JP2007252948A - スロットマシン - Google Patents

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Abstract

【課題】射倖性の抑制を担保でき、更に、入賞の発生を許容するか否かの決定(いわゆる内部抽選)のために必要な判定値データのデータ量を抑えると共に、量産機種までの開発が容易なスロットマシンを提供すること。
【解決手段】停止ボタン12L、12C、12Rの操作によりリール3L、3C、3Rが停止する場合には、最大遅延時間の範囲で内部抽選の結果に応じた図柄を引き込む制御を行うのに対して、リール停止タイマが所定時間を計時したことにより全てのリール3L、3C、3Rが停止する場合には、いずれの役の当選フラグが設定されているかに関わらず、どの役の入賞表示態様ともならない特定ハズレ目を導出させる。また、遊技状態に応じて定められている役と、それぞれの役に対して当選と判定する判定値数の記憶されたアドレスとを遊技状態別テーブルに登録しておく。
【選択図】図1

Description

本発明は、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能なスロットマシンに関する。
スロットマシンは、一般に、外周部に複数種類の識別情報が描かれた複数のリールを有する可変表示装置を備えており、各リールは、遊技者がスタートレバーを操作することにより回転を開始し、また、遊技者が各リールに対応して設けられた停止ボタンを操作することにより、その操作タイミングから予め定められた最大遅延時間の範囲内で回転を停止する。そして、全てのリールの回転を停止したときに導出された表示結果に従って入賞が発生する。
また、スロットマシン毎に定められた入賞が発生するためには、事前(通常はスタート操作時)に行われる内部抽選に当選して当選フラグが設定されていなければならない(もっとも、これ以外の条件が付加される場合もある)。つまり、スロットマシンにおける入賞の発生は、少なくとも当選フラグの設定という偶然性に左右される要素と、且つ当該入賞に対応する表示結果を導出できるタイミングで停止操作するという偶然性に左右されない要素とによって決められることとなる。
ところで、可変表示装置を構成する各リールの回転を遊技者による停止操作により停止させるとしても、スタート操作からいつまでも回転したままにしておいたのでは、遊技者が遊技を行っているとしても実質的に十分な稼働率を得ることができない。そこで、従来からのスロットマシンでは、リールが回転開始した後所定の条件が成立してからの経過時間が所定の時間となったときに、未だ停止操作されていないで回転したままの状態にあるリールについて、停止操作されたものと見なして、その回転を強制的に停止させるようにしている(例えば、特許文献1、2参照)。
また、前述した内部抽選では、ハードウェアまたはソフトウェアにより定期的に更新される内部抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値を、設定値、賭数及び遊技状態に応じて用意された当選判定用テーブルを比較することによって、遊技状態に応じて定められた入賞に当選したかどうかを判定するものとしている。内部抽選における各役の当選確率は、設定値や賭数によって異なっている場合もあるが、設定値や賭数が異なっていても同じである場合もある。後者の場合において、全ての種類の入賞の判定値を設定値や賭数別に予め当選判定用テーブルに登録しておくとなると、そのデータ量が多くなってしまう。そこで、各入賞について当選と判定される判定値数を、設定値や賭数に関わらずに同じであるものは共通化して記憶しておくものとしたスロットマシンが提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2002−17962号公報(第12図) 特開2002−85630号公報(第4図) 特許第3474804 号公報(第1頁、第1図)
しかしながら、特許文献1、2に記載のスロットマシンでは、時間の経過によるリールの回転の強制停止を停止ボタンが操作されたものと見なして行っていたため、所定の時間を経過したときのタイミングがちょうど当選フラグの設定された入賞に対応する表示結果を導出できるタイミングであれば、遊技者が自分で停止操作しなくても入賞が発生してしまうことがあった。これは、遊技者の技術介入で偶然性により入賞が発生するのを抑えて射倖性の抑制を担保するという目的からすると、決して好ましい状態ではなかった。
また、特許文献3に記載のスロットマシンでは、設定値や賭数に関わらずに判定値数が同じである場合には、必ず共通化して登録しているものとしている。これに対して、スロットマシンを開発する場合においては、各入賞の当選確率を設定値や賭数に応じて各入賞の当選と判定される判定値数を微妙に調整しながらシミュレーションを行い、その結果に基づいてメダルの払出率が適切な範囲となるものを最終的な判定値数として決めている。ここで判定値数を調整しながらシミュレーションを行ったものの、その結果として決められた最終的な判定値数が設定値及び賭数に関わらずに同一となる場合も生じ得る。このような場合において、特許文献3に記載のスロットマシンのように、設定値や賭数に関わらずに判定値数が同じであれば共通して登録するものとすると、量産機種では開発用の機種とは、判定値数の記憶方式を変えなければならない。これでは、開発工数を余計に経ることとなってしまい、開発コストの増大を招くものとなってしまっていた。
本発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、射倖性の抑制を担保でき、更に、入賞の発生を許容するか否かの決定(いわゆる内部抽選)のために必要な判定値データのデータ量を抑えると共に、量産機種までの開発が容易なスロットマシンを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載のスロットマシンは、1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、
所定の変動開始条件が成立したときに、前記可変表示装置における識別情報の変動表示を開始させる変動開始制御手段と、
前記所定の変動開始条件の成立以降に成立可能な計時開始条件が成立してから経過した時間を計測する計時手段と、
前記可変表示装置の表示結果が導出される前に、予め定められた複数種類の入賞をそれぞれ発生させることを許容するか否かを、入賞の種類毎に決定する事前決定手段と、
遊技者の操作により前記可変表示装置の表示結果を導出させることを指示する導出操作手段と、
前記導出操作手段が操作されたことにより導出条件が成立したときに、該導出条件が成立したときから予め定められた最大遅延時間の範囲内で前記可変表示装置に前記事前決定手段の決定結果に応じた表示結果を導出させる制御を行う操作導出制御手段と、
前記導出操作手段が操作されずに前記計時手段が所定の時間を計時したことにより導出条件が成立したときに、入賞に対応する入賞表示結果以外の表示結果を導出させる制御を行う時間導出制御手段と、
前記事前決定手段が入賞の発生を許容する旨を決定する割合が異なる複数種類の許容段階のうちから、いずれかの許容段階を選択して設定する許容段階設定手段と、
前記事前決定手段により決定を行う前に、所定のタイミングで所定の範囲内において更新される数値データを、ゲーム毎に判定用数値データとして判定領域に入力する数値データ入力手段と、
いずれか1種類以上の入賞について、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が発生を許容する旨を決定することとなる判定値の数を示す判定値データを、前記複数種類の許容段階に共通して記憶するとともに、前記許容段階に共通して判定値データが記憶されていない2種類以上の入賞について、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が発生を許容する旨を決定することとなる判定値の数を示す判定値データを、前記許容段階の種類に応じて個別に記憶する判定値データ記憶手段と、
を備え、
前記事前決定手段は、前記許容段階設定手段により設定された許容段階に対応して前記判定値データ記憶手段に記憶された判定値データに応じて、前記判定領域に入力された判定用数値データが前記入賞の種類毎に発生を許容する旨を示しているか否かを判定する許容判定手段を含み、該許容判定手段により発生を許容する旨を示していると判定された種類の入賞の発生を許容する旨を決定し、
前記判定値データ記憶手段は、前記許容段階の種類に応じて個別に記憶する判定値データとして異なる判定値の数を示す異数判定値データと、前記許容段階の種類に応じて個別に記憶する判定値データとして同一の判定値の数を示す同数判定値データとを、前記入賞の種類に応じて記憶する、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、導出操作手段の操作を検出したことにより可変表示装置の表示結果が導出されるときには、最大遅延時間の範囲で導出可能な表示結果を導出させるものとなっている。つまり、遊技者による導出操作手段の操作という技術介入により、偶然性の要素だけで入賞表示結果が導出されるのを防止して射倖性の抑制の担保が図られることとなる。これに対して、遊技者によって導出操作手段が操作されなくても、計時手段が所定の時間を計時すれば可変表示装置に表示結果が導出され、1ゲームが終了するため、1ゲーム当たりに要する時間を制限することができ、スロットマシンの実質的な稼働率の低下を防止することができるうえに、ここで表示結果が導出されるときには、入賞表示結果以外の表示結果が導出されるので、導出操作手段が操作されることなく時間が経過したという偶然性の要素だけで入賞表示結果が導出されることはなく、射倖性の抑制の担保を図ることができる。
また、判定値データ記憶手段は、いずれか1種類以上の入賞について複数種類の許容段階に共通して判定値データを記憶している。このように複数種類の許容段階に共通して判定値データが記憶される1種類以上の入賞については、判定値データの記憶に必要な記憶容量が少なくて済む。その一方で、判定値データ記憶手段には、他の2種類以上の入賞について許容段階の種類に応じて個別に判定値データを記憶している。この中には、許容段階の種類に応じて個別に記憶する判定値データとして同一の判定値の数を示す同数判定値データも含まれている。判定値データは、許容段階に応じて事前決定手段が各々の入賞の発生を許容する旨を決定する確率を決定するものとなるが、開発用の機種においては、この判定値データを微妙に調整しながらシミュレーションを行っていくのが通常である(当初の判定値データを異なるものとしておく場合と、同じものとしておく場合とがあり得る)。そして、シミュレーションの結果で得られた適切な判定値データを量産用の機種に適用するものとしている。ここで、許容段階に応じて判定値データを変化させながらシミュレーションを行った結果として許容段階に関わらずに判定値データが同じものとなったとしても、そのような種類の入賞は、そのまま許容段階の種類に応じて個別に判定値データを記憶させておけば良い。また、当初は許容段階の種類に応じて個別に同一の判定値を示す同数判定値データとして判定値データを記憶させておいた場合、シミュレーションの結果により当初登録しておいた判定値データのままでよければ、そのまま同数判定値データとして判定値データ記憶手段に記憶させておくことができる。シミュレーションの結果として当初登録しておいた判定値データで問題があったときには、許容段階に応じて判定値データを変化させ、異数判定値データとして判定値データ記憶手段に記憶させることができる。このため、開発用の機種における判定値データの記憶態様を量産用の機種においてそのまま転用することができるので、最初の設計段階から量産用の機種に至るまでの開発を容易に行うことができる。
尚、所定数の賭数とは、少なくとも1以上の賭数であって、2以上の賭数が設定されることや最大賭数が設定されることでゲームが開始可能となるようにしても良い。
また、前記所定の変動開始条件の成立以降に成立可能な計時開始条件が成立してから経過した時間とは、所定の変動開始条件の成立時、すなわちゲームの開始時や、可変表示装置の変動開始時、導出操作手段の操作が有効となった時点から経過した時間等である。
また、前記導出条件が成立したときから予め定められた最大遅延時間の範囲内で前記可変表示装置に表示結果を導出させる制御とは、例えば、可変表示装置が1回の導出操作手段の操作により、表示結果が導出される場合には、導出操作手段の操作がなされたときから、最大遅延時間の範囲内で表示結果を導出させる制御であり、可変表示装置が複数の可変表示部からなり、各可変表示部毎に独立した表示結果の組合せが可変表示装置の表示結果となる場合には、各可変表示部に対応する導出操作手段の操作がなされたときから、最大遅延時間の範囲内で、該当する可変表示部の表示結果を導出させる制御である。
また、判定値データを許容段階の種類に応じて個別に記憶するとは、必ずしも許容段階の種類の数だけ個別に判定値データを記憶するものだけを意味するものではなく、全ての許容段階の種類に共通して判定値データを記憶するのでなければ、これに含まれるものとなる。例えば、許容段階の種類が6種類(第1段階〜第6段階)ある場合、第1〜第3段階までは共通、第4 〜第6 段階までは共通といった場合も、判定値データを許容段階の種類に応じて個別に記憶するものとなる。
また、複数の遊技状態のうちのいずれかの遊技状態に制御する遊技状態制御手段を備え、遊技状態毎に入賞の種類が定められている場合には、前記許容判定手段は、許容段階設定手段により設定された許容段階に対応して前記判定値データ記憶手段に記憶された判定値データに応じて、前記判定領域に入力された判定用数値データが前記遊技状態制御手段により制御されている遊技状態に対して定められた入賞の種類毎に発生を許容する旨を示しているか否かを判定するものとすることができる。
また、前記許容段階設定手段により設定可能な複数種類の許容段階は、前記事前決定手段が入賞の発生を許容する割合がその全ての種類において互いに異なっていなければならないというものではなく、一部の種類における前記許容する割合が他の種類における前記許容する割合と異なっていれば良い。もっとも、全ての種類において異なっていることを妨げるものではない。
本発明の請求項2に記載のスロットマシンは、請求項1に記載のスロットマシンであって、
前記可変表示装置は、各々独立した独立表示結果を導出させる複数の可変表示部を含み、当該可変表示装置の表示結果は、前記複数の可変表示部に導出された独立表示結果の組合せであり、
前記時間導出制御手段は、前記計時手段が所定の時間を計時したことにより導出条件が成立したときに、前記導出操作手段が操作されたことにより導出条件が成立し、既に独立表示結果が導出された既導出可変表示部があるときに、前記計時手段が所定の時間を計時したことにより導出条件が成立した可変表示部において該既導出可変表示部に導出された独立表示結果とともに前記入賞表示結果を構成しない独立表示結果を導出させる制御を行う、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定の時間を計時するまでに全ての可変表示部について遊技者が導出操作手段を操作して独立表示結果を導出させなければ、入賞表示結果が導出されることがない。すなわちいずれか1つの可変表示部についても導出操作手段が操作されることなく時間が経過したという偶然性の要素だけで入賞表示結果が導出されることはなく、射倖性の抑制の担保を図ることができる。
本発明の請求項3に記載のスロットマシンは、請求項2に記載のスロットマシンであって、
前記操作導出制御手段は、
前記複数の可変表示部のうちで最終的に独立表示結果が導出される1つ前に独立表示結果が導出される可変表示部の独立表示結果を導出させる最終前操作導出制御手段を含み、
前記最終前操作導出制御手段は、最終的に独立表示結果が導出される可変表示部に独立表示結果を導出するときに前記入賞表示結果を導出することが不可避となる不能パターンを導出させない独立表示結果のうちからいずれかの独立表示結果を導出させる制御を行う不能パターン回避制御手段を含む、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、全ての可変表示部に独立表示結果が導出される前に不能パターンが出現することがないので、入賞の発生を許容する旨が決定されていないにも関わらず入賞表示結果が導出されてしまうのを回避することができる。また、最終的に独立表示結果が導出される1つ前に独立表示結果が導出される可変表示部の独立表示結果を導出させる際に、不能パターンが出現しないようにしているので、それよりも前の段階から不能パターンを回避することによりその際導出される独立表示結果に偏りが生じてしまうことを防止できる。
本発明のスロットマシンは、請求項1〜3のいずれかに記載のスロットマシンであって、
前記可変表示装置は、各々独立した独立表示結果を導出させる複数の可変表示部を含み、当該可変表示装置の表示結果は、前記複数の可変表示部に導出された独立表示結果の組合せであり、
前記時間導出制御手段は、前記計時手段が所定の時間を計時したことにより導出条件が成立した可変表示部が複数あるときに、該複数の可変表示部のうちから独立表示結果を導出させる可変表示部の順序を選択する導出順序選択手段を含み、
前記導出順序選択手段は、最終的に独立表示結果が導出される最終可変表示部に独立表示結果を導出するときに前記入賞表示結果を導出することが不可避となる不能パターンが該最終可変表示部の1つ前に独立表示結果が導出される可変表示部の独立表示結果として出現しない順序で、独立表示結果を導出させる可変表示部の順序を選択する、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、最終的に独立表示結果が導出される可変表示部の前に不能パターンが出現することがないので、入賞の発生を許容する旨が決定されていないにも関わらず入賞表示結果が導出されてしまうのを回避することができる。
本発明のスロットマシンは、請求項1〜3のいずれかに記載のスロットマシンであって、
前記計時手段が計時している時間、または該計時手段が計時している時間が前記所定の時間となるまでの残り時間の少なくとも一方を識別可能な情報を報知する時間報知手段を更に備えることを特徴としている。
この特徴によれば、計時手段が所定の時間を計時することにより導出条件が成立するまでの時間を遊技者が認識することができるので、遊技者は、所定の時間が経過するまでの残り時間を考慮して導出操作手段を操作することができるようになる。
本発明のスロットマシンは、請求項1〜3のいずれかに記載のスロットマシンであって、
前記計時手段が計時している時間が前記所定の時間となるまでの残り時間が該所定の時間よりも短い予め定められた特定時間となったときに、該特定時間となった旨を識別可能な情報を報知する特定時間報知手段を更に備えることを特徴としている。
この特徴によれば、計時手段が所定の時間を計時することにより導出条件が成立するタイミングが近づいていることを遊技者が認識することができるので、遊技者は、所定の時間が経過するまでの残り時間を考慮して導出操作手段を操作することができるようになる。
本発明のスロットマシンは、請求項1〜3のいずれかに記載のスロットマシンであって、
前記時間導出制御手段により前記可変表示装置の表示結果が導出されたときに、前記導出操作手段が操作されなかったことに基づいて表示結果が導出された旨を報知する非操作報知手段を更に備えることを特徴としている。
この特徴によれば、導出操作手段を操作しない限り入賞表示結果が導出されないことを遊技者に確実に認識させることができるので、導出操作手段の操作により可変表示装置に表示結果を導出させることを、遊技者に対して促すことができるようになる。
尚、事前決定手段により入賞の発生を許容する旨が決定されていても、導出操作手段の操作がなされなければ、入賞表示結果以外の表示結果が導出される旨を報知するものとしても良い。
本発明の請求項4に記載のスロットマシンは、1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、
所定の変動開始条件が成立したときに、前記可変表示装置における識別情報の変動表示を開始させる変動開始制御手段と、
前記可変表示装置の表示結果が導出される前に、予め定められた複数種類の入賞をそれぞれ発生させることを許容するか否かを、入賞の種類毎に決定する事前決定手段と、
遊技者の操作により前記可変表示装置の表示結果を導出させることを指示する導出操作手段と、
前記導出操作手段が操作されたことにより導出条件が成立したときに、該導出条件が成立したときから予め定められた最大遅延時間の範囲内で前記可変表示装置に前記事前決定手段の決定結果に応じた表示結果を導出させる制御を行う操作導出制御手段と、
少なくとも前記事前決定手段によりいずれかの種類の入賞の発生を許容する旨が決定されているゲームにおいて、前記所定の変動開始条件が成立してから経過した時間に関わらず、前記導出操作手段が操作されるまで、前記可変表示装置における識別情報の変動を継続させる変動継続手段と、
前記事前決定手段が入賞の発生を許容する旨を決定する割合が異なる複数種類の許容段階のうちから、いずれかの許容段階を選択して設定する許容段階設定手段と、
前記事前決定手段により決定を行う前に、所定のタイミングで所定の範囲内において更新される数値データを、ゲーム毎に判定用数値データとして判定領域に入力する数値データ入力手段と、
いずれか1種類以上の入賞について、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が発生を許容する旨を決定することとなる判定値の数を示す判定値データを、前記複数種類の許容段階に共通して記憶するとともに、前記許容段階に共通して判定値データが記憶されていない2種類以上の入賞について、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が発生を許容する旨を決定することとなる判定値の数を示す判定値データを、前記許容段階の種類に応じて個別に記憶する判定値データ記憶手段と、
を備え、
前記事前決定手段は、前記許容段階設定手段により設定された許容段階に対応して前記判定値データ記憶手段に記憶された判定値データに応じて、前記判定領域に入力された判定用数値データが前記入賞の種類毎に発生を許容する旨を示しているか否かを判定する許容判定手段を含み、該許容判定手段により発生を許容する旨を示していると判定された種類の入賞の発生を許容する旨を決定し、
前記判定値データ記憶手段は、前記許容段階の種類に応じて個別に記憶する判定値データとして異なる判定値の数を示す異数判定値データと、前記許容段階の種類に応じて個別に記憶する判定値データとして同一の判定値の数を示す同数判定値データとを、前記入賞の種類に応じて記憶する、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、導出操作手段の操作を検出したことにより可変表示装置の表示結果が導出されるときには、最大遅延時間の範囲で導出可能な表示結果を導出させるものとなっている。つまり、遊技者による導出操作手段の操作という技術介入により、偶然性の要素だけで入賞表示結果が導出されるのを防止して射倖性の抑制の担保が図られることとなる。これに対して、少なくとも事前決定手段により入賞の発生を許容する旨が決定されているゲームにおいては、所定の変動開始条件が成立してから経過した時間に関わらず、導出操作手段が操作されるまで、可変表示装置における識別情報の変動が継続し、表示結果が導出されることがないので、導出操作手段が操作されることなく時間が経過したという偶然性の要素だけで入賞表示結果が導出されることはなく、射倖性の抑制の担保を図ることができる。
また、判定値データ記憶手段は、いずれか1種類以上の入賞について複数種類の許容段階に共通して判定値データを記憶している。このように複数種類の許容段階に共通して判定値データが記憶される1種類以上の入賞については、判定値データの記憶に必要な記憶容量が少なくて済む。その一方で、判定値データ記憶手段には、他の2種類以上の入賞について許容段階の種類に応じて個別に判定値データを記憶している。この中には、許容段階の種類に応じて個別に記憶する判定値データとして同一の判定値の数を示す同数判定値データも含まれている。判定値データは、許容段階に応じて事前決定手段が各々の入賞の発生を許容する旨を決定する確率を決定するものとなるが、開発用の機種においては、この判定値データを微妙に調整しながらシミュレーションを行っていくのが通常である(当初の判定値データを異なるものとしておく場合と、同じものとしておく場合とがあり得る)。そして、シミュレーションの結果で得られた適切な判定値データを量産用の機種に適用するものとしている。ここで、許容段階に応じて判定値データを変化させながらシミュレーションを行った結果として許容段階に関わらずに判定値データが同じものとなったとしても、そのような種類の入賞は、そのまま許容段階の種類に応じて個別に判定値データを記憶させておけば良い。また、当初は許容段階の種類に応じて個別に同一の判定値を示す同数判定値データとして判定値データを記憶させておいた場合、シミュレーションの結果により当初登録しておいた判定値データのままでよければ、そのまま同数判定値データとして判定値データ記憶手段に記憶させておくことができる。シミュレーションの結果として当初登録しておいた判定値データで問題があったときには、許容段階に応じて判定値データを変化させ、異数判定値データとして判定値データ記憶手段に記憶させることができる。このため、開発用の機種における判定値データの記憶態様を量産用の機種においてそのまま転用することができるので、最初の設計段階から量産用の機種に至るまでの開発を容易に行うことができる。
尚、所定数の賭数とは、少なくとも1以上の賭数であって、2以上の賭数が設定されることや最大賭数が設定されることでゲームが開始可能となるようにしても良い。
また、前記導出条件が成立したときから予め定められた最大遅延時間の範囲内で前記可変表示装置に表示結果を導出させる制御とは、例えば、可変表示装置が1回の導出操作手段の操作により、表示結果が導出される場合には、導出操作手段の操作がなされたときから、最大遅延時間の範囲内で表示結果を導出させる制御であり、可変表示装置が複数の可変表示部からなり、各可変表示部毎に独立した表示結果の組合せが可変表示装置の表示結果となる場合には、各可変表示部に対応する導出操作手段の操作がなされたときから、最大遅延時間の範囲内で、該当する可変表示部の表示結果を導出させる制御である。
