JP2007185691A - 板材接合方法および板材複合部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】 2枚の金属製板材を互いに接合するに際して、溶接や締結等の作業が不要で、両板材間に位置ずれが生じず、強固な接合強度が得られる板材接合方法を提供する。
【解決手段】 2枚の金属製板材のうちの一方の板材である第1板材1の端部をこの第1板材の基部1aに対して鋭角に曲げて曲げ片1bを形成するステップと、2枚の金属製板材のうちのもう一方の板材である第2板材2の端部を曲げて、該端部がこの第2板材2の基部2aに対して、第1板材1の曲げ片1bと基部1aとの最大距離よりも短い開き口1dが空くように曲げ片1bを形成するステップと、前記開き口1dから第2板材2の曲げ片2bとこれに対向する基部2aとの間に第1板材1の曲げ片1bおよびこれに対向する基部1bを進入させて、第1板材1の曲げ片1bを更に鋭角に曲げ、この第1板材1の曲げ片1bのスプリングバックを利用して第1および第2板材1,2を接合するステップとを有する。
【選択図】 図6

Description

この発明は、溶接やボルト等を用いた締結によることなく、2枚の金属製板材を互いに接合する板材接合方法、およびこの板材接合方法を用いて2枚の金属製板材を互いに接合した板材複合部品に関する。
各種物品、機械、構造物等を組み立てる過程で2枚の金属製板材を互いに接合する場合、一般的には、溶接による接合や、ボルト等の締結具を用いた接合が行われている。また、一部の物品等の組立てにおいては、板材の接合部に所定の塑性加工を施すことにより、溶接や締結によらないで2枚の金属製板材を互いに接合することが行われている(例えば特許文献1)。
特開平7−232227号公報
一般的な溶接や締結による接合方法は、接合部に沿った複数箇所について溶接や締結を行わなければならないので、作業能率が悪いという問題点がある。
また、従来の溶接や締結によらない接合方法は、特許文献1のものを含め、次の問題点を有していた。すなわち、従来の方法は、2枚の金属製板材のうちの一方の板材に設けられた凸部(または突起)をもう一方の板材に設けられた凹部(または穴)に係合させて、両板材が互いに外れないようにしている。このため、凸部と凹部の係合部に荷重が集中してかかり、係合部が破損しやすい。また、凸部と凹部の位置および大きさが適正でないと、両板材が位置ずれしてガタつきが生じる。なお、特許文献1の場合は、2枚の板材を接合する際、一方の板材に設けられた凸部がもう一方の板材に押し込まれて、もう一方の板材に凹部が形成され、これら凸部と凹部が係合するというものであるので、両板材の位置ずれは少ないが、凸部と凹部との係合が浅く不十分であり、十分な接合強度が得られないのではないかと思われる。
この発明の目的は、2枚の金属製板材を互いに接合するに際して、溶接や締結等の作業が不要で、両板材間に位置ずれが生じず、強固な接合強度が得られる板材接合方法を提供することである。
この発明の他の目的は、接合作業が容易で、より一層強固な接合強度が得られる板材接合方法とすることである。
この発明のさらに他の目的は、上記板材接合方法のために、板材の曲げ加工を効率良く行える板材曲げ方法を提供することである。
この発明のさらに他の目的は、2枚の金属製板材間に位置ずれが生じず、接合強度が強固な板材複合部品を提供することである。
この発明のさらに他の目的は、上記板材曲げ方法を効果的に行うことのできる板材曲げ装置を提供することである。
この発明の板材接合方法は、2枚の金属製板材を互いに接合する板材接合方法であって、2枚の金属製板材のうちの一方の板材である第1板材の端部をこの第1板材の基部に対して鋭角に曲げて曲げ片を形成するステップと、2枚の金属製板材のうちのもう一方の板材である第2板材の端部を曲げて、該端部がこの第2板材の基部に対して、第1板材の曲げ片と基部との最大距離よりも短い開き口が空くように曲げ片を形成するステップと、前記開き口から第2板材の曲げ片とこれに対向する基部との間に第1板材の曲げ片およびこれに対向する基部を進入させて、第1板材の曲げ片を更に深く曲げ、この第1板材の曲げ片のスプリングバックを利用して第1および第2板材を接合するステップとを有する。
