JP2007216673A - プリント装置及び転写体 - Google Patents

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Abstract

【課題】転写体に対する液滴の最終的な付着位置の位置ズレをなくす。
【解決手段】転写ドラムの側面3aには、走査方向及び転写ドラムの周方向に配列された複数の親液性領域50と、親液性領域50よりも撥液性の高く、複数の親液性領域50を取り囲む撥液性領域51とが形成されている。親液性領域50と撥液性領域51との境界線52は、全周に亙ってギザギザ形状に形成されており、境界部53においては、親液性領域50の中心から離れるほど親液性領域50に対する撥液性領域51の割合が大きくなっている。ノズルから噴射され、境界線52に跨って側面3aに付着したインク滴は、親液性領域50の中心に向かってインク滴の中心と親液性領域50の中心とがほぼ一致するまで移動する。
【選択図】図6

Description

本発明は、記録用紙等の記録媒体に液体を移送することによって印字を行うプリント装置、及び記録媒体に液体の液滴を転写する転写体に関する。
ノズルからインク滴を排出することによって記録用紙等の記録媒体に印字を行うプリント装置において、ノズルから排出したインク滴を一旦転写体に付着させ、転写体に付着させたインク滴を記録媒体に転写しているものがある。例えば、特許文献1(特開2004−291275号公報)に記載の画像記録装置(プリント装置)においては、インクを付着させる転写ドラム(転写体)の表面にインクに対して濡れ性を有する(撥液性の低い)複数の親インク部(親液性領域)が格子状に配置され、それ以外の領域には、インクに対して濡れ性を有さない(撥液性の高い)撥インク部(撥液性領域)が形成されている。これにより、ノズルから吐出(排出)されたインクの着弾位置が、転写ドラムの表面の所望の位置から外れた場合も、撥インク部に付着したインクは親インク部に移動するため、インクは転写ドラムの表面の適正な位置に配置される。
特開2004−291275号公報(図2)
しかしながら、特許文献1に記載の画像記録装置では、親インク部よりも大きいインク滴が付着した場合には、インク滴の親インク部からはみ出た部分の付着位置に位置ずれが生じる虞がある。一方、親インク部よりも小さいインク滴が付着した場合には、親インク部内においてインク滴の付着位置に位置ずれが生じてしまう虞がある。このようなインク滴の付着位置の位置ずれにより、例えば、互いに体積の異なる複数種類のインク滴を排出して印字する液滴階調を行う場合に印字品質が低下してしまう虞がある。
本発明の目的は、転写体に対する液滴の最終的な付着位置の位置ずれが生じにくいプリント装置を提供することである。
課題を解決するための手段及び発明の効果
以下に示す各要素に付した括弧付き符号は、その要素の例示に過ぎず、各要素を限定するものではない。
本発明の第1の態様に従えば、液滴を複数の排出口(15)から排出して記録媒体(P)に印字するプリント装置(1)であって、前記排出口(15)を有する液滴排出部(2)と、前記排出口(15)から排出される液滴を記録媒体(P)に転写する転写体(3)であって、その表面(3a)に複数の親液性領域(50)と、親液性領域(50)を取り囲む複数の境界領域(53)と、境界領域(53)を取り囲む撥液性領域(51)とを有する転写体(3)とを備え、境界領域(53)における撥液性は、親液性領域(50)の中心から離れるほど高くなっているプリント装置(1)が提供される。
この場合、液滴排出部(2)から排出された液滴の転写体(3)における付着位置がずれて、液滴が境界領域(53)に付着したときには、液滴は、撥液性の低い親液性領域(50)に移動する。このとき、境界領域(53)の撥液性は親液性領域(50)の中心から離れるほど高くなっているので、液滴が親液性領域(50)より大きい場合にも、液滴は親液性領域(50)の中心に向かって移動する。これにより、転写体(3)に対する液滴の最終的な付着位置に位置ずれがなくなり、印字品質が向上する。
本発明のプリント装置(1)において、前記境界領域(53)における、前記親液性領域(50)の面積に対する前記撥液性領域(51)の面積の割合は、前記親液性領域(50)の中心から離れるほど大きくなっていてもよい。この場合、境界領域(53)において、親液性領域(50)の中心から離れるほど撥液性を高くすることができる。
本発明のプリント装置(1)において、前記親液性領域(50)と前記撥液性領域(51)との境界線(52)が、鋸歯形状であってもよい。この場合、境界領域(53)において、親液性領域(50)の中心から離れるほど撥液性領域(51)の面積の割合を大きくすることができる。
本発明のプリント装置(1)において、前記境界領域(53)内で前記親液性領域(50)は、前記撥液性領域(51)に向かって鋭く突出する複数の突起(50a)が配置されたパターンを形成してもよい。この場合も、親液性領域(50)の中心から離れるほど撥液性領域(51)の面積の割合を大きくすることができる。
