JP2007155155A - 膨張機を用いた冷凍サイクル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】効率の良い、信頼性の高い膨張機を用いた冷凍サイクル装置を実現する。
【解決手段】冷凍サイクル装置は、冷媒を圧縮する圧縮機501と、圧縮された冷媒を冷却する放熱器502と、冷媒を膨張させる膨張機503と、膨張した冷媒を蒸発させる蒸発器504とからなる冷凍サイクルと、膨張機503に接続された永久磁石型同期発電機507と、永久磁石型同期発電機507が出力する交流電力を変換して直流電力を出力するとともに永久磁石型同期発電機507の駆動制御を行う可変速コンバータ508とからなる制御回路とを具備し、発電機電力が電動機電力を超えないように可変速コンバータ508もしくはインバータ506を制御することで、出力側である直流電力部の電圧値の異常上昇を抑え、構成部品の破壊のない信頼性の高いかつ効率の良い冷凍サイクル装置を実現する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、冷媒などの膨張力を利用する膨張機を用いた動力回収装置、特に二酸化炭素を冷媒として用いる蒸気圧縮式冷凍装置の効率向上のための膨張機の制御装置に関する。
従来の一般的な蒸気圧縮式冷凍装置としては、図12に示す構成のものがある。図12の蒸気圧縮式冷凍装置は、圧縮機101、放熱器102、膨張弁103、及び蒸発器104から構成される。それらの要素は配管により連結され、冷媒が図示の白抜き矢印のように移動する。
上記蒸気圧縮式冷凍装置の運転原理は次のとおりである。冷媒蒸気の圧力及び温度は圧縮機101によって増大され、次いで、その冷媒蒸気が放熱器102に入り、そこで冷却される。この後、高圧冷媒は膨張弁103により蒸発圧力に絞られ、蒸発器104において気化し、その周辺から熱を吸収する。そして、蒸発器104の出口を通って冷媒蒸気は圧縮機101に戻る。この冷媒には、オゾン層を破壊せず地球温暖化係数の極めて小さい二酸化炭素が用いられる。
しかし、二酸化炭素を冷媒とする蒸気圧縮式冷凍装置は、一般に使用されてきたフロンを冷媒とする冷凍装置に比べ、エネルギー効率である成績係数(COP)が低い。さらに、同等の冷凍能力を考えた場合、フロンを冷媒とする冷凍装置より多くの電力が必要になる。そのため多くの化石燃料がエネルギーとして必要になるため、冷媒自体の地球温暖化係数が小さくても、結果的に多くの二酸化炭素が排出される。したがって、二酸化炭素を冷媒とする蒸気圧縮式冷凍装置のCOPを向上させることが必要であり、既にさまざまな方法が提案されている。
上記提案の一例として、図13に示す従来の膨張機を用いた冷凍装置(特許文献1を参照)がある。この冷凍装置では、原動機205により駆動される圧縮機201により、圧縮された冷媒は放熱器202で冷却され、その後、膨張機203を通過する際に、膨張機203に取り付けられた発電機204が発電を行い電力を発生する。そして、膨張機203内で膨張した冷媒は、蒸発器206内で外部より吸熱して気化した後、再び圧縮機201へ戻る。この時、圧力センサ210及び温度センサ211の情報に基づき、演算手段209により演算した最適高圧値になるように、回転数制御手段212により、発電機204の発電量、即ち膨張機203の回転数が制御される。また、圧縮機201の前後には、性能、信頼性向上のためオイルセパレータ207及びアキュムレータ208が設置されている。
このような構成の膨張機を使用する冷凍装置により、冷媒の膨張による力で発電機を回転させることにより電力を発生し、その電力を有効利用することにより総合的に使用されるエネルギー量は低減され、それによりCOPを向上させることが可能である。
図14は、従来の膨張機を用いた動力回収装置を示すブロック構成図である。図14において、交流電源301からの入力を整流回路302で直流に整流した直流電圧は、平滑コンデンサ303により平滑化されたあと、モータ駆動装置304により3相の交流電圧に変換され、この交流電圧によって電動機306が駆動される。そして、電動機306の駆動により圧縮機307が圧縮機能を果たす。
このモータ駆動装置304は、直流電圧を交流に変換するためのスイッチング素子群3
05などから構成されており、PWM(Pulse Width Modulation)方式でスイッチング素子群305を所定の交流周波数を実現するようにON−OFFさせることにより、任意の交流を出力することができるものである。
一方、膨張機311により動力を回収するために設置された発電機310には、その発電機310により発電される3相交流電力を直流に変換するための可変速コンバータ308が接続されている。この可変速コンバータ308は、発電機310により発電される交流電力を直流に変換するとともに、内部に構成されたスイッチング素子群309をPWM方式でスイッチングすることにより、与えられる目標回転数で発電機310を回転させる機能を有する。
この発電機310の回転数を制御する機能により、発電機310を介して膨張機311の回転数を制御することが可能となり、それにより、膨張機311を用いた動力回収装置において、その膨張機311を最適な回転数で駆動することができる。
また、可変速コンバータ308からの直流出力線は、整流回路302から平滑コンデンサ303を介して得られる直流電力ラインに並列接続される。これにより、可変速コンバータ308から回生された電力は、モータ駆動装置304を介し電動機306の駆動エネルギーに消費される。
特開2000−241033号公報
