以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。図1乃至図4は、本発明の一実施形態に係る実装機を模式的に示す構成図であり、図1はこの実施形態の実装機の斜視図、図2はその平面図、図3は実装機をX方向から見た側面図、図4は実装機をY方向から見た側面図である。
図1乃至図4に示すように、この実装機は、基台11、X方向案内レール12aおよび12b、基板コンベア13、ベルト13a,13b、X方向係合部材14、X方向サーボモータ15、X方向エンコーダ16、X方向送りねじ17、X方向送りねじ受け18、固定カメラ用照明装置19、固定カメラ20、フィーダーバンク21、テープフィーダー22、ヘッドユニット23、吸着ヘッド24、Y方向フレーム25、Y方向案内レール26a,26b、Y方向サーボモータ27、Y方向エンコーダ28、Y方向送りねじ29、Y方向送りねじ受け30、移動カメラ31、交換用ノズル収納部32、コンベア幅可変用タイミングベルト8およびプーリ9a,9bなどを有する可変ストロークコンベアユニット10などを備えている。
X方向とはプリント基板Pが搬送される第1の方向をいい、Y方向とはX方向と交差する第2の方向をいう。この例の場合、第1の方向と第2の方向とは、直交しているが、必ずしも90°で交差する必要はなく、例えば80°などでも良い。第1の方向と第2の方向とが交差すれば部品の装着は可能である。テープフィーダー22にはそれぞれ部品吸着ポイント22aが存在する。
基台11には、くぼみ部11aが設けられている。このくぼみ部11aは、自機と同じ形状の他機とを対向および/または同一方向に連結させ、かつそれぞれの基板コンベア13のベルト13a,13が一直線状になるように配置したときに、自機のフィーダーバンク21にセット(装着)されたテープフィーダー22が自機の基台部分から突出しても他機と接触しないようにするためのものである。
また、この基台11の上には、プリント基板Pを水平姿勢で保持しかつX方向に移動させるための、基板搬送ユニットとしての可変ストロークコンベアユニット10と、その移動機構が設けられている。
図4に示すように、可変ストロークコンベアユニット10には、交換用ノズル収納部32(図2,図3参照)、昇降機構120、クランプ機構110、基板バックアップ機構130、基板コンベア13のベルト駆動機構、コンベア幅可変機構などが備えられており、これらの機構を含む可変ストロークコンベアユニット10全体が基台11に対してX方向に移動自在とされている。なお、個々の機構の説明は、図5を用いて後述する。
基台11における可変ストロークコンベアユニット10の移動範囲として、X方向の搬入側では、可変ストロークコンベアユニット10上のベルト13a,13bの端部が基台11の端から約50mm程度突出した位置まで移動可能である(一点鎖線の矢印Xi方向)。また、X方向の搬出側では、可変ストロークコンベアユニット10上のベルト13a,13bの端部が基台11の端から約250mm程度突出した位置まで移動可能である(二点鎖線の矢印Xo方向)。
可変ストロークコンベアユニット10は、例えばナット部材からなるX方向係合部材14を介してX方向送りねじ17に係合されている。X方向係合部材14は可変ストロークコンベアユニット10に固着されている。X方向送りねじ17は、X方向サーボモータ15とX方向送りねじ受け18との間に架設され、かつX方向サーボモータ15により所定量回転され、これによりX方向係合部材14と連結された可変ストロークコンベアユニット10のX方向移動が行われる。なお、X方向エンコーダ16はX方向サーボモータ15と共にX軸サーボ装置を構成し、それぞれサーボ装置としてのセンサとアクチュエータとして機能する。
また、可変ストロークコンベアユニット10は、その荷重が支持されると共に移動の円滑のため、それぞれX方向に渡して互いに平行に設けられた一対のX方向案内レール12a、12b上をX方向移動する。さらに可変ストロークコンベアユニット10には、その上部に、基板コンベア13の一対のベルト13a、13bがそれぞれX方向に渡して互いに平行に回動するように設けられている。基板コンベア13は、部品実装されたプリント基板P1を搬出しかつ新たに部品実装するプリント基板P2を搬入するためのものであり、X方向に移動するベルト13a,13bによりプリント基板Pを可変ストロークコンベアユニット10上でX方向に搬送する。すなわち、可変ストロークコンベアユニット10が本願で言う基板移動用のユニットとなる。
基板コンベア13の上で搬送が停止されたプリント基板Pは、可変ストロークコンベアユニット10に設けられている基板バックアップ機構130によりその下面が支持された状態で、昇降機構120により上昇されて所定位置でクランプ機構110により可変ストロークコンベアユニット10自体に固定される。そして、吸着ヘッド24によりプリント基板Pの表面上に部品が装着された後、昇降機構120により元の位置に降下されて可変ストロークコンベアユニット10の移動と基板コンベア13の駆動で実装のためのクランプ位置から搬出されて次の工程へ送られる。昇降機構120の降下動作と共に可変ストロークコンベアユニット10の移動を行っても良い。なお、基板コンベア13a,13bはX方向については、可変ストロークコンベア10と一体化され、基板移動台10をX方向に移動させることにより、プリント基板Pの搬入のための端部位置あるいは搬出のための端部位置を可変できる。この基板コンベア13a,13bのX方向の最大許容移動幅は、実装機を据え付けた実装機の周囲との干渉のない範囲で、かつX方向案内レール12a,12bのX方向長さにより決まってくる。X方向の長さが、最大許容移動幅より僅かに大きい最大許容長さ以下のプリント基板Pであれば、実装可能となる。
