JP2007162289A - 建築用鉄骨構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】 鉄骨梁のスパンや梁高さが異なる場合にも、梁成を一致させてフランジに取付け可能でありながら、鉄骨梁の接合性能(剛性、耐力)を強化し、しかも熟練を要することなく高能率・安価・安全容易に固定できる建築用鉄骨構造を提供することにある。
【解決手段】 鉄骨柱Mと、これに嵌挿又は密嵌する柱梁接合体5の枠部6とをワンサイドロック装置10にて固定するものであり、ワンサイドロック装置は、尻止ボルト1Aにロック手段2を嵌挿し、固定ナット20を螺合し、これを枠部貫通孔6aから鉄骨柱挿通孔pに向けて挿入し、ロック手段の鍔部3bを接合体枠部の外接した時、ロック手段の拡大機能部31が鉄骨柱挿通孔を通り抜け、該状態において固定ナットを締付けることで、尻止ボルトは抜け出し方向にスライドし、それに従って拡大機能部が圧縮され、外周に拡大変形して加締め部32と成り、鉄骨柱と接合体枠部とを固定する。
【選択図】図1−1
【解決手段】 鉄骨柱Mと、これに嵌挿又は密嵌する柱梁接合体5の枠部6とをワンサイドロック装置10にて固定するものであり、ワンサイドロック装置は、尻止ボルト1Aにロック手段2を嵌挿し、固定ナット20を螺合し、これを枠部貫通孔6aから鉄骨柱挿通孔pに向けて挿入し、ロック手段の鍔部3bを接合体枠部の外接した時、ロック手段の拡大機能部31が鉄骨柱挿通孔を通り抜け、該状態において固定ナットを締付けることで、尻止ボルトは抜け出し方向にスライドし、それに従って拡大機能部が圧縮され、外周に拡大変形して加締め部32と成り、鉄骨柱と接合体枠部とを固定する。
【選択図】図1−1
Description
本発明は、鉄骨柱(主に鋼管柱を指すが、以下、鋼管柱、H型鋼、クロスH型鋼、I型鋼、溝型鋼、T型鋼等を含むものとする)を用いて構築する建築物において、鉄骨柱と柱接合体との取付けに係り、詳しくは、柱梁接合体、柱柱接合体、大小柱接合体、台座接合体、頭冠接合体との取付けに係る建築用鉄骨構造に関する。
鉄骨柱と鉄骨梁(I型鋼、T型鋼、鋼材等)の接合構造として、鉄骨柱を分断することなくその外周に上下2枚のダイアフラムを溶接し、このダイアフラムに鉄骨梁を接合する外ダイアフラム構造が知られている。例えば、特許文献1に開示される鋼管柱と鉄骨梁の接合構造では、鋼管柱に、鋼管柱の断面外径と略同形状の貫通穴を有する単板の上下ダイアフラムを嵌挿し、該ダイアフラムを鋼管柱に溶接する。その後、鉄骨梁を下ダイアフラムに載置してボルト接合し、次いで、上ダイアフラムと干渉しないように切欠加工し、鉄骨梁と上ダイアフラムとの間に跨って設置されたスプライスプレートを介してボルト接合している。
上記構成によれば、ダイアフラム内に溶接が無く、溶接部での応力集中が生じないため、ダイアフラムの破断は生じ難くなり、建物の耐久性および耐震性が向上する。また、ダイアフラムと鉄骨梁とがボルト接合されるため溶接作業量が少なくなり、作業効率が向上すると共に接合部の品質管理も簡単になる。
鉄骨梁がダイアフラムで補強されることにより、塑性ヒンジの発生位置が鉄骨梁中央部側へ寄った位置(鉄骨梁とスプライスプレートとの接合部の最も鉄骨梁中央側の位置)となるため、地震等による荷重が鉄骨梁に作用した場合に鉄骨梁溶接部で破断することが防止される。また、ダイアフラムが単一板で構成されることで応力がダイアフラム内で分散するため、鉄骨梁における破断は一層生じ難くなる。このように、特許文献1に開示される鋼管柱と鉄骨梁の接合構造によれば、鉄骨梁へ作用する外部荷重に対する耐力を向上させることができる。
一方、鉄骨柱と柱梁接合体は、固定ボルトとナットを用いて固定するか、鉄骨柱に柱梁接合体の枠部を直接溶接し、そのフランジに鉄骨梁を取付けていた。
鉄骨梁の端部にエンドプレートを備え、エンドプレートを柱梁接合筒体に当接した状態で固定するものが知られている。
CFT造の角型鋼管柱と鉄骨梁を対象とした柱−梁接合形式として、ダイアフラムを設置した角型鋼管柱内部にスタッドを設け、ダイアフラムに鉄骨梁を溶接した柱−梁接合と、ダイアフラムに縦リブを溶接し、この縦リブを抱くように筒状の縦リブを配置した柱−梁接合とが知られている。
特開平5−302359号公報
特開平6−257224号公報
特開平6−248698号公報
特開平6−313335号公報
特開2000−96707号公報
鉄骨梁の端部にエンドプレートを備え、エンドプレートを柱梁接合筒体に当接した状態で固定するものが知られている。
CFT造の角型鋼管柱と鉄骨梁を対象とした柱−梁接合形式として、ダイアフラムを設置した角型鋼管柱内部にスタッドを設け、ダイアフラムに鉄骨梁を溶接した柱−梁接合と、ダイアフラムに縦リブを溶接し、この縦リブを抱くように筒状の縦リブを配置した柱−梁接合とが知られている。
しかしながら、鉄骨梁に要求される耐力はそのスパンや想定地震耐力、積載荷重等によって異なる。また同じスパンであっても、小鉄骨梁が設けられる場合と設けられない場合とで要求される耐力は異なる。従って、同じ鉄骨柱に接合される鉄骨梁の梁成は、強度設計上は各鉄骨梁のスパンや小鉄骨梁の有無等に応じて互いに異なることになる。そこで、鉄骨柱の同じ高さの仕口部において異なる梁成の鉄骨梁を接合できることが望まれる。
また、公知技術にあっては、ダイアフラムと鉄骨梁とがボルトで接合されているため、ボルト孔の分だけ断面が欠損することとなり、断面効率が低くなるし、鉄骨柱仕口部で直交する鉄骨梁のスパンが互いに異なり、それらスパンの相違に応じて鉄骨梁の耐力を調整する必要がある場合にも、上下ダイアフラムとの取り合いの関係上スパン毎に梁成を変えることはできない不都合がある。このため、鉄骨梁フランジの幅や厚さで耐力を調整せざるを得ず、スパンが大きく異なる場合には対応することができない問題点があった。
また、公知技術にあっては、ダイアフラムと鉄骨梁とがボルトで接合されているため、ボルト孔の分だけ断面が欠損することとなり、断面効率が低くなるし、鉄骨柱仕口部で直交する鉄骨梁のスパンが互いに異なり、それらスパンの相違に応じて鉄骨梁の耐力を調整する必要がある場合にも、上下ダイアフラムとの取り合いの関係上スパン毎に梁成を変えることはできない不都合がある。このため、鉄骨梁フランジの幅や厚さで耐力を調整せざるを得ず、スパンが大きく異なる場合には対応することができない問題点があった。
これまで提案されていた建築用接合手段は、年々高層化する建物、耐震性を求められる建物の接合手段としては不充分であるという問題点と、定められた強度と精度を確保するには、高度の熟練を要する等の問題点があった。しかも高強度に接合する場合、施工に手間が掛かり過ぎて、工費も嵩むといった難点があった。
また、裏側に手指が入らない基礎部材に対する付属部材の取付けが困難であること、高力尻止ボルトを使用するとしても、耐久力が得られない欠点もあった。
また、近年の環境問題から資源循環型建築に対応した安全で耐久性に富んだ、リユース(再使用)可能な省力型柱梁等接合構造技術が求められている。
また、裏側に手指が入らない基礎部材に対する付属部材の取付けが困難であること、高力尻止ボルトを使用するとしても、耐久力が得られない欠点もあった。
また、近年の環境問題から資源循環型建築に対応した安全で耐久性に富んだ、リユース(再使用)可能な省力型柱梁等接合構造技術が求められている。
そこで本発明は、従来技術の有するこのような問題点を解消すべくなしたものであり、その目的は、鉄骨柱とその外側に嵌挿する柱接合体とを、熟練を要することなく安全容易に、高能率に、且つ安価に固定できること、特に鉄骨梁との接合において、鉄骨梁のスパンや梁高さが異なる場合にも、梁成を一致させてフランジとの取り合いを確保しながら、鉄骨梁の接合性能(剛性、耐力)を強化し得る建築用鉄骨構造を提供することにある。
本発明の建築用鉄骨構造は、請求項1として、鉄骨柱と、その外側に間隙を有して嵌挿する柱接合体とをワンサイドロック装置にて固定するものであり、ワンサイドロック装置は、固定ボルトと、該ボルトに嵌挿するロック手段と、同ボルトに螺合する固定ナットとから成り、これを柱接合体貫通孔から鉄骨柱挿通孔に向けて挿入し、ロック手段の挿入後端部を柱接合体の外面に当接した時、挿入先側の少なくとも拡大機能部が鉄骨柱挿通孔を通り抜け、挿入後端部の当接状態において固定ナットを締付けることで、固定ボルトは抜け出し方向にスライドし、それに従って拡大機能部が圧縮され、外周に拡大変形して加締め部と成り、鉄骨柱と柱接合体とを間隙を保って固定していることを特徴とする。
ここで建築用鉄骨構造とは、高層建築物や耐震建築物、或は造戸建住宅からRC、CFT造階建程度の建築物を言い、望ましくは100年程度の期間、リユース可能な省力型柱梁接合構造を言い、鉄骨柱とは、主に角型鋼管柱と丸型鋼管柱を言うが、その他にH型鋼、クロスH型鋼、I型鋼、溝型鋼、T型鋼等も含まれる。柱脚や柱頭、更にCFT柱やRCFT柱等にも適用可能である。
ここで鉄骨柱と柱接合体との間隙とは、両者の横断面が矩形状を成す場合、少なくとも鉄骨柱の二方向に生じ、且つ二方向から四方向の間隙は不揃いであっても、間隙に応じたワンサイドロック装置を用いることで、間隙を保ったまま固定することもできるし、鉄骨柱と柱接合体の少なくとも一方の肉圧が16mm以下で、間隙も5mm以下の場合、柱接合体と鉄骨柱がボルト締結部付近で加圧変形して部分密着することもある。
ここでワンサイドロック装置とは、外部から挿入し、外部からの締付けにて挿入先側を拡大変形し、二物体を強力に固定するものを言い、ロック手段とは、柱接合体から鉄骨柱に挿入し、鉄骨柱と柱接合体とを間隙を有して挟持したり、鉄骨柱と柱接合体とを密接するものを言い、拡大機能部とは、圧縮方向に一定以上のトルクを受けた時、外周方向に拡大変形して加締め部と成るものを言う。
ここで固定ボルトとは、ロッドの一方側に頭部を有する周知ボルトと、ロッドの一方側にロック手段の通り抜けを阻止する膨出部を、他方側に雄ねじ部を備える尻止ボルトとを言うが、ボルトの一端に一定のトルクで切断するピンテールを設けることが好ましい。
ここで鉄骨柱と柱接合体との間隙とは、両者の横断面が矩形状を成す場合、少なくとも鉄骨柱の二方向に生じ、且つ二方向から四方向の間隙は不揃いであっても、間隙に応じたワンサイドロック装置を用いることで、間隙を保ったまま固定することもできるし、鉄骨柱と柱接合体の少なくとも一方の肉圧が16mm以下で、間隙も5mm以下の場合、柱接合体と鉄骨柱がボルト締結部付近で加圧変形して部分密着することもある。
ここでワンサイドロック装置とは、外部から挿入し、外部からの締付けにて挿入先側を拡大変形し、二物体を強力に固定するものを言い、ロック手段とは、柱接合体から鉄骨柱に挿入し、鉄骨柱と柱接合体とを間隙を有して挟持したり、鉄骨柱と柱接合体とを密接するものを言い、拡大機能部とは、圧縮方向に一定以上のトルクを受けた時、外周方向に拡大変形して加締め部と成るものを言う。
ここで固定ボルトとは、ロッドの一方側に頭部を有する周知ボルトと、ロッドの一方側にロック手段の通り抜けを阻止する膨出部を、他方側に雄ねじ部を備える尻止ボルトとを言うが、ボルトの一端に一定のトルクで切断するピンテールを設けることが好ましい。
請求項2は、請求項1の建築用鉄骨構造において、鉄骨柱と柱接合体との間隙に間隔保持材を介在し、その三者をワンサイドロック装置にて固定していることを特徴とする。
請求項3は、請求項1の建築用鉄骨構造において、鉄骨柱と柱接合体との間隙に、柱接合体の内側に当接する内楔材と、鉄骨柱の外側に当接する外楔材との少なくとも一方の楔材を介在し、鉄骨柱と楔材と柱接合体とをワンサイドロック装置にて固定していることを特徴とする。
請求項4の建築用鉄骨構造は、鉄骨柱とその外側に密嵌する柱接合体とをワンサイドロック装置にて固定するものであり、ワンサイドロック装置は固定ボルトと、該ボルトに嵌挿するロック手段と、同ボルトに螺合する固定ナットとから成り、これを柱接合体貫通孔から鉄骨柱挿通孔に向けて挿入し、ロック手段の挿入後端部を柱接合体の外面に当接した時、挿入先側の少なくとも拡大機能部が鉄骨柱挿通孔を通り抜け、挿入後端部の当接状態において固定ナットを締付けることで、固定ボルトは抜け出し方向にスライドし、それに従って拡大機能部が圧縮され、外周に拡大変形して加締め部と成り、密嵌状態にある鉄骨柱と柱接合体とを固定していることを特徴とする。
請求項3は、請求項1の建築用鉄骨構造において、鉄骨柱と柱接合体との間隙に、柱接合体の内側に当接する内楔材と、鉄骨柱の外側に当接する外楔材との少なくとも一方の楔材を介在し、鉄骨柱と楔材と柱接合体とをワンサイドロック装置にて固定していることを特徴とする。
