JP2007187217A - 車輪用軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】適切なシール研削目を形成してシールの密封性の向上を図った車輪用軸受装置を提供する。
【解決手段】外方部材10と内方部材1との間にシール8、9が装着された車輪用軸受装置において、アウター側のシール8のシールランド部となる車輪取付フランジ4の基部13および内輪3の外径面3bが、総型の研削砥石によって同時に研削加工され、この研削目のリード角が10分以下に、また、表面粗さが0.8Ra以下に規制されている。これにより、各形状・寸法は、総型砥石の外周面形状に倣ったものとなり、厳密に規制されると共に、研削目のリード角を限りなくゼロにすることができ、密封性を高めることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車等の車輪を懸架装置に対して回転自在に支承する車輪用軸受装置、特に、シールの密封性の向上を図った車輪用軸受装置に関するものである。
自動車等の車両の車輪用軸受装置には、駆動輪用のものと従動輪用のものとがある。特に、自動車の懸架装置に対して車輪を回転自在に支承する車輪用軸受装置は、低コスト化は言うまでもなく、燃費向上のための軽量・コンパクト化が進んでいる。その従来構造の代表的な一例として、図6に示すような駆動輪用の車輪用軸受装置が知られている。
この車輪用軸受装置は第3世代と称され、ハブ輪51と内輪52とからなる内方部材53と、この内方部材53に外挿された外方部材54と、両部材53、54間に収容された複列のボール55、55とを備えている。ハブ輪51は、その一端部に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ56を一体に有し、外周に内側転走面51aと、この内側転走面51aから軸方向に延びる円筒状の小径段部51bが形成され、この小径段部51bには、外周に内側転走面52aが形成された内輪52が圧入されている。また、ハブ輪51の内周にはトルク伝達用のセレーション51cが形成されると共に、車輪取付フランジ56の円周等配位置には車輪を固定するためのハブボルト56aが植設されている。
外方部材54は、外周に車体取付フランジ54bを一体に有し、内周に複列の外側転走面54a、54aが形成され、この複列の外側転走面54a、54aと対向する前記内側転走面51a、52aの間に複列のボール55、55が保持器57を介して転動自在に収容されている。そして、この車輪用軸受装置は、図示しない等速自在継手がセレーション51cを介してトルク伝達可能に連結される。
ここで、ハブ輪51の外周面の仕上げ加工は、図7に示すように、車輪取付フランジ56の基部、内側転走面51a、および小径段部51bに回転砥石58の外周面を押付けることにより行われる。この回転砥石58の外周面の断面形状は、総型のロータリドレッサ59の外周面の断面形状に合致されている。このロータリドレッサ59は、回転砥石58のハブ輪51の外周面との当接面から外れた、直径方向反対側の位置に配置された位置に配設されている。
このように、回転砥石58は、総型のロータリドレッサ59によりその外周面形状が整えられ、総型のロータリドレッサ59の外周面形状に合致した状態で、ハブ輪51の外周面の研削加工が行われるため、ハブ輪51の各寸法は、総型のロータリドレッサ59の外周面形状に倣ったものとなり、厳密に規制される。また、内輪52および外方部材54においても、ハブ輪51と同様、回転砥石(図示せず)によって研削加工される。したがって、軸受予圧に影響のある部分の形状精度および寸法精度を厳密に規制でき、ハブ輪51と内輪52および外方部材54とを組み合わせた状態で、各ボール55に付与される予圧を適正にすることができる。
特開2004−92830号公報
こうした従来の車輪用軸受装置では、外部環境からの雨水や泥水等の異物侵入を防止すると共に、軸受内部の潤滑グリースが漏洩しないように、図6に示すように、内方部材53と外方部材54との間に形成される環状空間の開口部にシール60、61が装着されている。これらのシール60、61のうち車輪取付フランジ56側のシール60は、一対のサイドリップを有する単一のシールで構成されている。一方、特に、内方側のシール61は外部に露出して厳しい環境に曝されるため、断面略L字状に形成され、互いに対向配置された環状のシール板61aとスリンガ61bとからなる複合型シール、所謂パックシールで構成されている。
これらのシール60、61が装着される部位は、密封性を確保するために通常研削加工によって仕上げ加工が施されるが、シール60のシールリップが摺接するハブ輪51のシールランド部、およびシール61のスリンガ61bが外嵌される内輪52の外径に研削目が残ってしまった場合、外部から異物が侵入する恐れがあった。特に、研削目が螺旋筋目であれば、回転によりポンプ作用が生じてシールリップが吸着し、シール60の密封性が低下したり、また、スリンガ61bの嵌合部から異物が侵入する傾向が強い。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、適切なシール研削目を形成してシールの密封性の向上を図った車輪用軸受装置を提供することを目的としている。
