JP2007156097A - Optical fibre structure and optical apparatus - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、光ファイバを含む光ファイバ構造体、および、この光ファイバ構造体を含む光学装置(例えば光増幅器やレーザ発振器)に関するものである。 The present invention relates to an optical fiber structure including an optical fiber and an optical device (for example, an optical amplifier or a laser oscillator) including the optical fiber structure.
光ファイバが券回等されてなる光ファイバ構造体は、例えば光通信分野や光加工分野で用いられる光学装置に含まれる。このような光学装置として、例えば、コアがレーザ活性物質を含有する光ファイバが券回等されてなる光ファイバ構造体を光増幅媒体として含む光増幅器やレーザ発振器、光通信伝送路における正の波長分散を補償する為に負の波長分散を有する光ファイバが券回等されてなる光ファイバ構造体を含む分散補償器、温度や歪み等を検出する為の光ファイバが券回等されてなる光ファイバ構造体をセンサ部として含む各種の測定器、等が挙げられる。 An optical fiber structure in which an optical fiber is wound is included in an optical device used in the optical communication field or the optical processing field, for example. As such an optical device, for example, an optical amplifier or laser oscillator including an optical fiber structure in which an optical fiber containing a laser active substance containing a core is wound or the like as an optical amplification medium, a positive wavelength in an optical communication transmission line Dispersion compensator including an optical fiber structure in which an optical fiber having negative chromatic dispersion is wound to compensate for dispersion, and light in which an optical fiber for detecting temperature, strain, etc. is wound Examples include various measuring devices including a fiber structure as a sensor unit.
このような光ファイバ構造体において、券回等された光ファイバを安定に保持するため、光ファイバのクラッド間が融着や光学樹脂により接着される(例えば特許文献1や非特許文献1を参照)。
しかしながら、光ファイバのクラッド間を融着接続する場合、その融着の為の装置が必要であり、また、接続作業が容易でない。一方、光ファイバのクラッド間を光学樹脂により接着する場合、光ファイバを伝搬する光が光学樹脂により吸収されて損失を被り、例えば光増幅器やレーザ発振器における励起効率が低下する場合がある。本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、容易に製造することができ光損失を抑制することができる光ファイバ構造体および光学装置を提供することを目的とする。 However, when fusion-bonding between clads of optical fibers, an apparatus for the fusion is necessary, and the connection work is not easy. On the other hand, when the optical fiber clad is bonded with an optical resin, the light propagating through the optical fiber is absorbed by the optical resin and suffers a loss. For example, the pumping efficiency in an optical amplifier or a laser oscillator may decrease. The present invention has been made to solve the above-described problems, and an object thereof is to provide an optical fiber structure and an optical device that can be easily manufactured and can suppress optical loss.
本発明に係る光ファイバ構造体は、光ファイバの少なくとも一部においてクラッド間がポリシラザンまたはポリウレアシラザンにより接着されていることを特徴とする。 The optical fiber structure according to the present invention is characterized in that at least a part of the optical fiber is bonded with polysilazane or polyureasilazane between the clads.
本発明に係る光ファイバ構造体は、光ファイバのコアがレーザ活性物質を含有しているのが好適である。 In the optical fiber structure according to the present invention, it is preferable that the core of the optical fiber contains a laser active substance.
本発明に係る光ファイバ構造体は、光ファイバのコアに含有されたレーザ活性物質から放出される光を反射する反射部材を光ファイバの一端に備えるのが好適である。 The optical fiber structure according to the present invention is preferably provided with a reflecting member that reflects light emitted from the laser active material contained in the core of the optical fiber at one end of the optical fiber.
本発明に係る光ファイバ構造体は、光ファイバのコアに含有されたレーザ活性物質を励起する励起光を、光ファイバのクラッド間がポリシラザンまたはポリウレアシラザンにより接着された部分において光ファイバ内に導入する励起光導入部材を更に備えるのが好適である。 The optical fiber structure according to the present invention introduces excitation light for exciting the laser active substance contained in the core of the optical fiber into the optical fiber at a portion where the clad of the optical fiber is bonded with polysilazane or polyureasilazane. It is preferable to further include an excitation light introducing member.
本発明に係る光学装置は、上記の本発明に係る光ファイバ構造体と、この光ファイバ構造体に含まれる光ファイバに導入されるべき励起光を出力する励起光源と、を備えることを特徴とする。 An optical device according to the present invention includes the above-described optical fiber structure according to the present invention, and a pumping light source that outputs pumping light to be introduced into an optical fiber included in the optical fiber structure. To do.
本発明に係る光ファイバ構造体製造方法は、光ファイバの少なくとも一部においてクラッド間をポリシラザンまたはポリウレアシラザンにより接着して光ファイバ構造体を製造することを特徴とする。 The optical fiber structure manufacturing method according to the present invention is characterized in that an optical fiber structure is manufactured by adhering between clads with polysilazane or polyureasilazane in at least a part of an optical fiber.
本発明に係る光ファイバ構造体製造方法は、光ファイバの少なくとも一部においてクラッド間をポリシラザンまたはポリウレアシラザンにより接着して一旦製造されたものに対し、ポリシラザンまたはポリウレアシラザンにより接着された部分の一部を分離し光ファイバの長さを調整して光ファイバ構造体を製造するのが好適である。 The optical fiber structure manufacturing method according to the present invention is a method in which at least a part of an optical fiber is once manufactured by bonding between clads with polysilazane or polyureasilazane, whereas a part of a part bonded with polysilazane or polyureasilazane. It is preferable to manufacture the optical fiber structure by separating the optical fibers and adjusting the length of the optical fiber.
