JP2007188863A - 面状光源装置及びこれを用いた表示装置 - Google Patents

面状光源装置及びこれを用いた表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、光の利用効率が高く、面内輝度の均一性が高い、十分な表示品位を有する面状光源装置及びこれを用いた表示装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の面状光源装置は、少なくとも一面に開口部1を有する筐体2と、開口部1と対向する筐体2の一面に保持されたLED光源4と、開口部1及びLED光源4を覆う位置に配置された導光板5とを備え、導光板5は、LED光源4に対応する位置に設けられ、LED光源4の一部を格納する凹部6を有し、凹部6の底部に設けられ、LED光源4からの光を調整する光量調整手段7を備え、光量調整手段7は、平均半径をr、LED光源4からの距離をH、LED光源4の発光面積をS、総光量をLとする場合に、反射機能、及び全光線透過率tが、t≧πr2cosθ/{(1−cosθ)(S−πr2)}の関係を満たす透過機能を有する反射シート20を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、光源に係る発明であって、特に、面状光源装置及びこれを用いた表示装置に関するものである。
従来の面状光源装置では、特許文献1に示すように導光板の背面に光源を挿入するための円錐形状の窪みを設け、当該窪みにLED等の光源を固定する構造であった。この光源挿入用の窪みは、円錐形状であるので少なくとも先端部において奥へ入るほど幅が狭くなるようになっている。そのため、従来の面状光源装置では、光源から直接出射される光の量を減らすことができ、輝度ムラを低減できる。
また、特許文献2に示す面状光源装置は、導光板の後面に形成した光源挿入部にLED等の光源を圧入し、光源の前方に光反射面を形成している日この光反射面で光源から出射して前方へ向かった光を遮り、反射した光を光源挿入部の側壁面から導光板の内部に導入させ、導光板の先出射面での輝度分布を均一にするとしている。
さらに、特書手文献3に示す液晶表示装置は、導光板の中央下部に冷陰極蛍光灯を収納するための溝を形成し、溝の底面に配置した透光調整膜のパターン尊で遮光量あるいは反射量を調整し、表示面の全面にわたって輝度が均一で冷陰極蛍光灯の利用効率が向上するとしている。
特許第3427636号公報 特開平10−82916号公報 特開平10−104620号公報
しかし、特許文献1に示す従来の面状光源装置を用いた場合であっても、円錐形状の窪み部分が他の部分より若千輝度が高くなる。そのため、従来の面状光源装置では、面内輝度の均一化がさらに要求される場合には、十分な表示品位を得ることができなかった。
また、特許文献2に示す従来の面状光源装置を用いた場合、光源の前方に向かった直接光を部分的に透過させるため、光が十分に拡散されずに、光源の前方で輝度ムラが発生するという問題があった。
また、特許文献3に示す従来の面状光源装置を用いた場合においても、光源からの直接光をパターン等で遮光して調整するため、光が十分に拡散されずに、光源の前方で輝度ムラが発生するという問題があった。
そこで、本発明は、光の利用効率が高く、面内輝度の均一性が高い、十分な表示品位を有する面状光源装殴及びこれを用いた表示装置を提供することを目的とする。
本発明に係る解決手段は、少なくとも一面に開口部を有する筐体と、開口部と対向する筐体の一面に保持された光源と、開口部及び光源を覆う位置に配置された導光板とを備え、導光板は、光源に対応する位置に設けられ、光源の一部を格納する凹部と、凹部の底部に設けられ、光源からの光を調整する光量調整手段とを備え、光量調整手段は、平均半径をr、光源からの距離をH、光源における発光面積をS、光源の総光量をLとする場合に、光源からの光を反射する反射機能、及び全光線透過率tが、t≧πr2cosθ/{(1−cosθ)(S−πr2)}の関係を満たす透過機能を有する反射シートを備えている。
本発明に記載の面状光漂装置は、凹部の底部に設けられ、光源からの光を調整する光量調整手段に光源からの光を反射する反射機能、及び全光線透過率tが、t≧πr2cosθ/{(1−cosθ)(S−πr2)}の関係を満たす透過機能を有する反射シートを備えるので、光の利用効率が高く、面内輝度の均一性が高い、十分な表示品位を有することができる効果がある。
(実施の形態1)
