JP2007203159A - 炭化水素改質用触媒及びその製造方法、並びにその炭化水素改質用触媒を用いた水素の製造方法 - Google Patents

炭化水素改質用触媒及びその製造方法、並びにその炭化水素改質用触媒を用いた水素の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】耐熱性及び耐コーキング性が高く、高温条件下及び水蒸気と炭化水素中の炭素とのモル比が低い条件下において長時間使用しても炭素析出による改質反応活性の低下や反応場の閉塞が十分に防止することができ、しかも、Niの担持量が少量であっても十分に高い改質反応活性を発揮する炭化水素改質用触媒を提供する。
【解決手段】炭化水素改質用触媒であって、化学式:MgO・nAl(式中nは0.9〜1.0の値を示す。)で表されるスピネル結晶構造を有し、粉末X線回折パターン測定におけるMgO相の格子面間隔0.2103nm〜0.2108nmに帰属される回折ピークの強度がMgAl相の格子面間隔0.2435nm〜0.2439nmに帰属される回折ピークの強度の6%以下となる組成を有し、且つ、850℃で5時間焼成後の比表面積が50m/g以上である担体と、該担体に活性金属成分として担持されたニッケルと、を備える。
【選択図】なし

Description

本発明は、炭化水素改質用触媒及びその製造方法、並びにその炭化水素改質用触媒を用いた水素の製造方法に関する。
新エネルギー源として期待されている水素は、家庭や中小事務所等への普及が期待されている固定型燃料電池や発電所等に用いられることから、その場で水素を製造することが可能な技術の検討がなされてきた。このような技術としては、例えば、炭化水素改質用触媒を用いて都市ガスから水素を製造する技術が挙げられる。一方、都市ガスから製造された水素を用いる家庭用燃料電池システムの普及を目指す場合には、このような家庭用燃料電池システムの低価格化が必然的に要求されることとなる。そして、このような家庭用燃料電池システム全体の価格に占める前記炭化水素改質用触媒の価格の割合が多いことから、前記炭化水素改質用触媒の更なる高性能化と低価格化とを実現することが望まれている。そのため、このような炭化水素改質用触媒においては、ロジウムやルテニウム等の貴金属元素を用いる炭化水素改質用触媒に代えて、より廉価な元素をできるだけ少量しか使用しない炭化水素改質用触媒の開発が強く要望され、ニッケル(Ni)、マグネシウム(Mg)及びアルミニウム(Al)を含有する炭化水素改質用触媒が提案されてきた。
例えば、特公昭48−13828号公報(特許文献1)においては、850℃〜1100℃の温度範囲で加熱焼成し、マグネシウム−アルミニウムスピネル相及びこれと密接に組み合わされたマグネシウム(Mg)とニッケル(Ni)の相を含む炭化水素改質用触媒の製造方法が開示されている。
また、特公昭60−35176号公報(特許文献2)においては、マグネシア−アルミナスピネルと、タングステン酸マグネシウムと、マグネシア及びアルミナの一方又は双方とからなる多孔質担体に、ニッケルを担持させてなることを特徴とする炭化水素改質用触媒が開示されている。
さらに、特表2000−503624号公報(特許文献3)においては、特定のハイドロタルサイト化合物(例えばMgNiAl(OH)12CO・xHO)を550℃以下の温度で加熱して炭化水素改質用触媒(化学式MgNiAlで表される触媒)を形成する方法が開示され、また、特開平11−276893号公報(特許文献4)においては、ハイドロタルサイトを前駆体として、その構成元素の一部を活性金属である貴金属及び遷移元素金属で置換、焼成し、活性金属種を内部から表面に染み出させてなる炭化水素改質用触媒(例えば化学式MgAl0.966Ni0.0344.5やMgAl0.983Ni0.0174.5で表される触媒)が開示されている。
また、特開2004−89812号公報(特許文献5)においては、担体上に、活性金属成分としてNi又はRuが担持され、さらに前記活性金属以外の金属成分としてFe、Co、Cr及びCeからなる群より選ばれる少なくとも1種以上が担持されている炭化水素改質触媒が開示されている。
特公昭48−13828号公報 特公昭60−35176号公報 特表2000−503624号公報 特開平11−276893号公報 特開2004−89812号公報
しかしながら、特許文献1に記載の炭化水素改質用触媒の製造方法においては、酸化マグネシウムと水酸化アルミニウムとの混合物を850℃〜1100℃の高温で加熱焼成させてMgAl相を生成するため、得られる炭化水素改質用触媒の比表面積が24m/g未満となる。そのため、特許文献1に記載の製造方法を採用して得られた炭化水素改質用触媒においては、Niを担体に十分に分散させて担持させることができず、Niの担持量に見合った活性を得ることができなかった。また、特許文献1においては、MgとAlのモル比が1:2では十分な炭素析出抑制効果が得られないと記載されていることから、特許文献1に記載の製造方法によって得られる炭化水素改質用触媒においては、MgAl相の生成が不十分であり、触媒中に分離したAl相が存在するものと推察される。そして、このようなAl相は触媒の使用中に炭素の析出を引き起こし、更には活性金属成分であるNiと固相反応を起こして担持されたNiを不活性な酸化ニッケルの状態で安定化させてしまうため、Al相が存在する触媒を長時間使用すると活性低下や反応場の閉塞が起きてしまうという問題があった。
また、特許文献2に記載の炭化水素改質用触媒においては、MgAl相を生成するために、Al粉末とMgO粉末との混合物を1,200℃以上の高温で加熱焼成していたため、得られた担体の比表面積が小さく、Niの担持量に見合った活性を得ることができなかった。また、このような炭化水素改質用触媒においても、分離したAl相が存在するものと推察される。
さらに、特許文献3及び特許文献4に記載の炭化水素改質触媒においては、高い比表面積が得られるもののNiを担持させた触媒とは異なり、触媒の粒子全体にNiが均一に存在するため多量のNiを含有させる必要があった。そのため、特許文献3及び特許文献4に記載の炭化水素改質触媒においては、これを家庭用燃料電池システム等に実用できるような十分な低価格化を実現することができなかった。
