JP2007203332A - 絶縁樹脂板の加工方法及びこの絶縁樹脂板を備えた配線板検査治具 - Google Patents

絶縁樹脂板の加工方法及びこの絶縁樹脂板を備えた配線板検査治具 Download PDF

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Abstract

【課題】 内径の小さい貫通孔をバリの発生なく加工することができ、これによって、加工時間を大幅に短縮することができる加工方法を提供すること。
【解決手段】 肉厚が0.5mm以下に加工された薄肉厚部59に、肉厚に対する孔径の割合が1/3以下となる貫通孔60を加工する絶縁樹脂板の加工方法。第1工程では、絶縁樹脂板の薄肉厚部59にその一面側からレーザ光72を照射し、一面から他面に向けて先細に傾斜する座グリ部74を形成する。次いで、第2工程では、座グリ部74に対応する部位に他面からドリル刃76による切削加工を施し、他面から一面に貫通する孔78を形成し、このようにして薄肉厚部59に貫通孔60を形成する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、配線板検査治具の保護プレート、先端保持プレートなどのような絶縁樹脂板に小さな貫通孔を形成する加工方法に関する。
例えば、プリント配線板を検査するための配線板検査治具として、プローブ自体の弾性撓みを利用したものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この種の検査治具は、一般に、プローブを含むプローブ構造部と、受けピンを含む受けピン構造部とから構成されている。プローブ構造部は、先端側の保護プレート及び先端保持プレートと末端側の末端保持プレートを備え、プローブの先端側が先端保持プレート及び保護プレートに保持され、その後端側が末端保持プレートに保持される。また、受けピン構造部は配線プレートを備え、配線プレートに受けピンの一端部が取り付けられ、プローブの後端部が受けピンの一端部に電気的に接触接続されるように構成されている。
このような配線板検査治具においては、プリント配線板の高密度化に伴い、プローブ及び受けピンの外径も細くなり、その外径が例えば0.08mm程度の大きさになっており、このことに関連して、プローブ及び受けピンを挿入するために形成される保持孔の内径もプローブ及び受けピンの外径とほぼ同じ大きさに形成される。
例えば、保護プレート(及び先端保持プレート)の保持孔は、図7に示すように形成される。まず、厚さ1mm程度の保護プレート2の所定部位に、裏面(図7(a)において下面)側から例えばドリル加工を施して座グリ部4を形成し、この座グリ部4によって肉厚0.3〜0.5mm程度の薄肉厚部6を形成する。その後、保護プレート2の薄肉厚部6にその表面側から、外径が0.08mm程度のドリル刃8用いてドリル加工を施して保持孔10を形成する。
上述したようにして保持孔10を形成すると、図7(a)及び(b)に示すように、ドリル刃8が座グリ部4に貫通する際に、保持孔10の開口部にバリ12が発生し易く、バリ12が発生すると、プローブ治具として組み付けたときに、プローブの挿入を阻害して所望の通りに保持することができなくなる。
そのために、ドリル加工によって保持孔10を形成した後に、図7(b)に示すように、ドリル刃8を用いて保護プレート2の表面側及び裏面側から保持孔10の内周面のクリーニング加工を1回又は複数回行い、このクリーニング加工によりバリを除去している。
特開2002−5980号公報
しかしながら、上述したようなドリル刃8のみを用いる加工では、バリを除去するためのクリーニング加工を繰り返し行う必要があり、それ故に、保持孔10の加工が非常に煩雑で、且つ加工時間が長くなり、製作コストが高価となる問題がある。この傾向は、加工する保持孔10の内径が小さくなる程大きくなり、近年の高密度化したプリント配線板を検査するための配線板検査治具においては、この保持孔10の加工に多くの時間を消費し、検査治具の総加工時間の約30%にも達することがある。
本発明の目的は、内径の小さい貫通孔をバリの発生なく加工することができ、これによって、加工時間を大幅に短縮することができる加工方法を提供することである。
本発明の他の目的は、加工時間を短縮し、これによって、製作時間、製作コストの低減を図ることができる配線板検査治具を提供することである。