この発明の板材接合方法によると、第1板材の端部をこの第1板材の基部に対して鋭角に曲げて曲げ片を形成する加工、および第2板材の端部を曲げて、該端部がこの第2板材の基部に対して、第1板材の端部と基部との距離よりも短い開き口が空くように曲げ片を形成する加工を予めしておけば、第1および第2板材を接合する際には、前記開き口から第2板材の曲げ片とこれに対向する基部との間に第1板材の曲げ片およびこれに対向する基部を進入させる作業を行うだけでよい。この作業は、両板材の接合部の長さに拘わりなく、一度の動作で行うことができる。このため、板材の接合作業が簡略である。
第2板材の曲げ片とこれに対向する基部との間に第1板材の曲げ片およびこれに対向する基部を進入させることにより、第1板材の曲げ片が更に深く曲げられ、第1板材の曲げ片にスプリングバックが生じる。このスプリングバックにより、第1板材の曲げ片が第2の板材の曲げ片に押し付けられるとともに、第1板材の基部が第2の板材の基部に押し付けられて、両板材が摩擦力により強固に接合される。接合部全域に摩擦力が作用するため、従来の溶接や締結によらない接合方法のように接合部の一部に荷重が集中することがなく、接合部の破損が生じにくい。また、第1板材および第2板材が接合部全体で接合しているため、両板材の位置ずれが生じにくい。
この発明において、第1および第2板材を接合するステップの前に、前記第1板材の曲げ片における曲げ線から曲げ線と曲げ片の先端との中間部までの部位を、第1板材の基部に接近するように押し潰すステップを有する板材接合方法としてもよい。
第1板材の曲げ片における曲げ線から曲げ線と曲げ片の先端との中間部までの部位を、第1板材の基部に接近するように押し潰す加工をしておけば、第1板材の曲げ線近傍部分の厚みが薄くなるため、開き口から第2板材の曲げ片とこれに対向する基部との間に第1板材の曲げ片およびこれに対向する基部を進入させる作業を行いやすい。また、第1板材の曲げ片の押し潰し加工されてない部分と第1板材の基部との角度が、上記加工を行わない場合に比べて大きくなるため、前記スプリングバックの効果が得やすい。
この発明の板材接合方法における前記第1板材に曲げ片を形成するステップとしては、第1板材の端縁から所定距離だけ離れた箇所を上型および下型で挟んで固定した状態で、この第1板材の上型および下型から突出する部分を、曲げ型により上方に第1板材の基部に対して鈍角に折り曲げて曲げ片とするステップと、前記上型および下型による第1板材の固定箇所を第1板材の端縁から離れる側に若干ずらし、これによって新たに上型および下型から突出する第1板材の箇所を曲げ型により上方に押し上げて、前記曲げ片が第1板材の基部に対して鋭角になるようにするステップと、この第1板材の基部に対して鋭角になった曲げ片を上型により下向きに押し潰すステップとを有するのが良い。
この第1板材に曲げ片を形成するステップによれば、第1板材の曲げ片の曲げ片を容易に成形することができる。
この発明の板材複合部品は、2枚の金属製板材が互いに接合された板材複合部品であって、2枚の金属製板材のうちの一方の板材である第1板材は、この第1板材の端部を同板材の基部に対して鋭角に曲げてなる曲げ片を有し、2枚の金属製板材のうちのもう一方の板材である第2板材は、この第2板材の端部を同板材の基部に対して、自然状態では第1板材の端部と基部との距離よりも短い開き口が空くように曲げてなる曲げ片を有し、第2板材の曲げ片とこれに対向する基部との間に第1板材の曲げ片およびこれに対向する基部が介在し、第1板材の曲げ片のスプリングバックを利用して第1および第2板材が接合されたものである。
この構成の板材複合部品は、第1板材の曲げ片のスプリングバックにより、第1板材の曲げ片が第2板材の曲げ片に押し付けられるとともに、第1板材の基部が第2の板材の基部に押し付けられて、両板材が摩擦力により強固に接合される。このため、接合部の一部に荷重が集中して接合部が破損することが少なく、また両板材の位置ずれも生じにくい。
