JP2007234653A - 薄膜の製造方法、薄膜及び薄膜素子 - Google Patents

薄膜の製造方法、薄膜及び薄膜素子 Download PDF

Info

Publication number
JP2007234653A
JP2007234653A JP2006050848A JP2006050848A JP2007234653A JP 2007234653 A JP2007234653 A JP 2007234653A JP 2006050848 A JP2006050848 A JP 2006050848A JP 2006050848 A JP2006050848 A JP 2006050848A JP 2007234653 A JP2007234653 A JP 2007234653A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
flexible substrate
support
unevenness
film material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006050848A
Other languages
English (en)
Inventor
Sukeyuki Fujii
祐行 藤井
Kenji Sano
健志 佐野
Kenichiro Wakizaka
健一郎 脇坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP2006050848A priority Critical patent/JP2007234653A/ja
Publication of JP2007234653A publication Critical patent/JP2007234653A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Element Separation (AREA)
  • Thin Film Transistor (AREA)

Abstract

【課題】液状の薄膜材料を付与して、所定の領域に薄膜を高精度に形成することができ、しかも工程の簡略化及びコストの低減を果たすことが可能な薄膜の製造方法を提供する。
【解決手段】一方面1aに凹凸が形成されている支持体1の一方面1aに可撓性基板2を配置し、可撓性基板2を凹凸に沿うように付着させ、可撓性基板2の支持体1に付着されている側とは反対側の面において、上記凹凸に追随して設けられている凹凸の凹部に、液状の薄膜材料3を付与し、固化させ、薄膜を形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機薄膜などを用いた薄膜素子に好適な薄膜の製造方法、薄膜及び薄膜素子に関し、より詳細には、可撓性基板の一方面の所定の領域に限定的に形成された薄膜の製造方法、該薄膜及び薄膜素子に関する。
近年、情報技術や通信技術の発展に伴って、超薄型であり、携帯可能な情報処理装置、情報表示装置または情報記憶装置などが強く求められている。超薄型のこれらの装置を提供する技術として、有機半導体薄膜を用いた電界効果型トランジスタ、ダイオード、キャパシタなどの素子が注目されている。
有機薄膜を用いた薄膜素子は、無機半導体素子に比べて、より低温のプロセスで製造することができる。従って、生産コストを低減することができる。また、基板として、可撓性に優れたプラスチック板やプラスチックフィルムからなる可撓性基板を用いることができる。従って、軽量であり、かつ壊れにくい素子を提供することがきる。このような有機薄膜素子の製造方法としては、有機薄膜を構成するための有機薄膜材料溶液を用意し、該薄膜材料溶液を基板上に塗布したり、吹き付けたり、あるいは印刷法を用いて印刷する方法などが知られている。
下記の非特許文献1には、ポリカーボネートフィルムからなる可撓性基板上に、有機薄膜を配置してなる有機トランジスタが開示されている。