請求項4の建築用鉄骨構造は、鉄骨柱とその外側に密嵌する柱接合体とをワンサイドロック装置にて固定するものであり、ワンサイドロック装置は固定ボルトと、該ボルトに嵌挿するロック手段と、同ボルトに螺合する固定ナットとから成り、これを柱接合体貫通孔から鉄骨柱挿通孔に向けて挿入し、ロック手段の挿入後端部を柱接合体の外面に当接した時、挿入先側の少なくとも拡大機能部が鉄骨柱挿通孔を通り抜け、挿入後端部の当接状態において固定ナットを締付けることで、固定ボルトは抜け出し方向にスライドし、それに従って拡大機能部が圧縮され、外周に拡大変形して加締め部と成り、密嵌状態にある鉄骨柱と柱接合体とを固定していることを特徴とする。
ここで間隔保持材とは、鉄骨柱と柱接合体との間隙に介在するものを言い、主に肉厚の均等な一定肉厚材を用いる。また、楔材とは、柱接合体の内側に付設する内楔材と、鉄骨柱の外側に付設する外楔材とがあり、内楔材は下側に向けて薄肉となる下向楔部を備え、外楔材は反対に上側に向けて薄肉となる上向楔部を備えている。
間隔保持材や楔材を介在して固定するワンサイドロック装置には、特殊なワンサイドロック装置を用いる場合もある。
ここで鉄骨柱に柱接合体を密嵌するとは、柱接合体の内寸法を鉄骨柱の外寸法と同じに、或いは微小寸法に形成し、柱接合体を嵌挿する前に、予め柱接合体を加熱し、鉄骨柱外寸法より大きく膨張しておき、これを素早く鉄骨柱の外側に嵌挿し、嵌挿状態において冷却して収縮復帰せしめ、常温時に摩擦接合する状態を言う。
鉄骨柱と柱接合体との間隙に間隔保持材を介在する建築用鉄骨構造と、内楔材と外楔材とを用いる建築用鉄骨構造にあっては、請求項4のワンサイドロック装置を応用し得るが、外楔材を単独で用いる建築用鉄骨構造、及びスライド式内楔材を用いる建築用鉄骨構造にあっては、特殊な筒状スペーサを組み込んだワンサイドロック装置を用いる。
間隔保持材や楔材を介在して固定するワンサイドロック装置には、特殊なワンサイドロック装置を用いる場合もある。
ここで鉄骨柱に柱接合体を密嵌するとは、柱接合体の内寸法を鉄骨柱の外寸法と同じに、或いは微小寸法に形成し、柱接合体を嵌挿する前に、予め柱接合体を加熱し、鉄骨柱外寸法より大きく膨張しておき、これを素早く鉄骨柱の外側に嵌挿し、嵌挿状態において冷却して収縮復帰せしめ、常温時に摩擦接合する状態を言う。
鉄骨柱と柱接合体との間隙に間隔保持材を介在する建築用鉄骨構造と、内楔材と外楔材とを用いる建築用鉄骨構造にあっては、請求項4のワンサイドロック装置を応用し得るが、外楔材を単独で用いる建築用鉄骨構造、及びスライド式内楔材を用いる建築用鉄骨構造にあっては、特殊な筒状スペーサを組み込んだワンサイドロック装置を用いる。
請求項5は、請求項1の建築用鉄骨構造において、ワンサイドロック装置は、ロック手段が加締式顎付スリーブと筒状スペーサとから成る第一ワンサイドロック装置であり、加締式顎付スリーブは胴部の一方側に拡大機能部を、他方側に鍔部を備え、固定ボルトに加締式顎付スリーブを嵌挿し、スリーブ胴部の外側に筒状スペーサを嵌挿した状態で柱接合体貫通孔から鉄骨柱挿通孔に挿入するもので、鍔部を柱接合体の外面に当接した時、挿入先側の少なくとも拡大機能部が鉄骨柱挿通孔を通り抜け、鍔部の当接状態において固定ナットを締付けることで、固定ボルトは抜け出し方向にスライドし、それに従って拡大機能部が圧縮され、外周に拡大変形して加締め部と成り、鉄骨柱と柱接合体とが、その間に筒状スペーサを介在して間隙を保ち固定していることを特徴とする。
請求項6は、請求項1の建築用鉄骨構造において、ワンサイドロック装置のロック手段に加締式顎付段状スリーブを用いるもので、該段状スリーブは胴部の一方側に拡大機能部を、他方側にスペーサ部と鍔部とを順に備え、鍔部を柱接合体の外面に当接した時、挿入先側の少なくとも拡大機能部が鉄骨柱挿通孔を通り抜け、鍔部の当接状態において固定ナットを締付けることで、固定ボルトは抜け出し方向にスライドし、それに従って拡大機能部が圧縮され、外周に拡大変形して加締め部と成り、鉄骨柱と柱接合体とが、その間にスペーサ部を介在して間隙を保ち固定していることを特徴とする。
請求項6は、請求項1の建築用鉄骨構造において、ワンサイドロック装置のロック手段に加締式顎付段状スリーブを用いるもので、該段状スリーブは胴部の一方側に拡大機能部を、他方側にスペーサ部と鍔部とを順に備え、鍔部を柱接合体の外面に当接した時、挿入先側の少なくとも拡大機能部が鉄骨柱挿通孔を通り抜け、鍔部の当接状態において固定ナットを締付けることで、固定ボルトは抜け出し方向にスライドし、それに従って拡大機能部が圧縮され、外周に拡大変形して加締め部と成り、鉄骨柱と柱接合体とが、その間にスペーサ部を介在して間隙を保ち固定していることを特徴とする。
請求項7は、請求項1の建築用鉄骨構造において、ワンサイドロック装置は、ロック手段として顎付スリーブと、その外側に嵌挿する筒状スペーサと、請求項1の拡大機能部に相当する拡大機能筒体とから成る分散式ロック手段を用いた第二ワンサイドロック装置であり、顎付スリーブは胴部の挿入後端側に鍔部を備え、分散式ロック手段は固定ボルトに少なくとも拡大機能筒体と顎付スリーブとを順に嵌挿し、スリーブ胴部の外側に筒状スペーサを嵌挿した状態で柱接合体貫通孔から鉄骨柱挿通孔に挿入するもので、鍔部を柱接合体の外面に当接した時、挿入先側の少なくとも拡大機能筒体が鉄骨柱挿通孔を通り抜け、鍔部の当接状態において固定ナットを締付けることで、固定ボルトは抜け出し方向にスライドし、それに従って拡大機能筒体が圧縮され、外周に拡大変形して加締め部と成り、鉄骨柱と柱接合体とが、その間に筒状スペーサを介在して間隙を保ち固定していることを特徴とする。
請求項8は、請求項1の建築用鉄骨構造において、ワンサイドロック装置は、ロック手段として請求項7の拡大機能筒体と、請求項5の筒状スペーサ、及び請求項7における顎付スリーブの胴部に相当する鋼筒体と鍔部に相当する環状体とから成る変形感知式ロック手段を用いた第三ワンサイドロック装置であり、固定ボルトに少なくとも拡大機能筒体と鋼筒体と環状体とを順に嵌挿し、鋼筒体の外側に筒状スペーサを嵌挿した状態で柱接合体貫通孔から鉄骨柱挿通孔に挿入するもので、拡大機能筒体と鋼筒体とが鉄骨柱挿通孔を通り抜け、環状体が柱接合体の外面に当接する状態において固定ナットを締付けることで、前記ロック手段の構成部品が密に接合し、固定ボルトが抜け出し方向にスライドし、それに従って拡大機能筒体が圧縮され、外周に拡大変形して加締め部と成り、鉄骨柱と柱接合体とが、その間に筒状スペーサを介在して間隙を保ち固定し、且つ環状体は一定のトルクを受けた時に構成部材の一部を破断することを特徴とする。
請求項8は、請求項1の建築用鉄骨構造において、ワンサイドロック装置は、ロック手段として請求項7の拡大機能筒体と、請求項5の筒状スペーサ、及び請求項7における顎付スリーブの胴部に相当する鋼筒体と鍔部に相当する環状体とから成る変形感知式ロック手段を用いた第三ワンサイドロック装置であり、固定ボルトに少なくとも拡大機能筒体と鋼筒体と環状体とを順に嵌挿し、鋼筒体の外側に筒状スペーサを嵌挿した状態で柱接合体貫通孔から鉄骨柱挿通孔に挿入するもので、拡大機能筒体と鋼筒体とが鉄骨柱挿通孔を通り抜け、環状体が柱接合体の外面に当接する状態において固定ナットを締付けることで、前記ロック手段の構成部品が密に接合し、固定ボルトが抜け出し方向にスライドし、それに従って拡大機能筒体が圧縮され、外周に拡大変形して加締め部と成り、鉄骨柱と柱接合体とが、その間に筒状スペーサを介在して間隙を保ち固定し、且つ環状体は一定のトルクを受けた時に構成部材の一部を破断することを特徴とする。
請求項9は、請求項2,3,4の建築用鉄骨構造において、ワンサイドロック装置は、固定ボルトにロック手段の加締式顎付スリーブを嵌挿し、雄ねじ部に固定ナットを螺合する第五ワンサイドロック装置であり、該ワンサイドロック装置を柱接合体貫通孔から鉄骨柱挿通孔に向けて挿入し、加締式顎付スリーブの鍔部を柱接合体の外面に当接した時、挿入先側の少なくとも拡大機能部が鉄骨柱挿通孔を通り抜け、鍔部の当接状態において固定ナットを締付けることで、固定ボルトは抜け出し方向にスライドし、それに従って拡大機能部が圧縮され、外周に拡大変形して加締め部と成り、鉄骨柱と柱接合体とを密嵌状態で、或は間隔保持材や楔材を介して固定していることを特徴とする。
請求項10は、請求項1の建築用鉄骨構造において、ワンサイドロック装置は、固定ボルトに周知ボルトを、ロック手段に加締式顎付段状ナットを用いた第七ワンサイドロック装置であり、加締式顎付段状ナットは胴部の挿入側に拡大機能部と雌ねじ部を、他方側にスペーサ部と鍔部とを順に備え、鍔部を柱接合体の外面に当接した時、少なくとも拡大機能部が鉄骨柱挿通孔を通り抜け、鍔部の当接状態において周知ボルトを締付けることで雌ねじ部が抜け出し方向に螺進し、それに伴って拡大機能部が圧縮され、外周に拡大変形して加締め部42と成り、鉄骨柱と柱接合体とを、その間に介在したスペーサ部にて間隙を保ち固定していることを特徴とする。
請求項11は、請求項2,3,4記載の建築用鉄骨構造において、ワンサイドロック装置は、固定ボルトに周知ボルトを、ロック手段に加締式顎付ナットを用いた第八ワンサイドロック装置であり、加締式顎付ナットは胴部の挿入後側に鍔部を、挿入先側に拡大機能部と雌ねじ部を順に備え、鍔部を柱接合体の外面に当接した時、少なくとも拡大機能部が鉄骨柱挿通孔を通り抜け、鍔部の当接状態において周知ボルトを締付けることで雌ねじ部が抜け出し方向に螺進し、それに伴って拡大機能部が圧縮され、外周に拡大変形して加締め部と成り、鉄骨柱と柱接合体とを固定していることを特徴とする。
請求項10は、請求項1の建築用鉄骨構造において、ワンサイドロック装置は、固定ボルトに周知ボルトを、ロック手段に加締式顎付段状ナットを用いた第七ワンサイドロック装置であり、加締式顎付段状ナットは胴部の挿入側に拡大機能部と雌ねじ部を、他方側にスペーサ部と鍔部とを順に備え、鍔部を柱接合体の外面に当接した時、少なくとも拡大機能部が鉄骨柱挿通孔を通り抜け、鍔部の当接状態において周知ボルトを締付けることで雌ねじ部が抜け出し方向に螺進し、それに伴って拡大機能部が圧縮され、外周に拡大変形して加締め部42と成り、鉄骨柱と柱接合体とを、その間に介在したスペーサ部にて間隙を保ち固定していることを特徴とする。
請求項11は、請求項2,3,4記載の建築用鉄骨構造において、ワンサイドロック装置は、固定ボルトに周知ボルトを、ロック手段に加締式顎付ナットを用いた第八ワンサイドロック装置であり、加締式顎付ナットは胴部の挿入後側に鍔部を、挿入先側に拡大機能部と雌ねじ部を順に備え、鍔部を柱接合体の外面に当接した時、少なくとも拡大機能部が鉄骨柱挿通孔を通り抜け、鍔部の当接状態において周知ボルトを締付けることで雌ねじ部が抜け出し方向に螺進し、それに伴って拡大機能部が圧縮され、外周に拡大変形して加締め部と成り、鉄骨柱と柱接合体とを固定していることを特徴とする。
ここで分散式ロック手段とは、顎付スリーブと、拡大機能筒体と、筒状スペーサとから構成するもので、加締式顎付スリーブの拡大機能部を切り離し、独立した拡大機能筒体と成すものを言い、変形感知式ロック手段とは、分散式ロック手段の顎付スリーブを、鋼筒体と破断ワッシャーを備えた環状体とに分離するものであり、鋼筒体とは、拡大変形部と環状体との間に介在するものを言う。
ここでワンサイドロック装置の加締式顎付スリーブとは、挿入先側に拡大機能部を、挿入後側に鍔部を備えるものを言い、筒状スペーサとは、加締式顎付スリーブの胴部に嵌挿し、鉄骨柱と柱接合体との間に介在し、間隙を保つものを言い、加締式顎付段状スリーブとは、加締式顎付スリーブの胴部に、筒状スペーサに相当するスパーサ部を一体に備えるものを言う。
第七ワンサイドロック装置の加締式顎付段状ナットと、第八ワンサイドロック装置の加締式顎付ナットは、拡大変形部の挿入先側に雌ねじ部を備えるもので、そのことにより周知ボルトの使用が可能となる。
ここでワンサイドロック装置の加締式顎付スリーブとは、挿入先側に拡大機能部を、挿入後側に鍔部を備えるものを言い、筒状スペーサとは、加締式顎付スリーブの胴部に嵌挿し、鉄骨柱と柱接合体との間に介在し、間隙を保つものを言い、加締式顎付段状スリーブとは、加締式顎付スリーブの胴部に、筒状スペーサに相当するスパーサ部を一体に備えるものを言う。
第七ワンサイドロック装置の加締式顎付段状ナットと、第八ワンサイドロック装置の加締式顎付ナットは、拡大変形部の挿入先側に雌ねじ部を備えるもので、そのことにより周知ボルトの使用が可能となる。
請求項12は、請求項1〜11の建築用鉄骨構造において、柱接合体が、鉄骨梁を連結するためのフランジを備えている柱梁接合体と、同じ太さの鉄骨柱を上下方向に連結する柱柱接合体と、太さの異なる鉄骨柱を上下方向に連結する大小柱接合体と、基礎から鉄骨柱を支持する台座接合体と、鉄骨柱の最上部に取付ける頭冠接合体との一つであることを特徴とする。
こので柱梁接合体とは、鉄骨柱の外側に嵌挿固定する枠部から側方にフランジを延長し、フランジに鉄骨梁を取付けるものを言い、枠部にフランジを一つ備えた単フランジ接合体と、背高枠部の上下にフランジを備えた双フランジ接合体とがある。