この発明の板材曲げ装置は、板材を水平に進退させる板材送り手段と、板材を下から支持する下型と、この下型の上方に位置し昇降可能な上型と、前記下型および上型により挟まれて固定された板材の下型および上型から突出する部分を上方に折り曲げる曲げ型とを備え、さらに、板材の端縁から所定距離だけ離れた箇所を上型および下型で挟んで固定した状態で、この板材の上型および下型から突出する部分を、曲げ型により上方に板材の基部に対して鈍角に折り曲げて曲げ片とする動作と、前記上型および下型による板材の固定箇所を板材の端縁から離れる側に若干ずらし、これによって新たに上型および下型から突出するようになる板材の箇所を曲げ型により上方に押し上げて、前記曲げ片が板材の基部に対して鋭角になるようにする動作と、この板材の基部に対して鋭角になった曲げ片の基部付近を上型により下向きに押し潰す動作とを行う制御装置を有する。
この板材曲げ装置によれば、上記第1板材に曲げ片を形成する加工をはじめとする板材の曲げ加工を効果的に行うことができる。
この発明の板材接合方法は、2枚の金属製板材を互いに接合する板材接合方法であって、2枚の金属製板材のうちの一方の板材である第1板材の端部をこの第1板材の基部に対して鋭角に曲げて曲げ片を形成するステップと、2枚の金属製板材のうちのもう一方の板材である第2板材の端部を曲げて、該端部がこの第2板材の基部に対して、第1板材の曲げ片と基部との最大距離よりも短い開き口が空くように曲げ片を形成するステップと、前記開き口から第2板材の曲げ片とこれに対向する基部との間に第1板材の曲げ片およびこれに対向する基部を進入させて、第1板材の曲げ片を更に深くに曲げ、この第1板材の曲げ片のスプリングバックを利用して第1および第2板材を接合するステップとを有するものとしたため、溶接や締結等の作業が不要で、両板材間に位置ずれが生じず、強固な接合強度が得られる。
この板材接合方法において、第1および第2板材を接合するステップの前に、前記第1板材の曲げ片における曲げ線から曲げ線と曲げ片の先端との中間部までの部位を、第1板材の基部に接近するように押し潰すステップを有するものとした場合は、接合作業が容易で、より一層強固な接合強度が得られる。
この発明の板材接合方法における前記第1板材に曲げ片を形成するステップを、第1板材の端縁から所定距離だけ離れた箇所を上型および下型で挟んで固定した状態で、この第1板材の上型および下型から突出する部分を、曲げ型により上方に第1板材の基部に対して鈍角に折り曲げて曲げ片とするステップと、前記上型および下型による第1板材の固定箇所を第1板材の端縁から離れる側に若干ずらし、これによって新たに上型および下型から突出する第1板材の箇所を曲げ型により上方に押し上げて、前記曲げ片が第1板材の基部に対して鋭角になるようにするステップと、この第1板材の基部に対して鋭角になった曲げ片を上型により下向きに押し潰すステップとを有するものとした場合は、第1板材の曲げ片を形成する加工を効率良く行うことができる。
この発明の複合部品は、2枚の金属製板材が互いに接合された板材複合部品であって、2枚の金属製板材のうちの一方の板材である第1板材は、この第1板材の端部を同板材の基部に対して鋭角に曲げてなる曲げ片を有し、2枚の金属製板材のうちのもう一方の板材である第2板材は、この第2板材の端部を同板材の基部に対して、自然状態では第1板材の端部と基部との距離よりも短い開き口が空くように曲げてなる曲げ片を有し、第2板材の曲げ片とこれに対向する基部との間に第1板材の曲げ片およびこれに対向する基部が介在し、第1板材の曲げ片のスプリングバックを利用して第1および第2板材が接合されたものとしたため、2枚の金属製板材間に位置ずれが生じず、しかも接合強度が強固である。
