JP2007163609A - パターン形成方法及び液滴吐出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液滴の着弾位置とレーザ光の照射位置の整合精度を向上させて、パターンの形状制御性を向上させたパターン形成方法及び液滴吐出装置を提供する。
【解決手段】透明基板42と、同透明基板42の下方に配設された撮像部44と、を備えたアライメント機構40を設けた。そして、吐出ヘッド33からの液滴Fbと、レーザヘッド39からのレーザ光Bの双方を、透明基板42の上面(検出面42a)で受けて、透明基板42の像、すなわち検出面42aに着弾した液滴Fbの像と、検出面42aに形成されたビームスポットの像の双方を、検出面42aに対して、吐出ヘッド33と相対向する側から撮像させるようにした。
【選択図】図6

Description

本発明は、パターン形成方法及び液滴吐出装置に関する。
従来、液晶表示装置やエレクトロルミネッセンス表示装置等の表示装置には、画像を表示するための基板が備えられている。この種の基板には、品質管理や製造管理を目的として、その製造元や製品番号等の製造情報をコード化した識別コード(例えば、2次元コード)が形成されている。
こうした識別コードの製造方法には、金属箔にレーザ光を照射してコードパターンをスパッタ成膜するレーザスパッタ法や、研磨材を含んだ水を基板等に噴射してコードパターンを刻印するウォータージェット法が提案されている(特許文献1、特許文献2)。
しかし、上記レーザスパッタ法では、所望するサイズのコードパターンを得るために、金属箔と基板の間隙を、数〜数十μmに調整しなければならない。そのため、基板と金属箔の表面に対して非常に高い平坦性が要求されて、これらの間隙をμmオーダの精度で調整しなければならなかった。その結果、識別コードを製造する対象基板が制限されて、その汎用性を損なう問題があった。また、ウォータージェット法では、基板の刻印時に、水や塵埃、研磨剤等を飛散させるため、対象基板を汚染させる問題があった。
そこで、近年では、こうした問題を解消する識別コードの製造方法として、インクジェット法が注目されている。インクジェット法は、金属微粒子を含む液滴を液滴吐出ヘッドから吐出させて、その液滴を乾燥させることによってコードパターンを製造する。そのため、識別コードを製造する対象基板の範囲を容易に拡大させることができて、対象基板を汚染させることなく識別コードを製造させることができる。
特開平11−77340号公報 特開2003−127537号公報
ところで、上記インクジェット法では、着弾した液滴を乾燥させてパターンを形成するため、パターンの形状が、着弾した液滴の形状によって規定される。そのため、対象となる基板の表面状態が異なると、液滴の濡れ性が変動して、パターンの形状制御性を損なう問題があった。
そこで、近年では、こうした問題を解決するために、液滴の領域にレーザ光を照射させて、液滴の形状制御を行う提案がなされている。例えば、レーザ光の光エネルギーを液滴の熱エネルギーに変換させて、液滴を瞬時に乾燥させたり、あるいはレーザ光の光エネルギーを液滴の運動エネルギーに変換させて、液滴を濡れ広がらせたりする提案がなされている。
しかしながら、インクジェット法に利用される液滴吐出装置は、一般的に、液滴の着弾位置精度を向上させるために、液滴吐出ヘッドと基板との間の距離を数mm以下に近づけている。その結果、着弾直後の液滴の着弾位置や、同液滴に対するレーザ光の照射位置を、基板上方から検出することが困難となり、着弾位置と照射位置の整合精度を損なって、液滴に対するレーザ光の照射不良を招く虞があった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、液滴の着弾位置とレーザ光の照射位置の整合精度を向上させて、パターンの形状制御性を向上させたパターン形成方法及び液滴吐出装置を提供することである。
本発明のパターン形成方法は、パターン形成材料を含む液滴を対象物に吐出して、前記対象物に着弾した前記液滴にレーザ光を照射することによってパターンを形成するようにしたパターン形成方法において、前記対象物に前記液滴を吐出する前に、透明部材の表面に吐出した前記液滴と、前記表面に照射した前記レーザ光を、前記表面と相対向する前記透明部材の他側面側から撮像するようにした。
本発明のパターン形成方法によれば、液滴の着弾位置とレーザ光の照射位置を、透明部材の裏面側、すなわち液滴吐出ヘッドと相対向する側から検出させることができる。従って、これら着弾位置と照射位置の整合精度を向上させることができ、パターンの形状制御性を向上させることができる。
本発明の液滴吐出装置は、対象物に液滴を吐出する液滴吐出ヘッドと、前記対象物に着弾した前記液滴にレーザ光を照射するレーザ照射手段と、を備えた液滴吐出装置において、前記液滴吐出ヘッドの吐出した液滴と前記レーザ照射手段の照射したレーザ光の双方を表面で受ける透明部材と、前記表面と相対向する前記透明部材の他側面側に配設されて、前記透明部材を前記他側面側から撮像する撮像手段と、を備えた。
本発明の液滴吐出装置によれば、液滴の着弾位置及びレーザ光の照射位置を、液滴吐出ヘッドと相対向する側から、撮像させることができる。従って、液滴の着弾位置とレーザ光の照射位置を、液滴吐出ヘッドと相対向する側から検出させることができ、これら着弾位置と照射位置の整合精度を向上させることができる。ひいては、パターンの形状制御性を向上させることができる。
この液滴吐出装置において、前記液滴吐出ヘッドに対する前記レーザ照射手段の相対位置を変更する位置変更手段と、前記撮像手段の撮像した前記透明部材の像に基づいて、前記表面に着弾した前記液滴の着弾位置と、前記表面に照射された前記レーザ光の照射位置と、を検出し、前記着弾位置と前記照射位置に基づいて、前記位置変更手段を駆動制御する制御手段と、を備えるようにしてもよい。
この液滴吐出装置によれば、液滴吐出ヘッドに対するレーザ照射手段の相対位置を、検出した着弾位置と照射位置に基づいて変更させることができる。従って、液滴の着弾位置とレーザ光の照射位置の整合精度を、より確実に、向上させることができる。
この液滴吐出装置において、前記表面は、前記液滴の吐出方向における配置位置が、前記対象物の前記吐出方向にける配置位置と略等しくてもよい。
この液滴吐出装置によれば、表面に対する液滴の飛行距離と、対象物に対する液滴の飛行距離とを、略等しくすることができる。従って、対象物に対する液滴の飛行状態と略等しい環境で、着弾位置と照射位置を整合させることができる。その結果、液滴の着弾位置とレーザ光の照射位置の整合精度を、さらに向上させることができる。
この液滴吐出装置において、前記表面は、前記レーザ光の照射方向における配置位置が、前記対象物の前記照射方向における配置位置と略等しくてもよい。
この液滴吐出装置によれば、表面に対するレーザ光の照射状態と、対象物に対するレーザ光の照射状態と、を略等しくすることができる。従って、対象物に対するレーザ光の照射状態と略等しい環境で、着弾位置と照射位置を整合させることができる。その結果、液
滴の着弾位置とレーザ光の照射位置の整合精度を、より確実に向上させることができる。
この液滴吐出装置において、前記表面は、前記液滴に対する撥液性を有してもよい。
この液滴吐出装置によれば、表面が撥液性を有する分だけ、液滴の濡れ広がりを抑制させることができる。従って、液滴のサイズが大きくなる場合であっても、液滴の着弾位置を、より正確に検出させることができる。
この液滴吐出装置において、前記表面は、前記液滴に対する親液性を有してもよい。
この液滴吐出装置によれば、表面が親液性を有する分だけ、液滴の外径を拡大させることができる。従って、液滴のサイズが小さくなる場合であっても、表面に着弾した液滴を、より確実に撮像させることができる。
この液滴吐出装置において、前記液滴吐出ヘッドは、前記対象物に吐出する液滴の蒸気圧よりも高い蒸気圧の液滴を前記表面に吐出するようにしてもよい。
この液滴吐出装置によれば、液滴の蒸気圧を高くする分だけ、表面上の液滴を長時間にわたって保持させることができる。従って、液滴の保持時間を長くできる分だけ、表面に着弾した前記液滴の着弾位置を、より正確に検出させることができる。
この液滴吐出装置において、前記液滴吐出ヘッドは、前記対象物に吐出する液滴の吸光度よりも高い吸光度の液滴を前記表面に吐出するようにしてもよい。
