JP2007206309A - 光ファイバの接続方法 - Google Patents

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正樹 和氣
Kunihiro Komo
邦弘 戸毛
Kyozo Tsujikawa
恭三 辻川
Izumi Mikawa
泉 三川
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Abstract

【課題】MFDの異なるシングルモードファイバ同士を、MFDを変換するための機構を別途用意することなく、結合損失を低減して接続すること。
【解決手段】接続しようとするDCF1及びSMF2の所定の間隙を隔てて略対向するように配置した一端同士の間に、硬化後の屈折率及び硬化開始波長をそれぞれ、第1の屈折率n1及びコア部形成用の光源の波長に調整した第1の光硬化性樹脂と、第1の屈折率n1より低い第2の屈折率n2及びクラッド部形成用の光源の波長に調整した第2の光硬化性樹脂との混合溶液4を介在させ、DCF1の他端にコア部形成用の波長の光を入射してテーパー状のコア部7を形成し、各ファイバの一端同士の間にクラッド部形成用の波長の光を照射してクラッド部8を形成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、光ファイバの接続方法、特にモードフィールド径の異なる単一(シングル)モードファイバ同士を接続する方法に関するものである。
光の強度がコアの中心の最大値の1/e2になる部分の直径であるモードフィールド径(MFD)の異なる光ファイバ、例えば、シングルモードファイバの一種である分散補償ファイバ(DCF)と標準的なシングルモードファイバ(SMF)とは外径こそ同じであるが、MFDに関してはおよそ2倍の差があり、これらを接続する場合、接続損失の他、次式に示す結合損失が発生する。
結合損失(dB)=−10logTw
但し、Tw=[2(w1/w2)/{(w1/w2)2+1}]2
w1,w2は光ファイバのMFD
そこで、従来は、これらMFD不整合に起因する結合損失を低減するため、図1に示すように、DCF1とSMF2との間に、一端から他端に向けてMFDがテーパー状に変化するTEC(Thermally Expanded Core)ファイバ3等を挟んで接続していた(非特許文献1参照)。
川上、白石、大橋 共著「光ファイバとファイバ形光デバイス」培風館、1996年、pp.201−225 山下、各務、伊藤「マルチモード光ファイバを用いた光硬化性樹脂中の光導波路形成」電子情報通信学会研究報告OME99−94、1999年、pp.31−36
このように、従来、MFDの異なるシングルモードファイバ同士を接続するには、MFDを変換するための機構を別途用意する必要があり、その分、コストが上昇するという問題があった。
本発明の目的は、MFDの異なるシングルモードファイバ同士を、MFDを変換するための機構を別途用意することなく、結合損失を低減して接続することにある。
本発明では、前述した問題を解決するため、MFDの異なるシングルモードファイバ同士を接続する際に自己形成光導波路技術を用いたことを特徴とする。
具体的には、各シングルモードファイバ同士を、それぞれの一端が所定の間隙を隔てて略対向するように配置し、硬化後の屈折率及び硬化開始波長がそれぞれ異なる第1及び第2の光硬化性樹脂の混合溶液を、各ファイバの一端同士の間に介在させ、コア部形成用の波長の光源からの光を、モードフィールド径がより小さいシングルモードファイバの他端から入射して第1の光硬化性樹脂を硬化させてテーパー状のコア部を形成し、各ファイバの一端同士の間にクラッド部形成用の波長の光源からの光を照射して第2の光硬化性樹脂を硬化させてクラッド部を形成する、もしくは各シングルモードファイバ同士を、それぞれの一端が所定の間隙を隔てて略対向するように配置し、硬化後の屈折率及び硬化に要する時間がそれぞれ異なり且つ硬化開始波長が同一の第1及び第2の光硬化性樹脂の混合溶液を、各ファイバの一端同士の間に介在させ、光源からの光を、モードフィールド径がより小さいシングルモードファイバの他端から入射して第1の光硬化性樹脂を硬化させてテーパー状のコア部を形成し、各ファイバの一端同士の間に光源からの光を照射して第2の光硬化性樹脂を硬化させてクラッド部を形成する、あるいは各シングルモードファイバ同士を、それぞれの一端が所