JP2007208106A - 熱圧着装置及び熱圧着装置に装着される熱圧着ツール、熱圧着装置における熱圧着方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱圧着ツールの吸着面を効率的に冷却することにより冷却時間の短縮を可能にする熱圧着装置及び熱圧着ツール、熱圧着方法を提供する。
【解決手段】吸着ツール2の冷却時には、送気源23から送気される気体Aが多孔質部材21に接する側(上面側)から吸着ツール2を冷却するとともに、送気源23から送気される気体Bが直接吸着面2aを冷却する。冷却後、送気源23の稼動を停止させると、送気ノズル37からの送気が停止して導気板33を下方に押す力F1が解消するので、ばね36の付勢力により導気板33の一端33aが吸着ツール2の吸着面2aのレベルL1より上方に移動する。そのため、熱圧着時には、吸着面2aに保持したチップ3を基板4に熱圧着する際に導気板33の一端33aが基板4に接触することがない。
【選択図】図2
【解決手段】吸着ツール2の冷却時には、送気源23から送気される気体Aが多孔質部材21に接する側(上面側)から吸着ツール2を冷却するとともに、送気源23から送気される気体Bが直接吸着面2aを冷却する。冷却後、送気源23の稼動を停止させると、送気ノズル37からの送気が停止して導気板33を下方に押す力F1が解消するので、ばね36の付勢力により導気板33の一端33aが吸着ツール2の吸着面2aのレベルL1より上方に移動する。そのため、熱圧着時には、吸着面2aに保持したチップ3を基板4に熱圧着する際に導気板33の一端33aが基板4に接触することがない。
【選択図】図2
Description
本発明は、チップ部品等の第1のワークを基板等の第2のワークに加熱押圧して熱圧着する熱圧着装置及び熱圧着装置に装着される熱圧着ツール、熱圧着装置における熱圧着方法に関するものである。
チップ部品等の第1のワークを基板等の第2のワークに実装する分野において、第1のワークと第2のワークとを熱圧着により接合する熱圧着装置が用いられている。熱圧着装置においては、熱圧着ツールの吸着面に吸着して保持した第1のワークを、半田や導電性ペースト、熱硬化性樹脂等を介在させた状態で第2のワークに加熱押圧して第2のワークと接合している。従来、加熱手段が熱圧着ツール側に設けられた熱圧着装置が用いられており、吸着面に吸着された第1のワークを介して半田等を加熱するようになっている。この熱圧着装置には、加熱された熱圧着ツールを冷却するための気体を供給する機構が備えられている(特許文献1参照)。
特許第3399367号公報
近年、熱圧着の分野においては製造効率の更なる向上が要請されており、タクト短縮を実現するために冷却に要する時間を短縮することが求められている。しかしながら、特許文献1に開示された装置のように、吸着面の裏側に装着された加熱手段に接触する多孔質部材に冷却用の気体を供給する方法は、吸着面を効率的に冷却することを目的としたものではなかったため冷却時間の短縮に限界があった。
そこで本発明は、熱圧着ツールの吸着面を効率的に冷却することにより冷却時間の短縮を可能にした熱圧着装置及び熱圧着装置に装着される熱圧着ツール、熱圧着装置における熱圧着方法を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、熱圧着ツールの下端に設けられた吸着面に保持した第1のワークを第2のワークに加熱押圧して熱圧着する熱圧着装置であって、熱圧着時に前記熱圧着ツールを第2のワークに対して下降させるとともに冷却時に前記熱圧着ツールを第2のワークに対して上降させる昇降手段と、前記熱圧着ツールに設けられて熱圧着時に前記吸着面を加熱する加熱手段と、前記熱圧着ツールに前記吸着面のレベルより上方または下方に移動自在に設けられて前記吸着面のレベルより下方にあるときに前記吸着面に冷却用の気体を導く導気手段と、前記熱圧着ツールに設けられて前記導気手段を前記吸着面のレベルより上方へ付勢する付勢手段と、冷却時に前記導気手段に冷却用の気体を送気する送気手段とを備え、前記送気手段から送気される冷却用の気体により前記導気手段を前記付勢手段の付勢力に抗して前記吸着面のレベルより下方に移動させることにより冷却用の気体を前記吸着面に導く。
