JP2007266834A - 通信システム及び通信方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】移動経路制御装置を含む通信システムにおいて、モバイル環境におけるユーザの移動に伴う通信状況の変化に応じた伝送路の切替とアプリケーションの切替えを連動させた通信システムと通信方法を提供する。
【解決手段】ユーザの移動に伴う通信状況の変化を常に監視し、伝送路の状態変化に伴い伝送路を切替える。その際に、移動経路制御装置配下のネットワークに接続された通信端末と通信相手端末間の伝送路状態を取得し、アプリケーション毎の優先基準と比較することで、アプリケーションに適した伝送路を選択可能となり、同時に伝送路に適したコンテンツに変更することで、通信状況に応じたサービスの提供を可能とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、複数の無線通信網を利用する通信システム及び通信方法に関する。
近年の無線技術の進歩に伴い、様々な無線通信方式でのインターネットへの接続が普及し、無線の利点を生かして移動環境でのモバイル通信環境が提供されるようになりつつある。また、携帯端末についても高機能化が進み、1つの端末装置で複数のネットワーク(例えば、無線LAN(Local Area Network)、有線LAN、携帯電話、PHS(Personal Handy phone System等)に接続することができるようになってきている。これにより、1つの端末装置で複数の種類のネットワークに接続することが可能となり、使用の都度、最適な通信環境を選択して通信を行うことが可能になってきている。
また、ネットワークの移動に関する技術としては、IETF NEMO WG(Internet Engineering Task Force Network Mobility Working Group)の技術があげられる(非特許文献1)。
また、移動通信装置が利用するサービスの特性とネットワーク内の外部接続インタフェース種別とその特性を記録し、サービス要求を満たすインタフェースのみを選択し、外部接続インタフェースを所有するモバイルルータに通知する技術(例えば、特許文献1参照)や、ナビゲーション装置による無線LANのアクセスポイントの予約機能と、無線LAN及び携帯電話網の接続情報を管理・制御する技術(例えば、特許文献2参照)がある。さらに、複数の狭帯域通信経路を論理的に一つの通信経路として利用することにより広帯域通信経路を構築する技術も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2004−153802号公報 特開2005−184629号公報 特開2005−210671号公報 IETF RFC3963(NEMO Basic Support Protocol)
しかしながら、上記非特許文献1に開示されている通信方法では、モバイルルータの利用するアクセス回線が狭帯域回線である場合、利用するサービスに対して帯域が十分でない場合があるという問題があった。また、上記特許文献1に開示されている技術では、通信網の接続リンク状態が無線通信インタフェースで受信した信号の受信電力レベル情報、エラーレート、ビーコン信号受信の有無等の監視項目のみで、通信網切替え後に安定した品質で通信サービスを受けるために必要な項目である、帯域幅、RTT(Round Trip Time)等が含まれておらず、不十分であるという問題があった。その上、ネットワークの切替え制御を行う際の通信状態を全ての通信可能な通信インタフェースに対して動的に取得することは考慮されておらず、実際の通信状態によっては再びネットワークの切替えが必要となるケースが考えられる。
また、上記特許文献2に開示されている技術では、無線ネットワークでの通信状態に関する情報(実効スループット、チャネル当たりの最大ユーザ数等)を取得することは可能であるが、通信相手側のラスト1ホップがボトルネックになるケースや、近年普及しつつあるADSL、高速無線通信(FOMA、CDMA2000、WiMAX等)に代表されるように、上り・下りの帯域が非対称である伝送路が将来増えてくることが予想される。前記のようなネットワークでは通信端末間のEnd−to−Endの伝送路情報を取得する必要があり、双方向通信を考慮に入れた場合には上り・下りに使用する伝送路を異なるものを選択することも必要となってきている。
また、上記特許文献3に開示されている技術では、QoS(Quolity of Service)レベル等のポリシー情報は通信手段に対応付けられているが、映像配信サービスでは伝送路の帯域が最優先され、VoIP(Voice Over Internet Protocol)サービスでは伝送路遅延が最優先される等、提供されるサービスによって優先される伝送路品質の項目が異なるケースもあり、前述したような項目がポリシー情報として考慮されていない。またNEMO(Network Mobility)では、データ通信がホームエージェント経由のトンネル通信となるため、モバイルルータ〜通信相手端末間の伝送路状態を測定するには、必ず測定用パケットがホームエージェントにより転送されることになり、測定時間のオーバーヘッドやホームエージェントでの負荷の増大に繋がっている。
そこで、本発明の通信システム及び通信方法は、上記のような課題を鑑みてなされたものであって、移動経路制御装置が外部インターネットに接続可能な複数の伝送路に接続可能な複数の通信インタフェースを備える。
本発明では、複数の通信インタフェースのうち通信可能な通信インタフェースを検知し、複数の通信インタフェースの所定の属性に関する通信インタフェース情報を取得し、通信可能な通信インタフェース及びホームエージェントを経由して、移動経路制御装置配下の通信端末と通信相手端末間に存在する伝送路リストを作成する。そして、前記の伝送路リストに対応する伝送路の状態に関する情報を取得し、伝送路の優先度を通信インタフェース情報及び伝送路情報のいずれかに基づいて伝送路を決定してデータ通信を行う。
前記通信インタフェース情報には、トランスポート層より下位の層において検出される通信状況を含み、例えば、上り/下りで異なる通信インタフェース伝送速度、無線通信の電波強度や通信インタフェースのリンク状態等が用いられる。また、伝送路情報には、伝送路リストに対応するボトルネック物理帯域幅、可用帯域幅、RTT、通信コスト等が含まれる。また、伝送路情報は、伝送路区間として移動経路制御装置配下のネットワーク、移動経路制御装置〜ホームエージェント、ホームエージェント〜通信相手端末に分けて取得し、移動経路制御装置配下のネットワークの帯域幅は、(通信インタフェースの伝送帯域幅)/(モバイルネットワーク内の接続端末数)として取得する。
伝送路の優先度の決定は、移動経路制御装置配下の通信端末上のアプリケーションプログラム毎に設定された優先基準に基づいて判断される。なお、上り、下りの伝送路特性が異なる非対称通信ネットワークの場合には、優先基準によって上り/下りで異なる伝送路を選択できる。要求帯域幅が優先基準に使用される場合は、要求帯域幅はアプリケーションプログラム毎に複数設定される。また、データ通信のデータ種別は、アプリケーションプログラム毎に設定された品質情報と、決定された伝送路に関する伝送路情報を参照して、それらの情報からコンテンツ品質を決定する。
データ通信後、データ通信中でない通信インタフェースの状態が変化、使用している伝送路の伝送路状態などが変化したとき、伝送路の優先度、及びサービスの優先度を再度判断して最も優先度の高い伝送路に切替え、もしくは各アプリケーションプログラムに対して伝送路の割当てを変更する。また、移動経路制御装置配下の通信端末上のアプリケーションプログラム、もしくはユーザ側で使用中の伝送路のデータ転送品質を監視し、任意の閾値を下回った場合に、より優先順位の高い使用中以外の伝送路に切替えてデータ通信を行う。
アプリケーションプログラムでのデータ転送品質については、伝送路の有効帯域幅、転送データの遅延量、片方向遅延量の増減、パケットロス率の増減、転送データの再送パケット数の増減等を監視する。そして、前記情報をもとに任意の閾値と比較して伝送路の品質を判断する。さらに伝送路状態の劣化を判断する閾値として、伝送路状態及び優先基準をもとに決定された伝送路の割当て優先順位の中で現在使用中の伝送路の次に優先度の高い伝送路の伝送路状態を使用する。
本発明によれば、ユーザの移動につれて刻々と変化する通信環境での複数の伝送路に接続可能な通信インタフェースを備えた移動経路制御装置及び通信端末を含むネットワークシステムにおいて、映像や音声などのコミュニケーションを利用したアプリケーションによりデータ通信を行う際に、アプリケーション毎に設定された優先基準もしくはユーザの嗜好に合わせて伝送路の割当てをすることが可能となる。併せて、伝送路情報に合せた品質のコンテンツを選択することで、移動経路制御装置及び配下の通信端末及びその通信相手端末の存在する場所に応じた品質のサービスを提供することが可能となる。
また、データ通信中の場合についても、伝送路の通信状況の変化や、アプリケーションプログラム側で使用中の伝送路のデータ転送品質の変化を検出し、伝送路の状態を再度取得、アプリケーション毎に設定された優先基準もしくはユーザの嗜好に合せて、再度伝送路の割当てを行うことで、時々刻々と変化する通信環境においても、移動経路制御装置及び配下の通信端末及びその通信相手端末の存在する場所の通信環境に最適な品質でサービスを提供することが可能となる。
先ず、本発明による通信システム及び通信方法が適用される無線ネットワークの全体構成と、そのアクセス可能エリアについて、図1、図2により説明する。
図1において、ネットワーク1〜nは、LANやWANなどのネットワークセグメント単位のネットワークであり、例えば、ネットワーク1は複数の無線基地局を、ネットワーク2は複数の無線アクセスポイント(AP)を含むことができる。つまり、ネットワーク1〜nのそれぞれは、例えば、公衆の携帯電話網、自営の構内無線LAN、ホットスポット、もしくは家庭内の無線ネットワーク等であり、ここでは、IPベースのネットワークであるとする。これらネットワークセグメント毎のネットワークは、インターネットに代表されるコアネットワークに接続されている。
移動経路制御装置1〜nは、各々配下にモバイルネットワークを構成し、各モバイルネットワークに接続された通信端末は、1対1、あるいは複数端末間で、映像・音声によるコミュニケーション等の通信を行う。例えば、移動経路制御装置1が移動して、無線基地局1の電波を受信している状態から無線基地局2の電波を受信する状態に変わっても、無線基地局1と2の間でハンドオーバが行われ、移動経路制御装置1の配下の通信端末は移動前の通信を移動後もそのまま継続して行うことができる。無線アクセスポイントAP1の接続範囲から無線アクセスポイントAP2の接続範囲へ移動した場合も同様である。無線アクセスポイント間のハンドオーバでは、認証情報のハンドオーバと併用してもよい。
さらに、移動経路制御装置がネットワークセグメント間を移動しても、ネットワーク層でのハンドオーバが行われ、通信を継続して行うことができる。例えば、移動経路制御装置2が移動して、無線基地局2に接続された状態から無線アクセスポイントAP1に接続された状態に変わったとする。この場合であっても、移動経路制御装置2が無線基地局2及び無線アクセスポイントAP1のそれぞれに接続可能な通信インタフェースを備えており、後述するIP制御部が、例えば、RFC3963(NEMO Basic Support Protocol)に対応したものであれば、アプリケーション部では、異なるネットワークに移動したことに関わらずに、通信処理を継続することができる。
