統周波数の周波数制御に寄与できる系統連系インバータ装置を提供する。
【解決手段】電源装置1を商用系統50に連系するインバータ11と、目標インバータ出力指令値に基づいてインバータ出力指令値を決定して、インバータ11をインバータ出力指令値に応じて稼動させる出力制御手段13とを備える系統連系インバータ装置10であって、出力制御手段13が、商用系統での商用系統周波数を監視する周波数監視手段12の監視結果に基づいてインバータ出力指令値を変動させるように構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、インバータ出力指令値に応じた電源電力を出力するように構成される電源装置を商用系統に連系するインバータと、目標インバータ出力指令値に基づいてインバータ出力指令値を決定して、インバータ及び電源装置をインバータ出力指令値に応じて稼動させる出力制御手段とを備える系統連系インバータ装置に関する。
商用系統に接続されている電源装置として、電力会社(一般電気事業者)や特定規模電気事業者などが商用電源として設置している発電所や、電気事業者以外の個人や団体などが住宅や様々な施設に設置している分散型電源装置などがある。これら電源装置から商用系統に電源電力を出力するとき、その電源電力の周波数は、基準周波数(50Hz又は60Hz)に合うように送出されている。その結果、商用系統に接続されている電力負荷装置による電力負荷合計と、電源装置から送出される電源電力合計とが釣り合っているときには、商用系統における電力の周波数(以下、「商用系統周波数」と記載することもある)は基準周波数に維持される。
上述のような商用系統において、電源電力合計と電力負荷合計とが釣り合っていないときには商用系統周波数が基準周波数から逸脱することとなる。具体的には、電力負荷合計が電源電力合計よりも大きいときには、商用系統周波数は基準周波数よりも小さくなり、電源電力合計が電力負荷合計よりも大きいときには、商用系統周波数は基準周波数よりも大きくなるという周波数偏差が発生する。
商用系統周波数を基準周波数に維持して、上述のような周波数偏差の発生を防止することは電力の使用者利益保護のために必要であるので、商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が許容範囲内に収まるように、電力会社は発電所から出力される電源電力を増減させて電源電力合計と電力負荷合計とを釣り合わせるような周波数制御を行っている(例えば、非特許文献1参照)。
横山隆一監修「電力自由化と技術開発」、東京電機大学出版局、2001年9月20日、p.133〜135
商用系統には、電力会社が維持管理する発電所のみから電源電力が出力されるのではなく、個人や団体などが設置している分散型電源装置からも電源電力が出力されている。そして、これら分散型電源装置から商用系統に出力される電源電力は、それらを設置している個人や団体などの都合により変動しがちであり、分散型電源の出力目標値は商用系統周波数の変動に関わらず決定されている。商用系統における電源電力合計と電力負荷合計との釣り合いにより商用系統周波数は決定されるため、商用系統周波数が変動した際にこれを補正する動きをする発電機が少ない場合、商用系統周波数が乱れやすく、需要家や系統全体にとって不利益が発生する可能性がある。
また、上述の分散型電源装置は商用系統に対してインバータを介して接続されていることもあるが、インバータは、出力電圧の周波数を商用系統の周波数に合わせる制御を行っているのみである。つまり、従来のインバータも、商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差を補償する対策を行っていない。
更に、商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生していなくても、商用系統周波数が変化すれば、商用系統周波数の安定化を計るためにその変化を引き戻すような周波数制御を行うことが好ましい。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、商用系統周波数の周波数制御に寄与できる系統連系インバータ装置を提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係る系統連系インバータ装置の特徴構成は、電源装置を商用系統に連系するインバータと、目標インバータ出力指令値に基づいてインバータ出力指令値を決定して、前記インバータを前記インバータ出力指令値に応じて稼動させる出力制御手段とを備える系統連系インバータ装置であって、
前記出力制御手段が、前記商用系統での商用系統周波数を監視する周波数監視手段の監視結果に基づいて前記インバータ出力指令値を変動させるように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、出力制御手段が、周波数監視手段により監視される商用系統周波数の監視結果に基づいて、インバータ出力指令値が変動されることになる。その結果、商用系統における電源電力合計と電力負荷合計とが釣り合うように近づくので、上記電源電力合計と上記電力負荷合計とが乖離していたときに発生していた商用系統における商用系統周波数の基準周波数からの逸脱が補償されることになる。
従って、商用系統における周波数制御に貢献できる系統連系インバータ装置を提供できる。
本発明に係る系統連系インバータ装置の別の特徴構成は、前記出力制御手段が、前記商用系統周波数が大きくなるにつれて前記インバータ出力指令値を小さくする設定関係に従って前記インバータ出力指令値を変動させる周波数変化対応制御を実行するように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、出力制御手段が、商用系統における商用系統周波数が変化すると、商用系統周波数が大きくなるにつれてインバータ出力指令値を小さくする設定関係に従って前期インバータ出力指令値を変動させるように構成されているので、商用系統周波数が大きくなると(つまり、商用系統における電源電力合計が電力負荷合計に対して増加する方向に変化すると)インバータ出力指令値が小さくなるので、商用系統において電源電力合計が電力負荷合計に比べて増加することを抑制できる。また、商用系統周波数が小さくなると(つまり、商用系統における電源電力合計が電力負荷合計に対して減少する方向に変化すると)インバータ出力指令値が大きくなるので、商用系統において電源電力合計が電力負荷合計に比べて減少することを抑制できる。