しかしながら、図14における膨張機を用いた動力回収装置において、次のような問題があった。即ち、交流電源301から整流回路302を経て入力される電力をWin、モータ駆動装置304にて消費される電動機電力をWm、可変速コンバータ308により回生される発電機電力をWgとすると、下記の式が成り立つ。
Win+Wg=Wm (1)
ここで、冷凍サイクル装置における冷凍サイクル上に、この動力回収装置の圧縮機307と膨張機311が設置されている場合を考えると、通常は、圧縮機307の電動機電力Wmの方が、膨張機311による発電機電力Wgよりも大であるため、交流電源301からの入力電力Winは正の値であるが、システムの起動時、停止時、圧縮機の減速時、熱交換器の状態の急変時などでは、短時間ではあるが、圧縮機307の電動機電力Wmよりも膨張機311による発電機電力Wgの方が大となる期間が生じる可能性があった。それにより、直流電力部の平滑コンデンサ303だけでは発生電力を吸収しきれず、直流電力部の電圧が異常に上昇し、構成要素部品である平滑コンデンサ303などを破壊する可能性があった。
したがって本発明は、上記の課題を解決するもので、永久磁石型同期発電機と永久磁石型同期電動機をシステム上における最適の回転数、トルクで駆動する場合においても、構成部品の破壊のない信頼性の高いシステムを実現することにより、効率の高い、信頼性の高い膨張機を用いた冷凍サイクル装置を提供することを目的とする。
本発明に係る膨張機を用いた冷凍サイクル装置は、作動流体を圧縮する圧縮機と、
前記圧縮機により圧縮された冷媒を冷却する放熱器と、
前記放熱器を通過した冷媒を膨張させる膨張機と、
前記膨張機により膨張した冷媒を蒸発させる蒸発器と、
前記圧縮機、放熱器、膨張機、蒸発器間を順次接続し、冷媒を循環させる冷媒配管と、
前記膨張機に接続して、前記膨張機の回転に応じて交流電力を発生させる発電機と、
前記発電機が出力する交流の発電機電力を変換して直流電力を出力するとともに前記発電機の駆動を制御する可変速コンバータと、
前記圧縮機に接続された電動機と、
直流を所定の周波数の交流に変換するとともに前記電動機の駆動を制御するインバータと、
前記発電機が出力する発電機電力と、前記電動機へ入力する電動機電力とを対比して、前記発電機電力が前記電動機電力を上回る場合には、前記発電機電力が前記電動機電力以下になるように、前記可変速コンバータまたは前記インバータを制御する電力比較手段を設けたものである。
このことにより、可変速コンバータの出力側である直流電力部の電圧を所定の電圧より大きく変動することがなく、確実に構成部品の破壊がなく、信頼性をあげることができる。
また、前記可変速コンバータは、前記永久磁石同期発電機を流れる電流を検知する電流手段を設け、前記電流検出手段により得られた発電機電流と、前記永久磁石同期発電機の制御用電圧情報により、発電機電力を推定する機能を設けてもよい。
さらに、前記インバータは、前記永久磁石同期電動機を流れる電流を検知する電流検知手段を設け、前記電流検知手段により得られた電動機電流と、前記永久磁石同期電動機の制御用電圧情報により、電動機電力を推定する機能を設けてもよい。
これにより、実際に電圧を検出するための電圧検出手段をもちいることなく電圧情報を得ることができ、低コストかつ確実に構成部品の破壊がなく、信頼性をあげることができる。
前記電力比較手段は、発電機電力を電動機電力以下にするために、電動機電力を増加させるように前記インバータを制御することを特徴とする。
前記電力比較手段は、発電機電力を電動機電力以下にするために、電動機効率を減少させるように前記インバータを制御することを特徴としてもよい。
前記電力比較手段は、発電機電力を電動機電力以下にするために、前記永久磁石同期電動機の電流位相を変更する、及び、電流値を変更させるように前記インバータを制御することを特徴としてもよい。
前記電力比較手段は、発電機電力を電動機電力以下にするために、前記電動機速度を増加させるように前記インバータを制御することを特徴としてもよい。
このことにより、発電機電力が電動機電力以下にする制御を、電動機電力を増加させることで、確実に構成部品の破壊がなく、信頼性をあげることができる。
前記電力比較手段は、発電機電力を電動機電力以下にするするために、発電機電力を減少させるように前記可変速コンバータを制御することを特徴とする。
前記電力比較手段は、発電機電力を電動機電力以下にするするために、発電機効率を減少させるように前記可変速コンバータを制御することを特徴としてもよい。
前記電力比較手段は、発電機電力を電動機電力以下にするするために、前記永久磁石同期発電機の電流位相を変更する、及び、電流値を変更させるように前記インバータを制御
することを特徴としてもよい。
前記電力比較手段は、発電機電力を電動機電力以下にするするために、発電機速度を減少させるように前記インバータを制御することを特徴としてもよい。
このことにより、発電機電力が電動機電力以下にする制御を、発電機電力を減少させることで、確実に構成部品の破壊がなく、信頼性をあげることができる。
本発明の別の冷凍サイクル装置は、以上の冷凍サイクル装置であって、冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機により圧縮された冷媒を冷却する放熱器と、前記放熱器を通過した冷媒を膨張させる膨張機と、前記膨張機により膨張した冷媒を蒸発させる蒸発器と、以上の各要素機器間に冷媒を循環させる冷媒配管と、前記膨張機に接続された永久磁石型同期発電機と、前記永久磁石型同期発電機が出力する交流電力を変換して直流電力を出力するとともに前記永久磁石型同期発電機の回転数もしくは電流値を所定の値に制御する機能を有した可変速コンバータと、前記圧縮機に接続された永久磁石型同期電動機と、直流を所定の周波数の交流に変換するとともに前記永久磁石型同期電動機の駆動を制御するインバータとを備え、前記可変速コンバータの出力を前記インバータの入力端に接続したことを特徴とする。