定の間隙を隔てて略対向するように配置し、コア部形成用の第1の光硬化性樹脂の溶液を各ファイバの一端同士の間に介在させ、光源からの光を、モードフィールド径がより小さいシングルモードファイバの他端から入射して第1の光硬化性樹脂を硬化させてテーパー状のコア部を形成し、各ファイバの一端同士の間からコア部形成用の第1の光硬化性樹脂の溶液を除去するとともに、硬化後の屈折率が第1の光硬化性樹脂と異なるクラッド形成用の第2の光硬化性樹脂の溶液を各ファイバの一端同士の間に介在させ、各ファイバの一端同士の間に光源からの光を照射して第2の光硬化性樹脂を硬化させてクラッド部を形成することを特徴とする。
なお、本発明でいうシングルモードファイバとは、前述した標準的なシングルモードファイバ(SMF)、分散補償ファイバ(DCF)の他、分散シフトファイバ(DCF)、偏波保持ファイバ(PMF)など、コアを伝搬する光のモードが1つのみの光ファイバを指す。
本発明によれば、自己形成光導波路技術によりテーパー状のコア部を形成することで、MFDの異なるシングルモードファイバ同士を結合損失を低減して接続でき、従来のようなTECファイバ等のMFDを変換するための機構が不要となり、その分、コストダウンが見込める。
<実施の形態1>
図2は本発明の光ファイバの接続方法の実施の形態1、ここでは2種類の波長の光源を用いて接続する場合の例を示すもので、図中、1は分散補償ファイバ(DCF)、2はシングルモードファイバ(SMF)、4は光硬化性樹脂の混合溶液、5はコア部形成用の光源、6はクラッド部形成用の光源である。
光硬化性樹脂の混合溶液4は、硬化後の屈折率及び硬化開始波長(反応波長)を調整した2種類の光硬化性樹脂、即ちコア部形成用の第1の光硬化性樹脂と、クラッド部形成用の第2の光硬化性樹脂とを含む混合溶液であり、予め用意しておくものとする。なお、第1及び第2の光硬化性樹脂の樹脂材料としては、アクリル系、エポキシ系、オキセタン系、ビニルエーテル系等がある。
ここで、硬化後の屈折率の調整とは、硬化前の屈折率は任意の値で良いが、第1の光硬化性樹脂の硬化後の屈折率n1及び第2の光硬化性樹脂の硬化後の屈折率n2が、
n1>n2
の条件を満たすように調整することを指す。
また、硬化開始波長の調整とは、コア部形成用の光源5からの光によって第1の硬化性樹脂のみが硬化反応を開始し、クラッド部形成用の光源6からの光によって第2の硬化性樹脂のみが硬化反応を開始するように調整することを指す。
コア部形成用の光源5は、混合溶液4中の第1の光硬化性樹脂のみが硬化反応を開始する波長の光を発生するもので、モードフィールド径がより小さいシングルモードファイバ、ここではDCF1の他端に接続される。
クラッド部形成用の光源6は、混合溶液4中の第2の光硬化性樹脂のみが硬化反応を開始する波長の光を発生するもので、後述する各ファイバ(ここではDCF1及びSMF2)の一端同士の間を照射する如く配置される。
図3は本実施の形態における接続工程を示すもので、以下、図2及び図3を用いて本発明の光ファイバの接続方法について説明する。
まず、図2または図3(a)に示すように、DCF1及びSMF2を、それぞれの接続すべき一端が所定の間隙を隔てて略対向するように配置するとともに、DCF1及びSMF2の一端同士の端面間に光硬化性樹脂の混合溶液4を介在させる。
なお、DCF1及びSMF2は図示しない保持手段、例えばV溝を有する支持台とこの台にファイバを固定する押さえ板からなる保持手段により保持され、前述した配置関係は接続作業の終了時まで維持されるものとする。また、前述した各ファイバ間の中心軸の関係は、接続すべき一端付近において保たれていれば良く、各ファイバの全長の全てにおいてそのような関係にあることを必要とするものでないことは言うまでもない(この点は本発明の全ての実施の形態において共通する。)。
また、DCF1及びSMF2の端面間に混合溶液4を介在させる(充填する)具体的な方法としては、例えば、前述した保持手段を構成する支持台のDCF1及びSMF2の一端同士が対向する位置に液溜め用の陥没部を設けておき、該陥没部に混合溶液4を滴下すれば良い。
次に、DCF1の他端に接続したコア部形成用の光源5を動作させ、該他端からコア部形成用の波長の光を入射させる。すると、DCF1の一端からコア部形成用の波長の光が混合溶液4中に出射され、これによって混合溶液4中の第1の光硬化性樹脂のみが反応して硬化し、図3(b)に示すように、DCF1及びSMF2の端面間にテーパー状の導波路(コア部)7が形成される。