本発明に係る系統連系インバータ装置の更に別の特徴構成は、前記出力制御手段が、前記商用系統周波数に変化が有ると、前記商用系統周波数が大きくなるにつれて前記インバータ出力指令値を小さくする設定関係に従って前記インバータ出力指令値を変動させて前記インバータを稼動させた後、実際のインバータ出力値が前記目標インバータ出力指令値と等しいか否かを判定し、前記実際のインバータ出力値が前記目標インバータ出力指令値と等しくないときは、前記目標インバータ出力指令値を前記インバータ出力指令値として、前記インバータを稼動させる周波数変化対応制御を実行するように構成されている点にある。本明細書において「商用系統周波数に変化が有る」とは、商用系統周波数が現状の周波数(「設定目標周波数」と記載することもある)から変化したことを意味する。
上記特徴構成によれば、出力制御手段が、商用系統周波数が大きくなるにつれてインバータ出力指令値を小さくする設定関係に従って前記インバータ出力指令値を変動させることで、商用系統周波数が大きくなると(つまり、商用系統における電源電力合計が電力負荷合計に対して増加する方向に変化すると)インバータ出力指令値が小さくなり、商用系統周波数が小さくなると(つまり、商用系統における電源電力合計が電力負荷合計に対して減少する方向に変化すると)インバータ出力指令値が大きくなる。また、実際のインバータ出力値が目標インバータ出力指令値と等しくないときには、実際のインバータ出力値が、目標インバータ出力値に値と等しくなるように、インバータ出力指令値が変動されることになる。その結果、商用系統周波数が変化したとしても、その変化を引き戻すような周波数制御を行うことで商用系統周波数の安定化に貢献することができる。
また、出力制御手段は、商用系統周波数に変化が無いとき、目標インバータ出力指令値をインバータ出力指令値としてインバータを稼動させる通常制御を実行する。
本発明に係る系統連系インバータ装置の更に別の特徴構成は、前記出力制御手段が、前記商用系統周波数に変化が有り、且つ、前記商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生しているとき、前記商用系統周波数が大きくなるにつれて前記インバータ出力指令値を小さくする設定関係に従って前記インバータ出力指令値を変動させて前記インバータを稼動させた後、実際のインバータ出力値が、前記周波数偏差を小さくするための変動出力値と前記目標インバータ出力指令値との和に等しいか否かを判定し、前記実際のインバータ出力値が前記変動出力値と前記目標インバータ出力指令値との和に等しくないときには、前記変動出力値と前記目標インバータ出力指令値との和を前記インバータ出力指令値として、前記インバータを稼動させる周波数変化及び周波数偏差対応制御を実行するように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、出力制御手段が、商用系統周波数が大きくなるにつれてインバータ出力指令値を小さくする設定関係に従ってインバータ出力指令値を変動させることで、商用系統周波数が大きくなると(つまり、商用系統における電源電力合計が電力負荷合計に対して増加する方向に変化すると)インバータ出力指令値が小さくなり、商用系統周波数が小さくなると(つまり、商用系統における電源電力合計が電力負荷合計に対して減少する方向に変化すると)インバータ出力指令値が大きくなる。その後、実際のインバータ出力値が変動出力値と目標インバータ出力指令値との和に等しくないときには、変動出力値と前記目標インバータ出力指令値との和をインバータ出力指令値としてインバータを稼動させる。その結果、商用系統周波数が変化したとしても、その変化を引き戻すような周波数制御を行うことで商用系統周波数の安定化に貢献することができ、且つ、発生している周波数偏差を補償するような周波数制御を行って、商用系統周波数を基準周波数に近づけることができる。
また、出力制御手段は、商用系統周波数に変化が無く、且つ、商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生していないとき、目標インバータ出力指令値をインバータ出力指令値としてインバータを稼動させる通常制御を実行する。
本発明に係る系統連系インバータ装置の更に別の特徴構成は、前記商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生しているとき、前記周波数偏差を小さくするための変動出力値と前記目標インバータ出力指令値との和を前記インバータ出力指令値として、前記インバータを稼動させる周波数偏差対応制御を実行するように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、出力制御手段が、商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生しているとき、上記周波数偏差を小さくするための変動出力値と目標インバータ出力指令値との和をインバータ出力指令値として、インバータを稼動させる。つまり、周波数偏差を小さくするための変動出力値と目標インバータ出力指令値との和をインバータ出力指令値として、実際のインバータ出力値を変動させることで、商用系統における電源電力合計と電力負荷合計とを釣り合うように調整する。
つまり、正の周波数偏差が発生していたときには(つまり、商用系統周波数が基準周波数よりも大きいときには)、インバータ出力値が小さくなるように変動させるための変動出力値と目標インバータ出力指令値との和がインバータ出力指令値として導出され、他方で、負の周波数偏差が発生していたときには(つまり、商用系統周波数が基準周波数よりも小さいときには)、インバータ出力値が大きくなるように変動させるための変動出力値と目標インバータ出力指令値との和がインバータ出力指令値として導出されることになる。その結果、商用系統における電源電力合計と電力負荷合計とが乖離していたときに発生していた商用系統における商用系統周波数の基準周波数からの逸脱が補償される。
また、出力制御手段は、商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生していないとき、目標インバータ出力指令値をインバータ出力指令値としてインバータを稼動させる通常制御を実行する。