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1に記載の発明は、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、一端部に車輪取付フランジを一体に有し、この車輪取付フランジから軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に所定のシメシロを介して圧入され、外周に前記複列の外側転走面に対向する内側転走面が形成された少なくとも一つの内輪からなる内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の転動体と、前記外方部材と内方部材との間に形成される環状空間の開口部に装着されたシールとを備えた車輪用軸受装置において、前記シールが摺接するシールランド部または圧入される嵌合部が研削加工によって形成され、この研削目のリード角が10分以下に規制されている。
このように、外方部材と内方部材との間にシールが装着された車輪用軸受装置において、シールが摺接するシールランド部または圧入される嵌合部が研削加工によって形成され、この研削目のリード角が10分以下に規制されているので、適切なシール研削目を形成してシールの密封性の向上を図った車輪用軸受装置を提供することができる。
好ましくは、請求項2に記載の発明のように、前記シールランド部または前記嵌合部の表面粗さが0.8Ra以下に規制されていれば、シールの摩耗を抑えることができ、長期間に亙って安定した密封性を維持することができる。
また、請求項3に記載の発明のように、前記ハブ輪の外周に前記複列の外側転走面に対向する一方の内側転走面が直接形成されていれば、ハブ輪の軽量・コンパクト化を図ると共に、強度・耐久性を向上させることができる。
また、請求項4に記載の発明のように、前記車輪取付フランジの基部が円弧状に形成され、この基部に前記アウター側のシールが摺接されると共に、この基部と前記内側転走面および前記小径段部が総型の研削砥石によって同時に研削加工されていれば、ハブ輪の各形状・寸法は、総型砥石の外周面形状に倣ったものとなり、厳密に規制されると共に、シールランド部となる基部の研削目のリード角を限りなくゼロにすることができ、密封性を高めることができる。
また、請求項5に記載の発明のように、前記内輪の外径面に前記インナー側のシールのスリンガが圧入されると共に、当該外径面と前記内側転走面および小端面が同時に研削加工されていれば、内輪の各形状・寸法は、総型砥石の外周面形状に倣ったものとなり、厳密に規制されると共に、スリンガの嵌合部となる外径面の研削目のリード角を限りなくゼロにすることができ、密封性を高めることができる。
本発明に係る車輪用軸受装置は、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、一端部に車輪取付フランジを一体に有し、この車輪取付フランジから軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に所定のシメシロを介して圧入され、外周に前記複列の外側転走面に対向する内側転走面が形成された少なくとも一つの内輪からなる内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の転動体と、前記外方部材と内方部材との間に形成される環状空間の開口部に装着されたシールとを備えた車輪用軸受装置において、前記シールが摺接するシールランド部または圧入される嵌合部が研削加工によって形成され、この研削目のリード角が10分以下に規制されているので、適切なシール研削目を形成してシールの密封性の向上を図った車輪用軸受装置を提供することができる。
外周に車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、一端部に車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面に対向する一方の内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる円筒状の小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に所定のシメシロを介して圧入され、外周に前記複列の外側転走面に対向する他方の内側転走面が形成された内輪とからなる内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の転動体と、前記外方部材と内方部材との間に形成される環状空間の開口部に装着されたシールとを備えた車輪用軸受装置において、前記アウター側のシールのシールランド部となる前記車輪取付フランジの基部および前記内輪の外径面が研削加工によって形成され、この研削目のリード角が10分以下に、また、表面粗さが0.8Ra以下に規制されている。
以下、本発明の実施の形態を図面に基いて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る車輪用軸受装置の一実施形態を示す縦断面図、図2は本発明に係るハブ輪の研削工程を示す説明図、図3は本発明に係る内輪の研削工程を示す説明図、図4は、シールの密封性を確認する試験装置を示す要部断面図、図5は、研削面の性状とシールの密封性との関係を検証した試験結果を示すグラフである。なお、以下の説明では、車両に組み付けた状態で車両の外側寄りとなる側をアウター側(図面左側)、中央寄り側をインナー側(図面右側)という。