本発明では、光ファイバ構造体に含まれる光ファイバの少なくとも一部においてクラッド間がポリシラザンまたはポリウレアシラザンにより接着されている。このことから、本発明では、光ファイバのクラッド間を融着接続する場合と比較すると、融着の為の装置が不要であり、容易に製造することができる。また、本発明では、光ファイバのクラッド間を光学樹脂により接着する場合と比較すると、光ファイバを伝搬する間に光が被る損失が小さく、光学装置(例えば光増幅器やレーザ発振器)における励起効率の低下が抑制される。 In the present invention, at least a part of the optical fiber included in the optical fiber structure is bonded between the clads by polysilazane or polyureasilazane. For this reason, in the present invention, as compared with the case of fusion splicing between the clads of the optical fiber, an apparatus for fusion is unnecessary and can be easily manufactured. Further, in the present invention, compared to the case where the optical fiber clad is bonded with an optical resin, the loss of light during propagation through the optical fiber is small, and the pumping efficiency of the optical device (eg, optical amplifier or laser oscillator) is reduced. Reduction is suppressed.
本発明に係る光ファイバ構造体および光学装置は、容易に製造することができ、光損失を抑制することができる。 The optical fiber structure and the optical device according to the present invention can be easily manufactured, and light loss can be suppressed.
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。 The best mode for carrying out the present invention will be described below in detail with reference to the accompanying drawings. In the description of the drawings, the same elements are denoted by the same reference numerals, and redundant description is omitted.
(第1実施形態)
先ず、本発明に係る励起光導入部材の実施形態について説明するとともに、この励起光導入部材を用いた光ファイバ構造体および光学装置の第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係る光学装置1の平面図である。この図に示される光学装置1は、渦巻状に密に巻かれていてディスク形状とされた光ファイバ11、この光ファイバ11の一端に設けられた反射部材12、この光ファイバ11に励起光を導入する励起光導入部材13、この励起光導入部材13へ励起光を入射させる光学系14、および、励起光を出力する励起光源15を備える。これらのうち、光ファイバ11,反射部材12および励起光導入部材13は、光ファイバ構造体10を構成している。
(First embodiment)
First, an embodiment of an excitation light introducing member according to the present invention will be described, and an optical fiber structure and an optical apparatus using the excitation light introducing member will be described. FIG. 1 is a plan view of an
光ファイバ11の断面形状は略正方形であり、当該クラッド内にあるコアの断面形状は円形である。そのコアは、所定波長の励起光を吸収して他の波長の光を放出することができるレーザ活性物質を含有する。具体的には、光ファイバ11は石英ガラスを主成分とするものである。また、コアに含有されるレーザ活性物質として、Yb,Er,Nd,Tm,Ho,Pr,Ce等のランタノイド元素の三価イオンの何れか一種もしくは組み合わせ、または、Cr,Ti等の或る種の遷移金属元素のイオン、が例示される。
The cross-sectional shape of the
このような光ファイバ11は以下のようにして製造される。通常の光ファイバ母材を製造する方法と同様の方法(例えばMCVD法等)により円形断面の母材を製造し、この円形断面の母材の側面を研削・研磨して矩形断面の母材とする。そして、この光ファイバ母材を線引することで、光ファイバ11を得ることができる。この線引の際の諸条件を適切に設定することにより、線引により得られる光ファイバ11の断面形状は略矩形のままとなる。
Such an
光ファイバ構造体10において、光ファイバ11は渦巻状に密に巻かれていてディスク形状とされている。この券回に際して、光ファイバ11の少なくとも一部は、径方向に積層されてディスク形状とされている。なお、このディスク面に垂直な方向には光ファイバ11は積層される必要は無い。この巻かれた状態において隣接するクラッド間は、融着や光学樹脂により光学的に接続されていてもよいが、より好適にはポリシラザンまたはポリウレアシラザンが接着剤として用いられて光学的に接続される。
In the
光ファイバ11の両端面は、平坦(斜めを含む)または球面に研磨されていてもよい。この場合、この光ファイバ構造体10は光増幅器における光増幅媒体として好適に用いられる。すなわち、一方の端面からコアに入射した被増幅光は、コアにおいて光増幅され、その光増幅された光は他方の端面から出射される。このとき、双方の端面には反射低減膜が設けられているのも好ましい。
