JP2007115481A - 固体酸化物型燃料電池セル板 - Google Patents

固体酸化物型燃料電池セル板 Download PDF

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Abstract

【課題】固体酸化物型燃料電池セルと金属製のセル支持体とのガスシール性を保つことができる固体酸化物型燃料電池セル板を提供すること。
【解決手段】固体酸化物型燃料電池セル1と、固体酸化物型燃料電池セル1を支持すると共に燃料ガスと空気とを分離するセル支持体5と、固体酸化物型燃料電池セル1とセル支持体5とを接着するための接合部6とを備える固体酸化物型燃料電池セル板100である。セル支持体5は、金属材料からなる金属製リング5aと、金属製リング5a表面をガラスにて被覆した保護皮膜層5bとを備え、接合部6は、電解質層2に接着された第一のガラス層6aと、保護皮膜層5bと第一のガラス層6aとの間に配置され両者を接着する第二のガラス層6bとを備え、第二のガラス層6bの軟化点は、保護皮膜層5b及び第一のガラス層5aの軟化点よりも低い。
【選択図】図2

Description

本発明は、固体酸化物型燃料電池に関するものであり、特には、固体酸化物型燃料電池セルをセル支持体にて支持した固体酸化物型燃料電池セル板に関するものである。
固体酸化物型燃料電池において、セル支持体を介して複数のセルを積層する構造のものが知られている。固体酸化物型燃料電池の動作温度は高温であるため、セル支持体の材料には、セラミックスを使用するのが一般的である。
セルとセラミックス製のセル支持体とを接合する方法としては、ガラスを使用し接着する方法が知られている(例えば、特許文献1)。このようにして積層されたセルの接合部は、高い硬度は有するが柔軟性を欠く。このため、固体酸化物型燃料電池を高温と低温との間で繰り返し使用する場合には、接合部の破損等によってガスシール性が損なわれることもある。
近年の固体酸化物型燃料電池セルの性能向上により、固体酸化物型燃料電池の動作温度を750℃〜800℃程度に低減することも可能となっている。その場合、セル支持体の材料として、セラミックスと比較して柔軟性、高熱伝導性を有し、さらには低コストである金属材料を使用することが可能となる。
セル支持体の材料として金属材料を使用した場合、セラミックス材料を使用する場合と比較して固体酸化物型燃料電池セル板は柔軟なものとなる。さらに、金属製のセル支持体を用いて製作された固体酸化物型燃料電池スタックには溶接を施すことができる等、セラミックス製のセル支持体を用いた場合と比較して、固体酸化物型燃料電池スタックの取り扱いが容易になるという利点がある。
特開2003−346842
しかし、セラミックス製である固体酸化物型燃料電池セルと金属製であるセル支持体とをガラスにて接合する場合には、それぞれ異種材料の接合となる。したがって、固体酸化物型燃料電池を高温と低温との間で繰り返し使用する場合には、それぞれの材料の物性の相違により接合部の破損等を招く場合がある。また、金属材料が酸化した場合には、硬度が高くなりセル支持体の柔軟性は低下し、支持体及び接合部の変形、破壊等を招くことになる。そして、このような接合部の破損等は、ガスシール性を損なう原因となる。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、固体酸化物型燃料電池セルと金属製のセル支持体とのガスシール性を保つことができる固体酸化物型燃料電池セル板を提供することを目的とする。
本発明は、固体酸化物からなる電解質層を燃料極層と空気極層とにより挟持した固体酸化物型燃料電池セルと、固体酸化物型燃料電池セルを支持すると共に燃料極層に供給する燃料ガスと空気極層に供給する空気とを分離するセル支持体と、固体酸化物型燃料電池セルとセル支持体とを接着するための接合部とを備える固体酸化物型燃料電池セル板である。そして、セル支持体は、金属材料からなる薄板状部材と、薄板状部材表面をガラスにて被覆した保護皮膜層とを備える。また、接合部は、電解質層に接着された第一のガラス層と、セル支持体の保護皮膜層と第一のガラス層との間に配置され両者を接着する第二のガラス層とを備え、第二のガラス層を構成するガラスの軟化点は、保護皮膜層及び第一のガラス層を構成するそれぞれのガラスの軟化点よりも低い。