この車輪用軸受装置は駆動輪側の第3世代と称され、内方部材1と外方部材10、および両部材1、10間に転動自在に収容された複列の転動体(ボール)6、6とを備えている。内方部材1は、ハブ輪2と、このハブ輪2に圧入された内輪3とからなる。
ハブ輪2は、アウトボード側の端部に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ4を一体に有し、この車輪取付フランジ4の円周等配位置に車輪を固定するためのハブボルト5が植設されている。また、ハブ輪2の外周には内側転走面2aと、この内側転走面2aから軸方向に延びる円筒状の小径段部2bが形成され、内周にはセレーション(またはスプライン)2cが形成されている。内輪3は外周に内側転走面3aが形成され、ハブ輪2の小径段部2bに所定のシメシロを介して圧入されている。
外方部材10は、外周に車体(図示せず)に取り付けるための車体取付フランジ10bを一体に有し、内周に複列の外側転走面10a、10aが形成されている。そして、それぞれの転走面10a、2aと10a、3a間に複列の転動体6、6が収容され、保持器7、7によりこれら複列の転動体6、6が転動自在に保持されている。また、外方部材10の端部にはシール8、9が装着され、軸受内部に封入された潤滑グリースの漏洩と、外部から雨水やダスト等が軸受内部に侵入するのを防止している。
アウター側のシール8は、外方部材10の端部に内嵌され、一対のサイドリップ8a、8bとラジアルリップ8cを一体に有する単一のシールで構成されている。一方、インナー側のシール9は、断面略L字状に形成され、互いに対向配置された環状のシール板11とスリンガ12とからなるパックシールで構成されている。シール板11は外方部材10の端部に内嵌され、スリンガ12に摺接するサイドリップ11aと一対のラジアルリップ11b、11cを一体に有している。
ハブ輪2は、S53C等の炭素0.40〜0.80重量%を含む中炭素鋼で形成され、シール8が摺接するシールランド部13をはじめ、アウター側の内側転走面2aから小径段部2bに亙り高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。これにより、軽量・コンパクト化を図ると共に、車輪取付フランジ4の基部となるシールランド部13の耐摩耗性が向上するばかりでなく、車輪取付フランジ4に負荷される回転曲げ荷重に対して充分な機械的強度を有することになり、ハブ輪2の強度・耐久性が向上する。
一方、内輪3は、SUJ2等の高炭素クロム軸受鋼からなり、ズブ焼入れにより芯部まで58〜64HRCの範囲で硬化処理されている。また、外方部材10は、S53C等の炭素0.40〜0.80重量%を含む中炭素鋼で形成され、複列の外側転走面10a、10aが高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。
ここで、本実施形態では、ハブ輪2の外周面が総型砥石14で同時に研削加工されている。すなわち、図2に示すように、ハブ輪2のシールランド部13をはじめ内側転走面2aから小径段部2bに亙って所定の形状・寸法にドレッシングにて成形された総型砥石14によって同時に研削加工されている。これにより、ハブ輪2の各形状・寸法は、総型砥石14の外周面形状に倣ったものとなり、厳密に規制される。また、シールランド部13においては、総型砥石14が軸線方向に移動しないプランジカット方式のため、旋削筋目(リード目)のない研削面が得られ、回転によりポンプ作用が生じることもなく、シールリップが吸着して密封性が低下することはない。また、この研削面の表面粗さは、シールリップの摩耗の面から考慮されて0.8Ra以下に規制されている。ここで、Raは、JISの粗さ形状パラメータの一つで(JIS B0601−1994)、算術平均粗さのことで、平均線から絶対値偏差の平均値を言う。
また、内輪3においても、ハブ輪2と同様、外周面が同時に研削加工されている。すなわち、図3に示すように、内輪3の外径面3bをはじめ内側転走面3aからカウンタ部3cおよび小端面3dに亙って所定の形状・寸法にドレッシングにて成形された総型砥石15によって同時に研削加工されている。これにより、内輪3の各形状・寸法は、総型砥石15の外周面形状に倣ったものとなり、厳密に規制される。また、インナー側のシール9のスリンガ12が嵌合する外径面3bにおいては、旋削筋目のリード目が限りなくゼロに近い研削面が得られ、嵌合部から異物が侵入して密封性が低下することはない。
図4は、この種のシールの密封性を確認するために開発された試験装置を示し、図5は、この試験装置によって行った研削面の性状とシールの密封性との関係を示すグラフである。ここで、この試験装置は、水槽16と、この水槽16の隔壁16aの所定箇所に設けられた穴17に膨出して回転自在に支承された回転軸18と、穴17を覆うように水槽16に隣接して設けられた計量容器19とで構成されている。例えば、供試品となるシール9は、隔壁16aの穴17と回転軸18との間に装着され、回転軸18を回転させることにより、所定時間(ここでは3時間)に水槽16内の水がどの程度計量容器19内に漏れたかを測定する。すなわち、ここでは、回転軸18の外径面を所定の性状に研削加工すると共に、この外径面とスリンガ12との嵌合部から漏れ出した水の量を計量容器19の計量部19aで測定することにより比較検証することができる。