本発明のプリント装置(1)において、境界領域(63)における、撥液性領域(61)の中に、親液性領域(60)と同じ撥液性を有する複数の島部(62)が点在してもよく、前記親液性領域(60)の中心から離れるほど、前記島部(62)の分布密度が小さくなっていてもよい。この場合、境界領域(63)において、親液性領域(60)の中心から離れるほど撥液性領域(61)の面積の割合を大きくすることができる。
本発明のプリント装置(1)において、前記境界領域(73)に、その撥液性が前記親液性領域(70)よりも高く且つ前記撥液性領域(71)よりも低い中間領域(72)が、前記親液性領域(70)の全周に亙って設けられていてもよい。この場合、境界領域(73)における撥液性を、親液性領域(70)の中心から離れるほど徐々に高くすることができる。このとき、前記境界領域(73)に、前記親液性領域(70)の径方向に沿って複数の中間領域(72a、72b)が形成され、前記親液性領域(70)の中心から離れた位置に形成されている中間領域(72b)ほど撥液性が高くなっていてもよい。この場合、境界領域(73)における撥液性の変化を緩やかにすることができ、境界領域(73)に付着した液滴は、親液性領域(70)の中心に向かって移動しやすくなる。
本発明のプリント装置(1)において、液滴排出部(2)は、体積の異なる液滴を排出してもよい。この場合、境界領域(53)において親液性領域(50)の中心から離れるほど撥液性が高くなっているため、互いに体積の異なる液滴を排出しても液滴は親液性領域(50)の中心に向かって移動する。したがって、液滴階調を行った場合にも転写体(3)に対する液滴の最終的な着弾位置に位置ずれが生じにくくなり、印字品質が向上する。
本発明のプリント装置(1)において、前記液滴排出部(2)には、前記複数の排出口(15)が所定の方向に沿って配列されてもよく、前記転写体(3)には、前記複数の親液性領域(50)が前記所定の方向に沿って配列されてもよく、前記所定の方向に関する排出口(15)の間隔(P1)と親液性領域(50)の間隔(P1)とが一致していてもよい。この場合、各排出口(15)からは、対応する親液性領域(50)に液滴が排出されるので、印字が確実に行われる。
本発明のプリント装置(1)において、前記転写体(3)は、略円柱状であって、所定の軸を中心に回転可能に前記プリント装置(1)に取り付けられ、その側面に前記親液性領域(50)及び前記撥液性領域(51)が形成されており、前記転写体(3)が所定の軸を中心に回転することにより、前記親液性領域(50)が前記排出口(15)に対向する位置に到達したときに、前記排出口(15)から液滴を排出してもよい。この場合、排出口(15)と親液性領域(50)とが近接している状態で液滴の排出を行うので、液滴が親液性領域(50)に確実に付着する。
本発明の第2の態様に従えば、液滴排出部(2)から排出される液滴を記録媒体(P)に転写する転写体(3)であって、前記転写体(3)の表面(3a)に形成される第1領域(C3)と、前記転写体(3)の表面(3a)に形成され、第1領域を取り囲む遷移領域(53)と、前記転写体(3)の表面(3a)に形成され、遷移領域(53)を取り囲む第2領域(C4)とを備え、遷移領域(53)における撥液性は、第1領域(C3)の撥液性より大きく、第2領域(C4)の撥液性より小さい転写体(3)が提供される。
遷移領域(53)の撥液性は、第1領域(C3)の撥液性より大きく第2領域(C4)の撥液性より小さいので、液滴が遷移領域(53)に着弾した場合にも、液滴の中心と第1領域(C3)の中心とがほぼ一致するように、液滴を第1領域(C3)の中心に向かって移動させることができる。
本発明の転写体(3)において、前記遷移領域(53)は、第1領域(C3)の中心から離れるほど、撥液性が高くなってもよい。この場合、液滴が遷移領域(53)に付着した場合にも、液滴は第1領域(C3)の中心に向かって移動する。これにより、転写体(3)に対する液滴の最終的な付着位置に位置ずれがなくなり、印字品質が向上する。
本発明の転写体(3)において、前記遷移領域(53)には、親液性領域(50)と撥液性領域(51)とが混在してもよい。この場合、遷移領域(53)の撥液性を、第1領域(C3)の撥液性より大きく、第2領域(C4)の撥液性より小さくすることができる。
本発明の転写体(3)において、前記遷移領域(53)における親液性領域(50)の面積に対する撥液性領域(51)の面積の割合は、第1領域(C3)の中心から離れるほど大きくなっていてもよい。この場合、遷移領域(53)において、第1領域(C3)の中心から離れるほど撥液性を高くすることができる。
本発明の転写体(3)においては、前記遷移領域(53)において、親液性領域(50)と撥液性領域(51)との境界(52)が鋸歯形状に形成されていてもよく、第2領域(C4)に向かって鋭く突出する形状の親液性領域(50a)が、第1領域(C3)の周に沿って複数形成されていてもよい。これらの場合、遷移領域(53)において、第1領域(C3)の中心から離れるほど撥液性領域(51)の面積の割合が大きくなるため、第1領域(C3)の中心から離れるほど撥液性を高くすることができる。