Both end faces of the
また、図1に示されるように、一方の端面に、光ファイバ11のコアに含有されたレーザ活性物質から放出される光を反射する反射部材12が設けられていてもよい。この場合、他方の端面と反射部材12とは光共振器を構成していて、光ファイバ構造体10はレーザ発振器における光増幅媒体として好適に用いられる。このとき、他方の端面(レーザ光が出射する面)には反射低減膜が設けられているのも好ましい。また、レーザ光が出射する端面付近には反射率10%以下のファイバブラッググレーティング(FBG)を設置し、端面自体は斜めに研磨した構成も好ましい。反射部材12として、好適には、外部ミラー、端面に貼り付けられた誘電体多層膜ミラー、光ファイバグレーティング等が用いられる。
Further, as shown in FIG. 1, a
また、光ファイバ11を冷却する為のディスク形状の金属板(不図示)が設けられている。この金属板は、ディスク形状に巻かれた光ファイバ11に直接に又は間接に接していて、励起光吸収により生じる光ファイバ11の熱を吸収する。また、この金属板と光ファイバ11との間に低屈折率の樹脂(例えばゲル状のフルオロシリコーン)が設けられているのも好ましく、このようにすることにより、樹脂とクラッドとの界面で励起光が全反射するので、金属板による励起光の吸収が防止されるとともに、金属板とクラッドとの間の熱伝達がよくなるので、冷却効果が増す。
In addition, a disk-shaped metal plate (not shown) for cooling the
励起光源15は、光ファイバ構造体10に含まれる光ファイバ11に導入されるべき励起光を出力するものであり、例えばLDであり、好適には、複数のLDのエミッタが一次元配列されたLDアレイや、複数のLDアレイが積層されたLDスタックである。励起光の波長としては、光ファイバ11のコアに含有されたレーザ活性物質を励起し得る波長が選ばれる。光学系14は、励起光源15から出力された励起光をコリメートし更に収斂して、その収斂した励起光を励起光導入部材13の一端面131に入射させる。
The
励起光導入部材13は、励起光源15から出力され光学系14を経て一端面131に入力した励起光を、光ファイバ11のうち積層された部分において光ファイバ11内に導入する。励起光導入部材13は、励起光波長において吸収が小さい材料からなり、好適には合成石英ガラスであり、また、多成分系ガラスであってもよく、更に好適には光ファイバ11のクラッドの屈折率より高い屈折率を有する。例えば、光ファイバ11のクラッド110が純石英ガラスからなるのに対して、励起光導入部材13は、屈折率上昇材としての不純物が添加された石英ガラスからなる。また、導入後の励起光がコアの延在方向に伝搬するように励起光導入部材13が設けられているのが好ましい。
The excitation
図2は、第1実施形態に係る光ファイバ構造体10の一部断面図である。この図に示されるように、光ファイバ構造体10において、クラッド110内にコア111を含む光ファイバ11が渦巻状に密に巻かれてディスク形状とされていて、そのディスク形状とされた光ファイバ11のクラッド110間がポリシラザン161により接着されており、また、ディスク形状とされた光ファイバ11の上下に、ゲル状のフルオロシリコーン162A,162B、フッ素樹脂シート163A,163B、熱伝導シート164A,164B、および、金属板165A,165Bが順に設けられている。
FIG. 2 is a partial cross-sectional view of the
ポリシラザン161は、光ファイバ11が巻かれた状態において隣接するクラッド110間に接着剤として設けられたものである。このポリシラザンは、分子式が (SiH2NH)n で表される透明材料であって、空気中の水分で加水分解されてSiO2 へ転化する性質を持つ。ポリシラザン(別名:ペルヒドロポリシラザン)は、1921年にStock(Ber,54, p740 (1921))等によって合成された (SiH2NH)n の構造を有するn=7〜8のオリゴマーで、常温では粘性のある液体である。このとき, Si-H/N-Hのプロトン比が約3.3ではオイル状液体であるが、約200℃で加熱するか、室温で3〜5日間放置することにより、高分子化が進み徐々に固化する。また、ポリシラザンは温度450℃で1時間の加熱で雰囲気中の水分と反応し、透明な非晶質SiO2へ転化する。ただし、ここでクラッド110間に接着剤として設けられるポリシラザン161は、転化していてもよいし、転化していなくてもよい。ポリシラザンをキシレンやミネラルスピリッツ等の溶剤に溶融したものを当該ディスク面上に滴下すると、毛細管現象によりクラッド110間に侵入し溶剤が蒸散して、粘ちゅうな液体となったポリシラザンがクラッド110間の接着剤として作用する。
The
ポリシラザンは、炭素元素を含まないので、C-H伸縮振動に伴う波長900nm台の吸収が無い。一方、光ファイバ11のコア111に添加されるYb3+を励起しる励起光の波長は910nm〜980nmである。したがって、ポリシラザンは励起光を吸収することは無い。この点で、ポリシラザンは、従来の光学樹脂と比べて優れている。また、ポリシラザンは、従来の光学樹脂と比べて耐熱性が高い。さらに、ポリシラザンは、融着接続する場合と比較してクラッド110間を容易に接続することが可能である。さらに、上述のようにポリシラザンは、完全に固化するまで十分な作業時間を確保できることから、固化までの時間内に光ファイバ構造体の修正等が可能であり、この点が融着方法による構造体作製法よりも作製歩留まりを大幅に改善する。
Since polysilazane does not contain a carbon element, there is no absorption in the 900 nm wavelength range associated with C—H stretching vibration. On the other hand, the wavelength of the excitation light for exciting Yb 3+ added to the
このようにクラッド110間がポリシラザン161により接続されてディスク形状とされた光ファイバ11と、この光ファイバ11を冷却する冷却部材としての金属板165A,165Bとの間に、ゲル状のフルオロシリコーン162A,162B、フッ素樹脂シート163A,163B、および、熱伝導シート164A,164Bが順に設けられている。フッ素樹脂シート163A,163B、および、熱伝導シート164A,164Bは、何れも熱伝導率が高く、可撓性が優れている。フッ素樹脂シート163A,163Bの屈折率は、光ファイバ11のクラッド110の屈折率より低い。