柱柱接合体は、同じ太さの鉄骨柱を上下方向に連結するために、大小柱接合体は、太さの異なる鉄骨柱を上下方向に連結するために、単フランジ接合体枠部の約2倍背の高い背高枠部を備えている。
台座接合体とは、基礎に固定する接地板の上側に、鉄骨柱の最下部に嵌挿する枠部を備えるものを言い、頭冠接合体とは、天板の下側に鉄骨柱の最上部に嵌挿する枠部を備えるものを言う。
こので柱梁接合体とは、鉄骨柱の外側に嵌挿固定する枠部から側方にフランジを延長し、フランジに鉄骨梁を取付けるものを言い、枠部にフランジを一つ備えた単フランジ接合体と、背高枠部の上下にフランジを備えた双フランジ接合体とがある。
柱柱接合体は、同じ太さの鉄骨柱を上下方向に連結するために、大小柱接合体は、太さの異なる鉄骨柱を上下方向に連結するために、単フランジ接合体枠部の約2倍背の高い背高枠部を備えている。
台座接合体とは、基礎に固定する接地板の上側に、鉄骨柱の最下部に嵌挿する枠部を備えるものを言い、頭冠接合体とは、天板の下側に鉄骨柱の最上部に嵌挿する枠部を備えるものを言う。
請求項13は、請求項12の建築用鉄骨構造において、柱接合体が柱梁接合体であり、柱梁接合体のフランジに、鉄骨柱及び鉄骨梁より耐久力が僅かに劣る制振ダンパーと梁高調整台との何れか一方を備えることを特徴とする。
ここで制振ダンパーとは、柱梁接合体のフランジに対する組み込み・着脱が容易であり、建物が地震の発生時に、耐震限界に達した時、鉄骨梁や鉄骨柱に先駆けて破損し、鉄骨梁や鉄骨柱への影響を未然に防止するものを言う。
ここで梁高調整台とは、主に双フランジ接合体において、梁高さの異なる長スパン鉄骨梁と短スパン鉄骨梁とを固定する場合に用いる。
ここで制振ダンパーとは、柱梁接合体のフランジに対する組み込み・着脱が容易であり、建物が地震の発生時に、耐震限界に達した時、鉄骨梁や鉄骨柱に先駆けて破損し、鉄骨梁や鉄骨柱への影響を未然に防止するものを言う。
ここで梁高調整台とは、主に双フランジ接合体において、梁高さの異なる長スパン鉄骨梁と短スパン鉄骨梁とを固定する場合に用いる。
本発明による建築用鉄骨構造は上記のとおりであるから、次に記載する効果を奏する。
請求項1の建築用鉄骨構造は、柱接合体と鉄骨柱との間に隙間があるので、鉄骨柱に対する柱接合体の嵌挿が実に簡単容易である。しかも柱接合体と鉄骨柱は、ロック手段によって隙間を保ったまま固定することも、ボルト締結部付近で加圧変形して部分密着することもできるので、固定後のガタ付きもない。また、柱接合体を鉄骨柱に嵌挿し、これを外部においてボルト形式のワンサイドロック装置にて固定するものであるから、取扱が簡便であるし、リユース・省力型・低コスト・資源循環型・環境保護・CO2削減等の効果もある。
請求項1の建築用鉄骨構造は、柱接合体と鉄骨柱との間に隙間があるので、鉄骨柱に対する柱接合体の嵌挿が実に簡単容易である。しかも柱接合体と鉄骨柱は、ロック手段によって隙間を保ったまま固定することも、ボルト締結部付近で加圧変形して部分密着することもできるので、固定後のガタ付きもない。また、柱接合体を鉄骨柱に嵌挿し、これを外部においてボルト形式のワンサイドロック装置にて固定するものであるから、取扱が簡便であるし、リユース・省力型・低コスト・資源循環型・環境保護・CO2削減等の効果もある。
請求項2の建築用鉄骨構造は、請求項1の特徴に加えて、柱接合体と鉄骨柱との隙間に間隔保持材を介在するので、肉厚の異なる間隔保持材を数種類準備しておくだけで、隙間に応じた肉厚の間隔保持材を選択使用し得る。
請求項3の建築用鉄骨構造は、請求項1の特徴に加えて、柱接合体と鉄骨柱との隙間に楔材を介在するので、隙間が多少大小しても1組の楔材で対応し得る。
請求項3の建築用鉄骨構造は、請求項1の特徴に加えて、柱接合体と鉄骨柱との隙間に楔材を介在するので、隙間が多少大小しても1組の楔材で対応し得る。
請求項4の建築用鉄骨構造は、鉄骨柱の外側に、加熱により膨張した柱接合体を嵌挿し、嵌挿状態において冷却収縮して密嵌した後、ワンサイドロック装置にて固定するものであるから、ワンサイドロック装置を安定した状態で、しかも取扱も容易になる。近年製品化された小型軽量の高周波加熱装置を用いれば、柱接合体も容易に加熱膨張し得る。
請求項5の建築用鉄骨構造は、請求項1の特徴に加えて、ロック手段として加締式顎付スリーブと、該スリーブの胴部に嵌挿する筒状スペーサとを用いているので、長さの異なる筒状スペーサを複数形成しておき、その中から間隙に応じた筒状スペーサを選択して使用し得る。即ち、間隙の大小に簡単に対応できる。
請求項6の建築用鉄骨構造は、請求項1の特徴に加えて、ロック手段として加締式顎付段状スリーブを用いているので、該段状スリーブの拡大機能部を圧縮し、外周に拡大変形して加締め部と成すことにより、請求項2と略同様に鉄骨柱と柱接合体を、隙間を有して固定することができる。
請求項5の建築用鉄骨構造は、請求項1の特徴に加えて、ロック手段として加締式顎付スリーブと、該スリーブの胴部に嵌挿する筒状スペーサとを用いているので、長さの異なる筒状スペーサを複数形成しておき、その中から間隙に応じた筒状スペーサを選択して使用し得る。即ち、間隙の大小に簡単に対応できる。
請求項6の建築用鉄骨構造は、請求項1の特徴に加えて、ロック手段として加締式顎付段状スリーブを用いているので、該段状スリーブの拡大機能部を圧縮し、外周に拡大変形して加締め部と成すことにより、請求項2と略同様に鉄骨柱と柱接合体を、隙間を有して固定することができる。
請求項7の建築用鉄骨構造は、請求項1の特徴に加えて、ロック手段に分散式ロック手段を用い、拡大機能部に相当する拡大機能筒体を用いているので、加締め部の大きさが異なる拡大機能筒体や、拡大変形の異なる拡大機能筒体等を選択して用いることができる。
請求項8の建築用鉄骨構造は、請求項1の特徴に加えて、ロック手段として変形感知式ロック手段を用い、顎付スリーブの胴部に相当する鋼筒体と、鍔部に相当する環状体とに用いているので、鋼筒体の長短によりロック手段の長さ調整が可能となるばかりか、一定トルクに達した時、環状体の一部が破断し、その分、締付けが軽くなるので、加締め部の形成が確認できるし、破断時に、破断音を発するので、破断音でも加締め部の形成が確認できる。
請求項9の建築用鉄骨構造は、請求項3,4の特徴に加えて、ロック手段として加締式顎付スリーブを単独で用いるので、取扱が最も簡便で、しかも最も安価に提供し得る。
請求項8の建築用鉄骨構造は、請求項1の特徴に加えて、ロック手段として変形感知式ロック手段を用い、顎付スリーブの胴部に相当する鋼筒体と、鍔部に相当する環状体とに用いているので、鋼筒体の長短によりロック手段の長さ調整が可能となるばかりか、一定トルクに達した時、環状体の一部が破断し、その分、締付けが軽くなるので、加締め部の形成が確認できるし、破断時に、破断音を発するので、破断音でも加締め部の形成が確認できる。
請求項9の建築用鉄骨構造は、請求項3,4の特徴に加えて、ロック手段として加締式顎付スリーブを単独で用いるので、取扱が最も簡便で、しかも最も安価に提供し得る。
請求項10の建築用鉄骨構造は、請求項1の特徴に加えて、ワンサイドロック装置の固定ボルに周知ボルトを、ロック手段に周知ボルトに螺合する加締式顎付段状ナットを用いているので、取扱が簡便で、しかも安価に提供し得る。その作用効果も請求項1と略同様である。
請求項11の建築用鉄骨構造は、請求項3,4の特徴に加えて、ワンサイドロック装置の固定ボルに周知ボルトを、ロック手段に周知ボルトに螺合する加締式顎付ナットを用いているので、取扱が最も簡便で、しかも最も安価に提供し得る。その作用効果も請求項10と略同様である。
請求項12の建築用鉄骨構造は、請求項1〜11の特徴に加えて、柱梁接合体、柱柱接合体、大小柱接合体、台座接合体、頭冠接合体等、多様な柱接合体の固定に用いることができる。
請求項13の建築用鉄骨構造は、請求項12の特徴に加えて、柱梁接合体のフランジに制振ダンパーを備えると、建物が一定以上の振動を受けた時、主要柱梁に先駆けて制振ダンパーが破損し、鉄骨柱や鉄骨梁への影響を軽減する。また、柱梁接合体のフランジに梁高調整台を備えることで、梁高さの異なる鉄骨梁でも簡単に連結し得る。また、フランジに対する制振ダンパーと梁高調整台の取付け、取外しも容易である。
何れの建築用鉄骨構造においても、従来の溶接型外ダイヤフラム形式に比べ隅柱外周部の有効断面が十分に確保されており補強リブ等の補強が不要である。
又、曲げ応力等は柱梁接合部が負担し、ワンサイドボルトは垂直応力の一部をせん断力、摩擦接合力として負担するだけである。
この為、ワンサイドボルトには引抜応力は殆ど発生せず、引っ張りボルト接合の様なボルト破断による建物崩壊の可能性は格段に低くなり、より安全な建物を提供し得る。
請求項11の建築用鉄骨構造は、請求項3,4の特徴に加えて、ワンサイドロック装置の固定ボルに周知ボルトを、ロック手段に周知ボルトに螺合する加締式顎付ナットを用いているので、取扱が最も簡便で、しかも最も安価に提供し得る。その作用効果も請求項10と略同様である。
請求項12の建築用鉄骨構造は、請求項1〜11の特徴に加えて、柱梁接合体、柱柱接合体、大小柱接合体、台座接合体、頭冠接合体等、多様な柱接合体の固定に用いることができる。
請求項13の建築用鉄骨構造は、請求項12の特徴に加えて、柱梁接合体のフランジに制振ダンパーを備えると、建物が一定以上の振動を受けた時、主要柱梁に先駆けて制振ダンパーが破損し、鉄骨柱や鉄骨梁への影響を軽減する。また、柱梁接合体のフランジに梁高調整台を備えることで、梁高さの異なる鉄骨梁でも簡単に連結し得る。また、フランジに対する制振ダンパーと梁高調整台の取付け、取外しも容易である。
何れの建築用鉄骨構造においても、従来の溶接型外ダイヤフラム形式に比べ隅柱外周部の有効断面が十分に確保されており補強リブ等の補強が不要である。
又、曲げ応力等は柱梁接合部が負担し、ワンサイドボルトは垂直応力の一部をせん断力、摩擦接合力として負担するだけである。
この為、ワンサイドボルトには引抜応力は殆ど発生せず、引っ張りボルト接合の様なボルト破断による建物崩壊の可能性は格段に低くなり、より安全な建物を提供し得る。
本発明による建築用鉄骨構造の最良形態を図1−1〜図1−5に基づいて説明すれば、鉄骨柱Mと、その外側に嵌挿する柱接合体5とを、ワンサイドロック装置10にて固定するものであり、鉄骨柱Mとして四角筒の鋼管柱M1を、柱接合体5として鉄骨梁Nを取付けるための柱梁接合体5Aを用い、更に柱梁接合体5Aとして枠部6から側方に向けてフランジ7を延長した単フランジ接合体51Aを用いる。ワンサイドロック装置10は、固定ボルト1と、該ボルト1に嵌挿するロック手段2と、同ボルト1に螺合する固定ナット20とから成り、固定ボルト1として尻止ボルト1Aを、ロック手段2として加締式顎付段状スリーブ3Bを用い、加締式顎付段状スリーブ3Bは胴部3aの挿入先側に拡大機能部31を備え、単フランジ接合体51Aの取付け完了時に、尻止ボルト1Aに設けた膨大部1dの押圧により外周に拡大変形して加締め部32と成り、接合体枠部6と鋼管柱M1の柱壁mとを間隙Sを保って固定する。
最良形態に用いる加締式顎付段状スリーブ3Bは、図1−3(イ)(ロ)の如く胴部3aの挿入先側に拡大機能部31を、挿入後側にスペーサ部3cと単フランジ接合体51Aの枠部6に外接する鍔部3bとを順に備え、拡大機能部31に挿入方向に平行するスリット31aを設け、鍔部3bを接合体枠部6の外面に当接した時、少なくとも拡大機能部31は鋼管柱M1の柱壁mを通り抜けて中空部Qに達する貫通長さhを有し、一定以上のトルクを受けた時に拡大変形可能となる。
尻止ボルト1Aは、図1−3(イ)の如くロッド1aの少なくとも先部側に雄ねじ部1bを、後端部にロック手段2に係止する膨大部1dを一体に備え、ロッド長さHが加締式顎付段状スリーブ3Bの貫通長さhより長く、先部に一定のトルクで破断するピンテール1eを備えている。
単フランジ接合体51Aは図1−2の如く、鋼管柱M1に間隙Sを有して嵌挿する枠部6の側面より略水平方向に方向性フランジ7Bを突出している。
尻止ボルト1Aは、図1−3(イ)の如くロッド1aの少なくとも先部側に雄ねじ部1bを、後端部にロック手段2に係止する膨大部1dを一体に備え、ロッド長さHが加締式顎付段状スリーブ3Bの貫通長さhより長く、先部に一定のトルクで破断するピンテール1eを備えている。
単フランジ接合体51Aは図1−2の如く、鋼管柱M1に間隙Sを有して嵌挿する枠部6の側面より略水平方向に方向性フランジ7Bを突出している。