図1に、本実施の形態に係る面状光源装置の分解斜視図を示す。また、図2に、本実施の形態に係る面状光源装置の断面図を示す。図1に示す面状光源装置では、1つの面に開口部1が形成された筐体2と、開口部1と対向する面にLED(Light Emitting Diode)基板3を介して保持されたLED光源4と、開口部1及びLED光源4を覆う位置に設けられた導光板5と、LED光源4に対応する導光板5の位置に設けられた円柱形状の凹部6と、凹部6の底部に設けられた光量調整手段7とを備えている。なお、図2から分かるように、LED光源4の一部が凹部6に格納されている。
さらに、導光板5の筐体2との間(導光板5の側面8及び反出射面9)に反射シート10が設けられ、導光板5の出射面11の全面に拡散板12及び光学シート類13が設けられている。なお、導光板5の出射面11が筐体2の開口部1と一致する。
本実施の形態に用いる光源には、発光ダイオード(LED光源4)やレーザーダイオード(Laser Diode:LD)などの点光源が考えられる。LED光源4には、青色等の単色を発光する半導体発光素子や、半導体発光素子から発せられた青色光の一部を吸収し黄色の光を発する蛍光体からなる擬似白色LEDがある。また、RED(赤)、GREEN(緑)、BLUE(青)の半導体発光素子を揃え、3つの単色光の合成で白色光を発光するLEDがある。本実施の形態に係る面状光源装置では、以下擬似白色LEDをLED光源4に用いた場合について説明する。
次に、本実施の形態に係る導光板5は、透明なアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ガラスなどで構成されている。そして、導光板5は、図1及び図2に示すように板状形状であり、反出射面9に円柱状の凹部6が設けられている。さらに、導光板5の反出射面9には、図示していないが光の伝搬方向を乱して出射面に光を導くための光散乱部が形成されている。この光散乱部は、光を導光板5の内部に向かって反射する手段として機能する。反射する手段としては、反出射面9にドットパターンを印刷する方法、反出射面9を粗面化してシボ面を形成する方法、反出射面9に微小な球面や凹凸を形成する方法などが考えられる。
また、導光板5の出射面11を粗面化してシボ面を形成することにより、導光板5の反出射面9に反射する手段を設けた場合と同様の効果を得ることができる。すなわち、導光板5の出射面11に入射した光は、出射面11の粗面化により形成された凹凸によって光の伝搬方向が散乱される。その結果、出射面11に入射した光の一部は導光板5の内部に向かって反射されるとともに、それ以外の光は出射面11を介して導光板5の外部に出射される。従って、仮に導光板5の出射面11のみにシボ面を形成し、反出射面9に反射する手段を設けない場合であっても、反出射面9に設けたドットパターンのような反射機能を有することができる。
次に、本実施の形態に係るLED光源4は、図2に示すようにLED基板3に実装され、凹部6に挿入されるように配置されている。このLED基板3は、LED光源4を保持するとともに、LED光源4に電力を供給するための回路パターンが形成されている。また、メタルコア(Metal Core:MC)基板であるLED基板3に実装することで、LED光源4から発せられる熱を効率よく周囲に伝えることができる。LED光源4は、厚さが薄いFPC(Flexible Printing Circuit)に実装することで、LED光源4からの熱をさらに効率よく周囲に伝えることができるとともに、面状光源装置の外形サイズを小さくすることができる。
また、図3に示すような略水平方向に最大輝度を有するLED光源4を用いることにより、導光板5の凹部6の側面にはLED光源4からの光が鋭角な入射角度で入射されることになる。そのため、LED光源4からの光の入射効率が上昇し、筐体2の開口部1での輝度が上昇することになる。
次に、本実施の形態に係る筐体2は、光が外部にできる限り漏れないようにするとともに、開口部1に光が進むように内側に反射シート10が設けられている。この反射シート10には、PP(ポリプロピレン)又はPET(ポリエチレンテレフタレート)に硫酸バリウム又は酸化チタンを混ぜ合わせた材料や、樹脂に微細な気泡を形成した材料、金属板に銀を蒸着した材料、金属板に酸化チタンを含む塗料を塗布した材料が用いられる。なお、反射シート10は、反射率が90%以上であることが望ましい。また、複数の反射シート10を重ねることにより反射率が上がるので、筐体2の開口部1における輝度が上昇することになる。
さらに、反射シート10の出射面側又は反出射面側にドットパターンを印刷することで出射面の輝度プロファイルを改善することができる。また、反射シート10の出射面側又は反出射面側に有色の印刷を施すことで、導光板5での光吸収又は反射シート10での光吸収により光源から遠ざかることで出射光の色が変化する現象を改善することができる。特に、反射シート10の反出射面側に有色の印刷を施すことで、出射面側への影響を鈍化させることができるため、出射面での微妙な輝度ムラや色ムラを補正することができる。