The gel-
ゲル状のフルオロシリコーンは、非常に安定な物質であり、耐久性に優れ、透明性にも優れている。ゲル状のフルオロシリコーンは、水素元素を含まないので、C-H伸縮振動に伴う波長900nm台の吸収が無く、したがって、励起光を吸収することは無い。ゲル状のフルオロシリコーンは、クラッド110を構成する石英ガラスの屈折率より低い屈折率を有しており、クラッド110との界面において励起光を全反射させることができる。なお、仮にクラッド110が金属板165A,165Bに直接に接していれば、励起光が金属板165A,165Bにより吸収されるので励起効率が低下するが、クラッド110がゲル状のフルオロシリコーン(またはフッ素樹脂シート163A,163B)に接していることにより励起効率が優れる。
Gel-like fluorosilicone is a very stable substance, and has excellent durability and transparency. Since the gel-like fluorosilicone does not contain a hydrogen element, the gel-like fluorosilicone does not absorb at a wavelength of about 900 nm accompanying the C—H stretching vibration, and therefore does not absorb excitation light. The gel-like fluorosilicone has a refractive index lower than that of quartz glass constituting the clad 110, and can totally reflect the excitation light at the interface with the clad 110. If the clad 110 is in direct contact with the
ゲル状のフルオロシリコーンは、熱伝導率が高いので、金属板165A,165Bにより光ファイバ11を伝熱冷却する上でも好都合である。また、クラッド110間がポリシラザン161により接続されてディスク形状とされた光ファイバ11の当該ディスク面には光ファイバ11の径の周期で凹凸が存在するが、その場合であっても、光ファイバ11のディスク面とフッ素樹脂シート163A,163Bとの間にゲル状のフルオロシリコーンが充填されることで、伝熱冷却の効果を高めることができる。なお、金属板165A,165B間の圧力によっては、クラッド110がフッ素樹脂シート163A,163Bに直接に接する部分が生じ得るが、その場合であっても、上記の効果の低減は僅かである。
Since the gel-like fluorosilicone has a high thermal conductivity, it is convenient for heat transfer cooling of the
図3は、励起光導入部材13,光学系14および励起光源15の平面図および側面図であり、同図(a)は平面図であり、同図(b)は側面図である。この図では、励起光源15は2個のLDアレイが積層されたLDスタックであるとしている。光学系14は、第1コリメータ141,第2コリメータ142および集光レンズ143を含む。第1コリメータ141は、励起光源15としてのLDスタックの各エミッタから出力された励起光を入力し、その励起光をファスト軸に関して平行化する。第2コリメータ142は、第1コリメータ141から出力された励起光を入力し、その励起光をスロー軸に関して平行化する。そして、集光レンズ143は、第1コリメータ141および第2コリメータ142により平行光とされた励起光を入力し、その励起光を収斂して、その収斂した励起光を励起光導入部材13の入射面131に入射させる。
FIG. 3 is a plan view and a side view of the excitation
図4は、励起光導入部材13による光ファイバ11への励起光導入を説明する側面図である。励起光導入部材13は、光学系14から一端の入射面131に入力した励起光を、上下面で全反射させながら内部を導光させ、その導光した励起光を他端側から光ファイバ11内に導入する。励起光導入部材13の上面および下面は互いに平行な平面であり、励起光導入部材13の他端側(光ファイバ11内に励起光を導入する側)においては、下面に対して傾斜した傾斜面132が設けられている。この傾斜面132の下方の下面(出射面)133は、光ファイバ11の側面に対して光学的に接続されている。この傾斜面132は、下面に対して数度〜十数度の角度をなし、光学研磨またはそれに相当する滑らかな面を有しており、励起光導入部材13の内部を導光してきた励起光を全反射させる。そして、出射面133は、傾斜面132で全反射させた励起光を出射して光ファイバ11内に入射させる。
FIG. 4 is a side view for explaining introduction of excitation light into the
ここで、図中において点線で示すように進む励起光について考える。励起光導入部材13中において励起光が出射面133に対して角度θ0で進むものとする。出射面133と傾斜面132とがなす角度をθ1とする。光ファイバ11中において励起光が光軸に対して角度θ2で進むものとする。励起光導入部材13の屈折率をnfとし、光ファイバ11のクラッド110の屈折率をncladとする。また、励起光導入部材13の厚みをDfとし、光ファイバ11のクラッド110の径をDcとする。このとき、これらのパラメータの間には下記(1)式の関係が成り立つ。
Here, consider the excitation light traveling as shown by the dotted line in the figure. It is assumed that the excitation light travels at an angle θ 0 with respect to the