基台11には、基板コンベア13の各ベルト13a,13bの幅を、プリント基板Pの幅に対応させてY方向に移動可能なコンベア幅調整機構が設けられている。
すなわち、基板コンベア13の一方のベルト、例えばベルト13aの支持部は、Y方向両端のプーリ9a、9b間をY方向に掛け渡されたコンベア幅可変用タイミングベルト8に接続されている。そして、このタイミングベルト8を図示省略のモータにより回転・移動させることにより、ベルト13aとこのベルト13aに対向するベルト13bとの間隔が可変される(図示の状態は最大の幅に設定されている場合である)。
この例のコンベア幅可変機構は、基板コンベア13の一方のベルト13aの側を動かすようにしているが、この他、基板コンベア13a、13bの両方を動かすことにしても良い。この実施形態では、部品供給部たるテープフィーダー22とプリント基板Pとの距離をできるだけ近く設定してタクトタイムの低減を図るため、テープフィーダー22とは反対側の基板コンベア13のベルト13aの側を移動させるようにしている。
また、図示するように、可変ストロークコンベアユニット10(基板コンベア13のベルト13a、13b)上を交差する(またぐ)ようにかつこの方向を図1のY方向下側に延長するように、Y方向フレーム25を始めとするヘッドユニット移動機構が存在する。このヘッドユニット移動機構のY方向フレーム25は、基台11に支持されており、テープフィーダー22からピックアップした部品をプリント基板P上に搭載するためのヘッドユニット23をY方向に移動自在に搭載している。
Y方向フレーム25には、その上部に、一対のY方向案内レール26a、26bが互いに平行に設けられ、ヘッドユニット23は、この案内レール26a、26bによりY方向の動きが案内される。また、ヘッドユニット23は、Y方向フレーム内をY方向に渡されて配設されたY方向送りねじ29に図示しない係合部材により係合されおり、この送りねじ29が所要量回転することにより、上記係合部材を介して所定の量だけY方向に移動する。
なお、Y方向送りねじ29は、可変ストロークコンベアユニット10に近い側に設けられたY方向サーボモータ27とその反対が側に設けられたY方向送りねじ受け30との間に架設されている。また、Y方向エンコーダ28はY方向サーボモータ27と共にY軸サーボ装置を構成し、それぞれサーボ装置としてのセンサとアクチュエータとして機能する。
Y方向サーボモータ27は、テープフィーダー22に近い側のY方向送りねじ29の端部に設けることも可能である。この実施形態では、実際の稼働状態を考慮し、例えばテープフィーダー22を交換するなどのためには、X方向でいえば図1,図2のX方向エンコーダ16の前側、Y方向でいえば図1、図2のY方向送りねじ受け30のある側をオペレータが作業空間とすることから、これらの側での装置としての突起形状を避けてオペレータの作業性を向上するため上記のような配置にしている。これにより全体としてX方向、Y方向でそれぞれコンパクトな外形状が実現されている。
ヘッドユニット23は、Y方向フレーム25側の機構によって上記のように案内、移動されると共に、その吸着ヘッド24が、直接、部品供給部たるテープフィーダー22の部品吸着ポイント22aおよびプリント基板Pとの間で上下方向(Z方向)に行き来できるように、図2,図4でいえば吸着ヘッド24がヘッドユニット23から左側に張り出した形状になっている。このような張り出した形状は、上記説明の作業空間で、ヘッドユニット23、特にその吸着ヘッド24をメンテナンスする場合に、吸着ヘッド23の周囲に空間を確保しやすく、機体からヘッドユニット23を取り外すことなく個々の吸着ヘッド23だけの着脱を容易にするものである。
ヘッドユニット23には、この実施形態では4本(最低1本あれば良い)の吸着ヘッド24がY方向に一列に並べられ、個々に一つづつが着脱自在に取り付けられている。4本の吸着ヘッド24の下端部は、図示省略のモータとラック&ピニオンのギア構造部とで構成される昇降機構によりそれぞれ独立して上下動可能である。また、4本のそれぞれの吸着ヘッド24には、個々にR軸駆動用のモータが搭載されておりプーリとベルトで個々の吸着ヘッド24のストレートスプライン軸に回転力が伝達され、軸回り(R方向)に回転可能とされている。また、部品吸着時に図示省略の負圧供給手段から各吸着ヘッド24の下端部に着脱自在に取り付けられた吸着ノズルに負圧(吸引力)が供給される。この吸引力により吸着ノズルに部品を吸着させることができる。ヘッドユニット23には移動カメラ31が併設されている。この移動カメラ31は、上方からプリント基板P(特にそこに印されたフィデューシャルマーク)を撮像することにより、プリント基板Pの存在や正確な位置を認識するためのものである。さらに、後述する交換用ノズル収納部32での吸着ノズルの収納状況を認識することもできる。