次に、DCF1及びSMF2の端面間にコア部7が確実に形成されていることを確認した後、クラッド部形成用の光源6を動作させ、DCF1及びSMF2の一端同士の間の、既に形成された導波路部分にクラッド部形成用の波長の光を照射する。すると、混合溶液4中の第2の光硬化性樹脂のみが反応して硬化し、図3(c)に示すように、コア部7の周囲にクラッド部8が形成される。
以上により、そのまま接続すると結合損失が発生することになるMFDの異なるシングルモードファイバ同士の接続において、自己形成光導波路技術を用いることにより、MFDを変換するための機構を別途用意することなく、結合損失を低減して接続することが可能である。
<実施の形態2>
図4は本発明の光ファイバの接続方法の実施の形態2、ここでは1種類の波長の光源を用いて接続する場合の例を示すもので、図中、実施の形態1と同一構成部分は同一符号をもって表す。即ち、1は分散補償ファイバ(DCF)、2はシングルモードファイバ(SMF)、9は光硬化性樹脂の混合溶液、10は光源である。
光硬化性樹脂の混合溶液9は、硬化後の屈折率及び硬化に要する時間を調節した2種類の光硬化性樹脂、即ちコア部形成用の第1の光硬化性樹脂と、クラッド部形成用の第2の光硬化性樹脂とを含む混合溶液であり、予め用意しておくものとする。
ここで、硬化後の屈折率の調整とは、硬化前の屈折率は任意の値で良いが、第1の光硬化性樹脂の硬化後の屈折率n1及び第2の光硬化性樹脂の硬化後の屈折率n2が、
n1>n2
の条件を満たすように調整することを指す。
また、硬化に要する時間の調整とは、第1の硬化性樹脂における光源から光を照射し始めて硬化を開始してから硬化終了までの時間t1及び第2の硬化性樹脂における光源から光を照射し始めて硬化を開始してから硬化終了までの時間t2が、
t1<t2
の条件を満たすように調整することを指す。
なお、硬化開始波長は、第1及び第2の光硬化性樹脂とも、光源10からの光によって硬化反応を開始するように調整するものとする。
光源10は、混合溶液9中の第1及び第2の光硬化性樹脂が硬化反応を開始する波長の光を発生するもので、モードフィールド径がより小さいシングルモードファイバ、ここではDCF1の他端に接続されるとともに、後述する各ファイバ(ここではDCF1及びSMF2)の一端同士の間を照射する如く配置される。
図5は本実施の形態における接続工程を示すもので、以下、図4及び図5を用いて本発明の光ファイバの接続方法について説明する。
まず、図4または図5(a)に示すように、DCF1及びSMF2を、それぞれの接続すべき一端が所定の間隙を隔てて略対向するように配置するとともに、DCF1及びSMF2の一端同士の端面間に光硬化性樹脂の混合溶液9を介在させる。
次に、DCF1の他端に接続した光源10を動作させ、該他端から光を入射させる。すると、DCF1の一端から光が混合溶液9中に出射され、これによって混合溶液9中の第1及び第2の光硬化性樹脂とも反応して硬化するが、混合溶液9中の第1の光硬化性樹脂と第2の光硬化性樹脂とでは硬化に要する時間が異なり、第1の光硬化性樹脂の硬化に要する時間t1の方が、第2の光硬化性樹脂の硬化に要する時間t2より短いため、第1の光硬化性樹脂の方がより多く反応して硬化し、図5(b)に示すように、DCF1及びSMF2の端面間にテーパー状の導波路(コア部)11が形成される。
次に、DCF1及びSMF2の端面間にコア部11が確実に形成されていることを確認した後、ファイバに接続していない光源10を動作させ、DCF1及びSMF2の一端同士の間の、既に形成された導波路部分に光を照射する。すると、前記同様に、混合溶液9中の第1及び第2の光硬化性樹脂とも反応して硬化し、図5(c)に示すように、硬化した部分がDCF1及びSMF2間のクラッド部12となるが、前述したコア部11の形成により第1の光硬化性樹脂のモル濃度が低くなっているため、結果的にコア部11との間に屈折率差が生じる。
なお、後述するような屈折率差を得るためには、コア部11の形成終了時に混合溶液9中に残留するコア部形成用の第1の光硬化性樹脂のモル濃度を考慮した、クラッド部形成用の第2の光硬化性樹脂の硬化後の屈折率の調整が必要である。
以上により、実施の形態1と同じ効果を、1種類の波長の光源を用いた接続においても発現することが可能である。
<実施の形態3>