本発明の請求項1に記載の加工方法は、肉厚が0.5mm以下に加工された薄肉厚部に、肉厚に対する孔径の割合が1/3以下となる貫通孔を加工する絶縁樹脂板の加工方法において、
前記薄肉厚部にその一面側からレーザ光を照射し、前記一面から他面に向けて先細に傾斜する座グリ部を形成し、その後、前記座グリ部に対応する部位に前記他面からドリル加工を施し、前記他面から前記一面に貫通する貫通孔を形成することを特徴とする。
また、本発明の請求項2に記載の加工方法は、肉厚が0.5mm以下に加工された薄肉厚部に、肉厚に対する孔径の割合が1/3以下となる貫通孔を加工する絶縁樹脂板の加工方法において、
前記薄肉厚部にその一面側からレーザ光を照射し、前記一面から他面に向けて先細に傾斜する座グリ部を形成し、その後、前記座グリ部に対応する部位に前記他面からレーザ光を照射し、前記他面から前記一面に貫通する貫通孔を形成することを特徴とする。
また、本発明の請求項3に記載の加工方法では、前記レーザ光の照射前に、絶縁樹脂板の前記一面にドリル加工を施して所定深さの大座グリ部を形成し、前記大座グリ部を前記薄肉厚部とすることにより、段付きの貫通孔を形成することを特徴とする。
更に、本発明の請求項4に記載の配線板検査治具は、請求項1〜3のいずれかの加工方法によって加工された絶縁樹脂板を備えたことを特徴とする。
本発明の請求項1に記載の加工方法によれば、絶縁樹脂板の薄肉厚部に一面側からレーザ光を照射して座グリ部を形成し、その後、座グリ部に他面側からドリル加工を施して貫通孔を形成する。座グリ部の加工にレーザ光を用いることによって、一面から他面に向けて先細に傾斜する座グリ部が形成され、この座グリ部の表面は凹凸の非常に少ないきれいな面となる。その後、他面側からドリル加工を施すことによって、座グリ部に所定内径の貫通孔が形成され、この貫通孔を形成する際にも、座グリ部側の開口部にバリが発生することがなく、精度の高く且つきれいな貫通孔を形成することができる。
特に、プリント配線板を検査する検査装置に用いる各種プレートは、電気的に絶縁性の樹脂板が用いられ、このような樹脂板に内径の非常に小さい精度の高い貫通孔を加工する場合、加工時に発生するバリが大きな問題となり、その後のバリ取りに多大な時間を要していたが、本発明の加工方法を採用することにより、バリが発生せず、加工時間の大幅な短縮を図ることができ、肉厚が0.5mm以下(例えば、0.3〜0.5mm程度)に加工された絶縁樹脂板の薄肉厚部に、肉厚に対する孔径の割合が1/3以下(例えば、0.07〜0.1mm程度)の貫通孔を加工するときに非常に有用となる。
また、本発明の請求項2に記載の加工方法によれば、絶縁樹脂板の薄肉厚部に一面側からレーザ光を照射して座グリ部を形成し、その後、座グリ部に他面側からレーザ光を照射して貫通孔を形成する。座グリ部の加工にレーザ光を用いることによって、一面から他面に向けて先細に傾斜する座グリ部が形成され、また貫通孔の加工にレーザ光を用いることによって、この座グリ部に所定内径の貫通孔が形成され、上述したと同様に、この貫通孔を形成する際に、座グリ部側の開口部にバリが発生することがなく、精度の高く且つきれいな貫通孔を形成することができ、肉厚が0.5mm以下に加工された絶縁樹脂板の薄肉厚部に、肉厚に対する孔径の割合が1/3以下の貫通孔を加工するときに非常に有用となる。
また、本発明の請求項3に記載の加工方法によれば、レーザ光の照射前に、絶縁樹脂板の一面にドリル加工を施して所定深さの大座グリ部を形成し、この大座グリ部が貫通孔を形成する薄肉厚部となる。このように大座グリ部を形成することによって、板厚さ0.8〜1.0mm程度の絶縁樹脂板にも所望の貫通孔を形成することができ、その貫通孔は段付きの貫通孔となり、プリント配線板の各種プレートの加工に好都合なものとなる。
更に、本発明の請求項4に記載の配線板検査治具によれば、請求項1〜3のいずれかに記載の加工方法によって加工された絶縁樹脂板を用いるので、絶縁樹脂板の加工作業を簡単に、また加工時間を大幅に短縮することができ、配線板検査治具の製作時間、製作コストの低減を図ることができる。
以下、添付図面を参照して、本発明に従う加工方法及びこの加工方法により加工された絶縁樹脂板を備えた配線板検査治具の実施形態について説明する。
配線板検査治具の構成