次に、導光板5の出射面11(筐体2の開口部1)には、図2に示すように拡散板12が配置されている。この拡散板には、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PMMA(アクリル)もしくはPC(ポリカーボネート)等の樹脂板又はガラス基板のような光を透過する性質を有する材料が用いられる。また、拡散板12には、上記の材料に反射材を混入させたり、表面を粗面化させて入射光を散乱させる機能を持たせている。当該機能を有する拡散板12を用いることで広い指向性を持つ面状光源装置を得ることができる。なお、面状光源装置の構成によっては、拡散板12を設けずとも所望の表示品位を得られる場合があり、この場合には特に拡散板12を設ける必要はない。
さらに、図2に示すように拡散板12上には、複数の光学シートからなる光学シート類13を設けている。この光学シート類13は、レンズシートを拡散シートで挟み込んだ構造となっている。また、輝度の向上が必要な場合には、複数枚のレンズシートを用いて個々のシートに形成されているプリズムの方向を最適に組み合わせる。さらに、拡散シートによる拡散性を向上させる場合に、2枚以上の拡散シートを用いる方法が考えられる。また、レンズシートの配光特性によっては、レンズシートを1枚又は使用しなくとも良い。さらに、光学シート類13には、保護シートや偏光反射シートを組み合わせても良い。なお、光学シート類13の構成は、求める輝度や配光特性等を鑑みて最適なシート構成とすることが望ましい。
次に、図1及び図2では図示していないが、面状光源装置上には表示パネルが配置される。この表示パネルには、液晶の複屈折性を応用した液晶表示パネルや、文字や絵が透明板に印刷された表示パネル等が考えられる。本実施の形態では、表示パネルに液晶表示パネルを用いた表示装置の場合について以下に説明する。
ここで、液晶表示パネルは、基板上に着色層、遮光層、対向電極等が形成された対向基板と、基板上にスイッチング素子となる薄膜トランジスタ(以下、TFTともいう)、画素電極等が形成されたTFTアレイ基板と、対向基板とTFTアレイ基板との間隔を保持するためのスペーサと、対向基板とTFTアレイ基板とを貼り合わせるためのシール材と、対向基板とTFTアレイ基板との間に挟持される液晶と、液晶を注入する注入口の封止材と、液晶を配向させる配向膜と、偏光板とにより構成されている(図示せず)。なお、本発明では、既存の液晶表示パネルを用いるため、詳細な説明は省略する。また、表示装置には、液晶表示パネルを駆動するための回路基板を備えている(図示せず)。
次に、凹部6の底部には、光量調整手段7が設けられている。図4に、導光板5の凹部6近傍を拡大した断面図を示す。図4に示す光量調整手段7では、反射シート20及び拡散シート21により構成されている。反射シート20は、PP(ポリプロピレン)又はPET(ポリエチレンテレフタレート)に硫酸バリウム又は酸化チタンを混ぜ合わせた材料や、樹脂に微細な気泡を形成した材料、金属板に銀を蒸着した材料、金属板に酸化チタンを含む塗料を塗布した材料が用いられる。なお、本実施の形態では、PET樹脂に微細な気泡を形成した材料を用いている。
一方、拡散シート21には、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PMMA(アクリル)もしくはPC(ポリカーボネート)等の樹脂板又はガラス基板のような光を透過する性質を有する材料が用いられる。また、拡散シート21には、上記の材料に反射材を混入させたり、表面を粗面化させて入射光を散乱させる機能を持たせている。
反射シート20には、上述したようにPET樹脂に微細な気泡を形成した材料を用いている。このPET樹脂を用いた反射シート20は、図5に示すような反射特性を、図6に示すような透過特性をそれぞれ有している。また、PET樹脂を用いた反射シート20は、厚みが厚いと透過率が減少し、反射率が増加する。逆に、PET樹脂を用いた反射シート20は、厚みが薄いと透過率が増加し、反射率が減少する。
本実施の形態で用いた反射シート20は、図6に示すように反射シート20に入射した全光線(全入射光)が透過する比率である全光線透過率が2%以上で透過特性を有する反射シート20を用いる。全光線透過率が2%未満の反射シート20を用いると、LED光源4近傍もしくは直上の出射面11から出射する光が減少し、出射面11に輝度ムラが発生する場合がある。よって、全光線透過率が2%以上の反射シート20を用いることで、LED光源4近傍もしくは直上の出射面11に入射する直接光の量を調整し、LED光源4近傍もしくは直上の出射面11から出射する光が減少するのを抑制し、出射面11全体の輝度ムラを防止することができる。なお、反射シート20の全光線透過率は2%以上、好ましくは4〜6%のものを使用することでLED光源4近傍の出射面11の輝度ムラを抑制することができる。また、この反射シート20の全光線透過率を変更することで、出射面11に入射する直接光の量を調整し、輝度ムラを解消することができる。