最良形態の施工例を説明すると、予め、鋼管柱M1の柱壁mに柱壁挿通孔pを穿設し、単フランジ接合体51Aの方向性フランジ7Bに取付孔7aを、接合体枠部6に柱壁挿通孔pより一回り大径の貫通孔6aを穿設し、尻止ボルト1Aに図1−3(ハ)の如く加締式顎付段状スリーブ3Bを嵌挿し、雄ねじ部1bに固定ナット20を螺合せしめたワンサイドロック装置10を構成しておき、先ず単フランジ接合体51Aの枠部6を鋼管柱M1の上方から鉄骨梁Nの下側取付け位置まで嵌挿し、該枠部貫通孔6aと柱壁挿通孔pとを図1−4(イ)の如く連通し、そこにワンサイドロック装置10を図1−4(ロ)(ハ)の如く枠部貫通孔6aから柱壁挿通孔pに向けて挿入し、図1−4(ニ)の如く鍔部3bを枠部6の外面に当接するまで挿入すると、少なくとも拡大機能部31が柱壁挿通孔pを通り抜けて中空部Qに達する。
次いで接合体枠部6より外部に露出している固定ナット20を図1−5(イ)の如く締付けると、鍔部3bが枠部6の外面に、尻止ボルト1Aの膨大部1dが加締式顎付段状スリーブ3Bの拡大機能部31に当接する。更に締付けると、尻止ボルト1Aは抜け出し方向に移行し、その移行に従って拡大機能部31が圧縮され、図1−5(ロ)(ハ)の如く外周に拡大変形して加締め部32と成る一方、スペーサ部3cが鋼管柱M1の外面に当接し、接合体枠部6と鋼管柱M1の柱壁mとを、その間に介在したスペーサ部3cにて間隙Sを保って固定する。
このようにして固定した単フランジ接合体51Aを下位接合体512Aとし、同じ単フランジ接合体51Aを鉄骨梁Nの上側取付け位置まで嵌挿し、これを同様の手段にて固定して上位接合体511Aとし、上位接合体511Aのフランジ7を上フランジ71、下位接合体512Aのフランジ7を下フランジ72とし、上フランジ71と下フランジ72とを利用して鉄骨梁Nを取付ける。
次いで接合体枠部6より外部に露出している固定ナット20を図1−5(イ)の如く締付けると、鍔部3bが枠部6の外面に、尻止ボルト1Aの膨大部1dが加締式顎付段状スリーブ3Bの拡大機能部31に当接する。更に締付けると、尻止ボルト1Aは抜け出し方向に移行し、その移行に従って拡大機能部31が圧縮され、図1−5(ロ)(ハ)の如く外周に拡大変形して加締め部32と成る一方、スペーサ部3cが鋼管柱M1の外面に当接し、接合体枠部6と鋼管柱M1の柱壁mとを、その間に介在したスペーサ部3cにて間隙Sを保って固定する。
このようにして固定した単フランジ接合体51Aを下位接合体512Aとし、同じ単フランジ接合体51Aを鉄骨梁Nの上側取付け位置まで嵌挿し、これを同様の手段にて固定して上位接合体511Aとし、上位接合体511Aのフランジ7を上フランジ71、下位接合体512Aのフランジ7を下フランジ72とし、上フランジ71と下フランジ72とを利用して鉄骨梁Nを取付ける。
本発明による建築用鉄骨構造の第一実施形態を、最良形態と相違する点について説明すると、第一実施形態の建築用鉄骨構造は図2−1〜図2−3の如く、ワンサイドロック装置10としてロック手段2が加締式顎付スリーブ3Aと筒状スペーサ22とから成る第一ワンサイドロック装置11を用い、この第一ワンサイドロック装置11を用いて柱接合体5の枠部6と鋼管柱M1の柱壁mとを間隙Sを保って固定するものであり、ロック手段2の加締式顎付スリーブ3Aは図2−1(イ)の如く胴部3aの挿入先側に拡大機能部31を、挿入後側に接合体枠部6の外面に当接する鍔部3bを備え、筒状スペーサ22は前記加締式顎付段状スリーブ3Bのスペーサ部3cに相当し、スリーブ胴部3aの外側に嵌挿するものである。
第一ワンサイドロック装置11は、最良形態の加締式顎付段状スリーブ3Bを、加締式顎付スリーブ3Aと筒状スペーサ22とに分離した点で相違する。
第一ワンサイドロック装置11は、最良形態の加締式顎付段状スリーブ3Bを、加締式顎付スリーブ3Aと筒状スペーサ22とに分離した点で相違する。
第一実施形態の施工例を説明すれば、図2−1(ロ)の如く加締式顎付スリーブ3Aの胴部3aの外側に筒状スペーサ22を嵌挿し、これに図2−1(ハ)の如く尻止ボルト1Aを挿入し、雄ねじ部1bに固定ナット20を螺合して第一ワンサイドロック装置11を組み立てた後、該ワンサイドロック装置11を図2−2(イ)(ロ)の如く枠部貫通孔6aから柱壁挿通孔pに向けて挿入し、鍔部3bを枠部6の外面に当接するまで挿入すると、少なくとも拡大機能部31が図2−2(ハ)の如く柱壁挿通孔pを通り抜けて中空部Qまで達し、筒状スペーサ22が接合体枠部6と鋼管柱壁mとの間に介在する。
次いで、固定ナット20を図2−3(イ)の如く締付けると、鍔部3bが接合体枠部6の外面に、尻止ボルト1Aの膨大部1dが拡大機能部31に当接した後、尻止ボルト1Aが抜け出し方向に移行し、その移行に従って拡大機能部31が圧縮され、図2−3(ロ)(ハ)の如く外周に拡大変形して加締め部32と成り、接合体枠部6と鋼管柱M1の柱壁mとを、その間に介在した筒状スペーサ22にて間隙Sを保って固定する。
次いで、固定ナット20を図2−3(イ)の如く締付けると、鍔部3bが接合体枠部6の外面に、尻止ボルト1Aの膨大部1dが拡大機能部31に当接した後、尻止ボルト1Aが抜け出し方向に移行し、その移行に従って拡大機能部31が圧縮され、図2−3(ロ)(ハ)の如く外周に拡大変形して加締め部32と成り、接合体枠部6と鋼管柱M1の柱壁mとを、その間に介在した筒状スペーサ22にて間隙Sを保って固定する。
本発明による建築用鉄骨構造の第二実施形態を、前記実施形態と相違する点について説明すると、第二実施形態の建築用鉄骨構造は、鋼管柱M1と接合体枠部6とを固定するワンサイドロック装置10として、図3−1〜図3−3の如くロック手段2が分散式ロック手段2Aの第二ワンサイドロック装置12を用いるもので、分散式ロック手段2Aは図3−1(イ)の如く顎付スリーブ3と拡大機能筒体21、及び実施例1の筒状スペーサ22とから成り、顎付スリーブ3は貫通長さhに相当する胴部3aの一方に鍔部3bを備え、拡大機能筒体21は加締式顎付段状スリーブ3Bの拡大機能部31に相当し、拡大機能部31と同様のスリット21aを備え、接合体枠部6の取付け完了時に、拡大機能筒体21が外周に拡大変形して加締め部26と成り、接合体枠部6と鋼管柱M1の柱壁mとを間隙Sを保って固定する。
第二実施形態の施工手段を説明すると、先ず図3−1(ロ)の如く尻止ボルト1Aに拡大機能筒体21と顎付スリーブ3の順で嵌挿し、スリーブ胴部3aの外側に筒状スペーサ22を嵌挿し、図3−1(ハ)の如く雄ねじ部1bに固定ナット20を螺合して第二ワンサイドロック装置12を組み立てた後、該ワンサイドロック装置12を図3−2(イ)(ロ)(ハ)(ニ)の如く枠部貫通孔6aから柱壁挿通孔pに挿入し、鍔部3bを枠部6の外面に当接するまで挿入すると、少なくとも拡大機能筒体21が柱壁挿通孔pを通りぬけ、鋼管柱M1の中空部Q内に達し、筒状スペーサ22が鋼管柱M1の外側まで達する。
次いで図3−3(イ)の如く外部に露出する固定ナット20を締付けると、尻止ボルト1Aは抜け出し方向に移行し、その移行に従って図3−3(ロ)(ハ)の如く拡大機能筒体21が圧縮され、外周に拡大変形して加締め部26と成り、接合体枠部6と鋼管柱壁mとの間に筒状スペーサ22を介在し、枠部6と鋼管柱M1とを間隙Sを保って固定する。
次いで図3−3(イ)の如く外部に露出する固定ナット20を締付けると、尻止ボルト1Aは抜け出し方向に移行し、その移行に従って図3−3(ロ)(ハ)の如く拡大機能筒体21が圧縮され、外周に拡大変形して加締め部26と成り、接合体枠部6と鋼管柱壁mとの間に筒状スペーサ22を介在し、枠部6と鋼管柱M1とを間隙Sを保って固定する。
本発明による建築用鉄骨構造の第三実施形態を、第二実施形態と相違する点について説明すると、第三実施形態の建築用鉄骨構造は、鋼管柱M1と接合体枠部6とを固定するワンサイドロック装置10として、図4−1〜図4−4の如くロック手段2が変形感知式ロック手段2Bの第三ワンサイドロック装置13を用いるもので、変形感知式ロック手段2Bは図4−1(イ)の如く尻止ボルト1Aに嵌挿する鋼筒体23と環状体24、及び実施例2の拡大機能筒体21と、実施例1の筒状スペーサ22とから成り、鋼筒体23は拡大機能筒体21と略同径で、前記顎付スリーブ3の胴部3aに相当する鋼筒体長さhを有し、拡大機能筒体21と環状体24との間に介在し、環状体24は枠部貫通孔6aより大径で、接合体枠部6への当接側に一定トルクに達した時に破断する破断ワッシャー25を備えている。
第三実施形態は、第二ワンサイドロック装置12の顎付スリーブ3を、鋼筒体23と環状体24とに分離し、環状体24内に破断ワッシャー25を備える点で相違する以外、略同様である。
第三実施形態は、第二ワンサイドロック装置12の顎付スリーブ3を、鋼筒体23と環状体24とに分離し、環状体24内に破断ワッシャー25を備える点で相違する以外、略同様である。
第三実施形態の施工例を説明すれば、図4−1(ロ)の如く尻止ボルト1Aに拡大機能筒体21と鋼筒体23と環状体24の順で嵌挿し、鋼筒体23の外側に筒状スペーサ22を嵌挿し、図4−1(ハ)の如く雄ねじ部1bに固定ナット20を螺合して第三ワンサイドロック装置13を組み立てた後、該ワンサイドロック装置13を図4−2(イ)の如く枠部貫通孔6aから柱壁挿通孔pに挿入し、図4−2(ロ)(ハ)の如く少なくとも拡大機能筒体21を柱壁挿通孔pを通りぬけて中空部Qに達するようにすると、環状体24は接合体枠部6の外側に、筒状スペーサ22は鋼管柱M1と枠部6の間に位置する。
次いで図4−3(イ)の如く固定ナット20を締付けると、環状体24と鋼筒体23と拡大機能筒体21とが連続し、環状体24が枠部6の外面に、膨大部1dが拡大機能筒体21に当接した後、尻止ボルト1Aが抜け出し方向に移行し、その移行に従って拡大機能筒体21が圧縮され、図4−3(ロ)の如く外周に拡大変形して加締め部26と成り、筒状スペーサ22が接合体枠部6と鋼管柱壁mとの間に介在し、枠部6と鋼管柱M1とを間隙Sを保って固定する。
締付けが一定トルクに達した時、図4−3(ハ)の如く環状体24の破断ワッシャー25が破断し、締め付け抵抗の変化、或いは破断音で締付けの完了を知らせる。
このようにして単フランジ接合体51Aを上下に固定した後、図4−4の如く上フランジ71と下フランジ72との間に鉄骨梁Nを取付ける。
次いで図4−3(イ)の如く固定ナット20を締付けると、環状体24と鋼筒体23と拡大機能筒体21とが連続し、環状体24が枠部6の外面に、膨大部1dが拡大機能筒体21に当接した後、尻止ボルト1Aが抜け出し方向に移行し、その移行に従って拡大機能筒体21が圧縮され、図4−3(ロ)の如く外周に拡大変形して加締め部26と成り、筒状スペーサ22が接合体枠部6と鋼管柱壁mとの間に介在し、枠部6と鋼管柱M1とを間隙Sを保って固定する。
締付けが一定トルクに達した時、図4−3(ハ)の如く環状体24の破断ワッシャー25が破断し、締め付け抵抗の変化、或いは破断音で締付けの完了を知らせる。
このようにして単フランジ接合体51Aを上下に固定した後、図4−4の如く上フランジ71と下フランジ72との間に鉄骨梁Nを取付ける。
本発明による建築用鉄骨構造の第四実施形態を、前記実施形態と相違する点について説明すると、第四実施形態の建築用鉄骨構造は図5−1の如く、柱梁接合体5Aとして双フランジ接合体52Aを用いるもので、双フランジ接合体52Aは鋼管柱M1に間隙Sを有して嵌挿する背高枠部6Aと、該枠部6Aの上部より側方に突出する上フランジ71と、下部より側方に突出する下フランジ72とを備え、背高枠部6Aに柱壁挿通孔pより大径の貫通孔6aを穿設し、背高枠部6Aと鋼管柱M1の柱壁mとを、最適形態のワンサイドロック装置10を用いて固定し、上フランジ71と下フランジ72を利用して鉄骨梁Nを取付けるものである。
双フランジ接合体52Aの枠部高さTは単フランジ接合体枠部6の略2倍あり、上下フランジ71,72として、図5−2の如く環状フランジ7Aを水平状態に、且つ平行に備えている。
双フランジ接合体52Aの枠部高さTは単フランジ接合体枠部6の略2倍あり、上下フランジ71,72として、図5−2の如く環状フランジ7Aを水平状態に、且つ平行に備えている。
本発明による建築用鉄骨構造の第五実施形態を、前記実施形態と相違する点について説明すると、第五実施形態の建築用鉄骨構造は図6−1の如く、鋼管柱M1の柱壁mと柱梁接合体5Aの枠部6との間隙Sに間隔保持材8を介在し、その三者をワンサイドロック装置10にて固定するものであり、間隔保持材8として間隙Sに応じた一定肉厚材8Aを用い、該肉厚材8Aに柱壁挿通孔pに連通する挿通孔8aを穿設し、ワンサイドロック装置10として第五ワンサイドロック装置15を用いものであり、第五ワンサイドロック装置15は図6−2の如く第一ワンサイドロック装置11より筒状スペーサ22を取り除いたものである。
枠部貫通孔6aを柱壁挿通孔pより大径とし、一定肉厚材8Aに枠部貫通孔6aに連通する挿通孔8aを穿設すれば、図6−3の如くワンサイドロック装置10を用いることも可能である。
枠部貫通孔6aを柱壁挿通孔pより大径とし、一定肉厚材8Aに枠部貫通孔6aに連通する挿通孔8aを穿設すれば、図6−3の如くワンサイドロック装置10を用いることも可能である。
