JP2007248522A - ファイバコリメータの製造方法および光ファイバ保持台 - Google Patents

ファイバコリメータの製造方法および光ファイバ保持台 Download PDF

Info

Publication number
JP2007248522A
JP2007248522A JP2006068017A JP2006068017A JP2007248522A JP 2007248522 A JP2007248522 A JP 2007248522A JP 2006068017 A JP2006068017 A JP 2006068017A JP 2006068017 A JP2006068017 A JP 2006068017A JP 2007248522 A JP2007248522 A JP 2007248522A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical fiber
fiber
jacket
receiving groove
gif
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006068017A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuya Kato
数矢 加藤
Kaneo Yachi
兼雄 矢地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2006068017A priority Critical patent/JP2007248522A/ja
Publication of JP2007248522A publication Critical patent/JP2007248522A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】シングルモード光ファイバの裸光ファイバ部分の損傷を回避する。
【解決手段】シングルモード光ファイバ(SMF)2の先端に、設定長Lのグレーデッドインデックスファイバ(GIF)3が接続されている構成のファイバコリメータ1の製造方法であって、SMF2の先端側のジャケット5を除去して露出させた裸光ファイバ4の先端に、設定長Lよりも長いGIF3を接続する。その後、GIF3を接続したSMF2のジャケット形成部6を光ファイバ保持台12に固定すると共に、SMF2との接続部Xから設定長Lを越えたGIF3の部位を光ファイバ保持台12に固定する。光ファイバ保持台12におけるGIF3の切断対象位置Yの配置位置には切断刃逃げ用凹部16を形成しておく。その切断刃逃げ用凹部16の形成領域の非固定状態のGIF3を切断対象位置Yで切断刃により切断する。
【選択図】図1

Description

本発明は、シングルモード光ファイバ(SMF)の先端にグレーデッドインデックスファイバ(分布屈折率ファイバ(GIF))が接続されている構成を有するファイバコリメータの製造方法およびファイバコリメータの製造に使用する光ファイバ保持台に関するものである。
図12のモデル図に示されるように、光ファイバの一つであるファイバコリメータ1は、シングルモード光ファイバ(SMF)2の先端に予め定められた設定長Lを持つグレーデッドインデックスファイバ(分布屈折率ファイバ(GIF))3が融着接続されている構成を有している。
ところで、ファイバコリメータ1同士のGIF3の先端面を突き合わせてファイバコリメータ1同士を光結合(光接続)させて使用する場合には、挿入損失は可能な限り小さい方が好ましく、例えば、0.1dB〜0.2dB程度に抑えることが望ましい。ファイバコリメータ1のGIF3の先端面においては約3.5%の光信号の反射が生じるので、その光信号の反射に起因してファイバコリメータ1同士の光結合では約7%の光信号の結合損失が発生する。そこで、一般的には、GIF3の先端面には、光信号の反射を抑制するために、ファイバコリメータ1の光軸に垂直な面に対して角度8°の傾きが付けられている。また、ファイバコリメータ1のGIF3の先端面に反射防止膜を形成してGIF3の先端面での光信号の反射を防止することも行われている。このようなGIF3の先端面における光信号の反射防止手法により、光信号の結合損失を抑制することが多い。
上記のようなファイバコリメータ1は例えば次に示すように製造される。例えば、SMF2には、その外周にジャケット5が施されており、まず、図13(a)に示されるように、そのSMF2の先端側のジャケット5を除去して裸光ファイバ4を露出させる。また、予め定められた設定長Lよりも長いGIF3を用意する。そして、SMF2の先端面と、GIF3の先端面とを突き合わせて融着接続する。
その後、図13(b)に示されるように、切断装置のファイバ載置用台7の上に、SMF2および当該SMF2に融着接続されているGIF3を載置する。また、上方側から押さえ部材8によりSMF2の裸光ファイバ4をファイバ載置用台7に押し付けて固定すると共に、SMF2とGIF3との接続部Xから設定長Lを越えたGIF3の部位を押さえ部材8によりファイバ載置用台7に押し付けて固定する。そして、ダイサーブレード(切断刃)9を利用して設定長Lを越えた設定の切断対象位置YでGIF3を切断する。
その後、SMF2を切断装置から取り外し、SMF2の先端に融着接続されているGIF3の切断面を例えば研磨してGIF3の切断面に前記したような角度8°の傾きを付けると共に、GIF3の長さを設定長Lとする。そして、然る後に、そのGIF3の傾斜面に例えば真空蒸着技術等により反射防止膜を形成する。
上記のようにして、ファイバコリメータ1を製造することができる。
特開平11−44821号公報 国際公開第02/004998号パンフレット
しかしながら、上記したようなファイバコリメータ1の製造工程では、SMF2の裸光ファイバ4を押さえ部材8によりファイバ載置用台7上に押し付けて固定しているために、押さえ部材8やファイバ載置用台7によって裸光ファイバ4に傷を付けてしまう虞があった。
また、GIF3の切断工程では、GIF3を精度良く切断対象位置Yで切断しなければならないため、例えば、GIF3を融着接続した1本のSMF2をファイバ載置用台7上に配置してGIF3を切断対象位置Yで切断し、その後、そのSMF2をファイバ載置用台7から外し、別のSMF2をファイバ載置用台7上に配置して、そのSMF2に融着接続されているGIF3を切断対象位置Yで切断するという如く、SMF2に融着接続されているGIF3の切断は1本ずつ行われていた。このため、製造効率が悪いという問題がある。また、製造効率の悪さにより製造コストがかかってファイバコリメータ1の低価格化が難しいという問題もある。
さらに、ファイバ載置用台7の表面には、図13(c)に示されるような目印ライン10が形成されており、当該目印ライン10の位置にSMF2とGIF3の接続部Xを配置し目印ライン10を基準にしてGIF3の切断対象位置Yを決定するという作業が行われていた。しかしながら、目印ライン10の位置にSMF2とGIF3の接続部Xを合わせる作業は精密さが要求され作業効率が悪かった。また、目印ライン10と接続部Xとの位置合わせを行っても、SMF2を固定するまでの間にSMF2の位置ずれが発生し易く、そのSMF2の位置ずれによって設定の切断対象位置YでGIF3を切断できないという問題が生じ易かった。
