JP2007231133A - 非イオン性界面活性剤 - Google Patents

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昭充 利根川
Masaki Takeda
勝紀 竹田
Yoshiyuki Hashimoto
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Abstract

【課題】脂肪族アルコールにアルキレンオキサイドを付加した非イオン性界面活性剤化合物において、低温流動性、非ゲル性、臭気を改善するとともに、浸透性、表面張力低下能、洗浄力、乳化力、可溶化力といった性能を充分に高く保つことができるものを提供する。
【解決手段】下記一般式(I)で示される化合物からなることを特徴とする非イオン性界面活性剤である。
R−O−(AO)p−(CO)q−[(CO)r/(AO)s]−H ・・・(I)
(式中、Rは炭素数8〜20である脂肪族炭化水素基、p、q、r、sは平均付加モル数(p=1〜5、q=1〜15、r=1〜20、s=1〜5)、AOは炭素数3または4のオキシアルキレン基、[(CO)r/(AO)s]はオキシエチレン基と炭素数3または4のオキシアルキレン基との、モル比r/sのランダム重合鎖である。)
【選択図】なし

Description

本発明は、脂肪族アルコールに、アルキレンオキサイドを付加して得られる化合物からなる非イオン性界面活性剤に関する。この種の非イオン性界面活性剤は、洗浄剤のみならず、浸透剤、湿潤剤、乳化剤、または可溶化剤に使用可能なものである。
炭素数8〜20の天然及び合成由来の、直鎖または分岐の、飽和または不飽和の、第1級または第2級の脂肪族アルコールにエチレンオキサイド等を付加重合して得られる非イオン性界面活性剤は、優れた性能を有する非常に有用な界面活性剤である。
とりわけ、分岐を有する炭素数8〜15の合成系飽和アルコールを出発原料とした製品は、特に性能に優れたものに属し、浸透性及び表面張力低下能に優れ、泡切れ性が良好であるとともに、鉱物油汚れ、植物油汚れ及びその他の種々の汚れに対して良好な洗浄力を示す。また、各種油類に対する乳化力が良好であるなどの性能を有する。そのため、家庭用のみならず業務用、工業用として広範囲に使用可能である。
ところが、この種の非イオン性界面活性剤は、(1)製品保管時に沈降物が発生する、(2)低温時の安定性が悪い、(3)製品中に含まれる未反応アルコールに起因する臭気を有するなどの問題点があった。
これらの問題を解決するために、コスト面および製造設備面からプロピレンオキサイド(PO)の導入による方法が適していると考えられ、例えば、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドのランダム付加体やブロック付加体、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、エチレンオキサイドの順に導入したブロック付加体などが知られている。
しかし、製品外観や臭気の問題を改善すべくプロピレンオキサイドを付加した場合は、泡特性やゲル化挙動、低温流動性、ハンドリング性といった特定の性能を改善し得るものの、界面活性剤の基本的な性質である浸透性、表面張力低下能を大きく低下させる他、洗浄力、乳化力、可溶化力といった実用上重要な性能を低下させてしまうこととなり、従来技術による改善効果は、実用上充分満足しうるものでない。
また、エチレンオキサイド付加体に、更にエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドをランダム付加させたアルキレンオキサイド付加体が提案されており、これによる改善効果は見られるものの十分満足できるものではなく未だ改善の余地がある(特許文献1)。
特開2003−226892号公報
本発明者は、上記問題点に鑑み種々検討を行った結果、特定の形式及び特定の範囲のモル比にて炭素数3または4のアルキレンオキサイドを付加することにより、これを外れる条件では全く得られない優れた性能のアルキレンオキサイド付加脂肪族アルコール型の非イオン性界面活性剤が得られることを見出すに至った。