また、判定値データを許容段階の種類に応じて個別に記憶するとは、必ずしも許容段階の種類の数だけ個別に判定値データを記憶するものだけを意味するものではなく、全ての許容段階の種類に共通して判定値データを記憶するのでなければ、これに含まれるものとなる。例えば、許容段階の種類が6種類(第1段階〜第6段階)ある場合、第1〜第3段階までは共通、第4 〜第6 段階までは共通といった場合も、判定値データを許容段階の種類に応じて個別に記憶するものとなる。
また、複数の遊技状態のうちのいずれかの遊技状態に制御する遊技状態制御手段を備え、遊技状態毎に入賞の種類が定められている場合には、前記許容判定手段は、許容段階設定手段により設定された許容段階に対応して前記判定値データ記憶手段に記憶された判定値データに応じて、前記判定領域に入力された判定用数値データが前記遊技状態制御手段により制御されている遊技状態に対して定められた入賞の種類毎に発生を許容する旨を示しているか否かを判定するものとすることができる。
また、前記許容段階設定手段により設定可能な複数種類の許容段階は、前記事前決定手段が入賞の発生を許容する割合がその全ての種類において互いに異なっていなければならないというものではなく、一部の種類における前記許容する割合が他の種類における前記許容する割合と異なっていれば良い。もっとも、全ての種類において異なっていることを妨げるものではない。
本発明の請求項5に記載のスロットマシンは、請求項4に記載のスロットマシンであって、
前記所定の変動開始条件の成立以降に成立可能な計時開始条件が成立してから経過した時間を計測する計時手段と、
前記事前決定手段により入賞の発生を許容する旨が決定されていないときに、前記導出操作手段が操作されずに前記計時手段が所定の時間を計時したことにより、入賞に対応する入賞表示結果以外の表示結果を導出させる制御を行う時間導出制御手段と、
を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、入賞の発生を許容する旨が決定されていないゲーム、すなわち技術介入する余地のないゲームにおいては、遊技者によって導出操作手段が操作されなくても、計時手段が所定の時間を計時すれば可変表示装置に表示結果が導出され、1ゲームが終了するため、1ゲーム当たりに要する時間を制限することができ、スロットマシンの実質的な稼働率の低下を防止することができる。
尚、前記所定の変動開始条件の成立以降に成立可能な計時開始条件が成立してから経過した時間とは、所定の変動開始条件の成立時、すなわちゲームの開始時や、可変表示装置の変動開始時、導出操作手段の操作が有効となった時点から経過した時間等である。
本発明の請求項6に記載のスロットマシンは、請求項4または5に記載のスロットマシンであって、
前記所定の変動開始条件の成立以降に成立可能な計時開始条件が成立してから経過した時間を計測する計時手段と、
前記導出操作手段が操作されずに前記計時手段が所定の時間を計時したときに、その旨を報知する非操作報知手段と、
を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、所定の時間が経過しても導出操作手段が操作されずに報知されているスロットマシンを認識することができる。
尚、前記所定の変動開始条件の成立以降に成立可能な計時開始条件が成立してから経過した時間とは、所定の変動開始条件の成立時、すなわちゲームの開始時や、可変表示装置の変動開始時、導出操作手段の操作が有効となった時点から経過した時間等である。
本発明のスロットマシンは、請求項1〜6のいずれかに記載のスロットマシンであって、
前記事前決定手段は、前記許容段階設定手段により設定された許容段階に対応して前記判定値データ記憶手段に記憶された判定値データを、入賞の種類毎に順次前記判定領域に入力された判定用数値データに加算する加算手段を含み、
前記許容判定手段は、前記加算手段の加算結果が前記所定の範囲を越えたか否かを判定し、該判定の結果により前記所定の範囲を越えると判定されたときの加算を行った判定値データに対応した種類の入賞の発生を許容する旨を示していると判定する、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、入賞の種類毎に判定値データ記憶手段から判定値データを取り出した後、これに判定値用数値データを加算することで、そのまま当該種類の入賞の発生を許容するか否かを判定することができる。つまり、判定値データに基づいて入賞毎の判定値を許容判定値登録手段に登録するといった処理が必要ないので、処理効率が高いものとなる。
尚、前記事前決定手段は、前記加算手段の代わりに、前記許容段階設定手段により設定された許容段階の種類に対応して前記判定値データ記憶手段に記憶された判定値データを、入賞の種類毎に順次前記判定領域に入力された判定用数値データから減算する減算手段を含み、前記許容判定手段が、前記減算手段の減算結果が前記所定の範囲よりも小さくなったか否かを判定し、該判定の結果により前記所定の範囲よりも小さくなったと判定されたときの減算を行った判定値データに対応した種類の入賞の発生を許容する旨を示していると判定するようにしても良く、この場合でも、判定値データに基づいて入賞毎の判定値を許容判定値登録手段に登録するといった処理が必要ないので、処理効率が高いものとなる。
本発明のスロットマシンは、請求項1〜6のいずれかに記載のスロットマシンであって、
前記事前決定手段により決定を行う前に、前記許容段階設定手段により設定された許容段階に対応して前記判定値データ記憶手段に記憶された判定値データに基づいて、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が入賞の種類毎に発生を許容する旨を決定する判定値を、許容判定値登録手段に登録する許容判定値登録制御手段を更に備え、
前記許容判定手段は、前記判定領域に入力された判定用数値データを入賞の種類毎に前記許容判定値登録手段に登録された判定値と比較し、該比較の結果により前記判定用数値データと一致する判定値に対応した種類の入賞の発生を許容する旨を示していると判定することを特徴とする。
この特徴によれば、前記判定領域に入力された判定用数値データを入賞の種類毎に前記許容判定値登録手段に登録された判定値と比較するのみで、入賞の発生を許容する旨を示しているか否かを判定することができる。
本発明のスロットマシンは、請求項1〜6のいずれかに記載のスロットマシンであって、
前記所定数の賭数として定められた複数種類の賭数段階のうちから、ゲーム毎にいずれかの種類の賭数段階の賭数を設定する賭数設定手段を更に備え、
前記判定値データ記憶手段は、前記許容段階に共通して判定値データが記憶されていない2種類以上の入賞について、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が発生を許容する旨を決定することとなる判定値の数を示す判定値データを、前記許容段階及び前記賭数段階の種類に応じて個別に記憶し、
前記許容判定手段は、前記許容段階設定手段により設定された許容段階及び前記賭数設定手段により設定された賭数段階に対応して前記判定値データ記憶手段に記憶された判定値データに応じて、前記判定領域に入力された判定用数値データが前記入賞の種類毎に導出を許容する旨を示しているか否かを判定し、
前記判定値データ記憶手段は、更に、前記許容段階及び前記賭数段階の種類に応じて個別に記憶する判定値データとして異なる判定値の数を示す第2異数判定値データと、前記許容段階及び前記賭数段階の種類に応じて個別に記憶する判定値データとして同一の判定値の数を示す第2同数判定値データとを、前記入賞の種類に応じて記憶する、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、開発用の機種において賭数段階の種類に応じても判定値データを微妙に調整しながらシミュレーションを行っていくのが通常である(当初の判定値データを異なるものとしておく場合と、同じものとしておく場合とがあり得る)。ここで、賭数段階の種類に応じて判定値データを変化させ得るものとした入賞の判定値データが、シミュレーションを行った後に賭数段階に関わらずに同じものとなったとしても(当初から同じ場合と、当初は異なっていた場合とがあり得る)、そのような種類の入賞は、そのまま許容段階の種類に応じて個別に判定値データを記憶させておけば良い。このため、開発用の機種における判定値データの記憶態様を量産用の機種においてそのまま転用することができるので、最初の設計段階から量産用の機種に至るまでの開発を容易に行うことができる。
尚、この場合において、前述した許容判定値登録制御手段は、前記許容段階設定手段により設定された許容段階の種類及び前記賭数設定手段により設定された賭数の種類に対応して前記判定値データ記憶手段に記憶された判定値データに基づいて、判定値を許容判定値登録手段に登録するものとすることができる。また、前記加算手段(減算手段)は、前前記許容段階設定手段により設定された許容段階の種類及び前記賭数設定手段により設定された賭数の種類に対応して前記判定値データ記憶手段に記憶された判定値データを、入賞の種類毎に順次前記判定領域に入力された判定用数値データに加算する(減算する)ものとすることができる。
本発明の請求項7に記載のスロットマシンは、請求項1〜6のいずれかに記載のスロットマシンであって、
所定周波数のパルス信号を発生するパルス発生回路と、
n ビット(n は2 以上の整数)配列のデータ信号を、前記パルス発生回路からパルス信号が入力されるごとに最下位ビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転するとともに、下位からm−1番目(mは2以上の整数:m≦n)のビットのレベルが第1レベルから第2レベルに反転されるごとに下位からm番目のビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転して出力するカウンタ回路と、
遊技者の操作に起因する所定の抽出条件が成立することにより、前記カウンタ回路が出力しているnビット配列のデータ信号をラッチし、ラッチしたnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなく出力するラッチ回路と、
前記判定領域とは異なる特定領域に、前記ラッチ回路が出力したnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなくnビットの数値データとして入力する入力手段と、
を更に備え、
前記数値データ入力手段は、前記特定領域に入力されたnビットの数値データのうちの特定のビットのデータと、該数値データのうちの他のビットのデータを入れ替えて、該入れ替えを行ったnビットの入替数値データを、前記判定用数値データとして前記判定領域に入力する、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、カウンタ回路から抽出したn ビット配列のデータ信号に対応した数値データに対して、入替手段によって特定のビットのデータと他のビットのデータを入れ替えた入替数値データを、判定用数値データとして入力するものとしている。このため、賞の発生を許容するか否かを決定するために用いる判定値をバラつかせなくても、その判定に用いる判定用数値データの周期性を失わせることができる。これにより、入賞の種類毎に判定値の数を示す判定値データを用いることで入賞の種類毎に判定値が固まってしまっても、遊技者による狙い打ちの防止を図ることができるようになる。また、特定のビットの入れ替えだけで、入力手段が入力した数値データの周期性を失わせることができ、特別な回路を設けることなく、処理負荷がそれほど大きくならない。
本発明の請求項8に記載のスロットマシンは、請求項1〜6のいずれかに記載のスロットマシンであって、
所定周波数のパルス信号を発生するパルス発生回路と、
nビット(nは2以上の整数)配列のデータ信号を、前記パルス発生回路からパルス信号が入力されるごとに最下位ビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転するとともに、下位からm−1番目(mは2以上の整数:m≦n)のビットのレベルが第1レベルから第2レベルに反転されるごとに下位からm番目のビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転して出力するカウンタ回路と、
遊技者の操作に起因する所定の抽出条件が成立することにより、前記カウンタ回路が出力しているnビット配列のデータ信号をラッチし、ラッチしたnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなく出力するラッチ回路と、
前記判定領域とは異なる特定領域に、前記ラッチ回路が出力したnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなくnビットの第1の数値データとして入力する入力手段と、
所定のタイミングで第2の数値データを更新する数値更新手段と、
前記所定の抽出条件が成立することにより、前記数値更新手段が更新する第2の数値データを抽出する数値抽出手段と、
上位kビット(kは自然数:k<n)と下位jビット(j=n−k)の第1の数値データにおける上位kビットに対して前記数値抽出手段が抽出した第2の数値データを用いて所定の演算を行う演算手段と、
を更に備え、
前記数値データ入力手段は、前記演算手段による演算後の上位kビットと前記下位jビ
ットからなる演算結果数値データを、前記判定用数値データとして前記判定領域に入力する、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第2の数値データを用いて第1の数値データに対してそのまま演算を行うのではなく、第1の数値データの上位kビットに対して演算を行うことにより演算結果数値データが示す数値のバラツキが大きくなる。このため、入賞の発生を許容するか否かを決定するために用いる判定値をバラつかせなくても、その判定に用いる判定用数値データの周期性を失わせることができる。これにより、入賞の種類毎に判定値の数を示す判定値データを用いることで入賞の種類毎に判定値が固まってしまっても、遊技者による狙い打ちの防止を図ることができるようになる。また、数値更新手段からの第2の数値データの抽出と上位kビットに対する演算だけで、入力手段が入力した第1の数値データの周期性を失わせることができ、特別な回路を設けることなく、処理負荷がそれほど大きくならない。
本発明の請求項9に記載のスロットマシンは、請求項1〜6のいずれかに記載のスロットマシンであって、
所定周波数のパルス信号を発生するパルス発生回路と、
nビット(nは2 以上の整数)配列のデータ信号を、前記パルス発生回路からパルス信号が入力されるごとに最下位ビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転するとともに、下位からm−1番目(mは2以上の整数:m≦n)のビットのレベルが第1レベルから第2レベルに反転されるごとに下位からm番目のビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転して出力するカウンタ回路と、
遊技者の操作に起因する所定の抽出条件が成立することにより、前記カウンタ回路が出力しているnビット配列のデータ信号をラッチし、ラッチしたnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなく出力するラッチ回路と、
前記判定領域とは異なる特定領域に、前記ラッチ回路が出力したnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなくnビットの第1の数値データとして入力する入力手段と、
所定のタイミングで第2の数値データを更新する第1の数値更新手段と、
所定のタイミングで前記第2の数値データとは異なる第3の数値データを更新する第2の数値更新手段と、
予め定められた抽出条件が成立することにより、前記第1の数値更新手段から第2の数値データを抽出する第1の数値抽出手段と、
所定の抽出条件が成立することにより、前記第2の数値更新手段から第3の数値データ
を抽出する第2の数値抽出手段と、
上位kビット(kは自然数:k<n)と下位jビット(j=n−k)の第1の数値データにおける上位kビットに対して前記第1の数値抽出手段が抽出した第2の数値データを用いて所定の演算を行い、下位jビットに対して前記第2の数値抽出手段が抽出した第3の数値データを用いて所定の演算を行う演算手段と、
を更に備え、
前記数値データ入力手段は、前記演算手段による演算後の上位kビットと該演算後の下位jビットからなる演算結果数値データを、前記判定用数値データとして前記判定領域に入力する、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第2の数値データを用いて第1の数値データに対してそのまま演算を行うのではなく、第1の数値データの上位kビットに対しても演算を行うことにより演算結果数値データが示す数値のバラツキが大きくなる。下位jビットに対しても演算を行うことによりバラツキがさらに大きくなる。このため、入賞の発生を許容するか否かを決定するために用いる判定値をバラつかせなくても、その判定に用いる判定用数値データの周期性を失わせることができる。これにより、入賞の種類毎に判定値の数を示す判定値データを用いることで入賞の種類毎に判定値が固まってしまっても、遊技者による狙い打ちの防止を図ることができるようになる。また、第1、第2の数値更新手段からの第2、第3の数値データの抽出と上位kビット及び下位jビットに対する演算だけで、入力手段が入力した第1 の数値データの周期性を失わせることができ、特別な回路を設けることなく、処理負荷がそれほど大きくならない。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施例について説明する。
図1は、本実施例のスロットマシンの全体構造を示す正面図である。スロットマシン1の前面扉は、施錠装置19にキーを差し込み、時計回り方向に回動操作することにより開放状態とすることができる。このスロットマシン1の上部前面側には、可変表示装置2が設けられている。可変表示装置2の内部には、3つのリール3L、3C、3Rから構成されるリールユニット3が設けられている。リール3L、3C、3Rは、それぞれリールモータ3ML、3MC、3MR(図3参照)の駆動によって回転/停止させられる。
リール3L、3C、3Rの外周部には、図2に示すように、それぞれ「赤7」、「白7」、「BAR」、「JAC」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で描かれている。リール3L、3C、3Rの外周部に描かれた図柄は、可変表示装置2において上中下三段に表示される。可変表示装置2には、賭数(1、2または3)に応じて上中下段の3本及び対角線の2本の合計5本の有効ラインを設定することができる。また、リールユニット3内には、リール3L、3C、3Rのそれぞれに対して、その基準位置を検出するリールセンサ3SL、3SC、3SR(図3参照)と、背面から光を照射するリールランプ3LPとが設けられている。
また、可変表示装置2の周囲には、各種表示部が設けられている。可変表示装置2の下側には、ゲーム回数表示部21と、クレジット表示部22と、ペイアウト表示部23とが設けられている。ゲーム回数表示部21は、7セグメント表示器によるゲーム回数表示器51(図3参照)によって構成され、後述するビッグボーナスやレギュラーボーナスにおけるゲーム数、入賞数をカウントするカウンタの値を表示する。ゲーム回数表示部21は、後述するビッグボーナス時にメダルの払い出し数をカウントするカウンタの値を表示するために用いても良い。
クレジット表示部22は、7セグメント表示器によるクレジット表示器52(図3参照)によって構成され、後述するようにメダルの投入枚数及び払い出し枚数に応じてデータとして蓄積されたクレジットの数を表示する。ペイアウト表示部23は、7セグメント表示器によるペイアウト表示器53(図3参照)によって構成され、入賞が成立した場合に払い出されるメダルの枚数を表示する。
可変表示装置2の左側には、1枚賭け表示部24、2枚賭け表示部25、26、及び3枚賭け表示部27、28が設けられている。1枚、2枚、3枚賭け表示部24〜28は、有効ラインというに対応してそれぞれ1枚、2枚、3枚賭けランプ54〜58(図3参照)が点灯状態となることで、各ゲームにおける有効ラインを遊技者に示す。1枚、2枚、3枚賭け表示部24〜28は、また、後述する役への入賞があった場合に1枚、2枚、3枚賭けランプ54〜58が点滅状態となることで、後述する役に入賞した有効ラインを遊技者に示す。
可変表示装置2の右側には、投入指示表示部29と、スタート表示部30と、ウェイト表示部31と、リプレイ表示部32と、ゲームオーバー表示部33とが設けられている。投入指示表示部29は、投入指示ランプ59(図3参照)が点灯状態となることで、メダルが投入可能なことを示す。スタート表示部30は、スタートランプ60(図3参照)が点灯状態となることで、スタート可能、すなわちスタートレバー11の操作受付可能であることを示す。ウェイト表示部31は、ウェイトランプ61(図3参照)が点灯状態となることで、後述するウェイトがかかっていることを示す。リプレイ表示部32は、リプレイランプ62(図3参照)が点灯状態となることで、後述するリプレイ入賞をしたことを示す。ゲームオーバー表示部33は、ゲームオーバーランプ63(図3参照)が点灯状態となることで、スロットマシン1が打ち止めになったことを示す。
可変表示装置2の上側には、演出手段としての液晶表示器4が設けられている。液晶表示器4は、遊技状態に応じた様々な演出用の画像を表示する。液晶表示器4に表示する画像による演出としては、例えば、後述するリール停止タイマが所定時間の経過を計時するまでの残り時間表示、残り時間が10秒を切ったときの操作促進表示、リール停止タイマによりリール3L、3C、3Rの回転が自動停止したときにおける警告表示がある。更に、入賞に当選している可能性を報知する予告演出表示がある。また、液晶表示器4には、遊技に直接的または間接的に関わる様々な情報を表示することが可能である。
また、可変表示装置2の下方に設けられた台状部分の水平面には、メダル投入口13と、1枚BETボタン14と、MAXBETボタン15と、精算ボタン16とが設けられている。1枚BETボタン14及びMAXBETボタン15には、データとして蓄積されたクレジット(最大50)から賭数の設定を可能としているときに点灯するBETボタンランプ70a、70b(図3参照)が内部に配されている。
メダル投入口13は、遊技者がここからメダルを投入するものであり、投入指示部29が点灯しているときにメダルの投入が投入メダルセンサ44によって検出されると、賭数が設定され、或いはクレジットがデータとして蓄積される。1枚BETボタン14及びMAXBETボタン15は、データとして蓄積されているクレジットから賭数(それぞれ1、3)を設定する際に遊技者が操作するボタンであり、遊技者によって操作されたことが1枚BETスイッチ45(図3参照)またはMAXBETスイッチ46(図3参照)によって検出されると、クレジットからの賭数の設定が行われる。精算ボタン16は、クレジットの払い出しを指示するためのボタンであり、精算スイッチ47(図3参照)によって操作が検出されると、データとして蓄積されたクレジットに応じたメダルが払い出される。
その台状部分の垂直面には、スタートレバー11と、停止ボタン12L、12C、12Rとが設けられている。スタートレバー11は、ゲームを開始する際に遊技者が操作するもので、その操作がスタートスイッチ41(図3参照)によって検出されると、リール駆動モータ3ML、3MC、3MRが駆動開始され、リール3L、3C、3Rが回転開始する。
停止ボタン12L、12C、12Rは、それぞれ遊技者が所望のタイミングでリール3L、3C、3Rの回転を停止させるべく操作するボタンであり、その操作がストップスイッチ42L、42C、42R(図3参照)で検出されると、リール3L、3C、3Rの回転が停止される。停止ボタン12L、12C、12Rの操作が可能となっていることを、その内部に備えられた操作有効ランプ63L、63C、63R(図3参照)が点灯状態となることにより、遊技者に示す。
更に、停止ボタン12L、12C、12Rを覆うパネルが、ボーナス告知部36として適用されている。ボーナス告知部36は、ボーナス告知ランプ66(図3参照)が点灯状態となることで、後述するボーナス入賞が可能となっていることを遊技者に告知する。また、停止ボタン12Rの右側には、メダルが詰まったときなどにおいてスロットマシン1に機械的に振動を与えるメダル詰まり解消ボタン18が設けられている。
スロットマシン1の下部前面側には、メダル払い出し口71と、メダル貯留皿72とが設けられている。メダル払い出し口71は、ホッパー80(図3参照)によって払い出しが行われたメダルを外部に排出するものである。メダル貯留皿72は、払い出されたメダルを貯めておくためのものである。メダル貯留皿72の上の前面パネルには、内部に設置された蛍光灯6(図3参照)が発した光が照射される。
スロットマシン1の下部前面側と、上部前面側の左右とには、それぞれ演出手段としてのスピーカ7U、7L、7Rが設けられている。スピーカ7U、7L、7Rは、入賞時及びボーナス突入時の効果音の出力や、異常時における警報音の出力を行うと共に、遊技状態に応じた様々な演出用の音声の出力を行う。
更に、スロットマシン1の前面側には、可変表示装置2及び液晶表示器4の周囲を取り囲むように、演出手段としての遊技効果ランプ75A〜75M(図3参照)の発光により光による演出を行う遊技効果表示部5A〜5Mが設けられている。遊技効果表示部5A〜5Mは、遊技の進行状況に応じた様々なパターンで光による演出を行うものである。尚、遊技効果表示部5A〜5Mの発光色は、単色からなるものであっても、複数色からなるものであっても構わない。
図3は、このスロットマシン1の制御回路の構成を示す図である。図示するように、このスロットマシン1の制御回路は、電源基板100、遊技制御基板101、演出制御基板102、リール中継基板103、リールランプ中継基板104及び外部出力基板105に大きく分けて構成される。