まず、図1〜図3を参照して、配線板検査治具の一実施形態について説明する。図1は、一実施形態の配線板検査治具の要部を示す断面図であり、図2は、図1の配線板検査治具を、プリント配線板を検査する状態で示す断面図であり、図3は、図1の配線板検査治具のプローブの先端部及びその近傍を拡大して示す部分拡大断面図である。
図1及び図2において、図示の配線板検査治具は、プローブ構造部32及び受けピン構造部34から構成されている。プローブ構造部32は、保護プレート36、先端保持プレート38、第1末端保持プレート40及び第2末端保持プレート42を備え、先端側(図1及び図2において上側)に保護プレート36及び先端保持プレート38が配設され、末端側(図1及び図2において下側)に第1末端保持プレート40及び第2末端保持プレート42が配設され、内側に配置されて相互に対向する先端保持プレート38と第1末端保持プレート40との間に撓み空間46が設けられている。これらプレート36,38,40,42は、電気的絶縁特性を有する樹脂板、例えばポリフェニレンサルファイド製の板などから形成することができる。
このプローブ構造部32は、更に、検査すべき配線板48の端子部50に電気的に接続されるプローブ52を備えている。このプローブ52は金属ワイヤ54から構成され、その両端部を除く他の部位が電気的絶縁層56(例えば、アクリル樹脂によるコーティング)により覆われている。このプローブ52の一端部(先端部)は保護プレート36及び先端保持プレート38に軸線方向(図1及び図2において上下方向)に移動自在に保持され、その他端部は第1及び第2末端保持プレート40,42に移動自在に保持されている。
この実施形態では、図3に拡大して示すように、保護プレート36の所定部位には座グリ部58が設けられ、かかる座グリ部58によって薄肉厚部59が設けられ、この薄肉厚部59に貫通孔60が設けられ、この貫通孔60が保持孔として機能する。また、先端保持プレート38には段付き貫通孔62が設けられ、かかる段付き貫通孔62が保持孔として機能する。プローブ52としての金属ワイヤ64の一端部(絶縁層56から露出する部位)は、先端保持プレート38の段付き貫通孔62の小内径部64並びに保護プレート36の座グリ部58及び貫通孔60を通して外部(図1において上方)に突出し、絶縁層56の一端部は先端保持プレート38の段付き貫通孔62の大内径部66内に位置している。従って、このプローブ52は貫通孔60及び段付き貫通孔62に沿って下方に移動することができるが、絶縁層56の一端面が段付き貫通孔62の段部に当接することによって、プローブ52の上方への移動が阻止され、プローブ52の抜けが防止される。
また、受けピン構造部34は配線プレート44を備え、配線プレート44に受けピン68の一端部が取り付けられている。受けピン68は金属ワイヤ70から構成され、この金属ワイヤ70の両端部を除く他の部位が電気的絶縁層72により覆われ、プローブ52の他端部(末端部)と受けピン68の一端部とが電気的に接触している。配線プレート44も電気的絶縁特性を有する樹脂板から形成される。
この配線板検査治具においては、図2に示すように、検査すべきプリント配線板48が保護プレート36の上面の所定位置に位置付けられる。かくすると、配線板48によってプローブ52の一端部(先端部)が押圧され、プローブ52の中間部が撓み空間46において弾性的に幾分変形し、プローブ52の弾性復元力を利用して、その一端部がプリント配線板48の所定の端子部50に弾性的に接触し、その他端部が受けピン54の一端部に弾性的に接触し、プリント配線板48、プローブ52及び受けピン54が電気的に確実にコンタクトされ、かくして、受けピン54及びプローブ52を介して電流を印加することによって、プリント配線板48の電気抵抗値などを計測することができる。
このような配線板検査治具においては、保護プレート36の肉厚T1が例えば1.5mm程度で、その薄肉厚部59の肉厚が例えば0.3mm程度で、その座グリ部58の深さt2が例えば1.2mm程度であり、また薄肉厚部59の貫通孔60の内径が例えば0.06mm程度である。また、先端保持プレート38の肉厚が例えば0.5mm程度で、その段付き貫通孔66の小内径部64(先端保持プレート38の薄肉厚部を構成する)の肉厚t3が例えば0.2mm程度で、その段付き貫通孔66の大内径部66の肉厚t4が例えば0.3mm程度であり、またこの段付き貫通孔60の小内径部64の内径が例えば0.06mmで、その大内径部66の内径が例えば0.08mm程度である。
第1の実施形態の加工方法