本発明は、脂肪族アルコールにアルキレンオキサイドを付加して得られる化合物からなる非イオン性界面活性剤において、低温流動性、非ゲル性、臭気を改善するとともに、浸透性、表面張力低下能、洗浄力、乳化力、可溶化力といった性能を充分に高く保つことができるものを提供するものである。
本発明の非イオン性界面活性剤は、下記一般式(I)で示される化合物からなることを特徴とする。
R−O−(AO)p−(CO)q−[(CO)r/(AO)s]−H ・・・(I)
(式中、Rは炭素数8〜20である脂肪族炭化水素基、p、q、r、sは平均付加モル数(p=1〜5、q=1〜15、r=1〜20、s=1〜5)、AOは炭素数3または4のオキシアルキレン基、[(CO)r/(AO)s]はオキシエチレン基と炭素数3または4のオキシアルキレン基との、モル比r/sのランダム重合鎖である。)
本発明の構成により、低温流動性、非ゲル性、臭気を改善するとともに、浸透性、表面張力低下能、洗浄力、乳化力、可溶化力といった性能を充分に高く保つことができる。
上記の一般式(I)における脂肪族炭化水素基Rは、好ましくは、炭素数8〜15の分岐脂肪族炭化水素基、更に好ましくは、炭素数8〜11の飽和一級分岐脂肪族炭化水素基の含有量が80重量%以上である脂肪族炭化水素基である。
このような構成であると、浸透性、表面張力低下能、泡切れ性、油汚れに対する洗浄力、及び、各種油類に対する乳化力や可溶化力において特に優れるものとなる。
本発明においては、上記一般式(I)で示される化合物の曇点と、下記一般式(II)で示される化合物の曇点との差が2℃以内である場合に、前記一般式(I)で示される化合物の分子量(M)が、下記式(1)及び(2)を満足することが好ましい。
R−O−(CO)a−H ・・・(II)
300≦M≦1500 ・・・(1)
1.05≦M/M≦2.50 ・・・(2)
(但し、一般式(II)の化合物は、前記一般式(I)の化合物と同一の脂肪族炭化水素基Rと、付加モル数aのオキシエチレン単独重合鎖とからなるものであり、式(2)におけるMは一般式(II)の化合物の分子量である。)
本発明の非イオン性界面活性剤組成物が上記一般式(I)において条件式(1)、(2)をともに満たす場合には、低温流動性、非ゲル性、臭気低減効果において特に優れるとともに、浸透性、表面張力低下能、泡切れ性、油汚れに対する洗浄力、及び、各種油類に対する乳化力や可溶化力においてさらに優れたものとなる。
更に、特には、脂肪族炭化水素基Rが炭素数8〜11の分岐型の合成系飽和一級アルコールから誘導されたものである場合、泡切れが良く、かつ、水希釈時のゲル化領域が狭いものとなる。すなわち、泡立ちによる泡トラブル、並びに、水希釈時における広い濃度範囲でのゲル化挙動のために生産性を大きく低下させるといった従来の問題点を解決することができる。ゲル化範囲が狭いことを利用して、濃縮型液体洗浄剤組成物の配合成分として好適に使用できる。
本発明の非イオン性界面活性剤は、低温流動性、非ゲル性、臭気を改善するとともに、浸透性、表面張力低下能、洗浄力、乳化力、可溶化力といった性能を充分に高く保つことができるので、洗浄剤のみならず、浸透剤、湿潤剤、乳化剤、可溶化剤、また濃縮型液体洗浄剤組成物の配合成分に使用できる。
本発明の非イオン性界面活性剤は、上記のように、高級アルコールにプロピレンオキサイドに次いでエチレンオキサイドを付加させたブロック付加体に、更にエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドをランダム付加させたアルキレンオキサイド付加した化合物からなり、この付加重合の際に特定のモル比等の条件を選択したものである。
本発明に使用できる高級アルコールは、炭素数8〜20である脂肪族アルコールである。好ましい高級アルコールは、炭素数8〜15の分岐脂肪族アルコールである。更に好ましい高級アルコールは、炭素数8〜11の飽和一級分岐脂肪族炭化水素基の含有量が80重量%以上である脂肪族アルコールである。このような高級アルコールであると、浸透性、表面張力低下能、泡切れ性、油汚れに対する洗浄力、及び、各種油類に対する乳化力や可溶化力において特に優れたものが得られる。
この炭素数8〜15の分岐型の合成系飽和一級アルコールは、炭素数が単一であっても、異なる炭素数の高級アルコールの混合物であってもよい。また、本発明に使用できる高級アルコールの化学構造は単一組成であっても、複数の異性体からなる混合物であってもよい。
