JP2007228852A5 - - Google Patents
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Description
本発明は、植立穀稈を収穫するコンバインに関する。
コンバインはクローラを構成する無限履帯の接地面積を広くし、水田など軟弱な圃場でも自由に走行して刈取作業などの農作業を可能としている。
コンバインの操縦席のある運転台には変速レバー、操向レバーなどの各種レバー、各種操作用の操作スイッチ類及び作業内容、車速などを表示する表示装置等が所狭しと配置されている。そして運転台にこれら操縦レバーや表示装置などを設けるスペースを備えるため、必然的に操縦席と操縦スイッチ、レバー類、表示装置などとの間隔が狭くなる。したがって、運転台の居住空間が確保されず、コンバインを操縦するオペレータにとっては、快適な操作ができないことが問題となっている。
コンバインの操縦席のある運転台には変速レバー、操向レバーなどの各種レバー、各種操作用の操作スイッチ類及び作業内容、車速などを表示する表示装置等が所狭しと配置されている。そして運転台にこれら操縦レバーや表示装置などを設けるスペースを備えるため、必然的に操縦席と操縦スイッチ、レバー類、表示装置などとの間隔が狭くなる。したがって、運転台の居住空間が確保されず、コンバインを操縦するオペレータにとっては、快適な操作ができないことが問題となっている。
これらオペレータの居住空間を確保するために、表示ランプ等を配置した運転パネルと各種操作を行うための操作レバーなどを備えた操縦塔を分離して配置した構成が提案されている(特許文献1)。
特開2000−236735号公報
上記特許文献1に記載の構成では、上記運転パネルと操縦塔を分離して、運転パネルを刈り取り部側のサイドカバー上に取り付けて居住空間を確保し、更に運転パネルの裏面に作業灯を設け、操作性や作業性の向上を図っている。
しかし、上記特許文献1に記載のコンバインでは、運転パネルと操縦席との間隔は広くできるが、操縦塔と操縦席との間隔は広いとは言えず、オペレータの居住空間も未だ十分ではない。また、かえって操縦席と運転パネルとの距離があるため、操作性の面で良いとは言えない。そして、作業灯は、運転パネルの裏面に設けられており、運転パネル下方の刈り取り部などの一部を照らすことはできても、コンバインの前方周囲を広範囲に照らすことはできない。したがって、オペレータからの作業灯による前方の視認性も良好ではない。
本発明の課題は、オペレータの居住空間を十分確保できるコンバインの提供である。また、本発明の課題は、オペレータからの前方の視認性が良好な照明部を有するコンバインの提供である。
上記課題は次の解決手段により解決できる。
即ち、車体(2)の下部側に左右一対の走行装置(3)を設け、車体(2)の前側に刈取装置(9)を昇降自在に設け、車体(2)の上方に脱穀装置(10)とオーガ(15)を備えたグレンタンク(13)とを設け、操縦席(20)を備えた運転台(25)の右側面にオペレータの乗降用の空間を設け、前記運転台(25)の左側に主変速レバー(22)と副変速レバー(23)を設け、前記運転台(25)の右側前方に操向レバー(28)を設け、該操向レバー(28)の後方に近接する位置に操向レバー(28)を操作する腕や手を置くためのハンドレスト(35)を設け、該操向レバー(28)を左右に傾倒することによって車体を左右に旋回させ、該操向レバー(28)を前後に傾倒することによって刈取装置(9)を昇降させる構成とし、前記運転台(25)の前方にフロントカバー(40)を設け、前記操向レバー(28)の下側に位置するフロントカバー(40)の略右半面の部分を左半面の部分よりも車体進行方向前方側に突出させ、該フロントカバー(40)の略右半面の突出部分に前方を照らす作業灯(50)を設けたことを特徴とするコンバインとしたものである。
即ち、車体(2)の下部側に左右一対の走行装置(3)を設け、車体(2)の前側に刈取装置(9)を昇降自在に設け、車体(2)の上方に脱穀装置(10)とオーガ(15)を備えたグレンタンク(13)とを設け、操縦席(20)を備えた運転台(25)の右側面にオペレータの乗降用の空間を設け、前記運転台(25)の左側に主変速レバー(22)と副変速レバー(23)を設け、前記運転台(25)の右側前方に操向レバー(28)を設け、該操向レバー(28)の後方に近接する位置に操向レバー(28)を操作する腕や手を置くためのハンドレスト(35)を設け、該操向レバー(28)を左右に傾倒することによって車体を左右に旋回させ、該操向レバー(28)を前後に傾倒することによって刈取装置(9)を昇降させる構成とし、前記運転台(25)の前方にフロントカバー(40)を設け、前記操向レバー(28)の下側に位置するフロントカバー(40)の略右半面の部分を左半面の部分よりも車体進行方向前方側に突出させ、該フロントカバー(40)の略右半面の突出部分に前方を照らす作業灯(50)を設けたことを特徴とするコンバインとしたものである。