請求項2記載の発明は、下端に設けられた吸着面に保持した第1のワークを第2のワークに加熱押圧して熱圧着する熱圧着装置に装着される熱圧着ツールであって、前記吸着面を加熱する加熱手段と、前記吸着面のレベルより上方または下方に移動自在に設けられて前記吸着面のレベルより下方にあるときに前記吸着面に冷却用の気体を導く導気手段と、前記導気手段を前記吸着面のレベルより上方へ付勢する付勢手段と、前記導気手段に冷却
用の気体を送気する送気手段とを備え、前記送気手段から送気される冷却用の気体により前記導気手段を前記付勢手段の付勢力に抗して前記吸着面のレベルより下方に移動させることにより冷却用の気体を前記吸着面に導く。
用の気体を送気する送気手段とを備え、前記送気手段から送気される冷却用の気体により前記導気手段を前記付勢手段の付勢力に抗して前記吸着面のレベルより下方に移動させることにより冷却用の気体を前記吸着面に導く。
請求項3記載の発明は、熱圧着ツールと、前記熱圧着ツールを昇降させる昇降手段と、前記熱圧着ツールの下端に設けられた吸着面を加熱する加熱手段と、前記熱圧着ツールに前記吸着面のレベルより上方または下方に移動自在に設けられて前記吸着面のレベルより下方にあるときに前記吸着面に冷却用の気体を導く導気手段と、前記導気手段に冷却用の気体を送気する送気手段とを備えた熱圧着装置における熱圧着方法であって、前記導気手段を前記吸着面のレベルより上方に移動させた状態で前記吸着面に第1のワークを吸着する吸着工程と、前記吸着工程において前記吸着面に吸着された第1のワークを第2のワークに熱圧着する熱圧着工程と、前記熱圧着工程において前記第1のワークを前記第2のワークに熱圧着した後に前記熱圧着ツールを上昇させて前記第2のワークから離反させる離反工程と、前記離反工程において前記熱圧着ツールを上昇させた後に前記導気手段を前記吸着面のレベルより下方に移動させた状態で前記導気手段に冷却用の気体を送気する送気工程とを含む。
本発明によれば、熱圧着ツールの下端に設けられた吸着面に冷却用の気体を導いて直接冷却するので、吸着面の表面温度を所定の温度まで降温させるために要する冷却時間を短縮することが可能となる。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1について図面を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態1の熱圧着装置の構成を示す正面図、図2(a)は本発明の実施の形態1の熱圧着時の熱圧着ツールを示す正面図、図2(b)は本発明の実施の形態1の冷却時の熱圧着ツールを示す正面図、図3は本発明の実施の形態1の熱圧着ツールの吸着面の温度変化を示すグラフである。
本発明の実施の形態1について図面を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態1の熱圧着装置の構成を示す正面図、図2(a)は本発明の実施の形態1の熱圧着時の熱圧着ツールを示す正面図、図2(b)は本発明の実施の形態1の冷却時の熱圧着ツールを示す正面図、図3は本発明の実施の形態1の熱圧着ツールの吸着面の温度変化を示すグラフである。
まず、熱圧着装置について説明する。図1において、熱圧着ツール1は、下端に装着された吸着ツール2の吸着面2aに第1のワークであるチップ3を吸着して保持し、第2のワークである基板4に加熱押圧して熱圧着する機能を備えている。熱圧着ツール1には、吸着ツール2の吸着面2aを加熱するヒータ5が備えられている。チップ3及び基板4は、それぞれチップ収納部6及び基板保持部7の上部に配置されており、チップ収納部6及び基板保持部7は可動テーブル8上に配設されている。可動テーブル8は、基台9上に積層されたXテーブル10及びYテーブル11の上部に配設されており、Xテーブル10及びYテーブル11の駆動により熱圧着ツール1の下方で水平方向に可動するようになっている。熱圧着ツール1は基台9に固定されたフレーム12に装着されており、昇降機構13により鉛直方向に昇降するようになっている。カメラ14は、チップ3を吸着して保持した熱圧着ツール1と基板4との間でチップ3と基板4を撮像する撮像手段であり、撮像された画像を画像処理して両者の位置認識を行う。カメラ14はフレーム12に装着されたカメラ移動機構15により水平方向に移動できるようになっており、熱圧着に先立ってチップ3と基板4の間に移動して撮像を行う。