励起光導入部材13の傾斜面132で反射されて出射面133から光ファイバ11内に導入された励起光は、ディスク形状とされた光ファイバ11の下面で反射され、次いで上面(励起光導入部材13が設けられている側)で反射される。励起光導入部材13の傾斜面132の始点(入射面131に最も近い位置)と、その始点で反射された励起光がディスク形状の光ファイバ11の上面に最初に到達する位置との間の距離Xrefは、下記(2)式で表される。
The excitation light reflected from the
また、励起光導入部材13の傾斜面132の始点と終点(入射面131から最も遠い位置)との間の距離Ledgeは、下記(3)式で表される。なお、距離Xrefおよび距離Ledgeそれぞれは、光ファイバ11の光軸に沿った方向についての距離である。
The distance L edge between the start point and the end point (position farthest from the incident surface 131) of the
仮に、励起光導入部材13から光ファイバ11に導入された励起光が再び励起光導入部材13に戻ると、励起光導入効率が低減する。このように励起光導入部材13に励起光が戻ることを防止するため、距離Xrefと距離Ledgeとの間に下記(4)式の関係が成り立つことが必要である。
If the excitation light introduced into the
このように構成される光学装置1は以下のように動作する。励起光源15から出力された励起光は、光学系14により集光されて励起光導入部材13の入射面131に入射され、励起光導入部材13の内部で導光され、励起光導入部材13の傾斜面132で全反射される。傾斜面132で全反射された励起光は、励起光導入部材13の出射面133と光ファイバ11の側面とが光学的に接続された部分を経て、光ファイバ11内に導入される。光ファイバ11内に導入された励起光は、クラッド110の外側界面で全反射されながら光ファイバ11内を導波する間に、コア111に含まれるレーザ活性物質を励起する。
The
光学装置1が反射部材12を含まず光増幅器として動作する場合、コア111の一端に被増幅光が入力すると、その入力した被増幅光はコア111を導波する間に光増幅され、その光増幅された光は他端から出力される。一方、光学装置1が反射部材12を含みレーザ発振器として動作する場合、励起されたレーザ活性物質で誘導放出が生じるとともに共振器においてレーザ発振してレーザ光が出力される。
When the
特に、本実施形態では、光ファイバ構造体10に含まれる光ファイバ11の少なくとも一部においてクラッド110間がポリシラザン161により接着されていることを特徴としている。ポリシラザンは、前述したような特性を有していて取り扱いが容易であることから、光ファイバ構造体10を容易に製造することができ、ひいては、光ファイバ構造体10を含む光学装置(例えば光増幅器やレーザ発振器)をも容易に製造することができる。また、光ファイバ11のクラッド110間を光学樹脂により接着する場合と比較すると、クラッド110間をポリシラザン161により接着することにより、光ファイバ11を伝搬する間に光が被る損失が小さくなり、光学装置(例えば光増幅器やレーザ発振器)における励起効率の低下が抑制される。
In particular, the present embodiment is characterized in that at least a part of the
なお、ポリシラザンに替えて、いわゆる熱硬化性樹脂と同様の性質を持つ“熱硬化性ポリシラザン”(たとえば分子内に尿素成分を有するポリウレアシラザン)は。モノマーの状態で十分に粘性が低いため、揮発させなくてはならない溶媒が必要無い、という理由から好適である。 In place of polysilazane, “thermosetting polysilazane” (for example, polyureasilazane having a urea component in the molecule) having the same properties as a so-called thermosetting resin is used. Since the viscosity is sufficiently low in the monomer state, it is preferable because there is no need for a solvent that must be volatilized.
次に、励起光導入部材13の種々の変形例について説明する。図5は、励起光導入部材13の変形例を示す第1の側面図である。励起光導入部材13の傾斜面132で反射された励起光が通過する範囲において、出射面133と光ファイバ11のクラッド110とが光学的に接続されていればよい。このとき、同図(a)に示されるように、励起光導入部材13の下面とクラッド110とが重なる範囲の全体が光学的に接続されていてもよい。しかし、同図(b)に示されるように、励起光導入部材13の傾斜面132で反射された励起光が通過する範囲において、出射面133とクラッド110とが光学的に接続されている一方で、励起光が通過しない範囲においては、励起光を遮断する膜134が出射面133とクラッド110との間に設けられているのが好適である。このように励起光遮断膜134が設けられていることにより、或る励起光導入部材から光ファイバ11に導入された励起光が他の励起光導入部材を経て放射されることを抑制することが可能となって、励起効率を向上させることができる。
Next, various modifications of the excitation
図6は、励起光導入部材13の変形例を示す第2の側面図である。同図(a)に示されるように、励起光導入部材13の傾斜面132は、平面であって、先端が下面まで達していてもよい。しかし、先端が鋭く尖ったものを製作することは現実には困難であるので、同図(b)に示されるように、励起光導入部材13の傾斜面132は、先端が鋭く尖っておらず、光ファイバ11との接続に用いた光学樹脂135が先端部分に存在していてもよい。また、励起光導入部材13の傾斜面132は、同図(c)に示されるように凸面であってもよいし、同図(d)に示されるように凹面であってもよく、これらの場合には、反射する励起光に対してレンズ作用を奏することができる。
FIG. 6 is a second side view showing a modification of the excitation