好ましい高級アルコールの例としては、プロピレン、ブテン、またはこれらの混合物から誘導される高級オレフィンを経てオキソ法によって製造される分岐型の飽和一級アルコールが挙げられる。該製法によって得られるイソノナノール、イソデカノール、イソトリデカノール等が市販されており、本発明の非イオン性界面活性剤の製造に好適に使用できる。また、該製法によって得られる炭素数8〜15の分岐型飽和一級アルコールの混合物、例えばEXXALシリーズ(エクソン・モービル社(商標))も好適に使用できる分岐型高級アルコールの一例である。
また、2−プロピル−1−ヘプタノール、2−ブチル−1−オクタノール、2−ブチル−1−デカノール、2−ヘキシル−1−オクタノールなど、炭素数8〜15の2−アルキル−1−アルカノール型の化学構造をもつゲルベアルコール(Guerbet Alcohol)の単一組成或いは混合物も好適に使用できる分岐型高級アルコールの一例である。この時、ゲルベアルコールの側鎖は直鎖状であっても分岐状であってもよい。
その他に、2−エチル−1−ヘキサノール、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノールも本発明に使用できる分岐型高級アルコールの一例である。更に、上記各種アルコールを2種以上配合して使用することも可能である。
本発明の非イオン性界面活性剤の製造に用いる、炭素数3または4のアルキレンオキサイドにおいて、炭素数3のものは、いうまでもなくプロピレンオキサイドである。炭素数4のアルキレンオキサイドは、イソブチレンオキサイドやテトラヒドフランも含むが、好ましくは、1,2−ブチレンオキサイドまたは2,3−ブチレンオキサイドである。
本発明の非イオン性界面活性剤をなす化合物は、下記一般式(I)により示される。
R−O−(AO)p−(CO)q−[(CO)r/(AO)s]−H ・・・(I)
但し、
R:炭素数8〜20である脂肪族炭化水素基
p、q、r、s:は平均付加モル数(p=1〜5、q=1〜15、r=1〜20、s=1〜5)
AO:炭素数3または4のオキシアルキレン基
[(CO)r/(AO)s]:オキシエチレン基と炭素数3または4のオキシアルキレン基との、モル比r/sのランダム重合鎖。
ここで、炭素数が8未満であると、界面活性剤として実用上充分な性能を示さない。一方、分岐脂肪族炭化水素基の炭素数が大きすぎると、浸透性、表面張力低下能、洗浄力などの性能が低下する。分岐脂肪族炭化水素基が、炭素数8〜15の飽和一級炭化水素基である場合、洗浄力、浸透性、表面張力低下能、及び洗浄力において特に優れたものとなる。また、これらの性能の付与に加えて、水への溶解性を高め、水溶液のゲル化問題を解決するためには、分岐脂肪族炭化水素基が炭素数8〜11の飽和一級炭化水素基であることが望ましい。
上記一般式(I)の化合物におけるオキシプロピレン単独重合鎖の平均付加モル数p、オキシエチレン単独重合鎖の平均付加モル数q、ランダム重合鎖中のオキシエチレン基平均付加モル数r、及び、該ランダム重合鎖中の炭素数3または4のオキシアルキレン基の平均付加モル数sのいずれが上記範囲から外れても、臭気改善効果が大きく低下するか、または、浸透性及び表面張力低下能が大きく低下するとともに、洗浄力、乳化力、可溶化力が低下してしまうこととなる。
本発明の界面活性剤化合物は、好ましくは、下記の条件を満足する。
上記一般式(I)で示される化合物の曇点と、下記一般式(II)の化合物の曇点との差が2℃以内である場合に、一般式(I)で示される化合物の分子量(M)が、下記式(1)及び(2)を満たすことである。
R−O−(CO)a−H ・・・(II)
300≦M≦1500 ・・・(1)
1.05≦M/M≦2.50 ・・・(2)
但し、上記一般式(II)の化合物は、前記一般式(I)の化合物と同一の脂肪族炭化水素基Rと、付加モル数aのオキシエチレン単独重合鎖とからなるものであり、上記式(2)におけるMは上記一般式(II)の化合物の分子量である。
すなわち、上記一般式(II)の化合物は、原料アルコールを同一とし、曇点が一般式(I)の化合物と実質上同一となるように平均付加モル数を調整することにより、製造したものである。すなわち、測定された曇点の差が2℃以内となるようにエチレンオキサイドの付加モル数を調整した、いわば曇点相当品である。