第五実施形態の施工例を説明すれば、先ず鋼管柱M1の外側に接合体枠部6を嵌挿し、鋼管柱M1と接合体枠部6との間隙Sに一定肉厚材8Aを上方より挿入し、枠部貫通孔6aと一定肉厚材挿通孔8aと柱壁挿通孔pとを連通し、そこに接合体枠部6の外側から第五ワンサイドロック装置15、即ち、加締式顎付スリーブ3Aの胴部3aを枠部貫通孔6aより一定肉厚材挿通孔8aに挿入し、鍔部3bを接合体枠部6の外側に当接するまで挿入すると、少なくとも拡大機能部31は柱壁挿通孔pを通り抜けて鋼管柱M1の中空部Qに達する。
次いで接合体枠部6より外部に露出している固定ナット20を締付けると、尻止ボルト1Aの膨大部1dが加締式顎付スリーブ3Aの拡大機能部31に、鍔部3bが接合体枠部6の外面に当接する。更に締付けると、尻止ボルト1Aは抜け出し方向に移行し、その移行に従って拡大機能部31が圧縮され、外周に拡大変形して加締め部32と成り、鋼管柱M1と枠部6とを、その間に介在する一定肉厚材8Aにて間隙Sを保って固定する。
次いで接合体枠部6より外部に露出している固定ナット20を締付けると、尻止ボルト1Aの膨大部1dが加締式顎付スリーブ3Aの拡大機能部31に、鍔部3bが接合体枠部6の外面に当接する。更に締付けると、尻止ボルト1Aは抜け出し方向に移行し、その移行に従って拡大機能部31が圧縮され、外周に拡大変形して加締め部32と成り、鋼管柱M1と枠部6とを、その間に介在する一定肉厚材8Aにて間隙Sを保って固定する。
本発明による建築用鉄骨構造の第六実施形態を、第五実施形態と相違する点について説明すると、第六実施形態の建築用鉄骨構造は図7−1〜図7−7の如く、鉄骨柱Mと柱接合体5との間隙Sに楔材9を介在し、その三者をワンサイドロック装置10にて固定するものであり、鉄骨柱Mとして鋼管柱M1を、楔材9として溝付外楔材9Dを、ワンサイドロック装置10として溝付外楔材9Dに対応する第四ワンサイドロック装置14を用いるものであり、溝付外楔材9Dは図7−7の如く上向きに薄肉となる先細傾斜部91の上側に柱壁挿通孔pに挿入係止するフック92を、下側に外向きに突出するストッパー93を備え、先細傾斜部91に室外向きに開口する凹溝94を設けると共に、凹溝94に鋼管柱M1の柱壁挿通孔pと連通する抜き孔9dを穿設し、第四ワンサイドロック装置14は、第一ワンサイドロック装置11における筒状スペーサ22の代わりに図7−6の如く斜面付き筒状スペーサ22Aを用い、該筒状スペーサ22Aは一端を傾斜面22aと成し、傾斜面22aに溝付外楔材9Dの凹溝94に沿って移行する凸状部27を備えている。
第六実施形態の施工例を説明すれば、予め、図7−3の如く尻止ボルト1Aに加締式顎付スリーブ3Aを嵌挿し、その外側に斜面付き筒状スペーサ22Aを嵌挿し、雄ねじ部1bに固定ナット20を螺合して第四ワンサイドロック装置14を組み立ておき、先ず図7−1の如く鋼管柱M1の柱壁挿通孔pに、鋼管柱M1の外側から溝付外楔材9Dのフック92を挿入係止し、鋼管柱M1の外側に先細傾斜部91を付設するようにしておき、この溝付外楔材9Dを備えた鋼管柱M1に先ず双フランジ接合体52Aの背高枠部6Aを上方から嵌挿し、該枠部貫通孔6aと外楔材抜き孔9dと柱壁挿通孔pとを連通せしめ、そこに図7−4(イ)の如く第四ワンサイドロック装置14を枠部6の外側から挿通し、図7−4(ロ)の如く鍔部3bを接合体枠部6の外面に当接するまで挿入し、傾斜面付き筒状スペーサ22Aの凸状部27を溝付外楔材9Dの凹溝94に嵌合し、少なくとも拡大機能部31を中空部Qに達するようにしておく。
次いで加締式顎付スリーブ3Aより外部に露出している固定ナット20を図7−4(ハ)の如く締付けると、尻止ボルト1Aの膨大部1dが前記スリーブ3Aの拡大機能部31に、鍔部3bが接合体枠部6の外面に当接する。更に締付けると、尻止ボルト1Aは抜け出し方向に移行し、その移行に従って拡大機能部31が圧縮され、図7−4(ニ)の如く外周に拡大変形して加締め部32と成り、図7−5の如く鋼管柱壁mの外側に溝付外楔材9Dが、該外楔材9Dと枠部6との間に筒状スペーサ22Aが介在し、接合体枠部6と鋼管柱M1の柱壁mとを間隙Sを保って固定し、図7−2の如く上フランジ71と下フランジ72との間に鉄骨梁Nを取付ける。
第四ワンサイドロック装置14は、最下位の固定を除き、順次上位の固定に用いる場合、加締式顎付スリーブ3Aの鍔部3bと筒状スペーサ22Aとの間にワッシャーを嵌挿し、上位に至るに従ってワッシャーの嵌挿枚数を増やすものである。
次いで加締式顎付スリーブ3Aより外部に露出している固定ナット20を図7−4(ハ)の如く締付けると、尻止ボルト1Aの膨大部1dが前記スリーブ3Aの拡大機能部31に、鍔部3bが接合体枠部6の外面に当接する。更に締付けると、尻止ボルト1Aは抜け出し方向に移行し、その移行に従って拡大機能部31が圧縮され、図7−4(ニ)の如く外周に拡大変形して加締め部32と成り、図7−5の如く鋼管柱壁mの外側に溝付外楔材9Dが、該外楔材9Dと枠部6との間に筒状スペーサ22Aが介在し、接合体枠部6と鋼管柱M1の柱壁mとを間隙Sを保って固定し、図7−2の如く上フランジ71と下フランジ72との間に鉄骨梁Nを取付ける。
第四ワンサイドロック装置14は、最下位の固定を除き、順次上位の固定に用いる場合、加締式顎付スリーブ3Aの鍔部3bと筒状スペーサ22Aとの間にワッシャーを嵌挿し、上位に至るに従ってワッシャーの嵌挿枚数を増やすものである。
本発明による建築用鉄骨構造の第七実施形態を、第六実施形態と相違する点について説明すると、第七実施形態の建築用鉄骨構造は図8−1〜図8−5の如く、鋼管柱M1と柱梁接合体5Aとの間隙Sに楔材9として、鋼管柱M1の外側に付設する外楔材9Cと、接合体枠部6の内側に付設する内楔材9Aとを用い、枠部6と鋼管柱M1の柱壁mとの間隙Sに内楔材9Aと外楔材9Cとを介在し、これらを実施例5の第五ワンサイドロック装置15を用いて固定するものであり、外楔材9Cは下向きに肉厚となる先細傾斜部91の上側に柱壁挿通孔pに挿入係止するフック92を、下側に外向きに突出するストッパー93を備え、先細傾斜部91に柱壁挿通孔pと連通する抜き孔9cを穿設し、内楔材9Aは下向きに薄肉となる後細傾斜部96の上下端部に、接合体枠部6の上下面に圧接する挟持片97を備え、枠部貫通孔6aに連通する抜き孔9aを穿設している。
第七実施形態の施工例を説明すれば、予め図8−1の如く鋼管柱M1の柱壁挿通孔pに、鋼管柱M1の外側から外楔材9Cのフック92を挿入係止し、鋼管柱M1の外側に先細傾斜部91を備える一方、図8−2の如く接合体枠部6の内周側に内楔材9Aを備えておき、先ず図8−3の如く外楔材9Cを付設した鋼管柱M1に内楔材9Aを付設した柱梁接合体5Aの枠部6を上方から嵌挿し、外楔材9Cの先細傾斜部91に内楔材9Aの後細傾斜部96が当接するまで嵌挿すると、枠部貫通孔6aと内外楔材9A,9Cの抜き孔9a,9cと柱壁挿通孔pとが連通する。そこに図8−5(イ)の如く第五ワンサイドロック装置15を接合体枠部6の外側から挿通し、図8−5(ロ)の如く鍔部3bを接合体枠部6の外面に当接するまで挿入し、少なくとも拡大機能部31を中空部Qに達するようにしておく。
次いで加締式顎付スリーブ3Aより外部に露出している固定ナット20を図8−5(ハ)の如く締付けると、尻止ボルト1Aの膨大部1dが前記スリーブ3Aの拡大機能部31に、鍔部3bが接合体枠部6の外面に当接する。更に締付けると、尻止ボルト1Aは抜け出し方向に移行し、その移行に従って拡大機能部31が圧縮され、図8−5(ニ)の如く外周に拡大変形して加締め部32と成り、図8−4の如く鋼管柱M1と枠部6とを、その間に介在する内外楔材9A,9Cにて間隙Sを保って固定した後、上下フランジ71,72に鉄骨梁Nを取付ける。
次いで加締式顎付スリーブ3Aより外部に露出している固定ナット20を図8−5(ハ)の如く締付けると、尻止ボルト1Aの膨大部1dが前記スリーブ3Aの拡大機能部31に、鍔部3bが接合体枠部6の外面に当接する。更に締付けると、尻止ボルト1Aは抜け出し方向に移行し、その移行に従って拡大機能部31が圧縮され、図8−5(ニ)の如く外周に拡大変形して加締め部32と成り、図8−4の如く鋼管柱M1と枠部6とを、その間に介在する内外楔材9A,9Cにて間隙Sを保って固定した後、上下フランジ71,72に鉄骨梁Nを取付ける。
本発明による建築用鉄骨構造の第八実施形態を、第七実施形態と相違する点について説明すると、第八実施形態の建築用鉄骨構造は図9−1〜図9−4の如く、楔材9として差込式内楔材9Bと外楔材9Cを用い、差込式内楔材9Bは図9−4の如く後細傾斜部96に下向きに広口となる下広テーパー孔9bを穿設け、ワンサイドロック装置10として差込式内楔材9Bと外楔材9Cとに対応する第六ワンサイドロック装置16を用い、この第六ワンサイドロック装置16は第一ワンサイドロック装置11における筒状スペーサ22の代わりに先細筒状スペーサ22Bを用いるもので、先細筒状スペーサ22Bは図9−2の如く筒状スペーサ22の一方側に先細となる円錐部22bを備え、円錐部22bを差込式内楔材9Bの下広テーパー孔9bへ挿入するに従って、差込式内楔材9Bは下降方向に移行され、外楔材9Cとの接合を密にする。
第八実施形態の施工例を説明すれば、予め図9−2の如く加締式顎付スリーブ3Aの外側に先細筒状スペーサ22Bを嵌挿し、雄ねじ部1bに固定ナット20を螺合して第六ワンサイドロック装置16を組み立ておき、図9−1の如く鋼管柱M1の柱壁挿通孔pに、鋼管柱M1の外側から外楔材9Cのフック92を挿入係止しておき、この外楔材9Cを備えた鋼管柱M1に先ず双フランジ接合体52Aの背高枠部6Aを上方から嵌挿し、該枠部貫通孔6aと外楔材抜き孔9cと柱壁挿通孔pとを連通した後、接合体枠部6と外楔材9Cとの間に差込式内楔材9Bを上側から挿入し、該内楔材9Bの下広テーパー孔9bの小径部を枠部貫通孔6aに合致させる。
先ず図9−3(イ)(ロ)の如く第六ワンサイドロック装置16を接合体枠部6の外側から挿通せしめ、鍔部3bを枠部6の外面に当接するまで挿入し、少なくとも拡大機能部31を鋼管柱M1の中空部Qに達するようにしておく。
次いで接合体枠部6より外部に露出している固定ナット20を締付けると、尻止ボルト1Aの膨大部1dが前記スリーブ3Aの拡大機能部31に、鍔部3bが枠部6の外面に当接する。更に締付けると、尻止ボルト1Aは抜け出し方向に移行し、その移行に従って拡大機能部31が図9−3(ハ)の如く圧縮され、図9−3(ニ)の如く外周に拡大変形して加締め部32と成る一方、先細筒状スペーサ22Bの円錐部22bが差込式内楔材9Bの下広テーパー孔9bに深く挿入し、即ち、小径部から大径部に移行し、その移行に伴い差込式内楔材9Bが下降方向に押圧され、外楔材9Cと密に当接し、接合体枠部6と鋼管柱M1の柱壁mとを、その間に介在する両楔材9B,9Cにて間隙Sを保って固定する。
先ず図9−3(イ)(ロ)の如く第六ワンサイドロック装置16を接合体枠部6の外側から挿通せしめ、鍔部3bを枠部6の外面に当接するまで挿入し、少なくとも拡大機能部31を鋼管柱M1の中空部Qに達するようにしておく。
次いで接合体枠部6より外部に露出している固定ナット20を締付けると、尻止ボルト1Aの膨大部1dが前記スリーブ3Aの拡大機能部31に、鍔部3bが枠部6の外面に当接する。更に締付けると、尻止ボルト1Aは抜け出し方向に移行し、その移行に従って拡大機能部31が図9−3(ハ)の如く圧縮され、図9−3(ニ)の如く外周に拡大変形して加締め部32と成る一方、先細筒状スペーサ22Bの円錐部22bが差込式内楔材9Bの下広テーパー孔9bに深く挿入し、即ち、小径部から大径部に移行し、その移行に伴い差込式内楔材9Bが下降方向に押圧され、外楔材9Cと密に当接し、接合体枠部6と鋼管柱M1の柱壁mとを、その間に介在する両楔材9B,9Cにて間隙Sを保って固定する。
本発明による建築用鉄骨構造の第九実施形態を図10−1〜図10−4に基づき説明すると、鉄骨柱Mの外側に柱接合体5を密嵌し、これをワンサイドロック装置10にて固定するものであり、鉄骨柱Mとして鋼管柱M1を、柱接合体5として柱梁接合体5Aの双フランジ接合体52Aを、ワンサイドロック装置10として実施例5の第五ワンサイドロック装置15を用い、双フランジ接合体52Aは鋼管柱M1の外側に密嵌する背高枠部6Aの上下に図10−2の如く環状フランジ7Aを備え、背高枠部6Aを例えば焼き嵌め式(背高枠部6Aを加熱して膨張させる)に密嵌し、密嵌状態にある背高枠部6Aと鋼管柱M1の柱壁mとを第五ワンサイドロック装置15にて固定するものである。