他方、下記の特許文献1には、インクジェット法により有機発光層を構成するための有機薄膜材料溶液を基板上に吐出し、吐出された有機薄膜材料を固化する工程を備えた有機発光装置の製造方法が開示されている。インクジェット法などの吐出法により薄膜材料を基板上に吐出した場合、薄膜材料溶液が所望とする領域から拡がるおそれがある。そこで、特許文献1に記載の製造方法では、基板上に、フッ素化ポリマー層からなるリリーフパターンが形成されており、該リリーフパターンで囲まれた領域に有機半導体材料溶液がインクジェット法により吐出されている。すなわち、リリーフパターンを設けることにより、有機半導体材料溶液の半導体構成領域外への拡がりが防止されている。
Japanese Journal of Applied Physics,42,299 (2003) 特表2005−522000号
有機薄膜材料溶液などの液体状の薄膜材料を基板上に例えばインクジェット法などにより、吐出した場合、薄膜材料溶液が基板上において拡がるおそれがあった。そのため、上記特許文献1では、フッ素化ポリマーによりリリーフパターンを形成し、該リリーフパターンを形成した領域に有機半導体薄膜材料が吐出され、位置決めされていた。
しかしながら、特許文献1に記載の製造方法では、リリーフパターンを設けなければならなかった。そのため、製造工程が複雑となり、コストを大幅に低減することは困難であった。
本発明の目的は、上述した従来技術の欠点を解消し、薄膜材料溶液を基板上に付与し、薄膜を形成するにあたり、薄膜を所定の領域に確実に形成することができるだけでなく、工程の簡略化及びコストの低減を果たすことを可能とする薄膜の製造方法、並びに該薄膜の製造方法により得られた薄膜、薄膜素子を提供することにある。
本発明に係る薄膜の製造方法は、一方面に凹凸が形成されている支持体の該一方面に可撓性基板を配置し、該可撓性基板を前記凹凸に沿うように支持体の前記一方面に付着させる工程と、前記可撓性基板の前記支持体に付着されている側とは反対側の面において、前記支持体の一方面に設けられている凹凸に追随して設けられている凹凸の凹部部分に、液状の薄膜材料を付与し、固化させて薄膜を形成する工程と、前記薄膜を形成した後に、前記可撓性基板を前記支持体から分離する工程とを備えることを特徴とする。
本発明に係る製造方法では、表面に凹凸が形成されている支持体の一方面に該凹凸に可撓性基板が沿うように可撓性基板が付着される。すなわち、可撓性基板を支持体の上記一方面に付着させることにより、可撓性基板の可撓性を利用して、可撓性基板を支持体の凹凸に追随させて変形させる。この場合支持体の一方面に設けられている凹凸に追随して可撓性基板の支持体に付着させている側とは反対側の面にも凹凸が形成されることになる。そして、この可撓性基板の支持体に付着されている側とは反対側の面における凹凸の凹部部分に、液状の薄膜材料を付与し、固化させて薄膜が形成される。この凹部部分に液状の薄膜材料が限定的に付与されるので、凹部部分が薄膜を形成したい所定の領域とするように凹部を形成しておけば、薄膜を所定の領域に確実に形成することができる。そして、薄膜形成後に、可撓性基板を支持体から分離することにより、薄膜が所定の領域に形成された可撓性基板を得ることができる。
本発明に係る薄膜の製造方法において、支持体の一方面の凹凸に沿うように可撓性基板を付着させる工程は適宜の形態で行われ得る。
本発明のある特定の局面では、前記支持体の一方面の凹凸に沿うように、前記支持体の一方面に前記可撓性基板を付着させるにあたり、前記支持体の凹部に連なる吸引孔を前記支持体に設けておき、該吸引孔から吸引することにより、前記可撓性基板が前記支持体の一方面の凹凸に沿うように吸着される。この場合には、真空吸引装置などを用いて、支持体の一方面の凹凸に沿うように可撓性基板を確実に付着させることができる。
また、本発明に係る製造方法では、好ましくは、支持体の一方面の凹凸に沿うように可撓性基板を付着させるに際し、支持体の一方面の凹凸に沿うように可撓性基板を剥離性接着材を用いて支持体の一方面に仮着することが望ましい。この場合には、支持体の一方面の凹凸に沿うように変形された可撓性基板を確実にその状態に維持することができ、しかも薄膜形成後に支持体から容易に剥離することができる。