また、特許文献5に記載の炭化水素改質触媒においては、Al及びMgの各硝酸塩の水溶液を用いた共沈法による沈殿物を850℃程度の比較的低温で加熱焼成して製造されているため高い比表面積を有するものの、MgAl相の生成が不十分となり、やはり分離したAl相が存在するものと推察される。また、特許文献5に記載の炭化水素改質触媒においては、このようなAl相の酸点を除去するために多量(Mg:Alモル比=5:2)のMgOを含有させているが、これによって活性金属成分の被覆や粒成長等が引き起こるため、高温条件下で長時間使用すると触媒の活性が低下するという問題があった。
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、耐熱性が高く、800℃付近の高温条件下において長時間使用しても炭化水素改質反応活性の低下を十分に防止することができるとともに、耐コーキング性が高く、前記水蒸気と前記炭化水素中の炭素とのモル比(S/C)が低い条件下において長時間使用しても炭素析出による炭化水素改質反応活性の低下や反応場の閉塞が十分に防止することができ、しかも、Niの担持量が少量であっても十分に高い炭化水素改質反応活性を発揮することを可能とする炭化水素改質用触媒、及びその製造方法、並びにその炭化水素改質用触媒を用いた水素の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、実質上、スピネル(MgAl)結晶構造を有する単相のみからなり、且つ850℃で5時間焼成して得られた比表面積が50m/g以上である担体と、その担体に活性金属成分として担持されたニッケルとを備える炭化水素改質用触媒により、上記目的が達成されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の炭化水素改質用触媒は、炭化水素の水蒸気改質反応により水素及び一酸化炭素を製造するために用いられる炭化水素改質用触媒であって、
化学式:MgO・nAl(式中nは0.9〜1.0の値を示す。)で表されるスピネル結晶構造を有し、粉末X線回折パターン測定におけるMgO相の格子面間隔0.2103nm〜0.2108nmに帰属される回折ピークの強度がMgAl相の格子面間隔0.2435nm〜0.2439nmに帰属される回折ピークの強度の6%以下となる組成を有し、且つ、850℃で5時間焼成後の比表面積が50m/g以上である担体と、
該担体に活性金属成分として担持されたニッケルと、
を備えることを特徴とするものである。
上記本発明の炭化水素改質用触媒においては、前記ニッケルの担持量がニッケルメタル換算で前記担体100質量部に対して2.0質量部〜10質量部であることが好ましい。
また、本発明の炭化水素改質用触媒の第一の製造方法は、硝酸アルミニウム水溶液と酢酸マグネシウム水溶液の混合液にpH値が11以上の塩基性水溶液を添加し、得られた沈殿物を乾燥させ、800℃〜1000℃の温度範囲で加熱焼成することによって得られた担体に、ニッケル塩水溶液を接触させた後に還元処理を施して炭化水素改質用触媒を得ることを特徴とする方法である。
また、本発明の炭化水素改質用触媒の第二の製造方法は、アルミニウム塩水溶液、マグネシウム塩水溶液及び多価アルコールの混合液にpH値が11以上の塩基性水溶液を添加し、得られた沈殿物を乾燥させ、800℃〜1000℃の温度範囲で加熱焼成することによって得られた担体に、ニッケル塩水溶液を接触させた後に還元処理を施して炭化水素改質用触媒を得ることを特徴とする方法である。
また、本発明の水素の製造方法は、触媒に対して炭化水素及び水蒸気を接触させて、炭化水素の水蒸気改質反応によって水素を得る水素の製造方法であって、
前記触媒が上記本発明の炭化水素改質用触媒であることを特徴とする方法である。
上記本発明の水素の製造方法においては、前記炭化水素がメタンを80容量%以上含有するものであり、前記水蒸気と前記炭化水素中の炭素とのモル比(水蒸気/炭素)が1.5〜3.5の範囲にあり、前記水蒸気改質反応の反応温度条件が400℃〜650℃の範囲であり、且つ、前記水蒸気及び前記炭化水素のガス空間速度(GHSV)が500hr−1〜20000hr−1であることを特徴とする方法である。
なお、本発明の炭化水素改質用触媒によって上記目的が達成される理由は必ずしも定かではないが、本発明者らは以下のように推察する。すなわち、先ず、本発明の炭化水素改質用触媒においては、含有されている担体が熱安定性に優れるスピネル結晶構造を有し、しかも熱安定性に劣るMgOがほとんど存在せず、実質上MgAlの単相のみからなることから、高温条件下で長時間使用しても比表面積の低下が起こり難い。そのため、前記担体に担持されたNiは、粒成長し難く高分散状態で保持されるため、反応に寄与するNi活性点の減少が起こり難い。
また、本発明の炭化水素改質用触媒においては、含有されている担体が上述のように実質上MgAlの単相のみからなり、固相反応性の高いAl相が存在しないため、高温条件下で長時間使用してもNiと前記担体との固相反応を原因とするNi活性点の減少が起こり難く、更には、低S/C条件下においても酸点で誘発される炭素析出が起こり難い。
また、本発明の炭化水素改質用触媒においては、含有されている活性金属成分であるNiが前記担体の表面のみに担持されているばかりか、Niと前記担体との固相反応も起こり難いため、前記炭化水素改質用触媒中に担持されているNi原子の多くが反応に寄与するため、Ni活性点の割合が多くなる。そのため、本発明の炭化水素改質用触媒においては、前記担体に担持されるNiの担持量を減少させても、十分な数のNi活性点を保持することができるものと推察される。
本発明によれば、耐熱性が高く、800℃付近の高温条件下において長時間使用しても炭化水素改質反応活性の低下を十分に防止することができるとともに、耐コーキング性が高く、前記水蒸気と前記炭化水素中の炭素とのモル比(S/C)が低い条件下において長時間使用しても炭素析出による炭化水素改質反応活性の低下や反応場の閉塞が十分に防止することができ、しかも、Niの担持量が少量であっても十分に高い炭化水素改質反応活性を発揮することを可能とする炭化水素改質用触媒、及びその製造方法、並びにその炭化水素改質用触媒を用いた水素の製造方法を提供することが可能となる。
したがって、本発明によれば、費用対性能比率が高い炭化水素改質用触媒を提供することが可能となる。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。
[炭化水素改質用触媒]