本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その目的は、製造に起因したシングルモード光ファイバの裸光ファイバ部分の損傷を回避することができるファイバコリメータの製造方法およびファイバコリメータの製造に使用する光ファイバ保持台を提供することにある。
上記目的を達成するために、この発明は次に示す構成をもって前記課題を解決するための手段としている。すなわち、この発明のファイバコリメータの製造方法は、
シングルモード光ファイバの先端に、予め定められた設定長を持つグレーデッドインデックスファイバが接続されている構成を有するファイバコリメータの製造方法であって、
外周にジャケットが施されているシングルモード光ファイバの先端側のジャケットを除去して露出させた裸光ファイバの先端に、前記設定長よりも長いグレーデッドインデックスファイバを接続する工程と、
ジャケット形成部収容溝部と、このジャケット形成部収容溝部に連接され当該ジャケット形成部収容溝部よりも断面積の小さい裸光ファイバ収容溝部と、切断刃逃げ用凹部と、グレーデッドインデックスファイバ収容溝部とが順に連続的に表面に設けられている光ファイバ保持台の前記ジャケット形成部収容溝部にシングルモード光ファイバのジャケットが形成されているジャケット形成部を収容し前記ジャケットの除去端面をジャケット形成部収容溝部と裸光ファイバ収容溝部との連接部分の段部壁面に当接させた状態でジャケット形成部をジャケット形成部収容溝部に固定し、前記設定長のグレーデッドインデックスファイバ部位を切断刃逃げ用凹部の形成領域に配置し、前記設定長を越えたグレーデッドインデックスファイバ部分をグレーデッドインデックスファイバ収容溝部に固定する工程と、
その後、非固定状態のグレーデッドインデックスファイバ部分を前記設定長の位置で切断刃により切断する工程と、
を有することを特徴としている。
また、この発明のファイバコリメータの製造方法は、
シングルモード光ファイバの先端に、予め定められた設定長を持つグレーデッドインデックスファイバが接続されている構成を有するファイバコリメータの製造方法であって、
外周にジャケットが施されているシングルモード光ファイバの先端側のジャケットを除去して露出させた裸光ファイバの先端に、前記設定長よりも長いグレーデッドインデックスファイバを接続する工程と、
ジャケット形成部収容溝部と、このジャケット形成部収容溝部に連接され当該ジャケット形成部収容溝部よりも断面積の小さい裸光ファイバ収容溝部と、切断刃逃げ用凹部と、グレーデッドインデックスファイバ収容溝部とが順に連続的に表面に設けられている光ファイバ保持台の前記ジャケット形成部収容溝部にシングルモード光ファイバのジャケットが形成されているジャケット形成部を収容し前記ジャケットの除去端面をジャケット形成部収容溝部と裸光ファイバ収容溝部との連接部分の段部壁面に当接させた状態でジャケット形成部をジャケット形成部収容溝部に固定し、前記設定長のグレーデッドインデックスファイバ部位を切断刃逃げ用凹部の形成領域に配置し、前記設定長を越えたグレーデッドインデックスファイバ部分をグレーデッドインデックスファイバ収容溝部に固定する工程と、
光ファイバ保持台の切断刃逃げ用凹部の形成領域に配置されているグレーデッドインデックスファイバ部分に揺れ防止用材料を充填硬化する工程と、
その後、グレーデッドインデックスファイバを前記設定長の位置で揺れ防止用材料と共に切断刃により切断する工程と、
を有することをも特徴としている。
さらに、この発明の光ファイバ保持台は、
シングルモード光ファイバの先端に、予め定められた設定長を持つグレーデッドインデックスファイバが接続されている構成を有するファイバコリメータの製造に使用する光ファイバ保持台であって、
この光ファイバ保持台の表面には、
外周にジャケットが施されているシングルモード光ファイバの先端側のジャケットを除去して露出させた裸光ファイバの先端に前記設定長よりも長いグレーデッドインデックスファイバを接続させた態様のシングルモード光ファイバのジャケットが形成されているジャケット形成部を収容して固定するジャケット形成部収容溝部と、
このジャケット形成部収容溝部に連接され当該ジャケット形成部収容溝部よりも断面積の小さい裸光ファイバ収容溝部と、
ジャケット形成部収容溝部と裸光ファイバ収容溝部との連接部分に形成されているファイバ位置決め用の段部壁面と、
前記設定長を越えたグレーデッドインデックスファイバ部分を収容して固定するグレーデッドインデックスファイバ収容溝部と、
グレーデッドインデックスファイバ収容溝部と前記裸光ファイバ収容溝部との間に形成される切断刃逃げ用凹部と、
が設けられていることを特徴としている。
この発明によれば、シングルモード光ファイバの先端にグレーデッドインデックスファイバを例えば融着技術により接続した後に、そのシングルモード光ファイバの先端のグレーデッドインデックスファイバを切断対象位置で切断する工程において、シングルモード光ファイバの裸光ファイバ部分を光ファイバ保持台に固定するのではなく、シングルモード光ファイバのジャケット形成部を光ファイバ保持台に固定するので、光ファイバ保持台への固定に起因した裸光ファイバの損傷を回避することができる。
また、この発明では、光ファイバ保持台には、ジャケット形成部収容溝部と、このジャケット形成部収容溝部に連接され当該ジャケット形成部収容溝部よりも断面積の小さい裸光ファイバ収容溝部とを形成し、それらジャケット形成部収容溝部と裸光ファイバ収容溝部との連接部分にファイバ位置決め用の段部壁面を形成している。このため、シングルモード光ファイバのジャケット形成部を光ファイバ保持台のジャケット形成部収容溝部に配置しジャケットの除去端面をファイバ位置決め用の段部壁面に当接させるだけで、シングルモード光ファイバの位置決めを行うことができる。これにより、光ファイバ保持台へのシングルモード光ファイバの位置決め配置と固定の作業を簡単かつ位置精度良く効率的に行うことができる。
さらに、この発明では、シングルモード光ファイバのジャケット形成部およびグレーデッドインデックスファイバを光ファイバ保持台に固定した状態で、グレーデッドインデックスファイバを設定の切断対象位置で切断することとした。換言すれば、両側を固定した状態でグレーデッドインデックスファイバを設定の切断対象位置で切断することとした。このため、切断中にグレーデッドインデックスファイバが揺れ動くことを防止することができ、グレーデッドインデックスファイバを精度良く切断できるし、その切断面の表面粗さを抑えることができる。
さらに、グレーデッドインデックスファイバの切断対象部位に樹脂材料等の揺れ防止用材料を充填硬化してからグレーデッドインデックスファイバを切断することによって、グレーデッドインデックスファイバの切断対象部位の切断中の揺れ動きをより一層確実に防止できる。これにより、グレーデッドインデックスファイバの切断位置の精度をさらに高めることができるし、切断面の表面粗さをより小さくすることができる。