本発明に係る系統連系インバータ装置の更に別の特徴構成は、前記出力制御手段が、前記商用系統周波数に変化が有り、且つ、前記商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生しているとき、前記商用系統周波数が大きくなるにつれて前記インバータ出力指令値を小さくする設定関係に従って前記インバータ出力指令値を変動させて前記インバータを稼動させた後、実際のインバータ出力値が、前記周波数偏差を小さくするための変動出力値と前記目標インバータ出力指令値との和に等しいか否かを判定し、前記実際のインバータ出力値が前記変動出力値と前記目標インバータ出力指令値との和に等しくないときには、前記変動出力値と前記目標インバータ出力指令値との和を前記インバータ出力指令値として、前記インバータを稼動させる周波数変化及び周波数偏差対応制御を実行し、
前記商用系統周波数に変化が無く、且つ、前記商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生しているとき、前記周波数偏差を小さくするための変動出力値と前記目標インバータ出力指令値との和を前記インバータ出力指令値として、前記インバータを稼動させる周波数偏差対応制御を実行し、及び、
前記商用系統周波数に変化が有り、且つ、前記商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生していないとき、前記商用系統周波数が大きくなるにつれて前記インバータ出力指令値を小さくする設定関係に従って前記インバータ出力指令値を変動させて前記インバータを稼動させた後、実際のインバータ出力値が前記目標インバータ出力指令値と等しいか否かを判定し、前記実際のインバータ出力値が前記目標インバータ出力指令値と等しくないときは、前記目標インバータ出力指令値を前記インバータ出力指令値として、前記インバータを稼動させる周波数変化対応制御を実行するように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、上記特徴構成による作用・効果と同様に、商用系統周波数が変化し、且つ、商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生しているときには、商用系統周波数の変化を引き戻すような周波数制御を行うことで商用系統周波数の安定化に貢献することができ、且つ、発生している周波数偏差を補償するような周波数制御を行って、商用系統周波数を基準周波数に近づけることができる。
また、商用系統周波数が変化しておらず、且つ、商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生しているときには、発生している周波数偏差を補償するような周波数制御を行って、商用系統周波数を基準周波数に近づけることができる。
また更に、商用系統周波数が変化し、且つ、商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生していないときには、その商用系統周波数の変化を引き戻すような周波数制御を行うことで商用系統周波数の安定化に貢献することができる。
<第1実施形態>
以下に、本発明の第1実施形態の系統連系インバータ装置10について図面を参照して説明する。
図1に示す商用系統の概略図では、商用系統50に対して、発電所30、及び、商用系統50における電力を消費する電力負荷装置2、40が接続されている。また、系統連系インバータ装置10のインバータ11を介して電源装置1が商用系統50に対して接続されている。尚、商用系統50に対して、更に多数の電源装置1、発電所30、電力負荷装置2、40などが接続されていても構わない。
商用系統50に接続されている発電所30は、電力会社(一般電気事業者)などが設置している例えば火力発電所である。このような発電所30の内のいくつかは、商用系統周波数が基準周波数(50Hz又は60Hz)から逸脱して周波数偏差が発生すると、自身の出力を即座に変動させて周波数偏差を補償するような動作(所謂、ガバナ特性)を行う。例えば、商用系統周波数が基準周波数よりも低下すると(つまり、商用系統50における電源電力合計が電力負荷合計よりも小さくなると)、発電所30から商用系統50への電源出力を増大させる。また、商用系統周波数が基準周波数よりも増加すると(つまり、商用系統50における電源電力合計が電力負荷合計よりも大きくなると)、発電所30から商用系統50への電源出力を減少させる。
電源装置1は、インバータ出力指令値に応じた電源電力を出力するように系統連系インバータ装置10により制御され、発生した電力は、インバータ11を介して電力負荷装置2及び商用系統50の少なくとも一方に供給される。電源装置1としては様々な装置を用いることができ、例えば、燃料電池やガスエンジン発電装置などの発電装置や蓄電池などがある。
系統連系インバータ装置10は、電源装置1を商用系統50に連系するインバータ11と、目標インバータ出力指令値に基づいて上記インバータ出力指令値を決定して、上記インバータ11を上記インバータ出力指令値に応じて稼動させる出力制御手段13とを備えている。
また、系統連系インバータ装置10には、商用系統50での商用系統周波数を監視する周波数監視手段12が設けられ、出力制御手段13は、周波数監視手段12の監視結果に基づいて上記インバータ出力指令値を変動させるように構成されている。また更に、系統連系インバータ装置10は、インバータ11から商用系統50への実際のインバータ出力値(「実インバータ出力値」と記載することもある)の計測機能を有している。
系統連系インバータ装置10が備える出力制御手段13は、上述したように、周波数監視手段12の監視結果に基づいてインバータ出力指令値を変動させるように構成されている。具体的には、出力制御手段13は、周波数監視手段12の監視結果に基づいて、後述する通常制御、周波数変化及び周波数偏差対応制御、周波数偏差対応制御、及び、周波数変化対応制御の何れかを実行する。
出力制御手段13は、周波数監視手段12の監視結果が、商用系統周波数に変化が無く(後述するように、現状の商用系統周波数である設定目標周波数から商用系統周波数が変化していないことを意味する)、且つ、商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生していないことを示しているとき、目標インバータ出力指令値をインバータ出力指令値としてインバータ11を稼動させる通常制御を実行する。