本発明によると、運転台25の前方に設けたフロントカバー40の前方突出部分に作業灯50を設けたため、該作業灯50も機体前方に張り出し、該作業灯50によってオペレータのコンバイン前方の視認性を良好にすることができる。また、刈取装置9のみならず、コンバイン前方を広範囲に照らすことができるため、コンバインの周囲で別の作業をすることもでき、わざわざ別の作業用に照明を用意しなくても良いので経済的である。また、周囲にコンバインの存在が分かりやすいため、コンバインの周りで作業をしていてもすぐに気がつき、安全である。
本発明の実施の形態を図面と共に説明する。
図1は本実施例のコンバインの右側面図であり、図2は図1のコンバインの正面図であり、図3は図1のコンバインの平面図である。なお、本明細書では、左側及び右側とはコンバインが前進する方向に向いたときの方向を言う。
図1は本実施例のコンバインの右側面図であり、図2は図1のコンバインの正面図であり、図3は図1のコンバインの平面図である。なお、本明細書では、左側及び右側とはコンバインが前進する方向に向いたときの方向を言う。
図1から図3に示すように、コンバインの車体2の下部側に土壌面を走行する左右一対の走行装置(以下、走行クローラと称す。)3を有する走行装置本体4を配設し、車体2の前端側に分草杆8を備えた刈取装置9が設けられている。刈取装置9は車体2の上方の支点を中心にして上下動する刈取装置支持フレーム(図示せず)で支持されているので、コンバインに搭乗したオペレータが運転台25の操縦席20にあるパワステレバー(操向レバー)28を前後に傾倒操作することにより、刈取装置支持フレームと共に上下に昇降する構成である。
車体2の上方には、刈取装置9から搬送されてくる穀稈を搬送して脱穀、選別する脱穀装置10と該脱穀装置10で脱穀選別された穀粒を一時貯溜するグレンタンク13が載置され、グレンタンク13の後部に縦オーガ16、横オーガ17からなるオーガ15を連接して、グレンタンク13内の穀粒をグレンタンク13下部の螺旋(図示せず)により搬送して、横オーガ17の穀粒排出口17cからコンバインの外部に排出する構成としている。
すなわち、コンバインはオペレータが操縦席20においてHST主変速レバー22および副変速レバー23を操作し、エンジン64の動力を図示しない走行トランスミッションケース内の主変速機を介して変速し、左右の走行クローラ3、3に伝動して任意の速度で走行する。なお、エンジンのスロットル弁の開度を調整するアクセルレバー11も操縦席20近傍に配置されている。
また、図3に示すように、運転台25の右側面はオペレータの乗降用の空間が設けられている。そして前記運転台25の右側前方には、パワステレバー(操向レバー)28、その後方に近接する位置に、パワステレバー28を操作する時に操作腕や操作手を置くための受け台(ハンドレスト)35と該受け台35を支持し、かつオペレータが乗降する時の支えバーとなる支持部(アーム)35aが機体に設けられている。また受台35の左側には、燃料や走行速度、グレンタンク13内の穀粒の貯留量などを表示する表示パネル部38や、また刈取装置9で刈り取る際の供給深さを手動で調節する供給深さ調節スイッチ36、分草杆8や刈取装置9などを左右に移動させる刈取りスライドスイッチ43、コンビスイッチ46などの刈取装置9や走行用の機器を操縦するための操作スイッチ類が設けられたモニタパネル部39を配置している。これら受け台35、支持部35a、及びモニタパネル部39は一体成形した合成樹脂から得られる。
パワステレバー(操向レバー)28は、一本のレバーを左右に傾倒すればコンバインを左右に旋回させ、前後に傾倒すれば刈取装置9を下降、上昇できる。コンバインは、オペレータが操縦席20においてパワステレバー28を左右に傾倒操作することにより各種旋回走行することができる。すなわち、パワステレバー28をコンバインを旋回させようとする方向に傾倒操作することにより、左右の走行クローラ3、3に速度差が与えられて走行方向の変更が行われる構成としている。