本発明の転写体(3)において、前記遷移領域(63)における、撥液性領域(61)の中に親液性領域(62)が点在し、第1領域(C3)の中心から離れるほど、親液性領域(62)の分布密度が小さくなっていてもよい。この場合も、遷移領域(63)において、第1領域(C3)の中心から離れるほど撥液性領域(61)の面積の割合を大きくなるため、第1領域(C3)の中心から離れるほど撥液性を高くすることができる。
本発明の転写体(3)において、第1領域(C3)はアルミニウムで形成されてもよく、遷移領域(53)はポリイミドで形成されてもよく、第2領域(C4)はフッ素系樹脂で形成されてもよい。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。図1に示すように、プリンタ1(プリント装置)は、インクジェットヘッド2(液滴排出部)、転写ドラム3(転写体)、複数の用紙搬送ローラ4、インクタンク5、フレーム6などを有している。インクジェットヘッド2は、走査方向(図1の左右方向)に長いライン型のヘッドである。インクジェットヘッド2は、インクタンク5から供給されたインクを、その下面において走査方向に配列された複数のノズル15(排出口)(図2参照)からインク滴として噴射(排出)し、円柱状の転写ドラム3の側面(表面)3aに付着させる。ここで、“円柱状の転写ドラム3の側面3a”とは、円柱を展開した際の長方形となる面に相当する、転写ドラム3における曲面を意味する。転写ドラム3は、インクジェットヘッド2の走査方向の長さとほぼ同じ長さの略円柱状であり、フレーム6に回転自在に取り付けられている。そして、駆動モータ8(図7参照)により駆動回転され、後述するように、表面3aのインク滴が付着した部分を記録用紙P(記録媒体)に当接させて記録用紙Pにインク滴を転写する。複数の用紙搬送ローラ4は、転写ドラム3の回転速度に合わせて回転し、記録用紙Pを紙送り方向(図1の手前方向)に搬送する。
次に、インクジェットヘッド2について図2〜図4を用いて説明する。図2〜図4に示すように、インクジェットヘッド2は、圧力室10を含む複数の個別インク流路が形成された流路ユニット31と、流路ユニット31の上面に配置された圧電アクチュエータ32とを有する。
流路ユニット31は、図3、図4に示すように、キャビティプレート20、ベースプレート21、マニホールドプレート22及びノズルプレート23を有し、これら4枚のプレートが積層されることによって形成されている。4枚のプレート20〜23のうち、ノズルプレート23を除く3枚のプレート20〜22はステンレス鋼などの金属材料により構成され、エッチングにより圧力室10、マニホールド流路11などのインク流路が形成されている。ノズルプレート23はポリイミドなどの合成樹脂材料により構成され、マニホールドプレート22の下面に貼り付けられる。あるいは、ノズルプレート23も他の3枚のプレート20〜22と同様、金属材料により構成されていてもよい。
キャビティプレート20には、図2〜図5に示すように、走査方向(図2の上下方向)に沿って2列に配列された複数(図2では16個)の圧力室10が形成されている。圧力室10は、平面視で紙送り方向に長い略楕円形状である。
ベースプレート21には、平面視で複数の圧力室10の長手方向の両端部に重なる部分にそれぞれ平面視で略円形の複数の連通孔12、13が形成されている。
マニホールドプレート22には、走査方向に延びたマニホールド流路11が形成されている。マニホールド流路11は、平面視で図2の右側に配列された圧力室10の略右半分に重なるとともに、図2の左側に配列された圧力室10の略左半分に重なっている。マニホールド流路11には、後述する振動板40に形成されたインク供給口9からインクが供給される。また、マニホールドプレート22には、平面視で複数の連通孔13に重なる部分に平面視で略円形の複数の連通孔14が形成されている。
ノズルプレート23には、平面視で複数の連通孔14に重なる位置に複数のノズル15が形成されている。複数のノズル15は、複数の圧力室10に対応して、走査方向に沿って2列に等間隔で配列されており、図2に示すように、走査方向に関して最も近い位置にある2つのノズル15の間隔がP1となっている。ここで、ノズルプレート23が合成樹脂材料により構成されている場合には、ノズル15はエキシマレーザ加工などにより形成することができ、ノズルプレート23が金属材料から構成されている場合には、ノズル15はプレス加工などにより形成することができる。
そして、マニホールド流路11は、連通孔12を介して圧力室10に連通している。さらに、圧力室10は、連通孔13、14を介してノズル15に連通している。このように、流路ユニット31には、マニホールド流路11から圧力室10を経てノズル15に連通する個別インク流路が複数形成されている。
次に、圧電アクチュエータ32について説明する。圧電アクチュエータ32は、図2〜図4に示すように、キャビティプレート20の表面に配置された導電性を有する振動板40と、振動板40の上面に形成された圧電層41と、圧電層41の上面に複数の圧力室10に対応して形成された複数の個別電極42とを有する。