また、出力制御手段13は、周波数監視手段12の監視結果が、商用系統周波数に変化が有り、且つ、商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生していることを示しているとき、商用系統周波数が大きくなるにつれてインバータ出力指令値を小さくする設定関係(図7を参照して後述する「垂下特性」に相当)に従ってインバータ出力指令値を変動させてインバータを稼動させた後、実際のインバータ出力値が、周波数偏差を小さくするための変動出力値と目標インバータ出力指令値との和に等しいか否かを判定し、実際のインバータ出力値が上記変動出力値と目標インバータ出力指令値との和に等しくないときには、上記変動出力値と目標インバータ出力指令値との和をインバータ出力指令値として、インバータ11を稼動させる周波数変化及び周波数偏差対応制御を実行する。
上記変動出力値については図8に示す周波数バイアス特性に基づいて導出される。図8に例示する周波数バイアス特性は、周波数偏差に応じた変動出力値が、周波数偏差の大きさが設定下限値:Δf以上、且つ、設定上限値:Δf以下の間で、周波数偏差が大きくなるにつれて所定の変化率(C1、C2)で単調減少する関係で定められたものである。また、この周波数バイアス特性には周波数偏差の不感帯幅:A1、A2が−ΔfからΔfの間に設定され、変動出力値の上限幅:B2及び下限幅:B1が設定されている。
これにより、正の周波数偏差が発生しているとき(つまり、商用系統50における電源電力合計が電力負荷合計よりも大きいとき)には、インバータ11のインバータ出力値を小さくして商用系統50における電源電力合計を小さくするために貢献するべく、上記変動出力値は零又は負の値に設定される。また、負の周波数偏差が発生しているとき(つまり、商用系統50における電源電力合計が電力負荷合計よりも小さいとき)には、インバータ11のインバータ出力値を大きくして商用系統50における電源電力合計を大きくするために貢献するべく、上記変動出力値は零又は正の値に設定される。
また更に、出力制御手段13は、周波数監視手段12の監視結果が、商用系統周波数に変化が無く、且つ、商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生していることを示しているとき、周波数偏差を小さくするための変動出力値と目標インバータ出力指令値との和をインバータ出力指令値として、インバータを稼動させる周波数偏差対応制御を実行する。
更に、出力制御手段13は、周波数監視手段12の監視結果が、商用系統周波数に変化が有り、且つ、商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生していないことを示しているとき、商用系統周波数が大きくなるにつれてインバータ出力指令値を小さくする設定関係に従ってインバータ出力指令値を変動させてインバータを稼動させた後、実際のインバータ出力値が目標インバータ出力指令値と等しいか否かを判定し、実際のインバータ出力値が目標インバータ出力指令値と等しくないときは、目標インバータ出力指令値をインバータ出力指令値として、インバータ11を稼動させる周波数変化対応制御を実行する。
次に、図2に示すメイン制御フロー、図3から図5に示すサブ制御フロー及び図6に示す商用系統周波数とインバータ出力値との推移のグラフを参照して、本発明の系統連系インバータ装置の動作について説明する。
図2のメイン制御フローに示すように、ステップS1において出力制御手段13は、周波数監視手段12の監視結果に基づいて、商用系統周波数が設定目標周波数から変化したか否か、つまり、商用系統周波数に変化が有るか否かを判定する。商用系統周波数が設定目標周波数から変化したときにはステップS2に移行し、商用系統周波数が設定目標周波数から変化していないときには、ステップS3に移行する。
ステップS2において出力制御手段13は、周波数監視手段12の監視結果に基づいて、商用系統周波数の基準周波数(本実施形態では60Hz)からの周波数偏差が発生しているか否かを判定する。そして、出力制御手段13は、周波数偏差が発生しているときにはステップS10に移行して、図3を参照して後述する周波数及び周波数偏差対応制御を実行し、周波数偏差が発生していないときにはステップS20に移行して、図4を参照して後述する周波数変化対応制御を実行する。
ステップS3において出力制御手段13は、周波数監視手段12の監視結果に基づいて、商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生しているか否かを判定する。そして、出力制御手段13は、周波数偏差が発生しているときにはステップS30に移行して、図5を参照して後述する周波数偏差対応制御を実行し、周波数偏差が発生していないときにはステップS4に移行して、目標インバータ出力指令値をインバータ出力指令値としてインバータ11を稼動させる(通常制御)。
図6に示す具体例では、目標インバータ出力指令値はP1に維持されており、インバータ出力指令値及び実際のインバータ出力値は、時刻t1から時刻t6に至る間に、商用系統周波数の変化に応じてP1→P2→P3→P4→P1と変動している。
以下に、商用系統周波数に変化が有り、且つ、商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生しているときに実行される周波数変化及び周波数偏差対応制御(ステップS10)について、図3のサブ制御フローを参照して説明する。
まず、図6に示す時刻t3までの商用系統周波数の推移と、実際のインバータ出力値(インバータ出力指令値)の推移について説明する。
図6の時刻t1までは、上述のステップS4のように、出力制御手段13は、目標インバータ出力指令値:P1をインバータ出力指令値としてインバータ11を稼動させている。また、インバータ11はそのインバータ出力指令値を達成させるために電源装置1の電源出力を制御している。