そして運転台25の左側には、走行クローラ3を無段階で前進、停止、後退制御できるHSTレバー(主変速レバー)22、走行クローラ3の速度を低速(作業速)、中速(作業速と走行速)、高速(走行速)の3段階に切り替える副変速レバー23、刈取装置9および脱穀装置10の運転停止を操作する刈取・脱穀レバー24などが設けられている。
図4には、本発明の一実施例によるコンバインの前方部分の右側面図を示し、図5には、図4のコンバインの右側部分の正面図を示し、図6には図4のコンバインの操縦席20のモニタパネル部39の平面図を示す。
図4に示すように、運転台25の前方にフロントカバー40を設けており、該フロントカバー40は、コンバインの進行方向の略右半面が進行方向前方に突出している。突出部分は、図5に示した斜線部分に相当する。そして、フロントカバー40の右半面の突出部分に照明部として作業灯50を設けている。
フロントカバー40の右半面は、オペレータが操縦席20に着席した際に足を置く部分に相当するので、本構成を採用することにより、オペレータの居住空間を確保できる。また、フロントカバー40の突出している部分に照明部としての作業灯50を設けたことで、作業灯50も機体前方に張り出すことになるため、照明部50による前方の視認性を良好にすることができる。また、刈取装置9のみならず、周囲を広範囲に照らすことが可能となるため、夜間時に別の作業をすることもでき、わざわざ別の作業用に照明を用意しなくても良いので経済的である。また、周囲にコンバインの存在が分かりやすいため、コンバインの周りで作業をしていてもすぐに気がつき、安全である。
そして、図4に示すように、操縦席20の前方のモニタパネル部39及び受け台35の乗降口側の支持部35aを前方に突出した形状とし、コンバインを操縦するオペレータが乗降しやすいようにしている。
また、図6に示すように、旋回モードのスイッチ37a、ランプ37bを含む自動制御スイッチなどの自動系のスイッチ類を、操作席20の前側のモニタパネル部39の表示パネル部38付近に集中配置している。自動系のスイッチ類として、分草杆8による植立穀稈検知によりコンバインの走行方向を自動的にコントロールするための自動方向制御のオン、オフを行うスイッチ37cとランプ37d、刈取装置9から搬送されてくる穀稈を脱穀装置10へ搬送するフィードチェーンの停止制御のオン、オフを行うスイッチ37eとランプ37f、自動扱ぎ深さ制御のオン、オフを行うスイッチ37gとランプ37hなどを備えている。フィードチェーンの停止制御を行うスイッチ37eがオフの時は刈取装置9が所定量上昇すると刈取装置9の駆動が停止し、スイッチ37eがオンの時は刈取装置9が所定量上昇すると刈取装置9の駆動とフィードチェーンの駆動が停止する。
そして、表示パネル部38の左横には、刈取装置9で刈り取る際の供給深さを手動で調節する供給深さ調節スイッチ36(自動で供給深さを調節する場合は自動扱ぎ深さスイッチ37gを使用)、分草杆8や刈取装置9などを左右に移動させる刈取りスライドスイッチ43、ホーン(押すとホーンが鳴る構成)46aとウインカリブ(左右移動)46bとライトノブ(OFF−LOW−HIGH)46cなどが一つになったコンビスイッチ46などの手動スイッチ類を配置している。更に、表示パネル部38にはエンジン回転計48aや作業に使用した時間を示すアワーメーター48b、水温警告灯49a、エンジンオイル警告灯49b、バッテリ充電警告灯49c、更には排藁搬送装置とノッタ(結束機)が詰まったときの警告灯49d等の警告灯などを備えている。そして操縦席20の前方に受け台35を配置し、これら自動系のスイッチ類や手動スイッチ類、表示パネル部38を備えたモニタパネル部39と前記受け台35を一体化させた構成としている。
そして、モニタパネル部39及び受け台35の支持部35aを前方に突出させてオペレータがコンバインに乗降する際の乗降口側の形状を広くした構成である。
本構成を採用することにより、コンバインを操縦するオペレータの乗降が容易になるとともに、オペレータはモニタパネル部39に足L(図4)をぶつけることがなく、安全に乗降できる。また、オペレータの足Lを置くスペースが広いため、快適な操縦操作が可能となる。
本構成を採用することにより、コンバインを操縦するオペレータの乗降が容易になるとともに、オペレータはモニタパネル部39に足L(図4)をぶつけることがなく、安全に乗降できる。また、オペレータの足Lを置くスペースが広いため、快適な操縦操作が可能となる。