切断刃の側面には、グレーデッドインデックスファイバの切断面に予め定められた傾き角度を付けるための傾斜側部を形成することによって、切断刃によってグレーデッドインデックスファイバを切断するだけで、グレーデッドインデックスファイバの切断面(先端面)に設定の傾き角度(例えば8°)を形成することができる。これにより、グレーデッドインデックスファイバの切断工程の後に、グレーデッドインデックスファイバの切断面(先端面)に設定の傾きを付けるための別の工程を設けなくて済む。これにより、ファイバコリメータの製造効率を高めることができる。
シングルモード光ファイバの先端のグレーデッドインデックスファイバの切断工程の後にグレーデッドインデックスファイバの切断面を研磨する場合に、シングルモード光ファイバを光ファイバ保持台に配設した状態のまま、切断刃を研磨用ブレードに代え当該研磨用ブレードによって切断面を研磨することによって、わざわざシングルモード光ファイバを研磨装置に取り付けることなく、切断作業を行った光ファイバ保持台にシングルモード光ファイバを配設したままで、切断面を研磨することができる。つまり、グレーデッドインデックスファイバの切断工程と、グレーデッドインデックスファイバの切断面の研磨工程とを連続的に行うことができる。これにより、ファイバコリメータの製造効率をより一層高めることができる。
この発明の光ファイバ保持台にあっては、ジャケット形成部収容溝部と、これに連接される裸光ファイバ収容溝部とが断面積を異にして形成され、それらジャケット形成部収容溝部と裸光ファイバ収容溝部の連接部分にファイバ位置決め用の段部壁面が形成される構成とした。このため、そのファイバ位置決め用の段部壁面にシングルモード光ファイバのジャケット除去端面を当接させるだけで、簡単かつ高精度にシングルモード光ファイバの位置決めを行うことができる。
また、この発明の光ファイバ保持台には、切断刃逃げ用凹部が形成されているので、光ファイバ保持台を使い回しすることができる。つまり、光ファイバ保持台に切断刃逃げ用凹部が形成されていない場合には、グレーデッドインデックスファイバを切断刃により切断するときに、光ファイバ保持台には切断刃による切削傷ができてしまう。このために、光ファイバ保持台を使い回すことができず、光ファイバ保持台は使い捨てのものとなって製造コスト(設備コスト)の増加を招いてしまう。これに対して、この発明では、光ファイバ保持台には切断刃逃げ用凹部を設けたので、切断刃による切削傷を防止することができることとなり、光ファイバ保持台の使い回しが可能となって製造コスト(設備コスト)の増加を抑制することができる。
以下に、この発明に係る実施形態例を図面に基づいて説明する。
第1実施形態例では、図12に示されるようなファイバコリメータ1を製造するための本発明に係る一製造工程例を説明する。この第1実施形態例のファイバコリメータの製造工程では、まず、図1(a)に示されるように、SMF2の先端側のジャケット5を予め定められた除去長さ分Z分だけ除去して裸光ファイバ4を露出させる。然る後に、裸光ファイバ4の先端にGIF3を融着接続する。そのGIF3は、予め定められた設定長Lよりも長い長さと、予め定められたコア径および屈折率分布とを持つものである。それら設定長Lとコア径と屈折率分布は、例えば製造対象のファイバコリメータ1の仕様の性能等に基づいて定められている。例えば、製造対象のファイバコリメータ1が、WD600μmで、ビームウエストでのMFD(モードフィールド径)が20μmとなる特性を要求されている場合には、コア径が100μmで、集束定数2.5〜3.5を有しているGIFを利用する。
上記のようにGIF3を融着接続したSMF2を次に示すような光ファイバ保持台に配置する。図2(a)に、その光ファイバ保持台の平面図が示され、図2(b)には図2(a)のA−A部分の模式的な断面図が示され、図2(c)には図2(a)のB−B部分の模式的な断面図が示されている。この光ファイバ保持台12は、SMF2に融着接続されたGIF3を切断対象位置で切断するための切断装置に設けられているものであり、当該光ファイバ保持台12は例えばガラスやシリコン等により構成されている。この光ファイバ保持台12の表面には、同一直線上に配置されたジャケット形成部収容溝部13と裸光ファイバ収容溝部14とGIF収容溝部(グレーデッドインデックスファイバ収容溝部)15との収容溝部の列が複数列互いに間隔を介しながら並設されている。また、光ファイバ保持台12の表面には、裸光ファイバ収容溝部14の並設領域と、GIF収容溝部15の並設領域との間に、光ファイバ保持台12の両側側面にそれぞれ開口した切断刃逃げ用凹部16が設けられている。
この第1実施形態例では、ジャケット形成部収容溝部13は、SMF2のジャケット5が形成されているジャケット形成部6を収容するV溝である。裸光ファイバ収容溝部14は、ジャケット形成部収容溝部13に連接されSMF2のジャケット形成部6よりも先端側の裸光ファイバ4を収容するV溝である。この裸光ファイバ収容溝部14は、ジャケット形成部収容溝部13よりも断面積が小さくなっており、ジャケット形成部収容溝部13と裸光ファイバ収容溝部14との連接部分には、ファイバ位置決め用の段部壁面18が形成されている。ジャケット形成部収容溝部13にSMF2のジャケット形成部6を、また、裸光ファイバ収容溝部14に裸光ファイバ4をそれぞれ収容配置したときの状態例が図3(a)に模式的な断面図でもって表され、図3(b)には図3(a)のC−C部分の模式的な断面図が表されている。この第1実施形態例では、ジャケット形成部収容溝部13にSMF2のジャケット形成部6を配置したときに、その先端側の裸光ファイバ4が浮いた状態でもって裸光ファイバ収容溝部14に配置されるように、ジャケット形成部収容溝部13と、裸光ファイバ収容溝部14との各断面積は関連付けられて設定されている。
GIF収容溝部15は、SMF2とGIF3との接続部Xから設定長Lを越えたGIF3の部位を収容配置するV溝である。切断刃逃げ用凹部16は、SMF2に融着接続されているGIF3の予め定められた切断対象位置Yの配設領域に形成されている。この切断刃逃げ用凹部16は、GIF3を切断する切断刃から逃げるための幅および深さを有している。
図2に示される光ファイバ保持台12は上記のように構成されている。GIF3を融着接続した複数本のSMF2をそれぞれ光ファイバ保持台12の、ジャケット形成部収容溝部13と裸光ファイバ収容溝部14とGIF収容溝部15の収容溝部の列に1本ずつ収容配置する。このとき、図1(b)に示されるように、各SMF2のジャケット5の端面(除去端面)が、それぞれ、光ファイバ保持台12の段部壁面18に当接している状態とし、SMF2を位置決めする。この第1実施形態例のファイバコリメータ1の製造工程では、前述したように、SMF2の先端側のジャケット5の除去長さを定めている。このため、上記のように光ファイバ保持台12における各SMF2の配置位置を位置決めすることによって、光ファイバ保持台12上の全てのSMF2とGIF3との接続部Xの配置位置を図1(c)に示されるように揃えることができる。つまり、全てのGIF3の切断対象位置(接続部Xから設定長LのGIF3の位置)Yを切断刃逃げ用凹部16の形成領域に同一直線上に配置することができる。なお、この第1実施形態例では、光ファイバ保持台12におけるSMF2の配置位置を確認するために、光ファイバ保持第12の表面には、SMF2とGIF3との接続部Xの予め定められた設定の配置位置の目印となる接続部配置位置目印ライン20が設けられている。この接続部配置位置目印ライン20を利用して、SMF2の配置位置の微調整を行ってもよい。