テープフィーダー22の部品吸着ポイント22aそれぞれのX方向座標は、吸着ヘッド24のX方向座標と一致するようにされている。これにより、ヘッドユニット23がY方向フレーム25上で部品供給部たるテープフィーダー22側に存在するとき(図示の状態)には、ヘッドユニット23のY方向移動により所定の吸着ヘッド24下に所定の部品吸着ポイント22aを位置させることができる。この状態で個々の吸着ヘッド24を昇降させ所定の部品を吸着・ピックアップする。
可変ストロークコンベアユニット10に取り付けられた交換用ノズル収納部32には、吸着ヘッド24の先端部に装着すべき複数の吸着ノズルが一列に配列された穴部にそれぞれ収納されている。
ここで、吸着ヘッド24が交換用ノズル収納部32との間で吸着ノズルを交換する動作について説明する。吸着ヘッド24が交換用ノズル収納部32との間で吸着ノズルを交換する場合、まず、各吸着ヘッド24のうちノズル交換を行うものとその吸着ノズルを収納すべき交換用ノズル収納部32の空席位置との位置合わせを行う。
これには、X方向には、交換用ノズル収納部32を伴って可変ストロークコンベアユニット10を所定位置まで移動させ、Y方向にはヘッドユニット23を所定位置まで移動させる。
次に、ノズル交換すべき吸着ヘッド24を降ろしその吸着ノズルを交換用ノズル収納部32の空席位置に突入させる。ここで、交換用ノズル収納部32の不図示のシャッターを水平方向に移動させ吸着ノズルに係合させる。この状態で吸着ヘッド24を上昇させ、吸着ヘッド24と吸着ノズルとの不図示のノッチ機構による係合を遊離させて、吸着ノズルを交換用ノズル収納部32内に保持させつつ吸着ヘッド24から取り外すことができる。吸着ヘッド24を上昇させると、シャッターを移動して元の位置にすることで、交換用ノズル収納部32の全てのノズル収納位置において、吸着ノズルをシャッターと干渉することなく出し入れ可能とする。
次に、その吸着ヘッド24と新たに装着すべき吸着ノズルが収納された交換用ノズル収納部32との位置合わせを行う。これには、X方向に、交換用ノズル収納部32を伴って可変ストロークコンベアユニット10を所定位置まで移動させる。Y方向には現状の位置がそのまま適用できるので特に新たな移動をするには及ばない。
そして、吸着ノズルが取り外された吸着ヘッド24を、交換用ノズル収納部32の装着すべき吸着ノズル位置まで降ろす。これにより、不図示のノッチ機構が吸着ヘッド24と吸着ノズルとの間で係合する。
ノッチ機構が係合状態となったら、その吸着ヘッド24を上昇させる。これで、その吸着ヘッド24は吸着ノズルが装着された状態となり、交換用ノズル収納部32には新たな空席が生じた状態となる。以上により吸着ノズル24aの交換を行うことができる。
また、固定カメラ20は、下方から上方に撮像方向が向けられかつその光軸のX方向座標が吸着ヘッド24のX方向座標とほぼ一致するようにされている。これにより、ヘッドユニット23の(Y方向)位置が図2,図3の符号23aの位置にあるときには、固定カメラ20により下方から吸着された部品を撮像する。この撮像動作は、吸着された部品の詳細な位置・姿勢を認識するためのものであり、固定カメラ20により撮像された撮像データから、部品をプリント基板P上に搭載する場合の位置補正量を算出し精度の高い実装を実現する。また、この撮像データにより吸着ヘッド24への吸着ノズルの装着履歴が後述する制御装置50で管理される。なお、固定カメラ20の上方には、固定カメラ用照明装置19が設けられ、吸着ヘッド24により吸着された部品の照明条件を改善する。
このように、この実施形態では、固定カメラ20の光軸が部品吸着ポイント22aそれぞれの並びのほぼ延長上に存在するようになっている(これを図1のラインLで示す)。これにより、ヘッドユニット23のY方向移動により円滑に部品のピックアップ、撮像が可能である。また、固定カメラ20をラインカメラとしそのライン配設方向をX方向とすれば、ヘッドユニット23のY方向移動を停止することなく固定カメラ20上を通過させれば吸着された部品の撮像が可能であり、一層、タクトタイムの短縮になる。固定カメラ20は、左右方向に相当して光電変換素子の配設ラインが並ぶラインセンサを有しており、この配設ライン上を横切ってピックアップされた部品が通過する際にその通過移動を止めることなく部品を撮像し認識する。
また、以上のようにして部品のピックアップ、撮像を経たヘッドユニット23は、その移動の動きを延長することによりプリント基板P上(図の例えば23b)に位置することができる。そして、Y方向については、Y方向サーボモータ27を始めとするサーボ装置により位置決めされ、X方向については、X方向サーボモータ15を始めとするサーボ装置により位置決めされる。そして、この状態で個々の吸着ヘッド24を昇降させ所定の部品をプリント基板P上の所定位置に搭載することができる。
以上説明のように、Y方向フレーム25の下方には、X方向に移動自在な可変ストロークコンベアユニット10、下方から上方を撮像する固定カメラ20、部品吸着ポイント22aそれぞれがY方向に並ぶ部品供給部たるテープフィーダー22の三者がこの順にY方向に配置される。このような配置によりヘッドユニット23の動きに無駄がなく効率的な動作を得ることができる。
ここで、図5を参照して可変ストロークコンベアユニット10の各機構の詳細について説明する。なお、この図5に示されている2つのプリント基板P1,P2のうち、プリント基板P1は基板固定位置の基板であるものとし、プリント基板P2は部品装着前後の搬入・搬出される基板であるものとする。