このように構成される熱圧着装置における熱圧着動作は次のように行われる。まず、可動テーブル8の移動により吸着ツール2の吸着面2aの鉛直下方にチップ3を位置決めする。次に、昇降機構13の駆動により熱圧着ツール1を位置決めされたチップ3に対して下降させ、吸着面2aをチップ3に当接させた状態で図示しない吸引手段により吸着面2a側から吸引してチップ3を吸着する。チップ3の吸着が完了すると昇降機構13の駆動
により熱圧着ツール1を上昇させ、基板4上のチップ搭載箇所を熱圧着ツール1の下方に位置決めする。この状態でチップ3と基板4の間にカメラ14を移動させて撮像し、両者の位置認識結果に基づいて再度可動テーブル8を移動させてチップ3と基板4上のチップ搭載箇所の位置合わせ補正を行う。この位置合わせ補正によりチップ3と基板4上のチップ搭載箇所が精確に位置合わせされた後に、昇降機構13の駆動により熱圧着ツール1を下降させ、吸着ツール2に保持したチップ3を基板4に加熱押圧する。チップ3には半田バンプ3aが形成されており、ヒータ5により加熱された吸着面2aから伝わる熱により熱融解して基板4の電極4aと融着する。なお、チップ3と基板4を熱圧着する媒体は半田バンプ3aに限らず、ACFテープや半田粒を含有した熱硬化性樹脂等を基板4の電極4aに予め施しておいてもよい。
により熱圧着ツール1を上昇させ、基板4上のチップ搭載箇所を熱圧着ツール1の下方に位置決めする。この状態でチップ3と基板4の間にカメラ14を移動させて撮像し、両者の位置認識結果に基づいて再度可動テーブル8を移動させてチップ3と基板4上のチップ搭載箇所の位置合わせ補正を行う。この位置合わせ補正によりチップ3と基板4上のチップ搭載箇所が精確に位置合わせされた後に、昇降機構13の駆動により熱圧着ツール1を下降させ、吸着ツール2に保持したチップ3を基板4に加熱押圧する。チップ3には半田バンプ3aが形成されており、ヒータ5により加熱された吸着面2aから伝わる熱により熱融解して基板4の電極4aと融着する。なお、チップ3と基板4を熱圧着する媒体は半田バンプ3aに限らず、ACFテープや半田粒を含有した熱硬化性樹脂等を基板4の電極4aに予め施しておいてもよい。
その後、新たなチップ3の熱圧着のための準備動作を行う。チップ3と基板4の熱圧着が終了すると、昇降機構13の駆動により熱圧着ツール1を上昇させて基板4から離反させる。そして、可動テーブル8の移動により吸着ツール2の吸着面2aの鉛直下方に新たなチップ3を位置決めする。このとき、熱圧着直後の吸着ツール2の吸着面2aはヒータ5の加熱により高温になっているので、冷却を行って所定の温度まで降温させた後に新たなチップ3の吸着を行う。以下、上述した一連の動作を繰り返すことにより基板4に搭載する全てのチップ3の熱圧着を行う。
このように本実施の形態1における昇降機構13は、熱圧着時に熱圧着ツール1を第2のワーク(基板4)に対して下降させるとともに冷却時に熱圧着ツール1を第2のワーク(基板4)に対して上降させる昇降手段として機能する。また、ヒータ5は、熱圧着ツール1に設けられて熱圧着時に吸着面2aを加熱する加熱手段として機能する。なお、本実施の形態1において吸着面は、熱圧着ツール1の下端に着脱自在に装着される吸着ツール2に形成された例を示しているが、吸着面はこの構成に限られるものではなく、熱圧着ツール1の下端に一体的に形成してもよい。