この液滴吐出装置によれば、液滴の吸光度を高くする分だけ、表面に着弾した前記液滴の着弾位置を、より正確に検出させることができる。
以下、本発明を具体化した一施形態を図1〜図9に従って説明する。まず、本発明の液滴吐出装置を利用して形成した識別コードを有する液晶表示装置1について図1に従って説明する。
図1において、基板2の一側面(表面2a)には、その略中央位置に液晶分子を封入した四角形状の表示部3が形成されるとともに、その表示部3の外側に、走査線駆動回路4及びデータ線駆動回路5が形成されている。液晶表示装置1は、これら走査線駆動回路4が供給する走査信号と、データ線駆動回路5が供給するデータ信号に基づいて、前記表示部3内の液晶分子の配向状態を制御するようになっている。そして、液晶表示装置1は、図示しない照明装置からの平面光を液晶分子の配向状態によって変調して、表示部3の領域に所望の画像を表示するようになっている。
表面2aの左側下隅には、一辺が約1mmの正方形からなるコード領域Sが区画形成されるとともに、そのコード領域S内には、16行×16列のデータセルCが仮想分割されている。コード領域Sの選択されたデータセルCの領域には、それぞれパターン(ドットD)が形成されるとともに、これら複数のドットDによって、液晶表示装置1の識別コード10が構成されている。本実施形態では、ドットDの形成されたデータセルCの中心位置を目標吐出位置Pとし、各データセルCの一辺の長さを「セル幅W」という。
各ドットDは、その外径がデータセルCの一辺の長さ(前記「セル幅W」)で形成された半球状のパターンである。このドットDは、描画用液状体F1(図5参照)の液滴FbをデータセルCに吐出して、同データセルCに着弾した液滴Fbを乾燥・焼成させることによって形成されている。本実施形態の描画用液状体F1は、溶媒の中に分散媒で分散させたパターン形成材料としての金属微粒子(例えば、ニッケル微粒子やマンガン微粒子)を含む液状体である。
そして、識別コード10は、各データセルC内のドットDの有無によって、液晶表示装置1の製品番号やロット番号等を再現させるようになっている。本実施形態では、上記基板2の長手方向をX矢印方向とし、X矢印方向と直交する方向をY矢印方向という。
次に、前記識別コード10を形成するための液滴吐出装置20について図2〜図9に従って説明する。尚、本実施形態では、複数の前記基板2を切出し可能にした対象物としてのマザー基板2Mに、各基板2に対応する複数の前記識別コード10を形成する場合について説明する。
図2において、液滴吐出装置20には、略直方体形状に形成された基台21が備えられるとともに、その基台21の一側(X矢印方向側)には、複数の前記マザー基板2Mを収容可能にする基板ストッカ22が配設されている。基板ストッカ22は、図2における上下方向(Z矢印方向及び反Z矢印方向)に移動して、収容する各マザー基板2Mをそれぞれ基台21上に搬出するとともに、基台21上のマザー基板2Mを対応するスロット内に搬入するようになっている。
基台21の上面21aであって、その基板ストッカ22側(X矢印方向側)には、Y矢印方向に延びる走行装置23が配設されている。走行装置23は、その内部に走行モータMS(図9参照)を有するとともに、走行モータMSの出力軸に駆動連結される搬送装置24を、Y矢印方向及び反Y矢印方向に走行させるようになっている。搬送装置24は、マザー基板2Mの裏面2Mbを吸着把持可能にした搬送アーム24aを有する水平多関節ロボットである。搬送装置24は、その内部に配設された搬送モータMT(図9参照)の出力軸に駆動連結される搬送アーム24aを、XY平面上で伸縮自在に回動させるとともに、上下方向に移動させるようになっている。
基台21の上面21aであって、前記走行装置23のY矢印方向両側には、マザー基板2Mの表面2Maを上側にして同マザー基板2Mを載置する一対の載置台25R,25Lが併設されている。一対の載置台25R,25Lは、それぞれ載置するマザー基板2Mの裏面2Mb側に、前記搬送アーム24aを抜き出し可能にする空間(凹部25a)を有するとともに、同凹部25a内で前記搬送アーム24aを上動及び下動させることにより、マザー基板2Mの搬送及び載置を可能にさせている。
そして、これら走行モータMS及び搬送モータMTに、マザー基板2Mを搬送させるための信号を供給すると、走行装置23及び搬送装置24は、前記基板ストッカ22内の各マザー基板2Mを搬出して、搬出したマザー基板2Mを、載置台25R(あるいは載置第25L)に載置するようになっている。また、走行装置23及び搬送装置24は、載置台25R,25Lに載置したマザー基板2Mを、基板ストッカ22内の所定のスロット内に搬入して回収するようになっている。
尚、本実施形態では、図3に示すように、載置台25R,25Lに載置されたマザー基板2Mのコード領域Sであって、その最もX矢印方向側から順に、1行目コード領域S1、2行目コード領域S2、・・・、5行目コード領域S5という。
図2において、基台21の上面21aであって、一対の載置台25R,25Lの間には、多関節ロボット(以下単に、スカラロボットという。)26が配設されるとともに、そのスカラロボット26には、基台21の上面21aに固設されて上方(Z矢印方向)に延びる主軸27が備えられている。
主軸27の上端には、主軸27に設置された第1モータM1(図9参照)の出力軸に駆動連結される第1アーム28aが水平方向(XY平面方向)に回動可能に連結されている
。第1アーム28aの先端には、第1アーム28aに設置された第2モータM2(図9参照)の出力軸に駆動連結される第2アーム28bが水平方向に回動可能に連結されている。第2アーム28bの先端には、第2アーム28bに設置された第3モータM3(図9参照)の出力軸に駆動連結される円柱状の第3アーム28cが、そのZ矢印方向に沿う軸心を回転中心にして回動可能に連結されている。その第3アーム28cの先端(下端)には、ヘッドユニット30が配設されている。
そして、これら第1、第2及び第3モータM1,M2,M3に、ヘッドユニット30を走査させるための信号を供給すると、スカラロボット26は、対応する第1、第2及び第3アーム28a,28b,28cを回動して、ヘッドユニット30を、上面21a上の所定領域内で走査させるようになっている。
詳述すると、図3に示すように、スカラロボット26は、各目標吐出位置Pの位置座標(教示座標Tp:図9参照)に基づいて生成される滑らかな九十九折状の目標軌跡Rに沿って、ヘッドユニット30を走査させるようになっている。すなわち、スカラロボット26は、載置台25L上の矢印で示すように、まず第1、第2及び第3アーム28a、28b,28cを回動させて、ヘッドユニット30(第3アーム28cの先端)を、1行目コード領域S1の反Y矢印方向側の位置(以下単に、始点SPという。)に相対させるようになっている。そして、ヘッドユニット30を始点SPに配置させると、スカラロボット26は、始点SPに位置するヘッドユニット30をY矢印方向に沿って走査させるようになっている。
ヘッドユニット30をY矢印方向に沿って走査させると、スカラロボット26は、第1、第2及び第3アーム28a、28b,28cを回動させて、マザー基板2MのY矢印方向外側で、ヘッドユニット30を180度だけ左回りに回転させるとともに、2行目コード領域S2のY矢印方向側まで回動させるようになっている。そして、ヘッドユニット30を2行目コード領域S2上に配置させると、スカラロボット26は、ヘッドユニット30を、反Y矢印方向に沿って走査させるようになっている。
以後同様にして、スカラロボット26は、3行目、4行目、5行目コード領域S3,S4,S5の順に、ヘッドユニット30の配置方向をその走査方向に対応させながら、ヘッドユニット30を、5行目コード領域S5のY矢印方向側の位置(終点EP)に相対させるようになっている。
次に、前記ヘッドユニット30について以下に説明する。
図4〜図6は、それぞれヘッドユニット30を説明するための側面図であって、図7及び図8は、それぞれヘッドユニット30を下側(反Z矢印方向側)から見た平面図である。