振動板40は、ステンレス鋼などの鉄系合金、ニッケル合金、アルミニウム合金、チタン合金などの金属材料からなり、複数の圧力室10を覆うように、キャビティプレート20に接合されている。また、振動板40は導電性を有しており、振動板40と個別電極42との間に挟まれた圧電層41に電界を作用させる共通電極を兼ねており、ドライバIC45(図7参照)により常にグランド電位に保持されている。
振動板40の上面には、図2の流路ユニット31の下端部付近を除く領域にチタン酸鉛とジルコン酸鉛との固溶体であるチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を主成分とする圧電材料からなる圧電層41が、複数の圧力室10に跨って連続的に形成されている。ここで、圧電層41は、超微粒子の圧電材料を振動板40の上面に高速で衝突させることにより堆積させるエアロゾルデポジション法(AD法)により形成される。このほか、圧電層41は、スパッタ法、ゾルゲル法、水熱合成法、CVD(化学蒸着)法により形成することもできる。あるいは、圧電層41は、PZTのグリーンシートを焼成することによって得られる圧電シートを振動板40の上面に貼り付けることによっても形成することができる。
圧電層41の上面には、図2〜図4に示すように複数の圧力室10に対応して複数の個別電極42が形成されている。個別電極42は、図2に示すように、圧力室10よりも一回り小さい略楕円形状を有し、平面視で圧力室10の略中央部に重なるように位置している。また、個別電極42は、圧力室10の長手方向にノズル15と反対側に平面視で圧力室10に重ならない部分まで延びており、この部分が接点42aとなっている。そして、個別電極42は、接点42aにおいて図示しないフレキシブルプリント基板(FPC)を介してドライバIC45(図7参照)に接続されており、ドライバIC45により複数の個別電極42の電位が制御される。ここで、個別電極42は、金、銅、銀、パラジウム、チタンなどの導電性材料からなり、スクリーン印刷、スパッタ法等により形成することができる。
ドライバIC45(図7参照)は、共通電極としての振動板40をグランド電位に保持するとともに、個別電極42に所定の3種類の電位を付与することができる。ドライバIC45は、個別電極42に付与する電位を制御して、後述するように、圧電アクチュエータ32の動作を制御する。また、ドライバIC45は、後述するように、制御装置46(図7参照)により個別電極42に電位を付与するタイミングなどが制御されている。
次に、圧電アクチュエータ32の動作について説明する。ドライバIC45により個別電極42に所定の電位が付与されると、圧電層41の所定の電位が付与された個別電極42と共通電極としての振動板40とに挟まれた部分に電位差が発生し、圧電層41のこの部分には、厚み方向に電界が作用する。これにより、圧電層41の分極方向が電界と同じ厚み方向である場合には、圧電層41のこの部分は厚み方向に直交する水平方向に収縮する。この収縮に伴って振動板40は下に凸になるように変形し、圧力室10の容積が減少する。したがって、圧力室10内のインクの圧力が上昇し、圧力室10に連通するノズル15からインク滴が噴射される。
ここで、ドライバIC45は、前述したとおり、個別電極42に所定の電位として、3種類の電位を付与することができる。そして、個別電極42に付与する電位が変わると、振動板40の変形量が変わるため、個別電極42に付与する電位に応じてノズル15から噴射されるインク滴の体積が異なる。つまり、インクジェットヘッド2においては、ノズル15から互いに体積の異なる3種類のインク滴(以下、体積の小さいものから順に小滴I1、中滴I2、大滴I3とする(図8参照))を噴射する液滴階調を行うことができる。
次に、転写ドラム3について図5、図6を用いて説明する。図5に示すように、転写ドラム3はインクジェットヘッド2の下方に位置しており、図5の時計回り方向に回転可能である。また、その側面3aの最も上方に位置している部分において、ノズル15と対向している。これにより、ノズル15から噴射されたインク滴Iは、側面3aにおいてノズル15と対向する部分に付着する。尚、転写ドラム3の側面3aはアルミニウム合金で構成されている。
一方、転写ドラム3の下方には、支持ローラ7が配置されており、転写ドラム3と支持ローラ7との間に記録用紙Pが挟まれている。そして、駆動モータ8(図7参照)の回転により転写ドラム3が図5において時計回りに回転するとともに、支持ローラ7が図5において反時計回りに回転する。これにより、側面3aのインク滴Iが付着した部分が記録用紙Pに当接し、インク滴Iが記録用紙Pに転写されるとともに、記録用紙Pが紙送り方向(図5の左方)に搬送される。これにより、記録用紙Pに印字が行われる。
転写ドラム3の側面3aには、図6に示すように、複数の親液性領域50と、複数の親液性領域50を取り囲む親液性領域50よりも撥液性の高い撥液性領域51とが形成されている。なお本発明において、“親液性領域”と“撥液性領域”の意味合いは、最低条件としては、“撥液性領域”は“親液性領域”よりもインク滴に対する濡れ角が大きい領域であることであり、好ましくは、撥液性領域の濡れ角が親液性領域の濡れ角よりも10度以上大きいことが望ましい。この10度以上の濡れ角の差が有れば、インク滴を速やかに移動させることが可能となり、位置ズレ修正が確実になされる。より好ましくは、撥液性領域の濡れ角は60度以上、親液性領域の濡れ角は50度以下となるように構成されるのが望ましい。