電源基板100は、AC100Vの外部電源電圧を変圧し、遊技制御基板101その他のスロットマシン1の各部に動作電力を供給する。図3では、遊技制御基板101、ホッパー80、各スイッチ91〜94にのみ接続されているように示しているが、電源基板101は、他の各部への電力の供給も行っている。電源基板100は、スロットマシン1の内部に設けられ、メダルの払い出し動作を行うホッパーモータ82と、メダルの払い出しを検知する払い出しセンサ81とから構成されるホッパー80に接続されている。
電源基板100は、後述する内部抽選への当選確率を設定し、これに基づいて算出されるメダルの払出率の設定値(設定1〜設定6)を変更するための設定スイッチ91、設定スイッチ91を操作有効とする設定キースイッチ92、内部状態(RAM112)をリセットする第2リセットスイッチ93、及び電源のON/OFF切り替えを行うメインスイッチ94にもそれぞれ接続されてており、これらのスイッチの検出信号を遊技制御基板101へと送る。これらのスイッチ91〜94は、スロットマシン1の内部に設けられている。
遊技制御基板101は、スロットマシン1における遊技の進行全体の流れを制御するメイン側の制御基板であり、CPU111、RAM112、ROM113及びI/Oポート114を含む1チップマイクロコンピュータからなる制御部110を搭載している。また、乱数発生回路115、サンプリング回路116その他の回路を搭載している。
CPU111は、計時機能、タイマ割り込みなどの割り込み機能(割り込み禁止機能を含む)を備え、ROM113に記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行うと共に、スロットマシン1内の制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。CPU111は、8ビット(1バイト)を1として処理を行うものである。RAM112は、CPU111がプログラムを実行する際のワーク領域として使用される。ROM113は、CPU111が実行するプログラムや固定的なデータを記憶する。I/Oポート114は、遊技制御基板101に接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
RAM112は、DRAM(Dynamic RAM)が使用されており、記憶しているデータ内容を維持するためのリフレッシュ動作が必要となる。CPU111には、このリフレッシュ動作を行うためのリフレッシュレジスタが設けられている。リフレッシュレジスタは、8ビットからなり、そのうちの下位7ビットがCPU111がROM113から命令をフェッチする度に自動的にインクリメントされるもので、その値の更新は、1命令の実行時間毎に行われる。
乱数発生回路115は、後述するように所定数のパルスを発生する度にカウントアップして値を更新するカウンタによって構成され、サンプリング回路116は、乱数発生回路115がカウントしている数値を取得する。乱数発生回路115は、遊技の進行に使用される乱数の種類毎に設けられていて、乱数の種類毎にカウントする数値の範囲が定められている。CPU111は、その処理に応じてサンプリング回路116に指示を送ることで、乱数発生回路115が示している数値を乱数として取得する(以下、この機能をハードウェア乱数機能という)。後述する内部抽選用の乱数は、ハードウェア乱数機能により抽出した乱数をそのまま使用するのではなく、ソフトウェアにより加工して使用するが、その詳細については詳しく説明する。
CPU111は、また、タイマ割り込み処理により、RAM112の特定アドレスの数値を更新し、こうして更新された数値を乱数として取得する機能も有する(以下、この機能をソフトウェア乱数機能という)。CPU111は、I/Oポート114を介して演出制御基板102に、各種のコマンドを送信する。これらのコマンドは、それぞれ8ビットで構成される。尚、遊技制御基板101から演出制御基板102へ情報(コマンド)は一方向のみで送られ、演出制御基板102から遊技制御基板101へ向けて情報(コマンド)が送られることはない。
遊技制御基板101には、1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46、スタートスイッチ41、ストップスイッチ42L、42C、42R、精算スイッチ47、第1リセットスイッチ48、投入メダルセンサ44が接続されており、これらのスイッチ/センサ類の検出信号が入力される。また、リール中継基板103を介して、リールセンサ3SL、3SC、3SRの検出信号が入力される。I/Oポート114を介して入力されるこれらスイッチ/センサ類の検出信号、或いは前述したように電源基板100を介して入力される各種スイッチの検出信号に従って、遊技制御基板101上のCPU111は、処理を行っている。
遊技制御基板101には、また、流路切り替えソレノイド49、ゲーム回数表示器51、クレジット表示器52、ペイアウト表示器53、投入指示ランプ59、1枚賭けランプ54、2枚賭けランプ55、56、3枚賭けランプ57、58、ゲームオーバーランプ63、スタートランプ60、リプレイランプ62、BETボタンランプ70a、70b、操作有効ランプ63L、63C、63Rが接続されており、CPU111は、遊技の進行状況に従ってこれらの動作を制御している。
また、遊技制御基板101には、リール中継基板103を介してリールモータ3ML、3MC、3MRが接続されている。CPU111は、ROM113内の遊技状態に対応したリール制御テーブルを参照して、リール中継基板103を介してリールモータ3ML、3MC、3MLを制御して、リール3L、3C、3Rを停止させる。
演出制御基板102は、スロットマシン1における演出の実行を制御するサブ側の制御基板であり、CPU121、RAM122、ROM123及びI/Oポート124を含む1チップマイクロコンピュータからなる制御部120を搭載している。また、乱数発生回路125及びサンプリング回路126を搭載しており、CPU121は、サンプリング回路126により乱数発生回路125がカウントしている値を取得することにより、遊技制御基板101と同様のハードウェア乱数機能を形成している。割り込み処理によるソフトウェア乱数機能も有している。
CPU121は、ROM123に記憶されたプログラム(後述)を実行して、演出の実行に関する処理を行うと共に、演出制御基板102内の各回路及びこれに接続された各回路を制御する。演出の実行は、I/Oポート124を介して遊技制御基板101から受信したコマンドに基づいて行われる。RAM122は、CPU121がプログラムを実行する際のワーク領域として使用される。ROM123は、CPU121が実行するプログラムや固定的なデータを記憶する。RAM112とROM113のアドレスの割り当ては、メーカにおける開発用機種とホールに納入される量産機種とで異なる。I/Oポート124は、演出制御基板102に接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
演出制御基板102には、遊技効果ランプ75A〜75M、液晶表示器4、スピーカ7L、7R、7U、蛍光灯6、ウェイトランプ61、ボーナス告知ランプ66が接続されている。また、リールランプ中継基板104を介してリールランプ3LPが接続されている。演出制御基板102の制御部は、これら各部をそれぞれ制御して、演出を行っている。
リール中継基板103は、遊技制御基板101と外部出力基板105及びリールユニット3との間を中継している。リール中継基板103には、また、満タンセンサ90が接続されており、その検出信号が入力される。満タンセンサ90は、スロットマシン1の内部に設けられ、ホッパー80からオーバーフローしたメダルを貯留するオーバーフロータンク内のメダルが満タンになったことを検知するものである。
リールランプ中継基板104は、演出制御基板102とリールユニット3との間を中継している。外部出力基板105は、ホールの管理コンピュータなどの外部装置に接続されており、遊技制御基板101からリール中継基板103を介して入力されたビッグボーナス中信号、レギュラーボーナス中信号、RT中信号、リール制御信号、ストップスイッチ信号、メダルIN信号、メダルOUT信号を、当該外部装置に出力する。
上記スロットマシン1においては、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものであり、後述する内部抽選の当選確率は、設定値に応じて定まるものとなる。以下、設定スイッチ91による設定値の変更操作について説明する。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ92をON状態としてからメインスイッチ94によりスロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ92をON状態として電源をONすると、設定値の変更操作が可能となる。設定値の変更操作が可能な期間において、設定スイッチ91が操作されると、設定値が1ずつ更新されていく(設定6から更に操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートレバー11が操作されてから設定キースイッチ92がOFFされると、変更後の確定した設定値が設定値の保存領域に記憶される。
上記スロットマシン1においては、可変表示装置2の賭数に応じて設定された有効ライン上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞が発生するためには、当該役の内部当選フラグが設定されている必要があるが、その詳細については後述する。入賞の際には、メダルの払い出しが行われ、また、入賞に伴って遊技状態が変化させられる。以下、これらの入賞と判定される“役”について説明する。
通常の遊技状態において、賭数に応じた有効ライン上に、例えば「BAR」が3つ揃った場合、レギュラーボーナス入賞となり、遊技状態がレギュラーボーナスに移行する。レギュラーボーナスは、レギュラーボーナスゲーム(JACゲーム)と称されるゲームを所定回(例えば、12回)だけ行うこと、または所定回(例えば、8回)だけ入賞する(有効ライン上に「JAC」が揃う:JAC入賞)ことにより終了する。遊技状態がレギュラーボーナスにある間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM112に設定される(次に説明するビッグボーナス中に提供された場合を含む)。
賭数に応じた有効ライン上に、例えば「赤7」または「白7」が3つ揃った場合には、ビッグボーナス入賞となり、遊技状態がビッグボーナスに移行する。ビッグボーナスにおいては、小役ゲームと称されるゲームを行うことができる。この小役ゲームでは、比較的高い確率で有効ライン上に「JAC」が揃い(JACIN入賞)、JACIN入賞すると、前述したレギュラーボーナス(JACゲーム)が提供される。ビッグボーナスは、当該期間において遊技者に払い出したメダルの枚数が規定枚数に達したときに終了する。遊技状態がビッグボーナスにある間は、ビッグボーナス中フラグがRAM112に設定される。
賭数に応じた有効ライン上に、例えば「赤7−赤7−BAR」または「白7−白7−BAR」が揃った場合には、RT入賞となり、遊技状態がRT(Replay Time)に移行する。RTでは、内部抽選におけるリプレイの当選確率が通常の遊技状態よりも高くなるが、他の役の当選確率は通常の遊技状態と変わらない。RTは、所定ゲーム数を消化することによって終了する。遊技状態がRTにある間は、RT中フラグがRAM112に設定される。尚、以下の説明において単に「ボーナス」といった場合は、特に断りがない限り、ビッグボーナス、レギュラーボーナス及びRTを含むものとする。
また、レギュラーボーナスゲーム以外のゲームで、有効ライン上に「スイカ」または「ベル」が揃った場合、或いは左のリール3Lについて「チェリー」が現れた場合には、小役入賞となる。ビッグボーナス期間中において提供される小役ゲーム及びレギュラーボーナスゲーム(ビッグボーナス中を含む)を除き、有効ライン上に「JAC」が揃った場合には、リプレイ入賞となる。尚、以下の説明において小役といった場合には、特に断りがない限り、リプレイ、JAC、JACINのボーナス以外の役を全て含むものとする。それ以外の表示態様が可変表示装置2に導出表示された場合には、いずれの役にも入賞しなかったこと、すなわちハズレとなる。
以上説明した役への入賞があった場合には、リプレイ入賞であった場合を除いて、それぞれの役に応じた枚数のメダルが払い出される(但し、クレジット数が50に達するまでは、役に応じた数のクレジットがデータとして蓄積され、この場合もメダルと同様に有価価値を払い出したこととなる)。また、メダルの払い出しの枚数は、ベルの小役が8枚、チェリーの小役が2枚である他は、全て15枚である。リプレイ入賞の場合には、次のゲームで遊技者が手持ちのメダルまたはクレジットから賭数を設定しなくても、今回のゲームと同じ賭数が自動的に設定されて、そのままゲームを開始可能となる。
次に、内部抽選について説明する。内部抽選は、後述する各役への入賞を許容するかどうかを、可変表示装置2の表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートレバー11の操作時)、決定するものであり、ゲーム毎に取得した内部抽選用の乱数(0〜16383の整数)、設定スイッチ91により設定された設定値、遊技者が設定した賭数、及び現在の遊技状態に基づいて生成された当選判定用テーブルを参照することによって、CPU111が行うものである。内部抽選における当選は、排他的なものであり、1ゲームにおいて複数が同時に当選することはない。
まず、内部抽選において用いられる当選判定用テーブルについて説明する。本実施例におけるスロットマシン1では、当選判定用テーブルは、設定値、賭数及び遊技状態別に予め用意されているのではなく、設定値、賭数及び遊技状態(これらをまとめて遊技状況という)に応じてゲーム毎に生成される。もっとも、役の種類は遊技状態に応じて異なるので、役の種類と、役毎に当選とされる判定値の数を示す判定値数の格納場所を登録した遊技状態別テーブルが予め用意されている。
図4は、遊技状態別テーブルの例を示す図である。図4に示す遊技状態別テーブルは、ROM113に予め格納されている。遊技状態別テーブルは、遊技状態に応じて定められている役と、それぞれの役に対応する判定値数の記憶されたアドレスとを登録したテーブルである。判定値数は、その値が256以上のものとなるものもあり、1ワード分では記憶できないので、判定値数毎に2ワード分の記憶領域を用いて登録されるものとなる。
また、判定値数は、設定値及び賭数に関わらずに共通となっているものと、設定値及び/または賭数に応じて異なっているものとがある。判定値数が設定値に関わらずに共通である場合には、設定値についての共通フラグが設定され(値が「1」とされ)、判定値数が賭数に関わらずに共通である場合には、賭数(BET数)についての共通フラグが設定される(値が「1」とされる)。設定値及び賭数の両方に関わらずに判定値数が共通であれば、両方のフラグが設定されるものとなる。
図4(a)は、レギュラーボーナス(ビッグボーナス中を含む)の遊技状態にあるときに参照される遊技状態別テーブルを示す。レギュラーボーナスにおいては、内部抽選の対象となる役としてJACのみが登録されている。レギュラーボーナスにおいては、1枚賭けのみが可能となるので、判定値数は、賭数に関わらずに共通であり、また、本実施例におけるスロットマシン1では、設定値にも関わらずに共通なものとなっている。
図4(b)は、ビッグボーナス中の小役ゲームの遊技状態にあるときに参照される遊技状態別テーブルを示す。ビッグボーナスにおいては、内部抽選の対象となる役としてJACIN、「スイカ」の小役、「ベル」の小役、「チェリー」の小役の4種類が登録されている。いずれの役の判定値数も、設定値に関わらず共通なものとなっているが、「スイカ」の小役及び「ベル」の小役については、設定値の違いにより判定値数は変わらないが、賭数に応じて判定値数が異なっている。
図4(c)は、RTの遊技状態にあるときに参照される遊技状態別テーブルを示す。RTにおいては、内部抽選の対象となる役として、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、「スイカ」の小役、「ベル」の小役、「チェリー」の小役、リプレイの6種類が登録されている。ビッグボーナス及びレギュラーボーナスについては、設定値及び賭数に応じて判定値数が異なっている。もっとも、賭数が1または2の場合には、設定値に関わらず判定値数が共通となっている。
「スイカ」の小役及び「ベル」の小役については、設定値の違いにより判定値数は変わらないが、賭数に応じて判定値数が異なっている。「チェリー」の小役については、賭数に応じて判定値数は変わらないが、設定値に応じて判定値数が異なっている。リプレイの判定値数は、設定値及び賭数に関わらずに共通なものとなっている。
図4(d)は、通常の遊技状態にあるときに参照される遊技状態別テーブルを示す。通常の遊技状態においては、内部抽選の対象となる役として、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、「スイカ」の小役、「ベル」の小役、「チェリー」の小役、リプレイ、RTの7種類が登録されている。ビッグボーナス及びレギュラーボーナスについては、設定値及び賭数に応じて判定値数が異なっている。もっとも、賭数が1または2の場合には、設定値に関わらず判定値数が共通となっている。
「スイカ」の小役及び「ベル」の小役については、設定値の違いにより判定値数は変わらないが、賭数に応じて判定値数が異なっている。「チェリー」の小役については、賭数に応じて判定値数は変わらないが、設定値に応じて賭数が異なっている。リプレイの判定値数は、設定値及び賭数に関わらずに共通なものとなっている。RTの判定値数も、設定値及び賭数に関わらずに共通なものとなっている。
尚、遊技状態がRTにあるときは、重ねてRTに当選しないことと、リプレイ当選確率が高くなる以外、内部抽選における他の役の当選確率は、通常の遊技状態の場合と同じである。このため、RTにあるときに参照される遊技状態別テーブルに登録されている判定値数のアドレスは、リプレイを除いて設定値及び賭数が同じであれば、通常の遊技状態にあるときに参照される遊技状態別テーブルに登録されている判定値数のアドレスと同じになっている。
図5は、遊技状態別テーブルに登録されたアドレスに基づいて取得される判定値数の記憶領域を示す図である。この判定値数の記憶領域は、開発用の機種ではRAM112に、量産機種ではROM113に割り当てられたアドレス領域に設けられている。例えばアドレスADDは、レギュラーボーナスの遊技状態別テーブルによりJACの役について参照されるアドレスであるが、ここに格納された判定値数が16375であるので、レギュラーボーナスにあるときにはJACの当選を判定するための判定値数として16375が取得される。
また、例えばアドレスADD+32は、通常の遊技状態またはRTで賭数が3、設定値が6であるときにビッグボーナスについて参照されるアドレスであるが、ここに格納された判定値数が60であるので、通常の遊技状態またはRTで賭数が3、設定値が6のときにはビッグボーナスの当選を判定するための判定値数として60が取得される。尚、アドレスADD+74、ADD+76は、それぞれRT、通常の遊技状態においてリプレイ当選を判定するための判定値数を格納したアドレスであるが、それぞれに格納された判定値数が5120、2245と異なっていることから、通常の遊技状態におけるリプレイ当選確率とRTにおけるリプレイ当選確率とが異なるものとなる。
図6は、設定値、賭数及び遊技状態に応じて生成される当選判定用テーブルの例を示す図である。図5の当選判定用テーブルは、通常の遊技状態で、賭数が3、設定値が6の場合に生成されるものを示している。ここでの役の種類は、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、「スイカ」の小役、「ベル」の小役、「チェリー」の小役、リプレイ、及びRTであり、それぞれの判定値数として60、30、68、3562、267、2245、16が取得される。
取得された判定値数に応じて、それぞれの役に当選したものと判定される判定値が割り当てられる。ここでは、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、「スイカ」の小役、「ベル」の小役、「チェリー」の小役、リプレイ、及びRTのそれぞれについて、0〜59、60〜89、90〜157、158〜3719、3720〜3988、3989〜6233、6233〜6249が割り当てられる。6250〜16383には、内部抽選の結果としてハズレが割り当てられるものとなる。
この判定値の割り当てに基づいて算出される各役のおおよその当選確率は、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、「スイカ」の小役、「ベル」の小役、「チェリー」の小役、リプレイ、及びRTのそれぞれについて、1/273.1、1/546.1、1/240.9、1/4.6、1/60.9、1/7.3、1/1024.0(小数第2以下四捨五入)となる。尚、当選判定用テーブルは、RAM112の作業領域に記憶されるものとなる。
次に、内部抽選用の乱数の取得について、詳しく説明する。内部抽選用の乱数は、ハードウェア乱数機能により乱数発生回路115から乱数を抽出し、これをCPU111がソフトウェアによって加工することによって取得されるものとなる。内部抽選用の乱数を取得するときには、ボーナス告知ランプ66を点灯するか否かを決定する告知決定用の乱数も取得される。尚、乱数発生回路115から抽出した、或いはこれを加工した乱数の最下位ビットを第0ビット、最上位ビットを第15ビットと呼ぶものとする。
まず、乱数発生回路115からの乱数の抽出について説明する。図7(a)は、乱数発生回路115の構成を詳細に示すブロック図である。図示するように、乱数発生回路115は、パルス発生回路115aと、下位カウンタ115bと、上位カウンタ115cとから構成されている。下位カウンタ115b及び上位カウンタ115cは、いずれも8ビット(1バイト)のカウンタであり、下位カウンタ115bが第0ビット〜第7ビット、上位カウンタ115cが第8ビット〜第15ビットの合計で16ビットのデータ信号を出力する。
パルス発生回路115aは、CPU111の動作クロックの周波数よりも高く、その整数倍とはならない周波数(互いに素とすることが好ましい)でパルス信号を出力する。パルス発生回路115aの出力するパルス信号が下位カウンタ115bにクロック入力される。
下位カウンタ115bは、パルス発生回路115aからパルス信号が入力される度に第0ビットのデータ信号をHレベルとLレベルとで交互に反転させる。正論理を適用するものとすると、Hレベルの論理値が1でLレベルの論理値が0に対応する。負論理の場合は、論理値が1の場合をLレベル、論理値が0の場合をHレベルと読み替えれば良い。第0ビットのデータ信号のレベルがHレベルからLレベルに反転するとき、すなわち第0ビットのデータ信号の論理値が1から0に変化する度に第1ビットのデータ信号のレベルをHレベルとLレベルとで交互に反転させる。
同様に、第m−1ビットのデータ信号のレベルがHレベルからLレベルに反転するとき、すなわち第m−1ビットのデータ信号の論理値が1から0に変化する度に第mビットのデータ信号のレベルをHレベルとLレベルとで交互に反転させる。また、第7ビットのデータ信号のレベルがHレベルからすなわち第7ビットのデータ信号の論理値が1から0に変化する度に桁上げ信号を出力する。下位カウンタ115bの出力する桁上げ信号が上位カウンタ115cにクロック入力される。
上位カウンタ115cは、下位カウンタ115bから桁上げ信号が入力される度に第8ビットのデータ信号をHレベルとLレベルとで交互に反転させる。第8ビットのデータ信号のレベルがHレベルからLレベルに反転する度に第9ビットのデータ信号のレベルをHレベルとLレベルとで交互に反転させる。同様に、第m−1ビットのデータ信号のレベルがHレベルからLレベルに反転する度に第mビットのデータ信号のレベルをHレベルとLレベルとで交互に反転させる。
下位カウンタ115bのデータ信号を下位8ビットとし、上位カウンタ115cのデータ信号を上位8ビットとした16ビットのデータ信号の論理値は、パルス発生回路115aがパルス信号を出力する度に、0(0000h)→1(0001h)→2(0002h)→…→65535(FFFFh)と値が更新毎に連続するように更新され、最大値の65535(FFFFh)の次は初期値の0(0000h)へと値が循環して、乱数発生回路115から出力されるものとなる。
サンプリング回路116は、ラッチ回路から構成され、CPU111からのサンプリング指令に基づいて、乱数発生回路115からそのときに出力されている16ビットのデータ信号をラッチし、ラッチしたデータ信号を出力する。CPU111は、I/Oポート114を介してサンプリング回路116から入力されたデータ信号に対応した数値データを、乱数発生回路115が発生する乱数として抽出するものとなる。尚、以下では、乱数発生回路115から出力されるデータ信号は、その論理値に応じた乱数として説明するものとする。
次に、乱数発生回路115から抽出した乱数のソフトウェアによる加工について説明する。図7(b)は、乱数発生回路115から抽出した乱数をCPU111がソフトウェアにより内部抽選用の乱数に加工するまでの説明図である。乱数発生回路115から抽出された乱数は、CPU111が有する16ビットの汎用レジスタ111GRに格納されるものとなる。
乱数発生回路115から抽出された乱数が汎用レジスタ111GRに格納されると、CPU111は、他の汎用レジスタまたはRAM112の作業領域を用いて、汎用レジスタ111GRの下位バイト(下位カウンタ115bから抽出した値)と、上位バイトの値(上位カウンタ115cから抽出した値)とを入れ替える。
次に、CPU111は、抽出された乱数に対して上位バイトと下位バイトとが入れ替えられた乱数の値を、8080hと論理和演算をする。CPU111の処理ワードは1バイトなので、実際には上位バイトと下位バイトとについて順次論理和演算を行うものとなる。この論理和演算によって第15ビットと第7ビットは常に1となる。更に、CPU111は、上位1バイト(第8ビット〜第15ビット)までを1ビットずつ下位にシフトし、これによって空いた第15ビットに1を挿入する。
CPU111は、このときに汎用レジスタ111GRに格納されている値を、内部抽選用の乱数として取得してRAM112の所定の領域に記憶させ、当選判定用テーブルに登録された各役の判定値(実際には、上限の判定値のみ)と順次比較するものとなる。内部抽選用の乱数の第15ビットと第14ビットは常に1となるので、内部抽選用の乱数は、14ビット(16384)の大きさを有する乱数ということになり、実質的に0〜16383の値をとるものとなる。