また、反射シート20は、透過する光を拡散光として出射面11に出射させる拡散機能を有することでさらにLED光源4近傍の出射面11の輝度ムラを抑制することができる。例えば、PET樹脂に微細な気泡を形成した材料を使用した反射シート20を用いることで、反射シート20で反射した光は略完全拡散光となり、透過した光も略完全拡散光となる。透過した光が略完全拡散光で、LED光源4近傍の一部分で拡散効果を有するのではなく、反射シート20の全面で同様の効果を奏するため、LED光源4近傍の出射面11の輝度ムラを抑制することができる。またLED光源4と出射面11までの距離を短くしても輝度ムラが発生しにくいため、薄型の面状光源装置が実現できる。
さらに、反射シート20には、LED光源4側に光を吸収する黒色のドットパターン印刷が施され、反LED光源4側に有色のドットパターン印刷が施されている。なお、ドットパターン印刷は、黒色や有色のインクで反射シート20に微細なパターンを印刷したもので、スクリーン印刷方式で行っても良い。また、印刷されるドットパターンの形状、大きさ、配列、濃淡、密度、色等は、面状表示装置の出射面での表示品位を鑑みて最適化することが望ましい。図7に、反射シート20の印刷例を示す。図7に示す反射シート20において、LED光源4側には、均一に配列された黒色のドットパターンが印刷されているが、反LED光源4側には、中心部に集中して配列された有色のドットパターンが印刷されている。反射シート20と同様、拡散シート21に黒色や有色の印刷を施しても良い。
図5及び図6で示したように、反射シート20は低波長光を吸収する。そのため、反射シート20を通過した光は黄色味を帯びた光となり、導光板5の出射面11において光量調整手段7を設けた部分とそれ以外の部分の間で色が異なる。そのため、本実施の形態では、特に反射シート20の反LED光源4側に有色の印刷を施している。そのため、本実施の形態では、導光板5の出射面11(筐体2の開口部1)の色ムラを軽減することができる。
また、図4に示す拡散シート21は1枚で構成されているが、複数枚で構成することもできる。拡散シート21を複数枚用いることで、さらに光を拡散することができ導光板5の出射面11(筐体2の開口部1)の表示品位を改善することができる。なお、反射シート20のみで導光板5の出射面11(筐体2の開口部1)の表示品位を十分確保することができる場合は拡散シート21を設けなくとも良い。
また、図4に示す反射シート20も1枚で構成されているが、複数枚で構成することもできる。その場合、厚さや種類の異なる反射シート20を組み合わせても良い。また、複数枚の反射シート20を用いる場合には、いずれの反射シート20にもドットパターンを印刷を施すかは、導光板5の出射面11(筐体2の開口部1)の表示品位を鑑みて最適化する。
次に、LED光源4から発せられた光が、導光板5の出射面11から出射し、液晶表示パネルに入射するまでの経路について説明する。まず、LED光源4から発せられた光は、図4に示すように直接又は光量調整手段7で反射されて導光板5に入射する。この直接又は光量調整手段7で反射されて導光板5に入射した光(α1,α2)は、導光板5と空気層との境界で全反射を繰り返しながら導光板5の内部を伝搬する。そして、導光板5の内部を伝搬する光は、導光板5の反出射面9に施されたドット印刷22(図4)で拡散反射されて光の伝搬方向が変化する。この光の伝搬方向の変化により、導光板5と空気層との境界に対する臨界角に満たなくなった光が、導光板5の出射面11から出射される。
なお、導光板5と空気層との境界に対する臨界角に満たなくなった光は、導光板5の出射面11以外からも出射されるが、当該光は筐体2に設けられた反射シート10(図2)により反射され、再び導光板5に入射されることになる。そして、最終的には、当該光も導光板5の出射面11から出射されることになる。
本実施の形態では、導光板5の形状が板状であるが、本発明はこれに限られず、導光板5の形状がLED光源4から離れるに従い板厚が薄くなるくさび形形状でも良い。導光板5を当該形状とすることで、伝搬する光を効率よく出射面11に導くことができる。そのため、導光板5の側面8に設けた反射シート10で反射される光の量が減少するので、側面8の反射シート10で生じる反射損失を減らすことができ、出射面11での出射量が増加することになる。
また、LED光源4から反射シート20を通過した光(β)は、拡散シート21で拡散されて凹部6の底部より導光板5に入射される。導光板5に入射された光は、最終的に導光板5の出射面11から出射されるため、光の利用効率が高くなる。