「剥離性接着材」とは、接着後に、可撓性基板を支持体に仮止めした後に、薄膜形成後に、可撓性基板を支持体から容易に剥離し得る接着材を広くいうものとする。このような剥離性接着材としては、再剥離性を有する粘着材からなる再剥離性接着材、熱エネルギーを付与することにより接着力が低下する熱剥離性接着材、光を照射することにより接着力が低下する光剥離性接着材など広く用いることができる。本発明においては、好ましくは、上記剥離性接着材として熱剥離性接着材が用いられ、その場合には、加熱するだけで、仮止め後に接着力を容易に低下させることができ、可撓性基板を支持体から円滑に剥離することができる。
本発明に係る製造方法における液状の薄膜材料を可撓性基板の表面の凹部部分に付与する方法については、特に限定されないが、例えばインクジェット法などの吐出法により行われ得る。吐出法を用いた場合には、液状の薄膜材料を可撓性基板表面の凹部に効率良くかつ低コストで付与することができる。
本発明に係る薄膜は、平坦な可撓性基板の所定の領域に限定的に設けられた薄膜であって、前記可撓性基板が一時的に変形されて形成された可撓性基板の表面の凹部に薄膜材料を付与することにより、前記所定領域に限定的に形成されていることを特徴とする。
本発明に係る薄膜は、上記本発明の製造方法により得ることがてき、可撓性基板が一時的に変形されて形成された可撓性基板の表面の凹部に薄膜材料を付与することにより、所定領域に限定的に形成された薄膜が確実に得られる。
本発明に係る薄膜では、好ましくは、薄膜の中央部分が相対的に厚く、周辺部分が相対的に薄くされている。この場合には、周辺部分が相対的に薄くされているので、薄膜素子が隣り合っている場合などにおいて、隣り合う薄膜素子間のクロストークを低減することができる。
本発明に係る薄膜素子は、本発明の製造方法により得られたものであり、可撓性基板と、可撓性基板の所定の領域に設けられた薄膜とを備える。
本発明の製造方法では、上記のように、所定の領域に確実に薄膜を形成することができるので、リリーフパターンなどの形成のような煩雑な製造工程を経ることなく、安価にかつ高精度に所定の領域に薄膜が形成されている薄膜素子を得ることができる。
本発明においては、好ましくは、上記薄膜は有機薄膜材料であって、それによって、有機薄膜を用いて構成されている有機機能素子としての薄膜素子が提供される。
本発明に係る薄膜の製造方法では、薄膜を所定の領域に形成するに際し、一方面に凹凸が形成されている支持体を用意し、該支持体の一方面に可撓性基板を凹凸に沿うように付着させる。この工程により、可撓性基板の支持体に付着されている側とは反対側の面においても、支持体の一方面に設けられた凹凸に追随して凹凸が一時的に形成されることになる。そして、この凹凸の凹部部分に、液状の薄膜材料を付与し、固化させて薄膜を形成する。この場合、薄膜材料は液状であるが、凹部部分に限定的に、容易にかつ確実に付与することができる。従って、薄膜形成後に、支持体から可撓性基板を分離すると、上記一時的な変形から可撓性基板が元の形状に復元しようとするが、その場合であっても、薄膜は、上記凹部に限定的に形成されているので、該凹部を所定の領域となるように支持体の一方面を凹凸を付与しておけば、所定の領域に確実に薄膜を形成することができる。
しかも、上記所定の領域に薄膜を形成するために、可撓性基板の一方面に、リリーフパターンや凸部などを設ける必要がないため、製造工程の簡略化を図ることができ、薄膜の製造コストを低減することが可能となる。
よって、本発明によれば、可撓性基板の表面の所定の領域に、高精度に形成された本発明の薄膜を安価に提供することが可能となる。
以下、図面を参照しつつ本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る薄膜製造方法の要部を示す部分切欠正面断面図である。
本実施形態では、先ず、支持体1を用意する。支持体1は、一方主面1a上に凹凸を有する。この凹凸は、複数の凹部としての貫通孔1bを形成することにより設けられている。すなわち、支持体1の一方主面1aでは、複数の貫通孔1bが形成されている部分が凹部を構成し、その他の部分が凸部を形成し、一方主面1aに凹凸が付与されている。図2は、支持体1の平面図である。上記複数の貫通孔1bは、本実施形態では、開口部の平面形状が円形であり、かつ支持体1において、均一に分散配置されている。もっとも、貫通孔1bの加工部の平面形状は円形以外の四角形などの他の形成とされていてもよい。