図4において、ヘッドユニット30に備えられたケース31の内部には、前記描画用液状体F1を導出可能に収容する描画用液状体タンク32aが配設されている。また、ケース31の内部には、前記描画用液状体F1と略同じ粘度を有して、同描画用液状体F1よりも蒸気圧の高いアライメント用液状体F2を導出可能に収容するアライメント用液状体タンク32bが配設されている。ケース31の下側であって、これら描画用液状体タンク32a及びアライメント用液状体タンク32bの下側には、液滴吐出ヘッド(以下単に、吐出ヘッドという。)33が配設されている。
そして、これら描画用液状体タンク32a及びアライメント用液状体タンク32bは、それぞれ収容する描画用液状体F1及びアライメント用液状体F2の水頭差を自己封止弁等によって適正に調整することにより、描画用液状体F1及びアライメント用液状体F2
を、その下方に配設された吐出ヘッド33に供給するようになっている。尚、描画用液状体タンク32aと吐出ヘッド33との間、アライメント用液状体タンク32bと吐出ヘッド33との間には、それぞれ図示しない切替えバルブが連結されて、描画用液状体F1とアライメント用液状体F2のいずれか一方が吐出ヘッド33に供給されるようになっている。
図5において、前記吐出ヘッド33の下側には、ノズルプレート34が備えられるとともに、そのノズルプレート34の下面(ノズル形成面34a)には、マザー基板2Mの法線方向(Z矢印方向)に沿う複数個(本実施形態ではi個)の円形孔(ノズルN)が貫通形成されている。各ノズルNは、吐出ヘッド33の走査方向(図5におけるY矢印方向)と直交する方向(図5において紙面に垂直な方向)に沿って配列形成されて、配列方向の形成ピッチが、前記データセルCの形成ピッチ(セル幅W)と同じピッチで形成されている。本実施形態では、図5に示すように、表面2Maに沿う平面上の位置であって、各ノズルNと相対向する位置を、それぞれ着弾位置PFという。
尚、本実施形態では、図7及び図8において、最もX矢印方向側のノズルNから順に、第1ノズルN1、第2ノズルN2、・・・、第iノズルNiという。また、これらのノズルNの中で、そのX矢印方向の略中心に位置するノズルNを、基準ノズルNmという。さらに、各着弾位置PFの中で、前記基準ノズルNm及び前記第iノズルNiに対応する着弾位置PFを、それぞれ基準着弾位置PFm及び第i着弾位置PFiという。
図5において、各ノズルNの上側には、描画用液状体タンク32a及びアライメント用液状体タンク32bに連通するキャビティ35が形成されている。そして、キャビティ35には、描画用液状体タンク32aの導出する描画用液状体F1、あるいはアライメント用液状体タンク32bの導出するアライメント用液状体F2のいずれか一方が、対応するノズルN内に供給されるようになっている。各キャビティ35の上側には、上下方向に振動可能な振動板36が貼り付けられて、キャビティ35内の容積を拡大・縮小するようになっている。振動板36の上側には、各ノズルNに対応する複数の圧電素子PZが配設されるとともに、液滴Fbを吐出させるための信号(圧電素子駆動電圧COM1:図9参照)を受けて、上下方向に収縮・伸張するようになっている。
そして、各着弾位置PF(各ノズルN)が対応する目標吐出位置P(データセルCの中心位置)に相対するときに、対応する圧電素子PZに対して圧電素子駆動電圧COM1を供給する。すると、対応する圧電素子PZが収縮・伸張して、同圧電素子PZに対応するノズルN内の描画用液状体F1の界面が上下方向に振動する。これによって、対応するノズルNから、圧電素子駆動電圧COM1に対応するサイズの液滴Fbが吐出される。吐出された液滴Fbは、反Z矢印方向に沿って飛行して、相対する目標吐出位置Pに着弾する。目標吐出位置Pに着弾した液滴Fbは、表面2Maに沿って濡れ広がって、やがて乾燥及び焼成されるサイズになる(外径がセル幅Wになる)。本実施形態では、液滴Fbの吐出動作の開始時から、吐出した液滴Fbの外径がセル幅Wになるときまでの時間を、照射待機時間という。また、本実施形態のヘッドユニット30は、この照射待機時間の間に、所定の距離(照射待機距離Lw:図5参照)だけ走査されるようになっている。尚、この照射待機距離Lwは、前記セル幅Wと等しい距離に設定されている。
尚、本実施形態では、図7及び図8において、前記基準ノズルNm及び前記第iノズルNiに対応する液滴Fbを、それぞれ基準液滴Fbm及び第i液滴Fbiという。
図4において、ヘッドユニット30であって、そのケース31の反走査方向(図4における反Y矢印方向)には、レーザユニット37が配設されるとともに、そのレーザユニット37には、位置変更手段を構成するレーザステージ38と、レーザ照射手段を構成するレーザヘッド39が備えられている。
レーザステージ38は、ケース31の反Y矢印方向に配設された多軸ステージ(XYZθステージ)であって、その下側に搭載するレーザヘッド39を、吐出ヘッド33に対して移動させるようになっている。詳述すると、レーザステージ38は、所定の駆動信号を受けて、レーザヘッド39を、X及び反X矢印方向、Y及び反Y矢印方向、Z及び反Z矢印方向に並進移動させるようになっている。また、レーザステージ38は、所定の駆動信号を受けて、前記基準着弾位置PFmを含むZ矢印方向に沿う軸を回転軸にして、同レーザヘッド39を、XY面内で回転移動させるようになっている。
レーザヘッド39の内部には、各ノズルNに対応する複数の半導体レーザLDが、前記ノズルNの配列方向に沿うように配列されている。各半導体レーザLDは、それぞれ半導体レーザLDを駆動制御するための信号(レーザ駆動電圧COM2:図9参照)を受けて、液滴Fbの吸収波長に対応した波長領域のレーザ光Bを出射するとともに、出射したレーザ光Bを、対応する着弾位置PFの反走査方向(反Y矢印方向)の位置(照射位置PT:図5参照)に導くようになっている。
尚、前記各照射位置PTは、吐出ヘッド33に対するレーザヘッド39の位置整合(アライメント動作)によって、図5に示すように、それぞれ対応する着弾位置PFとの間の距離が前記照射待機距離Lwになるように配置設定されている。
そして、吐出動作の開始から照射待機時間だけ経過するタイミングで、半導体レーザLDに、レーザ光Bを出射させる。すると、照射位置PTが、照射待機時間の走査によって照射待機距離Lwだけ移動して、対応する目標吐出位置Pに相対する。照射位置PTが対応する目標吐出位置Pに相対すると、半導体レーザLDからのレーザ光Bが、照射位置PTに相対する目標吐出位置Pの液滴Fb、すなわちセル幅Wの外径を有した液滴Fbの領域に照射される。レーザ光Bの照射された液滴Fbは、その溶媒、分散媒を蒸発させるとともに、金属微粒子を焼成させて、対応する目標吐出位置P(データセルC)に密着する。これによって、データセルC内に、外形がセル幅WからなるドットDが形成される。
尚、本実施形態では、図7及び図8において、最もX矢印方向側の半導体レーザLDから順に、第1レーザLD1、第2レーザLD2、・・・、第iレーザLDiという。また、各半導体レーザLDの中で、レーザヘッド39の略中心位置に位置する半導体レーザLDを、基準レーザLDmという。さらに、本実施形態では、前記基準レーザLDm及び前記第iレーザLDiに対応する照射位置PTを、それぞれ基準照射位置PTm及び第i照射位置PTiという。
図2及び図3において、基台21の上面21aであって、前記スカラロボット26の反X矢印方向側にはアライメント機構40が配設されている。
図6において、アライメント機構40には、上方(Z矢印方向)を開口した箱体状に形成されるケース41が備えられるとともに、そのケース41の上側には、透過部材としての透明基板42が配設されている。
透明基板42は、外光や前記レーザ光Bを透過する無色透明のガラス基板であって、その表面(検出面42a)の高さ位置が、各載置台25R,25Lに載置された状態のマザー基板2Mの表面2Maと同じ高さ位置になるように配設されている。
これによって、透明基板42は、その検出面42aとノズル形成面34aとの間の距離を、マザー基板2Mの表面2Maとノズル形成面34aとの間の距離と同じにしている。すなわち、透明基板42は、吐出ヘッド33から吐出される液滴Fbの飛行状態(着弾精度)を、マザー基板2Mに対する飛行状態(着弾精度)と同じにするようになっている。
また、透明基板42は、レーザ光Bの照射される方向において、相対向するレーザヘッド39との間の距離を、マザー基板2Mとレーザヘッド39との間の距離にして、レーザヘッド39から照射されるレーザ光Bの照射状態(照射精度)を、マザー基板2Mに対する照射状態(照射精度)と同じにするようになっている。