そして、図3のステップS11において出力制御手段13は、商用系統周波数が、この時点での設定目標周波数であるf1(基準周波数:60Hz)からf2に変化すると、図7に示す垂下特性Aに基づいて、変化後の商用系統周波数:f2に応じたインバータ出力指令値:P2を導出する。この垂下特性Aは、設定目標周波数:f1及びインバータ出力指令値:P1を通る所定の傾きの直線で設定され、商用系統周波数が大きくなるにつれてインバータ出力指令値を小さくする設定関係が定められたものである。具体的には、商用系統周波数が設定目標周波数:f1で維持されているとき、インバータ出力指令値は目標インバータ出力指令値:P1であるが、商用系統周波数がf2に変化すると、出力制御手段13は、垂下特性Aに基づいてインバータ出力指令値をP2と導出する。そして、ステップS12において出力制御手段13は、インバータ出力指令値:P2に応じてインバータ11の稼動を制御する。更に、ステップS13において出力制御手段13は、変化後の商用系統周波数:f2を、これ以後、設定目標周波数に設定する。
また、ステップS14において出力制御手段13は、図8に示す周波数バイアス特性に基づいて、周波数偏差:(f2−60)Hzを小さくするための変動出力値:ΔPを導出する。
出力制御手段13が以上のような制御を行うことで、図6に示すように時刻t1において商用系統周波数がf1からf2に変化した後、インバータ出力指令値がP1からP2に変化し、実際のインバータ出力値も時刻t2においてP2となる。
次に、ステップS15において出力制御手段13は、実際のインバータ出力値が、目標インバータ出力指令値:P1と上記変動出力値:ΔPとの和:P3に等しいか否かを判定する。そして、実際のインバータ出力値が、目標インバータ出力指令値:P1と上記変動出力値:ΔPとの和:P3に等しくないときにはステップS16に移行する。他方で、実際のインバータ出力値が、目標インバータ出力指令値:P1と上記変動出力値:ΔPとの和:P3と等しいときには、インバータ出力指令値を変動させることなく、図2のメイン制御フローにリターンする。
ステップS16において出力制御手段13は、目標インバータ出力指令値:P1と変動出力値:ΔPとの和:P3をインバータ出力指令値と決定する。そして、ステップS17において出力制御手段13は、ステップS16において決定されたインバータ出力指令値:P3に応じてインバータ11を稼動させる。
また、ステップS18において出力制御手段13は、垂下特性を、その時点での設定目標周波数:f2及びインバータ出力指令値:P3を通る垂下特性Bに変更設定する。
出力制御手段13が以上のような制御を行うことで、図6に示す時刻t2において実際のインバータ出力値がP2になった後、インバータ出力指令値がP2からP3に変化し、実際のインバータ出力値も時刻t3においてP3となる。
次に、図6の時刻t3から時刻t4までの商用系統周波数の推移と、実際のインバータ出力値(インバータ出力指令値)の推移について説明する。
図6の時刻t3に至って図3に示した周波数変化及び周波数偏差対応制御のサブ制御フローが終了すると、商用系統周波数に変化が無く、且つ、商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生しているので、出力制御手段13が、ステップS30において周波数偏差対応制御(図5に示すサブ制御フロー)を実行する(図2のステップS1、ステップS3、ステップS30)。
図5のステップS31において出力制御手段13は、図8に示す周波数バイアス特性に基づいて、周波数偏差:(f2−60)Hzを小さくするための変動出力値:ΔPを導出する。次に、ステップS32において出力制御手段13は、実際のインバータ出力値が、目標インバータ出力指令値:P1と変動出力値:ΔPとの和:P3に等しいか否かを判定する。そして、実際のインバータ出力値が、目標インバータ出力指令値:P1と上記変動出力値:ΔPとの和:P3に等しくないときにはステップS33に移行する。他方で、実際のインバータ出力値が、目標インバータ出力指令値:P1と上記変動出力値:ΔPとの和:P3に等しいときには、インバータ出力指令値を変動させることなく、図2のメイン制御フローにリターンする。
ステップS33において出力制御手段13は、目標インバータ出力指令値:P1と変動出力値:ΔPとの和:P3をインバータ出力指令値と決定する。そして、ステップS34において出力制御手段13は、ステップS33において決定されたインバータ出力指令値:P3に応じてインバータ11を稼動させる。
出力制御手段13が以上のような制御を行うことで、図6に示す時刻t3から時刻t4の間、インバータ出力指令値がP3に維持され、実際のインバータ出力値もP3に保たれることになる。
次に、図6の時刻t4から時刻t6以降の商用系統周波数の推移と、実際のインバータ出力値(インバータ出力指令値)の推移について説明する。
図6の時刻t4に至ると、商用系統周波数に変化が有り、且つ、商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生していないので、出力制御手段13が、ステップS20において周波数変化対応制御(図4に示すサブ制御フロー)を実行する(図2のステップS1、ステップS2、ステップS20)。
図4のステップS21において出力制御手段13は、商用系統周波数がf2(この時点での設定目標周波数)からf1に変化すると、図7に示す垂下特性Bに基づいて、変化後の商用系統周波数:f1に応じたインバータ出力指令値:P4を導出する。この垂下特性Bは、この時点での設定目標周波数:f2及びインバータ出力指令値:P3を通る直線で設定され、商用系統周波数が大きくなるにつれてインバータ出力指令値を小さくする設定関係が定められたものである。そして、ステップS22において出力制御手段13は、インバータ出力指令値:P4に応じてインバータ11の稼動を制御する。更に、ステップS23において出力制御手段13は、変化後の商用系統周波数:f1を、これ以後、設定目標周波数に設定する。
出力制御手段13が以上のような制御を行うことで、図6に示すように時刻t4において商用系統周波数がf2からf1に変化した後、インバータ出力指令値がP3からP4に変化し、実際のインバータ出力値も時刻t5においてP4となる。
次に、ステップS24において出力制御手段13は、実際のインバータ出力値が、目標インバータ出力指令値:P1に等しいか否かを判定する。そして、実際のインバータ出力値が、目標インバータ出力指令値:P1に等しくないときにはステップS25に移行する。他方で、実際のインバータ出力値が、目標インバータ出力指令値:P1と等しいときには、インバータ出力指令値を変動させることなく、図2のメイン制御フローにリターンする。