親液性領域50は、走査方向(図6の上下方向)及び転写ドラム3の周方向(図6の左右方向)に沿ってそれぞれ一定の間隔で配置されている。走査方向に関しては、隣接する親液性領域50同士の間隔は前述した走査方向に関するノズル15の間隔(図2参照)と同じP1となっている。そして、側面3aにおいて、複数の親液性領域50を取り囲む領域が撥液性領域51となっている。
また、親液性領域50と撥液性領域51との境界線52は、親液性領域50の全周に亙って、親液性領域50と中心を同じくする半径r11の円C1上、及び、円C1と同心円であって半径r12(>r11)の円C2上において、一定の折れ曲がり角で交互に折れ曲がった鋸歯形状に形成されている。これらの円C1と円C2によって、親液性領域50と撥液性領域51との境界領域53となる輪状の領域が画定されている。すなわち、円C1の内側(第1領域)C3は親液性領域50のみからなる領域となり、円C2の外側(第2領域)C4は撥液性領域51のみからなる領域となり、境界領域53は親液性領域50と撥液性領域51とが混在した領域(遷移領域)となっている。したがって、境界領域53における平均的な撥液性は、親液性領域50よりも高く撥液性領域51よりも低くなっている。そして、境界領域53内における親液性領域50は、円C1の半径方向外側、即ち撥液性領域51に向かって鋭角状に突出する複数の突起50aが、円C1の全周に亙って等間隔に配されるようなパターンに形成されている。これにより、境界領域53においては、親液性領域50の中心から離れるほど親液性領域50の面積に対する撥液性領域51の割合が大きくなり、親液性領域50の中心から離れるほど撥液性が高くなっている。一方、ノズル15から噴射されるインク滴Iの体積は、インク滴Iが付着した側面3a上の領域の、側面3aに直交する方向から見たときの半径(以下、単に半径とする)が、r11以上、r12以下となるように調節される。したがって、ノズル15から噴射されたインク滴Iが、境界領域53に着弾した場合にも、インク滴Iの中心と親液性領域の50の中心とがほぼ一致するように、インク滴Iを親液性領域50の中心に向かって移動させることができる。さらに液滴階調を行う場合、半径がr11以上、r12以下となるようにインク滴Iの体積を調節することにより、転写ドラム3の側面3aに対するインク滴Iの最終的な付着位置に位置ずれが生じず、印字品質を良好に保つことができる。本発明の実施形態において、小滴I1、大滴I3(図8参照)の半径はそれぞれ、r11、r12であり、中滴I2(図8参照)の半径はr11よりも大きくr12よりも小さい。ここで、例えばr11とr12との比を1:2とすれば、体積比は13:23=1:8となるので、小滴I1と大滴I3との体積比が1:8となるような液滴階調が可能となる。
このような親液性領域50及び撥液性領域51を形成するには、フッ素系樹脂等からなる撥液膜が形成された転写ドラム3の側面3aに親液性領域50が形成される部分を残してマスクを形成し、エキシマレーザ等を照射することにより、マスクが形成されていない部分の撥液膜を除去すればよい。これにより、前記フッ素系樹脂の撥液膜が除去され、アルミニウム合金の表面が露出した部分が親液性領域50となり、撥液膜が残った部分が撥液性領域51となる。
ここで、圧電アクチュエータ32の動作を制御するドライバIC45、及び、転写ドラム3を回転させる駆動モータ8は、図7に示すように、制御装置46によりその動作が制御されている。制御装置46は、印字を行う際、転写ドラム3の側面3aにおいて図5の最も上方の部分に図6に示す親液性領域50の中心が到達するのと同じタイミングで、ノズル15からのインク滴が噴射されるように、ドライバIC45及び駆動モータ8の動作を制御している。これにより、ノズル15から噴射されたインク滴の少なくとも一部は、対応する親液性領域50上に付着する。
次に、プリンタ1における印字動作について、図5〜図8を用いて説明する。図8(a)に示すように、ノズル15から噴射された小滴I1が親液性領域50と撥液性領域51との境界線52に跨って付着すると、境界領域53においては、親液性領域50の中心に近いほど撥液性が小さくなっているため、小滴I1は、より撥液性の低い親液性領域50の中心に向かって移動する。そして、最終的に、小滴I1は、その中心と親液性領域50の中心とがほぼ一致するまで移動する。
同様に、図8(b)、(c)に示すように、ノズル15から噴射された中滴I2、大滴I3は親液性領域50の中心に向かってその中心と親液性領域50の中心とがほぼ一致するまで移動する。
以上のようなインク滴の移動は、転写ドラム3の側面3aにインク滴が付着してから、転写ドラム3が回転して、側面3aに付着したインク滴が記録用紙Pに転写されるまでの間に完了する。これにより、インク滴は、記録用紙Pの適正な位置に転写され、印字品質が向上する。