基台11に対して移動自在に搭載された可変ストロークコンベアユニット10は、図5に示すように、昇降機構120、クランプ機構110、基板バックアップ機構130、基板コンベア13の駆動機構、コンベア幅可変機構などの各機構が備えられている。
昇降機構120は、昇降手段としての昇降用シリンダ121、板状部材としてのプッシュアッププレート122、支持軸123、レバー部材125、回動軸124などからなるリンク機構とを有し、部品実装前後においてプリント基板P1をその水平姿勢を保持して昇降させる機構である。回動軸124はプッシュアッププレート122の両側底部を支持している。プッシュアッププレート122は昇降用シリンダ121によってその底部のほぼ中央部が支持され、昇降用シリンダ121の昇降動作に伴なって押し上げられ、また引き下げられる。
リンク機構は、プッシュアッププレート122の下面に、2つの機構が互いに同じ動きをするように当接されており、昇降用シリンダ121の昇降動作に伴ない、支持軸123を支点として回動軸124が矢印Cの方向に回動し、プッシュアッププレート122が昇降中に水平を保つように動作するものである。なお、支持軸123はそれぞれ可変ストロークコンベア10に支持され、図5に示す左右両側の回動軸124に、図示しないリンク部材の両端をそれぞれ回動可能に係合している。また少なくとも一方の回動軸124にレバー部材125をプッシュアッププレート122方向に付勢する不図示のトーションばねが設けられている。このリンク部材とトーションばねがあるからこそ、プッシュアッププレート122が水平を維持しつつ昇降することができる。
基板バックアップ機構130は、上記昇降機構120のプッシュアッププレート122の上面に配置され、昇降機構120により昇降されるプリント基板P1を支持するスペーサとして機能するものである。このスペーサは、プリント基板P1を下面から支持しプリンタ基板Pが自重で変形するのを防止するための交換可能な少なくとも一つのバックアップピンと、複数の穴を有しバックアップピンを所望の穴に挿入してプッシュアッププレート122の所望の位置(プリント基板P1の裏面の領域のうち歪みが生じる可能性がある支持が必要な位置)の直下に磁力により固定された駒部材とからなる。
クランプ機構110は、可変ストロークコンベアユニット10自体にベルト13a,13bの上部に固定された断面かぎ状のガイドプレート111(係止部)と、プリント基板P1を載せたベルト13a,13bと、昇降機構120のガイドプレート111などの共動動作で実現されている。
つまり、クランプ機構110は、昇降機構120によりベルト13a,13bと共に上昇されたプリント基板P1をベルト13a,13bと可変ストロークコンベアユニット10に固定されたガイドプレート111とで挟持し固定するものである。すなわち、昇降用シリンダ121はクランプ用シリンダを兼ねるものである。
基板コンベア13の駆動機構は、可変ストロークコンベアユニット10のX方向のほぼ両端に設けられたプーリ52、53およびプーリ54、55に掛け渡された幅狭のベルト13b(13a)と、モータ56とを有している。プーリ54、55には、ベルト13b(13a)がS字状に掛けられている。プーリ55は、モータ56により回転駆動される。モータ56が回転駆動されると、基板コンベア13のベルト13a,13bが上記プーリ群によって形成された経路を移動しベルト13a,13bに載せられたプリント基板Pが移動される。
可変ストロークコンベアユニット10のX方向のユニット幅よりも基板コンベア13(ベルト13a、13b)の幅(プーリ52、53の間隔)を長くした構造にしたことで、可変ストロークコンベアユニット10を基台11のX方向の幅の範囲で移動させた場合に、基板コンベア13(ベルト13a、13b)の端部を基台11の端から突出させることができ、基台11の内側での単なる基板搬送用、基板固定用として基板コンベア13を用いるだけでなく他の機体との橋渡し役を基板コンベア13に兼ねさせることができる。つまり、可変ストロークコンベアユニット10に基台11の内側での基板搬送用、基板固定用としてのみならず、橋渡し機能を兼ねさせることで、可変ストロークコンベアユニット10の外側に基板搬入・搬出用のコンベアを新に設ける必要がなくなり装置自体の低コスト化を図ることができると共にさまざまなラインレイアウトに実装機を対応させることができる。
コンベア幅可変機構は、プーリ57,58、ベルト59、モータ60などを有し、モータ60によりプーリ58が駆動されベルト59と共にプーリ57が回転される。つまり、プリント基板Pの幅に合わせて基板コンベア13の幅を可変する場合の駆動力はモータ60、プーリ58、ベルト59、プーリ57というように伝達された後、図3に示したプーリ9a,9bおよびコンベア幅可変用タイミングベルト8にてコンベア幅が可変される。
ここで、テープフィーダー22を含む部品供給部について補足説明する。この実施形態では、部品供給部には、テープフィーダー22を着脱自在に取り付け可能なテープフィーダー装着部としてのフィーダーバンク21が設けられている。このフィーダーバンク21には、一つ以上、複数のテープフィーダー22が隣接してかつおのおの位置決めされた状態で固定できる。このフィーダーバンク21に複数のテープフィーダー22が固定された状態では、追加部品の供給がX方向(図1で左から右)となるように、基板コンベア13の各ベルト13a、13bによる基板搬送方向とテープフィーダー22の装着方向(長手方向)とが平行(同じ方向)になる。