図5に示す試験結果から、研削面の表面粗さによって多少バラツキはあるが、研削目のリード角が10分を超えると急激にバラツキが大きくなると共に、著しく漏れが発生する恐れもあるのに対し、無論リード目が全くないのが好ましいが、10分以下でも水の漏れ量を極めて低レベルに抑えられるのが判った。
ここでは、駆動輪側の第3世代と呼称される車輪用軸受装置を例示したが、本発明に係る車輪用軸受装置は駆動輪側に限定されず、従動輪側の車輪用軸受装置であっても良い。また、転動体6、6をボールとした複列アンギュラ玉軸受を例示したが、これに限らず、転動体に円すいころを使用した複列円すいころ軸受であっても良い。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係る車輪用軸受装置は、シールが装着された第1乃至第4世代のあらゆる構造の車輪用軸受装置に適用できる。
本発明に係る車輪用軸受装置の一実施形態を示す縦断面図である。 本発明に係るハブ輪の研削工程を示す説明図である。 本発明に係る内輪の研削工程を示す説明図である。 シールの密封性を確認する試験装置を示す要部断面図である。 研削面の性状とシールの密封性との関係を検証した試験結果を示すグラフである。 従来の車輪用軸受装置を示す縦断面図である。 図6のハブ輪の外周に研削加工を施す状態を示す断面図である。
符号の説明
1・・・・・・・・・・・内方部材
2・・・・・・・・・・・ハブ輪
2a、3a・・・・・・・内側転走面
2b・・・・・・・・・・小径段部
2c・・・・・・・・・・セレーション
3・・・・・・・・・・・内輪
3b・・・・・・・・・・外径面
3c・・・・・・・・・・カウンタ部
3d・・・・・・・・・・小端面
4・・・・・・・・・・・車輪取付フランジ
5・・・・・・・・・・・ハブボルト
6・・・・・・・・・・・転動体
7・・・・・・・・・・・保持器
8、9・・・・・・・・・シール
8a、8b、11a・・・サイドリップ
8c、11b、11c・・ラジアルリップ
10・・・・・・・・・・外方部材
10a・・・・・・・・・外側転走面
10b・・・・・・・・・車体取付フランジ
11・・・・・・・・・・シール板
12・・・・・・・・・・スリンガ
13・・・・・・・・・・シールランド部
14、15・・・・・・・総型砥石
16・・・・・・・・・・水槽
16a・・・・・・・・・隔壁
17・・・・・・・・・・穴
18・・・・・・・・・・回転軸
19・・・・・・・・・・計量容器
19a・・・・・・・・・計量部
51・・・・・・・・・・ハブ輪
51a、52a・・・・・内側転走面
51b・・・・・・・・・小径段部
51c・・・・・・・・・セレーション
52・・・・・・・・・・内輪
53・・・・・・・・・・内方部材
54・・・・・・・・・・外方部材
54a・・・・・・・・・外側転走面
54b・・・・・・・・・車体取付フランジ
55・・・・・・・・・・転動体
56・・・・・・・・・・車輪取付フランジ
56a・・・・・・・・・ハブボルト
57・・・・・・・・・・保持器
58・・・・・・・・・・回転砥石
59・・・・・・・・・・ロータリドレッサ
60、61・・・・・・・シール
61a・・・・・・・・・シール板
61b・・・・・・・・・スリンガ

Claims (5)

  1. 内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、
    一端部に車輪取付フランジを一体に有し、この車輪取付フランジから軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に所定のシメシロを介して圧入され、外周に前記複列の外側転走面に対向する内側転走面が形成された少なくとも一つの内輪からなる内方部材と、
    この内方部材と前記外方部材の両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の転動体と、
    前記外方部材と内方部材との間に形成される環状空間の開口部に装着されたシールとを備えた車輪用軸受装置において、
    前記シールが摺接するシールランド部または圧入される嵌合部が研削加工によって形成され、この研削目のリード角が10分以下に規制されていることを特徴とする車輪用軸受装置。
  2. 前記シールランド部または前記嵌合部の表面粗さが0.8Ra以下に規制されている請求項1に記載の車輪用軸受装置。
  3. 前記ハブ輪の外周に前記複列の外側転走面に対向する一方の内側転走面が直接形成されている請求項1または2に記載の車輪用軸受装置。
  4. 前記車輪取付フランジの基部が円弧状に形成され、この基部に前記アウター側のシールが摺接されると共に、この基部と前記内側転走面および前記小径段部が総型の研削砥石によって同時に研削加工されている請求項3に記載の車輪用軸受装置。
  5. 前記内輪の外径面に前記インナー側のシールのスリンガが圧入されると共に、当該外径面と前記内側転走面および小端面が同時に研削加工されている請求項3に記載の車輪用軸受装置。
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