上記貫通孔1bの開口部の平面形状は、後述する有機薄膜が形成されるべき所定の領域の平面形状に応じた形状とされている。
上記支持体1を構成する材料は特に限定されず、金属、合成樹脂、ガラスなどの適宜の剛性材料により形成され得る。
上記貫通孔1bは、支持体1の他方主面1c側に延ばされている。すなわち、貫通孔1bの下方部分は、吸引孔として利用され、図示しない真空吸引装置に接続され、図1の矢印Aで示すように、吸引し得るように構成されている。
本実施形態では、上記支持体1の一方主面1a上に、可撓性基板2を載置する。可撓性基板2は、可撓性を有する材料からなる基板であり、このような可撓性を有する材料としては、特に限定されず、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミドなどの適宜の合成樹脂からなるフィルム、金属箔等を挙げることができる。
上記支持体1の一方主面1a上に、可撓性基板2を載置した状態で矢印Aで示すように、貫通孔1bの下端側から真空吸引する。その結果、吸引力により、可撓性基板2が図示のように変形する。すなわち、凹部を構成している貫通孔1bに可撓性基板2の一部が入り込むように、可撓性基板2が貫通孔1bが設けられている部分で下方に湾曲する。従って、可撓性基板2の支持体1に付着されている側とは反対側の面においても、上記支持体1の一方主面1aの凹凸に追随した凹凸が設けられることになる。すなわち、可撓性基板2の支持体1に付着されている側とは反対側の面である上面2aにおいても、貫通孔1bが設けられている部分が凹部となるように凹凸が設けられることになる。
次に、上記可撓性基板2の上面2aにおいて、インクジェット法などの吐出法により、液状の有機薄膜材料3を付与する。その結果、可撓性基板2の上面2aに設けられた凹部に限定的に、上記薄膜材料3が付与され得る。すなわち、可撓性基板2に、リリーフパターンや凸部などを設けずとも、液状の有機薄膜材料を、凹部2aに限定的に付与することができる。
しかる後、有機薄膜材料3を乾燥により固化する。図3に、支持体1の図示を省略して模式的正面図で示すように、薄膜3Aが上記凹部2b内に限定的に形成される。なお、図3では、実際には支持体1に支持されているため、可撓性基板2の凹部2b以外の部分は平坦とされており、凹部2bにおいて下方に湾曲した状態が維持されている。しかる後、真空吸引を解除し、支持体1から有機薄膜3が形成された可撓性基板2を取り出せばよい。このようにして図4に示す薄膜3Aを形成することができる。
図4から明らかなように、得られた薄膜3Aは、中央部分が相対的に厚く、周辺部分が相対的に薄くされている。これは、上記製造方法からも明らかなように、凹部2aが真空吸引により可撓性基板2の一部を湾曲させて形成していることによる。
そして、薄膜3Aでは、外周縁部分が相対的に薄くされているので、例えば、可撓性基板2上において、複数の有機薄膜素子を薄膜3Aを用いて形成した場合、隣接する薄膜素子間のクロストークを低減することができる。
なお、上記製造方法では、有機薄膜材料を付与し、乾燥により固化させた後に、真空吸引が解除される。その結果、可撓性基板2に一時的に加えられていた吸引力が取り除かれることになる。従って、可撓性基板2は、一時的に変形された状態から初期の平板状の状態に復元しようとする。もっとも、上記薄膜3Aが形成されているために、可撓性基板2は、完全には元の平坦な状態に戻り難く、図4に模式的に示されているように、薄膜3Aが形成されている部分で若干湾曲することとなる。しかしながら、この湾曲の度合いは、図4では理解を容易とするために、誇張して大きく図示されているが、実際には非常に小さく、曲率で1mm−1以下程度であり、可撓性基板2の平坦性を損なうものではない。
上記有機薄膜3Aを構成するための薄膜材料については特に限定されず、様々な高分子材料、オリゴマー、または低分子の有機化合物などを挙げることができる。このような材料としては、より具体的には、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)などのポリチオフェン誘導体とポリスチレンスルホン酸(PSS)などの混合物から高分子材料、チオフェンモノマーと他のモノマーとが共重合されてなる共重合体やオリゴマー、フラーレン、デンドリマー、フタロシアニンもしくはペンタセンなどの有機化合物などを挙げることができる。