この発明の板材曲げ装置は、板材を水平に進退させる板材送り手段と、板材を下から支持する下型と、この下型の上方に位置し昇降可能な上型と、前記下型および上型により挟まれて固定された板材の下型および上型から突出する部分を上方に折り曲げる曲げ型とを備え、さらに、板材の端縁から所定距離だけ離れた箇所を上型および下型で挟んで固定した状態で、この板材の上型および下型から突出する部分を、曲げ型により上方に板材の基部に対して鈍角に折り曲げて曲げ片とする動作と、前記上型および下型による板材の固定箇所を板材の端縁から離れる側に若干ずらし、これによって新たに上型および下型から突出するようになる板材の箇所を曲げ型により上方に押し上げて、前記曲げ片が板材の基部に対して鋭角になるようにする動作と、この板材の基部に対して鋭角になった曲げ片の基部付近を上型により下向きに押し潰す動作とを行わせる制御装置を有するため、上記第1板材に曲げ片を形成する加工をはじめとする板材の曲げ加工を効果的に行うことができる。
この発明の板材接合方法を図面と共に説明する。ここでは、図1に示すように、基部1a,2aと一体に、曲げ片となる突片1b,2bが形成された同一形状の2枚の金属製板材1,2を、両者の基部1a,2aが互いに重なるように接合する場合を例にとって説明する。説明の便宜上、2枚の金属製板材のうちの一方の板材1を「第1板材」、もう一方の板材2を「第2板材」と呼称することにする。
まず、図2に示すように、第1板材1の突片1bの先端付近にダボ1cを形成する。このダボ1cは、溶接により形成したものであってもよく、またプレス加工により形成したものであってもよい。図例では、突片1bの端縁から等距離にある2箇所にダボ1cが形成されている。また、第2板材2の突片2bには、図3に示すように、第1板材1のダボ1cに対応させて係合孔2cを形成する。後で説明する理由により、ダボ1cおよび係合孔2cが設けられていることが望ましいが、ダボ1cおよび係合孔2cは必ずしも設ける必要はない。
次に、図4および図5に示すように、第1板材1および第2板材2の突片1b,2bを曲げ加工して曲げ片とする。第1板材1の曲げ片1bは、基部1aに対して鋭角に曲げられ、さらに曲げ線Lから曲げ線Lと曲げ片1bの先端との中間部までの部位1dが、基部1aに接近するように押し潰されている。また、第2板材2の曲げ片2bは曲げ部が円弧状となるように曲げられ、基部2aと曲げ片2bとの間に隙間が形成されている。その隙間の開口部分である開き口2dにおける基部2aと曲げ片2bとの距離Aは、第1板材1の基部1aと曲げ片1bとの最大距離Bよりも短くされている。
上記曲げ片1b,2bが曲げ加工された両板材1,2を、図6に示すように接合する。その接合の方法は、前記開き口2dから、第2板材2の曲げ片2bとこれに対向する基部2aとの間に、第1板材1の曲げ片1bおよびこれに対向する基部1aを進入させて行う。この進入に伴って、第1板材1の曲げ片1bは、第2板材2の曲げ片2bによって上から押さえ付けられて、フリーの状態よりも更に深く曲げられる。第1板材1の曲げ片1bにおける曲げ線Lから曲げ線Lと曲げ片1bの先端との中間部までの部位1dが押し潰されて上下幅が狭くなっているため、進入作業を行いやすい。
第1板材1の曲げ片1bがフリーの状態よりも更に深くに曲げられることにより、第1板材1の曲げ片1bにスプリングバックが生じる。前記部位1dを押し潰してあることにより、曲げ片1bの押し潰し加工されてない部分と基部1aとの角度が大きくなり、スプリングバックが効果的に生じる。このスプリングバックにより、第1板材1の曲げ片1bが第2の板材2の曲げ片2bに押し付けられるとともに、第1板材1の基部1aが第2の板材2の基部2aに押し付けられて、両板材1,2が摩擦力により強固に接合される。この摩擦力は接合部全域で作用するため、接合部の一部に荷重が集中せず、接合部の破損が生じにくい。また、第1板材1および第2板材2が接合部全体で接合しているため、両板材1,2の面方向の位置ずれが生じにくい。
さらに、本実施形態の場合、両板材1,2の接合状態において、第1板材1のダボ1cと第2板材2の係合孔2cとが係合するようになっているため、両板材1,2の面方向の位置ずれ防止がより確実なものとなっている。