先ず、本発明の炭化水素改質用触媒について説明する。すなわち、本発明の炭化水素改質用触媒は、炭化水素の水蒸気改質反応により水素及び一酸化炭素を製造するために用いられる炭化水素改質用触媒であって、
化学式:MgO・nAl(式中nは0.9〜1.0の値を示す。)で表されるスピネル結晶構造を有し、粉末X線回折パターン測定におけるMgO相の格子面間隔0.2103nm〜0.2108nmに帰属される回折ピークの強度がMgAl相の格子面間隔0.2435nm〜0.2439nmに帰属される回折ピークの強度の6%以下となる組成を有し、且つ、850℃で5時間焼成後の比表面積が50m/g以上である担体と、
該担体に活性金属成分として担持されたニッケルと、
を備えることを特徴とするものである。
本発明にかかる担体は、前述のように、化学式:MgO・nAl(式中nは0.9〜1.0の値を示す。)で表されるスピネル結晶構造を有する。ここで、スピネル結晶構造とは、AB型の化合物(AとBは金属元素)にみられる代表的な結晶構造の一つである。そして、この構造は、立方晶系に属し、酸素原子がほぼ立方最密パッキングに詰まり、その酸素原子の間に、八面体形に6個の酸素に囲まれたB原子と、四面体形に4個の酸素に囲まれたA原子とが入る構造である。
また、このような担体は、粉末X線回折パターン測定におけるMgO相の格子面間隔0.2103nm〜0.2108nmに帰属される回折ピークの強度がMgAl相の格子面間隔0.2435nm〜0.2439nmに帰属される回折ピークの強度の6%以下(より好ましくは4%以下)となる組成を有するものである。このように、本発明にかかる担体は実質上MgAlの単相のみからなる。このようなMgO相に帰属される回折ピークの強度がMgAl相に帰属する回折ピークの強度の6%を超えると、担体中に占めるMgO相及びAl相の割合が多くなり、MgOによって活性金属成分の被覆や粒成長等が引き起こされて高温条件下において長時間使用すると触媒の活性低下が起き、また、高温条件下で長時間使用するとAlによって前記担体とNiとの固相反応が引き起こされてNi活性点が減少し、更には低S/C条件下においてAlの酸点により炭素析出が起こる。
また、前記担体は、850℃で5時間焼成後の比表面積が50m/g以上(より好ましくは60m/g以上)のものである。すなわち、本発明にかかる担体は、担体を製造する際の焼成過程において850℃で5時間焼成した後においても比表面積が50m/g以上のものである。このような比表面積が50m/g未満では、活性金属成分を担体に高分散状態で担持させることができず、また、担持された活性金属成分が粒成長してしまうことから、反応に寄与する活性金属成分の活性点の減少が起こる。
さらに、前記担体の形状としては、前記担体が850℃で5時間焼成後の比表面積が50m/g以上である必要があることから、粉末状であることが好ましい。このような粉末状の担体としては、その平均粒径は0.6μm以下であることが好ましく、0.3μm以下であることがより好ましい。前記平均粒径が前記上限を超えると活性金属成分を担体に高分散で担持させることができず、また、担持された活性金属成分が粒成長してしまうことから、反応に寄与する活性金属成分の活性点の減少が起こる傾向にある。
また、本発明の炭化水素改質用触媒は、前記担体に活性金属成分としてニッケルを担持せしめたものである。このように、本発明にかかる活性金属成分はニッケルである。このような活性金属成分にニッケルを用いることで、高い触媒活性を得ることが可能となる。
また、本発明の炭化水素改質用触媒において、前記ニッケルの担持量はニッケルメタル換算で前記担体100質量部に対して2.0質量部〜10質量部であることが好ましく、4.0〜10質量%であることがより好ましい。ニッケルの担持量が前記下限未満では、得られる炭化水素改質用触媒中に存在するNi活性点が少なくなり過ぎて十分な活性が得られない傾向にあり、他方、前記上限を超えると触媒活性が飽和するとともに高価格化につながる傾向にある。
さらに、本発明の炭化水素改質用触媒の形態としては特に制限されず、粉末状の触媒をそのまま用いてもよく、粉末状の触媒を定法によりペレット成形してペレット状の触媒としてもよく、更には粉末状の触媒を含有するスラリーを他の基材に被覆成形して用いてもよい。また、このような成形に際しては、本発明にかかる担体にニッケルを担持させた後に成形を施してもよく、また、本発明にかかる担体に成形を施した後にニッケルを担持させてもよい。
また、他の基材と組合せて本発明の炭化水素改質用触媒を用いる場合には、前記他の基材の体積1リットル当たり、担体が100〜400g担持されていることが好ましい。前記担体の担持量が前記下限未満では体積あたりの触媒活性が低くなり、必要とする反応器及び装置全体の体積が大きくなる傾向にあり、他方、前記上限を超えると基材のガスの流れるセルが細くなること等により、ガスの圧力損失が大きくなり、反応器の効率が低下する傾向にある。
さらに、他の基材と組合せて本発明の炭化水素改質用触媒を用いる場合には、前記他の基材の体積1リットル当たり、ニッケルがニッケルメタル換算で2〜40g担持されていることが好ましい。前記ニッケルの担持量が前記下限未満では、得られる炭化水素改質用触媒中に存在するNi活性点が少なくなり過ぎて十分な活性が得られない傾向にあり、他方、前記上限を超えると触媒活性が飽和するとともに高価格化につながる傾向にある。
また、前記他の基材としては特に制限されず、モノリス担体基材(ハニカムフィルタ、高密度ハニカム等)、フォームフィルタ基材、ペレット状基材、プレート状基材等が好適に採用される。また、このような基材の材質も特に制限されず、コージエライト、炭化ケイ素、ムライト等のセラミックスからなる基材や、クロム及びアルミニウムを含むステンレススチール等の金属からなる基材が好適に採用される。
[炭化水素改質用触媒の第一の製造方法]
次に、本発明の炭化水素改質用触媒の第一の製造方法について説明する。すなわち、本発明の炭化水素改質用触媒の第一の製造方法は、硝酸アルミニウム水溶液と酢酸マグネシウム水溶液の混合液にpH値が11以上の塩基性水溶液を添加し、得られた沈殿物を乾燥させ、800℃〜1000℃の温度範囲で加熱焼成することによって得られた担体に、ニッケル塩水溶液を接触させた後に還元処理を施して炭化水素改質用触媒を得ることを特徴とする方法である。