上記のように、GIF3を融着接続したSMF2を光ファイバ保持台12に位置決め配置した後には、その状態を維持したまま、SMF2のジャケット形成部6を例えばワックス等の固定用材料によって光ファイバ保持台12のジャケット形成部収容溝部13に固定すると共に、GIF収容溝部15にGIF3を固定する。なお、GIF3の光ファイバ保持台12への固定については、GIF3の裸光ファイバ部分をGIF収容溝部15に固定してもよいし、その裸光ファイバ部分よりも後方側のGIF3のジャケット形成部を光ファイバ保持台12に固定してもよい。また、GIF3の裸光ファイバ部分又はジャケット形成部をワックス等の固定用材料により光ファイバ保持台12に固定してもよいし、GIF3の裸光ファイバ部分又はジャケット形成部を押さえ部材によって光ファイバ保持台12に押し付けて固定してもよい。このように、GIF3の光ファイバ保持台12への固定手法は特に限定されるものではない。
然る後に、図1(c)に示されるように、切断装置の切断刃(ダイサー)21の配置位置がGIF3を切断対象位置Yに対応した位置となるように切断刃21の位置合わせを行う。このとき、切断刃21を例えばダイサーステージに設置し当該ダイサーステージにより切断刃21の配置位置の調整を行うことによって、切断対象位置Yからの誤差が例えば数μmレベルの精密さでGIF3を切断することができる。
切断刃21の位置合わせの後に、光ファイバ保持台12に保持されている複数のGIF3を切断対象位置Yで切断刃21によって順次連続的に切断する。この第1実施形態例では、図1(d)や図1(e)の切断刃21の断面図に示されるように、切断刃21の側面には、GIF3の切断面に予め定められた傾き角度(例えば光信号反射防止用の角度8°)を付けるための傾斜側部22が形成されている。このため、この第1実施形態例では、切断刃21がGIF3に切り込んでからGIF3の切断が完了するまでに切断刃21の傾斜側部22によってGIF3の切断面に設定の傾き角度を形成することができる。つまり、GIF3の切断工程で、GIF3の切断面に設定の傾き角度をも形成することができる。
GIF3の切断工程の後には、並列されている全てのSMF2の配列状態を維持するための例えば図4(a)に示されるような配列維持手段24をSMF2に施す。配列維持手段24は、図4(b)の側面図に示されるように、並列されている全てのSMF2のジャケット形成部6を挟み込む一対の挟持用部材25a,25bと、これら挟持用部材25a,25bを組み合わせ当該挟持用部材25a,25bによるSMF2のジャケット形成部6の挟持固定状態を保持させる組み合わせ部材(図示せず)とを有して構成されている。
上記のような配列維持手段24を並列状態のSMF2に施した後には、それら配列維持手段24が施された全てのSMF2を光ファイバ保持台12から取り外す。この取り外し手法の一例としては、例えば、光ファイバ保持台12に固定されているSMF2のジャケット形成部6の部位を例えばアルコールに浸漬させてワックス等の固定用材料を溶解しSMF2のジャケット形成部6を光ファイバ保持台12から取り外す。なお、SMF2のジャケット形成部6を例えばアルコールに浸漬させているときに超音波を印加することによって、SMF2および当該SMF2に融着接続されているGIF3にワックス等の固定用材料に因る汚れを残すことなく、SMF2を光ファイバ保持台12から取り外すことができる。
その後、図5(a)に示されるように、配列維持手段24により並列状態が維持されている全てのSMF2をそのまま反射防止膜形成装置に取り付ける。図5(b)には、反射防止膜形成装置27へのSMF2の取り付け例が模式的に示されている。その反射防止膜形成装置27は、真空蒸着技術によって、SMF2の先端に融着接続されているGIF3の切断面に反射防止膜を形成するための装置である。SMF2の先端側のGIF3の切断面を反射防止膜形成装置27の内部の真空ドーム28内に露出させた状態でSMF2を反射防止膜形成装置27に取り付ける。このように取り付けたSMF2の先端側のGIF3の切断面に、蒸着源29から蒸発させた反射防止膜の材料を付着させて、GIF3の切断面に反射防止膜を形成する。
なお、図5(b)に示される例では、反射防止膜形成装置27は、配列維持手段24により並列状態が維持されているSMF2の組を複数組取り付けて、それら各々の組の並列状態の各SMF2の先端側のGIF3の切断面に同時に反射防止膜を形成できる構成となっている。これにより、多数のSMF2の先端側のGIF3の切断面に同時に反射防止膜を形成できるので、反射防止膜形成効率を格段に向上させることができる。
また、図5(b)に示される例では、配列維持手段24により並列状態が維持されたSMF2をそのまま反射防止膜形成装置27に取り付ける例が示されているが、配列維持手段24により並列状態が維持されたSMF2に、図5(c)の側面図に示されるような反射防止膜回り込み回避手段30を設けてから、並列状態のSMF2を反射防止膜形成装置27に取り付けてもよい。反射防止膜回り込み回避手段30は、反射防止膜形成装置27の蒸着源29から蒸発した反射防止膜の材料がSMF2の先端側のGIF3の周面に付着することを防止するためのものである。図5(c)に示される例では、反射防止膜回り込み回避手段30は、一対の挟持用部材31a,31bと、これら挟持用部材31a,31bの組み合わせ部材(図示せず)とを有して構成されている。
挟持用部材31a,31bは、配列維持手段24により並列状態が維持されている全てのSMF2の先端側および当該SMF2の先端に融着接続されているGIF3を挟み込むものである。挟持用部材31a,31bを構成する材料は、例えば反射防止膜形成装置27に取り付けて反射防止膜の形成工程に耐え得るものであれば、何れの材料であってもよい。また、例えば、挟持用部材31a,31bのGIF3の当接面の形状は平面状であってもよいし、GIF3を収容することができる凹部(溝)が形成されている形状であってもよい。挟持用部材31a,31bのGIF3の当接面の形状を平面状にする場合には、例えば、GIF3の当接面は、シリコンゴム等の弾性材料により構成する。それというのは、挟持用部材31a,31bの少なくともGIF当接面を弾性材料により構成することによって、挟持用部材31a,31bは、GIF3を挟持したときに、GIF3からの反作用の押圧力によって、GIF3に当接している部分がGIF3の周面の形状に応じて変形してGIF3の周面をほぼ隙間無く覆うことが可能となるからである。これにより、蒸着源29から蒸発した反射防止膜の材料がGIF3の周面に付着することをより確実に回避することができ、GIF3の切断面のみに反射防止膜を形成することができる。
SMF2の先端に融着接続されているGIF3の切断面に反射防止膜を形成した後には、そのSMF2を反射防止膜形成装置27から取り外す。
以上のような製造工程を経て、SMF2の先端にGIF3が融着接続されて成るファイバコリメータ1を製造することができる。