なお、本実施形態では、第1板材1の曲げ片1bにおける曲げ線Lから曲げ線Lと曲げ片1bの先端との中間部までの部位1dを押し潰すようにしているが、場合によってはこの加工を行わなくてもよい。その場合、第2板材2の曲げ片2bは、図7に示すように、曲げ線から先端まで直線状の形状となる。この場合も、両板材1,2を摩擦力で接合するのに十分なスプリングバックが得られる。
次に、第1板材1および第2板材2の曲げ加工に使用される板材曲げ装置について説明する(図8〜図11参照)。
図9に示すように、板材曲げ装置10は、加工機本体11と、加工機本体11を制御する制御装置12とでなる。加工機本体11は、板材端を把持して板材Wを板材平面方向に移動させ、所定位置に位置決めする板材送り機構13と、曲げ加工機構14とを備える。曲げ加工機構14は、位置決めされた板材Wの中にあり周囲が孔となって片持ち状に延びる板材片を、板材片の幅よりも狭い幅の曲げ工具41,42を用いて上方または下方に曲げるものである。曲げ加工機構14は、上方または下方のいずれか片方の曲げ加工が可能なものであれば良いが、この実施形態では上方および下方の任意の方向に曲げ加工が可能なものとしてある。制御装置12は、加工機本体11の板材送り機構13および曲げ加工機構14の制御が可能なものであり、この制御装置12には、板材送り機構13および曲げ加工機構14に所定の曲げ工程の動作を行わせるプログラム12aが格納されている。
まず、加工機本体11の具体的な構成例を説明する。
図8、図9は加工機本体11の全体を示す。この加工機本体11は、タレット式のパンチプレスにおいて、曲げ加工機能を付加したものであり、曲げ加工機構14の他にパンチ加工機構15を有している。上記板材送り機構13および各加工機構14,15は、共通のフレーム16に設置されている。板材送り機構13は、テーブル21に載せられた板材Wの任意箇所を加工位置Pへ送る手段である。この板材送り機構13は、前後(Y方向)移動するキャリッジ22に、左右(X方向)移動するクロススライド23を設置し、板材Wの端部を把持するワークホルダ24をクロススライド23に取り付けたものである。キャリッジ22およびクロススライド23は、サーボモータ等からなる各軸の駆動源26,27により進退駆動される。
パンチ加工機構15は、パンチ加工を行うパンチ側およびダイ側の工具31,32をそれぞれ設置した上下の工具支持体33,34と、パンチ側の工具31を駆動するためにラム35を昇降するパンチ駆動手段36と、希望の工具31,32が加工位置Pに来るように工具支持体33,34を動作させる工具割出機構(図示せず)とを備える。工具支持体33,34はタレットからなり、その円周方向に並んで設けられた各工具ステーションにパンチ側およびダイ側の工具31,32が支持される。パンチ駆動手段36は、サーボモータ等からなる駆動源37の回転駆動を、クランク機構等の回転・直線運動変換機構38を介してラム35に伝達するものである。
曲げ加工機構14は、図10に示す上下の曲げ工具41,42を有し、板材Wの突片Waを上方および下方の任意方向に曲げ加工可能とされている。曲げ加工機構14は、上記曲げ工具41,42と、その工具支持体33,34と、上側の曲げ工具41の昇降駆動を行う駆動源37と、下側の曲げ工具42における曲げ型の昇降駆動を行う駆動源45と、曲げ工具41,42を工具中心回りに回転割出する駆動源46とを備える。工具支持体33,34は、上記タレットであり、上記工具ステーションのうちの1箇所または複数箇所に、パンチ工具31およびダイ工具32(図8、図9)に代えて曲げ工具41,42がそれぞれ設置される。上側の曲げ工具41を昇降駆動する駆動源37は、パンチ工具31を昇降駆動する駆動源を兼ねており、上記ラム35を介して曲げ工具41が昇降させられる。