このような本発明の炭化水素改質用触媒の第一の製造方法においては、先ず、工程(i)として、硝酸アルミニウム水溶液と酢酸マグネシウム水溶液の混合液にpH値が11以上の塩基性水溶液を添加する。
このように、本発明においては、硝酸アルミニウム水溶液と酢酸マグネシウム水溶液とを組合わせることで、後述する本発明の炭化水素改質用触媒の第二の製造方法のように他の成分を添加しなくても、上記本発明にかかる担体を製造することが可能となる。
このような混合液に含有されている硝酸アルミニウムの濃度としては、0.1〜10mol/Lであることが好ましい。硝酸アルミニウムの濃度が前記下限未満では、同じ量の担体を得るのに必要なイオン交換水が増加し、高価格化につながる傾向にあり、他方、前記上限を超えると共沈の際に塩基性水溶液の添加が不均一になり均一な組成及び粒子径の担体を得ることが困難になる傾向にある。
また、前記混合液に含有されている酢酸マグネシウムの濃度としては、0.1〜2.5mol/Lであることが好ましい。酢酸マグネシウムの濃度が前記下限未満では、同じ量の担体を得るのに必要なイオン交換水が増加し、高価格化につながる傾向にあり、他方、前記上限を超えると酢酸マグネシウムの溶解度に近くなり、均一な水溶液を得ることが困難になる傾向にある。
さらに、前記混合液に含有させる前記硝酸アルミニウム水溶液及び酢酸マグネシウム水溶液の量としては、前記混合液中におけるアルミニウムとマグネシウムのモル比(Al:Mg)が1.8:1〜2:1(より好ましくは1.9:1〜2:1)となるような量であることが好ましい。前記アルミニウムの比率が前記下限未満では、MgO相が析出し、Ni活性点の被覆や粒成長を引き起こす傾向にあり、他方、前記上限を超えるとAl相が析出し、AlとNiとの固相反応によりNi活性点が減少し、更にはAlの酸点により炭素析出が起こる傾向にある。
また、本発明にかかる塩基性水溶液は、pH値が11以上(より好ましくは11〜13)のものである。このようなpH値が11未満では、塩基性水溶液を添加した際に沈殿物を十分に得ることができない。このような塩基性水溶液としては、例えば、pH値を11以上に調整したアンモニア水、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等が挙げられる。
次に、工程(ii)として、得られた沈殿物を乾燥させる。このような沈殿物を乾燥させる方法としては特に制限されず、公知の方法を適宜採用することができる。このような乾燥を行う際には、100〜500℃程度の温度で3〜20時間加熱することが好ましい。
次いで、工程(iii)として、上述のようにして乾燥させた沈殿物を800℃〜1000℃(より好ましくは800〜900℃)の温度範囲で加熱焼成することによって担体を得る。
このような焼成の際の加熱温度が800℃未満では、調製後の触媒が高温に曝された場合に担体の粒成長が大きく、触媒活性の低下につながる傾向にあり、他方、1000℃を超えると担体の比表面積が小さくなるため、触媒活性成分のニッケルを高分散状態で担持できなくなる傾向にある。また、このような加熱焼成を行う時間としては、3〜20時間程度であることが好ましい。そして、このような工程によって、本発明にかかる担体を得ることができる。
次に、工程(iv)として、上述のようにして得られた担体にニッケル塩水溶液を接触させた後に還元処理を施すことで本発明の炭化水素改質用触媒を得る。
このようなニッケル塩水溶液としては特に制限されず、例えば硝酸ニッケル水溶液、塩化ニッケル、硫酸ニッケル、酢酸ニッケル等が挙げられる。このようなニッケル塩水溶液中のニッケルの含有量としては、0.1〜10mol/Lとすることが好ましい。前記ニッケルの含有量が前記下限未満では、前記担体に担持させるニッケルの量が少なくなって得られる炭化水素改質用触媒の活性が低下する傾向にあり、他方、前記上限を超えると、ニッケルを担体全体に均一に担持することが困難になる傾向にある。
なお、前記担体にニッケル塩水溶液を接触させた後においては、還元処理を施す前に、ニッケル塩水溶液を接触させた担体を400〜600℃の温度条件で3〜20時間焼成しておくことが好ましい。このようにして焼成することで、前記担体に前記ニッケル塩水溶液を十分に乾燥固化することができる。
また、還元処理の方法としては特に制限されず、公知の方法を適宜採用することができ、例えば、H(5%)/Nの気流中において400〜700℃(より好ましくは500〜600℃)の温度条件で3〜20時間程度加熱還元する方法を挙げることができる。このような加熱還元における温度条件が前記下限未満では、ニッケルが十分に還元されず、活性を示さない酸化物のままとなる割合が多くなる傾向にあり、他方、前記上限を超えるとニッケルが粒成長して活性点の割合が減少する傾向にある。
[炭化水素改質用触媒の第二の製造方法]
次に、本発明の炭化水素改質用触媒の第二の製造方法について説明する。すなわち、本発明の炭化水素改質用触媒の第二の製造方法は、アルミニウム塩水溶液、マグネシウム塩水溶液及び多価アルコールの混合液にpH値が11以上の塩基性水溶液を添加し、得られた沈殿物を乾燥させ、800℃〜1000℃の温度範囲で加熱焼成することによって得られた担体に、ニッケル塩水溶液を接触させた後に、還元処理を施して炭化水素改質用触媒を得ることを特徴とする方法である。
このような本発明の炭化水素改質用触媒の第二の製造方法においては、上記本発明の炭化水素改質用触媒の第一の製造方法において用いられる硝酸アルミニウム水溶液と酢酸マグネシウム水溶液の混合液の代わりに、アルミニウム塩水溶液、マグネシウム塩水溶液及び多価アルコールの混合液を用いる以外は、上記本発明の炭化水素改質用触媒の第一の製造方法と同様の方法が採用される。以下、アルミニウム塩水溶液、マグネシウム塩水溶液及び多価アルコールの混合液について説明する。
このような混合液に含有されているアルミニウム塩の濃度としては、0.1〜10mol/Lであることが好ましい。アルミニウム塩の濃度が前記下限未満では、同じ量の担体を得るのに必要なイオン交換水が増加し、高価格化につながる傾向にあり、他方、前記上限を超えると均一な組成及び粒子径の担体を得ることが困難になる傾向にある。
また、このようなアルミニウム塩としては、例えば硝酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム等が挙げられ、触媒調製後の不純物の少なさの観点から、硝酸アルミニウム、酢酸アルミニウムが好ましい。