なお、この第1実施形態例では、GIF3の切断工程の後に、切断した状態のままのGIF3の切断面に反射防止膜を形成していた。GIF3を切断刃(ダイサー)21により切断しただけの状態でもGIF3の切断面の表面粗さRaは10nm〜50nm程度で平滑な面となっており、この表面粗さ程度であれば、GIF3の切断面に反射防止膜を良好に形成することができる。これに対して、GIF3の切断面を研磨して更に表面粗さを小さくしてから(例えば鏡面化してから)、そのGIF3の切断面に反射防止膜を形成してもよい。GIF3の切断後にGIF3の切断面の研磨を行う場合には、例えば、次に示すようにGIF3の切断面を研磨することができる。なお、GIF3の切断面を研磨する場合には、GIF3を、SMF2との融着接続部Xから設定長Lの位置で切断するのに代えて、SMF2との融着接続部Xから設定長Lを予め定めた研磨代分越えた位置でGIF3を切断する。
例えば、GIF3の切断工程の後に、SMF2を光ファイバ保持台12に固定した状態のまま、切断刃21を研磨用ブレードに代える。そして、その研磨用ブレードによって各SMF2の先端に融着接続されているGIF3の切断面を研磨代分だけ研磨する。これにより、SMF2に融着接続されているGIF3の長さを設定長Lにすると共に、GIF3の切断面をより平滑化する。このように切断刃21を研磨用ブレードに代えてGIF3の切断面の研磨を行うことによって、切断装置の光ファイバ保持台12からSMF2を動かすことなく、引き続き、SMF2の先端側のGIF3の切断面の研磨を行うことができる。このため、GIF3の切断後に、そのGIF3が融着接続されているSMF2を研磨装置に取り付けるという手間を無くすことができて、ファイバコリメータ1の製造効率を高めることができる。
また、次に示すようにしてGIF3の研磨を行うこともできる。例えば、GIF3の切断の後に、並列されている全てのSMF2の配列状態を維持するための例えば図4(a)、(b)に示されているような配列維持手段24を施す。そして、配列維持手段24を施された並列状態のSMF2を光ファイバ保持台12から取り外し、配列維持手段24によりSMF2の並列状態が維持された状態のまま、並列状態の全てのSMF2を研磨装置に保持固定する。そして、研磨装置によって、各SMF2にそれぞれ融着接続されている各GIF3の切断面を研磨代分だけ研磨する。これにより、GIF3の長さを設定長Lにすると共に、GIF3の切断面をより平滑化する。
以下に、第2実施形態例を説明する。なお、この第2実施形態例の説明において、第1実施形態例と同一構成部分には同一符号を付し、その共通部分の重複説明は省略する。
この第2実施形態例では、GIF3を融着接続したSMF2を、光ファイバ保持台12に取り付ける工程に特徴があり、それ以外のファイバコリメータ1の製造工程および光ファイバ保持台12の構成は、第1実施形態例と同様である。
すなわち、この第2実施形態例では、図6のモデル図に示されるように、光ファイバ保持台12に隣接させて、ファイバ仮固定用部材33(33a,33b)を配設する。ファイバ仮固定用部材33(33a,33b)は、SMF2やGIF3を光ファイバ保持台12に固定する前に、光ファイバ保持台12に配置したSMF2やGIF3を仮固定するためのものである。図6に示されるファイバ仮固定用部材33(33a,33b)は、仮固定用台34(34a,34b)と、押し付け部材35(35a,35b)とを有して構成されている。仮固定用台34(34a,34b)は、SMF2やGIF3を載置するためのものであり、当該仮固定用台34(34a,34b)の上面には粘着シート(図示せず)が設けられている。押し付け部材35(35a,35b)は、仮固定用台34(34a,34b)上に載置されたSMF2あるいはGIF3を仮固定用台34(34a,34b)に押し付けるためのものである。
この第2実施形態例では、GIF3が融着接続されたSMF2のジャケット形成部6を光ファイバ保持台12のジャケット形成部収容溝部13に収容し、そのジャケット形成部6のジャケット除去端面をファイバ位置決め用の段部壁面18に当接させてSMF2の位置決めを行う。このSMF2の光ファイバ保持台12への配置は1本ずつ行い、1本のSMF2の位置決め配置が終了する度に、そのSMF2のジャケット形成部6を仮固定用第34a上の粘着シートに、また、そのSMF2の先端に融着接続されているGIF3のジャケット形成部を仮固定用台34b上の粘着シートに、それぞれ、接着させる。これにより、SMF2の位置決め配置の状態が維持される。そして、例えば、光ファイバ保持台12の複数のジャケット形成部収容溝部13にそれぞれSMF2を上記の如く位置決め配置した後に、仮固定用台34(34a,34b)上のSMF2あるいはGIF3を押さえ部材35(35a,35b)によって仮固定用台34(34a,34b)に押し付けて、SMF2およびGIF3を仮固定する。この仮固定の後に、その状態を維持したまま、光ファイバ保持台12に配置されている全てのSMF2およびGIF3を第1実施形態例に示したように光ファイバ保持台12に固定する。
上記以外のファイバコリメータ1の製造工程および光ファイバ保持台12の構成は第1実施形態例と同様である。この第2実施形態例では、光ファイバ保持台12に配置したSMF2およびGIF3を仮固定してから、SMF2およびGIF3を光ファイバ保持台12に固定することとした。これにより、次に示すような効果を得ることができる。例えば、SMF2の仮固定を行わずに光ファイバ保持台12のジャケット形成部収容溝部13にSMF2のジャケット形成部6を熱可塑性の固定用材料(接着剤)を用いて固定する場合には、例えば、1本のSMF2をジャケット形成部収容溝部13に位置決め配置した後に、その都度、その位置決め配置後のSMF2をジャケット形成部収容溝部13に固定すべく加熱による熱可塑性の固定用材料の溶融と、その後の固定用材料の冷却硬化とを行うこととなる。しかしながら、熱可塑性の固定用材料を加熱したときに、位置決め配置して既にジャケット形成部収容溝部13に固定済みのSMF2を固定している熱可塑性の固定用材料をも溶融させてしまうために、その固定済みのSMF2の位置ずれが発生してしまう虞がある。これに対して、この第2実施形態例では、全てのSMF2の位置決め配置を行ってファイバ仮固定用部材33により仮固定した後に、全てのSMF2のジャケット形成部6を同時に固定用材料によって光ファイバ保持台12のジャケット形成部収容溝部13に固定することが可能となる。このため、上記したようなSMF2の位置ずれの問題発生を回避することができる。
また、第2実施形態例では、光ファイバ保持台12とは別個の仮固定用台34(34a,34b)上に粘着シートを設けたので、次に示すような効果を得ることができる。例えば、仮固定用の粘着シートを光ファイバ保持台12上に設ける場合には、粘着シートを光ファイバ保持台12に固着させるために、ある程度の面積が必要であり、このことに起因して、ジャケット形成部収容溝部13の配列ピッチを狭くすることが難しい。これに対して、この第2実施形態例では、光ファイバ保持台12とは別個の仮固定用台34(34a,34b)上に粘着シートを設けたので、上記したような問題を懸念することなく、ジャケット形成部収容溝部13の配列ピッチを狭くすることができる。これにより、例えば、複数のSMF2を隙間無く並列配置させることが可能となる。
以下に、第3実施形態例を説明する。なお、この第3実施形態例の説明では、第1や第2の各実施形態例と同一構成部分には同一符号を付し、その共通部分の重複説明は省略する。
この第3実施形態例では、GIF3が融着接続された複数のSMF2を光ファイバ保持台12に固定した後に、図7の模式的な断面図に示されるように、切断刃逃げ用凹部16に揺れ防止用材料(例えば樹脂材料)37を充填形成する。この後に、GIF3を切断対象位置Yで揺れ防止用材料と共に切断刃21により切断する。