このことにより、前記可変速コンバータの出力端を前記インバータの入力端に接続することで、前記永久磁石型同期発電機によって発電された発電機電力を、直流電力部を介し、前記永久磁石型同期電動機の駆動入力として供給することができ、効率の高い運転が可能となる。
本発明の膨張機を用いた冷凍サイクル装置によれば、永久磁石同期発電機の発電機電力が前記永久磁石同期電動機の電動機電力以下に制御することによって、直流電力部の余剰電力により生じていた電圧の上昇自体を回避することができ、前記直流電力部の電圧の制限値を超えることによって起こる前記可変速コンバータのシャットダウンがないため、常に安定した動作を保障し、構成部品の破壊のない信頼性の高いシステムを実現することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明による第1の実施形態の冷凍サイクル装置を示すブロック構成図である。
本実施形態の冷凍サイクル装置は、冷媒を圧縮する圧縮機501と、圧縮機501により圧縮された冷媒を冷却する放熱器502と、放熱器502を通過した冷媒を膨張させる膨張機503と、膨張機503により膨張した冷媒を蒸発させる蒸発器504と、以上の各要素機器間に冷媒を循環させる冷媒配管518と、膨張機503に接続された永久磁石型同期発電機507(以下、発電機507)と、発電機507が出力する交流電力を変換して直流電力を出力するとともに発電機507の駆動を制御する機能を有した可変速コンバータ508とを具備して構成される。なお、発電機507の駆動を制御する機能とは、例えば、発電機507の回転数もしくは電流値を所定の値に制御するものである。
そして、可変速コンバータ508は、前記可変速コンバータ508の発電機電力を所定の範囲に収める制御を行うことによって、発電機507を駆動制御する機能を有する構成
となっている。
また、本実施形態の冷凍サイクル装置は、圧縮機501を駆動する電動機505と、直流を所定の周波数の交流に変換するとともに電動機505の回転数もしくは電流値を所定の値に制御するインバータ装置506(以下、インバータ506)と、膨張機回転数決定手段509と、放熱器502の出口温度を検出する温度センサ516と、放熱器502の出口圧力を検出する圧力センサ517と、前記可変速コンバータにより得られた発電機電力と前記インバータで計算された電動機電力を比較する電力比較手段519とを備えている。
また、制御回路の一部としての直流電力部には、整流回路511及び平滑コンデンサ512から構成されるコンバータが設けられている。このコンバータは、交流電源510からの入力した交流を整流回路511で直流に変換し、平滑コンデンサ512でその電圧を平滑化する。すなわち直流電力部は、可変速コンバータ508の直流出力をコンバータの直流出力端ならびにインバータ506の直流入力端に接続し、交流電源510及び発電機507からの電力をインバータ506に供給して、膨張機503での膨張力等を圧縮機501の駆動力として利用することができる構成となっている。
さらに、直流電力部には、当該直流電力部の電圧(以下、DC電圧)を検出するための、電圧検出センサ522が設けられている。
上記冷凍サイクル装置の冷凍サイクルの動作について説明する。
図1において、インバータ506により制御される電動機505によって圧縮機501が駆動され、圧縮機501により冷媒が圧縮される。圧縮された冷媒は、放熱器502で冷却され、その後、可変速コンバータ508により制御される発電機507に連結している、膨張機503を通過する。このとき冷媒は、膨張機503内で膨張し、蒸発器504内で外部より吸熱して気化した後、再び圧縮機501へ戻る。
次に、冷凍サイクル装置の制御回路の動作について説明する。
図1において、交流電源510を整流回路511で整流して得られた直流電力は、平滑コンデンサ512によりその電圧が平滑化されたあと、インバータ506により3相の交流電力に変換されて、電動機505に供給される。それにより電動機505が駆動されて圧縮機501が圧縮機能を果たす。
また、冷媒の膨張力により発生した膨張機503のトルクは、発電機507の回転力となり発電が行われる。この発電機507により発電された交流電力は、可変速コンバータ508により直流電力に変換された後、平滑コンデンサ512の両端に供給される。これにより、膨張機503により発電された電力は、圧縮機501のモータ駆動の補助動力として使用されることになる。
ここで、膨張機503及び発電機507の回転数は、可変速コンバータ508により制御される。また、圧縮機501及び電動機505の回転数は、インバータ506により制御される。可変速コンバータ508には、膨張機回転数決定手段509より目標回転数が与えられる。膨張機回転数決定手段509は、温度センサ516からの放熱器出口温度、および圧力センサ517からの放熱器出口圧力の値により、目標回転数の最適な膨張機回転数を決定する。
最適な膨張機回転数は、図2に示す、放熱器出口圧力、放熱器出口温度に対する冷凍サイクルの効率のデータにより決定される。この図に示すように、本冷凍サイクル装置の冷