また、透明基板42の検出面42aには、フッ素系樹脂等のコーティングが施されて、前記アライメント用液状体F2を撥液させる撥液性が付与されている。例えば、透明基板42の検出面42aには、FAS(パーフルオロアルキルシラン)の単分子膜が形成されている。これによって、透明基板42は、検出面42aに着弾した液滴Fbの濡れ広がりを抑制させて、液滴Fbの位置を維持させるとともに、その光透過性を確保するようになっている。
そして、アライメント用液状体F2の供給された吐出ヘッド33をアライメント機構40の直上に配置移動させて、基準ノズルNm及び第iノズルNiに対応する圧電素子PZに、それぞれ圧電素子駆動電圧COM1を供給する。すると、図7に示すように、アライメント用液状体F2からなる基準液滴Fbm及び第i液滴Fbiが、それぞれ対応する基準ノズルNm及び第iノズルNiから吐出されて、透明基板42の検出面42aに着弾する。
検出面42aに着弾する基準液滴Fbm及び第i液滴Fbiは、それぞれマザー基板2Mに対する着弾精度(飛行状態)と同じ着弾精度(飛行状態)で、検出面42aの基準着弾位置PFm及び第i着弾位置PFiに着弾する。しかも、基準着弾位置PFm及び第i着弾位置PFiに着弾した基準液滴Fbm及び第i液滴Fbiは、検出面42aの撥液性によって、それぞれ対応する着弾位置PFからの濡れ広がりを抑制して、基準着弾位置PFm及び第i着弾位置PFiの領域で停滞する。
続いて、基準レーザLDm及び第iレーザLDiの双方に、それぞれレーザ駆動電圧COM2を供給する。すると、図7に示すように、基準レーザLDm及び第iレーザLDiの双方から、それぞれ対応するレーザ光Bが出射されるとともに、出射されたレーザ光Bが、それぞれ検出面42a上の位置(基準照射位置PTm及び第i照射位置PTi)を照射する。
検出面42aを照射するレーザ光Bは、それぞれマザー基板2Mに対する照射精度(照射状態)と同じ照射精度(照射状態)で、検出面42aの基準照射位置PTm及び第i照射位置PTiを照射する。そして、基準照射位置PTm及び第i照射位置PTiを照射するレーザ光Bは、それぞれ基準照射位置PTm及び第i照射位置PTiの領域に、対応する光断面(ビームスポットBsm及びビームスポットBsi)を形成する。
図6において、アライメント機構40のケース41内には、撮像手段を構成する撮像ステージ43と撮像部44が配設されている。撮像ステージ43は、搭載する撮像部44をケース41内で移動させるXYステージである。この撮像ステージ43は、吐出ヘッド33がアライメント機構40の直上に配置されるときに、所定の駆動制御信号を受けて、搭載する撮像部44を吐出ヘッド33の直下に配置移動させるようになっている。
撮像部44は、CCD等の多数の受光素子を備えた撮像カメラであって、吐出ヘッド33と相対向する側から、前記検出面42aに形成される像(実像:前記基準液滴Fbm、前記第i液滴Fbi、前記ビームスポットBsm及び前記ビームスポットBsi)を撮像するようになっている。すなわち、撮像部44は、検出面42aに対応する平面座標系(XY座標系)で、基準着弾位置PFm、第i着弾位置PFi、基準照射位置PTm及び第
i照射位置PTiを検出可能にする情報(撮像情報PI:図9右下参照)を生成するようになっている。
そして、撮像部44を駆動制御して、透明基板42の像、すなわち前記基準液滴Fbm、前記第i液滴Fbi、前記ビームスポットBsm及び前記ビームスポットBsiを撮像する。すると、基準液滴Fbm、第i液滴Fbi、ビームスポットBsm及びビームスポットBsiの実像に基づいて、それぞれ対応する基準着弾位置PFm、第i着弾位置PFi、基準照射位置PTm及び第i照射位置PTiの位置座標を検出することができる。
ここで、図7に示すように、検出した各位置の位置座標に基づいて、まず、基準照射位置PTmを基準着弾位置PFmに相対させるための並進移動量(X移動量Wm及びY移動量Hm)だけ、レーザステージ38(レーザヘッド39)を、X矢印方向及び反Y矢印方向に移動させる。すると、基準照射位置PTmが、基準着弾位置PFmに相対して、基準レーザLDmからのレーザ光Bが、基準ノズルNmから吐出された基準液滴Fbmの領域に相対するようになる。
この状態から、基準照射位置PTmを基準着弾位置PFmに相対させた並進移動量(X移動量Wm及びY移動量Hm)と、第i照射位置PTiを第i着弾位置PFiに相対させるための並進移動量(X移動量Wi及びY移動量Hi)と、に基づいて、レーザステージ38を回転移動する。すなわち、透明基板42側から見て、基準着弾位置PFm(基準照射位置PTm)を回転中心にして、第i照射位置PTiを第i着弾位置PFiに相対させるための回転移動量(回転移動量θa)だけ、レーザヘッド39を回転移動する。すると、図8に示すように、第i照射位置PTiが、第i着弾位置PFiに相対して、第iレーザLDiからのレーザ光Bが、第iノズルNiから吐出された第i液滴Fbiの領域に相対するようになる。
これによって、全ての半導体レーザLDに対応する照射位置PTを、それぞれ対応するノズルNの着弾位置PFに位置整合させることができる(アライメント動作を実行させることができる)。
次に、上記のように構成した液滴吐出装置20の電気的構成を図9に従って説明する。
図9において、液滴吐出装置20には、CPU、RAM、ROM等を有して制御手段を構成する制御装置51が設けられている。制御装置51は、第3アーム28cの先端(吐出ヘッド33)の現在位置と各種制御プログラムに基づいて、走行装置23、搬送装置24及びスカラロボット26を駆動制御させるとともに、吐出ヘッド33、レーザユニット37及びアライメント機構40を駆動制御させるようになっている。
制御装置51には、記憶部51Aが設けられて、各種データや識別コード10を製造するための各種プログラムが格納されている。例えば、記憶部51Aには、ビットマップデータBMD、教示座標Tp、撮像座標Kp、補正情報AI等の各種データが格納されている。
ビットマップデータBMDは、描画平面(マザー基板2Mの表面2Ma)を仮想分割した各位置に液滴Fbを吐出させるか否かを示すデータであって、各ビットの値(0あるいは1)に応じて、各圧電素子PZを駆動するか否かを規定するためのデータである。すなわち、ビットマップデータBMDは、吐出ヘッド33を各行目コード領域S1〜S5上に走査させるときに、各ノズルNから液滴Fbを吐出させるか否かを規定させるためのデータである。
教示座標Tpは、前記目標軌跡Rを作成するための極座標系の位置座標であって、本実
施形態では、前記各目標吐出位置Pの位置座標である。
撮像座標Kpは、検出面42a上の位置座標であって、前記吐出ヘッド33を、撮像座標Kpに対応する検出面42aの直上に配置させるとともに、前記撮像部44を、同吐出ヘッド33の直下に配置させるために利用される。尚、本実施形態の制御装置51は、上記したアライメント動作を実行する度に、この撮像座標Kpを所定量だけ順次変位させて更新するようになっている。すなわち、本実施形態の制御装置51は、アライメント動作を実行する度に、検出面42a上の異なる位置に対して、アライメント用液状体F2を吐出させるようになっている。
補正情報AIは、レーザステージ38を駆動制御させるための前記X移動量Wm、Y移動量Hm及び回転移動量θaに関する情報であって、全ての半導体レーザLDに対応する照射位置PTを、それぞれ対応するノズルNの着弾位置PFに位置整合させるための情報である。尚、本実施形態の制御装置51は、上記アライメント動作を実行する度に、この補正情報AIを更新するようになっている。
制御装置51には、補間演算部51Bが設けられて、前記撮像座標Kpと始点SPとの間の空間に所定の補間周期で補間処理を施すようになっている。そして、補間演算部51Bは、ヘッドユニット30を、透明基板42(撮像座標Kp)の直上からマザー基板2Mの直上まで移動させるための軌跡(複数の補間点の各位置座標:各補間座標)を順次演算するようになっている。さらに、補間演算部51Bは、始点SP(あるいは先行する教示座標Tp)と後続する教示座標Tpとの間の空間に所定の補間周期で補間処理を施すようになっている。そして、補間演算部51Bは、前記目標軌跡Rに対応する複数の補間点の補間座標を、終点EPまで順次演算するようになっている。そして、補間演算部51Bは、撮像座標Kp、始点SP、各教示座標Tp、終点EP及び各補間座標とからなる情報(軌跡情報TaI)を生成して、その軌跡情報TaIを逆変換部51Cに出力するようになっている。