一般式(II)で示される曇点相当品に対する分子量の比率M/Mは、本件発明者が、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、この種の非イオン性界面活性剤の性能を測る指標として見出したものである。すなわち、分岐を有する合成系脂肪族アルコールにアルキレンオキサイドを付加した非イオン性界面活性剤化合物において、浸透力、表面張力低下力、洗浄力、乳化力、可溶化力といった界面活性剤としての実用上重要な性能を低下させずに低温流動性、非ゲル性、臭気を大幅に改善するという目的で、種々の検討を行った結果、上記分子量の比率M/Mが決定的な意味を持つことを見出すに至った。曇点相当品に対する分子量の比率M/Mは、曇点を実質上同一としつつエチレンオキサイド以外のアルキレンオキサイドを共重合させた場合の分子量の増加の度合いを示すものであり、いわば分子量増加指数と呼ぶべきものである。
本件発明者は、さらに鋭意検討を行った結果、一般式(I)の化合物の分子量が特定の範囲内にあり(上記式(1))、かつ、分子量増加指数M/Mが特定の範囲内(上記式(2))にある場合に、上記課題を達成する上で際だって優れた結果が得られることを見出した。
本発明の非イオン性界面活性剤は、家庭用製品、業務用製品および工業用製品、更に各種産業分野の工程薬剤として好適に使用できる。具体的な使用例として、本発明の非イオン性界面活性剤は、低温流動性、非ゲル性、臭気が大幅に改善されており、浸透力が良好で、表面張力低下能に優れる特徴を活かして、洗浄剤、浸透剤、湿潤剤、乳化剤、可溶化剤として好適に使用できる。また、本発明の非イオン性界面活性剤は、泡立ちが低く、更に泡切れ性が良好である特徴から、泡立ちによるトラブルが懸念される用途、例えば、工業用製品、各種産業分野の工程薬剤として好適に使用できる。なお、この際、従来技術と同様に界面活性剤成分として、必要に応じて他の界面活性剤、例えば、他種の非イオン性界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤の1種以上を適量配合して使用することができる。更に、その他の各種配合成分も従来技術と同様に使用することができる。
本発明の非イオン性界面活性剤を好適に使用できる好例としては家庭用、業務用および工業用の各種洗浄剤、更に各種産業分野の工程薬剤、例えば、繊維精練剤、金属表面処理剤、金属脱脂剤、金属部品、電子部品用洗浄剤、脱ピッチ剤、脱墨剤、等がある。本発明の非イオン性界面活性剤は鉱物油汚れ、植物油汚れの他、無機物、ワックス類、樹脂類が付着した汚れ等、種々の汚れに対して良好な洗浄力を示す。特に鉱物油汚れに対しては著しい効果を発揮する。また、本発明の非イオン性界面活性剤は単独で使用することも、他種の薬剤と配合、併用して使用することができる。洗浄剤として使用する場合の配合成分としては、従来技術と同様に、各種非イオン性界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤の他、各種アルカリ成分、無機ビルダー類、増泡剤、増粘剤、キレート剤類、ハイドロトロープ剤、酵素類、除菌剤、香料、色素、等が挙げられる。
また、従来は界面活性剤のゲル化挙動により、界面活性剤を水に溶解させる各種製造工程において、多大な労力(攪拌、加温に関わる時間、エネルギー)を要してしたが、本発明の非イオン性界面活性剤は水に対して易溶解性であり、低温で且つ短時間で容易に水希釈が可能であることは、商業生産上、非常に有益である。更に、炭素数8〜11の分岐型飽和一級アルコールから誘導された本発明の非イオン性界面活性剤は、従来品に比較してゲル化領域が狭く、界面活性剤の高濃度配合が可能であり、コスト面、商品設計上の多様性の点において優位性がある。これを利用して濃縮型液体洗浄剤の配合成分とすることは、本発明により得られる非イオン性界面活性剤の好適な使用例である。
以下に、本発明の具体的な実施例、及び比較例について説明するが、本発明はこれらの実施例によって制限されるものではない。
表1に本発明にかかる実施例1〜13の非イオン性界面活性剤の原料アルコール(ROH)、界面活性剤組成(AO,AO、p、q、r、s)、その分子量(M)と曇点、曇点相当品(a、曇点、分子量M)、分子量増加係数(M/M)を示す。
Figure 2007231133