さらに、本発明においては、薄膜材料が、有機薄膜を構成する薄膜材料に限定されず、無機半導体、誘電体、または導体などであってもよく、例えば、可溶性の半導体、金属酸化物微粒子からなる誘電体などを用いてもよい。
いずれにしても、可撓性基板上に吐出される液状の薄膜材料は、上記のような薄膜材料を、適宜の溶媒や水に溶解もしくは分散してなる液状の薄膜材料として用意され、可撓性基板の凹部に付与されることになる。
なお、図5及び図6は、上記実施形態の変形例を説明するための支持体の各平面図である。図5に示す変形例では、支持体11にL字状の凹部11aが形成されている。また、図6では、支持体12上において、上面に複数本の平行に延びる複数本の凹部12aが設けられている。このように、貫通孔1aに代えて、様々な平面形状の凹部を設けることができる。なお、図5及び図6においても、凹部11a,12aは、支持体11,12の下面まで貫通していてもよく、その場合には、真空吸引等により容易に真空することができる。なお、吸引孔は、支持体の一方主面に開口している凹部に直接つながる貫通孔である必要はなく、凹部と支持体内部において、連結されている適宜の孔により吸引孔を構成してもよい。すなわち、吸引孔は支持体の一方主面と反対側の主面に貫いて延ばされている必要は必ずしもない。
また、図5に示した凹部11aに液状の薄膜材料を付与し、薄膜を形成することにより、L字状の薄膜を形成することができる。同様に、図6に示した支持体12では、直線状の凹部12aに応じた直線状の薄膜を形成することができる。このようなL字状や直線状の薄膜は、薄膜素子の部分だけでなく、例えば配線パターンなどの一部を形成するために用いられてもよい。すなわち、前述した導体からなる薄膜を形成することにより、L字状または直線状の配線パターンなどを形成することも可能である。
図7は、本発明の第2の実施形態に係る製造方法を説明するため模式的正面断面図である。
第2の実施形態の薄膜の製造方法では、支持体21の一方主面21a上に、複数の凸部21bが設けられている。本実施形態では、この凸部21bで囲まれた領域が凹部を構成している。凹部に貫通孔21cが貫通している。
製造に際しては、上記支持体21の一方主面上に、第1の実施形態で用いたのと同様の可撓性基板2を載置し、矢印Bで示すように真空吸引する。その結果、可撓性基板2は、凹部21aで囲まれた領域を凹部となるように支持体21の一方主面の凹凸に追随した凹凸を有するように一時的に変形される。
従って、この状態において、第1の実施形態と同様に、可撓性基板2の凹部2bに例えばインクジェット法などの吐出法により液状の薄膜材料3を付与し、固化すればよい。このようにして、第1の実施形態と同様に薄膜が形成される。しかる後、上記真空吸引を停止し、可撓性基板2を支持体21から分離すればよい。第2の実施形態のように、支持体21の一方主面に、複数の凸部21bを設けることにより、凸部21bで囲まれた部分を凹部として、支持体21の一方主面に凹凸を付与してもよい。従って、上記凸部21bは、凹部2bを囲む枠状の平面形状を有することが望ましい。
また、図1及び図7において、支持体1,21の一方主面と可撓性基板2とが接触している部分の少なくとも一部に、剥離性接着材を付与しておいてもよい。この場合には、真空吸引に先立ち、可撓性基板2を支持体1,21の所定の部分に位置決めした後に、可撓性基板2の位置決めされた状態を確実に維持することができる。また、薄膜材料3を付与する前に真空吸引を解除したとしても、可撓性基板2が一時的に変形された状態を維持する。従って、上記第1,第2の実施形態と同様に、可撓性基板の凹部2bに液状の薄膜材料を付与し、薄膜を形成することができる。