図7は、励起光導入部材13の変形例を示す第3の側面図である。同図(a)に示されるように、励起光導入部材13の入射面131は、平面であって、下面に対して垂直であってもよい。しかし、同図(b)に示されるように、励起光導入部材13の入射面131は、平面であって、下面に対して垂直でないのが好適である。この場合には、入射面131で反射した励起光が励起光源15に戻ることが抑制されて、安定した励起光出力を得ることができる。また、同図(b)に示されるように、励起光導入部材13の入射面131は、凸面であって、レンズ作用を奏するのも好適である。
FIG. 7 is a third side view showing a modification of the excitation
図8は、励起光導入部材13の変形例を示す平面図である。励起光導入部材13は、同図(a)に示されるように幅が一定であってもよいし、同図(b)に示されるように入射面131から傾斜面132に向かうに従って幅が狭くなっていてもよい。後者の場合には、後に図9に示されるように多数の線状体を入射面131に光学的に接続することができ、高パワーの励起光を高密度で光ファイバ11に導入することができる。
FIG. 8 is a plan view showing a modification of the excitation
図9は、励起光導入部材13の変形例を示す平面図および側面図である。これまでに説明してきた励起光導入部材は、入射面131,傾斜面132および出射面133を有する凡そ平板形状の導入板13Aからなるものであった。しかし、同図に示される励起光導入部材13は、凡そ平板形状の導入板13Aに加えて、複数(図では5本)の線状体13Bを更に備えている。なお、この場合には光学系14は無くてもよい。
FIG. 9 is a plan view and a side view showing a modification of the excitation
各線状体13Bは可撓性を有するのが好適である。各線状体13Bは、励起光源から出力された励起光を入射する入射端136と、この入射端136に入射して内部を導光した励起光を出射する出射端137と、を有する。各線状体13Bの出射端137は、導入板13Aの入射面131と光学的に接続されている。各線状体13Bは、屈折率が一様のものであってもよいし、クラッド内にコアを有する光ファイバであってもよい。また、後者の場合には、各線状体13Bは、光ファイバアレイを構成する個々の光ファイバであってもよいし、励起光源15としてのLDに付属しているピグテイル光ファイバであってもよい。
Each
このように励起光導入部材13が導入板13Aおよび複数の線状体13Bを備える場合には、光ファイバ11に導入する励起光のパワーを大きくすることができるだけでなく、以下のような効果もある。すなわち、アレイ配置された複数の線状体13Bと導入板13Aとの接続は、光通信分野で実績がある融着接続により容易に可能である。また、図10に側面図が示されるように、樹脂138A,138Bを介して金属板139A,139Bにより励起光導入部材13を挟むことにより、効率が高い冷却を行うことができ、また、機械的に強固にすることも容易である。また、作製が容易であって、精密な位置調整やあおり調整が可能であるので、複数の線状体13Bから導入板13Aで合流された励起光のビーム品質の劣化が小さい。
Thus, when the excitation
各線状体13Bが可撓性を有していれば、線状体13Bの入射端136に接続される励起光源としてのLDの配置を任意とすることができ、励起光源としてチップLDを用いることができるので、LDの冷却を空冷で行うこともできる。個々の線状体13Bについては、径を小さくすることができるので、放熱の点でも好ましい。LDの配置を任意とすることができることから、ボード上にLDを集約することもできるし、劣化LDの交換も容易となる。アライメントずれが生じ難い。また、ディスク形状の光ファイバ構造体10を薄くしても、励起光の集積度を上げて高出力化が可能であり、ビーム品質の向上も容易である。
If each
(第2実施形態)
次に、本発明に係る光ファイバ構造体および光学装置の第2実施形態について説明する。図11は、第2実施形態に係る光学装置2の斜視図である。この図に示される光学装置2は、円柱状の冷却部材29、この冷却部材29の周囲に螺旋状に密に巻かれてシリンダ形状とされた光ファイバ21、この光ファイバ21の一端に設けられた反射部材22、この光ファイバ21に励起光を導入する励起光導入部材23、この励起光導入部材23へ励起光を入射させる光学系24、および、励起光を出力する励起光源25を備える。これらのうち、冷却部材29,光ファイバ21,反射部材22および励起光導入部材23は、光ファイバ構造体20を構成している。光ファイバ21は、第1実施形態における光ファイバ11と同様の構成のものであり同様にして作製される。
(Second Embodiment)
Next, a second embodiment of the optical fiber structure and the optical device according to the present invention will be described. FIG. 11 is a perspective view of the
光ファイバ構造体20において、光ファイバ21は螺旋状に密に巻かれていてシリンダ形状とされている。この券回に際して、光ファイバ21の少なくとも一部は、径方向に積層されてシリンダ形状とされている。なお、このシリンダ形状の径方向には光ファイバ21は積層される必要は無い。この巻かれた状態において隣接するクラッド間は、融着や光学樹脂により光学的に接続されていてもよいが、より好適にはポリシラザンまたはポリウレアシラザンが接着剤として用いられて光学的に接続される。
In the
光ファイバ21の両端面は、平坦に研磨されていてもよい。この場合、この光ファイバ構造体20は光増幅器における光増幅媒体として好適に用いられる。すなわち、一方の端面からコアに入射した被増幅光は、コアにおいて光増幅され、その光増幅された光は他方の端面から出射される。このとき、双方の端面には反射低減膜が設けられているのも好ましい。また、レーザ光が出射する端面付近には反射率10%以下のファイバブラッググレーティング(FBG)を設置し、端面自体は斜めに研磨した構成も好ましい。
Both end surfaces of the
また、図11に示されるように、一方の端面に、光ファイバ21のコアに含有されたレーザ活性物質から放出される光を反射する反射部材22が設けられていてもよい。この場合、他方の端面と反射部材22とは光共振器を構成していて、光ファイバ構造体20はレーザ発振器における光増幅媒体として好適に用いられる。このとき、他方の端面(レーザ光が出射する面)には反射低減膜が設けられているのも好ましい。反射部材22として、好適には、外部ミラー、端面に貼り付けられた誘電体多層膜ミラー、光ファイバグレーティング等が用いられる。