この第3実施形態例では、切断刃逃げ用凹部16に充填形成された揺れ防止用材料37によって、GIF3の切断対象部位の揺れ動きが抑制された状態でGIF3の切断が行われるので、GIF3をより高精度に設定の切断対象位置Yでもって切断することができる。
なお、この発明は第1〜第3の各実施形態例の形態に限定されるものではなく、様々な実施の形態を採り得る。例えば、第1〜第3の各実施形態例では、光ファイバ保持台12のジャケット形成部収容溝部13と裸光ファイバ収容溝部14とGIF収容溝部15はそれぞれV溝であったが、ジャケット形成部収容溝部13と裸光ファイバ収容溝部14とGIF収容溝部15は、それぞれ、光ファイバを収容配置できればよく、それら収容溝部のうちの少なくとも一つは、V溝以外の例えばU溝等であってもよく、収容溝部13,14,15はV溝に限定されるものではない。また、図1等に示される例では、収容溝部13,14,15は、それぞれ、当該溝部にSMF2やGIF3が光ファイバ保持台12の表面よりも上側に突出した状態で配置される大きさを有するものであったが、収容溝部13,14,15は、SMF2やGIF3が光ファイバ保持台12の表面に突出しない状態で配置される大きさを有していてもよい。
さらに、第1〜第3の各実施形態例では、SMF2の裸光ファイバ4は、裸光ファイバ収容溝部14に浮いた状態で収容配置される例を示した。これにより、裸光ファイバ収容溝部14の内壁面に因る裸光ファイバ4の損傷を回避することができる。これに対して、例えば、裸光ファイバ収容溝部14の内壁面に弾性材料等の柔軟性の高い材料のシート等の内張りを形成し、内張りに裸光ファイバ4を当接させた状態で裸光ファイバ4を裸光ファイバ収容溝部14に収容配置してもよい。内張りは柔軟性の高いものであることから、この場合にも、裸光ファイバ4の損傷を防止することができる。
さらに、第1〜第3の各実施形態例では、SMF2のジャケット形成部6をジャケット形成部収容溝部13に固定する手段として、ワックス等の固定用材料を用いる例を示したが、例えば、押さえ部材を利用してSMF2のジャケット形成部6をジャケット形成部収容溝部13に押し付け固定する構成としてもよい。
さらに、第1〜第3の各実施形態例では、図1(d)や図1(e)に示されるような傾斜側部22を有する切断刃21を用いることで、GIF3の切断面に設定の傾き角度を形成する例を示した。これに対して、例えば、図8に示されるような光ファイバ保持台12を利用することで、GIF3の切断面に設定の傾き角度を形成してもよい。図8に示される光ファイバ保持台12の構成では、複数本のジャケット形成部収容溝部13の並設方向に対してGIF3の切断面の設定の傾き角度(例えば8°)分だけ傾いた仮想直線上に、全てのジャケット形成部収容溝部13の段部壁面18が配置されるように、段部壁面18の位置をずらしてジャケット形成部収容溝部13と裸光ファイバ収容溝部14が光ファイバ保持台12に形成されている。また、切断刃逃げ用凹部16は、ジャケット形成部収容溝部13の並設方向に対してGIF3の切断面の設定の傾き角度分だけ傾いた方向に伸張形成されている。このような光ファイバ保持台12を利用してGIF3の切断を行う場合には、切断刃逃げ用凹部16の伸張方向に沿って切断刃21を進行させながら、並設されている複数本のGIF3を順次連続的に切断対象位置Yで切断する。これにより、GIF3の切断工程でGIF3の切断面に設定の傾き角度をも形成することができる。
さらに、図9の断面図に示されるような光ファイバ保持台12を利用して、GIF3の切断を行ってもよい。図9に示される光ファイバ保持台12の構成では、ジャケット形成部収容溝部13と裸光ファイバ収容溝部14とGIF収容溝部15との全ての収容溝部の長手方向が、光ファイバ保持台12の底面に対して、GIF3の切断面の設定の傾き角度分だけ傾いている。このような光ファイバ保持台12を利用してGIF3の切断を行うことによっても、GIF3の切断工程で、GIF3の切断面に設定の傾き角度をも形成することができる。
さらに、図10(a)に示されるような光ファイバ保持台12を利用してもよい。その光ファイバ保持台12は、例えば、図10(b)に示されるような光ファイバ配置用部材40が複数並設されたものである。その光ファイバ配置用部材40は、ジャケット形成部収容溝部13と裸光ファイバ収容溝部14と切断刃逃げ用凹部16とGIF収容溝部15が順に連続的に1列だけ形成されたものである。図10(a)の光ファイバ保持台12の構成では、複数の光ファイバ配置用部材40の並設状態を容易に変更できる。このことから、例えば、各光ファイバ配置用部材40のファイバ位置決め用の段部壁面18の位置を揃えることも、段部壁面18の位置を互いにずらすことも、また、段部壁面18の配置位置のずれ量を変化させることも容易にできる。段部壁面18の位置を揃えて複数の光ファイバ配置用部材40を組み合わせて光ファイバ保持台12を構成する場合には、前述したような傾斜側部22を有する切断刃21を用いてGIF3の切断を行うことによって、GIF3の切断工程でGIF3の切断面に設定の傾き角度を形成することもできる。また、段部壁面18の位置をずらして複数の光ファイバ配置用部材40を組み合わせて光ファイバ保持台12を構成する場合には、図8の光ファイバ保持台12を利用してGIF3の切断を行う場合と同様に、ジャケット形成部収容溝部13等の並設方向に対して切断刃21の進行方向を傾けることによって、GIF3の切断と同時にGIF3の切断面に傾きを形成することができる。さらに、図10(a)の光ファイバ保持台12の構成では、各段部壁面18のずれ量を変化させ、また、ジャケット形成部収容溝部13等の並設方向に対する切断刃21の進行方向の傾き角度を変化させることで、容易に、GIF3の切断面の傾き角度を変更することができる。
さらに、光ファイバ保持台12として、例えば、光ファイバ保持台12の底面に対する収容溝部13,14,15の長手方向の傾き角度が自在に可変できる光ファイバ保持台12を利用してGIF3の切断を行ってもよい。GIF3の切断面における設定の傾き角度が変更になったときに、その光ファイバ保持台12における収容溝部13,14,15の長手方向の傾き角度を変更後の角度に調整するだけで、GIF3の切断面に変更後の傾き角度を形成することが容易にできることとなる。つまり、設計変更に対して、簡単かつ迅速に対応できる。
さらに、第1〜第3の各実施形態例では、光ファイバ保持台12の切断刃逃げ用凹部16は、両端部がそれぞれ光ファイバ保持台12の側面に開口していたが、切断刃逃げ用凹部16は、その一方又は両方の端部が光ファイバ保持台12の側面に開口していない態様であってもよい。