尚、乱数発生回路115からの乱数の抽出から加工を終了するまでの間は、CPU111に対する割り込みが禁止される。CPU111に対して割り込みが発生することによって、当該割り込み処理ルーチンで汎用レジスタ111GRの内容が書き換えられてしまうのを防ぐためである。
次に、可変表示装置2を構成するリール3L、3C、3Rの停止制御パターンを定めたリール制御テーブルの振分(リール制御振分処理)について説明する。尚、リール制御テーブルとは、前述のように可変表示装置2を構成するリール3L、3C、3Rの停止制御パターンを定めたテーブルであり、具体的には、リール3L、3C、3Rの停止状態、既に停止しているリールの停止図柄、リール3L、3C、3Rの停止タイミング毎に引込図柄数が定められている。リール制御テーブルの振分は、当該ゲームにおいて適用するリール制御テーブルを、内部抽選の後、可変表示装置2の表示結果が導出される以前に決定するものであり、内部抽選の結果、賭数、現在の遊技状態に対応するリール制御テーブルのテーブル番号、対応するテーブル番号の選択比率等を定めたリール制御振分テーブルを参照することによって、CPU111が行うものである。尚、リール制御振分テーブルもリール制御テーブルと同様にROM213に格納されている。
リール制御テーブルについて説明すると、リール制御テーブルには、前述のように可変表示装置2を構成するリール3L、3C、3Rの停止制御パターンが定められている。具体的には、リール3L、3C、3Rの停止状態、既に停止しているリールの停止図柄、リール3L、3C、3Rの停止タイミング毎に引込図柄数が定められている。
図8は、リール制御テーブルの制御内容及びその選択条件を示す図である。
テーブル番号01のリール制御テーブルは、「チェリー−any−any」(anyは、全ての図柄に対応)の組合せを有効ライン上に優先的に引き込むためのテーブルであり、チェリーの当選時に選択される。また、テーブル番号02のリール制御テーブルは、「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せを有効ライン上に優先的に引き込むためのテーブルであり、スイカの当選時に選択される。また、テーブル番号03のリール制御テーブルは、「ベル−ベル−ベル」の組合せを有効ライン上に優先的に引き込むためのテーブルであり、ベルの当選時に選択される。
また、テーブル番号04のリール制御テーブルは、「JAC−JAC−JAC」の組合せを有効ライン上に優先的に引き込むためのテーブルであり、テーブル番号05のリール制御テーブルは、「JAC−JAC−JAC」の組合せを有効ライン上に優先的に引き込むとともに、各リール2L、2C、2Rの回転が停止するときに振動を伴って停止させること(以下、振動停止と称す)が可能なテーブルである。これらテーブル番号04、05のリール制御テーブルのうち、テーブル番号04のリール制御テーブルは、JAC、JACINの当選時に100%の割合で選択され、リプレイの当選時に90/100の割合で選択される。また、テーブル番号05のリール制御テーブルは、リプレイの当選時に10/100の割合で選択される。
また、テーブル番号06〜09のリール制御テーブルは、「BAR−BAR−BAR」の組合せを有効ライン上に優先的に引き込むためのテーブルであり、テーブル番号09のリール制御テーブルは、「BAR−BAR−BAR」の組合せを有効ライン上に優先的に引き込むとともに、各リールを振動停止させることが可能なテーブルである。これらテーブル番号06〜09のリール制御テーブルは、レギュラーボーナスの当選時に20/100の割合で各々選択される。尚、これらテーブル番号06〜09のリール制御テーブルは、全て「BAR−BAR−BAR」の組合せを有効ライン上に優先的に引き込むためのテーブルであるが、一部に異なる引込図柄数が定められたテーブルであり、同一の条件でリール3L、3C、3Rの停止操作が行われたときでも、その際選択されたリール制御テーブルに応じて異なる表示態様となるように図柄を導出させることができる。
また、テーブル番号10〜14のリール制御テーブルは、「赤7−赤7−赤7」または「白7−白7−白7」の組合せを有効ライン上に優先的に引き込むためのテーブルであり、テーブル番号14のリール制御テーブルは、「赤7−赤7−赤7」または「白7−白7−白7」の組合せを有効ライン上に優先的に引き込むとともに、各リールを振動停止させることが可能なテーブルである。これらテーブル番号10〜14のリール制御テーブルのうち、テーブル番号10、11、14のリール制御テーブルは、ビッグボーナスの当選時に20/100の割合で各々選択され、テーブル番号12、13のリール制御テーブルは、ビッグボーナスの当選時に10/100の割合で各々選択される。尚、これらテーブル番号10〜14のリール制御テーブルは、全て「赤7−赤7−赤7」または「白7−白7−白7」の組合せを有効ライン上に優先的に引き込むためのテーブルであるが、テーブル番号06〜09の場合と同様に、一部に異なる引込図柄数が定められたテーブルであり、同一の条件でリール3L、3C、3Rの停止操作が行われたときでも、その際選択されたリール制御テーブルに応じて異なる表示態様となるように図柄を導出させることができる。
また、テーブル番号15のリール制御テーブルは、「赤7−赤7−BAR」または「白7−白7−BAR」の組合せを有効ライン上に優先的に引き込むためのテーブルであり、RTの当選時に選択される。
また、テーブル番号16〜18のリール制御テーブルは、入賞に対応する図柄の組合せが有効ライン上に揃わない表示態様(以下、ハズレ目と称す)、特に後述する特定ハズレ目を除くハズレ目を引き込むためのテーブルであり、これらテーブル番号16〜18のリール制御テーブルのうち、テーブル番号16のリール制御テーブルは、内部抽選でいずれの役も当選しなかったとき(以下、内部抽選ハズレ時と呼ぶ)の95/100の割合で選択され、テーブル番号17のリール制御テーブルは、内部抽選ハズレ時の4/100、ビッグボーナスの当選時に2/100、ビッグボーナスの当選時に2/100の割合で各々選択され、テーブル番号18のリール制御テーブルは、内部抽選ハズレ時の1/100、ビッグボーナスの当選時に18/100、ビッグボーナスの当選時に18/100の割合で各々選択される。尚、これらテーブル番号16〜18のリール制御テーブルは、全て特定ハズレ目を除くハズレ目を引き込むためのテーブルであるが、テーブル番号06〜09やテーブル番号10〜14の場合と同様に、一部に異なる引込図柄数が定められたテーブルであり、同一の条件でリール3L、3C、3Rの停止操作が行われたときでも、その際選択されたリール制御テーブルに応じて異なる表示態様となるように図柄を導出させることができる。
また、CPU111は、振動停止させることが可能に制御されるテーブル番号05、09、14のリール制御テーブルが選択されたときに、リール3L、3C、3R毎に振動停止させる制御を行うか否かを決定するための振動停止抽選を行う。そして、当該処理において当選した場合に限り、該当するリールの停止操作が行われた際に振動停止することとなる。
このように、振動停止させることが可能に制御されるテーブル番号05、09、14のリール制御テーブルは、リプレイ、ビッグボーナス、レギュラーボーナスの当選時にのみ選択されるため、リール3L、3C、3Rのいずれかが振動停止することで、リプレイまたはビッグボーナス、レギュラーボーナスのいずれかの当選が報知されることとなり、これらリプレイ入賞、ビッグボーナス入賞、レギュラーボーナス入賞の発生に対する遊技者の期待感を高められるうえに、更にリプレイ入賞が発生しないときには、ビッグボーナス入賞またはレギュラーボーナス入賞の発生が確定するため、リール3L、3C、3Rのいずれかが振動停止することによって遊技者の期待感を効果的に高めることができる。
また、リプレイの当選時よりも、ビッグボーナスやレギュラーボーナスの当選時の方が高い割合にて振動停止させることが可能なリール制御テーブルが選択されるため、リール3L、3C、3Rのいずれかが振動停止することによってビッグボーナス入賞またはレギュラーボーナス入賞の発生が許容されている可能性が高い旨を示すことができる。
次に、可変表示装置2を構成するリール3L、3C、3Rの停止制御について説明する。リール3L、3C、3Rは、それぞれ対応する停止ボタン12L、12C、12Rが操作されることによりそれぞれ停止条件が成立することにより、停止されるものとなる。また、リール停止タイマが所定時間を計時することにより順次それぞれの停止条件が成立して自動停止モードに移行されることにより、停止させられるものとなる。リール3L、3C、3Rについては、停止させられる順番により第1リール、第2リール、第3リールと呼ぶものとする。
停止ボタン12L、12C、12Rの操作によりリール3L、3C、3Rを停止させる際には、停止条件が成立したときの図柄位置から最大190ミリ秒の遅延時間の範囲で停止可能な図柄の中から実際に停止させる図柄を選択することとなる。この190ミリ秒の最大遅延時間の間に最大4図柄までの図柄を選択して有効ライン上に引き込む引込制御を行うことができ、最大4図柄の範囲で入賞の表示態様とならない図柄を選択する外し制御も行うことができる。
前述したリール制御テーブルは、全て停止条件が成立したときの図柄位置から最大4図柄の範囲となるように引込図柄数が設定されており、停止ボタン12L、12C、12Rの操作によりリール3L、3C、3Rを停止させる際には、リール制御テーブルを参照し、リール3L、3C、3Rの停止状態、既に停止しているリールの停止図柄、リール3L、3C、3Rの停止条件が成立したタイミングに応じた引込図柄数に基づいて実際に停止させる図柄を選択するようになっている。
また、いずれかの役の当選フラグが設定されているゲームでは、原則的に当選フラグの設定されている役の図柄を優先的に引き込むリール制御テーブルが選択されるので、停止ボタン12L、12C、12Rの操作により停止条件が成立したときには、その操作時において当選フラグの設定されている役の図柄が引き込み可能な範囲にあれば、これを選択して有効ライン上に導出させることができる。つまり、リール停止タイマが所定時間を計時するまでに停止ボタン12L、12C、12Rの全てが操作されたならば、その操作タイミングに応じて入賞となる役の表示態様を導出させることができる。尚、いずれかの当選フラグが設定されていても、190ミリ秒の最大遅延時間の範囲で設定された当選フラグに対応した図柄を選択できないときには、同じく190ミリ秒の最大遅延時間の範囲で特定ハズレ目以外のハズレの表示態様を構成する図柄が選択されて、ハズレの表示態様が導出されることとなる。
また、いずれの役の当選フラグも設定されていないゲームでは、後述する特定ハズレ目を除くハズレ目を引き込むリール制御テーブルが選択されるので、停止ボタン12L、12C、12Rの操作により停止条件が成立したときであっても、いずれの役の当選フラグも設定されていないのであれば190ミリ秒の最大遅延時間の範囲で特定ハズレ目以外のハズレの表示態様を構成する図柄が選択されて、ハズレの表示態様が導出されることとなる。
リール停止タイマが所定時間を計時したことにより全てのリール3L、3C、3Rについて停止条件が成立したときには、いずれの役の当選フラグが設定されているかに関わらず、どの役の入賞表示態様ともならない特定ハズレ目が必ず導出される。特定ハズレ目は、予め定められた所定の表示態様である。リール3L、3C、3Rのうちの2つが停止しているときに、そこに導出されている図柄が特定ハズレ目の一部を構成しているときであっても、第3リールにおいて必ず4図柄以内の外し制御で特定ハズレ目以外のハズレの入賞表示態様を導出可能である。特定ハズレ目を導出するためには、上記した190ミリ秒の最大遅延時間の制限を受けることがない。ROM113には、特定ハズレ目を示すデータが予め記憶されており、CPU111は、全てのリール3L、3C、3Rをリール停止タイマが所定時間を計時したことにより停止させるときには、リール制御テーブルではなく、ROM113に記憶されている特定ハズレ目のデータを参照して、リール3L、3C、3Rの停止制御を行うものとしている。
リール3L、3C、3Rのうちの一部が停止ボタン12L、12C、12Rの操作により停止済みで、残りの一部についてリール停止タイマが所定時間を計時したことにより全てのリール3L、3C、3Rについて停止条件が成立したときには、リール制御テーブルを参照せずに、190ミリ秒の最大遅延時間の範囲で停止済みの一部のリールに導出された図柄とともにいずれかの役の入賞表示態様を構成しない図柄であって特定ハズレ目を構成しない図柄を選択して有効ライン上に導出させるものとする。つまり、リール3Lが停止済みで「チェリー」の小役が導出されているときに「チェリー」の入賞表示態様が導出される場合を除いて、特定ハズレ目以外のハズレの表示態様が導出されることとなる。
ところで、リール3L、3C、3Rの一部でも停止ボタン12L、12C、12Rの操作によって停止された場合には、引き込み可能な範囲が最大4図柄しかないことから、次に説明するパターンで第2リールまで停止したときの表示態様によっては、第3リールについて停止条件が成立したときの図柄位置によっては、入賞となる役の表示態様の導出を回避するような図柄の選択ができなくなってしまう場合が生じることになる。
図9(a)〜(f)は、5本の有効ラインが設定された場合に第2リールの停止時の表示態様によって入賞の表示態様の導出を回避できなくなる禁止目の例を示す図である。ここでは、中及び右のリール3C、3Rが先に停止しており、左のリール3Lが最終停止させられる第3リールとなる場合を示している。中のリール3Cまたは右のリール3Rを第3リールとする場合には、「チェリー」の単図柄で入賞とならないので、禁止目が生じることはない。
図9(a)の例では、第3リールとならない2つのリール3C、3Rについて、上段の有効ラインに「JAC」が、下段の有効ラインに「ベル」がそれぞれ揃ったテンパイ態様となっている。この状態において、図2の10番の「ベル」が下段に位置しているときに左のリール3Lの停止条件が成立したものとする。このまま左のリール3Lを停止させると、「ベル」が下段の有効ラインに揃い、しかも「チェリー」が上段に現れるので、入賞の表示態様を導出してしまうこととなる。
1図柄または2図柄の引き込みを行っても、「チェリー」が中段または下段に現れるので、当選していない役の入賞が発生してしまうこととなる。3図柄の引き込みを行うと、「JAC」が上段の有効ラインに揃うので、入賞の表示態様を導出してしまうこととなる。4図柄の引き込みを行うと、「ベル」が下段の有効ラインに揃うので、入賞の表示態様を導出してしまうこととなる。
図9(b)の例でも、第3リールとならない2つのリール3C、3Rについて、上段の有効ラインに「JAC」が、下段の有効ラインに「ベル」がそれぞれ揃ったテンパイ態様となっている。この状態において、図2の19番の「BAR」が下段に位置しているときに左のリール3Lの停止条件が成立したものとする。このまま左のリール3Lを停止させると、「JAC」が上段の有効ラインに揃うので、入賞の表示態様を導出してしまうこととなる。
1図柄の引き込みを行うと、「ベル」が下段の有効ラインに揃うので、当選していない役の入賞が発生してしまうこととなる。2図柄の引き込みを行うと、「チェリー」が上段に現れるので、入賞の表示態様を導出してしまうこととなる。3図柄の引き込みを行うと、「ベル」が下段の有効ラインに揃い、しかも「チェリー」が中段に現れるので、入賞の表示態様を導出してしまうこととなる。4図柄の引き込みを行っても、「チェリー」が下段に現れるので、入賞の表示態様を導出してしまうこととなる。
図9(c)の例では、第3リールとならない2つのリール3C、3Rについて、中段の有効ラインに「JAC」が揃ったテンパイ態様となっている。この状態において、図2の20番の「ベル」が下段に位置しているときに左のリール3Lの停止条件が成立したものとする。このまま左のリール3Lを停止させると、「JAC」が中段の有効ラインに揃うので、入賞の表示態様を導出してしまうこととなる。
1図柄〜3図柄の引き込みを行うと、「チェリー」が上段、中段または下段に現れるので、入賞の表示態様を導出してしまうこととなる。4図柄の引き込みを行うと、今度は「JAC」が中段の有効ラインに揃うこととなるので、入賞の表示態様を導出してしまうこととなる。
図9(d)の例では、第3リールとならない2つのリール3C、3Rについて、上段の有効ラインに「ベル」が揃ったテンパイ態様となっている。図9(e)の例では、第3リールとならない2つのリール3C、3Rについて、左上から右下の対角線の有効ラインに「ベル」が揃ったテンパイ態様となっている。この状態において、図2の20番の「ベル」が下段に位置しているときに左のリール3Lの停止条件が成立したものとする。このまま左のリール3Lを停止させると、「ベル」が上段または対角線の有効ラインに揃うので、入賞の表示態様を導出してしまうこととなる。
1図柄〜3図柄の引き込みを行うと、「チェリー」が上段、中段または下段に現れるので、入賞の表示態様を導出してしまうこととなる。4図柄の引き込みを行うと、今度は「ベル」が上段または対角線の有効ラインに揃うこととなるので、入賞の表示態様を導出してしまうこととなる。
図9(f)の例では、第3リールとならない2つのリール3C、3Rについて、中段の有効ラインに「ベル」が揃ったテンパイ態様となっている。この状態において、図2の9番の「スイカ」が下段に位置しているときに左のリール3Lの停止条件が成立したものとする。このまま左のリール3Lを停止させると、「ベル」が中段の有効ラインに揃うので、当選していない役の入賞が発生してしまうこととなる。
1図柄〜3図柄の引き込みを行うと、「チェリー」が上段、中段または下段に現れるので、入賞の表示態様を導出してしまうこととなる。4図柄の引き込みを行うと、今度は「ベル」が中段の有効ラインに揃うこととなるので、入賞の表示態様を導出してしまうこととなる。
ここで、当選フラグが設定されているか否かに関わらず、リール停止タイマが所定時間を計時することにより第3リールの停止条件が成立するときには、必ずハズレの表示態様を導出させなければならない。従って、停止ボタンの操作に基づき第1リールを停止させるときには、その停止条件が成立したときにおける位置と当選フラグの設定状況に応じて図柄を停止させるものとする(従来と同じ)が、既に停止している第1リールが図9(a)〜(f)の禁止目を構成するときであって、停止ボタンの操作に基づき第2リールを停止させるときには、図9(a)〜(f)に示したような禁止目を導出しないように停止制御を行うものとする。
もっとも、禁止目以外のテンパイ態様でなければ、最大4図柄までの引込制御により第2リールを停止させて、可能な限りテンパイ態様を導出表示させるようにする。また、既に停止している第1リールが禁止目を構成するときであっても、禁止目以外のテンパイ態様を導出表示できるのであれば、これを導出表示させる制御が行われる。禁止目以外にテンパイさせることができる図柄が全くないときには、禁止目を導出しないように停止すべき図柄を選択して、第2リールを停止させることとなる。
尚、全てのリール制御テーブルにおいて、第2リールの停止制御についての引込図柄数として、第2リールについて選択可能な図柄のうちで図9(a)〜(f)に示した禁止目を導出させることのない図柄を選択する図柄数が定められている。このため、停止ボタン12L、12C、12Rの操作により停止条件が成立し、第2リールの停止制御を行うときに、第2リールについて選択可能な図柄のうちで禁止目を導出させることのない図柄から停止させる図柄が選択されることとなる。
また、ROM113には、図9(a)〜(f)に示した禁止目を示すデータが予め記憶されている。CPU111は、リール停止タイマが所定時間を計時したことにより全てのリール3L、3C、3Rについて停止条件が成立し、第2リールの停止制御を行うときに、ROM113に記憶された禁止目のデータを参照して、既に停止している第1リールの図柄が禁止目を構成するかどうかを判定する。禁止目を構成する場合には、第2リールについて選択可能な各図柄が禁止目を導出させるものであるかどうかを判定する。そして、第2リールについて選択可能な図柄のうちで禁止目を導出させることのない図柄から停止させる図柄を選択するものとしている。このため、リール停止タイマが所定時間を計時したことにより全てのリール3L、3C、3Rについて停止条件が成立し、第2リールの停止制御を行うときにも、第2リールについて選択可能な図柄のうちで禁止目を導出させることのない図柄から停止させる図柄が選択されることとなる。
上記のようにリール停止タイマが所定時間を計時したことにより停止条件が成立したときには、当選フラグが設定されているか否かに関わらず必ずハズレの表示態様が導出されてしまうこととなるので、遊技者がなるべく非停止操作による不利益を受けないようにするため、遊技者に停止ボタン12L、12C、12Rを操作するように促すようにしている。この停止ボタン12L、12C、12Rの操作を促すための報知は、液晶表示器4に表示して行われるもので、演出制御基板102のCPU121が制御するものとなっている。
演出制御基板102のCPU121は、遊技制御基板101のCPU111から送られてくるコマンドに基づいて各種の演出を行うものとしているが、このようなコマンドの中にゲームにおいて所定の区切りとなる種々のタイミングで、ゲームがどの程度まで進んでいるかを示す進行状況通知コマンドがある。ゲーム中の種々のタイミングの中で送られてくる進行状況通知コマンドの中で、リール3L、3C、3Rが回転開始した後に所定の条件が成立したタイミング(リール停止タイマが計時を開始するタイミング)で送られてくるものと、自動停止モードとなったゲームにおいてゲーム終了のタイミング(自動停止モードが解除されるタイミング)で送られてくるものとが、上記の停止ボタン12L、12C、12Rの操作を促すための報知に用いられる。
リール3L、3C、3Rの変動が開始した後に所定の条件が成立したタイミングで、その旨を示す進行状況通知コマンドが送られてきたときには、演出制御基板102のCPU121も、内部タイマにより遊技制御基板101のCPU111と同様に計時を開始する。この内部タイマが計時している時間からリール3L、3C、3Rが自動停止するまでの残り時間を求め、これを液晶表示器4に表示して遊技者に報知する。
また、残り時間が10秒を切ったときには、停止ボタン12L、12C、12Rを操作してリール3L、3C、3Rの回転を停止させることを促すメッセージも液晶表示器4に表示して遊技者に報知する。CPU121の内部タイマが所定の時間を計時するまでに停止ボタン12L、12C、12Rが全て操作されて可変表示装置2に表示結果が導出されれば、これらの表示は消去される。
遊技制御基板101のCPU111の内部タイマが所定の時間を計時(CPU121も同様に所定の時間を計時)して、自動停止モードにセットされたタイミングで、その旨を示す進行状況通知コマンドが送られてきたときには、停止ボタン12L、12C、12Rを操作しなかったがために可変表示装置2にハズレの表示態様が導出されたことを示す警告メッセージを液晶表示器4に表示して遊技者に報知する。また、このときにCPU121の内部タイマの値もリセットするものとなる。
以下、遊技者によるスタートレバー11及び停止ボタン12L、12C、12Rの操作、リール3L、3C、3Rの回転停止、並びに液晶表示器4に表示されるメッセージの関係について、具体例を示して説明する。図10は、1ゲームの進行に伴って液晶表示器4に表示される各種のメッセージの例を示す図である。この例では、RAM112にビッグボーナスの当選フラグが設定されているものとする。また、スタートレバー11及び停止ボタン12L、12C、12Rについて、未だ操作されていないものを白丸で、既に操作されたものを黒丸で示すものとする。
図10(a)に示すように、遊技者がスタートレバー11を操作すると、リール3L、3C、3Rがそれぞれ回転開始する。その後所定の条件が成立すると、リール停止タイマの計時が開始され、リール3L、3C、3Rの停止モードが自動停止モードに移行されるまでの残り時間401が「30秒」として液晶表示器4に表示されるものとなる。
次に、図10(b)に示すように、17番及び18番の「赤7」が下段及び中段に位置するタイミングで遊技者が左の停止ボタン12Lだけを操作したとすると、ビッグボーナス当選フラグに応じて「赤7」が下段及び中段に導出されて、左のリール3Lの回転が停止する。また、ここまでに21秒経過していたとすると残り時間401が「9秒」として液晶表示器4に表示される。更に、ここでは残り時間が10秒を切っているので、「停止操作をして下さい」という停止ボタン12C、12Rの操作を促すメッセージ402も液晶表示器4に表示される。
更に、図10(c)に示すように、自動停止モードに移行される前に18番の「赤7」が中段に位置するタイミングで遊技者が中の停止ボタン12Cを操作したとすると、ビッグボーナス当選フラグに応じて「赤7」が中段に導出され、中段の有効ラインと左下から右上の対角線の有効ラインに「赤7」がテンパイして(リーチ表示態様となって)、中のリール3Cの回転が停止する。
その後、右の停止ボタン12Rが操作されないまま残り時間が0秒となると、自動停止モードに移行されて右のリール3Rの回転が強制的に停止される。このタイミングで仮に14番の「赤7」が上段に位置していたとしても、ビッグボーナス入賞させることができないので、「赤7」を下段まで引き込んで右のリール3Rの回転を停止させることとなる。こうして可変表示装置2の表示結果としてハズレの表示態様が導出されることとなる。また、自動停止モードとなってハズレの表示態様が導出されたので、「停止操作がないのでハズレとなりました」という警告メッセージ403が液晶表示器4に表示されるものとなる。
尚、停止ボタン12L、12C、12Rのいずれも操作されないまま残り時間が0秒となったときには、自動停止モードに移行されて全てのリール3L、3C、3Rの回転が強制的に停止されるが、このときには、可変表示装置2の表示結果として特定ハズレ目が導出されるものとなる。図10(c)で導出されている表示結果は、一部のリールが停止している状態で自動停止モードになった場合であるので、特定ハズレ目とは異なる表示結果となる。
次に、役に当選している可能性を示す予告演出について説明する。予告演出は、液晶表示器4の表示態様や遊技効果ランプ75A〜75Mの点灯態様、スピーカ7L、7R、7Uからの効果音の出力態様により役に当選している可能性を示す演出であり、演出制御基板102のCPU121が制御するものとなっている。