次に、熱圧着ツール1について詳細に説明する。図2(a)、(b)において、熱圧着ツール1は、熱圧着部20と、熱圧着部20の外部の両側方に装着された送気部30から構成されている。熱圧着部20には、多孔質部材21及び断熱材22が層状に装着されており、多孔質部材21に接してヒータ5が装着されている。多孔質部材21は、セラミック焼結体等の微細孔を無数に備えた材質を所定の形状に形成したものである。断熱材22は、ヒータ5からの発熱が熱圧着ツール1の上部の昇降機構13等に伝熱しないようにしている。多孔質部材21及び断熱材22の中央部には、断熱材22の上面からヒータ5の上面まで貫通する通気孔21a、22aが形成されている。通気孔21a、22aは、気体供給手段である送気源23と接続されており、送気源23から通気孔21a、22a内に高圧エア等の気体が送気されるようになっている。なお、送気源23としては、通常、工場エアが用いられる。図2(b)において、通気孔21a、22a内に送気された気体Aは、多孔質部材21の微細孔に流れ、ヒータ5から熱を奪いながら多孔質部材21の側方に発散される(矢印a)。多孔質部材21には、ヒータ5との接触面に適宜スリット24が形成され、気体の流れをヒータ5の近傍に誘導して冷却効果を向上させている。
送気部30は、熱圧着部20の両側から側方に延びる第1のアーム31と、第1のアーム31の側端から下方に延びる第2のアーム32により外形が形成されている。送気部30の下部には導気板33が配設されており、導気板33は、一端33aが吸着ツール2の近傍まで延伸され、他端33bが第2のアーム32の下端に枢支されている。導気板33は他端33b側の枢着部34を支点として回動し、これに伴って一端33aが吸着ツール2の吸着面2aのレベルL1より上方または下方に移動自在になっている。一端33aの上下動のストロークはストッパ35により規制されており、図2(a)に示すように、一端33aが吸着面2aのレベルL1より上方となる位置を移動ストロークの上限とし、図
2(b)に示すように、一端33aが吸着面2aのレベルL1より下方となる位置を移動ストロークの下限としている。第2のアーム32と導気板33の枢着部34を挟む位置には、ばね36の両端がそれぞれ装着されており、導気板33の一端を吸着面2aのレベルL1より上方へ付勢している。従って、導気板33に外力が働いていない状態においては、図2(a)に示すように、一端33aが吸着ツール2の吸着面2aのレベルL1より上方となる姿勢を維持している。
2(b)に示すように、一端33aが吸着面2aのレベルL1より下方となる位置を移動ストロークの下限としている。第2のアーム32と導気板33の枢着部34を挟む位置には、ばね36の両端がそれぞれ装着されており、導気板33の一端を吸着面2aのレベルL1より上方へ付勢している。従って、導気板33に外力が働いていない状態においては、図2(a)に示すように、一端33aが吸着ツール2の吸着面2aのレベルL1より上方となる姿勢を維持している。
第1のアーム31には送気ノズル37が装着されており、送気源23から供給される気体を下方の導気板33に向けて送気するようになっている。図2(b)において、送気ノズル37から下方に送気された気体Bが導気板33に衝突すると、導気板33を下方に押す力F1が働き、この力F1がばね36による付勢力を超えると、導気板33は付勢力に抗して枢着部34を支点として下方に回動し、導気板33の一端33aがストッパ35により規制された下限の位置まで移動する。これにより、導気板33の一端33aが他端33bより下方位置となるので、送気ノズル37から送気された気体Bは導気板33に沿って一端33a側に導かれ、吸着ツール2の吸着面2aに送気される(矢印b)。導気板33の一端33aは、一端33a側に導かれた気体の流れを調整して吸着ツール2の吸着面2aに導くため、上方に反った形状に形成されている。