また、ネットワークセグメント間の移動については、無線アクセスポイントAP1と無線アクセスポイントAP2が異なるネットワークセグメントで構成されている場合でも、前述したようなハンドオーバ技術を用いることで、上記無線アクセスポイント間のハンドオーバ時にも継続して通信を行うことが可能となる。
図2は、無線基地局、無線アクセスポイントと対応するアクセス可能エリアの概念図である。図2において、ネットワーク1〜3はLANやWANなどのネットワークセグメント単位のネットワークであり、携帯基地局1はネットワーク1に、無線AP2はネットワーク2に、PHS基地局3はネットワーク3に接続されている。これらネットワークセグメント毎のネットワークは、IPベースのネットワークであり、図1と同様に各々コアネットワークに接続されている。
それぞれのアクセス可能エリアについては、携帯基地局1は携帯エリア1に、無線AP2は無線LANエリア2に、PHS基地局3はPHSエリア3に対応しており、各々のエリア内にいる場合に、移動経路制御装置1は各無線通信インタフェースの無線通信方式で通信可能である。移動経路制御装置1は、携帯基地局1及び無線AP2及びPHS基地局3に接続可能な通信インタフェースを備えており、無線LANエリア2では携帯基地局1、無線AP2、PHS基地局3を経由してそれぞれネットワーク1〜3に接続可能である。
同様に携帯・PHSエリア4では、携帯基地局1及びPHS基地局3を経由してそれぞれネットワーク1及び3に接続可能で、前述したとおり携帯エリア1から携帯・PHSエリア4を除いたエリアでは、携帯基地局1を経由してネットワーク1にのみ接続可能である。PHSエリア3から携帯・PHSエリア4を除いたエリアでは、PHS基地局3を経由してネットワーク3にのみ接続可能となる。例えば、移動経路制御装置1が移動して無線LANエリア2において無線AP2経由でネットワーク2に接続している状態から携帯・PHSエリア4に移動してPHS基地局3経由でネットワーク3に接続する場合には、ネットワークセグメント間の移動になるので、前述のNEMO等の技術を適用することで通信を継続することが可能となる。
移動経路制御装置1配下の通信端末で使用しているアプリケーションによって、ネットワーク1の方が適していると選択された場合は、携帯基地局1経由でネットワーク1に接続することも可能である。同様にして携帯・PHSエリア4においてPHS基地局3経由でネットワーク3に接続している状態から携帯基地局1にのみ接続可能な携帯エリア1に移動した場合、携帯・PHSエリア4において携帯基地局1経由でネットワーク1に接続している状態からPHS基地局3にのみ接続可能なPHSエリア3に移動した場合も、前述のNEMO等の技術を適用することで通信を継続することが可能である。
また、無線LANエリア2では、携帯基地局1、無線AP2、PHS基地局3経由でネットワーク1〜3に接続可能なので、使用しているアプリケーションによって適したネットワークが選択される。ここでは、無線通信方式として携帯、PHS無線LANについて挙げているが、近距離通信であるブルートゥース(Bluetooth)や広帯域の携帯通信方式であるIMT(International Mobile Telecommunication)−2000、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access IEEE802.16a)等のIPベースのネットワークを提供できるものであれば、無線通信方式については、いずれの方式を使用してもよい。
次に本発明による実施の形態を説明する。図3は、本発明における通信システムの一例を示す図である。移動経路制御装置10は、複数の無線通信手段(NIC1,NIC2,NIC5)を備え、これらの無線通信手段を介してインターネットに接続される。モバイルネットワークは、移動経路制御装置10と通信端末30とから構成され、移動経路制御装置10をゲートウエイとしてそれぞれの無線基地局を介して、外部ネットワークであるインターネットに接続することが可能である。ホームエージェント(HA)60は、モバイルネットワークのホームネットワークを構成している。ホームネットワークは移動経路制御装置10のHoA(Home Address:ホームアドレス)を含むサブネットである。モバイルネットワークに属する通信端末30はいずれもホームネットワークのアドレスを保持している。モバイルネットワークは、構成する端末(10,30)全てが共に移動するネットワークである。
次に、本発明の通信システムで使用される各端末の概略を説明する。図4−1は移動経路制御装置(MR)の構成例を示すブロック図、図4−2は移動経路制御装置配下の通信端末(MN)の構成例を示すブロック図、図4−3は通信端末の通信相手である通信相手端末(CN)の構成例を示すブロック図、図4−4は移動経路制御装置と連携して移動経路制御装置の移動に伴う管理を行うホームエージェント(HA)の構成例を示すブロック図である。
図中、10は移動経路制御装置(MR)、11,53,61は伝送路管理部、12〜15,39,51,56〜58,66〜68は通信インタフェース(I/F)、16,55,69は通信インタフェース(I/F)管理部、17,54,62はIP制御部、18,34,45,63はMR通信部、19は伝送路選択・帯域割当部、20,64はトラフィック計測部、21,50,65は伝送路状態測定部、22は伝送路情報テーブル、23は通信インタフェース(I/F)情報テーブル、24,36,47はアプリケーション優先基準テーブル、30は通信端末(MN)、31,42はユーザ設定部、32,43はコンテンツ制御部、33,44は通信制御部、35,46は転送品質測定部、37,48は品質情報テーブル、38,49は伝送路品質テーブル、40は通信相手端末(CN)、41はアプリケーション部、52は伝送路制御部、60はホームエージェント(HA)を示す。
本発明の通信システムで使用される移動経路制御装置(MR)10は、図4−1に示すように、伝送路の状態管理及び制御を行う伝送路管理部11と、通信インタフェース(以下、通信I/Fという)12〜15の情報取得及び管理・制御を行う通信インタフェース管理部(以下、通信I/F管理部という)16とで構成される。なお、この移動経路制御装置10は、専用端末でも、携帯型小型端末でも、無線ネットワークに接続可能なPDA(Personal Digital Assistance)やパソコンでも、複数の無線通信手段(通信I/F)を備えた端末であれば良い。
通信I/F管理部16は、各通信I/F12〜15の情報取得、及び状態の監視を行い、常に通信インタフェース情報テーブル(以下、通信I/F情報テーブルという)23の情報を更新する。伝送路管理部11では、通信I/F管理部16から取得された通信I/F情報テーブル23を参照して、通信I/F12〜15の状態変化を検知する。MR通信部18は、移動経路制御装置10の配下のモバイルネットワークに接続された通信端末30との通信、及び通信相手端末40との通信の制御をIP制御部17を介して行う。通信端末30から送信された通信開始要求を受けて、通信相手端末40と伝送路決定及びコンテンツ品質決定までの情報通信を行う。
伝送路選択・帯域割当部19は、通信I/F12〜15から取得された通信I/F情報テーブル23、伝送路状態測定部21により取得された伝送路情報テーブル22及び通信端末30からの要求を基に外部インターネットへ接続する通信I/F及びサービスで提供されるコンテンツに割り当てる帯域を決定する。IP制御部17は、モバイルネットワークに接続された通信端末30から外部ネットワークに送受信されるデータを転送するために必要なアドレス情報を設定し、作成されたデータを通信I/F12〜15を介して通信相手端末40及び外部ネットワークへ送受信する。NEMOに対応している場合には、ホームエージェント60への移動登録等の必要なIPパケットの送受信も行い、ネットワークの接続を維持したまま異なるネットワークセグメント間の移動も可能となる。
トラフィック計測部20では、通信中のデータフローを監視し無線伝送路部分の品質の変化を計測する。品質の変化が検知された場合には、伝送路情報テーブル22に状態変化を更新し、場合によっては、伝送路選択・帯域割当部19において、伝送路の再選択もしくは帯域の再割当を行う。
移動経路制御装置配下のモバイルネットワークに接続されている通信端末(MN)30は、図4−2に示すように、ユーザ設定部31、コンテンツ制御部32、通信制御部33及び通信I/F39とで構成される。ユーザ設定部31は、ユーザが通信端末30の設定やアプリケーション優先基準テーブル36の設定及び操作を行う入出力部である。このユーザ設定部31は、画面やボタン、マウス等で構成され、通信端末30の機能は、ユーザから指定されるコマンドの実行からも制御される。
MR通信部34は、通信開始時の移動経路制御装置10への通信開始、及びアプリケーション優先基準の通知と、サービスに割当てられた帯域等の伝送路情報の受信等の移動経路制御装置10との通信を行う。コンテンツ制御部32では、移動経路制御装置10から通知された伝送路情報と品質情報テーブル37を基にコンテンツの品質を決定する。さらに決定されたコンテンツの品質情報を通信相手端末40に送信し、データの送受信を開始する。また、伝送路状態を登録する伝送路品質テーブル38を備える。
通信相手である通信相手端末(CN)40は、図4−3に示すように、アプリケーション部41、伝送路状態測定部50及び通信I/F51とから構成される。アプリケーション部41は、通信端末30の該当する各ブロックと同様の機能を有するユーザ設定部42、コンテンツ制御部43、MR通信部45と転送品質測定部46を有する通信制御部44を備えている。ユーザ設定部42は、通信相手端末40の設定やアプリケーション優先基準テーブル47の設定及び操作を行う。移動経路制御装置10から通知された伝送路情報と品質情報テーブル48を基にコンテンツの品質を決定する。また、伝送路状態を登録する伝送路品質テーブル49を備える。
移動経路制御装置10の移動を管理するホームエージェント(以下、HAという)60は、外部インターネット上に存在し、図4−4に示すように、通信I/F66、67と伝送路管理部61から構成される。伝送路管理部61のMR通信部63は、IP制御部62を介してHA60〜通信相手端末40間の伝送路状態等を移動経路制御装置10へ通知する。伝送路状態測定部65は、移動経路制御装置10及び通信相手端末40に備えられた伝送路状態測定部21,50と連携して、各々移動経路制御装置10〜HA60間、HA60〜通信相手端末40間の伝送路状態を測定する。測定された伝送路状態は各々のMR通信部18,45,63を介して移動経路制御装置10の伝送路情報テーブル22に書き込まれる。また、トラフィック計測部64は、通信中のデータフローを整理し、無線伝送路部分の変化を計測する。
次に上述した移動経路制御装置10、通信端末30、通信相手端末40、HA60について、詳細に説明する。通信I/F管理部16は、移動経路制御装置10に備えられた通信I/F12〜15の管理、及び状態の監視を行う。通信I/F管理部16は、通信I/F12〜15に関して取得した情報(例えば、伝送速度(規格値)、料金、IPアドレス、通信カード規格、MTU(Max Transfer Unit)等)を通信I/F情報テーブル23に登録する。