LED光源4から直接導光板5に入射した光(α1)に比べ、反射シート20で反射され導光板5に入射した光(α2)は、導光板5への入射角は鈍角に近い角度が多いため、LED光源4近傍の出射面11から出射されやすい。そのため、反射シート20のLED光源4側の面に黒色のドットパターン印刷を施し、この黒色のドットパターンに光を吸収させて反射する光を減少させることで、LED光源4近傍の出射面11から出射される光を減少させ、LED光源4近傍の出射面11の輝度ムラを抑制することができる。
また、本実施の形態に係る面状光源装置では、出射面11におけるLED光源4の輝度変化を補正するために、反射シート20のLED光源4側の面に黒色のドットパターン印刷を施している。そのため、本実施の形態に係る面状光源装置では、出射面11における輝度ムラを抑制することができる。
ここで、図6に示すように反射シート20を通過する光は、短波長側の光が吸収される。そのため、反射シート20を用いた面状光源装置では、長波長側の光、つまり赤色成分が多くなり色ムラが生じる。
しかしながら、本実施の形態に係る面状光源装置では、反射シート20の通過による光の色調変化を打ち消すような補色(例えば青色)を反射シート20の反LED光源4側の面に印刷している。そのため、本実施の形態に係る面状光源装置では、反射シート20を設けた光量調整手段7による色ムラを抑制することができる。
なお、本実施の形態に係る光量調節手段7では、反射シート20、拡散シート21及び導光板5がそれぞれ空気層を介して配置されている。しかし、各シートに粘着材等を設け、それぞれのシートを貼り合わせることにより空気層を介さずに反射シート20、拡散シート21及び導光板5を配置することができる。空気層を介しないことにより、空気層の界面で生じる表面反射をなくすことができ、導光板5の出射面11から出射される光の量が増え、面状光源装置の光利用効率を向上させることができる。また、光量調整手段7を導光板5の凹部6の底部に固定することで面状光源装置の光利用効率を向上させることができ、振動や衝撃等により光量調節手段7が動くのを防止する効果がある。
但し、各シートに用いる粘着材等は、透過率が95%以上であることが好ましい。また、粘着材等は、反射シート20、拡散シート21及び導光板5と屈折率を略同一にする。これにより、反射シート20、拡散シート21及び導光板5と粘着材との界面での鏡面反射を減らすことができる。また、反射シート20、拡散シート21及び導光板5の間は、粘着材で全面密着しても、一部密着しても良い。また、全てのシートを粘着材で密着しても、一部のシートのみを粘着材で密着しても良い。
また、本実施の形態では、凹部6の平面形状が底部(光量調節手段7が設けられる部分)も縁部(LED光源4が挿入される部分)も同じ形状であるが、本発明はこれに限られず、導光板5の出射面11での表示品位が最適になるように平面形状を調整しても良い。
さらに、本発明に係る面状光源装置では、導光板5の出射面11又は反出射面9に鏡面処理、粗面化処理、ドットパターン印刷や有色印刷等を施しても良い。導光板5の出射面11又は反出射面9に粗面化処理を施しシボ面を形成することで、導光板5の出射面11での表示品位をさらに向上させることができる。
また、本実施の形態では、反射シート20に有色印刷を施しているが、当該有色印刷の代わりに色変換シートを反射シート20の反LED光源4側の面に配置することで同様の効果を得ることができる。なお、この色変換シートは、特定の波長の光のみを透過させるシートであり、例えば、透明の薄紙状の色セロファンなどがある。また、長波長側の透過率に比べ、短波長側の透過率が高い色変換シートを用いることで、上述した反射シート20の通過による着色を軽減できる効果を有する。
さらに、本実施の形態に係る面状光源装置において、導光板5上に配置される光学シート類13に選択性反射シートを加えることができる。選択性反射シートを光学シート類13の導光板5側に設けることで、出射面11から出射される光の一部を選択性反射シートで反射して光量調節手段7に戻すことができ、光量調節手段7に到達する光を増加させて効率よく輝度ムラや色ムラを低減することができる。
なお、この選択性反射シートは、輝度を上昇させる効果を有するシートである。選択性反射シートとして、例えば、ほぼ垂直に入射した光を2回の全反射で光量調節手段7側に戻すプリズム形状を持つプリズムシートや、偏光性能を有するシートで入射する光の偏光方向によって反射光と透過光に分離する反射型偏光シート等がある。