前記混合液に含有されているマグネシウム塩の濃度としては、0.1〜10mol/Lの水溶液が好ましい。マグネシウム塩の濃度が前記下限未満では、同じ量の担体を得るのに必要なイオン交換水が増加し、高価格化につながる傾向にあり、他方、前記上限を超えると均一な水溶液を得ることが困難になる傾向にある。
また、このようなマグネシウム塩としては、例えば硝酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、水酸化マグネシウム等が挙げられ、触媒調製後の不純物の少なさの観点から、硝酸マグネシウムが好ましい。
また、前記混合液に含有させる多価アルコールとしては特に制限されないが、ジエチレングリコール、エチレングリコール、プリピレングリコール、グリセリン、1,5−ペンタンジオール等が挙げられる。また、前記アルミニウム塩水溶液及び前記マグネシウム塩水溶液が共に硝酸塩水溶液である場合には、硝酸塩の分解を促進し、両者の均質な混合状態を損なわずに複合酸化物の状態(スピネル)に転化できるという観点から、前記多価アルコールの中でも、ジエチレングリコールを用いることが好ましい。
[水素の製造方法]
次に、本発明の水素の製造方法について説明する。すなわち、本発明の水素の製造方法は、触媒に対して炭化水素及び水蒸気を接触させて、炭化水素の水蒸気改質反応によって水素を得る水素の製造方法であって、
前記触媒が上記本発明の炭化水素改質用触媒であることを特徴とするものである。
このように、本発明の水素の製造方法においては、上記本発明の炭化水素改質用触媒を用いていることから、これに炭化水素及び水蒸気を接触させることで効率的に水素を製造することができる。
また、このような本発明の水素の製造方法においては、前記触媒に接触させる炭化水素として、都市ガスであるメタンを80容量%以上含有する炭化水素を用いることが好ましい。このような炭化水素においてメタンの含有量が80容量%未満では同じ量の水素をとりだすために発生する一酸化炭素(CO)の量が多くなり、効率的に水素を製造できない傾向にある。
また、本発明の水素の製造方法においては、前記触媒に接触させる前記水蒸気と前記炭化水素中の炭素とのモル比(水蒸気(steam)/炭素(carbon))は1.5〜3.5の範囲であることが好ましい。このようなモル比(S/C)が前記下限未満では、炭素析出が起こりやすくなる傾向にあり、他方、前記上限を超えると同じ水素を得るための水蒸気の量が多くなり、エネルギー効率が低下する傾向にある。なお、本発明の水素の製造方法においては、このように低いS/C条件下においても炭化水素の水蒸気改質反応を行わせことができるためエネルギーのロスが少なく、効率的に水素を製造することができる。
さらに、本発明の水素の製造方法においては、前記水蒸気改質反応の反応温度条件が400℃〜650℃の範囲であることが好ましい。このような反応温度条件が前記下限未満では、速い速度で効率的に水素を製造することが困難となり、他方、前記上限を超えると温度を高めるためにエネルギーロスが大きくなる傾向にある。また、従来の触媒を用いて水素を製造した場合には水蒸気改質反応が通常650〜850℃程度の温度範囲で行われるのに対して、上記本発明の炭化水素改質用触媒を用いた本発明の水素の製造方法においては、400℃〜650℃という比較的低い温度条件下で水蒸気改質反応を行わせることが可能であるため、より効率的に水素を製造することができるようになっている。
さらに、本発明の水素の製造方法においては、前記触媒に接触させる前記水蒸気及び前記炭化水素のガス空間速度(GHSV)が500hr−1〜20000hr−1であることが好ましい。前記GHSVが前記下限未満では、触媒活性が十分に高く飽和するとともに反応器や装置全体の体積が大きくなる傾向にあり、他方、前記上限を超えると触媒活性が低下し、必要な水素が得られなくなる傾向にある。
このような本発明の水素の製造方法は、費用対性能比率が高い上記本発明の炭化水素改質用触媒を用いて効率的に水素を製造することができるため、例えば、家庭用燃料電池システム等に利用することが可能である。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
<担体(A)の調製>
先ず、硝酸アルミニウム九水和物375gをイオン交換水800gに溶解した硝酸アルミニウム水溶液及び酢酸マグネシウム四水和物107gをイオン交換水800gに溶解した酢酸マグネシウム水溶液を3リットル(L)のガラス製ビーカの中で混合し、回転数100rpmのロータリスターラを用いて撹拌して混合液を調製し、得られた混合液にpH値12の25%アンモニア水650gを一気に添加して15分間さらに撹拌して白色沈殿物を析出せしめた。
次に、このようにして得られた白色沈殿物と上澄み液とをビーカに入れたままにして、乾燥器の中で100℃/時間の速度で400℃まで昇温し、400℃で5時間加熱して白色粉末を得た。次いで、得られた白色粉末をアルミナ坩堝に移し、さらに850℃で5時間加熱焼成することによって、MgとAlのモル比(Mg:Al)が1:2のMgAlスピネル結晶構造を有する担体(A)を得た。
このようにして得られた担体(A)の比表面積は77m/gであった。また、担体(A)の粉末X線回折パターンを測定したところ、格子定数0.8083nmのMgAl相のみが測定され、MgO相の格子面間隔0.2103nm〜0.2108nmに帰属される回折ピークの強度は測定されなかった。このような結果から、MgO相の格子面間隔0.2103nm〜0.2108nmに帰属される回折ピークの強度はMgAl相の格子面間隔0.2435nm〜0.2439nmに帰属される回折ピークの強度の2%(検出限界)未満であることが確認された。
<担体(A)がコーティングされたモノリス試料の調製>
先ず、前述のようにして得られた担体(A)100g、コーティング後の固形分が10質量%となる量のアルミナゾル及びイオン交換水100gを混合し、ボールミルを用いて粒度20μmまで粉砕して担体(A)を含有するスラリーを得た。次に、直径30mmで長さ50mmの円筒形でセル数が400/in.のステンレス製ハニカムモノリス基材に、基材体積1L当たり担体(A)の担持量が280gの割合となるように前記スラリーをコーティングした後、500℃で3時間加熱焼成して担体(A)がコーティングされたモノリス試料を得た。
<炭化水素改質用触媒の調製>