このように構成される熱圧着ツール1によれば、熱圧着時には、図2(a)に示すように、導気板33の一端33aが吸着面2aのレベルより上方に付勢され、吸着面2aに保持したチップ3を基板4に熱圧着する際に導気板33の一端33aが基板4に接触することがない。また、図2(b)に示すように、熱圧着ツール1を上昇させて吸着面2aを基板4から離反させた後に行う冷却時には、送気源23から送気される気体Aが多孔質部材21に接する側(上面側)から吸着ツール2を冷却するとともに、送気源23から送気される気体Bが直接吸着面2aを冷却する。所定時間冷却を行った後に送気源23の稼動を停止させると、送気ノズル37からの送気が停止して導気板33を下方に押す力F1が解消するので、図2(a)に示すように、導気板33の一端33aが吸着ツール2の吸着面2aのレベルL1より上方に付勢される。
送気部30は、送気ノズル37から送気された冷却用の気体Bが導気板33に衝突することで導気板33の姿勢を変更して気体Bを吸着面2aに導くように構成されているので、導気板33の姿勢を変更する機構等を特別に設ける必要はない。また、送気部30は、熱圧着部20の外部に装着する構成となっているので、既存の熱圧着ツールに容易に装着することができる。
このように本実施の形態1における導気板33の一端33aは、熱圧着ツール1に吸着面2aのレベルより上方または下方に移動自在に設けられて吸着面2aのレベルより下方にあるときに吸着面2aに冷却用の気体を導く導気手段として機能する。また、ばね36は、熱圧着ツール1に設けられて導気手段(導気板33の一端33a)を吸着面2aのレベルより上方へ付勢する付勢手段として機能する。さらに、送気ノズル37は、冷却時に送気源23から導気手段(導気板33の一端33a)に冷却用の気体を送気する送気手段として機能する。
図3は、熱圧着ツールの吸着面の表面温度と冷却時間の関係を示している。本実施の形態1における熱圧着装置においては、吸着面2aの表面温度が300度に達した時点から2秒間加熱押圧してチップ3と基板4の熱圧着を行う。また、チップ3の吸着は、吸着面2aの表面温度を200度まで降温した時点で行っている。図中破線で示す曲線Cは、多孔質部材21に接する側(上面側)からのみ気体Aを供給して吸着ツール2を冷却する場合(図2(b)参照)における吸着面2aの表面温度降下を示しており、図中実線で示す曲線Dは、多孔質部材21に接する側(上面側)から気体Aを供給するとともに送気ノズ
ル37により吸着面2aを含む下面側から気体Bを供給して吸着ツール2を冷却する場合(図2(b)参照)における吸着面2aの表面温度降下を示している。曲線Dの下降勾配は曲線Cの下降勾配より大きく、吸着面2aの表面温度を300度から200度まで降温させるために要する時間(冷却時間)が、曲線Cの場合にはt1となり、曲線Dの場合にはt1より短いt2となる。このように、吸着ツール2の吸着面2aを含む下面側からも送気して冷却すると吸着面2aの表面温度を効率的に冷却することが可能となり冷却時間が短縮される。これにより、次のチップ3の吸着のための待ち時間を無くしたり短縮したりすることが可能となり、複数のチップ3を連続して基板4に熱圧着する効率が向上する。
ル37により吸着面2aを含む下面側から気体Bを供給して吸着ツール2を冷却する場合(図2(b)参照)における吸着面2aの表面温度降下を示している。曲線Dの下降勾配は曲線Cの下降勾配より大きく、吸着面2aの表面温度を300度から200度まで降温させるために要する時間(冷却時間)が、曲線Cの場合にはt1となり、曲線Dの場合にはt1より短いt2となる。このように、吸着ツール2の吸着面2aを含む下面側からも送気して冷却すると吸着面2aの表面温度を効率的に冷却することが可能となり冷却時間が短縮される。これにより、次のチップ3の吸着のための待ち時間を無くしたり短縮したりすることが可能となり、複数のチップ3を連続して基板4に熱圧着する効率が向上する。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2について図面を参照して説明する。図4(a)は本発明の実施の形態2の熱圧着時の熱圧着ツールを示す側断面図、図4(b)は本発明の実施の形態2の冷却時の熱圧着ツールを示す側断面図である。本発明の実施の形態2は、実施の形態1で説明した熱圧着ツール1の構成と異なる構成による熱圧着ツール40であり、以下の説明においては相違点のみに触れ、共通する構成については同符号を付して説明を省略する。