逆変換部51Cは、補間演算部51Bからの軌跡情報TaIに基づいて、始点SP、教示座標Tp、終点EP及び前記各補間座標のそれぞれに吐出ヘッド33を相対させるためのスカラロボット26の姿勢(各モータM1,M2,M3の回動角等)を演算するようになっている。すなわち、逆変換部51Cは、ヘッドユニット30を、透明基板42の直上に配置するとともに、同透明基板42の直上から目標軌跡Rに沿って走査させるためのスカラロボット26の姿勢に関する情報(アーム回動情報θI)を生成するようになっている。そして、逆変換部51Cは、生成したアーム回動情報θIをスカラロボット駆動回路55に出力するようになっている。
制御装置51には、入力部52、走行装置駆動回路53、搬送装置駆動回路54、スカラロボット駆動回路55、吐出ヘッド駆動回路56、レーザヘッド駆動回路57、アライメント機構駆動回路58が接続されている。
入力部52は、起動スイッチ、停止スイッチ等の操作スイッチを有して、識別コード10に関する情報を、既定形式の「描画データIa」として制御装置51に入力するようになっている。そして、制御装置51は、入力部52からの描画データIaに所定の展開処理を施してビットマップデータBMDを生成するとともに、同ビットマップデータBMDに対応する各目標吐出位置Pの位置座標(前記教示座標Tp)を生成するようになっている。さらに、制御装置51は、描画データIaに対してビットマップデータBMDと異なる展開処理を施して、前記圧電素子駆動電圧COM1及び前記レーザ駆動電圧COM2を生成するようになっている。
走行装置駆動回路53には、走行モータMSと走行モータ回転検出器MSEが接続され
て、制御装置51からの駆動制御信号に応答して走行モータMSを正転または逆転させるとともに、走行モータ回転検出器MSEからの検出信号に基づいて、搬送装置24の移動方向及び移動量を演算するようになっている。
搬送装置駆動回路54には、搬送モータMTと搬送モータ回転検出器MTEが接続されて、制御装置51からの駆動制御信号に応答して搬送モータMTを正転または逆転させるとともに、搬送モータ回転検出器MTEからの検出信号に基づいて、搬送アーム24aの移動方向及び移動量を演算するようになっている。
スカラロボット駆動回路55には、第1モータM1、第2モータM2及び第3モータM3が接続されて、制御装置51からのアーム回動情報θIに応答して、第1、第2及び第3モータM1,M2,M3を正転または逆転させるようになっている。また、スカラロボット駆動回路55には、第1モータ回転検出器M1E、第2モータ回転検出器M2E及び第3モータ回転検出器M3Eが接続されて、第1、第2及び第3モータ回転検出器M1E,M2E,M3Eからの検出信号に基づいて、第3アーム28cの先端(吐出ヘッド33)の移動方向及び移動量を演算するようになっている。
そして、制御装置51は、スカラロボット駆動回路55を介して、ヘッドユニット30を、透明基板42の直上に配置させるとともに、その透明基板42の直上から、目標軌跡Rに沿って、マザー基板2Mの直上を走査させるようになっている。この間、制御装置51は、スカラロボット駆動回路55からの演算結果(吐出ヘッド33の現在位置)に基づいて各種制御信号を出力するようになっている。
詳述すると、制御装置51は、吐出ヘッド33が撮像座標Kp(透明基板42)の直上に位置する前に、前記圧電素子駆動電圧COM1及び前記レーザ駆動電圧COM2を、それぞれ吐出ヘッド駆動回路56及びレーザヘッド駆動回路57に出力するようになっている。
また、制御装置51は、吐出ヘッド33が撮像座標Kp(検出面42a)の直上に位置するタイミングで、前記アライメント動作を実行させるための信号(アライメントタイミング信号AP)を生成するようになっている。そして、制御装置51は、生成した前記アライメントタイミング信号APを、吐出ヘッド駆動回路56、レーザヘッド駆動回路57及びアライメント機構駆動回路58に出力するようになっている。
また、制御装置51は、各ノズルN(着弾位置PF)がマザー基板2M上の各目標吐出位置Pに相対する前に、各ノズルNに対応するビットマップデータBMDを所定のクロック信号に同期させた吐出制御信号SIとして生成して、同吐出制御信号SIを吐出ヘッド駆動回路56に順次シリアル転送するようになっている。
また、制御装置51は、各ノズルN(着弾位置PF)がマザー基板2M上の各目標吐出位置Pに相対するタイミングで、液滴Fbを吐出させるための信号(吐出タイミング信号LP)を生成するとともに、生成した吐出タイミング信号LPを吐出ヘッド駆動回路56に出力するようになっている。
吐出ヘッド駆動回路56には、前記複数の圧電素子PZが接続されている。吐出ヘッド駆動回路56は、制御装置51からのアライメントタイミング信号APを受けて、基準ノズルNm及び第iノズルNiに対応する圧電素子PZに、それぞれ圧電素子駆動電圧COM1を供給するようになっている。
また、吐出ヘッド駆動回路56は、制御装置51からの吐出制御信号SIを受けて、そ
の吐出制御信号SIを、各圧電素子PZに対応させて順次シリアル/パラレル変換するようになっている。そして、吐出ヘッド駆動回路56は、制御装置51からの吐出タイミング信号LPを受けると、シリアル/パラレル変換した吐出制御信号SIに基づいて選択される圧電素子PZに、それぞれ圧電素子駆動電圧COM1を供給するようになっている。
さらに、吐出ヘッド駆動回路56は、制御装置51からの吐出タイミング信号LPを受けて、シリアル/パラレル変換した吐出制御信号SIをレーザヘッド駆動回路57に出力するようになっている。
レーザヘッド駆動回路57には、前記複数の半導体レーザLDと前記レーザステージ38が接続されている。レーザヘッド駆動回路57は、制御装置51からのアライメントタイミング信号APを受けて、所定の時間(液滴Fbの飛行時間)だけ待機するようになっている。そして、液滴Fbの飛行時間だけ待機して、基準液滴Fbm及び第i液滴Fbiが検出面42aに着弾すると、レーザヘッド駆動回路57は、基準レーザLDm及び第iレーザLDiの双方に、所定の時間(アライメント期間)だけ、それぞれレーザ駆動電圧COM2を供給するようになっている。
また、レーザヘッド駆動回路57は、制御装置51からの補正情報AIを受けて、前記X移動量Wm、Y移動量Hm及び回転移動量θaに相対する並進移動量及び回転移動量で、レーザステージ38を駆動制御するようになっている。すなわち、レーザヘッド駆動回路57は、制御装置51からの補正情報AIを受けて、レーザステージ38を駆動制御するとともに、全ての半導体レーザLDに対応する照射位置PTを、それぞれ対応するノズルNの着弾位置PFに位置整合させるようになっている。
さらに、レーザヘッド駆動回路57は、吐出ヘッド駆動回路56からの吐出制御信号SIを受けて、前記照射待機時間だけ待機するようになっている。そして、照射待機時間だけ待機して、各照射位置PTが、それぞれ対応する目標吐出位置Pの液滴Fbに相対すると、レーザヘッド駆動回路57は、吐出制御信号SIに基づいて選択される半導体レーザLDに、それぞれレーザ駆動電圧COM2を供給するようになっている。
アライメント機構駆動回路58には、前記撮像ステージ43と前記撮像部44が接続されている。アライメント機構駆動回路58は、制御装置51からの撮像座標Kpを受けて、撮像ステージ43を駆動制御させるようになっている。そして、制御装置51からの撮像座標Kpを受けると、アライメント機構駆動回路58は、撮像座標Kp(吐出ヘッド33)の直下に、前記撮像部44を配置移動させるようになっている。
また、アライメント機構駆動回路58は、制御装置51からのアライメントタイミング信号APを受けて、前記アライメント期間の間に、透明基板42(検出面42a)の実像(基準液滴Fbm、第i液滴Fbi、ビームスポットBsm及びビームスポットBsi)を撮像させるようになっている。すなわち、アライメント機構駆動回路58は、基準液滴Fbm及び第i液滴Fbiが検出面42aに着弾して、かつ、検出面42aに基準レーザLDm及び第iレーザLDiからのレーザ光Bが照射されるときに、その検出面42aの実像を撮像部44に撮像させて前記撮像情報PIを生成させるようになっている。