通信I/F管理部16は、移動経路制御装置10に備えられた通信I/F12〜15が新たに使用可能になった場合や、使用不可能になった場合及び追加/取り外された場合の状態を監視し、常に通信I/F情報テーブル23を更新する。この通信I/F情報テーブル23の一例を図8に示す。通信I/F管理部16では、前記の通信I/F12〜15の状態が変化する度に、図8に記載されている項目を通信I/Fのデバイス情報から取得する。
伝送路状態測定部21は、取得された通信I/Fを基にHA60との間で利用可能となる伝送路(パス)を検出する。さらに検出された伝送路に対して伝送路状態(例えば、ボトルネック物理帯域幅、可用帯域幅、RTT遅延差、パケットロス率等)を取得し、伝送路情報テーブル22に登録する。また、通信端末30より通知された通信開始要求から通信相手端末40の接続情報を抽出して、HA60〜通信相手端末40間の伝送路情報についても同様に取得する。
そして、HA60から移動経路制御装置10へ伝送路情報を通知することで、HA60〜通信相手端末40間の伝送路情報が移動経路制御装置10上の伝送路情報テーブル22に登録される。ここで、伝送路情報テーブル22は、本実施例のように移動経路制御装置10上で一括管理しても、HA60、通信相手端末40のいずれの端末で一括管理しても、移動経路制御装置10、HA60、通信相手端末40の各々で管理してもよい。
本実施例では伝送路管理部11は、上記伝送路状態測定部21で取得された伝送路情報と通信端末30から受け取ったアプリケーション要求情報(例えば、要求帯域、要求遅延、料金、優先伝送路等)から、アプリケーションプログラムに最適な伝送路を選択する。選択結果としては、アプリケーションプログラムに最適な伝送路を一つ選択しても伝送路の優先順位を求めて、通信相手もしくは通信相手端末40に通知してユーザに選択させてもよい。伝送路選択後、選択された伝送路及び2番目に優先順位の高い伝送路の伝送路状態(帯域幅、遅延、パケットロス率、料金等)を通信端末30及び通信相手端末40に回答する。
通信端末30のコンテンツ制御部32は、伝送路管理部11より通知された伝送路状態をもとに品質情報テーブル37を参照して、送受信可能なコンテンツ種別を選択する。ここでのコンテンツ種別とは、例えば、映像ストリーミングでは映像・音声のビットレート、コーデックの種類、画角、フレームレート等を、VoIP(Voice over Internet Protocol)ではコーデックの種類を指すものとする。同時に通知された伝送路状態を伝送路品質テーブル38に登録する。
また、コンテンツ制御部32では、上記で選択されたコンテンツ種別のデータを送受信するように通信相手とネゴシエーションした後に、サービスの提供を開始する。また、通信相手端末40とのアプリケーション情報(待ち受けポート番号、使用可能コーッデック種別等)の送受信も行う。前記の情報を送受信することでアプリケーションにて提供可能なサービス品質を通信端末30及び通信相手端末40で共通化することが可能となる。
転送品質測定部35は、伝送路の有効帯域幅、転送データの遅延量、片方向遅延量、パケットロス率、転送データの再送パケット数等を測定する。これらの値を任意の閾値と比較し、閾値を超える場合にはコンテンツ制御部32へ閾値を超えたことを通知する。ここで、データ転送品質としてアプリケーションプログラムに特有なデータ(映像品質、音声品質等)を使用してもよい。
上述した移動経路制御装置10において、移動経路制御装置10の起動時には、通信I/F管理部16により、複数の通信I/Fの属性に関する情報(例えば、通信I/Fカード名、伝送速度、電波強度、リンクの状態、変調方式、無線通信方式等)を取得する。同時に通信可能な通信I/Fを検出し、通信I/F情報テーブル23に登録する。前記通信I/Fの検出方法としては、電波強度と閾値との比較による判断、リンクの状態等が挙げられる。
移動経路制御装置10の起動後は、通信I/F管理部16が通信I/F12〜15の通信可/不可及び追加/削除を監視することで状態が変化したことを検知し、逐一通信I/F情報テーブル23を更新する。移動経路制御装置配下のモバイルネットワークに接続された通信端末30でのアプリケーションの通信開始時には、通信端末30は通信相手端末40と利用可能なコンテンツ情報を通知し合うことで利用可能なコンテンツの情報を取得する。そして、前記の情報を通信端末30及び通信相手端末40の各々の品質情報テーブル37,48に登録し、予め設定されたアプリケーションの優先基準(要求帯域幅、最低要求帯域幅、許容遅延等)の情報と共にアプリケーション優先基準テーブル36,47に登録する。
次に、移動経路制御装置10において、通信I/F12〜15を参照して通信可能な通信I/Fの情報を、HA60からHA60に備えられた通信I/F66,67を取得し、移動経路制御装置10〜HA60間に存在する伝送路(パス)を抽出する。さらに抽出されたパスに対して各々の伝送路状態(ボトルネック帯域幅やRTT遅延差等)を取得し、伝送路情報テーブル22に登録する。同時にHA60〜通信相手端末40間の伝送路状態も取得し、同様に伝送路情報テーブル22に登録する。
伝送路選択・帯域割当部19では、伝送路情報テーブル22のデータをアプリケーション優先基準テーブル24でフィルタリングすることで、アプリケーションプログラムの要求に最適な伝送路が選択される。例えば、アプリケーションプログラムとして映像ストリーミングが起動された場合は、帯域が優先基準として設定されるので、最も帯域の広い伝送路が選択される。この時、優先基準によって上り/下りの伝送路が異なる通信I/Fを選択することも可能である。また、伝送路選択・帯域割当部19では、1つの伝送路を選択するのではなく、伝送路に対して相対的な優先順位をもたせて通信端末30もしくは通信相手端末40を使用しているユーザに使用する伝送路を決定させることも可能である。
伝送路が選択されると、伝送路選択・帯域割当部19は、伝送路情報テーブル22を参照して選択された伝送路の伝送路情報、もしくはアプリケーションに割当てられた帯域をMR通信部18を介して通信端末30のコンテンツ制御部32に送信する。コンテンツ制御部32では、受け取った伝送路情報もしくは割当帯域をもとに品質情報テーブル37からコンテンツ品質を決定する。さらに決定されたコンテンツの品質情報を通信相手端末40に送信し、データの送受信を開始し、移動経路制御装置10のIP制御部17は該当するパケットを選択された伝送路へ転送を開始する。
以上の処理が実行されることで、決定された伝送路を介して選択されたコンテンツのデータ通信が行われ、移動経路制御装置10及び配下の通信端末30及びその通信相手端末40の存在する場所の無線通信状況に応じたサービスの提供が可能となる。
データ通信中は、転送品質測定部35にて転送データ品質(伝送路の有効帯域幅、転送データの遅延量、片方向遅延量、パケットロス率、転送データの再送パケット数、アプリケーションプログラム固有の品質情報等)の監視を行う。通信端末30で、通信制御部33にて転送データ品質が伝送路品質テーブル38に登録されている閾値を下回った場合には、MR通信部34を介して移動経路制御装置10に伝送路切替要求が通知される。
本実施例では、前記伝送路切替要求で切替要求される伝送路は、前述した伝送路決定の過程で選択された2番目に優先順位の高い伝送路が通知されるが、現在の伝送路状況を再度取得して、伝送路選択・帯域割当部19にて伝送路を決定しなおしてもよい。移動経路制御装置10のMR通信部18では、通信端末30からの伝送路切替要求を受信してIP制御部17にて要求された伝送路に該当するパケットを転送する処理を開始する。同時に新しく選択された伝送路に対応するコンテンツ品質が、品質情報テーブル37を参照することでコンテンツ制御部32により決定され、決定されたコンテンツ品質の情報を通信相手端末40に通知することで、新しく選択された伝送路を介して再選択されたコンテンツ品質によるデータ通信が行われる。
通信I/F管理部16において、通信I/Fの状態が変化したことを検知した場合は、新しく取得された通信I/Fの情報を通信I/F情報テーブル23に登録もしくは削除する。伝送路管理部11は、更新された通信I/Fの情報をもとに移動経路制御装置10〜HA60間に存在する伝送路(パス)を追加もしくは削除する。
伝送路が追加された場合は、新しく抽出された伝送路に対して各々の伝送路状態(ボトルネック帯域幅やRTT遅延差等)を取得し、伝送路情報テーブル22に登録し、通信開始時と同様に再度伝送路の選択を行う。また、双方向通信で使用される場合には、上り/下り各々に対して伝送路の優先度が判断され、各々に対しても最も優先度の高い伝送路もしくは帯域の割当てを決定し、決定された伝送路を介してデータ通信を行う。既に他の伝送路を介した通信セッションが確立されている場合は、その通信セッションを維持したまま各々の伝送路の切替えが行われる。
図5は、上述した図3の通信端末30、移動経路制御装置10、HA60、通信相手端末40の通信開始時の動作を示す動作シーケンス図であり、図6は、通信I/F12〜15の通信状態が変化した場合の動作シーケンスを示した図であり、図7は使用中の伝送路のデータ転送品質が変化した場合の動作シーケンスを示す図である。なお、動作シーケンスの説明には、図3〜図4−4を参照し、その符号を用いる。
図5において、通信端末30は、通信を開始する送信側の通信端末であり、通信相手端末40は、送信側の通信端末に対して受信側の通信端末とする。通信端末30は、図3に示すようにモバイルネットワークに接続されている。移動経路制御装置10は複数の通信I/Fを備え、各々外部インターネットに接続可能であるとする。また、通信端末30は移動経路制御装置10を介して、通信相手端末40は通信I/Fを介して外部インターネットに接続可能とする。また、図1、2で説明した無線アクセスポイントや、無線基地局を介して、映像、音声などのコミュニケーションのためのデータ通信を行うものとする。
先ず、図5により、通信端末30が映像や音声などのコミュニケーションを利用したアプリケーションによるデータ通信を行う場合で、通信開始時の通信端末30、移動経路制御装置10、HA60、通信相手端末40の動作を説明する。移動経路制御装置10では、起動時に通信I/F管理部16により、移動経路制御装置10に備えられている通信I/Fの属性に関する情報(例えば、通信カード名、伝送速度、電波強度、リンクの状態、変調方式、MTU等)を取得する(S401)。
前記情報の取得と同時に、通信可能な通信I/Fを検出し、通信I/F情報テーブル23に登録する。登録後、通信I/F管理部16は、通信I/F12〜15の通信状態を常時監視し、状態が変化した場合には、通信I/Fの項目の状態が変化した項目についてその都度更新を行い、変化した項目についてのみ伝送路管理部11に通知する。なお図8に上述した、通信I/Fに登録される項目と、その値の一例を示す。
通信I/Fの検出方法としては、電波強度と閾値との比較による判断、リンク状態の変化等が挙げられる。電波強度による検出の例としては、閾値をLevel3としたときに、電波強度がLevel3以上だった場合は、フラグを「1」(フラグとして通信I/Fが使用可能な場合を「1」、使用不可能の場合を「0」とする)として、通信I/F情報テーブル23のリンク状態フラグを更新する。
他方、電波強度がLevel3未満だった場合は、リンク状態フラグを「0」として更新する。閾値については、アプリケーションにより設定されても、移動経路制御装置10に予め設定されているものを使用しても、ユーザによりユーザ設定部31を介して設定してもよい。本実施例の閾値にしたがえば、通信I/F管理部16は、無線の電波強度がLevel1からLevel2に変化したことを検知しても、リンク状態フラグを変更しないことになる。