凍サイクルの効率は、放熱器502の出口圧力及び温度により最大となる点が異なり、その最大点を結んだ線が図中の最適効率圧力線である。この圧力線を用いて、放熱器出口温度を計測することにより、そのときの放熱器出口圧力として最適圧力が求められる。
次に、膨張機回転数決定手段509の動作について説明する。
図3は、本実施形態の冷凍サイクル装置における膨張機回転数決定のフローチャートであり、膨張機回転数決定手段509におけるサイクル効率を最大にする膨張機回転数の最適値の決定手順を示す。
まず、ステップ101において、測定された放熱器出口圧力及び温度の値を入力する。そして、図2に示す最適圧力のデータに従って、効率を最大にする最適圧力の値が演算される(ステップ102)。次に、測定された現在の出口圧力が、最適圧力より大きいかをステップ103にて判定する。出口圧力が最適圧力よりも大の場合には、出口圧力を下げるように膨張機503の目標回転数が上げられる(ステップ104)。即ち、膨張機回転数決定手段509は出口圧力を下降させる目標回転数を可変速コンバータ508に出力する。それにより、膨張機503における入口、出口の圧力差が低減し、結果として冷凍サイクルにおける高圧の圧力が低下していく(ステップ105)。
また、出口圧力が最適圧力よりも小の場合には、出口圧力を上げるように膨張機503の目標回転数が下げられる(ステップ106)。即ち、膨張機回転数決定手段509は可変速コンバータ508に出口圧力を上昇させる目標回転数を出力する。それにより、膨張機における入口、出口の圧力差が増加し、結果として冷凍サイクルにおける高圧の圧力が上昇していく(ステップ107)。これらの制御により、放熱器出口の圧力は、冷凍サイクルの効率を最大にするように制御される。
以上のように、本実施形態の冷凍サイクル装置では成績係数(COP)を高めることができるので、冷媒として地球温暖化係数が小さい二酸化炭素が利用できることに繋がる。
図4は、永久磁石同期電動機もしくは発電機の2軸回転座標系を示す。同図では、2軸回転座標系の2軸はd軸、q軸とする。d軸は回転子のN極の磁極位置を示し、q軸はd軸よりも電気角で90°進んだ位置と定義される。また、q軸から電流Iaの電流ベクトルへの進み角をβとし、電流位相と呼ぶ。一般に、永久磁石同期電動機もしくは発電機は電流位相βを変更することにより、最適な駆動状態で制御できる。また、永久磁石同期電動機と発電機の一般的なトルク式は式(2)で表される。
Figure 2007155155
このとき以下の式が成り立つ。
Figure 2007155155
Figure 2007155155
また、ここで、Ψaは電気子鎖交磁束、Ldqはdq軸インダクタンス、Pnは極対数である。
図5は、電流Iaを一定値とし、図4に示した電流位相βを変化させたときの発生するトルクを示したものである。すなわち、T > 0の領域では電動機として駆動し、T < 0の領域では発電機として駆動する。つまり、電動機として駆動するためには電流位相βを0°<β<90°とし、発電機として駆動するには90°<β<180°と設定すればよい。
図6は、永久磁石型同期発電機の損失特性を表す特性図である。つまり永久磁石同期発電機におけるトルク一定時の電流位相βに対する損失特性を表した特性図である。この図に示されているように発電機の損失は、電流位相βにより変化し、損失が最小となるような電流位相βが存在する。従って、通常運転時には、発電機の損失を最小にするように電流位相βを制御すればよい。一方、電流位相βを最適値からずれた値にすると、発電機の効率が低下することが分かる。また、同様に、電動機についても同様に、通常運転時には、電動機の損失を最小にするように電流位相βを制御すればよい。一方、電流位相βを最適値からずれた値にすると、電動機の効率が低下することが分かる。このように、電動機及び発電機の電流位相βを任意に設定することで、効率を逐次変更することができる。
図7は、図1に示す冷凍サイクル装置の可変速コンバータの詳細ブロック構成図である。
この可変速コンバータ508は、2個の電流センサ805a、805bと、スイッチング素子803a、803b、803c、803d、803e、803f及び還流ダイオード804a、804b、804c、804d、804e、804fが対になった変換回路と、2軸電流変換手段806、回転子位置回転数推定手段807、ベースドライバ808、正弦波電圧出力手段809、電流制御手段810、電流指令作成手段811、及び回転数制御手段812、発電機電力計算手段813から成る電子回路とから構成される。
そして、発電機507の3相交流の発電出力は、可変速コンバータ508を介して、例えば直流電源801側に供給されるように接続されている。ここで、直流電源801は、図1における整流回路511の出力に相当する。さらに、3相の交流出力は、可変速コンバータ508により直流に変換される。その際、外部より与えられる目標回転数の情報に基づいて発電機507の回転数が目標回転数となるように制御が行われる。
つまり、可変速コンバータ508のスイッチング素子803a〜803fのスイッチングパターンを、電流センサ805a、805bから得られる発電機507の電流情報等から発電機507の推定された磁極位置の情報と、発電機507の推定された回転数の情報と、外部から与えられる目標回転数の情報とから決定する。さらに、このスイッチングパ
ターン信号は、ベースドライバ808によってスイッチング素子803a〜803fを電気的に駆動するためのドライブ信号に変換され、これらのドライブ信号にしたがって各スイッチング素子803a〜803fが動作する構成となっている。