各テープフィーダー22は、それぞれ、IC、トランジスタ、コンデンサなどの小片状電子部品(チップ部品)を所定間隔おきに収納・保持したテープがリールからから導出されるように構成され、吸着ヘッド24により部品がピックアップされるにつれてテープが間欠的に送り出されるようになっている。
図6は複数の中の一つのテープフィーダー22の部品吸着ポイント22a付近を拡大して示す斜視図である。
同図に示すように、テープ1は、部品を収納するためエンボス加工などである程度の厚みを有しており、この厚みの中ほどまでの深さに部品収納部3が設けられる。部品収納部3上にはカバーテープ4が貼付されており、部品吸着ポイントにテープ1が送られるごく手前で、図示するようにカバーテープ折り返し部5に掛けられてテープ1からはがされる。
また、テープ1には、部品収納部3位置に例えば同期してホール2が設けられており、これを利用してテープ1の間欠送りを制御することができる。テープ1は、部品吸着ポイントにおいては、シャッター7のスライド動作により開閉可能にされており、間欠的にテープ1が送られるにつれて吸着すべき部品を取出し可能にする(図示の状態はシャッター7の開状態を示す)。部品が取出された後のテープ1は、テープ案内部材6により案内されてテープフィーダー22から排出する。
このようなテープフィーダー22の要部の構成に対して、図示するように直線L(図1で説明)が位置する関係となる。従って、テープフィーダー22を隣接して多数並べることにより、部品吸着ポイントはY方向に直線状に並ぶ。
なお、テープフィーダー22を装着するフィーダーバンク21の代わりに、比較的大型パッケージのICを収容するトレイを収納するトレイ収容部を同位置に設けるようにすることもできる。その場合にも、部品吸着ポイントは、Y方向に直線状になり、部品の追加供給はX方向になされる。
次に、図7を参照して上記実装機の制御系について説明する。図7は本発明の一実施形態たる実装機の制御系の構成を示すブロック図である。同図において既に説明した構成要素と同一のものには同一の番号を付しその説明は省略する。
図7に示すように、この実装機の制御系は、固定カメラ20、移動カメラ31、X軸サーボ装置43、Y軸サーボ装置44、ヘッドユニット部サーボ装置40、制御装置50などから構成されている。ヘッドユニット部サーボ装置40は、Z軸サーボ装置41、…、R軸サーボ装置42などを有している。
制御装置50は、統括制御部54、そのための記憶部55、画像処理部52、そのための記憶部53、X軸サーボ装置などサーボ装置とのインターフェース51を有している。
移動カメラ31は、図示のように制御装置50の画像処理部52に接続されている。また、固定カメラ20も、図示のように制御装置50の画像処理部52に接続されている。
インターフェース51は、X軸サーボ装置43、Y軸サーボ装置44、ヘッドユニット部サーボ装置40のZ軸サーボ装置41、…、R軸サーボ装置42、…との接続を行う。X軸サーボ装置43は、図2、図3におけるX方向サーボモータ15を含む構成であり、Y軸サーボ装置44は、同図のY方向サーボモータ27を含む構成である。
統括制御部54は、X軸サーボ装置43、Y軸サーボ装置44、ヘッドユニット部サーボ装置40の動作や基板コンベア13を含む基板搬送機構の動作を統括的に制御するための処理を行うものである。実体的には、マイクロプロセッサなどのハードウエアと制御プログラムなどのソフトウエアとにより構成される。
記憶部55は、統括制御部54が行う処理に必要な情報を記憶するものである。必要に応じて、統括制御部54から情報が出し入れされる。
画像処理部52は、移動カメラ31、固定カメラ20で得られた撮像データを処理し、これにより撮像データに含まれる情報を認識して統括制御部35に供給するものである。認識する情報については、後述する。なお、画像処理部52も、実体的には、マイクロプロセッサなどのハードウエアと制御プログラムなどのソフトウエアとにより構成され得る。
記憶部53は、画像処理部52が行う処理に必要な情報を記憶するものである。必要に応じて、画像処理部52から情報が出し入れされる。
インターフェース51は、統括制御部54が処理することにより生成されたサーボ制御信号を、X軸サーボ装置43、Y軸サーボ装置44、ヘッドユニット部サーボ装置40に出力し、また、これらのサーボ装置43、44、40からのセンサ出力を入力するためのインターフェースである。
すなわち、この実装機は、プリント基板PをX方向に搬送する基板コンベア13と、この基板コンベア13の基板搬送方向(X方向)と同じ方向に少なくとも一つのテープフィーダー22(部品供給部)を着脱自在なフィーダーバンク21(部品供給部装着部)と、他機と自機とを対向および/または同一方向に連結させ、かつ基板コンベア13が一直線状になるように配置したときに、自機のフィーダーバンク21に装着されたテープフィーダー22が自機から突出しても他機と接触(干渉)しないようにくぼみ部11aを設けた基台11とを備える。部品供給部としては、テープフィーダー22の他、比較的大型のフラットパッケージ型のICチップを供給するためのトレイなども含まれる。