また、リンク状態の変化による検出の例として、携帯(PCD)やPHS等の無線通信方式を使用した通信I/Fは、ダイヤルアップ接続をしなければIPネットワークへの接続が確立されないものがある。そこで、ダイヤルアップ接続が確立されている場合には、通信I/F情報テーブル23のリンク状態のフラグを「ON」として、ダイヤルアップ接続が確立されていない場合には「OFF」として更新する。
通信端末30では、ユーザ設定部31からユーザによる通信開始要求を受けて、アプリケーションでのデータ通信を行うために必要な情報を通信端末30と通信相手端末40との間で通知し合う(S402)。通信端末30から通信相手端末40に通知される制御メッセージの一例を、図9(A)に示す。ここでは、データの送受信に必要な接続情報として、「接続先IPアドレス」、待ち受け「ポート番号」と通信のセッション制御に必要な「セッションID」等と、アプリケーションで利用可能なコンテンツを判断するための「映像・音声符号化パラメータ(使用可能なコーデックの種類等)」や使用する「送受信プロトコル(RTP:Real-time Transport Protocol、UDP:User Datagram Protocol等)」が含まれる。
上記ネゴシエーション機能を、SIP(Session Initiation Protocol)やRTSP(Real time Streaming Protocol)等のシグナリング・プロトコルを用いてもよい。コンテンツ制御部32は、前記のネゴシエーション機能により取得した情報のうちコンテンツ情報をもとに、アプリケーションで提供可能なコンテンツの情報のリストである品質情報テーブル37を作成する。品質情報テーブル37の項目とその一例を図9(B)に示す。なお、品質情報テーブル37については、ユーザ設定部31からユーザにより設定されたものを使用してもよい。
次に、通信端末30は、伝送路選択に必要なアプリケーション優先基準テーブル36の情報と、先に得られた接続情報を移動経路制御装置10に通知する(S403)。アプリケーション優先基準テーブル36の項目とその一例を図9(C)に、通信開始要求の制御メッセージの一例を図9(D)に示す。アプリケーション優先基準テーブル36の各項目については、前述したネゴシエーション機能により取得した情報から書き込まれたものとユーザ設定部31からユーザにより設定された項目から生成されている。なお、アプリケーション優先基準テーブル36について、全てユーザ設定部31からユーザに設定された項目を使用してもよい。
伝送路管理部11は、通信I/F情報テーブル23のリンク状態フラグを参照して通信可能な通信I/Fのリストを取得する。通信I/Fリストの項目とその一例を図10(A)に示す。前記の取得したリストをもとに、移動経路制御装置10〜HA60間、モバイルネットワーク内、HA60〜通信相手端末40間に存在する伝送路リストを作成する(S404)。例えば、図3のようなネットワーク構成の場合では、移動経路制御装置10に備えられた通信I/Fが全て使用可能な場合の伝送路リストの一例を図10(B)に示す。作成された伝送路リストは伝送路情報テーブル22に登録され、伝送路管理部11は、伝送路リストをもとに各々の伝送路状態の測定を行う(S405、S406)。
ここで、伝送路情報テーブル22の項目を図11(A)に示す。以下に、各々の項目の説明と測定方法の例を挙げる。図11(B)にボトルネック物理帯域幅の概要を示す。図11(B)は、移動経路制御装置10とHA60間の伝送路の一つであり、線の幅が帯域幅の広さを表わしており、線の幅が広いほど帯域幅が広く、線の幅が狭いほど帯域幅は狭いことを示している。IPネットワークでは、経路の途中で様々な伝送路が存在するため伝送路全体を通じて一様な帯域幅を提供することはできない。そこで、伝送路のボトルネックの帯域幅を測定し、その結果をもとにコンテンツ品質を決定することで、該当する伝送路でデータ送受信可能な最大のビットレートで高品質なサービスを提供することが可能となる。
図11(C)により、ボトルネックリンクの物理帯域幅を測定する方法の一例として、パケットペア転送方式及びパケットトレイン転送方式によるプローブパケットを用いた測定方法を説明する。移動経路制御装置10から2つの同サイズSのパケットを密接させて送信し、これがボトルネックリンクで同時にキューイングされるとΔT<S/B2となる。パケットは、その間隔を保ってHA60に到着するためΔT’=S/B2となる。この式から求められるB2が、伝送路におけるボトルネック物理帯域幅となる。
次に、図12にRTT遅延差を測定する方法の一例を示す。図12において、移動経路制御装置10はNIC(Network Interface Card)1〜3の3つのNICを備え、HA60はNIC4を備えており、それぞれIPネットワークに接続されているとする。移動経路制御装置10からHA60、さらに、移動経路制御装置10にパケットを送信することでRTTを測定することができるので、NIC1〜NIC4〜NIC1のRTTをRTT1、NIC1〜NIC4〜NIC2のRTTをRTT2、NIC1〜NIC4〜NIC3のRTTをRTT3、NIC1→NIC4の片方向の遅延時間をΔT、NIC4→NIC1の片方向の遅延時間をΔT1、NIC4→NIC2の片方向の遅延時間をΔT2、NIC4→NIC3の片方向の遅延時間をΔT3とすると、
ΔT1= RTT1−ΔT
ΔT2= RTT2−ΔT
ΔT3= RTT3−ΔT
となる。
上記の式より、ΔT1、ΔT2、ΔT3はそれぞれRTT1、RTT2、RTT3からΔTを減算することで求められるので、RTT1、RTT2、RTT3を比較することは、すなわち、HA60から移動経路制御装置10への片方向の相対的な遅延差を比較することと同義として捉えることができる。以上のことから、RTT1、RTT2、RTT3をそれぞれNIC4→NIC1、NIC4→NIC2、NIC4→NIC3の片方向の遅延差として使用することが可能となる。
図13は、可用帯域幅について説明する図で、図11(B)と同様に移動経路制御装置10とHA60間の伝送路の一つであり、線の幅が帯域幅の広さを表わしており、線の幅が広いほど帯域幅が広く、線の幅が狭いほど帯域幅は狭いことを示している。また、ハッチング部分は、その伝送路に既に送受信されているパケットが各リンクの帯域を占有している(リンク毎にクロストラフィックが存在する)ことを示している。
この場合にも、上述したボトルネック物理帯域幅の測定と同じように、プローブパケットの転送にパケットトレイン方式を用いることで送受信端末間の伝送路上のリンクの可用帯域幅を測定することができる。ここでは、各プローブパケット間の片道転送遅延の増加傾向を利用して、前記片道転送遅延の増加傾向は、プローブパケットの送信レートが可用帯域幅を上回るときに観測されるため、この性質を利用し、プローブパケットの送信レートを変更しながら繰り返し計測を行うことによって、可用帯域幅を求めることが可能となる。パケットロス率については、上記測定に用いたプローブパケットを用いることで、「パケットロス率=パケットロス数/送信したパケット数」から求められる。
上記の測定は、伝送路情報テーブル22に登録されている伝送路リストのうち、移動経路制御装置10〜HA60間、HA60〜通信相手端末間40の伝送路に対して実施される。モバイルネットワーク内の伝送路状態については、通信I/F情報テーブル23から得られた情報とモバイルネットワーク内に接続された端末数から伝送路状態を推定する。なお、モバイルネットワーク内の伝送路状態についても上述した測定手法を用いて計測してもよい。
本実施例では、伝送路状態として帯域幅のみ必要なので、
(通信I/Fの伝送帯域幅)/(モバイルネットワーク内の接続端末数)
から求めることとする。測定完了後、伝送路管理部11は、上述した測定手法で取得された伝送路情報を伝送路情報テーブル22に書き込む。伝送路選択・帯域割当部19は、前記の取得された伝送路情報テーブル22とアプリケーション優先基準テーブル24から伝送路を選択する(S407)。
図14−1〜図14−3は、伝送路情報テーブル22とアプリケーション優先基準テーブル24からアプリケーションの要求に適した伝送路を選択する処理手順の例を示すフローチャートである。
先ず、図14−1に示すように、既に通信中のデータフローが存在するか確認する(S01)。通信中のデータフローが存在する場合には(S01YES)、アプリケーション優先基準テーブルのデータフロー優先度を参照して、通信中のデータフローより優先順位が高いかを確認する(S02)。
優先順位が高い場合には(S02YES)、通信中のデータフローについては、現在処理中のデータフローの伝送路もしくは帯域の割当の決定が終了後、再度伝送路・帯域割当を行う(S03)。また、優先順位が低い場合には(S02NO)、通信中のデータフローが使用している伝送路から使用中の帯域割当を除いた残りの帯域を使用可能帯域として、伝送路の優先順位の決定・帯域の割当を行う(S04)。すでに通信中のデータフローが存在しない場合は(S01NO)、何もせずに次の処理(S05)へ進む。本実施例では、データフローの優先順位の項目としてLevelが設定されているものとし、そのLevelの大小により優先順位が決定され、よりLevelの大きいもの程優先順位が高く、同じ優先順位の場合には先に通信が開始されたデータフローが優先されることとする。
次に、伝送路情報テーブルの伝送路情報を参照して、モバイルネットワーク内の帯域より大きい帯域の伝送路が存在するか確認する(S05)。大きい帯域の伝送路が存在する場合には(S05YES)、該当する伝送路を伝送路情報テーブルのリストから削除する(S06)。大きい帯域の伝送路が存在しない場合は(S05NO)、何もせずに次の処理(S07)へ進む。そして、アプリケーション優先基準テーブルに、優先NICの項目が指定されているかどうか確認する(S07)。優先NICが指定されている場合には(S07YES)、伝送路情報テーブルの伝送路情報を参照して、指定された優先NICがテーブル上に存在し使用可能かを確認し(S08)、使用可能である場合は前記の優先NICを選択し(S08YES)、図14−2の処理(S30)へ進む。
アプリケーション優先基準テーブル24に、優先NICの項目が指定されていなかった場合(S07NO)か、もしくは優先NICが使用可能でなかった場合(S08NO)は、アプリケーション優先基準テーブルに、料金優先の項目が指定されているかどうか確認する(S21)。本実施例では、料金設定の項目として無料もしくは定額制、従量課金制のどちらかが設定されるものとする。料金優先として無料/定額制が指定されている場合は(S21YES)、通信I/F情報テーブル23と伝送路情報テーブル22の両方を参照して、無料/定額の伝送路を抽出する(S22)。
さらに、アプリケーション優先基準テーブル24に帯域優先が設定されている場合は(S23YES)、前記の抽出された伝送路の中から最も帯域幅の大きい伝送路を選択する(S24)。そして、帯域優先の項目が設定されていなかった場合は(S23NO)、遅延優先の項目が設定されているか確認し、設定されている場合には(S25YES)、前記抽出された伝送路の中から最も遅延量の小さい伝送路を選択する(S26)。さらに、遅延優先の項目も設定されていない場合には(S25NO)、前記抽出された伝送路が要求帯域を満たすか、要求遅延を満たすかを確認する。どちらの条件も満たす伝送路が存在する場合には(S27YES、S28YES)、その中から料金が安く最も帯域幅の大きい伝送路を選択する(S29)。