演出制御基板102のCPU121は、前述のように遊技制御基板101のCPU111から送られてくるコマンドに基づいて各種の演出を行うものとしているが、このようなコマンドの中には、前述した進行状況通知コマンドの他に各ゲームにおいて選択されたリール制御テーブルのテーブル番号及び振動停止の有無を示す停止制御通知コマンドがあり、これら進行状況通知コマンド及び停止制御通知コマンドが予告演出の制御に用いられる。
演出制御基板102のROM123には、図11に示すように、テーブル番号及び振動停止の有無に対応して一意的に予告演出の演出パターンとその実行率を定めた予告演出パターンテーブルが格納されており、演出制御基板102のCPU121は、ゲームが開始したタイミングで停止制御通知コマンドが送られたときに、予告演出パターンテーブルを参照し、停止制御通知コマンドが示すテーブル番号及び振動停止の有無に対応して一意的に定められた予告演出の実行率に基づいて当該予告演出を実行するか否かを決定するための実行抽選を行う。そして、実行抽選に当選した場合に限り、停止制御通知コマンドが示すテーブル番号及び振動停止の有無に対応して一意的に定められた予告演出の演出パターンを示す演出パターンフラグをRAM122に設定する。
また、ROM123には、演出パターン別に、ゲームの進行状況に対応する液晶表示器4、遊技効果ランプ75A〜75M、スピーカ7L、7R、7Uの制御パターンを定めた演出制御パターンテーブルが格納されており、CPU121は、進行状況通知コマンドが送られたときに、演出パターンフラグの有無を確認し、演出パターンフラグが設定されていれば、進行状況通知コマンドが示すゲームの進行状況及び演出パターンフラグが示す演出パターンに対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて液晶表示器4、遊技効果ランプ75A〜75M、スピーカ7L、7R、7Uを制御することにより、予告演出を実行する。
尚、図11に示すように、予告演出パターンテーブルには、異なる複数のテーブル番号に対応して共通の予告演出の演出パターンが定められているが、演出制御パターンテーブルには、これら演出パターンに対応する制御パターンが重複して格納されることはなく、異なるテーブル番号に対して共通の予告演出の演出パターンが選択された場合には、共通の制御パターンが参照されるようになっている。
また、CPU121は、予告演出の演出パターンを示す演出パターンフラグが設定されているゲームにおいて、自動停止モードにセットされたタイミングで、その旨を示す進行状況通知コマンドが送られてきたときには、RAM122に設定されている演出パターンフラグをクリアする。このため、リール停止タイマが所定時間を計時したことにより全てのリール3L、3C、3Rについて停止条件が成立したときには、それ以降、当該ゲームにおいて予告演出に伴う制御が行われないようになっている。これにより、例えば、リール3L、3C、3Rが停止する以前から実行される予告演出はその時点で強制的に終了することとなり、リール3L、3C、3Rが停止後に実行される予告演出は、ゲームの開始時に決定されていても実行されることがない。
以下、本実施例におけるスロットマシン1における遊技動作について説明する。尚、以下の説明において“ゲーム”といった場合には、狭義には、スタートレバー11の操作からリール3L、3C、3Rを停止するまでをいうものとする。もっとも、ゲームを行う際には、スタートレバー11の操作前の賭数の設定や、リール3L、3C、3Rの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行われるので、これらの付随的な処理も広義には“ゲーム”に含まれるものとする。
図12は、遊技制御基板101のCPU111が実行する処理を示すフローチャートである。
この処理は、まず、電源投入に伴いゲームスタートに備えるための初期処理を実行する(ステップS1)。具体的には、電源投入に伴い所定のブート処理を行った後、電源断前の遊技状態に復帰可能であれば復帰させる。また、電源断前の遊技状態に復帰不可能であれば、遊技状態を初期化させる。
次に、1枚BETボタン14またはMAXBETボタン15を操作することにより、或いはメダル投入口13からメダルを投入することにより賭数を設定し、スタートレバー11を操作することにより当該ゲームの実質的な開始を指示するBET処理を行う(ステップS2)。もっとも、前のゲームでリプレイ入賞していた場合には、リプレイフラグにより前のゲームと同じ賭数が自動設定される(この段階でリプレイフラグが消去される)ので、そのままスタートレバー11を操作してゲームの開始を指示すれば良い。
BET処理により賭数が設定され、スタートレバー11が操作されると、設定値、賭数及び遊技状態に応じて上記した各役への入賞を許容するかどうかを決定する内部抽選を行い、その結果に応じて当選フラグを設定する抽選処理を行う(ステップS3)。ここで前回以前のゲームからボーナス当選フラグが持ち越されて設定されている場合には、重ねてボーナス当選フラグを設定することはないが、小役(リプレイ等を含む)当選フラグを重複して設定する場合がある。尚、抽選処理の詳細については後述する。
抽選処理が終了すると、次に遊技状態及び当選フラグの設定状況に応じて当該ゲームにおいて適用されるリール制御テーブルを選択するリール制御振分処理を行う(ステップS4)。尚、リール制御振分処理の詳細については後述する。
次にリール変動開始処理を行う(ステップS5)。リール変動開始処理では、前回のゲームでのリール3L、3C、3Rの回転開始から1ゲームタイマが計時する時間が所定時間(例えば、4.1秒)が経過していることを条件に、リールモータ3ML、3MC、3MRを駆動させ、左、中、右の全てのリール3L、3C、3Rを回転開始させる。これにより、可変表示装置2において図柄が変動表示される。ここで、前回のゲームでの回転開始から所定時間が経過していない場合、回転開始待ちとなり、ウェイトランプ61を点灯させることによりその旨をウェイト表示部31で報知する。また、次回のゲームのための1ゲームタイマの計時を開始する。
その後、リール変動停止処理を行う(ステップS6)。リール変動停止処理では、リールの回転開始から所定の条件(回転速度が一定速度に達した後、リールセンサ3SL、3SC、3SRにより基準位置を検出すること)が成立した後、停止ボタン12L、12C、12Rを操作有効とし、それぞれ遊技者によって操作されることにより、リールモータ3ML、3MC、3MRを駆動停止させ、リール3L、3C、3Rの回転を停止させる。このとき、RAM112に設定されているリール制御テーブルに従って、4図柄以内の範囲で引込制御あるいは外し制御が行われる。また、所定の条件が成立してからの経過時間が所定時間(例えば、30秒)となったときに、自動停止モードとしてリール3L、3C、3Rの駆動を強制的に停止させる。尚、リール変動停止処理の詳細については後述する。
リール3L、3C、3Rの駆動がそれぞれ停止すると、その停止時における表示態様において、ステップS2のBET処理で設定した賭数に応じた有効ライン上に上記したいずれかの役図柄が導出表示されたかどうかを判定する入賞判定処理を行う(ステップS7)。この入賞判定処理でいずれかの役に入賞したと判定されると、遊技制御基板101において発生した入賞に応じた処理として、入賞した役に応じたメダルの払出枚数の設定、リプレイ入賞した場合のリプレイフラグの設定、ボーナス入賞した場合のボーナス当選フラグの消去及びボーナス中フラグの設定、RT入賞した場合のRT当選フラグの消去及びRT中フラグの設定などが行われる。
入賞判定処理が終了すると、払出処理を行う(ステップS8)。払出処理では、入賞判定処理において設定した払い出し予定メダル枚数だけだけクレジットを増加させる。但し、データとして蓄積されているクレジットの数が50に達した場合は、ホッパーモータ82を駆動させることにより、超過した枚数のメダルをメダル払い出し口71から払い出させる。また、ボーナスの終了の制御や小役(リプレイ等を含む)当選フラグの消去、自動停止モードの解除などの入賞に関わらない各種の処理も行われる。尚、払出処理の詳細については後述する。そして、1ゲーム分の処理が終了し、再びステップS2に戻って次の1ゲーム分の処理が開始する。
次に、上記したステップS3の抽選処理について詳しく説明する。図13は、CPU111がステップS3で実行する抽選処理を詳細に示すフローチャートである。抽選処理では、まず、詳細を後述する乱数取得処理を行う。この乱数取得処理においては、乱数発生回路115が発生する乱数に基づいて、内部抽選用の乱数の値が取得されることとなる(ステップS101)。更に、今回のゲームの遊技状況として、ビッグボーナス中フラグ、レギュラーボーナス中フラグ、またはRT中フラグの設定の有無により区別される現在の遊技状態と、ステップS2のBET処理で設定された賭数と、現在設定されている設定値とを取得して、RAM112の作業領域に保存する(ステップS102)。
次に、現在の遊技状態に応じた遊技状態別テーブルに登録された役について順番に処理対象として、共通フラグの設定状態を参照する(ステップS103)。その結果、設定値とBET数のいずれについても共通フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS104)。いずれについても共通フラグが設定されていれば、遊技状態別テーブルの当該役について登録されているアドレスに格納されている判定値数を取得し、RAM112の作業領域に一時保存する(ステップS105)。そして、ステップS107の処理に進む。
一方でも共通フラグが設定されていなければ、当該役についてステップS102で取得した現在の設定値及び賭数に対応して遊技状態別テーブルに登録されているアドレスに格納されている判定値数を取得し、RAM112の作業領域に一時保存する(ステップS106)。そして、ステップS107の処理に進む。
ステップS107では、遊技状態別テーブルに登録された役のうちで未だ処理対象としていない役があるかどうかを判定する。未だ処理対象としていない役があれば、ステップS103の処理に戻り、処理対象を次の役として処理を継続する。処理対象としていない役がなければ、遊技状態テーブルに登録された各役について取得し、RAM112に一時保存した判定値数に基づいて各役に当選となる判定値を割り当て、図6に示したような当選判定用テーブルを生成する(ステップS108)。
次に、ステップS108で生成した当選判定用テーブルに登録された役について順番に処理対象として、その上限の判定値を取得する(ステップS109)。取得した上限の判定値を、ステップS101の乱数取得処理で取得した内部抽選用の乱数の値と比較する(ステップS110)。比較の結果、内部抽選用の乱数の値が上限の判定値以下であるかどうかを判定する(ステップS111)。
上限の判定値以下であれば、処理対象としている役がビッグボーナス、レギュラーボーナス、またはRTのいずれかであるかを判定する(ステップS112)。いずれかであった場合には、前回以前のゲームにおいて既にRAM112にビッグボーナス当選フラグ、レギュラーボーナス当選フラグ、またはRT当選フラグ(処理対処としている役と異なってもよい)が設定されているかどうかを判定する(ステップS113)。ビッグボーナス当選フラグ、レギュラーボーナス当選フラグ、またはRT当選フラグが設定されていれば、そのまま抽選処理を終了して、図12のフローチャートに復帰する。
ステップS112で処理対象としている役がビッグボーナス、レギュラーボーナス、RTのいずれでもなかった場合、或いはステップS113でビッグボーナス当選フラグ、レギュラーボーナス当選フラグ、RT当選フラグのいずれも設定されていなければ、処理対象としている役の当選フラグをRAM112に設定する(ステップS114)。そして、抽選処理を終了して、図12のフローチャートに復帰する。
また、ステップS111で内部抽選用の乱数の値が上限の判定値よりも大きいと判定された場合には、当選判定用テーブルに登録された役のうちで未だ処理対象としていない役があるかどうかを判定する(ステップS115)。未だ処理対象としていない役があれば、ステップS109の処理に戻り、処理対象を次の役として処理を継続する。処理対象としていない役がなければ、抽選処理を終了して、図12のフローチャートに復帰する。
尚、抽選処理において設定された当選フラグのうちでビッグボーナス当選フラグ、レギュラーボーナス当選フラグ、RT当選フラグは、当該ゲームで入賞すれば消去されるが、そうでなければ次ゲーム以降に持ち越される。小役当選フラグ、リプレイ当選フラグ、JAC当選フラグ、JACIN当選フラグは、当該ゲームで入賞したか否かに関わらず、当該ゲームの終了時に消去される。
次に、ステップS101の乱数取得処理について詳しく説明する。図14は、CPU111がステップS101で実行する乱数取得処理を詳細に示すフローチャートである。乱数取得処理では、まず、CPU111に対する割り込みを禁止する(ステップS201)。次に、サンプリング回路116にサンプリング指令を出力し、乱数発生回路115が発生している乱数をラッチさせ、ラッチさせた乱数の値をI/Oポート114から入力して、これを抽出する。乱数発生回路115から抽出された乱数の値は、汎用レジスタ111GRに格納される(ステップS202)。
次に、汎用レジスタ111GRに格納された乱数の下位バイトの値と上位バイトの値を、RAM112の作業領域を用いて互いに入れ替える(ステップS203)。次に、汎用レジスタ111GRに格納された乱数の値を8080hと論理和演算する(ステップS204)。更に上位バイト(第15〜第8ビット)を1ビットずつ下位にシフトし、これによって空いた第15ビットに1を挿入する。このときに汎用レジスタ111GRに格納された値が内部抽選用の乱数として取得され、RAM112の所定の領域に保存される(ステップS205)。そして、ステップS201で禁止した割り込みを許可してから(ステップS206)、乱数取得処理を終了して、図13のフローチャートに復帰する。
次に、ステップS4のリール制御振分処理について詳しく説明する。図15は、CPU111がステップS4で実行するリール制御振分処理を詳細に示すフローチャートである。まず、JACまたはJACINが当選しているか否かを確認する(ステップS301)。JACまたはJACINが当選していれば、テーブル番号04のリール制御テーブルを選択し(ステップS302)、当該テーブル番号を示す停止制御通知コマンドを送信した後、図12のフローチャートに復帰する。
また、ステップS301でJACもJACINも当選していなければ、リプレイが当選しているか否かを確認する(ステップS303)。リプレイが当選していれば、テーブル番号04・05のリール制御テーブルを9:1の割合で選択し(ステップS304)、当該テーブル番号を示す停止制御通知コマンドを送信した後、図12のフローチャートに復帰する。また、特にテーブル番号05を選択した場合には、テーブル番号に加えて振動停止の有無を示す停止制御通知コマンドが送信される。
また、ステップS303でリプレイが当選していなければ、チェリー、スイカまたはベルが当選しているか否かを確認する(ステップS305)。チェリー、スイカまたはベルのいずれかが当選していれば、テーブル番号01〜03のリール制御テーブルから、該当役の組合せを揃えることが可能なリール制御テーブルを選択し(ステップS306)、当該テーブル番号を示す停止制御通知コマンドを送信した後、図12のフローチャートに復帰する。
また、ステップS305でチェリー、スイカ、ベルのいずれも当選していなければ、レギュラーボーナスが当選しているか否かを確認する(ステップS307)。レギュラーボーナスが当選していれば、テーブル番号06・07・08・09・17・18のリール制御テーブルを10:10:10:10:1:9の割合で選択し(ステップS308)、当該テーブル番号を示す停止制御通知コマンドを送信した後、図12のフローチャートに復帰する。また、特にテーブル番号07を選択した場合には、テーブル番号に加えて振動停止の有無を示す停止制御通知コマンドが送信される。
また、ステップS307でレギュラーボーナスが当選していなければ、ビッグボーナスが当選しているか否かを確認する(ステップS309)。ビッグボーナスが当選していれば、テーブル番号10・11・12・13・14・17・18のリール制御テーブルを10:10:5:5:10:1:9の割合で選択し(ステップS310)、当該テーブル番号を示す停止制御通知コマンドを送信した後、図12のフローチャートに復帰する。また、特にテーブル番号14を選択した場合には、テーブル番号に加えて振動停止の有無を示す停止制御通知コマンドが送信される。
また、ステップS309でビッグボーナスが当選していなければ、RTが当選しているか否かを確認する(ステップS311)。RTが当選していれば、テーブル番号15のリール制御テーブルを選択し(ステップS312)、当該テーブル番号を示す停止制御通知コマンドを送信した後、図12のフローチャートに復帰する。
また、ステップS311でRTが当選していなければ、テーブル番号16・17・18のリール制御テーブルを95:4:1の割合で選択し(ステップS313)、当該テーブル番号を示す停止制御通知コマンドを送信した後、図12のフローチャートに復帰する。
次に、上記したステップS6のリール変動停止処理について詳しく説明する。図16は、CPU111がステップS6で実行するリール変動停止処理を詳細に示すフローチャートである。まず、リール3L、3C、3Rの回転が一定速度に達した後、リールセンサ3SL、3SC、3SRの全てが基準位置を検出するというリール3L、3C、3Rの停止を可能とする所定の条件が成立したかどうかを判定する(ステップS401)。
この所定の条件が成立していなければ、ステップS401の処理を繰り返し、この所定の条件が成立するのを待機する。この所定の条件が成立した場合には、リール3L、3C、3Rの変動が開始した後に所定の条件が成立した旨を示す進行状況通知コマンドを生成して、演出制御基板102に送信する(ステップS402)。また、リール3L、3C、3Rの回転を強制的に停止させるためのリール停止タイマの計時を開始する(ステップS403)。また、左、中、右の停止ボタン12L、12C、12Rを操作有効とし、それぞれの操作有効ランプ63L、63C、63Rを点灯する(ステップS404)。そして、ステップS405の処理に進む。
ステップS405では、ストップスイッチ42Lの検出信号に基づいて、左の停止ボタン12Lが操作されているかどうかを判定する。左の停止ボタン12Lが操作されていないと判定すれば、そのままステップS408の処理に進む。左の停止ボタン12Lが操作されていると判定した場合には、左の停止ボタン12Lを以後操作無効とし、操作有効ランプ63Lを消灯する(ステップS406)。次に、左のリール3Lを対象リールとして詳細を後述するリール停止制御処理を行う(ステップS407)。そして、ステップS408の処理に進む。
ステップS408では、ストップスイッチ42Cの検出信号に基づいて、中の停止ボタン12Cが操作されているかどうかを判定する。中の停止ボタン12Cが操作されていないと判定すれば、そのままステップS411の処理に進む。中の停止ボタン12Cが操作されていると判定した場合には、中の停止ボタン12Cを以後操作無効とし、操作有効ランプ63Cを消灯する(ステップS409)。次に、中のリール3Cを対象リールとして詳細を後述するリール停止制御処理を行う(ステップS410)。そして、ステップS411の処理に進む。
ステップS411では、ストップスイッチ42Rの検出信号に基づいて、右の停止ボタン12Rが操作されているかどうかを判定する。右の停止ボタン12Rが操作されていないと判定すれば、そのままステップS414の処理に進む。右の停止ボタン12Rが操作されていると判定した場合には、右の停止ボタン12Rを以後操作無効とし、操作有効ランプ63Rを消灯する(ステップS412)。次に、右のリール3Rを対象リールとして詳細を後述するリール停止制御処理を行う(ステップS413)。そして、ステップS414の処理に進む。
ステップS414では、左、中及び右の全てのリール3L、3C、3Rが停止しているかどうかを判定する。全てのリール3L、3C、3Rが停止している場合には、リール変動停止処理を終了して、図12のフローチャートに復帰する。一方、リール3L、3C、3Rのうちで1つでも停止していないものがあれば、リール変動開始処理において計時を開始したリール停止タイマが所定時間(例えば、30秒)を計時したかどうかを判定する(ステップS415)。リール停止タイマが所定時間を計時していなければ、ステップS405の処理に戻り、ステップS405〜S415の処理を繰り返す。
リール停止タイマが所定時間を計時した場合には、リール3L、3C、3Rの停止モードを自動停止モードにセットする(ステップS416)。更に、詳細を後述するリール停止制御処理を行い、リール3L、3C、3Rのうちで未だ停止していないものの回転を停止させる(ステップS417)。そして、リール変動停止処理を終了して、図12のフローチャートに復帰する。
次に、上記したステップS407、S410、S413、S417のリール停止制御処理について詳しく説明する。図17、図18は、CPU111がステップS407、S410、S413、S417で実行するリール停止制御処理を詳細に示すフローチャートである。リール停止制御処理では、まずリール3L、3C、3Rの停止モードが自動停止モードにセットされているかどうかを判定する(ステップS501)。
自動停止モードにセットされていないときは、停止ボタン12L、12C、12Rの操作によりリール3L、3C、3Rのいずれかの回転が停止される場合であり、まず、リール3L、3C、3Rのうち既に回転が停止したリールがあるかどうかを判定する(ステップS502)。既に停止したリールがないとき、すなわちリール3L、3C、3Rが全て回転中であれば、ステップS4のリール制御振分処理において選択されたテーブル番号のリール制御テーブルを参照し、遊技者が停止操作を行ったタイミングに該当する引込図柄数に基づいて導出すべき図柄を選択し、対象リールの回転を停止させる(ステップS503)。尚、この際振動停止を伴う場合には、対象リールの回転を振動停止させる。そして、リール停止制御処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。
また、ステップS502でリール3L、3C、3Rのうち既に回転が停止したリールがある場合には、既に停止しているリールについて導出されている図柄の態様を調べる(ステップS504)。そして、ステップS4のリール制御振分処理において選択されたテーブル番号のリール制御テーブルを参照し、停止済みのリールに導出されている図柄の態様、遊技者が停止操作を行ったタイミングに該当する引込図柄数に基づいて導出すべき図柄を選択し、対象リールの回転を停止させる(ステップS505)。尚、この際振動停止を伴う場合には、対象リールの回転を振動停止させる。そして、リール停止制御処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。
一方、ステップS501においてリール3L、3C、3Rの停止モードが自動停止モードにセットされていると判定された場合には、まずリール3L、3C、3Rの全てが未だ回転中であるかどうかを判定する(ステップS511)。リール3L、3C、3Rの全てが回転中であれば、可変表示装置2の表示結果として特定ハズレ目が導出されるように、リール3L、3C、3Rの回転を停止させる(ステップS512)。ここでのリール3Lの停止は、左から右に順に行っても良いが、他の順序で行っても良い。そして、リール停止制御処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。
全てのリール3L、3C、3Rの全てが回転中ではない場合には、左のリール3Lが既に回転を停止しているかどうかを判定する(ステップS513)。左のリール3Lが回転を停止していなければ、中のリール3Cが回転を停止しているかどうかを判定する(ステップS514)。中のリール3Cが回転を停止していた場合には、更に右のリール3Rも回転を停止しているかどうかを判定する(ステップS515)。
右のリール3Rが回転を停止していた場合には、RAM112にいずれの役の当選フラグも設定されていないものとみなして(元々当選フラグが設定されていない場合を含む)、特定ハズレ目の導出を避けることを優先しつつ停止タイミングに応じて左のリール3Lの回転を停止させる(ステップS516)。そして、リール停止制御処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。
ここで、「停止タイミングに応じて停止」とは、各リールにおいて停止条件が成立したときの現在の図柄位置と設定されている当選フラグに基づいて当選している役の図柄が揃うように引込制御を行ったり、当選していない(当選フラグが設定されていないものとみなした場合を含む)役の図柄が揃わないように外し制御を行ったりして、リールの回転を停止させることである(以下、このフローチャートの説明において同じ)。
右のリール3Rが回転を停止していなかった場合には、RAM112にいずれの役の当選フラグも設定されていないものとみなして、停止タイミングに応じて左のリール3Lの回転を停止させ(ステップS517)、更に特定ハズレ目の導出を避けることを優先しつつ右のリール3Rの回転を停止させる(ステップS518)。そして、リール停止制御処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。
ステップS514で中のリール3Cが回転を停止していなかった場合には、右のリール3Lだけが既に停止している場合であり、RAM112にいずれの役の当選フラグも設定されていないものとみなして、停止タイミングに応じて左のリール3Lの回転を停止させ(ステップS519)、更に特定ハズレ目の導出を避けることを優先しつつ中のリール3Cの回転を停止させる(ステップS520)。そして、リール停止制御処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。
ステップS513で左のリール3Lが回転を停止していた場合には、更に中のリール3Cが回転を停止しているかどうかを判定する(ステップS521)。中のリール3Cが回転を停止していなかった場合には、更に右のリール3Rも回転を停止しているかどうかを判定する(ステップS522)。右のリール3Rが回転を停止していれば、中のリール3Cだけが回転中ということであり、RAM112にいずれの役の当選フラグも設定されていないものとみなして、特定ハズレ目の導出を避けることを優先しつつ停止タイミングに応じて中のリール3Cの回転を停止させる(ステップS523)。そして、リール停止制御処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。