例えば、保護プレート36の薄肉厚部59に上述した貫通孔60を形成する場合、図4に示す加工方法を用いることによって、高精度に且つきれいに加工することができる。図4(a)は、保護プレートにレーザ加工を施す状態を簡略的に示す断面図であり、図4(b)は、保護プレートにドリル加工を施す状態を簡略的に示す図である。
保護プレート36に貫通孔60を形成するには、例えばドリル加工を施して座グリ部58を形成し、このように座グリ加工を行うことによって、保護プレート36の所定部位に薄肉厚部59を形成する。そして、この薄肉厚部59の一面側(図3において下面側、図4(a)において上面側)から他面側(図3において上面側、図4(a)において下面側)にレーザ光72を照射してレーザ加工を施す(第1工程)。このようにレーザ加工を施すと、レーザ光72が照射された領域が溶融して加工が施され、一面から他面に向けて先細にテーパ状に傾斜する座グリ部74が形成される。このレーザ光72による加工は、レーザ光72が他面側に到達する(換言すると、薄肉厚部59を貫通する)まで行われ、このように加工することにより、座グリ部74の内周面に凹凸がほとんど存在せず、きれいに加工することができる。レーザとしては、例えばYAGレーザやCOレーザを用いることができる。
その後、薄肉厚部59に形成された座グリ部74に対応する部位(即ち、座グリ部74の頂部であって、レーザ光によって穴が形成された部位)に、他面側(図3において上面側、図4(b)において上面側)から一面側(図3において下面側、図4(b)において下面側)にドリル刃76を用いてドリル加工を施す(第2工程)。このようにドリル加工を施すと、ドリル刃76が座グリ部74の頂部を切削して加工が施され、他面から一面に向けて内径が等しい孔78が形成される。ドリル加工に用いるドリル刃76の外径は、レーザ加工によって形成された座グリ部74の頂部側の内径d1よりも大きく、その開口側の内径d2よりも小さく、このようなドリル刃76を用いて加工することによって、座グリ部74と孔78の境界部にバリなどが発生することがなく、薄肉厚部59に高精度のきれいな貫通孔60を形成することができる。
上述した加工方法は、特に、電気的絶縁樹脂板の薄肉厚部に、肉厚に対する孔径の割合が小さい孔を形成する場合、具体的には、薄肉厚部の肉厚が0.5mm以下であり、このような薄肉厚部に肉厚に対する孔径の割合が1/3以下の貫通孔(例えば、肉厚0.5mmの薄肉厚部に例えば0.16mm又はそれ以下の内径の貫通孔)を形成する場合に非常に有用な加工方法である。内径が0.16mm以下の穴をドリル刃を用いて加工する場合、穴径が非常に小さい故に、刃部の長さが小さい特殊なドリル刃を用いて加工するようになり、このようなドリル刃を用いての加工では、絶縁樹脂板の粘性などによってバリが発生し易いという問題がある。これに対して、上述した加工方法では、ドリル加工の前に、レーザ加工によって座グリ部を形成するので、この座グリ部の内周面は凹凸のないきれいな状態に保たれており、このような座グリ部にその頂部側からドリル加工を施すので、ドリル刃により形成される孔と座グリ部との境界部にバリが発生することがない。従って、バリ取りのためのクリーニング加工を行う必要がなく、これによって、加工工数を少なくすることができ、加工時間の短縮、加工コストの低減を図ることができる。
第2の実施形態の加工方法
上述した第1の実施形態の加工方法では、第1工程でレーザ加工を施し、その後、第2工程でドリル加工を施しているが、第2工程もレーザ加工を施すようにしてもよい。図5(a)は、第2の実施形態の加工方法における第1工程の加工を簡略的に示す断面図であり、図5(b)は、第2の実施形態の加工方法における第2工程の加工を簡略的に示す図である。
この加工方法では、保護プレート36の薄肉厚部59(上述したと同様にしてドリル加工により形成される)の一面側(図5(a)において上面側)から他面側(図5(a)において下面側)にレーザ光72を照射してレーザ加工を施す(第1工程)。この第1工程のレーザ加工は、図4(a)と同様にして行うことができる。