ステップS25において出力制御手段13は、目標インバータ出力指令値:P1をインバータ出力指令値と決定する。そして、ステップS26において出力制御手段13は、ステップS25において決定されたインバータ出力指令値:P1に応じてインバータ11を稼動させる。
また、ステップS27において出力制御手段13は、垂下特性を、その時点での設定目標周波数:f1及びインバータ出力指令値:P1を通る垂下特性Aに変更設定する。
出力制御手段13が以上のような制御を行うことで、図6に示す時刻t5において実際のインバータ出力値がP4になった後、インバータ出力指令値がP4からP1に変化し、実際のインバータ出力値も時刻t6においてP1となる。
<第2実施形態>
第2実施形態の系統連系インバータ装置10は、図9のメイン制御フローに示すように、周波数偏差が発生しているか否かの判定を行い(ステップS3)、周波数監視手段12の監視結果が、商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生していることを示しているとき、周波数偏差を小さくするための変動出力値と目標インバータ出力指令値との和をインバータ出力指令値として、インバータ11を稼動させる周波数偏差対応制御を実行する(ステップS30)。つまり、第2実施形態では、出力制御手段13は、商用系統周波数に変化があるか否か(商用系統周波数が設定目標周波数と異なるか否か)とは無関係に制御を実行する。以下に、第2実施形態の系統連系インバータ装置10について説明するが、第1実施形態と同様の構成については説明を省略する。
次に、図9に示すメイン制御フロー、図5に示すサブ制御フロー及び図10に示す商用系統周波数とインバータ出力値との推移のグラフを参照して、本発明の系統連系インバータ装置の動作について説明する。
図9のメイン制御フローに示すように、ステップS3において出力制御手段13は、周波数監視手段12の監視結果に基づいて、商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生しているか否かを判定する。そして、出力制御手段13は、周波数偏差が発生しているときにはステップS30に移行して、図5を参照して後述する周波数偏差対応制御を実行し、周波数偏差が発生していないときにはステップS4に移行して、目標インバータ出力指令値をインバータ出力指令値としてインバータ11を稼動させる(通常制御)。
図10に示す時刻t10において商用系統周波数がf1(基準周波数である60Hz)からf2に変化することで、商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生すると、図5のステップS31において出力制御手段13は、図8に示した周波数バイアス特性に基づいて、周波数偏差:(f2−60)Hzを小さくするための変動出力値:ΔPを導出する。次に、ステップS32において出力制御手段13は、実際のインバータ出力値が、目標インバータ出力指令値:P1と変動出力値:ΔPとの和:P3に等しいか否かを判定する。そして、実際のインバータ出力値が、目標インバータ出力指令値:P1と上記変動出力値:ΔPとの和:P3に等しくないときにはステップS33に移行する。他方で、実際のインバータ出力値が、目標インバータ出力指令値:P1と上記変動出力値:ΔPとの和:P3に等しいときには、インバータ出力指令値を変動させることなく、図9のメイン制御フローにリターンする。
ステップS33において出力制御手段13は、目標インバータ出力指令値:P1と変動出力値:ΔPとの和:P3をインバータ出力指令値と決定する。そして、ステップS34において出力制御手段13は、ステップS33において決定されたインバータ出力指令値:P3に応じてインバータ11を稼動させる。出力制御手段13が以上のような制御を行うことで、図10に示す時刻t11からインバータ出力指令値がP3に設定され、実際のインバータ出力値も時刻t11から時刻t12の間にP1からP3に変動することになる。
そして、この周波数偏差が発生している間は、インバータ出力指令値がP3に維持されて、実際のインバータ出力値もP3に維持されることになる。
他方で、図10に示す時刻t13において商用系統周波数がf2からf1に変化して、商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が無くなると、図9に示したメイン制御フローのステップS4が実行されることになる。つまり、出力制御手段13は、目標インバータ出力指令値:P1をインバータ出力指令値として、そのインバータ出力指令値:P1に応じてインバータ11を稼動させる。その結果、図10に示すように、実際のインバータ出力値も時刻t14から時刻t15の間にP3からP1に変動することになる。
<第3実施形態>
第3実施形態の系統連系インバータ装置10は、図11のメイン制御フローに示すように、商用系統周波数に変化が有るか否か(つまり、商用系統周波数が設定目標周波数と異なるか否か)の判定を行い(ステップS1)、出力制御手段13が、周波数監視手段12の監視結果が、商用系統周波数に変化が有ることを示しているとき、商用系統周波数が大きくなるにつれてインバータ出力指令値を小さくする設定関係に従ってインバータ出力指令値を変動させてインバータを稼動させた後、実際のインバータ出力値が目標インバータ出力指令値と等しいか否かを判定し、実際のインバータ出力値が目標インバータ出力指令値と等しくないときは、目標インバータ出力指令値をインバータ出力指令値として、インバータ11を稼動させる周波数変化対応制御を実行する(ステップS20)。つまり、本実施形態において出力制御手段13は、商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差とは無関係に制御を行う。
以下に、第3実施形態の系統連系インバータ装置10について説明するが、第1実施形態と同様の構成については説明を省略する。
次に、図11に示すメイン制御フロー、図4に示すサブ制御フロー及び図12に示す商用系統周波数とインバータ出力値との推移のグラフを参照して、本発明の系統連系インバータ装置の動作について説明する。