図6は本発明の光ファイバの接続方法の実施の形態3、ここではコア部形成用の光硬化性樹脂とクラッド形成用の光硬化性樹脂とを別々に用いるようにした場合の例を示すもので、図中、実施の形態1,2と同一構成部分は同一符号をもって表す。即ち、1は分散補償ファイバ(DCF)、2はシングルモードファイバ(SMF)、10は光源、13,14は光硬化性樹脂の溶液である。
光硬化性樹脂の溶液13は、コア部形成用の第1の光硬化性樹脂を含む溶液であり、また、光硬化性樹脂の溶液14は、クラッド部形成用の第2の光硬化性樹脂を含む溶液であり、それぞれ予め用意しておくものとする。
ここで、実施の形態1,2の場合と同様、硬化前の屈折率は任意の値で良いが、第1の光硬化性樹脂の硬化後の屈折率n1及び第2の光硬化性樹脂の硬化後の屈折率n2は、
n1>n2
の条件を満たすように調整しておくものとする。
また、この場合、硬化開始波長は、第1及び第2の光硬化性樹脂とも、光源10からの光によって硬化反応を開始するように調整しておくものとするが、硬化に要する時間の調整は必要ない。
光源10は、光硬化性樹脂の溶液13中の第1の光硬化性樹脂及び光硬化性樹脂の溶液14中の第2の光硬化性樹脂が硬化反応を開始する波長の光を発生するもので、モードフィールド径がより小さいシングルモードファイバ、ここではDCF1の他端に接続されるとともに、後述する各ファイバ(ここではDCF1及びSMF2)の一端同士の間を照射する如く配置される。
なお、実際には、溶液13,14が同時に各ファイバの一端同士の間に充填されることはないが、図6では便宜上、両方の溶液を示した。
図7は本実施の形態における接続工程を示すもので、以下、図7を用いて本発明の光ファイバの接続方法について説明する。
まず、図7(a)に示すように、DCF1及びSMF2を、それぞれの接続すべき一端が所定の間隙を隔てて略対向するように配置するとともに、DCF1及びSMF2の一端同士の端面間に光硬化性樹脂の溶液13を介在させ、さらにDCF1の他端に接続した光源10を動作させ、該他端から光を入射させる。すると、DCF1の一端から光が溶液13中に出射され、これによって溶液13中の第1の光硬化性樹脂が反応して硬化し、DCF1及びSMF2の端面間にテーパー状の導波路(コア部)15が形成される。
次に、DCF1及びSMF2の端面間にコア部15が確実に形成されていることを確認した後、図7(b)に示すように、DCF1及びSMF2の一端同士の端面間から光硬化性樹脂の溶液13を除去して、その代わりに光硬化性樹脂の溶液14を介在させるとともに、ファイバに接続していない光源10を動作させ、DCF1及びSMF2の一端同士の間の、既に形成された導波路部分に光を照射する。すると、溶液14中の第2の光硬化性樹脂が反応して硬化し、コア部15の周囲にクラッド部16が形成される。
以上により、実施の形態1,2と同じ効果を、コア部形成用の光硬化性樹脂とクラッド形成用の光硬化性樹脂とを別々に用いた接続においても発現することが可能である。
<パラメータの調整>
ここで、自己形成光導波路技術により、MFDの異なるシングルモードファイバ同士の間に適正なテーパー状のコア部を形成するためには、前述した硬化後の屈折率、硬化開始波長、硬化に要する時間等の他、
1.第1及び第2の光硬化性樹脂の硬化後の屈折率差
2.コア部形成用の光源の光パワー
3.コア部形成用の光源の出射モード(波長)
4.所定の間隙
に関するパラメータ(条件)を調整する必要がある。
[1.第1及び第2の光硬化性樹脂の硬化後の屈折率差]
第1の光硬化性樹脂によって形成されるコア部及び第2の光硬化性樹脂によって形成されるクラッド部からなる光導波路における光の導波のみを考慮した場合、該第1及び第2の光硬化性樹脂における硬化後の屈折率n1,n2は、前述した如くn1>n2の条件を満たせば良い。しかし、図8に示すように、光導波路におけるコア部の屈折率とクラッド部の屈折率との差(屈折率差)Δnが異なる場合、MFDも異なる。第1及び第2の光硬化性樹脂によって形成される光導波路におけるコア部及びクラッド部の屈折率差Δnが、接続しようとするファイバにおけるコア部及びクラッド部の屈折率差Δnと大きく異なり、MFDも異なる場合、MFD不整合による結合損失が発生する。