本発明によれば、セル支持体は金属材料からなる薄板であるため柔軟性を有すると共に、表面はガラスによって被覆されているため酸化が防止される。また、第二のガラス層は、保護皮膜層及び第一のガラス層の軟化点よりも低い軟化点を有するため、接合部は、強度の高い保護皮膜層及び第一のガラス層に柔軟性を有する第二のガラス層が挟まれる構成となり、強度と柔軟性を兼ね備えたものとなる。したがって、固体酸化物型燃料電池を高温と低温との間で繰り返し使用するような状況でもスシール性を保つことが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1(a)は、本発明の実施の形態1に係る固体酸化物型燃料電池セル板100の平面模式図であり、図1(b)は、固体酸化物型燃料電池セル板100のb−b断面の模式図であり、図2は、固体酸化物型燃料電池セル板100の一部を示す拡大模式図である。
固体酸化物型燃料電池セル板100は、図1、2に示すように、固体酸化物からなる電解質層2を空気極層3と燃料極層4とにより挟持した燃料極支持型の固体酸化物型燃料電池セル1と、固体酸化物型燃料電池セル1を支持すると共に燃料極層4に供給する燃料ガスと空気極層3に供給する空気とを分離するセル支持体5と、固体酸化物型燃料電池セル1とセル支持体5とを接着するための接合部6とを備える。
固体酸化物型燃料電池セル1は、円形状の薄膜である電解質層2、空気極層3、及び燃料極層4をそれぞれ層状に形成することによって作製される。空気極層3は、電解質層2の外径と比較して径が小さく形成され、電解質層2の外縁2aには、空気極層3と接触しない露出した領域が存在する。
セル支持体5は、金属製である円環状の薄板状部材としての金属製リング5aと、金属製リング5a表面をガラスにて被覆した保護皮膜層5bとを備える。このように、セル支持体5は、金属製の薄板であるため柔軟性を有する。さらに、表面はガラスにて被覆されているため、高温環境下においても酸化が防止され柔軟性を維持することができる。
セル支持体5は、開口部5cに空気極層3が挿通した態様で電解質層2の外縁2aに接合部6を介して接着される。セル支持体5の外径は、固体酸化物型燃料電池セル1の外径と比較して大きいため、セル支持体5は、電解質層2を取り囲むと共に、固体酸化物型燃料電池セル1外側に延在した状態で配置される。このように、セル支持体5を固体酸化物型燃料電池セル1に取付けることによって、燃料極層4に供給される燃料ガスと空気極層3に供給される空気とが分離される。
なお、セル支持体5を、図3に示すように、固体酸化物型燃料電池セル1を収容する収容部5dと、収容部5d外周に設けた鍔部5eとで構成し、収容部5dの頂部5fに開口部5cを設けるようにしてもよい。このように構成することによって、接合部6周辺の剛性が向上し、固体酸化物型燃料電池セル板100の曲がり、歪み等を防止することができる。
接合部6は、図2に示すように、電解質層外縁2aに接着された第一のガラス層6aと、セル支持体5の保護皮膜層5bと第一のガラス層6aとの間に配置され両者を接着する第二のガラス層6bとを備える。第二のガラス層6bを構成するガラスの軟化点は、保護皮膜層5b及び第一のガラス層6aを構成するそれぞれのガラスの軟化点よりも低い。これにより、固体酸化物型燃料電池運転時において、第二のガラス層6bは、保護皮膜層5b及び第一のガラス層6aと比較して柔軟性を有することになる。逆に言えば、保護皮膜層5b及び第一のガラス層6aは、第二のガラス層6bと比較して高い強度を有することになる。したがって、接合部6は、柔軟性を有する第二のガラス層6bが強度の高い保護皮膜層5b及び第一のガラス層6aにて挟まれる構成となり、強度と柔軟性を兼ね備えたものとなる。
第一のガラス層6a及び保護皮膜層5bを構成するそれぞれのガラスは、同一の材料にするのが好ましい。これは、第二のガラス層6bは、第一のガラス層6aと保護皮膜層5bとによって挟まれる態様であり、同一材料によって第二のガラス層6bを挟むことによって熱膨張差に起因する接合部6の破損を防止することができるからである。
保護皮膜層5b及び第一のガラス層6aを構成するそれぞれのガラスは、軟化点が固体酸化物型燃料電池の運転温度よりも高いものを選定するのが好ましく、最も好ましくは、運転最高温度よりも高いものを選定するのが良い。これにより、固体酸化物型燃料電池は、保護皮膜層5b及び第一のガラス層6aの軟化点以下で運転されることになり、保護皮膜層5b及び第一のガラス層6aの高強度特性が維持される。また、第二のガラス層6bを構成するガラスは、軟化点が固体酸化物型燃料電池の運転最高温度よりも低いものを選定するのが好ましく、最も好ましくは、定常運転よりも低いものを選定するのが良い。これにより、第二のガラス層6bの柔軟性がより発揮される。