前記抽出された伝送路が要求帯域と要求遅延のいずれかを満たせない場合は(S27NO、S28NO)、図14−3のフローに移って、従量課金制の伝送路に対して、上述した処理手順と同様な処理を行い、伝送路を選択する(S51〜S61)。またアプリケーション優先基準テーブル24に料金優先が設定されていない場合にも(S21NO)、同様な処理手順を行い、伝送路を選択する(S51〜S61)。
図14−3のフローで、帯域優先が指定されており(S51YES)、同じ帯域の伝送路が存在する場合は(S53YES)、最も料金が安い伝送路を選択する(S59)。同じ帯域の伝送路が存在しない場合は(S53NO)、帯域幅の最も大きい伝送路を選択する(S55)。帯域優先が指定されておらず(S51NO)、遅延優先が設定されていると(S52YES)、同じ遅延の伝送路が存在する場合には(S54YES)、最も料金の安い伝送路が選択される(S59)。同じ遅延の伝送路が存在しない場合には(S54NO)、最も遅延量の小さい伝送路を選択する(S58)。
ただし、アプリケーション優先基準テーブル24に帯域優先、および遅延優先のどちらも設定されておらず(S51NO、S52NO)、さらに要求帯域も満たす伝送路が存在しない場合には(S56NO)、ユーザ設定部に要求帯域幅を満たす伝送路が存在しないことを通知し(S57)、ユーザに対してサービスを提供できないことを通知することになる。また、要求帯域を満たせても(S56YES)、要求遅延を満たせなかった場合には(S60NO)、ユーザ設定部に要求遅延を満たす伝送路が存在しないことを通知し(S61)、ユーザに対してサービスを提供できないことを通知することとなる。なお、要求遅延を満たせる場合には(S60YES)、図14−2のフローに戻って、料金が安く最も帯域幅の大きい伝送路を選択する(S29)。
アプリケーション優先基準と伝送路情報から伝送路を決定後、移動経路制御装置10がHA60配下のホームネットワーク上に接続されているかを確認する(S30)。ホームネットワーク上に接続されている場合は(S30YES)、何もせずに次の処理(S33)に進む。ホームネットワーク上に接続されていない場合は(S30NO)、データフローの上りの帯域をAbps、下りの帯域をBbps、NIC3の伝送速度をCbpsとすると、A+B<Cを満たす場合かどうか確認し(S31)、満たす場合は(S31YES)そのまま次の処理(S33)へ進み、満たせない場合は(S31NO)A:Bの比率を保ち、A+B<Cを満たすように帯域の再割当を行う(S32)。
次に、選択された伝送路がHA60〜通信相手端末40間のボトルネック物理帯域幅よりも大きいかを確認し(S33)、小さい場合には(S33N0)決定された割当帯域を通信端末30に通知する。大きい場合には(S33YES)HA60〜通信相手端末40間のボトルネック物理帯域幅を割当帯域として通信端末30に通知する。
なお、伝送路については、上り/下りが存在するため、本実施例では前述の処理を上り/下りの伝送路に対して実施し、移動経路制御装置にて伝送路の優先順位を決定するものとする。本実施例に限らず、通信端末30もしくは通信相手端末40を使用しているユーザが、各々下りもしくは上りの伝送路を選択しても、一方が上り/下りのどちらの伝送路も選択するように処理を行ってもよい。
また、伝送路の上り/下りについて、本実施例では移動経路制御装置10で上り/下りのどちらの伝送路に対しても伝送路を決定する処理を行うものとする。なお、通信端末30及び通信相手端末40に伝送路の優先順位を通知して、各々が下りの伝送路に対して伝送路の決定する処理を行っても、各々が上りの伝送路を決定しても、一方の端末が上り/下りのどちらの伝送路も決定する処理を行ってもよい。
図5に戻って、伝送路が選択されると(S407)、移動経路制御装置10は伝送路情報テーブル22を参照して、選択された伝送路の伝送路情報もしくは割当てられた帯域を通信端末30に通知する(S408)。本実施例では、伝送路状態としてアプリケーションに割当て可能な帯域幅(ボトルネック物理帯域幅)を通信端末30に通知する。帯域幅は、アプリケーションのコンテンツの品質を決定する上で大きな要因を占めるが、対象となるコンテンツによって、伝送路の遅延や、可用帯域幅、パケットロス率等の情報を必要とする可能性も考えられるので、必要に応じてそれらのいずれかの情報を併せて通知してもよい。
通信端末30のコンテンツ制御部32は、通知された伝送路情報をもとに品質情報テーブル37を参照して通信でのコンテンツ品質を決定する(S409)。さらに上記決定されたコンテンツ品質に従った映像・音声の種類や利用パラメータを決める情報を通信相手端末40と交換した後に、データの送受信を開始し(S412)、同時にIP制御部17は伝送路選択・帯域割当部19により選択された伝送路をHA60に通知することで、該当するパケットの転送先を変更する(S410、S411)。
以上のように、複数の無線通信手段を備えた移動経路制御装置配下のモバイルネットワークに接続された通信端末30は、前記無線環境を介して映像や音声などのコミュニケーションを利用したアプリケーションによりデータ通信を行う。この際に、モバイルネットワーク内、移動経路制御装置10〜HA60間及びHA60〜通信相手端末40間の伝送路情報をもとにアプリケーションの優先基準やユーザの嗜好に合わせて伝送路を選択することで、モバイルネットワークの存在する場所の無線通信環境やネットワーク状態に合わせた品質のサービスを提供することが可能となる。なお、伝送路としては無線だけでなくイーサネット(登録商標)に代表される有線LANでの接続など、IPネットワークに接続可能な媒体であればよい。
次に、図6により、通信端末30がデータ通信を行っている際に、移動経路制御装置10を取り囲む伝送路の通信状態が変化した場合の通信端末30、移動経路制御装置10、HA60、通信相手端末40の動作を説明する。
移動経路制御装置10が備えられた乗り物、もしくは移動経路制御装置10を携帯したユーザは、無線の利点を生かして自由に移動が可能である。ここで、移動中などにおいて、通信I/F管理部16が、例えば、今まで使用不可能だった通信I/F(リンク状態フラグが「0」)の無線の電波強度が強まり、Level2からLevel4に変化したことを検知し、閾値がLevel3に設定されていたとすると、使用不可能だった通信I/Fが使用可能となる。
この場合、通信I/Fの通信状態が変化したことを伝送路管理部11に通知し、通信I/F情報テーブル23の該当箇所の項目を更新する(リンク状態フラグを「0」から「1」に更新する。更新された通信I/F情報テーブル23を参照して、伝送路管理部11は、新たに追加された通信I/Fに対応する伝送路リストを作成する(S501)。さらに、更新された伝送路リストをもとに追加された伝送路について伝送路状態の測定を行う(S502)。伝送路状態の各々の項目と測定方法については、通信開始時の実施例で述べた内容と同じ項目及び方法を用いることとする。なお、伝送路状態の取得については、伝送路リストに存在する全ての伝送路に対して再度計測を行ってもよい。
こうして得られた伝送路情報とアプリケーション優先基準から、図14−1〜図14−3のフローチャートにより伝送路が決定される(S503)。決定された伝送路が現在使用している伝送路と異なる場合には(S504YES)、伝送路管理部11は伝送路情報テーブル22を参照して、選択された伝送路の伝送路情報もしくは割当てられた帯域を通信端末30に通知する(S505)。
本実施例では、通信開始時の場合と同様に伝送路状態としてアプリケーションに割当て可能な帯域幅を通信端末30に通知する。通信端末30のコンテンツ制御部32は、通知された伝送路情報をもとに品質情報テーブル37を参照してコンテンツ品質を決定する。コンテンツの切替が必要だと判断された場合は(S506YES)、前記決定されたコンテンツ品質に従った映像・音声の種類や利用パラメータを決める情報を通信相手と交換した後に、切替後のコンテンツ品質にてデータの送受信を開始し(S509)、同時にIP制御部17は選択された伝送路に該当するパケットの転送先を変更するようにHA60に通知、及び転送先の変更処理を行う(S507、S508)。
選択された伝送路が現在使用している伝送路と一致する場合には(S504NO)、何も行わない。また、選択された伝送路が現在使用している伝送路と異なり、コンテンツ制御部32によりコンテンツを切替える必要がないと判断された場合には(S506NO)、該当するパケットの転送先の変更のみを行う(S507、S508)。
上記実施例では、無線の電波強度の変化の例を挙げたが、携帯やPHS等のダイヤルアップ接続が確立されていない状態から確立されている状態に変化した場合(リンク状態が「OFF」から「ON」に変化)や、新しくネットワークインタフェースが追加され、そのネットワークインタフェースがリンク状態「ON」もしくは、リンク状態フラグが「1」である場合でもよい。
以上のように、通信端末30が無線環境を通してデータ通信を行っている最中に、無線環境の変化をきっかけに、新しく通信I/Fが使用可能となる場合がある。この場合、移動経路制御装置10〜HA60間の伝送路情報とアプリケーションの優先基準やユーザの嗜好に合せて伝送路を再度選択する。そして、上記伝送路に基づいた情報を通信端末30に通知することで、モバイルネットワークの存在する場所の無線環境やネットワーク状況に合わせた品質のサービスを提供することが可能となる。なお、伝送路としては無線だけでなくイーサネット(登録商標)に代表される有線LANでの接続など、IPネットワークに接続可能な媒体であればよい。
次に、同じく図6により、通信端末30が無線通信環境を介してデータ通信を行っている際に、モバイルネットワークを取り囲む伝送路の通信状態が変化した場合の通信端末30、移動経路制御装置10、HA60と通信相手端末40の動作の他の例を説明する。
なお、移動経路制御装置10が備えられた乗り物、もしくは移動経路制御装置を携帯したユーザは、無線の利点を生かして自由に移動が可能である。
ここで、移動中などにおいて、通信I/F管理部16が、例えば、今まで現在通信中の通信I/F(リンク状態フラグが「1」)の無線の電波強度が弱まり、Level4からLevel2に変化したことを検知し、閾値がLevel3に設定されていたとすると、使用可能だった通信I/Fが使用不可能となる。通信I/Fの通信状態が変化したことを伝送路管理部11に通知し、通信I/F情報テーブル23の該当箇所の項目を更新する(リンク状態フラグを「1」から「0」に更新する。更新した通信I/F情報テーブル23を参照して、伝送路管理部11は、新たに追加された通信I/Fに対応する伝送路リストを削除する(S501)。
伝送路管理部11は、更新された伝送路情報とアプリケーション優先基準から、図14−1〜図14−3のフローチャートにより伝送路が決定する(S503)。ここで、伝送路管理部11は、更新された伝送路情報テーブル22をもとに(上記状態が変化した通信I/Fに対応する伝送路を削除した伝送路リストに対して)再度伝送路状態の測定を実施してもよい。切替え先となる伝送路が決定されると、伝送路管理部11は伝送路情報テーブル22を参照して、選択された伝送路の伝送路情報もしくは割当てられた帯域を通信端末30に通知する(S505)。