本実施の形態に係る表示装置は、面状光源装置の導光板5の出射面11(筐体2の開口部1)から出射された光が拡散板12及び光学シート類13を通過し液晶表示パネルに入射するように構成している。液晶表示パネルでは、図示しないスイッチング素子による電圧のオン又はオフによって液晶層の配向を変化させ、液晶表示パネルに入射した光を映像信号にあわせて変調し、赤色(R)、緑色(G)又は青色(B)として表示する。
なお、赤色(R)、緑色(G)又は青色(B)の単色光を発するLEDを光源として用いる場合には、発光スペクトルの半値幅が狭く、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)以外の発光スペクトルが少ない。そのため、赤色(R)、緑色(G)又は青色(B)以外の発光スペクトルを持つ冷陰極管を光源に用いた場合に比べ、単色光を発するLEDを光源として用いる場合は、反射シート20で短波長側が吸収されることによる色度の変化量が大きくなる傾向がある。従って、冷陰極管を光源に用いた場合にはあまり視認されなかった色ムラが、単色光を発するLEDを光源に用いた場合には視認されやすくなる。本実施の形態に係る面状光源装置では、上述したように反射シート20に有色印刷を施すことで、上記の色ムラを解消している。
また、本実施の形態では、LED光源4を1個用いた場合を説明しているが、本発明はこれに限られず、輝度が必要な場合や開口部1のサイズが大きい場合には複数のLED光源4を用いることができる。また、LED光源4の位置は、筐体2の中央部に限定されず、出射面11での輝度分布を鑑みて最適な位置に配置することができる。
以上のように、本実施の形態に係る面状光源装置では、凹部6の底部に反射シート20、拡散シート21を備える光量調整手段7を設けているので、輝度ムラや色ムラを解消し、光の利用効率が高く、面内輝度の均一性が高い、十分な表示品位を有することができる効果がある。
(実施の形態2)
図8に、本実施の形態に係る面状光源装置の断面図を示す。図8に示す面状光源装置では、導光板5が、LED光源4に対応する位置に設けられ、LED光源4の一部を格納する円柱形状の凹部6と、凹部6が設けられた面に対向する面に設けられた円柱形状の凹部30とを有し、凹部30の底部に設けられ、LED光源4からの光を調整する光量調整手段7をさらに備えている。つまり、図8に示す導光板5では、反出射面9側に凹部6を、出射面11側に凹部30を背中合わせになるように設けられる。さらに、光量調節手段7は、実施の形態1で反出射面9側の凹部6の底部に設けられていたが、本実施の形態では出射面11側の凹部30の底部に設けられている。
なお、本実施の形態に係る面状光源装置は、実施の形態1の構成に凹部30を設け、当該凹部30に光量調節手段7を配置した以外は、実施の形態1と同じ構成である。そのため、図8に示す面状光源装置は、図2に示す面状光源装置と同様の構成要素には同じ符号を付し説明を省略する。また、以下で説明する本実施の形態に係る面状光源装置の特有の作用効果以外は、実施の形態1に係る面状光源装置と同様の作用効果を奏する。
本実施の形態に係る面状光源装置では、導光板5の出射面11側に凹部30を配置することにより、面状光源装置を組立時において、筐体2及びLED光源4上に導光板5を載せた後に光量調節手段7を配置することができる。そのため、面状光源装置を組立後において、導光板5を取り外すことなく光量調節手段7を交換することかが可能となり、組立性が向上する。
また、凹部30の底部にドットパターン印刷やシボ形状の処理を施すことにより、LED光源4から出射された光がさらに拡散されるため、導光板5の出射面11での輝度ムラや色ムラを軽減でき表示品位を向上させることができる。
さらに、凹部30の底部に光量調節手段7を接着することで、凹部30の底部と光量調節手段7との界面の空気層による表面反射が軽減されるので、導光板5の出射面11での輝度が上昇する。
また、凹部30の平面形状は、凹部6の平面形状と同じであって、相似形であっても良い。さらに、凹部30の平面形状が、凹部6の平面形状と異なるものであっても良い。さらに、凹部30の深さも、光量調節手段7の厚さよりも深くすることができる。また、凹部30の側面をシボ形状としても良い。なお、凹部30の平面形状及び深さは、導光板5の出射面11での表示品位を鑑みて最適化することが望ましい。
次に、光量調節手段7の平面形状は、基本的に凹部30の平面形状と同じであるが、相似形で小さくすることもできる。また、光量調節手段7の平面形状は、凹部30の底部に設置できる大きさであれば、凹部30の平面形状と異なる形状であっても良い。なお、光量調節手段7の平面形状は、導光板5の出射面11での表示品位を鑑みて最適化することが望ましい。
また、光量調節手段7の位置決めのために、導光板5の出射面11に図示しない透明シートを貼り付けても良い。この透明シートは、透過率が95%以上であることが望ましい。
(実施の形態3)