右のリール3Rも回転を停止していなければ、中のリール3Cと右のリール3Rとが回転中ということであり、RAM112にいずれの役の当選フラグも設定されていないものとみなして、停止タイミングに応じて中のリール3Cの回転を停止させ(ステップS524)、更に特定ハズレ目の導出を避けることを優先しつつ右のリール3Rの回転を停止させる(ステップS525)。そして、リール停止制御処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。
ステップS521で中のリール3Cが回転を停止していた場合には、右のリール3Rだけが回転中ということであり、RAM112にいずれの役の当選フラグも設定されていないものとみなして、特定ハズレ目の導出を避けることを優先しつつ停止タイミングに応じて右のリール3Rの回転を停止させる(ステップS526)。そして、リール停止制御処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。
以上のように自動停止モードにセットされた場合には、リール3L、3C、3Rの全てが回転中であれば、当選フラグの設定に関わらず可変表示装置2には特定ハズレ目が導出される。一部のリールでも既に停止していた場合には、第3リールの回転が停止される際に(ステップS516、S518、S520、S523、S525、S526)、特定ハズレ目の導出を避けつついずれの役の当選フラグも設定されていないものとみなされることから、可変表示装置2には特定ハズレ目以外のハズレの表示態様が導出されることとなる。
次に、上記したステップS8の払出処理について詳しく説明する。図19は、CPU111がステップS8で実行する払出処理を詳細に示すフローチャートである。まず、RAM112に設定された払い出し予定数が0となるまで、払い出し予定数を1ずつ減算していきながらホッパー80を制御してメダルを1枚ずつ排出させることで、入賞した役に対応した数のメダルを遊技者に払い出す。但し、クレジットの数が50に達していなければ、メダルを1枚ずつ排出する代わりにクレジットの数を1ずつ加算していく(ステップS601)。
次に、RAM112にレギュラーボーナス中フラグまたはビッグボーナス中フラグ、RT中フラグが設定されているかどうかにより、現在の遊技状態がボーナスとなっているか、RTとなっているか、を判定する(ステップS602)。現在の遊技状態がボーナスやRTとなっていなければ、ステップS606の処理に進む。現在の遊技状態がボーナスとなっていれば、RAM112の各種カウンタを用いて、当該ボーナスにおける払出メダル枚数、或いはゲーム数や入賞数をカウントし、現在の遊技状態がRTとなっていれば、RAM112のRTゲーム数カウンタを用いて、当該RTにおけるゲーム数をカウントする(ステップS603)。
そのカウント結果として、ボーナス(ビッグボーナス中のレギュラーボーナスを含む)やRTの終了条件となったかどうかを判定する(ステップS604)。ボーナスやRTの終了条件となっていなければ、そのままステップS606の処理に進む。ボーナスやRTの終了条件となっていれば、RAM112の対応するボーナス中フラグまたはRT中フラグを消去する。また、ボーナスにおける払出メダル枚数、ゲーム数や入賞数をカウントするためのカウンタの値、RTにおけるゲーム数をカウントするためのカウンタの値を初期化する(ステップS605)。そして、ステップS606の処理に進む。
ステップS606では、RAM112に小役(リプレイ等を含む)の当選フラグが設定されていれば、これを消去する。その他のレギュラーボーナス当選フラグ、或いはビッグボーナス当選フラグ、RT当選フラグは入賞していなければ消去しないで、次のゲームに持ち越させる。
次に、リール3L、3C、3Rの停止モードが自動停止モードにセットされているかどうかを判定する(ステップS607)。自動停止モードにセットされていなければ、そのまま払出処理を終了して、図12のフローチャートに復帰する。自動停止モードにセットされていれば、リール3L、3C、3Rの停止モードが自動停止モードにセットされた旨を示す進行状況通知コマンドを生成し、演出制御基板102に送信する(ステップS608)。その後、自動停止モードを解除する(ステップS609)。そして、払出処理を終了して、図12のフローチャートに復帰する。図12のフローチャートに復帰すると、そのまま1ゲーム分の処理が終了することとなる。
以上のようなゲームの繰り返しにおいて、遊技制御基板101のCPU111は、通常の遊技状態、ボーナス、RTの間で遊技状態の移行を行っており、遊技の進行状況に応じてコマンドを演出制御基板102に送信している。これに対して、演出制御基板102のCPU121は、遊技制御基板101から受信したコマンドに基づいて、独自の演出を行っている。以下、演出制御基板102のCPU121が各種の演出を行うために実行する処理について説明する。
図20は、演出制御基板102のCPU121が実行する処理を示すフローチャートである。演出制御基板102側では、遊技制御基板101から送られてくるコマンドを受信したかどうかを判定している(ステップS701)。コマンドを受信するまでは、ステップS701の処理を繰り返し、コマンドの受信を待機している状態にある。遊技制御基板101からいずれかのコマンドを受信すると、受信したコマンドの種類が何であるかを判定する(ステップS702)。
受信したコマンドの種類が停止制御通知コマンドであった場合には、予告演出パターンテーブルを参照し、当該停止制御通知コマンドが示すテーブル番号及び振動停止の有無に対応する実行率にて予告演出を実行するか否かを決定する実行抽選を行う(ステップS703)。そして、実行抽選に当選したか否かを判定し(ステップS704)、当選していれば、予告演出パターンテーブルにおいて停止制御通知コマンドが示すテーブル番号及び振動停止の有無に対応する予告演出の演出パターンを示す演出パターンフラグをRAM122に設定する(ステップS705)。次いで、ステップS704において実行抽選に当選したか否かに関わらず、制御パターンテーブルを参照し、ステップS701において受信したコマンドが示す遊技の進行状況及び演出パターンフラグに対応する制御パターンにて液晶表示器4、遊技効果ランプ75A〜75M、スピーカ7L、7R、7Uを制御し(ステップS706)、ステップS701の処理に戻る。
また、ステップS702において受信したコマンドの種類が進行状況通知コマンドであった場合には、当該進行状況通知コマンドが自動停止モードにセットされた旨を示しているかどうかを判定する(ステップS707)。自動停止モードにセットされた旨を示していなければ、当該進行状況通知コマンドがリール3L、3C、3Rの変動が開始した後に所定の条件が成立した旨を示しているかどうかを判定する(ステップS708)。所定の条件が成立した旨を示していれば、内部タイマによる計時を開始させる(ステップS709)。次いで、ステップS708において所定の条件が成立した旨を示しているかどうかに関わらず、制御パターンテーブルを参照し、ステップS701において受信したコマンドが示す遊技の進行状況及び演出パターンフラグに対応する制御パターンにて液晶表示器4、遊技効果ランプ75A〜75M、スピーカ7L、7R、7Uを制御し(ステップS706)、ステップS701の処理に戻る。
また、ステップS707において、受信した進行状況通知コマンドが自動停止モードにセットされた旨を示していれば、可変表示装置2には必ずハズレの表示態様が導出されていることとなる。この場合には、停止ボタン12L、12C、12Rを操作しなかったがために可変表示装置2にハズレの表示態様が導出されたことを示す警告メッセージを液晶表示器4に表示する(ステップS710)。また、内部タイマをリセットし、計時を停止させる(ステップS711)。更に、予告演出を示す演出パターンフラグをクリアする(ステップS712)。そして、ステップS701の処理に戻る。
また、ステップS702において受信したコマンドの種類が他のコマンドであった場合には、それぞれのコマンドの種類に応じた処理を実行する(ステップS713)。これら他の処理については、本発明とは直接的な関係がないため、詳細な説明は省略する。その後、ステップS701の処理に戻る。
また、ステップS701において遊技制御基板101からいずれのコマンドも受信していない場合には、内部タイマが計時を行っているかどうかを判定する(ステップS714)。内部タイマが計時を行っていなければ、そのままステップS701の処理に戻る(これで、ステップS715、S717で行った表示は消去される)。内部タイマが計時を行っていれば、自動停止モードにセットされるまでの所定時間から内部タイマの計時する時間を引いた残り時間を求めて、これを液晶表示器4に表示する(ステップS715)。
次に、求めた残り時間が10秒を切っているかどうかを判定する(ステップS716)。残り時間が10秒を切っていなければ、そのままステップS701の処理に戻る。残り時間が10秒を切っていれば、停止ボタン12L、12C、12Rを操作してリール3L、3C、3Rの回転を停止させることを促すメッセージも液晶表示器4に併せて表示する(ステップS717)。そして、ステップS701の処理に戻る。
以上説明したように、本実施例におけるスロットマシン1では、リール停止タイマが所定時間を計時して自動停止モードにセットされる前に遊技者が停止ボタン12L、12C、12Rを操作すれば、当選フラグの設定状況と停止操作のタイミングとに応じて停止すべき図柄が選択されて、可変表示装置2に表示結果が導出される。つまり、当選フラグの設定だけではなく、停止ボタン12L、12C、12Rの操作という遊技者の技術介入によって入賞が発生することとなるので、偶然性の要素だけで入賞が発生するのを防止して射倖性の抑制の担保が図られることとなる。
一方、遊技者によって停止ボタン12L、12C、12Rが操作されないままリール停止タイマが所定時間の経過を計時すれば、自動停止モードにセットされてリール3L、3C、3Rの回転が停止される。つまり、1ゲームに要する時間が無限のものにはならず、遊技者が遊技を行っていても実質的に十分な稼働率を得られないということがなくなる。
また、自動停止モードにセットされてリール3L、3C、3Rの回転が停止される場合には、いずれの役の当選フラグが設定されていても、可変表示装置2の表示結果としては必ずハズレの表示態様が導出されることとなる。このため、偶然性の要素だけで入賞表示態様が導出されるのを防ぐことができ、射倖性の抑制の担保を図ることができる。しかも、遊技者が停止ボタン12L、12C、12Rの一部でも操作することなく、自動停止モードによりリール3L、3C、3Rの一部でも停止されると、必ずハズレの表示態様が導出されてしまう。すなわちリール3L、3C、3Rの一部でも停止ボタン12L、12C、12Rが操作されることなく時間が経過したという偶然性の要素だけで入賞表示態様が導出されることはないので、より効果的に射倖性の抑制の担保を図ることができる。
ここで、停止ボタン12L、12C、12Rのいずれも操作されず、全てのリール3L、3C、3Rが自動停止モードにより強制的に停止された場合には、停止ボタン12L、12C、12Rの一部でも操作されていれば導出されることない特定ハズレ目が導出されるものとなる。リール3L、3C、3Rの全てを自動停止モードにより停止させる場合には、190ミリ秒の最大遅延時間の制御を受けずに一定の制御を行えば良いので、ハズレの表示態様を導出させる場合の制御が簡単になる。
一方、停止ボタン12L、12C、12Rの一部でも操作されていれば、特定ハズレ目が導出されることはない。このようにリール3L、3C、3Rの全てが自動停止モードにより停止されたときに限って特定ハズレ目を導出することによって、停止ボタン12L、12C、12Rが全く操作されないとハズレになることを遊技者に認識させることとなるので、遊技者に停止ボタン12L、12C、12Rを操作することを更に促すことができるようになる。
ところで、左のリール3Lについては、「チェリー」の単図柄で入賞となってしまうため、左のリール3Lが第3リールになってしまうときには、第2リールの停止時までに表示されている図柄の態様によっては(すなわち、禁止目が導出されていると)、入賞の発生が避けられない場合が生じてしまう。ここで、左のリール3Lが第3リールとなる場合には、第2リールの停止時において禁止目の導出を回避することとしているので、自動停止モードで入賞が発生したり、当選フラグの設定されていない役の入賞が発生したりすることを回避することができる。しかも、第2リールが停止ボタンの操作により停止される場合であっても、当選フラグが設定されているか否かに関わらずに常に、その停止時において禁止目の導出を回避する制御を行っているので、第3リールのみが自動停止モードにより停止されることとなったときであっても、確実に入賞の発生を回避することができる。また、第2リール、すなわち最終的に停止するリールの1つ前に停止するリールを停止させる際に、禁止目が出現しないようにしているので、それよりも前の段階、すなわち第1リールから禁止目を回避することで第1リールの表示態様に偏りが生じてしまい、興趣が低下してしまうことを防止できる。
また、リール3L、3C、3Rが回転開始した後所定条件が成立すると、リール停止タイマの計時が開始されるが、自動停止モードにセットされるまでの残り時間が液晶表示器4に表示されることとなる。更に残り時間が10秒を切ると、停止ボタン12L、12C、12Rの操作を促すメッセージも液晶表示器4に表示されることとなる。これらの残り時間の表示やメッセージの表示によって、遊技者は、自動停止モードにセットされるまでの残り時間を考慮して、停止ボタン12L、12C、12Rを操作してリール3L、3C、3Rの回転を停止させられるようになる。
更に、所定の時間が経過してしまって自動停止モードにセットされると、リール3L、3C、3Rが強制停止されて必ずハズレの表示態様が導出されるが、この場合には、停止ボタン12L、12C、12Rを操作しなかったがために可変表示装置2にハズレの表示態様が導出されたことを示す警告メッセージが液晶表示器4に表示されることとなる。これにより、停止ボタン12L、12C、12Rを遊技者自ら操作しない限り、必ずハズレの表示結果が導出されてしまうことを遊技者に確実に認識させることができるので、遊技者に停止ボタン12L、12C、12Rを操作することを更に促すことができるようになる。
また、本実施例におけるスロットマシン1では、遊技状態に応じて定められた各役の当選確率を定める判定値数は、遊技状態別テーブルから参照されるアドレスに格納されている。その格納先のアドレスは、設定値及び/または賭数に応じて異なっている場合もあるが、設定値及び/または賭数に関わらずに当選確率を同一とするものとした役については、格納先のアドレスが共通化しており、すなわち、設定値及び/または賭数に関わらずに判定値数が共通化して格納されるものとなる。このように判定値数を共通化して格納することで、そのために必要な記憶容量が少なくて済むようになる。
また、内部抽選の際には、当該ゲームにおける遊技状態に対応した遊技状態別テーブルに登録された各役について、当該ゲームにおける設定値及び賭数に応じて判定値数を取得して、当該ゲームで適用される当選判定用テーブルを生成するものとしている。そして、生成された当選判定用テーブルに登録された判定値を内部抽選用の乱数と比較して、内部抽選を行うものとなる。
ところで、同じ遊技状態の遊技状態別テーブルから同一の役について設定値及び/または賭数に応じて参照される判定値数を格納したアドレスが異なっていても、異なるアドレスにおいて格納されている判定値数は同じ場合がある。つまり、同一の役について設定値及び/または賭数に応じて判定値数が別々に登録されていても、その判定値数は同じという場合がある。
一般に開発段階においては、少なくとも一部の役について設定値及び/または賭数に応じて判定値数を調整しながら(すなわち、内部抽選の当選確率を調整しながら)、シミュレーションを行っていくものとしている。当初の判定値数として、設定値及び/または賭数に応じて異なる判定値数を登録しておいたが、シミュレーションにより調整を行った結果として、設定値及び/または賭数が異なる場合の判定値数が同一になる場合もある。当初の判定値数として、設定値及び/または賭数に応じて同一の判定値数を登録しておいたが、シミュレーションの結果により当初から登録してあった判定値数がそのまま用いられる場合もある(シミュレーションの結果により当初とは異なる判定値数すなわち、設定値及び/または賭数に応じて異なる判定値数となる場合もある)。そして、それぞれの場合におけるシミュレーションで適切な結果の得られた判定値数を、量産用の機種に設定する判定値数として選ぶものとしている。
ここで、シミュレーションにより調整された判定値数が結果として設定値及び/または賭数に関わらずに同じになったとしても、その開発段階でのアドレス割り当てと同じアドレスの割り当てで判定値数をROM113に記憶して、そのまま量産用の機種とすることができる。このため、量産用の機種において判定値数の格納方法を開発用の機種から変更する必要がなく、最初の設計段階から量産用の機種に移行するまでの開発を容易に行うことができるようになる。
また、乱数取得処理によって取得される内部抽選用の乱数は、サンプリング回路116により乱数発生回路115から抽出した乱数をそのまま使用するのではなく、ソフトウェアにより加工してから使用するものとしている。乱数発生回路115は、パルス発生回路115aのパルス信号の周波数で高速に更新して乱数を発生しているが、ソフトウェアにより加工した後の内部抽選用の乱数では、その加工によって更新の周期性が失われるものとなる。
これに対して、設定値及び賭数に応じて遊技状態別テーブルに登録されたアドレスから読み出した判定値数から入賞の役毎に判定値をバラつかせるのは処理効率上よくないので、図5に示したように当選判定用テーブルに登録される各役を当選と判定する判定値は、その値が固まったものとしている。もっとも、この当選判定用テーブルに登録された判定値と比較される内部抽選用の乱数に周期性を失わせ、その値をバラつかせることによって、遊技者による狙い打ちを可能な限り防ぐことができる。
しかも、乱数発生回路115のカウンタ115b、115cの値を更新させるためにパルス発生回路115aが発生するパルス信号の周波数は、CPU111の動作クロックの周波数よりも高く、整数倍ともなっていない。このため、乱数発生回路115が発生する乱数の更新が、CPU111が行う処理と同期しにくくなる。しかも、パルス発生回路115aのパルス信号の周波数の方を高くすることで、乱数発生回路115が発生する乱数の更新速度を非常に速いものとすることができる。
一方、ソフトウェアによる乱数の加工は、サンプリング回路116により乱数発生回路115から抽出した乱数の上位バイトと下位バイトとを入れ替え、第15、第7ビットをマスクした後、上位バイトをビットシフトするだけで良い。従って、16ビット(実際にはマスクされて14ビット)という比較的大きな乱数であっても、周期性を失わせるために必要な加工の処理に要する負荷がそれほど大きくならず、容易に取得することができる。このように大きな乱数が取得できることで、内部抽選における確率設定を細かく行うことができるようになる。
また、本実施例のスロットマシン1では、リール制御テーブルのテーブル番号、すなわちリール3L、3C、3Rの制御内容に対応する演出パターンに基づく予告演出が実行されることから、リール3L、3C、3Rの制御内容に適した演出を行うことが可能であり、より興趣の高い演出を行うことができる。更に、リール制御テーブルのテーブル番号及び振動停止の有無に対応する演出パターンが一意的に定められており、当該ゲームにおいて適用されるリール制御テーブル及び振動停止の有無が決まれば、予告演出の演出パターンも決まることとなり、リール制御テーブルや振動停止の有無を選択に係る処理と予告演出の演出パターンの選択に係る処理の双方を行う必要がなくなるので、これらの処理に係る制御負荷を大幅に軽減することができる。
また、リール停止タイマが所定時間を計時したことにより全てのリール3L、3C、3Rについて停止条件が成立したとき、すなわち当選フラグが設定されているか否かに関わらず必ずハズレの表示態様が導出されてしまうゲームでは、それ以降、当該ゲームにおいて予告演出に伴う制御が行われないようになっており、このような場合には、入賞の表示態様が導出されることがないにも関わらず、役に当選している可能性を示す予告演出、すなわち意味の無い演出が行われたり、継続してしまったりすることを防止できる。
また、予告演出パターンテーブルには、テーブル番号及び振動停止の有無に対応する演出パターンの実行率が定められており、当該実行率に基づく実行抽選に当選した場合に限り、テーブル番号及び振動停止の有無に対応する予告演出が実行されるので、リール制御テーブルの選択率のみに依存せず、予告演出の頻度を適切な頻度に保つことができる。このため、例えば、予告演出の出現頻度が過度に高すぎることにより遊技者の興趣が低減してしまうことを防止できる。
また、予告演出パターンテーブルには、異なる複数のテーブル番号に対応して共通の予告演出の演出パターンが定められているが、演出制御パターンテーブルには、これら演出パターンに対応する制御パターンが重複して格納されることはなく、異なるテーブル番号に対して共通の予告演出の演出パターンが選択された場合には、共通の制御パターンが参照されるようになってので、制御パターンの格納容量を節約できる。
本発明は、上記の実施例に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施例の変形例について説明する。
上記の実施例では、判定値数は、設定値1〜6の全体に共通して記憶されているか、設定値1〜6のそれぞれに対して個別に記憶されているかであった。もっとも、設定値1〜6の全体に共通して判定値数が記憶されない(設定値についての共通フラグが設定されない)ものとして、例えば、設定値1〜3については判定値数が共通、設定値4〜6については判定値数が共通のものとすることもできる。賭数についての判定値数についても同様で、例えば賭数1と2については共通、賭数3では個別とすることもできる。
上記の実施例では、レギュラーボーナス以外では、1、2、3のいずれかの賭数を設定してゲームを行うことができるものとなっていた。これに対して、レギュラーボーナスでは1枚賭けでゲームを行うが、それ以外のゲームでは必ず3枚賭けでゲームを行うものとした3枚賭け専用機もある。3枚賭け専用機では、設定値の変更操作がされたときか、遊技状態が変化されたときにしか、内部抽選に用いられる当選判定用テーブルが前のゲームと異なることがない。そこで、1ゲーム毎に遊技状況を取得して当選判定用テーブルを生成するのではなく、設定値の変更操作がなされた後か、遊技状態に変化があったときのゲームにおいてのみ、当選判定用テーブルを生成するものとしても良い。
上記の実施例では、判定値数記憶領域は、2バイトの領域を用いて、それぞれの場合における判定値数を記憶するものとしていた。もっとも、一般的なスロットマシンでは、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、或いはRTといった役の判定値数は、いずれの遊技状況においても255を超えるものが設定されることはあり得ない。このように255を超える判定値数を設定する必要がないものについては、1バイトの領域だけを用いて、判定値数を記憶するものとしても良い。
上記の実施例では、遊技状況に応じた遊技状態別テーブルから判定値数を取得して当選判定用テーブルを生成してから、内部抽選用の乱数を生成した当選判定用テーブルと比較することによって、内部抽選を行うものとしていた。しかしながら、以下のような処理を行うことによって、遊技状況に応じた遊技状態別テーブルから取得した判定値数に基づいて、当選判定用テーブルを生成することなくそのまま、内部抽選を行うものとすることもできる。
図21は、ステップS3の抽選処理の変形例を示すフローチャートである。この変形例でも、まず図14に示した乱数取得処理により、乱数発生回路115が発生する乱数に基づいて内部抽選用の乱数を取得する(ステップS801)。さらに、今回のゲームにおける遊技状況(遊技状態、賭数、設定値)を取得して、RAM112の作業領域に保存する(ステップS802)。
次に、現在の遊技状態に応じた遊技状態別テーブルに登録された役について順番に処理対象として、共通フラグの設定状態を参照する(ステップS803)。その結果、設定値とBET数のいずれについても共通フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS804)。いずれについても共通フラグが設定されていれば、遊技状態別テーブルの当該役について登録されているアドレスに格納されている判定値数を取得する(ステップS805)。そして、ステップS807の処理に進む。
一方でも共通フラグが設定されていなければ、当該役についてステップS102で取得した現在の設定値及び賭数に対応して遊技状態別テーブルに登録されているアドレスに格納されている判定値数を取得する(ステップS806)。そして、ステップS807の処理に進む。ステップS807では、ステップS805またはS806で取得した判定値数を内部抽選用の乱数の値に加算し、加算の結果を新たな内部抽選用の乱数の値とする。ここで、判定値数を内部抽選用の乱数の値に加算したときにオーバーフローが生じたかどうかを判定する(ステップS808)。
オーバーフローが生じた場合には、処理対象としている役がビッグボーナス、レギュラーボーナス、またはRTのいずれかであるかを判定する(ステップS809)。いずれかであった場合には、前回以前のゲームにおいて既にRAM112にビッグボーナス当選フラグ、レギュラーボーナス当選フラグ、またはRT当選フラグ(処理対処としている役と異なってもよい)が設定されているかどうかを判定する(ステップS810)。ビッグボーナス当選フラグ、レギュラーボーナス当選フラグ、またはRT当選フラグが設定されていれば、そのまま抽選処理を終了して、図12のフローチャートに復帰する。
ステップS809で処理対象としている役がビッグボーナス、レギュラーボーナス、RTのいずれでもなかった場合、或いはステップS810でビッグボーナス当選フラグ、レギュラーボーナス当選フラグ、RT当選フラグのいずれも設定されていなければ、処理対象としている役の当選フラグをRAM112に設定する(ステップS811)。そして、抽選処理を終了して、図12のフローチャートに復帰する。