上記構成により、この実装機のX方向の基台11の幅は1000mm以下、Y方向の基台の幅は1300mm以下とされ大変コンパクトなものとなっている。
例えば上記実装機を2台、対向配置して連結する場合、プリント基板Pをスムーズに搬送するために互いの機体の基板コンベア13のベルト13a,13bを一直線状に並べて配置する必要がある。この際、例えば長手方向の寸法が比較的長いテープフィーダー22を使用すると、この型の実装機では、基台11の端よりもテープフィーダー22が突出してしまう。
本実装機の場合、基台11に、くぼみ部11a(テープフィーダー接触回避用の凹部)が設けられているので、他の機体に自機のテープフィーダー22が当たることなく、互いの機体を間隔を空けずに連結できる。なお対向配置とは機体の方向を180度回転させて向き合わすことである。
ここで、この実施形態の実装機の動作を説明する。プリント基板Pを実装機に搬入する上でのシチュエーションとしては、この実装機の前工程の実装機から搬入される場合、あるいはストッカからの搬入する場合、あるいは作業者によってプリント基板Pが基板コンベア13の上に載せられる場合などの初期状態が考えられる。
この場合、制御装置50の統括制御部54は、X軸サーボ装置43を制御して、基台11に移動自在に搭載された可変ストロークコンベアユニット10を図4の基板搬入側の端までX方向へ移動し可変ストロークコンベアユニット10に備えられている基板コンベア13を駆動して、上記いずれかの初期状態のプリント基板Pを基台11へ搬入する。
続いて、統括制御部54は、基台11側に搬入されたプリント基板Pを可変ストロークコンベアユニット10を移動あるいは/および基板コンベア13のベルト13a,13bを駆動して部品装着位置のほぼ直下の位置まで移動する。
続いて、この位置に移動されたプリント基板Pを可変ストロークコンベアユニット10に備えられている昇降機構120で上昇させてプリント基板Pをその下方から基板バックアップ機構130で支持しつつさらに上昇させてクランプ機構110でクランプし部品装着基準位置(高さ)で固定する。
そして、ヘッドユニット23をY方向に移動させつつ可変ストロークコンベアユニット10をX方向に移動させてプリント基板Pの表面上の所定の位置に部品を装着する。
部品が装着されたプリント基板Pは、昇降機構120により元の位置(基板コンベア13の搬送位置)に降下される。
この位置にプリント基板Pを降下すると、統括制御部54は、X軸サーボ装置43を制御して、プリント基板Pを、可変ストロークコンベアユニット10と基板コンベア13のうち少なくとも一方を移動させて、基台11の基板搬出側の端部、あるいは次工程の実装機のコンベアにほぼ当接する位置、あるいはストッカの入口、あるいは作業者がプリント基板Pを取れる位置まで搬出する。
このとき、可変ストロークコンベアユニット10よりも基板コンベア13のベルト13a,13bの端部が突き出ているので、可変ストロークコンベアユニット10が基台11の基板搬出側の端部まで移動されると、基板コンベア13のベルト13a,13bの端部は基台11から突出するようになる。基板コンベア13のベルト13a,13bの端部が基台11から突出する量(距離)は、統括制御部54のプログラム上の設定変更により所望の値にできる。
ここで、上記プリント基板Pへの部品の実装動作において特にデータ処理を伴う詳細な動作について、図8のフローチャートを参照して説明する。
まず、この実装機ですべての部品が既に搭載されたプリント基板P1が基板コンベア13により搬出され、可変ストロークコンベアユニット10の移動を伴い部品未搭載の新たなプリント基板P2が基板コンベア13によりこの機体に搬入されてくる。
すると、可変ストロークコンベアユニット10上の基板コンベア13が駆動されて所定位置(基板部品装着位置の直下)でプリント基板Pの搬送が停止され、昇降機構120によりプリント基板Pが基台11に固定されたガイドプレート(係止部)の位置(部品搭載基準位置)まで押し上げられてクランプされる(図8のステップ61)。具体的にはプリント基板Pと基板コンベア13のベルト13a,13bとが昇降機構120により上昇されて、基台11に固定されたガイドプレート(係止部)とベルト13a,13bとの間でプリント基板Pが挟み込まれて可変ストロークコンベアユニット10に固定される。そして、記憶部55に記憶・保持されている搭載済リストが初期化される(ステップ62)。
次に、X軸サーボ装置43、Y軸サーボ装置44により移動カメラ31をプリント基板P上に位置させ(ステップ63)、プリント基板Pの表面の基板マークを撮像する(ステップ64)。撮像された画像を、撮像データ1とする。
次に、撮像データ1を画像処理部52により処理し、基板マークを認識することにより、基板の位置ずれ(X方向、Y方向、XY平面に垂直な軸回りのθ方向)を検出し、検出された位置ずれから各部品の搭載位置補正値δ1が求められる。補正値δ1は、統括制御部54に渡されて記憶部55に格納・記憶される(ステップ65)。
次に、統括制御部54により記憶部55の搭載済リストが調べられ未搭載データの有無が判定される(ステップ66)。この判定の結果、記憶部55の搭載済リストに未搭載データがなければ(ステップ66のN)、すべての部品の搭載が完了していることを示すので、このプリント基板Pに対する処理が終了となる。また、上記判定の結果、記憶部55の搭載済リストに未搭載データがある場合には(ステップ66のY)、統括制御部54により、そのデータを検索し実装順序などの作業手順を決定する(ステップ67)。