次に、可変速コンバータ708の動作について説明する。
まず、外部より与えられる目標回転数ω*を実現するように、現在の回転数ω(後述する推定回転数ωm)との誤差から電流指令I*が、次式(式2)を用いて回転数制御手段812により演算される。演算方法としては、一般的なPI制御方式による。
I*=Gpω×(ω*−ω)+Giω×Σ(ω*−ω) (5)
ここで、Gpω、Giωは速度制御比例ゲイン、積分ゲイン、ωは回転数、ω*は目標回転数、I*は電流指令である。
さらに演算された電流指令値I*から、電流指令作成手段811は、電流位相を実現するためのd軸電流指令Id*、q軸電流指令Iq*を以下の式により演算する。
Id*=I*×−sin(β) (6)
Iq*=I*×cos(β) (7)
ここで、βは電流位相である。
一方、電流センサ805a、805bにより検出された発電機710の相電流Iu、Ivは、2軸電流変換手段806により、(式5)により、発電機710のマグネットトルクに寄与するq軸電流Iqと、それに直交するd軸電流Idの2軸電流に変換される。
Figure 2007155155
ここで、θは回転子位置(後述する推定磁極位置)である。
そして、電流制御手段810は、与えられた電流指令Id*、Iq*と、電流値Id、Iqを用いて、以下の式により電流指令を実現するように制御演算を行い、出力電圧Vd、Vqを出力する。
Vd=Gpd×(Id*−Id)+Gid×Σ(Id*−Id) (9)
Vq=Gpq×(Iq*−Iq)+Giq×Σ(Iq*−Iq) (10)
ここで、Vd、Vqはd軸電圧、q軸電圧、Gpd、Gidはd軸電流制御比例ゲイン、積分ゲイン、Gpq、Giqはq軸電流制御比例ゲイン、積分ゲインである。
次に、求められた2方向の出力Vd、Vqから、出力波形が正弦波となるように3相の出力電圧vu、vv、vwが、後述の方法で推定した回転子位置θを用いて、一般的な2相3相変換により、式(11)により変換して求められる。
Figure 2007155155
ここで、vu、vv、vwはU相、V相、W相の電圧、θは回転子位置である。
さらに、正弦波電圧出力手段809は、出力電圧Vd、Vqと、回転子位置回転数推定手段807により推定された回転子位置の情報に基づいて、正弦波電圧出力手段809が発電機507を駆動するためのドライブ信号をベースドライバ808に出力する。そして、ベースドライバ808は、そのドライブ信号に従って、スイッチング素子803a〜803fを駆動するための信号を出力する。これにより、発電機507が目標とする回転数(速度)にて駆動される。
回転子位置計算手段
次に、回転子位置回転数推定手段807の動作について説明する。
まず、電流センサ805a、805bにより検出された電流から、各相の巻線に流れる相電流(iu、iv、iw)が得られる。また、正弦波電圧出力手段809により出力される3相のデューティ値Du、Dv、Dwと、分圧抵抗813a、813bから得られる電源電圧Vdcとから、各相の巻線に印加される相電圧(vu、vv、vw)が以下の式より求められる。
vu=Du×Vdc (12)
vv=Dv×Vdc (13)
vw=Dw×Vdc (14)
これらの値から、下記の式(15)、式(16)、式(17)の演算により、各相の巻線に誘起される誘起電圧値eu、ev、ewが求められる。
eu=vu−R・iu−L・d(iu)/dt(15)
ev=vv−R・iv−L・d(iv)/dt(16)
ew=vw−R・iw−L・d(iw)/dt(17)
ここで、Rは抵抗、Lはインダクタンスである。また、d(iu)/dt、d(iv)/dt、d(iw)/dtはそれぞれiu、iv、iwの時間微分である。
次に、演算した誘起電圧値eu、ev、ewから、回転子位置θと推定回転数ωmを推定する。これは、電動機駆動装置が認識している推定角度θmを誘起電圧の誤差を用いて補正することにより、真値に収束させて、回転子位置θを推定する方法である。また、推定角度θmから、推定回転数ωmをも推定する。
まず、各相の誘起電圧基準値(eum、evm、ewm)を以下の式で求める。
eum=em・sin(θm+βT) (18)
evm=em・sin(θm+βT−120°) (19)
ewm=em・sin(θm+βT−240°) (20)
ここで、誘起電圧振幅値emは、誘起電圧値eu、ev、ewの振幅値と一致させることにより求める。
この様にして求めた誘起電圧値と誘起電圧基準値との偏差εを作成する。すなわち下記(21)のように、各相の誘起電圧推定値esから各相の誘起電圧基準値esmを減算したものを偏差εにする。
ε=es−esm (21)
ここで、sは相(u/v/w)である。
そして、この偏差εが、0になれば推定角度θmが真値になるので、偏差εを0に収斂させるように、例えば、PI演算で偏差εを収斂する方法で、推定角度θmの真値を回転子位置θ(推定磁極位置)として求める。また、推定角度θmの変動値を演算することにより、推定回転数ωmを推定することができる。なお、このような推定方法は当業者であれば自明であるのでその説明を省略する。
以上のような可変速コンバータ508の構成とその動作により、図6に示すように、発電機507の電流位相を制御することができる。また、インバータ506も可変速コンバータ508と同様な構成にすることにより、電動機505の電流位相を制御することができる。
次に、発電機電力計算手段813の動作について説明する。
電流センサ805a、805bにより得られた相電流(iu、iv、iw)と回転子位置回転数推定手段807により得られた3相の出力電圧vu、vv、vwにから以下の式により発電機電力Wgを求めることができる。