また、ステップS808でオーバーフローしていないと判定された場合には、遊技状態別テーブルに登録された役のうちで未だ処理対象としていない役があるかどうかを判定する(ステップS812)。未だ処理対象としていない役があれば、ステップS803の処理に戻り、処理対象を次の役として処理を継続する。処理対象としていない役がなければ、抽選処理を終了して、図12のフローチャートに復帰する。
この変形例によれば、取得した内部抽選用の乱数に、遊技状態別テーブルに登録された各役の判定値数を加算していき、その加算の結果がオーバーフローしたか否かによって、それぞれの役の当選の有無を判定することができる。すなわち、実際の当選判定を行う前に、当選判定用テーブルを生成するといった処理が必要なく、抽選処理におけるループ処理が1回で済むようになり、抽選処理全体での処理効率が高いものとなる。尚、上記の実施例では、それぞれの判定値数が0から16383に向かって割り当てられるのに対して、この変形例では、取得した内部抽選用の乱数に、遊技状態別テーブルに登録された各役の判定値数を加算していき、その加算の結果がオーバーフローしたか否かによって、それぞれの役の当選の有無を判定しているので、それぞれの判定値数が16383から0に向かって割り当てられることとなる。しかしながら、判定値数自体は同一であるので、それぞれの役の当選確率も同一となる。
尚、ステップS807では取得した判定値数を内部抽選用の乱数の値に加算していたが、取得した判定値数を取得した内部抽選用の乱数の値から減算して、減算の結果を新たな内部抽選用の乱数の値とするものとしても良い。判定値数を内部抽選用の乱数の値から減算するときには、内部抽選用の乱数の第15ビットと第14ビットとを「0」として、減算の結果にオーバーフローが生じたかどうかを判定するものとすることができる。
上記の実施例では、ビッグボーナス当選フラグ、レギュラーボーナス当選フラグ或いはRT当選フラグが設定されているか否かに関わらず、遊技状態が通常またはRTにあるときにはビッグボーナス及びレギュラーボーナス(並びにRT(通常の遊技状態にあるとき)の判定値を登録した当選判定用テーブルを生成するものとしていた。図10の変形例でも、ビッグボーナス及びレギュラーボーナス(並びにRT(通常の遊技状態にあるとき)の判定値数を取得して、これらの役の当選の有無を判定するものとしていた。但し、ビッグボーナス当選フラグ、レギュラーボーナス当選フラグ或いはRT当選フラグが設定されているときには、これらの役に当選したものと判定されても、対応する当選フラグを設定しないものとしていた。
これに対して、ビッグボーナス当選フラグ、レギュラーボーナス当選フラグ或いはRT当選フラグが既に設定されているときには、これらの役の抽選自体を行わないものとしても良い。すなわち、ビッグボーナス当選フラグ、レギュラーボーナス当選フラグ或いはRT当選フラグが設定されているときには、これらの役の判定値を登録していない当選判定用テーブルを生成するものとしたり、これらの役に対応した判定値数を内部抽選用の乱数に加算したりしないものとしても良い。この場合には、内部抽選用の乱数と判定値との大小判定や、判定値数を内部抽選用の乱数に加算した結果のオーバーフロー判定を行う回数が少なくて済むようになる。
上記の実施例では、通常の遊技状態とRTとで、別々の遊技状態別テーブルが用いられていた。もっとも、通常の遊技状態とRTとで適用される判定値数の異なる役は、リプレイと、RT(通常の遊技状態のみの役である)だけである。このため、通常の遊技状態とRTとで遊技状態別テーブルを共通化し、リプレイとRTについては、設定値と賭数に応じて判定値数が格納されていることを示す共通フラグと同様の共通フラグを用いて、異なる判定値数が適用させるようにすることができる。
上記の実施例では、乱数発生回路115から抽出した乱数の上位バイト全体を下位バイトで置換し、下位バイト全体を上位バイトで置換するという入れ替えを行っていた。これに対して、乱数発生回路115から抽出した乱数のビットのうちの特定のビットのデータを他のビットのデータ(但し、マスクされる第7、第15ビット以外)で置換するだけであっても良い。また、乱数発生回路115から抽出した乱数の値を、そのまま内部抽選用の乱数として当選判定用テーブルと比較するものとしても良い。図21の変形例では、乱数発生回路115から抽出した乱数の値に、順次判定値数を加算していくものとすることができる。さらに、上記の実施例とは異なる方法により内部抽選用の乱数に加工するものとしても良い。
図22は、乱数発生回路115から抽出した乱数をCPU111がソフトウェアにより内部抽選用の乱数に加工するまでの処理(ステップS101)の第1の変形例の説明図である。この第1の変形例でも、乱数発生回路115から抽出された乱数は、CPU111が有する16ビットの汎用レジスタ111GRに格納されるものとなる。
乱数発生回路115から抽出された乱数が汎用レジスタ111GRに格納されると、CPU111は、さらに内部のリフレッシュレジスタ111Rの値を加工用の乱数として抽出する。CPU111は、汎用レジスタ111GRの上位バイトの値(上位カウンタ115cから抽出した値)にリフレッシュレジスタ111Rから抽出した加工用の乱数を加算する。汎用レジスタ111GRの下位バイトの値(下位カウンタ115bから抽出した値)は、そのままにしておく。
次に、CPU111は、汎用レジスタ111GRの値、すなわち上位バイトに加工用の乱数を加算した値を、8080hと論理和演算をする。さらに、CPU111は、上位1バイト(第8ビット〜第15ビット)までを1ビットずつ下位にシフトし、これによって空いた第15ビットに1を挿入する。CPU111は、このときに汎用レジスタ111GRに格納されている値を、内部抽選用の乱数として取得し、当選判定用テーブルに登録された判定値と比較するものとなる。
図23は、乱数発生回路115から抽出した乱数をCPU111がソフトウェアにより内部抽選用の乱数に加工するまでの処理(ステップS101)の第2の変形例の説明図である。この例でも、乱数発生回路115から抽出された乱数は、CPU111が有する16ビットの汎用レジスタ111GRに格納されるものとなる。
乱数発生回路115から抽出された乱数が汎用レジスタ111GRに格納されると、CPU111は、さらに内部のリフレッシュレジスタ111Rの値を加工用の乱数として抽出する。CPU111は、汎用レジスタ111GRの上位バイトの値(上位カウンタ115cから抽出した値)にリフレッシュレジスタ111Rから抽出した加工用の乱数を加算する。また、汎用レジスタ111GRの下位バイトの値(下位カウンタ115bから抽出した値)にもリフレッシュレジスタ111Rから抽出した加工用の乱数を加算する。
次に、CPU111は、汎用レジスタ111GRの値、すなわち上位バイト及び下位バイトにそれぞれ加工用の乱数を加算した値を、8080hと論理和演算をする。さらに、CPU111は、上位1バイト(第8ビット〜第15ビット)までを1ビットずつ下位にシフトし、これによって空いた第15ビットに1を挿入する。CPU111は、このときに汎用レジスタ111GRに格納されている値を、内部抽選用の乱数として取得し、当選判定用テーブルに登録された判定値と比較するものとなる。
以上説明した第1、第2の変形例では、リフレッシュレジスタ111Rの値を加工用の乱数として抽出し、これを乱数発生回路115から抽出した乱数の上位バイト(第2変形例では、さらに下位バイト)に加算して、乱数の加工を行うものとしている。ここで適用した乱数の加工には、少なくとも加工用の乱数を上位バイトに加算する処理を含んでいる。これにより、内部抽選用の乱数のバラツキを大きくすることができ、遊技者による狙い打ちを可能な限り防ぐことができる。
また、加工用の乱数をリフレッシュレジスタ111Rから抽出するものとしたことで、加工用の乱数を生成する手段として特別な構成が必要ない。しかも、リフレッシュレジスタ111Rの値は、CPU111の命令フェッチ毎に更新されるもので、その更新間隔は一定しないので、ランダム性の高い乱数を加工用の乱数として抽出することができる。そして、加工用の乱数のランダム性が高いことから、これを用いて生成される内部抽選用の乱数のランダム性も高くなる。
尚、上記第1、第2の変形例において、乱数発生回路115から抽出した乱数の上位バイト(及び下位バイト)にリフレッシュレジスタ111Rから抽出した値を加算していたが、リフレッシュレジスタ111R以外でハードウェアまたはソフトウェアにより周期的に更新される値を加算しても良い。また、リフレッシュレジスタ111Rから抽出した値(或いは、リフレッシュレジスタ111Rに代わるものの値)を加算するのではなく、減算や、論理和、論理積などの論理演算を行っても良い。
また、上記の実施例で示した上位バイトと下位バイトとの入れ替えのようなビットの置換を、第1、第2の変形例に併用するものとしても良い。上記第1、第2の変形例においても、乱数発生回路115からの乱数の抽出から加工を終了するまでの間は、汎用レジスタ111GRの内容が書き換えられてしまうのを防ぐため、CPU111に対する割り込みが禁止されるものとなる。
また、第2の変形例においては、乱数発生回路115から抽出した乱数の上位バイトと下位バイトにそれぞれ加算する加工用の乱数を、リフレッシュレジスタ111Rから異なるタイミングで別々に抽出しても良い。上位バイトに加算する加工用の乱数を更新する手段と、下位バイトに加算する加工用の乱数を更新する手段とを別々に用意し、それぞれから上位バイト用、下位バイト用の加工用の乱数を抽出する手段を設けるものとしても良い。この場合において、上位バイト用の加工用の乱数を更新する手段と下位バイト用の加工用の乱数を更新する手段の一方をリフレッシュレジスタ111Rによって構成するものとすることができる。
上記の実施例では、乱数発生回路115が発生する乱数、すなわちハードウェア乱数機能により抽出した乱数をソフトウェアにより加工する場合に本発明を適用した場合について説明した。しかしながら、上記したソフトウェアによる乱数の加工は、ソフトウェアにより周期的に更新される乱数に適用しても良い。例えば、制御部110を構成するマイクロコンピュータとは第1のマイクロコンピュータにおいてタイマ割り込みなどにより周期的に更新される乱数を、CPU111が第2のマイクロコンピュータに指示を送って抽出させ、I/Oポート114を介してCPU111に入力して、汎用レジスタ111GRに格納するものとすることができる。第2のマイクロコンピュータの機能は、制御部110を構成するマイクロコンピュータに含まれていても良い。この場合にも、加工後に取得される乱数の値をバラつかせることができるようになり、遊技者による狙い打ちの防止の効果を図ることができる。
上記の実施例では、自動停止モードにセットされてリール3L、3C、3Rの回転が強制的に停止させられるまでの時間を報知するものとしていたが、リール3L、3C、3Rが回転開始した後に所定の条件が成立してからの経過時間(すなわち、CPU121の内部タイマが計時する値)を報知するものとしても良い。自動停止モードにセットされるまでの所定の時間が明らかになっていれば、これでも遊技者がリール3L、3C、3Rの停止までの残り時間を認識することができ、残り時間を考慮して停止ボタン12L、12C、12Rを操作することができる。
また、自動停止モードにセットされるまでの残り時間、自動停止モードにセットされるまでの残り時間が10秒(他の秒数としても良い)を切ったこと、停止ボタン12L、12C、12Rを操作しなかったがために可変表示装置2にハズレの表示態様が導出された旨の警告は、液晶表示器4に表示して遊技者に報知するだけではなく、専用の表示器を用いて報知したり、スピーカ7からの音声の出力、或いはランプ類(遊技効果LED75A〜75M等)の点灯によって報知するものとしても良い。報知するものの種類毎に用いる報知手段を変えても良い。1つのものの報知に対して、複数種類の報知手段を用いて報知を行っても良い。
停止ボタン12L、12C、12Rを操作しなかったがために可変表示装置2にハズレの表示態様が導出された旨の警告は、自動停止モードによりリール3L、3C、3Rの回転が停止されたゲームだけではなく、停止ボタン12L、12C、12Rの操作によってリール3L、3C、3Rの全ての回転が停止されたゲームにおいても、停止ボタン12L、12C、12Rを操作しなければ可変表示装置2にハズレの表示態様が導出される旨の警告を行うものとしても良い。全てのゲームでこのような警告を行うことで、更に遊技者に停止ボタン12L、12C、12Rの操作を促すことができるようになる。停止ボタン12L、12C、12Rを全く操作せずに特定ハズレ目が導出されたことと、停止ボタン12L、12C、12Rの一部だけを操作して特定ハズレ目以外のハズレの表示態様が導出されたこととに対して、異なる警告表示を行うものとしても良い。
更に、これらの報知の制御は、演出制御基板102のCPU121が行うのではなく、遊技制御基板101に接続された報知手段があれば、遊技制御基板101のCPU111が報知の制御を行うものとしても良い。一部の種類の報知について遊技制御基板101のCPU111が制御し、他の種類の報知について演出制御基板102のCPU121が制御するものとしても良い。
上記の実施例では、左のリール3Lについてのみ「チェリー」の単図柄で入賞となるので、左のリール3Lが第3リールとなる場合のみ禁止目が生じるものとなっていた。自動停止モードによりリール3L、3C、3Rの回転を停止させる場合は、既に中と右のリール3C、3Rが停止している(禁止目が回避されている)場合のみ左のリール3Lが第3リールとなるので、入賞の表示態様の導出を避けられなくなる場合がなかった。
これに対して、右のリール3Rについてのみ「チェリー」の単図柄で入賞となる場合には、右のリール3Rが第3リールとなる場合でも禁止目が生じることがあり得る。自動停止モードによりリール3L、3C、3Rの回転を停止させる場合に、自動停止モードにおけるリール3L、3C、3Rの停止順を上記と同じにしてしまうと、右のリール3Rが第3リールとなる場合がある。
例えば、左のリール3Lについて禁止目の一部を構成する図柄が導出されて停止していて、第2、第3リールとして中及び右のリール3C、3Rを自動停止モードで停止させる場合には、中のリール3Cを第2リールとするのではなく、右のリール3Rを第2リールとして選択するものとし、選択した順序に従って右のリール3R、中のリール3Cの順序で停止させれば良い。左のリール3Lについて禁止目の一部を構成する図柄が導出されていなければ、中のリールを第2リールとして選択し、選択した順序に従って中のリール3C、右のリール3Rの順序で停止させることができる。
また、左のリール3Lについて禁止目の一部を構成する図柄が導出されて停止しているときであっても、中及び右のリール3L、3Cを自動停止モードで停止させる場合に、必ず中のリール3C、右のリール3Rの順序で停止させるものとするが、第2リールである中のリール3Cを停止させるときに、左のリール3Lについて禁止目の一部を構成する図柄が導出されているかどうかを判定して、禁止目の一部を導出する図柄が導出されている場合には、中のリール3Cの停止図柄として選択可能な図柄の中から禁止目を構成しない図柄を選択して、停止させるものとすることができる。
いずれの場合にも、第2リールまで停止した段階で可変表示装置2に禁止目が導出されていることがないので、自動停止モードによりリール3L、3C、3Rの回転を停止させる場合に入賞の表示態様が導出されてしまうのを回避することができる。
上記の実施例では、リール3L、3C、3Rの一部が自動停止モードにより停止される場合には190ミリ秒の最大遅延時間の範囲内で停止図柄を選択するものとしていたが、このような制限を受けることなく、停止図柄を選択できるようにしても良い。最大遅延時間の制限を受けることなく停止図柄を選択できるようにした場合には、図2の図柄配列では禁止目が生じないものとなるので、第2リールの停止時において禁止目の導出を避ける制御が不要となる。
上記の実施例では、停止ボタン12L、12C、12Rが操作されることにより停止条件が成立した場合には、予め停止位置が定められたリール制御テーブルを参照して図柄の停止位置を決定し、当該停止位置でリールを停止させるテーブル方式でリール3L、3C、3Rの回転を停止させるのに対し、リール停止タイマが所定時間を計時したことにより停止条件が成立した場合には、停止条件が成立したときの現在の図柄位置に基づいて引込制御または外し制御を行うコントロール方式でリール3L、3C、3Rの回転を停止させるスロットマシン、すなわちテーブル方式とコントロール方式を併用したスロットマシンを例として説明した。これに対して、停止ボタン12L、12C、12Rが操作されることにより停止条件が成立したか、リール停止タイマが所定時間を計時したことにより停止条件が成立したか、に関わらず、停止条件がが成立した場合に、テーブル方式のみでリール3L、3C、3Rの回転を停止させるスロットマシンや、コントロール方式のみでリール3L、3C、3Rの回転を停止させるスロットマシンにも適用することができる。
前者の場合では、リール3L、3C、3Rの全てが未停止で自動停止モードにセットされたときには、特定ハズレ出目を導出する制御を登録したテーブルを参照して、図柄の停止位置を決めれば良い。リール3L、3C、3Rの一部が未停止で自動停止モードにセットされたときには、上記で設定されていないものとみなされた当選フラグに対応した役がハズレていることに対応するテーブルを参照して、図柄の停止位置を決めれば良い。また、後者の場合には、停止ボタン12L、12C、12Rが操作されて停止条件が成立したときに、現在の図柄位置に基づいて引込制御または外し制御を行うが、当選フラグの設定状況が同一の場合であっても、リール制御振分処理において選択されたリール制御の種類に応じて異なる図柄を引き込む等の制御を行えば良い。
上記の実施例では、リール停止タイマが所定時間を計時したことにより自動停止モードにセットし、リール3L、3C、3Rの回転を強制的に停止させるとともに、この場合には、いずれの役の当選フラグが設定されているかに関わらず、どの役の入賞表示態様ともならない特定ハズレ目が必ず導出され、偶然性の要素だけで入賞が発生するのを防ぐことができるようになっている。しかしながら、以下のような処理を行った場合でも、偶然性の要素だけで入賞が発生するのを防ぐことができる。
図24は、ステップS6のリール変動停止処理の変形例を示すフローチャートである。この変形例では、まず、リール3L、3C、3Rの回転が一定速度に達した後、リールセンサ3SL、3SC、3SRの全てが基準位置を検出するというリール3L、3C、3Rの停止を可能とする所定の条件が成立したかどうかを判定する(ステップS901)。
この所定の条件が成立していなければ、ステップS901の処理を繰り返し、この所定の条件が成立するのを待機する。この所定の条件が成立した場合には、リール3L、3C、3Rの変動が開始した後に所定の条件が成立した旨を示す進行状況通知コマンドを生成して、演出制御基板102に送信する(ステップS902)。また、リール3L、3C、3Rの回転を強制的に停止させるためのリール停止タイマの計時を開始する(ステップS903)。また、左、中、右の停止ボタン12L、12C、12Rを操作有効とし、それぞれの操作有効ランプ63L、63C、63Rを点灯する(ステップS904)。そして、ステップS905の処理に進む。
ステップS905では、ストップスイッチ42Lの検出信号に基づいて、左の停止ボタン12Lが操作されているかどうかを判定する。左の停止ボタン12Lが操作されていないと判定すれば、そのままステップS908の処理に進む。左の停止ボタン12Lが操作されていると判定した場合には、左の停止ボタン12Lを以後操作無効とし、操作有効ランプ63Lを消灯する(ステップS906)。次に、左のリール3Lを対象リールとして詳細を後述するリール停止制御処理を行う(ステップS907)。そして、ステップS908の処理に進む。
ステップS908では、ストップスイッチ42Cの検出信号に基づいて、中の停止ボタン12Cが操作されているかどうかを判定する。中の停止ボタン12Cが操作されていないと判定すれば、そのままステップS911の処理に進む。中の停止ボタン12Cが操作されていると判定した場合には、中の停止ボタン12Cを以後操作無効とし、操作有効ランプ63Cを消灯する(ステップS909)。次に、中のリール3Cを対象リールとして詳細を後述するリール停止制御処理を行う(ステップS910)。そして、ステップS911の処理に進む。
ステップS911では、ストップスイッチ42Rの検出信号に基づいて、右の停止ボタン12Rが操作されているかどうかを判定する。右の停止ボタン12Rが操作されていないと判定すれば、そのままステップS914の処理に進む。右の停止ボタン12Rが操作されていると判定した場合には、右の停止ボタン12Rを以後操作無効とし、操作有効ランプ63Rを消灯する(ステップS912)。次に、右のリール3Rを対象リールとして詳細を後述するリール停止制御処理を行う(ステップS913)。そして、ステップS914の処理に進む。
ステップS914では、左、中及び右の全てのリール3L、3C、3Rが停止しているかどうかを判定する。全てのリール3L、3C、3Rが停止している場合には、リール変動停止処理を終了して、図12のフローチャートに復帰する。一方、リール3L、3C、3Rのうちで1つでも停止していないものがあれば、リール変動開始処理において計時を開始したリール停止タイマが所定時間(例えば、30秒)を計時したかどうかを判定する(ステップS915)。リール停止タイマが所定時間を計時していなければ、ステップS905の処理に戻り、ステップS905〜S915の処理を繰り返す。
リール停止タイマが所定時間を計時した場合には、いずれかの役の当選フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS916)。当選フラグが設定されていなければ、リール3L、3C、3Rの停止モードを自動停止モードにセットする(ステップS917)。更に、詳細を後述するリール停止制御処理を行い、リール3L、3C、3Rのうちで未だ停止していないものの回転を停止させる(ステップS918)。そして、リール変動停止処理を終了して、図12のフローチャートに復帰する。また、当選フラグが設定されていれば、ステップS905の処理に戻り、ステップS905〜S916の処理を繰り返す。
この変形例によれば、遊技者が停止ボタン12L、12C、12Rを操作すれば、当選フラグの設定状況と停止操作のタイミングとに応じて停止すべき図柄が選択されて、可変表示装置2に表示結果が導出される。つまり、当選フラグの設定だけではなく、停止ボタン12L、12C、12Rの操作という遊技者の技術介入によって入賞が発生することとなるので、偶然性の要素だけで入賞が発生するのを防止して射倖性の抑制の担保が図られることとなる。これに対して、いずれかの役が当選しているゲームにおいては、遊技者によって停止ボタン12L、12C、12Rが操作されないまま経過した時間に関わらず、遊技者によって停止ボタン12L、12C、12Rが操作されるまで、可変表示装置2における図柄の変動が継続し、表示結果が導出されることがないので、遊技者によって停止ボタン12L、12C、12Rが操作されずに時間が経過したという偶然性の要素だけで入賞表示態様が導出されることはなく、射倖性の抑制の担保を図ることができる。
また、この変形例によれば、いずれの役も当選していないゲームにおいては、リール停止タイマが所定時間を計時したことにより自動停止モードにセットし、リール3L、3C、3Rの回転を強制的に停止させるようになっている。このように、いずれの役も当選していないゲーム、すなわち技術介入する余地のないゲームにおいては、遊技者によって停止ボタン12L、12C、12Rが操作されなくても、リール停止タイマが所定の時間を計時すれば可変表示装置2に表示結果が導出されて1ゲームが終了するため、1ゲーム当たりに要する時間を制限することができ、スロットマシンの実質的な稼働率の低下を防止することができる。
更に、この変形例のように、遊技者によって停止ボタン12L、12C、12Rが操作されないまま経過した時間に関わらず、遊技者によって停止ボタン12L、12C、12Rが操作されるまで、可変表示装置2における図柄の変動が継続し、表示結果が導出されることのないものにおいては、可変表示装置2の図柄の変動が継続した状態が放置されると、その分スロットマシンの実質的な稼働率が低下してしまう場合があるため、リール3L、3C、3Rの変動が開始した後に所定の条件が成立したときから、所定の時間が経過することで、その旨を報知することが好ましい。
リール3L、3C、3Rの変動が開始した後に所定の条件が成立したときから、所定の時間が経過した旨を報知するには、例えば、リール3L、3C、3Rの変動が開始した後に所定の条件が成立したタイミングで、その旨を示す進行状況通知コマンドが送られてきたときに、演出制御基板102のCPU121が、内部タイマにより計時を開始する。この内部タイマが所定の時間を計時したときに、停止ボタン12L、12C、12Rが操作されずに所定の時間が経過した旨を示すメッセージを液晶表示器4に表示して報知すれば良い。
図25は、演出制御基板102のCPU121が実行する処理の変形例を示すフローチャートである。演出制御基板102側では、遊技制御基板101から送られてくるコマンドを受信したかどうかを判定している(ステップS1001)。コマンドを受信するまでは、ステップS1001の処理を繰り返し、コマンドの受信を待機している状態にある。遊技制御基板101からいずれかのコマンドを受信すると、受信したコマンドの種類が何であるかを判定する(ステップS1002)。
受信したコマンドの種類が停止制御通知コマンドであった場合には、予告演出パターンテーブルを参照し、当該停止制御通知コマンドが示すテーブル番号及び振動停止の有無に対応する実行率にて予告演出を実行するか否かを決定する実行抽選を行う(ステップS1003)。そして、実行抽選に当選したか否かを判定し(ステップS1004)、当選していれば、予告演出パターンテーブルにおいて停止制御通知コマンドが示すテーブル番号及び振動停止の有無に対応する予告演出の演出パターンを示す演出パターンフラグをRAM122に設定する(ステップS1005)。次いで、ステップS1004において実行抽選に当選したか否かに関わらず、制御パターンテーブルを参照し、ステップS1001において受信したコマンドが示す遊技の進行状況及び演出パターンフラグに対応する制御パターンにて液晶表示器4、遊技効果ランプ75A〜75M、スピーカ7L、7R、7Uを制御し(ステップS1006)、ステップS1001の処理に戻る。