その後、薄肉厚部59に形成された座グリ部74に対応する部位(即ち、座グリ部74の頂部であって、レーザ光によって穴が形成された部位)に、他面側(図5(b)において上面側)から一面側(図5(b)において下面側)にレーザ光80を照射してレーザ加工を施す(第2工程)。このように第2工程においてレーザ加工を施すと、座グリ部74の頂部側からレーザ加工が施され、ドリル刃を用いて加工したと略同様に、薄肉厚部59の他面から一面に向けて内径が等しい孔82が形成され、座グリ部74と孔82の境界部にバリなどが発生することがなく、上述した実施形態と同様に、保護プレート36の薄肉厚部59に高精度のきれいに加工された貫通孔60aを形成することができる。
上述した実施形態では、絶縁樹脂板に座グリ加工を施して薄肉厚部59を形成し、このように形成した薄肉厚部59に貫通孔60(60a)を形成しているが、絶縁樹脂板自体が薄い場合、この座グリ加工を省略し、第1工程及び第2工程の加工を施して直接的に貫通孔60(60a)を形成するようにしてもよい。
第3の実施形態の加工方法
また、先端保持プレート38に上述した段付き貫通孔62を形成する場合、図6に示す加工方法を用いることによって、高精度に且つきれいに加工することができる。図6(a)は、先端保持プレートに第1工程のドリル加工を施す状態を簡略的に示す断面図であり、図6(b)は、先端保持プレートに第2工程のレーザ加工を施す状態を簡略的に示す図であり、図6(b)は、先端保持プレートに第3工程のドリル加工を施す状態を簡略的に示す図である。
先端保持プレート38に段付き貫通孔62を形成するには、図6(a)に示すように、ドリル刃84を用いて先端保持プレート38の一面(図3において下面、図6において上面)にドリル加工を施して大座グリ部86を形成し、かく大座グリ部86を形成することによって、先端保持プレート38の所定部位に薄肉厚部88を形成する(第1工程)。この大座グリ部86の深さh1は、先端保持プレート38の肉厚T2が例えば0.5mmである場合に、例えば0.3mm程度となり、この大座グリ部86の深さh1が段付き貫通孔62の大内径部66の肉厚t4に対応する(図3も参照)。
次いで、図6(b)に示すように、先端保持プレート38の薄肉厚部88の一面側(大座グリ部86が形成された側であって、図6(a)において上面側)から他面側(図6(a)において下面側)にレーザ光72を照射してレーザ加工を施す(第2工程)。このレーザ加工は、図4(a)と同様に行われ、かくレーザ加工を施すことによって、大座グリ部86の底面、即ち薄肉厚部88の一面から他面に向けて先細にテーパ状に傾斜する座グリ部90が形成される。このレーザ光72による加工は、上述したと同様に、レーザ光72が他面側に到達する(換言すると、薄肉厚部88を貫通する)まで行われ、このように加工することにより、大座グリ部90の内周面に凹凸がほとんど存在せず、きれいに加工することができる。レーザ加工による座グリ部90は、図6(b)に示すように、大座グリ部86に続いて延びるように形成され、この座グリ部90の開口部が段付き貫通孔62の段部92となる。
その後、薄肉厚部88に形成された座グリ部90に対応する部位(即ち、座グリ部90の頂部であって、レーザ光によって穴が形成された部位)に、他面側(図3において上面側、図6(c)において上面側)から一面側(図3において下面側、図6(c)において下面側)にドリル刃94を用いてドリル加工を施す(第3工程)。このようにドリル加工を施すと、ドリル刃94が座グリ部90の頂部を切削し、他面から一面に向けて内径が等しい孔96が形成され、この孔96が段付き貫通孔62の小内径部64となる。ドリル加工に用いるドリル刃94の外径は、第2工程のレーザ加工によって形成された座グリ部90の頂部側の内径よりも大きく、その開口側の内径よりも小さく、このようなドリル刃94を用いて加工することによって、座グリ部90と孔96の境界部にバリなどが発生することがなく、先端保持プレート38に高精度のきれいに加工された段付き貫通孔62を形成することができる。
この第3の実施形態の加工方法では、第2工程のレーザ加工の後に第3工程のドリル加工を施しているが、第2の実施形態と同様に、第2工程のレーザ加工の後に第3工程のレーザ光を施すようにしてもよい。
上述した実施形態では、本発明に従う加工方法を配線板検査治具の保護プレート36及び先端保持プレート38の加工に適用して説明したが、これらプレート36,38の加工に限定されず、配線板検査治具のその他のプレートの加工にも適用することができ、更に配線板検査治具以外の一般的な絶縁樹脂板の加工にも同様に適用することができる。
実施例