As shown in FIG. 11, a
また、冷却部材29は、金属からなり、光ファイバ21を冷却する為のものである。この冷却部材29の内部には、循環する冷却水を流す孔が設けられているのが好ましい。この冷却部材29は、シリンダ形状に巻かれた光ファイバ21に直接に又は間接に接していて、励起光吸収により生じる光ファイバ21の熱を吸収する。また、この冷却部材29と光ファイバ21との間には低屈折率の樹脂(例えばフルオロシリコーン)が設けられているのも好ましく、このようにすることにより、樹脂とクラッドとの界面で励起光が全反射するので、冷却部材29により励起光の吸収が防止されるとともに、冷却部材29とクラッドとの間の熱伝達がよくなるので、冷却効果が増す。
The cooling
第2実施形態における励起光導入部材23,光学系24および励起光源25は、図3および図4に示されたような第1実施形態における励起光導入部材13,光学系14および励起光源15と同様のものである。励起光導入部材23は、励起光波長において吸収が小さい材料からなり、好適には合成石英ガラスであり、また、多成分系ガラスであってもよく、更に好適には光ファイバ21のクラッドの屈折率より高い屈折率を有する。例えば、光ファイバ21のクラッドが純石英ガラスからなるのに対して、励起光導入部材23は、屈折率上昇材としての不純物が添加された石英ガラスからなる。また、導入後の励起光がコアの延在方向に伝搬するように励起光導入部材23が設けられているのが好ましい。励起光導入部材23は、図5〜図10に示されたような構成のものであってもよい。
The excitation
図12は、第2実施形態に係る光ファイバ構造体20の一部断面図である。この図に示されるように、光ファイバ構造体20において、クラッド210内にコア211を含む光ファイバ21が螺旋状に密に巻かれてシリンダ形状とされていて、そのシリンダ形状とされた光ファイバ21のクラッド210間がポリシラザン261により接着されており、また、シリンダ形状とされた光ファイバ21と冷却部材29との間にゲル状のフルオロシリコーン262、フッ素樹脂シート262および熱伝導シート264が順に設けられている。
FIG. 12 is a partial cross-sectional view of the
ポリシラザン261は、光ファイバ21が巻かれた状態において隣接するクラッド210間に接着剤として設けられたものである。ここでクラッド210間に接着剤として設けられるポリシラザン261は、転化していてもよいし、転化していなくてもよい。このようにクラッド210間がポリシラザン261により接続されてシリンダ形状とされた光ファイバ21と、この光ファイバ21を冷却する冷却部材29との間に、ゲル状のフルオロシリコーン262、フッ素樹脂シート262および熱伝導シート264が順に設けられている。ゲル状のフルオロシリコーン262、フッ素樹脂シート262および熱伝導シート264は、何れも熱伝導率が高い。また、フッ素樹脂シート262および熱伝導シート264は、何れも可撓性が優れている。
The
このように構成される本実施形態に係る光学装置2は、第1実施形態に係る光学装置1と同様に動作し同様の効果を奏することができる。なお、ポリシラザン261に替えてポリウレアシラザンが用いられてもよい。
The
(第3実施形態)
次に、本発明に係る光ファイバ構造体および光学装置の第3実施形態について説明する。図13は、第3実施形態に係る光学装置3の斜視図である。この図に示される光学装置3は、略円盤状の冷却部材39、この冷却部材39の周囲に巻かれた光ファイバ31、この光ファイバ31の一端に設けられた反射部材32、この光ファイバ31に励起光を導入する励起光導入部材33、および、励起光を出力する励起光源(不図示)を備える。これらのうち、冷却部材39,光ファイバ31,反射部材32および励起光導入部材33は、光ファイバ構造体30を構成している。光ファイバ31は、第1実施形態における光ファイバ11と同様の構成のものであり同様にして作製される。
(Third embodiment)
Next, a third embodiment of the optical fiber structure and the optical device according to the present invention will be described. FIG. 13 is a perspective view of the
光ファイバ構造体30において、光ファイバ31は冷却部材38の側面に巻かれている。径方向には光ファイバ31は積層される必要は無い。この券回された光ファイバ31において、一部の領域31Aにおいては隣接クラッド間が光学的に接続されているが、その他の領域31Bにおいては個々のクラッドが互いに離間されている。領域31Aにおける隣接クラッド間は、融着や光学樹脂により光学的に接続されていてもよいが、より好適にはポリシラザンまたはポリウレアシラザンが接着剤として用いられて光学的に接続される。クラッドが互いに離間している領域31Bにおいては、石英ガラスからなるクラッドの周囲に樹脂等が被覆されている。クラッドの周囲の樹脂の屈折率はクラッドの屈折率より低く、これらは2重クラッド構造を構成しているのが好適である。
In the
光ファイバ31の両端面は、平坦に研磨されていてもよい。この場合、この光ファイバ構造体30は光増幅器における光増幅媒体として好適に用いられる。すなわち、一方の端面からコアに入射した被増幅光は、コアにおいて光増幅され、その光増幅された光は他方の端面から出射される。このとき、双方の端面には反射低減膜が設けられているのも好ましい。
Both end faces of the
また、図13に示されるように、一方の端面に、光ファイバ31のコアに含有されたレーザ活性物質から放出される光を反射する反射部材32が設けられていてもよい。この場合、他方の端面と反射部材32とは光共振器を構成していて、光ファイバ構造体30はレーザ発振器における光増幅媒体として好適に用いられる。このとき、他方の端面(レーザ光が出射する面)には反射低減膜が設けられているのも好ましい。また、レーザ光が出射する端面付近には反射率10%以下のファイバブラッググレーティング(FBG)を設置し、端面自体は斜めに研磨した構成も好ましい。反射部材32として、好適には、外部ミラー、端面に貼り付けられた誘電体多層膜ミラー、光ファイバグレーティング等が用いられる。
As shown in FIG. 13, a