保護皮膜層5b及び第一のガラス層6aを多孔質層とし、第二のガラス層6bを緻密層とするのが好ましい。保護皮膜層5bを多孔質層とすることによって、金属製リング5aが変形した場合でも、その変形に伴う保護皮膜層5b内に発生する内部応力を吸収することができる。また、多孔質層である保護皮膜層5bと第一のガラス層6aとの間に緻密層である第二のガラス層6bを挟むことにより、保護皮膜層5b及び第一のガラス層6aの表面と第二のガラス層6bの表面とがアンカー効果によって密着する。なお、保護皮膜層5b及び第一のガラス層6aは多孔質層であるが、固体酸化物型燃料電池は第二のガラス層6bの軟化点以上で運転されるため、その状態では第二のガラス層6bは保護皮膜層5b及び第一のガラス層6aの多孔質層にしみ込むため、接合部6は全体として緻密となり、燃料ガスと空気とをシールすることができる。
保護皮膜層5b及び第一のガラス層6aを構成するそれぞれのガラスは、結晶化温度が固体酸化物型燃料電池の運転温度よりも高いものを選定するのが好ましく、最も好ましくは、運転最高温度よりも高いものを選定するのが良い。また、第二のガラス層6bを構成するガラスは、結晶化温度が固体酸化物型燃料電池の運転温度よりも低いものを選定するのが好ましく、最も好ましくは、定常運転よりも低いものを選定するのが良い。このように各ガラスを選定することによって、固体酸化物型燃料電池の運転時には、保護皮膜層5b及び第一のガラス層6aを構成するガラスは結晶化ガラスの状態となり、第二のガラス層6bを構成するガラスは非晶質ガラスの状態となる。これにより、高い強度を有する結晶化ガラスの特性と、柔軟性を有する非晶質ガラスの特性とを組合わせることができ、高い強度と柔軟性を兼ね備えた接合部6を得ることができる。
セラミック製の固体酸化物型燃料電池セル1と、金属製リング5aと、保護皮膜層5b及び第一のガラス層6aとは、異種の材料で構成されるため、それぞれの熱膨張係数差を1×10-6/K以下に設定するのが好ましい。固体酸化物型燃料電池を高温と低温との間で繰り返し使用するような状況において、それぞれの熱膨張係数差が1×10-6/Kを超える場合には、接合部6にクラックが入りガスシール性が損なわれる可能性がある。
また、保護皮膜層5b及び第一のガラス層6aと、第二のガラス層6bとは、同種の材料(ガラス)で構成されるため、熱膨張係数差は、それ程厳しく設定する必要はなく、3×10-6/K以下に設定するのが好ましい。固体酸化物型燃料電池を高温と低温との間で繰り返し使用するような状況において、熱膨張係数差が3×10-6/Kを超える場合には、接合部6にクラックが入りガスシール性が損なわれる可能性がある。
以上の実施の形態1に係る固体酸化物型燃料電池セル板100によれば、セル支持体5の金属製リング5aは、薄い金属材料にて構成されるため柔軟性を有すると共に、表面はガラスによって被覆されているため、高温環境下においても酸化が防止される。また、第二のガラス層6bは、保護皮膜層5b及び第一のガラス層5aの軟化点よりも低い軟化点を有するため、接合部6は、強度の高い保護皮膜層5b及び第一のガラス層6aに柔軟性を有する第二のガラス層6bが挟まれる構成となる。これにより、高強度と柔軟性を兼ね備えた接合部6を得ることができ、固体酸化物型燃料電池を高温と低温との間で繰り返し使用する場合でもガスシール性を保つことが可能となる。
以上の実施の形態1では、固体酸化物型燃料電池セル1を燃料極支持型として説明したが、空気極層3と燃料極層4とを入れ替え空気極支持型とすることも可能である。また、電解質支持型とすることも当然可能である。また、固体酸化物型燃料電池セル1は円形状に限られるものではなく、矩形状やその他の形状に形成してもよい。
本発明の実施の形態2は、図4に示すように、実施の形態1にて説明した固体酸化物型燃料電池セル板1を、セパレータ7を介して積層させることによって形成した固体酸化物型燃料電池スタック200である。固体酸化物型燃料電池スタック200によれば、複数の固体酸化物型燃料電池セル板1を安定して支持することができると共に、ガスシール性を保つことができる。
以下、本発明の実施例を示すが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
固体酸化物型燃料電池セル1は、外径60mmの燃料極支持型セルであり、8molイットリア安定ジルコニアからなる膜厚15μm、外径40mmの電解質層2と、ランタン・ストロンチウム・マンガン酸化物からなる膜厚25μmの空気極層3と、Ni−8molイットリア安定ジルコニアからなる膜厚0.6mmの燃料極層4とからなる。なお、固体酸化物型燃料電池セル1の熱膨張係数は10×10-6/Kである。