第九実施形態の施工例を説明すると、予め双フランジ接合体52Aの背高枠部6Aを鋼管柱M1の太さに合わせて形成し、鋼管柱壁mに挿通孔pを、背高枠部6Aに柱壁挿通孔pに連通する貫通孔6aを形成しておき、先ず、背高枠部6Aを膨張するまで加熱し、膨張した背高枠部6Aを鋼管柱M1の上方から鉄骨梁Nの取付け位置まで嵌挿し、枠部貫通孔6aと柱壁挿通孔pとを連通状態にした後、背高枠部6Aに空気や水等を吹付けて冷却し、冷却による収縮にて背高枠部6Aを鋼管柱M1に密着する。
次いで、第五ワンサイドロック装置15を図10−3の如く枠部貫通孔6aから柱壁挿通孔pに挿入し、鍔部3bを背高枠部6Aに当接するまで挿入すると、少なくとも拡大機能部31は柱壁挿通孔pを通り抜けて鋼管柱M1の中空部Q内に達する。その後、固定ナット20を締付けることで、鍔部3bが背高枠部6Aの外面に当接し、固定ボルト1が抜け出し方向に移行し、その移行に従って固定ボルト1の膨大部1dが図10−4(イ)の如く前記顎付スリーブ3Aの拡大機能部31を圧縮し、図10−4(ロ)(ハ)の如く外周に拡大変形して加締め部32と成り、密嵌状態にある背高枠部6Aと鋼管柱M1の柱壁mとを固定し、図10−1の如く上下フランジ71,72に鉄骨梁Nを取付ける。
次いで、第五ワンサイドロック装置15を図10−3の如く枠部貫通孔6aから柱壁挿通孔pに挿入し、鍔部3bを背高枠部6Aに当接するまで挿入すると、少なくとも拡大機能部31は柱壁挿通孔pを通り抜けて鋼管柱M1の中空部Q内に達する。その後、固定ナット20を締付けることで、鍔部3bが背高枠部6Aの外面に当接し、固定ボルト1が抜け出し方向に移行し、その移行に従って固定ボルト1の膨大部1dが図10−4(イ)の如く前記顎付スリーブ3Aの拡大機能部31を圧縮し、図10−4(ロ)(ハ)の如く外周に拡大変形して加締め部32と成り、密嵌状態にある背高枠部6Aと鋼管柱M1の柱壁mとを固定し、図10−1の如く上下フランジ71,72に鉄骨梁Nを取付ける。
本発明による建築用鉄骨構造の第十実施形態を、第九実施形態と相違する点について説明すると、第十実施形態の建築用鉄骨構造は図11−1〜図11−3の如く、柱梁接合体5Aとして単フランジ接合体51Aを二体用い、その一方を上位接合体511A、他方を下位接合体512Aとし、各接合体511A,512Aの枠部6を例えば焼き嵌め式(枠部6を加熱して膨張させる)に密嵌し、密嵌状態にある接合体枠部6と鋼管柱壁mとを第五ワンサイドロック装置15にて固定するものであり、単フランジ接合体51Aのフランジ7として、図11−2と図11−3の如く方向性フランジ7Bを段違いに備え、上下フランジ71,72に図11−1の如く鉄骨梁Nを取付けている。
本発明による建築用鉄骨構造の第十一実施形態を、前記実施形態と相違する点について説明すると、第十一実施形態の建築用鉄骨構造は図12−1〜図12−5の如く、鋼管柱M1と単フランジ接合体51Aとを固定するワンサイドロック装置10として、固定ボルト1に周知ボルト1Bを、ロック手段2に加締式顎付段状ナット4Bを用いる第七ワンサイドロック装置17を採用するもので、周知ボルト1Bはロッド1aの一方に頭部1cを、他方に雄ねじ部1bを備え、加締式顎付段状ナット4Bは図12−3(イ)の如く胴部4aの挿入後側にスペーサ部4cと接合体枠部6の外面に当接する鍔部4bとを、挿入先側に拡大機能部41と雌ねじ部43とを順に備え、拡大機能部41に挿入方向に平行するスリット41aを設け、ナット胴部4aは少なくとも拡大機能部41が鋼管柱M1の柱壁mを通り抜けて中空部Qに達する貫通長さhを有し、接合体枠部6と鋼管柱M1との取付け完了時に、拡大機能部41が外周に拡大変形して加締め部42と成り、枠部6と鋼管柱M1の柱壁mとを、その間に介在するスペーサ部4cにて間隙Sを保って固定し、上下フランジ71,72に鉄骨梁N、又は梁高調整台Jを介して鉄骨梁Nを取付ける。
第十一実施形態の施工例を説明すれば、予め、図12−3(ロ)(ハ)の如く加締式顎付段状ナット4Bの鍔部4b側から周知ボルト1Bを挿入し、ボルト雄ねじ部1bをナット雌ねじ部43に少し螺合して第七ワンサイドロック装置17を組み立て、それを図12−4(イ)(ロ)の如く枠部貫通孔6aから柱壁挿通孔pに向けて挿入し、鍔部4bを接合体枠部6の外面に当接するまで挿入すると、少なくとも拡大機能部41が図12−4(ハ)(ニ)の如く柱壁挿通孔pを通り抜け、鋼管柱M1の中空部Qまで達し、スペーサ部4cが枠部6と鋼管柱壁mとの間に介在する。
次いで、鍔部4bを接合体枠部6の外面に当接する状態で、周知ボルト1Bを図12−5(イ)の如く締付け方向に回動すると、雌ねじ部43はボルト頭部1c方向に移行し、その移行に伴い拡大機能部41が圧縮され、図12−5(ロ)(ハ)の如く外周に拡大変形して加締め部42と成り、枠部6と鋼管柱M1の柱壁mとを、その間に介在するスペーサ部4cにて間隙Sを保って固定する。
次いで、鍔部4bを接合体枠部6の外面に当接する状態で、周知ボルト1Bを図12−5(イ)の如く締付け方向に回動すると、雌ねじ部43はボルト頭部1c方向に移行し、その移行に伴い拡大機能部41が圧縮され、図12−5(ロ)(ハ)の如く外周に拡大変形して加締め部42と成り、枠部6と鋼管柱M1の柱壁mとを、その間に介在するスペーサ部4cにて間隙Sを保って固定する。
本発明による建築用鉄骨構造の第十二実施形態を、第十一実施形態と相違する点について説明すると、第十二実施形態の建築用鉄骨構造は図13−1の如く、鉄骨柱Mの柱壁mと柱接合体5の背高枠部6Aとの間隙Sに間隔保持材8を介在し、その三者をワンサイドロック装置10にて固定するもので、ワンサイドロック装置10として固定ボルト1に周知ボルト1Bを、ロック手段2に加締式顎付ナット4Aを用いる第八ワンサイドロック装置18を採用するもので、加締式顎付ナット4Aは胴部4aの挿入後側に背高枠部6Aの外面に当接する鍔部4bを、挿入先側に拡大機能部41と雌ねじ部43とを順に備え、拡大機能部41に挿入方向に平行するスリット41aを設け、鉄骨柱壁mと背高枠部6Aと間隔保持材8との取付け完了時に、拡大機能部41が外周に拡大変形して加締め部42と成り、鉄骨柱Mと柱接合体5とを、その間に介在する間隔保持材8にて間隙Sを保って固定する。
第八ワンサイドロック装置18の加締式顎付ナット4Aは、第七ワンサイドロック装置17の加締式顎付段状ナット4Bからスペーサ部4cを取除いたものである。
第八ワンサイドロック装置18の加締式顎付ナット4Aは、第七ワンサイドロック装置17の加締式顎付段状ナット4Bからスペーサ部4cを取除いたものである。
本発明による建築用鉄骨構造の第十三実施形態を、第十二実施形態と相違する点について説明すると、第十三実施形態の建築用鉄骨構造は図13−2の如く、鉄骨柱Mの外側に柱接合体5の背高枠部6Aを密嵌し、密嵌状態にある鉄骨柱Mの柱壁mと背高枠部6Aとを、第十二実施形態と同様の第八ワンサイドロック装置18を用いて固定するものであり、背高枠部6Aを鉄骨柱Mの外側に密嵌する寸法に形成しておき、これを例えば焼き嵌め式(背高枠部6Aを加熱して膨張させる)に密嵌するものである。
本発明による建築用鉄骨構造の第十四実施形態を、前記実施形態と相違する点について説明すると、第十四実施形態の建築用鉄骨構造は図14−1の如く、柱接合体5として同じ鋼管柱M1,M1を上下に連結する柱柱接合体5Bを用い、柱柱接合体5Bは背高枠部6Aの内周中間部に環状仕切部5bを備え、環状仕切部5bより上側と下側の背高枠部6Aに貫通孔6aを穿設し、第十一実施形態と同様の第七ワンサイドロック装置17を用いて環状仕切部5bより上側に上位鋼管柱M1を、環状仕切部5bより下側に下位鋼管柱M1を固定するものである。
本発明による建築用鉄骨構造の第十五実施形態を、第十四実施形態と相違する点について説明すると、第十五実施形態の建築用鉄骨構造は図14−2の如く、柱接合体5として太さの異なる鋼管柱M1,M2を上下に連結する大小柱接合体5Cを用い、大小柱接合体5Cは大径枠部61と小径枠部62の間にテーパ枠部63を備え、テーパー枠部63の内周側に環状仕切部5cを備え、大径枠部61と小径枠部62とに貫通孔6aを穿設し、第十一実施形態と同様の第七ワンサイドロック装置17を用いて環状仕切部5bより上側の小径枠部62に上位鋼管柱M1を、環状仕切部5bより下側の大径枠部61に下位鋼管柱M2を固定するものである。
本発明による建築用鉄骨構造の第十六実施形態を、前記実施形態と相違する点について説明すると、第十六実施形態の建築用鉄骨構造は図15−1の如く、柱接合体5として建築用基礎に固定する台座接合体5Dを用いるもので、台座接合体5Dは枠部6の下端に、枠部6の横断面より広い接地板5dを備え、接地板5dに取付孔を穿設し、この接地板5dを建築用基礎の上にアンカーボルト等で取付け、枠部6の内部に鋼管柱M1を挿入し、これを第十一実施形態と同様の第七ワンサイドロック装置17にて固定する。
本発明による建築用鉄骨構造の第十七実施形態を、第十六実施形態と相違する点について説明すると、第十七実施形態の建築用鉄骨構造は図15−2の如く、柱接合体5として頭冠接合体5Eを用いるもので、頭冠接合体5Eは枠部6の上端に天板5eを備え、頭冠接合体枠部6の枠部6と鋼管柱M1とを、第十一実施形態と同様の第七ワンサイドロック装置17にて固定する一方、その下方に単フランジ接合体51Aを固定し、頭冠接合体5Eの天板5eを上フランジ71、単フランジ接合体51Aのフランジ7を下フランジ72とし、上下フランジ71,72に鉄骨梁Nを取付ける。
本発明による建築用鉄骨構造の第十八実施形態を、最良形態と相違する点について説明すると、第十八実施形態の建築用鉄骨構造は図20−1〜図20−3の如く、鋼管柱M1の柱壁mと柱接合体5の枠部6とを塑性変形可能な壁厚さtとし、且つ鋼管柱M1と柱接合体5との間隙Sを、鋼管柱壁mと接合体枠部6の塑性変形量以下にて嵌挿する場合、第五ワンサイドロック装置15を用いて固定するものであり、該ロック装置15を締付けると、締付け部において鋼管柱壁mが接合体枠部6に向けて凸曲し、接合体枠部6が鋼管柱M1に向けて凸曲し、両者が相互に接合する状態で固定される。
接合体枠部6と鋼管柱壁mとの塑性変形可能な壁厚さtは、材質によって多少異なるも16mm以下であり、間隙Sは5mm以下が望ましい。
接合体枠部6と鋼管柱壁mの一方を塑性変形可能な壁厚さtとしても略同様の効果が得られる。
接合体枠部6と鋼管柱壁mとの塑性変形可能な壁厚さtは、材質によって多少異なるも16mm以下であり、間隙Sは5mm以下が望ましい。
接合体枠部6と鋼管柱壁mの一方を塑性変形可能な壁厚さtとしても略同様の効果が得られる。
本発明による建築用鉄骨構造の第十九実施形態を、前記実施形態と相違する点について説明すると、第十九実施形態の建築用鉄骨構造は図21−1〜図21−3の如く、柱梁接合体5Aの枠部6として固定位置補強枠部6Bを、ワンサイドロック装置10として第九ワンサイドロック装置19を用い、固定位置補強枠部6Bはボルト挿通位置に、枠部6Bより外側に膨出する球面部65を設け、該球面部65に貫通孔6aを穿設しており、第九ワンサイドロック装置19は鍔部3bの当接側に球面部65の膨出に応じた弧状面3dを備えた加締式曲面顎付スリーブ3Cと、尻止ボルト1Aと、固定ナット20とから成る。
先ず固定位置補強枠部6Bに貫通孔6aを穿設し、その貫通孔6aを中心にして油圧治具等を用いて球面部65を形成する。
先ず固定位置補強枠部6Bに貫通孔6aを穿設し、その貫通孔6aを中心にして油圧治具等を用いて球面部65を形成する。
本発明による建築用鉄骨構造の内、鋼管柱M1と柱接合体5とを間隙Sを保って固定する実施形態は、鋼管柱M1と柱接合体5とが四角筒で、四方に間隙Sを有して固定するものを対象にしているが、図16−1と図16−2の如く鋼管柱M1の一隅に柱接合体5を片寄せ、鋼管柱M1と柱接合体5の二面を相互に接合し、他の二面側に間隙Sを持たせて固定することも可能で、その場合、接合状態にある鋼管柱M1と柱接合体5とを第五ワンサイドロック装置15、又は第八ワンサイドロック装置18を用いて固定し、間隙Sを保つ側を他のワンサイドロック装置10にて固定することも可能である。
また、四角筒の鋼管柱M1と柱接合体5との何れかを一方側に引き寄せ、一面を相互に接合し、他の三面側に間隙Sを持たせて固定することも可能である。
また、四角筒の鋼管柱M1と柱接合体5との何れかを一方側に引き寄せ、一面を相互に接合し、他の三面側に間隙Sを持たせて固定することも可能である。
周知ボルト1Bの頭部1cは、尻止ボルト1Aの一方側に設けた膨大部1dに相当し、膨大部1dと同様にロック手段2を加圧する。固定ボルト1のロッド長さHは、鋼管柱M1と接合体枠部6との間隙S、枠壁厚さt、柱壁mを通り抜けて中空部Qに達する拡大機能筒体21と拡大機能部31,41の貫通長さhに対応する。
尻止ボルト1Aを用いる建築用鉄骨構造の実施形態、及び施工例において、該ボルト1Aに予め固定ナット20を螺合した状態で枠部貫通孔6aより柱壁挿通孔pに挿通していたが、固定ナット20を後から螺合することも可能である。特に、変形感知式ロック手段2Bにあっては、後から環状体24を嵌挿し、次いで固定ナット20を螺合することも可能である。