以上に説明した実施の形態によると、親液性領域50と撥液性領域51との境界線52は境界領域53内において親液性領域50の全周に亙って鋸歯形状に形成される。したがって、親液性領域50と撥液性領域51との境界領域53における撥液性は、親液性領域50の中心から離れるほど徐々に高くなる。このため、ノズル15から噴射され、親液性領域50の大きさと異なるインク滴Iが、転写ドラム3の側面3aにおける着弾位置のずれにより、親液性領域50と撥液性領域51とに跨って付着した場合にも、インク滴Iの中心と親液性領域50の中心とがほぼ一致するまで、インク滴Iを撥液性の低い親液性領域50の中心に向かって移動させることができる。これにより、転写ドラム3の側面3aにおけるインク滴Iの最終的な付着位置の位置ずれがなくなり、インク滴Iは記録用紙Pの適正な位置に転写されるため、印字品質が向上する。
また、ノズル15から互いに体積の異なる3種類のインク滴I(小滴I1、中滴I2及び大滴I3)を噴射しても、転写ドラム3の側面3aに付着したインク滴Iを親液性領域50の中心に移動させることができる。このため、液滴階調を行ったときにも転写ドラム3の側面3aに対するインク滴Iの最終的な付着位置の位置ずれがなくなる。
また、複数のノズル15が走査方向に関してP1の間隔で配列されているとともに、複数の親液性領域50が走査方向に関してP1の間隔で配列されているので、ノズル15から噴射されたインク滴Iは対応する親液性領域50に付着し、印字が確実に行われる。
また、転写ドラム3が回転し、親液性領域50がノズル15と対向する位置に到達したときに、ノズル15からインク滴Iを噴射しているため、インク滴Iを親液性領域50付近に確実に付着させることができる。
次に、本実施形態に種々の変更を加えた変形例について説明する。ただし、本実施形態と同様の構成を有するものには同じ符号を付し、適宜その説明を省略する。
図9に示すように、転写ドラム3(図5参照)の側面3aにおいて撥液性領域61と親液性領域60との境界領域63が、撥液性領域61内に、親液性領域60とほぼ同じ撥液性を有する複数の島部62を点在させることによって形成されてもよい。この場合、親液性領域60の中心から離れるほど、島部62の分布密度が小さくなるように配置されていてもよい(変形例1)。この場合も、境界領域63においては、その平均的な撥液性が、親液性領域60よりも高く撥液性領域61よりも低くなっている。また、親液性領域60の中心から離れるほど、側面3aの撥液性が高くなるため、インク滴の半径が親液性領域60の半径r21以上で且つ親液性領域60の中心と親液性領域60の中心に対して最も外側に配置された島部62の最も外側の部分との距離r22以下であれば、インク滴の中心と親液性領域60の中心とがほぼ一致するまで、側面3aに付着したインク滴を親液性領域60の中心に向かって移動させることができる。なお、このような島部62は、親液性領域60が形成される部分に加えて、島部62が形成される部分にもマスクを形成せずにエキシマレーザを照射することにより形成することができる。
図10に示すように、親液性領域70と撥液性領域71との間の境界領域73に、親液性領域70よりも撥液性が高く、撥液性領域71よりも撥液性が低い中間領域72が形成されていてもよい(変形例2)。この場合、境界領域は、中間領域72と、この中間領域72に連続する親液性領域70の一部と撥液性領域71の一部を含んだ領域からなり、その平均的な撥液性は、親液性領域70よりも高く撥液性領域71よりも低くなっている。この場合でも、親液性領域70の中心から離れるとともに転写ドラム3の側面3aの撥液性が高くなる。したがって、インク滴の半径が親液性領域70の半径r31以上で且つ中間領域72の最も外側の部分の半径r32以下であれば、親液性領域70と撥液性領域71とに跨ってインク滴が付着したときに、インク滴の中心と親液性領域70の中心とがほぼ一致するまで、インク滴を親液性領域70の中心に向かって、移動させることができる。なお、このような中間領域72は、前記実施形態と同様、転写ドラム3の側面3aの親液性領域70が形成される部分を除く領域にマスクを形成してエキシマレーザを照射して親液性領域70を形成した後、側面3aの中間領域72が形成される部分を除く領域にマスクを形成し、エキシマレーザを照射して撥液膜を劣化させることにより形成することができる。ただし、中間領域72を形成する際には、親液性領域70を形成するときよりもエキシマレーザの照射時間を短くする必要がある。または、親液性領域70、境界領域73、及び撥液性領域71を、それぞれ異なる材料で形成してもよい。この場合、例えば転写ドラム3の、アルミニウム合金で形成された側面3aにポリイミド膜を形成し、さらにその上にフッ素系樹脂等からなる撥液膜を形成する。この後、側面3aの境界領域73及び親液性領域70が形成される部分を除く領域にマスクを形成し、エキシマレーザを照射してフッ素系樹脂を除去する。さらに、側面3aの親液性領域70が形成される部分を除く領域にマスクを形成し、エキシマレーザを照射してポリイミド膜を除去する。これにより、ポリイミド膜、及びフッ素系樹脂からなる撥液膜が除去された部分は、アルミニウム合金で形成された親液性領域70となり、フッ素系樹脂の撥液膜が除去された部分はポリイミドで形成された境界領域73となり、フッ素系樹脂の撥液膜が残った部分が撥液性領域71となる。