さらに、第1〜第3の各実施形態例では、図12に示される態様のファイバコリメータ1を製造する例を示したが、例えば、この発明は、SMFの先端に予め定められた設定長を持つGIFが接続されて成るファイバコリメータの製造であれば、図12以外の形態のファイバコリメータの製造にも適用することができる。例えば、本発明のファイバコリメータの製造方法および光ファイバ保持台は、図11のモデル図に示されるような態様のファイバコリメータ1を製造する場合にも適用することができる。図11のファイバコリメータ1は、その先端部の周面に平坦部38が形成されているものである。その平坦部38は、ファイバコリメータ1を組み込み対象の部材に取り付けるときに例えばファイバコリメータ位置決め用のガイドとして用いられるものである。図11に示されるようなファイバコリメータ1を製造する場合には、例えば、SMF2の先端にGIF3を融着接続した後に例えば切削により平坦部38を形成する。その後に、そのGIF3が融着接続され平坦部38が形成されたSMF2を、第1〜第3の各実施形態例と同様に光ファイバ保持台12に取り付けてSMF2の先端側のGIF3の切断を行う。
また、例えば、第3実施形態例に示したように、光ファイバ保持台12の切断刃逃げ用凹部16に揺れ防止用材料37を充填形成した後にGIF3の切断対象位置Yを切断する場合には、SMF2を光ファイバ保持台12に固定し切断刃逃げ用凹部16に揺れ防止用材料37を充填形成した後に、SMF2およびGIF3の予め定められた平坦部形成領域に例えば切削により平坦部38を形成してから、GIF3を切断対象位置Yでもって切断してもよい。又は、切断刃逃げ用凹部16に揺れ防止用材料37を充填形成してGIF3を切断対象位置Yで切断した後に、その状態のまま、例えば切削によりSMF2およびGIF3の設定の平坦部形成領域に平坦部38を形成してもよい。
さらに、第3実施形態例では、光ファイバ保持台12における切断刃逃げ用凹部16の内部全体に揺れ防止用材料37を充填形成する例を示したが、例えば、揺れ防止用材料37によって切断刃逃げ用凹部16の形成領域におけるGIF3の部位の揺れ動きを防止できればよいので、例えば、揺れ防止用材料37がGIF3の周囲だけに形成され、例えば切断刃逃げ用凹部16の底面側には揺れ防止用材料37が形成されていなくともよい。
さらに、第1〜第3の各実施形態例では、GIF3を切断すると同時にGIF3の切断面に設定の角度を付ける例を示したが、他の手法によってGIF3の切断面に傾きを付けてもよい。例えば、切断刃21によりGIF3を切断した後に、GIF3の切断面を研磨することによって当該GIF3の切断面に設定の傾きを付けてもよい。
さらに、第1〜第3の各実施形態例では、光ファイバ保持台12からSMF2を取り外すときには、並列状態の全てのSMF2に配列維持手段24を施して全てのSMF2の並列状態を維持させてから、それら全てのSMF2を光ファイバ保持台12から取り外す例を示したが、例えば、光ファイバ保持台12からSMF2を1本ずつバラバラな状態で取り外して、例えば反射防止膜形成装置や研磨装置に取り付けてもよい。
さらに、第1〜第3の各実施形態例では、光ファイバ保持台12には複数本のSMF2を配置して、複数本のSMF2の先端のGIF3を一度に切断する例を示したが、例えば、光ファイバ保持台12にはSMF収容溝部13とGIF収容溝部15がそれぞれ1本ずつしか設けられておらず、SMF2の先端側のGIF3を1本ずつ切断してもよい。この場合にも、SMF2のジャケット形成部6をジャケット形成部収容溝部13に固定すると共に、SMF2との接続部Xから設定長Lを越えたGIF3の部分をGIF収容溝部15に固定してから、GIF3を切断対象位置Yで切断刃21によって切断する。
さらに、第1〜第3の各実施形態例に示した光ファイバ保持台12の表面には接続部配置位置目印ライン20が形成されていたが、ライン20に代えて突起部や窪み部から成る接続部配置位置目印を設けてもよい。また、接続部配置位置目印を省略してもよい。
第1実施形態例のファイバコリメータの製造工程例を説明するための図である。 第1実施形態例のファイバコリメータの製造工程で使用する切断装置の光ファイバ保持台の一形態例を説明するための図である。 図2に示される光ファイバ保持台にSMFを配置した状態例を表したモデル図である。 光ファイバ保持台に並列配置されているSMFの配列状態を維持するための配列維持手段の一形態例を説明するための図である。 SMFの先端のGIFの切断面に反射防止膜を形成する工程例を説明するための図である。 第2実施形態例を説明するための図である。 第3実施形態例を説明するための図である。 光ファイバ保持台のその他の形態例を説明するための図である。 光ファイバ保持台の別の形態例を説明するための図である。 さらに光ファイバ保持台の別の形態例を説明するための図である。 ファイバコリメータのその他の形態例を説明するための図である。 ファイバコリメータの一形態例を説明するための図である。 ファイバコリメータの製造工程の従来例を説明するための図である。
符号の説明
1 ファイバコリメータ
2 SMF
3 GIF
4 裸光ファイバ
5 ジャケット
6 ジャケット形成部
12 光ファイバ保持台
13 ジャケット形成部収容溝部
14 裸光ファイバ収容溝部
15 GIF収容溝部
16 切断刃逃げ用凹部
24 配列維持手段
37 揺れ防止用材料

Claims (6)

  1. シングルモード光ファイバの先端に、予め定められた設定長を持つグレーデッドインデックスファイバが接続されている構成を有するファイバコリメータの製造方法であって、
    外周にジャケットが施されているシングルモード光ファイバの先端側のジャケットを除去して露出させた裸光ファイバの先端に、前記設定長よりも長いグレーデッドインデックスファイバを接続する工程と、
    ジャケット形成部収容溝部と、このジャケット形成部収容溝部に連接され当該ジャケット形成部収容溝部よりも断面積の小さい裸光ファイバ収容溝部と、切断刃逃げ用凹部と、グレーデッドインデックスファイバ収容溝部とが順に連続的に表面に設けられている光ファイバ保持台の前記ジャケット形成部収容溝部にシングルモード光ファイバのジャケットが形成されているジャケット形成部を収容し前記ジャケットの除去端面をジャケット形成部収容溝部と裸光ファイバ収容溝部との連接部分の段部壁面に当接させた状態でジャケット形成部をジャケット形成部収容溝部に固定し、前記設定長のグレーデッドインデックスファイバ部位を切断刃逃げ用凹部の形成領域に配置し、前記設定長を越えたグレーデッドインデックスファイバ部分をグレーデッドインデックスファイバ収容溝部に固定する工程と、
    その後、非固定状態のグレーデッドインデックスファイバ部分を前記設定長の位置で切断刃により切断する工程と、
    を有することを特徴とするファイバコリメータの製造方法。
  2. シングルモード光ファイバの先端に、予め定められた設定長を持つグレーデッドインデックスファイバが接続されている構成を有するファイバコリメータの製造方法であって、
    外周にジャケットが施されているシングルモード光ファイバの先端側のジャケットを除去して露出させた裸光ファイバの先端に、前記設定長よりも長いグレーデッドインデックスファイバを接続する工程と、
    ジャケット形成部収容溝部と、このジャケット形成部収容溝部に連接され当該ジャケット形成部収容溝部よりも断面積の小さい裸光ファイバ収容溝部と、切断刃逃げ用凹部と、グレーデッドインデックスファイバ収容溝部とが順に連続的に表面に設けられている光ファイバ保持台の前記ジャケット形成部収容溝部にシングルモード光ファイバのジャケットが形成されているジャケット形成部を収容し前記ジャケットの除去端面をジャケット形成部収容溝部と裸光ファイバ収容溝部との連接部分の段部壁面に当接させた状態でジャケット形成部をジャケット形成部収容溝部に固定し、前記設定長のグレーデッドインデックスファイバ部位を切断刃逃げ用凹部の形成領域に配置し、前記設定長を越えたグレーデッドインデックスファイバ部分をグレーデッドインデックスファイバ収容溝部に固定する工程と、