尻止ボルト1Aを用いる建築用鉄骨構造の実施形態、及び施工例において、該ボルト1Aに予め固定ナット20を螺合した状態で枠部貫通孔6aより柱壁挿通孔pに挿通していたが、固定ナット20を後から螺合することも可能である。特に、変形感知式ロック手段2Bにあっては、後から環状体24を嵌挿し、次いで固定ナット20を螺合することも可能である。
間隙Sを有して鋼管柱M1と柱接合体5とを固定する建築用鉄骨構造、及び間隙Sに間隔保持材8、又は楔材9を介在する建築用鉄骨構造にあっては、間隙Sに図17−1〜図17−3の如く充填材Kを充填し、例えばモルタル、石膏、砂、鉛、樹脂、合成ゴム、及びそれらの2種類以上の混合充填材Kを充填すれば、固定強度や耐久力が飛躍的に向上する。反面、解体や再利用が不便になる。
第九実施形態と第十実施形態、及び第十三実施形態において、鋼管柱M1に対する枠部6の密嵌手段として、焼き嵌め式以外に・微小隙間による密着工法や溶接工法を取入れることも可能である。
第九実施形態と第十実施形態、及び第十三実施形態において、鋼管柱M1に対する枠部6の密嵌手段として、焼き嵌め式以外に・微小隙間による密着工法や溶接工法を取入れることも可能である。
単フランジ接合体51Aと双フランジ接合体52Aのフランジ7として、図5−2、図10−2の如く枠部6又は背高枠部6Aから側方に延長し外周を一巡する環状フランジ7Aを用いると、任意方向に鉄骨梁Nを取付けることができる。特に鉄骨梁Nが大きい場合に適する。
また、単フランジ接合体51Aと双フランジ接合体52Aのフランジ7として、図1−2、図11−2、図11−3、図12−2、図16−2、図20−3、図21−3の如く枠部6又は背高枠部6Aから任意方向に延長する方向性フランジ7Bを設ける場合、方向性フランジ7Bとして例えば直角を成すアングル材やH型鋼Gを溶着し、H型鋼Gの竪骨g1,g2を上下フランジ71,72とすることも可能である。
また、単フランジ接合体51Aと双フランジ接合体52Aのフランジ7として、図1−2、図11−2、図11−3、図12−2、図16−2、図20−3、図21−3の如く枠部6又は背高枠部6Aから任意方向に延長する方向性フランジ7Bを設ける場合、方向性フランジ7Bとして例えば直角を成すアングル材やH型鋼Gを溶着し、H型鋼Gの竪骨g1,g2を上下フランジ71,72とすることも可能である。
また、図10−1、図16−1、図20−2、図21−2の如く下フランジ72に鉄骨柱M及び鉄骨梁Nより耐久力が僅かに劣る制振ダンパーFを取付け、その制振ダンパーFと上フランジ71とに鉄骨梁Nを取付ける。制振ダンパーFを備えておくと、建物が地震等によって一定以上の振動を受けた時、鉄骨梁Nや鉄骨柱Mに先駆けて変形又は破損し、鉄骨柱Mや鉄骨梁Nへの影響を軽減する。
柱梁接合体5Aとして、単フランジ接合体51Aを用いると、図11−1と図11−3の如く鉄骨梁Nのスパンが異なる場合にも、それらの梁端における梁成を一致させてフランジ7との取り合いを確保しながら、スパンに応じて梁の耐力を調整することができるし、鉄骨梁Nの段違い施工にも適する。また、双フランジ接合体52Aに梁高さの異なる鉄骨梁N、例えば長スパン鉄骨梁Nと短スパン鉄骨梁N1とを固定する場合、下フランジ72に図12−1の如く梁高調整台Jを取付け、その梁高調整台Jと上フランジ71とに鉄骨梁Nを取付ける。
柱梁接合体5Aとして、単フランジ接合体51Aを用いると、鉄骨梁Nのスパンが異なる場合にも、それらの梁端における梁成を一致させてフランジ7との取り合いを確保しながら、スパンに応じて梁の耐力を調整することができるし、鉄骨梁Nの段違い施工にも適する。
制振ダンパーFと梁高調整台JにH型材を用いる場合、図18−1と図18−2の如く方向性フランジ7Bの下フランジ72に横向きしたH型鋼Gの横骨g3が挿入可能となる割り溝73を設けておけば、H型鋼Gより成る制振ダンパーFと梁高調整台Jの組み込み・着脱が容易になるばかりか、軽量化・柱接合体5の共用化等を図りやすい。
柱梁接合体5Aとして、単フランジ接合体51Aを用いると、図11−1と図11−3の如く鉄骨梁Nのスパンが異なる場合にも、それらの梁端における梁成を一致させてフランジ7との取り合いを確保しながら、スパンに応じて梁の耐力を調整することができるし、鉄骨梁Nの段違い施工にも適する。また、双フランジ接合体52Aに梁高さの異なる鉄骨梁N、例えば長スパン鉄骨梁Nと短スパン鉄骨梁N1とを固定する場合、下フランジ72に図12−1の如く梁高調整台Jを取付け、その梁高調整台Jと上フランジ71とに鉄骨梁Nを取付ける。
柱梁接合体5Aとして、単フランジ接合体51Aを用いると、鉄骨梁Nのスパンが異なる場合にも、それらの梁端における梁成を一致させてフランジ7との取り合いを確保しながら、スパンに応じて梁の耐力を調整することができるし、鉄骨梁Nの段違い施工にも適する。
制振ダンパーFと梁高調整台JにH型材を用いる場合、図18−1と図18−2の如く方向性フランジ7Bの下フランジ72に横向きしたH型鋼Gの横骨g3が挿入可能となる割り溝73を設けておけば、H型鋼Gより成る制振ダンパーFと梁高調整台Jの組み込み・着脱が容易になるばかりか、軽量化・柱接合体5の共用化等を図りやすい。
また、二体の単フランジ接合体51Aを用いる実施形態において、二体の単フランジ接合体51Aに替えて双フランジ接合体52Aを用いることも可能であるし、反対に、双フランジ接合体52Aを用いる実施形態において、その代わりに単フランジ接合体51Aを二体用いることも可能である。
双フランジ接合体52Aを用いると、鉄骨柱Mに対する柱接合体5の嵌挿工程が一度で済む。
鉄骨柱Mの柱壁mと接合体枠部6とを、間隙Sを保って固定する建築用鉄骨構造において、図19の如く第七ワンサイドロック装置17を用いて固定することも可能である。
双フランジ接合体52Aを用いると、鉄骨柱Mに対する柱接合体5の嵌挿工程が一度で済む。
鉄骨柱Mの柱壁mと接合体枠部6とを、間隙Sを保って固定する建築用鉄骨構造において、図19の如く第七ワンサイドロック装置17を用いて固定することも可能である。
ワンサイドロック装置10の締付けにおいて、固定ナット20を適宜締付けた後、該ナット20の回転を工具で阻止し、ピンテール1eを図1−5、図2−3、図3−3、図4−3、図7−4、図8−6、図9−3、図10−4の如く固定ナット20と反対方向に回転し、ピンテール1eが切断するまで回転することで、ロック手段2の固定トルクが所定値に達する。このことにより、ロック手段2が所定のトルクで固定されていることが外観から観察し得る。
加締式顎付スリーブ3Aは第一ワンサイドロック装置11と第四〜第六ワンサイドロック装置14,15,16に共通し、筒状スペーサ22は第一乃至第三ワンサイドロック装置11,12,13に共通し、拡大機能筒体21は第二ワンサイドロック装置12と第三ワンサイドロック装置13に共通しているので、これらのワンサイドロック装置11,12,13,14,15,16を安価に提供し得る。
第五実施形態において、一定肉厚材8Aに柱壁挿通孔pと連通する挿通孔8aを穿設すると、第五ワンサイドロック装置15を用いて固定することができる。
加締式顎付スリーブ3Aは第一ワンサイドロック装置11と第四〜第六ワンサイドロック装置14,15,16に共通し、筒状スペーサ22は第一乃至第三ワンサイドロック装置11,12,13に共通し、拡大機能筒体21は第二ワンサイドロック装置12と第三ワンサイドロック装置13に共通しているので、これらのワンサイドロック装置11,12,13,14,15,16を安価に提供し得る。
第五実施形態において、一定肉厚材8Aに柱壁挿通孔pと連通する挿通孔8aを穿設すると、第五ワンサイドロック装置15を用いて固定することができる。
ワンサイドロック装置10の代わりに、第一〜第三ワンサイドロック装置11,12,13及び第七ワンサイドロック装置17を用い、第一ワンサイドロック装置11の代わりに、ワンサイドロック装置10と第二・第三ワンサイドロック装置12,13及び第七ワンサイドロック装置17を用い、第二ワンサイドロック装置12の代わりに、ワンサイドロック装置10と第一・第三ワンサイドロック装置11,13及び第七ワンサイドロック装置17を用い、第三ワンサイドロック装置13の代わりに、ワンサイドロック装置10と第一・第二ワンサイドロック装置11,12及び第七ワンサイドロック装置17を用い、第七ワンサイドロック装置17の代わりに、ワンサイドロック装置10と第一〜第三ワンサイドロック装置11,12,13を用いることができる。
また、第五ワンサイドロック装置15の代わりに第八ワンサイドロック装置18や、筒状スペーサ22を取除いた第二ワンサイドロック装置12及び第三ワンサイドロック装置13を用いることも可能である。反対に第八ワンサイドロック装置18の代わりに第五ワンサイドロック装置15を用いることができる。
また、第五ワンサイドロック装置15の代わりに第八ワンサイドロック装置18や、筒状スペーサ22を取除いた第二ワンサイドロック装置12及び第三ワンサイドロック装置13を用いることも可能である。反対に第八ワンサイドロック装置18の代わりに第五ワンサイドロック装置15を用いることができる。
拡大機能筒体21と拡大機能部31,41にあっては、スリット21a,31a,41aの形成範囲を薄肉にしたり、形成範囲の中央部を予め円周方向にわずかに膨らませたり、また入口側と出口側を熱処理して硬化すれば、圧縮力を受けた時に加締め部26,32,42への変形が容易となる。
顎付スリーブ3,3A,3B,3Cの鍔部3b、及び顎付ナット4A,4Bの鍔部4bを柱接合体5に溶着したり、更に固定ナット20を鍔部3b,4bに溶着することも可能である。
背高枠部6Aの柱接合体5にあっては、鉄骨柱Mの上下連結に利用し得る。
外ダイヤフラム形式では、固定ボルト1に引張力が作用しないため、低強度のワンサイド固定ボルトでも接合可能。鉛直荷重(長期荷重)に対してのみ設計するため、原則外側の拡幅スリーブも有効断面積にカウントする。
顎付スリーブ3,3A,3B,3Cの鍔部3b、及び顎付ナット4A,4Bの鍔部4bを柱接合体5に溶着したり、更に固定ナット20を鍔部3b,4bに溶着することも可能である。
背高枠部6Aの柱接合体5にあっては、鉄骨柱Mの上下連結に利用し得る。
外ダイヤフラム形式では、固定ボルト1に引張力が作用しないため、低強度のワンサイド固定ボルトでも接合可能。鉛直荷重(長期荷重)に対してのみ設計するため、原則外側の拡幅スリーブも有効断面積にカウントする。
柱梁接合体5Aに取付ける鉄骨梁Nとして、横骨n3の上下に竪骨n1,n2を備えたH型鋼Gを横向きに用い、一方の竪骨n1を上フランジ71の下に、他方の竪骨n2を下フランジ72の上に重ね、一方の竪骨n1と上フランジ71を、及び他方の竪骨n2と下フランジ72をボルト止めするか、他方の竪骨n2を下フランジ72の上に重ねてボルト止めした時、一方の竪骨n1が上フランジ71と一致し、一方の竪骨n1と上フランジ71とに跨って連結板Uをボルト止めし、或は一方の竪骨n1が上フランジ71と、他方の竪骨n2が下フランジ72と一致し、一方の竪骨n1と上フランジ71、及び他方の竪骨n2と下フランジ72とに跨って連結板Uをボルト止めして取付ける。
H型鋼Gの代わりにI型鋼を用いることも可能である。
H型鋼Gの代わりにI型鋼を用いることも可能である。
10〜19 ワンサイドロック装置
1 固定ボルト、1A 尻止ボルト、1B 周知ボルト
1a ロッド、1b 雄ねじ部、1c 頭部、1d 膨大部、1e ピンテール
2 ロック手段、2A 分散式ロック手段、2B 変形感知式ロック手段
21 拡大機能筒体、22 筒状スペーサ、22A 斜面付き筒状スペーサ
22B 先細式筒状スペーサ、22a 傾斜面、22b 円錐部
23 鋼筒体、24 環状体、25 破断ワッシャー、26 加締め部
27 凸条部
20 固定ナット
3 顎付スリーブ、3A 加締式顎付スリーブ、3B 加締式顎付段状スリーブ
3C 加締式曲面顎付スリーブ
3a,4a 胴部、3b,4b 鍔部、3c,4c スペーサ部、3d 弧状面
31,41拡大機能部、32,42 加締め部、、43 雌ねじ部
21a,31a,41a スリット
4A 加締式顎付ナット、4B 加締式顎付段状ナット
5 柱接合体、5A 柱梁接合体、5B 柱柱接合体、5C 大小柱接合体
5D 台座接合体、5E 頭冠接合体
51A 単フランジ接合体、52A 双フランジ接合体
511A 上位接合体、512A 下位接合体
5b,5c 環状仕切部、5d 接地板、5e 天板
6 枠部、6A 背高枠部、6B 固定位置補強枠部、6a 貫通孔
61 大径枠部、62 小径枠部、63 テーパー枠部、65 球面部
7 フランジ、7A 環状フランジ、7B 方向性フランジ、7a 取付孔
71 上フランジ、72 下フランジ、73 割り溝