上下の曲げ工具41,42は、それぞれ工具本体41a,42aに固定されたクランプ型51,52と、これらクランプ型51,52に沿って昇降自在に設置された曲げ型53,54(図11参照)とを有する。以下、上側のクランプ型51を「上型」、下側のクランプ型52を「下型」とする。上側の曲げ工具41はその工具本体41aが工具支持体33に昇降自在に設置され、下側の曲げ工具42は工具本体42aが工具支持体34に昇降自在に設置されている。曲げ型53,54は、図11のように板材接触部53a,54aの幅である工具幅Cが幅狭のものであり、上記曲げ加工として中曲げが可能である。中曲げは、板材の中間部分に設けられて基端を除く周囲が孔となった片持ち状の板材片を曲げる曲げ加工のことである。
下曲げに際しては、図12(A)のように上方に待機していた上側の曲げ工具41の全体が駆動源37(図10)により下降させられる。上型51が板材Wを下型52とで挟み付けた後は、曲げ工具41の曲げ型53のみが下降する。これにより板材Wが下側に曲げられる(図12(B))。
上曲げに際しては、下曲げと同じく、上側の曲げ工具41の全体が駆動源37により下降させられ、上型51が板材Wを下型52に挟み付けるが、この後は、上側の曲げ工具41の下降を止め、下側の曲げ工具42における曲げ型54を駆動源45により上昇させる。この上昇動作により、図12(C)のように板材Wが上側に曲げられる。
上下の曲げ工具41,42は、上記のように工具中心回りに回転自在に設置されており、図12(B)のように下曲げを行うときと、同図(C)のように上曲げを行うときとで、曲げ工具41,42の割出角度を180°回転させることにより、下曲げした突片Waをさらに上曲げするZ字状等の2段の曲げ加工が行える。
上記板材曲げ装置10を用いて第1板材1および第2板材2を曲げ加工を行う方法を図13に示す。
(A)第1段階では、上型51と下型52とで板材1(2)の基部1a(2a)および突片1b(2b)の基部近傍部分を挟持して固定した状態で、上型51および下型52から突出する部分を曲げ型54で上方へ押し上げることにより、突片1b(2b)を基部1a(2a)に対して鈍角に折り曲げて曲げ片とする。
(B)第2段階では、上型51を上昇させて板材1(2)の若干の送りの後に上型51を再度下降させて、上型51および下型52による板材1(2)の固定箇所を板材の端縁から離れる側に若干ずらして、曲げ片1b(2b)全体を上型51および下型52から突出させる。その状態で、曲げ片1b(2b)における上型51および下型52の近傍部分を曲げ型54で上方へ押し上げることにより、曲げ片1b(2b)を基部1a(2a)に対して鋭角にする。ここまでは、第1板材1および第2板材2に対して同様の加工を行う。
(C)第1板材1に対する第3段階では、上型51を第1板材1の上方から下降させて、基部1aに対して鋭角になった曲げ片1bにおける曲げ線から曲げ線と曲げ片1aの先端との中間部までの部位1dを上から押し潰す。これにより、上記部位1dが基部1aと近接し、曲げ片1bの上記部位1d以外の部分が基部1aに対して斜めに立ち上がる形状となる。
(D)第2板材2に対する第3段階では、上型51を第2板材2の上方から下降させて、曲げ片2bとそれに対向する基部2aとで略U字状をなすように、曲げ片2bを押し曲げる。その際、上型11の下降位置を調整して、第1板材1の曲げ片1bと基部1aとの最大距離よりも短い開き口2dが空くようにする。
このように、上記板材曲げ装置10を用い、上記板材曲げ方法で曲げ加工を行なうことにより、第1板材1の曲げ片1bおよび第2板材2の曲げ片2bを容易に成形することができる。この板材曲げ加工における加工機本体11各部の動作は、制御装置12に格納されたプログラム12aに従って自動的に行わせることができる。
(A)は板材の断面図、(B)はその平面図である。 (A)は第1板材の加工過程の断面図、(B)はその平面図である。 (A)は第2板材の加工過程の断面図、(B)はその平面図である。 (A)は第1板材の異なる加工過程の断面図、(B)はその平面図である。 (A)は第2板材の異なる加工過程の断面図、(B)はその平面図である。 (A)は第1板材と第2板材とを接合した状態の断面図、(B)はその平面図である。 異なる実施形態における第1板材と第2板材とを接合した状態の断面図である。 板材曲げ装置における加工機本体の平面図である。 同板材曲げ装置の側面図である。 曲げ加工機構の破断正面図である。 同曲げ加工機構の曲げ工具における曲げ型の斜視図である。 下曲げおよび上曲げの過程を示す説明図である。 第1板材および第2板材の曲げ加工の順序を示す説明図である。