他方、上記剥離性接着材を用いた製造方法は、真空吸引法と組み合わせる必要は必ずしもない。すなわち、図8に示す変形例のように、支持体31の一方主面31a上に、複数の凹部31bを設けることにより、凹凸を形成しておき、該凹凸に沿うように剥離性接着材32を付与しておいてもよい。この場合、可撓性基板2を上記凹凸に沿うように支持体31の上面に圧接させ、剥離性接着材32の接着力により、可撓性基板2を一時的に変形させた状態に維持することができる。
従って、支持体31の一方主面31a上の凹凸に追随して一時的に変形した可撓性基板2の支持体31に付着されている側とは反対側の面2aの凹部2bに上記実施形態と同様に液状の薄膜材料3を付与し固化されればよい。そして、薄膜が形成された後、支持体31から可撓性基板2を分離すればよい。剥離性接着材32は、剥離性を有するため、この分離は容易に行われ得る。
好ましくは、剥離性接着材の接着力を、可撓性基板2に対する接着力よりも、支持体31に対する接着力を高くするように、剥離性接着材及び支持体の材料を選択することが望ましい。それによって、剥離性接着材の可撓性基板2側への移行を防止することができる。なお、本明細書において、上記剥離性接着材とは、接着後に、剥離し得る接着材を広く含むものとし、このような剥離し得る接着材としては、粘着材すなわち感圧性接着材のような再剥離性接着材だけでなく、熱エネルギーを付与したときに接着力が低下する熱剥離性接着材、あるいは光を照射した際に接着力が低下する光剥離性接着材を広く含むものとする。
次に、具体的な実験例につき説明する。
(実施例1)
第1の実施形態に従って、直径0.5mmの円形の吸引孔1bが設けられているアルミニウムからなる支持体1を用意した。この支持体1の一方主面1a上に、厚さ25μmのPETフィルムからなる可撓性基板2を載置し、真空吸引した。しかる後、真空吸引して、可撓性基板2が一時的に変形されている状態において、凹部2bにポリ3−ヘキシルチオフェン(P3HT)(アルドリッチ社製の高分子材料、平均モル質量87000g/モル)の1重量%濃度のオルト−キシシレン溶液を室温で滴下した。しかる後、10分間放置した後真空オーブンで減圧下において90℃で1時間加熱し、薄膜3Aを形成した。支持体1上に保持されている状態において、薄膜を観察したところ、前述した図3に示すような形状とされていた。しかる後、支持体1から分離した後、可撓性基板2を略平坦な部分に載置したところ、前述した図4に示すような断面形状が観察された。
得られた薄膜3Aの直径は0.3mmの±0.06のmmの範囲にあり、高精度に円形の平面形状を有する薄膜を形成することが可能であった。
(比較例1)
実施例1で用いた可撓性基板を変形させず、平坦な状態で、実施例1と同じ液状の薄膜材料を吐出し、薄膜を形成した。得られた薄膜の直径は、0.3mm±0.1mmであり、薄膜の形成精度が大幅に低下していた。
(実施例2)
実施例1で用意した支持体1の上面に、仮止め用の吸引穴を形成した熱剥離性接着材(日東電工(株)製、商品名:リバアルファNo.3198)を貼り合わせした後、可撓性基板2を実施例1と同様にして真空吸引により吸着し、しかる後、一旦吸引動作を停止した。吸引動作を停止したとしても、可撓性基板2は一時的に変形された状態を維持していた。この状態において、常圧下において、実施例1で用いた薄膜材料を付与し、以下実施例1と同様にして薄膜を形成した。90℃での加熱により、上記熱剥離性接着材の接着力が低下し、基板2が支持体1から剥離した。得られた薄膜の直径は0.3mm±0.04mmであった。従って、実施例1よりもさらに薄膜の形成精度を高め得ることがわかる。
(実施例3)
図9に示すように、可撓性基板2上に、予め、ゲート電極5、ゲート絶縁膜6を形成した。しかる後、実施例1と同様にして、薄膜3Aを形成した。そして、支持体1から可撓性基板2を分離した後、可撓性基板2を平坦な部分に載置した状態でソース電極7及びドレイン電極8を形成し、電界効果型のトランジスタを作製した。ソース電極7とドレイン電極8との間に20Vの直流電圧を印加し、ゲート電極5に印加する電圧を制御することにより、ソース電極7とドレイン電極8との間の電流を変調することができ、トランジスタとしての動作を確認することができた。
本発明に係る薄膜は、上記のような有機薄膜を利用した有機電界効果型トランジスタに限らず、様々なトランジスタや、キャパシタもしくはダイオードなどの電子部品素子、有機EL素子などの様々な表示素子、あるいは記憶装置等に用いることができる。