本実施例では、通信開始時の実施例と同様に伝送路状態としてアプリケーションに割当て可能な帯域幅を通信端末30に通知する。通信端末30のコンテンツ制御部32は、通知された伝送路情報をもとに品質情報テーブル37を参照してコンテンツ品質を決定する。コンテンツの切替が必要だと判断された場合は(S506YES)、前記決定されたコンテンツ品質に従った映像・音声の種類や利用パラメータを決める情報を通信相手と交換した後に、切替後のコンテンツ品質にてデータの送受信を開始し(S509,510)、同時にIP制御部17は選択された伝送路に該当するパケットの転送先を変更するようにHA60に通知、及び転送先の変更処理を行う(S507、S508)。また、コンテンツ制御部32によりコンテンツを切替える必要がないと判断された場合には(S506NO)、該当するパケットの転送先の変更のみを行う(S507、S508)。
本実施例では、現在使用中の通信I/Fの無線の電波強度が弱まった場合の制御について述べたが、現在使用しておらず、且つ現在使用可能な通信I/Fの無線の電波強度が弱まった場合についても、該当する使用不可能となった通信I/Fの情報から対応する伝送路リストを削除するようにしてもよい。この場合は、伝送路の選択を行わないという点のみ異なる。また、上記の例では、無線の電波強度の変化の例を挙げたが、携帯やPHS等のダイヤルアップ接続が確立されていない状態から確立されている状態に変化した場合(リンク状態が「ON」から「OFF」に変化)や、通信I/Fが削除(移動経路制御装置10から取り外され)された場合でも、あるいは、通信I/Fのリンク状態フラグが「1」から「0」に変化した場合でも同様に処理することができる。
以上のように、通信端末30が無線通信環境を介してデータ通信を行っている最中に、無線環境の変化をきっかけに、新しく通信I/Fが使用可能となった場合に、移動経路制御装置10〜HA60間の伝送路情報とアプリケーションの優先基準やユーザの嗜好に合せて伝送路を再度選択する。これにより、上記伝送路に基づいた情報を通信端末30に通知することで、モバイルネットワークの存在する場所の無線環境やネットワーク状況に合わせた品質のサービスを提供することが可能となる。なお、伝送路としては無線だけでなくイーサネット(登録商標)に代表される有線LANでの接続など、IPネットワークに接続可能な媒体であればよい。
次に、図7により通信端末30が無線通信環境を介してデータ通信を行っている際に、通信端末上でデータ転送品質が変化したことを検知した場合の通信端末30、移動経路制御装置10、HA60、通信相手端末40の動作の他の例を説明する。
通信開始時は、上述したように使用可能な伝送路からアプリケーションプログラムの優先基準に従った伝送路が選択され、伝送路に適応したコンテンツ品質でデータ通信が開始される。データ通信開始後、通信端末30の転送品質測定部35にて常に転送品質の監視が行われる。
この場合、取得されたデータ転送品質を伝送路品質テーブル38と比較して、転送品質の状態変化が検出されると移動経路制御装置10に対して伝送路切替要求(S601)を通知する。ここで、伝送路品質テーブル38の一例を図15(A)に示す。伝送路品質テーブル38の各項目について、伝送路の有効帯域幅、転送データの遅延量(RTT)、パケットロス率については、伝送路選択・帯域割当部19で選択された現在通信中の伝送路の次に優先度の高い伝送路に対応する伝送路情報テーブル22の各項目の値が登録されている。本実施例で、再送パケット数については、サービス提供者により予め設定されているものとする。なお、この値に関しては、ユーザ設定部31からユーザにより設定されたものでもよい。
データ転送品質の変化については、データ通信中のデータを使用して測定された値をもとに検出され、帯域幅、RTT、パケットロス率の項目については、定期的に伝送路品質テーブルに登録されている値と比較を行う。通信制御部33において、登録されている値を下回る、すなわち閾値を超えた場合にデータ転送品質の状態が変化したと検知される。片方向遅延量及び再送パケット数については、それぞれの値が任意の割合を超えた場合にデータ転送品質が変化したと検知される。
以上のように伝送路のデータ転送品質の変化が検知されると、通信端末30は移動経路制御装置10に対して、伝送路切替要求(S601)を通知する。伝送路切替要求の一例を図15(B)に示す。移動経路制御装置10上の伝送路管理部11は、現在使用中の伝送路に割り当てられている伝送路No.に対応する転送品質劣化フラグを、伝送路情報テーブル22に書き込む。
ここで、伝送路切替要求の測定要求が設定されていなかった場合は(S602NO)、コンテンツ制御部32は伝送路品質テーブル38を参照してコンテンツ品質を決定する。コンテンツの切替えが必要だと判断した場合には(S608YES)、前記決定されたコンテンツ品質に従った映像・音声の種類や利用パラメータを決める情報を通信相手と交換した後に、切替後のコンテンツ品質にてデータの送受信を開始し(S609,S610)、同時にIP制御部17は伝送路切替要求の次候補伝送路に該当するパケットの転送先を変更する(S611、S612、S613)。
なお、コンテンツ制御部32により、コンテンツを切替える必要がないと判断された場合には(S608NO)、伝送路の切替えのみを行う。伝送路切替要求の測定要求フラグが設定されている場合では(S602YES)、移動経路制御装置10上の伝送路状態測定部21は、HA60→移動経路制御装置10方向の対象となる伝送路に対して伝送路状態の測定を行う(S603、S604)。各々の項目の説明と測定方法については、通信開始時の実施例で述べた方法と同じ方法を用いることとする。この時、転送品質劣化フラグがONになっている伝送路No.については測定を実施しなくてもよい。こうして得られた伝送路情報とアプリケーション優先基準から図14−1〜図14−3のフローチャートにより伝送路が決定される(S605)。伝送路選択・帯域割当部19は伝送路情報テーブル22を参照して、選択された伝送路の伝送路情報を通信端末30に通知する(S606)。
本実施例では、通信開始時の実施例と同様に伝送路状態としてアプリケーションに割当て可能な帯域幅を通信端末30に通知する。通信制御部33では、通知された伝送路情報と転送品質測定部35で測定された値とを比較する。伝送路を切替える必要があると判断した場合には(S607YES)、コンテンツ制御部32において通知された伝送路情報をもとに品質情報テーブル37を参照してコンテンツ品質を決定する。
ここで、コンテンツの切替えが必要だと判断した場合には(S608YES)、前記決定されたコンテンツ品質に従った映像・音声の種類や利用パラメータを決める情報を通信相手と交換した後に、切替後のコンテンツ品質にてデータの送受信を開始する(S609、S610)。これと同時に、通信制御部33は選択された伝送路に切替えるように伝送路切替通知を移動経路制御装置10に通知し(S611)、IP制御部17は通知された伝送路にパケットの転送先を変更する。(S612、S613)。
なお、通知された伝送路情報と転送品質測定部35で測定された値を比較した結果が、伝送路を切替える必要がないと判断された場合には(S607NO)何も行わない。上記結果が伝送路を切替える必要があると判断され(S607YES)、コンテンツ制御部32によりコンテンツを切替える必要がないと判断された場合には(S608NO)、伝送路の切替のみを行う(S612、S613))。ただし、ユーザの要求により伝送路を切替えない設定にしてもよい。
図16は、本発明における通信システムの他の例を示す図である。この例では、HA60及び通信相手端末40が複数の無線通信手段(NIC3〜NIC7)を備え、これらの無線通信手段を介してインターネットに接続されている点が異なる。また、図17−1は複数の通信I/Fを備えた通信相手端末の構成例を示すブロック図、図17−2は複数の通信I/Fを備えたHAの構成例を示すブロック図である。
本実施例の通信相手端末40及びHA60は、それぞれ複数の通信I/F56〜58及び66〜68を備えるため、移動経路制御装置と同様な機能を果たす通信I/F管理部55,69を持つ。各々の通信I/F管理部55、69では、前述の実施例のように各通信I/Fの情報取得、及び状態の監視を行い、常に移動経路制御装置10上の通信I/F情報テーブル23(図5参照)を更新する。本実施例では、移動経路制御装置10で一括して通信I/F情報を管理しているが、それぞれの端末において通信I/F情報テーブルを管理するようなシステム構成にしてもよい。
また、通信相手端末40に備えられたIP制御部54が、例えば、モバイルIP(IETF:Internet Engineering Task Force)RFC3775に対応したものであれば、アプリケーション部41では、異なるネットワークに移動したことに関わらずに、通信処理を継続することができる。ネットワークセグメント間のハンドオーバについては、IP制御部54がLin6(IETF Draft−Teraoka−ipng−Lin6−01)に対応したもの、通信制御部44がセッションを維持しながらのハンドオーバに対応したものや同様の機能を実現する技術であってもよい。
図19は、上述した図16の通信端末30、移動経路制御装置10、HA60、通信相手端末40の動作を示す動作シーケンス図であり、通信I/Fの通信状態が変化した場合の動作シーケンスを示した図である。なお、動作シーケンスの説明に際して、図4−1,図4−2,図4−4,図16〜図17−2を参照し、その符号を用いる。
先ず、図19により、通信端末30が映像や音声などのコミュニケーションを利用したアプリケーションによるデータ通信を行う場合で、通信開始時の通信端末30、移動経路制御装置10、HA60、通信相手端末40の動作を説明する。移動経路制御装置10では、起動時に通信I/F管理部16により、移動経路制御装置10に備えられている通信I/Fの属性に関する情報(例えば、通信カード名、伝送速度、電波強度、リンクの状態、変調方式、MTU等)を取得する(S1501)。
前記の情報の取得と同時に、通信可能な通信I/Fを検出し、通信I/F情報テーブル23に登録する。登録後、通信I/F管理部16は、通信I/Fの通信状態を常時監視し、状態が変化した場合には、通信I/Fの項目の更新があった分について、その都度書き込みを行い、変化した項目についてのみ伝送路管理部11に通知する。通信I/Fに登録される項目とその値の一例は、前述した実施例と同様に図8のようになる。
通信端末30では、ユーザ設定部31からユーザによる通信開始要求を受けて、アプリケーションでのデータ通信を行うために必要な情報を通信端末30と通信相手端末40との間で通知しあう(S1502)。通信端末30から通信相手端末40に通知される制御メッセージの一例は前述した実施例と同様に図9(A)のようになる。
通信端末30のコンテンツ制御部32は、上記ネゴシエーション機能により取得した情報のうちコンテンツ情報をもとに、アプリケーションで提供可能なコンテンツの情報のリストである品質情報テーブル37を作成する。品質情報テーブル37の項目とその一例は前述した実施例と同様に図9(B)のようになる。なお、品質情報テーブル37については、ユーザ設定部31からユーザにより設定されたものを使用してもよい。
次に、通信端末30は、伝送路選択に必要なアプリケーション優先基準テーブル36の情報と、前に得られた接続情報を移動経路制御装置10に通知する(S1503)。アプリケーション優先基準テーブル36の項目とその一例を図9(C)に、通信開始要求の制御メッセージの一例を図9(D)に示す。アプリケーション優先基準テーブル36の各項目については、前述した実施例と同様の内容でよい。前記の通知を受けて、移動経路制御装置10は、HA60及び通信相手端末40に対して通信I/F情報要求を送信する(S1504)。