そして、図5に示すように、燃料タンク51を操縦席20の下に配置し、給油口53aをフロントカバー40の右側面に配置し、燃料タンク51の本体から給油口53aまでの経路を、オペレータの足Lのつま先が当たらない位置に配置している。
図5に示すように、燃料タンク51を操縦席20の下に設け、更に燃料タンク51の給油口53aをフロントカバー40の後面40aより前方に設けている。また、給油口53aをフロントカバー40の右側面40bに設け、給油パイプ53を燃料タンク51に向かって傾斜させている。給油口53aはフロントカバー40の右側面40bより外側に配置しても良い。給油パイプ53をステップ29から上に突出させ、フロントカバー40の右側面40bに向けて、ステップ29と給油パイプ53の間に空間を設け、オペレータの足Lが当たらないようにしている。そして図4に示すように、駐車ブレーキレバー21を機体前方に湾曲させて、給油口53aとの干渉を防止する。
本構成を採用することにより、コンバインを操縦するオペレータの居住空間を確保でき、快適な操縦操作が可能となる。また、給油口53aをオペレータの足Lが当たらない位置に配置しているため、コンバインを操縦するオペレータの居住空間を確保できる。更に給油口53aをフロントカバー40の右側面40bより外側に設けることで、ステップ29に給油タンクを置けるため、わざわざ操縦席20に乗り込むことなく給油が容易となる。また、このように給油口53aをフロントカバー40の右側面40bより外側に設けることで、給油時に燃料がこぼれても、燃料は地面にこぼれるため、操縦席20内が汚れなくて済む。
また、燃料タンク51を操縦席20の下に配置した構成で、給油口53aをエンジンカバー65(図1の斜線部分)の前面より後方の右側面に設け、更に給油口53aをエンジンカバー65の右側面より外側に設けても良い。
図4に示すように、燃料タンク51を操縦席20の下に設け、上記燃料タンク51の給油口53aを点線で示すようにエンジンカバー65の前面より後方に設けている。更に給油口53aをエンジンカバー65の右側面に設けている。好ましくは、上記給油口53aをエンジンカバー65の右側面より外側に設けると良い。
本構成を採用することにより、給油口53aをオペレータの足Lが当たらない位置に配置しているため、コンバインを操縦するオペレータの居住空間を確保できる。更に給油口53aをエンジンカバー65の右側面より外側に設けることで、エンジンカバー65が給油の際に邪魔にならず、給油口53aのキャップを外すだけで容易に給油ができる。また、このように給油口53aをエンジンカバー65の右側面より外側に設けることで、給油時に燃料がこぼれても、燃料はエンジンカバー65の外側にこぼれるため、操縦席20内は汚れなくて済む。
図7(a)には、本発明の一実施例によるコンバインのパワステレバー28下部の構成を示した正面図を示し、図7(b)には、図7(a)のパワステレバー28下部の右側面図を示す。
本実施例では、パワステレバー28の操作に反する力を2段階に変化させるために、パワステレバー28の下の支持台47に板バネ44をボルト46により固定して配置している。そして、パワステレバー28の操作量をポテンショセンサ41で検出する構成である。
図7に示すように、パワステレバー28を中立位置(前後左右のいずれにも傾倒していない状態)に復帰させるためのトルクスプリング42aをパワステレバー28の回動軸(回動支点)28aに設ける。そしてパワステレバー28を左右方向に傾倒操作した場合にはトルクスプリング42aの作用によりパワステレバー28は中立位置に復帰し、パワステレバー28を前後方向に傾倒操作した場合には(回動支点28b)、トルクスプリング42bの作用により同様に中立位置に復帰する。
そしてトルクスプリング42a、42bのみを設けた場合では、パワステレバー28の操作力はあまり変化しないが、パワステレバー28の操作に反する力を2段階にするための板バネ44をパワステレバー28の下に配置することで、パワステレバー28を一定量以上の力で操作して左右のいずれかに傾倒させると、パワステレバー28の下部に位置するカム45が上記板バネ44に接触し、パワステレバー28の操作に反する力が変化する。すなわちカム45が板バネ44に接触して跳ね返る反動で、パワステレバー28が元に戻ろうとする力(操作に反する力)が生じて、パワステレバー28の操作が重くなる。