Wg = vu * iu + vv * iv + vw * iw (22)
ここではuvw相を用いた3軸固定座標を用いたが、2軸固定座標や、2軸回転座標における電流情報と電圧情報を用いてもよい。また、電動機電力Wmもインバータにより電流センサによって求められた相電流と、コントローラによって生成された3相の出力電圧により同様に求めることができる。また、インバータ506も可変速コンバータ508と同様な計算をすることにより、電動機505の電動機電力Wmを計算することができる。
図8は、発電機にかかるトルクが一定時での本実施形態の冷凍サイクル装置における可変速コンバータ508の電流位相の設定原理を表す特性図である。発電機電力Wgが電動機電力Wmに安定な駆動のための電力幅ΔW(任意に設定)をもたせた制限値Wm−ΔW以下の場合には、発電機507に流れる電流の位相角を可変速コンバータ508により所定値に制御し、発電機電力Wgが制限値Wm−ΔW超える場合には、その所定値より電流位相を小さく設定する。すなわち、発電機電力WgがWm−ΔWを超えるに従って発電効率が低下すると共に、発電機電力Wgが電動機電力Wmを超えないように設定しておく。これにより、可変速コンバータ508により発電機507および膨張機505の回転数を最適に制御しながら、かつ発電機電力Wgが電動機電力Wmを超えないように設定することが可能となる。また、発電機電力Wgが制限値Wm−ΔWを下回るようになれば、再び電流位相を所定値に戻せばよい。本実施形態におけるインバータ506の電流位相の設定原理も図8と全く同じ設定でよい。つまり、発電機電力Wgが制限値Wm−ΔW以下の場合には、電動機505に流れる電流の位相角を効率が最大となるようにインバータ506により制御し、発電機電力Wgが制限値Wm−ΔWを超える場合には、電動機の場合、電流位相を大きく設定する。すなわち、発電機電力Wgが制限値Wm−ΔWを超えるに従って電動機効率が低下し、インバータ506による電動機駆動に使用される電力量が増加するため、電動機電力Wmが増加する方向に制御
が実施される。これにより、インバータ506により電動機505および圧縮機501の回転数を最適に制御しながら、かつ直流電力部の電圧を所定の範囲に収めることが可能となる。
上記のように電流位相を設定した場合、電流位相がある値以下になると発電機トルクが低下してしまい、その結果発電機507の回転数が高くなり、制御不能となる。図9は発電機の電流ベクトル図を示す。図には電流制限値Iamと現在の運転点Aにおける定トルク曲線を示す。図9に示すように、電流位相を小さくすると、運転点Aから電流制限円と定トルク曲線の交点Bへ電流ベクトルは移動する。しかし、交点Bにおける電流位相より小さくしてしまうと、コントローラが指定した回転数で駆動するためのトルクが得られないため、制御不能となることがわかる。つまり、点Bの状態が発電機出力を一定にして発電機効率下げる限界点であることがわかる。したがって、発電機出力を一定にしてなおいっそう、発電機電力を減少させるためには、発電機507の回転数を下げるなどの、他の方法と組み合わせてもよい。ここで、電流位相の限界点(B点)の計算方法は後述する。
次に、電力比較手段519の動作について説明する。
図10は、本実施形態の冷凍サイクル装置における電力比較手段519のフローチャートであり、発電機電力Wgが電動機電力Wmを超えないように膨張機電流位相と膨張機回転速度を決定するための決定手順を示す。
まず、ステップ201において、発電機電力Wg、電動機電力Wm、任意に決定できる電力幅ΔWを入力する。そしてステップ202において発電機電力Wgが制限値Wm−ΔWを超えていないかを比較する。発電機電力Wgが制限値Wm−ΔWを超えている場合、まずその時の膨張機に流れている電流Iaが電流制限値Iamを超えているかを判定する(ステップ203)。電流制限値Iamを超えていない場合はステップ204により電流位相もしくは回転速度を変更する。このときどちらを変更するのかは任意に決定でき、または両方制御をしてもよい。電流Iaが電流制限値Iamを超えている場合、電流位相は変更できないため、回転速度のみ変更する(ステップ205)。これらの動作により発電機電力Wgが小さくなり制限値Wm−ΔWを下回るように動作する(ステップ206)。そして、発電機電力Wgが制限値Wm−ΔWを超えない場合は膨張機回転数決定手段509により決定された回転数で運転する(ステップ207)。
このような操作を繰り返した後、本システムの負荷が変化して発電機電力Wgが電動機電力Wmを以下となる。このような動作によって、常に発電機電力Wgが電動機電力Wm以下となり、直流電力部の電圧値の異常上昇が回避され、使用される構成部品(コンデンサなど)の破壊のない信頼性の高いシステムが実現される。
本実施形態におけるインバータ506の電動機電流位相と電動機回転速度を決定するための決定手順は全く同じでよい。つまり発電機電力Wgが制限値Wm−ΔWを超えないようであれば、可変速コンバータもしくはインバータどちらを制御してもよい。
従って、本実施形態によって、永久磁石型同期発電機を最適の回転数、トルクで駆動する場合において、直流電力部の電圧異常上昇を抑えることができ、効率の高い、構成部品に破壊のない信頼性の高いシステム(即ち、膨張機を用いた冷凍サイクル装置)が提供される。
また、トルクで駆動するシステムにおいては、電流位相を変化させ、効率のみ減少させると、電流位相がある値以下になると発電機トルクが低下してしまい、その結果発電機の回転数が高くなり、効率の高い最適な冷凍サイクルで運転ができなくなる。したがって、発電機出力を下げることなく発電機効率を下げる動作は、以下のようにして行われる。