本発明の効果を確認するために、第1の実施形態の加工方法を用いて次の通りの加工実験を行った。絶縁樹脂板として肉厚0.5mmにスライス加工したテクトロンPPS(ポリフェニレン・サルファイド)(日本ポリペンコ株式会社製)を用いた。第1工程において、加工用にYAGレーザ(波長:532nm)を用い、絶縁樹脂板の裏面からレーザ光を照射して座グリ部を形成した。照射したレーザ光は、平均出力が8.0Wで、Qスイッチの繰返し周波数が10KHzで、パルス幅が100nsであった。このレーザ光を約100回照射し、このような条件で照射して、開口側(レーザ光が照射される裏面側)の内径が0.09mmで、頂部側(レーザ光が照射される側と反対の表面側)の内径が0.04mmである先細にテーパ状に傾斜した座グリ部を形成した。
その後、第2加工において、ドリル刃を用いて切削加工を行った。用いたドリル刃の刃長が0.8mmで、外径が0.06mmであり、このドリル刃を用いて絶縁樹脂板の表面から裏面に切削加工を行い、このようにして絶縁樹脂板に貫通孔を形成した。
この第2工程のドリル加工後に、形成した貫通孔の内周面及びその周縁部を調べたところ、バリなどの発生が見られず、きれいな表面であった。このことから、第2加工後にクリーニング加工を必要とせず、第1及び第2加工でもってきれいな貫通孔を形成することが可能であることが確認できた。
一実施形態の配線板検査治具の要部を示す断面図である。 図1の配線板検査治具を、プリント配線板を検査する状態で示す断面図である。 図1の配線板検査治具のプローブの先端部及びその近傍を拡大して示す部分拡大断面図である。 図4(a)は、第1の実施形態の加工方法における第1工程のレーザ加工を説明するための断面図であり、図4(b)は、その第2工程のドリル加工を説明するための断面図である。 図5(a)は、第2実施形態の加工方法における第1工程のレーザ加工を説明するための断面図であり、図5(b)は、その加工方法における第2工程のレーザ加工を説明するための断面図である。 図6(a)は、第3実施形態の加工方法における第1工程のドリル加工を説明するための断面図であり、図6(b)は、その加工方法における第2工程のレーザ加工を説明するための断面図であり、図6(c)は、その加工方法における第3工程のドリル加工を説明するための断面図である。 図7(a)は、従来の加工方法におけるドリル加工を説明するための断面図であり、図7(b)は、ドリル加工後に行われるクリーニング加工を説明するための断面図である。
符号の説明
32 プローブ構造部
34 受けピン構造部
36 保護プレート
38 先端保持プレート
48 プリント配線板
52 プローブ
58,74,94 座グリ部
59,88 薄肉厚部
60,60a 貫通孔
62 段付き貫通孔
68 受けピン
72,80 レーザ光
76,84,94 ドリル刃
78,96 孔
86 大座グリ部
92 段部

Claims (4)

  1. 肉厚が0.5mm以下に加工された薄肉厚部に、肉厚に対する孔径の割合が1/3以下となる貫通孔を加工する絶縁樹脂板の加工方法において、
    前記薄肉厚部にその一面側からレーザ光を照射し、前記一面から他面に向けて先細に傾斜する座グリ部を形成し、その後、前記座グリ部に対応する部位に前記他面からドリル加工を施し、前記他面から前記一面に貫通する貫通孔を形成することを特徴とする絶縁樹脂板の加工方法。
  2. 肉厚が0.5mm以下に加工された薄肉厚部に、肉厚に対する孔径の割合が1/3以下となる貫通孔を加工する絶縁樹脂板の加工方法において、
    前記薄肉厚部にその一面側からレーザ光を照射し、前記一面から他面に向けて先細に傾斜する座グリ部を形成し、その後、前記座グリ部に対応する部位に前記他面からレーザ光を照射し、前記他面から前記一面に貫通する貫通孔を形成することを特徴とする絶縁樹脂板の加工方法。
  3. 前記レーザ光の照射前に、絶縁樹脂板の前記一面にドリル加工を施して所定深さの大座グリ部を形成し、前記大座グリ部を前記薄肉厚部とすることにより、段付きの貫通孔を形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の絶縁樹脂板の加工方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の加工方法によって加工された絶縁樹脂板を備えたことを特徴とする配線板検査治具。
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