    光ファイバ保持台の切断刃逃げ用凹部の形成領域に配置されているグレーデッドインデックスファイバ部分に揺れ防止用材料を充填硬化する工程と、
    その後、グレーデッドインデックスファイバを前記設定長の位置で揺れ防止用材料と共に切断刃により切断する工程と、
    を有することを特徴とするファイバコリメータの製造方法。
  3. 切断刃の側面には、グレーデッドインデックスファイバの切断面に予め定められた傾き角度を付けるための傾斜側部を形成し、グレーデッドインデックスファイバを切断するまでの間に切断刃の傾斜側部によってシングルモード光ファイバに接続されている側のグレーデッドインデックスファイバの切断面に前記傾き角度を形成することを特徴とする請求項1又は請求項2記載のファイバコリメータの製造方法。
  4. グレーデッドインデックスファイバを、シングルモード光ファイバとの接続部から設定長の位置で切断するのに代えて、設定長を研磨代分だけ越えた位置でグレーデッドインデックスファイバを切断し、
    この切断工程の後に、シングルモード光ファイバを光ファイバ保持台に配設した状態のまま、切断刃を研磨用ブレードに代え当該研磨用ブレードによってグレーデッドインデックスファイバの切断面を研磨代分だけ研磨することを特徴とする請求項1又は請求項2記載のファイバコリメータの製造方法。
  5. シングルモード光ファイバの先端に、予め定められた設定長を持つグレーデッドインデックスファイバが接続されている構成を有するファイバコリメータの製造に使用する光ファイバ保持台であって、
    この光ファイバ保持台の表面には、
    外周にジャケットが施されているシングルモード光ファイバの先端側のジャケットを除去して露出させた裸光ファイバの先端に前記設定長よりも長いグレーデッドインデックスファイバを接続させた態様のシングルモード光ファイバのジャケットが形成されているジャケット形成部を収容して固定するジャケット形成部収容溝部と、
    このジャケット形成部収容溝部に連接され当該ジャケット形成部収容溝部よりも断面積の小さい裸光ファイバ収容溝部と、
    ジャケット形成部収容溝部と裸光ファイバ収容溝部との連接部分に形成されているファイバ位置決め用の段部壁面と、
    前記設定長を越えたグレーデッドインデックスファイバ部分を収容して固定するグレーデッドインデックスファイバ収容溝部と、
    グレーデッドインデックスファイバ収容溝部と前記裸光ファイバ収容溝部との間に形成される切断刃逃げ用凹部と、
    が設けられていることを特徴とする光ファイバ保持台。
  6. ジャケット形成部収容溝部と、裸光ファイバ収容溝部と、グレーデッドインデックスファイバ収容溝部との全ての収容溝部の長手方向は、光ファイバ保持台の底面に対して、予め定められたグレーデッドインデックスファイバ切断面傾き角度分だけ傾いていることを特徴とする請求項5記載の光ファイバ保持台。
JP2006068017A 2006-03-13 2006-03-13 ファイバコリメータの製造方法および光ファイバ保持台 Pending JP2007248522A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006068017A JP2007248522A (ja) 2006-03-13 2006-03-13 ファイバコリメータの製造方法および光ファイバ保持台

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006068017A JP2007248522A (ja) 2006-03-13 2006-03-13 ファイバコリメータの製造方法および光ファイバ保持台

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007248522A true JP2007248522A (ja) 2007-09-27

Family

ID=38592936

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006068017A Pending JP2007248522A (ja) 2006-03-13 2006-03-13 ファイバコリメータの製造方法および光ファイバ保持台

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007248522A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1664871B1 (en) Optical ferrule
US7587108B2 (en) Optical device with cantilevered fiber array and planar lightwave circuit
US7422375B2 (en) Optical connection structure and optical connection method
CN100476474C (zh) 光学元件、该光学元件的连接方法及包括该光学元件的光学模组
US6928226B2 (en) Fiber and lens grippers, optical devices and methods of manufacture
EP3171206B1 (en) Optical interface devices and methods employing optical fibers and a support member having a bend section
JPH1010362A (ja) 受動的に調整されたファイバーを有する光集積回路
US11567285B2 (en) High-density FAUs and optical interconnection devices including optimized arrays and related methods
US11415754B2 (en) Fiber array spacers, optical assemblies incorporating fiber array spacers, and methods of fabricating the same
JP3824541B2 (ja) 光部品表面実装用基板及びその製造方法、並びにこれを用いた組立品
JP4043448B2 (ja) 光学接続構造とその作製方法、および光伝送媒体の端面処理方法
JP2004126563A (ja) レンズ一体型光ファイバとその製造方法
JP4252884B2 (ja) 光学接続構造および光学接続方法
JP2007248522A (ja) ファイバコリメータの製造方法および光ファイバ保持台
JP5851794B2 (ja) 光軸合わせ方法及び光ファイバアレイユニットの製造方法
JP2019197131A (ja) 光ファイバアレイ、ファイバ固定用基板及び光ファイバアレイの製造方法
JPH05264859A (ja) 光導波路基板と光ファイバホルダの接続方法
JP2003287645A (ja) ファイバ整列型光部品