現在の運転点である定常運転時には所定値である点Aで動作しているとする。このとき発電機電力Wgが前述の制限値Wm−ΔWを超えると、その時のトルクを式(2)により求める。そして、求められたトルクにおける定トルク曲線を算出し、電流制限値との交点Bが決定され、その定トルク曲線上を点Aから点Bに向けて電流ベクトルを制御すればよい。つまり、電流位相を小さく設定するのに加えて、電流値を増加させることになる。電流ベクトル設定手段は図8に示した方法でよく、電流位相と、電流値を対応させて変化させる。このように制御することで、発電機トルクは変化せず、発電機効率のみ減少することができ、最適な冷凍サイクルでの運転が可能となる。しかし、逐次トルク計算をすると計算量が大きくなるので、あらかじめ用意されたテーブルにより、電流位相が決定され、強制的に点Bに電流ベクトルを制御させてもよい。
(第2の実施形態)
以下、本発明の膨張機を用いた冷凍サイクル装置の別の実施形態について説明する。
本第2の実施形態の構成は、図1に示す第1の実施形態のブロック構成図と同じであるが、その可変速コンバータ508とインバータ506の動作形態が実施形態1とは異なる。
即ち、本実施形態の冷凍サイクル装置においては、可変速コンバータ508が発電機507及び膨張機503の回転数を操作し、インバータ506が電動機505及び圧縮機501の回転数を操作することにより、発電機電力が電動機電力以下に制御する。
図11は、本発明による第2の実施形態の冷凍サイク装置における可変速コンバータとインバータの制御による発電機電力Wgと電動機電力Wmの推移を表す特性図である。通常状態においては、この冷凍サイクル装置の出力を所望の値にすると共に、効率を最大にするように膨張機、および圧縮機の回転数が最適値にて制御される。これは、膨張機、および圧縮機の回転数を放熱器出口の圧力が冷凍サイクルの効率を最大にするような圧力に制御することにより実現される。
すなわち図11では、発電機電力Wgと電動機電力Wmの差が許容値ΔWより小さくなると、電動機505および圧縮機501の回転数が、インバータ506による回転数制御により増加される。これにより、圧縮機による電力消費量が増加し、電動機電力Wmが増加する。その後、発電機電力Wgと電動機電力Wmの差が許容値ΔWよりも大きくなると、電動機505および圧縮機501の回転数が、インバータ506による回転数制御により、冷凍サイクルの出力を実現するような所定の回転数に再び設定される。
また、膨張機503についても同様に制御することができ、発電機電力Wgと電動機電力Wmの差が許容値ΔWより小さくなると、発電機507および膨張機503の回転数が、可変速コンバータ508による回転数制御により低減される。これにより、膨張機による発電量が低下し、発電機電力Wgが低下する。その後、発電機電力Wgと電動機電力Wmの差が許容値ΔWよりも大きくなると、発電機507および膨張機503の回転数が、可変速コンバータ508による回転数制御により、冷凍サイクルの効率を最大にするような所定の回転数に再び設定される。このような操作を繰り返した後、負荷が変化して発電機電力Wgと電動機電力Wmの差が許容値ΔWより小さくなる状態がなくなり安定した駆動状態が得られる。このような操作を繰り返した後、負荷が変化して発電機電力Wgと電動機電力Wmの差が許容値ΔWより小さくなる状態がなくなり安定した駆動状態が得られる。
このような本実施形態により、発電機電力Wgが電動機電力Wmを超えないように制御することによって、直流電力部の電圧値の異常上昇が回避され、使用される構成部品(コンデ
ンサなど)の破壊のない信頼性の高いシステムが実現される。
また、本実施怜では膨張機503と圧縮機501のどちらか一方の回転数制御により安定した駆動状態にするように設定したが、膨張機503と圧縮機501を同時に回転数の制御をしてもよい。
なお、本実施形態および第1の実施形態では、膨張機503、即ち発電機507の回転数を操作する構成で説明したが、可変速コンバータ508により発電機507に流れる電流値を操作する(例えば、電流値を増加する)構成でも同様の機能を実現できることは明らかである。
以上のように、本発明の膨張機を用いた冷凍サイクル装置は、構成部品の破壊がなく信頼性を高める効果を有し、冷暖房装置や給湯機などのヒートポンプ式冷凍装置などに有用である。
本発明による第1の実施形態の冷凍サイクル装置を示すブロック構成図 放熱器出口圧力、温度に対する冷凍サイクルの効率の一例を示す図 本実施形態の冷凍サイクル装置における膨張機回転数決定のフローチャート 永久磁石型同期電動機および発電機の電流ベクトル図 永久磁石型同期電動機および発電機の電流位相対するトルク特性を示す図 永久磁石型同期発電機の電流位相に対する損失特性図 本実施形態の冷凍サイクル装置における可変速コンバータの詳細構成を示すブロック図 本実施形態の冷凍サイクル装置における定トルク負荷時における可変速コンバータの電流位相の設定原理を表す特性図 発電機出力を一定にするための永久磁石同期発電機の電流ベクトル図 本実施形態の冷凍サイクル装置における電力比較手段のフローチャート 本発明による第2の実施怜の冷凍サイクル装置におけるインバータの制御による電動機電力の推移を表す特製図 従来の蒸気圧縮式冷凍装置を示す構成図 従来の膨張機を用いた冷凍空調装置を示す構成図 従来の膨張機を用いた動力回収装置を示すブロック構成図
符号の説明