表2に比較例1〜12の非イオン性界面活性剤の原料アルコール(ROH)、界面活性剤組成(AO,AO、p、q、r、s)、その分子量(M)と曇点、曇点相当品(a、曇点、分子量M)、分子量増加係数(M/M)を示す。
Figure 2007231133
表1、2に記載の各非イオン性界面活性剤の水溶液について、基礎物性(表面張力、浸透力、起泡性)、及び性状(製品外観、臭気改善性、耐ゲル化安定性、洗浄力)について、下記試験方法により評価し、その結果に基づき総合評価を行った。
[表面張力]
ウィルヘルミー法に準拠して、ウィルヘルミー型表面張力計を用い、25℃で非イオン性界面活性剤0.5%水溶液の表面張力を測定した。
[浸透力]
キャンバスディスク法(ISO−8022−1990)に準拠して、25℃で非イオン性界面活性剤0.1%水溶液の浸透力(キャンバスディスクを界面活性剤水溶液に浸漬後、沈降し始めるまでの秒数)を測定した。
[起泡力]
ロス・マイルス法(JIS K3362−1990)に準拠して、25℃で非イオン性界面活性剤0.1%水溶液の起泡力(泡高さ(mm))を測定した。
[製品の外観]
上記の非イオン性界面活性剤の水溶液について、下記の評価基準に基づいて評価した。 ◎
○:沈降物なし、△:わずかに沈降物が認められる、×:沈降物が認められる。
[臭気改善性]
上記の非イオン性界面活性剤の水溶液について、下記の評価基準に基づいて評価した。◎
○:臭気なし、または特異臭は認められない、△:わずかに特異臭が認められる、×:特異臭が認められる。
[耐ゲル化安定性]
非イオン性界面活性剤化合物の40%、50%、70%水溶液を調製し、試験管に移して、20℃で48時間静置後の性状を観察した結果について、下記の評価基準に基づいて評価した。
○:低粘度で透明溶液、△:高粘度(または不均一)であるが流動性がある、×:ゲル化している。
[洗浄力(鉱油汚れの洗浄性能)]
鉱油汚れに対する洗浄力を試験片に付着した鉱油汚れに対して、その洗浄前後の重量変化から油除去率(%)を算出し、油除去率を洗浄力(%)と定義して評価した。
〈洗浄剤組成物の調製〉
洗浄剤組成物は、非イオン性界面活性剤10.0g(界面活性剤濃度2.0%)、メタケイ酸ソーダ(5水和物)1.7g(無水物換算0.2%)、蒸留水488.3g(合計)500gとした。
〈洗浄試験〉
重量既知の試験片(100メッシュSUS製金網、試験片サイズ100mm×50mm)を精製鉱油(出光興産社、ダフニースーパーエースバック)中に浸漬した後、105℃で30分間静置し、試験片の重量を測定した。次に500mlビーカーに上記洗浄剤組成物500gを調製し、液温が30℃となるよう調整した。次いで、試験片をクリップで固定して水溶液中に浸漬した後、翼径50mmのプロペラ型攪拌翼にて200rpmで2分間撹拌して試験片を処理(洗浄)した。続いて、別の500mlビーカーに30℃の蒸留水500mlを取り、洗浄操作と同様にして1分間すすぎを行った。すすぎ後、試験片を水中から取り出し、60℃の恒温槽中に一晩静置して乾燥させた。
〈洗浄力の算出及び評価〉
下記の計算式により、洗浄力を計算した。
洗浄力(%)=(A−B)×100/(A−C)
但し、A:油浸漬後であって洗浄前の試験片重量(g)、B:洗浄後の試験片の乾燥重量(g)、C:油浸漬前の試験片乾燥重量(g)である。得られた洗浄力の計算値に基づき、下記の基準で評価を行った。
○:85.0〜94.9%、△:70.0〜84.9%、×:0〜69.9%
実施例1〜13の基礎物性および性状の評価結果について表3に、また、比較例1〜12の基礎物性および性状の評価結果について表4にまとめて示す。
Figure 2007231133
Figure 2007231133
表3及び表4に示されるように、本発明の非イオン性界面活性剤において、低温流動性、非ゲル性、臭気改善性の各評価項目において良好な結果が得られたのに対して、比較例の界面活性剤では、いずれかの評価項目で非常に劣る結果となった。
また、本発明の非イオン性界面活性剤において、炭素数が8〜11の分岐型飽和一級アルコールから誘導された場合(実施例1〜10)に耐ゲル化安定性が大幅に向上する結果となった。
また、実施例の非イオン性界面活性剤化合物であると、洗浄力において充分に満足すべきものが得られた。