次に、統括制御部54は、決定した作業手順に従って、Y軸サーボ装置44を制御して、吸着ヘッド24を部品吸着位置に移動させて部品を吸着する(ステップ68)。この部品吸着は、所定のすべての吸着ヘッド24のノズルに部品が吸着されるよう繰り返される(ステップ69)。なお、この吸着動作における吸着ヘッド13の吸着位置制御は、後述する固定カメラ20の撮像によって検出される吸着ヘッド24のY方向位置ずれを考慮に入れて、部品に対しての吸着ヘッド24のY方向位置ずれが小さくなるように制御して行っても良い。
次に、Y軸サーボ装置44を制御してヘッドユニット23を移動し、吸着ヘッド24が固定カメラ20上を通過するようにする(ステップ70)。ここでは、固定カメラ20がラインカメラであるとして説明する。ヘッドユニット23の移動により、吸着ヘッド24の通過は固定カメラ20のライン方向(X方向)と直交する方向(Y方向)になされる。このとき、部品が吸着された吸着ヘッド24が固定カメラ20により撮像される。この撮像された画像を撮像データ2とする(ステップ71)。
次に、撮像データ2を画像処理部52により処理し、吸着された部品を認識することにより、吸着部品の位置ずれを検出し、検出された位置ずれから各吸着部品の搭載位置補正値δ2が求められる(ステップ72)。補正値δ2は、統括制御部54に渡されて記憶部55に格納・記憶される。そして、統括制御部54により、上記で求められ保持された補正値δ1と補正値δ2とから、最終的な搭載位置補正値となるδ(=δ1+δ2)を求めこれを記憶部55に記憶・保持する(ステップ73)。
次に、さらに、ヘッドユニット23のY方向移動を延長し、Y軸サーボ装置44を制御して、吸着ヘッド24を、正規(基準)の位置から上記補正値により補正されたY位置に移動させる。同時にX軸サーボ装置44を制御して、可変ストロークコンベアユニット10を正規の位置から上記補正により補正されたX位置に移動する。この状態で吸着ヘッド24により部品をプリント基板P上に装着する(ステップ74)。この部品装着は、所定のすべての吸着ヘッド24について繰り返される(ステップ75)。なお、X位置への移動には、可変ストロークコンベアユニット10の移動だけでなく、基板コンベア13を駆動させても良い。
そして、所定のすべての吸着ヘッド24(ノズル)について部品の装着が完了すると、ステップ66に戻り未搭載データについて同様に動作・処理が行われる。
このようにして部品が装着されたプリント基板Pは、昇降機構120により基板コンベア13と平行する元の位置まで降下される。その後、統括制御部54は、X軸サーボ装置43を制御して可変ストロークコンベアユニット10を基台11の搬出端まで移動する。
可変ストロークコンベアユニット10が基台11の基板搬出端まで移動されると、統括制御部54は、可変ストロークコンベアユニット10の基板コンベア13を駆動して機体から突出する受け渡し位置までプリント基板Pを搬出し、プリント基板Pを次の装置へ渡す。なお可変ストロークコンベアユニット10を基台11の搬出端まで移動する際に基板コンベア13を同時に駆動してプリント基板Pをベルト13a,13bの先端位置まで移動しておくとさらに移動効率が良くなる。
このようにこの実施形態の実装機によれば、基台11に、プリント基板PをX方向へ搬送する基板コンベア13と、オートノズルチェンジャー(ANC)32と、昇降機構120と、クランプ機構110と、基板バックアップ機構130とを備える可変ストロークコンベアユニット10を、基板コンベア13を基台11のX方向の端部から突出させる位置までX方向へ移動自在に搭載したことで、基台11にコンベアを固定せずに済み、例えば実装機1台だけのセル生産には可変ストロークコンベアユニット10を基台11から突出させないようにしてコンパクトな配置および作業スペースを作ることが可能になる。また、複数の実装機を連設する場合でも基板コンベア13が機体から突出する位置まで可変ストロークコンベアユニット10が基台11上を移動するので、機体間の基板橋渡しのために予め基板搬入用および基板搬出用の各コンベアを機体から突出させておく必要がなくなり、機体どうしをほぼ接触させた状態での連結が可能になる。
これにより、実装機単体でもまた複数台のライン編成をとった場合でもそれぞれの場合のコンパクト化が可能になり、さまざまなラインレイアウトをとることができるようになる。また、プリント基板Pの移動および部品搭載に関するさまざまな機構(昇降機構120、クランプ機構110、基板バックアップ機構130など)を可変ストロークコンベアユニット10に設けたことから、これらの複雑な機構を基台11に直に組み入れずに済み、実装機の設計段階から機器レイアウトに至るまでの全体としての低コスト化が可能になる。また、個々の機構の保守、構成変更、改善などを行う上でも可変ストロークコンベアユニット10の単位で行えるので、可変ストロークコンベアユニット10を基台11から取り外して各パーツの変更などが可能になり保守性も向上することができる。