HA60及び通信相手端末40では、前記の要求を受けて、各々に備えられた通信I/F56〜58、66〜68の情報を取得し(S1505、S1506)、これらの取得した情報を移動経路制御装置に通知する(S1507)。この通知後、各端末の通信I/F管理部16,55,69では、通信I/Fの状態を監視し、常に移動経路制御装置10上の通信I/F情報テーブル23を更新する。
移動経路制御装置10の伝送路管理部11は、通信I/F情報テーブル23のリンク状態フラグを参照して通信可能な通信I/Fのリストを取得する。通信I/Fリストの項目とその一例を図18(A)に示す。前記の取得したリストをもとに、移動経路制御装置10〜HA60間、モバイルネットワーク内、HA60〜通信相手端末40間に存在する伝送路リストを作成する(S1508)。
例えば、図16のようなネットワーク構成の場合では、移動経路制御装置10、HA60及び通信相手端末40に備えられた通信I/Fが全て使用可能な場合の伝送路リスト(図10(B)に例示したのと同様な)の一例を図18(B)に示す。作成された伝送路リストは、伝送路情報テーブル22に登録され、伝送路管理部11は、伝送路リストをもとに各々の伝送路状態の測定を行う(S1509、S1510)。
伝送路情報テーブル22の項目の一例は、前述した実施例と同様に図11(A)のようになる。これらの項目の内容と測定方法については、前述した実施例に挙げた方法によって取得することができる。測定完了後、伝送路管理部11は、上に述べられた測定手法で取得された伝送路情報を伝送路情報テーブル22に書き込む。伝送路選択・帯域割当部19は、取得された伝送路情報テーブル22とアプリケーション優先基準テーブル24から伝送路を選択する(S1511)。
次に、図14−1、図14−3、図20のフローチャートを用いて、伝送路情報テーブル22とアプリケーション優先基準テーブル24からアプリケーションの要求に適した伝送路を選択する処理手順の例を示す。伝送路の選択処理については、移動経路制御装置10〜HA60間、HA60〜通信相手端末40間それぞれに対して同時平行して処理を行うものとする。本実施例では前述したように、移動経路制御装置10〜HA60間、HA60〜通信相手端末40間に存在する伝送路に対して、図14−1、図14−3、図20のフローチャートに示すように、S01〜08(図14−1)、S21〜29とS70〜75(図20)及びS51〜61(図14−3)までの処理手順を行うことで、それぞれの伝送路区間での伝送路情報テーブル22とアプリケーション優先基準テーブル24からアプリケーションの要求に適した伝送路が選択される。なお、S21〜29の手順は図14−2の場合と同じである。
それぞれの伝送路区間での伝送路が選択された後、選択された伝送路がHA60に備えられた同じ通信I/Fを使用するかを確認する(S70)。HA60の同じ通信I/Fを使用していない場合は(S70NO)、何もせずに次の処理(S73)に進む。同じ通信I/Fを使用している場合は(S70YES)、データフローの上りの帯域をAbps、下りの帯域をBbps、選択された伝送路の該当するHA上の通信I/Fの伝送速度をCbpsとすると、A+B<Cを満たす場合かどうか確認する(S71)。満たす場合は(S71(YES)、そのまま次の処理へ進み、満たせない場合は(S71NO)、A:Bの比率を保ち、A+B<Cを満たすように帯域の再割当を行う(S72)。
次に、移動経路制御装置10〜HA60間とHA60〜通信相手端末40間の選択された伝送路のボトルネック物理帯域幅を比較して、移動経路制御装置10〜HA60間の帯域がHA60〜通信相手端末40間よりも大きい場合には(S73YES)、移動経路制御装置10〜HA60間のボトルネック物理帯域幅を割当帯域として通信端末30に通知する(S74)。小さい場合には(S73NO)、HA60〜通信相手端末40間のボトルネック物理帯域幅を割当帯域として通信端末に通知する(S75)。
なお、伝送路については上り/下りが存在するため、本実施例では前述の処理を上り/下りの伝送路に対して実施し、移動経路制御装置10にて伝送路の優先順位を決定するものとする。本実施例に限らず、通信端末30もしくは通信相手端末40を使用しているユーザが、各々下りもしくは上りの伝送路を選択しても、一方が上り/下りのどちらの伝送路も選択するように処理を行ってもよい。
図19に戻って、伝送路が選択されると(S1511)、移動経路制御装置10は伝送路情報テーブル22を参照して、選択された伝送路の伝送路情報もしくは割当てられた帯域を通信端末30に通知する(S1512)。本実施例では、伝送路状態としてアプリケーションに割当て可能な帯域幅(ボトルネック物理帯域幅)を通信端末30に通知する。帯域幅は、アプリケーションのコンテンツの品質を決定する上で大きな要因を占めるが、対象となるコンテンツによって、伝送路の遅延や、可用帯域幅、パケットロス率等の情報を必要とする可能性も考えられるので、必要に応じてそれらのいずれかの情報を併せて通知してもよい。
通信端末30のコンテンツ制御部32は、通知された伝送路情報をもとに品質情報テーブル37を参照して通信でのコンテンツ品質を決定する(S1514)。さらに、上記決定されたコンテンツ品質に従った映像・音声の種類や利用パラメータを決める情報を通信相手端末40と交換した後に、データの送受信を開始する(S1516)。これと同時に、移動経路制御装置10のIP制御部17は伝送路選択・帯域割当部により選択された伝送路をHAに通知することで、該当するパケットの転送先を変更する(S1513、S1515)。
以上のように、HA60、通信相手端末40が複数の通信手段を備えた場合でも、複数の無線通信手段を備えた移動経路制御装置配下のモバイルネットワークに接続された通信端末30が、前記無線環境を介して映像や音声などのコミュニケーションを利用したアプリケーションによりデータ通信を行う。この際に、モバイルネットワーク、移動経路制御〜HA及びHA〜通信相手端末間の伝送路情報をもとにアプリケーションの優先基準やユーザの嗜好に合わせて伝送路を選択することで、モバイルネットワークの存在する場所の無線通信環境やネットワーク状態に合わせた品質のサービスを提供することが可能となる。なお、伝送路としては無線だけでなくイーサネット(登録商標)に代表される有線LANでの接続など、IPネットワークに接続可能な媒体であればよい。
次に、図6に戻って、HA60及び通信相手端末40が複数の通信手段を備え、通信端末30がデータ通信を行っている際に、移動経路制御装置10を取り囲む伝送路の通信状態が変化した場合の通信端末30、移動経路制御装置10、HA60、通信相手端末40の動作の例を説明する。移動経路制御装置10が移動中などにおいて、移動経路制御装置10、HA60、もしくは通信相手端末40の通信I/F管理部16,55,69が通信I/Fの状態を検知した場合に、通信I/Fの通信状態が変化したことを伝送路管理部11に通知し、移動経路制御装置10上の通信I/F情報テーブル23の該当項目を更新する。
本実施例では、通信I/Fの状態の検知について前述の実施例に述べた方法を用いることとする。更新された通信I/F情報テーブル23を参照して、伝送路管理部11は、新たに追加された通信I/Fに対応する伝送路リストを作成する(S501)。さらに、更新された伝送路リストをもとに追加された伝送路について伝送路状態の測定を行う(S502)。ここで、図6の伝送路状態測定(S502)では、移動経路制御装置10〜HA60間の伝送路状態を測定する処理が記載されているが、移動経路制御装置10の通信I/Fの状態が変化した場合は移動経路制御装置10〜HA60間、HA60の通信I/Fの状態が変化した場合は移動経路制御装置10〜HA60間及びHA60〜通信相手端末40間、通信相手端末の通信I/Fの状態が変化した場合はHA60〜通信相手端末40間の伝送路状態を測定することとする。
伝送路状態の各々の項目と測定方法については、前述した実施例の通信開始時の項で述べた内容と同じ項目及び方法を用いることとする。なお、伝送路状態の取得については、伝送路リストに存在する全ての伝送路に対して再度計測を行ってもよい。
こうして得られた伝送路情報とアプリケーション優先基準から、図14−1、図14−3、図20のフローチャートにより伝送路が決定される(S503)。決定された伝送路が現在使用している伝送路と異なる場合には(S504YES)、伝送路管理部11は伝送路情報テーブル22を参照して、選択された伝送路の伝送路情報もしくは割当てられた帯域を通信端末に通知する(S505)。
本実施例では、通信開始時の場合と同様に伝送路状態としてアプリケーションに割当て可能な帯域幅を通信端末30に通知する。通信端末30のコンテンツ制御部32は、通知された伝送路情報をもとに品質情報テーブル37を参照してコンテンツ品質を決定する。コンテンツの切替が必要だと判断された場合は(S506YES)、決定されたコンテンツ品質に従った映像・音声の種類や利用パラメータを決める情報を通信相手と交換した後に、切替後のコンテンツ品質にてデータの送受信を開始し(S509,510)、同時にIP制御部17は選択された伝送路に該当するパケットの転送先を変更するようにHA60に通知、及び転送先の変更処理を行う(S507、S508)。
なお、選択された伝送路が現在使用している伝送路と一致する場合には(S504NO)、何も行わない。また、選択された伝送路が現在使用している伝送路と異なり、コンテンツ制御部によりコンテンツを切替える必要がないと判断された場合には(S506NO)、該当するパケットの転送先の変更のみを行う(S507、S508)。
以上のように、通信端末30が無線環境を通してデータ通信を行っている最中に、無線環境の変化をきっかけに、新しく通信I/Fが使用可能となった場合において、移動経路制御装置10〜HA60間及びHA60〜通信相手端末40間の伝送路情報とアプリケーションの優先基準やユーザの嗜好に合せて伝送路を再度選択し、上記伝送路に基づいた情報を通信端末30に通知することで、モバイルネットワークの存在する場所の無線環境やネットワーク状況に合わせた品質のサービスを提供することが可能となる。
また、伝送路区間を移動経路制御装置10〜HA60間及びHA60〜通信相手端末40間に分けることで、各々の端末での通信I/Fが変化した場合に不要な伝送路情報の計測や伝送路の選択・帯域割当の処理を省くことで、モバイルネットワークの存在する場所の無線環境やネットワーク状況に合わせた品質のサービスを提供するまでの時間を短縮することが可能となる。なお、伝送路としては無線だけでなくイーサネット(登録商標)に代表される有線LANでの接続など、IPネットワークに接続可能な媒体であればよい。