次に、本発明の実施の形態2について図面を参照して説明する。図4(a)は本発明の実施の形態2の熱圧着時の熱圧着ツールを示す側断面図、図4(b)は本発明の実施の形態2の冷却時の熱圧着ツールを示す側断面図である。本発明の実施の形態2は、実施の形態1で説明した熱圧着ツール1の構成と異なる構成による熱圧着ツール40であり、以下の説明においては相違点のみに触れ、共通する構成については同符号を付して説明を省略する。
図4(a)、(b)において、熱圧着ツール40は、熱圧着部50と、熱圧着部50の内部に装着された送気部60から構成されている。熱圧着部50には、多孔質部材21及び断熱材22が層状に装着されており、多孔質部材21に接してヒータ5が装着されている。多孔質部材21及び断熱材22には、断熱材22の側面から断熱材22の下面まで貫通する通気孔51、52が形成されている。通気孔51は、断熱材22の側面に備えられたエアジョイント53に連通しており、気体供給手段である送気源23と接続されて通気孔51、52内に高圧エア等の気体が供給されるようになっている。通気孔52は、通気孔51の径より大径の孔部52aと、その下方に連通する小径の孔部52bから構成されており、孔部52bに嵌合する導気管54が上下方向に移動自在に挿嵌されている。導気管54の上端は孔部52aに嵌合する鍔部54aとなっており、孔部52a内を上下方向に摺動自在となっている。これにより、導気管54の上下移動量は、孔部52aの高さh1に相当するストローク量に規制される。図4(a)に示すように、下端54bが吸着面2aのレベルL2より上方となる位置を移動ストロークの上限とし、図4(b)に示すように、下端54bが吸着面2aのレベルL2より下方となる位置を移動ストロークの下限としている。導気管54の下端54bは、導気管54が移動ストロークの下限にある状態において吸着面2aの方向を向くように折り返された形状に形成されている。
孔部52a内には、鍔部54aを上方に付勢するばね55が装着されており、導気管54の下端54bを吸着面2aのレベルL2より上方へ付勢する。従って、鍔部54aに外力が働いていない状態においては、図4(a)に示すように、導気管54の下端54bがレベルL2より上方となる位置を維持している。図4(b)において、送気源23から通気孔51内に気体Eが送気されると、鍔部54aに衝突して導気管54を下方に押す力F2が働き、この力F2がばね55による付勢力を超えると、鍔部54aが押下されて導気管54の下端54bが移動ストロークの下限の位置まで移動する。これにより、導気管54の下端54bがレベルL2より下方に移動し、導気管54内に進入した気体Eが下端54bより吸着ツール2の吸着面2aに送気される(矢印e)。
このように構成される熱圧着ツール40によれば、熱圧着時には、図4(a)に示すように、導気管54の下端54bが吸着面2aのレベルL2より上方に付勢され、吸着面2aに保持したチップ3を基板4に熱圧着する際に導気管54の下端54bが基板4に接触することがない。また、図4(b)に示すように、熱圧着ツール40を上昇させて吸着面2aを基板4から離反させた後に行う冷却時には、送気源23から送気される気体Aが多
孔質部材21に接する側(上面側)から吸着ツール2を冷却するとともに、送気源23から送気される気体Eが直接吸着面2aを冷却する。所定時間冷却を行った後に送気源23の稼動を停止させると、通気孔51からの送気が停止して導気管54の鍔部54aを下方に押す力F2が解消するので、図4(a)に示すように、導気管54の下端54bが吸着ツール2の吸着面2aのレベルL2より上方に付勢される。
孔質部材21に接する側(上面側)から吸着ツール2を冷却するとともに、送気源23から送気される気体Eが直接吸着面2aを冷却する。所定時間冷却を行った後に送気源23の稼動を停止させると、通気孔51からの送気が停止して導気管54の鍔部54aを下方に押す力F2が解消するので、図4(a)に示すように、導気管54の下端54bが吸着ツール2の吸着面2aのレベルL2より上方に付勢される。