従って、硬化後の屈折率n1,n2の個々の値自体は任意で良いが、その屈折率差Δn(=n1−n2)は、コア部形成用の光源5または光源10からの光を入射するファイバ(言い換えればMFDがより小さいシングルモードファイバ)、ここではDCF1におけるコア部及びクラッド部の屈折率差Δnと一致させる必要がある。なお、第1及び第2の光硬化性樹脂によって形成される光導波路における屈折率差Δnは、該第1及び第2の光硬化性樹脂の組み合わせによって自由に設定することが可能であり、接続しようとするファイバに応じて第1及び第2の光硬化性樹脂を選定すれば良い。
[2.コア部形成用の光源の光パワー]
また、光硬化性樹脂は、ファイバ端面からの出射光の光パワーが、所定の硬化閾値を越えることにより硬化・形成を開始する。そして、この光パワーを大きくしていくと、形成される導波路形状がテーパー形状となる。つまり、光硬化性樹脂への入射光パワーと形成される導波路形状のテーパー角との間には相関関係がある(非特許文献2参照)。
従って、第1の光硬化性樹脂の硬化閾値をPt、ファイバ端面からの出射光の光パワーをPinとすると、
Pt<Pin
となるようにコア部形成用の光源5または光源10で発生する光の光パワーを設定する必要がある。
[3.コア部形成用の光源の出射モード(波長)]
また、形成される導波路形状のテーパー角は、ファイバ端面からの出射光の出射モードとも相関関係がある。即ち、ファイバ端面からの出射光の出射モードが基本モードのみであると、形成される導波路は直線状になる傾向があるが、高次モードの光が出射すると先端部において放射するため、テーパー構造が拡大する(非特許文献2参照)。
従って、本発明の場合も第1の高次モード以上の高次モードがある状態で導波路形成を行うことが望ましいが、シングルモードファイバにおいてはファイバカットオフ波長以下の光を伝搬させると高次モードが発生するため、コア部形成用の光源5または光源10で発生する光の波長は、該コア部形成用の光源5または光源10からの光を入射するファイバ、ここではDCF1におけるファイバカットオフ波長以下に設定する必要がある。
なお、コア部形成用の光源5または光源10からの光を入射するファイバ、ここではDCF1における曲げ等を制御することにより、ファイバ端面からの出射光の高次モードを制御することも可能である。
[4.所定の間隙]
さらにまた、形成される導波路形状のテーパー角は、ファイバ端面からの光の出射角θによる制限を受けるため、図9から解るように、ファイバ端面から光を出射する光ファイバ、即ちMFDがより小さいシングルモードファイバのMFDをaとし、また、他方のシングルモードファイバのMFDをbとした場合、ファイバ同士の一端間の所定の間隙dを、
d=(b−a)/tanθ
に設定する必要がある。
ここで、出射角θは、ファイバ端面から光を出射する光ファイバ固有の開口数NAと、出射側の媒質、ここでは第1及び第2の光硬化性樹脂の混合溶液もしくは第1の光硬化性樹脂の溶液の屈折率nrとから
θ=sin-1(NA/nr
と表され、また、開口数NAは前記光ファイバのコア部及びクラッド部の屈折率をそれぞれncore及びncladとすると、
NA=(ncore 2−nclad 21/2
で表される。
例えば、MFD5μmのDCFとMFD10μmのSMFを接続する場合を考えると、DCFの屈折率差が0.4%であれば開口数NA=0.1314374となり、また、第1及び第2の光硬化性樹脂の混合溶液もしくは第1の光硬化性樹脂の溶液の屈折率nrが1.48であれば出射角θ=5.1°となり、所定の間隙dは、
d=(5−2.5)/tan5.1=28.012μm
となる。
従来のMFDの異なる光ファイバ同士の接続方法の一例を示す工程図 本発明の光ファイバの接続方法の実施の形態1を示す構成図 本発明の光ファイバの接続方法の実施の形態1を示す工程図 本発明の光ファイバの接続方法の実施の形態2を示す構成図 本発明の光ファイバの接続方法の実施の形態2を示す工程図 本発明の光ファイバの接続方法の実施の形態3を示す構成図 本発明の光ファイバの接続方法の実施の形態3を示す工程図 屈折率差の相違によるMFDの違いの説明図 ファイバ間の間隙量の説明図
符号の説明
1:分散補償ファイバ(DCF)、2:シングルモードファイバ(SMF)、3:TECファイバ、4,9:光硬化性樹脂の混合溶液、5:コア部形成用の光源、6:クラッド部形成用の光源、7,11,15:導波路(コア部)、8,12,16:クラッド部、10:光源、13,14:光硬化性樹脂の溶液。

Claims (7)

  1. モードフィールド径の異なるシングルモードファイバ同士を接続する方法であって、