図9に、本実施の形態に係る光量調節手段7に用いられる反射シート20の概略図を示す。図9に示す反射シート20は、実施の形態1で説明した反射シート20の材料に複数の孔40を開けた形状である。なお、本実施の形態に係る面状光源装置は、図9に示す反射シート20を光量調節手段7に用いる以外、実施の形態1及び2と同じである。そのため、図9に示す反射シート20以外の構成要素については説明を省略する。また、以下で説明する本実施の形態に係る面状光源装置の特有の作用効果以外は、実施の形態1に係る面状光源装置と同様の作用効果を奏する。
図9に示す反射シート20の材料は、実施の形態1で説明したのと同様に、PP(ポリプロピレン)又はPET(ポリエチレンテレフタレート)に硫酸バリウム又は酸化チタンを混ぜ合わせた材料や、樹脂に微細な気泡を形成した材料、金属板に銀を蒸着した材料、金属板に酸化チタンを含む塗料を塗布した材料が用いられる。なお、反射シート20の反射率は90%以上であることが望ましい。また、反射シート20を複数枚重ねることで反射率を向上させることができるので、出射面11での輝度を上昇させる効果がある。
本実施の形態では、反射シート20に複数の孔40を設けているが、この孔40の大きさ、数、配列、形状により、反射シート20の反射率や透過率を任意に調整することができる。そのため、反射シート20に印刷を施すことで反射率や透過率を調整する場合に比べ、複数の孔40を設けた反射シート20は、印刷の密着やインクの劣化等による不具合がなく、信頼性が高い。従って、複数の孔40を設けた反射シート20を用いた面状光源装置は、経年変化が少ない面状光源装置となる。
(実施の形態4)
図10に、本実施の形態に係る導光板5及び反射シート20の概略正面図(図10(a))及び断面図(図10(b))を示す。実施の形態1では、全光線透過率が2%以上の反射シート20を用いたが、反射シート20の全光線透過率の値は、種々の条件によって左右される。本実施の形態では、数1を満たす全光線透過率の値を有する反射シート20を用いている。なお、以下で説明する本実施の形態に係る面状光源装置の特有の効果以外は、実施の形態1に係る面状光源装置と同様の作用効果を奏する。また、本実施の形態に係る面状光源装置は、図10に示す導光板5及び反射シート20以外の構成は、実施の形態1の構成と同じである。
図10では、反射シート20の平均半径をr、LED光源4から反射シート20までの距離をH、LED光源4における発光面積をS、LED光源4の総光量をL、反射シート20の全光線透過率をtとする。まず、LED光源4の直上から反射シート20の端までのなす角度をθ=tan-1(r/H)とすると、反射シート20に入射する光量L1は、L1=(1−cosθ)Lと表せる。また、反射シート20以外に導光板5に入射する光量L2は、L2=Lcosθと表せる。
反射シート20の面積がS1=πr2となるので、反射シート20での単位面積あたりの出射光量B1は、t×(1−cosθ)L/πr2と表せる。また、反射シート20以外の出射面の面積がS2=S−πr2となるので、反射シート20以外の出射面での単位面積あたりの出射光量B2は、Lcosθ/(S−πr2)と表せる。従って、面状光源装置において輝度ムラを抑えるには、出射光量B1と出射光量B2とがB1≧B2の関係を有している必要がある。この関係から反射シート20の全光線透過率の値tは、数1のように求めることができる。
Figure 2007188863
本実施の形態に係る面状光源装置では、数1を満たす反射シート20を用いることで、LED光源4近傍もしくは直上の出射面11に入射する直接光の光量を調節することで、出射面11全体の輝度ムラを防止することができる。
本発明の実施の形態1に係る面状光源装置の分解斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る面状光源装置の断面図である。 本発明の実施の形態1に係るLED光源の特性を説明するための図である。 本発明の実施の形態1に係る光量調節手段の断面図である。 本発明の実施の形態1に係る光量調節手段に用いる反射シートの反射特性を説明するための図である。 本発明の実施の形態1に係る光量調節手段に用いる反射シートの透過特性を説明するための図である。 本発明の実施の形態1に係る光量調節手段に用いる反射シートの概略図である。 本発明の実施の形態2に係る面状光源装置の断面図である。 本発明の実施の形態3に係る光量調節手段に用いる反射シートの概略図である。 本発明の実施の形態4に係る導光板及び反射シートの正面図及び断面図である。
符号の説明
1 開口部、2 筐体、3 LED基板、4 LED光源、5 導光板、6,30 凹部、7 光量調整手段、8 側面、9 反出射面、10,20 反射シート、11 出射面、12 拡散板、13 光学シート類、21 拡散シート、40 孔。