次に、上記の非イオン性界面活性剤について、下記方法に基づいて乳化力を評価した。被乳化油として流動パラフィン、ケロシン、トルエン、オリーブオイル、シリコンオイルを用いた。実施例の非イオン性界面活性剤の結果を表5に、比較例の非イオン性界面活性剤の結果を表6に示す。
[乳化試験]
上記の被乳化油8g、非イオン性界面活性剤0.8gを目盛り付き試験管にとり、試験管用タッチミキサーで30秒攪拌し、さらに蒸留水11.2gを加えてタッチミキサーで1分間攪拌した後、2時間静置後の乳化相、離水相の高さを測定して乳化力を評価した。
〈乳化力の評価〉
下記の計算式により、乳化力を計算した。
乳化力(%)= (仕込み水量−離水量)(ml) ×100/仕込み水量(ml)
得られた乳化力の計算値に基づき、下記の基準で評価を行った。
○:85.0〜100.0%、△:60.0〜84.9%、×:0〜59.9%
Figure 2007231133
Figure 2007231133
本発明の非イオン性界面活性剤は曇点相当品と比較してほぼ同等の乳化力を示したのに対して、比較例の非イオン性界面活性剤では非常に劣る結果となった。
次に、上記の非イオン性界面活性剤について、下記方法に基づいて可溶化力を評価した。被可溶乳化物としてリモネン、オイゲノール、酢酸ベンジルを用いた。実施例及び比較例の非イオン性界面活性剤の結果を表7に示す。
[可溶化試験]
上記被可溶化物0.1〜0.3gと非イオン性界面活性剤1.0gを容器にとり攪拌する。そこに蒸留水99gを加えて攪拌した後、2時間静置後の溶液状況を目視で評価し、下記の基準で評価を行った。
○:透明均一、△:微濁、×:白濁または分離している。
Figure 2007231133
本発明の非イオン性界面活性剤は良好な可溶化力を示すのに対して、比較例の非イオン性界面活性剤は可溶化力で非常に劣る結果となった。
脂肪族アルコールにアルキレンオキサイドを付加して得られる化合物からなる実施例の非イオン性界面活性剤において、低温流動性、非ゲル性、臭気を改善するとともに、浸透性、表面張力低下能、洗浄力、乳化力、可溶化力といった性能を充分に高く保つことができた。
本発明の非イオン性界面活性剤は、家庭用製品、業務用製品および工業用製品に好適に使用でき、例えば、洗浄剤、浸透剤、湿潤剤、乳化剤、可溶化剤として好適に使用できる。更に、工業用、各種産業分野の工程薬剤、例えば、繊維精練剤、金属表面処理剤、金属脱脂剤、金属部品、電子部品用洗浄剤、脱ピッチ剤、脱墨剤等にも好適である。また、濃縮型液体洗浄剤の配合成分としても有用である。

Claims (4)

  1. 下記一般式(I)で示される化合物からなることを特徴とする非イオン性界面活性剤。
    R−O−(AO)p−(CO)q−[(CO)r/(AO)s]−H ・・・(I)
    (式中、Rは炭素数8〜20である脂肪族炭化水素基、p、q、r、sは平均付加モル数(p=1〜5、q=1〜15、r=1〜20、s=1〜5)、AOは炭素数3または4のオキシアルキレン基、[(CO)r/(AO)s]はオキシエチレン基と炭素数3または4のオキシアルキレン基との、モル比r/sのランダム重合鎖である。)
  2. 前記一般式(I)で示される化合物の曇点と、下記一般式(II)で示される化合物の曇点との差が2℃以内である場合に、前記一般式(I)で示される化合物の分子量(M)が、下記式(1)及び(2)を満足することを特徴とする請求項1に記載の非イオン性界面活性剤。
    R−O−(CO)a−H ・・・(II)
    300≦M≦1500 ・・・(1)
    1.05≦M/M≦2.50 ・・・(2)
    (但し、一般式(II)の化合物は、前記一般式(I)の化合物と同一の脂肪族炭化水素基Rと、付加モル数aのオキシエチレン単独重合鎖とからなるものであり、式(2)におけるMは一般式(II)の化合物の分子量である。)
  3. 請求項1又は2に記載の非イオン性界面活性剤を含んでなることを特徴とする洗浄剤、浸透剤、湿潤剤、乳化剤、または可溶化剤。
  4. 前記脂肪族炭化水素基(R)が炭素数8〜11の飽和一級分岐脂肪族炭化水素基である請求項2記載の非イオン性界面活性剤を主成分として含み、水分含有量が60重量%以下であることを特徴とする濃縮型液体洗浄剤組成物。
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