    各シングルモードファイバ同士を、それぞれの一端が所定の間隙を隔てて略対向するように配置し、
    硬化後の屈折率及び硬化開始波長がそれぞれ異なる第1及び第2の光硬化性樹脂の混合溶液を、各ファイバの一端同士の間に介在させ、
    コア部形成用の波長の光源からの光を、モードフィールド径がより小さいシングルモードファイバの他端から入射して第1の光硬化性樹脂を硬化させてテーパー状のコア部を形成し、
    各ファイバの一端同士の間にクラッド部形成用の波長の光源からの光を照射して第2の光硬化性樹脂を硬化させてクラッド部を形成する
    ことを特徴とする光ファイバの接続方法。
  2. モードフィールド径の異なるシングルモードファイバ同士を接続する方法であって、
    各シングルモードファイバ同士を、それぞれの一端が所定の間隙を隔てて略対向するように配置し、
    硬化後の屈折率及び硬化に要する時間がそれぞれ異なり且つ硬化開始波長が同一の第1及び第2の光硬化性樹脂の混合溶液を、各ファイバの一端同士の間に介在させ、
    光源からの光を、モードフィールド径がより小さいシングルモードファイバの他端から入射して第1の光硬化性樹脂を硬化させてテーパー状のコア部を形成し、
    各ファイバの一端同士の間に光源からの光を照射して第2の光硬化性樹脂を硬化させてクラッド部を形成する
    ことを特徴とする光ファイバの接続方法。
  3. モードフィールド径の異なるシングルモードファイバ同士を接続する方法であって、
    各シングルモードファイバ同士を、それぞれの一端が所定の間隙を隔てて略対向するように配置し、
    コア部形成用の第1の光硬化性樹脂の溶液を各ファイバの一端同士の間に介在させ、
    光源からの光を、モードフィールド径がより小さいシングルモードファイバの他端から入射して第1の光硬化性樹脂を硬化させてテーパー状のコア部を形成し、
    各ファイバの一端同士の間からコア部形成用の第1の光硬化性樹脂の溶液を除去するとともに、硬化後の屈折率が第1の光硬化性樹脂と異なるクラッド形成用の第2の光硬化性樹脂の溶液を各ファイバの一端同士の間に介在させ、
    各ファイバの一端同士の間に光源からの光を照射して第2の光硬化性樹脂を硬化させてクラッド部を形成する
    ことを特徴とする光ファイバの接続方法。
  4. 第1及び第2の光硬化性樹脂としてその硬化後の屈折率の差が、モードフィールド径がより小さいシングルモードファイバにおけるコア部及びクラッド部の屈折率差と一致する光硬化性樹脂をそれぞれ用いる
    ことを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の光ファイバの接続方法。
  5. コア部形成用の波長の光源または光源として、ファイバの一端から第1及び第2の光硬化性樹脂の混合溶液もしくは第1の光硬化性樹脂の溶液中に出射する光の光パワーが、第1の光硬化性樹脂における硬化閾値の光パワーより大きくなるような光パワーの光を発生する光源を用いる
    ことを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の光ファイバの接続方法。
  6. コア部形成用の波長の光源または光源として、モードフィールド径がより小さいシングルモードファイバにおけるファイバカットオフ波長以下の波長の光を発生する光源を用いる
    ことを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の光ファイバの接続方法。
  7. モードフィールド径がより小さいシングルモードファイバのコア部及びクラッド部の屈折率をそれぞれncore及びncladとし、そのモードフィールド径をaとし、また、他方のシングルモードファイバのモードフィールド径をbとし、さらに第1及び第2の光硬化性樹脂の混合溶液もしくは第1の光硬化性樹脂の溶液の屈折率をnrとした時、所定の間隙dを、
    d=(b−a)/tanθ
    但し、θ=sin-1(NA/nr)、NA=(ncore 2−nclad 21/2
    に設定する
    ことを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の光ファイバの接続方法。
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