上記のようにして得られたモノリス試料に、硝酸ニッケル六水和物52.1gをイオン交換水100gに溶解した水溶液を含浸せしめ、大気中において400℃で3時間加熱焼成した後、H(5%)/N気流中において500℃で3時間加熱還元することにより炭化水素改質用触媒を得た。なお、このようにして得られた炭化水素改質用触媒の体積1L当たりのNi担持量は、Niメタル換算で17gであった。
(実施例2)
<担体(B)の調製>
先ず、硝酸アルミニウム九水和物375gをイオン交換水800gに溶解した硝酸アルミニウム水溶液、硝酸マグネシウム四水和物128gをイオン交換水800gに溶解した硝酸マグネシウム水溶液及びジエチレングリコール58.5gを3リットル(L)のガラス製ビーカの中で混合し、回転数100rpmのロータリスターラを用いて撹拌して混合液を調製し、得られた混合液にpH値12の25%アンモニア水650gを一気に添加して15分間さらに撹拌して白色沈殿物を析出せしめた。
次に、このようにして得られた白色沈殿物と上澄み液とをビーカに入れたままにして、乾燥器の中で100℃/時間の速度で400℃まで昇温し、400℃で5時間加熱して白色粉末を得た。次いで、得られた白色粉末をアルミナ坩堝に移し、さらに850℃で5時間加熱焼成することによって、MgとAlのモル比(Mg:Al)が1:2のMgAlスピネル結晶構造を有する担体(B)を得た。
このようにして得られた担体(B)の比表面積は66m/gであった。また、担体(B)の粉末X線回折パターンを測定したところ、格子定数0.8083nmのMgAl相と極めて微量のMgO相が測定され、MgO相の格子面間隔0.2103nm〜0.2108nmに帰属される回折ピークの強度は、MgAl相の格子面間隔0.2435nm〜0.2439nmに帰属される回折ピークの強度の約3%であった。
<担体(B)がコーティングされたモノリス試料の調製、及び炭化水素改質用触媒の調製>
実施例1で用いられた担体(A)の代わりに、前述のようにして得られた担体(B)を用いた以外は実施例1で採用した方法と同様の方法を採用してモノリス試料及び炭化水素改質用触媒を調製した。なお、このようにして得られた炭化水素改質用触媒の体積1L当たりのNi担持量は、Niメタル換算で17gであった。
(比較例1)
<γ−Al粉末担体がコーティングされたモノリス試料の調製>
先ず、市販のγ−Al粉末担体(比表面積60m/g、平均結晶粒子径2.8μm)100g、コーティング後の固形分が10質量%となる量のアルミナゾル及びイオン交換水100gを混合して、ボールミルを用いて粒度20μmまで粉砕してγ−Al粉末担体を含有するスラリーを得た。次に、直径30mmで長さ50mmの円筒形でセル数が400/in.のステンレス製ハニカムモノリス基材に、基材体積1L当たりγ−Al粉末担体の担持量が280gの割合となるように前記スラリーをコーティングした後、500℃で3時間加熱焼成してγ−Al粉末がコーティングされたモノリス試料を得た。
<炭化水素改質用触媒の調製>
上記のようにして得られたモノリス試料に、硝酸ニッケル六水和物52.1gをイオン交換水100gに溶解した水溶液を含浸させ、大気中400℃で3時間加熱焼成した後、H(5%)/N気流中において500℃で3時間加熱還元することにより炭化水素改質用触媒を得た。なお、このようにして得られた炭化水素改質用触媒の体積1L当たりのNi担持量は、Niメタル換算で17gであった。
(比較例2)
<担体(C)の調製>
先ず、硝酸アルミニウム九水和物375gをイオン交換水800gに溶解した硝酸アルミニウム水溶液及び硝酸マグネシウム六水和物128gをイオン交換水800gに溶解した硝酸マグネシウム水溶液を3リットル(L)のガラス製ビーカの中で混合し、回転数100rpmのロータリスターラを用いて撹拌して混合液を調製し、得られた混合液にpH値12の25%アンモニア水650gを一気に添加して15分間さらに撹拌して白色沈殿物を析出せしめた。
次に、このようにして得られた白色沈殿物と上澄み液とをビーカに入れたままにして、乾燥器の中で100℃/時間の速度で400℃まで昇温し、400℃で5時間加熱して白色粉末を得た。次いで、得られた白色粉末をアルミナ坩堝に移し、さらに850℃で5時間加熱焼成することによって担体(C)を得た。
このようにして得られた担体(C)の比表面積は55m/gであった。また、担体(C)の粉末X線回折パターンを測定したところ、格子定数0.8083nmのMgAl相とMgO相とが測定され、MgO相の格子面間隔0.2103nm〜0.2108nmに帰属される回折ピークの強度は、MgAl相の格子面間隔0.2435nm〜0.2439nmに帰属される回折ピークの強度の約10%であった。
<担体(C)がコーティングされたモノリス試料の調製、及び炭化水素改質用触媒の調製>
実施例1で用いられた担体(A)の代わりに、前述のようにして得られた担体(C)を用いた以外は実施例1で採用した方法と同様の方法を採用してモノリス試料及び炭化水素改質用触媒を調製した。なお、このようにして得られた炭化水素改質用触媒の体積1L当たりのNi担持量は、Niメタル換算で17gであった。
(比較例3)
<担体(D)の調製>
先ず、硝酸ニッケル六水和物241g及び硝酸マグネシウム六水和物745gをイオン交換水1840gに溶解してニッケル−マグネシウム含有水溶液を得た。次に、硝酸アルミニウム九水和物156gを27.7質量%の水酸化ナトリウム900g中に溶解してアルミン酸ナトリウム水溶液を生成した。
次いで、前記ニッケル−マグネシウム含有水溶液と、前記アルミン酸ナトリウム水溶液とを沈殿槽に導入して沈殿物を析出せしめた。その後、得られた沈殿物を洗浄し、乾燥させ、大気中において400℃で3時間加熱焼成した後、1000℃で5時間加熱焼成して担体(D)を得た。
このようにして得られた担体(D)の比表面積は16m/gであった。また、担体(D)の粉末X線回折パターンを測定したところ、格子定数0.8083nmのMgAl相と多量のMgO相及びNiO相が観察され、MgO相の格子面間隔0.2103nm〜0.2108nmに帰属される回折ピークの強度は、MgAl相の格子面間隔0.2435nm〜0.2439nmに帰属される回折ピークの強度の約24倍(約2400%)であった。
<炭化水素改質用触媒の調製>