図11のメイン制御フローに示すように、ステップS1において出力制御手段13は、商用系統周波数が設定目標周波数から変化したか否か、つまり、商用系統周波数に変化が有るか否かを判定する。そして、商用系統周波数が設定目標周波数から変化したときにはステップS20に移行して、図4を参照して後述する周波数変化対応制御を実行し、周波数変化が発生していないときにはステップS4に移行して、目標インバータ出力指令値をインバータ出力指令値としてインバータ11を稼動させる(通常制御)。
図12に示す時刻t21において商用系統周波数がf1からf2に変化すると、図4のステップS21において出力制御手段13は、図7に示す垂下特性Aに基づいて、変化後の商用系統周波数:f2に応じたインバータ出力指令値:P2を導出する。この垂下特性Aは、この時点での設定目標周波数:f1及びインバータ出力指令値:P1を通る直線で設定され、商用系統周波数が大きくなるにつれてインバータ出力指令値を小さくする設定関係が定められたものである。そして、ステップS22において出力制御手段13は、インバータ出力指令値:P2に応じてインバータ11の稼動を制御する。更に、ステップS23において出力制御手段13は、変化後の商用系統周波数:f2を、これ以後、設定目標周波数に設定する。
出力制御手段13が以上のような制御を行うことで、図12に示すように時刻t21において商用系統周波数がf1からf2に変化した後、インバータ出力指令値がP1からP2に変化し、実際のインバータ出力値も時刻t22においてP2となる。
次に、ステップS24において出力制御手段13は、実際のインバータ出力値が、目標インバータ出力指令値:P1に等しいか否かを判定する。そして、実際のインバータ出力値が、目標インバータ出力指令値:P1に等しくないときにはステップS25に移行する。他方で、実際のインバータ出力値が、目標インバータ出力指令値:P1と等しいときには、インバータ出力指令値を変動させることなく、図11のメイン制御フローにリターンする。
ステップS25において出力制御手段13は、目標インバータ出力指令値:P1をインバータ出力指令値と決定する。そして、ステップS26において出力制御手段13は、ステップS25において決定されたインバータ出力指令値:P1に応じてインバータ11を稼動させる。
また、ステップS27において出力制御手段13は、垂下特性を、その時点での設定目標周波数:f2及びインバータ出力指令値:P1を通る垂下特性Cに変更設定する。
出力制御手段13が以上のような制御を行うことで、図12に示す時刻t22において実際のインバータ出力値がP2になった後、インバータ出力指令値がP2からP1に変化し、実際のインバータ出力値も時刻t23においてP1となる。
その後、図12に示す時刻t24において商用系統周波数がf2(この時点での設定目標周波数)からf1に変化すると、図4のステップS21において出力制御手段13は、図7に示す垂下特性Cに基づいて、変化後の商用系統周波数:f1に応じたインバータ出力指令値:P5を導出する。この垂下特性Cは、この時点での設定目標周波数:f2及びインバータ出力指令値:P1を通る直線で設定され、商用系統周波数が大きくなるにつれてインバータ出力指令値を小さくする設定関係が定められたものである。そして、ステップS22において出力制御手段13は、インバータ出力指令値:P5に応じてインバータ11の稼動を制御する。更に、ステップS23において出力制御手段13は、変化後の商用系統周波数:f1を、これ以後、設定目標周波数に設定する。
出力制御手段13が以上のような制御を行うことで、図12に示すように時刻t24において商用系統周波数がf2からf1に変化した後、インバータ出力指令値がP1からP5に変化し、実際のインバータ出力値も時刻t25においてP5となる。
次に、ステップS24において出力制御手段13は、実際のインバータ出力値が、目標インバータ出力指令値:P1に等しいか否かを判定する。そして、実際のインバータ出力値が、目標インバータ出力指令値:P1に等しくないときにはステップS25に移行する。他方で、実際のインバータ出力値が、目標インバータ出力指令値:P1と等しいときには、インバータ出力指令値を変動させることなく、図11のメイン制御フローにリターンする。
ステップS25において出力制御手段13は、目標インバータ出力指令値:P1をインバータ出力指令値と決定する。そして、ステップS26において出力制御手段13は、ステップS25において決定されたインバータ出力指令値:P1に応じてインバータ11を稼動させる。
また、ステップS27において出力制御手段13は、垂下特性を、その時点での設定目標周波数:f1及びインバータ出力指令値:P1を通る垂下特性Aに変更設定する。
出力制御手段13が以上のような制御を行うことで、図12に示す時刻t25において実際のインバータ出力値がP5になった後、インバータ出力指令値がP5からP1に変化し、実際のインバータ出力値も時刻t26においてP1となる。
<第4実施形態>
第4実施形態の系統連系インバータ装置10は、図13の制御フローに示すように、商用系統周波数が変化しているか否かの判定を行い(ステップS41)、周波数監視手段12の監視結果として得られる商用系統周波数が変化すると、商用系統周波数が大きくなるにつれてインバータ出力指令値を小さくする設定関係に従ってインバータ出力指令値を変動させる周波数変化対応制御を実行するように構成されている。つまり、第4実施形態では、出力制御手段13は、図7に示した商用系統周波数の関数としてのインバータ出力指令値に基づいてインバータ11の制御を行うのである。従って、本実施形態では、上記第1実施形態から上記第3実施形態のような目標インバータ出力指令値は存在していない。
次に、図13に示す制御フローを参照して、本発明の系統連系インバータ装置の動作について説明する。
図13の制御フローに示すように、ステップS41において出力制御手段13は、商用系統周波数に変化があるか否かを判定する。そして、出力制御手段13は、商用系統周波数に変化があるときにはステップS42に移行し、ステップS42において、図7に示した垂下特性に基づいて、変化後の商用系統周波数に応じたインバータ出力指令値を導出する。次に、ステップS43において出力制御手段13は、導出したインバータ出力指令値に応じてインバータ11を稼動させる。
<別実施形態>
<1>