すなわち、板バネ44が抵抗となってパワステレバー28の操作には更に力が必要となる。なお、パワステレバー28は、一本のレバーを左右に傾倒すればコンバインを左右に旋回させることができ、コンバインの旋回モードは、旋回モードスイッチ37a(図6)とHSTレバー22のスイッチ22b(図5)の操作によって、標準(ブレーキ)旋回、緩旋回、急旋回に切り替え可能である。旋回モードのスイッチ37aがオフの時にパワステレバー28を左右方向に最大位置まで倒すとコントローラー(図示せず)の制御により標準旋回となる。なお、スイッチ37aとランプ37bは連動しており、スイッチ37aをオンすると、ランプ37bが点灯し、スイッチ37aをオフすると、ランプ37bが消灯する。
また、同様に旋回モードスイッチ37aがオフの時にHSTレバー22のスイッチ22bを押した状態で、パワステレバー28を左右方向に最大位置まで倒すとコントローラーの制御により緩旋回となり、旋回内側車輪の車速が外側車輪の車速の1/3(+1/3回転)となる。
一方、旋回モードスイッチ37aがオンの時も、パワステレバー28を左右方向に最大位置まで倒すと、コントローラーの制御により標準旋回となる。
そして、同様に旋回モードスイッチ37aがオンの時にHSTレバー22のスイッチ22bを押した状態で、パワステレバー28を左右方向に倒して旋回内側車輪がゼロ回転である標準旋回となったときにパワステレバー28の操作に反する力がカム45の作用により働いてパワステレバー28の操作が重くなるように構成している。また、カム45が作用するパワステレバー28の傾斜角度とその傾斜角度を検出するポジションセンサ41で検出できるようにしている。
そして、同様に旋回モードスイッチ37aがオンの時にHSTレバー22のスイッチ22bを押した状態で、パワステレバー28を左右方向に倒して旋回内側車輪がゼロ回転である標準旋回となったときにパワステレバー28の操作に反する力がカム45の作用により働いてパワステレバー28の操作が重くなるように構成している。また、カム45が作用するパワステレバー28の傾斜角度とその傾斜角度を検出するポジションセンサ41で検出できるようにしている。
従って、パワステレバー28を最大位置まで倒すとコントローラーの制御により急旋回となり、旋回内側車輪の車速が外側車輪の車速の−1/3(−は外側車輪と逆向きであることを示している)となる。このようにパワステレバー28の操作と車両の旋回態様が連関しているので、操縦性に優れる。特に急旋回は注意を要するので、この急旋回が始まるところでパワステレバー28の操作荷重が重くなり、急旋回が始まることをオペレータに事前に告知できる。なお、上記標準旋回、緩旋回時にも、パワステレバー28の操作に反する力は2段階にわたり変化する。
本構成を採用することにより、特に急旋回時にはパワステレバー28の操作に反する力が2段階に変化して、パワステレバー28が重く感じられるため、操縦席20に座るオペレータがパワステレバー28をどこまで操作したかについてオペレータ自身が分かりやすくなる。
図8(a)には、本発明の他の実施例によるコンバインの操縦席20下部の平面図を示し、図8(b)には、図8(a)のコンバインの操縦席20下部の側面図を示す。
本実施例では、オペレーが操縦席20に乗り込むときに足をかけるの下部の補助ステップ29部分の奥側の走行フレーム5上にバッテリイ55を搭載している。
本実施例では、オペレーが操縦席20に乗り込むときに足をかけるの下部の補助ステップ29部分の奥側の走行フレーム5上にバッテリイ55を搭載している。
コンバインの収納時には、倉庫スペースを有効に使用するため、操縦席20の反対側や機体後方を壁に近づけて駐車することが多い。操縦席20の反対側や機体後方にバッテリ55を配置していると、これら操縦席20の反対側や機体後方は倉庫の壁に面するため、メンテナンスの際にバッテリ55側に作業者が回り込むことができずバッテリ55のメンテナンスが容易に行えない。
しかし、本構成を採用することにより、操縦席20の下部にバッテリ55を搭載すれば、操縦席20側には作業者が容易に入り込むことができるため、コンバインを収納後のバッテリ55のメンテナンスが容易に行える。
また、バッテリ55内のバッテリ液が外部から見えるように構成し、バッテリ液の上下限線が操縦席20の搭乗口側から見て分かるようにしても良い。
図8(b)に示すように、バッテリ液の上限線55aと下限線55bが確認できる点検窓56(斜線部分)を設けることで、運転前の点検を行うときなど、操縦席20に搭乗する前に点検窓56から容易にバッテリ液の点検ができる。