本発明の通信システム及び通信方法が適用される無線ネットワークの全体の構成例を示す図である。 本発明の通信システム及び通信方法が適用される無線基地局、無線アクセスポイントと対応するアクセス可能エリアの概念図である。 本発明における通信システムの一例を示す図である。 本発明で用いる移動経路制御装置の構成例を示すブロック図である。 本発明で用いる移動経路制御装置配下の通信端末の構成例を示すブロック図である。 本発明で用いる通信端末の通信相手である通信相手端末の構成例を示すブロック図である。 本発明で用いる移動経路制御装置と連携して移動経路制御装置の移動に伴う管理を行うホームエージェントの構成例を示すブロック図である。 本実施例における通信開始時の動作シーケンスの一例を説明する図である。 本実施例における通信I/Fの通信状態が変化した場合の動作シーケンスの一例を説明する図である。 本実施例における使用中の伝送路のデータ転送品質が変化した場合の動作シーケンスの一例を説明する図である。 本実施例における通信I/F情報テーブルの一例を示す図である。 本実施例における制御メッセージの一例(A)(D)、品質情報テーブルの一例(B),アプリケーション優先基準テーブルの一例(C)を示す図である。 本実施例における通信I/Fリストの一例(A)、伝送路リスとの一例(B)を示す図である。 本実施例における伝送路情報テーブルの一例(A)、ボトルネック物理帯域幅の概要(B)、ボトルネックリンクの物理帯域幅の測定方法の一例(C)を示す図である。 本実施例におけるRTT遅延差を測定する方法の一例を示す図である。 本実施例における可用帯域幅について説明する図である。 本実施例における伝送路を選択する処理手順の一例を示すフローチャートである。 本実施例における伝送路を選択する処理手順の一例を示すフローチャートである。 本実施例における伝送路を選択する処理手順の一例を示すフローチャートである。 本実施例における伝送路品質テーブルに一例(A)、伝送路切替要求の一例(B)を示す図である。 本発明における通信システムの他の例を示す図である。 本発明で用いる複数の通信I/Fを備えた通信相手端末の構成例を示すブロック図である。 本発明で用いる複数の通信I/Fを備えたホームエージェント(HA)の構成例を示すブロック図である。 通信I/Fリストの一例(A)、伝送路リストの一例(B)を示す図である。 本実施例における通信I/Fの通信状態が変化した場合の動作シーケンスの他の例を説明する図である。 本実施例における伝送路を選択する処理手順の他の例を示すフローチャートである。
符号の説明
10…移動経路制御装置(MR)、11,53,61…伝送路管理部、12〜15,39,51,56〜58,66〜68…通信インタフェース(I/F)、16,55,69…通信インタフェース(I/F)管理部、17,54,62…IP制御部、18,34,45,63…MR通信部、19…伝送路選択・帯域割当部、20,64…トラフィック計測部、21,50,65…伝送路状態測定部、22…伝送路情報テーブル、23…通信インタフェース(I/F)情報テーブル、24,36,47…アプリケーション優先基準テーブル、30…通信端末(MN)、31,42…ユーザ設定部、32,43…コンテンツ制御部、33,44…通信制御部、35,46…転送品質測定部、37,48…品質情報テーブル、38,49…伝送路品質テーブル、40…通信相手端末(CN)、41…アプリケーション部、52…伝送路制御部、60…ホームエージェント(HA)。

Claims (24)

  1. 移動経路制御装置と、ホームエージェントと、前記ホームエージェントと通信可能な通信相手端末と、前記移動経路制御装置配下の通信端末から構成される通信システムであって、
    前記移動経路制御装置は、複数の伝送路に接続可能な複数の通信インタフェースを備え、
    前記複数の通信インタフェースのうち通信可能な通信インタフェースを検知する手段、
    前記複数の通信インタフェースの所定の属性に関する通信インタフェース情報を取得する手段、
    前記通信可能な通信インタフェース及びホームエージェントを経由して、前記移動経路制御装置配下の通信端末と前記通信相手端末間に存在する伝送路リストを作成する手段、
    前記伝送路リストに対応する伝送路の状態に関する情報を取得する手段、
    前記伝送路の優先度を前記通信インタフェース情報及び伝送路情報のいずれかに基づいて判断し、伝送路を決定する手段を備え、
    前記決定された伝送路を介してデータ通信を行うことを特徴とする通信システム。
  2. 前記ホームエージェントは、複数の伝送路に接続可能な複数の通信インタフェースを備えることを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  3. 前記通信相手端末は、複数の伝送路に接続可能な複数の通信インタフェースを備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の通信システム。
  4. 前記通信インタフェース情報には、トランスポート層より下位の層において検出される通信状況を含むことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  5. 前記通信インタフェース情報には、通信インタフェース伝送速度を含むことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  6. 前記通信インタフェース伝送速度が上り/下りで異なる場合は、各々別の情報として取得することを特徴とする請求項5に記載の通信システム。
  7. 前記伝送路情報には、前記複数の通信インタフェースが接続されたネットワークと通信相手との間のボトルネック物理帯域幅を含むことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  8. 前記伝送路情報には、前記複数の通信インタフェースが接続されたネットワークと通信相手との間の可用帯域幅を含むことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  9. 前記伝送路情報には、前記複数の通信インタフェースが接続された伝送路と通信相手との間のRTT(Round Trip Time)遅延差を含むことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  10. 前記伝送路情報には、前記複数の通信インタフェースが接続された伝送路と通信相手との間の通信コストを含むことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  11. 前記伝送路情報は、伝送路区間として移動経路制御装置配下のネットワーク、移動経路制御装置〜ホームエージェント、ホームエージェント〜通信相手端末に分けて取得することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の通信システム。
  12. 前記伝送路情報に含まれる移動経路制御装置配下のネットワークの帯域幅は、
    (通信インタフェースの伝送帯域幅)/(モバイルネットワーク内の接続端末数)
    として取得されることを特徴とする請求項11に記載の通信システム。
  13. 前記伝送路の優先度の決定は、データ通信を行うアプリケーションプログラム毎に設定された優先基準に基づいて判断することを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  14. 上り/下りの伝送路特性が異なる非対称通信ネットワークの場合には、前記優先基準によって上り/下りで異なる伝送路を選択できることを特徴とする請求項13に記載の通信システム。
  15. 要求帯域幅が優先基準に使用される場合、前記要求帯域幅はアプリケーションプログラム毎に複数設定されていることを特徴とする請求項13に記載の通信システム。
  16. データ通信のデータ種別は、アプリケーションプログラム毎に設定された品質情報と、前記決定された伝送路に関する伝送路情報を参照して、それらの情報からコンテンツ品質を決定する手段を備えることを特徴とする請求項13に記載の通信システム。
  17. データ通信開始後、データ通信中ではない通信インタフェースの状態が変化したことを検知する手段、
    前記複数の通信インタフェースの所定の属性に関する通信インタフェース情報を取得する手段、
    再度、前記通信可能な通信インタフェース及びホームエージェントを経由した通信端末と通信相手端末との間に存在する伝送路リストを作成する手段、
    新しく作成された前記伝送路リストに対応する伝送路の状態に関する伝送路情報を取得する手段、
    前記伝送路の優先度を前記通信インタフェース情報及び伝送路情報に関する情報のいずれかに基づいて通信中の伝送路を含めて判断し、伝送路を決定する手段を備え、
    前記決定された伝送路が通信中の伝送路と異なる場合には、新たに決定された伝送路に切替えることを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載の通信システム。
  18. 前記伝送路の切替えと同時に、アプリケーション毎に設定された品質情報と、前記決定された伝送路に関する伝送路情報を参照して、それらの情報からコンテンツ品質を決定し、前記決定されたコンテンツ品質に基づいてデータ通信を行う手段を備えたことを特徴とする請求項17に記載の通信システム。
  19. データ通信開始後、使用中の伝送路のデータ転送品質の状態変化を検知する手段と、前記状態変化を検知して伝送路を切替える手段を有することを特徴とする請求項1〜18のいずれか1項に記載の通信システム。
  20. 移動経路制御装置と、ホームエージェントと、前記ホームエージェントと通信可能な通信相手端末と、前記移動経路制御装置配下の通信端末からなる通信システムの通信方法であって、
    前記移動経路制御装置は、複数の伝送路に接続可能な複数の通信インタフェースを備え、
    前記複数の通信インタフェースのうち通信可能な通信インタフェースを検知し、
    前記複数の通信インタフェースの所定の属性に関する通信インタフェース情報を取得し、
    前記通信可能な通信インタフェース及びホームエージェントを経由して前記移動経路制御装置配下の通信端末と前記通信相手端末間に存在する伝送路リストを作成し、
    前記伝送路リストに対応する伝送路の状態に関する情報を取得し、
    前記伝送路の優先度を前記通信インタフェース情報及び伝送路情報のいずれかに基づいて判断し、伝送路を決定し、
    前記決定された伝送路を介してデータ通信を行うことを特徴とする通信方法。
  21. 前記ホームエージェントは、複数の伝送路に接続可能な複数の通信インタフェースを備えることを特徴とする請求項20に記載の通信方法。
  22. 前記通信相手端末は、複数の伝送路に接続可能な複数の通信インタフェースを備えることを特徴とする請求項20又は21に記載の通信方法。
  23. データ通信開始後、データ通信中ではない通信インタフェースの状態が変化したことを検知し、前記複数の通信インタフェースの所定の属性に関する通信インタフェース情報を取得し、
    再度、前記通信可能な通信インタフェース及びホームエージェントを経由して、前記移動経路制御装置配下の通信端末と通信相手端末間に存在する伝送路リストを作成し、
    新しく作成された前記伝送路リストに対応する伝送路の状態に関する伝送路情報を取得し、
    前記伝送路の優先度を前記通信インタフェース情報及び伝送路情報に関する情報のいずれかに基づいて通信中の伝送路を含めて判断し、伝送路を決定し、
    前記決定された伝送路が通信中の伝送路と異なる場合には、新たに決定された伝送路に切替えることを特徴とする請求項20〜22のいずれか1項に記載の通信方法。
  24. データ通信開始後、使用中の伝送路のデータ転送品質の状態変化を検知し、前記状態変化を検知して伝送路を切替えることを特徴とする請求項20〜22のいずれか1項に記載の通信方法。
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