本発明の第1の実施形態に係る薄膜の製造方法を説明するための模式的部分切欠正面断面図。 第1の実施形態で用いた支持体の平面図。 第1の実施形態において、支持体上において一時的に変形された可撓性基板と、該可撓性基板に付与された薄膜材料の固化により形成された薄膜を示す部分切欠正面断面図。 支持体から分離されて最終的に得られた可撓性基板上の薄膜を示す部分切欠正面断面図。 本発明の製造方法の変形例で用いられる支持体の平面図。 本発明の製造方法の他の変形例で用いられる支持体の平面図。 本発明の第2の実施形態に係る製造方法を説明するための部分切欠正面断面図。 本発明の第3の実施形態に係る製造方法を説明するための部分切欠正面断面図。 本発明の実施例3で得られた電界効果型トランジスタを説明するための正面断面図。
符号の説明
1…支持体
1a…主面
1b…貫通孔
2…可撓性基板
2a…上面
2b…凹部
3…薄膜材料
3A…薄膜
4…剥離性接着材
5…ゲート電極
6…ゲート絶縁膜
7…ソース電極
8…ドレイン電極
11…支持体
11a…凹部
12…支持体
12a…凹部
21…支持体
21a…主面
21b…凸部
21c…凹部
31…支持体
31a…上面
31b…凹部
32…剥離性接着材

Claims (9)

  1. 一方面に凹凸が形成されている支持体の該一方面に可撓性基板を配置し、該可撓性基板を前記凹凸に沿うように支持体の前記一方面に付着させる工程と、
    前記可撓性基板の前記支持体に付着されている側とは反対側の面において、前記支持体の一方面に設けられている凹凸に追随して設けられている凹凸の凹部部分に、液状の薄膜材料を付与し、固化させて薄膜を形成する工程と、
    前記薄膜を形成した後に、前記可撓性基板を前記支持体から分離する工程とを備えることを特徴とする、薄膜の製造方法。
  2. 前記支持体の一方面の凹凸に沿うように、前記支持体の一方面に前記可撓性基板を付着させるにあたり、前記支持体の凹部に連なる吸引孔を前記支持体に設けておき、該吸引孔から吸引することにより、前記可撓性基板を前記支持体の一方面の凹凸に沿うように吸着することを特徴とする、請求項1に記載の薄膜の製造方法。
  3. 前記支持体の前記一方面の凹凸に沿うように前記可撓性基板を付着させるにあたり、前記支持体の一方面の凹凸に沿うように前記可撓性基板を剥離性接着材を用いて前記支持体の一方面に仮着することを特徴とする、請求項1または2に記載の薄膜の製造方法。
  4. 前記剥離性接着材が、加熱により接着力が低下する熱剥離性接着材である、請求項3に記載の薄膜の製造方法。
  5. 前記薄膜材料を前記可撓性基板表面の凹部に付与するに際し、液状の薄膜材料を吐出することにより行う、請求項1〜4のいずれか1項に記載の薄膜の製造方法。
  6. 平坦な可撓性基板の所定の領域に限定的に設けられた薄膜であって、前記可撓性基板が一時的に変形されて形成された可撓性基板の表面の凹部に薄膜材料を付与することにより、前記所定領域に限定的に形成されていることを特徴とする、薄膜。
  7. 前記可撓性基板の一方面に設けられた薄膜において、該薄膜の中央部分が相対的に厚く、周辺部分が相対的に薄くされている、請求項6に記載の薄膜。
  8. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造方法により形成されており、可撓性基板と、該可撓性基板の所定の領域に設けられた薄膜とを備えることを特徴とする、薄膜素子。
  9. 前記薄膜が有機薄膜材料であり、それによって有機薄膜を用いて構成されている有機機能素子であることを特徴とする、請求項8に記載の薄膜素子。
JP2006050848A 2006-02-27 2006-02-27 薄膜の製造方法、薄膜及び薄膜素子 Pending JP2007234653A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006050848A JP2007234653A (ja) 2006-02-27 2006-02-27 薄膜の製造方法、薄膜及び薄膜素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006050848A JP2007234653A (ja) 2006-02-27 2006-02-27 薄膜の製造方法、薄膜及び薄膜素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007234653A true JP2007234653A (ja) 2007-09-13