図8(b)に示すように、バッテリ液の上限線55aと下限線55bが確認できる点検窓56(斜線部分)を設けることで、運転前の点検を行うときなど、操縦席20に搭乗する前に点検窓56から容易にバッテリ液の点検ができる。
図8ではステップ29の使用時に足をかける部分を広く設けて、点検窓56と兼ねた構成としている。
そして操縦席20の後方にエンジン64を搭載し、エンジン64のスタータ57を、バッテリ55側になるように搭載する。更にバッテリ55の+(プラス)端子55cが、エンジン64のスタータ57側になるように搭載する。
そして操縦席20の後方にエンジン64を搭載し、エンジン64のスタータ57を、バッテリ55側になるように搭載する。更にバッテリ55の+(プラス)端子55cが、エンジン64のスタータ57側になるように搭載する。
このようにエンジン64のスタータ57をバッテリ55の+(プラス)端子55c側に配置することで、バッテリ55とスタータ57間のバッテリケーブル58を短くすることができるため、電圧低下が少なくなり電気効率の向上が図れ、コストの低減が可能である。
図9(a)には、本発明の他の実施例によるコンバインのHSTレバー22付近の正面図を示し、図9(b)には、図9(a)のコンバインのHSTレバー22付近の左側面図を示す。
本実施例では、操縦席20のHSTレバー22の前後進のレバーガイド22aを図9(b)の上方の丸枠に示すようにZ字状の溝構成とし、中立位置(N位置)ではトルクスプリング42cの作用によりHSTレバー22がレバーガイド22aの中立位置における前進方向側(F位置側)に移動するように付勢されている。HSTレバー22は図9(b)のN位置の下方に回動中心Cがあり、Cを回動支点として前進方向側のA位置と後進方向側のB位置に回動する。そして、HSTレバー22の下方にトルクスプリング42cを設け、トルクスプリング42cの作用によってHSTレバー22がNr位置からNf位置に移動するように構成する。
従来は、板バネでHSTレバー22をレバーガイド22aの中立位置の前進方向側(Nf位置)に押し付けていたので、夾雑物などによりスムーズに動かない場合があった。
コンバインが前進する際にはHSTレバー22をレバーガイド22aのF位置にして、手をHSTレバー22から離してもHSTレバーは中立位置(N位置)に移動せず、またHSTレバー22をR位置にして後進する際にもHSTレバーは中立位置(N位置)に移動しないが、後進した後、HSTレバー22をNr位置に戻して手を離すと、トルクスプリング42cの作用により自動的にNr位置からNf位置に移動する構成である。すなわちHSTレバー22をR位置にして後進した後、HSTレバー22をNr位置に戻すと自動的にHSTレバー22がレバーガイド22aのNf位置に移動する構成である。
コンバインが前進する際にはHSTレバー22をレバーガイド22aのF位置にして、手をHSTレバー22から離してもHSTレバーは中立位置(N位置)に移動せず、またHSTレバー22をR位置にして後進する際にもHSTレバーは中立位置(N位置)に移動しないが、後進した後、HSTレバー22をNr位置に戻して手を離すと、トルクスプリング42cの作用により自動的にNr位置からNf位置に移動する構成である。すなわちHSTレバー22をR位置にして後進した後、HSTレバー22をNr位置に戻すと自動的にHSTレバー22がレバーガイド22aのNf位置に移動する構成である。
本構成を採用することにより、後進した後にHSTレバー22が自動的にNr位置からNf位置、すなわちHSTレバー22が前進方向側(F位置側)のレバーガイド22aのの中心位置に移動するので、コンバインを発進させる際にスムーズな前進操作が可能となる。
また、図9(a)や図9(b)に示すように、コンバインのHSTレバー22のレバーステー61の回動支点Dより、HSTレバー22のレバーガイド22aの中立位置(N位置)をコンバインの前進方向から見て後方に設けた構成でも良い。
従来のコンバインは、レバーステー61の回動支点とレバーガイド22aの中立位置の前後方向は同じであった。
コンバインの前進と後進が同じ速度の場合に、レバーステー61の回動支点とレバーガイド22aの中立位置が同一鉛直線上にないと、HSTレバー22を動かしたときにレバーガイド22aに対するHSTレバー22の移動量が変わってくるため、本来はレバーステー61の回動支点とレバーガイド22aの中立位置は同一鉛直線上にあるべきだが、レバーガイド22aは機種によって異なるため、HSTレバー22を共用しても中立位置は、同一鉛直線上から外れてしまう。本構成によれば、レバーステー61の回動支点Dの位置を従来のコンバインと同じ位置のままに置きつつ、左右回動軸62を介してレバーステー61とHSTレバー22を一体化した構成とすることで、その他の部材(ロッドなど)は従来の部材と共用できるようになる。