前述のようにして得られた担体(D)100g、コーティング後の固形分が10質量%となる量のアルミナゾル及びイオン交換水100gを混合し、ボールミルを用いて粒度20μmまで粉砕して担体(D)を含有するスラリーを得た。次に、直径30mmで長さ50mmの円筒形でセル数が400/in.のステンレス製ハニカムモノリス基材に、基材体積1L当たり担体(D)の担持量が70gの割合となるように前記スラリーをコーティングした後、500℃で3時間加熱焼成し、さらに、H(5%)/N気流中において500℃で3時間加熱還元することにより炭化水素改質用触媒を得た。なお、このようにして得られた炭化水素改質用触媒の体積1L当たりのNi担持量は、Niメタル換算で17gであった。
(比較例4)
<担体(E)の調製>
市販のγ−Al粉末(比表面積15m/g、平均結晶粒子径0.5μm)100g、酸化マグネシウム39.5g、デキストリン20g及びイオン交換水80gをボールミルにて4時間混合し、110℃で12時間乾燥させた後、大気中1300℃で6時間加熱焼成して担体(E)を得た。
このようにして得られた担体(E)の比表面積は4m/gであった。また、担体(E)の粉末X線回折パターンを測定したところ、格子定数0.8083nmのMgAl相、少量のMgO相及び少量のα-Al相が測定され、MgO相の格子面間隔0.2103nm〜0.2108nmに帰属される回折ピークの強度は、MgAl相の格子面間隔0.2435nm〜0.2439nmに帰属される回折ピークの強度の約8%であった。
<担体(E)がコーティングされたモノリス試料の調製、及び炭化水素改質用触媒の調製>
実施例1で用いられた担体(A)の代わりに、前述のようにして得られた担体(E)を用いた以外は実施例1で採用した方法と同様の方法を採用してモノリス試料及び炭化水素改質用触媒を調製した。なお、このようにして得られた炭化水素改質用触媒の体積1L当たりのNi担持量は、Niメタル換算で17gであった。
(比較例5)
<担体(F)の調製>
先ず、炭酸ナトリウム十水和物143gをイオン交換水1000gに溶解させ、60℃に保温してアルカリ溶液を得た。また、硝酸アルミニウム九水和物125g及び硝酸マグネシウム六水和物214g、硝酸ニッケル(II)六水和物48.5gをイオン交換水2000gに溶解させ、60℃に保温して酸性溶液を得た。次いで、このようにして得られた前記アルカリ水溶液を撹拌しつつ、前記アルカリ水溶液に前記酸性溶液を水酸化ナトリウム水溶液でpH値10を保持しながら、ゆっくり均一に滴下し沈殿物を析出させた。次に、得られた沈殿物を2時間放置し、ろ過洗浄を行い、これを100℃で24時間乾燥させた後、850℃で5時間加熱焼成して担体(F)を得た。
このようにして得られた担体(F)の比表面積は45m/gであった。また、担体(F)の粉末X線回折パターンの測定をしたところ、格子定数0.8083nmのMgAl相、多量のMgO相及びNiO相が測定され、MgO相の格子面間隔0.2103nm〜0.2108nmに帰属される回折ピークの強度は、MgAl相の格子面間隔0.2435nm〜0.2439nmに帰属される回折ピークの強度の約8.4倍(約840%)であった。
<炭化水素改質用触媒の調製>
前述のようにして得られた担体(F)100g、コーティング後の固形分が10質量%となる量のアルミナゾル及びイオン交換水100gを混合し、ボールミルを用いて粒度20μmまで粉砕して担体(F)を含有するスラリーを得た。次に、直径30mmで長さ50mmの円筒形でセル数が400/in.のステンレス製ハニカムモノリス基材に、基材体積1L当たり担体(F)の担持量が110gの割合となるように前記スラリーをコーティングした後、500℃で3時間加熱焼成し、その後にH(5%)/N気流中において500℃で3時間加熱還元することにより炭化水素改質用触媒を得た。なお、このようにして得られた炭化水素改質用触媒の体積1L当たりのNi担持量は、Niメタル換算で17gであった。
〔初期の炭化水素水蒸気改質反応活性の測定〕
実施例1〜2及び比較例1〜5で得られた炭化水素改質用触媒の炭化水素水蒸気改質反応活性試験を行った。すなわち、実施例1〜2及び比較例1〜5で得られた各炭化水素改質用触媒を、それぞれ常圧固定床流通型反応器に充填し、窒素ガスを供給しながら昇温速度20℃/分で各測定温度(入りガス温度450℃〜700℃)まで昇温した後に、水蒸気を流速1.15L/分で供給し、その15分後に13A組成の都市ガスを流速0.320L/分で供給した。このときの空間速度(GHSV)は、2500hr−1であり、S/Cは3.0であった。なお、各炭化水素改質用触媒を比較するための活性の指標として、以下の式よりCH転化率を算出して、触媒出ガス温度が600℃となる場合の算出値を用いた。
CH転化率(%)=(1−出ガス中のCH濃度/入りガス中のCH濃度)×100
実施例1〜2及び比較例1〜5で得られた各炭化水素改質用触媒の初期の炭化水素水蒸気改質反応活性を示すグラフを図1に示す。
図1に示すグラフからも明らかなように、実施例1〜2で得られた炭化水素改質用触媒の初期の炭化水素水蒸気改質反応活性は、比較例1〜5で得られた炭化水素改質用触媒より高く、ほぼ平衡転化率に到達していることが確認された。
このような結果から、実施例1〜2で得られた炭化水素改質用触媒においては、用いられたMgAl担体(担体(A)又は(B))の親水性が高く、しかもその比表面積が高いことから、反応物であるHOが活性化されると同時に、Niが担体中に高分散された状態で担持され、Ni活性点の数が多かったために高い活性が得られたものと推察される。また、比較例1で得られた炭化水素改質用触媒においては、親水性の低いγ−Al粉末担体を使用したため活性が低く、また、比較例3〜4で得られた炭化水素改質用触媒においては、用いられた担体(担体(D)又は(E)の比表面積が低いため、活性が低かったものと推定される。
〔耐久性試験後の炭素析出の測定〕
実施例1〜2及び比較例1〜5で得られた炭化水素改質用触媒に耐久試験を行い、炭素の析出の有無を測定した。すなわち、先ず、耐久試験として、上記初期の炭化水素水蒸気改質反応活性試験で用いたものと同じ常圧固定床流通型反応器に実施例1〜2及び比較例1〜5で得られた各炭化水素改質用触媒を、それぞれ充填し、13A組成の都市ガス及び水蒸気を各々流速0.128L/分及び0.307L/分で供給し、触媒出ガス温度が700℃となる条件で、合計250時間運転させた。このときの空間速度(GHSV)は、1000hr−1であり、S/Cは2.0であった。次に、上述のような耐久試験を行った後の各炭化水素改質用触媒を取り出し、炭素析出を目視により確認した。