また、図11に示すように、親液性領域70と撥液性領域71との間の境界領域に、親液性領域70の径方向に沿って複数(図11では2つ)の中間領域82、83が形成されてもよい。この場合、外側に設けられた中間領域83が内側に設けられた中間領域82よりも撥液性が高く(複数の中間領域は、親液性領域70の中心から離れた位置に設けられているものほど撥液性が高く)なっていてもよい(変形例3)。この場合も、境界領域においては、その平均的な撥液性が、親液性領域80よりも高く撥液性領域81よりも低くなっている。また、親液性領域70の中心から外側に向かって転写ドラム3の側面3aの撥液性が高くなるため、側面3aに付着したインクを確実に親液性領域70の中心部に向かって移動させることができる。なお、中間領域82、83は、変形例2と同様、エキシマレーザを照射して撥液膜を劣化させることにより形成する。ただし、外側の中間領域83を形成する際には、内側の中間領域82を形成する際よりもエキシマレーザの照射時間を短くする必要がある。
図12に示すように、転写ドラム3の回転方向に沿って複数(図12では4つ)のインクジェットヘッド2が配置されており、各インクジェットヘッド2から互いに異なる色のインク滴が噴射されるように構成されていてもよい(変形例4)。この場合には、転写ドラム3が回転し、転写ドラム3の側面3aに形成された親液性領域50(図6参照)が各インクジェットヘッド2のノズル15(図2参照)と対向する位置に到達したときにノズル15からインク滴を噴射することにより、複数色(図12では4色)の印字を行うことができる。
液滴排出部としては、インクジェット方式のものには限られない。インクジェットヘッド2の代わりに、例えば、図13に示すように、マニホールド流路91の表面に共通電極94が形成され、マニホールド流路91に連通する個別インク流路92の排出口93近傍の表面に撥液膜96を挟んで個別電極95が形成されたインク移送ヘッド(液滴排出部)90が配置されていてもよい(変形例5)。この場合、共通電極94及び個別電極95が同電位(例えばグランド電位)であるときには、撥液膜96が存在しているため、インクは個別インク流路92の撥液膜96が形成されている部分には流れず、排出口93からインクは流れ出さない。一方、共通電極94と個別電極95との間に電位差が生じると、撥液膜96の撥液性が低下するため(エレクトロウェッティング現象:特開2003−177219号公報参照)、インクは撥液膜96が形成された部分にも流れ、排出口93からインクが流れ出す。これにより、実施の形態のインクジェットヘッド2と同様にして転写ドラム3の側面3aにインク滴を付着させることができる。
また、前記実施形態及び変形例においては、転写体として転写ドラム3を用いたが、これに限られない。例えば図14に示すように、駆動プーリ30b、及び従動プーリ30cの双方に巻架されたベルト30を転写体として用いてもよい。駆動プーリ30bは、インクジェットヘッド2の下方に位置しており、図14における時計周りの方向に回転可能である。また、ベルト30は、駆動プーリ30bの最も上方に位置する部分において、ノズル15と対向している。駆動プーリ30b、及び従動プーリ30cに巻架されたベルト30は、駆動モータ8の回転を受けて駆動プーリ30bが回転することにより、図14における時計周りの方向に周運動する。この場合、ベルト30の表面30aには、前記実施形態、及び変形例と同様に、親液性領域、撥液性領域、及び境界領域が形成されている。印字を行う際、ベルト30の表面30aに形成された親液性領域の中心がノズル15の直下に到達するタイミングで、インク滴が噴射されるように、ドライバIC45、及び駆動モータ8を制御することにより、前記実施形態、及び変形例と同様の効果を得ることができる。なお、駆動プーリ30b、及びベルト30の回転方向は図14における反時計周りの方向であってもよい。
以上の説明では、親液性領域、撥液性領域及び中間領域間の境界線は略円形あるいは円に沿った鋸歯形状などに構成されていたが、これらには限られず、例えば、三角形や四角形、楕円など他の形状であってもよい。
また、親液性領域及び撥液性領域を構成する材料においても、上述した実施形態で例示したものに限られず、例えば、親液性領域であれば、アルミナ層をアルミニウム合金製の転写ドラムの表面にスパッタなどでコーティングして形成したものでもよいし、撥液性領域であれば、フッ素系樹脂の粒子を含有したニッケル層を複合メッキでコーティングして形成したものでも良いし、或いは、シリコーン系樹脂層を塗布によりコーティングして形成したものであっても良い。
また、以上の説明では、インク滴を記録用紙に転写して印字を行うプリンタに本発明を適用した例を示したが、インク以外の液体を被印刷媒体に転写する他のプリント装置にも本発明を適用することができる。例えば、金属ナノ粒子を分散した導電性液体を基板に転写して配線パターンを形成するプリント装置、DNAを分散した溶液を用いてDNAチップを製造するプリント装置、カラーフィルタ用顔料が分散された液体を用いて液晶ディスプレイ用のカラーフィルタを製造するプリント装置などにも本発明を適用することができる。