コンバインの前進と後進が同じ速度の場合に、レバーステー61の回動支点とレバーガイド22aの中立位置が同一鉛直線上にないと、HSTレバー22を動かしたときにレバーガイド22aに対するHSTレバー22の移動量が変わってくるため、本来はレバーステー61の回動支点とレバーガイド22aの中立位置は同一鉛直線上にあるべきだが、レバーガイド22aは機種によって異なるため、HSTレバー22を共用しても中立位置は、同一鉛直線上から外れてしまう。本構成によれば、レバーステー61の回動支点Dの位置を従来のコンバインと同じ位置のままに置きつつ、左右回動軸62を介してレバーステー61とHSTレバー22を一体化した構成とすることで、その他の部材(ロッドなど)は従来の部材と共用できるようになる。
また、従来は、コンバインの操縦部分のデザインは操作系の構成に左右されてデザインの自由度が制限されたが、本構成を採用することにより、コンバインを新たにデザインする際に操作系の構成に左右されることなく、設計に自由度がある。
更に、主変速レバー22をレバーガイド22aの中立位置の前進方向側のNf位置から後進方向側のNr位置に倒すと、ブザー60(図2)のスイッチ59が作動する構成としても良い。図9(a)や図9(b)に示すように、スイッチ59を主変速レバー22の脇(右側)に設けるとともにガイド溝用プレート63にスイッチ59を設けている。そして、主変速レバー22を前進方向側のA位置(レバーガイド22aのNf位置)から後進方向側のB位置(レバーガイド22aのNr位置)に動かすと、図9(a)の丸枠に簡略図で作動機構を示すように、スイッチ59のセンサ部59aに主変速レバー22の接触プレート59bが接触し、ブザー60がなる構成である。
従来は、スイッチ59はガイド溝用プレート63とは別の部材であるフレーム54に取り付けられていたので組み立て誤差が生じ、接触プレート59bとスイッチ59のセンサ部59aとの接触が悪く、接触プレート59bがセンサ部59aに少ししか当たらないこともあった。しかし本構成によればレバーガイド22a自体があるガイド溝用プレート63にスイッチ59等を設けているためスイッチ59と主変速レバー22の位置関係のズレが無い、もしくは少ないので、主変速レバー22がスイッチ59に接触する接触動作が確実になる。また、主変速レバー22の中立位置とスイッチ59の位置合わせが容易になる。すなわちスイッチ59の動作調整が容易になる。そしてブザー60が鳴ることで、主変速レバー22の位置が後進方向側のNr位置であることが確認でき、またコンバインがこれから後進することを周囲に知らしめることもできる。
図10には、本発明の他の実施例によるコンバインの駐車ブレーキペダル66の構成を示した斜視図を示し、図11には、従来のコンバインの駐車ブレーキペダル66の構成を示した斜視図を示す。
本実施例では、駐車ブレーキペダル66とトルクスプリング42dを介して作動するアーム70を設け、アーム70とHSTレバー22を該HSTレバーの基部に設けたT字型プレート73の両端部に繋いだ2本のロッド72、72’で繋ぎ、ブレーキペダル66を踏むことでHSTレバー22を中立位置にする構成である。
図10に示すように、駐車ブレーキペダル66とトルクスプリング42dを介して作動するアーム70を設け、アーム70とHSTレバーを2本のロッド72、72’で繋いでいる。駐車ブレーキペダル66の回動中心Eとアーム70の回動中心Gは、同軸・同一もしくは近傍とする。そして駐車ブレーキペダル66は踏み込むとロックがかかる構成とし、ロック位置は多段とすればよい。駐車ブレーキペダル66のロック機構は一般的な、例えば、駐車ブレーキペダル66を踏み込むとミッションケース内の回転軸のロックをかける機構でよい。駐車ブレーキペダル66をロックがかかる位置もしくはその手前まで踏むことで、ロッド74が長穴プレート71、71’の長穴71a、71a’内を移動し、この移動とアーム70のリンク関係により、ロッド72、72’が上下動して、HSTレバー22がどの位置にあっても中立位置に戻る構成である。