さらに、アライメント機構駆動回路58は、撮像部44の生成した撮像情報PIを受けて、同撮像情報PIに基づく基準着弾位置PFm、第i着弾位置PFi、基準照射位置PTm及び第i照射位置PTiの位置座標を検出するようになっている。また、アライメント機構駆動回路58は、検出した基準着弾位置PFm、第i着弾位置PFi、基準照射位置PTm及び第i照射位置PTiの各位置座標に関する情報(座標情報ZI)を生成するとともに、生成した座標情報ZIを制御装置51に出力するようになっている。そして、
制御装置51は、アライメント機構駆動回路58からの座標情報ZIを受けて、前記補正情報AIを生成するようになっている。
次に、液滴吐出装置20を使って識別コード10を形成する方法について説明する。
まず、入力部52を操作して描画データIaを制御装置51に入力する。すると、制御装置51は、入力部52からの描画データIaに所定の展開処理を施して、ビットマップデータBMD、教示座標Tp、前記圧電素子駆動電圧COM1及び前記レーザ駆動電圧COM2を生成するとともに、生成したビットマップデータBMD及び教示座標Tpを記憶部51Aに格納する。
続いて、制御装置51は、走行装置駆動回路53及び搬送装置駆動回路54を介して、それぞれ走行装置23及び搬送装置24を駆動制御し、基板ストッカ22のマザー基板2Mを搬出して載置台25R(あるいは載置台25L)に載置させる。この間、制御装置51は、吐出ヘッド33にアライメント用液状体F2を供給する。
そして、吐出ヘッド33にアライメント用液状体F2を供給すると、制御装置51は、予め格納される撮像座標Kpに基づいて、スカラロボット26及び撮像ステージ43を駆動制御し、吐出ヘッド33及び撮像部44を、それぞれ撮像座標Kpの直上及び直下に向かって配置移動させる、すなわちアライメント動作を開始させる。
この間、制御装置51は、前記圧電素子駆動電圧COM1及び前記レーザ駆動電圧COM2を、それぞれ吐出ヘッド駆動回路56及びレーザヘッド駆動回路57に出力する。また、制御装置51は、補間演算部51Bを介して、撮像座標Kp、始点SP、各教示座標Tp、終点EP及び各補間座標とからなる軌跡情報TaIを生成するとともに、生成した軌跡情報TaIを、逆変換部51Cに出力する。軌跡情報TaIを逆変換部51Cに出力すると、制御装置51は、逆変換部51Cを介して、始点SP、各教示座標Tp、終点EP及び各補間座標のそれぞれに対応したアーム回動情報θIを生成するとともに、生成したアーム回動情報θIを、スカラロボット駆動回路55に出力する。
そして、吐出ヘッド33及び撮像部44が、それぞれ撮像座標Kpの直上及び直下に配置されると、制御装置51は、前記アライメントタイミング信号APを生成するとともに、生成したアライメントタイミング信号APを、吐出ヘッド駆動回路56、レーザヘッド駆動回路57及びアライメント機構駆動回路58に出力する。
制御装置51がアライメントタイミング信号APを出力すると、レーザヘッド駆動回路57は、基準ノズルNm及び第iノズルNiに対応する圧電素子PZに、それぞれ圧電素子駆動電圧COM1を供給する。すると、アライメント用液状体F2からなる基準液滴Fbm及び第i液滴Fbiが、それぞれ対応する基準ノズルNm及び第iノズルNiから吐出される。吐出された基準液滴Fbm及び第i液滴Fbiは、それぞれ対応する検出面42aの基準着弾位置PFm及び第i着弾位置PFiに着弾するとともに、検出面42aの撥液性によって、着弾した基準着弾位置PFm及び第i着弾位置PFiの領域で停滞する。
また、制御装置51がアライメントタイミング信号APを出力すると、レーザヘッド駆動回路57は、液滴Fbの飛行時間だけ待機して、基準レーザLDm及び第iレーザLDiの双方に、アライメント期間の間だけ、それぞれレーザ駆動電圧COM2を供給する。すると、基準レーザLDm及び第iレーザLDiからのレーザ光Bが、アライメント期間の間だけ、それぞれ対応する検出面42aの基準照射位置PTm及び第i照射位置PTiを照射し、これら基準照射位置PTm及び第i照射位置PTiの領域に、対応するビームスポットBsm及びビームスポットBsiを形成する。
また、制御装置51がアライメントタイミング信号APを出力すると、アライメント機構駆動回路58は、前記アライメント期間の間に、撮像部44を駆動制御して、検出面42aの基準液滴Fbm、第i液滴Fbi、ビームスポットBsm及びビームスポットBsiを撮像させて、撮像情報PIを生成させる。
撮像部44が撮像情報PIを生成すると、アライメント機構駆動回路58は、撮像部44からの撮像情報PIを受けて、前記基準着弾位置PFm、前記第i着弾位置PFi、前記基準照射位置PTm及び前記第i照射位置PTiの位置座標を検出する。基準着弾位置PFm、第i着弾位置PFi、基準照射位置PTm及び第i照射位置PTiの位置座標を検出すると、アライメント機構駆動回路58は、これら各位置の位置座標に基づく座標情報ZIを生成するとともに、生成した座標情報ZIを制御装置51に出力する。
アライメント機構駆動回路58からの座標情報ZIを受けると、制御装置51は、その座標情報ZIに基づいて、全ての半導体レーザLDに対応する照射位置PTを、それぞれ対応するノズルNの着弾位置PFに位置整合させる情報、すなわち前記補正情報AIを生成し、生成した補正情報AIを記憶部51Aに格納する。そして、補正情報AIを格納すると、制御装置51は、利用した撮像座標Kpを所定量だけ変位させて記憶部51Aに格納する(更新する)とともに、吐出ヘッド33内のアライメント用液状体F2を描画用液状体F1に交換して、アライメント動作を終了させる。
アライメント動作を終了させると、制御装置51は、アーム回動情報θIに基づいて、スカラロボット26を駆動制御し、ヘッドユニット30を、始点SPに向かって配置移動させる。
この間、制御装置51は、補正情報AIをレーザヘッド駆動回路57に出力するとともに、同補正情報AIに基づいて、レーザステージ38を駆動制御する。すなわち、制御装置51は、まず、補正情報AIに基づいて、全ての照射位置PTを、それぞれ対応するノズルNの着弾位置PFに相対させるようにする。そして、全ての照射位置PTを、対応する着弾位置PFに相対させると、制御装置51は、レーザステージ38を駆動制御して、レーザヘッド39を、反走査方向側に照射待機距離Lwだけ変位させるようにする。すなわち、制御装置51は、全ての照射位置PTを、対応する着弾位置PFの反走査方向側に照射待機距離Lwだけ変位させるように、レーザヘッド39をセットする。
また、この間、制御装置51は、各ノズルNに対応するビットマップデータBMDを所定のクロック信号に同期させた吐出制御信号SIとして生成して、同吐出制御信号SIを吐出ヘッド駆動回路56に順次シリアル転送する。
やがて、ヘッドユニット30が始点SPに到達すると、制御装置51は、スカラロボット駆動回路55を介して、ヘッドユニット30の目標軌跡Rに沿う走査を開始する。目標軌跡Rに沿う走査を開始すると、制御装置51は、スカラロボット駆動回路55からの演算結果に基づいて、着弾位置PFが、1行目コード領域S1の最も反Y矢印方向側に位置する目標吐出位置Pに到達したか否かを判断する。
そして、着弾位置PFが1行目コード領域S1の最も反Y矢印側に位置する目標吐出位置Pに到達すると、制御装置51は、吐出ヘッド駆動回路56に吐出タイミング信号LPを出力して、吐出制御信号SIに基づいて選択された圧電素子PZに、それぞれ圧電素子駆動電圧COM1を供給する。すると、選択されたノズルNから液滴Fbが一斉に吐出されて、吐出された各液滴Fbが対応する着弾位置PF(目標吐出位置P)に着弾する。目標吐出位置Pに着弾した液滴Fbは、対応する目標吐出位置Pの領域(データセルC内)
で濡れ広がって、吐出動作の開始から照射待機時間だけ経過すると、その外径をセル幅Wにする。
また、この際、吐出ヘッド駆動回路56に吐出タイミング信号LPを出力すると、制御装置51は、吐出ヘッド駆動回路56を介して、シリアル/パラレル変換した吐出制御信号SIをレーザヘッド駆動回路57に出力する。レーザヘッド駆動回路57に吐出制御信号SIを出力すると、制御装置51は、レーザヘッド駆動回路57を照射待機時間だけ待機させる。また、制御装置51は、スカラロボット駆動回路55を介して、ヘッドユニット30を照射待機時間だけ走査し、各照射位置PTを、それぞれ対応する目標吐出位置Pに相対させる。