また、比較的長いテープフィーダー22を実装機に装着し、テープフィーダー22が機体から突出しまうような場合、基台11にくぼみ部11aを設けたので、同じ型の実装機を対向させて、かつ基板コンベア13が一直線状になるように連結配置する上で、テープフィーダー22の部分がよけられるので、実装機間に隙間を空けることなく連結できる。従って、上記同様にさまざまな配置バリエーションで実装機を連結でき、多数の実装機を連結させたライン生産、および実装機1台からのセル生産にも対応できる。これにより、例えば予め決められた生産ラインのスペースに収まるようなラインレイアウト(ライン編成)を容易に行うことができる。
また、可変ストロークコンベアユニット10、固定カメラ20、テープフィーダー22の三者がこの順に前後方向に並んで設けられ、固定カメラ20の光軸を通る前後の一方向にテープフィーダー22で複数の部品が吸着可能なスタンバイ状態となり、ヘッドユニット23のY方向への移動(単軸移動)と可変ストロークコンベアユニット10によるX方向へのプリント基板Pの移動により部品実装を行えるので、部品のピックアップから撮像、プリント基板Pへの搭載といった連続的な動作をコンパクトなスペースで効率よく行え、部品実装効率を向上することができる。これにより、実装機として基板搬送方向(X方向)にコンパクトに構成しやすく実装機をオペレートする場合の実装機の形状としても好適なものとなる。この結果、さまざまな生産形態および設置場所に対応しかつコンパクトでしかも低コストな実装機を提供することができる。
なお、本発明は上記実施の形態のみに限定されるものではない。図5では、搬入位置と搬出位置をプリント基板P1の位置を挟んで互いに反対側としたが、この他、搬入位置、搬出位置をプリント基板P2の位置(共通の位置)としても良い。前記したように、基板コンベア13a,13bのX方向の最大許容移動幅は、実装機を据え付けた実装機の周囲との干渉のない範囲で、かつX方向案内レール12a,12bのX方向長さにより決まってくる。さらに、この最大許容移動幅は基板コンベア13a、13bの長さを短くすると、大きくなるので、結果として実装可能となるプリント基板のX方向の長さ、すなわち最大許容長さも大きくできる。しかしながらこの場合の問題を、搬入位置と搬出位置をプリント基板P1の位置を挟んで互いに反対側とした実施例で示すと、基板コンベア13a、13bの長さを短くし過ぎると、基板固定位置PA2(プリント基板P1の位置)から搬出位置PA3までの基板コンベア13a、13bによるプリント基板Pの搬出と同時の、可変ストロークコンベア10の移動による基板コンベア13a、13bの搬出側へのX方向一方への移動、基板コンベア13a、13bの搬出側位置から中央位置(実装時の移動範囲の中央部となる位置)を経て搬入側位置へのX方向他方への移動、さらに、プリント基板Pを受け取った後の基板コンベア13a、13bによるプリント基板Pの搬入位置PA1からの搬入と同時の、基板コンベア13a、13bの中央位置へのX方向一方への移動に時間が掛かることになる。できれば、基板コンベア13a、13bの長さを基台11のX方向長さと同一とするか、それよりプリント基板Pの長さ分だけ短くすると良い。また、上記実施形態では、実装機に一つのヘッドユニット23を備えた例について説明したが、下記図9に示すような変形例とすることで、コンパクト化と高性能化を両立できる。すなわち、図9に示すように、この変形例の実装機は、上記実施形態の基台11を、X方向の軸に対して対称になるようY方向に延長した形状の基台11bを有している。
この基台11bには、上記実施形態で説明したヘッドユニット23、移動カメラ31、固定カメラ20、固定カメラ用照明装置19、フィーダーバンク21、テープフィーダー22が2セット(2組)、可変ストロークコンベアユニット10を挟んでほぼ対称に配置されている。2組のヘッドユニット23は案内レール26a,26bに搭載されている。
すなわち、この実装機は、プリント基板PをX方向へ搬送する基板コンベア13を有する可変ストロークコンベアユニット10と、この可変ストロークコンベアユニット10を挟んで対向するように配置され、X方向と直交するY方向へ移動する2組のヘッドユニット23と、各ヘッドユニット23(の吸着ヘッド24)にそれぞれセットしたテープフィーダー22から部品を供給するための2組のフィーダーバンク21と、基板コンベア13を含む可変ストロークコンベアユニット10をX方向に移動自在に搭載する基台11bとを有している。この実装機の場合、X方向の幅は上記実施形態と同じであり、機体はX方向にコンパクトにされている。
上記実施形態の実装機では、ヘッドユニット23が1台だけであっため、部品吸着ポイント22aで部品を吸着しプリント基板Pまで移動し部品を装着後、吸着ポイント22aへ戻り部品を吸着するまでの時間がタイムロスとなる。そこで、この変形例の実装機では、一方のヘッドユニット23がフィーダーバンク21の部品吸着ポイント22aの位置へ部品を取りに行っている間に、予め他のテープフィーダー22から部品を吸着ヘッド24に吸着していた他のヘッドユニット23がプリント基板Pの該当位置へ移動して部品を装着するので、1枚のプリント基板Pに部品を実装するタクトタイムを向上することができ、コンパクト化と高性能化を両立できる。なお、上記全ての実施形態の実装機において、基台11の上方において基台11上の各装置を覆う不図示のカバー部材が開閉可能に設けられ、開状態で各部を整備点検を可能とすると共に、閉状態で塵埃から各部が保護される。可変ストロークコンベアユニット10は、移動可能範囲内のどの位置にあろうとも、全てがカバー部材で覆われる。