セル支持体5の金属製リング5aは、SUS430Lからなり、外径80mm、内径50mm、板厚50μmの薄板状のリンクである。したがって、金属製リング5aは、内径50mmの開口部5cから外径40mmの空気極層3が挿通し、かつ金属製リング5aの外周が、固体酸化物型燃料電池セル板1外側に10mm延在した状態で配置されることになる。なお、金属製リング5aの熱膨張係数は10×10-6/Kである。
第一のガラス層6a及び保護皮膜層5bは、SiO2(31.95wt%)―Al23(2wt%)―BaO(50.5wt%)―SrO(0.5wt%)―CaO(11wt%)―La23(4wt%)―NaO(0.05wt%)の組成を有するガラスからなる膜厚5μの多孔質層である。このガラスの軟化点は850℃、結晶化温度は950℃、熱膨張係数は10×10-6/Kである。
第二のガラス層は、SiO2(31.95wt%)―Al23(2wt%)―BaO(50.5wt%)―SrO(0.5wt%)―CaO(11wt%)―La23(4wt%)―NaO(0.05wt%)の組成を有するガラスからなる膜厚300μの緻密層である。このガラスの軟化点は650℃、熱膨張係数は9.5×10-6/Kである。
以上の各部材からなる固体酸化物型燃料電池セル板の製造方法を、図5を参照して説明する。
第一のガラス層6a及び保護皮膜層5bについては、まず、上記に示したガラスを含むペーストを、固体酸化物型燃料電池セル1の電解質層外縁2a、及び金属製リング5aにマスクを使用してスプレー塗布する。そして、120℃で乾燥させた後、昇温速度40℃/分で1000℃まで昇温し、10分間1000℃で保持する。このようにして形成された第一のガラス層6aは電解質層外縁2aに、また、保護皮膜層5bは金属製リング5a表面に強固の密着したものとなる。
第二のガラス層6bについては、まず、上記に示したガラスを含むペーストを、第一の化ガラス層6aと、保護皮膜層5bが形成されたセル支持体5の内縁とにマスクを使用して印刷塗布する。そして、120℃で乾燥させた後、両者を対抗させ1.5kg/cm2の荷重を加え昇温速度40℃/分で800℃まで昇温し、10分間800℃で保持して第二のガラス層6bを得る。
なお、第二のガラス層6bを、上記のように第一の化ガラス層6aと、保護皮膜層5bが形成されたセル支持体5の内縁とに塗布することなく単独で作成し、図6に示すように、第一のガラス層6aと、保護皮膜層5bが形成されたセル支持体5の内縁とで挟み加重をかけることによっても第二のガラス層6bを得ることができる。
このようにして接合された固体酸化物型燃料電池セル1とセル支持体5とは強固に接合したものとなった。また、得られた固体酸化物型燃料電池セル板100は、金属製リング5aの板厚が薄いため、柔軟な構造となった。
次に、得られた固体酸化物型燃料電池セル板100を用いてガスリーク試験を行った。ガスリーク試験は接合部6のガスシール性を評価するものであり、図7示すように、燃料極側に水素、空気極側にアルゴンを通して空気極側への水素の漏れ量を水素センサ11にて計測することによって行った。なお、温度は600℃にて行った。
試験の結果、水素の空気極側への漏れは確認されず、良好なガスシール性を得た。また、この試験を室温と600℃で繰り返し行ったが、同じく良好なガスシール性を得た。
(比較例)
以下に、実施例に対する比較例を示す。本比較例と実施例との違いは、接合部6の第二のガラス層6bを、第一のガラス層6aを構成するガラスにて作成した点である。つまり、比較例における接合部は、軟化点の大きい一種類のガラスのみにて構成される。
比較例における固体酸化物型燃料電池セル板を用いて、上記実施例と同じガスリーク試験を行った結果、試験初期においては良好なガスシール性を得た。しかし、室温と600℃で繰り返し試験を行ったところ、接合部に微細な亀裂が発生した。これは、接合部が、軟化点の大きい一種類のガラスのみにて構成されているため柔軟性が小さく、セル支持体の変形を吸収できなかったためであると考えられる。
本発明は上記の実施の形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
本発明に係る固体酸化物型燃料電池セル板は、固体酸化物型燃料電池に利用することができる。
(a)本発明の実施の形態1に係る固体酸化物型燃料電池セル板100の平面模式図である。(b)固体酸化物型燃料電池セル板100のb−b断面を示す模式図である。 固体酸化物型燃料電池セル板100の一部を示す拡大模式図である。 本発明の実施の形態1の他の態様を示す模式図である。 本発明の実施の形態2に係る固体酸化物型燃料電池スタック200を示す模式図である。 固体酸化物型燃料電池セル板の製造方法を示す模式図である。 同じく他の製造方法を示す模式図である。 固体酸化物型燃料電池セル板のガスリーク試験を示す模式図である。