本発明の実施形態に係るプリンタの概略構成図である。 図1のインクジェットヘッドの平面図である。 図2のIII−III線断面図である。 図2のIV−IV線断面図である。 図2のV−V線断面図である。 図5の転写ドラムの側面の一部を拡大した平面図である。 制御装置とドライバIC及び駆動モータとの接続関係を示すブロック図である。 図6の親液性領域付近に付着したインク滴の移動を表す図であり、図8(a)はノズルから小滴が噴射された場合、図8(b)はノズルから中滴が噴射された場合、図8(c)はノズルから大滴が噴射された場合を示している。 変形例1の図6相当の平面図である。 変形例2の図6相当の平面図である。 変形例3の図6相当の平面図である。 変形例4の図5相当の断面図である。 変形例5の図5相当の断面図である。 変形例6の図5相当の断面図である。
符号の説明
1 プリンタ
2 インクジェットヘッド
3 転写ドラム
15 ノズル
50 親液性領域
50a 突起
51 撥液性領域
52 境界線
60 親液性領域
61 撥液性領域
62 島部
70 親液性領域
71 撥液性領域
72 中間領域
82、83 中間領域
90 インク移送ヘッド
93 排出口

Claims (18)

  1. 液滴を複数の排出口から排出して記録媒体に印字するプリント装置であって、
    前記排出口を有する液滴排出部と、
    前記排出口から排出される液滴を記録媒体に転写する転写体であって、その表面に複数の親液性領域と、親液性領域を取り囲む複数の境界領域と、境界領域を取り囲む撥液性領域とを有する転写体と、
    を備え、
    境界領域における撥液性は、親液性領域の中心から離れるほど高くなっているプリント装置。
  2. 前記境界領域における、前記親液性領域の面積に対する前記撥液性領域の面積の割合は、前記親液性領域の中心から離れるほど大きくなっている請求項1に記載のプリント装置。
  3. 前記親液性領域と前記撥液性領域との境界線が、鋸歯形状である請求項2に記載のプリント装置。
  4. 前記境界領域内において前記親液性領域は、前記撥液性領域に向かって鋭く突出する複数の突起が配置されたパターンを形成する請求項2に記載のプリント装置。
  5. 前記境界領域において、前記撥液性領域の中に、前記親液性領域と同じ撥液性を有する複数の島部が点在し、前記親液性領域の中心から離れるほど、前記島部の分布密度が小さくなっている請求項2に記載のプリント装置。
  6. 前記境界領域に、その撥液性が前記親液性領域よりも高く且つ前記撥液性領域よりも低い中間領域が、前記親液性領域の全周に亙って設けられている請求項1に記載のプリント装置。
  7. 前記境界領域に、前記親液性領域の径方向に沿って前記中間領域が複数形成され、前記親液性領域の中心から離れた位置に形成されている中間領域ほど撥液性が高くなっている請求項6に記載のプリント装置。
  8. 前記液滴排出部は、体積の異なる液滴を排出する請求項1に記載のプリント装置。
  9. 前記液滴排出部には、前記複数の排出口が所定の方向に沿って配列され、前記転写体には、前記複数の親液性領域が前記所定の方向に沿って配列され、前記所定の方向に関する排出口の間隔と親液性領域の間隔とが一致している請求項1に記載のプリント装置。
  10. 前記転写体は、略円柱状であって、所定の軸を中心に回転可能に前記プリント装置に取り付けられ、その側面に前記親液性領域及び前記撥液性領域が形成されており、前記転写体が所定の軸を中心に回転することにより、前記親液性領域が前記排出口に対向する位置に到達したときに、前記排出口から液滴を排出する請求項1に記載のプリント装置。
  11. 液滴排出部から排出される液滴を記録媒体に転写する転写体であって、
    前記転写体の表面に形成される第1領域と
    前記転写体の表面に形成され、第1領域を取り囲む遷移領域と、
    前記転写体の表面に形成され、遷移領域を取り囲む第2領域と、
    を備え、
    遷移領域における撥液性は、第1領域の撥液性より大きく、第2領域の撥液性より小さい転写体。
  12. 前記遷移領域は、第1領域の中心から離れるほど、撥液性が高くなっている請求項11に記載の転写体。
  13. 前記遷移領域には、親液性領域と撥液性領域とが混在している請求項11に記載の転写体。
  14. 前記遷移領域における親液性領域の面積に対する撥液性領域の面積の割合は、第1領域の中心から離れるほど大きくなっている請求項13に記載の転写体。
  15. 前記遷移領域において、親液性領域と撥液性領域との境界が鋸歯形状に形成されている請求項13に記載の転写体。
  16. 前記遷移領域において、第2領域に向かって鋭く突出する形状の親液性領域が、第1領域の周に沿って複数形成されている請求項13に記載の転写体。
  17. 前記遷移領域において、撥液性領域の中に親液性領域が点在し、第1領域の中心から離れるほど、親液性領域の分布密度が小さくなっている請求項13に記載の転写体。
  18. 第1領域はアルミニウムで形成され、遷移領域はポリイミドで形成され、第2領域はフッ素系樹脂で形成される請求項11に記載の転写体。
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