送気部60は、通気孔51から送気された冷却用の気体Eが導気管54の鍔部54aに衝突することにより導気管54の下端54bがレベルL2より下方に移動して気体Eを吸着面2aに導くように構成されているので、導気管54を上下移動させる機構等を特別に設ける必要はない。
このように本実施の形態2における導気管54の下端54bは、熱圧着ツール40に吸着面2aのレベルより上方または下方に移動自在に設けられて吸着面2aのレベルより下方にあるときに吸着面2aに冷却用の気体を導く導気手段として機能する。また、ばね55は、熱圧着ツール40に設けられて導気手段(導気管54の下端54b)を吸着面2aのレベルより上方へ付勢する付勢手段として機能する。さらに、通気孔51は、冷却時に送気源23から導気手段(導気管54の下端54b)に冷却用の気体を送気する送気手段として機能する。
本発明の熱圧着装置及び熱圧着装置に装着される熱圧着ツール、熱圧着装置における熱圧着方法によれば、熱圧着ツールの下端に設けられた吸着面に冷却用の気体を導いて直接冷却し、吸着面の表面温度を所定の温度まで降温させるために要する冷却時間を短縮することが可能となるので、チップ部品等の第1のワークを基板等の第2のワークに加熱押圧して熱圧着する分野において有用である。
1、40 熱圧着ツール
2 吸着ツール
2a 吸着面
3 チップ
4 基板
5 ヒータ
13 昇降機構
23 送気源
33 導気板
33a 導気板の一端
36、55 ばね
37 送気ノズル
B、b、E、e 冷却用の気体
54 導気管
54b 導気管の下端
2 吸着ツール
2a 吸着面
3 チップ
4 基板
5 ヒータ
13 昇降機構
23 送気源
33 導気板
33a 導気板の一端
36、55 ばね
37 送気ノズル
B、b、E、e 冷却用の気体
54 導気管
54b 導気管の下端
Claims (3)
- 熱圧着ツールの下端に設けられた吸着面に保持した第1のワークを第2のワークに加熱押圧して熱圧着する熱圧着装置であって、
熱圧着時に前記熱圧着ツールを第2のワークに対して下降させるとともに冷却時に前記熱圧着ツールを第2のワークに対して上降させる昇降手段と、前記熱圧着ツールに設けられて熱圧着時に前記吸着面を加熱する加熱手段と、前記熱圧着ツールに前記吸着面のレベルより上方または下方に移動自在に設けられて前記吸着面のレベルより下方にあるときに前記吸着面に冷却用の気体を導く導気手段と、前記熱圧着ツールに設けられて前記導気手段を前記吸着面のレベルより上方へ付勢する付勢手段と、冷却時に前記導気手段に冷却用の気体を送気する送気手段とを備え、
前記送気手段から送気される冷却用の気体により前記導気手段を前記付勢手段の付勢力に抗して前記吸着面のレベルより下方に移動させることにより冷却用の気体を前記吸着面に導くことを特徴とする熱圧着装置。 - 下端に設けられた吸着面に保持した第1のワークを第2のワークに加熱押圧して熱圧着する熱圧着装置に装着される熱圧着ツールであって、
前記吸着面を加熱する加熱手段と、前記吸着面のレベルより上方または下方に移動自在に設けられて前記吸着面のレベルより下方にあるときに前記吸着面に冷却用の気体を導く導気手段と、前記導気手段を前記吸着面のレベルより上方へ付勢する付勢手段と、前記導気手段に冷却用の気体を送気する送気手段とを備え、
前記送気手段から送気される冷却用の気体により前記導気手段を前記付勢手段の付勢力に抗して前記吸着面のレベルより下方に移動させることにより冷却用の気体を前記吸着面に導くことを特徴とする熱圧着ツール。 - 熱圧着ツールと、前記熱圧着ツールを昇降させる昇降手段と、前記熱圧着ツールの下端に設けられた吸着面を加熱する加熱手段と、前記熱圧着ツールに前記吸着面のレベルより上方または下方に移動自在に設けられて前記吸着面のレベルより下方にあるときに前記吸着面に冷却用の気体を導く導気手段と、前記導気手段に冷却用の気体を送気する送気手段とを備えた熱圧着装置における熱圧着方法であって、