符号の説明
100 固体酸化物型燃料電池セル板
200 固体酸化物型燃料電池スタック
1 固体酸化物型燃料電池セル
2 電解質層
2a 電解質層外縁
3 燃料極層
4 空気極層
5 セル支持体
5a 金属製リング
5b 保護皮膜層
5c 開口部
5d 収容部
5e 鍔部
6 接合部
6a 第一のガラス層
6b 第二のガラス層
7 セパレータ
11 水素センサー

Claims (10)

  1. 固体酸化物からなる電解質層を燃料極層と空気極層とにより挟持した固体酸化物型燃料電池セルと、前記固体酸化物型燃料電池セルを支持すると共に前記燃料極層に供給する燃料ガスと前記空気極層に供給する空気とを分離するセル支持体と、前記固体酸化物型燃料電池セルと前記セル支持体とを接着するための接合部とを備える固体酸化物型燃料電池セル板において、
    前記セル支持体は、金属材料からなる薄板状部材と、当該薄板状部材表面をガラスにて被覆した保護皮膜層とを備え、
    前記接合部は、前記電解質層に接着された第一のガラス層と、前記セル支持体の前記保護皮膜層と前記第一のガラス層との間に配置され両者を接着する第二のガラス層とを備え、
    前記第二のガラス層を構成するガラスの軟化点は、前記保護皮膜層及び前記第一のガラス層を構成するそれぞれのガラスの軟化点よりも低いことを特徴とする固体酸化物型燃料電池セル板。
  2. 前記保護皮膜層及び前記第一のガラス層を構成するそれぞれのガラスの軟化点は、固体酸化物型燃料電池の運転温度よりも高いことを特徴とする請求項1に記載の固体酸化物型燃料電池セル板。
  3. 前記保護皮膜層及び前記第一のガラス層は多孔質層であり、
    前記第二のガラス層は緻密層であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の固体酸化物型燃料電池セル板。
  4. 前記保護皮膜層及び前記第一のガラス層を構成するそれぞれのガラスの結晶化温度は、固体酸化物型燃料電池の運転温度よりも高く、
    前記第二のガラス層を構成するガラスの結晶化温度は、固体酸化物型燃料電池の運転温度よりも低いことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一に記載の固体酸化物型燃料電池セル板。
  5. 前記保護皮膜層及び前記第一のガラス層を構成するそれぞれのガラスが同一材料であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一に記載の固体酸化物型燃料電池セル板。
  6. 前記燃料極層又は前記空気極層は、前記電解質層の径と比較して小さく、
    前記セル支持体は開口部を有し、
    前記セル支持体は、前記開口部に前記燃料極層又は前記空気極層が挿通した態様で前記電解質層の外縁に前記接合部を介して接着され、前記固体酸化物型燃料電池セル外側に延在して配置されてなることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一に記載の固体酸化物型燃料電池セル板。
  7. 前記セル支持体は、前記固体酸化物型燃料電池セルを収容する収容部と、当該収容部外周に設けられた鍔部とを備え、
    前記収容部の頂部に前記開口部が設けられ、前記鍔部が前記固体酸化物型燃料電池セル外側に延在することを特徴とする請求項6に記載の固体酸化物型燃料電池セル板。
  8. 前記固体酸化物型燃料電池セルと、前記薄板状部材と、前記保護皮膜層及び前記第一のガラス層とのそれぞれの熱膨張係数差が1×10-6/K以下であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一に記載の固体酸化物型燃料電池セル板。
  9. 前記保護皮膜層及び前記第一のガラス層と、前記第二のガラス層との熱膨張係数差が3×10-6/K以下であることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一に記載の固体酸化物型燃料電池セル板。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか一に記載の固体酸化物型燃料電池セル板をセパレータを介して積層してなることを特徴とする固体酸化物型燃料電池スタック。
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