各照射位置PTを対応する目標吐出位置Pに相対させると、制御装置51は、レーザヘッド駆動回路57を介して、吐出制御信号SIに基づいて選択された各半導体レーザLDに、それぞれレーザ駆動電圧COM2を供給する。すると、選択された半導体レーザLDからのレーザ光Bが一斉に出射されて、出射されたレーザ光Bが、対応する照射位置PTの液滴Fbに照射される、すなわち、セル幅Wの外径を有した液滴Fbの領域に照射される。
この際、液滴Fbの領域に照射されるレーザ光Bは、前記アライメント動作を実行した分だけ、その照射位置PTを、より正確に、対応する着弾位置PFに相対させることができる。
その結果、レーザ光Bの照射された各液滴Fbは、それぞれ液滴Fbの中心位置にレーザ光Bを受けて、その溶媒、分散媒を均一に蒸発させるとともに、金属微粒子を均一に焼成させて、目標吐出位置P(データセルC)に密着する。これによって、各データセルC内に、外形がセル幅Wからなる均一なドットDを形成することができる。
以後同様に、制御装置51は、各着弾位置PFが目標吐出位置Pに到達する毎に、選択したノズルNから液滴Fbを吐出させて、着弾した液滴Fbがセル幅Wになるタイミングで、同液滴Fbの領域に、レーザ光Bを照射させる。これによって、選択した全てのデータセルC内に、外形がセル幅WからなるドットDを形成することができる。
そして、全てのドットDを形成してヘッドユニット30を終点EPまで走査させると、制御装置51は、走行装置23及び搬送装置24を駆動制御して、ドットDの形成されたマザー基板2Mを基板ストッカ22に搬入して、識別コード10の形成動作を終了する。
次に、上記のように構成した本実施形態の効果を以下に記載する。
(1)上記実施形態によれば、液滴吐出装置20に、透明基板42と、同透明基板42の下方に配設された撮像部44と、を備えたアライメント機構40を設けた。そして、吐出ヘッド33からの液滴Fbと、レーザヘッド39からのレーザ光Bの双方を、透明基板42の表面(検出面42a)で受けるようにした。また、透明基板42の像、すなわち検出面42aに着弾した液滴Fbの像と、検出面42aに形成されたビームスポットの像の双方を、吐出ヘッド33(ノズル形成面34a)と相対向する側から撮像させるようにした。
従って、液滴Fbの着弾位置PFとレーザ光Bの照射位置PTの双方を、吐出ヘッド33(ノズル形成面34a)と相対向する側から、検出させることができる。その結果、着弾位置PFと照射位置PTの整合精度を向上させることができ、ひいてはドットDの形状制御性を向上させることができる。
(2)上記実施形態によれば、撮像部44の生成した撮像情報PIに基づいて、基準着弾
位置PFm、第i着弾位置PFi、基準照射位置PTm及び第i照射位置PTiの位置座標を検出させるようにした。そして、検出した基準着弾位置PFm、第i着弾位置PFi、基準照射位置PTm及び第i照射位置PTiの位置座標に基づいて、レーザステージ38を駆動制御し、全ての半導体レーザLDに対応する照射位置PTを、それぞれ対応するノズルNの着弾位置PFに位置整合させるようにした。
従って、液滴Fbの着弾位置PFとレーザ光Bの照射位置PTの双方を、より正確に整合させることができる。その結果、着弾位置PFと照射位置PTの整合精度を、さらに向上させることができる。
(3)上記実施形態によれば、検出面42aの高さ位置と、マザー基板2Mの表面2Maの高さ位置と、を同じにさせるようにした。
従って、検出面42aに向かって吐出される液滴Fbの飛行状態(着弾精度)と、マザー基板2Mの表面2Maに向かって吐出される液滴Fbの飛行状態(着弾精度)と、を同じにさせることができる。また、検出面42aに向かって照射されるレーザ光Bの照射状態(照射精度)と、マザー基板2Mの表面2Maに向かって照射されるレーザ光Bの照射状態(照射精度)と、を同じにさせることができる。その結果、検出面42aで整合させた着弾位置PFと照射位置PTを、マザー基板2Mの表面2Maで、確実に、再現させることができる。
(4)上記実施形態によれば、検出面42aに、アライメント用液状体F2を撥液させる撥液性を付与するようにした。従って、検出面42aに着弾した液滴Fbの濡れ広がりを抑制させることができ、撮像するときの液滴Fbの位置を維持させることができる。その結果、基準着弾位置PFm及び第i着弾位置PFiを、より正確に検出させることができる。
(5)上記実施形態によれば、ヘッドユニット30に、アライメント用液状体F2を導出可能に収容するアライメント用液状体タンク32bを配設し、アライメント動作を実行するときに、描画用液状体F1よりも蒸気圧の高いアライメント用液状体F2を利用するようにした。
従って、液滴Fbの蒸気圧を高くする分だけ、検出面42aに着弾した液滴Fbを、より長時間にわたって保持させることができる。その結果、液滴Fbの保持時間を長くできる分だけ、検出面42aに着弾した液滴Fbの着弾位置PFを、より正確に検出させることができる。
尚、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、検出面42aに撥液性を付与する構成にした。これに限らず、例えば、検出面42aに、アライメント用液状体F2を親液させる親液性を付与する構成にしてもよい。これによれば、検出面42aに吐出した液滴Fbの外径を拡大させることができる。その結果、検出面42aに吐出させる液滴Fbのサイズが小さくなる場合であっても、検出面42aに着弾した液滴Fbを撮像部44の撮像によって検出させることができる。
・上記実施形態では、アライメント用液状体F2の蒸気圧を、描画用液状体F1の蒸気圧よりも高くするようにした。これに限らず、例えば、アライメント用液状体F2の吸光度を、描画用液状体F1の吸光度よりも高くする構成にしてもよい。これによれば、検出面42aに着弾したアライメント用液状体F2の像を、より正確に、撮像部44で撮像させることができ、アライメント用液状体F2の着弾位置PFを、より正確に、検出させることができる。
・上記実施形態では、レーザステージ38によるレーザヘッド39の配置変更によって、各照射位置PTを、対応する着弾位置PFに整合させるようにした。これに限らず、例えば、吐出ヘッド33の配置変更によって、各着弾位置PFを、対応する照射位置PTに整
合させる構成にしてもよく、あるいは、レーザヘッド39及び吐出ヘッド33の双方の配置位置を変更させて、各着弾位置PFを、対応する照射位置PTに整合させる構成にしてもよい。
・上記実施形態では、基準照射位置PTm、基準着弾位置PFm、第i照射位置PTi及び第i着弾位置PFiに基づいて、X移動量Wm、Y移動量Hm及び回転移動量θaに関する補正情報AIを生成するようにした。そして、基準照射位置PTmと基準着弾位置PFmの組み合わせと、第i照射位置PTiと第i着弾位置PFiの組み合わせの位置整合によって、全ての半導体レーザLDに対応する照射位置PTを、それぞれ対応するノズルNの着弾位置PFに位置整合させるようにした。
これに限らず、例えば、基準照射位置PTmと基準着弾位置PFmの組み合わせのみによって、アライメント動作を実行させる構成であってもよく、あるいは、第i照射位置PTiと第i着弾位置PFiの組み合わせのみによって、アライメント動作を実行させる構成であってもよい。さらには、全ての半導体レーザLDからのレーザ光Bと、全てのノズルNからの液滴Fbに基づいて、全ての照射位置PTと、対応する着弾位置PFの組み合わせを位置整合させる構成であってもよい。あるいは所定の照射位置PTと、対応する着弾位置PFの1組の組み合わせのみを位置整合をさせる構成であればよい。
・上記実施形態では、基準ノズルNm及び第iノズルNiから、それぞれ1滴のみ、液滴Fbを吐出させる構成にした。
これに限らず、同一のノズルNから、複数の液滴Fbを吐出させる構成にしてもよい。これによれば、着弾位置PFに位置するアライメント用液状体F2のサイズを拡大させることができる。その結果、吐出する液滴Fbのサイズが小さい場合であっても、着弾位置PFを、より正確に、検出させることができる。