前記導気手段を前記吸着面のレベルより上方に移動させた状態で前記吸着面に第1のワークを吸着する吸着工程と、前記吸着工程において前記吸着面に吸着された第1のワークを第2のワークに熱圧着する熱圧着工程と、前記熱圧着工程において前記第1のワークを前記第2のワークに熱圧着した後に前記熱圧着ツールを上昇させて前記第2のワークから離反させる離反工程と、前記離反工程において前記熱圧着ツールを上昇させた後に前記導気手段を前記吸着面のレベルより下方に移動させた状態で前記導気手段に冷却用の気体を送気する送気工程とを含むことを特徴とする熱圧着方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006026831A JP2007208106A (ja) | 2006-02-03 | 2006-02-03 | 熱圧着装置及び熱圧着装置に装着される熱圧着ツール、熱圧着装置における熱圧着方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006026831A JP2007208106A (ja) | 2006-02-03 | 2006-02-03 | 熱圧着装置及び熱圧着装置に装着される熱圧着ツール、熱圧着装置における熱圧着方法 |
Publications (1)
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---|---|
JP2007208106A true JP2007208106A (ja) | 2007-08-16 |
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ID=38487283
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2006026831A Pending JP2007208106A (ja) | 2006-02-03 | 2006-02-03 | 熱圧着装置及び熱圧着装置に装着される熱圧着ツール、熱圧着装置における熱圧着方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007208106A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20150287693A1 (en) * | 2013-07-02 | 2015-10-08 | Kulicke And Soffa Industries, Inc. | Bond heads for thermocompression bonders, thermocompression bonders, and methods of operating the same |
KR20220077206A (ko) * | 2020-11-30 | 2022-06-09 | 세메스 주식회사 | 히터 조립체 및 이를 포함하는 본딩 헤드 |
CN116133292A (zh) * | 2023-04-12 | 2023-05-16 | 惠州润众科技股份有限公司 | 一种多层线路板组合用压合装置及其压合工艺 |
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2006
- 2006-02-03 JP JP2006026831A patent/JP2007208106A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US9847314B2 (en) | 2013-07-02 | 2017-12-19 | Kulicke And Soffa Industries, Inc. | Bond heads for thermocompression bonders, thermocompression bonders, and methods of operating the same |
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