また、冷却部材39は、金属からなり、光ファイバ31を冷却する為のものである。この冷却部材39の内部には、循環する冷却水を流す孔が設けられているのが好ましく、また、図13に示されるように空冷の為に複数の貫通孔39Aが設けられているのも好ましい。これら複数の貫通孔39Aそれぞれは、一方向に長い矩形形状を有していて、各々の長辺が互いに平行であり、隣り合う貫通孔39Aの間が肉薄になっている。この冷却部材39は、光ファイバ31に直接に又は間接に接していて、励起光吸収により生じる光ファイバ31の熱を吸収する。また、この冷却部材39と光ファイバ31との間には低屈折率の樹脂(例えばフルオロシリコーン)が設けられているのも好ましく、このようにすることにより、樹脂とクラッドとの界面で励起光が全反射するので、冷却部材39により励起光の吸収が防止されるとともに、冷却部材39とクラッドとの間の熱伝達がよくなるので、冷却効果が増す。
The cooling
第3実施形態における励起光導入部材33,光学系および励起光源は、図3および図4に示されたような第1実施形態における励起光導入部材13,光学系14および励起光源15と同様のものであってもよい。励起光導入部材33は、励起光波長において吸収が小さい材料からなり、好適には合成石英ガラスであり、また、多成分系ガラスであってもよく、更に好適には光ファイバ31のクラッドの屈折率より高い屈折率を有する。例えば、光ファイバ31のクラッドが純石英ガラスからなるのに対して、励起光導入部材33は、屈折率上昇材としての不純物が添加された石英ガラスからなる。また、導入後の励起光がコアの延在方向に伝搬するように励起光導入部材33が設けられているのが好ましい。励起光導入部材33は、図5〜図10に示されたような構成のものであってもよい。
The excitation
なお、本実施形態では、励起光導入部材33の出射面(光ファイバ31へ導入される励起光が出射される面)は、券回された光ファイバ31において隣接クラッド間が光学的に接続されている領域31Aに接続されている。また、特に図13に示された励起光導入部材33は、図9および図10に示されたような凡そ平板形状の導入板33Aと複数の線状体33Bとを備える構成を有している。また、隣接クラッド間が光学的に接続されている領域31Aにおける光ファイバ構造体30の断面構造は、図12に示されたものと同様である。
In the present embodiment, the exit surface of the excitation light introducing member 33 (the surface from which the excitation light introduced into the
このように構成される本実施形態に係る光学装置3は、第1実施形態に係る光学装置1と同様に動作し同様の効果を奏することができる。加えて、本実施形態に係る光学装置3は、以下のような作用・効果を奏することができる。励起光導入部材33から励起光が導入される光ファイバ31の領域31Aでは、隣接クラッド間が光学的に接続されることで、励起光導入効率が高められる。一方、光ファイバ31の他の領域31Bでは、個々のクラッドが互いに離間されているので、放熱の点で有利である。
The
また、この光学装置3は、作製が容易であり、また、光ファイバの径を細くすることができるので、光ファイバの収納がコンパクトであり、この点でも放熱に有利である。この光学装置3は、光ファイバ31における励起光伝搬損失が小さいので、励起光吸収長を長くすることができ、シングルモード化し易い。また、この光学装置3は、2重クラッドとなっている領域31Bでは、光ファイバ31は様々な取り回しが可能であることから、曲げに因る高次モード抑制が容易である。
In addition, the
1〜3…光学装置、10…光ファイバ構造体、11…光ファイバ、12…反射部材、13…励起光導入部材、14…光学系、15…励起光源、20…光ファイバ構造体、21…光ファイバ、22…反射部材、23…励起光導入部材、24…光学系、25…励起光源、29…冷却部材、30…光ファイバ構造体、31…光ファイバ、32…反射部材、33…励起光導入部材、39…冷却部材。
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1-3 ... Optical apparatus, 10 ... Optical fiber structure, 11 ... Optical fiber, 12 ... Reflection member, 13 ... Excitation light introducing member, 14 ... Optical system, 15 ... Excitation light source, 20 ... Optical fiber structure, 21 ... Optical fiber, 22 ... Reflecting member, 23 ... Excitation light introducing member, 24 ... Optical system, 25 ... Excitation light source, 29 ... Cooling member, 30 ... Optical fiber structure, 31 ... Optical fiber, 32 ... Reflecting member, 33 ... Excitation Light introducing member, 39 ... cooling member.
Claims (7)
The length of the optical fiber is adjusted by separating a part of the portion bonded with polysilazane or polyureasilazane from the one manufactured by bonding the clad between at least part of the optical fiber with polysilazane or polyureasilazane. An optical fiber structure manufacturing method according to claim 6, wherein the optical fiber structure is manufactured.
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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