501 圧縮機
502 放熱器
503 膨張機
504 蒸発器
505 電動機
506 インバータ装置
507 発電機
508 可変速コンバータ
509 膨張機回転数決定手段
510 交流電源
511 整流回路
512 平滑コンデンサ
513 スイッチング素子
514 負荷抵抗
515 電圧処理手段
516 温度センサ
517 圧力センサ
518 冷媒配管
519 電力比較手段
522 電圧検出センサ
803a〜803f スイッチング素子
804a〜804f 還流ダイオード
805a、805b 電流センサ
806 2軸電流変換手段
807 回転子位置回転数推定手段
808 ベースドライバ
809 正弦波電圧出力手段
810 電流制御手段
811 電流指令作成手段
812 回転数制御手段
813 発電機電力計算手段

Claims (12)

  1. 作動流体を圧縮する圧縮機と、
    前記圧縮機により圧縮された冷媒を冷却する放熱器と、
    前記放熱器を通過した冷媒を膨張させる膨張機と、
    前記膨張機により膨張した冷媒を蒸発させる蒸発器と、
    前記圧縮機、放熱器、膨張機、蒸発器間を順次接続し、冷媒を循環させる冷媒配管と、
    前記膨張機に接続して、前記膨張機の回転に応じて交流電力を発生させる発電機と、
    前記発電機が出力する交流の発電機電力を変換して直流電力を出力するとともに前記発電機の駆動を制御する可変速コンバータと、
    前記圧縮機に接続された電動機と、
    直流を所定の周波数の交流に変換するとともに前記電動機の駆動を制御するインバータと、
    前記発電機が出力する発電機電力と、前記電動機へ入力する電動機電力とを対比して、前記発電機電力が前記電動機電力を上回る場合には、前記発電機電力が前記電動機電力以下になるように、前記可変速コンバータまたは前記インバータを制御する電力比較手段とを有する冷凍サイクル装置。
  2. 前記可変速コンバータは、前記永久磁石同期発電機を流れる電流を検知する電流手段を設け、前記電流検出手段により得られた発電機電流と、前記永久磁石同期発電機の制御用電圧情報により、発電機電力を推定する機能を有する請求項1に記載の冷凍サイクル装置
  3. 前記インバータは、前記永久磁石同期電動機を流れる電流を検知する電流検知手段を設け、前記電流検知手段により得られた電動機電流と、前記永久磁石同期電動機の制御用電圧情報により、電動機電力を推定する機能を有する請求項2に記載の冷凍サイクル装置
  4. 前記電力比較手段は、発電機電力を電動機電力以下にするために、電動機電力を増加させるように前記インバータを制御する請求項1から請求項3のいずれかに記載の冷凍サイクル装置
  5. 前記電力比較手段は、発電機電力を電動機電力以下にするために、電動機効率を減少させるように前記インバータを制御する請求項4に記載の冷凍サイクル装置
  6. 前記電力比較手段は、発電機電力を電動機電力以下にするために、前記永久磁石同期電動機の電流位相を変更する、及び、電流値を変更させるように前記インバータを制御する請求項5に記載の冷凍サイクル装置
  7. 前記電力比較手段は、発電機電力を電動機電力以下にするために、電動機速度を増加させるように前記インバータを制御する請求項4に記載の冷凍サイクル装置
  8. 前記電力比較手段は、発電機電力を電動機電力以下にするするために、発電機電力を減少させるように前記可変速コンバータを制御する請求項1から請求項4のいずれかに記載の冷凍サイクル装置。
  9. 前記電力比較手段は、発電機電力を電動機電力以下にするために、発電機効率を減少させるように前記可変速コンバータを制御する請求項8に記載の冷凍サイクル装置
  10. 前記電力比較手段は、発電機電力を電動機電力以下にするために、前記永久磁石同期発電機の電流位相を変更する、及び、電流値を変更させるように前記可変速コンバータを制御する請求項9に記載の冷凍サイクル装置
  11. 前記電力比較手段は、発電機電力を電動機電力以下にするために、発電機速度を減少させるように前記可変速コンバータを制御する請求項8に記載の冷凍サイクル装置
  12. 冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機により圧縮された冷媒を冷却する放熱器と、前記放熱器を通過した冷媒を膨張させる膨張機と、前記膨張機により膨張した冷媒を蒸発させる蒸発器と、以上の各要素機器間に冷媒を循環させる冷媒配管と、前記膨張機に接続された永久磁石型同期発電機と、前記永久磁石型同期発電機が出力する交流電力を変換して直流電力を出力するとともに前記永久磁石型同期発電機の回転数もしくは電流値を所定の値に制御する機能を有した可変速コンバータと、前記圧縮機に接続された永久磁石型同期電動機と、直流を所定の周波数の交流に変換するとともに前記永久磁石型同期電動機の駆動を制御するインバータとを備え、前記可変速コンバータの出力を前記インバータの入力端に接続した請求項1から請求項11のいずれかに記載の冷凍サイクル装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013076498A (ja) * 2011-09-30 2013-04-25 Daikin Industries Ltd 冷凍装置
JP2013092292A (ja) * 2011-10-25 2013-05-16 Daikin Industries Ltd 冷凍装置

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