また、ステップS1002において受信したコマンドの種類が進行状況通知コマンドであった場合には、当該進行状況通知コマンドがリール3L、3C、3Rの変動が開始した後に所定の条件が成立した旨を示しているかどうかを判定する(ステップS1007)。所定の条件が成立した旨を示していれば、内部タイマによる計時を開始させる(ステップS1008)。次いで、ステップS1008において所定の条件が成立した旨を示しているかどうかに関わらず、制御パターンテーブルを参照し、ステップS1001において受信したコマンドが示す遊技の進行状況及び演出パターンフラグに対応する制御パターンにて液晶表示器4、遊技効果ランプ75A〜75M、スピーカ7L、7R、7Uを制御し(ステップS1006)、ステップS1001の処理に戻る。
また、ステップS1002において受信したコマンドの種類が他のコマンドであった場合には、それぞれのコマンドの種類に応じた処理を実行する(ステップS1009)。これら他の処理については、本発明とは直接的な関係がないため、詳細な説明は省略する。その後、ステップS1001の処理に戻る。
また、ステップS1001において遊技制御基板101からいずれのコマンドも受信していない場合には、内部タイマが計時を行っているかどうかを判定する(ステップS1010)。内部タイマが計時を行っていなければ、そのままステップS1001の処理に戻る。内部タイマが計時を行っていれば、内部タイマが所定の時間を計時したかどうかを判定する(ステップS1011)。内部タイマが所定の時間を計時していれば、停止ボタン12L、12C、12Rが操作されずに所定の時間が経過した旨を示すメッセージを液晶表示器4に表示する(ステップS1012)。そして、ステップS1001の処理に戻る。内部タイマが所定の時間を計時していなければ、ステップS1001の処理に戻る。
この変形例によれば、所定の時間が経過しても停止ボタン12L、12C、12Rが操作されずに放置されているスロットマシンを遊技者が認識することができる。また、遊技者のみならず、遊技場側でも所定の時間が経過しても停止ボタン12L、12C、12Rが操作されずに放置されているスロットマシンを認識できるので、このような状態に対して稼働率を下げないように対処することができる。
尚、停止ボタン12L、12C、12Rが操作されずに所定の時間が経過した旨は、液晶表示器4に表示して報知するだけではなく、専用の表示器を用いて報知したり、スピーカ7からの音声の出力、或いはランプ類(遊技効果LED75A〜75M等)の点灯によって報知するものとしても良い。また、複数種類の報知手段を用いて報知を行っても良い。
更に、これらの報知の制御は、演出制御基板102のCPU121が行うのではなく、遊技制御基板101に接続された報知手段があれば、遊技制御基板101のCPU111が報知の制御を行うものとしても良い。
上記の実施例では、演出制御基板102側に予告演出パターンテーブルが格納されており、演出制御基板102のCPU121が停止制御通知コマンドが示すテーブル番号に対応して定められている予告演出の演出パターンに基づいて予告演出の制御を行うようになっているが、遊技制御基板101側に予告演出パターンテーブルを格納し、遊技制御基板101のCPU111がリール制御振分処理において選択されたリール制御テーブルに対応して定められている演出パターンを示すコマンドを送信するとともに、当該コマンドが示す演出パターンに基づいて演出制御基板102のCPU121が予告演出の制御を行うにしても良い。更に、遊技制御基板101側に、制御パターンテーブルを格納し、遊技制御基板101のCPU111がリール制御テーブルに対応して定められている演出パターン及び遊技の進行状況に応じた制御パターンを選択し、制御パターンを示すコマンドを送信するとともに、当該コマンドが示す制御パターンに基づいて演出制御基板102のCPU121が予告演出の制御を行うようにしても良い。更に、演出制御基板102を設けずに、遊技制御基板101側に、予告演出パターンテーブル及び制御パターンテーブルを格納し、遊技制御基板101のCPU111がリール制御テーブルに対応して定められている予告演出の演出パターンに基づいて予告演出の制御を行うようにしても良い。
上記の実施例では、可変表示装置2は、外周部に複数の図柄を所定順に配した3つのリール3L、3C、3Rを備えるものとし、これらのリール3L、3C、3Rの回転駆動によって図柄を可変表示させるものとしていた。しかしながら、液晶表示装置などの表示装置上で仮想的に図柄を可変表示させるものを、上記のような可変表示装置2の代わりに用いても良い。
前記実施例における各要素は、本発明に対して以下のように対応している。
本発明の請求項1は、1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置2の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシン1であって、
所定の変動開始条件が成立したときに、前記可変表示装置における識別情報の変動表示を開始させる変動開始制御手段{CPU111(リール変動開始処理)}と、
前記所定の変動開始条件の成立以降に成立可能な計時開始条件が成立してから経過した時間を計測する計時手段{CPU111(リール停止タイマ)}と、
前記可変表示装置の表示結果が導出される前に、予め定められた複数種類の入賞をそれぞれ発生させることを許容するか否かを、入賞の種類毎に決定する事前決定手段{CPU111(抽選処理)}と、
遊技者の操作により前記可変表示装置の表示結果を導出させることを指示する導出操作手段(停止ボタン12L、12C、12R)と、
前記導出操作手段が操作されたことにより導出条件(停止条件)が成立したときに、該導出条件が成立したときから予め定められた最大遅延時間の範囲内で前記可変表示装置に前記事前決定手段の決定結果(当選フラグの設定状況)に応じた表示結果を導出させる制御を行う操作導出制御手段{CPU111(S502〜S505)}と、
前記導出操作手段が操作されずに前記計時手段が所定の時間を計時したことにより導出条件が成立したときに、入賞に対応する入賞表示結果以外の表示結果(特定ハズレ目)を導出させる制御を行う時間導出制御手段{CPU111(S511〜S526)}と、
前記事前決定手段が入賞の発生を許容する旨を決定する割合が異なる複数種類の許容段階(設定値)のうちから、いずれかの許容段階を選択して設定する許容段階設定手段(設定スイッチ91)と、
前記事前決定手段により決定を行う前に、所定のタイミングで所定の範囲内において更新される数値データ(内部抽選用の乱数)を、ゲーム毎に判定用数値データとして判定領域に入力する数値データ入力手段{CPU111(S101)}と、
いずれか1種類以上の入賞について、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が発生を許容する旨を決定することとなる判定値の数を示す判定値データ(判定値数)を、前記複数種類の許容段階に共通して(設定値について共通フラグが設定)記憶するとともに、前記許容段階に共通して判定値データが記憶されていない2種類以上の入賞について、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が発生を許容する旨を決定することとなる判定値の数を示す判定値データを、前記許容段階の種類に応じて個別に(設定値について共通フラグが未設定)記憶する判定値データ記憶手段(図4:遊技状態別テーブル、図5:判定値数の記憶領域)と、
を備え、
前記事前決定手段は、前記許容段階設定手段により設定された許容段階に対応して前記判定値データ記憶手段に記憶された判定値データに応じて、前記判定領域に入力された判定用数値データが前記入賞の種類毎に発生を許容する旨を示しているか否かを判定する許容判定手段{CPU111(S110、S111)}を含み、該許容判定手段により発生を許容する旨を示していると判定された種類の入賞の発生を許容する旨を決定し、
前記判定値データ記憶手段は、前記許容段階の種類に応じて個別に記憶する判定値データとして異なる判定値の数を示す異数判定値データ{図4 (RT または通常の遊技状態で3BET のときにおける「ビッグボーナス」など)}と、前記許容段階の種類に応じて個別に記憶する判定値データとして同一の判定値の数を示す同数判定値データ{図4 (RTまたは通常の遊技状態における「チェリー」など)}とを、前記入賞の種類に応じて記憶する。
本発明の請求項2は、前記可変表示装置2は、各々独立した独立表示結果を導出させる複数の可変表示部(リール3L、3C、3R)を含み、当該可変表示装置の表示結果は、前記複数の可変表示部に導出された独立表示結果の組合せであり、
前記時間導出制御手段{CPU111(S511〜S526)}は、前記計時手段{CPU111(リール停止タイマ)}が所定の時間を計時したことにより導出条件が成立したときに、前記導出操作手段(停止ボタン12L、12C、12R)が操作されたことにより導出条件(停止条件)が成立し、既に独立表示結果が導出された既導出可変表示部(既に停止済みのリール)があるときに、前記計時手段が所定の時間を計時したことにより導出条件が成立した可変表示部において該既導出可変表示部に導出された独立表示結果とともに前記入賞表示結果を構成しない独立表示結果を導出させる制御を行う(S513〜S526)。
本発明の請求項3は、前記操作導出制御手段{CPU111(S502〜S505)}は、
前記複数の可変表示部(リール3L、3C、3R)のうちで最終的に独立表示結果が導出される1つ前に独立表示結果が導出される可変表示部の独立表示結果を導出させる最終前操作導出制御手段{CPU111(S504〜S505)}を含み、
前記最終前操作導出制御手段は、最終的に独立表示結果が導出される可変表示部に独立表示結果を導出するときに前記入賞表示結果を導出することが不可避となる不能パターン(禁止目)を導出させない独立表示結果のうちからいずれかの独立表示結果を導出させる制御を行う不能パターン回避制御手段(S504〜S505)を含む。
本発明の請求項4は、1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置2の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシン1であって、
所定の変動開始条件が成立したときに、前記可変表示装置における識別情報の変動表示を開始させる変動開始制御手段{CPU111(リール変動開始処理)}と、
前記可変表示装置の表示結果が導出される前に、予め定められた複数種類の入賞をそれぞれ発生させることを許容するか否かを、入賞の種類毎に決定する事前決定手段{CPU111(抽選処理)}と、
遊技者の操作により前記可変表示装置の表示結果を導出させることを指示する導出操作手段(停止ボタン12L、12C、12R)と、
前記導出操作手段が操作されたことにより導出条件(停止条件)が成立したときに、該導出条件が成立したときから予め定められた最大遅延時間の範囲内で前記可変表示装置に前記事前決定手段の決定結果(当選フラグの設定状況)に応じた表示結果を導出させる制御を行う操作導出制御手段{CPU111(S502〜S505)}と、
少なくとも前記事前決定手段によりいずれかの種類の入賞の発生を許容する旨が決定されている(いずれかの役が当選している)ゲームにおいて、前記所定の変動開始条件が成立してから経過した時間に関わらず、前記導出操作手段が操作されるまで、前記可変表示装置における識別情報の変動を継続させる変動継続手段{CPU111(S905〜S916)}と、
前記事前決定手段が入賞の発生を許容する旨を決定する割合が異なる複数種類の許容段階(設定値)のうちから、いずれかの許容段階を選択して設定する許容段階設定手段(設定スイッチ91)と、
前記事前決定手段により決定を行う前に、所定のタイミングで所定の範囲内において更新される数値データ(内部抽選用の乱数)を、ゲーム毎に判定用数値データとして判定領域に入力する数値データ入力手段{CPU111(S101)}と、
いずれか1種類以上の入賞について、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が発生を許容する旨を決定することとなる判定値の数を示す判定値データ(判定値数)を、前記複数種類の許容段階に共通して(設定値について共通フラグが設定)記憶するとともに、前記許容段階に共通して判定値データが記憶されていない2種類以上の入賞について、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が発生を許容する旨を決定することとなる判定値の数を示す判定値データを、前記許容段階の種類に応じて個別に(設定値について共通フラグが未設定)記憶する判定値データ記憶手段(図4:遊技状態別テーブル、図5:判定値数の記憶領域)と、
を備え、
前記事前決定手段は、前記許容段階設定手段により設定された許容段階に対応して前記判定値データ記憶手段に記憶された判定値データに応じて、前記判定領域に入力された判定用数値データが前記入賞の種類毎に発生を許容する旨を示しているか否かを判定する許容判定手段{CPU111(S110、S111)}を含み、該許容判定手段により発生を許容する旨を示していると判定された種類の入賞の発生を許容する旨を決定し、
前記判定値データ記憶手段は、前記許容段階の種類に応じて個別に記憶する判定値データとして異なる判定値の数を示す異数判定値データ{図4(RTまたは通常の遊技状態で3BETのときにおける「ビッグボーナス」など)}と、前記許容段階の種類に応じて個別に記憶する判定値データとして同一の判定値の数を示す同数判定値データ{図4(RTまたは通常の遊技状態における「チェリー」など)}とを、前記入賞の種類に応じて記憶する。
本発明の請求項5は、前記所定の変動開始条件の成立以降に成立可能な計時開始条件が成立してから経過した時間を計測する計時手段{CPU121(内部タイマ)}と、
前記事前決定手段{CPU111(抽選処理)}により入賞の発生を許容する旨が決定されていない(役が当選していない)ときに、前記導出操作手段(停止ボタン12L、12C、12R)が操作されずに前記計時手段が所定の時間を計時したことにより、入賞に対応する入賞表示結果以外の表示結果(特定ハズレ目)を導出させる制御を行う時間導出制御手段{CPU111(S511〜S526)}と、
を備える。
本発明の請求項6は、前記所定の変動開始条件の成立以降に成立可能な計時開始条件が成立してから経過した時間を計測する計時手段{CPU121(内部タイマ)}と、
前記導出操作手段(停止ボタン12L、12C、12R)が操作されずに前記計時手段が所定の時間を計時したときに、その旨を報知する非操作報知手段{CPU121(S1011〜S1012)}と、
を備える。
本発明の請求項7は、所定周波数のパルス信号を発生するパルス発生回路と、
n ビット(n は2 以上の整数)配列のデータ信号を、前記パルス発生回路(パルス発生回路115a)からパルス信号が入力されるごとに最下位ビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転するとともに、下位からm−1番目(mは2以上の整数:m≦n)のビットのレベルが第1レベルから第2レベルに反転されるごとに下位からm番目のビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転して出力するカウンタ回路(下位カウンタ115b、上位カウンタ115c)と、
遊技者の操作に起因する所定の抽出条件が成立することにより、前記カウンタ回路が出力しているnビット配列のデータ信号をラッチし、ラッチしたnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなく出力するラッチ回路(サンプリング回路116)と、
前記判定領域とは異なる特定領域(汎用レジスタ111GR)に、前記ラッチ回路が出力したnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなくnビットの数値データとして入力する入力手段{CPU111(ステップS402)}と、
を更に備え、
前記数値データ入力手段は、前記特定領域に入力されたnビットの数値データのうちの特定のビットのデータと、該数値データのうちの他のビットのデータを入れ替えて(ステップS403)、該入れ替えを行ったnビットの入替数値データを、前記判定用数値データとして前記判定領域に入力する(ステップS205)。
本発明の請求項8は、所定周波数のパルス信号を発生するパルス発生回路(パルス発生回路115a)と、
nビット(nは2以上の整数)配列のデータ信号を、前記パルス発生回路からパルス信号が入力されるごとに最下位ビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転するとともに、下位からm−1番目(mは2以上の整数:m≦n)のビットのレベルが第1レベルから第2レベルに反転されるごとに下位からm番目のビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転して出力するカウンタ回路(下位カウンタ115b、上位カウンタ115c)と、
遊技者の操作に起因する所定の抽出条件が成立することにより、前記カウンタ回路が出力しているnビット配列のデータ信号をラッチし、ラッチしたnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなく出力するラッチ回路(サンプリング回路116)と、
前記判定領域とは異なる特定領域(汎用レジスタ111GR)に、前記ラッチ回路が出力したnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなくnビットの第1の数値データとして入力する入力手段{CPU111(図22)}と、
所定のタイミングで第2の数値データを更新する数値更新手段(リフレッシュレジスタ111R)と、
前記所定の抽出条件が成立することにより、前記数値更新手段が更新する第2の数値データを抽出する数値抽出手段{CPU111(図22)}と、
上位kビット(kは自然数:k<n)と下位jビット(j=n−k)の第1の数値データにおける上位kビットに対して前記数値抽出手段が抽出した第2の数値データを用いて所定の演算を行う演算手段{CPU111(図22)}と、
を更に備え、
前記数値データ入力手段は、前記演算手段による演算後の上位kビットと前記下位jビ
ットからなる演算結果数値データを、前記判定用数値データとして前記判定領域に入力する(図22)。
本発明の請求項9は、所定周波数のパルス信号を発生するパルス発生回路(パルス発生回路115a)と、
nビット(nは2 以上の整数)配列のデータ信号を、前記パルス発生回路からパルス信号が入力されるごとに最下位ビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転するとともに、下位からm−1番目(mは2以上の整数:m≦n)のビットのレベルが第1レベルから第2レベルに反転されるごとに下位からm番目のビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転して出力するカウンタ回路(下位カウンタ115b、上位カウンタ115c)と、
遊技者の操作に起因する所定の抽出条件が成立することにより、前記カウンタ回路が出力しているnビット配列のデータ信号をラッチし、ラッチしたnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなく出力するラッチ回路(サンプリング回路116)と、
前記判定領域とは異なる特定領域(汎用レジスタ111GR)に、前記ラッチ回路が出力したnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなくnビットの第1の数値データとして入力する入力手段{CPU111(図23)}と、
所定のタイミングで第2の数値データを更新する第1の数値更新手段(リフレッシュレジスタ111R)と、
所定のタイミングで前記第2の数値データとは異なる第3の数値データを更新する第2の数値更新手段(リフレッシュレジスタ111R)と、
予め定められた抽出条件が成立することにより、前記第1の数値更新手段から第2の数値データを抽出する第1の数値抽出手段{CPU111(図23)}と、
所定の抽出条件が成立することにより、前記第2の数値更新手段から第3の数値データ
を抽出する第2の数値抽出手段{CPU111(図23)}と、
上位kビット(kは自然数:k<n)と下位jビット(j=n−k)の第1の数値データにおける上位kビットに対して前記第1の数値抽出手段が抽出した第2の数値データを用いて所定の演算を行い、下位jビットに対して前記第2の数値抽出手段が抽出した第3の数値データを用いて所定の演算を行う演算手段{CPU111(図23)}と、
を更に備え、
前記数値データ入力手段は、前記演算手段による演算後の上位kビットと該演算後の下位jビットからなる演算結果数値データを、前記判定用数値データとして前記判定領域に入力する(図23)。
本発明の実施例におけるスロットマシンの全体構造を示す正面図である。 可変表示装置を構成する各リール上における図柄の配列を示す図である。 図1のスロットマシンの制御回路の全体構成を示すブロック図である。 遊技状態別テーブルの例を示す図である。 判定値数の記憶領域の例を示す図である。 当選判定用テーブルの例を示す図である。 (a)は、乱数発生回路の構成を示すブロック図であり、(b)は、乱数発生回路から抽出した乱数をソフトウェアにより内部抽選用の乱数に加工するまでの説明図である。 リール制御テーブルの制御内容及び選択条件を示す図である。 禁止目の例を示す図である。 液晶表示器に表示される各種メッセージの例を示す図である。 予告演出パターンテーブルの例を示す図である。 遊技制御基板内の制御部が実行する処理を示すフローチャートである。 図12の抽選処理を詳細に示すフローチャートである。 図13の乱数取得処理を詳細に示すフローチャートである。 図12のリール制御振分処理を詳細に示すフローチャートである。 図12のリール変動停止処理を詳細に示すフローチャートである。 図16のリール停止制御処理を詳細に示すフローチャートである。 図16のリール停止制御処理を詳細に示すフローチャートである。 図12の払出処理を詳細に示すフローチャートである。 演出制御基板の制御部が実行する処理を示すフローチャートである。 図12の抽選処理の変形例を示すフローチャートである。 乱数発生回路から抽出した乱数をソフトウェアにより内部抽選用の乱数に加工するまでの第1変形例の説明図である。 乱数発生回路から抽出した乱数をソフトウェアにより内部抽選用の乱数に加工するまでの第2変形例の説明図である。 図12のリール変動停止処理の変形例を示すフローチャートである。 演出制御基板の制御部が実行する処理の変形例を示すフローチャートである。
符号の説明
1 スロットマシン
2 可変表示装置
3L、3C、3R リール
12L、12C、12R 停止ボタン
101 遊技制御基板
102 演出制御基板
111 CPU
111R リフレッシュレジスタ
111GR 汎用レジスタ
112 RAM
115 乱数発生回路
116 サンプリング回路

Claims (1)

  1. 1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、
    所定の変動開始条件が成立したときに、前記可変表示装置における識別情報の変動表示を開始させる変動開始制御手段と、
    前記所定の変動開始条件の成立以降に成立可能な計時開始条件が成立してから経過した時間を計測する計時手段と、
    前記可変表示装置の表示結果が導出される前に、予め定められた複数種類の入賞をそれぞれ発生させることを許容するか否かを、入賞の種類毎に決定する事前決定手段と、
    遊技者の操作により前記可変表示装置の表示結果を導出させることを指示する導出操作手段と、
    前記導出操作手段が操作されたことにより導出条件が成立したときに、該導出条件が成立したときから予め定められた最大遅延時間の範囲内で前記可変表示装置に前記事前決定手段の決定結果に応じた表示結果を導出させる制御を行う操作導出制御手段と、
    前記導出操作手段が操作されずに前記計時手段が所定の時間を計時したことにより導出条件が成立したときに、入賞に対応する入賞表示結果以外の表示結果を導出させる制御を行う時間導出制御手段と、
    前記事前決定手段が入賞の発生を許容する旨を決定する割合が異なる複数種類の許容段階のうちから、いずれかの許容段階を選択して設定する許容段階設定手段と、
    前記事前決定手段により決定を行う前に、所定のタイミングで所定の範囲内において更新される数値データを、ゲーム毎に判定用数値データとして判定領域に入力する数値データ入力手段と、
    いずれか1種類以上の入賞について、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が発生を許容する旨を決定することとなる判定値の数を示す判定値データを、前記複数種類の許容段階に共通して記憶するとともに、前記許容段階に共通して判定値データが記憶されていない2種類以上の入賞について、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が発生を許容する旨を決定することとなる判定値の数を示す判定値データを、前記許容段階の種類に応じて個別に記憶する判定値データ記憶手段と、
    を備え、
    前記事前決定手段は、前記許容段階設定手段により設定された許容段階に対応して前記判定値データ記憶手段に記憶された判定値データに応じて、前記判定領域に入力された判定用数値データが前記入賞の種類毎に発生を許容する旨を示しているか否かを判定する許容判定手段を含み、該許容判定手段により発生を許容する旨を示していると判定された種類の入賞の発生を許容する旨を決定し、
    前記判定値データ記憶手段は、前記許容段階の種類に応じて個別に記憶する判定値データとして異なる判定値の数を示す異数判定値データと、前記許容段階の種類に応じて個別に記憶する判定値データとして同一の判定値の数を示す同数判定値データとを、前記入賞の種類に応じて記憶する、
    ことを特徴とするスロットマシン。
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