上記実施形態では、インバータ11と周波数監視手段12出力制御手段13とを備えた系統連系インバータ装置10について説明したが、インバータ11とは別体で、周波数監視手段12と出力制御手段13とを備えたインバータ制御装置20を構成することもできる。例えば、図14の商用系統の概略図に示すように、インバータ制御装置20は、商用系統50での商用系統周波数を監視する周波数監視手段12と、目標インバータ出力指令値に基づいてインバータ出力指令値を決定して、インバータ11及び電源装置1をインバータ出力指令値に応じて稼動させる出力制御手段13を備えている。また、周波数監視手段12及び出力制御手段13の機能は上記第1実施形態から上記第4実施形態と同様である。
<2>
上記実施形態では、垂下特性及び周波数バイアス特性について図7及び図8を参照して説明したが、垂下特性を表す直線の傾き(変化率)、周波数バイアス特性を表す不感帯幅:A1、A2、上限幅:B2及び下限幅:B1、変化率:C1、C2は適宜変更可能である。
本発明の系統連系インバータ装置は、商用系統における商用系統周波数を基準周波数近傍で安定させるために使用可能である。
商用系統の概略図 第1実施形態のメイン制御フロー 第1実施形態のサブ制御フロー 第1実施形態のサブ制御フロー 第1実施形態のサブ制御フロー 第1実施形態の商用系統周波数及び実際のインバータ出力値の推移を示すグラフ 垂下特性を示すグラフ 周波数バイアス特性を示すグラフ 第2実施形態のメイン制御フロー 第2実施形態の商用系統周波数及び実際のインバータ出力値の推移を示すグラフ 第3実施形態のメイン制御フロー 第3実施形態の商用系統周波数及び実際のインバータ出力値の推移を示すグラフ 第4実施形態の制御フロー 商用系統の概略図
符号の説明
1 電源装置
2 電力負荷装置
10 系統連系インバータ装置
11 インバータ
12 周波数監視手段
13 出力制御手段
50 商用系統

Claims (6)

  1. 電源装置を商用系統に連系するインバータと、目標インバータ出力指令値に基づいてインバータ出力指令値を決定して、前記インバータを前記インバータ出力指令値に応じて稼動させる出力制御手段とを備える系統連系インバータ装置であって、
    前記出力制御手段が、前記商用系統での商用系統周波数を監視する周波数監視手段の監視結果に基づいて前記インバータ出力指令値を変動させるように構成されている系統連系インバータ装置。
  2. 前記出力制御手段が、前記商用系統周波数が大きくなるにつれて前記インバータ出力指令値を小さくする設定関係に従って前記インバータ出力指令値を変動させる周波数変化対応制御を実行するように構成されている請求項1記載の系統連系インバータ装置。
  3. 前記出力制御手段が、前記商用系統周波数に変化が有ると、前記商用系統周波数が大きくなるにつれて前記インバータ出力指令値を小さくする設定関係に従って前記インバータ出力指令値を変動させて前記インバータを稼動させた後、実際のインバータ出力値が前記目標インバータ出力指令値と等しいか否かを判定し、前記実際のインバータ出力値が前記目標インバータ出力指令値と等しくないときは、前記目標インバータ出力指令値を前記インバータ出力指令値として、前記インバータを稼動させる周波数変化対応制御を実行するように構成されている請求項1記載の系統連系インバータ装置。
  4. 前記出力制御手段が、前記商用系統周波数に変化が有り、且つ、前記商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生しているとき、前記商用系統周波数が大きくなるにつれて前記インバータ出力指令値を小さくする設定関係に従って前記インバータ出力指令値を変動させて前記インバータを稼動させた後、実際のインバータ出力値が、前記周波数偏差を小さくするための変動出力値と前記目標インバータ出力指令値との和に等しいか否かを判定し、前記実際のインバータ出力値が前記変動出力値と前記目標インバータ出力指令値との和に等しくないときには、前記変動出力値と前記目標インバータ出力指令値との和を前記インバータ出力指令値として、前記インバータを稼動させる周波数変化及び周波数偏差対応制御を実行するように構成されている請求項1記載の系統連系インバータ装置。
  5. 前記出力制御手段が、前記商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生しているとき、前記周波数偏差を小さくするための変動出力値と前記目標インバータ出力指令値との和を前記インバータ出力指令値として、前記インバータを稼動させる周波数偏差対応制御を実行するように構成されている請求項1記載の系統連系インバータ装置。
  6. 前記出力制御手段が、前記商用系統周波数に変化が有り、且つ、前記商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生しているとき、前記商用系統周波数が大きくなるにつれて前記インバータ出力指令値を小さくする設定関係に従って前記インバータ出力指令値を変動させて前記インバータを稼動させた後、実際のインバータ出力値が、前記周波数偏差を小さくするための変動出力値と前記目標インバータ出力指令値との和に等しいか否かを判定し、前記実際のインバータ出力値が前記変動出力値と前記目標インバータ出力指令値との和に等しくないときには、前記変動出力値と前記目標インバータ出力指令値との和を前記インバータ出力指令値として、前記インバータを稼動させる周波数変化及び周波数偏差対応制御を実行し、
    前記商用系統周波数に変化が無く、且つ、前記商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生しているとき、前記周波数偏差を小さくするための変動出力値と前記目標インバータ出力指令値との和を前記インバータ出力指令値として、前記インバータを稼動させる周波数偏差対応制御を実行し、及び、
    前記商用系統周波数に変化が有り、且つ、前記商用系統周波数の基準周波数からの周波数偏差が発生していないとき、前記商用系統周波数が大きくなるにつれて前記インバータ出力指令値を小さくする設定関係に従って前記インバータ出力指令値を変動させて前記インバータを稼動させた後、実際のインバータ出力値が前記目標インバータ出力指令値と等しいか否かを判定し、前記実際のインバータ出力値が前記目標インバータ出力指令値と等しくないときは、前記目標インバータ出力指令値を前記インバータ出力指令値として、前記インバータを稼動させる周波数変化対応制御を実行するように構成されている請求項1記載の系統連系インバータ装置。
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