符号の説明
1…第1板材
1a…基部
1b…曲げ片
2…第2板材
2a…基部
2b…曲げ片
2d…開き口
10…板材曲げ装置
11…加工機本体
12…制御装置
13…送り機構
14…曲げ加工機構
15…パンチ加工機構
41…曲げ工具
42…曲げ工具
51…上型(クランプ型)
52…下型(クランプ型)
53…曲げ型
54…曲げ型

Claims (5)

  1. 2枚の金属製板材を互いに接合する板材接合方法であって、2枚の金属製板材のうちの一方の板材である第1板材の端部をこの第1板材の基部に対して鋭角に曲げて曲げ片を形成するステップと、2枚の金属製板材のうちのもう一方の板材である第2板材の端部を曲げて、該端部がこの第2板材の基部に対して、第1板材の曲げ片と基部との最大距離よりも短い開き口が空くように曲げ片を形成するステップと、前記開き口から第2板材の曲げ片とこれに対向する基部との間に第1板材の曲げ片およびこれに対向する基部を進入させて、第1板材の曲げ片を更に深くに曲げ、この第1板材の曲げ片のスプリングバックを利用して第1および第2板材を接合するステップとを有する板材接合方法。
  2. 第1および第2板材を接合するステップの前に、前記第1板材の曲げ片における曲げ線から曲げ線と曲げ片の先端との中間部までの部位を、第1板材の基部に接近するように押し潰すステップを有する請求項1記載の板材接合方法。
  3. 前記第1板材に曲げ片を形成するステップとして、第1板材の端縁から所定距離だけ離れた箇所を上型および下型で挟んで固定した状態で、この第1板材の上型および下型から突出する部分を、曲げ型により上方に第1板材の基部に対して鈍角に折り曲げて曲げ片とするステップと、前記上型および下型による板材の固定箇所を板材の端縁から離れる側に若干ずらし、これによって新たに上型および下型から突出する板材の箇所を曲げ型により上方に押し上げて、前記曲げ片が第1板材の基部に対して鋭角になるようにするステップと、この第1板材の基部に対して鋭角になった曲げ片の基部付近を上型により下向きに押し潰すステップとを有する請求項1記載の板材接合方法。
  4. 2枚の金属製板材が互いに接合された板材複合部品であって、2枚の金属製板材のうちの一方の板材である第1板材は、この第1板材の端部を同板材の基部に対して鋭角に曲げてなる曲げ片を有し、2枚の金属製板材のうちのもう一方の板材である第2板材は、この第2板材の端部を同板材の基部に対して、自然状態では第1板材の端部と基部との距離よりも短い開き口が空くように曲げてなる曲げ片を有し、第2板材の曲げ片とこれに対向する基部との間に第1板材の曲げ片およびこれに対向する基部が介在し、第1板材の曲げ片のスプリングバックを利用して第1および第2板材が接合された板材複合部品。
  5. 板材を水平に進退させる板材送り手段と、板材を下から支持する下型と、この下型の上方に位置し昇降可能な上型と、前記下型および上型により挟まれて固定された板材の下型および上型から突出する部分を上方に折り曲げる曲げ型とを備え、
    さらに、板材の端縁から所定距離だけ離れた箇所を上型および下型で挟んで固定した状態で、この板材の上型および下型から突出する部分を、曲げ型により上方に板材の基部に対して鈍角に折り曲げて曲げ片とする動作と、前記上型および下型による板材の固定箇所を板材の端縁から離れる側に若干ずらし、これによって新たに上型および下型から突出するようになる板材の箇所を曲げ型により上方に押し上げて、前記曲げ片が板材の基部に対して鋭角になるようにする動作と、この板材の基部に対して鋭角になった曲げ片の基部付近を上型により下向きに押し潰す動作とを行わせる制御装置を有する板材曲げ装置。
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