このような測定の結果、比較例1で得られた炭化水素改質用触媒においては著しく多量の炭素析出が測定され、比較例2及び4で得られた炭化水素改質用触媒においても相当量の炭素析出が測定された。更に、比較例3で得られた炭化水素改質用触媒においても少量の炭素析出が測定された。一方、実施例1〜2及び比較例5で得られた炭化水素改質用触媒においては、炭素析出はほとんど測定されなかった。
このような結果から、実施例1〜2で得られた各炭化水素改質用触媒においては、用いられた担体(担体(A)又は(B))がほぼ完全にスピネル(MgAl)結晶構造を有し、分離したAl相がなく、更にはMgO相もほとんど存在しないため、炭素析出を引き起こさなかったものと推察される。他方、比較例1で得られた炭化水素改質用触媒においては、担体のγ−Al上の酸点が炭素析出を引き起こしたものと推察され、比較例2〜4で得られた炭化水素改質用触媒においては、分離したAl相が少量ながら存在するため素析出を引き起こされたものと推察される。
〔耐久性試験後の炭化水素水蒸気改質反応活性の測定〕
上記耐久試験後の実施例1〜2及び比較例1〜5で得られた各炭化水素改質用触媒を用いて、炭化水素水蒸気改質反応活性試験を行った。このような炭化水素水蒸気改質反応活性試験は上記初期の炭化水素水蒸気改質反応活性の測定で行われた方法と同様の方法を採用した。実施例1〜2及び比較例1〜5で得られた各炭化水素改質用触媒の耐久試験後の炭化水素水蒸気改質反応活性を示すグラフを図2に示す。
図2に示すグラフからも明らかなように、実施例1〜2で得られた各炭化水素改質用触媒の耐久試験後の炭化水素水蒸気改質反応活性は、全ての比較例で得られた各炭化水素改質用触媒よりも高く、平衡転化率に最も近かった。
このような結果から、実施例1〜2で得られた各炭化水素改質用触媒においては、用いられた担体(担体(A)又は(B))がほぼ完全にスピネル(MgAl)結晶構造を有し、分離したAl相がなく、更にはMgO相もほとんど存在しないことから、過剰のMgOに起因する熱劣化が起こらず、耐久試験後においても炭化水素水蒸気改質反応活性が高かったものと推測される。一方、比較例1〜4で得られた各炭化水素改質用触媒においては、炭素析出が起きていたため耐久試験後における炭化水素水蒸気改質反応活性が低く、また、比較例5で得られた各炭化水素改質用触媒においては、過剰のMgOが熱劣化を引き起こし、耐久試験後における炭化水素水蒸気改質反応活性が低かったものと推察される。
以上の結果から、本発明の炭化水素改質触媒(実施例1及び2)は、初期と耐久試験後のいずれの場合も、炭化水素の水蒸気改質反応において高い活性を示しており、Hを製造方法として極めて有効であることが確認された。
以上説明したように、本発明によれば、耐熱性が高く、800℃付近の高温条件下において長時間使用しても炭化水素改質反応活性の低下を十分に防止することができるとともに、耐コーキング性が高く、前記水蒸気と前記炭化水素中の炭素とのモル比(S/C)が低い条件下において長時間使用しても炭素析出による炭化水素改質反応活性の低下や反応場の閉塞が十分に防止することができ、しかも、Niの担持量が少量であっても十分に高い炭化水素改質反応活性を発揮することを可能とする炭化水素改質用触媒、及びその製造方法、並びにその炭化水素改質用触媒を用いた水素の製造方法を提供することが可能となる。
したがって、本発明の炭化水素改質用触媒は、耐熱性と耐コーキング性と経済性に優れ、炭化水素の水蒸気改質反応によって炭化水素(例えば都市ガス等)から効率よく水素を発生させることができるため、例えば、家庭用燃料電池に用いる触媒等として有用である。
実施例1〜2及び比較例1〜5で得られた各炭化水素改質用触媒の初期の炭化水素水蒸気改質反応活性を示すグラフである。 実施例1〜2及び比較例1〜5で得られた各炭化水素改質用触媒の耐久試験後の炭化水素水蒸気改質反応活性を示すグラフである。

Claims (6)

  1. 炭化水素の水蒸気改質反応により水素及び一酸化炭素を製造するために用いられる炭化水素改質用触媒であって、
    化学式:MgO・nAl(式中nは0.9〜1.0の値を示す。)で表されるスピネル結晶構造を有し、粉末X線回折パターン測定におけるMgO相の格子面間隔0.2103nm〜0.2108nmに帰属される回折ピークの強度がMgAl相の格子面間隔0.2435nm〜0.2439nmに帰属される回折ピークの強度の6%以下となる組成を有し、且つ、850℃で5時間焼成後の比表面積が50m/g以上である担体と、
    該担体に活性金属成分として担持されたニッケルと、
    を備えることを特徴とする炭化水素改質用触媒。
  2. 前記ニッケルの担持量が、ニッケルメタル換算で前記担体100質量部に対して2.0質量部〜10質量部であることを特徴とする請求項1に記載の炭化水素改質用触媒。
  3. 硝酸アルミニウム水溶液と酢酸マグネシウム水溶液の混合液にpH値が11以上の塩基性水溶液を添加し、得られた沈殿物を乾燥させ、800℃〜1000℃の温度範囲で加熱焼成することによって得られた担体に、ニッケル塩水溶液を接触させた後に還元処理を施して炭化水素改質用触媒を得ることを特徴とする炭化水素改質用触媒の製造方法。
  4. アルミニウム塩水溶液、マグネシウム塩水溶液及び多価アルコールの混合液にpH値が11以上の塩基性水溶液を添加し、得られた沈殿物を乾燥させ、800℃〜1000℃の温度範囲で加熱焼成することによって得られた担体に、ニッケル塩水溶液を接触させた後に還元処理を施して炭化水素改質用触媒を得ることを特徴とする炭化水素改質用触媒の製造方法。
  5. 触媒に対して炭化水素及び水蒸気を接触させて、炭化水素の水蒸気改質反応によって水素を得る水素の製造方法であって、
    前記触媒が請求項1又は2に記載の炭化水素改質用触媒であることを特徴とする水素の製造方法。
  6. 前記炭化水素がメタンを80容量%以上含有するものであり、前記水蒸気と前記炭化水素中の炭素とのモル比(水蒸気/炭素)が1.5〜3.5の範囲にあり、前記水蒸気改質反応の反応温度条件が400℃〜650℃の範囲であり、且つ、前記水蒸気及び前記炭化水素のガス空間速度が500hr−1〜20000hr−1であることを特徴とする請求項5に記載の水素の製造方法。
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