・上記実施形態では、アライメント動作を実行させるときに、ヘッドユニット30を、検出面42a上に静止させる構成にした。これに限らず、例えば、ヘッドユニット30を、ノズルN(半導体レーザLD)の配列方向に走査させながら、所定のノズルNと対応する半導体レーザLDの1組の組み合わせによって、アライメント動作を実行させる構成にしてもよい。すなわち、所定のノズルNと、対応する半導体レーザLDの1組の組み合わせによって、異なる複数の着弾位置PFと照射位置PTを検出させる構成にしてもよい。
これによれば、所定のノズルNと、対応する半導体レーザLDの1組の組み合わせによって、全ての半導体レーザLDに対応する照射位置PTを、それぞれ対応するノズルNの着弾位置PFに位置整合させることができる。
・上記実施形態では、検出面42aの高さ位置と、マザー基板2Mの表面2Maの高さ位置とが同じになるように、透明基板42を配設した。これに限らず、例えば、レーザステージ38を上下方向に駆動制御させて、レーザヘッド39と検出面42aとの間の距離を、レーザヘッド39と表面2Maとの間の距離に相対させるようにしてもよい。
あるいは、第3アーム28cとヘッドユニット30との間に、ヘッドユニット30を上下方向に変位させるステージを設け、同ステージを駆動制御させて、吐出ヘッド33(レーザヘッド39)と検出面42aとの間の距離を、吐出ヘッド33(レーザヘッド39)と表面2Maとの間の距離に相対させるようにしてもよい。
・上記実施形態では、ヘッドユニット30にアライメント用液状体タンク32bを配設させるとともに、アライメント動作を実行する際に、アライメント用液状体F2を吐出させるようにした。これに限らず、例えば、アライメント用液状体タンク32bを配設させることなく、アライメント動作を実行する際に、描画用液状体F1を吐出させる構成にしてもよい。これによれば、より簡便な構成でアライメント動作を実行させることができる。・上記実施形態では、アライメント動作を実行する度に、撮像座標Kpを更新させて、検出面42a上の異なる位置に対して、アライメント用液状体F2を吐出させるようにした
。これに限らず、例えば、透明基板42を、XY平面方向に沿って移動させる移動手段を設け、アライメント動作を実行する度に、同移動手段を駆動制御して、透明基板42を、所定の距離だけ変位させるように構成してもよい。
・上記実施形態では、検出面42aに形成される像を、撮像部44によって、直接撮像する構成にした。これに限らず、例えば、検出面42aの下方に、検出面42aの像を反射する反射ミラーを設け、同反射ミラーを介した像を、撮像部44に撮像させる構成にしてもよい。これによれば、撮像部44や撮像ステージ43の配置位置の自由度を拡張させることができる。
・上記実施形態では、ヘッドユニット30をスカラロボット26に搭載してマザー基板2M上で2次元方向に移動させる構成にした。これに限らず、例えば、ヘッドユニット30を固定して、マザー基板2Mの載置台を移動させる構成にしてもよく、あるいはヘッドユニット30をキャリッジに搭載してマザー基板2M上で1次元方向に移動させる構成にしてもよい。
・上記実施形態では、照射位置PTを照射するレーザ光Bによって、液滴Fbを乾燥及び焼成させる構成にした。これに限らず、例えば照射するレーザ光Bのエネルギーによって、液滴Fbを所望の方向に流動させる構成にしてもよい。あるいは、液滴Fbの外縁のみにレーザ光Bを照射して、液滴Fbをピニングさせる構成にしてもよい。すなわち、液滴Fbの領域に照射するレーザ光Bによって液滴Fbからなるパターンを形成する構成であればよい。
・上記実施形態では、液滴Fbによって半円球状のドットDを形成する構成にしたが、これに限らず、例えば、楕円形状のドットや線状のパターンを形成する構成であってもよい。
・上記実施形態では、パターンをドットDに具体化した。これに限らず、例えば、パターンを、液晶表示装置1に設けられる各種薄膜、金属配線、カラーフィルタ等に具体化してもよく、さらには蛍光物質を発光させる平面状の電子放出素子を備えた電界効果型装置(FEDやSED等)等の各種表示装置に設けられる各種薄膜や金属配線に具体化してもよい。すなわち、レーザ光Bを照射した液滴Fbからなるパターンであればよい。
・上記実施形態では、対象物をマザー基板2Mに具体化したが、これに限らず、例えばシリコン基板やフレキシブル基板、あるいは金属基板等であってもよく、着弾した液滴Fbによってパターンを形成する対象物であればよい。
本実施形態における液晶表示装置を示す平面図。 同じく、液滴吐出装置を示す概略斜視図。 同じく、液適吐出装置を示す概略平面図。 同じく、ヘッドユニットを説明する概略側面図。 同じく、液滴吐出ヘッドを説明する概略側面図。 同じく、アライメント機構を説明する概略側面図。 同じく、アライメント動作を説明する説明図。 同じく、アライメント動作を説明する説明図。 同じく、液滴吐出装置の電気的構成を示す電気ブロック回路図。
符号の説明
2M…対象物としてのマザー基板、20…液滴吐出装置、33…液滴吐出ヘッド、38…位置変更手段を構成するレーザステージ、39…レーザ照射手段を構成するレーザヘッド、40…アライメント機構、42…透明部材としての透明基板、42a…検出面、43…撮像手段を構成する撮像ステージ、44…撮像手段を構成する撮像部、51…制御手段を構成する制御装置、B…レーザ光、Fb…液滴、F1…描画用液状体、F2…アライメント用液状体、PF…着弾位置、PT…照射位置。

Claims (9)

  1. パターン形成材料を含む液滴を対象物に吐出して、前記対象物に着弾した前記液滴にレーザ光を照射することによってパターンを形成するようにしたパターン形成方法において、
    前記対象物に前記液滴を吐出する前に、透明部材の表面に吐出した前記液滴と、前記表面に照射した前記レーザ光を、前記表面と相対向する前記透明部材の他側面側から撮像するようにしたことを特徴とするパターン形成方法。
  2. 対象物に液滴を吐出する液滴吐出ヘッドと、前記対象物に着弾した前記液滴にレーザ光を照射するレーザ照射手段と、を備えた液滴吐出装置において、
    前記液滴吐出ヘッドの吐出した液滴と前記レーザ照射手段の照射したレーザ光の双方を表面で受ける透明部材と、
    前記表面と相対向する前記透明部材の他側面側に配設されて、前記透明部材を前記他側面側から撮像する撮像手段と、
    を備えたことを特徴とする液滴吐出装置。
  3. 請求項2に記載の液滴吐出装置において、
    前記液滴吐出ヘッドに対する前記レーザ照射手段の相対位置を変更する位置変更手段と、
    前記撮像手段の撮像した前記透明部材の像に基づいて、前記表面に着弾した前記液滴の着弾位置と、前記表面に照射された前記レーザ光の照射位置と、を検出し、前記着弾位置と前記照射位置に基づいて、前記位置変更手段を駆動制御する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする液滴吐出装置。
  4. 請求項2又は3に記載の液滴吐出装置において、
    前記表面は、前記液滴の吐出方向における配置位置が、前記対象物の前記吐出方向にける配置位置と略等しいことを特徴とする液滴吐出装置。
  5. 請求項2〜4のいずれか1つに記載の液滴吐出装置において、
    前記表面は、前記レーザ光の照射方向における配置位置が、前記対象物の前記照射方向における配置位置と略等しいことを特徴とする液滴吐出装置。
  6. 請求項2〜5のいずれか1つに記載の液滴吐出装置において、
    前記表面は、前記液滴に対する撥液性を有したことを特徴とする液滴吐出装置。
  7. 請求項2〜6のいずれか1つに記載の液滴吐出装置において、
    前記表面は、前記液滴に対する親液性を有したことを特徴とする液滴吐出装置。
  8. 請求項2〜7のいずれか1つに記載の液滴吐出装置において、
    前記液滴吐出ヘッドは、前記対象物に吐出する液滴の蒸気圧よりも高い蒸気圧の液滴を前記表面に吐出することを特徴とする液滴吐出装置。
  9. 請求項2〜8のいずれか1つに記載の液滴吐出装置において、
    前記液滴吐出ヘッドは、前記対象物に吐出する液滴の吸光度よりも高い吸光度の液滴を前記表面に吐出することを特徴とする液滴吐出装置。
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