Claims (17)

  1. 少なくとも一面に開口部を有する筐体と、
    前記開口部と対向する前記筐体の一面に保持された光源と、
    前記開口部及び前記光源を覆う位置に配置された導光板とを備え、
    前記導光板は、前記光源に対応する位置に設けられ、前記光源の一部を格納する凹部と、
    前記凹部の底部に設けられ、前記光源からの光を調整する光量調整手段とを備え、
    前記光量調整手段は、平均半径をr、前記光源からの距離をH、前記光源における発光面積をS、前記光源の総光量をLとする場合に、前記光源からの光を反射する反射機能、及び全光線透過率tが、t≧πr2cosθ/{(1−cosθ)(S−πr2)}の関係を満たす透過機能を有する反射シートを備えていることを特徴とする面状光源装置。
  2. 少なくとも一面に開口部を有する筐体と、
    前記開口部と対向する前記筐体の一面に保持された光源と、
    前記開口部及び前記光源を覆う位置に配置された導光板とを備え、
    前記導光板は、前記光源に対応する位置に設けられ、前記光源の一部を格納する凹部と、
    前記凹部の底部に設けられ、前記光源からの光を調整する光量調整手段とを備え、
    前記光量調整手段は、前記光源からの光を反射する反射機能及び全光線透過率が2%以上の透過機能を有する反射シートを備えていることを特徴とする面状光源装置。
  3. 少なくとも一面に開口部を有する筐体と、
    前記開口部と対向する前記筐体の一面に保持された光源と、
    前記開口部及び前記光源を覆う位置に配置された導光板とを備え、
    前記導光板は、前記光源に対応する位置に設けられ、前記光源の一部を格納する第1凹部と、
    前記第1凹部と背中合わせに設けられた第2凹部とを有し、
    前記第2凹部の底部に設けられ、前記光源からの光を調整する光量調整手段をさらに備える面状光源装置。
  4. 請求項3に記載の面状光源装置であって、
    前記光量調整手段は、前記光源からの光を反射する反射シートを備えていることを特徴とする面状光源装置。
  5. 請求項4に記載の面状光源装置であって、
    前記反射シートは、前記光源からの光を反射する反射機能及び全光線透過率が2%以上の透過機能を有することを特徴とする面状光源装置。
  6. 請求項1、請求項2、請求項4、請求項5のいずれか1つに記載の面状光源装置であって、
    前記反射シートは透過した光を拡散させる拡散機能を有することを特徴とする面状光源装置。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか1つに記載の面状光源装置であって、
    前記光量調整手段は、前記光源からの光を拡散する拡散シートをさらに備えていることを特徴とする面状光源装置。
  8. 請求項1、請求項2、請求項4乃至請求項7のいずれか1つに記載の面状光源装置であって、
    前記反射シートは、前記光源の側の面に黒色印刷を施したことを特徴とする面状光源装置。
  9. 請求項1、請求項2、請求項4乃至請求項7のいずれか1つに記載の面状光源装置であって、
    前記反射シートは、前記光源と反対側の面に有色印刷を施したことを特徴とする面状光源装置。
  10. 請求項7に記載の面状光源装置であって、
    前記拡散シートは、前記光源の側の面に黒色印刷を施したことを特徴とする面状光源装置。
  11. 請求項6に記載の面状光源装置であって、
    前記拡散シートは、前記光源と反対側の面に有色印刷を施したことを特徴とする面状光源装置。
  12. 請求項9又は請求項11に記載の面状光源装置であって、
    前記有色印刷は、青色であることを特徴とする面状光源装置。
  13. 請求項8乃至請求項12のいずれか1つに記載の面状光源装置であって、
    前記黒色印刷又は前記有色印刷は、ドットパターン印刷であることを特徴とする面状光源装置。
  14. 請求項1、請求項2、請求項4乃至請求項7のいずれか1つに記載の面状光源装置であって、
    前記反射シートは、複数の孔を備えたことを特徴とする面状光源装置。
  15. 請求項1乃至請求項14のいずれか1つに記載の面状光源装置であって、
    前記光源は、発光ダイオードであることを特徴とする面状光源装置。
  16. 請求項1乃至請求項14のいずれか1つに記載の面状光源装置であって、
    前記光源は、白色発光ダイオードであることを特徴とする面状光源装置。
  17. 請求項1乃至請求項16のいずれか1つに記載の面状光源装置と、
    前記面状光源装置の前記開口部上に配置される表示パネルとを備える表示装置。
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