Family

ID=38554975

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006050848A Pending JP2007234653A (ja) 2006-02-27 2006-02-27 薄膜の製造方法、薄膜及び薄膜素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007234653A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI462244B (zh) 異方向性導電膜片及其製作方法
TWI230567B (en) Printed circuit board and method of producing the same
JP6679601B2 (ja) アレイ基板、フレキシブル表示パネル及び表示装置
US10723112B2 (en) Method of transferring thin film
US7867876B2 (en) Method of thinning a semiconductor substrate
US20120235315A1 (en) Method for fabricating a flexible device
US20140034364A1 (en) Methods of manufacturing metal wiring buried flexible substrate by using plasma and flexible substrates manufactured by the same
WO2016169336A1 (zh) 衬底载板、柔性显示面板及相应的制作方法、柔性显示装置
US20070062639A1 (en) Method for manufacturing a flexible display
US8048716B2 (en) Structure of embedded active components and manufacturing method thereof
JP2009152160A (ja) 粒子転写型およびその製造方法、粒子転写膜の製造方法ならびに異方性導電膜
JP2007042087A (ja) Rfidタグ及びその製造方法
US20090050352A1 (en) Substrate structures for flexible electronic devices and fabrication methods thereof
JP2010040580A (ja) 有機薄膜デバイスの製造方法及び有機薄膜デバイス
CN105393334A (zh) 压印有图案以形成隔离器件区域的基板
JP2007201056A (ja) 薄膜トランジスタ及びその製造方法
JP4124455B2 (ja) 配線転写シート、配線基板、及びトランジスタの製造方法
JP2009130327A (ja) 半導体装置の製造方法、電子機器の製造方法、半導体装置および電子機器
JP2006186293A (ja) 薄膜トランジスタの製造方法
JP2007234653A (ja) 薄膜の製造方法、薄膜及び薄膜素子
KR101358254B1 (ko) 기판 상에 기능성 조성물의 패턴을 형성하는 방법 및 그 방법에 의하여 형성된 기능성 패턴을 구비한 전자 장치
JP5891625B2 (ja) 有機半導体素子の製造方法および有機半導体素子
JP4952915B2 (ja) インク層の転写方法および電子装置の製造方法
KR20180137643A (ko) 표시장치의 제조방법
JP2010034217A (ja) 有機薄膜トランジスタの製造方法