8 間隔保持材、8A 一定肉厚材、8a 挿通孔
9 楔材、9A 内楔材、9B 差込式内楔材、9C 外楔材、9D 溝付外楔材
91,96 傾斜部、92 フック、93 ストッパー、94 凹溝、97 挟持片
9a,9c,9d 抜き孔、9b 下広テーパー孔
F 制振ダンパー、J 梁高調整台
N,N1 鉄骨梁、n1,n2 竪骨、n3 横骨
M 鉄骨柱、M1,M2 鋼管柱(角型、丸型)、Q 中空部
m 柱壁、p 鉄骨柱挿通孔、柱壁挿通孔
G H型鋼、g1,g2 竪骨、g3 横骨
K 充填材
U 連結板
S 鋼管柱と接合体枠部との間隔
H ボルトのロッド長さ、h 顎付スリーブと顎付ナットの貫通長さ、鋼筒体長さ
T 枠部高さ、t 枠壁厚さ
1 固定ボルト、1A 尻止ボルト、1B 周知ボルト
1a ロッド、1b 雄ねじ部、1c 頭部、1d 膨大部、1e ピンテール
2 ロック手段、2A 分散式ロック手段、2B 変形感知式ロック手段
21 拡大機能筒体、22 筒状スペーサ、22A 斜面付き筒状スペーサ
22B 先細式筒状スペーサ、22a 傾斜面、22b 円錐部
23 鋼筒体、24 環状体、25 破断ワッシャー、26 加締め部
27 凸条部
20 固定ナット
3 顎付スリーブ、3A 加締式顎付スリーブ、3B 加締式顎付段状スリーブ
3C 加締式曲面顎付スリーブ
3a,4a 胴部、3b,4b 鍔部、3c,4c スペーサ部、3d 弧状面
31,41拡大機能部、32,42 加締め部、、43 雌ねじ部
21a,31a,41a スリット
4A 加締式顎付ナット、4B 加締式顎付段状ナット
5 柱接合体、5A 柱梁接合体、5B 柱柱接合体、5C 大小柱接合体
5D 台座接合体、5E 頭冠接合体
51A 単フランジ接合体、52A 双フランジ接合体
511A 上位接合体、512A 下位接合体
5b,5c 環状仕切部、5d 接地板、5e 天板
6 枠部、6A 背高枠部、6B 固定位置補強枠部、6a 貫通孔
61 大径枠部、62 小径枠部、63 テーパー枠部、65 球面部
7 フランジ、7A 環状フランジ、7B 方向性フランジ、7a 取付孔
71 上フランジ、72 下フランジ、73 割り溝
8 間隔保持材、8A 一定肉厚材、8a 挿通孔
9 楔材、9A 内楔材、9B 差込式内楔材、9C 外楔材、9D 溝付外楔材
91,96 傾斜部、92 フック、93 ストッパー、94 凹溝、97 挟持片
9a,9c,9d 抜き孔、9b 下広テーパー孔
F 制振ダンパー、J 梁高調整台
N,N1 鉄骨梁、n1,n2 竪骨、n3 横骨
M 鉄骨柱、M1,M2 鋼管柱(角型、丸型)、Q 中空部
m 柱壁、p 鉄骨柱挿通孔、柱壁挿通孔
G H型鋼、g1,g2 竪骨、g3 横骨
K 充填材
U 連結板
S 鋼管柱と接合体枠部との間隔
H ボルトのロッド長さ、h 顎付スリーブと顎付ナットの貫通長さ、鋼筒体長さ
T 枠部高さ、t 枠壁厚さ
Claims (13)
- 鉄骨柱(M)と、その外側に間隙(S)を有して嵌挿する柱接合体(5)とをワンサイドロック装置(10)にて固定するものであり、ワンサイドロック装置(10)は、固定ボルト(1)と、該ボルト(1)に嵌挿するロック手段(2)と、同ボルト(1)に螺合する固定ナット(20)とから成り、これを柱接合体貫通孔(6a)から鉄骨柱挿通孔(p)に向けて挿入し、ロック手段(2)の挿入後側を柱接合体(5)の外面に当接した時、挿入先側の少なくとも拡大機能部(31)が鉄骨柱挿通孔(p)を通り抜け、挿入後側の当接状態において固定ナット(20)を締付けることで、固定ボルト(1)は抜け出し方向にスライドし、それに従って拡大機能部(31)が圧縮され、外周に拡大変形して加締め部(32)と成り、鉄骨柱(M)と柱接合体(5)とが間隙(S)を保ち固定していることを特徴とする建築用鉄骨構造。
- 鉄骨柱(M)と柱接合体(5)との間隙(S)に間隔保持材(8)を介在し、その三者をワンサイドロック装置(10)にて固定していることを特徴とする請求項1記載の建築用鉄骨構造。
- 鉄骨柱(M)と柱接合体(5)との間隙(S)に、柱接合体(5)の内側に当接する内楔材(9A,9B)と、鉄骨柱(M)の外側に当接する外楔材(9C,9D)との少なくとも一方の楔材(9)を介在し、鉄骨柱(M)と楔材(9)と柱接合体(5)とをワンサイドロック装置(10)にて固定していることを特徴とする請求項1記載の建築用鉄骨構造。
- 鉄骨柱(M)とその外側に密嵌する柱接合体(5)とをワンサイドロック装置(10)にて固定するものであり、ワンサイドロック装置(10)は固定ボルト(1)と、該ボルト(1)に嵌挿するロック手段(2)と、同ボルト(1)に螺合する固定ナット(20)とから成り、これを柱接合体貫通孔(6a)から鉄骨柱挿通孔(p)に向けて挿入し、ロック手段(2)の挿入後端部を柱接合体(5)の外面に当接した時、挿入先側の少なくとも拡大機能部(31)が鉄骨柱挿通孔(p)を通り抜け、挿入後端部の当接状態において固定ナット(20)を締付けることで、固定ボルト(1)は抜け出し方向にスライドし、それに従って拡大機能部(31)が圧縮され、外周に拡大変形して加締め部(32)と成り、密嵌状態にある鉄骨柱(M)と柱接合体(5)とを固定していることを特徴とする建築用鉄骨構造。
- ワンサイドロック装置(10)は、ロック手段(2)が加締式顎付スリーブ(3A)と筒状スペーサ(22)とから成る第一ワンサイドロック装置(11)であり、加締式顎付スリーブ(3A)は胴部(3a)の挿入先側に拡大機能部(31)を、挿入後側に鍔部(3b)を備え、固定ボルト(1)に加締式顎付スリーブ(3A)を嵌挿し、スリーブ胴部(3a)の外側に筒状スペーサ(22)を嵌挿した状態で柱接合体貫通孔(6a)から鉄骨柱挿通孔(p)に挿入するもので、鍔部(3b)を柱接合体(5)の外面に当接した時、挿入先側の少なくとも拡大機能部(31)が鉄骨柱挿通孔(p)を通り抜け、鍔部(3b)の当接状態において固定ナット(20)を締付けることで、固定ボルト(1)は抜け出し方向にスライドし、それに従って拡大機能部(31)が圧縮され、外周に拡大変形して加締め部(32)と成り、鉄骨柱(M)と柱接合体(5)とが、その間に筒状スペーサ(22)を介在して間隙(S)を保ち固定していることを特徴とする請求項1記載の建築用鉄骨構造。
- ワンサイドロック装置(10)のロック手段(2)に加締式顎付段状スリーブ(3B)を用いるもので、該段状スリーブ(3B)は胴部(3a)の挿入先側に拡大機能部(31)を、挿入後側にスペーサ部(3c)と鍔部(3b)とを順に備え、鍔部(3b)を柱接合体(5)の外面に当接した時、挿入先側の少なくとも拡大機能部(31)が鉄骨柱挿通孔(p)を通り抜け、鍔部(3b)の当接状態において固定ナット(20)を締付けることで、固定ボルト(1)は抜け出し方向にスライドし、それに従って拡大機能部(31)が圧縮され、外周に拡大変形して加締め部(32)と成り、鉄骨柱(M)と柱接合体(5)とが、その間にスペーサ部(3c)を介在して間隙(S)を保ち固定していることを特徴とする請求項1記載の建築用鉄骨構造。
- ワンサイドロック装置(10)は、ロック手段(2)として顎付スリーブ(3)と、その外側に嵌挿する筒状スペーサ(22)と、請求項1の拡大機能部(31)に相当する拡大機能筒体(21)とから成る分散式ロック手段(2A)を用いた第二ワンサイドロック装置(12)であり、顎付スリーブ(3)は胴部(3a)の挿入後端側に鍔部(3b)を備え、分散式ロック手段(2A)は固定ボルト(1)に少なくとも拡大機能筒体(21)と顎付スリーブ(3)とを順に嵌挿し、スリーブ胴部(3a)の外側に筒状スペーサ(22)を嵌挿した状態で柱接合体貫通孔(6a)から鉄骨柱挿通孔(p)に挿入するもので、鍔部(3b)を柱接合体(5)の外面に当接した時、挿入先側の少なくとも拡大機能筒体(21)が鉄骨柱挿通孔(p)を通り抜け、鍔部(3b)の当接状態において固定ナット(20)を締付けることで、固定ボルト(1)は抜け出し方向にスライドし、それに従って拡大機能筒体(21)が圧縮され、外周に拡大変形して加締め部(26)と成り、鉄骨柱(M)と柱接合体(5)とが、その間に筒状スペーサ(22)を介在して間隙(S)を保ち固定していることを特徴とする請求項1記載の建築用鉄骨構造。
- ワンサイドロック装置(10)は、ロック手段(2)として請求項7の拡大機能筒体(21)と、請求項5の筒状スペーサ(22)、及び請求項7における顎付スリーブ(3)の胴部(3a)に相当する鋼筒体(23)と鍔部(3b)に相当する環状体(24)とから成る変形感知式ロック手段(2B)を用いた第三ワンサイドロック装置(13)であり、固定ボルト(1)に少なくとも拡大機能筒体(21)と鋼筒体(23)と環状体(24)とを順に嵌挿し、鋼筒体(23)の外側に筒状スペーサ(22)を嵌挿した状態で柱接合体貫通孔(6a)から鉄骨柱挿通孔(p)に挿入するもので、拡大機能筒体(21)と鋼筒体(23)とが鉄骨柱挿通孔(p)を通り抜け、環状体(24)が柱接合体(5)の外面に当接する状態において固定ナット(20)を締付けることで、前記ロック手段(2B)の構成部品が密に接合し、固定ボルト(1)が抜け出し方向にスライドし、それに従って拡大機能筒体(21)が圧縮され、外周に拡大変形して加締め部(26)と成り、鉄骨柱(M)と柱接合体(5)とが、その間に筒状スペーサ(22)を介在して間隙(S)を保ち固定し、且つ環状体(24)は一定のトルクを受けた時に構成部材の一部を破断することを特徴とする請求項1記載の建築用鉄骨構造。
- ワンサイドロック装置(10)は、固定ボルト(1)にロック手段(2)の加締式顎付スリーブ(3A)を嵌挿し、雄ねじ部(1b)に固定ナット(20)を螺合する第五ワンサイドロック装置(15)であり、該ワンサイドロック装置(15)を柱接合体貫通孔(6a)から鉄骨柱挿通孔(p)に向けて挿入し、加締式顎付スリーブ(3A)の鍔部(3b)を柱接合体(5)の外面に当接した時、挿入先側の少なくとも拡大機能部(31)が鉄骨柱挿通孔(p)を通り抜け、鍔部(3b)の当接状態において固定ナット(20)を締付けることで、固定ボルト(1)は抜け出し方向にスライドし、それに従って拡大機能部(31)が圧縮され、外周に拡大変形して加締め部(32)と成り、鉄骨柱(M)と柱接合体(5)とを密嵌状態で、或は間隔保持材(8)や楔材(9)を介して固定していることを特徴とする請求項2,3または4記載の建築用鉄骨構造。
- ワンサイドロック装置(10)は、固定ボルト(1)に周知ボルト(1B)を、ロック手段(2)に加締式顎付段状ナット(4B)を用いた第七ワンサイドロック装置(17)であり、加締式顎付段状ナット(4B)は胴部(4a)の挿入先側に拡大機能部(41)と雌ねじ部(43)を、挿入後側にスペーサ部(4c)と鍔部(4b)とを順に備え、鍔部(4b)を柱接合体(5)の外面に当接した時、少なくとも拡大機能部(41)が鉄骨柱挿通孔(p)を通り抜け、鍔部(4b)の当接状態において周知ボルト(1B)を締付けることで雌ねじ部(43)が抜け出し方向に螺進し、それに伴って拡大機能部(41)が圧縮され、外周に拡大変形して加締め部(42)と成り、鉄骨柱(M)と柱接合体(5)とを、その間に介在したスペーサ部(4c)にて間隙(S)を保ち固定していることを特徴とする請求項1記載の建築用鉄骨構造。
- ワンサイドロック装置(10)は、固定ボルト(1)に周知ボルト(1B)を、ロック手段(2)に加締式顎付ナット(4A)を用いた第八ワンサイドロック装置(18)であり、加締式顎付ナット(4A)は胴部(4a)の挿入後側に鍔部(4b)を、挿入先側に拡大機能部(41)と雌ねじ部(43)を順に備え、鍔部(4b)を柱接合体(5)の外面に当接した時、少なくとも拡大機能部(41)が鉄骨柱挿通孔(p)を通り抜け、鍔部(4b)の当接状態において周知ボルト(1B)を締付けることで雌ねじ部(43)が抜け出し方向に螺進し、それに伴って拡大機能部(41)が圧縮され、外周に拡大変形して加締め部(42)と成り、鉄骨柱(M)と柱接合体(5)とを固定していることを特徴とする請求項2,3または4記載の建築用鉄骨構造。
- 柱接合体(5)が、鉄骨梁(N)を連結するためのフランジ(7)を備えている柱梁接合体(5A)と、同じ太さの鉄骨柱(M)を上下方向に連結する柱柱接合体(5B)と、太さの異なる鉄骨柱(M)を上下方向に連結する大小柱接合体(5C)と、基礎から鉄骨柱(M)を支持する台座接合体(5D)と、鉄骨柱(M)の最上部に取付ける頭冠接合体(5E)との一つであることを特徴とする請求項1〜11の1に記載の建築用鉄骨構造。
- 柱接合体(5)が柱梁接合体(5A)であり、柱梁接合体(5A)のフランジ(7)に鉄骨柱(M)及び鉄骨梁(N)より耐久力が僅かに劣る制振ダンパー(F)と梁高調整台(J)との何れか一方を備えることを特徴とする請求項12記載の建築用鉄骨構造。
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