例えば、主変速レバー22を前進方向側(矢印F方向)に倒すと、ロッド72が下がり、ロッド72’が上がるため、長穴プレート71の長穴71aの上側にロッド74が位置し、長穴プレート71’の長穴71a’の下側にロッド74が位置する。このとき駐車ブレーキペダル66を踏むと回動中心Eからトルクスプリング42dを介して、Gを回動支点としてアーム70が矢印H方向に動く。そしてロッド74が、長穴プレート71’の長穴71a’の下端に当たって、ロッド72’が下がると、ロッド72が上がり、主変速レバー22は中立位置に戻る。
また、主変速レバー22を後進方向側(矢印R方向)に倒すと、ロッド72’が下がり、ロッド72が上がるため、長穴プレート71’の長穴71a’の上側にロッド74が位置し、長穴プレート71の長穴71aの下側にロッド74が位置する。このとき駐車ブレーキペダル66を踏むと回動中心Eからトルクスプリング42dを介して、Gを回動支点としてアーム70が矢印H方向に動く。そしてロッド74が、長穴プレート71の長穴71aの下端に当たって、ロッド72が下がると、ロッド72’が上がり、主変速レバー22は中立位置に戻る。
従来は、図11に示すように、駐車ブレーキペダル66とアーム70が一体で溶接されており回動する構成であった。しかし、本構成では、駐車ブレーキペダル66の回動支点Eとアーム70の回動支点Gを別にし、トルクスプリング42dを介して作動させている。
駐車ブレーキペダル66を踏む回数が多くなると、ミッションケース内のブレーキに繋がっている駐車ブレーキケーブル75が伸びるので、更に駐車ブレーキペダル66を踏み込まないと、ミッションケース内のブレーキが作動しなくなり、すなわち半つながり状態となる。従来の構成(図11)では、駐車ブレーキペダル66とアーム70が一体であるため、駐車ブレーキペダル66を踏み込もうとしても、ロッド74が長穴プレート71a、71a’の長穴71、71’に規制されて動かない。しかし、本実施例(図10)では、ブレーキペダル66の回動支点(回動中心)Eを別にしてトルクスプリング42dを介していることから、駐車ブレーキペダル66を踏み込んで、ロッド74が長穴プレート71、71’の長穴71a、71a’の端部に当接して動かなくても、駐車ブレーキペダル66を踏み込むことができる。
このように本構成を採用することにより、HSTレバー22が中立位置になった後も、駐車ブレーキペダル66を深く踏み込むことができ、ミッションケース内のブレーキと繋がっている駐車ブレーキケーブル75が伸びたときなどでも確実にロックができる。
本発明はトラクタやコンバインを含む農業用作業車両だけでなく、工業用作業車両においても利用可能性がある。
2 車体
3 走行装置(走行クローラ)
9 刈取装置
10 脱穀装置
13 グレンタンク
20 操縦席
22 主変速レバー
23 副変速レバー
25 運転台
28 操向レバー(パワステレバー)
35 受け台(ハンドレスト)
40 フロントカバー(機体壁面)
50 作業灯(照明部)
3 走行装置(走行クローラ)
9 刈取装置
10 脱穀装置
13 グレンタンク
20 操縦席
22 主変速レバー
23 副変速レバー
25 運転台
28 操向レバー(パワステレバー)
35 受け台(ハンドレスト)
40 フロントカバー(機体壁面)
50 作業灯(照明部)
Claims (1)
- 車体(2)の下部側に左右一対の走行装置(3)を設け、車体(2)の前側に刈取装置(9)を昇降自在に設け、車体(2)の上方に脱穀装置(10)とオーガ(15)を備えたグレンタンク(13)とを設け、操縦席(20)を備えた運転台(25)の右側面にオペレータの乗降用の空間を設け、前記運転台(25)の左側に主変速レバー(22)と副変速レバー(23)を設け、前記運転台(25)の右側前方に操向レバー(28)を設け、該操向レバー(28)の後方に近接する位置に操向レバー(28)を操作する腕や手を置くためのハンドレスト(35)を設け、該操向レバー(28)を左右に傾倒することによって車体を左右に旋回させ、該操向レバー(28)を前後に傾倒することによって刈取装置(9)を昇降させる構成とし、前記運転台(25)の前方にフロントカバー(40)を設け、前記操向レバー(28)の下側に位置するフロントカバー(40)の略右半面の部分を左半面の部分よりも車体進行方向前方側に突出させ、該フロントカバー(40)の略右半面の突出部分に前方を照らす作業灯(50)を設けたことを特徴とするコンバイン。
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